JP7107719B2 - 運指表示プログラム - Google Patents
運指表示プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7107719B2 JP7107719B2 JP2018068730A JP2018068730A JP7107719B2 JP 7107719 B2 JP7107719 B2 JP 7107719B2 JP 2018068730 A JP2018068730 A JP 2018068730A JP 2018068730 A JP2018068730 A JP 2018068730A JP 7107719 B2 JP7107719 B2 JP 7107719B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- fingering
- information
- key
- key depression
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Auxiliary Devices For Music (AREA)
Description
例えば特許文献1には、指の運び方を分かりやすくするために、手の動きが連続的に移行する運指動画生成技術が開示されており、単音の場合と和音の場合とで条件分けを行い、それぞれの指の形や手の甲の位置を決定するようにしている。
前記楽曲再生時の再生時刻(T)に対応する運指位置情報(Pm)を元に運指描画を生成するに際して、
前記再生時刻(T)において押鍵から離鍵に変化する離鍵時から再生時刻(T)以降の最寄りの押鍵時刻である時刻(T2)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報に変化する直前の時刻(T1)と、
前記時刻(T1)から前記時刻(T2)に至る時間が予め設定された閾値時間より長い場合に、前記再生時刻(T)が前記時刻(T1)から前記閾値時間が経過するまでの間に前記時刻(T2)の押鍵情報に対応する運指位置への移行を完了する運指位置情報(Pm)を生成する
ことをコンピュータに実行させることを特徴としている。
少なくとも再生時刻(T)以前の時刻および再生時刻(T)以降の時刻を含む単一の押鍵情報、および複数の異なった時刻におけるそれぞれの押鍵情報を合成した合成押鍵情報を元にして前記運指位置情報(Pm)を生成する
ことを特徴としている。
請求項3は、請求項2に記載の運指表示プログラムにおいて、
前記複数の異なった時刻とは、
前記時刻(T2)における押鍵情報に変化する直前の時刻(T1)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報から変化した直後の時刻(T4)を含む
ことを特徴としている。
前記合成押鍵情報とは、
前記時刻(T1)における押鍵情報(FK1)と前記時刻(T2)における押鍵情報(FK2)とを合成した押鍵情報(FK12)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報(FK2)と前記時刻(T4)における押鍵情報(FK4)とを合成した押鍵情報(FK24)とを含む
ことを特徴としている。
前記押鍵情報とは、当該時刻における各指の押鍵位置(鍵盤位置)と押鍵状態(押鍵か離鍵か)であることを特徴としている。
前記運指位置情報(Pm)は、少なくとも手の甲の中心位置および各指の先端位置を含むことを特徴としている。
前記運指位置情報(Pm)は、
再生時刻(T)以前の時刻Tsにおける運指の始点時の運指位置情報(Ps)と、
再生時刻(T)以降の時刻Teにおける運指の終点時の運指位置情報(Pe)と
を時刻Tsから時刻Teまでの時間経過に応じて補間して算出された運指位置情報
であることを特徴としている。
運指表示装置は、楽譜データの表示及びそれに対応する運指表示を実行させるため、CPU、ROM、RAMやハードディスクなどを有する周知のタブレット型端末に対して、運指表示プログラムをインストールすることで構築される。タブレット型端末は、楽譜及び鍵盤を表示可能とする表示部と、タッチ操作を入力する入力部を有するタッチパネルと、音を再生するスピーカなどのサウンド出力装置を備えている。表示部では、鍵盤と共に手形による運指画像が表示され、ユーザは表示される運指画像を頼りに鍵盤楽器などで運指の練習をすることができる。
運指表示装置のCPUは、インストールされた所定の制御プログラム(運指表示プログラム)に従って各種処理を実行し、運指表示装置全体の制御を行う。
また、タブレット型端末にはMIDIインタフェースを介してMIDI機器を接続可能としている。演奏データや運指描画データは、タブレット型端末内のROMに格納したり、MIDIインタフェースを介して、又は記録媒体により外部から提供したりすることができる。
運指表示装置は、演奏を行うための楽音情報や各楽音に対応して運指表示を行うための指番号情報が記憶された楽音・指番号情報記憶部11と、楽音・指番号情報から押鍵情報を生成する押鍵情報生成部12と、押鍵情報を記憶する押鍵情報記憶部13と、押鍵情報から運指位置情報を生成する運指位置情報生成部14と、運指位置情報から運指画像を生成する運指画像生成部15と、を備えている。
また、運指情報に含まれる楽譜情報から楽譜画像を生成する楽譜画像生成部16を備え、運指画像生成部15及び楽譜画像生成部16で生成された画像は、画像情報記憶部17に記憶され、ディスプレイ等の表示装置18で表示される。
押鍵情報生成部12で作成された押鍵情報は押鍵情報記憶部13に記憶される。
運指位置情報から運指画像を得る手法は、例えば、上述した特許文献1(特許第3521838号)や特許文献2(特許第4070100号)に示される公知の手法が用いられる。
すなわち、楽譜の楽音に対応する押鍵情報に基づき、楽曲再生時に楽器を演奏する運指動画が画面に運指表示される。具体的な画像表示としては、図2に示すように、上段に楽譜が表示され、その下段に鍵盤及び楽譜の各楽音を両手で演奏するための運指画像が表示される。楽譜部分には、演奏の進行により五線部分を移動して再生時刻Tに対応するバーBARが表示され、運指画像は再生時刻の押鍵状態を描画する。押鍵された鍵は、色が変化するようになっている(図2では斜線で表示)。
また、楽譜に代えて、ピアノロールのような演奏情報を表示してもよい。
再生情報生成部21で作成された再生情報は再生情報記憶部22に記憶される。
サウンド生成部23では、再生情報に応じアナログ信号から成るサウンド情報が生成される。
サウンド出力装置25では、サウンド情報となるアナログ信号が増幅器及びスピーカを介して出力されることで音が再生される。
運指表示装置では、格納された運指表示プログラムにより、押鍵情報を元に運指位置情報が生成され、運指位置情報を元に運指画像が生成されて表示部に描画される。
運指位置情報Pmは、再生時刻Tにおける運指位置情報(各指の根本及び先端座標、手の甲の中心座標)から構成されている。
T1は、T以前の最寄りの離鍵直前時刻に対応する時刻である。離鍵時刻より所定時間前の時刻でもよい。これは、離鍵時刻から次の押鍵時刻までの時間が短い場合、瞬時に次の運指表示に切り替わってしまうため、所定時間前の時刻とすることで運指表示が滑らかに移行するからである。
T2は、Tが離鍵時はT以降最寄りの押鍵時刻、Tが押鍵時はT以前最寄りの押鍵時刻である。
T3は、T2以降最寄りの離鍵時刻(T2押鍵の次に離鍵される時刻に対応する時刻、例えば離鍵時刻より所定時間前の時刻)である。
T4は、T2以降最寄りの押鍵時刻(T2押鍵の次に押鍵される時刻)である。
なお、離鍵時間に関しては、前述のように運指の移行をできるだけ滑らかにするため、実際の離鍵時より所定時間前の時間を対応させている。
再生時刻(楽曲再生位置)Tを基準に、楽譜に対する押鍵情報及び離鍵情報から最寄りのT1、T2、T3、T4を走査して読み出す(ステップ52)。
FK1は、時刻T1における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)である。
FK2は、時刻T2における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)である。
FK4は、時刻T4における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)である。
楽曲再生位置が最初の押鍵より前である場合、FK1(時刻T1における押鍵情報)とFIから運指情報Ps(運指の始点座標の作成)とし(ステップ56)、楽曲再生位置が最初の押鍵より所定時間以上前かどうか(T1が無効、且つ、T<T2-Tminであるかどうか)を判断する(ステップ57)。Tminは、押鍵時より所定時間以上前であるかを判断する時間であり、本例では予め決められた「96」(四分音符の長さ分のデルタタイム)に設定されている。
楽曲再生位置が最初の押鍵より所定時間以上前である場合、FK1(時刻T1における押鍵情報)を運指情報Pe(運指の終点座標の作成)とする(ステップ58)。
運指情報Peは、運指の終点時刻の運指位置情報(各指の根本座標/先端座標および手の甲の中心座標)である。
押鍵中の場合、運指始点の押鍵情報Psと運指終点の押鍵情報Peは同じ値となる。
再生時刻Tに押鍵中である場合、T3(T2以降最寄りの離鍵時刻)からT4(T2以降最寄りの押鍵時刻)までの時間が予め設定された閾値時間であるTminより短いかを判定する(ステップ64)。Tminは、FK2とFK4とを合成すべき許容時間の閾値であり、本例では予め決められた「96」に設定されている。
T3からT4までの時間が閾値時間Tminより短い場合、FK24(合成押鍵情報)とFIを元に運指位置情報Ps(運指位置情報Pe)が生成可能かを判定する(ステップ65)。
続いて、ステップ62で生成した特殊指使い情報HFs/HFeを使用し、始点時の運指情報(始点座標)Psと終点時の運指情報(終点座標)Peを補正する(ステップ67)。
次に、押鍵中の各指のX座標の距離が最大指間隔の許容値以内かを判断する(ステップ42)。
また、ステップ43において、指間隔が許容値を超える場合は、運指位置情報を得ることなくリターンする。
T4(T2以降最寄りの押鍵時刻)が見つからない(次の押鍵がない)場合、FK1(時刻T1における押鍵情報)とFIから運指の始点座標Ps(=終点座標Pe)を生成し(ステップ71)、特殊指使い情報HFs/HFeにより始点座標Psと終点座標Peを補正する(ステップ67)。
生成可能な場合は、FK12とFIから運指の始点時の運指位置情報Psを生成する(ステップ74)。
すなわち、ステップ72でT1からT2に至る時間が所望時間より長い場合は、先行移動の運指画像を表示するようにし、ステップ75で「Y」の場合は運指画像が先行移動中、ステップ75で「N」の場合は先行移動が終了して、次の押鍵待ち状態となる。
ステップ73で運指情報Ps(始点時の運指位置情報)が生成不可能と判断された場合、又は、ステップ75でT1からTまでの時間が予め設定された閾値時間であるTminより長い場合、FK1(時刻T1における押鍵情報)とFIから運指の始点座標Psを生成する(ステップ76)。
ステップ77でT3からT4までの時間が閾値時間Tminより短い場合、FK24{押鍵情報FK2とFK4を合成した押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)}とFIを元に運指情報Pe(終点時の運指位置情報)が生成可能か判定する(ステップ78)。
生成可能な場合は、FK24とFIから終点時の運指位置情報Peを生成し(ステップ79)、特殊指使い情報HFs/HFeにより始点時の運指位置情報Psと終点時の運指位置情報Peの各座標を補正する(ステップ67)。
そして、特殊指使い情報HFs/HFeにより始点時の運指位置情報Psと終点時の運指位置情報Peの各座標を補正する(ステップ67)。
運指位置情報Pmは、再生時刻Tにおける運指位置情報(各指の根本及び先端座標、手の甲の中心座標)から構成されている。
Pmx = Psx +(Pex-Psx)×(T-Ts)÷(Te-Ts) (1)
Pmy = Psy +(Pey‐Psy)×(T‐Ts)÷(Te‐Ts) (2)
続いて、ステップ91で生成された描画情報により運指画像を描画し(ステップ92)、運指描画の処理を終了する。
図6は、楽曲「エリーゼのために」の第1小節から第7小節を示した楽譜であり、上段が右手演奏部分、下段が左手演奏部分となっている。図7は、図6の楽譜に対応した左手演奏部分のピアノロールを示している。
図8では、再生時間Tが「時刻0」「時刻144」「時刻192」「時刻210」「時刻216」「時刻234」「時刻240」「時刻288」「時刻336」「時刻354」の各状態A~Jの時に、上述した始点時刻の運指情報(運指位置情報)Psと終点時刻の運指情報(運指位置情報)Peとから運指画像が生成される。運指位置情報には、時刻(デルタタイム)、押鍵情報(押鍵する指に対するノートナンバー、特殊指使い情報)が含まれる。特殊指使いの情報は、フラグの有無により管理されている。
図9では、再生時間Tが「時刻360」「時刻378」「時刻384」「時刻432」「時刻480」「時刻498」「時刻504」「時刻522」「時刻528」「時刻588」「時刻768」の各状態K~Uの時の運指画像が示されている。
再生時刻Tが「0」である時は、図4のフローチャートのステップ52の走査において、T1が無効(T以前の最寄りの離鍵時刻に対応する時刻が存在しない)、T2は再生時刻Tが離鍵時となるのでT以降の最寄り押鍵時刻である「時刻192」、T3はT2以降の最寄りの離鍵時刻となる「時刻202」、T4はT2以降の最寄りの押鍵時刻となる「時刻216」となる。
再生時刻Tが「0」である場合、T1が無効、且つ、T<T2を満たすので、ステップ55が「Y」となり、始点時の運指位置情報PsがFK1(ステップ56)、ステップ57の条件を満たすことで、終点時の運指位置情報PeもFK1となる(ステップ58)。この場合のFK1は、T1が存在していないのでホームポジションの初期画像の押鍵情報となる。
ステップ90で生成される再生時刻Tにおける運指位置情報Pmは、運指位置情報Psと運指位置情報Peの合成であるが、ともに初期画像の押鍵情報であるので、運指位置情報Pmで描画される運指画像も初期画像となる。
再生時刻Tが「144」である場合、T=0の時と同様に、T1が無効、且つ、T<T2を満たすので、ステップ55が「Y」となり、始点時の運指位置情報PsがFK1となる(ステップ56)。
時刻192では押鍵中であり(ステップ63)、T4-T3=14<Tmin=96となり(ステップ64)、FK24でPs及びPeが生成可能か判断され(ステップ65)、上述のように小指でノートナンバー45、人差し指でノートナンバー52を同時に押鍵可能なことよりFK24でのPs及びPeが生成可能となり、始点時の運指位置情報Ps及び終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ66)。この場合のFK24は、小指でノートナンバー45を押鍵、人差し指でノートナンバー52を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
ステップ90で生成される再生時刻Tにおける運指位置情報Pmは、FK24の運指位置情報Ps(Pe)となり、運指位置情報Pmで描画される運指画像は、ノートナンバー45,52を押鍵可能な和音形の手形でノートナンバー45に押鍵中の押鍵表示が行われた運指画像となる。
時刻210では離鍵中であり(ステップ63)、ステップ70の条件{T4はT2に等しいが、T(時刻210)がT2(時刻216)以上でない}は満たさず、ステップ72の条件(T2-T1=14<Tmin=96)は満たすので、小指でノートナンバー45、人差し指でノートナンバー52を同時に押鍵可能なことよりFK12でPsが生成可能と判断され(ステップ73)、始点時の運指位置情報PsはFK12となる(ステップ74)。この場合のFK12は、小指でノートナンバー45を押鍵、人差し指でノートナンバー52を押鍵するFK1とFK2との合成押鍵情報となる。
また、人差し指でノートナンバー52、親指でノートナンバー57を同時に押鍵可能なことよりFK24によりPeが生成可能な判断となり、終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ79)。この場合のFK24は、人差し指でノートナンバー52を押鍵、親指でノートナンバー57を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
時刻216では押鍵中であり(ステップ63)、ステップ64の条件(T4-T3=14<Tmin=96)も満たすので、人差し指でノートナンバー52、親指でノートナンバー57を同時に押鍵可能なことよりFK24でのPs及びPeが生成可能な判断(ステップ65)となり、始点時の運指位置情報Ps及び終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ66)。この場合のFK24は、人差し指でノートナンバー52を押鍵、親指でノートナンバー57を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
ステップ90で生成される再生時刻Tにおける運指位置情報Pmは、FK24の運指位置情報Ps(Pe)となり、運指位置情報Pmで描画される運指画像は、ノートナンバー52,57を押鍵可能な和音形の手形でノートナンバー52に押鍵中の押鍵表示が行われた運指画像となる。
再生時刻Tが「234」である場合、T1が存在するのでステップ55の判断が「N」となる。
時刻234では離鍵中であり(ステップ63)、ステップ70の条件を満たさず{T4はT2に等しいが、T(時刻234)がT2(時刻240)以上でない}、ステップ72の条件(T2-T1=14<Tmin=96)は満たすので、FK12でPsが生成可能か判断され(ステップ73)、始点時の運指位置情報PsはFK12となる(ステップ74)。この場合のFK12は、人差し指でノートナンバー45を押鍵、親指でノートナンバー57を押鍵するFK1とFK2との合成押鍵情報となる。
ステップ77の条件(T4-T3=73<Tmin=96)を満たし、T2の小指押鍵時のノートナンバーが「40」であり、T4の親指押鍵時のノートナンバー「57」との和音が同じ手形の形状では無理なので、ステップ78ではFK24によりPeが生成不可能と判断し、終点時の運指位置情報PeはFK2となる(ステップ80)。この場合のFK2は、親指でノートナンバー57を押鍵する押鍵情報となる。
時刻240では押鍵中であり(ステップ63)、ステップ64の条件(T4-T3=73<Tmin=96)を満たすので、FK24でPs及びPeが生成可能か判断される(ステップ65)。ステップ65では、T2の小指押鍵時のノートナンバーが「40」であり、T4の親指押鍵時のノートナンバー「57」との和音が無理なのでFK24によりPeが生成不可能と判断し、始点時の運指位置情報Ps及び終点時の運指位置情報PeはFK2となる(ステップ68)。この場合のFK2は、親指でノートナンバー57を押鍵する押鍵情報となる。
時刻288では離鍵中であり(ステップ63)、ステップ70の条件を満たさず(T4>T2)、ステップ72の条件(T2-T1=73<Tmin=96)は満たし、FK12でPsが生成可能か判断される(ステップ73)。
ステップ73では、合成される指の押鍵位置が離れているため生成不可能と判断し、始点時の運指位置情報PsはFK1となる(ステップ76)。この場合のFK1は、親指でノートナンバー57を押鍵する押鍵情報となる。
ステップ77の条件(T4-T3=14<Tmin=96)を満たし、小指でノートナンバー40、親指でノートナンバー52を同時に押鍵可能なことからFK24でPs及びPeが生成可能と判断され(ステップ78)、終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ79)。この場合のFK24は、小指でノートナンバー40を押鍵、親指でノートナンバー52を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
時刻336では押鍵中であり(ステップ63)、ステップ64の条件(T4-T3=14<Tmin=96)を満たすので、FK24でPs及びPeが生成可能と判断され(ステップ65)、始点時の運指位置情報Ps及び終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ66)。この場合のFK24は、小指でノートナンバー40を押鍵、人差し指でノートナンバー52を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
ステップ90で生成される再生時刻Tにおける運指位置情報Pmは、FK24の運指位置情報Ps(Pe)となり、運指位置情報Pmで描画される運指画像は、ノートナンバー40,52を押鍵可能な和音形の手形でノートナンバー40に押鍵中の押鍵表示が行われた運指画像となる。
再生時刻Tが「354」である場合、T1が存在するのでステップ55の判断が「N」となる。
ステップ77の条件を満たし(T4-T3=10<Tmin=96)、FK24によりPeが生成可能なので、終点時の運指位置情報PeはFK24となる(ステップ79)。この場合のFK24は、親指でノートナンバー52を押鍵するFK2とFK4との合成押鍵情報となる。
状態K ノートナンバー52を押鍵中 ノートナンバー52単音形
状態L ノートナンバー52を離鍵後、ノートナンバー56押鍵前の移動中
ノートナンバー52単音形からノートナンバー56単音形(指ごえ)に変化
状態M ノートナンバー56を押鍵中 ノートナンバー56単音形(指ごえ)
状態N ノートナンバー56を離鍵後、ノートナンバー45押鍵前の移動中
ノートナンバー56単音形からノートナンバー45、52和音形に変化
状態O ノートナンバー45を押鍵中 ノートナンバー45、52和音形
状態P ノートナンバー45を離鍵後、ノートナンバー52押鍵前の移動中
ノートナンバー45、52和音形からノートナンバー52、57和音形に変化
状態Q ノートナンバー52を押鍵中 ノートナンバー52、57和音形
状態R ノートナンバー52を離鍵後、ノートナンバー57押鍵前の移動中
ノートナンバー52、57和音形からノートナンバー57単音形に変化
状態S ノートナンバー57を押鍵中 ノートナンバー57単音形
状態T ノートナンバー57を離鍵後、ノートナンバー45押鍵前の移動中
ノートナンバー57単音形からノートナンバー45、52和音形に変化
状態U ノートナンバー45を押鍵中 ノートナンバー45、52和音形
また、特殊指使いの画像生成については、図4のステップ62の処理において、楽譜情報から押鍵情報を生成し、ステップ67の押鍵情報の補正処理において取り込まれ、運指画像が表示される。
図6の楽譜の場合、左手の演奏において、第5小節に16分休符及び8分休符が、第6小節に全休符が存在しているので、この間の左手は押鍵を行わない。この部分の楽譜に対応する図7のピアノロールは、「時刻588」の状態Tとなる。
再生時刻Tが「588」である場合、T1が存在するのでステップ55の判断が「N」となる。
時刻588の場合、ステップ75の条件を満たす(T-T1=588-551=37はTmin96より小さい)ので、ここで先行移動の対象となる。T1からT2までの時間がTminより長いためT1時とT2時の押鍵を合成できないので始点時の運指位置情報PsはFK12ではなくFK1となる(ステップ76)。この場合のFK1は、親指でノートナンバー57を押鍵するFK1押鍵情報となる。
先行移動終点時刻は、始点時刻551(T1)からTmin(96)後の時刻647となる。
12…押鍵情報生成部
13…押鍵情報記憶部
14…運指位置情報生成部
15…運指画像生成部
16…楽譜画像生成部
17…画像情報記憶部
18…表示装置
21…再生情報生成部
22…再生情報記憶部
23…サウンド生成部
24…サウンド再生部
25…サウンド出力装置
T1…再生時刻T以前の最寄りの離鍵直前時刻に対応する時刻(離鍵時刻より所定時間前の時刻など)
T2…再生時刻Tが離鍵時はT以降最寄りの押鍵時刻、再生時刻Tが押鍵時はT以前最寄りの押鍵時刻
T3…T2以降最寄りの離鍵時刻(T2押鍵の次に離鍵される時刻に対応する時刻)
T4…T2以降最寄りの押鍵時刻(T2押鍵の次に押鍵される時刻)
FK1…時刻T1における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)
FK2…時刻T2における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)
FK4…時刻T4における押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)
FK12…押鍵情報FK1と押鍵情報FK2を合成した押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)
FK24…押鍵情報FK2と押鍵情報FK4を合成した押鍵情報(各指の押鍵フラグ、鍵番号)
Ps…運指の始点時の運指位置情報(各指の根本座標及び先端座標、手の甲の中心座標)
Pe…運指の終点時の運指位置情報(各指の根本座標及び先端座標、手の甲の中心座標)
Pm…再生時刻Tにおける運指位置情報(各指の根本座標及び先端座標、手の甲の中心座標)
Claims (7)
- 楽曲の各楽音とそれに対応する指番号を含む演奏情報に基づき楽曲再生時に楽器を演奏する運指動画を描画して画面に運指表示するプログラムであって、
前記楽曲再生時の再生時刻(T)に対応する運指位置情報(Pm)を元に運指描画を生成するに際して、
前記再生時刻(T)において押鍵から離鍵に変化する離鍵時から再生時刻(T)以降の最寄りの押鍵時刻である時刻(T2)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報に変化する直前の時刻(T1)と、
前記時刻(T1)から前記時刻(T2)に至る時間が予め設定された閾値時間より長い場合に、前記再生時刻(T)が前記時刻(T1)から前記閾値時間が経過するまでの間に前記時刻(T2)の押鍵情報に対応する運指位置への移行を完了する運指位置情報(Pm)を生成する
ことをコンピュータに実行させることを特徴とする運指表示プログラム。 - 少なくとも再生時刻(T)以前の時刻および再生時刻(T)以降の時刻を含む単一の押鍵情報、および複数の異なった時刻におけるそれぞれの押鍵情報を合成した合成押鍵情報を元にして前記運指位置情報(Pm)を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の運指表示プログラム。 - 前記複数の異なった時刻とは、
前記時刻(T2)における押鍵情報に変化する直前の時刻(T1)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報から変化した直後の時刻(T4)を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の運指表示プログラム。 - 前記合成押鍵情報とは、
前記時刻(T1)における押鍵情報(FK1)と前記時刻(T2)における押鍵情報(FK2)とを合成した押鍵情報(FK12)と、
前記時刻(T2)における押鍵情報(FK2)と前記時刻(T4)における押鍵情報(FK4)とを合成した押鍵情報(FK24)とを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の運指表示プログラム。 - 前記押鍵情報とは、当該時刻における各指の押鍵位置(鍵盤位置)と押鍵状態(押鍵か離鍵か)であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の運指表示プログラム。
- 前記運指位置情報(Pm)は、少なくとも手の甲の中心位置および各指の先端位置を含むことを特徴とする請求項1乃至5に記載の運指表示プログラム。
- 前記運指位置情報(Pm)は、
再生時刻(T)以前の時刻(Ts)における運指の始点時の運指位置情報(Ps)と、
再生時刻(T)以降の時刻(Te)における運指の終点時の運指位置情報(Pe)と
を時刻Tsから時刻Teまでの時間経過に応じて補間して算出された運指位置情報である請求項1乃至6に記載の運指表示プログラム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018068730A JP7107719B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | 運指表示プログラム |
US16/361,619 US10810984B2 (en) | 2018-03-29 | 2019-03-22 | Fingering display device and fingering display program |
DE102019204152.3A DE102019204152A1 (de) | 2018-03-29 | 2019-03-26 | Fingersatz-Anzeigevorrichtung und Fingersatz-Anzeigeprogramm |
CN201910232188.5A CN110322861B (zh) | 2018-03-29 | 2019-03-26 | 运指显示装置以及存储介质 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018068730A JP7107719B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | 運指表示プログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019179158A JP2019179158A (ja) | 2019-10-17 |
JP7107719B2 true JP7107719B2 (ja) | 2022-07-27 |
Family
ID=68278349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018068730A Active JP7107719B2 (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-30 | 運指表示プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7107719B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7546825B2 (ja) | 2020-06-19 | 2024-09-09 | 正博 宮下 | 鍵盤楽器演奏譜 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001324919A (ja) | 2000-03-24 | 2001-11-22 | Casio Comput Co Ltd | 演奏動作表示装置、及び記録媒体 |
JP4070100B2 (ja) | 2002-09-17 | 2008-04-02 | 株式会社河合楽器製作所 | 運指表示方法およびそのためのプログラム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3684774B2 (ja) * | 1996-07-16 | 2005-08-17 | ヤマハ株式会社 | 演奏指示装置及びプログラムを記録した媒体 |
-
2018
- 2018-03-30 JP JP2018068730A patent/JP7107719B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001324919A (ja) | 2000-03-24 | 2001-11-22 | Casio Comput Co Ltd | 演奏動作表示装置、及び記録媒体 |
JP4070100B2 (ja) | 2002-09-17 | 2008-04-02 | 株式会社河合楽器製作所 | 運指表示方法およびそのためのプログラム |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
山本 和樹 ,ピアノ演奏における自然な手指動作CGの自動生成,日本バーチャルリアリティ学会論文誌,日本,特定非営利活動法人日本バーチャルリアリティ学会,2010年09月30日,第15巻 第3号,pp. 495-502 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019179158A (ja) | 2019-10-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6724879B2 (ja) | 再生制御方法、再生制御装置およびプログラム | |
CN110322861B (zh) | 运指显示装置以及存储介质 | |
JP3728942B2 (ja) | 楽音および画像生成装置 | |
CN108630177A (zh) | 电子乐器、电子乐器的控制方法、以及记录介质 | |
JP2000288254A (ja) | ゲーム装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP2011182841A (ja) | ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム | |
JP4650182B2 (ja) | 自動伴奏装置及びプログラム | |
JP7107719B2 (ja) | 運指表示プログラム | |
JPH11296168A (ja) | 演奏情報評価装置、演奏情報評価方法及び記録媒体 | |
JP2002202776A (ja) | 演奏教示装置および演奏教示方法 | |
JP7008560B2 (ja) | 運指表示装置及び運指表示プログラム | |
JP2002175071A (ja) | 演奏ガイド方法、演奏ガイド装置および記録媒体 | |
JP2007086571A (ja) | 曲情報表示装置及びプログラム | |
JP7107720B2 (ja) | 運指表示プログラム | |
JP3998461B2 (ja) | 演奏練習装置、演奏練習方法、プログラム及び記録媒体 | |
JP4270102B2 (ja) | 自動演奏装置及びプログラム | |
JP7092537B2 (ja) | 運指表示装置及び運指表示プログラム | |
JP7425558B2 (ja) | コード検出装置及びコード検出プログラム | |
JP5773956B2 (ja) | 楽曲演奏装置、楽曲演奏制御方法及びプログラム | |
JP5399831B2 (ja) | 音楽ゲームシステム及びそのコンピュータプログラム並びに効果音データの生成方法 | |
JP7331887B2 (ja) | プログラム、方法、情報処理装置、および画像表示システム | |
JP3752956B2 (ja) | 演奏ガイド装置および演奏ガイド方法並びに演奏ガイドプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP5338101B2 (ja) | 電子音楽装置及び演奏処理プログラム | |
JP2011123239A (ja) | 演奏教習装置及びブログラム | |
JP2017129611A (ja) | 電子音響装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180608 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220126 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220308 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220713 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220714 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7107719 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |