JP7098332B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

撮像装置およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7098332B2
JP7098332B2 JP2018004221A JP2018004221A JP7098332B2 JP 7098332 B2 JP7098332 B2 JP 7098332B2 JP 2018004221 A JP2018004221 A JP 2018004221A JP 2018004221 A JP2018004221 A JP 2018004221A JP 7098332 B2 JP7098332 B2 JP 7098332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
detection
image pickup
control
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018004221A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019125880A5 (ja
JP2019125880A (ja
Inventor
仁志 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018004221A priority Critical patent/JP7098332B2/ja
Priority to US16/245,379 priority patent/US10873701B2/en
Publication of JP2019125880A publication Critical patent/JP2019125880A/ja
Publication of JP2019125880A5 publication Critical patent/JP2019125880A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7098332B2 publication Critical patent/JP7098332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/73Deblurring; Sharpening
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/682Vibration or motion blur correction
    • H04N23/683Vibration or motion blur correction performed by a processor, e.g. controlling the readout of an image memory
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/50Image enhancement or restoration using two or more images, e.g. averaging or subtraction
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/681Motion detection
    • H04N23/6812Motion detection based on additional sensors, e.g. acceleration sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/682Vibration or motion blur correction
    • H04N23/685Vibration or motion blur correction performed by mechanical compensation
    • H04N23/687Vibration or motion blur correction performed by mechanical compensation by shifting the lens or sensor position
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/698Control of cameras or camera modules for achieving an enlarged field of view, e.g. panoramic image capture
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/70Circuitry for compensating brightness variation in the scene
    • H04N23/73Circuitry for compensating brightness variation in the scene by influencing the exposure time
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2200/00Indexing scheme for image data processing or generation, in general
    • G06T2200/32Indexing scheme for image data processing or generation, in general involving image mosaicing
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20212Image combination
    • G06T2207/20221Image fusion; Image merging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

本発明は、撮像画像の像ブレを補正する技術に関する。
パノラマ撮影では、撮影方向を変化させながら複数枚の単位画像を撮像する処理が行われ、撮像後の単位画像の一部を構成する所定サイズの画像領域を互いに重複領域が生じるように切り出す処理が実行される。切り出された画像領域を順次重ね合わせて1枚の画像(以下、パノラマ画像という)が生成される。
パノラマ画像を上手に撮影する上で重要なことは、次の2点である。1点目は、撮像後に複数の画像を合成する際、正確に合成位置を決めることである。2点目は、合成するための撮像画像内で背景の振れ(以下、背景振れという)が発生しないように、背景振れを正確に補正することである。複数の画像の合成が正確に行われたとしても、各画像で背景振れが残っていてはパノラマ画像としては失敗写真となる。特許文献1には、パノラマ画像を生成するための複数の画像を取得する場合に、撮像装置の動きによって生じる振れを補正する技術が開示されている。
特開2011―147094号公報
パノラマ撮影における背景振れの補正では、背景振れを角速度として正確に検出することが必要である。検出された背景角速度を積分して、シフトレンズや撮像素子等による像ブレ補正部を駆動させることにより、背景振れのない画像を撮影できる。
特許文献1に開示の装置では背景振れを正確に補正できない可能性がある。ジャイロセンサによって背景振れを検出する場合、ジャイロセンサの出力は低周波なノイズ成分を有するので、振れ量の検出が正確でないことがあり得る。またカメラ本体部内には可動ミラーやメカニカルシャッタ等の駆動機構部がある。駆動機構部が作動して、その振動が検出された場合、振れ量の誤検出が発生する可能性がある。このような場合、正確でない背景角速度の検出値が像ブレ補正制御に用いられると、いわゆる背景振れ残りが発生し得る。
本発明の目的は、連続する撮像にて背景振れを検出して像ブレ補正を行い、撮像された複数の画像を合成した画像の画質を向上させることである。
本発明の一実施形態の装置は、複数の画像を合成することが可能な撮像装置であって、前記撮像装置の振れを検出する第1の検出手段と、撮像手段により撮像された撮像画像の動き量を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された振れ検出信号および前記第2の検出手段により検出された前記動き量から、撮像画像内の被写体の振れ情報を算出して補正手段による像ブレ補正の制御を行う制御手段と、像ブレ補正が行われた複数の撮像画像を合成して画像データを生成する生成手段と、を備え、前記制御手段は、前記画像データを生成するための前記複数の撮像画像の撮像を行っているときの前記被写体の振れ情報の変化に応じて、前記第2の検出手段が動き量を検出する検出回数を変更することを特徴とする。
本発明によれば、連続する撮像にて像ブレ補正を行い、撮像された複数の画像を合成した画像の画質を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態における像ブレ補正の制御を説明するブロック図である。 パノラマ画像の合成を説明する概念図である。 本発明の実施形態における背景ベクトル検出の説明図である。 本発明の実施形態における露光重心期間での角速度平均値を説明する図である。 本発明の実施形態におけるパノラマ撮影のフローチャートである。 第1実施形態における背景振れ補正のフローチャートである。 第2実施形態における背景角速度の安定性について説明する図である。 第2実施形態における連続撮影時のシーケンスを説明する図である。 第2実施形態における背景振れ補正のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。各実施形態では、撮像装置として一眼レフカメラを用いて説明するが、本発明はミラーレスカメラやコンパクトデジタルカメラ等の、撮像部を有する各種電子機器に適用可能である。連続した撮像により取得される撮像画像データを合成して画像データを生成する例として、パノラマ撮影を説明する。
[第1実施形態]
図1は本実施形態の撮像装置の構成例を示すブロック図である。図2は本実施形態の像ブレ補正制御を説明するためのブロック図である。図3はパノラマ撮影の説明図である。まず、図3を参照して、パノラマ撮影について説明する。図3(A)は撮影の様子を模式的に示す図である。図3(B)は撮像された複数の撮像画像を示す図である。図3(C)はパノラマ画像を示す図である。
図3(A)に示すようにパノラマ撮影は、ユーザが角速度ω[degree/sec]で撮像装置301を動かして撮影方向を変更しながら連続撮影を行うことで実施される。図3(B)にて、撮像された各画像(302~304参照)には、被写体の共通領域が含まれるように撮影動作が行われる。この際、背景振れを正確に検出して補正することで、振れによる画質劣化の少ない良質な画像を生成することができる。
図3(B)に示す各画像(302~304参照)に対し、撮影レンズの歪曲補正を行い、さらに撮影レンズの焦点距離を半径とする仮想円筒にマッピングする処理が行われる。そして、各画像の共通領域の特徴点が抽出され、その特徴点の動き量が動きベクトルとして検出される。動きベクトルから、例えばアフィン変換の係数に変換し、対応する特徴点同士が一致するように各画像302~304を重ね合わせる合成処理が実行される。こうすることで、共通領域以外の部分が拡張された画像が得られる。これらの処理を複数回に亘って実施することで、1枚の画像よりも撮影範囲が広範囲な画像、すなわち図3(C)に示すパノラマ画像305を生成することができる。
図1を参照して、本実施形態の撮像装置の構成を説明する。図1の撮像装置は、交換レンズ100とカメラ本体部131からなるレンズ交換式カメラの例である。交換レンズ100は、撮影レンズ群101を備える。撮影レンズ群101は、主撮像光学系102、ズームレンズ103、シフトレンズ104を有する。ズームレンズ103は焦点距離を変更可能な可動光学部材である。シフトレンズ104は、撮像装置の手振れ等による、光軸に対する像のブレを、光軸と垂直方向に移動することにより光学的に補正する補正レンズである。ズームエンコーダ106は、ズームレンズ103の位置を検出し、位置検出信号をレンズ制御部112に出力する。位置検出センサ105は、例えばホール素子によってシフトレンズ104の位置を検出し、アンプ114を介して位置検出信号をレンズ制御部112に出力する。撮影レンズ群101における、その他の光学部材(フォーカスレンズ、絞り等)の図示は省略する。
交換レンズ100は振れを検出する角速度センサ111を備える。角速度センサ111は振れ検出信号として角速度信号をレンズ制御部112に出力する。レンズ制御部112はレンズシステム制御用マイクロコンピュータを備え、交換レンズ100内の各構成部を制御する。交換レンズ100は、カメラ本体部131と接続されるマウント接点部115を備える。レンズ制御部112は、交換レンズ100がカメラ本体部131に装着された状態において、後述のカメラ制御部142と通信可能である。
ドライバ113は、レンズ制御部112からの制御指令にしたがってシフトレンズ104を駆動する。つまり、レンズ制御部112は、位置検出センサ105の出力を増幅するアンプ114から位置情報を取得し、シフトレンズ104の駆動目標値を算出する。駆動目標値を示す制御指令の信号がドライバ113に出力され、シフトレンズ104の移動によって像ブレ補正が行われる。本実施形態の撮像装置は、光学素子(補正レンズ)を撮像光学系の光軸と直交する方向に駆動して像ブレ補正を行う像ブレ補正装置を備えている。この例に限らず、撮像素子の移動制御により像ブレ補正を行う像ブレ補正装置がある。また、補正レンズの移動制御と撮像素子の移動制御とを併用した像ブレ補正装置を使用してもよい。
レンズ制御部112は、手振れ補正制御部121および背景振れ補正制御部122を備える。手振れ補正制御部121は、ユーザの手振れ等による画像ブレを補正する像ブレ補正制御を行う。背景振れ補正制御部122は、パノラマ撮影時の背景振れの補正制御を行う。ユーザ操作によりパノラマ撮影が指示されたモード(以下、パノラマモードという)の場合、レンズ制御部112は、カメラ本体部131から送信される背景角速度のデータを取得する。背景振れ補正制御部122は、背景角速度に基づいて背景振れ補正動作の制御を行う。一方、パノラマモードが選択されていない場合、手振れ補正制御部121は角速度センサ111による振れ検出信号を取得し、手振れ補正動作の制御を行う。
レンズ制御部112は、その他にもフォーカスレンズ制御、絞り制御等も行うが、図示の簡略化のため、詳細な説明を省略する。また、手振れ補正のためには、例えば縦方向と横方向といった、直交する2軸に関して検出および補正が行われるが、各軸に関する検出および補正は同様であるので、1軸分のみ説明する。
次に、カメラ本体部131の構成を説明する。レフレックスミラー132は、操作部141のレリーズ釦が押されるまでの間、被写体からの光を反射させ、ペンタプリズム133を通してファインダ部134へ導く。レリーズ釦が押されると、レフレックスミラー132が跳ね上がり、被写体からの光が撮像素子138へ到達して受光される。AE(自動露出)センサ135は、ペンタプリズム133を通して光を検出し、測光信号をアナログ信号処理回路(AFE)136aに出力する。
シャッタ137は、露光時間を制御するためのメカニカルシャッタである。撮像素子138は、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサ等であり、被写体の光像を光電変換して電気信号を出力する。アナログ信号処理回路(AFE)136bは、撮像素子138の出力するアナログ信号を処理してカメラ信号処理回路139に出力する。
カメラ信号処理回路139は、動きベクトル検出部148とパノラマ信号処理回路149を備える。動きベクトル検出部148は、アナログ信号処理回路136bを介して撮像素子138の出力を取得し、撮像画像の動きベクトルを検出する。動きベクトル検出部148は、基準となるN枚目のフレームの画像とN-1枚目のフレームの画像から、画像の動きを動きベクトルとしてピクセル単位で検出する。パノラマ信号処理回路149は複数の画像からパノラマ画像のデータを生成する。パノラマ信号処理回路149は、連続して撮像された複数の画像の位置合わせを行う位置合わせ回路、円筒座標変換やレンズ群の歪曲補正を行う幾何学変換回路、画像サイズの変倍回路を備える。またパノラマ信号処理回路149は、画像の一部を切り出すトリミング回路、複数の画像を合成する合成回路等を備える。各回路の動作については公知であるため、詳細な説明を省略する。
タイミングジェネレータ(TG)140は、カメラ信号処理回路139からの信号にしたがって撮像素子138と、アナログ信号処理回路136aおよび136bの動作タイミングを設定する。
カメラ制御部142はカメラシステム制御用マイクロコンピュータを備え、各種動作の制御を統括する。カメラ制御部142は、シャッタ制御部150と背景角速度算出部151を備える。シャッタ制御部150はドライバ143に制御信号を出力し、シャッタ駆動用モータ144の駆動制御により、シャッタ137の動作を制御する。また背景角速度算出部151は、背景振れを補正するための背景角速度を算出する。
操作部141は、電源スイッチ、レリーズスイッチ等の操作部材を備え、ユーザの操作指示をカメラ制御部142に伝達する。メモリカード145は撮像画像データ等を記録する。表示部146は液晶パネル等の表示用デバイスを備え、カメラ信号処理回路139からの画像データにしたがって画像のモニタリングを行い、また撮像画像を画面に表示する。
カメラ本体部131は、交換レンズ100と接続されるマウント接点部147を備える。レンズ制御部112とカメラ制御部142は、マウント接点部115および147を介して所定のタイミングでシリアル通信を行う。角速度センサ152は、カメラ本体部131の振れの角速度を検出し、検出信号をカメラ制御部142に出力する。
次に、撮像装置の動作および機能について説明する。
ユーザが操作部141によりカメラ電源のON操作を行うと、その状態変化をカメラ制御部142が検出する。カメラ制御部142は、カメラ本体部131の各回路への電源供給および初期設定を行う。カメラ本体部131に装着された交換レンズ100への電源供給が行われ、レンズ制御部112は、交換レンズ100内の初期設定を行う。そしてレンズ制御部112とカメラ制御部142との間で所定のタイミングで通信が開始する。カメラ制御部142はレンズ制御部112にカメラ状態、撮影設定等のデータを送信し、レンズ制御部112はカメラ制御部142に撮影レンズの焦点距離、振れの角速度等のデータを送信する。
図2を参照して、本実施形態の手振れ補正機能を説明する。手振れ補正制御部121は、オフセット除去部201乃至パルス幅変調部208を備える。図1と同じ構成要素については既に使用した符号を用いることで、それらの詳細な説明を省略する。
オフセット除去部201は、例えばハイパスフィルタ(以下、HPFと略記する)等を有するフィルタ演算部であり、角速度センサ111の出力に含まれている直流成分を除去する。利得位相算出部202は、オフセット除去部201によりオフセット成分が除去された角速度信号を所定のゲインで増幅する増幅器、および位相補償フィルタを備える。第1の積分器203は、任意の周波数帯域でその特性を変更し得る機能を有する。積分器203は利得位相算出部202の出力を積分し、シフトレンズ104の駆動量を算出する。
角速度センサ111により検出された角速度が所定の閾値以上の大きさであって、かつ所定時間が経過した場合、レンズ制御部112はパンニング(またはチルティング)中であると判定する。この場合、オフセット除去部201のHPFのカットオフ周波数を高周波側に徐々に変更する処理が行われる。この変更によって、手振れ補正制御の目標信号が徐々に小さくなり、シフトレンズ104を可動範囲の中心位置に戻すことができる。例えばパンニング中であると判定されるほどの大きな角速度が検出された場合に、HPFのカットオフ周波数を高周波側へ変更せずに像ブレ補正が行われてしまうと、シフトレンズ104が補正限界点に到達する。このとき、撮影者に不自然な画角変化が映像として見える現象の発生を防ぐために、HPFのカットオフ周波数が変更される。
像ブレ補正制御判定部(以下、制御判定部という)204は、第1の積分器203と第2の積分器225の各出力を取得し、カメラ情報取得部226の出力に応じてシフトレンズ104を駆動させるための制御信号を切り替える。撮影モードがパノラマモードである場合、第2の積分器225による積分値が採用され、撮影モードがパノラマモード以外である場合、第1の積分器203による積分値が採用される。背景振れ補正制御部122における積分器225とカメラ情報取得部226については後述する。
位置検出センサ105はシフトレンズ104の位置を検出し、アンプ114で増幅された検出値はA/D(アナログ/デジタル)変換器206によってデジタル化される。減算器205は、制御判定部204の出力データから、A/D変換器206にてデジタル化された検出データを減算する。減算器205は、減算によって得た偏差データを制御器207へ出力する。制御器207は、減算器205からの偏差データを所定のゲインで増幅する増幅器と、位相補償フィルタを備える。偏差データは、増幅器および位相補償フィルタによる信号処理が行われた後、パルス幅変調部208に出力される。パルス幅変調部208は、制御器207の出力にしたがって、パルス波のデューティー比を変化させるPWM波形への変調を行い、PWM信号をシフトレンズ駆動用のドライバ113へ出力する。ドライバ113はボイスコイル型モータを備え、パルス幅変調部208の出力にしたがってシフトレンズ104を、撮像光学系の光軸と垂直な方向に移動させる。
ここで、背景角速度の算出方法について説明する。第1の方法は、交換レンズ100内の角速度センサ111の出力、またはカメラ本体部131内の角速度センサ152の出力により背景角速度を算出する方法である。第2の方法は、動きベクトル検出部148によって得られる動きベクトルを使用し、角速度センサの出力信号と併せて背景角速度を算出する方法である。
まず、第2の方法を説明した後で、第1の方法を説明する。そして、2つの方法の使い分けについて説明する。図4(A)はパノラマ撮影時に動きベクトル検出部148が行う処理の説明図である。主被写体である静止した被写体402と、動体403とが存在するシーンにおいて、矢印404で示すように撮影者が画面の水平方向に所定の角速度でカメラのパンニングを行っている状況を想定する。動きベクトル検出部148は、ブロックマッチング法に基づいて、入力画像信号に対し、適当な大きさを有する複数のブロック領域401に分割する処理を行う。ブロック単位にて前回のフレームと今回のフレームとの間で一定範囲の画素の差を計算し、この差の絶対値の和が最小となる前回のフレームでのブロック領域を探索する処理が行われる。比較される2つの画像間での相対的なズレ量はブロック領域の動きベクトルを示している。
図4(B)は、動きベクトル検出部148により検出された動きベクトルの度数分布(ヒストグラム)を示す。横軸は動き量をpixel単位で表わし、縦軸は動きベクトルの度数を表わす。図4(A)のシーンでは、動体403の動き量と、パンニング(矢印404参照)に伴う動き量にそれぞれ対応する、2種類のベクトルが検出される。動きベクトル検出部148は、動きベクトルを検出した時点で、それが被写体(動体)領域に対応するベクトル(被写体ベクトル)であるか、背景領域に対応するベクトル(背景ベクトル)であるかを認識してはいない。このため、図4(B)に示すように検出された全ベクトル405から、所望のベクトルを抽出できるようにするための処理が行われる。所望のベクトルとは、パノラマモードの場合、主被写体が背景であるため、背景ベクトルである。背景ベクトルを抽出できるように、例えば角速度センサ152の出力を併用してクラスタリングが行われる。クラスタリングに用いる角速度センサ152の出力としては、動きベクトル検出部148の検出期間(以下、露光重心期間という)と同期した角速度センサ出力の平均値が使用される。図5を用いて具体的に説明する。
図5は、垂直同期信号VD、撮像素子の動作、角速度センサの出力を共通の時間軸でそれぞれ示す。垂直同期信号VDはフレームを合わせるための信号であり、その前縁501の時点から、次の前縁の時点までの期間502が1フレーム期間を示す。例えば、フレームレートが60fps(frames per second)であれば、1フレーム期間の長さは約16.7ms(ミリ秒)である。撮像素子については、図示の平行四辺形にて蓄積時間503と読出し時間504を示している。期間507は、垂直同期信号VDの前縁501の時点から図示の平行四辺形の重心に相当する時点までの期間である。露光重心期間506は、隣り合う平行四辺形の重心同士の時間間隔に相当する。角速度センサについては、その出力505の時間的変化を示す。露光重心期間506に同期した角速度の平均値が採用される。角速度センサとしては、交換レンズ100内の角速度センサ111、またはカメラ本体部131内の角速度センサ152が用いられる。あるいは2つの角速度センサを併用してもよい。
背景角速度算出部151は、撮像光学系の焦点距離、フレームレート、画素ピッチ等の情報を用いて、露光重心期間506における角速度の平均値を、撮像面上の移動量に変換する。撮像面上の移動量を、図4(B)に動き量406で示す。角速度から撮像面上の移動量へ変換する際には、角速度センサのノイズ成分、レフレックスミラー132やシャッタ137の振動による外乱、焦点距離のばらつき、フレームレートのばらつき等により誤差が生じ得る。このため、変換後の撮像面の移動量を起点に、図4(B)に示す背景範囲407を設定する処理が行われる。ユーザが一定以上の角速度でパンニングを行った場合、背景ベクトルは、動き量がゼロ[pixel]である位置から離れ、その位置の近傍には撮像面上の移動量、つまり動き量406が位置する。こうして、背景範囲407内にあるベクトルを背景ベクトルとし、背景範囲407外にあるベクトルを被写体(動体)ベクトルとしてクラスタリングが行われる。角速度を撮像面上の移動量に変換する方法とは逆の方法で、背景ベクトルは背景角速度に変換される。このようにして背景角速度算出部151は、動きベクトルから背景角速度を算出する。尚、クラスタリングの一例として角速度センサ出力を用いる方法を説明しているが、画角内の距離情報(深度情報)を用いてクラスタリングを行ってもよい。
続いて、角速度センサの検出出力だけで背景角速度を算出する第1の方法について説明する。第1の方法では、レフレックスミラー132やシャッタ137の振動による影響を緩和するために、ある一定期間における角速度の平均値が使用される。ある一定期間とは、例えば露光重心期間506における角速度の平均値であり、この平均値から背景角速度が算出される。露光重心期間ごとの平均値を用いる方法と、移動平均値を用いる方法、または過去の平均値に対する重み付けを行った加重平均値を用いる方法等がある。
上述の第1および第2の方法を使い分ける場合の選択条件について説明する。本実施形態では、基本的に第2の方法で求めた背景角速度を選択するが、動きベクトル検出部148の検出信頼度が閾値より低い場合、または連写速度が閾値未満の場合において、第1の方法で求めた背景角速度を選択する。その理由は、第1の方法のみで背景角速度を算出すると、ミラーやメカニカルシャッタの振動を検出する可能性があり、検出出力に誤差が発生することが懸念されるからである。また、非常にゆっくりとしたパンニングが行われた場合、角速度センサ出力のノイズ成分と、振れによる検出成分との区別がつかず、正しい角速度検出が難しくなる。
一方、第2の方法では、前回の撮影と今回の撮影との間で動きベクトルを検出するための画像を取得する上で、駒間フレームを表示することが必要になる。駒間フレーム数が増える程、次回の撮影まで露光開始のタイミングを待つ必要があるので、連写速度が低下する。例えば、フレームレートを60[fps]とする場合、動きベクトル検出のためには、少なくとも約33[ms]の処理時間がかかる。そのため、パノラマ撮影時の連写速度が低下することが懸念される。一例として、EV13のような、晴れた屋外でのパノラマ撮影において、プログラム線図に基づくシャッタ速度が1/250[s]となる場合を想定する。連写間に動きベクトル検出のための処理時間がかかると、次回の撮影まで待ち時間が発生して連写速度が遅くなる。つまり、連写速度が遅くなるということは、1フレームにおける撮像面上での移動量が大きくなるということである。これでは、画像の合成過程において複数の画像の重なる領域のエッジを検出して合成処理を行う際に、複数の画像の重なる領域が少なくなるので、合成の成功率が低下する。そこで、本実施形態では、連写速度が閾値未満であるという条件判断結果により、第1の方法を採用する。
図2を参照して、背景振れ補正制御部122の構成について説明する。通信制御部211は、マウント接点部115を介してカメラ制御部142へ情報を送信し、またカメラ制御部142から制御に必要な情報を受信する。角速度出力部222は、オフセット除去部201によりオフセット成分が除去された角速度検出信号を取得する。角速度出力部222は、通信制御部211を介してカメラ制御部142へ角速度検出信号を出力する。
背景角速度取得部223は、通信制御部211から、背景角速度算出部151により算出された背景角速度のデータを取得して減算器224に出力する。減算器224はオフセット除去部201の出力から背景角速度取得部223の出力を減算し、差分データを積分器225へ出力する。積分器225は差分データの示す角速度を積分して角度を算出し、角度データを手振れ補正制御部121内の制御判定部204へ出力する。
カメラ情報取得部226は、通信制御部211を介して制御に必要な情報を取得し、制御判定部204へ出力する。必要な情報とは撮影モード、撮影指示や露光タイミング、露光時間等の情報である。制御判定部204は、カメラ情報取得部226から取得した情報に基づき、現在の撮影モードがパノラマモードであるか否かを判定する。撮影モードがパノラマモードである場合、制御判定部204は積分器225による積分値を採用する。こうして、背景角速度に基づく像ブレ補正が行われる。
図6および図7のフローチャートを参照して、撮像動作について説明する。図6はパノラマモード時の全体の処理を説明するフローチャートである。図7はパノラマモード時の背景振れ補正を説明するフローチャートである。まず図6の処理を説明する。
(S601)レンズ情報取得
カメラ制御部142は、レンズ制御部112からレンズ情報を取得する。レンズ情報とは焦点距離や絞り値等の情報であり、歪曲補正や円筒座標変換等に使用される。
(S602)手振れ補正
パノラマモードにて手振れ補正制御部121は、露光開始前まで手振れ補正制御を行う。この制御と並行して動きベクトル検出部148は、露光開始前まで撮像画像の動きベクトルを検出している。
(S603)露光開始判断
カメラ制御部142は露光開始の判断処理を実行する。露光が開始された場合、S604の処理に進む。露光が開始されるまでの間、S602に戻って手振れ補正が続行される。
(S604)背景振れ補正
カメラ制御部142は背景振れ補正制御に切り替える。その詳細については図7のフローチャートを用いて後述する。
(S605)角速度から撮像面上の移動量算出
カメラ制御部142は、フレームレートや焦点距離、撮像素子の画素ピッチの情報を用いて、取得された振れの角速度を、画素単位での撮像面上の移動量[pixel]へ換算する処理を行う。
(S606)歪曲補正
パノラマ信号処理回路149は、現像後の画像に対して幾何学変換回路により、レンズの歪曲補正を行う。
(S607)円筒座標の仮想円筒半径算出
パノラマ信号処理回路149またはカメラ制御部142は、焦点距離と撮像面上の移動量により、円筒座標変換を行うための仮想円筒半径を算出する。
(S608)円筒座標変換
パノラマ信号処理回路149は、S607で算出された仮想円筒半径を用いて円筒座標変換を行う。
(S609)アフィン係数算出
パノラマ信号処理回路149はアフィン係数を算出する。例えば、動きベクトルを用いて異なる3点の特徴点1から3が検出される。特徴点1の座標を(x1,y1)、特徴点2の座標を(x2,y2)、特徴点3の座標を(x3,y3)と表記する。特徴点1が座標(x1,y1)から座標(u1,v1)に移動し、特徴点2が座標(x2,y2)から座標(u2,v2)に移動し、特徴点3が座標(x3,y3)から座標(u3,v3)に移動した場合を想定する。この場合、(1)式と(2)式の連立方程式が成り立つ。
Figure 0007098332000001
連立方程式を解くことにより、アフィン係数a~fを算出することができる。4点以上の特徴点が検出された場合には相互の距離が近い特徴点を除外して最小二乗法で正規化すればよい。
(S610)位置合わせ
パノラマ信号処理回路149内の位置合わせ回路は、S609で算出されたアフィン係数に基づいて、撮像された複数枚の画像の位置合わせを行う。
(S611)画像合成
パノラマ信号処理回路149内の合成回路は、N-1枚目の画像とN枚目の位置合わせ後の画像を合成する。尚、N枚目(N>2)の処理を行っている場合には、これまでの合成結果と、N枚目の位置合わせ後の画像を合成する処理が行われる。撮像画像内に動体領域を含む場合、合成結果の品位低下を抑制するため、撮像画像の境界部分での合成比率を変更する処理が行われる。
(S612)撮影終了判断
カメラ制御部142は、撮影動作が継続していると判断した場合、S602に戻って引き続き処理を行う。また撮影動作が終了したと判断された場合にはS613に進む。
(S613)画像圧縮・保存
カメラ制御部142は、現像画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等の汎用フォーマットのデータに圧縮し、外部メモリ(記録媒体)に画像データを保存する制御を行う。
次に図7を参照して、背景振れ補正制御について説明する。
(S701)露光時間取得
カメラ制御部142はプログラム線図に基づき、露光時間を取得する。
(S702)角速度取得
カメラ制御部142は角速度センサ111または152により検出された角速度を取得する。
(S703)連写速度閾値取得
カメラ制御部142はパノラマ画像を生成する過程で、画像の位置合わせや合成を行うことができる限界の連写速度閾値(例えば、5[毎/秒])を取得する。
(S704)動きベクトル取得
カメラ制御部142は、動きベクトル検出部148により検出された、画像の動きベクトルを取得する。
(S705)動きベクトルの検出信頼度の判定
カメラ制御部142は、S704で取得した動きベクトルの検出信頼度を判定する。動きベクトルの検出信頼度は、動きベクトル検出部148による検出の確からしさを表す。例えばEV3の低輝度な環境では、低コントラストの場合や、一面に続く真白な壁のような特徴的な模様がない場合等において検出信頼度が低くなる。検出信頼度が閾値以上である場合、S706に進み、検出信頼度が閾値未満である場合、S709に進む。
(S706)連写速度の閾値比較
カメラ制御部142は、動きベクトルを併用する第2の方法の場合に、S703で取得した連写速度(連続撮影の速度)閾値以上の連写速度の設定ができるか否かを判定する。閾値以上の連写速度の設定ができる場合、S707に進み、閾値以上の連写速度の設定ができない場合にはS709に進む。
(S707)背景ベクトル検出
背景角速度算出部151は、S702で取得された角速度と、S704で取得された動きベクトルからクラスタリングを行い、全ての動きベクトルから背景ベクトルを抽出する処理を行う。次にS708に進む。
(S708)背景角速度算出(第2の方法)
背景角速度算出部151は、焦点距離やフレームレート、撮像素子の画素ピッチの情報を用いて、S707で検出した背景ベクトルを、画素単位から角速度単位に換算して背景角速度を算出する。
(S709)背景角速度算出(第1の方法)
背景角速度算出部151は、S705で動きベクトルの検出精度が十分でなく検出信頼度が低い場合や、S706で閾値以上の連写速度が設定できない場合、S702で取得された角速度センサの出力のみで背景角速度を算出する。
(S710)積分
背景角速度取得部223は、S708またはS709で算出された背景角速度を取得する。背景振れ補正制御部122内の積分器225は減算器224の出力を積分し、制御判定部204は積分器225による積分値を採用する。こうして、シフトレンズ104を含む像ブレ補正系の指令値となる背景振れ補正量が算出される。
(S711)シフトレンズ駆動
レンズ制御部112は、S710で算出された背景振れ補正量に基づき、ドライバ113に制御信号を出力し、シフトレンズ104を駆動して背景振れを補正する。
本実施形態では、パノラマ撮影において背景角速度を正確に検出して像ブレ補正を行うことで、背景振れが抑制された綺麗なパノラマ画像を取得できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態において、第1実施形態と同様の事項については説明を省略し、第1実施形態との相違点を主に説明する。本実施形態では、動きベクトルを併用して求めた背景角速度を選択して像ブレ補正を行う。ミラーやメカニカルシャッタ等の駆動機構部の作動による振動の影響を受けにくいので、背景振れ量をより正確に検出できる。撮像装置はフレームごとに検出された背景領域に対応する背景ベクトルから背景角速度を算出し、最小二乗法を用いて背景角速度を決定する。この際、連写の2回目以降において撮影間の駒間フレーム数によっては連写速度が低速になる場合がある。連写速度が低速になる程、パノラマ画像の位置合わせや合成の精度が低下することが懸念される。
動体をカメラで追いながら撮影を行う流し撮りと異なり、パノラマ撮影では、静止した被写体(例えば、風景や静止した建物)が主な撮像対象であるため、ユーザは安定してパンニングまたはチルティングを行い易い。本実施形態では、フレームごとに算出される背景角速度を監視し、その安定性の度合いに応じて連写の2回目以降の駒間フレーム数を変化させる制御を行う。
図8を参照して、背景角速度の安定性について説明する。横軸はフレームを表わし、縦軸は背景角速度をdps(degree per second)単位で表わす。グラフ曲線801は、毎フレームで検出された背景角速度の変化を示している。あるフレームをNと表記したときに、Nフレーム802と、その次のN+1フレーム803を図示する。カメラ制御部142は、Nフレーム802での背景角速度と、N+1フレーム803での背景角速度との差分804を算出し、差分値を閾値と比較する。閾値の大きさは、例えば3dps程度である。カメラ制御部142は、背景角速度の差分804の大きさが閾値未満である場合に安定と判定し、閾値以上である場合に不安定と判定する。
図9を参照して、背景角速度の安定性の度合いに基づいて、連写時の2回目以降に駒間フレーム数を変更する制御について説明する。本実施形態では、連続する撮像において背景の振れ量の変化が閾値未満である場合に動きベクトルの検出回数を変更する処理が行われる。図9は駒間フレーム、露光、シャッタ137の閉動作、レフレックスミラー132のミラーダウン動作の各期間を模式的に示す。駒間フレームの数は動きベクトルの検出回数に相当する。1回目の露光開始時点から2回目の露光開始時点までの期間を期間903に示す。期間903には、1回目の露光期間902と、複数の駒間フレームの期間901を示す。
カメラ制御部142は、背景角速度の安定性が十分でないと判断した場合、駒間フレーム総数(期間901参照)を所定数(例えば5駒)とし、背景角速度の安定性があると判断した場合には、駒間フレーム数を所定値より少ない値に設定する。背景角速度が不安定な状態では、撮影者がパンニングまたはチルティングの動作を速くしたり、遅くしたりしている。この場合、露光時に補正すべき背景振れ量を正しく算出するためには、最小二乗法で使用するサンプル数を多くする必要がある。カメラ制御部142は、以下の情報から、駒間フレーム数を決定する。
・1回目の露光期間902の長さ(露光時間)
・動きベクトルの検出期間に対応するフレームレート
・連写設定のシーケンスに基づく、期間903に対応する連写速度。
例えば、背景角速度が安定しており、露光時間が1/250[s]の場合、駒間フレーム総数は2駒に設定される。フレームレート60[fps]の場合には、約50[ms]のシーケンスの短縮化に繋がるので、連写速度を上げることができる。
図10のフローチャートを参照して、本実施形態の背景振れ補正制御について説明する。S1001、S1002の処理はそれぞれ、図7のS701、S702の処理と同じである。S1003では、動きベクトル検出部148により検出された、撮像画像の動きベクトルが取得される。
S1004では、S1002で取得された角速度と、S1003で取得された動きベクトルからクラスタリングを行い、検出された全ての動きベクトルから背景ベクトルを抽出する処理が行われる。S1005では、焦点距離やフレームレート、撮像素子の画素ピッチの情報を用いて、S1004で抽出された背景ベクトルが、画素単位から角速度単位へ換算されて、背景角速度が算出される。そして、以下に示すS1006からS1010の処理が実行される。
(S1006)画像合成信頼度取得
カメラ制御部142は、パノラマ画像を生成する過程で、画像の位置合わせや合成の信頼度を取得する。この信頼度は、露光時に画像の位置合わせや合成が成功するか否かを示す。信頼度は、S1002で取得された角速度、またはS1005で算出された背景角速度と、S1003で検出された動きベクトルの検出信頼度に基づいて算出される。例えば、撮像装置の振れが、動きベクトルの検出最大値以上である場合、つまり角速度の検出値が所定の閾値以上である場合、画像の位置合わせの精度が十分でない可能性がある。この場合には、信頼度が低い値となる。
(S1007)背景角速度の変化量の閾値判定
カメラ制御部142は、S1005で算出された背景角速度をフレームごとに監視し、今回の背景角速度値と前回の背景角速度値との差分(変化量)の大きさが閾値未満であるか否かを判定する。背景角速度の差分の大きさが閾値未満である場合、撮影者により安定してパンニングまたはチルティングが行われていると判断され、S1008の処理に進む。また、背景角速度の差分の大きさが閾値以上である場合、安定したパンニングまたはチルティングが行われていないと判断され、S1009の処理に移行する。
(S1008)駒間フレーム数変更
カメラ制御部142は、連続撮影時の2回目以降の駒間フレーム数を減少させる処理を実行する。つまり、動きベクトルの検出回数は、背景角速度の差分の大きさが閾値以上である場合の検出回数よりも低減される。
(S1009)積分
背景角速度取得部223は、S1005で算出された背景角速度を取得し、制御判定部204は積分器225による積分値を採用する。像ブレ補正系の指令値となる背景振れ補正量が算出される。
(S1010)シフトレンズ駆動
レンズ制御部112は、S1009で算出された背景振れ補正量に基づいてシフトレンズ104を駆動して背景振れを補正する。
本実施形態によれば、連写速度を保ちつつ背景振れを精度良く検出して像ブレ補正を行い、パノラマ画像の画質を向上させることができる。
104 シフトレンズ
111 交換レンズ内の角速度センサ
112 レンズ制御部
142 カメラ制御部
148 動きベクトル検出部
149 パノラマ信号処理回路
152 カメラ本体部内の角速度センサ

Claims (13)

  1. 数の画像を合成することが可能な撮像装置であって、
    前記撮像装置の振れを検出する第1の検出手段と、
    撮像手段により撮像された撮像画像の動き量を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された振れ検出信号および前記第2の検出手段により検出された前記動き量から、撮像画像内の被写体の振れ情報を算出して補正手段による像ブレ補正の制御を行う制御手段と、
    像ブレ補正が行われた複数の撮像画像を合成して画像データを生成する生成手段と、を備え
    前記制御手段は、前記画像データを生成するための前記複数の撮像画像の撮像を行っているときの前記被写体の振れ情報の変化に応じて、前記第2の検出手段が動き量を検出する検出回数を変更す
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記動き量の検出信頼度または連写速度により、前記振れ検出信号から算出した前記被写体の振れ情報に基づいて前記補正手段の制御を行う第1の制御と、前記振れ検出信号および動き量から算出した前記被写体の振れ情報に基づいて前記補正手段の制御を行う第2の制御とを切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の制御にて、前記第2の検出手段の検出期間に同期して前記第1の検出手段により検出される前記振れ検出信号の平均値を用いて、前記被写体の振れ情報を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の制御にて、前記第2の検出手段の検出期間に同期して前記第1の検出手段により検出される前記振れ検出信号の平均値と、前記第2の検出手段により検出される動き量を用いて、前記被写体の振れ情報を算出する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の検出手段は、複数の撮像画像のデータから動きベクトルを検出し、
    前記制御手段は、複数の前記動きベクトルから、前記撮像画像内の被写体領域に対応する被写体ベクトルを抽出する処理を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記動き量の検出信頼度が閾値より低い場合に前記第1の制御を行い、前記動き量の検出信頼度が閾値以上である場合に前記第2の制御を行う
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記連写速度が閾値未満である場合に前記第1の制御を行い、前記連写速度が閾値以上である場合に前記第2の制御を行う
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記制御手段は、前記画像データを生成するための前記複数の撮像画像の撮像を行っているときの前記被写体の振れ情報の変化が閾値より小さい場合、前記第2の検出手段が動き量を検出する検出回数を変更する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記制御手段は、1回目の撮像で前記第2の検出手段が行う動き量の検出回数よりも、2回目以降の撮像で前記第2の検出手段が行う動き量の検出回数を少なくする
    ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記制御手段は、検出された前回の被写体の振れ情報と今回の被写体の振れ情報との差分の大きさが閾値以上である場合、前記動き量の検出回数を第1の検出回数に設定し、前記差分の大きさが閾値より小さい場合、前記動き量の検出回数を前記第1の検出回数よりも少ない第2の検出回数に設定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  11. 前記制御手段は、前記第2の検出手段の検出期間に対応するフレームレートと、前記撮像手段の露光時間と、連写速度により、前記動き量の検出回数を決定する
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記被写体は背景であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 数の画像を合成することが可能な撮像装置にて実行される制御方法であって、
    前記撮像装置の振れを第1の検出手段によって検出し、撮像手段が撮像した撮像画像の動き量を第2の検出手段によって検出する工程と、
    前記第1の検出手段により検出された振れ検出信号および前記第2の検出手段により検出された前記動き量から撮像画像内の被写体の振れ情報を算出して、補正手段を制御して前記撮像装置の振れによる画像の像ブレを補正する工程と、
    像ブレが補正された複数の撮像画像を合成して画像データを生成する工程と、
    前記画像データを生成するための前記複数の撮像画像の撮像を行っているときの前記被写体の振れ情報の変化に応じて、前記第2の検出手段が動き量を検出する検出回数を変更する工程と、を有する
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
JP2018004221A 2018-01-15 2018-01-15 撮像装置およびその制御方法 Active JP7098332B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018004221A JP7098332B2 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 撮像装置およびその制御方法
US16/245,379 US10873701B2 (en) 2018-01-15 2019-01-11 Image pickup apparatus and control method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018004221A JP7098332B2 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 撮像装置およびその制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019125880A JP2019125880A (ja) 2019-07-25
JP2019125880A5 JP2019125880A5 (ja) 2021-02-04
JP7098332B2 true JP7098332B2 (ja) 2022-07-11

Family

ID=67214476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018004221A Active JP7098332B2 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 撮像装置およびその制御方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10873701B2 (ja)
JP (1) JP7098332B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111953964B (zh) * 2020-07-29 2022-08-12 江西欧迈斯微电子有限公司 一种模糊度检测方法及电子设备、存储介质
CN112738405B (zh) * 2020-12-30 2022-02-01 维沃移动通信(杭州)有限公司 视频拍摄方法、装置和电子设备

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186592A (ja) 2004-12-27 2006-07-13 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
JP2009268037A (ja) 2008-04-03 2009-11-12 Sony Corp 撮像装置及び撮像方法
JP2010117659A (ja) 2008-11-14 2010-05-27 Canon Inc 振れ補正機能を有する撮影装置及びその制御方法
JP2014099087A (ja) 2012-11-15 2014-05-29 Olympus Corp 特徴点検出装置およびプログラム
JP2016038415A (ja) 2014-08-05 2016-03-22 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP2017134177A (ja) 2016-01-26 2017-08-03 キヤノン株式会社 像振れ検出装置及び方法、及び撮像装置
JP2017097218A5 (ja) 2015-11-26 2018-12-27

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5493942B2 (ja) 2009-12-15 2014-05-14 ソニー株式会社 撮像装置と撮像方法
JP6659126B2 (ja) * 2015-11-26 2020-03-04 キヤノン株式会社 像振れ補正装置、像振れ補正方法、撮像装置およびプログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186592A (ja) 2004-12-27 2006-07-13 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
JP2009268037A (ja) 2008-04-03 2009-11-12 Sony Corp 撮像装置及び撮像方法
JP2010117659A (ja) 2008-11-14 2010-05-27 Canon Inc 振れ補正機能を有する撮影装置及びその制御方法
JP2014099087A (ja) 2012-11-15 2014-05-29 Olympus Corp 特徴点検出装置およびプログラム
JP2016038415A (ja) 2014-08-05 2016-03-22 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP2017097218A5 (ja) 2015-11-26 2018-12-27
JP2017134177A (ja) 2016-01-26 2017-08-03 キヤノン株式会社 像振れ検出装置及び方法、及び撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US10873701B2 (en) 2020-12-22
US20190222764A1 (en) 2019-07-18
JP2019125880A (ja) 2019-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10321058B2 (en) Image pickup apparatus and motion vector detection method
JP5328307B2 (ja) 振れ補正機能を有する撮影装置及びその制御方法
US10250808B2 (en) Imaging apparatus and control method therefor
CN106998425B (zh) 振动检测设备、振动检测方法和摄像设备
CN108712601B (zh) 图像模糊校正设备、控制方法、摄像设备和镜头设备
WO2018030166A1 (ja) 像ブレ補正装置、光学機器、および像ブレ補正方法
JP6045254B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、および制御プログラム
JP4164424B2 (ja) 撮像装置及び方法
JP2018185357A (ja) 像ブレ補正装置およびその制御方法、撮像装置
CN108668074B (zh) 图像模糊校正装置及其控制方法、摄像设备和存储介质
JP2016201626A (ja) シフト素子制御装置、シフト素子制御プログラムおよび光学機器
JP7098332B2 (ja) 撮像装置およびその制御方法
JP2012078495A (ja) 撮像装置、ブレ補正装置及びブレ補正方法
JP2011217311A (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JP5014267B2 (ja) 撮像装置
JP2011217334A (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JP2017161649A (ja) 像ブレ補正装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP7346076B2 (ja) 制御装置、レンズ装置、撮像装置、制御方法、および、プログラム
JP6935269B2 (ja) 像ブレ補正装置およびその制御方法、撮像装置
JP7451152B2 (ja) 撮像装置、制御方法及びコンピュータプログラム
JP2010183353A (ja) 撮影装置
JP7214424B2 (ja) 撮像装置およびその制御方法
JP2012124575A (ja) 撮像装置
JP2018014680A (ja) 撮像装置、制御方法及びプログラム
JP2022124464A (ja) 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220629

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7098332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151