JP7098087B2 - レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム - Google Patents

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Description

本開示は、レーダ装置を移動させる位置を算出するレーダ位置算出装置及びレーダ位置算出方法と、レーダ位置算出装置を備えるレーダシステムとに関するものである。
HF(High Frequency)帯域の電波は、電離層内で屈折されて、見通し外の遠方まで伝搬されることがある。レーダ装置の中には、HF帯域の電波が電離層内で屈折されることを利用して、見通し外の遠方に存在している目標を検出するレーダ装置がある。
ところで、基地局が複数の船舶のそれぞれと無線通信を行う通信システムの中には、基地局が、複数の船舶のうち、当該基地局からの電波を受信できる船舶を中継器として利用することによって、当該基地局からの電波を受信できない船舶との通信を可能としている通信システムがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2017-69907号公報
従来の上記レーダ装置において利用されるHF帯域の電波は、電離層に対する電波の入射角によっては、電波が電離層内で屈折されずに、通過してしまうことがある。このため、レーダ装置から送信された電波の直接波、及び、電離層内で屈折された電波である電離層反射波のいずれも目標に届かない領域(以下、「不感地帯」と称する)が生じることがある。レーダ装置は、不感地帯に存在している目標を検出することはできない。一方、あるレーダ装置が、不感地帯に存在している目標を検出できない場合でも、当該レーダ装置と異なる位置に存在している他のレーダ装置が、当該目標を検出できることがある。しかし、他のレーダ装置を利用する場合でも、当該他のレーダ装置をどのような位置に配置すべきかを決定する必要があるという課題があった。
特許文献1に記載の基地局は、船舶と無線通信を行うものであって、目標を検出するレーダ装置ではない。基地局からの電波を受信できる船舶は、基地局からの電波を中継する中継器であって、当該レーダ装置と異なる位置に存在している他のレーダ装置ではない。また、基地局からの電波を受信できない船舶は、基地局との通信対象であって、不感地帯に存在している目標ではない。したがって、特許文献1に記載の通信システムにおける電波の中継技術自体を、レーダ装置における上記課題に適用することはできない。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1のレーダ装置及び第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、第nのレーダ装置が、第1のレーダ装置の不感地帯に存在している目標の検出が可能な位置を算出できるレーダ位置算出装置及びレーダ位置算出方法を得ることを目的とする。
本開示に係るレーダ位置算出装置は、第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、第1のレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索する不感地帯探索部と、第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、第nのレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索するレーダ覆域探索部と、第1のレーダ装置及び第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する位置算出部とを備えている。
本開示によれば、第1のレーダ装置及び第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、第nのレーダ装置が、第1のレーダ装置の不感地帯に存在している目標の検出が可能な位置を算出できる。
実施の形態1に係るレーダシステムを示す構成図である。 実施の形態1に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域と、レーダ装置1-1から送信された電波の電離層反射波が到達する領域と、直接波及び電離層反射波の双方が届かない領域である不感地帯とを示す説明図である。 レーダ位置算出装置2の処理手順であるレーダ位置算出方法を示すフローチャートである。 第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。 第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。 第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。 第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。 第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を示す説明図である。 実施の形態2に係るレーダシステムを示す構成図である。 実施の形態2に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 IRIモデルにおける或る地点の電子密度の高度分布を示す説明図である。 経路算出部35により算出される第1の経路を示す説明図である。 実施の形態3に係るレーダシステムを示す構成図である。 実施の形態3に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態4に係るレーダシステムを示す構成図である。 実施の形態4に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るレーダシステムを示す構成図である。
実施の形態1に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。Nは、2以上の整数であればよい。図1に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図1に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
以下、第1のレーダ装置1-1と、第2のレーダ装置1-2とを区別しない場合、レーダ装置1のように表記することがある。
第1のレーダ装置1-1は、通信装置11-1、通信用送受信アンテナ12-1、信号処理装置13-1、移動装置17-1、送信器18-1、送信用アンテナ19-1、受信用アンテナ20-1及び受信器21-1を備えている。
第2のレーダ装置1-2は、通信装置11-2、通信用送受信アンテナ12-2、信号処理装置13-2、移動装置17-2、送信器18-2、送信用アンテナ19-2、受信用アンテナ20-2及び受信器21-2を備えている。
レーダ位置算出装置2は、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32、不感地帯探索部33及び位置算出部34を備えている。
図2は、実施の形態1に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
レーダ位置算出装置2は、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に存在している目標を検出でき、かつ、第1のレーダ装置1-1が、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯に存在している目標を検出できる位置を算出する。しかし、これは一例に過ぎず、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に存在している目標を検出できる位置、又は、第1のレーダ装置1-1が、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯に存在している目標を検出できる位置を算出するようにしてもよい。
ネットワーク3は、例えば、インターネットによって実現される。
ネットワーク3には、第1のレーダ装置1-1、第2のレーダ装置1-2及びレーダ位置算出装置2のそれぞれが接続されている。
通信装置11-1は、第1のレーダ装置1-1が目標の検出処理を開始する前に、レーダ位置算出装置2が、第1の不感地帯と、第1のレーダ覆域とを探索できるようにするため、第1の通信信号を通信用送受信アンテナ12-1に出力する。
また、通信装置11-1は、第1の通信信号を出力したことを知らせるための第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
第1の不感地帯は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1のレーダ装置1-1から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である。第1のレーダ覆域は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波、又は、第1の電離層反射波のいずれかが届く領域である。
通信装置11-2は、第2のレーダ装置1-2が目標の検出処理を開始する前に、レーダ位置算出装置2が、第2の不感地帯と、第2のレーダ覆域とを探索できるようにするため、第2の通信信号を通信用送受信アンテナ12-2に出力する。
また、通信装置11-2は、第2の通信信号を出力したことを知らせるための第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
第2の不感地帯は、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2のレーダ装置1-2から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第2の電離層反射波との双方が届かない領域である。第2のレーダ覆域は、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波、又は、第2の電離層反射波のいずれかが届く領域である。
通信用送受信アンテナ12-1は、通信装置11-1から出力された第1の通信信号に係るHF帯域の電波を空間に放射する。
また、通信用送受信アンテナ12-1は、通信用送受信アンテナ12-2から放射されたHF帯域の電波を受信し、受信した電波に係る第2の送信情報を通信装置11-1に出力する。
通信装置11-1は、第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
通信用送受信アンテナ12-2は、通信装置11-2から出力された第2の通信信号に係るHF帯域の電波を空間に放射する。
また、通信用送受信アンテナ12-2は、通信用送受信アンテナ12-1から放射されたHF帯域の電波を受信し、受信した電波に係る第1の送信情報を通信装置11-2に出力する。
通信装置11-2は、第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
図1に示すレーダシステムでは、通信用送受信アンテナ12-1及び通信用送受信アンテナ12-2のそれぞれが、HF帯域の電波を空間に放射している。しかし、通信用送受信アンテナ12-1及び通信用送受信アンテナ12-2のそれぞれから放射される電波は、電離層によって屈折される電波であればよく、HF帯域の電波に限るものではない。
信号処理装置13-1は、位置情報算出部14-1、時刻同期部15-1及び目標検出部16-1を備えている。
位置情報算出部14-1は、GPS(Global Positioning System)受信機を備えている。
位置情報算出部14-1は、通信装置11-1から、第1の送信情報、又は、第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第1のレーダ装置1-1の位置を算出する。
位置情報算出部14-1は、第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
時刻同期部15-1は、目標を検出するための第1のレーダ信号の放射を指示する第1の制御信号を送信器18-1に出力する。
また、時刻同期部15-1は、第1の制御信号を出力した時刻を示す第1の時刻情報を目標検出部16-1に出力し、第1の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-2に出力する。
目標検出部16-1は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-1から出力された第1のレーダ信号、又は、後述する時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-1から出力された第2のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
信号処理装置13-2は、位置情報算出部14-2、時刻同期部15-2及び目標検出部16-2を備えている。
位置情報算出部14-2は、GPS受信機を備えている。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-2から、第1の送信情報、又は、第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出する。
位置情報算出部14-2は、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
時刻同期部15-2は、目標を検出するための第2のレーダ信号の放射を指示する第2の制御信号を送信器18-2に出力する。
また、時刻同期部15-2は、第2の制御信号を出力した時刻を示す第2の時刻情報を目標検出部16-2に出力し、第2の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-1に出力する。
目標検出部16-2は、時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-2から出力された第2のレーダ信号、又は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-2から出力された第1のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
移動装置17-1は、第1のレーダ装置1-1を移動させる装置である。
移動装置17-2は、第2のレーダ装置1-2を移動させる装置である。
移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17は、レーダ位置算出装置2において、第1の不感地帯、第2の不感地帯、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域のそれぞれの探索が完了するまで、レーダ装置1を繰り返し移動させる。
また、1つ以上の移動装置17は、レーダ位置算出装置2により算出された位置に、レーダ装置1を移動させる。
送信器18-1は、時刻同期部15-1から第1の制御信号を受けると、第1のレーダ信号を送信用アンテナ19-1に出力する。
送信用アンテナ19-1は、送信器18-1から出力された第1のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
送信器18-2は、時刻同期部15-2から第2の制御信号を受けると、第2のレーダ信号を送信用アンテナ19-2に出力する。
送信用アンテナ19-2は、送信器18-2から出力された第2のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
図1に示すレーダシステムでは、送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれが、HF帯域の電波を空間に放射している。しかし、送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれから放射される電波は、電離層によって屈折される電波であればよく、HF帯域の電波に限るものではない。
送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれは、ダイポールアンテナであってもよいし、モノポールアンテナであってもよいし、八木宇田アンテナであってもよい。
図1に示すレーダシステムは、複数の送信用アンテナ19-1及び複数の送信用アンテナ19-2を備えている。しかし、これは一例に過ぎず、図1に示すレーダシステムが備える送信用アンテナ19-1が1つであってもよいし、レーダシステムが備える送信用アンテナ19-2が1つであってもよい。
受信用アンテナ20-1は、送信用アンテナ19-1から放射されたのち、目標に反射された第1のレーダ信号に係る電波、又は、送信用アンテナ19-2から放射されたのち、目標に反射された第2のレーダ信号に係る電波を受信する。
受信用アンテナ20-1は、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-1に出力し、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-1に出力する。
受信器21-1は、受信用アンテナ20-1から出力された第1のレーダ信号、又は、第2のレーダ信号を目標検出部16-1に出力する。
受信用アンテナ20-2は、送信用アンテナ19-2から放射されたのち、目標に反射された第2のレーダ信号に係る電波、又は、送信用アンテナ19-1から放射されたのち、目標に反射された第1のレーダ信号に係る電波を受信する。
受信用アンテナ20-1は、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-2に出力し、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-2に出力する。
受信器21-2は、受信用アンテナ20-2から出力された第2のレーダ信号、又は、第1のレーダ信号を目標検出部16-2に出力する。
受信用アンテナ20-1及び受信用アンテナ20-2のそれぞれは、ダイポールアンテナであってもよいし、モノポールアンテナであってもよい。
通信可否判定部31は、例えば、通信可否判定回路41によって実現される。
通信可否判定部31は、位置情報算出部14-1から第1の位置データを取得し、位置情報算出部14-2から第2の位置データを取得する。
通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A1」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B1」として不感地帯探索部33に出力する。
なお、通信可否判定部31は、移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17が移動する毎に、通信が可能であるか否かを判定し、位置データ組A1をレーダ覆域探索部32、又は、位置データ組B1を不感地帯探索部33に出力する。
また、通信可否判定部31は、通信装置11-2から第2の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、通信装置11-2から第2の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A2」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B2」として不感地帯探索部33に出力する。
なお、通信可否判定部31は、移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17が移動する毎に、通信が可能であるか否かを判定し、位置データ組A2をレーダ覆域探索部32、又は、位置データ組B2を不感地帯探索部33に出力する。
レーダ覆域探索部32は、例えば、レーダ覆域探索回路42によって実現される。
レーダ覆域探索部32は、通信可否判定部31から出力された位置データ組A1及び位置データ組A2のそれぞれを内部メモリに記憶する。
レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A1から、第1のレーダ覆域を探索する。
レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A2から、第2のレーダ覆域を探索する。
不感地帯探索部33は、例えば、不感地帯探索回路43によって実現される。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から出力された位置データ組B1及び位置データ組B2のそれぞれを内部メモリに記憶する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B1から、第1の不感地帯を探索する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B2から、第2の不感地帯を探索する。
位置算出部34は、例えば、位置算出回路44によって実現される。
位置算出部34は、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、レーダ覆域探索部32により探索された第2のレーダ覆域が、不感地帯探索部33により探索された第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を算出する。
位置算出部34は、算出した第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、第1のレーダ装置1-1の移動装置17-1に送信する。
位置算出部34は、算出した第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、第2のレーダ装置1-2の移動装置17-2に送信する。
図1では、レーダ位置算出装置2の構成要素である通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32、不感地帯探索部33及び位置算出部34のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ位置算出装置2が、通信可否判定回路41、レーダ覆域探索回路42、不感地帯探索回路43及び位置算出回路44によって実現されるものを想定している。
通信可否判定回路41、レーダ覆域探索回路42、不感地帯探索回路43及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図3は、レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32、不感地帯探索部33及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
また、図2では、レーダ位置算出装置2の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、レーダ位置算出装置2がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、レーダ位置算出装置2における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図1に示すレーダシステムの動作について説明する。
図4は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域と、レーダ装置1-1から送信された電波の第1の電離層反射波が到達する領域と、直接波及び第1の電離層反射波の双方が届かない領域である第1の不感地帯とを示す説明図である。
図4では、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1に向かって移動している。即ち、図4では、第1の電離層反射波が到達する領域に存在していた第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に移動している。その後、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域に移動している。
最初に、レーダ位置算出装置2が、第1のレーダ装置1-1の第1のレーダ覆域と、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯とを探索するときの動作を説明する。
図5は、レーダ位置算出装置2の処理手順であるレーダ位置算出方法を示すフローチャートである。
まず、第1のレーダ装置1-1の通信装置11-1は、第1の通信信号を通信用送受信アンテナ12-1に出力する。
また、通信装置11-1は、第1の通信信号を出力したことを知らせるための第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
通信用送受信アンテナ12-1は、通信装置11-1から出力された第1の通信信号に係るHF帯域の電波を空間に放射する。
通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波を受信できる位置に、第2のレーダ装置1-2が存在している場合、第2のレーダ装置1-2の通信用送受信アンテナ12-2は、当該電波の直接波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の第1の電離層反射波を受信できる位置に、第2のレーダ装置1-2が存在している場合、通信用送受信アンテナ12-2は、第1の電離層反射波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-2は、通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波又は第1の電離層反射波を受信すると、当該電波に係る第1の送信情報を通信装置11-2に出力する。
通信装置11-2は、第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
位置情報算出部14-1は、通信装置11-1から第1の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第1のレーダ装置1-1の位置を算出し、第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-1から第1の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出し、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
通信可否判定部31は、位置情報算出部14-1から第1の位置データを取得し、位置情報算出部14-2から第2の位置データを取得する。
また、通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得する。
通信可否判定部31は、第1の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A1」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B1」として不感地帯探索部33に出力する。
通信可否判定部31は、位置データ組A1又は位置データ組B1を出力すると、通信可否判定を行ったことを示す第1の通知信号を位置算出部34に出力する。
レーダ覆域探索部32は、通信可否判定部31から位置データ組A1を受けると、位置データ組A1を内部メモリに記憶させる。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から位置データ組B1を受けると、位置データ組B1を内部メモリに記憶させる。
位置算出部34は、通信可否判定部31から第1の通知信号を受けると、第2のレーダ装置1-2の移動装置17-2に対して、現在の位置と異なる位置への移動を指示する移動指令を出力する。
移動装置17-2は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
第1のレーダ装置1-1の通信装置11-1は、移動装置17-2の移動後に、第1の通信信号を通信用送受信アンテナ12-1に出力する。
以降、通信用送受信アンテナ12-1,12-2、位置情報算出部14-1,14-2、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32及び不感地帯探索部33のそれぞれが、上述した動作と同様の動作を行うことにより、位置データ組A1がレーダ覆域探索部32の内部メモリ、又は、位置データ組B1が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
位置算出部34は、さらに、通信可否判定部31から第1の通知信号を受けると、第2のレーダ装置1-2の移動装置17-2に対して、現在の位置と異なる位置への移動を指示する移動指令を出力する。
移動装置17-2は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
通信装置11-1~移動装置17-2の一連の動作は、例えば、M個以上の位置データ組A1がレーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶され、かつ、K個以上の位置データ組B1が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶されるまで、繰り返される。M及びKのそれぞれは、3以上の整数である。
なお、移動装置17-2の移動経路は、例えば、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートが想定される。しかし、移動装置17-2の移動経路は、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートに限るものではなく、例えば、移動開始する前の位置の同心円を通るように旋回するルートであってもよい。
移動装置17-2における一回の移動の距離は、一定である必要はないが、事前に決められている最大移動距離Lmax以下である。最大移動距離Lmaxは、例えば、想定される直接波の到達領域と、想定される第1の電離層反射波の到達領域との直線距離よりも十分に短い距離である。
通信装置11-1~移動装置17-2の一連の動作が完了すると、レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A1から、第1のレーダ装置1-1のレーダ覆域である第1のレーダ覆域を探索する(図5のステップST1)。
移動装置17-1が、移動しておらず、移動装置17-2のみが移動しているため、複数の位置データ組A1に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、一定である。複数の位置データ組A1に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、図6に示すように、変化する。
図6は、第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。
図6において、●印は、第2のレーダ装置1-2の位置を示している。
第1のレーダ装置1-1から見通せる領域は、第1のレーダ装置1-1の通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波が到達する領域である。このため、第2のレーダ装置1-2が当該領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
また、第1のレーダ装置1-1の通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波が到達しない領域であっても、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波が到達する領域に存在していれば、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波を受信する。このため、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波が到達する領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
一方、第2のレーダ装置1-2が、直接波が到達する領域と、第1の電離層反射波が到達する領域との間の第1の不感地帯に存在しているときは、第2のレーダ装置1-2は、電波の直接波及び第1の電離層反射波の双方を受信しない。このため、第2のレーダ装置1-2が、第1の不感地帯に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されない。
レーダ覆域探索部32は、複数の第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置の中で、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下である位置の集合を特定する。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図6に示すように、1つの集合(1)に含められる。
第1の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図6に示すように、1つの集合(2)に含められる。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、第1の電離層反射波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と第1の電離層反射波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。また、第1の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、直接波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と直接波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。このため、直接波の到達領域に含まれている位置と、第1の電離層反射波の到達領域に含まれている位置とは区別される。
レーダ覆域探索部32は、集合(1)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(2)に含められる複数の位置の全てを包含する領域とを算出する。
複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
レーダ覆域探索部32は、集合(1)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(2)に含められる複数の位置の全てを包含する領域との双方を、第1のレーダ装置1-1の第1のレーダ覆域であると認定する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B1から、第1のレーダ装置1-1の不感地帯である第1の不感地帯を探索する(図5のステップST2)。
移動装置17-1が、移動しておらず、移動装置17-2のみが移動しているため、複数の位置データ組B1に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、一定である。複数の位置データ組B1に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、図7に示すように、変化する。
図7は、第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。
図7において、●印は、第2のレーダ装置1-2の位置を示している。
第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1から放射された電波の直接波の到達領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第2の位置データを含む位置データ組B1は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
第2のレーダ装置1-2が、第1の不感地帯に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組B1は、不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波の到達領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第2の位置データを含む位置データ組B1は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
不感地帯探索部33は、複数の第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置の中で、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下である位置の集合を特定する。
第1の不感地帯に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図7に示すように、1つの集合(3)に含められる。
不感地帯探索部33は、集合(3)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を算出する。
集合(3)に含められる複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
不感地帯探索部33は、集合(3)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯であると認定する。
次に、レーダ位置算出装置2が、第2のレーダ装置1-2の第2のレーダ覆域と、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯とを探索するときの動作を説明する。
まず、第2のレーダ装置1-2の通信装置11-2は、第2の通信信号を通信用送受信アンテナ12-2に出力する。
また、通信装置11-2は、第2の通信信号を出力したことを知らせるための第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
通信用送受信アンテナ12-2は、通信装置11-2から出力された第2の通信信号に係るHF帯域の電波を空間に放射する。
通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波を受信できる位置に、第1のレーダ装置1-1が存在している場合、第1のレーダ装置1-1の通信用送受信アンテナ12-1は、当該電波の直接波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の第2の電離層反射波を受信できる位置に、第1のレーダ装置1-1が存在している場合、通信用送受信アンテナ12-1は、第2の電離層反射波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-1は、通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波又は第2の電離層反射波を受信すると、当該電波に係る第2の送信情報を通信装置11-1に出力する。
通信装置11-1は、第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
位置情報算出部14-1は、通信装置11-2から第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第1のレーダ装置1-1の位置を算出し、第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-2から第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出し、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
通信可否判定部31は、位置情報算出部14-1から第1の位置データを取得し、位置情報算出部14-2から第2の位置データを取得する。
また、通信可否判定部31は、通信装置11-2から第2の送信情報を取得する。
通信可否判定部31は、第2の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第2の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A2」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B2」として不感地帯探索部33に出力する。
通信可否判定部31は、位置データ組A2又は位置データ組B2を出力すると、通信可否判定を行ったことを示す第2の通知信号を位置算出部34に出力する。
レーダ覆域探索部32は、通信可否判定部31から位置データ組A2を受けると、位置データ組A2を内部メモリに記憶させる。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から位置データ組B2を受けると、位置データ組B2を内部メモリに記憶させる。
位置算出部34は、通信可否判定部31から第2の通知信号を受けると、第1のレーダ装置1-1の移動装置17-1に対して、現在の位置と異なる位置への移動を指示する移動指令を出力する。
移動装置17-1は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
第2のレーダ装置1-2の通信装置11-2は、移動装置17-1の移動後に、第2の通信信号を通信用送受信アンテナ12-2に出力する。
以降、通信用送受信アンテナ12-2,12-1、位置情報算出部14-1,14-2、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32及び不感地帯探索部33のそれぞれが、上述した動作と同様の動作を行うことにより、位置データ組A2がレーダ覆域探索部32の内部メモリ、又は、位置データ組B2が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
位置算出部34は、通信可否判定部31から第2の通知信号を受けると、第1のレーダ装置1-1の移動装置17-1に対して、現在の位置と異なる位置への移動を指示する移動指令を出力する。
移動装置17-1は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
通信装置11-2~移動装置17-1の一連の動作は、例えば、M個以上の位置データ組A2がレーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶され、かつ、K個以上の位置データ組B2が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶されるまで、繰り返される。
なお、移動装置17-1の移動経路は、例えば、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートが想定される。しかし、移動装置17-1の移動経路は、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートに限るものではなく、例えば、移動開始する前の位置の同心円を通るように旋回するルートであってもよい。
移動装置17-1における一回の移動の距離は、一定である必要はないが、事前に決められている最大移動距離Lmax以下である。最大移動距離Lmaxは、例えば、想定される直接波の到達領域と、想定される第2の電離層反射波の到達領域との直線距離よりも十分に短い距離である。
通信装置11-2~移動装置17-1の一連の動作が完了すると、レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A2から、第2のレーダ装置1-2のレーダ覆域である第2のレーダ覆域を探索する(図5のステップST3)。
移動装置17-2が、移動しておらず、移動装置17-1のみが移動しているため、複数の位置データ組A2に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、一定である。複数の位置データ組A2に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、図8に示すように、変化する。
図8は、第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。
図8において、●印は、第1のレーダ装置1-1の位置を示している。
第2のレーダ装置1-2から見通せる領域は、第2のレーダ装置1-2の通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波が到達する領域である。このため、第1のレーダ装置1-1が当該領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
また、第2のレーダ装置1-2の通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波が到達しない領域であっても、第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波が到達する領域に存在していれば、第1のレーダ装置1-1は、第2の電離層反射波を受信する。このため、第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波が到達する領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
一方、第1のレーダ装置1-1が、直接波が到達する領域と、第2の電離層反射波が到達する領域との間の第2の不感地帯に存在しているときは、第1のレーダ装置1-1は、電波の直接波及び第2の電離層反射波の双方を受信しない。このため、第1のレーダ装置1-1が、第2の不感地帯に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されない。
レーダ覆域探索部32は、複数の第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置の中で、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下である位置の集合を特定する。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図8に示すように、1つの集合(4)に含められる。
第2の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図8に示すように、1つの集合(5)に含められる。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、第2の電離層反射波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と第2の電離層反射波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。また、第2の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、直接波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と直接波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。このため、直接波の到達領域に含まれている位置と、第2の電離層反射波の到達領域に含まれている位置とは区別される。
レーダ覆域探索部32は、集合(4)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(5)に含められる複数の位置の全てを包含する領域とを算出する。
複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
レーダ覆域探索部32は、集合(4)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(5)に含められる複数の位置の全てを包含する領域との双方を、第2のレーダ装置1-2の第2のレーダ覆域であると認定する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B2から、第2のレーダ装置1-2の不感地帯である第2の不感地帯を探索する(図5のステップST4)。
移動装置17-2が、移動しておらず、移動装置17-1のみが移動しているため、複数の位置データ組B2に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、一定である。複数の位置データ組B2に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、図9に示すように、変化する。
図9は、第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。
図9において、●印は、第1のレーダ装置1-1の位置を示している。
第1のレーダ装置1-1が、第2のレーダ装置1-2から放射された電波の直接波の到達領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第1の位置データを含む位置データ組B2は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
第1のレーダ装置1-1が、第2の不感地帯に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組B2は、不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波の到達領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第1の位置データを含む位置データ組B2は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
不感地帯探索部33は、複数の第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置の中で、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下である位置の集合を特定する。
第2の不感地帯に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図9に示すように、1つの集合(6)に含められる。
不感地帯探索部33は、集合(6)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を算出する。
集合(6)に含められる複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
不感地帯探索部33は、集合(6)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯であると認定する。
位置算出部34は、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、図10に示すように、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を算出する(図5のステップST5)。
図10は、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を示す説明図である。
位置算出部34は、算出した第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、移動装置17-1に送信する。
位置算出部34は、算出した第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、移動装置17-2に送信する。
移動装置17-1は、第1の移動位置情報が示す位置に移動する。
移動装置17-2は、第2の移動位置情報が示す位置に移動する。
移動装置17-1及び移動装置17-2のそれぞれが移動することによって、図10に示すように、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含するようになる。
ここでは、移動装置17-1及び移動装置17-2の双方が移動している。しかし、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含すればよく、移動装置17-1、又は、移動装置17-2のいずれかが移動するものであってもよい。
移動装置17-1及び移動装置17-2におけるそれぞれの移動が完了すると、信号処理装置13-1及び信号処理装置13-2のそれぞれが、目標の検出処理を開始する。
信号処理装置13-1の時刻同期部15-1は、目標を検出するための第1のレーダ信号の放射を指示する第1の制御信号を送信器18-1に出力する。
時刻同期部15-1は、第1の制御信号を出力した時刻を示す第1の時刻情報を目標検出部16-1に出力する。
また、時刻同期部15-1は、第1の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-2に出力する。
送信器18-1は、時刻同期部15-1から第1の制御信号を受けると、第1のレーダ信号を送信用アンテナ19-1に出力する。
送信用アンテナ19-1は、送信器18-1から出力された第1のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
信号処理装置13-2の時刻同期部15-2は、目標を検出するための第2のレーダ信号の放射を指示する第2の制御信号を送信器18-2に出力する。
また、時刻同期部15-2は、第2の制御信号を出力した時刻を示す第2の時刻情報を目標検出部16-2に出力する。
また、時刻同期部15-2は、第2の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-1に出力する。
送信器18-2は、時刻同期部15-2から第2の制御信号を受けると、第2のレーダ信号を送信用アンテナ19-2に出力する。
送信用アンテナ19-2は、送信器18-2から出力された第2のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
受信用アンテナ20-1は、送信用アンテナ19-1から放射されたのち、目標に反射された第1のレーダ信号に係る電波、又は、送信用アンテナ19-2から放射されたのち、目標に反射された第2のレーダ信号に係る電波を受信する。
受信用アンテナ20-1は、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-1に出力し、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-1に出力する。
受信器21-1は、受信用アンテナ20-1から出力された第1のレーダ信号、又は、第2のレーダ信号を目標検出部16-1に出力する。
受信用アンテナ20-2は、送信用アンテナ19-2から放射されたのち、目標に反射された第2のレーダ信号に係る電波、又は、送信用アンテナ19-1から放射されたのち、目標に反射された第1のレーダ信号に係る電波を受信する。
受信用アンテナ20-2は、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-2に出力し、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-2に出力する。
受信器21-2は、受信用アンテナ20-2から出力された第2のレーダ信号、又は、第1のレーダ信号を目標検出部16-2に出力する。
目標検出部16-1は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-1から出力された第1のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
また、目標検出部16-1は、時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-1から出力された第2のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
目標検出部16-2は、時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-2から出力された第2のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
また、目標検出部16-2は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-2から出力された第1のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
目標検出部16-1は、目標の検出処理を実施することによって、第1のレーダ覆域に存在している目標を検出することができる。
目標検出部16-1は、第1の不感地帯に存在している目標を検出できないが、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含しているため、目標検出部16-2が、第1の不感地帯に存在している目標を検出することができる。
目標検出部16-2は、目標の検出処理を実施することによって、第2のレーダ覆域に存在している目標を検出することができる。
目標検出部16-2は、第2の不感地帯に存在している目標を検出できないが、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含しているため、目標検出部16-1が、第2の不感地帯に存在している目標を検出することができる。
以上の実施の形態1では、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1のレーダ装置1-1から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索する不感地帯探索部33と、第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置1-nから送信された電波の直接波、又は、第nのレーダ装置1-nから送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索するレーダ覆域探索部32と、第1のレーダ装置1-1及び第nのレーダ装置1-nのうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、レーダ覆域探索部32により探索された第nのレーダ覆域が、不感地帯探索部33により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する位置算出部34とを備えるように、レーダ位置算出装置2を構成した。したがって、レーダ位置算出装置2は、第1のレーダ装置1-1及び第nのレーダ装置1-nのうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、第nのレーダ装置1-nが、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に存在している目標の検出が可能な位置を算出できる。
図1に示すレーダ位置算出装置2では、位置算出部34が、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を算出している。しかし、これは一例に過ぎず、第1のレーダ装置1-1の位置、又は、第2のレーダ装置1-2の位置を固定とし、位置算出部34が、移動させる一方のレーダ装置1の位置として、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を算出するようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部35を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図11は、実施の形態2に係るレーダシステムを示す構成図である。図11において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図12は、実施の形態2に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図12において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
実施の形態2に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図11に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図11に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
経路算出部35は、例えば、図12に示す経路算出回路45によって実現される。
経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
また、経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第nの電離層反射波が通る第nの経路を算出する。
図11に示すレーダシステムでは、N=2であるため、経路算出部35は、第2の電離層反射波が通る第2の経路を算出する。
電子密度高度分布モデルとしては、例えば、IRI(International Reference Ionosphere)モデルを用いることができる。
レーダ覆域探索部36は、例えば、図12に示すレーダ覆域探索回路46によって実現される。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35により算出された第1の経路から第1のレーダ覆域を算出する。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35により算出された第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
不感地帯探索部37は、例えば、図12に示す不感地帯探索回路47によって実現される。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出された第1の経路から第1の不感地帯を算出する。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出された第2の経路から第2の不感地帯を算出する。
図11では、レーダ位置算出装置2の構成要素である経路算出部35、レーダ覆域探索部36、不感地帯探索部37及び位置算出部34のそれぞれが、図12に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ位置算出装置2が、経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、不感地帯探索回路47及び位置算出回路44によって実現されるものを想定している。
経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、不感地帯探索回路47及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、経路算出部35、レーダ覆域探索部36、不感地帯探索部37及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図11に示すレーダシステムの動作について説明する。
図11に示すレーダシステムでは、図1に示すレーダシステムのように、目標の検出処理を開始する前に、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のそれぞれが移動する必要がなく、また、レーダ位置算出装置2が、位置データ組A1,A2,B1,B2を記憶する必要がない。したがって、レーダ位置算出装置2は、通信可否判定部31を備えることなく、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域と、第1の不感地帯及び第2の不感地帯とを算出することができる。
なお、第1のレーダ装置1-1は、位置情報算出部14-1を備える必要がなく、第2のレーダ装置1-2は、位置情報算出部14-2を備える必要がない。
図13は、IRIモデルにおける或る地点の電子密度の高度分布を示す説明図である。
図13において、横軸は、或る地点の電子密度[m-3]、縦軸は、或る地点の高度[km]である。
まず、経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルであるIRIモデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
以下、経路算出部35による第1の経路の算出処理を具体的に説明する。
電離層内のプラズマ周波数ωは、以下の式(1)のように表される。

Figure 0007098087000001
式(1)において、nは電子密度、eは電気素量、mは電子の質量、εは真空中の誘電率である。電子密度nは、IRIモデルから得られる。
電離層内の電波の角周波数ωが、プラズマ周波数ωと等しくなると、電離層内の電波の位相速度vが発散し、当該電波が電離層内で屈折される。
電波が電離層に対して斜めに入射される場合、スネルの法則を適用すると、以下の式(2)が成立する。式(2)では、電離層が複数の層i(iは、2以上の整数)を含んでおり、それぞれの層iの境界面を境にして、電波の位相速度vp,iが変化するものとしている。

Figure 0007098087000002
式(2)において、θは、層iに対する電波の入射角、θi+1は、層i+1に対する電波の入射角、vp,iは、層i内での電波の位相速度、vp,i+1は、層i+1内での電波の位相速度である。
電波の入射角θが、小さい角度から徐々に大きくなって、電波の伝搬方向が水平に近づき、以下の式(3)の条件を満足すると、電波が電離層によって反射される。

Figure 0007098087000003
経路算出部35は、以下の式(4)に従って、電離層に含まれている層iの電波の位相速度vp,iを算出し、以下の式(5)に従って、層i+1の電波の位相速度vp,i+1を算出する。

Figure 0007098087000004
式(4)及び式(5)において、cは光速、ωは電波の角周波数である。
プラズマ周波数ωp,iは、IRIモデルから得られる層iの電子密度nが式(1)に代入されることにより算出される。プラズマ周波数ωp,i+1は、IRIモデルから得られる層i+1の電子密度nが式(1)に代入されることにより算出される。
経路算出部35は、層iの電波の位相速度vp,i及び層i+1の電波の位相速度vp,i+1のそれぞれを式(3)に代入し、式(3)の条件を満足する電波の入射角θを算出する。
また、経路算出部35は、電離層の最下層に対する電波の入射角θを切り替えて、位相速度vp,i及び位相速度vp,i+1のそれぞれを算出し、それぞれの入射角θに対応する入射角θを算出する。
経路算出部35は、それぞれの入射角θに基づいて、第1のレーダ装置1-1から送信された電波が電離層の最下層に至るまでの経路(1)を算出する。
経路算出部35は、式(3)の条件を満足する電波の入射角θに基づいて、電離層内を通る電波の経路(2)及び電離層を通過したのち地上に向かう電波の経路(3)のそれぞれを算出する。
経路算出部35は、それぞれの入射角θについて、経路(1)(2)(3)を繋ぎ合わせることによって、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
経路(1)(2)(3)の算出処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
図14は、経路算出部35により算出される第1の経路を示す説明図である。
図14において、横軸は距離を示し、縦軸は高度を示している。
図14では、電波が通過する領域が、黒色で表されており、電波が通過しない領域が、白色で表されている。
図14では、第1のレーダ装置1-1が、図13における左下の原点に設置されており、第1のレーダ装置1-1から、図中、右上の方向に、複数の角度で、電波が放射されている。
図14では、図面の簡単化のため、第1のレーダ装置1-1から放射された電波の直接波の記載を省略している。
次に、経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルであるIRIモデルを用いて、第2の電離層反射波が通る第2の経路を算出する。第2の経路の算出処理は、第1の経路の算出処理と同様であるため詳細な説明を省略する。
経路算出部35は、それぞれの入射角θに係る第1の経路を示す経路情報をレーダ覆域探索部36及び不感地帯探索部37のそれぞれに出力する。
また、経路算出部35は、それぞれの入射角θに係る第2の経路を示す経路情報をレーダ覆域探索部36及び不感地帯探索部37のそれぞれに出力する。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35により算出されたそれぞれの入射角θに係る第1の経路から、第1のレーダ覆域を算出する。
第1のレーダ覆域は、それぞれの入射角θに係る第1の経路のうち、主に、それぞれの入射角θに係る経路(3)を包含するエリアである。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35から出力されたそれぞれの入射角θに係る第2の経路から、第2のレーダ覆域を算出する。
第1の経路から第1のレーダ覆域を算出する処理及び第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
レーダ覆域探索部36は、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域のそれぞれを位置算出部34に出力する。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出されたそれぞれの入射角θに係る第1の経路から、第1の不感地帯を算出する。
第1の不感地帯は、それぞれの入射角θに係る第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域である。第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域は、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達する領域よりも、第1のレーダ装置1-1側の領域である。また、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域には、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域が含まれている。このため、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域から、電波の直接波が到達する領域を除いた領域が、第1の不感地帯である。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出されたそれぞれの入射角θに係る第2の経路から、第2の不感地帯を算出する。
第1の経路から第1の不感地帯を算出する処理及び第2の経路から第2の不感地帯を算出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
不感地帯探索部37は、第1の不感地帯及び第2の不感地帯のそれぞれを位置算出部34に出力する。
位置算出部34における位置の算出処理は、図1に示す位置算出部34と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上の実施の形態2では、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部35を備え、レーダ覆域探索部36が、経路算出部35により算出された第1の経路から第1のレーダ覆域を算出し、第nの経路から第nのレーダ覆域を算出する。また、不感地帯探索部37が、経路算出部35により算出された第1の経路から第1の不感地帯を算出し、第nの経路から第nの不感地帯を算出するように、図11に示すレーダ位置算出装置2を構成した。したがって、図11に示すレーダ位置算出装置2は、目標の検出処理を開始する前に、位置データ組A1,A2,B1,B2を記憶することなく、第1のレーダ覆域及び第nのレーダ覆域と、第1の不感地帯及び第nの不感地帯とを算出することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部38を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図15は、実施の形態3に係るレーダシステムを示す構成図である。図15において、図1及び図11と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図16は、実施の形態3に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図16において、図2及び図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
実施の形態3に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図15に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図15に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
モデル補正部38は、例えば、図16に示すモデル補正回路48によって実現される。
モデル補正部38は、経路算出部35により算出された第1の経路から、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、経路算出部35により算出された第2の経路から、第2のレーダ装置2-1から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、第1’の不感地帯と不感地帯探索部33により算出された第1の不感地帯、又は、第2’の不感地帯と不感地帯探索部33により算出された第2の不感地帯とが異なっていれば、第1’の不感地帯と第1の不感地帯との差分、又は、第2’の不感地帯と第2の不感地帯との差分に基づいて、電子密度高度分布モデルを補正する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部35に出力する。
経路算出部35は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを再度算出する。
経路算出部35は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
図15では、レーダ位置算出装置2の構成要素である通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部35、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34のそれぞれが、図16に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ位置算出装置2が、通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44によって実現されるものを想定している。
通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部35、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図15に示すレーダシステムの動作について説明する。
不感地帯探索部33は、図1に示す不感地帯探索部33と同様に、第1の不感地帯及び第2の不感地帯を探索する。
経路算出部35は、図11に示す経路算出部35と同様に、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを算出する。
経路算出部35は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
モデル補正部38は、経路算出部35から経路情報を受けると、経路情報が示す第1の経路から、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出する。
第1’の不感地帯を算出方法は、図11に示す不感地帯探索部37と同様である。ただし、不感地帯探索部37により算出される第1の不感地帯と区別するため、モデル補正部38により算出される不感地帯を第1’の不感地帯としている。
モデル補正部38は、経路情報が示す第2の経路から、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
第2’の不感地帯を算出方法は、図11に示す不感地帯探索部37と同様である。ただし、不感地帯探索部37により算出される第2の不感地帯と区別するため、モデル補正部38により算出される不感地帯を第2’の不感地帯としている。
モデル補正部38は、第1’の不感地帯と第1の不感地帯、又は、第2’の不感地帯と第2の不感地帯とが異なっていれば、電子密度高度分布モデルを補正する。
以下、モデル補正部38による電子密度高度分布モデルの補正処理を具体的に説明する。
電子密度高度分布モデルは、例えば、以下の式(6)に示す多項式関数によって定義されている。

Figure 0007098087000005
式(6)において、xは高度、f(x)は、高度xの電子密度である。a,b,c・・・は、多項式関数のパラメータである。
モデル補正部38は、第1’の不感地帯と第1の不感地帯、又は、第2’の不感地帯と第2の不感地帯とが異なっていれば、第1’の不感地帯と第1の不感地帯との差分が最小になり、第2’の不感地帯と第2の不感地帯との差分が最小になる、パラメータa,b,c・・・を、例えば、最小二乗法によって算出する。
モデル補正部38は、式(6)に示す多項式関数が有するパラメータa,b,c・・・を、算出したパラメータa,b,c・・・に置き換えることにより、電子密度高度分布モデルを補正する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部35に出力する。
経路算出部35は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されなければ、モデル補正部38に出力した経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。モデル補正部38に出力した経路情報が示す第1の経路及び第2の経路のそれぞれは、補正されていない電子密度高度分布モデルを用いて、既に算出されたものである。
経路算出部35は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを再度算出する。
経路算出部35は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
レーダ覆域探索部36は、図11に示すレーダ覆域探索部36と同様に、第1の経路から第1のレーダ覆域を算出し、第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
以上の実施の形態3では、図15に示すレーダ位置算出装置2は、経路算出部35により算出された第1の経路から、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出し、第nの経路から、第nのレーダ装置1-nから送信された電波の直接波と、第nの電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出し、第1’の不感地帯と第1の不感地帯、又は、第n’の不感地帯と第nの不感地帯とが異なっていれば、第1’の不感地帯と第1の不感地帯との差分、又は、第n’の不感地帯と第nの不感地帯との差分に基づいて、電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部38を備えている。そして、経路算出部35が、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路を算出し、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第nの経路を算出するように、図15に示すレーダ位置算出装置2を構成した。したがって、図15に示すレーダ位置算出装置2は、図11に示すレーダ位置算出装置2よりも、第1のレーダ覆域及び第nのレーダ覆域におけるそれぞれの算出精度を高めることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、電離層観測装置60により観測された電離層の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部39を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図17は、実施の形態4に係るレーダシステムを示す構成図である。図17において、図1、図11及び図15と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図18は、実施の形態4に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図18において、図2、図12及び図16と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図17に示すレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図17に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図17に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
電離層観測装置60は、例えば、イオノゾンデによって実現される。
電離層観測装置60は、電離層の電子密度を観測し、電離層における電子密度の観測結果を示す観測データを、ネットワーク3を介して、経路算出部39に出力する。
電離層における電子密度の観測結果は、電子密度高度分布モデルと同様に、或る地点の或る高度における電子密度を示すものである。
また、電離層の観測結果は、電子密度高度分布モデルに係る地点と概ね同一地点の電子密度を示すものであり、また、電子密度高度分布モデルと概ね同一時刻の電子密度を示すものである。
経路算出部39は、例えば、図18に示す経路算出回路49によって実現される。
経路算出部39は、電離層観測装置60から出力された観測データを取得する。
経路算出部39は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、観測データが示す電子密度の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第2の電離層反射波が通る第2の経路をそれぞれ算出する。
経路算出部39は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
図17では、レーダ位置算出装置2の構成要素である通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部39、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34のそれぞれが、図16に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ位置算出装置2が、通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路49、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44によって実現されるものを想定している。
通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路49、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部39、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図17に示すレーダシステムの動作について説明する。
電離層観測装置60は、電離層の電子密度を観測する。
電離層観測装置60は、電離層における電子密度の観測結果を示す観測データを、ネットワーク3を介して、経路算出部39に出力する。
経路算出部39は、電離層観測装置60から出力された観測データを取得する。
経路算出部39は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、観測データが示す電子密度の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第2の電離層反射波が通る第2の経路をそれぞれ算出する。
経路算出部39における経路の算出処理自体は、図11に示す経路算出部35と同様であるため詳細な説明を省略する。
経路算出部39は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
モデル補正部38は、経路算出部39から経路情報を受けると、経路情報が示す第1の経路から、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、経路情報が示す第2の経路から、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、第1’の不感地帯と第1の不感地帯、又は、第2’の不感地帯と第2の不感地帯とが異なっていれば、第1’の不感地帯と第1の不感地帯との差分が最小になり、第2’の不感地帯と第2の不感地帯との差分が最小になる、パラメータa,b,c・・・を、例えば、最小二乗法によって算出する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部39に出力する。
経路算出部39は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されなければ、モデル補正部38に出力した経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
経路算出部39は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、図11に示す経路算出部35と同様に、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを再度算出する。
経路算出部39は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
レーダ覆域探索部36は、図11に示すレーダ覆域探索部36と同様に、第1の経路から第1のレーダ覆域を算出し、第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
以上の実施の形態4では、経路算出部39が、電離層観測装置60から、電離層の電子密度を示す観測結果を取得し、電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出するように、図17に示すレーダ位置算出装置を構成した。したがって、図17に示すレーダ位置算出装置2は、図15に示すレーダ位置算出装置2と同様に、図11に示すレーダ位置算出装置2よりも、第1のレーダ覆域及び第nのレーダ覆域におけるそれぞれの算出精度を高めることができる。
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示は、レーダ装置を移動させる位置を算出するレーダ位置算出装置及びレーダ位置算出方法に適している。
本開示は、レーダ位置算出装置を備えるレーダシステムに適している。
1 レーダ装置、1-1 第1のレーダ装置、1-2 第2のレーダ装置、2 レーダ位置算出装置、3 ネットワーク、11-1,11-2 通信装置、12-1,12-2 通信用送受信アンテナ、13-1,13-2 信号処理装置、14-1,14-2 位置情報算出部、15-1,15-2 時刻同期部、16-1,16-2 目標検出部、17,17-1,17-2 移動装置、18-1,18-2 送信器、19-1,19-2 送信用アンテナ、20-1,20-2 受信用アンテナ、21-1,21-2 受信器、31 通信可否判定部、32 レーダ覆域探索部、33 不感地帯探索部、34 位置算出部、35 経路算出部、36、レーダ覆域探索部、37 不感地帯探索部、38 モデル補正部、39 経路算出部、41 通信可否判定回路、42 レーダ覆域探索回路、43 不感地帯探索回路、44 位置算出回路、45,49 経路算出回路、46 レーダ覆域探索回路、47 不感地帯探索回路、48 モデル補正回路、51 メモリ、52 プロセッサ、60 電離層観測装置。

Claims (9)

  1. 第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1のレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索する不感地帯探索部と、
    第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第nのレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索するレーダ覆域探索部と、
    前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する位置算出部と
    を備えたレーダ位置算出装置。
  2. 前記不感地帯探索部は、前記第1の不感地帯のほかに、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない領域である第nの不感地帯を探索し、
    前記レーダ覆域探索部は、前記第nのレーダ覆域のほかに、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第1の電離層反射波のいずれかが届く領域である第1のレーダ覆域を探索し、
    前記位置算出部は、前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含し、かつ、前記レーダ覆域探索部により探索された第1のレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯を包含する位置を算出することを特徴とする請求項1記載のレーダ位置算出装置。
  3. 電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部を備え、
    前記レーダ覆域探索部は、
    前記経路算出部により算出された第1の経路から前記第1のレーダ覆域を算出し、前記経路算出部により算出された第nの経路から前記第nのレーダ覆域を算出することを特徴とする請求項2記載のレーダ位置算出装置。
  4. 電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部を備え、
    前記不感地帯探索部は、
    前記経路算出部により算出された第1の経路から前記第1の不感地帯を算出し、前記経路算出部により算出された第nの経路から前記第nの不感地帯を算出することを特徴とする請求項2記載のレーダ位置算出装置。
  5. 前記経路算出部により算出された第1の経路から、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出し、前記第nの経路から、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない第n’の不感地帯を算出し、前記1’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯、又は、前記第n’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯とが異なっていれば、前記第1’の不感地帯と前記第1の不感地帯との差分、又は、前記第n’の不感地帯と前記第nの不感地帯との差分に基づいて、前記電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部を備え、
    前記経路算出部は、
    前記モデル補正部により前記電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の経路及び前記第nの経路のそれぞれを再度算出し、再度算出した第1の経路及び再度算出した第nの経路のそれぞれを前記レーダ覆域探索部に出力することを特徴とする請求項3記載のレーダ位置算出装置。
  6. 前記経路算出部は、
    電離層観測装置から、電離層の電子密度を示す観測結果を取得し、前記電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、前記観測結果を用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出することを特徴とする請求項3記載のレーダ位置算出装置。
  7. 前記経路算出部により算出された第1の経路から、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出し、前記第nの経路から、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない第n’の不感地帯を算出し、前記1’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯、又は、前記第n’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯とが異なっていれば、前記第1’の不感地帯と前記第1の不感地帯との差分、又は、前記第n’の不感地帯と前記第nの不感地帯との差分に基づいて、前記電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部を備え、
    前記経路算出部は、
    前記モデル補正部により前記電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の経路及び前記第nの経路のそれぞれを再度算出し、再度算出した第1の経路及び再度算出した第nの経路のそれぞれを前記レーダ覆域探索部に出力することを特徴とする請求項6記載のレーダ位置算出装置。
  8. 不感地帯探索部が、第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1のレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索し、
    レーダ覆域探索部が、第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第nのレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索し、
    位置算出部が、前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する
    レーダ位置算出方法。
  9. 第1のレーダ装置と、
    第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置と、
    請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のレーダ位置算出装置とを備え、
    前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置が、前記位置算出部により算出された位置に移動されることを特徴とするレーダシステム。
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