JP7097197B2 - 検査システムおよび検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体に検査位置を重ね合わせて表示する検査システムおよび検査方法に関する。
例えば、原子力プラントの設備の健全性を確認する検査として、配管または容器を被検体とする非破壊検査がある。超音波探傷用のプローブの位置と傾きとの少なくともどちらかを正確に検出できる超音波探傷装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この技術は、超音波探傷用のセンサを備えたプローブに固着された発信機と、この発信機から射出された信号を受信する受信機と、この受信機からの信号に基づいてプローブの位置を算出する処理装置とを備える。
特開2004-226230号公報
非破壊検査では、被検体の検査位置を正確に特定し、検査装置のプローブ(探触子)を検査位置に正確に位置付けて、高精度に検査することが望まれる。ところが、図面または検査の指示書などの紙面に記載された情報に基づいて、検査者が紙面と被検体とを見比べながら検査位置を確認して、確認した検査位置にプローブを正確に位置付けて、検査を実行している。これらの一連の工程の検査の精度は、作業者の熟練度によって差異が生じ、検査の精度には改善の余地がある。また、これらの一連の工程には時間を要し、作業効率に改善の余地がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することを目的とする。
本発明の検査システムは、表示装置と検査装置とを有し、被検体における検査位置に前記検査装置の探触子を位置付けて検査する検査システムであって、前記被検体における前記検査位置を示す検査位置情報を記憶する検査位置情報記憶部と、基点情報に基づいて、前記検査位置を取得する検査位置取得部と、前記検査位置取得部が取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて表示されるように前記表示装置に対する制御を行う表示制御部とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記探触子の位置と前記検査位置とを照合する照合部を備えることが好ましい。この構成によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記探触子が取得した計測結果を記憶する記憶部を備えることが好ましい。この構成によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記記憶部が記憶した前記計測結果を外部装置に送信可能な通信部を備えることが好ましい。この構成によれば、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、検査時に少なくとも前記探触子と前記被検体とを撮影する撮影装置を備えることが好ましい。この構成によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記表示制御部は、さらに、前記検査位置における前記計測結果の履歴と前記検査位置の識別情報と検査の手順情報との少なくともいずれかが表示されるように前記表示装置に対する制御を行うことが好ましい。この構成によれば、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記基点情報は、前記被検体における前記検査位置を特定可能な情報を含むことが好ましい。この構成によれば、検査の精度を向上することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記基点情報は、前記被検体に形成されたポンチ孔であることが好ましい。この構成によれば、被検体に設けられた既存のポンチ孔によって、検査位置を取得することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記基点情報は、前記被検体と前記被検体の周囲との相対的な位置関係であることが好ましい。この構成によれば、被検体と被検体の周囲とを映した映像によって、検査位置を取得することができる。
本発明の検査システムにおいては、前記表示装置は、ヘッドマウントディスプレイの表示部であり、前記表示制御部は、前記検査位置取得部が取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて視認されるように前記表示部に表示することが好ましい。この構成によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明の検査方法は、被検体における検査位置に検査装置の探触子を位置付けて検査する検査方法であって、基点情報に基づいて、あらかじめ検査位置情報記憶部に記憶された前記被検体における前記検査位置を示す検査位置情報に対応する前記検査位置を取得する工程と、取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて表示されるように表示装置に対する制御を行う工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本発明によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る検査システムの模式図である。 図2は、本発明の第一実施形態に係る検査システムのブロック図である。 図3は、被検体である配管を示す概略図である。 図4は、本発明の第一実施形態に係る検査システムによって検査位置が配管に表示された状態を説明する図である。 図5は、本発明の第一実施形態に係る検査システムの処理の概略を示すフロー図である。 図6は、本発明の第二実施形態に係る検査システムのブロック図である。 図7は、本発明の第二実施形態に係る検査システムの処理の概略を示すフロー図である。 図8は、本発明の第三実施形態に係る検査システムによって検査位置が配管に表示された状態を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[第一実施形態]
図1、図2を参照して検査システム1について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る検査システムの模式図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る検査システムのブロック図である。検査システム1は、例えば、原子力プラントの放射線環境下に配置された配管100の非破壊検査を行う。
図3を参照して、配管100について説明する。図3は、被検体である配管を示す概略図である。配管100は、例えば、直径が数百mm程度、長さが数十m程度である。配管100は、例えば、複数の直管と複数の曲げ管とが溶接によって一体に形成されている。図3に示す配管100は、溶接線101と溶接線101と溶接線101と溶接線101とを有する。複数の溶接線の区別を要しないとき、溶接線101として説明する。配管100は、溶接線101の近傍に三連ポンチ110が形成されている。
三連ポンチ110は、配管100の外周に3つ並んで形成された凹部である。三連ポンチ110は、配管100の外周において位置を特定する目印(基点)になる。例えば、配管100の外周上の位置は、三連ポンチ110の中央の点を基点Pにして、基点Pから軸方向(流体の流れ方向)の距離d1と周方向の間隔d2とで規定される。より詳しくは、配管100の外周上の位置は、まず、三連ポンチ110の基点Pから軸方向の例えば下流側に距離d1離れた位置をQ0とする。そして、位置Q0から周方向に間隔d2で並ぶ位置が、位置Q1から位置QNとして規定される。
このような配管100は、所定期間ごと、または、不定期に、例えば、厚さが減少していないこと、または、汚損や損傷がないことなどを検査装置を使用して検査して、健全であることが確認される。
図1、図2に戻って、検査システム1について説明する。検査システム1は、配管100における検査位置202に超音波探傷装置(検査装置)3のプローブ31を位置付けて検査する。検査システム1は、検査位置202を配管100に表示する。検査システム1は、ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」(Head Mounted Display)という。)2と超音波探傷装置3と制御部10とを備える。
HMD2は、検査者の頭部に装着される。HMD2は、頭部に装着した状態で配管100の方向を向くと、配管100に検査位置202が重ね合わせて表示されたように検査者に視認させる。本実施形態では、HMD2は、透過型として説明する。HMD2は、カメラ(撮影装置)21と表示部22とを有する。
カメラ21は、HMD2を装着した検査者が視認している範囲を撮影可能である。本実施形態では、カメラ21は、配管100が被撮影物として含まれた映像を撮影する。カメラ21は、表示部22の近傍に配置されている。カメラ21は、撮影した映像を制御部10に出力する。
表示部(表示装置)22は、ハーフミラーで形成されている。表示部22は、眼鏡型に形成されている。表示部22は、検査者がHMD装置2を頭部に装着した状態では、検査者の眼部の前側に位置する。表示部22には、制御部10からの映像信号に基づいて、検査者が表示部22越しに視認する配管100に重ね合わさるように、検査位置202を示す映像が表示される。これらにより、表示部22に表示される映像は、検査者によって、表示部22越しに視認する配管100上に表示されているかのように視認される。
超音波探傷装置3は、非破壊検査を行う検査装置の一つである。超音波探傷装置3は、配管100の厚みを超音波によって非破壊で計測する。超音波探傷装置3は、プローブ31を有する。超音波探傷装置3は、配管100の検査位置202にプローブ31を接触させた状態で、配管100の外周から超音波を入射して反射波を測定する。超音波探傷装置3は、計測結果を制御部10に出力する。
超音波探傷装置3は、プローブ31を配管100の周方向および流体の流れ方向に移動させて検査位置202をずらしながら走査する。より詳しくは、超音波探傷装置3は、周方向の走査が終わると、流体の流れ方向へプローブ31の位置をずらして、再び周方向の走査を行う。このような走査を繰り返して、超音波探傷装置3は、配管100の検査範囲201の厚みを計測する。
制御部10は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)により構成される。制御部10は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、制御部10の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。制御部10は、検査位置情報記憶部11と検査位置取得部12と表示制御部13と通信部18と記憶部19とを有する。
検査位置情報記憶部11は、配管100の検査位置202を規定する検査位置情報200を記憶する。検査位置情報200は、検査範囲201と検査位置202とを含むことができる。検査範囲201は、検査を行う範囲を規定する。検査範囲201は、配管100における所定範囲として規定されてもよいし、検査位置202の集合として規定されてもよい。検査位置202は、配管100において検査を行う位置を規定する。より詳しくは、検査位置202は、超音波探傷装置3のプローブ31が位置付けられる位置である。本実施形態では、検査位置202は、配管100の外周において周方向に沿って複数の位置が規定され、配管100の外周において軸方向に沿って複数の位置が規定される。検査位置202は、検査範囲201に位置する。検査範囲201と検査位置202とは、配管100の位置を特定する基点となる基点情報に基づいて規定される。
本実施形態では、検査範囲201は、三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離とで特定可能である。本実施形態では、検査位置202は、上述した配管100の外周上の位置の既定方法のように、三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離と、周方向の間隔とで規定される。
検査位置情報200は、さらに検査位置202ごとの以前に実施した検査の計測結果203を含んでもよい。計測結果203は、例えば、検査位置202ごとに、前回の検査で異常が発見されなかったか、または、要経過観察となったかを確認可能に表示される。計測結果203は、例えば、厚みを数値で表示してもよいし、数値に対応する記号または色で表示してもよい。
検査位置取得部12は、基点情報に基づいて、カメラ21が撮影した映像における配管100の検査範囲201と検査位置202とを取得する。
検査位置取得部12における検査位置の取得について詳しく説明する。まず、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像から基点である三連ポンチ110を認識する。より詳しくは、例えば、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像から、三連ポンチ110が有する外形上の特徴と一致する被撮影物を認識して、その被撮影物を三連ポンチ110として認識してもよい。または、例えば、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像から、三連ポンチ110を識別する文字情報などの識別記号を認識して、その文字情報などの近傍に位置する被撮影物を三連ポンチ110として認識してもよい。または、例えば、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像から、溶接線101を識別記号によって識別して、その溶接線101の近傍の三連ポンチ110を認識してもよい。または、例えば、検査位置取得部12は、検査者などの操作によって、カメラ21が撮影した映像から、三連ポンチ110を認識してもよい。さらにまたは、例えば、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像と、HMD2の現在位置情報と、HMD2の向き情報と、あらかじめ記憶された三連ポンチ110の位置情報とに基づいて、三連ポンチ110を認識してもよい。
そして、検査位置取得部12は、上記のようにして認識した映像における基点である三連ポンチ110と、検査位置情報記憶部11が記憶した基点情報とに基づいて、映像における三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離とで映像における検査位置202を取得する。また、検査位置取得部12は、映像における三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離と、周方向の間隔とで映像における検査位置202を取得する。
表示制御部13は、検査位置取得部12が取得した検査位置情報200が配管100に重ね合わさるように表示用の検査位置情報を生成して、HMD2の表示部22に表示する。より詳しくは、表示制御部13は、検査位置取得部12が取得した検査範囲201と検査位置202とが、表示部22越しに視認する配管100上に重ね合わせて視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示する。例えば、表示制御部13は、表示部22越しに視認する配管100のすべての検査位置202を含む検査範囲201が矩形状に網掛けして視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示する。例えば、表示制御部13は、表示部22越しに視認する配管100の検査位置202が透過性を持たせた色で円形状に視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示する。
表示部22越しに視認する配管100上の位置と、表示用の検査位置情報との位置合わせは、三連ポンチ110を基点にして行ってもよい。または、カメラ21が撮影した映像に基づいて、表示部22越しに視認する配管100上の位置と、表示用の検査位置情報との位置合わせを行ってもよい。
さらに、表示制御部13は、各検査位置202に対応する前回の計測結果203が、表示部22越しに視認する各検査位置202上に視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示してもよい。例えば、表示制御部13は、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「要経過観察」である場合、他の検査位置202と色を変えて視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示してもよい。例えば、表示制御部13は、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「異常なし」である場合、他の検査位置202と色を変えずに視認されるような表示用の検査位置情報を生成して、表示部22に表示してもよい。
図4を参照して表示される検査位置情報について説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係る検査システムによって検査位置が配管に表示された状態を説明する図である。配管100の検査範囲201は、矩形状に網掛けして視認されるように表示用の検査位置情報が表示されている。配管100の検査位置202は、透過性を持たせた薄い色で円形状に視認されるように表示用の検査位置情報が表示されている。さらに、各検査位置202に対応する前回の計測結果203に応じて色を変えて視認されるように表示用の検査位置情報が表示されている。例えば、前回の計測結果203が「要経過観察」である検査位置202は、濃い色で着色して視認されるような表示用の検査位置情報が表示されている。前回の計測結果203が「異常なし」である検査位置202は、他の検査位置202と色を変えず、薄い色で視認されるような表示用の検査位置情報が表示されている。
表示用の検査位置情報は、例えば、表示部22越しに視認する検査範囲201に重なる表示部22上の位置に表示される、網掛けした矩形状の映像である。表示用の検査位置情報は、例えば、表示部22越しに視認する検査位置202に重なる表示部22上の位置に表示される、透過性を持たせた色で着色された円形状の映像である。表示用の検査位置情報は、例えば、表示部22越しに視認する前回の計測結果203が「要経過観察」である検査位置202に重なる表示部22上の位置に表示される、透過性を持たせた濃い色で着色された円形状の映像である。表示用の検査位置情報は、例えば、表示部22越しに視認する前回の計測結果203が「異常なし」である検査位置202に重なる表示部22上の位置に表示される、透過性を持たせた薄い色で着色された円形状の映像である。
通信部18は、カメラ21および超音波探傷装置3と、外部装置とを有線または無線により通信する。通信部18は、カメラ21および超音波探傷装置3と、外部装置との間でデータを送受信する。
外部装置とは、配管100の敷設場所から離れた位置にある装置、例えば、原子力プラントの中央監視室に配置された管理装置、または、原子力プラントから離れた位置にある管理装置などである。
記憶部19は、検査システム1におけるデータの一時記憶などに用いられる。記憶部19は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。または、図示しない通信装置を介して無線接続される外部記憶装置であってもよい。記憶部19は、超音波探傷装置3から受信した計測結果を検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202に対応付けて記憶する。また、記憶部19は、カメラ21が撮影した映像を記憶してもよい。
次に、図5を参照して、検査システム1による検査方法について説明する。図5は、本発明の第一実施形態に係る検査システムの処理の概略を示すフロー図である。本実施形態では、検査システム1の起動中、常時、カメラ21が検査者の周囲を撮影する。また、検査システム1では、あらかじめ、配管100の検査位置202を規定する検査位置情報200が検査位置情報記憶部11に記憶されている。
制御部10は、検査位置202を取得する(ステップS11)。より詳しくは、制御部10は、検査位置取得部12によって、カメラ21が撮影した映像から、三連ポンチ110が有する外形上の特徴と一致する被撮影物を三連ポンチ110として認識する。そして、制御部10は、検査位置取得部12によって、カメラ21が撮影した映像における三連ポンチ110と、検査位置情報記憶部11が記憶した基点情報とに基づいて、映像における三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離とで映像における検査位置202を取得する。また、映像における三連ポンチ110に対して流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、三連ポンチ110からの軸方向の距離と、周方向の間隔とで映像における検査位置202を取得する。このように、制御部10は、カメラ21が撮影した映像における配管100の検査範囲201と検査位置202とを取得する。制御部10は、ステップS12に進む。
制御部10は、表示用の検査位置情報を生成する(ステップS12)。より詳しくは、例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示部22越しに視認する配管100の検査範囲201が矩形状に網掛けに視認されるような表示用の検査位置情報を生成する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示部22越しに視認する配管100の検査位置202が透過性を持たせた色で円形状に視認されるような表示用の検査位置情報を生成する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「要経過観察」である場合、他の検査位置202と色を変えて視認されるような表示用の検査位置情報を生成する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「異常なし」である場合、他の検査位置202と色を変えずに視認されるような表示用の検査位置情報を生成する。制御部10は、ステップS13に進む。
制御部10は、表示用の検査位置情報を表示する(ステップS13)。より詳しくは、制御部10は、表示制御部13によって、表示用の検査位置情報が表示部22越しに視認する配管100に重ね合わせて視認されるように表示部22に表示する。より詳しくは、例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示用の検査位置情報に基づいて、表示部22越しに視認する配管100の検査範囲201に対応する表示部22の位置に、矩形状に網掛けした映像を表示する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示用の検査位置情報に基づいて、表示部22越しに視認する配管100の検査位置202に対応する表示部22の位置に、透過性を持たせた色で円形状の映像を表示する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示用の検査位置情報に基づいて、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「要経過観察」である場合、他の検査位置202と色を変えて視認されるような映像を表示部22に表示する。例えば、制御部10は、表示制御部13によって、表示用の検査位置情報に基づいて、配管100の検査位置202に対応する前回の計測結果203が「異常なし」である場合、他の検査位置202と色を変えずに視認されるような映像を表示部22に表示する。
このような検査システム1による検査方法を使用して検査を行う、具体的な方法を説明する。
検査者は、HMD2を頭部に装着する。HMD2は、カメラ21で常時周囲を撮影する。カメラ21が撮影した映像は、制御部10に出力される。検査者が検査対象の配管100における検査範囲201の近傍に到着すると、カメラ21が撮影する映像に被撮影物として配管100と三連ポンチ110とが含まれる。
ステップS11において、制御部10は、検査位置取得部12によって、カメラ21が撮影した映像から、配管100の溶接線101の近傍に配置された三連ポンチ110を基点として認識する。なお、本実施形態では、配管100が被撮影物として含まれた映像には、溶接線101の近傍に溶接線を識別する識別記号が含まれているものとする。これにより、本実施形態では、溶接線101の識別記号に基づいて、溶接線101を認識する。そして、カメラ21が撮影した映像に対して、認識した溶接線101の近傍に位置する三連ポンチ110を基点として認識する。そして、認識した三連ポンチ110を基点にして、基点情報に基づいて、検査位置情報として検査範囲201と検査位置202とを取得する。
ステップS12において、表示制御部13は、三連ポンチ110を基点にして、検査位置取得部12が取得した検査範囲201と検査位置202とを示す表示用の検査位置情報を生成する。
ステップS13において、表示制御部13は、三連ポンチ110を基点にして、表示用の検査位置情報を配管100に重ね合わせて表示する。
検査者は、表示部22を介して、配管100に重ね合わせて表示された表示用の検査位置情報を視認することで、検査範囲201と検査位置202とを容易に確認可能である。
検査者は、表示部22を介して、配管100に重ね合わせて表示された表示用の検査位置情報を視認しながら、プローブ31を検査位置202に位置付けて、計測を実行する。
このようにして、検査システム1は、HMD2の表示部22を介して、検査範囲201と検査位置202とを示す表示用の検査位置情報を配管100に重ね合わせて視認されるように表示する。
以上説明したように、本実施形態において、配管100の検査範囲201と検査位置202とを示す表示用の検査位置情報を、HMD2の表示部22を介して、配管100に重ね合わせて視認されるように表示する。これにより、本実施形態は、配管100の検査範囲201と検査位置202とを容易かつ高精度に確認することができる。本実施形態は、配管100の検査範囲201と検査位置202とを確認するために、例えば、図面または検査の指示書などの紙面を参照したり、プローブ31の位置を測定することを要しない。これにより、本実施形態は、配管100の検査範囲201と検査位置202との確認に要する手間と時間とを削減することができる。
また、本実施形態によれば、検査者が配管100に重ね合わせて表示された表示用の検査位置情報を視認しながら、プローブ31を検査位置202に位置付けることができる。本実施形態によれば、プローブ31の位置決めに要する時間を削減することができる。これにより、本実施形態は、検査に要する時間を削減することができる。
このように、本実施形態によれば、検査の精度を向上し、かつ、検査の作業効率を向上することができる。
本実施形態は、カメラ21が撮影した映像における配管100の検査範囲201と検査位置202とを取得して、それらに重ね合わせて視認されるように表示用の検査位置情報を表示する。これにより、本実施形態は、配管100の形状によらず、表示用の検査位置情報を表示することができる。
ここで、従来、配管100の非破壊検査を行う際に、検査位置202の位置決めを自動化するための治具が知られている。治具は、プローブ31を配管100上で移動可能に支持する。治具によって配管100に固定されたプローブ31は、検査位置202をずらしながら走査する。ところが、この治具は、配管100が直管である場合にしか適用することができなかった。
これに対して、本実施形態によれば、上記のように配管100が直管ではなく、エルボ管または管台である場合にも適用することができる。しかも、本実施形態は、治具などを配管100に取り付けないため、治具の運搬や取り付けに要していた手間と時間とを削減することができる。
本実施形態を、例えば、原子力プラントの放射線環境下に配置された配管100の非破壊検査に適用する場合、時間が短縮されることによって、検査者の被ばく量を低減することができる。
本実施形態は、検査範囲201と検査位置202と前回の計測結果203とが異なる表示態様で表示される。これにより、本実施形態は、検査者が、HMD2の表示部22を介して、前回の計測結果203に応じて検査位置202を容易に識別することができる。本実施形態によれば、前回の計測結果203が「要経過観察」である場合、検査者がより留意して計測するように支援することができる。
[第二実施形態]
図6、図7を参照しながら、本実施形態に係る検査システム1Aについて説明する。図6は、本発明の第二実施形態に係る検査システムのブロック図である。図7は、本発明の第二実施形態に係る検査システムの処理の概略を示すフロー図である。検査システム1Aは、基本的な構成は第一実施形態と同様である。以下の説明においては、第一実施形態と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態は、制御部10Aがプローブ位置取得部14Aと照合部15Aとを有する点で第一実施形態と異なる。
プローブ位置取得部14Aは、超音波探傷装置3のプローブ31の位置を取得する。より詳しくは、プローブ位置取得部14Aは、カメラ21が撮影した映像において、プローブ31が有する外形上の特徴と一致する被撮影物をプローブ31として認識する。そして、プローブ位置取得部14Aは、映像において認識したプローブ31の位置を取得する。
照合部15Aは、超音波探傷装置3のプローブ31の位置と検査位置202とを照合する。より詳しくは、照合部15Aは、カメラ21が撮影した映像において、プローブ位置取得部14Aが取得したプローブ31の位置と、検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202とを照合する。照合部15Aは、カメラ21が撮影した映像において、プローブ位置取得部14Aが取得したプローブ31の位置と、検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202とが重なっているかを照合すればよい。
次に、図7を参照して、検査システム1Aによる検査方法について説明する。本実施形態では、配管100に重ね合わせて表示された表示用の検査位置情報を視認しながら、プローブ31を検査位置202に位置付けて計測が実行されているものとして説明する。
検査者は、表示部22を介して、配管100に重ね合わせて表示された表示用の検査位置情報を視認しながら、プローブ31を検査位置202に位置付けて、計測を実行する。
制御部10Aは、プローブ位置情報を取得する(ステップS21)。より詳しくは、制御部10Aは、プローブ位置取得部14Aによって、カメラ21が撮影した映像から、プローブ31が有する外形上の特徴と一致する被撮影物をプローブ31として認識する。そして、プローブ位置取得部14Aは、映像において認識したプローブ31の位置を取得する。制御部10Aは、ステップS22に進む。
制御部10Aは、検査位置202とプローブ位置とを照合する(ステップS22)。より詳しくは、制御部10Aは、照合部15Aによって、カメラ21が撮影した映像において、プローブ位置取得部14Aが取得したプローブ31の位置と、検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202とを照合する。
制御部10Aは、検査位置202とプローブ位置とが一致しているか否かを判定する(ステップS23)。より詳しくは、制御部10Aは、照合部15Aの照合結果に基づいて、プローブ位置取得部14Aが取得したプローブ31の位置と、検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202とが一致していると判定した場合(ステップS23でYes)、ステップS24に進む。制御部10Aは、照合部15Aの照合結果に基づいて、プローブ位置取得部14Aが取得したプローブ31の位置と、検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202とが一致していないと判定した場合(ステップS23でNo)、ステップS26に進む。
制御部10Aは、計測結果203を記憶する(ステップS24)。より詳しくは、制御部10Aは、通信部18を介して、超音波探傷装置3から計測結果203を受信する。そして、制御部10Aは、受信した計測結果203を検査位置取得部12が取得した配管100の検査位置202に対応付けて記憶部19に記憶する。記憶部19に記憶した計測結果203は、通信部18を介して外部装置に送信可能である。または、記憶部19に記憶した計測結果203は、記憶媒体に書き出すことで、記憶媒体を介して外部装置に提供することができる。
制御部10Aは、検査が終了したか否かを判定する(ステップS25)。より詳しくは、制御部10Aは、配管100のすべての検査位置202に対応付けて計測結果203が記憶されたか否かを判定する。制御部10Aは、配管100のすべての検査位置202に対応付けて計測結果203が記憶されたと判定した場合、検査が終了したと判定する(ステップS25でYes)。制御部10Aは、処理を終了する。制御部10Aは、配管100のすべての検査位置202に対応付けて計測結果203が記憶されていないと判定した場合、検査が終了していない判定する(ステップS25でNo)。制御部10Aは、ステップS21に戻って再度処理を実行する。なお、制御部10Aは、検査者による検査の終了操作を検出したときにも、検査の終了と判定してもよい。
制御部10Aは、警告を出力する(ステップS26)。より詳しくは、制御部10Aは、検査位置202とプローブ位置とがずれている旨を、例えば、図示しないスピーカから音声によって出力したり、図示しないランプを点灯したり、表示部22に警告表示によって出力したりする。
以上説明したように、本実施形態によれば、検査位置202とプローブ位置とが一致したときに、検査位置202に対応付けて計測結果203を自動で記憶する。これにより、本実施形態は、計測結果203を容易かつ正確に記録することができる。
本実施形態によれば、検査者が検査位置202とプローブ位置とが一致しているか否かを確認しなくてもよい。これにより、本実施形態は、検査に要する時間を削減することができる。また、本実施形態によれば、検査者の熟練度によらず、正確な検査位置202にプローブ31が位置付けられたときの計測結果203を記録することができる。
本実施形態は、カメラ21が撮影した映像からプローブ31の位置を取得する。これにより、本実施形態は、プローブ31に、プローブ31の現在位置を特定するための位置取得部と発信器とを配置しなくてもよい。本実施形態は、プローブ31と制御部10Aとの通信不良によって、プローブ31の位置が特定されないことを防ぐことができる。
[第三実施形態]
図8を参照しながら、本実施形態に係る検査システム1について説明する。図8は、本発明の第三実施形態に係る検査システムによって検査位置が配管に表示された状態を説明する図である。本実施形態では、表示制御部13の処理が、第一実施形態または第二実施形態と異なる。
表示制御部13は、各検査位置202において計測が終了した検査位置202と、計測が終了していない検査位置202とが区別可能なように表示部22に表示してもよい。例えば、表示制御部13は、計測が終了した検査位置202と、計測が終了していない検査位置202との色を変えて表示してもよい。
表示制御部13は、第二実施形態において、各検査位置202の計測結果203が記憶されたか否かで、計測が終了したか否かを判定してもよい。表示制御部13は、カメラ21が撮影した映像において、各検査位置202にプローブ31が接触したか否かによって、計測が終了したか否かを判定してもよい。表示制御部13は、各検査位置202において超音波探傷装置3からの信号を受信したか否かによって、計測が終了したか否かを判定してもよい。
図8を参照して表示される検査位置情報について説明する。計測が終了した配管100の検査位置202は、表示用の検査位置情報として、透過性を持たせた緑色で円形状に表示されている。計測が終了していない配管100の検査位置202は、表示用の検査位置情報として、透過性を持たせた赤色で円形状に表示されている。
以上説明したように、本実施形態は、各検査位置202において計測が終了した検査位置202と、計測が終了していない検査位置202とが区別可能に表示される。これにより、本実施形態は、計測を行うべき検査位置202を容易に確認可能にすることができる。
表示装置は、HMD2に限定されない。表示装置は、例えば、配管100が配置された設備に配置されたプロジェクタであってもよい。プロジェクタは、配管100に表示用の検査位置情報を投影する。
検査装置は、超音波探傷装置に限定されない。検査装置は、例えば、配管や容器などを叩いて音を確認する打検装置でもよい。
基点は、配管100の外周における位置を特定する目印になるものであればよく、三連ポンチ110に限定されない。基点は、配管100のフランジ部であってもよい。基点は、配管100との相対的な位置関係が特定可能な支持部材上などの周囲の物体上に配置されていてもよい。
検査位置取得部12が、基点情報に基づいて、カメラ21が撮影した映像から基点を一意に識別する際に、識別記号によって識別するものとして説明したが、基点を一意に識別する方法はこれに限定されない。基点情報は、配管100と配管100の周囲との相対的な位置関係が規定されているものでもよい。例えば、基点情報は、配管100の全体の形状が撮影された映像、または、配管100と配管100の周囲とが撮影された映像としてもよい。この場合、検査位置取得部12は、カメラ21が撮影した映像において、配管100の全体の形状、または、配管100の背景から、配管100上の基点に合致する部分を認識することによって、基点を一意に識別してもよい。
表示制御部13は、検査位置202と計測結果203の履歴との他に、検査位置202の識別情報(個々の検査位置を識別するための情報)と検査のマニュアル(手順情報)との少なくともいずれかを表示部22に表示させるようにしてもよい。検査位置202の識別情報とは、検査位置を一意に特定可能な例えば番号、文字、記号、または、これらの組み合わせである。検査のマニュアルは、例えば、検査を行う際に検査者が参照する手順書である。さらに、表示制御部13は、検査時に要する罫書きを配管100に表示させてもよい。これらにより、検査者は、検査に関連する情報を表示部22を介して確認することができる。
カメラ21は、検査時に少なくともプローブ31と配管100とを撮影するようにしてもよい。さらに、記憶部19が、撮影した映像を記憶するようにしてもよい。これにより、検査の記録を映像として保存することができる。検査の監督者が、映像を確認することで、より検査の精度を向上することが可能になる。
検査範囲201や検査位置202は、配管100の溶接部101の周囲に位置するものとして説明したが、これに限定されない。例えば、配管100内の流体の流れを乱す構造である、オリフィスや配管の屈曲部などが配置されている場合、流体の流れを乱す構造の周囲に検査範囲201や検査位置202を設定してもよい。このように、流体の流れが乱れる部分のように、検査が必要になる所望の部分に検査範囲201や検査位置202を設定可能である。
1 検査システム
2 HMD(ヘッドマウントディスプレイ)
21 カメラ(撮影装置)
22 表示部(表示装置)
3 超音波探傷装置(検査装置)
31 プローブ(探触子)
10 制御部
11 検査位置情報記憶部
12 検査位置取得部
13 表示制御部
18 通信部
19 記憶部
100 配管
101 溶接線
110 三連ポンチ
201 検査範囲
202 検査位置

Claims (13)

  1. 表示装置と検査装置とを有し、被検体における検査位置に前記検査装置の探触子を位置付けて検査する検査システムであって、
    前記被検体における前記検査位置を示す検査位置情報を記憶する検査位置情報記憶部と、
    前記被検体の位置を特定する基点となる基点情報に基づいて、前記検査位置を取得する検査位置取得部と、
    前記検査位置取得部が取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて表示されるように前記表示装置に対する制御を行う表示制御部と、
    を備え、
    前記検査位置取得部は、前記基点情報に基づいて、前記基点に対する前記検査位置が位置する方向と、前記基点からの距離と、隣接する前記検査位置の間隔とにより、前記検査位置を取得する、
    ことを特徴とする検査システム。
  2. 前記探触子の位置と前記検査位置とを照合する照合部、を備える請求項1に記載の検査システム。
  3. 前記探触子が取得した計測結果を記憶する記憶部、を備える請求項1または2に記載の検査システム。
  4. 前記記憶部が記憶した前記計測結果を外部装置に送信可能な通信部、を備える請求項3に記載の検査システム。
  5. 検査時に少なくとも前記探触子と前記被検体とを撮影する撮影装置、を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の検査システム。
  6. 前記表示制御部は、さらに、前記検査位置における前記計測結果の履歴と前記検査位置の識別情報と検査の手順情報との少なくともいずれかが表示されるように前記表示装置に対する制御を行う、請求項3又は4に記載の検査システム。
  7. 前記基点情報は、前記被検体における前記検査位置を特定可能な情報を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の検査システム。
  8. 前記基点情報は、前記被検体に形成されたポンチ孔である、請求項7に記載の検査システム。
  9. 前記基点情報は、前記被検体と前記被検体の周囲との相対的な位置関係である、請求項7に記載の検査システム。
  10. 前記表示装置は、ヘッドマウントディスプレイの表示部であり、
    前記表示制御部は、前記検査位置取得部が取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて視認されるように前記表示部に表示する、請求項1から9のいずれか一項に記載の検査システム。
  11. 検査時に少なくとも前記被検体を撮影する撮影装置、を備え、
    前記検査位置取得部は、撮影した映像における前記基点と前記基点情報とに基づいて、前記基点に対する前記検査位置が位置する方向と、前記基点からの距離と、隣接する前記検査位置の間隔とにより、前記検査位置を取得する、請求項1に記載の検査システム。
  12. 前記被検体は、流体が流れる配管であり、
    前記検査位置取得部は、撮影した映像における前記基点と前記基点情報とに基づいて、前記基点に対して前記流体の流れ方向の上流側であるか下流側であるかと、前記基点からの軸方向の距離と、隣接する前記検査位置の周方向の間隔とにより、前記映像における前記検査位置を取得する、請求項11に記載の検査システム。
  13. 被検体における検査位置に検査装置の探触子を位置付けて検査する検査方法であって、
    前記被検体の位置を特定する基点となる基点情報に基づいて、あらかじめ検査位置情報記憶部に記憶された前記被検体における前記検査位置を示す検査位置情報に対応する前記検査位置を取得する工程と、
    取得した前記検査位置を前記被検体に重ね合わせて表示されるように表示装置に対する制御を行う工程と、
    を含み、
    前記基点情報に基づいて、前記基点に対する前記検査位置が位置する方向と、前記基点からの距離と、隣接する前記検査位置の間隔とにより、前記検査位置を取得する、
    ことを特徴とする検査方法。
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