JP7098087B2 - レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム - Google Patents
レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7098087B2 JP7098087B2 JP2022518434A JP2022518434A JP7098087B2 JP 7098087 B2 JP7098087 B2 JP 7098087B2 JP 2022518434 A JP2022518434 A JP 2022518434A JP 2022518434 A JP2022518434 A JP 2022518434A JP 7098087 B2 JP7098087 B2 JP 7098087B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radar
- dead zone
- nth
- unit
- path
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/88—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications
- G01S13/89—Radar or analogous systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S7/00—Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
- G01S7/02—Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
- G01S7/40—Means for monitoring or calibrating
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Description
特許文献1に記載の基地局は、船舶と無線通信を行うものであって、目標を検出するレーダ装置ではない。基地局からの電波を受信できる船舶は、基地局からの電波を中継する中継器であって、当該レーダ装置と異なる位置に存在している他のレーダ装置ではない。また、基地局からの電波を受信できない船舶は、基地局との通信対象であって、不感地帯に存在している目標ではない。したがって、特許文献1に記載の通信システムにおける電波の中継技術自体を、レーダ装置における上記課題に適用することはできない。
図1は、実施の形態1に係るレーダシステムを示す構成図である。
実施の形態1に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。Nは、2以上の整数であればよい。図1に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図1に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
以下、第1のレーダ装置1-1と、第2のレーダ装置1-2とを区別しない場合、レーダ装置1のように表記することがある。
第2のレーダ装置1-2は、通信装置11-2、通信用送受信アンテナ12-2、信号処理装置13-2、移動装置17-2、送信器18-2、送信用アンテナ19-2、受信用アンテナ20-2及び受信器21-2を備えている。
図2は、実施の形態1に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
レーダ位置算出装置2は、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に存在している目標を検出でき、かつ、第1のレーダ装置1-1が、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯に存在している目標を検出できる位置を算出する。しかし、これは一例に過ぎず、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に存在している目標を検出できる位置、又は、第1のレーダ装置1-1が、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯に存在している目標を検出できる位置を算出するようにしてもよい。
ネットワーク3には、第1のレーダ装置1-1、第2のレーダ装置1-2及びレーダ位置算出装置2のそれぞれが接続されている。
また、通信装置11-1は、第1の通信信号を出力したことを知らせるための第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
第1の不感地帯は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1のレーダ装置1-1から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である。第1のレーダ覆域は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波、又は、第1の電離層反射波のいずれかが届く領域である。
また、通信装置11-2は、第2の通信信号を出力したことを知らせるための第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
第2の不感地帯は、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2のレーダ装置1-2から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第2の電離層反射波との双方が届かない領域である。第2のレーダ覆域は、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波、又は、第2の電離層反射波のいずれかが届く領域である。
また、通信用送受信アンテナ12-1は、通信用送受信アンテナ12-2から放射されたHF帯域の電波を受信し、受信した電波に係る第2の送信情報を通信装置11-1に出力する。
通信装置11-1は、第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
また、通信用送受信アンテナ12-2は、通信用送受信アンテナ12-1から放射されたHF帯域の電波を受信し、受信した電波に係る第1の送信情報を通信装置11-2に出力する。
通信装置11-2は、第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
図1に示すレーダシステムでは、通信用送受信アンテナ12-1及び通信用送受信アンテナ12-2のそれぞれが、HF帯域の電波を空間に放射している。しかし、通信用送受信アンテナ12-1及び通信用送受信アンテナ12-2のそれぞれから放射される電波は、電離層によって屈折される電波であればよく、HF帯域の電波に限るものではない。
位置情報算出部14-1は、GPS(Global Positioning System)受信機を備えている。
位置情報算出部14-1は、通信装置11-1から、第1の送信情報、又は、第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第1のレーダ装置1-1の位置を算出する。
位置情報算出部14-1は、第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
また、時刻同期部15-1は、第1の制御信号を出力した時刻を示す第1の時刻情報を目標検出部16-1に出力し、第1の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-2に出力する。
目標検出部16-1は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-1から出力された第1のレーダ信号、又は、後述する時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-1から出力された第2のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
位置情報算出部14-2は、GPS受信機を備えている。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-2から、第1の送信情報、又は、第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出する。
位置情報算出部14-2は、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
また、時刻同期部15-2は、第2の制御信号を出力した時刻を示す第2の時刻情報を目標検出部16-2に出力し、第2の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-1に出力する。
目標検出部16-2は、時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-2から出力された第2のレーダ信号、又は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-2から出力された第1のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
移動装置17-2は、第2のレーダ装置1-2を移動させる装置である。
移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17は、レーダ位置算出装置2において、第1の不感地帯、第2の不感地帯、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域のそれぞれの探索が完了するまで、レーダ装置1を繰り返し移動させる。
また、1つ以上の移動装置17は、レーダ位置算出装置2により算出された位置に、レーダ装置1を移動させる。
送信用アンテナ19-1は、送信器18-1から出力された第1のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
送信器18-2は、時刻同期部15-2から第2の制御信号を受けると、第2のレーダ信号を送信用アンテナ19-2に出力する。
送信用アンテナ19-2は、送信器18-2から出力された第2のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
図1に示すレーダシステムでは、送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれが、HF帯域の電波を空間に放射している。しかし、送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれから放射される電波は、電離層によって屈折される電波であればよく、HF帯域の電波に限るものではない。
送信用アンテナ19-1及び送信用アンテナ19-2のそれぞれは、ダイポールアンテナであってもよいし、モノポールアンテナであってもよいし、八木宇田アンテナであってもよい。
図1に示すレーダシステムは、複数の送信用アンテナ19-1及び複数の送信用アンテナ19-2を備えている。しかし、これは一例に過ぎず、図1に示すレーダシステムが備える送信用アンテナ19-1が1つであってもよいし、レーダシステムが備える送信用アンテナ19-2が1つであってもよい。
受信用アンテナ20-1は、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-1に出力し、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-1に出力する。
受信器21-1は、受信用アンテナ20-1から出力された第1のレーダ信号、又は、第2のレーダ信号を目標検出部16-1に出力する。
受信用アンテナ20-1は、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-2に出力し、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-2に出力する。
受信器21-2は、受信用アンテナ20-2から出力された第2のレーダ信号、又は、第1のレーダ信号を目標検出部16-2に出力する。
受信用アンテナ20-1及び受信用アンテナ20-2のそれぞれは、ダイポールアンテナであってもよいし、モノポールアンテナであってもよい。
通信可否判定部31は、位置情報算出部14-1から第1の位置データを取得し、位置情報算出部14-2から第2の位置データを取得する。
通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A1」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B1」として不感地帯探索部33に出力する。
なお、通信可否判定部31は、移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17が移動する毎に、通信が可能であるか否かを判定し、位置データ組A1をレーダ覆域探索部32、又は、位置データ組B1を不感地帯探索部33に出力する。
通信可否判定部31は、通信装置11-2から第2の送信情報を取得したのち、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組A2」としてレーダ覆域探索部32に出力する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B2」として不感地帯探索部33に出力する。
なお、通信可否判定部31は、移動装置17-1及び移動装置17-2のうち、1つ以上の移動装置17が移動する毎に、通信が可能であるか否かを判定し、位置データ組A2をレーダ覆域探索部32、又は、位置データ組B2を不感地帯探索部33に出力する。
レーダ覆域探索部32は、通信可否判定部31から出力された位置データ組A1及び位置データ組A2のそれぞれを内部メモリに記憶する。
レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A1から、第1のレーダ覆域を探索する。
レーダ覆域探索部32は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組A2から、第2のレーダ覆域を探索する。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から出力された位置データ組B1及び位置データ組B2のそれぞれを内部メモリに記憶する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B1から、第1の不感地帯を探索する。
不感地帯探索部33は、内部メモリに記憶した複数の位置データ組B2から、第2の不感地帯を探索する。
位置算出部34は、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のうち、1つ以上のレーダ装置1を移動させる位置として、レーダ覆域探索部32により探索された第2のレーダ覆域が、不感地帯探索部33により探索された第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を算出する。
位置算出部34は、算出した第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、第1のレーダ装置1-1の移動装置17-1に送信する。
位置算出部34は、算出した第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、第2のレーダ装置1-2の移動装置17-2に送信する。
通信可否判定回路41、レーダ覆域探索回路42、不感地帯探索回路43及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32、不感地帯探索部33及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
図4は、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域と、レーダ装置1-1から送信された電波の第1の電離層反射波が到達する領域と、直接波及び第1の電離層反射波の双方が届かない領域である第1の不感地帯とを示す説明図である。
図4では、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1に向かって移動している。即ち、図4では、第1の電離層反射波が到達する領域に存在していた第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯に移動している。その後、第2のレーダ装置1-2が、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域に移動している。
図5は、レーダ位置算出装置2の処理手順であるレーダ位置算出方法を示すフローチャートである。
また、通信装置11-1は、第1の通信信号を出力したことを知らせるための第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波を受信できる位置に、第2のレーダ装置1-2が存在している場合、第2のレーダ装置1-2の通信用送受信アンテナ12-2は、当該電波の直接波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の第1の電離層反射波を受信できる位置に、第2のレーダ装置1-2が存在している場合、通信用送受信アンテナ12-2は、第1の電離層反射波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-2は、通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波又は第1の電離層反射波を受信すると、当該電波に係る第1の送信情報を通信装置11-2に出力する。
通信装置11-2は、第1の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-1から第1の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出し、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
また、通信可否判定部31は、通信装置11-1から第1の送信情報を取得する。
通信可否判定部31は、第1の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-2から第1の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B1」として不感地帯探索部33に出力する。
通信可否判定部31は、位置データ組A1又は位置データ組B1を出力すると、通信可否判定を行ったことを示す第1の通知信号を位置算出部34に出力する。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から位置データ組B1を受けると、位置データ組B1を内部メモリに記憶させる。
移動装置17-2は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
以降、通信用送受信アンテナ12-1,12-2、位置情報算出部14-1,14-2、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32及び不感地帯探索部33のそれぞれが、上述した動作と同様の動作を行うことにより、位置データ組A1がレーダ覆域探索部32の内部メモリ、又は、位置データ組B1が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
移動装置17-2は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
通信装置11-1~移動装置17-2の一連の動作は、例えば、M個以上の位置データ組A1がレーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶され、かつ、K個以上の位置データ組B1が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶されるまで、繰り返される。M及びKのそれぞれは、3以上の整数である。
なお、移動装置17-2の移動経路は、例えば、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートが想定される。しかし、移動装置17-2の移動経路は、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートに限るものではなく、例えば、移動開始する前の位置の同心円を通るように旋回するルートであってもよい。
移動装置17-2における一回の移動の距離は、一定である必要はないが、事前に決められている最大移動距離Lmax以下である。最大移動距離Lmaxは、例えば、想定される直接波の到達領域と、想定される第1の電離層反射波の到達領域との直線距離よりも十分に短い距離である。
移動装置17-1が、移動しておらず、移動装置17-2のみが移動しているため、複数の位置データ組A1に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、一定である。複数の位置データ組A1に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、図6に示すように、変化する。
図6は、第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。
図6において、●印は、第2のレーダ装置1-2の位置を示している。
また、第1のレーダ装置1-1の通信用送受信アンテナ12-1から放射された電波の直接波が到達しない領域であっても、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波が到達する領域に存在していれば、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波を受信する。このため、第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波が到達する領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
一方、第2のレーダ装置1-2が、直接波が到達する領域と、第1の電離層反射波が到達する領域との間の第1の不感地帯に存在しているときは、第2のレーダ装置1-2は、電波の直接波及び第1の電離層反射波の双方を受信しない。このため、第2のレーダ装置1-2が、第1の不感地帯に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されない。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図6に示すように、1つの集合(1)に含められる。
第1の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図6に示すように、1つの集合(2)に含められる。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、第1の電離層反射波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と第1の電離層反射波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。また、第1の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、直接波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と直接波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。このため、直接波の到達領域に含まれている位置と、第1の電離層反射波の到達領域に含まれている位置とは区別される。
複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
レーダ覆域探索部32は、集合(1)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(2)に含められる複数の位置の全てを包含する領域との双方を、第1のレーダ装置1-1の第1のレーダ覆域であると認定する。
移動装置17-1が、移動しておらず、移動装置17-2のみが移動しているため、複数の位置データ組B1に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、一定である。複数の位置データ組B1に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、図7に示すように、変化する。
図7は、第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置を示す説明図である。
図7において、●印は、第2のレーダ装置1-2の位置を示している。
第2のレーダ装置1-2が、第1の不感地帯に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組B1は、不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
第2のレーダ装置1-2が、第1の電離層反射波の到達領域に存在しているときの第2の位置データを含む位置データ組A1が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第2の位置データを含む位置データ組B1は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
第1の不感地帯に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図7に示すように、1つの集合(3)に含められる。
集合(3)に含められる複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
不感地帯探索部33は、集合(3)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を、第1のレーダ装置1-1の第1の不感地帯であると認定する。
まず、第2のレーダ装置1-2の通信装置11-2は、第2の通信信号を通信用送受信アンテナ12-2に出力する。
また、通信装置11-2は、第2の通信信号を出力したことを知らせるための第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、位置情報算出部14-1、位置情報算出部14-2及び通信可否判定部31のそれぞれに送信する。
通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波を受信できる位置に、第1のレーダ装置1-1が存在している場合、第1のレーダ装置1-1の通信用送受信アンテナ12-1は、当該電波の直接波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の第2の電離層反射波を受信できる位置に、第1のレーダ装置1-1が存在している場合、通信用送受信アンテナ12-1は、第2の電離層反射波を受信する。
通信用送受信アンテナ12-1は、通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波又は第2の電離層反射波を受信すると、当該電波に係る第2の送信情報を通信装置11-1に出力する。
通信装置11-1は、第2の送信情報を、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に送信する。
位置情報算出部14-2は、通信装置11-2から第2の送信情報を受けると、GPS受信機を用いて、第2のレーダ装置1-2の位置を算出し、第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の位置データを、ネットワーク3を介して、通信可否判定部31に出力する。
また、通信可否判定部31は、通信装置11-2から第2の送信情報を取得する。
通信可否判定部31は、第2の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できれば、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第2の送信情報を取得してから、一定時間Tが経過するまでの間に、通信装置11-1から第2の送信情報を取得できなければ、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定する。
通信可否判定部31は、第1のレーダ装置1-1と第2のレーダ装置1-2との間で通信が不可能であると判定すれば、第1の位置データと第2の位置データとの組を「位置データ組B2」として不感地帯探索部33に出力する。
通信可否判定部31は、位置データ組A2又は位置データ組B2を出力すると、通信可否判定を行ったことを示す第2の通知信号を位置算出部34に出力する。
不感地帯探索部33は、通信可否判定部31から位置データ組B2を受けると、位置データ組B2を内部メモリに記憶させる。
移動装置17-1は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
以降、通信用送受信アンテナ12-2,12-1、位置情報算出部14-1,14-2、通信可否判定部31、レーダ覆域探索部32及び不感地帯探索部33のそれぞれが、上述した動作と同様の動作を行うことにより、位置データ組A2がレーダ覆域探索部32の内部メモリ、又は、位置データ組B2が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
移動装置17-1は、位置算出部34から移動指令を受けると、現在の位置と異なる位置に移動する。
通信装置11-2~移動装置17-1の一連の動作は、例えば、M個以上の位置データ組A2がレーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶され、かつ、K個以上の位置データ組B2が不感地帯探索部33の内部メモリに記憶されるまで、繰り返される。
なお、移動装置17-1の移動経路は、例えば、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートが想定される。しかし、移動装置17-1の移動経路は、移動開始する前の位置が渦の中心となるように旋回するルートに限るものではなく、例えば、移動開始する前の位置の同心円を通るように旋回するルートであってもよい。
移動装置17-1における一回の移動の距離は、一定である必要はないが、事前に決められている最大移動距離Lmax以下である。最大移動距離Lmaxは、例えば、想定される直接波の到達領域と、想定される第2の電離層反射波の到達領域との直線距離よりも十分に短い距離である。
移動装置17-2が、移動しておらず、移動装置17-1のみが移動しているため、複数の位置データ組A2に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、一定である。複数の位置データ組A2に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、図8に示すように、変化する。
図8は、第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。
図8において、●印は、第1のレーダ装置1-1の位置を示している。
また、第2のレーダ装置1-2の通信用送受信アンテナ12-2から放射された電波の直接波が到達しない領域であっても、第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波が到達する領域に存在していれば、第1のレーダ装置1-1は、第2の電離層反射波を受信する。このため、第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波が到達する領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶される。
一方、第1のレーダ装置1-1が、直接波が到達する領域と、第2の電離層反射波が到達する領域との間の第2の不感地帯に存在しているときは、第1のレーダ装置1-1は、電波の直接波及び第2の電離層反射波の双方を受信しない。このため、第1のレーダ装置1-1が、第2の不感地帯に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2は、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されない。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図8に示すように、1つの集合(4)に含められる。
第2の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図8に示すように、1つの集合(5)に含められる。
直接波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、第2の電離層反射波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と第2の電離層反射波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。また、第2の電離層反射波の到達領域に含まれている複数の位置のうち、直接波の到達領域との距離が最も近い位置でも、当該位置と直接波の到達領域との距離が最大移動距離Lmax以上である。このため、直接波の到達領域に含まれている位置と、第2の電離層反射波の到達領域に含まれている位置とは区別される。
複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
レーダ覆域探索部32は、集合(4)に含められる複数の位置の全てを包含する領域と、集合(5)に含められる複数の位置の全てを包含する領域との双方を、第2のレーダ装置1-2の第2のレーダ覆域であると認定する。
移動装置17-2が、移動しておらず、移動装置17-1のみが移動しているため、複数の位置データ組B2に含まれているそれぞれの第2の位置データが示す第2のレーダ装置1-2の位置は、一定である。複数の位置データ組B2に含まれているそれぞれの第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置は、図9に示すように、変化する。
図9は、第1の位置データが示す第1のレーダ装置1-1の位置を示す説明図である。
図9において、●印は、第1のレーダ装置1-1の位置を示している。
第1のレーダ装置1-1が、第2の不感地帯に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組B2は、不感地帯探索部33の内部メモリに記憶される。
第1のレーダ装置1-1が、第2の電離層反射波の到達領域に存在しているときの第1の位置データを含む位置データ組A2が、レーダ覆域探索部32の内部メモリに記憶されるため、当該第1の位置データを含む位置データ組B2は、不感地帯探索部33の内部メモリには記憶されない。
第2の不感地帯に含まれている複数の位置は、隣り合っている位置間の距離が最大移動距離Lmax以下であるため、図9に示すように、1つの集合(6)に含められる。
集合(6)に含められる複数の位置の全てを包含する領域の外周は、複数の位置の中で、外周に隣接している位置までの距離が、例えば、最大移動距離Lmaxよりも短くなるように算出される。
不感地帯探索部33は、集合(6)に含められる複数の位置の全てを包含する領域を、第2のレーダ装置1-2の第2の不感地帯であると認定する。
図10は、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含する位置を示す説明図である。
位置算出部34は、算出した第1のレーダ装置1-1の位置を示す第1の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、移動装置17-1に送信する。
位置算出部34は、算出した第2のレーダ装置1-2の位置を示す第2の移動位置情報を、ネットワーク3を介して、移動装置17-2に送信する。
移動装置17-2は、第2の移動位置情報が示す位置に移動する。
移動装置17-1及び移動装置17-2のそれぞれが移動することによって、図10に示すように、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含するようになる。
ここでは、移動装置17-1及び移動装置17-2の双方が移動している。しかし、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含し、かつ、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含すればよく、移動装置17-1、又は、移動装置17-2のいずれかが移動するものであってもよい。
信号処理装置13-1の時刻同期部15-1は、目標を検出するための第1のレーダ信号の放射を指示する第1の制御信号を送信器18-1に出力する。
時刻同期部15-1は、第1の制御信号を出力した時刻を示す第1の時刻情報を目標検出部16-1に出力する。
また、時刻同期部15-1は、第1の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-2に出力する。
送信器18-1は、時刻同期部15-1から第1の制御信号を受けると、第1のレーダ信号を送信用アンテナ19-1に出力する。
送信用アンテナ19-1は、送信器18-1から出力された第1のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
また、時刻同期部15-2は、第2の制御信号を出力した時刻を示す第2の時刻情報を目標検出部16-2に出力する。
また、時刻同期部15-2は、第2の時刻情報を、ネットワーク3を介して、目標検出部16-1に出力する。
送信器18-2は、時刻同期部15-2から第2の制御信号を受けると、第2のレーダ信号を送信用アンテナ19-2に出力する。
送信用アンテナ19-2は、送信器18-2から出力された第2のレーダ信号に係るHF帯の電波を空間に放射する。
受信用アンテナ20-1は、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-1に出力し、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-1に出力する。
受信器21-1は、受信用アンテナ20-1から出力された第1のレーダ信号、又は、第2のレーダ信号を目標検出部16-1に出力する。
受信用アンテナ20-2は、第2のレーダ信号に係る電波を受信すると、第2のレーダ信号を受信器21-2に出力し、第1のレーダ信号に係る電波を受信すると、第1のレーダ信号を受信器21-2に出力する。
受信器21-2は、受信用アンテナ20-2から出力された第2のレーダ信号、又は、第1のレーダ信号を目標検出部16-2に出力する。
また、目標検出部16-1は、時刻同期部15-2から出力された第2の時刻情報と受信器21-1から出力された第2のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
また、目標検出部16-2は、時刻同期部15-1から出力された第1の時刻情報と受信器21-2から出力された第1のレーダ信号とを用いて、目標を検出する。
目標検出部16-1は、第1の不感地帯に存在している目標を検出できないが、第2のレーダ覆域が、第1の不感地帯を包含しているため、目標検出部16-2が、第1の不感地帯に存在している目標を検出することができる。
目標検出部16-2は、目標の検出処理を実施することによって、第2のレーダ覆域に存在している目標を検出することができる。
目標検出部16-2は、第2の不感地帯に存在している目標を検出できないが、第1のレーダ覆域が、第2の不感地帯を包含しているため、目標検出部16-1が、第2の不感地帯に存在している目標を検出することができる。
実施の形態2では、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部35を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図12は、実施の形態2に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図12において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
実施の形態2に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図11に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図11に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
また、経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、第nの電離層反射波が通る第nの経路を算出する。
図11に示すレーダシステムでは、N=2であるため、経路算出部35は、第2の電離層反射波が通る第2の経路を算出する。
電子密度高度分布モデルとしては、例えば、IRI(International Reference Ionosphere)モデルを用いることができる。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35により算出された第1の経路から第1のレーダ覆域を算出する。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35により算出された第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出された第1の経路から第1の不感地帯を算出する。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出された第2の経路から第2の不感地帯を算出する。
経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、不感地帯探索回路47及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、経路算出部35、レーダ覆域探索部36、不感地帯探索部37及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
図11に示すレーダシステムでは、図1に示すレーダシステムのように、目標の検出処理を開始する前に、第1のレーダ装置1-1及び第2のレーダ装置1-2のそれぞれが移動する必要がなく、また、レーダ位置算出装置2が、位置データ組A1,A2,B1,B2を記憶する必要がない。したがって、レーダ位置算出装置2は、通信可否判定部31を備えることなく、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域と、第1の不感地帯及び第2の不感地帯とを算出することができる。
なお、第1のレーダ装置1-1は、位置情報算出部14-1を備える必要がなく、第2のレーダ装置1-2は、位置情報算出部14-2を備える必要がない。
図13において、横軸は、或る地点の電子密度[m-3]、縦軸は、或る地点の高度[km]である。
まず、経路算出部35は、電離層の電子密度高度分布モデルであるIRIモデルを用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
以下、経路算出部35による第1の経路の算出処理を具体的に説明する。
式(1)において、neは電子密度、eは電気素量、meは電子の質量、ε0は真空中の誘電率である。電子密度neは、IRIモデルから得られる。
電波が電離層に対して斜めに入射される場合、スネルの法則を適用すると、以下の式(2)が成立する。式(2)では、電離層が複数の層i(iは、2以上の整数)を含んでおり、それぞれの層iの境界面を境にして、電波の位相速度vp,iが変化するものとしている。
式(2)において、θiは、層iに対する電波の入射角、θi+1は、層i+1に対する電波の入射角、vp,iは、層i内での電波の位相速度、vp,i+1は、層i+1内での電波の位相速度である。
式(4)及び式(5)において、cは光速、ωは電波の角周波数である。
プラズマ周波数ωp,iは、IRIモデルから得られる層iの電子密度neが式(1)に代入されることにより算出される。プラズマ周波数ωp,i+1は、IRIモデルから得られる層i+1の電子密度neが式(1)に代入されることにより算出される。
また、経路算出部35は、電離層の最下層に対する電波の入射角θ0を切り替えて、位相速度vp,i及び位相速度vp,i+1のそれぞれを算出し、それぞれの入射角θ0に対応する入射角θiを算出する。
経路算出部35は、それぞれの入射角θ0に基づいて、第1のレーダ装置1-1から送信された電波が電離層の最下層に至るまでの経路(1)を算出する。
経路算出部35は、式(3)の条件を満足する電波の入射角θiに基づいて、電離層内を通る電波の経路(2)及び電離層を通過したのち地上に向かう電波の経路(3)のそれぞれを算出する。
経路算出部35は、それぞれの入射角θ0について、経路(1)(2)(3)を繋ぎ合わせることによって、第1の電離層反射波が通る第1の経路を算出する。
経路(1)(2)(3)の算出処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
図14において、横軸は距離を示し、縦軸は高度を示している。
図14では、電波が通過する領域が、黒色で表されており、電波が通過しない領域が、白色で表されている。
図14では、第1のレーダ装置1-1が、図13における左下の原点に設置されており、第1のレーダ装置1-1から、図中、右上の方向に、複数の角度で、電波が放射されている。
図14では、図面の簡単化のため、第1のレーダ装置1-1から放射された電波の直接波の記載を省略している。
経路算出部35は、それぞれの入射角θ0に係る第1の経路を示す経路情報をレーダ覆域探索部36及び不感地帯探索部37のそれぞれに出力する。
また、経路算出部35は、それぞれの入射角θ0に係る第2の経路を示す経路情報をレーダ覆域探索部36及び不感地帯探索部37のそれぞれに出力する。
第1のレーダ覆域は、それぞれの入射角θ0に係る第1の経路のうち、主に、それぞれの入射角θ0に係る経路(3)を包含するエリアである。
レーダ覆域探索部36は、経路算出部35から出力されたそれぞれの入射角θ0に係る第2の経路から、第2のレーダ覆域を算出する。
第1の経路から第1のレーダ覆域を算出する処理及び第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
レーダ覆域探索部36は、第1のレーダ覆域及び第2のレーダ覆域のそれぞれを位置算出部34に出力する。
第1の不感地帯は、それぞれの入射角θ0に係る第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域である。第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域は、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達する領域よりも、第1のレーダ装置1-1側の領域である。また、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域には、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波が到達する領域が含まれている。このため、第1の経路を通る第1の電離層反射波が到達しない領域から、電波の直接波が到達する領域を除いた領域が、第1の不感地帯である。
不感地帯探索部37は、経路算出部35により算出されたそれぞれの入射角θ0に係る第2の経路から、第2の不感地帯を算出する。
第1の経路から第1の不感地帯を算出する処理及び第2の経路から第2の不感地帯を算出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
不感地帯探索部37は、第1の不感地帯及び第2の不感地帯のそれぞれを位置算出部34に出力する。
位置算出部34における位置の算出処理は、図1に示す位置算出部34と同様であるため詳細な説明を省略する。
実施の形態3では、電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部38を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図16は、実施の形態3に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図16において、図2及び図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
実施の形態3に係るレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図15に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図15に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
モデル補正部38は、経路算出部35により算出された第1の経路から、第1のレーダ装置1-1から送信された電波の直接波と、第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、経路算出部35により算出された第2の経路から、第2のレーダ装置2-1から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、第1’の不感地帯と不感地帯探索部33により算出された第1の不感地帯、又は、第2’の不感地帯と不感地帯探索部33により算出された第2の不感地帯とが異なっていれば、第1’の不感地帯と第1の不感地帯との差分、又は、第2’の不感地帯と第2の不感地帯との差分に基づいて、電子密度高度分布モデルを補正する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部35に出力する。
経路算出部35は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路45、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部35、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
不感地帯探索部33は、図1に示す不感地帯探索部33と同様に、第1の不感地帯及び第2の不感地帯を探索する。
経路算出部35は、図11に示す経路算出部35と同様に、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを算出する。
経路算出部35は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
第1’の不感地帯を算出方法は、図11に示す不感地帯探索部37と同様である。ただし、不感地帯探索部37により算出される第1の不感地帯と区別するため、モデル補正部38により算出される不感地帯を第1’の不感地帯としている。
モデル補正部38は、経路情報が示す第2の経路から、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
第2’の不感地帯を算出方法は、図11に示す不感地帯探索部37と同様である。ただし、不感地帯探索部37により算出される第2の不感地帯と区別するため、モデル補正部38により算出される不感地帯を第2’の不感地帯としている。
以下、モデル補正部38による電子密度高度分布モデルの補正処理を具体的に説明する。
式(6)において、xは高度、f(x)は、高度xの電子密度である。a,b,c・・・は、多項式関数のパラメータである。
モデル補正部38は、式(6)に示す多項式関数が有するパラメータa,b,c・・・を、算出したパラメータa,b,c・・・に置き換えることにより、電子密度高度分布モデルを補正する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部35に出力する。
経路算出部35は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを再度算出する。
経路算出部35は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
レーダ覆域探索部36は、図11に示すレーダ覆域探索部36と同様に、第1の経路から第1のレーダ覆域を算出し、第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
実施の形態4では、電離層観測装置60により観測された電離層の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部39を備えるレーダ位置算出装置2について説明する。
図18は、実施の形態4に係るレーダ位置算出装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図18において、図2、図12及び図16と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図17に示すレーダシステムは、第1のレーダ装置1-1と、(N-1)台の第nのレーダ装置1-n(n=2,・・・,N)と、レーダ位置算出装置2と、ネットワーク3とを備えている。
図17に示すレーダシステムでは、説明の簡単化のため、N=2である例を示している。したがって、図17に示すレーダシステムが備えるレーダ装置1の台数は、2台である。
電離層観測装置60は、電離層の電子密度を観測し、電離層における電子密度の観測結果を示す観測データを、ネットワーク3を介して、経路算出部39に出力する。
電離層における電子密度の観測結果は、電子密度高度分布モデルと同様に、或る地点の或る高度における電子密度を示すものである。
また、電離層の観測結果は、電子密度高度分布モデルに係る地点と概ね同一地点の電子密度を示すものであり、また、電子密度高度分布モデルと概ね同一時刻の電子密度を示すものである。
経路算出部39は、電離層観測装置60から出力された観測データを取得する。
経路算出部39は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、観測データが示す電子密度の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第2の電離層反射波が通る第2の経路をそれぞれ算出する。
経路算出部39は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
通信可否判定回路41、不感地帯探索回路43、経路算出回路49、レーダ覆域探索回路46、モデル補正回路48及び位置算出回路44のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ位置算出装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、通信可否判定部31、不感地帯探索部33、経路算出部39、レーダ覆域探索部36、モデル補正部38及び位置算出部34におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ51に格納される。そして、図3に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
電離層観測装置60は、電離層の電子密度を観測する。
電離層観測装置60は、電離層における電子密度の観測結果を示す観測データを、ネットワーク3を介して、経路算出部39に出力する。
経路算出部39は、電離層の電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、観測データが示す電子密度の観測結果を用いて、第1の電離層反射波が通る第1の経路及び第2の電離層反射波が通る第2の経路をそれぞれ算出する。
経路算出部39における経路の算出処理自体は、図11に示す経路算出部35と同様であるため詳細な説明を省略する。
経路算出部39は、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを示す経路情報をモデル補正部38に出力する。
モデル補正部38は、経路情報が示す第2の経路から、第2のレーダ装置1-2から送信された電波の直接波と、第2の電離層反射波との双方が届かない第2’の不感地帯を算出する。
モデル補正部38は、補正後の電子密度高度分布モデルを経路算出部39に出力する。
経路算出部39は、モデル補正部38により電子密度高度分布モデルが補正されていれば、図11に示す経路算出部35と同様に、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、第1の経路及び第2の経路のそれぞれを再度算出する。
経路算出部39は、再度算出した第1の経路及び再度算出した第2の経路のそれぞれを示す経路情報をレーダ覆域探索部36に出力する。
レーダ覆域探索部36は、図11に示すレーダ覆域探索部36と同様に、第1の経路から第1のレーダ覆域を算出し、第2の経路から第2のレーダ覆域を算出する。
本開示は、レーダ位置算出装置を備えるレーダシステムに適している。
Claims (9)
- 第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1のレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索する不感地帯探索部と、
第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第nのレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索するレーダ覆域探索部と、
前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する位置算出部と
を備えたレーダ位置算出装置。 - 前記不感地帯探索部は、前記第1の不感地帯のほかに、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない領域である第nの不感地帯を探索し、
前記レーダ覆域探索部は、前記第nのレーダ覆域のほかに、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第1の電離層反射波のいずれかが届く領域である第1のレーダ覆域を探索し、
前記位置算出部は、前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含し、かつ、前記レーダ覆域探索部により探索された第1のレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯を包含する位置を算出することを特徴とする請求項1記載のレーダ位置算出装置。 - 電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部を備え、
前記レーダ覆域探索部は、
前記経路算出部により算出された第1の経路から前記第1のレーダ覆域を算出し、前記経路算出部により算出された第nの経路から前記第nのレーダ覆域を算出することを特徴とする請求項2記載のレーダ位置算出装置。 - 電離層の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出する経路算出部を備え、
前記不感地帯探索部は、
前記経路算出部により算出された第1の経路から前記第1の不感地帯を算出し、前記経路算出部により算出された第nの経路から前記第nの不感地帯を算出することを特徴とする請求項2記載のレーダ位置算出装置。 - 前記経路算出部により算出された第1の経路から、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出し、前記第nの経路から、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない第n’の不感地帯を算出し、前記1’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯、又は、前記第n’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯とが異なっていれば、前記第1’の不感地帯と前記第1の不感地帯との差分、又は、前記第n’の不感地帯と前記第nの不感地帯との差分に基づいて、前記電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部を備え、
前記経路算出部は、
前記モデル補正部により前記電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の経路及び前記第nの経路のそれぞれを再度算出し、再度算出した第1の経路及び再度算出した第nの経路のそれぞれを前記レーダ覆域探索部に出力することを特徴とする請求項3記載のレーダ位置算出装置。 - 前記経路算出部は、
電離層観測装置から、電離層の電子密度を示す観測結果を取得し、前記電子密度高度分布モデルを用いる代わりに、前記観測結果を用いて、前記第1の電離層反射波が通る第1の経路及び前記第nの電離層反射波が通る第nの経路のそれぞれを算出することを特徴とする請求項3記載のレーダ位置算出装置。 - 前記経路算出部により算出された第1の経路から、前記第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1の電離層反射波との双方が届かない第1’の不感地帯を算出し、前記第nの経路から、前記第nのレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第nの電離層反射波との双方が届かない第n’の不感地帯を算出し、前記1’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯、又は、前記第n’の不感地帯と前記不感地帯探索部により探索された第nの不感地帯とが異なっていれば、前記第1’の不感地帯と前記第1の不感地帯との差分、又は、前記第n’の不感地帯と前記第nの不感地帯との差分に基づいて、前記電子密度高度分布モデルを補正するモデル補正部を備え、
前記経路算出部は、
前記モデル補正部により前記電子密度高度分布モデルが補正されていれば、補正後の電子密度高度分布モデルを用いて、前記第1の経路及び前記第nの経路のそれぞれを再度算出し、再度算出した第1の経路及び再度算出した第nの経路のそれぞれを前記レーダ覆域探索部に出力することを特徴とする請求項6記載のレーダ位置算出装置。 - 不感地帯探索部が、第1のレーダ装置から送信された電波の直接波と、前記第1のレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第1の電離層反射波との双方が届かない領域である第1の不感地帯を探索し、
レーダ覆域探索部が、第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置から送信された電波の直接波、又は、前記第nのレーダ装置から送信されたのち、電離層によって屈折された電波である第nの電離層反射波のいずれかが届く領域である第nのレーダ覆域を探索し、
位置算出部が、前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置を移動させる位置として、前記レーダ覆域探索部により探索された第nのレーダ覆域が、前記不感地帯探索部により探索された第1の不感地帯を包含する位置を算出する
レーダ位置算出方法。 - 第1のレーダ装置と、
第n(nは、2以上の整数)のレーダ装置と、
請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のレーダ位置算出装置とを備え、
前記第1のレーダ装置及び前記第nのレーダ装置のうち、1つ以上のレーダ装置が、前記位置算出部により算出された位置に移動されることを特徴とするレーダシステム。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2020/017945 WO2021220335A1 (ja) | 2020-04-27 | 2020-04-27 | レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021220335A1 JPWO2021220335A1 (ja) | 2021-11-04 |
JPWO2021220335A5 JPWO2021220335A5 (ja) | 2022-06-28 |
JP7098087B2 true JP7098087B2 (ja) | 2022-07-08 |
Family
ID=78332312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022518434A Active JP7098087B2 (ja) | 2020-04-27 | 2020-04-27 | レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7098087B2 (ja) |
WO (1) | WO2021220335A1 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2365239A (en) | 2000-07-26 | 2002-02-13 | Alenia Marconi Systems Ltd | Near-vertical incidence skywave HF radar |
US20070273574A1 (en) | 2004-04-05 | 2007-11-29 | Sri International | Method and system for multiple target class data recording, processing and display for over-the-horizon radar |
JP2007537623A (ja) | 2004-04-02 | 2007-12-20 | リアデン, インコーポレイテッド | 時空間コーディングを用いた近垂直放射空間波(「nvis」)通信を強化するシステム及び方法 |
CN102540177A (zh) | 2012-01-05 | 2012-07-04 | 北京航空航天大学 | 一种基于三维射线追踪算法的目标定位方法 |
WO2018174822A1 (en) | 2017-03-22 | 2018-09-27 | Office National D'etudes Et De Recherches Aerospatiales | Global integrity check system and associated method |
WO2020003513A1 (ja) | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 三菱電機株式会社 | レーダ装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993020455A1 (en) * | 1992-03-27 | 1993-10-14 | The Commonwealth Of Australia | Method and means for determining directional characteristics of large sensor or radiator arrays |
-
2020
- 2020-04-27 WO PCT/JP2020/017945 patent/WO2021220335A1/ja active Application Filing
- 2020-04-27 JP JP2022518434A patent/JP7098087B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2365239A (en) | 2000-07-26 | 2002-02-13 | Alenia Marconi Systems Ltd | Near-vertical incidence skywave HF radar |
JP2007537623A (ja) | 2004-04-02 | 2007-12-20 | リアデン, インコーポレイテッド | 時空間コーディングを用いた近垂直放射空間波(「nvis」)通信を強化するシステム及び方法 |
US20070273574A1 (en) | 2004-04-05 | 2007-11-29 | Sri International | Method and system for multiple target class data recording, processing and display for over-the-horizon radar |
CN102540177A (zh) | 2012-01-05 | 2012-07-04 | 北京航空航天大学 | 一种基于三维射线追踪算法的目标定位方法 |
WO2018174822A1 (en) | 2017-03-22 | 2018-09-27 | Office National D'etudes Et De Recherches Aerospatiales | Global integrity check system and associated method |
WO2020003513A1 (ja) | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 三菱電機株式会社 | レーダ装置 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
PAGANI Pascal, FLEURY Rolland, LE ROUX Yvon, LE JEUNE Denis,A Study of HF Transmitter Geolocation Through Single-Hop Ionospheric Propagation,The 8th European Conference on Antennas and Propagation (EuCAP 2014),米国,IEEE,2014年09月18日,Pages 2689-2693,<https://ieeexplore.ieee.org/documents/6902378><DOI: 10.1109/EuCAP.2014.6902378>,ISSN 2164-3342 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2021220335A1 (ja) | 2021-11-04 |
WO2021220335A1 (ja) | 2021-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10652695B2 (en) | Determining the geographic location of a portable electronic device | |
US9019159B2 (en) | Ranging diversity-reception method and receiver | |
JP4808248B2 (ja) | 無線方向探知機の較正方法および較正システム | |
US8249618B2 (en) | System and method for enabling determination of position of a receiver | |
US20100001896A1 (en) | System and method for positioning a transponder | |
JP2011242182A (ja) | パッシブレーダシステムおよびパッシブレーダ方法 | |
JP5179054B2 (ja) | 測位方法及び測位装置 | |
KR100599610B1 (ko) | 부반사판 회전 주기 보정을 이용한 위성 추적 안테나시스템 및 위성 추적 방법 | |
JP5581573B2 (ja) | 電波探知装置 | |
JP2011164056A (ja) | 空港面監視方法及び空港面監視システム | |
US11953580B2 (en) | Over the horizon radar (OTH) system and method | |
JP7098087B2 (ja) | レーダ位置算出装置、レーダ位置算出方法及びレーダシステム | |
JP3204087B2 (ja) | 追尾レーダ装置 | |
JP5163765B2 (ja) | 測角装置、レーダ装置、測角方法及び測角プログラム | |
JP2004264070A (ja) | バイスタティック方位検出システム及び検出方法 | |
JP6797330B2 (ja) | レーダ装置 | |
JP2861803B2 (ja) | 信号検出方式 | |
JP3341711B2 (ja) | レーダー高度計 | |
JP2007200045A (ja) | 自律移動装置 | |
JP2004354192A (ja) | 測距装置 | |
JP2016017786A (ja) | レーダシステム、およびレーダ装置 | |
JP3389882B2 (ja) | 電波到来方位測定装置及び電波到来方位測定方法 | |
JP3296896B2 (ja) | 移動体の位置計測装置 | |
WO2021166222A1 (ja) | 測位装置及び測位方法 | |
JP3792596B2 (ja) | 方位探知システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220420 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220420 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20220420 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220531 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220628 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7098087 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |