JP7098117B2 - 腰部補助装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ウェブサイト 平成30年6月1日に日本人間工学会第59回大会のウェブサイトにて公開。 発表 平成30年6月3日に日本人間工学会第59回大会にて発表。
本発明は、腰部補助装置に関する技術分野に属する。
超高齢化社会の進行に伴い、介護分野の作業者の負担は増大している。このため、作業者の前屈動作や重量物の持ち上げ動作を補助し、作業者の負担、特に作業者の腰部の負担を軽減させる腰部補助装置が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1には、装着者の腰部または股関節の左右方向両側近傍にそれぞれ配置され、装着者の上体及び大腿部の動きに追従する方向に、上体及び大腿部の動きを補助するための駆動トルクを発生する2つの電動モータと、装着者の胸部及び腰部に装着され、2つの電動モータの回転軸及び固定端側のうちのいずれか一方が固定される上体フレームと、一端部が回転駆動部の回転軸および固定端側のうちのいずれか他方に固定され、他端部が大腿部の側部に装着される2つの大腿部フレームとを含むパワーアシストロボット装置が開示されている。
特開2013-138848号公報
ところで、腰部補助装置は、利用者が装着して使用するものである以上、作動前の装着段階における利用者の負担を軽減するために、出来る限り部品点数を減らして、重量を軽くすることが求められる。特許文献1に記載のパワーアシストロボット装置は、アクチュエータに相当する電動モータを2つ設けなければならず、重量が大きくなりやすい。
また、電動モータにより補助力を生成する場合、電動モータの速度を人間の動きに適応させるために、減速機を設ける必要がある。電動モータが2つ必要な場合には、当然、減速機も2つ設けなければならず、このことからも重量が大きくなりやすい。
本発明の主な目的は、部品点数が少なく、重量が軽減された腰部補助装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、装着者の腰部を支点とする動作を補助する腰部補助装置を対象として、前記装着者の背部に装着される背部フレームと、前記装着者の腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる一対の腰部フレームと、前記一対の腰部フレームの前端側にそれぞれ取り付けられ、前記装着者の両脚にそれぞれ装着される一対の脚部フレームと、前記背部フレームと前記各腰部フレームとを連結させ、前記背部フレームを前記各腰部フレームに対して前後方向に相対回転可能にさせる一対の関節部と、前記背部フレームに取り付けられ、前記装着者の肩部に掛け回される一対の肩ベルトと、前記背部フレームに設けられるアクチュエータと、前記アクチュエータと第1線状部材により連結され、該アクチュエータにより上下動するスライド体と、前記背部フレームに設けられ、前記スライド体がスライドするスライドレールと、前記スライド体から左右方向に延びた後、前側に向かって延び、前記各腰部フレームにおける前記各関節部よりも前側の部分にそれぞれ固定される第2線状部材と、を備え、前記スライド体は、前記スライドレールをスライドするスライダ本体と、前記第1線状部材が結合される結合部と、前記スライダ本体に固定され、前記スライダ本体と結合部とを連結するスライダ連結部と、前記スライダ連結部に設けられ、前記スライド体の移動方向及び左右方向の両方に直交する方向に延びる回転軸を有するプーリーと、を有し、前記第2線状部材は、1本の部材でありかつ両端部が前記プーリーから左右に延びて、各腰部フレームにそれぞれ固定されており、前記第2線状部材の長手方向の中間部は、前記プーリーから左側に延びる部分の長さと前記プーリーから右側に延びる部分の長さとを変更可能に、前記プーリーに巻き掛けられていて、前記装着者が腰部を支点に上体を前傾させた状態で、前記アクチュエータを駆動させて、前記第1線状部材が巻き取られて、前記スライダ本体を前記スライドレールに沿って上側又は下側にスライドさせたときに、前記スライダ本体と共に前記中間プーリーが移動して、前記第2線状部材の張力が増加することで、前記装着者の背部を起き上がらせる補助力が生成される、という構成とした。
この構成によると、補助力の基となる線状部材の張力は、スライド体の上下動により増減される。このため、アクチュエータはスライド体を上下させるもののみ設ければよい。したがって、1つのアクチュエータで装着者に補助力を付与できるため、腰部補助装置の部品点数を少なくして、該腰部補助装置の重量を軽減することができる。
ここで、装着者が右足を左足に対して前側に出したときには、装着者の上体と右足との間のなす前側の角度は、直立状態よりも小さくなる。つまり、装着者の右半身は前傾姿勢になったような状態となる。一方で、装着者が右足を左足に対して前側に出したときには、装着者の上体と左足との間のなす前側の角度は、直立状態よりも大きくなる。つまり、装着者の左半身は後側に反ったような状態となる。このため、装着者が右足を左足に対して前側に出したときには、線状部材のうちプーリーから右側に延びる部分(以下、単に右側部分という)が引っ張られる一方で、線状部材のうちプーリーから左側に延びる部分(以下、単に左側部分という)は緩みそうになる。
前記構成によると、装着者が右足を左足に対して前側に出したときには、線状部材の右側部分の長さが長くし、左側部分の長さを短くすることができる。これにより、線状部材の右側部分の張り及び左側部分の緩みが抑制される。この結果、アクチュエータが駆動した際の、線状部材の右側部分の張力と左側部分の張力とが均等になる。したがって、アクチュエータが1つであっても、装着者の左側及び右側にかかる補助力を均等にすることができる。
また、プーリーの回転を利用して、線状部材の左側部分の長さと右側部分の長さとを容易に調整することができる。これにより、装着者の左側及び右側にかかる補助力をより効率的に均等にすることができる。
前記腰部補助装置において、前記各腰部フレームの前記背部フレームに対する左右方向の位置を、前記各脚部フレームを含めてそれぞれ調整する左右位置調整機構を更に備える、という構成でもよい。
この構成によると、装着者の腰幅に合わせて、前記各腰部フレーム及び各脚部フレームの左右方向の位置を変更することができる。これにより、腰部補助装置の装着性を向上させることができる。
前記腰部補助装置において、前記各腰部フレームは、前記各脚部フレームをそれぞれ左右方向に回動させる回転機構をそれぞれ有する、という構成でもよい。
この構成によると、例えば、装着者が股を開きながら膝を曲げたいときに、各脚部フレームを回転させることで、各脚部フレームの位置を装着者の脚の動きに合わせることができる。これにより、腰部補助装置の装着性をより向上させることができる。
本発明の他の態様は、装着者の腰部の動作を補助する腰部補助装置を対象として、前記装着者の背部に装着される背部フレームと、前記装着者の前記腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる一対の腰部フレームと、前記一対の腰部フレームの前端側にそれぞれ取り付けられ、前記装着者の両脚にそれぞれ装着される一対の脚部フレームと、前記背部フレームと前記各腰部フレームとを連結させ、前記背部フレームを前記各腰部フレームに対して前後方向に相対回転可能にさせる一対の関節部と、前記背部フレームに設けられる回転式アクチュエータと、一端部が前記各腰部フレームにおける前記各関節部よりも前側の部分にそれぞれ固定される一方、他端部が後側に向かって延びた後、前記回転式アクチュエータに向かってそれぞれ延びる一対の線状部材と、前記各線状部材の他端部がそれぞれ引っ掛けられ、前記回転式アクチュエータにより回転駆動して前記各線状部材をそれぞれ巻き取る一対の巻取部とを備え、前記装着者が腰部を支点に上体を前傾させた状態で、前記回転式アクチュエータを駆動させて、前記一対の巻取部に前記各線状部材を巻き取らせたときに、前記各線状部材の張力が増加して、前記装着者の背部を起き上がらせる補助力が生成される、という構成とした。
この構成でも、1つのアクチュエータで作業者の腰部の左右に補助力を付与できるため、腰部補助装置の部品点数を少なくして、該腰部補助装置の重量を軽減することができる。また、スライド体を設ける必要がなくなるため、スライド体が上下動するスペースを設ける必要がなくなり、腰部補助装置をコンパクトにすることができる。
本発明によると、1つのアクチュエータで作業者の腰部の左右に補助力を付与でき、腰部補助装置の部品点数を少なくして、該腰部補助装置の重量を軽減することができる。
実施形態1に係る腰部補助装置の背面図である。 腰部補助装置の右側面図である。 腰部補助装置の動作を示す図であって、装着者の上体が前傾姿勢となった状態を示す。 腰部補助装置の動作を示す図であって、図3の状態から電動モータが駆動した状態を示す。 左足に対して右足を前側に出したときのワイヤの動作を示す図であって、(a)は右側側面図、(b)は背面図を示す。 腰部補助装置を装着して重量物の持上動作及び載置動作を行ったときに作業者の腰部にかかるトルクを示すグラフである。 実施形態2に係る腰部補助装置の背面図である。 実施形態2に係る腰部補助装置の右側面図である。 実施形態2に係る腰部補助装置の動作を示す図であって、装着者の上体が前傾姿勢となった状態を示す。 実施形態2に係る腰部補助装置の動作を示す図であって、図3の状態から電動モータが駆動した状態を示す。 実施形態3に係る腰部補助装置の背面図である。 実施形態3に係る腰部補助装置の右側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る腰部補助装置について説明する。尚、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
また、特に断りのない限り、上下方向、前後方向、及び左右方向は、装着者が腰部補助装置を装着した状態を基準として、装着者から見て上側を「上」、下側を「下」、前側を「前」、後側を「後」と呼び、装着者の左手側を「左」、右手側を「右」と呼ぶ。
また、特に断りのない限り、装着者が腰部補助装置を装着した状態において、左右方向における装着者に近づく方向を内側、装着者から遠ざかる方向を外側という。
(実施形態1)
図1及び図2は、実施形態1に係る腰部補助装置100を示す。この腰部補助装置100は、所謂パワーアシストスーツであり、介護現場で介護者が被介護者を立ち上がらせたり、農作業現場で重量物を持ち上げたりする際に、装着者Pの腰部を支点とする動作を補助するものである。
腰部補助装置100は、装着者Pの背部に装着される背部フレーム10と、装着者Pの腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる左右一対の腰部フレーム20と、左右一対の腰部フレーム20の前端側にそれぞれ取り付けられ、装着者Pの両脚にそれぞれ装着される左右一対の脚部フレーム30とを備える。尚、本実施形態1において、腰部フレーム20等、左右に設けられるものは左右対称な構成となっている。
背部フレーム10は、図1に示すように、上側から下側に向かって三つ叉に広がる形状をなしている。具体的には、左右方向の中央かつ上側の部分が上側に向かって突出し、左下側の端部、右下側の端部、及び左右方向の中央かつ下側の部分が下側に向かって突出した形状をなしている。以下の説明では、背部フレーム10における上側に向かって突出した部分を上側突出部10aといい、背部フレーム10における左右方向の中央かつ下側の部分で下側に向かって突出した部分を下側突出部10bといい、背部フレーム10における左下側の突出部分を左側突出部10cといい、背部フレーム10における右下側の突出部分を右側突出部10dという。尚、本実施形態1では、背部フレーム10は、例えば、アルミ鋼板を加工して形成されている。
上側突出部10aには、装着者Pの肩部に掛け回される左右一対の肩ベルト101の一端部が取り付けられている。各肩ベルト101の他端部は、装着者Pの肩部を巻くようにループした後、左右の肩ベルト締結部14(図2参照)にそれぞれ締結されている。左右の肩ベルト締結部14は、背部フレーム10の左側突出部10c及び右側突出部10dの上側の部分にそれぞれ設けられている。各肩ベルト締結部14は、左右方向に延びるスリット状をなしている。各肩ベルト101の他端部は、ボルト等の締結部材を介して、各肩ベルト締結部14にそれぞれ締結固定される。前記締結部材を緩めて、該締結部材ごと肩ベルト101をスリットに沿って左右方向に移動させれば、肩ベルト101の左右方向の位置を調整することができるようになっている。
また、図示は省略しているが、背部フレーム10の前側の部分には、装着者Pの腰部に巻き付けられる腰ベルトが設けられている。
図1及び図2に示すように、左側突出部10c及び右側突出部10dには、背部フレーム10と左右の腰部フレーム20とをそれぞれ連結する連結フレーム40が締結される連結フレーム締結部18がそれぞれ設けられている。左側の連結フレーム締結部18は左側に向かって上側に傾斜したスリット状をなしており、右側の連結フレーム締結部18は右側に向かって上側に傾斜したスリット状をなしている。各連結フレーム40は、ボルト等の締結部材を介して各連結フレーム締結部18にそれぞれ締結固定されている。前記締結部材を緩めて、該締結部材ごと連結フレーム40をスリットに沿って左右方向に移動させれば、腰部フレーム20の位置を調整することができるようになっている。つまり、連結フレーム締結部18は、左右位置調整機構を構成する。
図1及び図2に示すように、連結フレーム40は、連結フレーム締結部18から斜め下側に延びる後端部41と、後端部41から前側に向かって延びる中間部42と、中間部42の前端から前側かつ下側に向かって斜めに延びる前端部43とを有する。後端部41には、回転軸が上下方向に延びる第1プーリー61が設けられている。中間部42内には、回転軸が左右方向に延びる第2プーリー62が設けられている。前端部43内には、回転軸が左右方向に延びる第3プーリー63が設けられている。
図1及び図2に示すように、各腰部フレーム20は、連結フレーム40の前端から前側に向かって延び、連結フレーム40の前端部43に、該連結フレーム40に対して相対回転可能に取り付けられる第1可動部21と、該第1可動部21に対して相対回転可能に取り付けられる第2可動部22とをそれぞれ有する。
各第1可動部21は、図1及び図2に示すように、左右方向に離間して配置されかつ逆三角形状をなす一対のプレート21a(左右合わせて二対のプレート21a)をそれぞれ有する。一対のプレート21aは、後側の端部が第3プーリー63を支持する回転軸を介して、連結フレーム40の前端部43と連結されている。背部フレーム10が前後に傾くときは、該背部フレーム10は前記回転軸を中心に回動する。つまり、前記回転軸は関節部に相当する。以下の説明では、該回転軸を関節部51という。
各第1可動部21において、一対のプレート21aの間には、前記第3プーリー63と、回転軸が左右方向に延びる第4プーリー64と、回転軸が左右方向に延びる第5プーリー65とが設けられている。第3~第5プーリー63~65は、図8に示すように、プレート21aを左右方向からみたときに、該プレート21aの各角部の位置にそれぞれ位置する。
各第2可動部22は、図1に示すように、第1可動部21を構成する一対のプレート21aの間に配置されている。各第2可動部22は、図1に示すように、第5プーリー65に取り付けられている。各第2可動部22の前側端部には、後述の第2ワイヤ92が固定されるワイヤ固定部22aがそれぞれ設けられている。
各脚部フレーム30は、図1に示すように、連結部31を介して第2可動部22にそれぞれ支持されている。具体的には、連結部31の下端部に設けられかつ左右方向に延びるシャフト31aに、脚部フレーム30がそれぞれ支持されている。各連結部31と各脚部フレーム30との間には、捻りコイルバネ33が設けられている。この捻りコイルバネ33は、脚部フレーム30に対して内側向きの力を付与する。
各脚部フレーム30の下端部には、左右方向に延びる支軸34を介して、大腿パット35がそれぞれ取り付けられている。各大腿パット35は、装着者の大腿部に適合できるように、半円筒状に構成されている。各大腿パット35は、支軸34周りにそれぞれ回動可能である。
背部フレーム10には、アクチュエータとしての電動モータ70と、電動モータ70により上下動するスライダ80とが設けられている。電動モータ70は、スライダ80の上側に配置されている。電動モータ70とスライダ80とは第1ワイヤ91により接続されている。
電動モータ70は、回転軸が前後方向を向くように配置されている。具体的には、電動モータ70は、回転軸が該背部フレーム10の厚み方向となるように、該背部フレーム10に直接嵌め込まれている。電動モータ70の詳細な構成は、前記実施形態1と同じである。
電動モータ70の後側には、第1ワイヤ91を巻き取る巻取部71が設けられている。巻取部71は、電動モータ70の回転軸と同軸になるように配置されている、巻取部70は、電動モータ70が駆動したときに回転して第1ワイヤ91を巻き取る。
スライダ80は、背部フレーム10に設けられかつ上下方向に延びるスライドレール17に沿って上下方向にスライドする。スライダ80は、図1及び図2に示すように、スライドレール17をスライドするスライダ本体81と、第1ワイヤ91の巻取部71とは反対側の端部が結合されるワイヤ結合部82と、スライダ本体81とワイヤ連結部82とを連結するスライダ連結部83とを有する。
図1及び図2に示すように、スライダ本体81及びスライダ連結部83はそれぞれブロック状をなしている。スライダ本体81とスライダ連結部83とは、複数のボルト(本実施形態では4つのボルト)により結合されている。ワイヤ結合部82は、スライダ連結部83の上端部にボルトにより固定されている。ワイヤ結合部82には、実際に第1ワイヤ91が結合されるワイヤ結合孔を有するピン82aが嵌め込まれている。該ピン82aは、ワイヤ結合孔が上側に位置するようにワイヤ結合部82に嵌め込まれている。
電動モータ70が駆動して巻取部71が回転すると、第1ワイヤ91が巻取部71に巻き取られて、スライダ80はスライドレール17に沿って上側に移動する。一方で、第1ワイヤ91が巻取部71に巻き取られた状態から電動モータ70が停止すると、スライダ80の自重により、スライダ80はスライドレール17に沿って下側に移動する。このとき、第1ワイヤ91は巻取部71から送り出される。尚、スライドレール17の上端部及び下端部には、スライド本体81がスライドレール17から外れないようにするためのストッパ17aがそれぞれ設けられている。
図1及び図2に示すように、スライダ80、詳しくはスライダ連結部83には、前後方向、より詳しくは、スライダ80の移動方向及び左右方向の両方に直交する方向に延びる回転軸を有する中間プーリー84が設けられている。中間プーリー84には、第2ワイヤ92が1周巻き掛けられている。第2ワイヤ92は1本の長いワイヤであって、中間プーリー84には、第2ワイヤ92の長手方向の中間部が巻き掛けられている。中間プーリー84が回転したときには、第2ワイヤ92のうちスライダ80から右側に延びる部分(以下、単に右側部分92aという)と、第2ワイヤ92のうちスライダ80から左側に延びる部分(以下、単に左側部分92bという)との長さが変化する。つまり、第2ワイヤ92の長手方向の中間部は、第2ワイヤの左側部分92bの長さと右側部分92aの長さとを変更可能に、スライダ80(厳密には中間プーリー84)に掛けられている。
図1に示すように、第2ワイヤ92は、中間プーリー84から左右の第1プーリー261に向かって、それぞれ、斜め下側に延びている。第2ワイヤ92は、図2に示すように、第1プーリー61に後側から掛けられて前側に向かって延びた後、第2プーリー62に上側から掛けられて、第3プーリー63に後側から掛けられている。その後、第2ワイヤ92は、第4プーリー64に前側から掛けられた後、第5プーリー65に後側から掛けられて、第2可動部22のワイヤ固定部22aにそれぞれ固定されている。
次に、実施形態1に係る腰部補助装置100の動作について、図3及び図4を参照しながら説明する。
まず、初期状態として、電動モータ70が駆動しておらず、スライダ80は、自重によって、スライドレール17における最も下側の位置に位置しているとする。この初期状態から、図3に示すように、腰部補助装置100を装着した装着者Pの上体が腰部を支点に前傾姿勢になったとする。このとき、背部フレーム10は、関節部51を支点に前側に回動した状態となる。
図3の状態から電動モータ70を駆動させると、第1ワイヤ91が巻き取られて、スライダ80はスライドレール17に沿って上側(電動モータ70に近づく側)に移動する。これにより、第2ワイヤ92が引っ張られて第2ワイヤ92の張力が増加する。第2ワイヤ92の張力が増加することにより、第3プーリー63が前側に押される。第3プーリー63が前側に押されることで、背部フレーム10は、該腰部フレーム20と背部フレーム10とのなす前側の角度が大きくなるように、各関節部51を支点に回転しようとする。この回動力が、図4に矢印で示すように、背部フレーム10を起こし上げる補助力として該背部フレーム10に伝達される。この補助力は、各肩ベルト101を介して装着者Pに伝達される。これにより、装着者Pは楽に上体を起き上がらせることができる。このように、実施形態1に係る腰部補助装置100は、第2ワイヤ92の張力が増加することで、装着者Pの背部を起き上がらせる補助力が生成される。
以上のように、本実施形態1に係る腰部補助装置100は、補助力の基となる第2ワイヤ92の張力は、スライダ80の上下動により増減される。このため、電動モータ70はスライダ80を上下させるものを1つ設ければよい。したがって、1つの電動モータ70で装着者Pに補助力を付与できるため、腰部補助装置100の部品点数を少なくして、該腰部補助装置100の重量を軽減することができる。
ここで、図5に示すように、装着者Pが右足を左足に対して前側に出したとする。このとき、装着者Pの上体と右足との間のなす前側の角度は、直立状態よりも小さくなるため、装着者Pの右半身は前傾姿勢になったような状態となる。一方で、装着者Pの上体と左足との間のなす前側の角度は、直立状態よりも大きくなるため、装着者Pの左半身は後側に反ったような状態となる。このため、仮に、第2ワイヤ92が、右側部分92aの長さ及び左側部分92bの長さを変更不能にスライダ80に固定されていたとすると、右側部分92aは引っ張られる一方で、左側部分92bは緩む。この状態で電動モータ70が駆動すると、右側部分92aにかかる張力と左側部分92bにかかる張力とに大きな差が生じて、左右の補助力にアンバランスが生じてしまう。
これに対して、本実施形態1の腰部補助装置100は、装着者Pが右足を左足に対して前側に出したときには、中間プーリー84が回転して、右側部分92aの長さが長くなる一方で、左側部分92bの長さが短くなる。これにより、右側部分92aの張り及び左側部分92bの緩みが抑制される。この結果、電動モータ70が駆動した際の、第2ワイヤ92の右側部分92aの張力と左側部分92bの張力とが均等になる。したがって、電動モータ70が1つであっても、装着者Pの左側及び右側にかかる補助力を均等にすることができる。
図6は、腰部補助装置100を装着して重量物の持上動作及び載置動作を行ったときに作業者の腰部にかかるトルクを示すグラフである。より具体的には、図6は、作業者が、上体を前傾状態から直立状態にするように重量物の持上動作を行った後、上体を直立状態から前傾状態にするように該重量物の載置動作を行った場合に作業者の腰部にかかるトルクの変化を示している。このグラフの縦軸は、作業者の腰部にかかるトルクを示し、グラフの横軸は時間を示す。また、図6において、実線は腰部補助装置100を装着した場合に作業者の腰部にかかるトルクを示し、破線は腰部補助装置100を装着していない場合に作業者の腰部にかかるトルクを示す。
時間t0から時間t1は、作業者が重量物の持上動作を行っている期間である。図6に示すように、腰部補助装置100を装着している方が腰部にかかるトルクが小さいことが分かる。これは、腰部補助装置100により生成される補助力により、作業者の上体を起き上がらせる動作が補助されるためである。
時間t1から時間t2の間は、作業者が重量物を持ち上げたまま直立状態を維持している期間である。この期間中も電動モータ70は駆動しており、作業者には補助力が付与されている。図6に示すように、この期間の間も僅かではあるが、腰部補助装置100を装着した場合の方が、作業者の腰部にかかるトルクが低くなる。
時間t2から時間t3の間は、作業者が重量物の載置動作を行っている期間である。図6に示すように、腰部補助装置100を装着している方が腰部にかかるトルクが小さいことが分かる。これは、腰部補助装置100により生成される補助力により、作業者が重量物を持ったまま上体を前傾状態に維持する姿勢が補助されるためである。
以上のように、本実施形態1に係る腰部補助装置100によると、装着者Pによる重量物の持上動作及び載置動作が適切に補助される。
また、本実施形態1の腰部補助装置100は、各連結フレーム締結部18により、各腰部フレーム20の左右方向の位置を、各脚部フレーム30を含めてそれぞれ調整することができる。これにより、装着者の腰幅に合わせて、前記各腰部フレーム20及び各脚部フレーム30の左右方向の位置を変更することができ、腰部補助装置100の装着性を向上させることができる。
(実施形態2)
以下、実施形態2について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明において実施形態1と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
腰部補助装置200は、装着者Pの背部に装着される背部フレーム210と、装着者Pの腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる左右一対の腰部フレーム20と、左右一対の腰部フレーム220の前端側にそれぞれ取り付けられ、装着者Pの両脚にそれぞれ装着される左右一対の脚部フレーム230とを備える。尚、本実施形態2でも、前記実施形態1と同様に、腰部フレーム220等、左右に設けられるものは左右対称な構成となっている。
背部フレーム210は、上側から見て、左側の端部が右側に向かって開放されたU字状をなし、右側の端部が左側に向かって開放されたU字状をなしている。具体的には、背部フレーム210は、装着者Pの背部に接触する矩形状の本体部211を有する。本体部211の左右方向の端部には、後側に向かってそれぞれ延びかつ上下方向に延びる左右一対のサイド部212(図8参照)が設けられている。左側のサイド部212からは、上下方向に延びるバック部213が右側に突出する一方、右側のサイド部212からは、上下方向に延びるバック部213が左側に突出している。本実施形態2でも、前記実施形態1と同様に、背部フレーム210は、例えば、アルミ鋼板を加工して形成されている。背部フレーム210は、比較的コンパクトに形成されており、例えば、上下方向の幅は400mm程度であり、左右方向の幅は150mm程度である。
背部フレーム210には、装着者Pの肩部に掛け回される左右一対の肩ベルト201が取り付けられている。具体的には、左右のサイド部212には、各肩ベルト201の一端部がそれぞれ取り付けられる左右一対の横側ベルト係止部214が設けられている。各肩ベルト201の他端部は、各横側ベルト係止部214から装着者Pの肩部に掛け回されるように上側に向かって延び、Y字状の結合部材202で1つにまとめられている。結合部材41の各肩ベルト201とは反対側の端部は、本体部211の上端部に設けられた上側ベルト係止部215に取り付けられている。
図7及び図8に示すように、各サイド部214の下端部からは、左右一対の第1シャフト251がそれぞれ左右方向に延びている。各第1シャフト251の外側の端部には、腰部フレーム220が、第1シャフト251周りに回転可能にそれぞれ取り付けられている。つまり、第1シャフト251により、背部フレーム210は各腰部フレーム220に対して前後方向に相対回転可能となっている。このことから、一対の第1シャフト251は、一対の関節部に相当する。
各第1シャフト251における背部フレーム210に近い側の端部には、各第1シャフト251を背部フレーム210側に向かって付勢するバネ253が設けられている。各バネ253は、各サイド部212にそれぞれ固定されたシャフト位置調整装置250に配設されている。
各シャフト位置調整装置250は、各サイド部212に固定されかつ第1シャフト251を支持する支持部252と、前記バネ253とをそれぞれ有する。各第1シャフト251を背部フレーム210から離れるように、バネ253の付勢力に抗して左右方向に引っ張ると、腰部フレーム220や脚部フレーム230ごと第1シャフト251が左右方向に移動する。そして、各第1シャフト251が左右方向にそれぞれ引っ張られた状態で、各第1シャフト251を離すと、各バネ253の付勢力により、腰部フレーム220等ごと各第1シャフト251が各支持部252に入り込むようにそれぞれ移動する。これにより、腰部フレーム220の背部フレーム210に対する左右方向の位置が、装着者Hの体格に合わせて調整される。このことから、第1シャフト251及びシャフト位置調整装置250は、左右位置調整機構に相当する。
図7及び図8に示すように、各腰部フレーム220は、第1シャフト251を介して背部フレーム210と連結された第1フレーム部221と、各脚部フレーム230が取り付けられた第2フレーム部222と、第1フレーム部221と第2フレーム部222との間に設けられた脚部回転機構223とそれぞれを有している。第1フレーム部221と脚部回転機構223とは第1アーム224を介して連結され、第2フレーム部222と脚部回転機構223とは第2アーム225を介して連結されている。
各第1フレーム部221は、左右方向に離間して配置された一対のプレート221a(左右合わせて二対のプレート221a)をそれぞれ有する。各第1フレーム部221において、一対のプレート221aの間には、第1プーリー261、第2プーリー262、及び第3プーリー263がそれぞれ配置されている。第1~第3プーリー261~263は、一対のプレート221aを左右方向に貫通する軸にそれぞれ支持されている。
図8に示すように、第1~第3プーリー261~263は、それぞれ、第1シャフト251よりも下側に位置する。第1プーリー261は、第1シャフト251の後側かつ下側に配置されている。第2プーリー262は、第1プーリー261の前側かつ下側に配置されている。第3プーリー263は、第2プーリー262の前側かつ下側であって、プレート221aの前側かつ下側の端部に配置されている。第2プーリー262の径は、第1及び第3プーリー261,263の径よりも大きい。一方で、第2プーリー262の溝幅は、第1及び第3プーリー261,263の溝幅よりも小さい(図7参照)。
各第1アーム224は、図7及び図8に示すように、その一端部が対応する第1シャフト251を中心に前後方向に回転可能に取り付けられている。各第1アーム224の他端部は、第1シャフト251から前側かつ下側に斜めに延びた後、前側に向かって水平に延びている。各第1アーム224の他端部には、脚部回転機構223がそれぞれ設けられている。
各脚部回転機構223は、各脚部フレーム230を、第2プレート部222ごと左右方向に回動可能にする機構である。各脚部回転機構223は、第1アーム224から前側に延びる第2シャフト223aをそれぞれ有する。第2シャフト223aは、第1アーム224と単一部材でもよく、別体でもよい。
各第2アーム225は、図7及び図8に示すように、脚部回転機構223から下側に向かって延びている。各第2アーム225は一対のプレート部材により構成されている。各第2アーム225の下端部には、第4プーリー264がそれぞれ配置されている。第4プーリー264は左右方向に貫通する軸に支持されている。
各第2フレーム部222は、第2アーム225を構成する一対のプレート部材の間に配置されている。各第2フレーム部222は、図7に示すように、第4プーリー264に取り付けられている。各第2フレーム部222の前側端部には、後述する第2ワイヤ92が固定されるワイヤ固定部222aがそれぞれ設けられている。
各脚部フレーム230は、図7に示すように、連結部231を介して第2フレーム部222にそれぞれ支持されている。各脚部フレーム230の詳細な構成は、前記実施形態1と同じである。
背部フレーム210には、アクチュエータとしての電動モータ70と、電動モータ70により上下動するスライダ80とが設けられている。電動モータ70は、スライダ80の上側に配置されている。電動モータ70とスライダ80とは第1ワイヤ91により接続されている。
背部フレーム210には、アクチュエータとしての電動モータ70と、電動モータ70により上下動するスライダ80とが設けられている。電動モータ70は、スライダ80の上側に配置されている。電動モータ70とスライダ80とは第1ワイヤ91により接続されている。
電動モータ70は、回転軸が前後方向を向くように配置されている。具体的には、電動モータ70は、回転軸が該背部フレーム210の厚み方向となるように、該背部フレーム210に直接嵌め込まれている。電動モータ70の詳細な構成は、前記実施形態1と同じである。
スライダ80は、前記実施形態1と同様に、背部フレーム210に設けられかつ上下方向に延びるスライドレール17に沿って上下方向にスライドするように構成されている。スライダ80の詳細な構成は、前記実施形態1と同じである。
図7及び図8に示すように、スライダ連結部83には、前後方向、より詳しくは、スライダ80の移動方向及び左右方向の両方に直交する方向に延びる回転軸を有する中間プーリー84が設けられている。中間プーリー84には、第2ワイヤ92が1周巻き掛けられている。第2ワイヤ92は1本の長いワイヤであって、中間プーリー84には、第2ワイヤ92の長手方向の中間部が巻き掛けられている。本実施形態2でも、前記実施形態1と同様に、第2ワイヤ92の長手方向の中間部は、第2ワイヤ92の左側部分92bの長さと右側部分92aの長さとを変更可能に、スライダ80(厳密には中間プーリー84)に掛けられている。
図7に示すように、第2ワイヤ92は、中間プーリー84から左右の第1プーリー261に向かって、それぞれ、斜め下側に延びている。第2ワイヤ92は、図8に示すように、第1プーリー261に後側から掛けられて前側に向かって延びた後、第2プーリー262に前側から掛けられて、第3プーリー263に後側から掛けられている。第2ワイヤ92は、第3プーリー263に掛けられた後、第4プーリー264に下側から掛けられて、プレートのワイヤ固定部222aにそれぞれ固定されている。各ワイヤ固定部222aは、各第1シャフト251よりも前側に位置する。つまり、第2ワイヤ92は、各腰部フレーム220における各第1シャフト251(各関節部)よりも前側の部分にそれぞれ固定される線状部材に相当する。
次に、実施形態2に係る腰部補助装置200の動作について、図9及び図10を参照しながら説明する。
まず、初期状態として、電動モータ70が駆動しておらず、スライダ80は、自重によって、スライドレール17における最も下側の位置に位置しているとする。この初期状態から、図9に示すように、腰部補助装置200を装着した装着者Pの上体が腰部を支点に前傾姿勢になったとする。このとき、背部フレーム210は、第1シャフト251を支点に前側に回動した状態となる。
図9の状態から電動モータ70を駆動させると、第1ワイヤ91が巻き取られて、スライダ80はスライドレール17に沿って上側(電動モータ70に近づく側)に移動する。これにより、第2ワイヤ92が引っ張られて第2ワイヤ92の張力が増加する。第2ワイヤ92の張力が増加することにより、腰部フレーム220は、該腰部フレーム220と背部フレーム210とのなす前側の角度が大きくなるように、第1シャフト251を支点に回転しようとする。この腰部フレーム220の回動力が、図10に矢印で示すように、背部フレーム210を起こし上げる補助力として該背部フレーム210に伝達される。この補助力は、各肩ベルト201を介して装着者Pに伝達される。これにより、装着者Pは楽に上体を起き上がらせることができる。このように、実施形態2に係る腰部補助装置200でも、前記実施形態1と同様に、第2ワイヤ92の張力が増加することで、装着者Pの背部を起き上がらせる補助力が生成される。
以上のように、本実施形態2に係る腰部補助装置200でも、前記実施形態1と同様に、補助力の基となる第2ワイヤ92の張力は、スライダ80の上下動により増減される。このため、電動モータ70はスライダ80を上下させるものを1つ設ければよい。したがって、1つの電動モータ70で装着者Pに補助力を付与できるため、腰部補助装置200の部品点数を少なくして、該腰部補助装置200の重量を軽減することができる。
また、本実施形態2でも、前記実施形態1と同様に、スライダ80に中間プーリー84が設けられている。これにより、装着者Pが、一方の足を他方の足に対して前側に出した状態で電動モータ70が駆動したとしても、第2ワイヤ92の右側部分92aの張力と左側部分92bの張力とは均等になる。したがって、電動モータ70が1つであっても、装着者Pの左側及び右側にかかる補助力を均等にすることができる。
さらに、本実施形態2に係る腰部補助装置200の各腰部フレーム220は、各脚部フレーム230をそれぞれ左右方向に回動させる脚部回転機構223をそれぞれ有する。装着者Pが股を開きながら膝を曲げたいときに、各脚部フレーム230を脚部回転機構223の第2シャフト223aを中心に回転させることで、各脚部フレーム230の位置を装着者Pの脚の動きに合わせることができる。これにより、腰部補助装置200の装着性をより向上させることができる。
(実施形態3)
以下、実施形態3について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明において実施形態1及び2と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態3に係る腰部補助装置300は、背部フレーム310や腰部フレーム320等の構成は、実施形態1と同じであるが、スライダが設けられていない点、補助力の基となる張力を生成するワイヤ393が一対設けられている点、及び、電動モータ70(回転式アクチュエータ)の巻取部371が一対設けられている点で、前記実施形態1及び2とは異なる。
具体的には、図11及び図12に示すように、本実施形態3では、各ワイヤ393は、一端部が前記各腰部フレーム220における各関節部251よりも前側の部分に設けられたワイヤ固定部223aそれぞれ固定される一方、他端部が後側に向かって延びた後、電動モータ70に向かってそれぞれ延びている。そして、各ワイヤ393の他端部は、電動モータ70と背部プレート310との間に設けられた一対の巻取部371に引っ掛けられている。
各巻取部371は、電動モータ370の回転軸と同軸になるように配置されている、各巻取部370は、電動モータ370が駆動したときに回転して各ワイヤ393をそれぞれ巻き取る。一対の巻取部371のうちの一方の巻取部371と電動モータ370との間には、逆転ギヤが介在しており、前記一方の巻取部371は、電動モータ370とは逆方向に回転する。一方で、一対の巻取部371のうちの他方の巻取部371は、電動モータ370と同じ向きに回転する。つまり、一対の巻取部371は、互いに逆向きに回転する。
装着者Pが腰部補助装置300を装着した状態で、電動モータ370を作動させると、一対のワイヤ393がそれぞれ巻取部371に巻き取られる。これにより、前記実施形態1及び2と同様に、ワイヤ393の張力が増加するため、装着者Pの背部を起き上がらせる補助力が生成される。したがって、本実施形態3に係る腰部補助装置300であっても、1つの電動モータ70で装着者Pに補助力を付与できるため、腰部補助装置300の部品点数を少なくして、該腰部補助装置300の重量を軽減することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前述の実施形態1及び2では、第2ワイヤ92は中間プーリー84に巻き掛けられていた。これに限らず、例えば、中間プーリー84を設けずに、スライダ80に爪部を設けて、第2ワイヤ92の長手方向の中間部を該爪部に引っ掛けるような構成であってもよい。このとき、第2ワイヤ92が爪部上を左右にスライドできるようにしておけば、第2ワイヤ92の右側部分92aの長さと第2ワイヤ92の左側部分92bの長さとが変更可能になる。
また、前述の実施形態1及び2では、第2ワイヤ92は1本であったが、実施形態3のように2本設けてもよい。このときは、中間プーリー84を設ける必要はなく、各第2ワイヤ92の一端はスライダ80に固定される。
また、前述の実施形態1及び2では、アクチュエータは回転式(電動モータ70)であった。これに限らず、前述の実施形態1及び2では、アクチュエータは、エアシリンダや電磁ソレノイドなどの直動式のものであってもよい。
前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、装着者の腰部の動作を補助する腰部補助装置として有用である。
10,210 背部フレーム
20,220 腰部フレーム
23 脚部回転機構
30,230 脚部フレーム
40 肩ベルト
50 シャフト位置調整装置(左右位置調整機構)
51 関節部
70 電動モータ(アクチュエータ、回転式アクチュエータ)
80 スライダ(スライド体)
84 中間プーリー
92 第2ワイヤ(線状部材)
100,200,300 腰部補助装置
251 第1シャフト(関節部)
371 巻取部
393 ワイヤ(線状部材)

Claims (4)

  1. 装着者の腰部を支点とする動作を補助する腰部補助装置であって、
    前記装着者の背部に装着される背部フレームと、
    前記装着者の腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる一対の腰部フレームと、
    前記一対の腰部フレームの前端側にそれぞれ取り付けられ、前記装着者の両脚にそれぞれ装着される一対の脚部フレームと、
    前記背部フレームと前記各腰部フレームとを連結させ、前記背部フレームを前記各腰部フレームに対して前後方向に相対回転可能にさせる一対の関節部と、
    前記背部フレームに取り付けられ、前記装着者の肩部に掛け回される一対の肩ベルトと、
    前記背部フレームに設けられるアクチュエータと、
    前記アクチュエータと連結され、該アクチュエータにより上下動するスライド体と、
    前記アクチュエータと第1線状部材により連結され、該アクチュエータにより上下動するスライド体と、
    前記背部フレームに設けられ、前記スライド体がスライドするスライドレールと、
    前記スライド体から左右方向に延びた後、前側に向かって延び、前記各腰部フレームにおける前記各関節部よりも前側の部分にそれぞれ固定される第2線状部材と、を備え、
    前記スライド体は、
    前記スライドレールをスライドするスライダ本体と、
    前記第1線状部材が結合される結合部と、
    前記スライダ本体に固定され、前記スライダ本体と結合部とを連結するスライダ連結部と、
    前記スライダ連結部に設けられ、前記スライド体の移動方向及び左右方向の両方に直交する方向に延びる回転軸を有するプーリーと、
    を有し、
    前記第2線状部材は、1本の部材でありかつ両端部が前記プーリーから左右に延びて、各腰部フレームにそれぞれ固定されており、
    前記第2線状部材の長手方向の中間部は、前記プーリーから左側に延びる部分の長さと前記プーリーから右側に延びる部分の長さとを変更可能に、前記プーリーに巻き掛けられていて、
    前記装着者が腰部を支点に上体を前傾させた状態で、前記アクチュエータを駆動させて、前記第1線状部材が巻き取られて、前記スライダ本体を前記スライドレールに沿って上側又は下側にスライドさせたときに、前記スライダ本体と共に前記中間プーリーが移動して、前記第2線状部材の張力が増加することで、前記装着者の背部を起き上がらせる補助力が生成されることを特徴とする腰部補助装置。
  2. 請求項1に記載の腰部補助装置において、
    前記各腰部フレームの前記背部フレームに対する左右方向の位置を、前記各脚部フレームを含めてそれぞれ調整する左右位置調整機構を更に備えることを特徴とする腰部補助装置。
  3. 請求項1又は2記載の腰部補助装置において、
    前記各腰部フレームは、前記各脚部フレームをそれぞれ左右方向に回動させる回転機構をそれぞれ有することを特徴とする腰部補助装置。
  4. 装着者の腰部の動作を補助する腰部補助装置であって、
    前記装着者の背部に装着される背部フレームと、
    前記装着者の前記腰部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前側に向かって延びる一対の腰部フレームと、
    前記一対の腰部フレームの前端側にそれぞれ取り付けられ、前記装着者の両脚にそれぞれ装着される一対の脚部フレームと、
    前記背部フレームと前記各腰部フレームとを連結させ、前記背部フレームを前記各腰部フレームに対して前後方向に相対回転可能にさせる一対の関節部と、
    前記背部フレームに設けられる回転式アクチュエータと、
    一端部が前記各腰部フレームにおける前記各関節部よりも前側の部分にそれぞれ固定される一方、他端部が後側に向かって延びた後、前記回転式アクチュエータに向かってそれぞれ延びる一対の線状部材と、
    前記各線状部材の他端部がそれぞれ引っ掛けられ、前記回転式アクチュエータにより回転駆動して前記各線状部材をそれぞれ巻き取る一対の巻取部とを備え
    前記装着者が腰部を支点に上体を前傾させた状態で、前記回転式アクチュエータを駆動させて、前記一対の巻取部に前記各線状部材を巻き取らせたときに、前記各線状部材の張力が増加して、前記装着者の背部を起き上がらせる補助力が生成されることを特徴とする腰部補助装置。
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