JP7102708B2 - 周波数特性測定装置及び周波数特性測定方法 - Google Patents

周波数特性測定装置及び周波数特性測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置と周波数特性測定方法とに関する。
サーボ制御系の各種パラメータを適切な値に調整するために、サーボ制御系の周波数特性を知る必要がある。そのため、以下の2方法のいずれかで、サーボ制御系の周波数特性が測定(算出)されている(非特許文献1参照)。
各種周波数の正弦波をサーボ制御系に入力してサーボ制御系の出力(又はその指標値)を測定し、入出力の関係を解析することにより、周波数特性を測定するFRA法。
スウェプトサイン波等の非正弦波をサーボ制御系に入力してサーボ制御系の出力(又はその指標値)を測定し、入出力の関係を高速フーリエ変換(場合によっては、離散フーリエ変換)を用いて解析することにより、周波数特性を測定するFFT法。
"測定に使用する計測器"、エヌエフ設計回路ブロック、[平成27年6月7日検索 ]、 インターネット < URL:http://www.nfcorp.co.jp/techinfo/keisoku/dentatu/sp_fft.html >
一般に、FRA法の方が、FFT法よりも、サーボ制御系の周波数特性を高精度に測定することができる。ただし、FRA法には、周波数特性の測定にFFT法よりも時間がかかるという欠点がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、サーボ制御系の、実用上十分な精度を有する周波数特性を、既存のFRA法よりも短時間で得ることできる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の、入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置は、非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定手段と、前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段により測定された前記周波数特性と前記第2測定手段により測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成手段と、を備える。
すなわち、本発明の周波数特性測定装置は、サーボ制御系の低周波数側(第1周波数以下の周波数領域)の周波数特性をFFT法により測定し、サーボ制御系の高周波数側(第1周波数以上の周波数領域)の周波数特性をFRA法により測定する構成を有する。同じ周波数領域の周波数特性の測定に要する時間は、FFT法の方が、FRA法よりも短い。
周波数特性の一般的な用途では、低周波数側の特性(ゲイン及び/又は位相)の精度は、高くなくても良い。従って、本発明の周波数特性測定装置によれば、サーボ制御系の、実用上十分な精度を有する周波数特性を、既存のFRA法よりも短時間で得ることができる。
なお、本発明の周波数特性測定装置の各測定手段が測定するサーボ制御系の出力は、入力と組み合わせることにより周波数特性を求めることができる情報であれば、サーボ制御系の出力自体(サーボ制御系の出力電流や出力電圧)でなくても良い。さらに、各測定手段が測定する周波数特性は、ゲイン特性、位相特性の双方であっても、いずれか一方のみであっても良い。また、第1測定手段は、サーボ制御系の入出力の関係の解析に、FFT(高速フーリエ変換)を用いるものであっても、DFT(離散フーリエ変換)を用いるものであっても良い。
本発明の周波数特性測定装置は、第1周波数をユーザが調整できない装置(第1周波数が固定されている装置)であっても、第1周波数をユーザが調整できる装置であっても良い。またに、周波数特性の測定に要する時間を調整(変更)できるようにするために、本発明の周波数特性測定装置に、『前記第1周波数を、前記第1測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間との和が、新たに指定された測定時間以下となる最も低い周波数に調整する調整手段』を付加しておいても良い。
本発明の周波数特性測定装置に、『前記第1周波数を、前記サーボ制御系が備えるノッチフィルタの中心周波数に応じた周波数に調整する調整手段』や、『前記第1周波数を、前記サーボ制御系の速度フィードバックループの速度比例ゲインに応じた周波数に調整する調整手段』を付加することにより、第1周波数の値が自動的に調整されるようにしておいても良い。なお、前者の調整手段における『ノッチフィルタの中心周波数に応じた周波数』としては、例えば、『前記ノッチフィルタの減衰率が前記ノッチフィルタの深さの0~90%となる前記中心周波数以下の周波数』を採用することができる。また、後者の調整手段における『速度比例ゲインに応じた周波数』としては、例えば、『前記速度比例ゲインの25~100%の周波数』を採用することができる。
本発明の周波数特性測定装置に、『新たな測定時間が指定された場合に、前記第1周波数を、前記第1測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間との和が前記測定時間以下となる最も低い周波数に調整する第1調整処理と、前記サーボ制御系が備えるノッチフィルタの中心周波数が調整された場合に、前記第1周波数を、調整後の前記中心周波数に応じた値に調整する第2調整処理と、前記サーボ制御系の速度フィードバックループの速度比例ゲインが調整された場合に、前記第1周波数を前記速度比例ゲインに応じた周波数に調整する第3調整処理とを実行可能な調整手段であって、前記第1~第3調整処理のいずれを実行するかを設定可能な調整手段』を付加しておいても良い。
本発明の周波数特性測定装置の第2測定手段は、『注目周波数の正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定し、測定結果に基づいて前記サーボ制御系の前記注目周波数におけるゲイン及び位相を特定する特定処理を繰り返すことにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する処理実行手段と、前記処理実行手段による2回目以降の前記特定処理の完了毎に、完了した前記特定処理における前記注目周波数に比例係数を乗じることで前記処理実行手段により次に実行される前記特定処理における前記注目周波数を算出する算出手段であって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理
により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が第2所定値未満である場合には、前記比例係数として第1比例係数を用い、そうではない場合には、前記第1比例係数よりも小さな第2比例係数を用いる算出手段と、』を備える手段であっても良い。このような構成の第2測定手段を採用しておけば、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きが比較的に小さい周波数範囲におけるゲイン及び位相の測定頻度を低くすることができる。従って、サーボ制御系の周波数特性をより短時間で得ることが可能となる。
本発明の周波数特性測定装置に上記構成の第2測定手段を採用する場合には、周波数特性測定装置に、前記処理実行手段による2回目以降の前記特定処理の完了毎に、前記処理実行手段により次に実行される前記特定処理にて前記サーボ制御系に入力される前記正弦波の周期数を算出する第2算出手段であって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が前記第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が前記第2所定値未満である場合には、そうではない場合よりも小さな周期数を算出する第2算出手段を、付加しておいても良い。このような第2算出手段を付加しておけば、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きが比較的に小さい周波数範囲におけるゲイン及び位相の測定に要する時間がより短くなるため、サーボ制御系の周波数特性をより短時間で得ることが可能となる。
不連続ではない周波数特性が常に得られるようにするために、本発明の周波数特性測定装置に、『前記第1測定手段は、前記サーボ制御系の、前記第1周波数よりも高い第2周波数までの周波数領域における周波数特性を測定し、前記生成手段は、前記第1測定手段により測定された前記周波数特性の前記第1周波数以下の周波数領域の部分である第1部分と、前記第2測定手段により測定された前記周波数特性の前記第2周波数以上の周波数領域の部分である第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分との境界において特性値が連続するように前記第1周波数特性及び前記第2周波数特性の前記第1周波数から前記第2周波数までの周波数領域の部分を加重平均した第3部分とを含む周波数特性を、前記サーボ制御系の周波数特性として生成する』構成を採用しておいても良い。
また、本発明の、入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定方法は、コンピュータが、非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定ステップと、前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定ステップと、前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性と前記第2測定ステップにより測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成ステップと、を行う。従って、本発明の周波数特性測定方法によれば、サーボ制御系の、実用上十分な精度を有する周波数特性を、既存のFRA法よりも短時間で得ることができる。
本発明によれば、サーボ制御系の、実用上十分な精度を有する周波数特性を、既存のFRA法よりも短時間で得ることできる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る周波数特性測定装置を備えたサーボドライバの概略構成及び使用形態の説明図である。 図2は、第1実施形態に係る周波数特性測定装置の測定部が実行する周波数特性測定処理の流れ図である。 図3は、第1実施形態に係る周波数特性測定装置の調整部の第2動作モードの内容を説明するための図である。 図4は、第1実施形態に係る周波数特性測定装置の調整部の第3動作モードの内容を説明するための図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る周波数特性測定装置の測定部が実行する第2周波数特性測定処理の流れ図である。 図6は、第1実施形態に係る周波数特性測定装置により得られることがある周波数特性の説明図である。 図7は、第2実施形態に係る周波数特性測定装置により得られる周波数特性の説明図である。 図8は、本発明の第3実施形態に係る周波数特性測定装置の測定部が実行する第3周波数特性測定処理の流れ図である。 図9は、第3周波数特性測定処理内の処理である改良FRA法による周波数特性測定処理の流れ図である。 図10Aは、改良FRA法による周波数特性測定処理のステップS407の処理でαに設定される値の説明図である。 図10Bは、改良FRA法による周波数特性測定処理のステップS407の処理でNrptに設定される値の説明図である。 図11は、改良FRA法による周波数特性測定処理の内容を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
《第1実施形態》
図1に、本発明の第1実施形態に係る周波数特性測定装置12を備えたサーボドライバ10の概略構成及び使用形態を示す。
サーボドライバ10は、被駆動体35を駆動するためのモータ(三相モータ)30を制御する装置である。
図示してあるように、サーボドライバ10は、主な構成要素として、制御部11と周波数特性測定装置12とパワー回路13とを備える。パワー回路13は、モータ30に供給する三相交流を生成する回路である。このパワー回路13としては、例えば、商用電源からの三相交流を整流するための整流回路、整流回路の出力電圧を平滑化するためのコンデンサ、平滑化された整流回路の出力電圧を三相交流電圧に変換するためのインバータ回路等から構成された回路が使用される。
制御部11は、外部装置(図示略)から入力される指令(図示略)に基づき、当該指令通りにモータ30が動作するように、パワー回路13を制御するユニットである。周波数特性測定装置12は、制御部11とパワー回路13とからなる部分(以下、サーボ制御系と表記する)の周波数特性(ゲイン特性及び位相特性)を測定するための装置である。
制御部11及び周波数特性測定装置12は、サーボドライバ10内に設けられた制御ユニットによって実現されている。制御ユニットは、RAM、フラッシュROM、ゲートドライバ等により構成されたユニットであり、そのフラッシュROMには、サーボドライバ10の電源が投入されると、プロセッサがRAM上に読み出して実行するプログラムが記憶されている。そして、当該プログラムをプロセッサが実行することにより、制御ユニッ
トは、図示してあるような各種機能ブロックを備えた制御部11及び周波数特性測定装置12として機能する。
制御部11が有する各機能ブロックは、既存のサーボドライバ内の制御部も有しているものである。そのため、各機能ブロックの詳細説明は省略するが、位置制御部21は、指令から、モータ30に取り付けられた位置検出器(エンコーダ)31により検出された位置(以下、検出位置と表記する)を減じた位置偏差に基づき、速度指令を算出するユニット(機能ブロック)である。この位置制御部21は、設定されている位置比例ゲイン等を用いて、速度指令を算出する。
速度演算部25は、検出位置の時間変化から、モータ30の速度を演算するユニットである。速度制御部22は、位置制御部21により算出された速度指令から、速度演算部25により演算された速度を減じた速度偏差に基づき、電流指令を生成するユニットである。この位置制御部21は、設定されている速度比例ゲインKvp等の制御パラメータを用いて、電流指令を算出する。
ノッチフィルタ23は、共振周波数近傍の周波数の信号を減衰させるためのデジタルフィルタである。このノッチフィルタ23には、制御パラメータとして、中心周波数f、深さ(ノッチ深さ)d及びノッチ幅が設定される。電流制御部24は、ノッチフィルタ23通過後の電流指令通りの電流がモータ30に流れるように、パワー回路13をフィードバック制御するユニットである。
また、周波数特性測定装置12は、測定部15と記憶部16と調整部17とを備える。
記憶部16は、切替周波数fSW、数値n及び動作モードフラグFmodeを記憶しておくための書き換え可能な不揮発性記憶装置である。
記憶部16に記憶される各情報の詳細については後述するが、動作モードフラグFmodeは、調整部17の現在の動作モードが、第1~第3動作モードのいずれであるかを“1”~“3”で示す値(初期値は、“1”)である。
記憶部16内の数値nは、記憶部16内の切替周波数fSWとの間に、以下の関係がある値である。
Figure 0007102708000001

ここで、αとは、FRA用測定処理(詳細は後述)時における測定周波数の増加率として予め定められている値のことである。また、fendとは、特性値(ゲイン、位相)を測定すべき周波数帯域の上限周波数として予め定められている値のことであり、INT(x)とは、xの小数点以下を切り捨てる演算子(関数)のことである。
測定部15は、図2に示した手順の周波数特性測定処理を実行可能なユニット(機能ブロック)である。
測定部15は、この周波数特性測定処理を、外部装置から所定の周波数特性測定指示が入力されたときに、開始する。そして、周波数特性測定処理を開始した測定部15は、図
示してあるように、まず、記憶部16にアクセスすることにより、現在の切替周波数fSWと数値nとを把握する(ステップS101)。このステップS101の処理が行われるようにしているのは、記憶部16内の切替周波数fSW及び数値nが調整部17によって変更される場合(詳細は後述)があるためである。
ステップS101の処理を終えた測定部15は、FFT法により、サーボ制御系の、切替周波数fSW以下の周波数帯域における周波数特性を測定する(ステップS102)。
具体的には、このステップS102にて、測定部15は、まず、所定のスウェプトサイン波を指令としてサーボ制御系に入力し、スウェプトサイン波入力中のモータ30の速度を、サンプリング周期Tsで、Ns回、サンプリングするFFT用測定処理を行う。なお、サンプリング周期Ts、サンプリング回数Nsは、いずれも、測定部15に予め設定されている値である。
次いで、測定部15は、モータ30の速度の測定結果と入力したスウェプトサイン波との間の関係を、フーリエ変換を用いて解析することにより、サーボ制御系の、予め定められている下限周波数から切替周波数fSWまでの周波数帯域における周波数特性を測定(算出)する。そして、測定部15は、ステップS102の処理を終了する。
ステップS102の処理を終えた測定部15は、FRA法により、サーボ制御系の、切替周波数fSW以上の周波数帯域における周波数特性を測定する(ステップS103)。
このステップS103にて、測定部15は、まず、0からnまでの整数値iのそれぞれについて、周波数fSW・αの正弦波を、時間N・k/(fSW・α)の間、サーボ制御系に入力し、正弦波入力中のモータ30の速度を所定のサンプリング周期で測定するFRA用測定処理を行う。ここで、Nとは、周波数が切替周波数fSWである場合における1周期分の正弦波の繰り返し回数として予め定められている値のことであり、kとは、当該繰り返し回数の増加率として予め定められている値のことである。なお、このFRA用測定処理の内容から明らかなように、上記した(1)式は、FRA用測定処理時にサーボ制御系に入力される正弦波の最高周波数(=fSW・α)が、fend以下の最も高い周波数となるnを求める式となっている。
FRA用測定処理を終えた測定部15は、サーボ制御系に入力した各正弦波と各正弦波入力時におけるモータ30の速度の測定結果との間の関係を解析することにより、サーボ制御系の、切替周波数fSW以上の周波数帯域における周波数特性を測定(算出)する。より具体的には、測定部15は、サーボ制御系の、切替周波数fSWからfSW・αまでの周波数帯域における周波数特性を測定(算出)する。そして、測定部15は、ステップS103の処理を終了する。
ステップS103の処理を終えた測定部15は、ステップS102、S103の処理により得られた2つの周波数特性を合成することにより、サーボ制御系の全周波数帯域(下限周波数からfSW・αまでの周波数帯域)における周波数特性を生成する(ステップS104)。より具体的には、測定部15は、ステップS102、S103の処理により得られた2つの周波数特性を単純に組み合わせた周波数特性を、サーボ制御系の全周波数帯域における周波数特性として生成する。そして、測定部15は、生成した周波数特性を、周波数特性測定指示への応答として外部装置に送信(ステップS104)してから、今回の周波数特性測定処理を終了する。
ここまでの説明から明らかなように、測定部15は、外部装置から周波数特性測定指示が入力された場合、サーボ制御系の低周波数側(切替周波数fSW以下の周波数帯域)の
周波数特性をFFT法により測定し、サーボ制御系の高周波数側(切替周波数fSW以上の周波数帯域)の周波数特性をFRA法により測定する。そして、測定部15は、測定した2つの周波数特性の合成結果を、サーボ制御系の周波数特性として外部装置に送信(返送)する。同じ周波数帯域の周波数特性の測定に要する時間は、FFT法の方が、FRA法よりも短く、周波数特性の一般的な用途では、低周波数側の特性(ゲイン及び/又は位相)の精度は、高くなくても良い。従って、周波数特性測定装置12によれば、サーボ制御系の、実用上十分な精度を有する周波数特性を、FRA法により周波数特性を測定する装置よりも短時間で得ることができる。
ただし、ユーザが、より低い周波数まで高精度な周波数特性を得たい場合も、より短時間で周波数特性を得たい場合も想定され得る。従って、周波数特性測定装置12には、切替周波数fSWや測定時間をユーザが直接的に指定できるものであることが望まれる。また、必要とされる周波数特性は、周波数特性を測定する目的により異なる。例えば、サーボ制御系の速度比例ゲインKvpの設定を変更・確認したい場合には、速度比例ゲインKvpに応じた、比較的に低い周波数まで高精度な周波数特性が必要とされるが、ノッチフィルタ23の設定を変更・確認したい場合には、ノッチフィルタ23の中心周波数f(>速度比例ゲインKvp)近傍の特性値が高精度な周波数特性があれば良い。従って、周波数特性測定装置12は、速度比例ゲインKvpやノッチフィルタ23の中心周波数fに基づき、切替周波数fSWを自動的に調整可能なものであることも望まれる。
切替周波数fSWや測定時間の直接的な指定、及び、速度比例ゲインKvpやノッチフィルタ23の中心周波数fに基づく切替周波数fSWの自動調整を可能とするために設けられているユニットが、調整部17(図1参照)である。
以下、調整部17の機能を具体的に説明する。
調整部17は、サーボドライバ10の電源が投入されると、記憶部16から、動作モードフラグFmodeを読み出し、読み出した動作モードフラグFmodeが示している動作モードでの動作を開始する。
以下、各動作モードでの調整部17の動作を順に説明する。なお、いずれの動作モードで動作している場合にも、調整部17は、動作モードの変更指示を受け付ける。そして、調整部17は、動作モードの変更指示を受け付けた場合には、当該変更指示で指定されている動作モードを示す値に、記憶部内の動作モードフラグFmodeの値を変更してから、当該動作モードでの動作を開始する。
(1)第1動作モードでの動作
第1動作モードで動作している場合、調整部17は、外部装置からの切替周波数fSWの変更指示と測定時間の変更指示とを受け付ける。
切替周波数fSWの変更指示を受け付けた場合、調整部17は、当該変更指示で指定されている切替周波数fSWから、上記した(1)式により数値nを算出する。その後、調整部17は、記憶部16内の切替周波数fSW及び数値を、今回の変更指示で指定されている切替周波数fSW及び算出した数値nに書き換える。そして、調整部17は、今回、受け付けた切替周波数fSWの変更指示に対する処理を終了する。
測定時間の変更指示を受け付けた場合、調整部17は、周波数特性測定処理(図2)の処理時間が、当該変更指示で指定されている測定時間Tと略一致することになる切替周波数fSWと数値nの組合せを求める切替周波数等算出処理を行う。
具体的には、この切替周波数等算出処理時、制御部17は、α≠kである場合には、上
記した(1)式と以下の(2a)式とから、反復法(二分法等)により、上記組合せを求める。また、制御部17は、α=kである場合には、(1)式と以下の(2b)式とから、反復法により、上記組合せを求める。
Figure 0007102708000002

なお、既に説明したように、N、Tは、それぞれ、FFT用測定処理時のサンプリング回数、サンプリング周期である。Nは、FRA用測定処理時における、1周期分の切替周波数fSWの正弦波の繰り返し回数であり、kは、当該繰り返し回数の増加率である。また、αは、FRA用測定処理時における測定周波数の増加率である。
すなわち、周波数特性測定処理のステップS101の処理、ステップS104の処理は、いずれも極めて短時間のうちに完了する処理である。従って、周波数特性測定処理の処理時間は、ステップS102の処理の処理時間TFFTとステップS103の処理の処理時間TFRAとの和と略一致する。また、処理時間TFFTについては、以下の(3)式が成立する。
Figure 0007102708000003
さらに、α≠kである場合の処理時間TFRAについては、以下の(4a)式が成立し、α=kである場合の処理時間TFRAについては、以下の(4b)式が成立する。
Figure 0007102708000004
そして、nは、(1)式で算出される値であり、(2a)式は、T=TFFT+TFRAという式に、(3)、(4a)式を代入した式である。また、(2b)式は、T=TFFT+TFRAという式に、(3)、(4b)式を代入した式である。従って、α≠kである場合には、(1)式と(2a)式から、T=TFFT+TFRAが成立する切替周波数fSWと数値nの組合せを求めることができる。また、α=kである場合には、(1)式と(2b)式から、T=TFFT+TFRAが成立する切替周波数fSWと数値nの組合せを求めることができる。
切替周波数等算出処理を終えた調整部17は、記憶部16内の切替周波数fSW及び数値を、切替周波数等算出処理で求められた組合せに書き換える。そして、記憶部16は、
今回、受け付けた測定時間の変更指示に対する処理を終了する。
(2)第2動作モードでの動作
第2動作モードで動作している場合、調整部17は、ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更されるのを監視する。
そして、調整部17は、ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更された場合には、以下の(5)~(8)式に基づき、(5)式を満たす最小の(周波数が低い方の)切替周波数fSWを算出する。
Figure 0007102708000005

なお、f、d、Qは、それぞれ、ノッチフィルタの中心周波数、深さ、Q値であり、βは、予め定められている、0.1以上且つ1以下の値である。
すなわち、調整部17は、図3に示した“切替周波数範囲”内に入る周波数(つまり、ノッチフィルタ23の減衰率が、深さdの0~90%となる中心周波数fn以下の周波数)を、切替周波数fSWとして算出する。次いで、調整部17は、算出した切替周波数fSWから、(1)式により数値nを算出する。そして、調整部17は、記憶部16内の切替周波数fSW及び数値を、今回、算出した切替周波数fSW及び数値nに書き換えてから、ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更されるのを監視している状態に戻る。
(3)第3動作モードでの動作
第3動作モードで動作している場合、調整部17は、速度比例ゲインKvpが変更されるのを監視する。
そして、調整部17は、速度比例ゲインKvpが変更された場合には、速度比例ゲインKvpと、0.25以上且つ1以下の値aの乗算結果a・Kvpを、新たな切替周波数fSWとして算出する。すなわち、調整部17は、図4に示した“切替周波数範囲”内に入る周波数を、切替周波数fSWとして算出する。なお、aの下限値を0.25としているのは、位置制御における一般的な位置比例ゲインは、速度比例ゲインの0.25倍以下であり、速度制御の安定性を確認する上で、位置制御の帯域まで確認する必要がないためである。
その後、調整部17は、算出した切替周波数fSWから、(1)式により数値nを算出し、記憶部16内の切替周波数fSW及び数値を、今回、算出した切替周波数fSW及び数値nに書き換える。そして、調整部17は、速度比例ゲインKvpが変更されるのを監視している状態に戻る。
本実施形態に係る周波数特性測定装置12の調整部17は、上記動作を行う第1動作モードを有している。従って、本実施形態に係る周波数特性測定装置12のユーザは、切替周波数fSWや測定時間を所望値に変更することができる。
さらに、調整部17は、上記動作を行う第2、第3動作モードを有している。そして、周波数特性測定装置12(測定部15)は、FRA法による周波数特性の測定の要する時間よりも短時間で周波数特性を測定できるのであるから、本実施形態に係る周波数特性測
定装置12によれば、ノッチフィルタ23の設定の変更・確認を短時間で行うことや、速度比例ゲインKvpの変更・確認を、短時間で行うことが可能となる。
《第2実施形態》
以下、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、本発明の第2実施形態に係る周波数特性測定装置12について、第1実施形態に係る周波数特性測定装置12と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態に係る周波数特性測定装置12は、測定部15が上記した周波数特性測定処理(図2)の代わりに、図5に示した手順の第2周波数特性測定処理を行うように、第1実施形態に係る周波数特性測定装置12を変形した装置である。
この第2周波数特性測定処理のステップS201の処理は、周波数特性測定処理のステップS101の処理と同じ処理である。
第2周波数特性測定処理のステップS202の処理は、特性値(ゲイン及び位相)が測定される周波数帯域の上限値のみがステップS102の処理と異なる処理である。具体的には、ステップS202では、FFT法により、サーボ制御系の、切替周波数fSWよりも大きな周波数閾値fthまでの周波数帯域における周波数特性が測定される。なお、周波数閾値fthの算出(決定)アルゴリズムとしては、通常、切替周波数fSWをb(1<b≦2)倍するというものが使用される。ただし、周波数閾値fthが、比例係数の乗算以外のアルゴリズムで算出されるようにしておいても良い。
第2周波数特性測定処理のステップS203の処理は、周波数特性測定処理のステップS103の処理と同じ処理である。従って、第2周波数特性測定処理のステップS203の処理が完了すると、測定部15内に、FFT法により測定された、サーボ制御系の、周波数閾値fth(>fSW)までの周波数帯域における周波数特性と、FRA法により測定された、サーボ制御系の、切替周波数fSW以上の周波数帯域における周波数特性とが存在する状態が形成される。
測定部15は、ステップS204にて、それら2つの周波数特性を合成することにより、サーボ制御系の周波数特性を生成して外部装置に送信する。
以下、ステップS204の処理の内容をさらに具体的に説明する。なお、以下では、説明の便宜上、FFT法、FRA法により測定されたサーボ制御系の周波数特性のことを、それぞれ、周波数特性[FFT法]、周波数特性[FRA法]と表記する。
測定部15は、ステップS204にて、周波数特性[FFT法]を、周波数が切替周波数fSW未満の部分である低周波数側特性と、周波数が切替周波数fSW以上の部分である中間周波数特性[FFT法]とに分ける。同様に、測定部15は、周波数特性[FRA法]を、周波数が周波数閾値fthを超える部分である高周波数側特性と、周波数が切替周波数fSW以上の部分である中間周波数特性[FRA法]とに分ける。
次いで、測定部15は、そのようにして得た2つの中間周波数特性の、各周波数における特性値の加重平均を算出する。この加重平均の算出時に、中間周波数特性[FFT法]の各周波数の特性値に対して使用される重みは、周波数が切替周波数fSWである場合の値が“1”であり、周波数が上昇するにつれ上昇し、周波数が周波数閾値fthまで上昇したときに“0”となるものである。また、中間周波数特性[FRA法]の各特性値に対しては、重みとして、“1-中間周波数特性[FRA法]の同一周波数の特性値用の重み”が使用される。
そして、測定部15は、低周波数側特性と、高周波数側特性と、中間周波数特性の加重平均結果とを組み合わせた周波数特性を生成して外部装置に送信してから、ステップS204の処理及び今回の第2周波数特性測定処理を終了する。
本実施形態に係る周波数特性測定装置12の測定部15は、上記内容の第2周波数特性測定処理により、周波数特性を測定する。従って、本実施形態に係る周波数特性測定装置12によれば、常に、特性値がなだらかに変化する周波数特性を得ることができる。
具体的には、上記した処理手順から明らかなように、第1実施形態に係る周波数特性測定装置12では、図6に示したような周波数特性(ゲイン特性)、すなわち、切替周波数fSWで特性値が不連続となっている周波数特性が得られことがある。
一方、本実施形態に係る周波数特性測定装置12の測定部15は、FFT法、FRA法の双方により特性値が測定される周波数帯域(以下、中間周波数帯域と表記する)が存在するように、FFT法とFRA法とにより周波数特性を測定する。そして、測定部15は、FFT法、FRA法による中間周波数帯域における特性値の測定結果を加重平均することにより中間周波数帯域の周波数特性を得て、低周波数側特性及び高周波数側特性と組み合わせることでサーボ制御系の周波数特性を生成する。従って、本実施形態に係る周波数特性測定装置12によれば、図7に示したように、常に(周波数特性[FFT法]と周波数特性[FRA法]の切替周波数fSWにおける特性差が大きくても)、特性値がなだらかに変化する周波数特性を得ることができる。
《第3実施形態》
以下、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、本発明の第3実施形態に係る周波数特性測定装置12について、第1実施形態に係る周波数特性測定装置12と異なる部分を中心に説明する。なお、説明の便宜上、以下では、第1実施形態に係る周波数特性測定装置12、第3実施形態に係る周波数特性測定装置12のことを、それぞれ、第1測定装置12、第3測定装置12とも表記する。
第3測定装置12は、基本的には、上記した周波数特性測定処理(図2)とは異なる第3周波数特性測定処理を行うように、第1測定装置12(図1参照)を変形した装置である。ただし、第3周波数特性測定処理が、n値を上記(1)式で求めることができない処理となっている(詳細は後述)。そのため、第3測定装置12の記憶部16(不揮発性記憶装置)は、切替周波数fSWと動作モードフラグFmodeとを記憶しておくための記憶装置として使用されている。
第3測定装置12の記憶部16に記憶される動作モードフラグFmodeは、第1測定装置12の動作モードフラグFmodeと同様に、第3測定装置12の調整部17の現在の動作モードが、第1~第3動作モードのいずれであるかを“1”~“3”で示す値(初期値は、“1”)である。ただし、第3周波数特性測定処理が、n値を(1)式で求めることができない処理であるため、第3測定装置12の調整部17の各動作モードにおける動作は、第1測定装置12の調整部17のそれとは若干異なっている。
具体的には、第3測定装置12の調整部17は、第1動作モードで動作している場合、切替周波数fSWの変更指示(及び動作モードの変更指示)は受け付けるが、測定時間の変更指示は受け付ない。そして、第3測定装置12の調整部17は、切替周波数fSWの変更指示を受け付けた場合には、n値を算出することなく、記憶部16内の切替周波数fSWを、今回の変更指示で指定されている切替周波数fSWに書き換える処理のみを行う。
また、第2動作モードで動作している場合、第3測定装置12の調整部17は、ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更されるのを監視する。ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更された場合には、上記した(5)~(8)式に基づき、(5)式を満たす最小の切替周波数fSWを算出する。そして、調整部17は、n値を算出することなく、記憶部16内の切替周波数fSWを、算出した切替周波数fSWに書き換えてから、ノッチフィルタ23の中心周波数fが変更されるのを監視している状態に戻る。
また、第3動作モードで動作している場合、調整部17は、速度比例ゲインKvpが変更されるのを監視する。速度比例ゲインKvpが変更された場合、調整部17は、速度比例ゲインKvpと、0.25以上且つ1以下の値aの乗算結果a・Kvpを、新たな切替周波数fSWとして算出する。そして、調整部17は、n値を算出することなく、記憶部16内の切替周波数fSWを、算出した切替周波数fSWに書き換えてから、速度比例ゲインKvpが変更されるのを監視している状態に戻る。
以下、第3測定装置12の測定部15が実行する第3周波数特性測定処理について説明する。
第3周波数特性測定処理は、図8に示した手順の処理である。第3測定装置12の測定部15は、所定の周波数特性測定指示が入力されたときに、この第3周波数特性測定処理を開始する。そして、第3周波数特性測定処理を開始した測定部15は、まず、記憶部16にアクセスすることにより、現在の切替周波数fSWを把握する(ステップS301)。
ステップS301の処理を終えた測定部15は、FFT法により、サーボ制御系の、切替周波数fSW以下の周波数帯域における周波数特性を測定する(ステップS302)。このステップS302の処理は、上記したステップS102の処理と同じものである。
ステップS302の処理を終えた測定部15は、改良FRA法による周波数特性測定処理(ステップS303)を行う。
図9に、改良FRA法による周波数特性測定処理の流れ図を示す。図示してあるように、改良FRA法による周波数特性測定処理を開始した測定部15は、いわゆるループカウンタである変数mに、初期値として“1”をセットする(ステップS401)。また、測定部15は、Nrpt、fに、初期値として、それぞれ、Nmin、fSWをセットする(ステップS401)。
上記説明及び以下の説明において、変数Nrptとは、サーボ制御系に入力する正弦波の繰り返し回数(周期数)を一時的に記憶しておくための変数のことである。f(f、f等)とは、サーボ制御系に入力する/入力した正弦波の周波数を記憶しておくための変数のことである。変数αとは、サーボ制御系に次に入力する正弦波の周波数を算出するための周波数増加率(ステップS409参照)を記憶しておくための変数のことである。αmin、αmaxとは、それぞれ、周波数増加率の最小値、最大値として予め定められている値のことであり、Nmin、Nmaxとは、それぞれ、正弦波の繰り返し回数の最小値、最大値として予め定められている値のことである。また、kとは、周波数増加率算出用の比例係数として予め設定されている値のことであり、kとは、繰り返し回数算出用の比例係数として予め設定されている値のことである。
ステップS401の処理を終えた測定部15は、周波数fm(m=1の場合は、f
のNrpt周期分の正弦波をサーボ制御系に入力し、正弦波入力中のモータ30の速度を所
定のサンプリング周期で測定する(ステップS402)。次いで、測定部15は、モータ30の速度の測定結果を解析することにより、サーボ制御系の周波数fmにおけるゲイン
及び位相(単位は、degree)を特定して記憶する(ステップS403)。
ステップS403の処理を終えた測定部15は、変数mに“1”を加算する(ステップS404)。次いで、測定部15は、m値が3以上であるか否か(つまり、ゲイン及び位相の測定が2回以上行われているか否か)を判断する(ステップS405)。そして、測定部15は、m値が3以上ではなかった場合(ステップS405;YES)、すなわち、m値が2であった場合(ゲイン及び位相の測定が1回しか行わていなかった場合)には、変数α、Nrptに、それぞれ、αmax、Nminをセットする(ステップS408)。
ステップS408の処理を終えた測定部15は、fm-1値とα値との乗算結果を変数fにセットする(ステップS409)。その後、測定部15は、f値とfend(周波数特性を測定すべき周波数帯域の上限周波数)とを比較(ステップS410)し、f値がfend以下であった場合(ステップS410;NO)には、ステップS402以降の処理を再び開始する。
m値が3以上であった場合(ステップS405;YES)、測定部15は、ステップS406にて、前回のステップS403の処理で特定されたゲインと、前々回のステップS403の処理で特定されたゲインの差の絶対値Δgを算出する。また、測定部15は、前回のステップS403の処理で特定された位相と、前々回のステップS403の処理で特定された位相の差の絶対値Δpも算出する。そして、測定部15は、MAX(Δg、Δp)(ΔgとΔpの中の最大値)が予め設定されている閾値以上であるか否かを判断する。
MAX(Δg、Δp)が閾値以上ではなかった場合(ステップS406;NO)、測定部15は、ステップS408以降の処理を開始する。一方、MAX(Δg、Δp)が閾値以上であった場合(ステップS406;YES)、測定部15は、ステップS407にて以下の処理を行う。
測定部15は、“αmax-k(MAX(Δg、Δp)-閾値)”を算出する。そして、制御部15は、算出した値とαminの中の最大値を、変数αにセットする。また、測定部15は、“Nmin+k(MAX(Δg、Δp)-閾値)”を算出し、算出した値とNmaxの中の最大値を、変数Nrptにセットする。
すなわち、ステップS407の処理では、MAX(Δg、Δp)値に応じて、図10Aに示したように変化する値が、変数αにセットされる。また、ステップS407の処理では、MAX(Δg、Δp)値に応じて、図10Bに示したように変化する値が、変数Nrptにセットされる。
ステップS407の処理を終えた測定部15は、ステップS409以降の処理を開始する。そして、測定部15は、上記のような処理を繰り返しているうちに、f値がfendよりも大きくなった場合(ステップS410;YES)には、この改良FRA法による周波数特性測定処理を終了する。
図8に戻って、第3周波数特性測定処理の残りのステップについて説明する。
改良FRA法による周波数特性測定処理(ステップS303)を終えた測定部15は、ステップS302の処理と改良FRA法による周波数特性測定処理とにより得られた2つの周波数特性を合成することにより、サーボ制御系の全周波数帯域における周波数特性を生成する(ステップS304)。そして、測定部15は、生成した周波数特性を、周波数
特性測定指示への応答として外部装置に送信(ステップS304)してから、今回の第3周波数特性測定処理を終了する。
以上、説明したように、第3測定装置12(第3実施形態に係る周波数特性測定装置12)は、ゲイン及び位相を測定(特定)する周波数を算出するための周波数増加率αを、MAX(Δg、Δp)値が閾値以上である場合には、MAX(Δg、Δp)値が閾値未満である場合よりも、小さくする構成を有している。
MAX(Δg、Δp)値は、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きを表す値である。そのため、上記構成を有する第3測定装置12によれば、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きが比較的に小さい周波数範囲におけるゲイン及び位相の測定頻度を低くし、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きが比較的に大きい周波数範囲におけるゲイン及び位相の測定頻度を高くすることができる。
そして、ゲイン曲線の傾き又は位相曲線の傾きが比較的に小さい周波数範囲におけるゲイン及び位相の測定頻度を低くしても、特に問題は生じない。従って、第3測定装置12によれば、一定の増加率で周波数を増加させることによりfSWからfendまでの周波数特性を測定する第1測定装置12よりも、サーボ制御系の周波数特性を短時間で測定することができる。
具体的には、上記したステップS103の処理を、fSW=10[Hz]、fend=1000[Hz]、α=k=1.03、N=fSW/2(=5)という条件で行った場合、図11(A)、(B)に示したように、良好な(理論値通りの)ゲイン特性及び位相特性を得ることができる。ただし、この場合、fSWからfendまでの周波数特性(ゲイン特性及び位相特性)の測定が完了するまでに、およそ78秒かかることになる((1)式及び(4b)式参照)。
一方、改良FRA法による周波数特性測定処理を、例えば、αmin=1.03、αmax=1.08、k=0.5、Nmin=5、Nmax=fend/2(=500)、k=50、閾値=5という条件で行えば、図11(C)、(D)に示したような、上記条件でのステップS103の処理による測定結果(図11(A)、(B))と同等の精度を有するとゲイン特性及び位相特性を、およそ12.1秒で得ることができる。
《変形形態》
上記した各実施形態に係る周波数特性測定装置12は、各種の変形を行えるものである。例えば、各実施形態に係る周波数特性測定装置12を、サーボドライバ10(サーボ制御系)外の装置に変形することができる。周波数特性を得るために測定する値は、サーボ制御系の出力と相関する値であれば良いので、各実施形態に係る周波数特性測定装置12を、モータ30の速度以外の値を測定する装置に変形しても良い。
改良FRA法による周波数特性測定処理(図9)を、各周波数の正弦波の繰り返し回数(周期数)をMAX(Δg、Δp)の値に応じて変更しない処理(各周波数の正弦波の繰り返し回数が、周波数の関数(例えば、周波数/2)として定められている処理等)に変形しても良い。また、改良FRA法による周波数特性測定処理を、MAX(Δg、Δp)≧閾値が成立している場合には、α=αminとし、MAX(Δg、Δp)≧閾値が成立していない場合には、α=αmaxとする処理に変形しても良い。改良FRA法による周波数特性測定処理を、Δg≧位相用閾値、又は、Δp≧ゲイン用閾値が成立したときに、α値を減少させる処理に変形しても良い。
第3実施形態に係る周波数特性測定装置12を、FFT法、FRA法の双方により特性
値が測定される中間周波数帯域が存在するように、FFT法とFRA法とにより周波数特性を測定し、FFT法、FRA法による中間周波数帯域における特性値の測定結果を加重平均することにより中間周波数帯域の周波数特性を得る装置に変形しても良い。また、各実施形態に係る周波数特性測定装置12から、幾つかの機能を取り除いても良いことや、具体的な処理手順が上記した処理手順通りでなくても良いことは当然のことである。
10 サーボドライバ
11 制御部
12 周波数特性測定装置
13 パワー回路
15 測定部
16 記憶部
17 調整部
21 位置制御部
22 速度制御部
23 ノッチフィルタ
24 電流制御部
26 速度演算部
30 モータ
31 位置検出器
35 被駆動体
36 ステージ

Claims (10)

  1. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置であって、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定手段と、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定手段と、
    前記第1測定手段により測定された前記周波数特性と前記第2測定手段により測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成手段と、
    前記第1周波数を、前記第1測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間との和が、新たに指定された測定時間以下となる最も低い周波数に調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする周波数特性測定装置。
  2. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置であって、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定手段と、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定手段と、
    前記第1測定手段により測定された前記周波数特性と前記第2測定手段により測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成手段と、
    新たな測定時間が指定された場合に、前記第1周波数を、前記第1測定手段による前記
    周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定手段による前記周波数特性の測定に要する時間との和が前記測定時間以下となる最も低い周波数に調整する第1調整処理と、前記サーボ制御系が備えるノッチフィルタの中心周波数が調整された場合に、前記第1周波数を、調整後の前記中心周波数に応じた値に調整する第2調整処理と、前記サーボ制御系の速度フィードバックループの速度比例ゲインが調整された場合に、前記第1周波数を前記速度比例ゲインに応じた周波数に調整する第3調整処理とを実行可能な調整手段であって、前記第1~第3調整処理のいずれを実行するかを設定可能な調整手段と、
    を備えることを特徴とする周波数特性測定装置。
  3. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置であって、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定手段と、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定手段と、
    前記第1測定手段により測定された前記周波数特性と前記第2測定手段により測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記第2測定手段は、
    注目周波数の正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定し、測定結果に基づいて前記サーボ制御系の前記注目周波数におけるゲイン及び位相を特定する特定処理を繰り返すことにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する処理実行手段と、
    前記処理実行手段による2回目以降の前記特定処理の完了毎に、完了した前記特定処理における前記注目周波数に比例係数を乗じることで前記処理実行手段により次に実行される前記特定処理における前記注目周波数を算出する算出手段であって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が第2所定値未満である場合には、前記比例係数として第1比例係数を用い、そうではない場合には、前記第1比例係数よりも小さな第2比例係数を用いる算出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする周波数特性測定装置。
  4. 前記処理実行手段による2回目以降の前記特定処理の完了毎に、前記処理実行手段により次に実行される前記特定処理にて前記サーボ制御系に入力される前記正弦波の周期数を算出する第2算出手段であって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が前記第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が前記第2所定値未満である場合には、そうではない場合よりも小さな周期数を算出する第2算出手段を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載の周波数特性測定装置。
  5. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定装置であって、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標
    値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定手段と、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定手段と、
    前記第1測定手段により測定された前記周波数特性と前記第2測定手段により測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記第1測定手段は、前記サーボ制御系の、前記第1周波数よりも高い第2周波数までの周波数領域における周波数特性を測定し、
    前記生成手段は、前記第1測定手段により測定された前記周波数特性である第1周波数特性の前記第1周波数以下の周波数領域の部分である第1部分と、前記第2測定手段により測定された前記周波数特性である第2周波数特性の前記第2周波数以上の周波数領域の部分である第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分との境界において特性値が連続するように前記第1周波数特性及び前記第2周波数特性の前記第1周波数から前記第2周波数までの周波数領域の部分を加重平均した第3部分とを含む周波数特性を、前記サーボ制御系の周波数特性として生成する、
    ことを特徴とする周波数特性測定装置。
  6. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定方法であって、
    コンピュータが、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定ステップと、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定ステップと、
    前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性と前記第2測定ステップにより測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成ステップと、
    前記第1周波数を、前記第1測定ステップによる前記周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定ステップによる前記周波数特性の測定に要する時間との和が、新たに指定された測定時間以下となる最も低い周波数に調整する調整ステップと、
    を行う、ことを特徴とする周波数特性測定方法。
  7. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定方法であって、
    コンピュータが、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定ステップと、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定ステップと、
    前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性と前記第2測定ステップにより
    測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成ステップと、
    新たな測定時間が指定された場合に、前記第1周波数を、前記第1測定ステップによる前記周波数特性の測定に要する時間と前記第2測定ステップによる前記周波数特性の測定に要する時間との和が前記測定時間以下となる最も低い周波数に調整する第1調整処理と、前記サーボ制御系が備えるノッチフィルタの中心周波数が調整された場合に、前記第1周波数を、調整後の前記中心周波数に応じた値に調整する第2調整処理と、前記サーボ制御系の速度フィードバックループの速度比例ゲインが調整された場合に、前記第1周波数を前記速度比例ゲインに応じた周波数に調整する第3調整処理とを実行可能な調整ステップであって、前記第1~第3調整処理のいずれを実行するかを設定可能な調整ステップと、
    を行う、ことを特徴とする周波数特性測定方法。
  8. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定方法であって、
    コンピュータが、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定ステップと、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定ステップと、
    前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性と前記第2測定ステップにより測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成ステップと、
    を行い、
    前記第2測定ステップは、
    注目周波数の正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定し、測定結果に基づいて前記サーボ制御系の前記注目周波数におけるゲイン及び位相を特定する特定処理を繰り返すことにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する処理実行ステップと、
    前記処理実行ステップによる2回目以降の前記特定処理の完了毎に、完了した前記特定処理における前記注目周波数に比例係数を乗じることで前記処理実行ステップにより次に実行される前記特定処理における前記注目周波数を算出する算出ステップであって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が第2所定値未満である場合には、前記比例係数として第1比例係数を用い、そうではない場合には、前記第1比例係数よりも小さな第2比例係数を用いる算出ステップと、
    を備える、ことを特徴とする周波数特性測定方法。
  9. 前記処理実行ステップによる2回目以降の前記特定処理の完了毎に、前記処理実行ステップにより次に実行される前記特定処理にて前記サーボ制御系に入力される前記正弦波の周期数を算出する第2算出ステップであって、前回の前記特定処理により特定されたゲインと前々回の前記特定処理により特定されたゲインの差の絶対値が前記第1所定値未満であり、且つ、前回の前記特定処理により特定された位相と前々回の前記特定処理により特定された位相の差の絶対値が前記第2所定値未満である場合には、そうではない場合よりも小さな周期数を算出する第2算出ステップを、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の周波数特性測定方法。
  10. 入力された指令に従って制御対象を制御するサーボ制御系の周波数特性を測定するための周波数特性測定方法であって、
    コンピュータが、
    非正弦波を前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、第1周波数以下の周波数領域における周波数特性を測定する第1測定ステップと、
    前記第1周波数以上の、周波数が互いに異なる複数の正弦波のそれぞれを順々に前記指令として前記サーボ制御系に入力して前記サーボ制御系の出力の指標値を測定することにより、前記サーボ制御系の、前記第1周波数以上の周波数領域における周波数特性を測定する第2測定ステップと、
    前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性と前記第2測定ステップにより測定された前記周波数特性とを合成することにより、前記サーボ制御系の周波数特性を生成する生成ステップと、
    を行い、
    前記第1測定ステップでは、前記サーボ制御系の、前記第1周波数よりも高い第2周波数までの周波数領域における周波数特性を測定し、
    前記生成ステップでは、前記第1測定ステップにより測定された前記周波数特性である第1周波数特性の前記第1周波数以下の周波数領域の部分である第1部分と、前記第2測定ステップにより測定された前記周波数特性である第2周波数特性の前記第2周波数以上の周波数領域の部分である第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分との境界において特性値が連続するように前記第1周波数特性及び前記第2周波数特性の前記第1周波数から前記第2周波数までの周波数領域の部分を加重平均した第3部分とを含む周波数特性を、前記サーボ制御系の周波数特性として生成する、
    ことを特徴とする周波数特性測定方法。
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