JP7103336B2 - 血液状態解析装置、血液状態解析システム、血液状態解析方法、および該方法をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム - Google Patents

血液状態解析装置、血液状態解析システム、血液状態解析方法、および該方法をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム Download PDF

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Description

本技術は、血液状態解析装置に関する。より詳しくは、血液試料の電気的特性から、該血液試料のヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量、赤血球の連銭形成などを分析可能な血液状態解析装置、血液状態解析システム、血液状態解析方法、および該方法をコンピューターに実現させるためのプログラムに関する。
細胞懸濁液中の細胞の体積分率を得る方法として、懸濁液の低周波電気伝導度(100kHz以下の周波数)と、細胞を含まない溶媒の低周波電気伝導度(100kHz以下の周波数)を用いる手法が知られている(非特許文献1)。例えば、球形細胞が希薄に分散した懸濁液では、細胞の体積分率は、下記数式(1)のように得ることができる。
Figure 0007103336000001
一方、懸濁している細胞の形状が球形ではない場合、その細胞の形状も考慮する必要があり、例えば、回転楕円体の細胞が希薄に分散した懸濁液では、細胞の体積分率は、下記数式(2)のように得ることができる。
Figure 0007103336000002
また、懸濁液の細胞密度が高く、希薄分散系としては扱えない濃厚懸濁液では、細胞間の相互作用を考慮した別の式を用いる必要がある。
しかしながら、これらの従来の方法では、細胞を含まない溶媒の電気伝導度を用いる必要があり、懸濁液のみのデータから細胞の体積分率を求めることはできない。また、細胞は、溶媒中で凝集せずに分散している必要がある。そのため、例えば、血漿成分を含む血液の場合は、一般に、赤血球の連銭、凝集などが生じるため、従来の方法で、赤血球の体積分率などを求めることはできない。しかも、その連銭や凝集の度合は、血液の流動や、静置させてからの時間によって様々に変化するため、連銭や凝集の度合を加味した計算式を求めることは困難であり、現在そのような数式は知られていない。
ところで、赤血球の連銭(凝集)は、初期においては直線状に凝集体が成長し、その後球形構造を取るように形成される(非特許文献2)。そして、球形構造にまで成長した凝集体は沈降を始める(赤血球の沈降(血沈又は赤沈))。ここで、1つ当たりの赤血球凝集体の大きさが大きいほど、赤血球沈降速度は速くなると考えられる。臨床的には、血沈は感染症などで亢進するので、古くから現在に至るまで血液検査の重要な項目として用いられている。
赤血球の連銭(凝集)ではないが、血液の凝固の程度を簡便且つ正確に評価する技術が近年、開発されつつある。例えば、特許文献1には、血液の誘電率から血液凝固に関する情報を取得する技術が開示されており、「一対の電極と、上記一対の電極に対して交番電圧を所定の時間間隔で印加する印加手段と、上記一対の電極間に配される血液の誘電率を測定する測定手段と、血液に働いている抗凝固剤作用が解かれた以後から上記時間間隔で測定される血液の誘電率を用いて、血液凝固系の働きの程度を解析する解析手段と、を有する血液凝固系解析装置」が記載されている。
特開2010-181400号公報
Phys. Med. Biol. 54 (2009) 2395-2405 Blood 70 (1987) 1572-1576
前述のように、血液試料の電気的特性を測定し、その測定結果から血液凝固の程度を判定する装置などの開発が、近年、進められている。しかし、前記の技術をヘマトクリット値の取得方法や、赤血球の連銭形成を評価する方法に応用する具体的な応用技術については、まだまだ実現化されていないのが実情である。
もし、赤血球連銭形成の初期過程を定量的に評価することができれば、それは血沈と相関することが予想され、血沈の進行を待たなくても、赤血球沈降速度を予測することが可能となり、スピーディーな検査を実現することができると考えられる。
そこで、本技術では、血液試料の電気的特性に基づいて、該血液試料のヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量、赤血球の連銭形成などを分析可能な技術を提供することを主目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らは、血液の電気的特性と血液の状態との相関関係について鋭意研究を行った。その結果、特定の周波数における電気的特性が、赤血球連銭による影響を受けにくいこと、また、血液凝固反応が一定レベルに達するまでの間は変動が小さいことを見出し、本技術を完成させるに至った。
即ち、本技術では、まず、血液試料の誘電率を測定する測定部と、
前記測定部において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部と、
前記測定部において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部と、
前記血液連銭評価部によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価部と、を備える血液状態解析装置を提供する
本技術に係る血液状態解析装置において、前記誘電率としては、複素誘電率を用いることができる。
本技術に係る血液状態解析装置は、前記測定部において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の前記経時変化データは、連銭が進行した時間における血液試料の誘電率と、連銭が進行する前の血液試料の誘電率との差分であってもよい。
本技術に係る血液状態解析装置には、血液試料の誘電率に基づいて、血液凝固の程度を評価する血液凝固評価部を備えることも可能である
本技術では、次に、血液試料の誘電率を測定する測定部を備える電気的特性測定装置と、
前記測定部において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部と、
前記測定部において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部と、
前記血液連銭評価部によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を求めることが可能な血沈評価部と、を備える血液状態解析装置と、
を有する血液状態解析システムを提供する
本技術に係る血液状態解析システムには、前記電気的特性測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態解析装置での解析結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバーを備えることも可能である。
この場合、前記サーバーは、ネットワークを介して、前記電気的特性測定装置及び/又は前記血液状態解析装置と接続することもできる。
本技術では、更に、血液試料の誘電率を測定する測定工程と、
前記測定工程において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価工程と、
前記測定工程において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価工程と、
前記血液連銭評価工程において評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価工程と、
を行う血液状態解析方法を提供する。
本技術では、加えて、血液試料の誘電率を測定する測定機能と、
前記測定機能において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価機能と、
前記測定機能において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価機能と、
前記血液連銭評価機能において評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価機能と、
をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラムを提供する
本技術によれば、血液試料の電気的特性に基づいて、該血液試料のヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量、赤血球の連銭形成などを分析することができ、その結果、赤血球沈降速度を予測することが可能となり、スピーディーな検査を実現することができる。
本技術に係る血液状態解析装置1の概念を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る血液状態解析システム10の概念を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る血液状態解析方法のフローチャートである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を示す図面代用グラフである。 実施例1で求めた各周波数における誘電率とヘマトクリット値との相関係数を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を示す図面代用グラフである。 実施例2で求めた各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との相関係数を示す図面代用グラフである。
以下、本技術を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.血液状態解析装置1
(1)赤血球量的評価部11
(2)血液連銭評価部12
(3)血沈評価部13
(4)血液凝固評価部14
(5)測定部15
(6)記憶部16
(7)血液試料
2.血液状態解析システム10
(1)電気的特性測定装置101
(2)血液状態解析装置1
(3)サーバー102
(4)表示部103
(5)ユーザーインターフェース104
3.血液状態解析方法
(1)赤血球量的評価工程I
(2)血液連銭評価工程II
(3)血沈評価工程III
(4)血液凝固評価工程IV
(5)測定工程V
4.血液状態解析プログラム
1.血液状態解析装置1
図1は、本技術に係る血液状態解析装置1の概念を模式的に示す模式概念図である。本技術に係る血液状態解析装置1は、赤血球量的評価部11又は血液連銭評価部12を少なくとも備える。また、必要に応じて、血沈評価部13、血液凝固評価部14、測定部15、記憶部16などを備えることもできる。以下、各部について詳細に説明する。
(1)赤血球量的評価部11
図1中符号Aは、本技術に係る血液状態解析装置1の第1実施形態の概念を模式的に示す模式概念図である。赤血球量的評価部11では、特定の周波数における血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する。本発明者らは、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性が、赤血球連銭による影響を受けにくいこと、また、血液凝固反応が一定レベルに達するまでの間は変動が小さいことを見出した。そして、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性は、一般的な従来の血液検査で得られるヘマトクリット値及びヘモグロビン量と、相関することを見出し(実施例1参照)、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性から、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する技術を確立させた。
血液試料の電気的特性は、外部の電気的特性測定装置、又は本技術に係る血液状態解析装置1に後述する測定部15が備えられている場合には、該測定部15において測定された生のデータをそのまま用いることができる。あるいは、生データからノイズを除去したデータを用いることもできる。
本技術に係る血液状態解析装置1で用いることが可能な血液の電気的特性としては、例えば、誘電率、インピーダンス、アドミッタンス、キャパシタンス、コンダクタンス、導電率、位相角などを挙げることができる。これらの電気的特性は、下記表1に示す数式によって、互いに変換可能である。そのため、例えば、血液試料の誘電率測定の結果を用いてヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価した評価結果は、同一の血液試料のインピーダンス測定の結果を用いた場合の評価結果と同一になる。これらの電気量や物性値の多くは複素数を用いて記述することができ、それによって変換式を簡略化することができる。
Figure 0007103336000003
本技術に係る血液状態解析装置1で用いることが可能な血液の電気的特性の具体的な周波数は、2~25MHzの範囲内であれば特に限定されないが、好ましくは2~10MHzである。2MHz以上の電気的特性を用いることで、血液連銭の影響を最小限に抑えることができる。また、10MHzより高い周波数では血液の電気的応答が弱くなり、相対的にノイズの影響が強くなるので、10MHz以下の電気的特性を用いることで、正確な評価を行うことができる。
なお、第1実施形態に係る血液状態解析装置1で用いる血液の電気的特性は、測定開始後なるべく早い段階での電気的特性を用いることが好ましい。具体的には、抗凝固剤による抗凝固を解除した後、3分以内における電気的特性を用いることが好ましい。抗凝固解除後3分以内であれば、血液の連銭や凝固による影響を最小限に抑えることができるからである。
(2)血液連銭評価部12
図1中符号Bは、本技術に係る血液状態解析装置1の第2実施形態の概念を模式的に示す模式概念図である。血液連銭評価部12では、所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する。
より具体的には、下記数式(3)に示すように、連銭が進行した時間(t)における血液試料の電気的特性(Et2)と、連銭が進行する前(t)の血液試料の電気的特性(Et1)との差分を、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データ、即ち、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量と相関する電気的測定データ(Et0)で割ることにより、赤血球の連銭形成を評価する。
Figure 0007103336000004
血液試料の電気的特性は、赤血球の連銭形成によって変化する。しかし、電気的特性の値をそのまま用いても、連銭形成の評価を行うことが難しいことを本発明者らは見出した。そこで、血液試料の電気的特性の経時変化データを、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量と相関する電気的測定データで補正することにより、一般的な従来の方法で測定した赤血球沈降速度(ESR)と相関する値が得られることに成功し、本技術を確立させた。
第2実施形態に係る血液状態解析装置1で用いることができる血液試料の電気的特性の経時変化データの具体的な周波数は、本技術の効果を損なわない限り特に限定されない。本技術では特に、周波数100kHz~40MHzにおける血液試料の電気的特性の経時変化データを用いることが好ましい。この周波数範囲における電気的特性の経時変化データをヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量と相関する電気的測定データで補正した値は、一般的な従来の方法で測定した赤血球沈降速度(ESR)との相関性が高いからである。
第2実施形態に係る血液状態解析装置1で、補正を行うために用いるヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量と相関する電気的測定データは、前記第1実施形態で用いる電気的特性と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
図1中符号Cは、本技術に係る血液状態解析装置1の第3実施形態の概念を模式的に示す模式概念図である。第3実施形態は、赤血球量的評価部11と血液連銭評価部12とが、同一装置内に備えられた形態である。本技術に係る血液状態解析装置1では、赤血球量的評価部11と血液連銭評価部12を両方備えることで、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量と相関する電気的測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価しながら、この電気的測定データを用いて、経時変化データを補正することで、赤血球の連銭形成を同時に評価することが可能である。
(3)血沈評価部13
図1中符号Dは、本技術に係る血液状態解析装置1の第4実施形態の概念を模式的に示す模式概念図である。第4実施形態は、血液連銭評価部12と血沈評価部13とが、同一装置内に備えられた形態である。血沈評価部13では、前記血液連銭評価部12によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価する。この血沈評価部13は、本技術に係る血液状態解析装置1では必須ではなく、例えば、前記血液連銭評価部12で評価された連銭形成評価に基づいて、装置外の例えば電子計算機などを用いて赤血球沈降の程度を評価することも可能である。
前述した通り、前記血液連銭評価部12において算出される連銭評価値は、赤血球沈降速度(ESR)との相関性が高いことを本発明者らは見出している。そのため、本技術に係る血液状態解析装置1に血沈評価部13を設けることで、血沈が生じる前段階において、早期に赤血球沈降速度(ESR)を求めることができる。
(4)血液凝固評価部14
図1中符号Eは、本技術に係る血液状態解析装置1の第5実施形態の概念を模式的に示す模式概念図である。第5実施形態は、赤血球量的評価部11、血液連銭評価部12、血沈評価部13、血液凝固評価部14、測定部15が、同一装置内に備えられた形態である。血液凝固評価部14では、血液試料の電気的特性に基づいて、血液凝固の程度を評価する。この血液凝固評価部14は、本技術に係る血液状態解析装置1では必須ではなく、例えば、前記赤血球量的評価部11で用いる血液試料の電気的特性に基づいて、装置外の例えば電子計算機などを用いて血液凝固の程度を評価することも可能である。
本技術に係る血液状態解析装置1の血液凝固評価部14では、前述した通り、誘電率などの電気的特性から血液凝固に関する情報を取得する公知の技術を1種または2種以上自由に選択して用いることができる。
本技術に係る血液状態解析装置1に、血液凝固評価部14を備えることで、測定された電気的特性から、ヘマトクリット値及びヘモグロビン量の評価、連銭形成および血沈の評価に加え、血液凝固の程度を一つの装置内で同時に解析することができる。その結果、複数の重要な血液検査結果を、一度の測定で得ることができ、コストの削減や検査時間の短縮などを実現させることが可能である。
(5)測定部15
測定部15では、任意の周波数における血液の電気的特性を経時的に測定する。本技術に係る血液状態解析装置1において、この測定部15は必須ではなく、外部の電気的特性測定装置を用いて測定したデータを用いることも可能である。
測定部15には、一又は複数の血液試料保持部を備えることができる。血液状態解析装置1において、この血液試料保持部は必須ではなく、例えば、公知のカートリッジタイプの測定用容器などを設置可能な形態に、測定部15を設計することもできる。
測定部15に血液試料保持部を備える場合、該血液試料保持部の形態は、測定対象の血液試料を測定部15内に保持することができれば特に限定されず、自由な形態に設計することができる。例えば、基板上に設けた一又は複数のセルを血液試料保持部として機能させたり、一又は複数の容器を血液試料保持部として機能させたりすることができる。
一又は複数の容器を血液試料保持部として用いる場合、その形態も特に限定されず、測定対象の血液試料を保持可能であれば、円筒体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角筒体、円錐体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角錐体、或いはこれらを1種または2種以上組み合わせた形態など、血液試料の状態や測定方法などに応じて自由に設計することができる。
また、容器を構成する素材についても特に限定されず、測定対象の血液試料の状態や測定目的などに影響のない範囲で、自由に選択することができる。本技術では特に、加工成形のし易さなどの観点から、樹脂を用いて容器を構成することが好ましい。本技術において、用いることができる樹脂の種類も特に限定されず、血液試料の保持に適用可能な樹脂を、1種または2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、アクリル、ポリサルホン、ポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性かつ絶縁性のポリマーやコポリマー、ブレンドポリマーなどが挙げられる。本技術では、この中でも特に、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、およびポリサルホンから選ばれる一種以上の樹脂で血液試料保持部を形成することが好ましい。これらの樹脂は、血液に対して低凝固活性であるという性質を有するからである。
血液試料保持部は、血液試料を保持した状態で密封可能な構成であることが好ましい。ただし、血液試料の電気的特性を測定するのに要する時間停滞可能であって、測定に影響がなければ、気密な構成でなくてもよいものとする。
血液試料保持部への血液試料の具体的な導入および密閉方法は特に限定されず、血液試料保持部の形態に応じて自由な方法で導入することができる。例えば、血液試料保持部に蓋部を設け、ピペットなどを用いて血液試料を導入した後に蓋部を閉じて密閉する方法や、血液試料保持部の外表面から注射針を穿入し、血液試料を注入した後、注射針の貫通部分を、グリスなどで塞ぐことで、密閉する方法などが挙げられる。
測定部15には、一又は複数の印加部を備えることができる。血液状態解析装置1において、この印加部は必須ではなく、例えば、血液試料保持部に外部から電極を挿入できるように設計することで、外部の印加装置を用いることも可能である。
印加部は、測定を開始すべき命令を受けた時点または血液状態解析装置1の電源が投入された時点を開始時点として、設定される測定間隔ごとに、血液試料に対して、所定の電圧を印加する。
印加部の一部として用いる電極の数や電極を構成する素材は、本技術の効果を損なわない限り特に限定されず、自由な数の電極を自由な素材を用いて構成することができる。例えば、チタン、アルミニウム、ステンレス、白金、金、銅、黒鉛などが挙げられる。本技術では、この中でも特に、チタンを含む電気伝導性素材で電極を形成することが好ましい。チタンは、血液に対して低凝固活性であるという性質を有するためである。
測定部15では、複数の測定を行うことも可能である。複数の測定を行う方法としては、例えば、測定部15を複数備えることにより複数の測定を同時に行う方法、一つの測定部15を走査させることにより複数の測定を行う方法、血液試料保持部を移動させることにより複数の測定を行う方法、測定部15を複数備え、スイッチングにより実際に測定を行う測定部15を一または複数選択する方法などを挙げることができる。
(6)記憶部16
本技術に係る血液状態解析装置1には、赤血球量的評価部11、血液連銭評価部12、血沈評価部13及び血液凝固評価部14における各評価結果や、測定部15における測定結果を記憶する記憶部16を備えることができる。本技術に係る血液状態解析装置1において、記憶部16は必須ではなく、外部の記憶装置を接続して、各結果を記憶することも可能である。
本技術に係る血液状態解析装置1において、記憶部16は、各評価部及び測定部毎に、それぞれ別々に設けても良いし、一つの記憶部16に、各評価部及び測定部における各結果を記憶させるように設計することも可能である。
(7)血液試料
本技術に係る血液状態解析装置1において、測定対象とすることが可能な血液試料は、血液を含有する試料であれば特に限定されず、自由に選択することができる。血液試料の具体例としては、全血、血漿、またはこれらの希釈液および/または薬剤添加物などの血液成分を含有する試料などを挙げることができる。
2.血液状態解析システム10
図2は、本技術に係る血液状態解析システム10の概念を模式的に示す模式概念図である。本技術に係る血液状態解析システム10は、大別して、電気的特性測定装置101と、血液状態解析装置1と、を少なくとも備える。また、必要に応じて、サーバー102、表示部103、ユーザーインターフェース104などを備えることもできる。以下、各部について詳細に説明する。
(1)電気的特性測定装置101
電気的特性測定装置101は、任意の周波数における血液の電気的特性を経時的に測定する測定部15を備える。測定部15の詳細は、前述した血液状態解析装置1における測定部15と同一である。
(2)血液状態解析装置1
血液状態解析装置1は、赤血球量的評価部11又は血液連銭評価部12を少なくとも備える。また、必要に応じて、血沈評価部13、血液凝固評価部14などを備えることもできる。なお、血液状態解析装置1に備える各部は、前述した血液状態解析装置1の詳細と同一である。
(3)サーバー102
サーバー102には、電気的特性測定装置101での測定結果及び/又は血液状態解析装置1での解析結果を記憶する記憶部16を備える。記憶部16の詳細は、前述した血液状態解析装置1における記憶部16と同一である。
(4)表示部103
表示部103では、赤血球量的評価部11、血液連銭評価部12、血沈評価部13及び血液凝固評価部14における各評価結果や、測定部15における測定結果などが表示される。表示部103は、表示するデータや結果毎に、複数設けることも可能であるが、一つの表示部103に、全てのデータや結果を表示することも可能である。
(5)ユーザーインターフェース104
ユーザーインターフェース104は、ユーザーが操作するための部位である。ユーザーは、ユーザーインターフェース104を通じて、本技術に係る血液状態解析システム10の各部にアクセスすることができる。
以上説明した本技術に係る血液状態解析システム10では、電気的特性測定装置101、血液状態解析装置1、サーバー102、表示部103及びユーザーインターフェース104がそれぞれネットワークを介して接続されていてもよい。
3.血液状態解析方法
図3は、本技術に係る血液状態解析方法のフローチャートである。本技術に係る血液状態解析方法では、赤血球量的評価工程I及び/又は血液連銭評価工程IIを行う。また、必要に応じて、血沈評価工程III、血液凝固評価工程IV、測定工程Vなどを行うこともできる。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)赤血球量的評価工程I
赤血球量的評価工程Iは、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する工程である。赤血球量的評価工程Iで行う評価方法の詳細は、前述した血液状態解析装置1の赤血球量的評価部11で実行される評価方法と同一である。
(2)血液連銭評価工程II
血液連銭評価工程IIは、所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する工程である。血液連銭評価工程IIで行う評価方法の詳細は、前述した血液状態解析装置1の血液連銭評価部12で実行される評価方法と同一である。
(3)血沈評価工程III
血沈評価工程IIIは、前記血液連銭評価工程IIにおいて評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価する工程である。血沈評価工程IIIで行う評価方法の詳細は、前述した血液状態解析装置1の血沈評価部13で実行される評価方法と同一である。
(4)血液凝固評価工程IV
血液凝固評価工程IVは、血液試料の電気的特性に基づいて、血液凝固の程度を評価する工程である。血液凝固評価工程IVで行う評価方法の詳細は、前述した血液状態解析装置1の血液凝固評価部14で実行される評価方法と同一である。
(5)測定工程V
測定工程Vは、任意の周波数における血液の電気的特性を経時的に測定する工程である。本技術に係る血液状態解析方法において、この測定工程Vは必須の工程ではなく、予め測定されたデータを用いて解析を行うことも可能である。測定工程Vで行う測定方法の詳細は、前述した血液状態解析装置1の測定部15で実行される測定方法と同一である。
4.血液状態解析プログラム
本技術に係る血液状態解析プログラムは、赤血球量的評価機能及び/又は血液連銭評価機能をコンピューターに実現させるためのプログラムである。また、必要に応じて、血沈評価機能、血液凝固評価機能などをコンピューターに実現させることも可能である。
言い換えると、本技術に係る血液状態解析プログラムは、前述した本技術に係る血液状態解析方法をコンピューターに実現させるためのプログラムである。よって、各機能の詳細は、前述した血液状態解析方法の各工程と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
実施例1では、血液試料の電気的特性と、ヘマトクリット値との相関性を調べた。なお、本実施例では、血液試料の電気的特性の一例として、誘電率を用いた。
[実験方法]
(1)電気的特性の測定
抗凝固剤として、クエン酸ナトリウムが内包された真空採血管を用いて採血した血液試料を、予め37℃で保温し、測定開始直前に0.25M塩化カルシウム水溶液を血液1mL当たり85μLの濃度で加えて血液凝固反応を開始させた。この血液試料について、血液凝固反応開始1分後に、温度37℃、周波数域1MHz~40MHzにおいて、誘電率測定を行った。
(2)ヘマトクリット値の測定
前記電気的特性の測定で用いた血液試料について、一般的な従来の方法を用いてヘマトクリット値を測定した。
[結果]
各周波数における誘電率とヘマトクリット値との関係を、図4~11の図面代用グラフに示す。また、各周波数における誘電率とヘマトクリット値とのそれぞれの相関係数を、下記表2及び図12に示す。
Figure 0007103336000005
表2に示す通り、32MHz以上では相関係数が急激に低下することが分かった。10MHz~25MHzにおける相関係数もそれほど高くはないが、これは高い周波数になると赤血球による電気応答が微弱になってくるのでノイズの影響を受けやすくなるためであり、より精度の高い測定機を用いればこの相関係数は高くなることが予測される。一方、低周波になると概ね相関係数は高く、最大値となるのは5MHzのときであることが分かった。しかし、1MHzに近づくほど前述のように赤血球連銭の影響を受けやすくなる。この影響は特にカルシウム水溶液混合から測定開始までの時間が正確でない場合にはより大きくなる。即ち、低周波になる(1MHzに近づく)ほど、測定開始直後であっても誘電率が時間とともに大きく変わるので、安定した解析が難しくなると考えられる。これらの事項を勘案し、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性を用いれば、ヘマトクリット値を高精度に評価することができると結論付けた。
なお、ヘマトクリット値と同様に、ヘモグロビン量も赤血球の量的測定値であることから、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性は、ヘモグロビン量とも相関すると考えられる。即ち、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性を用いれば、ヘモグロビン量も高精度に評価することができると示唆される。
実施例2では、本技術に係る血液状態解析装置1の血液連銭評価部12で算出した血液連銭評価値と、赤血球沈降速度(ESR)との相関性を調べた。なお、本実施例では、血液試料の電気的特性の一例として、誘電率を用いた。
[実験方法]
(1)電気的特性の測定
抗凝固剤として、クエン酸ナトリウムが内包された真空採血管を用いて採血した血液試料を、予め37℃で保温し、測定開始直前に0.25M塩化カルシウム水溶液を血液1mL当たり85μLの濃度で加えて血液凝固反応を開始させた。この血液試料について、血液凝固反応開始1分後から測定間隔1分毎に、温度37℃、周波数域50kHz~40MHzにおいて、誘電率測定を行った。
(2)血液連銭評価値の算出
連銭が進行した時間における血液試料の電気的特性(誘電率)と、連銭が進行する前の血液試料の電気的特性(誘電率)との差分を、周波数6.3MHzにおける血液試料の電気的測定データで割ることにより、血液連銭評価値(γ)を算出した。連銭が進行した時間における血液試料の電気的特性(誘電率)としては10分後の誘電率を、連銭が進行する前の血液試料の電気的特性(誘電率)としては、2分後と3分後の誘電率の平均を用いた。
(3)赤血球沈降速度(ESR)の測定
前記電気的特性の測定で用いた血液試料について、一般的な従来の方法を用いて赤血球沈降速度(ESR)を測定した。
[結果]
各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との関係を、図13~27の図面代用グラフに示す。また、各周波数における血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)とのそれぞれの相関係数を、下記表3及び図28に示す。
Figure 0007103336000006
表3に示す通り、血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)は、周波数100kHz~40MHzにおいて、高く相関していることが分かった。特に、10MHz以上の高周波域では、赤血球連銭による誘電率の変化量は少ないにもかかわらず、血液連銭評価値(γ)と赤血球沈降速度(ESR)との相関係数は高いことが分かった。この結果から、前記数式(3)の関数系は、赤血球連銭による高周波域での僅かな変化量から、赤血球連銭の影響を精度良く評価できる優れた関数系であることが分かった。
本技術によれば、測定された血液試料の電気的特性から、ヘマトクリット値及びヘモグロビン量の評価、連銭形成、血沈及び血液凝固の程度を同時に解析することができる。その結果、複数の重要な血液検査結果を、一度の測定で得ることができ、コストの削減や検査時間の短縮などを実現させることが可能である。
また、血沈や血液凝固は、フィブリノゲンなどの様々な因子による影響を受ける。そのため、様々な血液の状態について、同時に測定することができれば、それぞれの測定値を各解析の補正に用いることができ、高度な診断技術の構築にも貢献することができる。
なお、本技術は、以下のような構成も取ることができる。
(1)
周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部を備える血液状態解析装置。
(2)
所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部を備える血液状態解析装置。
(3)
前記電気的特性の経時変化データは、連銭が進行した時間における血液試料の電気的特性と、連銭が進行する前の血液試料の電気的特性との差分である(2)に記載の血液状態解析装置。
(4)
前記電気的特性の経時変化データは、周波数100kHz~40MHzにおける血液試料の電気的特性の経時変化データである(2)又は(3)に記載の血液状態解析装置。
(5)
前記血液連銭評価部によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価する血沈評価部を備える(2)から(4)のいずれかに記載の血液状態解析装置。
(6)
周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部を備える(2)から(5)のいずれかに記載の血液状態解析装置。
(7)
血液試料の電気的特性に基づいて、血液凝固の程度を評価する血液凝固評価部を備える(1)から(6)のいずれかに記載の血液状態解析装置。
(8)
血液試料の電気的特性を経時的に測定する測定部を備える(1)から(7)のいずれかに記載の血液状態解析装置。
(9)
血液の電気的特性を経時的に測定する測定部を備える電気的特性測定装置と、
周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部を備える血液状態解析装置と、
を有する血液状態解析システム。
(10)
血液の電気的特性を経時的に測定する測定部を備える電気的特性測定装置と、
所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部を備える血液状態解析装置と、
を有する血液状態解析システム。
(11)
前記電気的特性測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態解析装置での解析結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバーを備える(9)又は(10)に記載の血液状態解析システム。
(12)
前記サーバーは、ネットワークを介して、前記電気的特性測定装置及び/又は前記血液状態解析装置と接続されている(11)に記載の血液状態解析システム。
(13)
周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価工程を行う血液状態解析方法。
(14)
所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価工程を行う血液状態解析方法。
(15)
周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的特性に基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価機能をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム。
(16)
所定の周波数における血液試料の電気的特性の経時変化データを、周波数2~25MHzにおける血液試料の電気的測定データで除することにより、赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価機能をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム。
1:血液状態解析装置、11:赤血球量的評価部、12:血液連銭評価部、13:血沈評価部、14:血液凝固評価部、15:測定部、16:記憶部、10:血液状態解析システム、101:電気的特性測定装置、102:サーバー、103:表示部、104:ユーザーインターフェース、I:赤血球量的評価工程、II:血液連銭評価工程、III:血沈評価工程、IV:血液凝固評価工程、V:測定工程

Claims (9)

  1. 血液試料の誘電率を測定する測定部と、
    前記測定部において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部と、
    前記測定部において、周波数域100kHz~40MHで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部と、
    前記血液連銭評価部によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価部と、
    を備える血液状態解析装置。
  2. 前記誘電率は、複素誘電率である請求項1記載の血液状態解析装置。
  3. 前記測定部において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の前記経時変化データは、連銭が進行した時間における血液試料の誘電率と、連銭が進行する前の血液試料の誘電率との差分である請求項1記載の血液状態解析装置。
  4. 血液試料の誘電率に基づいて、血液凝固の程度を評価する血液凝固評価部を備える請求項1記載の血液状態解析装置。
  5. 血液試料の誘電率を測定する測定部を備える電気的特性測定装置と、
    前記測定部において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価部と、
    前記測定部において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価部と、
    前記血液連銭評価部によって評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を求めることが可能な血沈評価部と、を備える血液状態解析装置と、
    を有する血液状態解析システム。
  6. 前記電気的特性測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態解析装置での解析結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバーを備える請求項5記載の血液状態解析システム。
  7. 前記サーバーは、ネットワークを介して、前記電気的特性測定装置及び/又は前記血液状態解析装置と接続されている請求項記載の血液状態解析システム。
  8. 血液試料の誘電率を測定する測定工程と、
    前記測定工程において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価工程と、
    前記測定工程において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価工程と、
    前記血液連銭評価工程において評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価工程と、
    を行う血液状態解析方法。
  9. 血液試料の誘電率を測定する測定機能と、
    前記測定機能において、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データに基づいて、ヘマトクリット値及び/又はヘモグロビン量を評価する赤血球量的評価機能と、
    前記測定機能において、周波数域100kHz~40MHzで測定された血液試料の誘電率の経時変化データを、周波数2~7.9MHzの範囲内に含まれる周波数で測定された血液試料の誘電率測定データで除することにより、血液連銭評価値(γ)を算出し、当該血液連銭評価値(γ)により赤血球の連銭形成を評価する血液連銭評価機能と、
    前記血液連銭評価機能において評価された連銭形成評価に基づいて、赤血球沈降の程度を評価し、赤血球沈降速度(ESR)を算出する血沈評価機能と、
    をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム。
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