JP7108755B1 - 光検出装置及び光検出装置の制御方法 - Google Patents

光検出装置及び光検出装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

Figure 0007108755000001
【課題】検出精度の低下を抑制することが可能な光検出装置及び光検出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】光検出装置1は、光検出器10と、光検出器10と熱的に接続された熱交換器20と、熱交換器20に接続され、光検出器10を冷却するための冷却液Rが流通する循環流路RPと、循環流路RPに設けられ、循環流路RPにおいて冷却液Rを流通させるポンプ35と、ポンプ35を制御する制御部50と、を備え、制御部50は、光検出器10が光検出を行う検出期間Tkでは、ポンプ35を駆動するための第1駆動電力がポンプ35に供給され、光検出器10が待機する待機期間Ttでは、ポンプ35に第2駆動電力が供給されるように、且つ、第1駆動電力が第2駆動電力よりも小さくなるように制御する。
【選択図】図1

Description

本開示は、光検出装置及び光検出装置の制御方法に関する。
光検出装置の分野において、光検出器による光検出を行う際、光検出器の温度上昇に伴って熱電子に起因した暗電流が増大する傾向がある。このように暗電流が増大すると、光検出器のS/N比が低下するため、例えば光検出器からの検出信号の信頼性の低下というような、光検出装置の検出精度が低下する可能性がある。従って、光検出装置の検出精度の向上を図るためには、光検出器を冷却して熱電子の影響を低減することが重要である。例えば、特許文献1は、冷却液の循環により光検出器を冷却可能な液冷方式の冷却機構を開示する。この液冷方式の冷却機構では、ポンプの駆動により循環する冷却液を光検出器との間で熱交換させることで、光検出器を冷却することが可能である。
特開2014-052660号公報
しかしながら、上述したような液冷方式の冷却機構では、ポンプが冷却液を送り出す動作を行う際に冷却液の流れに脈動が発生し、脈動由来の振動が、光検出器や、光検出装置を用いた測定装置などに伝達され得る。その場合、光検出器が光検出を行う検出期間中に、試料位置や集光位置等の検出条件に変化が生じてしまう可能性があり、光検出装置の検出精度が低下してしまうおそれがある。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、検出精度の低下を抑制することが可能な光検出装置及び光検出装置の制御方法を提供する。
本開示の一実施形態に係る光検出装置は、光検出器と、光検出器と熱的に接続された熱交換器と、熱交換器に接続され、光検出器を冷却するための冷却液が流通する冷却液流路と、冷却液流路において冷却液を流通させるポンプと、ポンプを制御する制御部と、を備え、制御部は、光検出器が光検出を行う検出期間においては、ポンプに第1駆動電力が供給され、光検出器が光検出を行うことなく待機する待機期間においては、ポンプに第2駆動電力が供給されるように、且つ、第1駆動電力が第2駆動電力よりも小さくなるように制御する。
この光検出装置では、ポンプにより送り出されて熱交換器に達した冷却液が、熱交換器を介して光検出器との間で熱交換を行うことにより、光検出器を冷却する。ここで、検出期間にポンプに供給される第1駆動電力は、待機期間にポンプに供給される第2駆動電力よりも小さい。そのため、検出期間においては、冷却液を送り出す際のポンプの動作が小さくなり、これに応じて、冷却液の流れに生じ得る脈動に起因する振動も小さくなる。その結果、脈動由来の振動の伝達に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。更に、冷却液を用いることで、冷却液自体が持つ熱容量の大きさを利用できる。そのため、検出期間においてポンプの動作を小さくしても、熱交換器からの熱を冷却液自体の熱容量を利用して吸収することができる。そのため、検出期間においても、冷却液による光検出器の冷却効果を持続でき、光検出器の温度上昇に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。従って、上述した光検出装置によれば、検出精度の低下を抑制することが可能となる。
上述した光検出装置では、制御部は、検出期間において、第1駆動電力の供給を停止するように制御してもよい。この場合、検出期間において、ポンプの動作が停止されるので、上述した脈動由来の振動をより確実に抑制できる。これにより、脈動由来の振動の伝達に起因する光検出装置の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
上述した光検出装置では、制御部は、検出期間において、前記第1駆動電力をゼロよりも大きく且つ前記第2駆動電力よりも小さくするように制御してもよい。この場合、検出期間において、ポンプの動作が継続されるので、冷却液による光検出器の冷却効果が小さくなることを抑制できる。すなわち、検出期間における光検出器の温度上昇を抑制できる。従って、上述した構成によれば、光検出器の温度上昇を抑制しつつ、脈動由来の振動の伝達を抑制できる。その結果、光検出装置の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
上述した光検出装置は、光検出器と熱交換器とに熱的に接続された電子冷却器を更に備えてもよい。この場合、電子冷却器によって光検出器を効率よく冷却できるため、光検出器の温度上昇をより確実に抑制できる。その結果、光検出装置の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
上述した光検出装置では、制御部は、検出期間において、検出期間において、電子冷却器に第3駆動電力が供給されるように制御してもよい。この場合、制御部が、検出期間においても、電子冷却器が駆動するように制御することによって光検出器を冷却できる。一方、電子冷却器の駆動によって熱が発生するが、その熱は熱交換器に移動し、その後冷却液に放熱される。上述したように、冷却液自体が持つ熱容量の大きさを利用できるため、冷却液による光検出器の冷却効果を持続できる。従って、上述した構成によれば、電子冷却器及び冷却液による光検出器の冷却によって、脈動由来の振動の伝達を抑制しつつ、光検出器の温度上昇をより確実に抑制できる。その結果、光検出装置の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
上述した光検出装置は、光検出器の温度を検出する第1センサ、及び熱交換器の温度を検出する第2センサの少なくとも一方を更に備えてもよい。この場合、光検出器及び熱交換器の少なくとも一方の温度を検出することによって、光検出装置における望まない温度上昇を感知することができる。
上述した光検出装置は、光検出器の温度を検出する第1センサを少なくとも備え、制御部は、検出期間において、第1センサが検出した温度が第1許容温度以下となるように、電子冷却器への第3駆動電力の供給を制御してもよい。この場合、光検出器の温度に応じて第3駆動電力を供給することによって、光検出装置における望まない温度上昇を抑制することができる。
上述した光検出装置では、制御部は、検出期間において、時間t1における第3駆動電力が、時間t1よりも前の時間t2における第3駆動電力よりも大きくなるように制御してもよい。検出期間においては、ポンプの駆動電力が小さいため、次第に光検出器の温度が上昇する可能性がある。そこで、時間t2よりも後の時間t1における第3駆動電力が大きくなるように制御することにより、電子冷却器による光検出器の冷却効果を高めることができるので、光検出器の温度が上昇する事態を抑制できる。その結果、光検出器の温度上昇に起因する光検出装置の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
上述した光検出装置は、冷却液流路に対して送風するファンを更に備え、制御部は、検出期間では、ファンに第4駆動電力が供給され、待機期間では、ファンに第5駆動電力が供給されるように、且つ、第4駆動電力が、第5駆動電力よりも小さく又は大きくなるように制御してもよい。この場合、ファンが冷却液流路に送風することによって冷却液が冷却されるので、冷却液による光検出器の冷却効果を高めることが可能となる。また、このようなファンを備える機構においては、ファン自体の振動が光検出装置に伝達されることによって、光検出装置の検出精度が低下し得る。そこで、検出期間にファンに供給される第4駆動電力を、待機期間にファンに供給される第5駆動電力よりも小さくすることによって、ファンの振動の伝達に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。また、ファンの配置が光検出器から十分に離れている場合には、検出期間にファンに供給される第4駆動電力を、待機期間にファンに供給される第5駆動電力よりも大きくすることによって、冷却液流路における冷却液の放熱効率を向上させ、光検出器の温度上昇に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。
上述した光検出装置では、冷却液流路は、冷却液の熱を放出させるラジエータを更に備え、ファンは、ラジエータに対して送風してもよい。この場合、ラジエータ及びファンによって冷却液が冷却されることで、冷却液による光検出器の冷却効果を更に高めることが可能となる。
上述した光検出装置は、熱交換器の温度を検出する第2センサを少なくとも備え、制御部は、検出期間において、第2センサが検出した温度が第2許容温度を超えた場合に、ポンプに第6駆動電力が供給されるように、且つ、第6駆動電力が第1駆動電力よりも大きくなるように制御してもよい。光検出器の温度上昇は暗電流値の増大につながる。また、熱交換器は、光検出器の熱が伝達されるため、高温になりやすい。そこで、熱交換器の温度が第2許容温度を超える場合に、ポンプに第1駆動電力よりも大きな第6駆動電力が供給されることによって、暗電流値の増大や熱交換器が高温になる事態を抑制できる。その結果、光検出装置における望まない温度上昇を抑制することができる。
本開示の一実施形態に係る光検出装置の制御方法は、光検出器と、光検出器と熱的に接続された熱交換器と、熱交換器に接続され、光検出器を冷却するための冷却液が流通する冷却液流路と、冷却液流路において冷却液を流通させるポンプと、を備える光検出装置の制御方法であって、光検出器が光検出を行う検出期間において、ポンプに第1駆動電力を供給するステップと、光検出器が光検出を行うことなく待機する待機期間において、ポンプに第2駆動電力を供給するステップと、を備え、第1駆動電力は、第2駆動電力よりも小さい。
この光検出装置の制御方法では、検出期間においてポンプに供給される第1駆動電力は、検出期間においてポンプに供給される第2駆動電力よりも小さい。そのため、検出期間においては、冷却液を送り出す際のポンプの動作が小さくなり、これに応じて、冷却液の流れに生じ得る脈動に起因する振動も小さくなる。その結果、脈動由来の振動の伝達に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。更に、冷却液を用いることで、冷却液自体が持つ熱容量の大きさを利用できる。そのため、検出期間においてポンプの動作を小さくしても、熱交換器からの熱を冷却液自体の熱容量を利用して吸収することができる。そのため、検出期間においても、冷却液による光検出器の冷却効果を持続でき、光検出器の温度上昇に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。従って、上述した光検出装置の制御方法によれば、検出精度の低下を抑制することが可能となる。
本開示によれば、検出精度の低下を抑制することが可能な光検出装置及び光検出装置の制御方法を提供する。
図1は、一実施形態に係る光検出装置を示す概略構成図である。 図2は、図1に示す光検出器の近傍の構成を示す断面図である。 図3は、図1に示す制御部の機能構成を示すブロック図である。 図4は、制御部が処理する各信号の一例を示すタイミングチャートである。 図5は、制御部の制御フローの一例を示すフローチャートである。 図6は、制御部が処理する各信号の第1変形例を示すタイミングチャートである。 図7は、制御部が処理する各信号の第2変形例を示すタイミングチャートである。 図8は、制御部が処理する各信号の第3変形例を示すタイミングチャートである。 図9は、制御部が処理する各信号の第4変形例を示すタイミングチャートである。
以下、本開示の一実施形態に係る光検出装置及び光検出装置の制御方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る光検出装置1を示す概略構成図である。光検出装置1は、例えば、顕微鏡装置又は分析装置等の測定装置の検出部に用いられる。光検出装置1は、測定対象となる光L(以下、「測定光L」と称する)を検出する光検出器10を備える。更に、光検出装置1は、光検出器10を冷却する冷却機構として、電子冷却器15と、熱交換器20と、第1チューブ25と、第2チューブ30と、ポンプ35と、ラジエータ40と、ファン45と、制御部50と、を備える。
図2は、光検出器10の近傍の構成を示す断面図である。図2に示すように、光検出器10は、ケース2内に収容されている。ケース2は、例えば、上方に開口した箱状を呈しており、金属材料によって構成される。ケース2の側壁3には、測定光Lをケース2内に導入可能な開口3aが設けられている。光検出器10は、開口3aから導入される測定光Lの光強度を検出し、その光強度に応じた電気信号を生成する。光検出器10は、生成した電気信号を、例えば顕微鏡装置又は分析装置等の測定装置に送信する。光検出器10は、例えば、光電子増倍管(PMT:Photomultiplier Tube)である。光検出器10は、アバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)又はシリコンフォトマルチプライヤ(SiPM:Silicon Photomultipliers)等の光半導体素子であってもよい。
電子冷却器15は、ケース2内における光検出器10上に配置されている。電子冷却器15は、光検出器10を冷却するために設けられている。電子冷却器15は、能動的な冷却素子であり、例えば、電気を流すと熱が移動する現象(ペルチェ効果)を利用して冷却又は加熱を行うペルチェ素子である。電子冷却器15は、光検出器10側を向く吸熱面16において吸熱し、吸熱面16とは反対側を向く放熱面17において放熱するように駆動させる。この電子冷却器15による熱の受け渡しによって、光検出器10が吸熱面16を介して氷点下(つまり、冷却液Rよりも低い温度)まで冷却されることも可能である。電子冷却器15の駆動は、制御部50(図1参照)によって制御される。吸熱面16は、伝熱部55を介して光検出器10と接続されている。伝熱部55は、熱伝導性を有する部材であり、光検出器10から吸熱面16への熱の受け渡しを可能にする。
従って、吸熱面16は、光検出器10と熱的に接続された状態となっている。本明細書において、「熱的に接続された状態」とは、2つの部材が直接的に又は間接的に接続されており、当該2つの部材の間において熱の受け渡し(熱伝達)が可能となっている状態を意味する。従って、吸熱面16と光検出器10との間の接続は、熱的な接続が実現されるものであればよく、物理的には、伝熱部55等の他の部材を介した間接的な接続であってもよいし、他の部材を介さない直接的な接続であってもよい。また、吸熱面16と光検出器10との間の接続は、熱抵抗を抑える観点から、高い熱伝導率を有する接着材又はシート材を用いた接合によって行われてもよい。
電子冷却器15の放熱面17上には、熱交換器20が配置されている。放熱面17は、熱交換器20と熱的に接続されている。従って、吸熱面16から放熱面17に移動した熱は、熱交換器20に伝達される。放熱面17と熱交換器20との間の接続は、熱抵抗を抑える観点から、高い熱伝導率を有する接着材又はシート材を用いた接合によって行われてもよい。
熱交換器20は、例えばケース2の上方の開口部分を塞ぐように配置されており、流路21及びヒートシンク22と、それらを収容する筐体23とを備えている。流路21は、筐体23内における空間であって、図2に示す断面においてU字状を呈するように形成されている。筐体23において、流路21の流入口21aを構成する突出部には第1チューブ25が接続され、流路21の流出口21bを構成する突出部には第2チューブ30が接続されている。ヒートシンク22は、流路21内に配置されている。流路21には、第1チューブ25から流入口21aを通じて冷却液Rが流入される。冷却液Rは、光検出器10を冷却するための冷却媒体(例えば、水など)である。流路21に流入した冷却液Rは、ヒートシンク22の櫛歯状のフィンの間を通って流出口21bから第2チューブ30に流出する。冷却液Rがヒートシンク22を通る際、ヒートシンク22と冷却液Rとの間で熱交換を行うことにより、電子冷却器15の放熱面17から放出された熱が冷却液Rに移動する。このように、電子冷却器15及びヒートシンク22を介して光検出器10と冷却液Rとの間で熱交換が行われることによって、光検出器10が冷却される。
図2に示すように、光検出装置1は、第1センサ60と、第2センサ65と、を更に備える。第1センサ60は、光検出器10の温度を検出する温度センサである。第1センサ60は、例えば、ケース2内における光検出器10上に設置されており、より具体的には光検出器10と熱的に接続された伝熱部55に設置されている。第1センサ60は、光検出器10の温度を検出し、検出した光検出器10の温度を示す信号H1(図3参照)を制御部50に出力する。第2センサ65は、熱交換器20の温度を検出する温度センサである。第2センサ65は、例えば、ヒートシンク22に熱的に接続されている。第2センサ65は、熱交換器20の温度を検出し、検出した熱交換器20の温度を示す信号H2(図3参照)を制御部50出力する。
再び、図1を参照する。熱交換器20の流出口21bに接続された第2チューブ30は、熱交換器20から離間した位置に配置されたラジエータ40内の流路の流入口40aに接続されている。第2チューブ30の途中に、ポンプ35が設けられている。一方、熱交換器20の流入口21aに接続された第1チューブ25は、ラジエータ40内の流路の流出口40bに接続されている。従って、熱交換器20の流出口21bから第2チューブ30に流出した冷却液Rは、ポンプ35を介してラジエータ40の流入口40aに流入し、ラジエータ40の流出口40bから第1チューブ25に流出した冷却液Rは、流入口21aから再び熱交換器20に流入する。
よって、熱交換器20の流路21(図2参照)、第1チューブ25、ラジエータ40、及び第2チューブ30は、ラジエータ40と熱交換器20との間で冷却液Rを循環可能(流通可能)とする閉じた循環流路RP(冷却液流路)を構成する。なお、第1チューブ25及び第2チューブ30は、例えば、ブチルゴムなどの可撓性を有する材料によって構成されるソフトチューブであってもよいし、可撓性を有しない材料によって構成されるハードチューブであってもよい。
循環流路RPにおいて、ポンプ35が冷却液Rを一方向に送り出すことによって、冷却液Rが図1に示す矢印の向きに循環する。ポンプ35の種類は、特に限定されないが、例えば、ダイヤフラムポンプなどの、脈動を発生し得る公知のポンプが採用され得る。ポンプ35の駆動は、制御部50によって制御される。ラジエータ40は、ラジエータ40の流路内を流れる冷却液Rと外気との間で熱交換させることによって冷却液Rを放熱する。このようにして、ラジエータ40は、熱交換器20において冷却液Rが受け取った熱を放熱することによって、冷却液Rを冷却して降温させる。
ファン45は、ラジエータ40に対して送風するように配置される。ファン45は、ラジエータ40の流路に向けて送風することによって、冷却液Rを冷却する。ファン45の駆動は、制御部50によって制御される。ラジエータ40及びファン45によって冷却された冷却液Rは、再び熱交換器20に流入し、熱交換器20(ヒートシンク22)との間での熱交換を行う。なお、ポンプ35、ラジエータ40、及びファン45は、例えば、光検出器10を収容するケース2とは別のケース5内に収容されている。ケース5は、第1チューブ25及び第2チューブ30によってケース2と連結されるが、ケース2からは離間した位置に配置される。
このように、循環流路RPにおいて、冷却液Rは、熱交換器20とラジエータ40との間を循環しながら、熱交換器20を介して光検出器10を冷却し続ける。具体的には、冷却液Rは、熱交換器20との熱交換によって光検出器10を冷却し、この熱交換により受け取った熱をラジエータ40において放熱する。その後、冷却された冷却液Rは、再び熱交換器20に戻り、光検出器10を再び冷却する。
制御部50は、例えば、RAM、ROM等のメモリ、CPU等のプロセッサ(演算回路)、通信インターフェース、及びEPROMやフラッシュ等の記憶素子等の格納部を含むマイクロコンピュータ等の電子制御ユニットである。制御部50は、メモリに格納されるプログラムをプロセッサで実行することにより機能する。制御部50は、例えば、ポンプ35、ラジエータ40、及びファン45と共にケース5内に収容されている。制御部50は、図示しない電源と電気的に接続されており、電源から制御部50に電力が供給される。また、制御部50は、ポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15と電気的に接続されており、電源の電力は、制御部50を介してポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15に供給される。なお、電源の電力は、制御部50を介して供給される場合に限らず、制御部50からの信号が電源に入力され、その信号に基づいた駆動電力が直接電源からポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15に供給されてもよい。また、電源はケース5内に搭載したバッテリでも良いし、ACアダプタ等によって外部供給するものでもよい。
制御部50には、第1センサ60からの信号H1と、第2センサ65からの信号H2と、が入力される(図3参照)。更に、制御部50は、例えば、光検出装置1の外部(例えば、顕微鏡装置又は分析装置等の測定装置)から、光検出器10が検出を行うタイミングを示す外部信号Osが入力されるとともに、外部信号Osに基づいてトリガー信号TGを出力する信号入力部70を備える。外部信号Osは、マイクロコンピュータ又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などのロジックデバイスからのCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)信号又はTTL(TransistorTransistor Logic)信号であってもよいし、パーソナルコンピュータからのシリアル信号であってもよい。また、信号入力部70は、外部信号Osの入力に限らず、ユーザーの操作入力を受け付けるインターフェースでもよい。インターフェースとしては、例えば、押しボタン、スイッチ、又はタッチパネル等が採用され得る。その場合、信号入力部70は、ユーザーの操作入力に応じて、光検出器10が検出を行うタイミングを示すトリガー信号TGを出力する。制御部50は、トリガー信号TG、信号H1、及び信号H2に基づいて、ポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15の駆動を制御する。
図3は、制御部50の機能構成を示すブロック構成図である。図4は、制御部50が処理する各信号の一例を示すタイミングチャートである。図3に示すように、制御部50は、機能的構成として、ポンプ35及びファン45の駆動を制御するポンプ・ファン制御部51(以下、「PF制御部51」と称する)と、電子冷却器15の駆動を制御する電子冷却器制御部52(以下、「EC制御部52」と称する)と、を含む。PF制御部51及びEC制御部52には、信号入力部70からのトリガー信号TGが入力される。
図4に示すように、トリガー信号TGは、ハイレベルの状態(オン状態)とローレベルの状態(オフ状態)とを含むパルス信号である。トリガー信号TGは、光検出器10が光検出を行う検出期間Tkにおいては、オン状態とされ、光検出器10が待機する待機期間Ttにおいては、オフ状態とされる。検出期間Tkは、光検出器10が光検出を開始する時点から光検出を終了するまでの期間である。待機期間Ttは、検出期間Tkを除く期間であって、光検出器10が光検出を行わずに待機する期間である。つまり、待機期間Ttは、光検出器10が光検出を開始する時点よりも前の期間であり、待機期間T3は、光検出器10が光検出を終了した時点よりも後の期間でもある。
光検出器10が光検出を開始した時点(すなわち、待機期間Ttから検出期間Tkに切り替わるタイミング)において、トリガー信号TGがオフ状態からオン状態に切り替わる。そして、光検出器10が光検出を終了した時点(すなわち、検出期間Tkから待機期間Ttに切り替わるタイミング)において、トリガー信号TGがオン状態からオフ状態に切り替わる。PF制御部51及びEC制御部52は、入力されたトリガー信号TGの状態に応じて、それぞれの制御対象の駆動を制御する。
検出期間Tk及び待機期間Ttは、任意の継続時間及びタイミングで設定され得る。例えば、測定対象や測定方法に応じて検出期間Tk及び待機期間Ttを変化させてもよい。また、検出期間Tkにわたって連続的に光検出器10が光検出を行う場合に限らず、断続的に光検出器10が複数回の光検出を行ってもよい。また、制御部50は信号入力部70を備えなくてもよく、検出期間Tk及び待機期間Ttが予め制御部50に設定されていてもよい。
PF制御部51は、トリガー信号TGの状態に応じて、ポンプ35の駆動を駆動信号SG1により、ファン45の駆動を駆動信号SG2により制御する。PF制御部51は、駆動信号SG1によってポンプ35の駆動電力を調整する。ここでの「駆動電力」は、電源からポンプ35に供給される電力の大きさを意味する。なお、電力は、電圧と電流との積で表されるから、本明細書において、駆動電力は、駆動電圧に置き換えて説明されてもよいし、駆動電流に置き換えて説明されてもよい。一般的には、ポンプ35の駆動電力が大きいほど、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が高まると言える。しかし、ポンプ35の駆動電力が大きいほど、ポンプ35が冷却液Rを送り出す際のポンプ35の動作が大きくなり、これに応じて、冷却液Rの流れによって生じ得る脈動由来の振動も大きくなる。このような振動は、光検出装置1の検出精度に影響を及ぼす。一方、ポンプ35の駆動電力が小さいほど、ポンプ35が冷却液Rを送り出す際のポンプ35の動作が小さくなり、上記の脈動由来の振動も小さくなる。この場合、脈動由来の振動が光検出装置1の検出精度に及ぼす影響は小さくなる。しかし、ポンプ35の駆動電力が小さいほど、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が小さくなる。
駆動信号SG1は、例えば、ハイレベルの状態(オン状態)とローレベルの状態(オフ状態)からなるパルス信号である。より具体的には、駆動信号SG1は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である(PWM制御)。PWM制御は、一定電圧の入力から、パルス列のオンとオフの一定周期を作り、オン時間幅(デューティー比)を変化させることで、駆動電力を制御する制御方式である。駆動信号SG1は、PWM信号に限らず、AM(Amplitude Modulation)信号であってもよい。駆動信号SG1がオン状態の場合は、ポンプ35が通電状態となる。一方、駆動信号SG1がオフ状態の場合は、ポンプ35が非通電状態となる。ポンプ35の駆動電力は、駆動信号SG1のデューティー比に応じて決定される。具体的には、駆動信号SG1のデューティー比が大きくなるほど、ポンプ35の駆動電力が大きくなり、駆動信号SG1のデューティー比が小さくなるほど、ポンプ35の駆動電力が小さくなる。
例えば、駆動信号SG1のデューティー比がゼロ%である場合、ポンプ35が常に非通電状態となるため、ポンプ35の駆動電力はゼロになる。この場合、ポンプ35は、駆動せずに停止した状態となる。一方、駆動信号SG1のデューティー比が100%である場合、ポンプ35が常に通電状態となるため、ポンプ35の駆動電力は、ポンプ35を定格出力にて駆動させるのに必要な電力(定格電力)と等しくなる。また、駆動信号SG1のデューティー比が50%である場合、単位周期において通電状態の時間と非通電状態の時間とが同じ時間となる。この場合、ポンプ35の駆動電力は、定格電力の半分と等しくなる。このように、ポンプ35の駆動電力は、駆動信号SG1のデューティー比によって調整される。
PF制御部51は、トリガー信号TGの状態に応じて駆動信号SG1のデューティー比を調整する。具体的には、図4に示すように、PF制御部51は、トリガー信号TGがオン状態になる検出期間Tkにおける駆動信号SG1のデューティー比を、トリガー信号TGがオフ状態になる待機期間Ttにおける駆動信号SG1のデューティー比よりも小さくするように制御する。すなわち、PF制御部51は、検出期間Tkにおいてポンプ35に供給される駆動電力1(第1駆動電力)を、待機期間Ttにおいてポンプ35に供給される駆動電力2(第2駆動電力)よりも小さくするように制御する。待機期間Ttにおけるポンプ35の駆動電力2は、少なくともゼロよりも大きい範囲に設定される。検出期間Tkにおけるポンプ35の駆動電力1は、ゼロ、もしくは、ゼロより大きく待機期間Ttにおけるポンプ35の駆動電力2よりも小さい範囲に設定される。本実施形態では、PF制御部51は、検出期間Tkにおける駆動信号SG1のデューティー比をゼロ%にする。この場合、検出期間Tkにおいては、ポンプ35の駆動電力1はゼロになり、ポンプ35の駆動が停止される。
一方、PF制御部51は、待機期間Ttにおける駆動信号SG1のデューティー比を、例えば67%にする。この場合、待機期間Ttにおいては、ポンプ35の駆動電力2は、駆動信号SG1のデューティー比67%に対応する電力となり、ポンプ35は、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果を十分に発揮できるように駆動する状態(通常駆動)となる。なお、PF制御部51は、駆動信号SG1により、所定の駆動電力でポンプ35を駆動させるが、その際、ポンプ35は、冷却液Rの送り出し量が所定の送り出し量となるように駆動する。ポンプ35による「冷却液Rの送り出し量」は、循環流路RPにおいて、単位時間当たりにポンプ35が送り出す冷却液Rの体積を意味する。つまり、冷却液Rの送り出し量は、ポンプ35を駆動するためにポンプ35に供給される駆動電力によって調整される。従って、「ポンプ35の駆動電力」は、「ポンプ35による冷却液Rの送り出し量」に置き換えて説明され得る。
PF制御部51は、駆動信号SG2により、ファン45の送風量が所定の送風量となるように、ファン45の駆動を制御する。「ファン45の送風量」は、ファン45の駆動によって単位時間当たりに移動する空気の体積を意味する。ファン45の送風量が大きいほど、冷却液Rに対する放熱効果が高まるため、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が高まる。しかし、ファン45の送風量が大きいほど、ファン45の駆動部の回転数が高くなり、これに応じて、ファン45自体の機械的振動が大きくなる。このような振動は、光検出装置1の検出精度に影響を及ぼす。一方、ファン45の送風量が小さいほど、ファン45の駆動部の回転数が低くなり、ファン45自体の機械的振動も小さくなる。この場合、ファン45自体の機械的振動が光検出装置1の検出精度に及ぼす影響は小さくなる。しかし、ファン45の送風量が小さいほど、冷却液Rに対する放熱効果が小さくなるため、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が小さくなる。ファン45の送風量は、ファン45を駆動するためにファン45に供給される駆動電力によって調整される。従って、「ファン45の送風量」は、「ファン45の駆動電力」に置き換えて説明され得る。よって、ファン45の駆動電力が大きくなるほど、ファン45の機械的振動が大きくなり、ファン45の駆動電力が小さくなるほど、ファン45の機械的振動が小さくなる。
PF制御部51は、駆動信号SG2によってファン45の駆動電力を調整する。「ファン45の駆動電力」は、電源からファン45に供給される電力の大きさを意味する。この駆動電力は、駆動電圧又は駆動電流に置き換えて説明され得る。駆動信号SG2は、例えば、ハイレベルの状態(オン状態)とローレベルの状態(オフ状態)からなるパルス信号である。より具体的には、駆動信号SG2は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である(PWM制御)。駆動信号SG2は、PWMに限らず、AM(Amplitude Modulation)信号であってもよい。駆動信号SG2がオン状態の場合は、ファン45が通電状態となる。一方、駆動信号SG2がオフ状態の場合は、ファン45が非通電状態となる。ファン45の駆動電力は、駆動信号SG2のデューティー比に応じて決定される。具体的には、駆動信号SG2のデューティー比が大きくなるほど、ファン45の駆動電力が大きくなり、駆動信号SG2のデューティー比が小さくなるほど、ファン45の駆動電力が小さくなる。
本実施形態では、駆動信号SG2の波形は、上述した駆動信号SG1の波形と同一に設定される。従って、PF制御部51は、駆動信号SG1と同様、検出期間Tkにおける駆動信号SG2のデューティー比を、待機期間Ttにおける駆動信号SG2のデューティー比よりも小さくするように制御する。すなわち、PF制御部51は、検出期間Tkにおいてファン45に供給される駆動電力4(第4駆動電力)を、待機期間Ttにおいてファン45に供給される駆動電力5(第5駆動電力)よりも小さくするように制御する。待機期間Ttにおけるファン45の駆動電力5は、少なくともゼロよりも大きい範囲に設定される。検出期間Tkにおけるファン45の駆動電力4は、ゼロ、もしくは、ゼロより大きく、待機期間Ttにおけるファン45の駆動電力5よりも小さい範囲に設定される。本実施形態では、PF制御部51は、検出期間Tkにおける駆動信号SG2のデューティー比をゼロ%にし、待機期間Ttにおける駆動信号SG2のデューティー比を67%にする。この場合、検出期間Tkにおいては、ファン45の駆動電力4はゼロになり、ポンプ35の駆動が停止される。一方、待機期間Ttにおいては、ファン45の駆動電力5は、駆動信号SG1のデューティー比67%に対応する電力となり、ファン45は、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果を十分に発揮できるように駆動する状態(通常駆動)となる。
従って、本実施形態では、待機期間Ttにおいては、ポンプ35及びファン45が通常駆動される一方、検出期間Tkにおいては、ポンプ35及びファン45の駆動が共に停止される。この場合、検出期間Tkにおいては、待機期間Ttと比べて、ポンプ35及びファン45の駆動に起因して生じる振動を小さく抑えられるものの、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果も小さくなる。しかし、冷却液Rを用いることで、冷却液R自体が持つ熱容量の大きさを利用できる。そのため、検出期間Tkにおいてポンプ35の動作を小さくしても、熱交換器20からの熱を冷却液R自体の熱容量を利用して吸収することができる。より具体的には、例えば空冷の場合の冷却媒体である空気と比較して、冷却液Rの熱容量は大きいため、冷却液Rの温度は上昇し難い。よって、検出期間Tkにおいて、ポンプ35及びファン45の駆動を停止しても、光検出器10の急激な温度変化を抑制することができるため、光検出器10の暗電流の増大が抑制される。なお、暗電流とは、光検出器10の動作中に、測定光Lが光検出器10に入射していない状態で、光検出器10で検出されるダーク信号の原因となる電流である。
暗電流の発生原因は、状況によって様々考えられるが、温度に関係した暗電流の原因としては、熱電子放出が挙げられる。例えば、光検出器10が光電子増倍管である場合、熱電子は、光の入射に関係なく光電面或いはダイノードから放出される電子を指す。このような熱電子由来の信号は、光検出において不要なノイズ(ダーク)として扱われ、光検出装置1の検出精度の低下を招く要因となる。熱電子の発生は、光検出器10の温度が高いほど多くなり、光検出器10の温度が低いほど少なくなる。従って、光検出器10を冷却すれば、熱電子の発生が抑えられ、暗電流の発生も抑えられる。一方、光検出器10が高温になると、熱電子の発生が多くなり、暗電流が増大する。このような現象は、光検出器10が光半導体素子である場合も同様である。
検出期間Tkにおいて、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果は持続されるが、待機期間Ttと比べて、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果は小さくなるので、時間の経過と共に光検出器10の温度が上昇する可能性がある。そこで、EC制御部52は、少なくとも検出期間Tkにおいて、電子冷却器15が駆動するように制御する。例えば、EC制御部52は、少なくとも、光検出器10が光検出を開始した時点から、光検出器10が光検出を終了した時点まで、連続的に駆動する状態にする。検出期間Tkにおいても、電子冷却器15の駆動が継続されることで、電子冷却器15によって光検出器10が冷却され続けるため、光検出器10の温度の上昇を抑制できる。なお、本実施形態では、EC制御部52は、待機期間Tt及び検出期間Tkを通した全期間において、能動的に冷却を行う電子冷却器15を連続的に駆動する状態にすることで、光検出器10の温度を冷却液Rの温度よりも低い温度(例えば氷点下)まで下げることができるため、光検出器10の暗電流値をさらに小さくすることができる。その結果、光検出器10の検出精度を向上することができるため、光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。
EC制御部52は、電子冷却器15の駆動を駆動信号SG3により制御する。そして、EC制御部52は、駆動信号SG3により、電子冷却器15の吸熱面16における冷却能を制御する。電子冷却器15の冷却能は、電子冷却器15を駆動するために電子冷却器15に供給される駆動電力(駆動電流)によって調整される。従って、「電子冷却器15の冷却能」は、「電子冷却器15の駆動電力」に置き換えて説明され得る。
EC制御部52は、駆動信号SG3によって電子冷却器15の駆動電力を調整する。「電子冷却器15の駆動電力」は、電源から電子冷却器15に供給される電力の大きさを意味する。この駆動電力は、駆動電圧又は駆動電流に置き換えて説明され得る。駆動信号SG3は、例えば、ハイレベルの状態(オン状態)とローレベルの状態(オフ状態)からなるパルス信号である。より具体的には、駆動信号SG3は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である(PWM制御)。駆動信号SG3は、PWM信号に限らず、AM(Amplitude Modulation)信号であってもよい。駆動信号SG3がオン状態の場合は、電子冷却器15が通電状態となる。一方、駆動信号SG3がオフ状態の場合は、電子冷却器15が非通電状態となる。電子冷却器15の駆動電力は、駆動信号SG3のデューティー比に応じて決定される。具体的には、駆動信号SG3のデューティー比が大きくなるほど、電子冷却器15の駆動電力が大きくなり、駆動信号SG3のデューティー比が小さくなるほど、電子冷却器15の駆動電力が小さくなる。
EC制御部52は、駆動信号SG3のデューティー比を常にゼロ%よりも大きくなるように設定する。つまり、EC制御部52は、電子冷却器15を駆動するために必要な電力(すなわち、ゼロよりも大きい範囲の電力)を駆動電力3として連続的に電子冷却器15に供給するように制御する。そのため、待機期間Tt及び検出期間Tkを通した全期間において、電子冷却器15が連続的に駆動する。従って、検出期間Tkにおいても、電子冷却器15による光検出器10の冷却が継続される。ここで、検出期間Tkにおいては、ポンプ35及びファン45の駆動が共に停止されるため、駆動信号SG3のデューティー比を一定にした場合(すなわち、電子冷却器15の駆動電力を一定にした場合)、時間の経過と共に光検出器10の温度が上昇して温度HL(第1許容温度)を超えてしまう可能性がある。温度HLは、光検出器10において生じる暗電流を許容できる温度範囲の上限値を意味する。暗電流の大きさは光検出器10の温度に依存するため、許容できる暗電流値の範囲に基づいて、許容できる光検出器10の温度範囲を決定できる。なお、電子冷却器15は、常に駆動し続ける場合に限らず、許容できる光検出器10の温度範囲を維持できれば、断続的に駆動していてもよい。
暗電流値は、光検出器10の種類によって異なり、光検出器10の個体差によっても異なる。暗電流値は、光検出器10の仕様(スペック)を参照して得られる固定値としてもよいし、光検出器10の測定により得られる実測値としてもよい。暗電流値を測定により得る場合は、バックグラウンド測定(すなわち、測定光Lを光検出器10に入射しない状態での測定)において光検出器10から出力される電流値を暗電流値とする。この暗電流値の算出は、光検出器10による光検出を実施する前に行われてもよいし、一定期間ごとに定期的に行われてもよい。暗電流値の算出が一定期間ごとに行われる場合、当該一定期間の間においては、同じ暗電流値を用いてもよい。
光検出器10の温度が温度HLを超えるほど高温になってしまうと、暗電流が過剰に増大し、光検出装置1の検出精度に大きな影響を及ぼす可能性がある。そこで、EC制御部52は、第1センサ60からの信号H1により光検出器10の温度を監視し、光検出器10の温度が温度HL以下となるように、駆動信号SG3のデューティー比をフィードバック制御する。フィードバック制御は、例えば、PID(Proportional Integral Differential)制御である。また、フィードバック制御は、オンオフ制御によって行われてもよい。
EC制御部52は、駆動信号SG3のフィードバック制御により、検出期間Tkにおいて、時間t1における駆動電力3が、時間t1よりも前の時間t2における駆動電力3よりも大きくなるように制御する。本実施形態においては、EC制御部52は、時間t1における駆動信号SG3のパルス幅が、時間t1よりも前の時間t2における駆動信号SG3のパルス幅よりも大きくなるように制御する。この場合、検出期間Tkにおいて、電子冷却器15の駆動電力3が、時間が経過するにつれて大きくなり、電子冷却器15による光検出器10の冷却効果が、時間が経過するにつれて高められる。EC制御部52は、このような電子冷却器15のフィードバック制御を行うことにより、図4の信号H1に示すように、光検出器10の温度を、温度HL以下となる範囲で一定に保つことができる。なお、本実施形態のように、駆動信号SG3のパルス幅によって、時間t1における駆動電力3が、時間t1よりも前の時間t2における駆動電力3よりも大きくなるように制御される場合に限らず、駆動信号SG3を直線状または曲線状に連続的に変化させることによって、時間t1における駆動電力3が、時間t1よりも前の時間t2における駆動電力3よりも大きくなるように制御されてもよい。
待機期間Ttにおいては、ポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15が全て駆動する。一方、検出期間Tkにおいては、電子冷却器15の駆動は継続されるが、ポンプ35及びファン45の駆動が共に停止される。つまり、冷却液Rに対する放熱が十分に行われない状態で、電子冷却器15が駆動している。しかし、上述したように、冷却液R自体が持つ熱容量の大きさを利用できるので、冷却液Rと熱交換器20との間で熱交換が継続され、ヒートシンク22の放熱が継続される。そのため、検出期間Tkにおいては、電子冷却器15の駆動が継続しても、熱交換器20の温度は急激には上昇しない。しかし、図4の信号H2に示すように、検出期間Tkにおいては、時間が経過するにつれて熱交換器20の温度が上昇し、やがて非常に高温になってしまう可能性がある。
そこで、PF制御部51は、安全性を確保する観点から、少なくとも検出期間Tk(本実施形態では、待機期間Tt及び検出期間Tkを通した全期間)において、第2センサ65からの信号H2により熱交換器20の温度を監視し、熱交換器20の温度が温度HE(第2許容温度)を超えた場合にポンプ35及びファン45を駆動させる。これにより、PF制御部51は、ポンプ35及びファン45による冷却液Rの放熱を行い、冷却液Rによる熱交換器20の放熱を再開する。ここでの温度HEは、安全性確保の観点から許容できる熱交換器20の温度範囲の上限値を意味する。安全性確保の観点から許容できる熱交換器20の温度範囲とは、ユーザーが光検出装置1を安全に扱うことが可能な温度範囲である。
PF制御部51は、待機期間Tt及び検出期間Tkを通して、熱交換器20の温度が温度HEを超えていないか否かを判定する。PF制御部51は、検出期間Tkにおいて、熱交換器20の温度が温度HEを超えていないと判定した場合、引き続きポンプ35及びファン45を停止させた状態とする。一方、PF制御部51は、熱交換器20の温度が温度HEを超えたと判定した場合、ポンプ35及びファン45を駆動させる。なお、EC制御部52においても、待機期間Tt及び検出期間Tkを通して、熱交換器20の温度が温度HEを超えていないか否かを判定してもよい。その場合、EC制御部52は、検出期間Tkにおいて、熱交換器20の温度が温度HEを超えていないと判定した場合、電子冷却器15の駆動を継続してもよい。一方、EC制御部52は、熱交換器20の温度が温度HEを超えたと判定した場合、電子冷却器15の駆動を停止するか、駆動電力3を小さくすることで、電子冷却器15から熱交換器20への熱の移動を抑制してもよい。
具体的には、PF制御部51は、ポンプ35の駆動電力を、駆動電力1から、駆動電力1よりも大きい駆動電力6(第6駆動電力)へと変更する。駆動電力6は、例えば待機期間Ttにおける駆動電力2と同じでもよい。また、PF制御部51は、ファン45の駆動電力を、駆動電力4から、駆動電力4よりも大きい駆動電力、例えば、待機期間Ttにおけるファン45の駆動電力5へと変更する。このように、PF制御部51は、熱交換器20の温度が温度HEを超えたと判定した場合に、ポンプ35及びファン45を停止した状態から通常駆動する状態に切り替えることにより、熱交換器20の温度が温度HEを超えないように、熱交換器20を放熱する。なお、光検出器10が光検出を終了する時点が、熱交換器20の温度が温度HEを超える直前の時点となるように、検出期間Tkを調整してもよい。この場合、ポンプ35及びファン45を停止した状態を保ったまま、光検出器10が光検出を行うことができる。
続いて、図5を更に参照して、制御部50の制御方法を説明する。図5は、制御部50の制御フローを示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、待機期間Ttにおいては、PF制御部51及びEC制御部52は、ポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15を駆動させている(ステップS1)。具体的には、PF制御部51が、駆動信号SG1に基づいて駆動電力2でポンプ35を駆動させ、駆動信号SG2に基づいて駆動電力5でファン45を駆動させる。更に、EC制御部52は、駆動信号SG3に基づいて駆動電力3で電子冷却器15を駆動させる。待機期間Ttにおいては、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が十分に発揮されるように、ポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15が全て通常駆動する状態となっている。
次に、PF制御部51及びEC制御部52は、オン状態のトリガー信号TGが入力されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、PF制御部51及びEC制御部52は、トリガー信号TGがオフ状態からオン状態に切り替わったか否かを判定することにより、光検出器10が光検出を開始したか否か(すなわち、待機期間Ttから検出期間Tkに移行したか否か)を判定する。PF制御部51及びEC制御部52は、オン状態のトリガー信号TGが入力されていないと判定した場合(ステップS2においてNo)、引き続きポンプ35、ファン45、及び電子冷却器15を駆動させる。一方、PF制御部51及びEC制御部52は、オン状態のトリガー信号TGが入力されたと判定した場合(ステップS2においてYes)、ポンプ35及びファン45の駆動を停止する(ステップS3)。なお、その際でも、EC制御部52は、電子冷却器15の駆動を継続する。具体的には、PF制御部51が、駆動信号SG1及びSG2のデューティー比を、待機期間Ttから検出期間Tkに移行するタイミングで共にゼロ%にすることにより、ポンプ35及びファン45の駆動を停止する。従って、検出期間Tkにおいては、ポンプ35及びファン45の駆動が停止する。
次に、PF制御部51は、信号H1を取得し、信号H1に基づいて電子冷却器15の駆動をPID制御する(ステップS4)。具体的には、EC制御部52は、第1センサ60からの信号H1により光検出器10の温度を監視し、光検出器10の温度が温度HLを超えないように、駆動信号SG3のデューティー比をフィードバック制御する。
次に、PF制御部51は、信号H2が所定の温度以下か否かを判定する(ステップS5)。具体的には、PF制御部51は、ステップS4における電子冷却器15のPID制御の結果、熱交換器20の温度が温度HEを超えていないことを信号H2が示すかどうかを判定する。PF制御部51は、信号H2が所定の温度以下ではないと判定した場合(ステップS5においてNo)、後述するステップ7へと移行し、信号H2が所定の温度以下だと判定した場合(ステップS5においてYes)、後述するステップS6へと移行する。次に、PF制御部51及びEC制御部52は、オフ状態のトリガー信号TGが入力されたか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、PF制御部51及びEC制御部52は、トリガー信号TGがオン状態からオフ状態に切り替わったか否かを判定することにより、光検出器10が光検出を終了したか否か(すなわち、検出期間Tkから待機期間Ttに移行したか否か)を判定する。PF制御部51及びEC制御部52は、オフ状態のトリガー信号TGが入力されていないと判定した場合(ステップS6においてNo)、引き続き、信号H1を取得し、EC制御部52は、信号H1に基づいて電子冷却器15の駆動をPID制御する(ステップS4)。一方、PF制御部51及びEC制御部52は、オフ状態のトリガー信号TGが入力されたと判定した場合(ステップS6においてYes)、ポンプ35及びファン45の駆動を再開する(ステップS7)。なお、その際、EC制御部52は、電子冷却器15の駆動を継続する。
<作用効果>
以上に説明した、本実施形態に係る光検出装置1及び光検出装置1の制御方法によって奏される作用効果について説明する。本実施形態では、ポンプ35により送り出されて熱交換器20に達した冷却液Rは、熱交換器20を介して光検出器10との間で熱交換を行うことにより、光検出器10を冷却する。ここで、検出期間Tkにおいては、ポンプ35の駆動電力1がゼロに設定される。そのため、検出期間Tkにおいては、冷却液Rを送り出す際のポンプ35の動作が停止され、これに応じて、冷却液Rの流れに生じ得る脈動に起因する振動も無くなる。更に、検出期間Tkにおいては、ファン45の駆動電力4もゼロに設定されるため、ファン45自体の機械的振動も無くなる。つまり、検出期間Tkにおいて光検出器10に伝達される振動が、待機期間Ttにおいて光検出器10に伝達される振動よりも小さくなる。振動の影響を示す一例として、図4の振動値VLは、光検出器10に伝達される振動値を示す。図4の振動値VLに示すように、検出期間Tkにおいては、振動値VLがほぼゼロになっていることが分かる。これにより、振動の伝達に起因する光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。
更に、上述したように、冷却液Rを用いることで、冷却液R自体の持つ熱容量の大きさを利用できる。そのため、検出期間Tkにおいてポンプ35の駆動電力1及びファン45の駆動電力4をゼロにしても、熱交換器20からの熱を冷却液R自体の熱容量を利用して吸収することができる。そのため、検出期間Tkにおいても、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果を持続でき、光検出器10の温度上昇に起因する光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。
本実施形態のように、光検出装置1は、電子冷却器15を備えてもよい。この場合、電子冷却器15によって光検出器10を効率よく冷却できるため、光検出器10の温度上昇をより確実に抑制できる。また、能動的に冷却を行う電子冷却器15により、光検出器10の温度を冷却液Rの温度よりも低い温度まで下げることができるため、光検出器10の暗電流値をさらに小さくすることができる。その結果、光検出器10の検出精度を向上することができるため、光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。
本実施形態のように、EC制御部52は、検出期間Tkにおいて、電子冷却器15を連続的に駆動してもよい。この場合、検出期間Tkにおいて、電子冷却器15の駆動によって光検出器10を連続的に冷却することができる。一方、電子冷却器15の駆動によって熱交換器20に伝達された熱は、冷却液Rに放熱される。しかし、上述したように、冷却液R自体の持つ熱容量の大きさを利用できるため、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果を持続できる。従って、上述した構成によれば、電子冷却器15及び冷却液Rによる光検出器10の冷却によって、脈動由来の振動の伝達を抑制しつつ、光検出器10の温度上昇をより確実に抑制できる。その結果、光検出装置1の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
本実施形態のように、EC制御部52は、検出期間Tkにおいて、光検出器10の温度が温度HL以下となるように、電子冷却器15の駆動電力3を設定してもよい。この場合、光検出器10の温度を検出し、それに応じて駆動電力3を供給することによって、光検出装置1における望まない温度上昇を抑制することができる。
本実施形態のように、EC制御部52は、検出期間Tkにおいて、時間t1における駆動電力3が、時間t1よりも前の時間t2における駆動電力3よりも大きくなるように制御してもよい。検出期間Tkにおいては、ポンプ35の駆動電力1及びファン45の駆動電力4がゼロに設定された場合、次第に光検出器10の温度が上昇する可能性がある。そこで、時間t1よりも前の時間t2における第3駆動電力信号が大きくなるように制御することにより、時間t2よりも後の時間t1における電子冷却器15による光検出器10の冷却効果を、時間の経過とともに高めることができるので、光検出器10の温度が上昇する事態を抑制できる。その結果、光検出器10の温度上昇に起因する光検出装置1の検出精度の低下をより確実に抑制できる。
本実施形態のように、ファン45は、ラジエータ40に対して送風してもよい。この場合、ラジエータ40及びファン45によって冷却液Rが放熱されることで、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果を更に高めることが可能となる。
本実施形態のように、PF制御部51は、検出期間Tkにおいて、熱交換器20の温度が温度HEを超えた場合に、ポンプ35及びファン45の駆動を再開させてもよい。熱交換器20は、光検出器10の熱が放熱されるため、特に高温になりやすい。そこで、熱交換器20の温度が温度HEを超えるほど高温になった場合に、ポンプ35及びファン45の駆動が再開されることによって、熱交換器20が過剰に高温になる事態を抑制できる。その結果、光検出装置1を使用する際の安全性を高めることができる。
本実施形態では、PF制御部51は、熱交換器20の温度が温度HEを超えた場合に、ポンプ35及びファン45を駆動させているが、PF制御部51は、光検出器10の温度が温度HEを超えた場合に、ポンプ35及びファン45を駆動させてもよい。この場合、光検出器10が高温になった場合に、ポンプ35及びファン45を駆動させることによって、冷却液Rによる光検出器10の冷却を行うことができる。
本開示の光検出装置及び光検出装置の制御方法は、上記実施形態に限定されない。本開示の光検出装置及び光検出装置の制御方法は、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない範囲において具体的な態様を適宜変更してよい。
<第1変形例>
図6は、制御部50が処理する各信号の第1変形例を示すタイミングチャートである。上述した実施形態では、検出期間Tkにおいて、ポンプ35及びファン45の駆動が停止される場合について説明した。しかし、本変形例では、検出期間TkAにおいて、ポンプ35及びファン45の駆動が継続される場合について説明する。
本変形例では、図6に示すように、PF制御部51は、ポンプ35の駆動を制御するための駆動信号SG1Aのデューティー比(すなわち、ポンプ35の駆動電力)を調整する際、検出期間TkAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比を、ゼロ%よりも大きく、且つ、待機期間TtAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比よりも小さい範囲に設定するように制御する。つまり、PF制御部51は、検出期間TkAにおけるポンプ35の駆動電力1(第1駆動電力)を、ゼロよりも大きく、且つ、待機期間TtAにおけるポンプ35の駆動電力2(第2駆動電力)よりも小さい範囲に設定するように制御する。例えば、PF制御部51は、検出期間TkAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比を、待機期間TtAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比のゼロ%よりも大きく20%以下となる範囲に設定してもよい。
図6に示す例では、PF制御部51は、待機期間TtAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比を67%に設定し、検出期間TkAにおける駆動信号SG1Aのデューティー比を17%に設定する。この場合、検出期間TkAにおいては、ポンプ35は、駆動信号SG1Aのデューティー比17%に対応する駆動電力1にて駆動する。このように、検出期間TkAにおけるポンプ35の駆動電力1は、待機期間TtAにおけるポンプ35の駆動電力2よりも大幅に減らされた状態となる。
同様に、PF制御部51は、ファン45の駆動を制御するための駆動信号SG2Aのデューティー比(すなわち、ファン45の駆動電力)を調整する際、検出期間TkAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比を、ゼロ%よりも大きく、且つ、待機期間TtAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比よりも小さい範囲に設定する。PF制御部51は、例えば、検出期間TkAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比を、待機期間TtAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比のゼロ%よりも大きく20%以下となる範囲に設定してもよい。
PF制御部51は、ファン45の駆動を制御するための駆動信号SG2Aのデューティー比(すなわち、ファン45の駆動電力)を調整する際、検出期間TkAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比を、ゼロ%よりも大きく、且つ、待機期間TtAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比よりも小さい範囲に設定するように制御する。つまり、PF制御部51は、検出期間TkAにおけるファン45の駆動電力4(第4駆動電力)を、ゼロよりも大きく、且つ、待機期間TtAにおけるファン45の駆動電力5(第5駆動電力)よりも小さい範囲に設定するように制御する。図6に示す例では、PF制御部51は、駆動信号SG1Aと同様、待機期間TtAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比を67%に設定し、検出期間TkAにおける駆動信号SG2Aのデューティー比を17%に設定するように制御する。この場合、検出期間TkAにおいては、ファン45は、駆動信号SG2Aのデューティー比17%に対応する駆動電力4にて駆動する。このように、検出期間TkAにおけるファン45の駆動電力4についても、待機期間TtAにおけるファン45の駆動電力5よりも大幅に減らされた状態となる。
従って、検出期間TkAにおいては、ポンプ35及びファン45は共に、待機期間TtAにおける駆動電力よりも小さな駆動電力で駆動し続ける。このように、検出期間TkAにおいてポンプ35及びファン45の駆動を継続する場合、上述した実施形態のようにポンプ35及びファン45の駆動を停止する場合と比べて、冷却液Rに対する放熱効果が高くなるため、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が高まる。そのため、検出期間TkAにおいて光検出器10の温度がより上昇し難くなる。これに応じて、電子冷却器15を駆動するための駆動信号SG3Aのデューティー比(すなわち、電子冷却器15の駆動電力)が制御される際、検出期間TkAにおける駆動信号SG3Aのデューティー比の増加幅が、上述した実施形態に係る検出期間Tkにおける駆動信号SG3のデューティー比の増加幅(図4参照)よりも小さくなる。
つまり、検出期間TkAにおいて、電子冷却器15の駆動電力を急激に増加させなくても、図6の信号H1Aに示すように、光検出器10の温度を、温度HL以下となる範囲で一定に保つことができる。更に、図6の信号H2Aに示すように、検出期間TkAにおいては、熱交換器20の温度の上昇がより緩やかになる。つまり、検出期間TkAでは、上述した実施形態に係る検出期間Tkの熱交換器20の温度上昇と比べて(図4の信号H2参照)、熱交換器20の温度が一定の温度に達するまでにより長い時間がかかっている。このように、検出期間TkAにおいて、光検出器10及び熱交換器20の温度が上昇し難くなるため、光検出器10及び熱交換器20がそれぞれの温度HL及び温度HEに達するまでの時間をより長く確保できる。その結果、検出期間TkAを、上述した実施形態に係る検出期間Tkよりも長く確保できる。
本変形例では、検出期間TkAにおいて、ポンプ35及びファン45が駆動を継続するので、冷却液Rに対する放熱効果が小さくなる事態を抑制できる。つまり、冷却液Rによる光検出器10の冷却効果が小さくなる事態を抑制できる。その結果、光検出器10の温度上昇及びそれに伴う暗電流の増大をより確実に抑制できるので、暗電流の増大に起因する光検出装置1の検出精度の低下をより確実に抑制できる。更に、検出期間TkAにおけるポンプ35及びファン45は、待機期間TtAよりも、大幅に減らされた駆動電力で駆動するため、これに応じて、ポンプ35及びファン45の駆動に起因する振動も大幅に小さくなる。図6の振動値VLAに示すように、検出期間TkAにおいて、待機期間TtAと比べて、振動値VLAが大幅に小さくなっていることが分かる。これにより、ポンプ35及びファン45の駆動に起因する振動が光検出装置1の検出精度に及ぼす影響を小さくできる。つまり、このような振動の伝達に起因する光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。更に、本変形例では、上述したように、光検出器10及び熱交換器20の温度が上昇し難くなるため、検出期間TkAをより長く確保できる。つまり、より長い期間にわたって光検出器10の光検出を行うことが可能となる。
<第2変形例>
図7は、制御部50が処理する各信号の第2変形例を示すタイミングチャートである。上述した実施形態では、検出期間Tkにおいて、PWM制御によってポンプ35及びファン45の駆動が制御され、かつポンプ35及びファン45の駆動が停止される場合について説明した。しかし、本変形例では、検出期間TkBにおいて、定電圧制御(リニア制御)によってポンプ35及びファン45の駆動が制御され、かつポンプ35及びファン45が停止される場合について説明する。
本変形例では、PF制御部51は、ポンプ35に供給する電圧が一定になるように駆動電力の供給を制御する。同様に、PF制御部51は、ファン45に供給する電圧が一定になるように駆動電力の供給を制御する。PF制御部51は、駆動信号SG1Bによってポンプ35の駆動電圧を調整する。PF制御部51は、待機期間TtBにおけるポンプ35の駆動電圧2(第2駆動電力)を一定(例えば、12V)に維持すると共に、検出期間TkBにおけるポンプ35の駆動電圧1(第1駆動電力)をゼロに維持するように、駆動信号SG1Bを制御する。PF制御部51は、駆動信号SG2Bによってファン45の駆動電圧を調整する。PF制御部51は、駆動信号SG1Bと同様に、待機期間TtBにおけるファン45の駆動電圧5(第5駆動電力)を一定(例えば、12V)に維持すると共に、検出期間TkBにおけるファン45の駆動電圧4(第4駆動電力)をゼロに維持するように、駆動信号SG2Bを制御する。
従って、本変形例では、上述した実施形態と同様に、検出期間TkBにおいては、ポンプ35及びファン45の駆動が共に停止される。また、本変形例では、上述した実施形態と同様に、EC制御部52は、検出期間TkBにおいて、PWM制御により電子冷却器15を駆動するように制御する。そして、EC制御部52は、光検出器10の温度が温度HL以下となるように、駆動信号SG3Bのデューティー比をフィードバック制御する。その結果、検出期間TkBにおいては、時間が経過するにつれて、電子冷却器15の駆動電力が大きくなるように制御される。EC制御部52は、このような電子冷却器15のフィードバック制御を行うことにより、図7の信号H1Bに示すように、光検出器10の温度を、温度HL以下となる範囲で一定に保つことができる。一方、図7の信号H2Bに示すように、検出期間TkBにおいては、時間が経過するにつれて熱交換器20の温度が温度HEを超えない範囲で上昇している。
本変形例においても、検出期間TkBにおいて、ポンプ35及びファン45の駆動が停止されるので、図7の振動値VLBに示すように、検出期間TkBにおいては、振動値VLBがほぼゼロになっていることが分かる。従って、本変形例においても、上述した実施形態と同様、振動の伝達に起因する光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。
<第3変形例>
図8は、制御部50が処理する各信号の第3変形例を示すタイミングチャートである。上述した実施形態では、検出期間Tkにおいて、PWM制御によってポンプ35及びファン45の駆動が制御され、かつポンプ35及びファン45の駆動が停止される場合について説明した。しかし、本変形例では、検出期間TkCにおいて、定電圧制御によってポンプ35及びファン45の駆動が制御され、かつポンプ35及びファン45の駆動が継続される場合について説明する。
本変形例では、PF制御部51は、ポンプ35に供給する電圧が一定になるように駆動電力の供給を制御する。同様に、PF制御部51は、ファン45に供給する電圧が一定になるように駆動電力の供給を制御する。PF制御部51は、駆動信号SG1Cによってポンプ35の駆動電圧を調整する。PF制御部51は、待機期間TtCにおけるポンプ35の駆動電圧2(第2駆動電力)を一定(例えば、12V)に維持すると共に、検出期間TkCにおけるポンプ35の駆動電圧1(第1駆動電力)をゼロよりも大きく且つ当該一定電圧よりも小さい電圧(例えば、5V)に維持するように、駆動信号SG1Cを制御する。PF制御部51は、駆動信号SG2Cによってファン45の駆動電圧を調整する。PF制御部51は、駆動信号SG1Cと同様に、待機期間TtCにおけるファン45の駆動電圧5(第5駆動電力)を一定電圧(例えば、12V)に維持すると共に、検出期間TkCにおけるファン45の駆動電圧4(第4駆動電力)をゼロよりも大きく且つ当該一定電圧よりも小さい電圧(例えば、5V)に維持するように、駆動信号SG2Cを制御する。
従って、本変形例では、検出期間TkCにおいては、待機期間TtCよりも、ポンプ35及びファン45の駆動電圧が大幅に減らされた状態となる。これに応じて、上述した第1変形例と同様に、検出期間TkCにおいて光検出器10の温度がより上昇し難くなるので、検出期間TkCにおける駆動信号SG3Cのデューティー比の増加幅が、上述した実施形態に係る検出期間Tkにおける駆動信号SG3のデューティー比の増加幅(図4参照)よりも小さくなる。つまり、検出期間TkCにおいて、電子冷却器15の駆動電圧3(第3駆動電力)を急激に増加させなくても、図8の信号H1Cに示すように、光検出器10の温度を、温度HL以下となる範囲で一定に保つことができる。
更に、図8の信号H2Cに示すように、検出期間TkCにおいては、熱交換器20の温度の上昇がより緩やかになる。つまり、検出期間TkCでは、上述した実施形態に係る検出期間Tkの熱交換器20の温度上昇と比べて(図4の信号H2参照)、熱交換器20の温度が一定の温度に達するまでにより長い時間がかかっている。このように、検出期間TkCにおいては、光検出器10及び熱交換器20の温度が上昇し難くなるため、光検出器10及び熱交換器20がそれぞれの温度HL及び温度HEに達するまでの時間をより長く確保できる。その結果、検出期間TkCを、上述した実施形態に係る検出期間Tkよりも長く確保できる。
本変形例では、検出期間TkCにおいて、ポンプ35及びファン45が駆動を継続するので、上述した第1変形例と同様の効果を得ることができる。つまり、光検出器10の温度上昇及びそれに伴う暗電流の増大をより確実に抑制できるので、暗電流の増大に起因する光検出装置1の検出精度の低下をより確実に抑制できる。更に、検出期間TkCにおけるポンプ35及びファン45は、待機期間TtCよりも、大幅に減らされた駆動電圧で駆動するため、これに応じて、ポンプ35及びファン45の駆動に起因する振動も大幅に小さくなる。図8の振動値VLCに示すように、検出期間TkCにおいては、待機期間TtCと比べて、振動値VLCが大幅に小さくなっていることが分かる。これにより、ポンプ35及びファン45の駆動に起因する振動が光検出装置1の検出精度に及ぼす影響を小さくできる。つまり、このような振動の伝達に起因する光検出装置1の検出精度の低下を抑制できる。更に、本変形例では、上述したように、光検出器10及び熱交換器20の温度上昇がより緩やかになるため、検出期間TkCをより長く確保できる。つまり、より長い期間にわたって光検出器10の光検出を行うことができる。
<第4変形例>
図9は、光検出装置1の制御部50が処理する各信号の第4変形例を示すタイミングチャートである。上述した実施形態では、PWM制御によって電子冷却器15の駆動が制御される場合について説明した。一方、本変形例のように、定電流制御(リニア制御)によって電子冷却器15の駆動が制御されてもよい(駆動信号SG3D)。
本開示の光検出装置及び光検出装置の制御方法は、上述した実施形態及び各変形例に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態及び各変形例を必要な目的及び効果に応じて互いに組み合わせてもよい。上述した実施形態及び各変形例では、ポンプの駆動を制御するための駆動信号の波形と、ファンの駆動を制御するための駆動信号の波形とが互いに同一である場合を説明したが、これらの駆動信号の波形は、互いに異なっていてもよい。
上述した実施形態、第2変形例、及び第4変形例では、検出期間において、ポンプ及びファンの駆動を共に停止する必要はなく、ポンプの駆動のみを停止し、ファンの駆動を継続してもよい。また、上述した第1変形例及び第3変形例では、検出期間において、ポンプ及びファンの駆動電力を共に大幅に減らす必要はなく、ファンの駆動電力を減らさずに、ポンプの駆動電力のみを大幅に減らしてもよい。この場合、ファンについては通常駆動させてもよい。ファンは、光検出器から離れた位置に配置されているため、ファンを通常駆動させても、ファンの振動は光検出器に伝達され難く、ファンの振動が光検出装置の検出精度に与える影響は小さい場合がある。そのため、上述した実施形態及び各変形例では、検出期間にファンに供給される駆動電力が、待機期間にファンに供給される駆動電力よりも小さくなる場合について説明したが、ファンの配置が光検出器から十分に離れている場合には、検出期間にファンに供給される駆動電力を、待機期間にファンに供給される駆動電力よりも大きくしてもよい。それにより、冷却液流路における冷却液の放熱効率を向上させ、光検出器の温度上昇に起因する光検出装置の検出精度の低下を抑制できる。
上述した実施形態及び各変形例において、ポンプ、ファン、及び電子冷却器の駆動を、1つの制御部が制御する場合について説明したが、例えば、電子冷却器の駆動は、温調器等の別の制御系によって制御されてもよい。つまり、電子冷却器の駆動を制御する電子冷却器制御部が制御部とは別の装置に設けられてもよい。この場合、電子冷却器の吸熱面の温度(すなわち、光検出器の温度)を検出する温度センサが別途設けられ、この温度センサが、電子冷却器の吸熱面の温度を示す信号を別の装置に出力するように構成されてもよい。上述した実施形態及び各変形例では、光検出装置が冷却機構としてリザーバタンクを備えていない場合について説明したが、光検出装置はリザーバタンクを備えていてもよい。
1…光検出装置、10…光検出器、15…電子冷却器、20…熱交換器、35…ポンプ、40…ラジエータ、45…ファン、50…制御部、60…第1センサ、65…第2センサ、R…冷却液、RP…循環流路(冷却液流路)、Tt,TtA,TtB,TtC,TtD…待機期間、Tk,TkA,TkB,TkC,TkD…検出期間。

Claims (12)

  1. 光検出器と、
    前記光検出器と熱的に接続された熱交換器と、
    前記熱交換器に接続され、前記光検出器を冷却するための冷却液が流通する冷却液流路と、
    前記冷却液流路において前記冷却液を流通させるポンプと、
    前記ポンプを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記光検出器が光検出を行う検出期間においては、前記ポンプに第1駆動電力が供給され、
    前記光検出器が光検出を行うことなく待機する待機期間においては、前記ポンプに第2駆動電力が供給されるように、且つ、
    前記第1駆動電力が前記第2駆動電力よりも小さくなるように制御する、光検出装置。
  2. 前記制御部は、前記検出期間において、前記第1駆動電力の供給を停止するように制御する、請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記制御部は、前記検出期間において、前記第1駆動電力をゼロよりも大きく且つ前記第2駆動電力よりも小さくするように制御する、請求項1に記載の光検出装置。
  4. 前記光検出器と前記熱交換器とに熱的に接続された電子冷却器を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の光検出装置。
  5. 前記制御部は、前記検出期間において、前記電子冷却器に第3駆動電力が供給されるように制御する、請求項4に記載の光検出装置。
  6. 前記光検出器の温度を検出する第1センサ、及び前記熱交換器の温度を検出する第2センサの少なくとも一方を更に備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の光検出装置。
  7. 前記光検出器の温度を検出する第1センサを少なくとも備え、
    前記制御部は、前記検出期間において、前記第1センサが検出した温度が第1許容温度以下となるように、前記電子冷却器への第3駆動電力の供給を制御する、請求項4又は5に記載の光検出装置。
  8. 前記制御部は、前記検出期間において、時間t1における前記第3駆動電力が、前記時間t1よりも前の時間t2における前記第3駆動電力よりも大きくなるように制御する、請求項5又は7に記載の光検出装置。
  9. 前記冷却液流路に対して送風するファンを更に備え、
    前記制御部は、
    前記検出期間では、前記ファンに第4駆動電力が供給され、
    前記待機期間では、前記ファンに第5駆動電力が供給されるように、且つ、
    前記第4駆動電力が、前記第5駆動電力よりも小さく又は大きくなるように制御する、請求項1~8のいずれか一項に記載の光検出装置。
  10. 前記冷却液流路は、前記冷却液の熱を放出させるラジエータを更に備え、
    前記ファンは、前記ラジエータに対して送風する、請求項9に記載の光検出装置。
  11. 前記熱交換器の温度を検出する第2センサを少なくとも備え、
    前記制御部は、
    前記検出期間において、前記第2センサが検出した温度が第2許容温度を超えた場合に、前記ポンプに第6駆動電力が供給されるように、且つ前記第6駆動電力が前記第1駆動電力よりも大きくなるように制御する、請求項6~10のいずれか一項に記載の光検出装置。
  12. 光検出器と、前記光検出器と熱的に接続された熱交換器と、前記熱交換器に接続され、前記光検出器を冷却するための冷却液が流通する冷却液流路と、前記冷却液流路において前記冷却液を流通させるポンプと、を備える光検出装置の制御方法であって、
    前記光検出器が光検出を行う検出期間において、前記ポンプに第1駆動電力を供給するステップと、
    前記光検出器が光検出を行うことなく待機する待機期間において、前記ポンプに第2駆動電力を供給するステップと、を備え、
    前記第1駆動電力は、前記第2駆動電力よりも小さい、光検出装置の制御方法。
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JP2000187078A (ja) * 1998-12-22 2000-07-04 Hitachi Ltd 放射線検出装置および電子顕微鏡および計測装置
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