JP7100282B2 - 金属材料の遅れ破壊評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属材料の端面において、乾燥しない腐食環境下で使用される金属材料の遅れ破壊特性を評価する遅れ破壊評価方法に関する。
自動車部品材料の高強度化により、材料中に水素が侵入した場合に伸びなどの機械的性質が劣化する「遅れ破壊」と呼ばれる現象が発生する。遅れ破壊の発生は材料中への水素侵入量の増大により誘発され、遅れ破壊感受性は材料の強度と負荷応力が高いほど高まることが知られている。特に、自動車部品の製造においては、通常、素材(ブランク板)となる鋼板は剪断加工によって所定の形状にトリムを行うこと、又は穴あけ加工を施して使用されることが多いので、加工後の金属材料の端面での遅れ破壊が問題になる。
従来、遅れ破壊の評価手法は酸浸漬試験や陰極チャージ試験、腐食試験などにより水素を導入することで行われている。非特許文献1には、塩酸水溶液に浸漬することで材料中に水素を導入することで遅れ破壊特性を評価する技術が記載されている。特許文献1には陰極チャージ試験により応力が付加された薄鋼板へ水素を導入することにより遅れ破壊特性を簡易的に評価する技術が記載されている。
特許文献2には大気腐食環境下で用いられる金属材料の遅れ破壊特性を簡便に評価するための手法として、大気腐食環境で起こる昼夜の乾湿過程を模擬することで腐食に伴う材料の遅れ破壊特性を評価する技術が記載されている。また、特許文献3には、自動車部品である試験対象の形状に着目した含水材料を用いた電気化学的な耐食性評価方法として、泥状の含水材料を介することで表面凹凸の影響を軽減させるラボ耐食評価法が記載されている。
特開2005-134152号公報 特開2016-180658号公報 特開2019-32173号公報
鉄と鋼, Vol.79, No.2, Page.227-232
上述の通り、遅れ破壊は剪断加工又は穴あけ加工した部分で生じることが多く、このような加工後の金属材料の端面の遅れ破壊評価が必要となる。非特許文献1、特許文献1及び特許文献3に記載された評価方法でも端面も同時に試験を行うことができる。しかしながら、非特許文献1及び特許文献1の試験は、雪下や降水、被水を受けた濡れ状態の腐食環境を考慮した試験ではないため、実環境での遅れ破壊特性を判断することは難しい。
特許文献2は、昼夜の乾湿挙動が起こる環境で試験することから材料の遅れ破壊特性を直接的に評価することを前提にしている。しかしながら、自動車は様々な環境で使用されるものであって、降雪地域や浸水が起こるような環境での使用が想定されていない。特許文献3は含水材料を用いることによる表面処理膜への浸透が目的であって、本発明の液膜厚維持とは思想が異なる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、雪下や降水、被水を受けた濡れ状態の腐食環境における金属材料の端面の遅れ破壊特性を精度よく評価することができる金属材料の遅れ破壊評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべくなされたものであり、その要旨は次の通りである。
[1] 金属材料の端面の遅れ破壊特性を評価する方法であって、
前記端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を含ませた溶液保持物質を前記端面上に配置して、前記塩化物の潮解湿度で保持した状態を継続させて前記端面を腐食させる金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
[2] 前記溶液の液膜厚を10μm以上2500μm以下に保持した状態で腐食を継続させる[1]に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
[3] 試験温度が-50~60℃で腐食が実施される[1]又は[2]に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
[4] 前記端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を供給した後、前記溶液保持物質を前記端面上に配置する[1]から[3]のいずれかに記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
[5] 前記溶液の供給は、15分未満の浸漬、噴霧、シャワー、もしくは液滴滴下のいずれか1つにより行う[4]に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
[6] 前記金属材料は、1180MPa以上の鋼板である[1]から[5]のいずれかに記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
本発明によれば、雪下や降水、被水を受けた濡れ状態の腐食環境における金属材料の端面の遅れ破壊特性を精度よく評価することができる。
遅れ破壊評価方法に用いられる試験片の一例を示す模式図である。 遅れ破壊評価方法に用いられる試験片の一例を示す模式図である。 遅れ破壊評価方法に用いられる試験片の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、その適用物或いはその用途を制限することを意図しない。本発明者らは、自動車用に用いる高強度鋼板の遅れ破壊特性を種々の実環境で評価した。その結果、特に融雪塩が散布されている環境下で遅れ破壊が生じやすいことを明らかにした。これは、自動車走行により巻き上げられた雪や泥の付着によって鋼板表面の濡れ状態が保たれた結果、腐食状況が最も厳しいためであることが分かった。
金属材料の表面と端面とが同じ腐食環境下に置かれた場合、金属材料の表面よりも端面の方が遅れ破壊環境として厳しいことが分かった。また、金属材料の端面をシールした試験片よりも端面を露出した試験片で割れが多く発生した。そこで、金属材料の表面の遅れ破壊特性の評価とは別に、雪下や降水、被水を受けた濡れ状態の腐食環境下での端面の遅れ破壊特性を評価する試験を行う必要があるとの知見に至った。
さらに、金属材料の表面だけでなく端面も雪や泥の付着によって濡れ状態が保たれることが分かった。この結果に基づき、評価試験においても、端面で均一なぬれ状態が維持されることが必要になることが分かった。
以上から、本発明の金属材料の遅れ破壊評価方法は、金属材料の端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を含ませた溶液保持物質を端面上に配置して、塩化物の潮解湿度で保持した状態を継続させて端面を腐食させることによって行われる。以下の実施形態においては、(1)金属材料の端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を供給する供給工程と、(2)溶液が供給された前記金属材料を、試験温度-50~60℃の塩化物の潮解湿度以上の環境下において、溶液の液膜を保持した状態を維持させて金属材料を腐食させる腐食工程と、によって行われる場合について例示する。
はじめに、遅れ破壊特性を具体的に評価するには、金属材料が加工に伴う端部を有することが必要となる。加工方法としては、例えば剪断加工、穴あけ加工、レーザー加工等が挙げられる。また、遅れ破壊特性を評価するには加工後に存在する残留応力を用いて評価する方法だけでなくボルトを用いて応力付与した形状で固定する方法なども挙げられる。
特に、評価対象とする金属材料は、引張強度TSが1180MPa以上の鋼板などの鋼材であるが、これに限らずTiやAlなどの他の金属材料でもよい。また、めっきを施した金属材料も含む。
(1)供給工程
供給工程は、金属材料の端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を供給する工程である。溶液がpH3.5未満では、金属材料の溶解が促進されて金属材料の溶解に伴う溶液中の水素イオンが還元されることによって金属材料中への水素侵入が促進されてしまう。つまり、溶液がpH3.5未満では実環境より厳しい環境での試験になり、実環境での遅れ破壊特性を精度よく試験することができない。よって、pH3.5以上である溶液が用いられる。なお、実環境の腐食環境において溶液は中性であるため、溶液はpH5~9であることが好ましい。
塩化物は、実環境の腐食環境として一般的な要因であるため、溶液に含まれるようにしている。なお、金属材料の端面が単に雪で覆われている場合、雪には塩化物が含まれていないが、金属材料の端面が雪に覆われていても、融雪塩の影響を受けると考えられる。このため、溶液は塩化物を含むものとした。この際、塩化物は溶液中に塩化物イオンとして含有されることになる。
塩化物イオンは、例えばNaCl、MgCl、CaClなどのClイオンを含む塩の中のClイオンを意味し、溶液は上記塩化物の1種以上の成分を含む。溶剤には、水にNaCl、MgCl、CaClなどの塩化物のみが含まれていてもよいし、複数種類の塩化物を含有していてもよいし、塩化物以外の成分が含まれていても良い。塩化物以外の成分としては、環境中に含まれる硫化物や硝酸化合物、融雪剤に混合され散布される尿素などが挙げられるが、これらに限定されない。実環境を考慮すると、金属材料に付着させる溶液は、NaClを主体とするものであって例えば塩水であることが好ましい。
溶液とは、2つ以上の物質から構成される液体状態の混合物であり、例えば水からなる液体成分を溶媒とし、上記塩化物を溶質とする水溶液を用いることができる。特に、遅れ破壊試験に用いられる溶液は、溶質のうち重量%が50~100%を塩化物が占めるものとし、重量%が70%以上を占めることが好ましい。このように、塩化物の重量比を大きくすることで、後述する潮解湿度の管理を簡便にすることができる。また、溶質・溶媒の重量%は操作上、差し支えなければ濃度は問わない。例えば、NaClが溶液体積の半分以上を占める場合、NaClが飽和量より多いため沈殿を生じる。このような場合、均一に溶液を供給できないため本発明には適さない。
溶液の金属材料の端面への溶液の供給方法は、特に限定されない。具体例として、溶液に試験片を漬けた後に取り出すことで試験片の表面に溶液を付着させる浸漬(但し15分未満、好ましくは10分未満)、溶液を金属材料にスプレーもしくはシャワーにより塗布する方法、噴霧により溶液を付着させる方法、溶液をピペットにより規定量液滴滴下する方法、溶液を含ませたガーゼなどの溶液保持物質を端面上に配置する方法などが挙げられる。浸漬による溶液付着は、15分を超えると溶液中で腐食が進行し、本発明の腐食形態と異なるため不適である。なお、スプレーは液滴が50μm以上の溶液を噴射することを意味し、噴霧とは、液滴が50μm未満の溶液を噴射することを意味する。
さらに、供給工程での溶液の供給が、腐食工程で用いられる溶液を含ませたガーゼなどの溶液保持物質を端面上への配置することにより行われてもよい。この場合、後述する腐食工程が、供給工程において配置した溶液保持物質を用いて行われるようにする。これにより、供給工程から腐食工程まで状態が変わらないような実際の腐食環境を再現することができ、試験の精度を向上させることができる。
(2)腐食工程
腐食工程は、溶液を含ませた溶液保持物質を金属材料の端面上に配置して、塩化物の潮解湿度で保持した状態を継続させて金属材料の端面を腐食させる工程である。
腐食工程において、金属材料の端面上に溶液を保持し続けることが必要であり、液膜厚は遅れ破壊特性に大きな影響を与えるため、重要な因子である。実際に液膜厚を変化させて、それぞれの液膜厚での遅れ破壊特性を評価した結果、少なくとも液膜が端面に存在する状態(0μmより大きい状態)であれば、遅れ破壊特性を評価できることが分かった。なお、液膜厚は、ACMセンサ(株式会社シュリンクス製)から得られた値を液膜換算した結果から得たものである。特に、液膜厚は10μmから2500μmに保持した状態で継続させることが好ましい。液膜厚が10μm未満の場合、液膜が十分に形成されず実環境試験よりも腐食が起こらないために、限界負荷応力は実環境と一致するが腐食形態(腐食タイプ)が実環境とは異なる場合がある。同様に、液膜厚が2500μm超えでも液膜厚が厚くなりすぎたために、限界負荷応力は実環境と一致するが腐食形態(腐食タイプ)が実環境とは異なる場合がある。このため、液膜厚は、10μmから2500μmとした。なお、腐食工程での液膜厚は、主に、上述した供給工程における溶液の供給量及び後述する塩化物量により管理される。
腐食工程における試験温度は、特に限定されないが、例えば試験温度-50~60℃の環境下で行われる。この試験温度は実環境での計測を元に定めた。融雪塩が散布される環境では-50℃にもなる環境があることを確認した。また、自動車を直射日光下に停車する場合、車体部材は60℃もの高温になるため、本発明の温度範囲を-50~60℃とした。汎用装置で実施可能な範囲として、試験温度は-20~40℃あることが好ましい。
腐食工程において、環境の湿度は大きな因子の一つであり、数々の実験から、腐食工程において端面上の溶液が乾燥しない状態を維持継続する必要があることが分かった。乾燥せずぬれた状態とは、金属材料の端面において、一つの液膜(好ましくは液膜厚10μm以上)が途切れずに形成されていることを意味する。液膜に途切れが生じると、試験対象個所の塩化物量の不均一化が起き、実環境と大きく異なるため好ましくない。また、液膜が途切れず一つの液膜を形成するためには濡れ状況が継続し揺らぎが少なくなくてはならない。
そこで、腐食工程は、塩化物の潮解湿度以上の環境下で行われるようにした。潮解湿度とは、塩化物の吸湿(潮解)によって試験片の表面に濡れが生じる湿度である。これにより、上述したような端面の溶液が乾燥しない状態で維持することができる。潮解湿度は、端面に供給された塩化物、すなわち溶液内の塩化物の種類により定まる。例えば、NaClが主体の塩を用いる場合では相対湿度75%RH以上、MgClが主体の塩を用いる場合では相対湿度33%RH以上、KClが主体の塩を用いる場合では相対湿度84%RH以上になり、湿度の変動がないように一定に管理する。なお、腐食工程中の液膜厚の変動は設定値の±10%まで許容でき、これを超えると結果ムラが生じるため適さない。
上述の通り、溶液中の塩化物量及び試験環境の相対湿度は、液膜厚が途切れず存在する状態に維持できる量になっている。すなわち、液膜厚は、試験環境の相対湿度と塩化物量とによって定まる。塩化物量が多すぎても少なすぎても実環境の再現は難しく、上記液膜厚を確保する塩化物量としては1000~200000mg/mが好ましい。
例えば、温度25℃、湿度95%RHの環境において塩化物量0.1g/mで液膜厚は約10μm、塩化物量1g/mで液膜厚は約100μmである。なお、供給される塩化物量及び相対湿度の管理という観点から液膜厚を考慮すると、腐食工程の液膜厚は40~1500μmであることが好ましい。また、環境相対湿度が±5%RHで変動しても実験結果に影響を及ぼさないように、環境湿度は90%RH以上であることがより好ましい。
さらに、腐食工程において、供給工程において供給された溶液が保持された状態を維持できるように、金属材料の端面上に溶液を含ませた溶液保持物質が端面に配置される。これにより、金属材料の端面において濡れを継続した状態を確実に維持させることができる。溶液保持物質は、例えばコットンガーゼ、泥等の物質内に空隙があり、毛細管現象により溶液を保持した状態を維持できるものであればよい。溶液保持物質は腐食を阻害しないために、酸素を透過する物質であることが好ましい。なお、溶液保持物質は、金属材料の端面のぬれ状態を一定に維持するために、試験中は動かさないことが好ましい。また、供給工程は最初の1回のみ実施でも構わないし、供給工程と腐食工程とを繰り返しても構わない。供給工程と腐食工程とを繰り返す場合、腐食工程を100時間以上行うことが好ましい。
まず、本発明の遅れ破壊試験方法が実際の腐食の模擬となるか否かについて下記実施例1により検証した。まず、試験片になる金属材料として表1に示す成分の鋼種A、Bを用いた。
Figure 0007100282000001
図1は遅れ破壊評価用の試験片の一例を示す模式図である。図1~3のように、鋼種A、Bからなる厚さ1.4mmの鋼材を幅32.5mm×長さ100mmにせん断して試験用の試験片1とした。これにより、試験片1は剪断端面2を有することになる。なお、評価端面でない側は研削して幅30mmとした。さらに、板中心から離れたところにボルト用の穴あけ加工を施した。
上述した試験用の鋼板をトルエンに浸漬して5分間超音波洗浄した後に180°曲げ加工し、スプリングバックした試験片をボルトBNとナットNNで拘束して試験片1を作製した。この遅れ破壊評価用の試験片1は曲げ半径R=7mmの曲げ部を有し、ボルトBNとナットNNの締め込み幅を調整することで曲げ頂部に任意の応力を供給した。締め込みが多い条件で負荷応力が大きくなり、厳しい条件である。締め込みによる頂部の応力を締め込み応力と表わし、本実施例では800、1000、1200、1400、1600MPaの5水準とした。締め込み応力は各材料のSSカーブを基にしたCAE解析から締め込み幅を見積もることで決定した。
鋼種A、Bを用いた試験片1については、実際の融雪塩散布地域の実環境において割れ試験をした実環境試験と、本発明の金属材料の遅れ破壊評価方法による試験との双方を行った。
<実環境試験>
実環境試験では、融雪塩が散布された状態の道路を毎日走行する移動体の下部に各試験片1を設置し、試験開始後60日目に回収した。移動体の下部に設置したのは融雪塩の影響を受けている部位だからである。下記表2にその結果を示す。なお、試験期間中に割れが発生した最小の負荷応力を割れ発生の境界とし、実環境における限界負荷応力とした。
Figure 0007100282000002
表2において、試験片1に1mm以上のき裂がみられた試験片条件を割れあり(記号:×)、1mm未満のき裂またはき裂なしの条件を割れなし(記号:〇)とした。図2は、判別箇所をU曲げ試験片を頂部から見た模式図である。図2のように評価する端面2側からの割れ(き裂)CKにて判別した。また、割れCKが発生した試験片1のうち、最も負荷応力が小さい応力を限界負荷応力と定義したとき、鋼Aの限界負荷応力は1200MPaであり、鋼Bの限界負荷応力は1000MPaであった。
<遅れ破壊特性試験>
次に、図3に示すように、上述した実環境試験と同じ試験片1を用いるとともに、腐食工程において溶液保持部材10を端面2上に配置して上記金属材料の遅れ破壊評価方法を行った。この際、試験期間を最大60日とし、試験期間中に割れが発生した最も小さい負荷応力を割れ発生の境界とし、限界負荷応力とした。そして、遅れ破壊特性試験で得られた限界負荷応力及び腐食形態(腐食タイプ)と、上記実環境試験で得られた限界負荷応力及び腐食形態(腐食タイプ)とを比較することによって、遅れ破壊特性試験が適正かを判断した。なお、大気雰囲気中の相対湿度は設定値を含む±5%までを試験範囲として認める。
遅れ破壊評価試験の試験条件及び結果を表3に示す。
Figure 0007100282000003
なお、表3において、本発明の一実施形態の試験条件に基づいて行った場合を実施例とし、試験条件が外れている場合を比較例とし、本願の数値範囲外の部分に下線を付した。さらに、試験片が1つも割れなかった条件について限界負荷応力は1600MPa以上と記す。実環境試験と一致しなかった条件を×(比較例),結果が一致した条件を「B」、その中でより好ましい結果を「A」とした。具体的には、上述の通り、実環境との整合性の評価は、限界負荷応力及び腐食形態(腐食タイプ)の観点から行った。そして、限界負荷応力及び腐食形態(腐食タイプ)の双方が実環境と一致している場合は「A」とした。また、限界負荷応力は一致するが腐食形態が異なる場合、遅れ破壊評価試験としては成立しているため「B」とした。一方、限界負荷応力及び腐食形態(腐食タイプ)の双方が実環境と一致しない場合、遅れ破壊評価試験に適していないとして「×」とした。
No.3、5、13、23、26は鋼種Aで塩化物量以外の条件を一定とし、塩化物量を変化させることで液膜厚を変化させた実施例である。No.3では塩化物量の供給量が少ないために、液膜が十分に形成されず実環境試験よりも腐食が起こらないために割れ結果(限界負荷応力)は実環境と一致したが緩慢な環境であった。また、No.26では塩化物量が多く、液膜厚が厚くなりすぎたために限界負荷応力は実環境と一致したが実環境とは異なる腐食形態を示した。No.30、32、40、50、53は鋼種Bの実施例及び比較例であり、同様の傾向を示した。
No.1、2、4、13、28~29、31、40は鋼種A及びBで環境湿度を変化させ、液膜厚を変化させた場合の実施例及び比較例である。環境湿度と塩化物量の関係から形成される液膜厚が決定される。No.4、31では湿度が75%RHで塩化物量が10000mg/mであるため、液膜が途切れず存在する状態(液膜厚10μm以上)を保つことができる。比較例であるNo.1、28では環境湿度が低く、溶液に含まれる塩化物が吸湿を行うよりも低い相対湿度であるため液膜はほぼ形成されず腐食が進行しないため実環境と環境が異なる。また、環境相対湿度は90%以上であるNo.4、13、28、40の実施例では水膜厚が好適範囲に含まれ腐食状況も実環境と類似することからより好ましい結果となった。
No.13、22、27、40、49、54は溶液の種類を変化させた実施例および比較例である。実施例のNo.13、22および40、49は塩化物を含む溶液であるため、実環境と結果が一致する。比較例No.27、54は塩化物イオンを含まない溶液であり、塩化物イオンを含まないことによって一様の液膜が形成されず実環境と結果が合わなかった。
No.8~10、13、19~21、35~37、40、46~48は試験温度を変化させた実施例である。実施例のNo.9、10、13、19、20、36、37、40、46、47は実環境とよく一致を示した。No.8、35では温度が低すぎたために溶液が凍結し、途中から腐食が進行しなくなったため、割れ結果(限界負荷応力)は実環境と一致したが腐食形態は一致しなかった。No.20、48のように温度が高すぎると実環境以上に腐食が進行したため、割れ結果(限界負荷応力)は実環境と一致したが腐食形態は一致しなかった。
No.11~13、18、38~40、45は溶液のpHを変化させたときの実施例及び比較例である。実施例No.12~13、18、39~40、45は実環境とよく一致していた。比較例No.11、38では実環境よりも厳しい結果となった。これは溶液pHが低いことによって鉄の溶解が促進され、鉄溶解に伴う溶液中の水素イオンが還元されることによって鋼中への水素侵入が促進されるために実環境より厳しいと予想され、実環境とは一致しない。
No.5、7、13、16~17、23、25、32、34、40、43~44、50、52は液体保持物質を変化させた実施例および比較例である。No.5、7、13、16、23、25、32、34、40、43、50、52は液体保持物質を変えた場合であり、含液する物質を配置することで液膜厚を維持できれば実環境の結果と一致する実施例である。No.17、44のように保水能力がある物質を配置しないと液体を保持できないため、腐食の進行状況が異なるために実環境とは一致しない。
No.5~6、13~15、23~24、33、40~42、50~51は溶液の供給方法を変えた実施例である。No.5~6、13~15、23~24、33、40~42、50~51は供給方法を変えても液膜厚が満たす条件では実環境と一致する実施例である。
次に、端面の違いにより遅れ破壊評価に違いが生じるかについて下記実施例2のように検証した。厚さ1.4mmの鋼種Aを用いて剪断、レーザーカット、剪断後に端面を研削した場合の3つの加工方法で処理した試験片を実施例1同様にU曲げ加工し、各端面を本発明で評価し、その結果を表4に示す。
Figure 0007100282000004
表4に示すように、本発明により評価すると同じ鋼種Aを用いても端面の状態によって割れ結果が異なることが明らかになった。つまり、本発明を用いることによって、どのような端面状態が遅れ破壊特性の観点から有効であるかを評価することが可能である。
本発明の実施形態は、上記実施形態に限定されず、種々の変更を加えることができる。例えば、評価対象とする金属材料は、通常、鋼板などの鋼材であるが、これに限らずTiやAlなどの金属材料でもよい。本発明の遅れ破壊特性評価方法は、金属材料の遅れ破壊特性を正確に評価できるので、これにより評価選定された金属材料(特に鋼板などの鋼材)は優れた遅れ破壊特性を有するものである。
1 試験片
2 端面
BN ボルト
NN ナット
10 溶液保持物質


Claims (6)

  1. 金属材料の端面の遅れ破壊特性を評価する方法であって、
    前記端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を含ませた溶液保持物質を前記端面上に配置して、前記溶液の液膜厚を0μm超3000μm以下に保持し、前記塩化物の潮解湿度で保持した状態を継続させて前記端面を腐食させる金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
  2. 前記溶液の液膜厚を10μm以上2500μm以下に保持した状態で腐食を継続させる請求項1に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
  3. 試験温度が-50~60℃で腐食が実施される請求項1又は2に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
  4. 前記端面にpH3.5以上の塩化物を有する溶液を供給した後、前記溶液保持物質を前記端面上に配置する請求項1から3のいずれか1項に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
  5. 前記溶液の供給は、15分未満の浸漬、噴霧、シャワー、もしくは液滴滴下のいずれか1つにより行う請求項4に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
  6. 前記金属材料は、引張強度TSが1180MPa以上の鋼板である請求項1から5のいずれか1項に記載の金属材料の遅れ破壊特性評価方法。
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