JP7105195B2 - 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団とその製造方法、及び医薬組成物 - Google Patents
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Description
(1) 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団であって、
前記細胞集団において、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上であり、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満であり、CD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満である、前記細胞集団。
(2) 前記細胞集団において、少なくともCD14+を呈する前記間葉系幹細胞を含む、(1)に記載の細胞集団。
(3) 前記細胞集団において、CD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上である、(2)に記載の細胞集団。
(4) 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後40日以降まで増殖停止することなく培養することが可能である、(1)から(3)の何れか一に記載の細胞集団。
(4-1) 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後70日以降まで増殖停止することなく培養することが可能である、(1)から(4)の何れか一に記載の細胞集団。
(5) 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後、倍加回数が10回以上になるまで培養することが可能である、(1)から(4)及び(4-1)の何れか一に記載の細胞集団。
(5-1) 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後、倍加回数が30回以上になるまで培養することが可能である、(1)から(4)、(4-1)及び(5)の何れか一に記載の細胞集団。
(6) 前記間葉系幹細胞の倍加時間が2日以下である(1)から(4)、(4-1)、(5)及び(5-1)の何れか一に記載の細胞集団。
(7) (1)から(4)、(4-1)、(5)、(5-1)及び(6)の何れか一に記載の細胞集団と、製薬上許容し得る媒体とを含む、医薬組成物。
(8) 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団の製造方法であって、
胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団を、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満に維持する条件下において培養する工程を含む、前記細胞集団の製造方法。
(9) 前記胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団が、胎児付属物から採取した上皮細胞層と間葉系幹細胞層とを含む試料を少なくともコラゲナーゼで処理して得た細胞集団である、(8)に記載の細胞集団の製造方法。
(10) 上記胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団を、400~5,000細胞/cm2の密度で播種し、培養することを複数回繰り返す工程を含む、(8)又は(9)に記載の細胞集団の製造方法。
(11) 上記培養期間が、4~10日間である、(10)に記載の細胞集団の製造方法。
(12) 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団において、
CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であることを指標として間葉系幹細胞の増殖性をモニタリングする方法。
(12-1) 前記細胞集団において、さらにCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として間葉系幹細胞の増殖性をモニタリングする、(12)に記載の方法。
(13) ドナーから胎児付属物由来の間葉系幹細胞を含む細胞集団を採取し、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であることを指標として評価する、ドナー及び/又はドナーから採取した試料の評価方法。
(13-1) 前記細胞集団において、さらにCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として評価する、(13)に記載のドナー及び/又はドナーから採取した試料の評価方法。
(14) ドナーから採取した試料を酵素処理して得られた細胞集団に対して、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であることを指標として評価する、前記試料の最適な酵素処理条件を判断及び/又は予測する方法。
(14-1) 前記細胞集団において、さらにCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD14+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として評価する、(14)に記載の前記試料の最適な酵素処理条件を判断及び/又は予測する方法。
本明細書における「胎児付属物」は、卵膜、胎盤、臍帯及び羊水を指す。さらに「卵膜」は、胎児の羊水を含む胎嚢であり、内側から羊膜、絨毛膜及び脱落膜からなる。このうち、羊膜と絨毛膜は胎児を起源とする。「羊膜」は、卵膜の最内層にある血管に乏しい透明薄膜を指す。羊膜の内層(上皮細胞層ともよばれる)は分泌機能のある一層の上皮細胞で覆われ羊水を分泌し、羊膜の外層(細胞外基質層ともよばれ、間質に相当する)は間葉系幹細胞を含む。
i)標準培地での培養条件で、プラスチックに接着性を示す。
ii)表面抗原CD105、CD73、CD90が陽性であり、CD45、CD34、CD11b、CD79alpha、CD19、HLA-DRが陰性。
本発明により提供される胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団は、前記細胞集団において、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上であり、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満であり、CD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であることを特徴とする。
また、本発明により提供される胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団が、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上であり、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満であり、CD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満の条件を満たすと、増殖性の高い間葉系幹細胞を含む細胞集団を形成する。そのため、本発明においては、前記条件を増殖性の高い又は高い増殖能を有する間葉系幹細胞を含む細胞集団形成の指標とすることができる。また、前記指標を経時的に測定することで、間葉系幹細胞の増殖性の変化を迅速に把握し、予測することができる。さらに本発明によれば、前記の指標を利用することによって、ドナー自体及び/又はドナーから採取した試料の品質を評価することができる。さらに本発明によれば、前記指標を使用することによって、ドナーから採取した試料を酵素処理する際の酵素処理方法が、最適かどうかを判断及び/又は予測することができる。
本発明による胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団の製造方法は、胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団を、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満に維持する条件下において培養する工程を含む方法である。
前記条件は、増殖性の高い間葉系幹細胞を含む細胞集団形成の指標であり、本発明の培養方法は、前記指標を満たせば特に制限されない。
他の成分としては例えば、アルブミン、血清、血清代替試薬又は増殖因子などが挙げられる。アルブミンの場合、0.05%より多く5%以下の濃度が好ましい。血清の場合、5%以上の濃度が好ましい。
本発明においては、間葉系幹細胞を含む細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であることを指標として測定することによって(好ましくは経時的に測定することによって)、間葉系幹細胞の増殖性をモニタリングすることができる。前記モニタリングが必要な工程としては、例えば、培養する工程、凍結保存する工程及び/又は製剤化する工程である。
本発明による胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団は、医薬組成物として使用することができる。即ち、本発明によれば、本発明による胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団と、製薬上許容し得る媒体とを含む、医薬組成物が提供される。
本発明の医薬組成物は、免疫性疾患、虚血性疾患(下肢虚血、虚血性心疾患(心筋梗塞等)、冠動脈性心疾患、脳血管虚血、腎臓虚血、肺虚血等)、神経性疾患、移植片対宿主病(GVHD)、クローン病、潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデスを含む膠原病、脳梗塞、脳内血腫、脳血管麻痺、放射線腸炎、肝硬変、脳卒中、アトピー性皮膚炎、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、紅斑性狼瘡、糖尿病、菌状息肉腫(Alibert-Bazin症候群)、強皮症、軟骨等の結合組織の変性及び/又は炎症から起こる疾患、眼疾患、血管新生関連疾患、うっ血性心不全、心筋症、創傷、上皮損傷、線維症、肺疾患、癌等から選択される疾患の治療剤として使用することができる。本発明の医薬組成物を治療部位に効果が計測できる量投与することで、上記疾患を治療することができる。
本発明によれば、細胞治療剤のために使用される、本発明による胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団が提供される。
本発明によれば、細胞治療剤の製造のための、本発明による胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団の使用が提供される。
(工程1-1:羊膜の採取)
インフォームドコンセントを得た待機的帝王切開症例の妊婦から、胎児付属物である卵膜及び胎盤を無菌的に採取した。得られた卵膜及び胎盤を生理食塩水が入った滅菌バットに収容し、卵膜の断端から羊膜を用手的に剥離した。羊膜をハンクス平衡塩溶液(Ca・Mg不含有)にて洗浄し、付着した血液及び血餅を除去した。
上皮細胞層と間葉系幹細胞層とを含む羊膜を480PU/mLコラゲナーゼ及び400PU/mLディスパーゼIを含有するハンクス平衡塩溶液(Ca・Mg含有)に浸し、37℃にて90分間、50rpmの条件にて振盪攪拌することにより羊膜を酵素処理した。酵素処理後の溶液を目開き95μmのナイロンメッシュでろ過することにより羊膜の未消化物を取り除き、羊膜MSCを含む細胞懸濁液を回収した。得られた細胞懸濁液に関し、フローサイトメーターを用いて、MSCの代表的な陽性マーカーとして知られている表面抗原の一つであるCD90の発現が陽性である細胞の比率を解析したところ、CD90発現が陽性である細胞の比率は89%であり、高純度で羊膜から羊膜MSCを分離できていることを確認した。
(1)測定結果を縦軸に細胞数、横軸を抗体に標識された色素の蛍光強度としたヒストグラムで展開した。
(2)アイソタイプコントロール用抗体で測定した総細胞のうち、より蛍光強度が強い細胞集団が0.1~1.0%となる蛍光強度を決定した。
(3)CD90抗原に対する抗体で測定した総細胞のうち、(2)で決定した蛍光強度よりも蛍光強度が高い細胞の割合を算出した。
上述の「羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」で得られた、羊膜MSCを含む細胞集団を4,000cells/cm2の密度でプラスチック製培養容器に播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にてサブコンフルエントになるまで培養した。その後、TrypLE Selectを用いて細胞を剥離し、1/4量の細胞を先の培養と同じスケールのプラスチック製培養容器に播種することにより、継代培養を行った。培地交換は週2回の頻度で実施した。このようにして継代培養を続けたところ、4回目まで継代することが可能であったが、4回目の継代終了後に羊膜MSCの増殖は停止した。細胞形態を観察したところ、2継代目までは紡錘形であったが、3継代目以降は扁平状であった(図1)。
上述の「工程1-2:羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」で得られた、羊膜MSCを含む細胞集団を2,000cells/cm2の密度でプラスチック製培養容器に播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にて1週間培養した。培地交換は週2回の頻度で実施した。その後、同様にして2,000cells/cm2の密度で播種する継代培養を繰り返した。その結果、継代を繰り返すごとに紡錘形かつサイズの小さい細胞の割合が増えていき、4継代目の段階で大多数が紡錘形かつサイズの小さい細胞となった(図7)。
これらの結果から、CD105の陽性率は50%以上、CD200の陽性率は10%未満、CD14の陽性率は5%以上、CD106の陽性率は5%未満の条件を満たす羊膜MSCは、増殖性が高く、倍加時間も2日以下であることが示された。
上述の「工程1-2:羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」で得られた、羊膜MSCを含む細胞集団を2,000cells/cm2の密度でプラスチック製培養容器に播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にて1週間培養した。培地交換は週2回の頻度で実施した。その後、同様にして2,000cells/cm2の密度で播種する継代培養を繰り返した。その結果、継代を繰り返すごとに紡錘形かつサイズの小さい細胞の割合が増えていき、4継代目の段階で大多数が紡錘形かつサイズの小さい細胞となった。
上述の「工程1-1:羊膜の採取」で得られた、上皮細胞層と間葉系幹細胞層とを含む羊膜を240PU/mLコラゲナーゼ及び200PU/mLディスパーゼIを含有するハンクス平衡塩溶液(Ca・Mg含有)に浸し、37℃にて90分間、50rpmの条件にて振盪攪拌することにより羊膜を酵素処理した。酵素処理後の溶液を目開き95μmのナイロンメッシュでろ過することにより羊膜の未消化物を取り除き、羊膜MSCを含む細胞懸濁液を回収した。これを6,000cells/cm2の密度でCellStackに播種し、終濃度にして10%のウシ胎児血清(FBS)及び10ng/mLの塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にてサブコンフルエントになるまで培養した。その後、TrypLE Selectを用いて1継代目の細胞を剥離し、1/5量の細胞を先の培養と同じスケールのCellStackに播種することにより、継代培養を行った。培地交換は2~4日に1回の頻度で実施した。サブコンフルエントに達した時点でTrypLE Selectを用いて2継代目の細胞を剥離し、細胞濃度が2×107cells/mLになるようRPMI1640を添加した。これに等量のCP-1溶液(CP-1:25%ヒト血清アルブミン=34:16の比で混合した溶液)を加え、クライオバイアルに移して-80℃まで緩慢凍結し、その後液体窒素下で1日凍結保存した。その後、解凍して約18,000cells/cm2の密度で3継代目の細胞をCellStackに播種し、終濃度にして10%のウシ胎児血清(FBS)及び10ng/mLの塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にてサブコンフルエントになるまで培養した。その後、TrypLE Selectを用いて3継代目の細胞を剥離し、1/5量の細胞を先の培養と同じスケールのCellStackに播種することにより、継代培養を行った。培地交換は2~4日に1回の頻度で実施した。サブコンフルエントに達した時点でTrypLE Selectを用いて4継代目の細胞を剥離し、細胞濃度が4×106cells/mLになるようRPMI1640を添加した。これに等量のCP-1溶液(CP-1:25%ヒト血清アルブミン=34:16の比で混合した溶液)を加え、クライオバイアルに移して-80℃まで緩慢凍結し、その後液体窒素下で1日凍結保存した。その後、解凍して約6,000cells/cm2の密度で5継代目の細胞をCellStackに播種し、終濃度にして10%のウシ胎児血清(FBS)及び10ng/mLの塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にてサブコンフルエントになるまで培養した。その後、TrypLE Selectを用いて5継代目の細胞を剥離し、1/5量の細胞を先の培養と同じスケールのCellStackに播種することにより、継代培養を行った。培地交換は2~4日に1回の頻度で実施した。サブコンフルエントに達した時点でTrypLE Selectを用いて6継代目の細胞を剥離し、細胞濃度が4×106cells/mLになるようRPMI1640を添加した。これに等量のCP-1溶液(CP-1:25%ヒト血清アルブミン=34:16の比で混合した溶液)を加え、クライオバイアルに移して-80℃まで緩慢凍結し、その後液体窒素下で凍結保存した。7継代目以降は全て約6,000cells/cm2の密度で細胞をCellStackに播種し、終濃度にして10%のウシ胎児血清(FBS)及び10ng/mLの塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にてサブコンフルエントになるまで培養した。その後、TrypLE Selectを用いて剥離し、継代培養を10継代目まで繰り返した。上記の培養方法で培養した2、4、6、8、10継代目の羊膜MSCに関し、フローサイトメーターを用いて各種表面抗原(羊膜MSCマーカーとして知られているCD73、CD90、CD105、CD45、CD106、CD200)に対して陽性となる細胞の比率を解析した(図8)。その結果、CD105の陽性率はいずれの継代数においても50%以上であった(具体的には2継代目:98%、4継代目:99%、6継代目:99%、8継代目:99%、10継代目:99%)。CD200の陽性率は4継代目までは10%以上であり、6継代目以降においては10%未満となった(具体的には2継代目:77%、4継代目:32%、6継代目:2%、8継代目:1%、10継代目:0%)。CD106の陽性率は4継代目までは5%以上であり、6継代目以降においては5%未満であった(具体的には2継代目:14%、4継代目:7%、6継代目:3%、8継代目:0%、10継代目:0%)。このように培養した羊膜MSCに関しても、「工程1-3;羊膜MSCの培養;通常培養」と同様にして増殖曲線を作成した(図9)。また、倍加時間を算出したところ、2継代目における倍加時間は2.9日であり、4継代目における倍加時間は5日であり、6継代目における倍加時間は1.3日であり、8継代目における倍加時間は1.3日であり、10継代目における倍加時間は1.6日であった。これらの結果から、CD105の陽性率は50%以上、CD200の陽性率は10%未満、CD106の陽性率は5%未満の条件を満たす羊膜MSC(具体的には6継代目以降の羊膜MSC)は増殖性が高く、倍加時間も2日以下となることが示された。一方、上記条件を満たさない羊膜MSC(具体的には2及び4継代目の羊膜MSC)は増殖性が低く、倍加時間も2日を超えることが示された。
なお、本測定では、アイソタイプコントロール用抗体として、PE Mouse IgG1, κ Isotype Control(BD社/型番:555749)、FITC Mouse IgG1, κ Isotype Control(BD社/型番:550616)、FITC Mouse IgG2a, κ Isotype Control(BD社/型番:555573)を使用し、CD73抗原に対する抗体としてFITC Mouse Anti-Human CD73(BD社/型番:561254)を、CD90抗原に対する抗体としてFITC Mouse Anti-Human CD90(BD社/型番:555595)を、CD105抗原に対する抗体としてAnti-Human Antibodies FITC Conjugate(BioLegend社/型番:323203)を、CD45抗原に対する抗体としてFITC Mouse Anti-Human CD45(BD社/型番:555482)を、CD200抗原に対する抗体としてPE Mouse Anti-Human CD200(BD社/型番:552475)を、CD106抗原に対する抗体としてFITC Mouse Anti-Human CD106(BD社/型番:551146)を使用した。細胞の測定及び陽性となる細胞の比率の算出は、上述の「工程1-2;羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」と同様の手順で行った。
上述の「実施例1:羊膜MSCの培養(本発明による培養)」で培養した羊膜MSCをプラスチック製培養容器に1.5×104cells/cm2の密度で播種し、10%FBSと20μM2-メルカプトエタノールを含むRPMI1640培地にて6時間培養した。培養した羊膜MSCに、1.5×105cells/cm2の密度でヒト末梢血単核細胞(PBMC)を播種し、共培養した。また、ヒトPBMCを1.5×105cells/cm2の密度で単独培養した。さらに、並行して、ヒトPBMCの増殖活性を上げるため、羊膜MSCとヒトPBMCの共培養、ヒトPBMC単独培養に対して終濃度2.5μg/mLのフィトヘマグルチニン(PHA)を添加して培養した。それぞれ48時間培養した後、Click-iT EdU Microplate Assayキット(ThermoFisher SCIENTIFIC社)を用いて各細胞集団の細胞増殖活性を評価した。細胞増殖活性の評価は、Click-iT EdU Microplate Assayキットに従い、励起光568nm/蛍光585nmの波長における蛍光強度を測定することにより実施した。結果を図10に示す。図10の縦軸の単位は、励起光568nm/蛍光585nmの波長における蛍光強度である。羊膜MSCは、活性化されたヒトPBMCの増殖活性を抑制した(図10)。
上述の「工程1-2:羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」で得られた、羊膜MSCを含む細胞集団をWO2013/077428号公報の請求項7並びに段落0045の<羊膜間葉系細胞の細胞集団の調製>の記載の方法にて培養した。即ち羊膜MSCを含む細胞集団を、約10,000cells/cm2の密度でプラスチック製培養容器に播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にて3日間培養(初期培養)した。3日後、羊膜MSCを500cells/cm2の密度で継代し、1週間培養した。その後、500cells/cm2の密度で継代培養を繰り返した。紡錘状の形態を有する羊膜MSCがある程度純化されたことを確認した後、通常密度(約5,000~10,000cells)での継代培養を行った。このように培養した羊膜MSCに関して、「工程1-3;羊膜MSCの培養;通常培養」と同様にして増殖曲線を作成した(図11)。
3名のインフォームドコンセントを得た待機的帝王切開症例の妊婦から、胎児付属物である卵膜及び胎盤を無菌的に採取し、それぞれの胎児付属物を「工程1-1:羊膜の採取」、「工程1-2:羊膜の酵素処理及び羊膜MSCの回収」に沿って処理し、羊膜MSCを取得する。3名の胎児付属物から得られた羊膜MSCはそれぞれ#1、#2、#3とする。
上記で得られる#1、#2、#3の羊膜MSCを含む細胞集団を「実施例1:羊膜MSCの培養(本発明による培養)」の方法で培養する。
2名のインフォームドコンセントを得た待機的帝王切開症例の妊婦から、胎児付属物である卵膜及び胎盤を無菌的に採取し、それぞれの胎児付属物を実施例3に沿って処理し、羊膜MSCを取得した。2名の胎児付属物から得られた羊膜MSCはそれぞれ#4、#5とした。上記で得られた#4、#5の羊膜MSCを含む細胞集団を実施例3と同じ方法で6継代目まで培養した。前記6継代目の羊膜MSCに関し、フローサイトメーターを用いて各種表面抗原(羊膜MSCマーカーとして知られているCD73、CD90、CD105、CD45、CD106、CD200、CD14)に対して陽性となる細胞の比率を解析した(図13)。#4においては、CD105の陽性率は99%であり、CD200の陽性率は2%であり、CD106の陽性率は3%であり、CD14の陽性率は7%であった。一方#5においては、CD105の陽性率は99%であり、CD200の陽性率は32%であり、CD106の陽性率は38%であり、CD14の陽性率は11%であった。また、#4と#5の6継代目における羊膜MSCの倍加時間を比較すると、#4の羊膜MSCの倍加時間は2日以下(具体的には1.3日)であったのに対して#5の羊膜MSCの倍加時間は2日を超えており(具体的には2.7日)、#4と比較して2倍以上遅いことが明らかとなった。また、#4及び#5の羊膜MSCに関して、「工程1-3;羊膜MSCの培養;通常培養」と同様にして増殖曲線を作成したところ、(図14)#4の羊膜MSCの方が高い増殖性を示した。以上の結果から、羊膜から同一の方法で羊膜MSCを採取・培養しても、ドナーの相違によって取得した羊膜MSCの増殖性に大きく差がでることが示され、CD105、CD200、CD106及びCD14の陽性率を調べれば、ドナー自体及びドナーから採取した試料の品質を評価できることが示唆された。つまり、本発明によれば、CD105の陽性率は50%以上、CD200の陽性率は10%未満、CD106の陽性率は5%未満であることを指標とすることによって、ドナー自体及びドナーから採取した試料の品質を評価することができ、増殖性の高いMSCの含有量が高い試料を選定することができる。
上記の「実施例1:羊膜MSCの培養(本発明による培養)」で得られた羊膜MSCの一部を医薬組成物の調製に供する。羊膜MSC2.3×108個、デキストラン0.50g、DMSO1.3g及びヒト血清アルブミン1.0gを含有するRPMI1640培地25mLからなる医薬組成物(細胞製剤)を調製する。当該医薬組成物を凍結用バッグに封入し、凍結状態で保存する。尚、使用時に医薬組成物を解凍し、患者に供することができる。
Claims (10)
- 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団であって、
前記細胞集団において、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上であり、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満であり、CD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満であり、CD14 + を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上である、
前記細胞集団。 - 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後40日以降まで増殖停止することなく培養することが可能である、請求項1に記載の細胞集団。
- 前記間葉系幹細胞が、生体外での培養開始後、倍加回数が10回以上になるまで培養することが可能である、請求項1又は2に記載の細胞集団。
- 前記間葉系幹細胞において、倍加時間が2日以下である請求項1から3の何れか一項に記載の細胞集団。
- 請求項1から4の何れか一項に記載の細胞集団と、製薬上許容し得る媒体とを含む、医薬組成物。
- 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団の製造方法であって、
胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団を3800細胞/cm 2 以下の密度で播種し、培養することを4回以上繰り返す工程を含み、
前記胎児付属物から採取した細胞を含む細胞集団が、胎児付属物から採取した上皮細胞層と間葉系幹細胞層とを含む試料をコラゲナーゼ及び金属プロテイナーゼで処理して得た細胞集団である、
前記細胞集団の製造方法。 - 上記培養期間が、4~10日間である、請求項6に記載の細胞集団の製造方法。
- 胎児付属物に由来する間葉系幹細胞を含む細胞集団において、
CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満、かつ、前記細胞集団におけるCD14 + を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として間葉系幹細胞の増殖性をモニタリングする方法。 - ドナーから胎児付属物由来の間葉系幹細胞を含む細胞集団を採取し、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満、かつ、前記細胞集団におけるCD14 + を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として評価する、ドナー及び/又はドナーから採取した胎児付属物由来の間葉系幹細胞を含む試料の評価方法。
- ドナーから採取した試料を酵素処理して得られた細胞集団に対して、CD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率、CD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率及びCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率を測定し、前記細胞集団におけるCD105+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が50%以上、前記細胞集団におけるCD200+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が10%未満、前記細胞集団におけるCD106+を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%未満、かつ、前記細胞集団におけるCD14 + を呈する前記間葉系幹細胞の比率が5%以上であることを指標として評価する、前記試料の最適な酵素処理条件を判断及び/又は予測する方法。
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