JP7101908B2 - 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム - Google Patents
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Description
特許文献2には、BIMデータに基づき、空気調和機ごとの空気調和機ゾーンを得る方法が開示されている。具体的には、特許文献2の技術では、BIMデータから建物内の空間の形状と空気調和機の位置情報を取り込み、空気調和機の位置を母点とするボロノイ分割を行う。そして、特許文献2の技術では、母点ごとに、最も近いボロノイ境界線との内接円に外接する矩形を生成して、その矩形に基づいて空気調和機ごとの空気調和機ゾーンを得る。
しかしながら、特許文献2の技術では、空気調和機間の空気調和能力の差が空気調和機ゾーンに反映されないため、空気調和機間の空気調和能力の差を反映させた正確な熱負荷計算が行えないという課題がある。
複数の空気調和機が配置される空間の平面領域を、前記複数の空気調和機の各々が配置される位置を母点にしてボロノイ分割し、各々が前記複数の空気調和機のいずれかを包含する複数の分割領域を生成する分割部と、
前記複数の空気調和機の各々の空気調和能力に基づき、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する調整部とを有する。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す。
本実施の形態に係る情報処理装置10は、コンピュータである。情報処理装置10の動作手順は、情報処理方法に相当する。また、情報処理装置10の動作を実現するプログラムは、情報処理プログラムに相当する。
補助記憶装置13には、後述するBIMデータ処理部101、領域生成部104、表示データ処理部107の機能を実現するプログラムが記憶されている。これらのプログラムは、補助記憶装置13から主記憶装置12にロードされる。そして、プロセッサ11がこれらのプログラムを実行する。
図1では、プロセッサ11がBIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107の機能を実現するプログラムを実行している状態を模式的に表している。
本実施の形態に係る情報処理装置10は、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107で構成される。
BIMデータ処理部101は、内部構成として、空間データ処理部102及び空気調和機データ処理部103を有する。
空間データ処理部102は、BIMデータから、空気調和が行われる空間(以下、空気調和空間という)の形状データを取得する。なお、空気調和空間には、複数の空気調和機が配置される。
空気調和機データ処理部103は、BIMデータから、空気調和機位置データ及び空気調和機能力データを取得する。空気調和機位置データには、空気調和空間に配置される複数の空気調和機の各々の位置が示される。空気調和機能力データには、空気調和空間に配置される複数の空気調和機の各々の空気調和能力が示される。空気調和能力は、冷房能力又は/及び暖房能力である。空気調和機位置データ及び空気調和機能力データをまとめて空気調和機データともいう。
空気調和空間の形状データ及び空気調和機データは領域生成部104に出力される。
領域生成部104は、内部構成として、ボロノイ分割処理部105及び領域補正部106を有する。
ボロノイ分割処理部105は、空気調和空間を複数の空気調和機の各々が配置される位置を母点にしてボロノイ分割する。そして、ボロノイ分割処理部105は、各々が複数の空気調和機のいずれかを包含する複数の分割領域を生成する。ボロノイ分割処理部105は、分割部に相当する。また、ボロノイ分割処理部105により行われる処理は、分割処理に相当する。
領域補正部106は、複数の空気調和機の各々の空気調和能力に基づき、複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する。領域補正部106は、ボロノイ境界線を平行移動させて複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する。本実施の形態では、領域補正部106による調整後の分割領域が空気調和機ゾーンに該当する。領域補正部106は、調整部に相当する。また、領域補正部106により行われる処理は、調整処理に相当する。
次に、図5のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る情報処理装置10の動作の概要を説明する。
なお、図5に示す手順の開始前に、主記憶装置12にBIMデータが格納されているものとする。
例えば、BIMデータが格納された外部記憶装置17をデバイスインタフェース14に接続することで、BIMデータが主記憶装置12に格納される。なお、BIMデータを主記憶装置12に格納する手段としては、コンピュータ端末や携帯型端末を用いてもよい。また、通信インタフェース15を有線ネットワークまたは無線ネットワークに接続して、ネットワーク経由でBIMデータを主記憶装置12に格納してもよい。
そして、BIMデータ処理部101は、主記憶装置12からBIMデータを取得する。
空気調和空間の形状データ及び空気調和機データは領域生成部104に出力される。
また、空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4の各々の空気調和能力をP1、P2、P3、P4と表記する。
本実施の形態では、空間データ処理部102は、空気調和空間201の平面領域の形状が示される形状データを取得する。また、空気調和機データ処理部103は、空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4の各々の位置が示される空気調和機位置データと、空気調和能力P1、P2、P3、P4の各々が示される空気調和機能力データを取得する。
図3に示す空気調和空間201をボロノイ分割して得られる分割領域を図4に示す。
図4は、空気調和空間201に空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4の位置を母点とするボロノイ分割を行って得られた分割領域を示す。
分割領域r1は空気調和機AC1を包含する分割領域である。分割領域r1は、境界線b12と境界線b13とにより区画される。境界線b12は、空気調和機AC1と空気調和機AC2との直線(線分X12)を二等分する境界線である。境界線b13は、空気調和機AC1と空気調和機AC3との直線(線分X13)を二等分する境界線である。
分割領域r2は空気調和機AC2を包含する分割領域である。分割領域r2は、境界線b12と境界線b24とにより区画される。境界線b24は、空気調和機AC2と空気調和機AC4との直線(線分X24)を二等分する境界線である。
分割領域r3は空気調和機AC3を包含する分割領域である。分割領域r3は、境界線b13と境界線b34とにより区画される。境界線b34は、空気調和機AC3と空気調和機AC4との直線(線分X34)を二等分する境界線である。
分割領域r4は空気調和機AC4を包含する分割領域である。分割領域r4は、境界線b24と境界線b34とにより区画される。
能力案分面積Aiとは、各空気調和機の空気調和能力に相当する面積である。
添え字のiは、空気調和空間201に配置された各空気調和機に付与される番号である。添え字iの最大値は空気調和空間201に配置された空気調和機の数となる。図3の例では空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4が存在するので、添え字iは1から4までである。このため、担当領域面積Aiは、それぞれA1、A2、A3、A4となる。
領域補正部106は、能力案分面積Aiを式1により求める。
このように、領域補正部106は、空気調和機ごとに、空気調和機の空気調和能力の複数の空気調和機の空気調和能力の総和に対する比率(Pi/ΣP)と空気調和空間201の総面積(R)とを乗算して能力案分面積Aiを算出する。
分割領域面積aiは、ボロノイ分割により得られた分割領域の面積である。つまり、領域補正部106は、図4の分割領域r1、r2、r3、r4の各々の分割領域面積a1、a2、a3、a4を算出する。
図4の場合は、領域補正部106は、空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4の中から、能力案分面積Aiと分割領域面積aiの差の絶対値が最大となる空気調和機を抽出する。なお、差が同じ空気調和機が複数存在する場合は、領域補正部106は、添え字の値が小さい空気調和機を優先して抽出する。
なお、ステップST207で抽出された空気調和機は不一致空気調和機に相当する。また、当該空気調和機を包含する分割領域は不一致分割領域に相当する。
全ての空気調和機の調整後面積Nriが閾値条件を満たす場合は、領域補正部106は処理を終了する。
一方、いずれかの空気調和機の調整後面積Nriが閾値条件を満たさない場合は、領域補正部106は、調整後面積Nriを新たな分割領域面積aiとして扱い、ステップST207以降の処理を行う。調整後面積Nriと能力案分面積Aiの差の絶対値が閾値条件を満たすまで、領域補正部106は、ステップST207以降の処理を繰り返す。
空気調和機間の空気調和能力の差を反映させた正確な熱負荷計算を行うためには、能力案分面積Aiと調整後面積Nriとの差がゼロになることが理想である。しかしながら、実際には、差がゼロに収束しない場合がある。差がゼロに収束しない場合でも、領域補正部106の処理を終了させるために、本実施の形態では、閾値条件が設けられる。
領域補正部106は、例えば、能力案分面積Aiと調整後面積Nriとの差の絶対値が許容範囲に収まることを閾値条件にすることができる。つまり、全ての空気調和機において、能力案分面積Aiと調整後面積Nriとの差の絶対値が許容範囲内に収まった場合に、領域補正部106は調整後面積Nriが閾値条件を満たすと判定する(ST210がYESになる)。
また、領域補正部106は、例えば、能力案分面積Aiと調整後面積Nriとの比率(Nri/Ai)が許容範囲に収まることを閾値条件にすることができる。つまり、全ての空気調和機において、能力案分面積Aiと調整後面積Nriとの比率(Nri/Ai)が許容範囲内に収まった場合に、領域補正部106は調整後面積Nriが閾値条件を満たすと判定する(ST210がYESになる)。
また、領域補正部106は、ステップST207からステップST210の処理の繰り返し回数が上限値を超えることを閾値条件にすることもできる。つまり、ステップST207からステップST210の処理の繰り返し回数が上限値を超えた場合に、領域補正部106は調整後面積Nriが閾値条件を満たすと判定する(ST210がYESになる)。
また、領域補正部106は、ボロノイ境界線の移動量が上限値を超えることを閾値条件にすることもできる。つまり、いずれかの空気調和機について算出したボロノイ境界線の平行移動量が上限値を越えた場合に、領域補正部106は調整後面積Nriが閾値条件を満たすと判定する(ST210がYESになる)。例えば、空気調和機間の距離の半分を平行移動量の上限値とすることが考えられる。
ボロノイ境界線を平行移動させる方法として、加法的重み付きべき乗ボロノイ分割手法が知られている。この手法は、母点mkとmk+1を含む平面上の点mが式2を満たすようにボロノイ図を描く手法である。
重み係数w>0の場合、境界線は母点mkから離れる方向に平行移動し、w<0の場合は、境界線は母点mkに近づく方向に平行移動する。
本実施の形態では、空気調和機iの重み係数を式4で定義する。
なお、なお、ステップST301で抽出された空気調和機kは隣接空気調和機kという。
Pik=Pi/Pk (式5)
領域補正部106は、ステップST304とステップST305を、空気調和機iと能力差のある全ての隣接空気調和機kに対して行う(ステップST306)。
ステップST303で平行移動量dik=0を設定した場合は、領域補正部106は、ステップST307は実施しない。
空気調和機iと能力差がある隣接空気調和機kが指定隣接空気調和機kの他に存在しない場合は、平行移動処理の対象となる境界線が一つであるため、ここで平行移動量の算出処理は終了となる。
一方、空気調和機iと能力差がある隣接空気調和機kが指定隣接空気調和機kの他に存在する場合は、領域補正部106は、空気調和機iと能力差がある隣接空気調和機kのうちのいずれかの隣接空気調和機kを選択隣接空気調和機nとして選択し、選択隣接空気調和機nとの境界線の平行移動量を求める処理(ステップST309以降の処理)に移行する。
各直線の長さは、X12=X34、X13=X24である。空気調和機AC1、AC2、AC3及びAC4は、空気調和空間201内に格子状に配置されている。また、各空気調和機は、各空気調和機を結ぶ線分X12、X13、X34及びX24から形成される長方形の中心が空気調和空間201の中心と一致するように配置されている。
本実施の形態では、各空気調和機間距離X12、X13の比率および各空気調和機の能力P1、P2、P3、P4の比率は次のように設定される。
X12:X13=1:2 (式10)
P1:P2:P3:P4=1:0.8:0.6:0.6 (式11)
図3の例では、空気調和機AC1の空気調和能力P1を基準とすると、案分面積A1、A2、A3、A4は次のようになる。
A1=5/(15P1)×R (式12)
A2=4/(15P1)×R (式13)
A3=A4=3/(15P1)×R (式14)
図3の例では、分割領域面積a1、a2、a3、a4は以下のように全て同じである。
a1=a2=a3=a4=R/4 (式15)
なお、式4に示す重み係数の増分Δwの大きさは、境界線の平行移動量の最小分解能である。このため、Δwが小さいほど、境界線の平行移動量を細かく調整できる。ただし、Δwが小さすぎるとステップST207からステップST210の間の境界線移動量の調整計算量が多くなる。Δwの大きさは、空気調和空間201の大きさや空気調和機の数に応じて適度に設定することが望ましい。
まず、領域補正部106は、能力案分面積Aiと分割領域面積aiの差が最大となる空気調和機を抽出する(ステップST207)。式1と式15より、式16の関係が得られる。
|A1-a1|>|A3-a3|=|A4-a4|>|A2-a2| (式16)
この結果、領域補正部106は、能力案分面積Aiと分割領域面積aiの差が最大となる空気調和機として、空気調和機AC1を抽出する。
本例では、式11より、空気調和機AC1の空気調和能力P1と空気調和機AC2の空気調和能力P2との間に差がある。同様に、空気調和機AC1の空気調和能力P1と空気調和機AC3の空気調和能力P3との間に差がある。
同様に、空気調和機AC1の空気調和能力P1と空気調和機AC3の空気調和能力P3との間に差があるので、領域補正部106は、空気調和機AC1と空気調和機AC3との空気調和能力比P13を算出する(ステップST304)。
空気調和能力比P12、P13は、式17及び式18により算出される。
P12=P1/P2 (式17)
P13=P1/P3 (式18)
領域補正部106は、空気調和機AC1の分割領域r1と空気調和機AC2の分割領域r2との境界線b12の平行移動量d12を、式6により算出する(ステップST307)。
本例では、境界線b12の平行移動量d12は式19で算出される。
図3の例では、空気調和機AC3が存在する。このため、領域補正部106は、空気調和機AC1と空気調和機AC2との空気調和能力比P12により、空気調和機AC1と空気調和機AC3との空気調和能力比P13を式7により補正する(ステップST309)。
また、領域補正部106は、空気調和機AC1と空気調和機AC3との距離X13を空気調和機AC1と空気調和機AC2との距離X12を用いて式8により補正する(ステップST310)。
空気調和機AC1と空気調和機AC3との補正後の空気調和能力比NP13は式20で求められる。また、空気調和機AC1と空気調和機AC3との補正後の距離NX13は式21で求められる。
本例では、空気調和機AC1と空気調和機AC3との境界線b13の平行移動量d13は式22で求められる。
例えば、閾値条件を式23のように定義することができる。式23の閾値条件が用いられる場合は、領域補正部106は、全ての調整後面積Nriが対応する能力案分面積Aiに対してプラスマイナス20%の範囲に収まったら処理を終了する。
0.8<Nri/Ai<1.2 (式23)
Nri:空気調和機iの調整後面積
Ai:空気調和機iの能力案分面積
ここでは、領域補正部106は、分割領域Nr4に隣接する分割領域と分割領域Nr4との境界線の移動量を求める(ステップST208)。
なお、式14より、空気調和機AC3と空気調和機AC4との間には空気調和能力の差がない。このため、領域補正部106は、境界線Nb34を移動しない(ステップST302、ST303)。
一方、式13及び式14より、空気調和機AC2と空気調和機AC4との間には空気調和能力の差がある。このため、領域補正部106は、ステップST304からST311の処理を行い、境界線Nb24の平行移動量を求める(ステップST307)。
図10の境界線Nb14は、空気調和機AC1の分割領域Nr1と空気調和機AC4の分割領域Nr4の新たな境界線である。このような補正処理は表示データ処理部107で実施してもよい。また、領域補正部106が、ステップST210の処理が終了(閾値条件を満たした)後に補正処理を行ってもよい。
以上のように、本実施の形態では、空気調和能力に応じて分割領域の面積を調整する。このため、本実施の形態によれば、空気調和機間の空気調和能力の差を反映させた正確な熱負荷計算を実現することができる。
以上の実施の形態1では、空気調和空間201に外壁又は窓からの熱負荷の影響がない例を説明した。しかし、実際の空気調和空間201では、外壁又は窓からの熱負荷の影響を受ける。このため、負荷の影響を受ける領域であるペリメーター領域に、空気調和機能力が高い空気調和機を配置することが望ましい。
ペリメーター領域の空気調和機の空気調和機ゾーンを空気調和能力を考慮して設定すると、ペリメーター領域の空気調和機の空気調和機ゾーンが必要以上に大きくなる可能性がある。このため、本実施の形態では、領域補正部106は、ペリメーター領域の空気調和機の空気調和能力をペリメーター領域の熱負荷を用いて補正する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。例えば、情報処理装置10のハードウェア構成例は図1に示す通りである。また、情報処理装置10の機能構成例は図2に示す通りである。
空気調和空間401は、外壁402、窓403及び窓404を有する。
図12は、空気調和空間401を、空気調和機AC1、AC2、AC3、AC4を母点としてボロノイ分割した後の状態を示す。
図11及び図12において、図3及び図4に含まれる符号と同じ符号は同じ要素を示している。
図12の例では、外壁402に接しており、窓403が配置されている空気調和機AC1の分割領域r1にペリメーター領域が含まれる。同様に、外壁402に接しており、窓404が配置されている空気調和機AC2の分割領域r2にペリメーター領域が含まれる。
図13において、ステップST201からステップST203までの処理は実施の形態1に示したものと同じである。
ステップST400では、領域補正部106は、分割領域にペリメーター領域が含まれる空気調和機の空気調和能力を補正する。なお、分割領域にペリメーター領域が含まれる空気調和機をペリメーター空気調和機という。
領域補正部106は、ペリメーター領域が含まれる分割領域があれば、当該分割領域に所在するペリメーター空気調和機の空気調和能力を取得する。本実施の形態では、空気調和機AC1、AC2がペリメーター空気調和機に該当する。このため、領域補正部106は、空気調和機AC1、AC2の空気調和能力P1、P2を取得する。
具体的には、領域補正部106は、分割領域iのペリメーター領域の熱負荷として、窓熱負荷Q1i、壁熱負荷Q2iを、式24、式25により算出する。
Q1i=窓面積×窓熱透過率×係数a (式24)
Q2i=壁面積×壁熱透過率×係数b (式25)
係数a、b:室内外の最大温度差など
なお、領域補正部106は、窓面積、壁面積、窓熱透過率及び壁熱透過率をBIMデータから取得する。係数a、bは、室内外の温度条件などにより、操作者が適宜設定する。
本実施の形態では、領域補正部106は、ペリメーター領域を含む分割領域r1に対して、窓熱負荷Q11、壁熱負荷Q21を算出する。また、領域補正部106は、ペリメーター領域を含む分割領域r2に対して、窓熱負荷Q12、壁熱負荷Q22を算出する。
Pi’=Pi-Q1i-Q2i (式26)
式26のPi’は、補正後の空気調和能力である。
ステップST204では、空気調和機AC1、AC2については、補正後の空気調和能力P1’、P2’を用いて能力案分面積が算出される。
ステップST205以降の処理は、実施の形態1に示したものと同じである。
あるいは、これら2つの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。
あるいは、これら2つの実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
また、これら2つの実施の形態に記載された構成及び手順を必要に応じて変更してもよい。
最後に、情報処理装置10のハードウェア構成の補足説明を行う。
図1に示すプロセッサ11は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。
プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図3に示す主記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)である。
図3に示す補助記憶装置13は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
図3に示す通信インタフェース15は、データの通信処理を実行する電子回路である。
通信インタフェース15は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)である。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ11により実行される。
プロセッサ11はOSの少なくとも一部を実行しながら、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107の機能を実現するプログラムを実行する。
プロセッサ11がOSを実行することで、タスク管理、メモリ管理、ファイル管理、通信制御等が行われる。
また、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107の処理の結果を示す情報、データ、信号値及び変数値の少なくともいずれかが、主記憶装置12、補助記憶装置13、プロセッサ11内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD等の可搬記録媒体に格納されていてもよい。そして、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107の機能を実現するプログラムが格納された可搬記録媒体を流通させてもよい。
また、情報処理装置10は、処理回路により実現されてもよい。処理回路は、例えば、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)である。
この場合は、BIMデータ処理部101、領域生成部104及び表示データ処理部107は、それぞれ処理回路の一部として実現される。
なお、本明細書では、プロセッサと処理回路との上位概念を、「プロセッシングサーキットリー」という。
つまり、プロセッサと処理回路とは、それぞれ「プロセッシングサーキットリー」の具体例である。
Claims (10)
- 複数の空気調和機が配置される空間の平面領域を、前記複数の空気調和機の各々が配置される位置を母点にしてボロノイ分割し、各々が前記複数の空気調和機のいずれかを包含する複数の分割領域を生成する分割部と、
前記複数の空気調和機の各々の空気調和能力に基づき、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する調整部とを有する情報処理装置。 - 前記調整部は、
ボロノイ境界線を平行移動させて前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
調整後の各分割領域の面積の前記平面領域の総面積に対する比率が、各空気調和機の空気調和能力の前記複数の空気調和機の空気調和能力の総和に対する比率に一致するように、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
空気調和機ごとに、空気調和機の空気調和能力の前記複数の空気調和機の空気調和能力の総和に対する比率と前記平面領域の総面積とを乗算して能力案分面積を算出し、
空気調和機ごとに、分割領域の面積を算出し、
空気調和機ごとに、能力案分面積と分割領域の面積とを比較し、
比較の結果、能力案分面積が分割領域の面積に一致しない空気調和機である不一致空気調和機が存在する場合に、前記不一致空気調和機を包含する分割領域の面積を調整する請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
前記不一致空気調和機を包含する分割領域である不一致分割領域に隣接する複数の分割領域である複数の隣接分割領域が包含する複数の空気調和機である複数の隣接空気調和機のうち、前記不一致空気調和機と空気調和能力において差がある隣接空気調和機を指定隣接空気調和機として指定し、
前記不一致空気調和機と前記指定隣接空気調和機との間の空気調和能力の比に基づいて、前記不一致分割領域と前記指定隣接空気調和機を包含する隣接分割領域とのボロノイ境界線の移動量を決定し、
決定した移動量に従って前記ボロノイ境界線を移動させて前記不一致分割領域の面積を調整する請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
前記不一致空気調和機と空気調和能力において差がある隣接空気調和機が前記指定隣接空気調和機以外に存在する場合に、前記不一致空気調和機と空気調和能力において差がある前記指定隣接空気調和機以外の隣接空気調和機を選択隣接空気調和機として選択し、
前記不一致空気調和機と前記指定隣接空気調和機との間の空気調和能力の比と、前記不一致空気調和機と前記選択隣接空気調和機との間の空気調和能力の比とに基づき、前記不一致分割領域と前記選択隣接空気調和機を包含する隣接分割領域とのボロノイ境界線の移動量を決定し、
決定した移動量に従って前記ボロノイ境界線を移動させて前記不一致分割領域の面積を調整する請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
前記不一致空気調和機と空気調和能力において差がない隣接空気調和機を包含する隣接分割領域と前記不一致分割領域とのボロノイ境界線は移動させない請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記調整部は、
前記複数の分割領域に、ペリメーター領域が含まれる分割領域が存在する場合に、
前記ペリメーター領域が含まれる分割領域に包含される空気調和機であるペリメーター空気調和機の空気調和能力を前記ペリメーター領域による熱負荷を用いて補正し、前記ペリメーター空気調和機には補正後の空気調和能力を適用して、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する請求項1に記載の情報処理装置。 - コンピュータが、複数の空気調和機が配置される空間の平面領域を、前記複数の空気調和機の各々が配置される位置を母点にしてボロノイ分割し、各々が前記複数の空気調和機のいずれかを包含する複数の分割領域を生成し、
前記コンピュータが、前記複数の空気調和機の各々の空気調和能力に基づき、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する情報処理方法。 - 複数の空気調和機が配置される空間の平面領域を、前記複数の空気調和機の各々が配置される位置を母点にしてボロノイ分割し、各々が前記複数の空気調和機のいずれかを包含する複数の分割領域を生成する分割処理と、
前記複数の空気調和機の各々の空気調和能力に基づき、前記複数の分割領域のうちの少なくともいずれかの面積を調整する調整処理とをコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
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