JP7109400B2 - 疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法 - Google Patents

疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法 Download PDF

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Description

本発明は疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法に関する。
シリカはガラスや光ファイバーの原料、シリコーン樹脂の補強剤、半導体封止剤のフィラー、流動性付与剤など様々な用途で使用される重要な化学材料である。特に乾式シリカは湿式シリカと比較して水分量が少なく、シリコーンや電子材料用途では必須の材料である。また、これらシリカの表面は、通常、シラノール基で覆われて親水性を呈しているところ、これの配合対象が疎水性材料の場合、その分散性を向上させるため、その表面に疎水基を導入した疎水性シリカも汎用されている。
乾式シリカは、原料のシランを水素酸炎中で燃焼させて合成されるため、湿式シリカと比較して高純度であるが、それでも原料シランに由来して、各種の金属不純物を含有することが避けられない。また、上記原料シランとしては四塩化珪素等のクロロシランが最も汎用的であり、この場合には塩酸も有意量で吸着されている。これらの不純物は、乾式シリカを前記用途に供した場合には、その品質劣化を引き起す原因になり、例えば前記塩酸であれば腐食物質として、前記半導体用途等ではその低減が強く望まれている。
よって、乾式シリカに含まれる微量の不純物を定量分析する技術は非常に重要な技術である。金属不純物の分析は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法などで分析が可能である。しかし、塩素系不純物の分析は、実用的には、これまで硝酸銀やチオシアン酸水銀等を使用する方法しか知られていない。即ち、比色分析(滴定又は吸光度測定)により塩化物イオン濃度を測定する方法である。ところが、この方法で使用する試薬の内、チオシアン酸水銀は毒物であり、このためこの方法の適用は環境負荷が高く、適用には注意を要する(例えば、非特許文献1)。また、測定精度も低く、硝酸銀滴定法の定量下限は20ppm程度と微量分析には適さず、チオシアン酸水銀(II)吸光光度分析方法は溶液状態では0.1ppm程度ではあるものの、シリカを溶解する際の溶媒の量を考慮すると固体換算して10ppmw程度となり(非特許文献2)、高純度への要求が年々高まるシリカ中の塩素濃度を正確に測定するには十分に満足できるものではない。
他方で、水溶液中の塩化物イオン濃度の分析方法として、イオンクロマトグラフィー法により塩化物イオンを検出する方法が知られているが(特許文献1、2)、この方法はあくまで測定対象が水溶液である。そのため、これを粉体形態のシリカにおける塩素濃度の測定に応用するためには、シリカをアルカリ性水溶液に分散させ、加熱して溶解させることによりシリカ溶液を得る必要がある(特許文献3)。而して、この方法を、表面に疎水基が導入した疎水性シリカに適用しようとした場合、上記アルカリ性水溶液との馴染みが悪いことから分散助剤としてアルコールを加えるのが有効である。
JIS K 1200-3-1「工業用水酸化ナトリウム-第3部:塩化物含有量の求め方-第1節:チオシアン酸水銀(II)吸光光度分析方法」 コンクリート工学 Vol.25、No.2、Feb.1987「フレッシュコンクリートの塩化物含有量の試験方法」
特開平11-133016号公報 特開2018-54302号公報 中国特許出願公開第109060976号明細書
上記シリカをアルカリ性水溶液に溶解させ、得られたシリカ溶液中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィー法により検出する方法によれば大変良好に、前記シリカ中の塩素濃度を測定することができる。これはシリカが前記疎水シリカの場合には、前記シリカを溶解させるアルカリ性水溶液に分散助剤としてアルコールを含有させることにより適用可能であるが、この場合、本発明者等の検討によれば、得られたシリカ溶液中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィー法により検出しようとしても、今一歩満足できるだけの高精度に測定することができないことが発覚した。
これは上記疎水性シリカ溶液を得るための加熱は、前記疎水性シリカをアルカリ性水溶液に高分散させるためのアルコールが、その処理期間中はその機能を十分維持させるため、蒸発除去されない手法で行うことが必要であるため、得られた疎水性シリカ溶液には該アルコールが相当量で残留していることが原因と推察された。即ち、この残存アルコールが、続く、イオンクロマトグラフィー法による塩化物イオンの検出において、塩化物イオンのピークと重なるブロードなピークを生じさせ、その検出精度を低下させるためと考えられた。
以上の背景にあって本発明は、疎水性シリカ中の塩素濃度を、該疎水性シリカをアルカリ水溶液に溶解させて、得られたシリカ溶液を分析対象としてクロマトグラフィー法により測定するに際して、その検出精度をより高度に改善することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明者等は鋭意検討を続けてきた。その結果、疎水性シリカを、アルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散させ、得られた疎水性シリカ分散液を加熱して該疎水性シリカを溶解させた後、さらに該疎水性シリカ溶液を加熱して含有されるアルコールを蒸発除去してから、溶離液が金属水酸化物水溶液であるイオンクロマトグラフィー法による分析に供することにより、前記の課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、疎水性シリカを、アルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散させ、得られた疎水性シリカ分散液を加熱して該疎水性シリカを溶解させた後、さらに該疎水性シリカ溶液を加熱して含有されるアルコールを蒸発除去し、次いで、液中の塩化物イオンを溶離液が金属水酸化物水溶液であるイオンクロマトグラフィー法により分析することを特徴とする、疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法である。
本発明によれば、疎水性シリカ中の塩素濃度を、イオンクロマトグラフィー法を適用した簡便な方法により、低い検出下限値で高精度に測定できる。疎水性シリカは、アルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散後、加熱されて疎水性シリカ溶液とされるが、前記アルコールは蒸発除去させてから、上記イオンクロマトグラフィー法に供されるため、残留する該アルコールのピークが、塩化物イオンのピークと重なり、その検出精度を低下させることがなく、上記高精度での測定が達成される。
実施例1の疎水性シリカ溶液をイオンクロマトグラフィー法により分析した際のクロマトグラムである。 比較例1の疎水性シリカ溶液をイオンクロマトグラフィー法により分析した際のクロマトグラムである。
本発明で測定の対象となる疎水性シリカにおいて、疎水化処理されている原体シリカは特に限定されず、例えば、湿式法シリカ(含水ケイ酸)、乾式法シリカ(無水ケイ酸)等が挙げられ、中でも不純物が少ない乾式法シリカでより効果を発揮できる。乾式法シリカとしては、四塩化ケイ素などのクロロシランを酸水素炎中で加水分解する方法により得られる、所謂、ヒュームドシリカが特に好適に適用できる。即ち、ヒュームドシリカは、原料であるクロロシランの加水分解に起因して、塩素が相当量に吸着されており、その含有量を高精度に測定することの意義は大きい。ヒュームドシリカは、通常、比表面積が10~400m/g、好適には50~400m/gのものが使用される。
これら原体シリカの表面は、通常、シラノール基で覆われて親水性を呈しているが、本発明は該表面に疎水基が導入された疎水性シリカに対して適用できる。上記疎水基の導入処理は、シリル化剤、シリコーンオイル、シロキサン類、金属アルコキシド、脂肪酸及びその金属塩等の処理剤によって表面処理されることにより行われる。特に、シリル化剤により表面にジメチルシリル基又はメチル基、及び/又はトリメチルシリル基が導入されたシリカや、シリコーンオイルで表面処理されたシリカが好ましい。
斯様な疎水性シリカは、炭素量が0.4質量%以上、更に0.4質量%以上、10質量%以下であるのが好ましく、0.6質量%以上、8質量%以下であるのがより好ましい。炭素量は、通常使用される燃焼法による炭素量測定装置(例えば株式会社住化分析センター社製「スミグラフNC-TR22」)により測定することが可能である。
本発明の測定方法において、これら疎水性シリカは、アルカリ水溶液に溶解された疎水性シリカ溶液にされてから、イオンクロマトグラフィー法による塩化物イオン濃度の分析に供する。この疎水性シリカ溶液を得る手順を詳述すると、まず、測定対象の疎水性シリカはアルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散され、疎水性シリカ分散液とされる。
この疎水性シリカ分散液のpHは、後述する加熱処理により得られる疎水性シリカ溶液のpH(25℃)が10以上、より好適には10~14になる強度に調整して使用する。即ち、疎水性シリカの溶解により、アルカリが中和されても、得られる疎水性シリカ溶液のpHが前記範囲に維持されているように、高アルカリ性水溶液を疎水性シリカと混合させる。疎水性シリカ分散液が斯様なアルカリ強度であると、疎水性シリカに対する溶解性が加熱処理中において高く維持され、疎水性シリカの溶け残りが抑制されて好ましい。
アルカリ性水溶液に用いるアルカリとしては、一般には無機アルカリが使用され、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、疎水性シリカの溶解性及び扱いのし易さの観点から水酸化ナトリウムを使用するのが好ましい。アルカリを溶解させる水は、清浄なものほど好ましく、通常は超純水が使用される。
疎水性シリカを分散させるアルカリ水溶液の量は、次工程の加熱処理で、疎水性シリカが溶解される最低量以上であれば良く、通常は、疎水性シリカ1gに対し5mL以上であるのが好ましい。他方で、アルカリ水溶液の量があまりに多くても作業性が悪くなるため、通常は、疎水性シリカ1gに対し150mL以下、より好適には50mL以下に抑えるのが好ましい。より具体的には、アルカリ水溶液が5Nの水酸化ナトリウム水溶液であれば、疎水性シリカ1gに対し10~30mL使用するのが好ましい。
前記したように疎水性シリカはアルカリ水溶液に対し馴染み難い。従って、疎水性シリカのアルカリ水溶液への分散性を向上させるために、該アルカリ水溶液には分散助剤としてアルコールを共存させることが必要である。当該アルコールとしてはメタノール、エタノール等の低級アルコールが好ましく、このうちアルカリ水溶液との相溶性に優れるためメタノールを使用するのがより好ましい。
共存させるアルコールの量は、後のアルコールの蒸発除去を容易にするため、アルカリ水溶液中において15体積%以内、より好適には12体積%以内にするのが好ましい。他方で、疎水性シリカの分散性を高め、次工程の加熱処理で、このものを十分に溶解させる観点からはアルカリ水溶液中において2体積%以上、より好適には3.5体積%以上であるのが好ましい。特には、アルコールは、シリカ1gに対して1~25mL、より好適には2~20mLの量で、アルカリ水溶液中に含有させるのが望ましい。
ここで、疎水性シリカ分散液は、後の工程での取り扱いのし易さから、35mL以上、より好ましくは40~150mLは用意することが望ましい。而して、この量の疎水性シリカ分散液は、疎水性シリカに上記必要量の、前記アルコールを含有するアルカリ水溶液を混合して直接に調製しても良いが、液量が多いと操作性が低下するため、アルコールを含有するアルカリ水溶液を用いて、一旦、濃厚疎水性シリカ分散液を得、その後にアルカリやアルカリ水溶液、水を適宜に配合して、前記所望される前記疎水性シリカ濃度や液量の疎水性シリカ分散液に調製しても良い。
斯様にして得られた疎水性シリカ分散液は、次いで、加熱して該疎水性シリカを溶解させる。この加熱により疎水性シリカ溶液が得られる。加熱温度は、80℃~前記疎水性シリカ分散液が沸騰する温度であるのが好ましい。疎水性シリカの溶解性を十分に高めるには加熱温度は前記80℃以上が好ましく、さらには85℃以上であるのが好ましい。疎水性シリカは、20~120分の加熱で通常は溶解される。
本発明の最大の特徴は、こうして得られた疎水性シリカ溶液中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィー法により測定するに際して、これに含有される前記疎水性シリカの分散性向上目的のアルコールを、さらなる加熱により蒸発除去させることにある。即ち、前記疎水性シリカ分散液を加熱して疎水性シリカを溶解させた時点で、前記アルコールは、その溶解のための加熱では十分に蒸発しておらず、相当量が残留している。例えば0.5gの疎水性シリカはメタノール4mL、5Nの水酸化トリウム水溶液10mL、超純水40mLを含有する水溶液中で95℃の温度で20分間加熱すれば良好にこれを溶解可能であるが、これを100mLにメスアップした疎水性シリカ溶液には少なくとも2体積%程度のメタノールが残留している。
而して、斯様に有意量のアルコールが含有されている場合、前記したようにアルコールは、イオンクロマトグラフィー法による測定において塩化物イオンピークとも重なるブロードなピークを生じせしめるため、その塩化物イオン濃度の測定に対して検出精度を大きく低下させる。これに対して、本発明によれば、疎水性シリカ溶液から、係るアルコールは蒸発除去されるため、塩化物イオンの測定精度は良好に改善できる。
前記疎水性シリカ分散液を加熱して疎水性シリカ溶液を得た後において、このアルコールを蒸発除去するためのさらなる加熱は、そのまま加熱を継続することで実施しても良いし、一旦、加熱は中断し、冷却後改めて再加熱して実施しても良い。
アルコールを蒸発除去のための加熱温度も、あまり低いと加熱に長時間を要するものになるため、前記疎水性シリカの溶解温度と同様に、80℃(さらに好ましくは85℃)~疎水性シリカ溶液が沸騰する温度であるのが好ましい。
アルコールの蒸発除去のための加熱は、疎水性シリカ溶液においてアルコールの実質全量が除去されるまで行う必要があり、具体的にはヘッドスペース-ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器(GC/FID)による測定により、疎水性シリカ溶液に含まれるアルコール濃度が1体積%以下になるまでである。塩化物イオン濃度の測定をより高精度に行う観点からは、上記アルコール濃度が0.5体積%以下になるまでであるのが、より好ましい。通常は、前記疎水性シリカ溶液を得るための加熱が終了後、さらに20~120分加熱することで実施される。疎水性シリカ分散液の加熱を開始してから、このアルコールの蒸発除去までの加熱を継続して実施する場合、全加熱時間は30~60分になるのが一般的である。
このようにして、アルコールが除去された疎水性シリカ溶液は、そのアルカリ濃度が高すぎる場合には、次工程のイオンクロマトグラフィー法による塩化物イオン濃度の測定に供した際に、感度低下に繋がり、さらにカラムや検出器等を損傷させる虞もあるため、疎水性シリカ溶液をH型強酸性陽イオン交換樹脂により処理した後、液中の塩化物イオンをイオンクロマトグラフィー法により分析することが望ましい。
H型強酸性陽イオン交換樹脂は、その基材がスチレン系単量体の重合体でありイオン交換基がスルホン酸基のものを用いることができる。また、疎水性シリカ溶液をH型強酸性陽イオン交換樹脂により処理した後、フィルターによりH型強酸性陽イオン交換樹脂を濾別してから、得られた濾液についてイオンクロマトグラフィー法による塩化物イオンの分析に供することが好ましい。
本発明では、以上により調製された疎水性シリカ溶液中に含まれる塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィー法により分析し、それにより、測定に供した疎水性シリカ中の塩素濃度を求める。ここで、イオンクロマトグラフィー法は、イオン交換樹脂を固定相とするクロマトグラフであり、試料に含まれている複数のイオンの浸透速度や拡散速度などの相違を利用して各イオンを分離し、この分離されたイオンについて電気伝導度等の物性を測定してイオンの量を測定する定量法である。
イオンクロマトグラフィーで使用する分離カラムは、公知の陰イオン測定用カラムから適宜選択すればよい。固定相の陰イオン交換樹脂としては、官能基として、第四級アンモニウム基や第三級スルホニウム基等の塩基性陰イオン交換樹脂が挙げられ、これらの高分子母体としては、スチレン系、フェノール系、アクリル系、メタクリル系等の合成高分子が用いられる。また、陰イオン交換樹脂は、ラテックス型陰イオン交換樹脂やコーティング型陰イオン交換樹脂も使用できる。
ここで、溶離液(移動相)は、イオンクロマトグラフィー法での溶解したシリカ由来のベースライン変動を少なくするために、水酸化物系を用いる必要がある。具体的には、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム等の金属水酸化物水溶液が挙げられ、水酸化カリウム水溶液が使用するのが特に好ましい。金属水酸化物の濃度は、10~50mmol/Lが好ましい。
検出器としては、イオン電導度検出器、可視吸光光度検出器、電気化学検出器等が挙げられるが、通常は、イオン電導度変化により測定するのが汎用的であり、イオン成分のみを検出する測定方式であるためイオン電導度検出器を使用するのが好ましい。その他、送液ポンプ、試料導入部、濃縮器、固定相カラム、恒温槽、サプレッサーなどを備えた市販のイオンクロマトグラフィー法分析装置を使用することができる。
イオンクロマトグラフィー法による、疎水性シリカ溶液中の塩化物イオン濃度は、予め作成した検量線を用いて求めるのが好ましい。検量線は、塩化物イオン濃度が既知の複数の塩化物イオン水溶液を用意し、これらをイオンクロマトグラフィー法により分析し、塩化物イオン濃度ppm(mg/L)と、塩化物イオンのピーク面積、すなわち、検出器がイオン電導度検出器であれば、イオン電導度(μS)×検出時間(min)との関係を示すグラフを、最小二乗法で直線近似して作成すれば良い。
こうしてイオンクロマトグラフィー法により得た疎水性シリカ溶液中の塩化物イオン濃度を用いて、測定に供した疎水性シリカ中の塩素濃度を求めれば良い。具体的には、下記式により求めることができる。なお、ブランク液の塩化物イオン濃度とは、疎水性シリカをアルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散させずに、上記と同様に実施して求めた塩化物イオン濃度である。
塩素濃度(ppmw)=(検量線から求めた塩化物イオン濃度(mg/L)-ブランク液の塩化物イオン濃度(mg/L))×疎水性シリカ溶液容量(L)÷疎水性シリカ量(g)×1000
以下、本発明を具体的に説明するため、実施例を示すが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。実施例において、イオンクロマトグラフィー法の分析条件は下記のとおりであり、また、疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンを求めるに際して使用した検量線は下記の方法により作成したものを使用した。
(ヘッドスペース-GC/FIDによる、疎水性シリカ溶液中のアルコール濃度の測定方法)
疎水性シリカ溶液の1mLと超純水9mLとを、セプタム付きサンプル管に採取し密閉状態で、50℃の湯浴で30分加熱した。次いで、上記サンプル管中の気相部をガスタイトシリンジで1mL採取して、GC/FID装置「GC-2014」(島津製作所社製)に導入し、含有されるメタノール濃度を測定した。
(イオンクロマトグラフィー法の分析条件)
イオンクロマトグラフィー装置は、「ICS-2100」(日本ダイオネクス社製)を使用し、陰イオンカラムは「IonPac AS18」(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を使用した。検出器は、イオン電導度検出器を使用した。
溶離液は、34.5mmol/L水酸化カリウム水溶液を使用した。なお、溶離液は1.0mL/分の流量で装置に通液した。
(疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンを求める検量線の作成方法)
1000mg/Lの塩化物イオン標準溶液を超純水で希釈し、0.05、0.1、0.2、0.5、1.0mg/Lの各濃度からなる塩化物イオン水溶液を夫々に調製した。これらの塩化物イオン水溶液を、上記条件で、イオンクロマトグラフィー法により分析すると、塩化物イオンピークは検出時間4.2分で確認できた。各塩化物イオン水溶液をイオンクロマトグラフィー法により分析し、塩化物イオン濃度ppm(mg/L)を横軸、塩化物イオンのピーク面積、すなわち、イオン電導度(μS)×検出時間(min)を縦軸に目盛り、最小二乗法で直線近似して検量線を作成した。
実施例1
200mLのポリプロピレン製ビーカーに5N水酸化ナトリウム水溶液(25℃下でpH14以上)を10mL(シリカ1gに対して10mL)、メタノールを10mL(シリカ1gに対して10mL)添加した。続いて疎水性シリカとして株式会社トクヤマ社製「レオロシールDM-20S」(ジメチルジクロロシランで表面処理した疎水性シリカ、比表面積180m/g、炭素量1.6質量%)を1.00g計量してビーカーに添加し、軽く振り混ぜて液とシリカをなじませた。更に30mLの超純水(25℃)を加え同様に軽く振った。即ちシリカ1gを分散させるために使用したアルコールを含有するアルカリ性水溶液の全量は、50mLであった。
続けて得られた疎水性シリカ分散液について、ウォーターバスを使用し、内温が90~95℃で30分間加熱した。加熱終了時において疎水性シリカの溶解を確認した。
得られた疎水性シリカ溶液について、さらにメタノール蒸発除去工程を施した。即ち、ウォーターバスを使用して内温が90~95℃で更に30分加熱しメタノールを蒸発させた。加熱終了時の液量はおよそ25mLであった。
ウォーターバスからポリプロピレン製ビーカーを取り出し、25℃まで冷却後、内溶液をプラスチック製100mLメスフラスコへ移し、ポリプロピレン製ビーカー内の液を超純水で洗浄しながら100mLにメスアップして疎水性シリカ溶液を得た。このアルコールの蒸発除去工程を施した疎水性シリカ溶液について、ヘッドスペース-GC/FIDによる測定により、含有されるメタノール濃度を測定したところ0.2体積%であった。
この疎水性シリカ溶液をH型強酸性陽イオン交換樹脂により処理した後、フィルターによりH型強酸性陽イオン交換樹脂を濾別してから、得られた濾液についてイオンクロマトグラフィー法により分析した。この分析により得られたクロマトグラムを図1として示した。
塩化物イオンのピーク面積を用いて、前記予めに作成しておいた、「疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンを求める検量線」により、前記疎水性シリカ溶液中の塩化物イオン濃度を求めたところ、0.413mg/Lであった。また、疎水性シリカをアルカリ性水溶液に分散させずに、上記と同様に実施して得たブランク液の塩化物イオン濃度も測定したところ0.110mg/Lであった。これらの結果から、下記式
塩素濃度(ppmw)=(検量線から求めた塩化物イオン濃度(mg/L)-ブランクの塩化物イオン濃度(mg/L))×疎水性シリカ溶液容量(L)÷疎水性シリカ量(g)×1000
を用いて、測定に供した疎水性シリカ中の塩素濃度を算出した。結果を表1に示した。
実施例2
分析の確かさを確認するため、回収率を測定した。疎水性シリカ分散液に塩化物イオン標準液を添加した以外は、上記実施例1と同様の操作で塩化物イオン濃度を算出した。結果を表1に示した。回収率は以下の式により算出した。
回収率(%)=(塩化物イオン標準液を添加した試料の塩素濃度(ppmw)-疎水性シリカのみの試料の塩素濃度(ppmw))÷添加した塩素濃度(ppmw)×100
比較例1
疎水性シリカ溶液のメタノール蒸発除去工程を行わない以外は、上記実施例1と同様の操作で塩素濃度を算出した。このアルコールの蒸発除去工程未実施の疎水性シリカ溶液について、ヘッドスペース-GC/FIDによる測定により、含有されるメタノール濃度を測定したところ8.2体積%であった。
疎水性シリカ溶液をイオンクロマトグラフィー法により分析した際のクロマトグラムを図2として示した。図2のクロマトグラムでは、前記実施例1の分析でのクロマトグラムに比較して、メタノール由来のブロードなピークと塩化物イオンのピークが重なっており、塩化物ピークの検出精度が低いものになっていた。比較例2における回収率も、前記比較例1の回収率と比較して悪く、上記イオンクロマトグラフィー法での塩化物イオン濃度検出精度の低下により、定量性が悪いことが分かる。
比較例2
疎水性シリカ溶液のメタノール蒸発除去工程を行わない以外は、上記実施例2と同様の操作で塩素濃度を算出した。結果を表1に示した。
Figure 0007109400000001

Claims (14)

  1. 疎水性シリカを、アルコールを含有するアルカリ性水溶液に分散させ、得られた疎水性シリカ分散液を加熱して該疎水性シリカを溶解させた後、さらに該疎水性シリカ溶液を加熱して含有されるアルコールを蒸発除去し、次いで、前記アルコールが蒸発除去された疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンを溶離液が金属水酸化物水溶液であるイオンクロマトグラフィー法により分析することを特徴とする、疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  2. アルコールがメタノールである、請求項1記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  3. 疎水性シリカ分散液の該疎水性シリカが溶解するまでの加熱が略閉鎖系で行われ、その後のアルコールを蒸発除去する加熱が開放系で行われる、請求項1または請求項2に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  4. アルカリ性水溶液へのアルコールの含有量が、疎水性シリカ1gに対し2~20mLである、請求項1~3のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  5. 疎水性シリカが、シリカ表面の疎水基としてジメチルシリル基、メチル基、及び/又はトリメチルシリル基が導入されたものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  6. 疎水性シリカが、親水性シリカをシリコーンオイルで表面処理したシリカである、請求項1~4のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  7. 疎水性シリカ分散液のpHを、係る疎水性シリカ分散液を加熱して該疎水性シリカを溶解させて得られる疎水性シリカ溶液の、25℃に冷却した際のpHが10以上になる強度に調整する、請求項1~6のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  8. アルカリ性水溶液が水酸化ナトリウム水溶液である、請求項1~7のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  9. 疎水性シリカ1gに対して、これを分散させる、アルコールを含有するアルカリ性水溶液の量を、疎水性シリカ分散液における、前記疎水性シリカを溶解させる加熱温度において前記シリカ1gを溶解させる最低量以上、且つ150mL以下とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  10. アルコールが蒸発除去された疎水性シリカ溶液をH型強酸性陽イオン交換樹脂により処理した後、得られたH型強酸性陽イオン交換樹脂により処理された前記疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンをイオンクロマトグラフィー法により分析する、請求項1~9のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  11. イオンクロマトグラフィー法による、疎水性シリカ溶液中の塩化物イオンの分析が、イオン電導度変化による塩化物イオン濃度の測定により行われる、請求項1~10のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  12. イオンクロマトグラフィー法における溶離液が水酸化カリウム水溶液である、請求項1~11のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  13. 疎水性シリカ分散液における、前記疎水性シリカを溶解させる加熱温度が80℃~前記シリカ分散液が沸騰する温度の範囲で実施される、請求項1~12のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
  14. 疎水性シリカ溶液中のアルコールの蒸発除去温度がメタノールの沸点~前記シリカ溶解液が沸騰する温度の範囲で実施される、請求項1~13のいずれか一項に記載の疎水性シリカ中の塩素濃度の測定方法。
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