JP7107507B2 - 発酵乳食品の安定化剤及び安定化方法 - Google Patents
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しかしながら、無水リン酸水素カルシウムに、発酵乳食品の安定化作用があることは知られていない。
1)平均粒子径が1~10μm、静的嵩比容積が20~40mL/10g及び平均粒子径に対する水銀ポロシメーターによって求められる細孔直径の最頻値の比が0.2~0.34である無水リン酸水素カルシウムを有効成分とする発酵乳食品用安定化剤。
2)無水リン酸水素カルシウムが、その平均粒子径が2~9μmで、静的嵩比容積が20~35mL/10gである1)の発酵乳食品用安定化剤。
3)発酵乳食品が、乳又は乳製品を乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌により発酵させたものである1)又は2)の発酵乳食品用安定化剤。
4)発酵乳食品に、平均粒子径が1~10μm、静的嵩比容積が20~40mL/10g及び平均粒子径に対する水銀ポロシメーターによって求められる細孔直径の最頻値の比が0.2~0.34である無水リン酸水素カルシウムを添加する工程を含む発酵乳食品の安定化方法。
5)無水リン酸水素カルシウムを、発酵乳食品中に、0.5~2.5質量%となるように添加する4)の方法。
6)無水リン酸水素カルシウムが、その平均粒子径が2~9μmで、静的嵩比容積が20~35mL/10gである4)又は5)の方法。
7)発酵乳食品が、乳又は乳製品を乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌により発酵させたものである4)~6)のいずれかの方法。
(a)水酸化カルシウム及びカルシウムイオンを含み、水酸化カルシウムを構成するカルシウム原子に対するカルシウムイオンとして存在するカルシウム原子のモル比が0.04~0.16である水酸化カルシウム含有液を準備する第1工程、
(b)前記第1工程で得られた水酸化カルシウム含有液にリン酸を添加し、第1のリン酸水素カルシウム含有液を得る第2工程、及び
(c)前記第2工程で得られた第1のリン酸水素カルシウム含有液にアルカリ金属水酸化物を添加する工程であって、アルカリ金属水酸化物の添加量を、前記第1工程で準備した水酸化カルシウム含有液中のカルシウムイオンとして存在するカルシウム原子1モル当たり1.5~13.0モルとなる量に設定し、第2のリン酸水素カルシウム含有液を得る第3工程。
したがって、本発明の無水リン酸水素カルシウムは、発酵乳に対する沈殿発生抑制作用及びpH低下抑制作用を有し、発酵乳食品用安定化剤として使用でき、発酵乳食品に添加することにより発酵乳食品の安定化を図ることができる。
ここで、配合成分としては、例えば、乳化剤、甘味料、酸味料、香料、着色料、賦形剤等が挙げられ、また、安定化作用を強化するために、各種多糖類(例えば、キサンタンガム、ガラクトマンナン、ジェランガム、カラギーナン、タマリンドシードガム、グルコマンナン、寒天、ゼラチン、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、カードラン、トラガントガム、ガティガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カラヤガム、ファーセレラン、キチン、ウェランガム、サクシノグリカン、セルロース類、デンプン類、デキストリン類等)を配合しても良い。
本発明の無水リン酸水素カルシウムの発酵乳食品への添加量は、特に制限されないが、例えば、発酵乳食品中に、好ましくは0.5~2.5質量%、より好ましくは1.2~2.5質量%、より好ましくは1.2~2.0質量%となるように添加することができる。なお、無水リン酸水素カルシウムの添加量を多くすることは、発酵乳食品のカルシウム強化にも貢献する。
実施例及び比較例に用いたカルシウム素材(無水リン酸水素カルシウム)を下記表1に示す。
A:製品名「無水リン酸水素カルシウム(微粉)」(富田製薬株式会社製)
B:上記無水リン酸水素カルシウムAを乳鉢で粉砕処理したもの
20%脱脂粉乳溶液を120℃で3秒間殺菌した後、ストレプトコッカス・サーモフィルス(YIT2001株)のシードスターターを0.2%となるように接種し、更に、ラクトバチルス・カゼイ(YIT9029株)のシードスターターを0.1%となるように接種して34℃でpH4.4まで培養し、均質化機を用いて15MPaで均質化して発酵乳ベースを得た。
各試験品について、pH及び沈殿重量を測定した。結果を表3に示す。
沈殿重量:製品上部を開封し、内容液を静かに廃棄した後、開封口を下にし、60秒間放置する。60秒経過後に重量を測定し、風袋を差し引いた沈殿量(g)を算出した。
Claims (7)
- 平均粒子径が1~10μm、静的嵩比容積が20~40mL/10g及び平均粒子径に対する水銀ポロシメーターによって求められる細孔直径の最頻値の比が0.2~0.34である無水リン酸水素カルシウムを有効成分とする発酵乳食品用安定化剤。
- 無水リン酸水素カルシウムが、その平均粒子径が2~9μmで、静的嵩比容積が20~35mL/10gである請求項1記載の発酵乳食品用安定化剤。
- 発酵乳食品が、乳又は乳製品を乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌により発酵させたものである請求項1又は2記載の発酵乳食品用安定化剤。
- 発酵乳食品に、平均粒子径が1~10μm、静的嵩比容積が20~40mL/10g及び平均粒子径に対する水銀ポロシメーターによって求められる細孔直径の最頻値の比が0.2~0.34である無水リン酸水素カルシウムを添加する工程を含む発酵乳食品の安定化方法。
- 無水リン酸水素カルシウムを、発酵乳食品中に、0.5~2.5質量%となるように添加する請求項4記載の方法。
- 無水リン酸水素カルシウムが、その平均粒子径が2~9μmで、静的嵩比容積が20~35mL/10gである請求項4又は5記載の方法。
- 発酵乳食品が、乳又は乳製品を乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌により発酵させたものである請求項4~6のいずれか1項記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US4206244A (en) | 1978-02-06 | 1980-06-03 | Persian Delight, Inc. | Dry mix for preparing a carbonated yogurt |
US20020068112A1 (en) | 2000-12-01 | 2002-06-06 | Maeve Murphy | Calcium fortified dairy products and methods of preparation |
WO2004054925A1 (ja) | 2002-12-04 | 2004-07-01 | Maruo Calcium Company Limited | リン酸カルシウム系微粒化合物、その製造方法、及び該化合物を含有してなる組成物 |
JP6164628B1 (ja) | 2017-03-30 | 2017-07-19 | 富田製薬株式会社 | 無水リン酸水素カルシウム、及びその製造方法 |
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