JP7100625B2 - 置換2-h-ピラゾール誘導体の結晶形、塩型及びその製造方法 - Google Patents

置換2-h-ピラゾール誘導体の結晶形、塩型及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は置換2-H-ピラゾール誘導体の結晶形、塩型及びその製造方法に関し、さらに、乳がん及びほかのがんを治療するための医薬の製造における前記結晶形及び塩型の使用に関する。
細胞周期の制御は主に一連のセリン/スレオニンキナーゼに影響される。これらのセリン/スレオニンキナーゼは、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)とも呼ばれ、対応する調節サブユニットのサイクリン(cyclins)と結合し、細胞周期の進行、遺伝情報の転写、および細胞の正常な分裂増殖を促進する。CDK4/6は、細胞周期を調節するためのキーとなる因子であり、細胞周期の成長期(G1期)からDNA複製期(S1期)への移行を誘発することができる。細胞増殖の過程では、サイクリンD(Cyclin D)とCDK4/6からなる複合物は、網膜芽細胞腫タンパク(Rb)をリン酸化することができる。腫瘍抑制タンパクRbがリン酸化されると、リン酸化されていない状態で緊密に結合している転写因子E2Fが離れる。E2Fが活性化され、さらに転写され、細胞周期が制限点(R点)を通過し、G1期からS期へと進行して細胞増殖の周期に入ることを促進する。したがって、Cyclin D-CDK4/6複合物にならないように、CDK4/6を抑制することによって、細胞周期のG1期からS期への進行を阻止し、腫瘍増殖を抑制する目的を達成することができる。エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がん(BC)において、CDK4/6は高頻度に活性化されており、ERシグナルの下流に位置する主要な標的である。非臨床データによれば、CDK4/6とエストロゲン受容体(ER)シグナルを共に阻害する場合、相乗的効果を有し、且つG1期にあるエストロゲン受容体陽性(ER+)乳がん(BC)細胞の増殖を抑制できる。
CDK4/6ターゲットは競争が激しい研究開発分野である。Pietzschは2010年に、この分野の進展をまとめた(Mini-Rev.Med.Chem.2010,10,527-539)。また、Malorniは2014年に最新のCDK4/6阻害剤の乳がん非臨床研究及び臨床研究の成果をまとめた(Curr.Opin.Oncol.2014,26,568-575)。CDK4/6ターゲットに関わる多くの研究は、一連の異なる選択的CDK阻害剤の開発を促進し、少数でありながら、いくつかの効果的且つ高選択的CDK4/6阻害剤の発見にもつながった。Palbociclib(PD0332991)は、上記いくつかの効果的且つ高選択的CDK4/6阻害剤の1つであり、ヒト臨床試験段階に入っており、女性の進行または転移性エストロゲン受容体(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)乳がんの治療に用いられる。2014年8月に、ファイザー社は、PALOMA-1試験の中間データに基づき、FDAへpalbociclibの新薬承認申請(NDA)を提出した。2015年2月、FDAはpalbociclibを承認した。また、ほかの2つのCDK4/6阻害剤として、Abemaciclib(LY2835219)及びLEE-011も第III相臨床試験の被験者を募集し始めている。これら小分子の複素環化合物は、乳がん治療のみならず、ほかの様々ながん治療にも臨床的に有用である。関連特許として、WO2012018540、WO2012129344、WO2011101409、WO2011130232、WO2010075074、WO2009126584、WO2008032157、WO2003062236が挙げられる。
Figure 0007100625000001
本発明は式(I)で示される化合物のマレイン酸塩を提供する。
Figure 0007100625000002
本発明の一部の形態においては、上記式(I)で示される化合物のマレイン酸塩であって、式(II)に示すとおりであり、xは0.5~2から選択される。
Figure 0007100625000003
本発明の一部の形態においては、上記xは0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9又は2.0である。
本発明の一部の形態においては、上記式(II)で示される化合物は化合物WX_1であり、xは0.8、0.9、1又は1.1である。
本発明の一部の形態においては、前記化合物WX_1であって、xは1である。
本発明はさらに、粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する化合物WX_1のA結晶形を提供する。
4.69±0.2°、14.04±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する。
4.69±0.2°、9.35±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、28.25±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する。
4.69±0.2°、9.35±0.2°、10.01±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、23.53±0.2°、25.11±0.2°、27.80±0.2°、28.25±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する。
4.69±0.2°、9.35±0.2°、10.01±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、16.83±0.2°、17.73±0.2°、18.58±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、21.58±0.2°、23.53±0.2°、25.11±0.2°、25.27±0.2°、27.80±0.2°、28.25±0.2°、33.00±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の粉末X線回折パターンは、特徴的なピークのピーク位置及び強度が表1に示すとおりである。
Figure 0007100625000004
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形のXRPDパターンは図1に示すとおりであり、つまり、図1に示すXRPDパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形のXRPDパターンの解析データは表2に示すとおりである。
Figure 0007100625000005
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形のDSCパターンは図2に示すとおりであり、つまり、図2に示すDSCパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の示差走査熱量曲線が208.18℃±3℃に吸熱ピークを有する。
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形のTGAパターンは図3に示すとおりであり、つまり、図3に示すTGAパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記A結晶形の熱重量分析曲線における188.49±3℃での減量が0.3110±0.2%となる。
本発明の一部の形態においては、上記化合物WX_1のA結晶形であって、xは1である。
本発明はまた、式(I)で示される化合物とマレイン酸とを接触させることを含む式(I)で示される化合物のマレイン酸塩の製造方法を提供する。
本発明の一部の形態においては、上記化合物WX_1のA結晶形の製造方法は、
(1)マレイン酸と溶媒とを混合する工程、
(2)工程(1)の混合物に式(I)で示される化合物を添加する工程、
(3)濾過して乾燥する工程、
を備え、
前記溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチルのうちの1種以上、及びメタノール/水の混合溶媒又はイソプロパノール/水の混合溶媒から選択され、好ましくはメタノール/水の混合溶媒である。
本発明の一部の形態においては、マレイン酸と式(I)で示される化合物とのモル比は約1~1.1:1である。
本発明の一部の形態においては、メタノール/水の体積比は約1~50:1であり、好ましくは1~20:1である。本発明の一部の形態においては、メタノール/水の体積比は約3:1であり、本発明の一部の形態においては、メタノール/水の体積比は約17~18:1である。
本発明の一部の形態においては、イソプロパノール/水の体積比は約0.5~5:1であり、好ましくは1:1である。
本発明の一部の形態においては、工程(1)は加熱下で行われる。
本発明の一部の形態においては、工程(1)の加熱温度は約60~70℃であり、好ましくは約65℃である。
本発明の一部の形態においては、工程(2)では式(I)で示される化合物を添加した後に撹拌する。
本発明の一部の形態においては、工程(2)では式(I)で示される化合物を添加した後に、約60~70℃、好ましくは65℃の温度下で撹拌する。
本発明の一部の形態においては、工程(3)では、濾過に先立ち、例えば20℃への冷却を行う。
本発明の一部の形態においては、工程(3)では、必要に応じて冷却後に、例えば15~22時間、好ましくは18時間撹拌してもよい。
本発明の一部の形態においては、工程(3)では、乾燥に先立ち、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン又は酢酸エチル、及びメタノール/水の混合溶媒又はイソプロパノール/水的混合溶媒から選択される溶媒、好ましくはメタノール溶媒で洗浄していてもよい。
本発明はまた、
(a)溶媒を45~55℃まで昇温し、次いで化合物WX_1のA結晶形を溶媒に添加する工程と、
(b)45~55℃で1~3時間撹拌する工程と、
(c)冷却し、濾過し、濾過ケーキを溶媒で洗浄する工程と、
(d)48~72時間乾燥する工程と、
を備え、工程(a)及び工程(c)における溶媒はそれぞれ独立して、メタノール、エタノール及びイソプロパノールから選択される1種以上であり、好ましくはメタノール、エタノール又はイソプロパノールから選択される1種であり、さらに好ましくは工程(a)及び工程(c)における溶媒はいずれもメタノールである上記化合物WX_1のA結晶形の精製方法を提供する。
本発明の一部の形態においては、工程(a)は溶媒を50℃まで昇温し、次いで化合物WX_1のA結晶形を溶媒に添加する。
本発明の一部の形態においては、工程(b)は50℃で1~3時間撹拌する。
本発明の一部の形態においては、工程(b)は50℃で2時間攪拌する。
本発明の一部の形態においては、工程(c)の冷却温度として、30℃まで冷却する。
本発明の一部の形態においては、工程(c)は64時間乾燥する。
本発明はまた、粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する式(I)で示される化合物のB結晶形を提供する。
12.88±0.2°、14.18±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、19.21±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、24.14±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する。
9.86±0.2°、12.88±0.2°、14.18±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、19.21±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、24.14±0.2°、26.29±0.2°、27.69±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する。
9.56±0.2°、9.86±0.2°、11.53±0.2°、12.01±0.2°、12.88±0.2°、14.18±0.2°、15.21±0.2°、15.66±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、18.79±0.2°、19.21±0.2°、19.76±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、22.52±0.2°、22.93±0.2°、24.14±0.2°、24.47±0.2°、26.29±0.2°、27.69±0.2°、28.48±0.2°、28.79±0.2°、30.25±0.2°、30.74±0.2°、31.67±0.2°、34.79±0.2°、35.18±0.2°
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の粉末X線回折パターンは、特徴的なピークのピーク位置及び強度が表3に示すとおりである。
Figure 0007100625000006
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形のXRPDパターンは図4に示すとおりであり、つまり、図4に示すXRPDパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形のXRPDパターンの解析データは表4に示すとおりである。
Figure 0007100625000007
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形のDSCパターンは図5に示すとおりであり、つまり、図5に示すDSCパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の示差走査熱量曲線が225.76℃の付近に1つの吸熱ピークを有する。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の示差走査熱量曲線が225.76℃±3℃に吸熱ピークを有する。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形のTGAパターンは図6に示すとおりであり、つまり、図6に示すTGAパターンで表される特徴を有する。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の熱重量分析曲線に、52.81℃±3℃、184.82℃±3℃及び230.03℃±3℃で減量がある。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の熱重量分析曲線に、52.81℃±3℃で、0.1384%の重量減少があり、184.82℃±3℃では、さらに0.3565%の重量減少があり、230.03℃±3℃では、さらに0.4086%の重量減少がある。
本発明の一部の形態においては、上記B結晶形の熱重量分析曲線に、52.81℃で0.1384%の重量減少があり、184.82℃では、さらに0.3565%の重量減少があり、230.03℃では、さらに0.4086%の重量減少がある。
本発明はさらに、
(i)式(I)で示される化合物を溶媒に添加し、加熱する工程と、
(ii)徐々に降温し、静置する工程と、
(iii)遠心分離し、乾燥する工程と、
を備える上記B結晶形の製造方法を提供する。
一部の形態においては、工程(i)の溶媒はエタノール、水の1種又は2種であり、好ましくはエタノールと水の混合溶媒である。
一部の形態においては、工程(i)の加熱温度は70~100℃であり、好ましくは80℃である。
一部の形態においては、上記B結晶形の製造方法は、
(i)式(I)で示される化合物を溶媒に添加し、70~100℃で0.5~2時間撹拌する工程と、
(ii)徐々に降温し、8~16時間静置する工程と、
(iii)遠心分離し、8~16時間乾燥する工程と、
を備え、
前記溶媒はエタノールと水の混合溶媒であり、エタノールと水の体積比が3:1である。
本発明の一部の形態においては、工程(i)は式(I)で示される化合物を溶媒に添加し、80℃で0.5~2時間撹拌する。
本発明の一部の形態においては、工程(i)は式(I)で示される化合物を溶媒に添加し、80℃で1時間撹拌する。
別の一側面において、本発明は、結晶組成物の重量に対して50%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、最も好ましくは95%以上である前記化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物を提供する。
別の一側面において、本発明は、結晶組成物の重量に対して50%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、最も好ましくは95%以上である前記式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物を提供する。
別の一側面において、本発明は、前記式(I)で示される化合物のマレイン酸塩、式(II)で示される化合物、化合物WX_1、化合物WX_1のA結晶形、化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物、式(I)で示される化合物のB結晶形、又は式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物を含む医薬組成物であって、本発明に係る式(I)で示される化合物のマレイン酸塩、式(II)で示される化合物、化合物WX_1、化合物WX_1のA結晶形、化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物、式(I)で示される化合物のB結晶形、又は式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物を治療有効量で含む医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は薬学的に許容されるアジュバントを含有してもよく、含有しなくてもよい。
別の一側面において、本発明はまた、乳がん及びほかのがんを治療するための医薬の製造における上記化合物、A結晶形及びB結晶形の使用を提供する。
別の一側面において、本発明はさらに、CDK4/6媒介性疾患を治療するための医薬の製造における式(I)で示される化合物のマレイン酸塩、式(II)で示される化合物、化合物WX_1、化合物WX_1のA結晶形、化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物、式(I)で示される化合物のB結晶形、又は式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物、又はその医薬組成物の使用提供する。前記疾患はがんを含み、好ましくは乳がん又は肺がんである。
別の一側面において、本発明はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)の疾患を治療する方法であって、前記疾患はCDK4/6媒介性疾患であり、哺乳動物(例えば、ヒト)に式(I)で示される化合物のマレイン酸塩、式(II)で示される化合物、化合物WX_1、化合物WX_1のA結晶形、化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物、式(I)で示される化合物のB結晶形、又は式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物、又はその医薬組成物を治療有効量で投与することを含む方法を提供する。前記疾患はがんを含み、好ましくは乳がん又は肺がんである。
また、別の一側面において、本発明はさらに、CDK4/6媒介性哺乳動物(例えば、ヒト)の疾患を治療するための式(I)で示される化合物のマレイン酸塩、式(II)で示される化合物、化合物WX_1、化合物WX_1のA結晶形、化合物WX_1のA結晶形を含む結晶組成物、式(I)で示される化合物のB結晶形、又は式(I)で示される化合物のB結晶形を含む結晶組成物、又はその医薬組成物を提供する。前記疾患はがんを含み、好ましくは乳がん又は肺がんである。
式(I)で示される化合物のマレイン酸塩は、生理活性、安全性、バイオアベイラビリティ等の少なくとも1つにおいて優れた効果を有し、化合物WX_1のA結晶形及び式(I)で示される化合物のB結晶形は非常に安定的であり、吸湿性が低く、水溶性が良好であり、医薬とされる将来性が高い。
図1は化合物WX_1 A結晶形のCu-Kα線のXRPDパターンである。 図2は化合物WX_1 A結晶形のDSCパターンである。 図3は化合物WX_1 A結晶形のTGAパターンである。 図4は式(I)で示される化合物のB結晶形のCu-Kα線のXRPDパターンである。 図5は式(I)で示される化合物のB結晶形のDSCパターンである。 図6は式(I)で示される化合物のB結晶形のTGAパターンである。
[定義及び説明]
本明細書では、特に断りのない限り、後述の用語及び表現はすべて下記の意味で使用される。ある特定の用語又は表現は、特別に定義されていない場合、不確実または不明確と判断されるべきではなく、通常の意味に従って理解されるべきである。本明細書で記載されている商品名は、かかる商品またはその有効成分を指す。
用語「治療」とは、疾患又はこの疾患に関連する1つ又は複数の症状を予防、改善又は根絶するために、本願に記載の化合物又は製剤を投与することを指し、且つ、
(i)疾患又は疾患の状態、特に哺乳動物が罹っていることが診断されていないが、罹りやすいものである疾患の状態の、哺乳動物における発生、
(ii)疾患又は疾患の状態への抑制、即ちその進行への抑制、
(iii)疾患又は疾患の状態の緩和、即ち該疾患又は疾患の状態の軽減、
を含む。
用語「治療有効量」とは、(i)特定の疾患、病状又は障害の治療又は予防、(ii)特定の疾患、病状又は障害の1種又は複数の症状の軽減、改善又は根絶、又は(iii)本明細書中に記載の特定の疾患、病状又は障害の1種又は複数の症状の発症の予防又は遅延のための本願化合物の使用量を指す。「治療有効量」となる本願化合物の量は、該化合物、疾患の状態及び重症度、投与手法、及び治療される哺乳動物の年齢に応じて変化し得るが、その技術知識及び本願の開示に基づき、当業者によって容易に決定され得る。
用語「薬学的に許容される」とは、化合物、材料、組成物及び/又は剤形は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー性反応又はほかの問題や合併症がなく、ヒトや動物の組織と接触させて使用することに適し、合理的な利益/リスク比に見合ったことを意味する。
薬学的に許容される塩として、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性又は酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
用語「医薬組成物」とは、1種又は複数種の本願化合物又はその塩と、薬学的に許容されるアジュバントからなる混合物を指す。医薬組成物は、生体への本願の化合物の投与に寄与することを目的とする。
用語「薬学的に許容されるアジュバント」とは、生体に顕著な刺激作用がなく、且つ該活性化合物の生理活性及び性能を損なわないアジュバントを指す。適切なアジュバントとして、例えば炭水化物、ワックス、水溶性及び/又は水膨潤性ポリマー、親水性又は疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水等当業者に熟知されているものが挙げられる。
用語「含む(comprise)」又は「含有(comprise)」及び例えばcomprises又はcomprising等の変形はオープン且つ非排他的な意味を有し、つまり、「含むが、これらに限定されない」と理解されるべきである。
用語「PO」とは、経口投与を指す。
用語「QD×3W」とは、1日に1回、3週間投与し続けることを意味する。
本願の医薬組成物は、本願の化合物と適切な薬学的に許容されるアジュバントを配合して製造できる。例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、膏剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、ミクロスフェア及びエアゾール剤等固体、半固体、液体又は気体製剤に製造できる。
本願の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその医薬組成物の典型的な投与経路は、経口、直腸、局所、吸入、非経口、舌下、膣内、鼻腔内、眼内、腹腔内、筋肉内、皮下、静脈内投与を含むが、これらに限定されない。
本願の医薬組成物は、例えば通常の混合方法、溶解方法、造粒方法、糖衣方法、粉砕方法、乳化方法、凍結乾燥方法等当業界周知の方法により製造されることができる。
一部の形態においては、医薬組成物は経口投与される。経口投与の場合、活性化合物と当業界に熟知されている薬学的に許容されるアジュバントとを混合することにより、該医薬組成物を配合することができる。これらアジュバントにより、患者への経口投与のために、本願の化合物を錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、スラリー剤、懸濁剤等に配合することができる。
通常の混合、充填又は打錠方法により固体経口投与組成物を製造することができる。例えば、上記の活性化合物を固体アジュバントと混合し、任意に得られた混合物を粉砕してもよく、必要に応じてほかの適切なアジュバントを添加し、次いで該混合物を顆粒に加工し、錠剤又は糖衣錠の内核を得るという方法により得られる。適切なアジュバントは、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、甘味剤又は矯味剤等を含むが、これらに限定されない。
医薬組成物はさらに、非経口投与のために、例えば適切な単位剤形の無菌の溶液、懸濁液又は凍結乾燥物として適用されることができる。
本発明の中間体化合物は、当業者に熟知されている多くの合成方法により製造されることができ、以下に例示されている発明を実施するための形態、それと他の化学合成方法とを組み合わせてなる実施の形態、及び当業者に熟知されている同等の方法が含まれる。好ましい実施の形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明の実施の形態の化学反応は適切な溶媒中で行われる。上記溶媒は、本発明の化学変化及び必要な試薬及び材料に適するものでなければならない。本発明の化合物を得るために、当業者は現有の実施の形態に基づき、合成工程又は反応スキームを修正又は選択することが必要になる場合もある。
以下、実施例によって、本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明への限定とはならない。
本発明で使用される溶媒はすべて市販品であり、それをさらに精製する必要がなく、そのまま使用することができる。
本発明では、以下の略語を使用する。すなわち、MWはマイクロ波を示し、r.t.は室温を示し、aqは水溶液を示し、DCMは塩化メチレンを示し、THFはテトラヒドロフランを示し、DMSOはジメチルスルホキシドを示し、NMPは1-メチル-2-ピロリドンを示し、EtOAcは酢酸エチルを示し、EtOHはエタノールを示し、MeOHはメタノールを示し、dioxaneはジオキサンを示し、HOAcは酢酸を示し、Bocはtert-ブチルカルボニル基を示し、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を示し、両者ともアミン保護基であり、BocOはジ-tert-ブチルジ炭酸エステルを示し、DIPEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンを示し、TEA又はEtNはトリエチルアミンを示し、BnNHはベンジルアミンを示し、PMBNHはp-メトキシベンジルアミンを示し、KOAcは酢酸カリウムを示し、NaOAcは酢酸ナトリウムを示し、CsCOは炭酸セシウムを示し、KCOは炭酸カリウムを示し、NaHCOは炭酸水素ナトリウムを示し、NaSOは硫酸ナトリウムを示し、pyridineはピリジンを示し、NaOHは水酸化ナトリウムを示し、TEA又はEtNはトリエチルアミンを示し、NaHは水素化ナトリウムを示し、LiHMDSはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを示し、i-PrMgBrはイソプロピルマグネシウムブロミドを示し、t-BuOKはtert-ブトキシカリウムを示し、t-BuONaはtert-ブトキシナトリウムを示し、Pd(dba)はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)を示し、Pd(PPhはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を示し、Pd(dppf)Cl CHClは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド・ジクロロメタンを示し、Pd(OAc)は酢酸パラジウムを示し、Pd(PPhClはジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を示し、Rh(PPhClはクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)を示し、Pd(OH)は水酸化パラジウムを示し、Xantphosは4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテンを示し、Xphosは2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリ-イソプロピルビフェニルを示し、BINAPは(±)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチルを示し、Xantphosは4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテンを示し、Xphos-Pd-G1はクロロ-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)[2-(2-アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)を示し、Xphos-PD-Gはクロロ-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)を示し、Xphos-Pd-Gを示しメタンスルホン酸-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)を示し、Iはヨウ素単体を示し、LiClは塩化リチウムを示し、HClは塩酸を示し、maleic acidはマレイン酸を示す。
化合物を手動で又はChemDraw(登録商標)ソフトウェアにより命名し、市販されている化合物はサプライヤーによるカタログ名を採用する。
本発明の粉末X-線回折(「X-線粉末回折」とも呼ばれており、X-ray powder diffractometer、XRPD)方法
機器型番:BRUKER D8 advance X-線回折計
測定方法:約10~20mgの試料をXRPD検出に使用する。
詳細なXRPDパラメータは下記のとおりである。
管:Cu,kα,(λ=1.54056Å)
管電圧:40kV、管電流:40mA
発散スリット:0.60mm
受光スリット:10.50mm
散乱スリット:7.10mm
走査範囲:4-40deg
ステップサイズ:0.02deg
ステップ幅:0.12秒
試料皿回転速度:15rpm
なお、X線粉末回折分光法(XRPD)において、結晶性化合物から得られる回折パターンは通常、特定の結晶にとって特徴的であり、(特に低角度での)バンドの相対強度は、結晶化条件、粒径及びその他の測定条件の違いによる優先方位効果につれて変化する可能性がある。したがって、回折ピークの相対強度は、対象となる結晶にとって特徴的ではなく、既知の結晶と同じか否かを判断する際に、相対強度よりもピークの相対位置に注意を払う必要がある。さらに、所与の結晶について、ピークの位置にわずかな誤差がある可能性があり、これは結晶学の分野でも公知のことである。例えば、試料を分析する際の温度の変化、試料の移動、又は機器の較正等により、ピークの位置はシフトすることがあり、2θ値の測定誤差は約±0.2°になることがある。したがって、各結晶構造を決める際にこの誤差を考慮に入れるべきである。XRPDパターンでは、通常2θ角又は格子面間隔dによってピーク位置を示し、両者間の換算関係は簡単である。d=λ/2sinθ(式中、dは格子面間隔(「面間隔」とも呼ばれる)を表し、λは入射X線の波長を表し、θは回折角を表す。)。同種の化合物の同種の結晶について、そのXRPDパターンのピーク位置は全体からすれば類似性があり、相対強度の誤差が大きくなる可能性がある。さらに、混合物の同定においては、含有量の減少等の要因で一部の回折線が欠落しているため、高純度試料に見られるすべてのバンドに頼る必要はなく、1つのバンドでも所与の結晶にとって特徴的である可能性がある。
本発明の示差走査熱量分析(「示差走査熱量測定」とも呼ばれており、Differential Scanning Calorimeter、DSC)方法
機器型番:TA Q2000示差走査熱量計
測定方法:試料(~1mg)をDSCアルミパンで測定し、50mL/min N条件下で10℃/minの昇温速度で、試料を25℃から300℃まで加熱する。
DSCは、結晶構造の変化又は結晶溶融によって結晶が熱を吸収又は放出するときの転移温度を測定する。同種の化合物の同種の結晶について、連続分析では熱転移温度及び融点の誤差は典型的には約5℃以内であり、通常は約3℃以内であり、化合物が所与のDSCピーク又は融点を有すると言う場合、該DSCピーク又は融点±5℃を意味する。DSCは、異なる結晶を同定するための補助的方法を提供する。異なる結晶形をその異なる転移温度特性に基づいて判断することができる。なお、混合物については、そのDSCピーク又は融点はより広い範囲にわたって変化する可能性がある。さらに、物質の溶融に伴って分解も生じるため、溶融温度は昇温速度に関連している。
本発明の熱重量分析(Thermalgravimetric Analyzer、TGA)方法
機器型番:TA Q5000IR熱重量分析計
測定方法:試料(2~5mg)をTGA白金パンで測定し、25mL/min N条件下で10℃/minの昇温速度で、試料を室温から350℃まで加熱する。
以下、本発明の内容をよりよく理解するために、具体的な実施例によりさらに説明するが、本発明の内容はこれら実施の形態に限定されるものではない。
WX_1 A結晶形の製造
20℃で、マレイン酸(439.30g、99.6%純度)、メタノール(11.90L)及び水(666.00mL)を50Lの反応釜に添加し、得られた混合物を65℃に加熱し、次に反応釜に式(I)で示される化合物(1.66kg)を添加した。反応混合物を65℃で1時間撹拌した後に、20℃まで冷却し、18時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをメタノール(2L×2)で洗浄した後に、45℃の条件下で70時間真空乾燥し、化合物WX_1 A結晶形の粗生成物(1.55kg、98.88%純度)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.88(s,1H),8.67(s,1H),8.61(d,J=3.9Hz,1H),8.17(d,J=9.2Hz,1H),8.11(d,J=2.9Hz,1H),7.93(d,J=9.3Hz,1H),7.67(d,J=9.0Hz,1H),7.49(dd,J=9.1,3.1Hz,1H),6.05(s,2H),4.15(s,3H),3.60(td,J=14.0,7.0Hz,1H),3.33(br d,J=6.0Hz,4H),3.29(br d,J=5.9Hz,4H),1.51(d,J=6.9Hz,6H).
30℃で、10Lの三つ口フラスコにメタノール(8.65L)を添加し、この溶液を50℃に加熱し、次いでWX_1 A結晶形の粗生成物(865.00g、1.52mol、1.00当量)を反応フラスコに添加した。反応混合物を50℃で2時間攪拌した。次いで反応混合物を30℃まで冷却し、濾過し、濾過ケーキをメタノール(1L×2)で洗浄した後に、45℃の条件下で64時間真空乾燥し、WX_1 A結晶形(780.00g、98.98%純度)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.83(s,1H),8.67(s,1H),8.60(d,J=4.0Hz,1H),8.16(d,J=9.0Hz,1H),8.10(d,J=2.9Hz,1H),7.93(d,J=9.2Hz,1H),7.67(d,J=9.0Hz,1H),7.49(dd,J=9.2,3.0Hz,1H),6.04(s,2H),4.15(s,3H),3.60(td,J=14.0,7.0Hz,1H),3.34(br d,J=3.5Hz,4H),3.29(br d,J=5.8Hz,4H),1.51(d,J=7.0Hz,6H).
式(I)で示される化合物の製造
製造スキーム1
Figure 0007100625000008
第1のステップ
化合物(1)(20.00g、98.53mmol、1.00当量)のジメチルスルホキシド(52mL)溶液に、化合物(2)(24.00g、128.86mmol、1.31当量)及びトリエチルアミン(20.00g、197.65mmol、2.01当量)を添加した。溶液を60℃に加熱して18時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)にて反応が完全に進行したことが示された。溶液を水(200mL)で希釈して30分間撹拌した後に、濾過した。濾過ケーキを水で洗浄し、真空乾燥して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=50:1~20:1)で精製し、化合物(3)(27.00g、87.57mmol、収率:88.87%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.18(d,J=9.03Hz,1H),8.13(d,J=2.89Hz,1H),7.21(dd,J=9.10,2.95Hz,1H),3.69-3.59(m,4H),3.51-3.40(m,4H),1.49(s,9H).
第2のステップ
窒素ガス雰囲気で、化合物(3)(28.00g、90.81mmol、1.00当量)のメタノール(600mL)溶液にパラジウム炭素(6%、1.7g)を添加した。懸濁液からの排気、及び水素ガスの充填を数回繰り返す。溶液を50℃、水素ガス(50psi)雰囲気で18時間攪拌した。TLC(塩化メチレン:メタノール=10:1)にて原料が完全に反応したことが示された。懸濁液を濾過し、ろ液を回転蒸発し乾固し、化合物(4)(24.13g、86.69mmol、収率:95.46%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.78(d,J=2.64Hz,1H),7.18(dd,J=8.78,2.89Hz,1H),6.50(d,J=8.78Hz,1H),4.21(br s,2H),3.60-3.54(m,4H),3.00-2.92(m,4H),1.48(s,9H).
製造スキーム2
Figure 0007100625000009
第1のステップ
85%のヒドラジン水和物(103.00g、2.06mol、23.20当量)水溶液に化合物(5)(18.00g、88.67mmol、1.00当量)を徐々に添加し、滴下過程で、白色の固体が徐々に析出した。混合物を110℃で16時間攪拌した。LCMSにて混合物のほとんどが目的化合物であることが示された後に、混合物を16℃まで冷却し、濾過し、濾過ケーキを水(100mL)で洗浄して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=3:2)、化合物(6)(6.50g、32.99mmol、収率37.21%)を得た。LCMS(ESI)m/z:197.1(M+1).
第2のステップ
30℃、窒素ガス雰囲気で、化合物(6)(20.00g、101.51mmol、1.00当量)とナトリウムメトキシド(5.48g、5.48mmol、5.48当量)のメタノール(150.00mL)溶液にヨードメタン(57.00g、401.58mmol、3.96当量)を滴下し、滴下時間を1時間に制御した。その後、混合物を85℃まで加熱して5時間攪拌し、LCMSにて原料がほとんど消費され、且つ所望の化合物のMSが検出されたことが示された後に、混合物を16℃まで冷却して濃縮し、粗生成物を得た。3%のNaHCO水溶液(30mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×2)で抽出し、有機相を減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=30:1~1:1)、化合物(7)(8.40g、39.80mmol、收率39.21%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.33(s,1H),7.95(s,1H),7.58(d,J=8.0Hz,1H),7.30(dd,J=1.8Hz,8Hz,1H),4.18(s,1H)LCMS(ESI)m/z:210.8(M+1).
第3のステップ
30℃で、化合物(7)(8.40g、39.80mmol、1.00当量)の塩化メチレン(90mL)溶液にピリジン(4.72g、59.70mmol、1.5当量)と[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(20.54g、47.76mmol、1.20当量)を添加して混合物を0.5時間攪拌し、次いで、ヨード(12.12g、47.76mmol、1.20当量)を添加して23.5時間攪拌し続けた。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された後に、混合物を濾過し、化合物(8)(8.20g、粗生成物)を得た。LCMS(ESI)m/z:336.9(M+1).
第4のステップ
窒素ガス雰囲気で、化合物(8)(7.68g、22.79mmol、1.00当量)とイソプロペニルホウ酸エステル(4.21g、25.07mmol、1.11当量)のジオキサン(90.00mL)溶液にKCO(9.45g、68.38mmol、3.00当量)の飽和水溶液(30mL)、Pd(dppf)Cl・CHCl(1.86g、2.28mmol、0.10当量)を添加し、混合物を100℃で3時間攪拌した。TLCにてほとんど全ての原料が反応したことが示された後に、混合物を30℃まで冷却し、濾過し、ろ液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、水(50mL×3)で洗浄し、飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過して濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物(9)(5.36g、21.34mmol、收率93.66%)を得た。
第5のステップ
窒素ガス雰囲気で、化合物(9)(2.80g、11.15mmol、1.00当量)とビス(ピナコラト)ジボロン(3.40g、13.38mmol、1.20当量)のジオキサン(56.00mL)溶液にKOAc(3.28g、33.45mmol、3.00当量)とPd(dppf)Cl・CHCl(1.82g、2.23mmol、0.20当量)を添加し、混合物を100℃で5時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行し、且つ目的化合物のMSが検出されたことが示された後に、混合物を16℃まで冷却し、混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、濾過してろ液を得た。ろ液をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)、化合物(10)(3.30g、9.96mmol、收率89.33%、純度90%)を得た。LCMS(ESI)m/z:299.1(M+1).
第6のステップ
窒素ガス雰囲気で、2,4-ジクロロ-5-フルオロ-ピリミジン(147.83mg、885.34μmol、1.20当量)と化合物(10)(220.00mg、737.78μmol、1.00当量)のジオキサン(4mL)溶液にKCO(305.91mg、2.21mmol、3.00当量)とPd(dppf)Cl・CHCl(120.50mg、147.56μmol、0.20当量)を添加し、混合物を100℃で3.5時間撹拌した。TLCにてほとんどの原料が完全に反応したことが示され、LCMSにてほとんどが目的生成物のMSであることが示された後に、混合物を30℃まで冷却して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(5mL)で洗浄し、ろ液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~6:1)、化合物(11)(210.0mg、693.69μmol、收率94.02%)を得た。LCMS(ESI)m/z:303.0(M+1).
第7のステップ
化合物(11)(200.00mg、660.65μmol、1.00当量)のジオキサン(10.00mL)溶液に、化合物(4)(220.67mg、792.79μmol、1.20当量)、Pd(dba)(60.50mg、66.07μmol、0.10当量)、Xantphos(76.45mg、132.13μmol、0.20当量)及び炭酸セシウム(430.51mg、1.32mmol、2.00当量)を添加した。溶液を窒素ガス雰囲気で110℃まで昇温して16時間攪拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。溶液を25℃まで冷却し、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取TLCによって精製し(酢酸エチル:石油エーテル=1:2)、化合物(12)(320.00mg、587.57μmol、収率:88.94%)を得た。LCMS(ESI)m/z:545.3(M+1).
第8のステップ
窒素ガス雰囲気で、化合物(12)(320.00mg、587.57μmol、1.00当量)のメタノール(20.00mL)溶液にパラジウム炭素(200.00mg)及び酢酸(2.10g、34.97mmol、59.52当量)を添加した。懸濁液からの排気、及び水素ガスの充填を数回繰り返す。溶液を50℃、水素ガス(32psi)雰囲気で96時間攪拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。懸濁液を25℃まで冷却し、濾過し、濃縮して化合物(13)(500.00mg、粗生成物)を得た。LCMS(ESI)m/z:547.1(M+1).
第9のステップ
20℃で、化合物(13)(10.00g、18.29mmol、1.00当量)の塩化メチレン(80.00mL)溶液にHCl/EtOAc(4mol/L、80.00mL、17.50当量)を添加し、2時間撹拌した。LCMSにて反応が完了したことが示された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(50mL×3)で洗浄した。濾過ケーキを脱イオン水(100mL)で溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを7~8に調整し、該系を塩化メチレン(200mL×3)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、濃縮した。得られた粗生成物をtert-ブタノール(50mL)で80℃で1時間撹拌し、該系を20℃まで冷却し、濾過し、濾過ケーキをメタノール(30mL×2)で洗浄し、乾燥した後に、式(I)で示される化合物(7.50g、16.63mmol、收率:90.92%、純度:99%)を得た。H NMR(400MHz,Methanol-d)δ 8.72(s,1H),8.42(d,J=4.1Hz,1H),8.22(d,J=9.0Hz,1H),8.04(d,J=9.3Hz,1H),8.01(d,J=2.9Hz,1H),7.63(d,J=9.2Hz,1H),7.45(dd,J=9.2,3.0Hz,1H),4.18(s,3H),3.63(quin,J=7.0Hz,1H),3.12(dd,J=6.1,3.8Hz,4H),3.02-2.97(m,4H),1.59(d,J=7.0Hz,6H).LCMS(ESI)m/z:447.1(M+1).
式(I)で示される化合物のB結晶形の製造
式(I)で示される化合物約90mgを1.5mLのガラス瓶に入れ、混合溶媒(EtOH:HO=3:1)約1.2mLを添加し、形成された懸濁液を80℃で1時間撹拌し、加熱を止め、徐々に降温し、一晩静置し、該懸濁液を高速で遠心分離し(14000rpm、5min)、得られた固体をさらに40℃で真空乾燥器で一晩乾燥させ、式(I)で示される化合物のB結晶形を得た。
式(a)で示された化合物の製造
Figure 0007100625000010
第1のステップ
Figure 0007100625000011
窒素ガス雰囲気で、LiAlH(1.5g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に6-アミノピリジン-3-カルボン酸メチル(5.00g)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を添加し、混合物を70℃で16時間攪拌した。TLCにて反応が完全に進行したことが示された。混合物を20℃まで冷却し、水(1.5mL)、水酸化ナトリウム(15%、1.5mL)水溶液、水(4.5mL)を順に添加し、0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、ろ液を濃縮して黄色の固体を得、(石油エーテル:酢酸エチル=1:10)で洗浄し、残留している黄色の固体は式(a-1)で示される化合物であった(2.6g)。
第2のステップ
Figure 0007100625000012
式(a-1)で示される化合物の塩化メチレン(30mL)溶液に二酸化マンガン(17.51g)を添加し、混合物を50℃で16時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)にて反応が完全に進行したことが示された。混合物を20℃まで冷却して濾過し、ろ液を濃縮して得られた式(a-2)で示される化合物(2.10g)は黄色の固体であった。式(a-2)で示される化合物を精製せず、そのまま次の反応に用いた。
第3のステップ
Figure 0007100625000013
式(a-2)で示される化合物(2.00g)のメタノール(20mL)溶液に1-エチルピペラジン(1.87g)を添加し、混合物を20℃で1時間撹拌し、次にNaBHCN(シアノ水素化ホウ素ナトリウム、2.57g)を添加し、混合物を20℃で15時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。減圧下で濃縮して溶媒を除去し、残留物を分取HPLC(アルカリ性)によって精製し、得られた式(a-3)で示された化合物(800mg)は黄色の固体であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.97(d,J=2.0Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,2.3Hz,1H),6.48(d,J=8.4Hz,1H),4.38(br.s,2H),3.38(s,2H),2.61-2.31(m,10H),1.08(t,J=7.2Hz,3H).
第4のステップ
Figure 0007100625000014
窒素ガス雰囲気で、化合物(11)(250.00mg)及び式(a-3)で示された化合物(200.13mg)のジオキサン(8mL)溶液にPd(dba)(151.24mg)、Xantphos(191.13mg)及びCsCO(538.14mg)を添加し、混合物を100℃で16時間攪拌し、混合物の色が褐色に変化した。TLC及びLCMSにて原料が完全に反応したことが示された。混合物を20℃まで冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(4mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物にメタノール(8mL)を添加し、30℃で2時間静置し、黄色の沈殿物を析出させ、濾過し、濾過ケーキをメタノール(2mL)で洗浄し、乾燥して式(a-4)で示された化合物(143.00mg)を得た。H NMR(400MHz,Methanol-d)δ 9.99(s,1H),8.65(s,1H),8.64(s,1H),8.21(t,J=8.8Hz,2H),8.00(d,J=9.2Hz,1H),7.74(d,J=9.2Hz,1H),7.67(d,J=8.8Hz,1H),5.73(s,1H),5.44(s,1H),4.17(s,3H),3.43(s,2H),2.38-2.27(m,13H),0.97(t,J=6.8Hz,3H).LCMS(ESI)m/z:487.2(M+1).
第5のステップ
Figure 0007100625000015
Pd/C(20mg)のメタノール(5mL)に式(a-4)で示された化合物(120.00mg)を添加し、系に水素ガスを導入し、圧力を15psiに維持し、混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMSにて反応が完全に進行したことが示された。濾過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取HPLC(HCl)によって精製し、式(a)で示された化合物(68.00mg)を得た。H NMR(400MHz,Methanol-d)δ 9.99(s,1H),8.72(s,1H),8.65(s,1H),8.25(d,J=8.0Hz,1H),8.19(s,1H),7.94(d,J=4.8Hz,1H),7.67(d,J=8.8Hz,2H),4.16(s,3H),3.62(t,J=6.8Hz,1H),3.44(s,2H),2.55-2.31(m,10H),1.51(d,J=6.4Hz,6H),0.98(s,3H).LCMS(ESI)m/z:489.3(M+1).
化合物WX_1 A結晶形の吸湿性研究
[実験条件]
機器型番:SMSDVS Advantage動的水蒸気吸着測定装置
測定条件:試料(10~15mg)をDVS試料皿に入れて測定する。
DVSパラメータ
温度:25℃
平衡:dm/dt=0.01 %/min(最短:10min、最長:180min)
乾燥:0% RHで120min乾燥する
RH(%)測定段階:10%
RH(%)測定段階範囲:0%-90%-0%
吸湿性評価標準
Figure 0007100625000016
[実験結果]化合物WX_1 A結晶形の25℃、80% RHでの吸湿増量は1.48%であった。
[実験結論]化合物WX_1 A結晶形は吸湿性が少しある。
化合物WX_1の多結晶形に関する研究
化合物WX_1 A結晶形を対応する溶媒中で加熱した後に溶解させ、40℃、遮光下で2日間撹拌し、溶液を遠心分離して沈殿物を得て乾燥させた後に、XRPD検出に供し、その結果を以下に示す。
Figure 0007100625000017
式(I)で示される化合物と化合物WX_1 A結晶形の溶解度実験
それぞれ試料約2mg(塩の場合、式(I)で示される化合物2mgを基準として、塩係数により塩の所要量を計算する。)を秤量し、1.5mLのガラス瓶に添加し、次にそれぞれ異なる溶媒1mLを添加した。上記懸濁液をマグネチックスターラーで撹拌した(室温25~27℃)。24時間の撹拌後にサンプリングし、得られた試料を遠心分離し、上澄み液を取り、溶解状況に応じて適切に希釈した後に、HPLCでその濃度を測定し、結果を以下に示す。
Figure 0007100625000018
上表から分かるように、化合物WX_1 A結晶形の水における溶解度は式(I)で示される化合物よりも約110倍向上し、溶解性が顕著に向上した。
化合物WX_1 A結晶形の異なるpHにおける溶解度に関する研究
[実験方法]
化合物WX_1 A結晶形約10mgを8mLのガラス瓶に添加し、9部を秤量し、次いでそれぞれ異なる溶媒(0.1N HCl、0.01N HCl、水、pH3.8、pH4.5、pH5.5、pH6.0、pH7.5、pH6.8緩衝液)4mLを添加した。磁力撹拌子を上記懸濁液に添加し、マグネチックスターラーに置いて(温度37℃、遮光下で)撹拌した。それぞれ4、24時間撹拌した後にサンプリングして遠心分離し、下層残留固体に対してXRPD測定を行い、上層試料をろ過膜で濾過し、ろ液をHPLCにてその濃度を測定し、且つそのpH値を測定し、HPLCシステムを流動相で平衡化した後に試料を分析し始め、結果を下表に示す。
Figure 0007100625000019
化合物WX_1 A結晶形のCDK2/4/6酵素活性測定
[実験材料]
CDK2/cyclin A、CDK4/cyclin D1、CDK6/cyclin D1(Life technology)。ULight標識ポリペプチド基質ULight-4E-BP1及びULight-MBP(PerkinElmer)。ユーロピウム標識抗ミエリン塩基性タンパク抗体及びユーロピウム標識ウサギ由来抗体(PerkinElmer)、Envisionマルチラベルプレートリーダーで信号を検出する(PerkinElmer)。
[実験方法]
被験化合物を3倍希釈し、10段階の濃度勾配があり、最終的な濃度範囲が5uM~0.25nMである。
● CDK2/cyclin Aの酵素反応系
標準的なLance Ultra方法は、10μLの酵素反応系で行われ、CDK2/cyclin Aタンパク 0.5nM、ULight-MBPポリペプチド 100nM及びATP 25μMを含む。それぞれ酵素緩衝液で溶解させ、緩衝液は成分として、PH7.5の2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸溶液 50mM、エチレンジアミン四酢酸 1mM、塩化マグネシウム 10mM、0.01%のBrij-35、ジチオスレイトール 2mMを含む。反応開始後に、トップヒートシールフィルムTopSeal-AでOptiPlate384ウェルプレートを封止し、室温でで60分間インキュベートした。
● CDK4/cyclin D1の酵素反応系
標準的なLance Ultra方法は、10μLの酵素反応系で行われ、CDK4/cyclin D1タンパク 0.3nM、ULight-4E-BP1ポリペプチド 50nM、及びATP 350μMを含む。それぞれ酵素緩衝液で溶解させ、緩衝液は成分として、PH7.5の2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸溶液 50mM、エチレンジアミン四酢酸 1mM、塩化マグネシウム 10mM、0.01%のBrij-35、ジチオスレイトール 2mMを含む。反応開始後に、トップヒートシールフィルムTopSeal-AでOptiPlate384ウェルプレートを封止し、室温で180分間インキュベートした。
● CDK6/cyclin D1の酵素反応系
標準的なLance Ultra方法は、10μLの酵素反応系で行われ、CDK6/cyclin D1タンパク 0.8nM、ULight-4E-BP1ポリペプチド 50nM、及びATP 250μMを含む。それぞれ酵素緩衝液で溶解させ、緩衝液は成分として、PH7.5の2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸溶液 50mM、エチレンジアミン四酢酸 1mM、塩化マグネシウム 10mM、0.01%のBrij-35、ジチオスレイトール 2mMを含む。反応開始後に、トップヒートシールフィルムTopSeal-AでOptiPlate384ウェルプレートを封止し、室温で180分間インキュベートした。
酵素反応終止緩衝液を用意し、1倍希釈された検出緩衝液でEDTAを溶解させ、終止反応を室温で5分間行った。それぞれCDK2/cyclin A、CDK4/cyclin D1及びCDK6/cyclin D1反応に(それぞれユーロピウム標識抗ミエリン塩基性タンパク抗体及びユーロピウム標識ウサギ由来抗体で配合された)検出混合液を5μL添加した。室温で60minインキュベートし、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移の原理を用いて、Envision装置で反応信号を検出した。
[実験結果]
方程式(Max-Ratio)/(Max-Min)*100%で生データを阻害率に換算し、IC50値を、4パラメータ曲線フィッティング(iDBS XLFIT5のModel 205)を用いることによって得ることができる。結果を以下に示す。
Figure 0007100625000020
化合物WX_1 A結晶形のMCF-7乳がん細胞増殖に対する阻害実験
[実験材料]
RPMI 1640培地、ウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシン抗生物質(Promega(Madison,WI)から購入)。MCF-7細胞株(ヨーロッパ細胞培養コレクション(ECACC)から購入)。Envisionマルチラベルプレートリーダー(PerkinElmer)。
[実験方法]
MCF-7細胞を黒色384ウェルプレートに播種し、45μLの細胞懸濁液を各ウェルに分注し、MCF-7細胞200個が含まれている。細胞プレートを二酸化炭素培養器で夜通し培養した。
被験化合物をBravoで10段階目の濃度までに3倍希釈し、即ち10μMから0.508nMまでに希釈し、ダブルウェル試験を設置した。中間プレートに49μLの培地を添加し、対応する位置に合わせて、1ウェル当たり1μLの勾配希釈した化合物を中間プレート上移行させ、均一に混合した後に、1ウェル当たり5μLを細胞プレートに移行させた。細胞プレートを二酸化炭素培養器で6日間培養した。
細胞プレートに1ウェル当たり25μLのPromega CellTiter-Glo試薬を添加し、室温で10分間インキュベートし、発光信号を安定化させた。PerkinElmer Envisionマルチラベルプレートリーダーで数値を読み取った。
[実験結果]
方程式(Max-Ratio)/(Max-Min)*100%で生データを阻害率に換算し、IC50値を、4パラメータ曲線フィッティング(iDBS XLFIT5のModel 205)を用いることによって得ることができる。実験結果を以下に示す。
Figure 0007100625000021
[実験結論]
本発明の化合物WX_1 A結晶形はエストロゲン受容体陽性MCF-7乳がん細胞に対して顕著な増殖阻害活性を示した。化合物WX_1 A結晶形は対照化合物Palbociclib及びLY2835219よりも高いMCF-7細胞増殖に対する阻害活性が認められた。
式(I)で示される化合物のMCF-7細胞及びMDA-MB-436細胞増殖に対する阻害実験
[実験材料]
RPMI 1640培地、ウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシン抗生物質(Promega(Madison,WI)から購入)。MCF-7細胞株及びMDA-MB-436細胞株(ヨーロッパ細胞培養コレクション(ECACC)から購入)。Envisionマルチラベルプレートリーダー(PerkinElmer)。
[実験方法]
MCF-7細胞を黒色384ウェルプレートに播種し、45μLの細胞懸濁液を各ウェルに分注し、MCF-7細胞200個が含まれている。細胞プレートを二酸化炭素培養器で夜通し培養した。
MDA-MB-436細胞を黒色384ウェルプレートに播種し、45μLの細胞懸濁液を各ウェルに分注し、MDA-MB-436細胞585個が含まれている。細胞プレートを二酸化炭素培養器で夜通し培養した。
それぞれ被験化合物をBravoで10段階目の濃度までに3倍希釈し、即ち10μMから0.508nMまでに希釈し、ダブルウェル試験を設置した。中間プレートに49μLの培地を添加し、対応する位置に合わせて、1ウェル当たり1μLの勾配希釈した化合物を中間プレート上移行させ、均一に混合した後に、1ウェル当たり5μLを細胞プレートに移行させた。細胞プレートを二酸化炭素培養器で6日間培養した。
細胞プレートに1ウェル当たり25μLのPromega CellTiter-Glo試薬を添加し、室温で10分間インキュベートし、発光信号を安定化させた。PerkinElmer Envisionマルチラベルプレートリーダーで数値を読み取った。
[実験結果]
方程式(Max-Ratio)/(Max-Min)*100%で生データを阻害率に換算し、IC50値を、4パラメータ曲線フィッティング(iDBS XLFIT5のModel 205)を用いることによって得ることができる。実験結果を以下に示す。
Figure 0007100625000022
化合物WX_1 A結晶形の生体内薬効研究(一)
[実験材料]
皮下移植によるMCF-7乳がん患者由来のヒト腫瘍細胞株に基づいた異種移植(CDX)BALB/cヌードマウス、雌性、6~8週、体重20g。合計で150匹、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.から購入。
[実験目的]
被験医薬Palbociclib、LY2835219及び化合物WX_1 A結晶形のヒト乳がんMCF-7細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおける生体内薬効を評価する。
[実験方法]
(1)詳細な医薬配合計画
Figure 0007100625000023
(2)動物実験の群分け及び投与計画
Figure 0007100625000024
(3)実験操作
BALB/cヌードマウス、雌性、6~8週、体重は約20g。マウスを病原体のない特定な環境、且つ個別換気ケージ(1ケージ当たりマウス10匹)で収容した。すべてのケージ、寝具及び水は、使用前に消毒作業を行った。全ての動物が規格認証された商業実験室食物を自由に取ることができる。合計で150匹のBeijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.から購入されたマウスが研究に使用された。各マウスの左下背部皮下にエストロゲン錠剤(0.18mg/錠、60日間徐放)を埋め込み、3日間後に、腫瘍を成長させるために、各マウスの右下背部皮下に腫瘍細胞(10×10、0.2mL リン酸塩緩衝液)を埋め込んだ。平均腫瘍体積が約150~200mmになった時点から投与し始めた。被験化合物を毎日経口投与し、投与量は上表に示している。腫瘍体積について、週2回に2次元キャリパーで腫瘍体積を測定し、体積の単位をmmとし、下式により計算した。V=0.5axb(式中、aとbはそれぞれ腫瘍の長径及び短径を表す。)。抗腫瘍薬効は、化合物で処理済み動物の平均腫瘍増加体積を未処理動物の平均腫瘍増加体積で割った結果で確認した。
[実験結果]
被験化合物の抗腫瘍薬効は下記のとおりである。
Figure 0007100625000025
[実験結論]
本発明の化合物WX_1 A結晶形は、MCF-7乳がんのヒト腫瘍細胞株に基づいた異種移植(CDX)モデルにおいて顕著な抗腫瘍活性を示した。上表に示したように、実験開始から20日間経った後、未投与動物群の腫瘍体積は最初の153mmから537mmに急成長したのに対して、同時期の化合物WX_1 A結晶形投与動物群の腫瘍体積はただ最初の153mmから98mmに低減し、対照化合物Palbociclib及びLY2835219投与群より明らかに小さかった。化合物WX_1 A結晶形の投与量(18.75mg/kg)が対照化合物LY2835219(25mg/kg)又は対照化合物Palbociclib(25mg/kg、50mg/kg)(実験により、Palbociclib高投与量に耐えられないことが証明された)より少ないため、化合物WX_1 A結晶形の抗腫瘍活性が対照化合物に比べて顕著に優れていると考えられる。
化合物WX_1 A結晶形の生体内薬効研究(二)
[実験材料]
皮下移植によるLU-01-0393肺がん患者由来のヒト腫瘍細胞株に基づいた異種移植(CDX)BALB/cヌードマウス、雌性、6~8週、体重17~20g。合計で72匹、Shanghai SIPPR-Bk Lab Animal Co., Ltd.から購入。ヒト肺がんLU-01-0393腫瘍(つまり、非小細胞肺がん)は元々外科の切除手術の臨床サンプルに由来するものであり、ヌードマウスに接種された後にP0世代と定義され、P0世代の腫瘍がさらにヌードマウスに接種された場合はP1世代と定義され、これにより類推し、ヌードマウスで継代された。LU-01-0393-FP5はP4蘇生後に移植して得られたものである。本研究の実験ではFP6世代腫瘍組織を用いる。
[実験目的]
被験医薬Palbociclib、LY2835219及び化合物WX_1 A結晶形のヒト肺がんLU-01-0393細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおける生体内薬効を評価する。
[実験方法]
(1)詳細な医薬配合計画
Figure 0007100625000026
(2)動物実験の群分け及び投与計画
Figure 0007100625000027
(3)実験操作
BALB/cヌードマウス、雌性、6~8週、体重は約17~20g、マウスを病原体のない特定な環境、且つ個別換気ケージで収容した。すべてのケージ、寝具及び水は、使用前に消毒作業を行った。全ての動物が規格認証された商業実験室食物を自由に取ることができる。合計で72匹のShanghai SIPPR-Bk Lab Animal Co., Ltd.から購入されたマウスが研究に使用された。LU-01-0393 FP6腫瘍組織を20~30mmに切断し、各マウスの右背部に接種し、腫瘍の成長を待った。腫瘍平均体積が約171mmになった時点にランダムに群分けして投与した。被験化合物を毎日経口投与し、投与量は上表に示している。腫瘍直径について、週2回に2次元キャリパーで腫瘍直径を測定し、下式により計算した。V=0.5axb(式中、aとbはそれぞれ腫瘍の長径及び短径を表す。)。抗腫瘍薬効は、化合物で処理済み動物の平均腫瘍増加体積を未処理動物の平均腫瘍増加体積で割った結果で確認した。
[実験結果]
被験化合物の抗腫瘍薬効は下記のとおりである。
Figure 0007100625000028

Claims (28)

  1. 式(I)で示される化合物のマレイン酸塩。
    Figure 0007100625000029
  2. 式(II)に示すとおりであり、xは0.5~2から選択される請求項1に記載の式(I)で示される化合物のマレイン酸塩。
    Figure 0007100625000030
  3. xは0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9又は2.0から選択される請求項2に記載のマレイン酸塩。
  4. xは0.8、0.9、1又は1.1である請求項3に記載のマレイン酸塩。
  5. xは1である請求項4に記載のマレイン酸塩。
  6. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項4又は5に記載のマレイン酸塩の結晶形。
    4.69±0.2°、14.04±0.2°
  7. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項6に記載の結晶形。
    4.69±0.2°、9.35±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、28.25±0.2°
  8. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項7に記載の結晶形。
    4.69±0.2°、9.35±0.2°、10.01±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、23.53±0.2°、25.11±0.2°、27.80±0.2°、
    28.25±0.2°
  9. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項8に記載の結晶形。
    4.69±0.2°、9.35±0.2°、10.01±0.2°、13.28±0.2°、14.04±0.2°、16.03±0.2°、16.83±0.2°、17.73±0.2°、18.58±0.2°、18.74±0.2°、20.08±0.2°、21.58±0.2°、23.53±0.2°、25.11±0.2°、25.27±0.2°、27.80±0.2°、28.25±0.2°、33.00±0.2°
  10. 粉末X線回折パターンにおいて、特徴的なピークのピーク位置及び強度が下表に示される請求項9に記載の結晶形。
    Figure 0007100625000031
  11. 示差走査熱量曲線が208.18℃±3℃に吸熱ピークを有する請求項6~10のいずれか1項に記載の結晶形。
  12. 熱重量分析曲線における188.49±3℃での減量が0.3110±0.2%となる請求項6~10のいずれか1項に記載の結晶形。
  13. (1)マレイン酸と溶媒とを混合する工程と、
    (2)工程(1)の混合物に式(I)で示される化合物を添加する工程と、
    (3)濾過して乾燥する工程と、
    を備え、
    前記溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチルのうちの1種以上、及びメタノール/水の混合溶媒又はイソプロパノール/水の混合溶媒から選択される請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形の製造方法。
  14. さらに、
    (a)溶媒を45~55℃まで昇温し、次いで請求項13に記載の製造方法で得られた結晶形を溶媒に添加する工程と、
    (b)45~55℃で1~3時間撹拌する工程と、
    (c)冷却し、濾過し、濾過ケーキを溶媒で洗浄する工程と、
    (d)48~72時間乾燥する工程と、
    を備え、工程(a)及び工程(c)における溶媒はそれぞれ独立して、メタノール、エタノール及びイソプロパノールから選択される1種以上である請求項13に記載の製造方法。
  15. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する式(I)で示される化合物の結晶形。
    12.88±0.2°、14.18±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、19.21±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、24.14±0.2°
    Figure 0007100625000032
  16. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項15に記載の結晶形。
    9.86±0.2°、12.88±0.2°、14.18±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、19.21±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、24.14±0.2°、26.29±0.2°、27.69±0.2°
  17. 粉末X線回折パターンは、下記2θ角の位置に特徴的な回折ピークを有する請求項16に記載の結晶形。
    9.56±0.2°、9.86±0.2°、11.53±0.2°、12.01±0.2°、12.88±0.2°、14.18±0.2°、15.21±0.2°、15.66±0.2°、16.72±0.2°、17.49±0.2°、18.79±0.2°、19.21±0.2°、19.76±0.2°、21.06±0.2°、21.65±0.2°、22.52±0.2°、22.93±0.2°、24.14±0.2°、24.47±0.2°、26.29±0.2°、27.69±0.2°、28.48±0.2°、28.79±0.2°、30.25±0.2°、30.74±0.2°、31.67±0.2°、34.79±0.2°、35.18±0.2°
  18. 粉末X線回折パターンにおいて、特徴的なピークのピーク位置及び強度が下表に示される請求項17に記載の結晶形。
    Figure 0007100625000033
  19. 示差走査熱量曲線が225.76℃に吸熱ピークを有する請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形。
  20. 熱重量分析曲線に52.81℃で0.1384%の重量減少がある請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形。
  21. 熱重量分析曲線に184.82℃で0.3565%の重量減少がある請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形。
  22. 熱重量分析曲線に230.03℃で0.4086%の重量減少がある請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形。
  23. (i)式(I)
    Figure 0007100625000034

    で示される化合物を溶媒に添加し、70~100℃で0.5~2時間撹拌する工程と、
    (ii)徐々に降温し、8~16時間静置する工程と、
    (iii)遠心分離し、8~16時間乾燥する工程と、
    を備え、
    前記溶媒はエタノールと水の混合溶媒であり、エタノールと水の体積比が3:1である式(I)で示される化合物の結晶形の製造方法。
  24. 請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形又は請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形を含む結晶組成物であって、前記請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形又は請求項15~18のいずれか1項に記載の結晶形が結晶組成物の重量に対して50%以上である結晶組成物。
  25. 請求項1~5のいずれか1項に記載のマレイン酸塩、請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形、請求項15~22のいずれか1項に記載の結晶形又は請求項24に記載の結晶組成物を含む医薬組成物であって、請求項1~5のいずれか1項に記載のマレイン酸塩、請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形、請求項15~22のいずれか1項に記載の結晶形又は請求項24に記載の結晶組成物を治療有効量で含む医薬組成物。
  26. CDK4/6媒介性疾患を治療するための医薬の製造における請求項1~5のいずれか1項に記載のマレイン酸塩、請求項6~12のいずれか1項に記載の結晶形、請求項15~22のいずれか1項に記載の結晶形又は請求項24に記載の結晶組成物の使用。
  27. 前記疾患はがんである、請求項26に記載の使用。
  28. 前記がんが乳がん又は肺がんである、請求項27に記載の使用。
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