JP7100734B1 - ワイヤレス受電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本開示は、非接触により送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置の整流効率を向上する。【解決手段】 ワイヤレス受電装置10は、受電コイルLとコンデンサCとを有する共振回路13と、共振回路13が出力する受電交流電力を整流する同期整流回路12と、同期整流回路12のスイッチング素子Q1~Q4の駆動制御を行う制御部15と、共振回路13に生じる共振電流を検出する電流検出部14とを有する。制御部15は、電流検出部14による共振電流の検出値に基づいて共振電流の実際の電流波形が次のゼロクロス点に至る前に共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測する電流波形予測部16を備え、予測した次のゼロクロス点でスイッチング素子Q1~Q4の駆動状態を切り換えるよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、非接触、すなわちワイヤレスで送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置に関する。
近年、電気自動車や産業用機器、携帯用電子機器等への非接触電力伝送技術が注目を浴びている。特に、電動歯ブラシや電気シェーバー等の水まわりで使う電化製品やコードレス電話機、携帯電話機等の分野においてこの技術が重宝され、一部の製品において実用化されている。
現在実用化されている非接触電力伝送装置として、送電装置に設けられた送電コイルと、受電装置に設けられた受電コイルとの間での電磁誘導を利用した電磁誘導型ワイヤレス電力伝送装置が知られている。この電磁誘導型ワイヤレス電力伝送装置においては、電力の伝送効率を高めるために、送電側と受電側の各々のコイルを近接させて配置させる必要があり、電力を無線伝送できる距離が短いという課題を有する。
そこで、数m離れた機器にワイヤレスで電力を供給する技術も開発されている。それは送電コイルと受電コイルとの磁界共振結合(磁界共鳴)を利用して電力伝送を行う磁界共振結合式ワイヤレス電力伝送技術である。
磁界共振結合は非放射型かつ結合型の電力伝送原理であり、送電共振回路及び受電共振回路がそれぞれ共振した状態において送電共振回路の送電コイルと受電共振回路の受電コイルとが磁界によって結合(共鳴)して、電力伝送を行なう。磁界共振結合は、電磁誘導方式に比して高効率であり、大きなエアギャップや位置ずれが生じた場合でも高効率の電力伝送が可能である。磁界共振結合方式は、送電共振回路及び受電共振回路の共振周波数を一致させ、インピーダンスを最適化した状態で動作させることにより、結合係数が非常に小さくても高効率の電力伝送が可能となる。
磁界共振結合式のワイヤレス電力伝送装置は、送電コイル及びコンデンサにより構成された送電共振回路を有する送電装置と、受電コイル及びコンデンサにより構成された受電共振回路を有する受電装置とを備えており、送電コイルと受電コイルとが磁界的に共振することを利用して送電装置から受電装置に非接触で電力を伝送する。すなわち、送電共振回路と受電共振回路とが、磁界共振結合状態における共振周波数で共振するとき、高い電力伝送効率が得られる。
受電装置が受電した交流電力は、整流回路によって直流電力に整流されて電池等の負荷に出力される。従来より、複数のスイッチング素子からなるブリッジ同期整流回路により整流することが知られており、例えば特許文献1~に開示されている。
特開2020-178442号公報 特開2019-041431号公報 特開2014-075940号公報
上記従来の受電装置においては、同期整流回路のスイッチング素子の駆動状態の切り換えを、受電装置の共振回路の共振電流の検出値に基づいて行っている。損失及びノイズ低減のためには、電流がゼロとなるタイミングでスイッチング素子のON/OFFを切り換えるソフトスイッチングを行うことが好ましい。
しかし、電流のゼロクロス点の検出には遅れが生じるとともに、電流ゼロクロス点を検出した後の制御部によるスイッチング素子の切り換え動作にも遅れが生じる。
したがって、共振電流のゼロクロス時点を検出してからスイッチング素子を駆動する方法では、原理的に遅れが生じるため、同期整流回路のスイッチング素子の駆動状態の切り換えタイミングが最適な時点からずれてしまい、これにより損失が増大して整流効率に悪影響を与える場合がある。
本発明は、受電装置を構成する各回路の動作に遅れが生じる場合であっても、受電共振回路の共振電流のゼロクロス点で正確にスイッチング素子の駆動状態を切り換えることにより、受電装置の更なる効率の向上を図ることを目的とする。
本発明によるワイヤレス受電装置は、非接触により送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置であって、受電コイルとコンデンサとを有する共振回路と、前記共振回路が出力する受電交流電力を整流するスイッチング素子を有する同期整流回路と、前記同期整流回路の前記スイッチング素子の駆動制御を行う制御部と、前記共振回路に生じる共振電流を検出する電流検出部と、を備える。
前記制御部は、前記電流検出部による前記共振電流の検出値に基づいて前記共振電流の実際の電流波形が次のゼロクロス点に至る前に前記共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測する電流波形予測部を備えていてよい。なお、本明細書において、交流電流波形のゼロクロス点とは、電流が正から負、或いは負から正に変化する際にゼロとなる時点、すなわち、時間軸上の所定の時点を意味する。
さらに、前記制御部は、予測した次のゼロクロス点に基づく所定の時点で前記スイッチング素子の駆動状態を切り換えるよう構成されていてよい。なお、次のゼロクロス点が時刻Tであると予測した場合、時刻Tとなった時点でスイッチング素子の駆動状態の切り換えを行うよう制御部を構成してもよいが、スイッチング素子の駆動状態の切り換えにも僅かに遅れが生じるため、この遅れを考慮して時刻Tとなる直前にスイッチング素子の駆動状態の切換制御指令を出力するよう制御部を構成することにより、スイッチング素子の駆動状態が切り替わる時点を時刻Tに合致させることが好ましい。また、予測した次のゼロクロス点でスイッチング素子の駆動状態を切り換えてもよいが、各ユーザが受電装置に求める機能や性能によっては、受電交流電力の電圧や、同期整流回路の出力電流等の他のパラメータをも考慮して、予測した次のゼロクロス点から補正値Δαを加算した時点で駆動状態を切り換えるよう構成することもできる。
好ましくは、電流波形予測部は、共振電流に対して十分に小さい所定時間毎に電流検出部による検出電流をサンプリングするよう構成することができる。これによれば、共振電流の電流波形をより正確に把握できる。サンプリング間隔は、好ましくは共振電流の1周期の1/16以下、より好ましくは1/32以下、さらに好ましくは1/64以下とすることができる。
本発明によるワイヤレス受電装置において、前記電流波形予測部は、所定の時点から前記共振電流の検出値に基づく検出電流波形のピークが検出されるまでの計測時間に基づいて次のゼロクロス点を予測するよう構成されていてよい。例えば、前記計測時間をt、電流検出回路による検出電流波形のピーク検出動作の遅れに相当する時間をΔtとして、所定の時点から2×(t-Δt)を経過した時点を次のゼロクロス点として予測することができる。
前記所定の時点は、前記制御部が前記スイッチングモードの直前の切換えを行った時点であってもよいし、電流波形予測部がスイッチングモードの切り換え指令を直近で最後に出力した時点であってもよいし、また、直前のスイッチングモードの切り換えのために予測された直前のゼロクロス点であってもよい。いずれの場合でも、次のゼロクロス点を予測するにあたり、適切な補正処理を行うことができる。
前記電流波形予測部は、前記共振電流の前記検出電流波形のピークを、当該検出電流波形の微分値に基づいて検出するよう構成されていてもよいし、また、検出電流の絶対値が増加していく状態から減少に転じたことを検出することにより検出することもできる。ノイズ等の影響を考慮して、検出電流の絶対値が減少に転じた後、連続して所定回数減少したことを検出したことをピーク検出条件とすることもできる。この場合、所定回数の電流検出時間が経過しているため、この所定回数の電流検出時間経過前の時点が検出電流波形のピークであるとして上記計測時間を算定することが好ましい。
また、前記電流波形予測部は、前記電流検出部による前記共振電流の検出値の絶対値が基準値以上から前記基準値未満へ遷移した時点に基づいて前記共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測するよう構成することもできる。これによれば、電流波形のピーク近傍よりも単位時間あたりの電流変動量が大きな領域、好ましくは次の電流ゼロクロス点の直前で基準値以上から基準値未満へ遷移したか否かの判定を行うことができる。
前記基準値は、共振電流の振幅にかかわらず一定の値であってもよい。しかし、種々の要因によって共振電流の振幅が変動しても共振電流の検出値の絶対値が基準値以上から前記基準値未満へ遷移した時点から電流ゼロクロス点までの時間が均一となるようにするために、好ましくは、前記共振電流の検出値に基づく検出電流波形の直前のピーク値に基づいて演算により前期基準値を求めることができる。例えば、検出電流波形の直前のピーク値の絶対値に、0より大きく1未満の所定の係数を乗じることによって、基準値を求めることができる。所定の係数は、電流検出回路の検出動作の遅れや、制御部およびスイッチング回路の動作の遅れ等を考慮して定めることができる。
本発明によれば、共振回路の実際の共振電流波形のゼロクロス点を事前に予測して、予測したゼロクロス点において同期整流回路のスイッチング素子の駆動状態の切り換えを行うことによって、同期整流回路の損失を一層低減し、同期整流回路における電力変換効率を改善できる。さらに、受電回路に生じる共振電流波形を理想波形に近づけることができ、これにより送受電共振系の共振状態の最適化を図り、送電電力の向上、若しくは、送電効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置の概略ブロック構成図である。 同ワイヤレス電力伝送装置を構成するワイヤレス受電装置の概略回路図である。 従来の受電装置における共振電流波形及びスイッチング波形を示す波形図である。 本発明による受電装置における共振電流波形及びスイッチング波形を示す波形図である。 実施形態に係る電流波形予測部のフローチャートである。
図1は本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の構成を示す。この装置は、送電装置20と受電装置10とにより構成され、磁界共振結合方式で非接触により送電装置20から受電装置10へ電力を伝送する。なお、典型的には一つの送電装置20と一つの受電装置10が対となって動作するが、一つの送電装置20から複数の受電装置10に電力伝送可能に構成することもできるし、複数の送電装置20から一つの受電装置10に電力伝送するよう構成してもよいし、また、複数の送電装置20と複数の受電装置10とを同時利用可能に構成することもできる。
送電装置20は、電源23と、電源23から供給される電力を非接触送電用の高周波駆動電力に変換する駆動回路22と、駆動回路22が出力する高周波駆動電力を磁界に変換する送電コイルを有する送電共振回路21とを備えている。電源23は典型的には直流電力を供給する電源であり、商用交流電源を直流電源に変換するコンバータや、蓄電池などから構成できる。駆動回路22は、電源23から供給される電力を用いて送電共振回路21に高周波電圧を印加させるハーフブリッジもしくはフルブリッジ構成のインバータと、このインバータのスイッチングモードの切換制御を行う駆動制御部とにより構成される。
受電装置10は、送電装置20の送電共振回路21から伝送される電力を受電する受電共振回路13と、受電した電力を整流して直流電力に変換する同期整流回路12と、整流された直流電力が出力される負荷11としての電池とを備えている。
受電共振回路13は、受電コイルLとコンデンサCとを直列または並列に接続したLC共振回路として構成される。送電共振回路21と共振周波数が略同一となるような構成とし、送電共振回路21から発生する磁界を受け取り、高周波交流電力を出力する。この受電交流電力の電流と電圧の位相は90°シフトしている。同期整流回路12は受電共振回路13が受け取った交流電力を整流し直流電力に変換する。同期整流回路12は複数のスイッチング素子を有するブリッジ回路により構成できる。
なお、同期整流回路12と負荷11との間には、負荷へ電力を出力する際に必要に応じて平滑や電圧変換等を行う出力調整回路を設けることができる。
図2はフルブリッジ回路からなる同期整流回路12を有する受電装置10の簡略回路構成例を示している。同期整流回路12は、ボディダイオードDを有する4個のMOSFETをスイッチング素子Q1~Q4として備えている。より詳細には、図示左側の第1レグと図示右側の第2レグとが負荷11とグラウンドとの間に並列に接続され、第1レグの上アーム(負荷側アーム)に第1のスイッチング素子Q1が設けられ、第1レグの下アーム(グラウンド側アーム)に第2のスイッチング素子Q2が設けられ、第2レグの上アームに第3のスイッチング素子Q3が設けられ、第2レグの下アームに第4のスイッチング素子Q4が設けられている。
各スイッチング素子Q1~Q4は、駆動制御部17から出力される駆動指令信号電圧によってそれぞれオン/オフ動作する。第1のスイッチングモード(第1の駆動状態)では、第1および第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン動作するとともに、第2および第3のスイッチング素子Q2,Q3がオフ動作する。第2のスイッチングモード(第2の駆動状態)では、第2および第3のスイッチング素子Q2,Q3がオン動作するとともに、第1および第4のスイッチング素子Q1,Q4がオフ動作する。スイッチングモードの切り替え時には、すべてのスイッチング素子Q1~Q4をオフ動作させるデッドタイムが設けられる。
なお、各スイッチングモード時の同期整流動作、即ち電流の流れについては従来公知であるので詳細説明を省略する。
本実施形態の受電装置10では、共振電流のゼロクロス点で同期整流回路12のスイッチングモードを切り替えることによって同期整流する。電流検出回路14は、共振回路13を流れる共振電流を検出する回路であって、シャント抵抗を使った方式、カレントセンサを使った方式、ホール素子を使った方式など適宜の回路であってよい。図示例では、受電コイルLに直列に接続されたシャント抵抗Rの両端の電位差をアンプ14aで増幅し、その出力電圧を共振電流の検出値として制御部15のアナログ信号入力端子に入力している。
制御部15は、電流検出回路14による共振電流の検出値に基づいて共振電流の実際の電流波形が次のゼロクロス点に至る前に共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測する電流波形予測部16と、予測した次のゼロクロス点で前記スイッチング回路のスイッチングモードを切り換えるよう各スイッチング素子Q1~Q4に駆動指令信号電圧を出力する駆動制御部17とを備えている。図示実施例では、駆動制御部17は、各スイッチング素子Q1~Q4の制御信号を生成出力するスイッチング制御部17aと、スイッチング制御部17aが出力する制御信号に基づいて各スイッチング素子Q1~Q4に駆動指令信号電圧を出力するゲートドライバ17bとを備えている。なお、図2においては電流波形予測部16とスイッチング制御部17aとを機能ブロック図として図示したが、これらは単一のマイクロプロセッサやFPGA若しくは基板上に一体的に実装された回路によって構成してもよいし、物理的に異なる回路によって構成されていてもよい。また、スイッチング制御部17aおよびゲートドライバ17bについても、これらの機能を一体的に有するドライバLSIによって構成してもよいし、物理的に異なる回路として構成されていてもよい。また、電流波形予測部16とスイッチング制御部17aとゲートドライバ17bとを単一のドライバLSI等によって構成してもよい。
電流波形予測部16は、電流検出回路14による共振電流の検出値に基づいて、スイッチングに最適なタイミングとしての共振電流波形の次のゼロクロス点を事前に予測する回路ユニットであり、本発明の中核をなす部分である。電流波形予測部16は、アナログ入力とディジタル出力を持つマイクロプロセッサにより好適に構成されるが、FPGAや個別の電子回路によっても構成することができる。
また、電流波形予測部16は、予測した電流ゼロクロス点となるタイミングで駆動制御部17に対してスイッチングモードの切り替え指令を出力するように構成してもよいし、予測した電流ゼロクロス点に関するデータを駆動制御部17に予め渡しておき、駆動制御部17が電流ゼロクロス点でスイッチングモードの切り替えを自発的に行うように構成することもできる。
駆動制御部17は同期整流回路12のスイッチング素子Q1~Q4を駆動するために必要な信号を生成する。すなわち、同期整流回路12のスイッチング素子Q1~Q4のゲートを駆動する電圧を生成したり、同期整流回路12で貫通電流が流れないようにデッドタイムを生成したりする。なお、駆動制御部17は、同期整流回路12のデッドタイム処理その他の補正処理等を、スイッチング制御部17aで行うように構成してもよいし、ゲートドライバ17bで行うように構成してもよい。
ここで、本発明による同期整流動作と、電流波形予測部を備えていない従来の同期整流動作とを、図3及び図4を用いて対比説明する。なお、スイッチング波形は第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4のゲート信号(駆動指令信号電圧)を図示しており、第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3のゲート信号はQ1及びQ4のゲート信号の逆相となるため、図示省略している。
図3に点線で示すように、電流ゼロクロス点で遅延なくスイッチングが行われた場合には、遅延の無いスイッチング波形となり、共振電流波形は理想電流波形となる。理想電流波形は、様々な外因や送電共振回路21との磁界共振結合による受電共振回路13の周波数特性の変動時における共振周波数と一致する周波数でスイッチングが行われている理想的な共振状態にあるときの共振電流波形である。共振電流が正から負へ変化するゼロクロス点でQ1とQ4のゲート信号をオンからオフへ、Q2とQ3のゲート信号をオフからオンへスイッチングを行うことにより、次の半周期の動作となる。次の半周期も同様に動作させ、共振電流が負から正へ変化するゼロクロス点でQ2とQ3のゲート信号をオンからオフへ、Q1とQ4のゲートをオフからオンへスイッチングを行う。この動作を繰り返すことで、理想的な周波数で共振状態が継続する。
しかし、従来の同期整流回路は、共振電流波形のゼロクロス点を検出した直後に次のスイッチングを行うため、図3に実線で示すように実際の共振電流波形の電流ゼロクロス点からスイッチングが行われるまでに遅れΔtが生じる。この遅れΔtに起因して電流ゼロクロス点を超えてもスイッチングが行われない結果、遅れΔtに相当する分だけ実際の共振電流波形に歪みが生じる。これにより、磁界共振結合状態の送受電共振系の共振パラメータに影響を及ぼし、共振電流の理想的な周期に比して、実際の共振電流の周期が僅かに長くなる。
電流検出回路14は、電流の変化を検出するのにある程度の時間を要し、特にカレントトランスやホール素子を電流センサとして用いた場合に遅れΔtが大きくなる。シャント抵抗を使った方式では遅れΔtが比較的小さいが、オペアンプ14aなどの素子を使うと必ず遅れが発生する。
さらに、その次の電流ゼロクロス点においても同様に遅れΔtが生じるため、半周期毎に遅れΔtが蓄積していくこととなり、実際の共振電流波形の周期が、理想的な目標電流波形の周期よりも2Δt長くなってしまう。このように電流検出に遅れΔtがあるときには、理想的な共振周波数よりも低い周波数でスイッチングが継続することとなる。
なお、電流検出だけが遅れるものとして説明したが、実際には駆動制御部17の動作にも遅れもあるため、さらに遅れ大きくなる。
一方、本実施形態による電流波形予測部16を備える制御部15を利用した場合の共振電流波形を、従来の電流ゼロクロス点検出方式による共振電流波形と対比して図4に示す。本実施形態による制御部15は、電流検出回路14による共振電流の検出値に基づいて共振電流波形の予測を行い、電流センサ14aや駆動制御回路17の遅れを考慮して、理想的な共振電流波形のゼロクロス点で正確にスイッチングが行われるよう、スイッチング回路12に駆動指令信号電圧を出力する動作を行う。
図5は、電流波形予測部16の動作フローチャートの一例を示す。電流波形予測部16は、所定の時点、例えば駆動制御部17に対する直近の最後のスイッチング指令出力時点、からの時間を計測するためのカウントを開始する(S201)。なお、初回動作時は、直近の最後のスイッチング指令出力が存在しないため、最初の共振電流波形のゼロクロス点の検出時点からの時間を計測するなど、適宜の時点からの時間を計測することができる。
次に、カウントを継続しつつ、共振電流波形のピークを検出するまで待機する(S202)。共振電流波形のピーク検出方法は適宜のものであってよいが、例えば、検出電流の絶対値が増加している状態から減少する状態となったことを検出した時点を共振電流波形のピークとして判定できる。このとき、電流波形にノイズが混入していることが想定されるときには検出電流の絶対値が複数回連続して減少したときにピークを検出したと判定することもできる。
また、共振電流波形の微分値が所定条件を満たした時点を共振電流波形のピークとして判定することもできる。共振電流波形は概略正弦波であるため、微分した波形は概略余弦波となる。したがって、所定条件の一例としては、微分値が0に近い値になった時点である。微分値がほぼ0になるということは、電流波形のピークの時刻と同時であるため、微分値がほぼ0になるまで待機することによって電流波形のピークまで待機することとなる。
共振電流波形のピークを検出すると、時間計測のためのカウンタを読み出し、図4にもステップ(1)で示すように、直近の最後のスイッチング指令出力時点から共振電流波形のピークまでの時間を算出する(S203)。
次に、前回のスイッチング指令出力時点から共振電流波形のピークまでの時間を用いて、図4にもステップ(2)で示すように、次の共振電流波形のゼロクロス点を予測する(S204)。例えば、前回のスイッチング指令出力時点から共振電流波形のピークまでの時間をt、電流センサの遅れと駆動制御回路の遅れがΔtのとき、前回のスイッチング指令出力時点から遅れの無いスイッチング波形による理想的な共振電流波形の次のゼロクロス点までの期間は、(t-Δt)×2により算出できる。さらに半導体のスイッチング損失などを考慮した期間とすることもできる。
共振電流波形の次のゼロクロス点の予測が完了すると、予測された電流ゼロクロス時刻まで待機し(S205)、図4にもステップ(3)で示すように予測された電流ゼロクロス時刻で駆動制御部17にスイッチング指令信号を出力する(S206)。
電流波形予測部16は、以上のステップS201~S206の動作を受電動作中、繰り返し継続する。これにより、遅れの無いスイッチング波形と同等の波形でスイッチングを継続し、理想的な共振周波数による同期整流動作を行うことにより、効率の高い無線電力伝送を行うことができるとともに、同期整流回路12を構成するスイッチング素子Q1~Q4における損失を低減して、AC/DC電力変換効率を一層向上できる。
また、送電共振回路の共振周波数、受電共振回路の共振周波数、及び、送電共振回路の駆動周波数はいずれも、回路素子の経年劣化や動作環境温度、送電コイルと受電コイルとの間の距離やその他の周囲環境等の様々な要因によって変動する。例えば、送電コイルと受電コイルとの距離が最適距離からずれるにつれて相互インダクタンスが変化して結合係数が変化し、共振周波数も微妙にずれていく。また、送電コイルと受電コイルとの間に金属片などの異物が挿入された場合にも結合係数が変化し、共振周波数が変化してしまう。また、受電装置の電力負荷の変動によっても共振回路のQ値が変化し、共振周波数の変動の一因となる。したがって、様々な状況にあわせて共振電流波形のゼロクロス点の検出遅れを考慮して予めスイッチングモードの切換タイミングを調整しておくことは困難であるが、本発明によれば現に生じている共振電流波形から次のゼロクロス点を予測するため、状況に応じてゼロクロス点をより正確に予測できる。
電流波形予測部16は、共振電流波形のピーク検出以外の方法で次の電流ゼロクロス点の予測を行うよう構成することもできる。例えば、電流検出回路14による共振電流の検出値の絶対値が所定の閾値A以上から閾値A未満に遷移したことを検出した時点で、いますぐにスイッチング指令を駆動制御部17に出力すれば次の電流ゼロクロス点でスイッチングがちょうど行われるものと予測するよう構成できる。
閾値Aは、予め設定した固定値であっても良いが、共振電流波形の振幅が動作条件等によって変動した場合にも次の電流ゼロクロス点で正確にスイッチングが行われるようにするために、共振電流波形の直前のピークの振幅に、0より大きく1未満の所定の係数を乗算したものとすることができる。係数は、予め電流検出回路14や駆動制御部17の動作の遅れの程度を計測しておき、共振電流の検出値の絶対値が閾値A以上から閾値A未満に遷移したことを検出した場合に即時のタイミングでスイッチング指令を駆動制御部17に出力することで、上記の遅れをちょうど相殺して次の電流ゼロクロス点で正確にスイッチングが行われるよう設定できる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。例えば、上記実施形態では磁界共鳴結合式のワイヤレス受電装置に本発明を適用した例を示したが、電磁誘導式のワイヤレス受電装置に本発明を適用することもできる。また、本発明は、海水中での位置変動による最適送電周波数の変化が起こりがちな、水中航走体、例えば潜水艦や水中ドローンなど、のワイヤレス受電装置に特に好適に利用することができる。
10 ワイヤレス受電装置
11 電池(負荷)
12 同期整流回路
13 受電共振回路
14 電流検出回路
15 制御部
16 電流波形予測部
17 駆動制御部

Claims (6)

  1. 受電コイルとコンデンサとを有する共振回路と、
    前記共振回路が出力する受電交流電力を整流するスイッチング素子を有する同期整流回路と、
    前記同期整流回路の前記スイッチング素子の駆動制御を行う制御部と、
    前記共振回路に生じる共振電流を検出する電流検出部と、
    を備え、非接触により送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置において、
    前記制御部は、前記電流検出部による前記共振電流の検出値に基づいて前記共振電流の実際の電流波形が次のゼロクロス点に至る前に前記共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測する電流波形予測部を備え、予測した次のゼロクロス点に基づく所定の時点で前記スイッチング素子の駆動状態を切り換えるよう構成されている、ワイヤレス受電装置。
  2. 請求項1に記載のワイヤレス受電装置において、
    前記電流波形予測部は、所定の時点から前記共振電流の検出値に基づく検出電流波形のピークが検出されるまでの計測時間に基づいて次のゼロクロス点を予測するよう構成されている、ワイヤレス受電装置。
  3. 請求項2に記載のワイヤレス受電装置において、
    前記時点は、前記制御部が前記駆動状態の直前の切換えを行った時点である、ワイヤレス受電装置。
  4. 請求項2又は3に記載のワイヤレス受電装置において、
    前記電流波形予測部は、前記共振電流の前記検出電流波形のピークを、当該検出電流波形の微分値に基づいて検出するよう構成されている、ワイヤレス受電装置。
  5. 請求項1に記載のワイヤレス受電装置において、
    前記電流波形予測部は、前記電流検出部による前記共振電流の検出値の絶対値が基準値以上から前記基準値未満へ遷移した時点に基づいて前記共振電流の実際の電流波形の次のゼロクロス点を予測するよう構成されている、ワイヤレス受電装置。
  6. 請求項5に記載のワイヤレス受電装置において、
    前記基準値は、前記共振電流の検出値に基づく検出電流波形の直前のピーク値に基づいて演算により求められる値である、ワイヤレス受電装置。
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