JP7096109B2 - 太陽熱発電設備 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光から得られる熱エネルギーで発電を行う太陽熱発電設備に関する。
近年、環境にやさしいクリーンなエネルギーとして、太陽光を集光して得られる熱エネルギーを利用した設備が盛んに開発されている。
このような設備の一例として、例えば、以下の特許文献1に記載されている太陽熱発電設備がある。この太陽熱発電設備は、太陽光を受けて水を加熱する複数の受熱器と、蒸気で駆動する蒸気タービンと、蒸気タービンの駆動で発電する発電機と、蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、復水器内の水を受熱器に戻す給水ラインと、この給水ラインに設けられている給水ポンプと、を備える。この太陽熱発電設備では、給水ポンプからの水が、複数の受熱器を通過する過程で、次第に加熱されて蒸気になる。この蒸気が蒸気タービンに供給される。よって、この太陽熱発電設備では、複数の受熱器により、太陽光を利用して蒸気を発生させる蒸気発生器が構成される。
この太陽熱発電設備は、さらに、複数の受熱器が太陽光を受けていないときでも、発電できるようにするため、高温蓄熱タンクと、中温蓄熱タンクと、低温蓄熱タンクと、高温熱交換器と、中温熱交換器と、低温熱交換器と、を備える。
この太陽熱発電設備では、複数の受熱器が太陽光を受けているときに、蓄熱動作をする。この太陽熱発電設備では、蓄熱動作時、複数の受熱器からの蒸気を高温熱交換器に送られる。この高温熱交換器で蒸気と高温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されて、この蓄熱液が加熱される一方で、蒸気が冷却される。高温熱交換器で冷却された蒸気は、中温熱交換器に送られる。この中温熱交換器で蒸気と中温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されて、この蓄熱液が加熱される一方で、蒸気が冷却され、水になる。中温熱交換器からの水は、低温熱交換器に送られる。この低温熱交換器で水と低温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されて、この蓄熱液が加熱される一方で、この水が冷却される。この蓄熱動作の結果、複数の蓄熱タンク毎の蓄熱液の温度は、低温蓄熱タンク内の蓄熱液の温度、中温蓄熱タンク内の蓄熱液の温度、高温蓄熱タンク内の蓄熱液の温度の順で高くなる。
この太陽熱発電設備では、複数の受熱器が太陽光を受けていないときに、放熱動作する。この太陽熱発電設備では、放熱動作時、給水ポンプからの水が低温熱交換器に送られる。この低温熱交換器で給水ポンプからの水と低温蓄熱タンク内の蓄熱体とが熱交換されて、この水が加熱される。低温熱交換器で加熱された水は、中温熱交換器に送られる。この中温熱交換器で、中温熱交換器からの水と中温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されて、この水が飽和蒸気になる。この飽和蒸気は、高温熱交換器に送られる。高温熱交換器では、中温熱交換器からの飽和蒸気と高温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されて、この飽和蒸気が過熱蒸気になる。この過熱蒸気は、蒸気タービンに送られ、蒸気タービンを駆動させる。
特開2014-092086号公報
特許文献1に記載の太陽熱発電設備では、各蓄熱タンク内の蓄熱液に蓄えられた熱により、複数の受熱器が太陽光を受けていないときでも、蒸気を発生させることができ、この蒸気で蒸気タービンを駆動させることができる。また、この太陽熱発電設備では、複数の蓄熱タンク毎に温度が異なる蓄熱液で水を順次加熱して蒸気を発生させるので、一つの蓄熱タンク内の蓄熱液で水を加熱して蒸気を発生させる場合よりも、効率的に蓄熱液に蓄えられた熱を利用することができる。
ところで、この太陽熱発電設備では、複数の受熱器からの蒸気に対して、この蒸気と蓄熱液とを熱交換させる複数の熱交換器が直列接続されている。このため、複数の受熱器からの蒸気の温度は、複数の熱交換器に順次流れるに連れて、次第に低くなる。仮に、各蓄熱タンク内の蓄熱液の温度が低いときに蓄熱動作をする場合、高温熱交換器で複数の受熱器からの蒸気と高温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されると、複数の受熱器からの蒸気の温度が大きく低下する。このため、中温熱交換器でこの蒸気と中温蓄熱タンク内の蓄熱液とが熱交換されても、蓄熱液の温度はあまり上がらない。すなわち、この太陽熱発電設備では、蓄熱動作前における各蓄熱タンク内の蓄熱液の温度に応じて、蓄熱動作後の各蓄熱タンク内の蓄熱液の温度が大きく変わる。
従って、この太陽熱発電設備では、蓄熱動作前における各蓄熱タンク内の蓄熱液の温度等に応じて、放熱動作時に蒸気タービンに送る蒸気の温度が変わる、という問題点がある。
そこで、本発明は、太陽光が出ていないときでも、蒸気タービンに送る蒸気を発生させることができる上に、この蒸気の温度を安定させることができる太陽熱発電設備を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための発明に係る太陽熱発電設備の一態様は、
太陽熱を利用して蒸気を発生させる蒸気発生器と、蒸気で駆動する蒸気タービンと、前記蒸気発生器からの蒸気を前記蒸気タービンに導く主蒸気ラインと、前記蒸気タービンの駆動で発電する発電機と、前記蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、前記復水器と前記蒸気発生器とを接続する給水ラインと、前記蒸気タービンから蒸気を抽気する複数の抽気ラインと、複数の前記抽気ライン毎に設けられ、蒸気の熱を蓄える蓄熱体を有する蓄熱器と、前記給水ラインから分岐し、複数の前記蓄熱器のうちの一の蓄熱器に接続している補助給水ラインと、前記補助給水ラインからの水が複数の前記蓄熱器に順次流れるよう、複数の前記蓄熱器を直列接続する連結ラインと、複数の前記蓄熱器のうちで、前記一の蓄熱器を除く他の蓄熱器と前記主蒸気ラインとを接続する補助主蒸気ラインと、を備える。前記蒸気タービンは、軸線を中心として回転する蒸気タービンロータと、前記蒸気タービンロータを覆う蒸気タービンケーシングと、を有する。複数の前記抽気ラインは、前記蒸気タービンケーシングのうちで、前記軸線が延びる軸線方向で互いに異なる位置に接続され、前記蒸気タービンケーシング内で互いに異なる温度の蒸気を抽気する。前記一の蓄熱器は、複数の前記抽気ラインのうちで、最も低温の蒸気が流れる最低温抽気ラインに接続されている最低温蓄熱器である。前記他の蓄熱器は、複数の前記抽気ラインのうちで、最も高温の蒸気が流れる最高温抽気ラインに接続されている最高温蓄熱器である。
本態様では、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届いているとき、蒸気発生器は、蒸気を発生する。蒸気タービンは、この蒸気発生器からの蒸気で駆動する。また、このとき、蒸気タービンケーシング内の蒸気の一部は、軸線方向で互いに異なる位置に接続されている抽気ラインから抽気され、複数の抽気ライン毎に設けられている蓄熱器に流入する。各蓄熱器では、抽気蒸気との熱交換により蓄熱体が加熱される。すなわち、蓄熱体に蓄熱される。
蒸気タービンを駆動させるために、この蒸気タービンに流入する蒸気の温度範囲は、一定の範囲内である。蒸気タービンから各抽気ラインを経て抽気される抽気蒸気の温度は、抽気蒸気の抽気位置に応じて異なる。しかしながら、蒸気タービンから各抽気ラインを経て抽気される抽気蒸気の温度範囲は、抽気ライン毎に一定の範囲内である。このため、各抽気ラインに接続されている蓄熱器の蓄熱体の蓄熱後における温度範囲も、蓄熱器毎に一定の範囲内になる。
太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなると、蒸気発生器からの蒸気の圧力及び温度が次第に低下する。このとき、復水器からの水を補助給水ラインを介して、複数の蓄熱器に送ると、複数の蓄熱器内を水が順次通過する過程で、複数の蓄熱器毎の蓄熱体により加熱され、蒸気になる。この蒸気は、補助主蒸気ライン及び主蒸気ラインを介して、蒸気タービンに流入し、この蒸気タービンを駆動させる。よって、本態様では、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなっても、蒸気タービンを駆動させることができる。
本態様では、前述したように、各抽気ラインに接続されている蓄熱器の蓄熱体の蓄熱後における温度範囲は、蓄熱器毎に一定の範囲内である。このため、複数の蓄熱器の蓄熱体からの熱を放熱して、水を加熱して蒸気タービンに送る蒸気を発生させた場合、この蒸気の温度範囲が一定の範囲内に収まる。よって、例えば、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった後、蒸気タービンを継続駆動させる場合でも、蒸気タービンを安定運転することができる。
ここで、前記一態様の太陽熱発電設備において、複数の前記蓄熱器毎の前記蓄熱体の温度を検知する温度計と、複数の前記蓄熱器毎の前記抽気ラインに設けられている抽気弁と、を備えてもよい。この場合、複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、当該抽気弁に対応する前記蓄熱器の前記蓄熱体の温度に応じて、当該抽気弁が設けられている前記抽気ラインを流れる蒸気の流量を調節する。
本態様では、蓄熱器の蓄熱体の温度に応じて、抽気弁により、抽気ラインを流れる蒸気の流量が調節される。このため、本態様では、蓄熱体の温度を正確に管理することができる。
前記抽気弁を備える態様の太陽熱発電設備において、複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、当該抽気弁に対応する前記蓄熱器の前記蓄熱体の温度が予め定められた温度以上になると、閉になる。
本態様では、蓄熱体の温度が予め定められた温度以上になり、蓄熱が完了したことになると、抽気弁が閉じて、抽気ラインからの抽気蒸気が蓄熱器に送られなくなる。このため、本態様では、蓄熱体の蓄熱が完了すると、蒸気タービンからの抽気を抑えることができ、蒸気タービンの出力を高めることができる。
前記抽気弁を備える、以上のいずれかの態様の態様熱発電設備において、前記主蒸気ラインを流れる蒸気の状態量を検知する状態量検知器を備えてもよい。この場合、複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、前記状態量検知器で検知された蒸気の状態量に応じて、当該抽気弁が設けられている前記抽気ラインを流れる蒸気の流量を調節する。
本態様では、蒸気タービンから抽気ラインを経て蓄熱器に蒸気を送っても、状態量検知器で検知された蒸気の状態量が蒸気タービンの駆動に必要な条件を満たす場合に、蒸気タービンから抽気ラインを経て蓄熱器に蒸気を送ることができる。
以上のいずれかの態様の太陽熱発電設備において、複数の前記蓄熱器は、それぞれ、蓄熱ケースと、前記蓄熱ケース内に配置され、前記蓄熱体としての複数の固体蓄熱材と、を有してもよい。
蓄熱体として、固体蓄熱材を用いると、蓄熱液や潜熱蓄熱材を用いる場合よりも、蓄熱ケースの構成が簡単になる。このため、本態様では、設備コストを抑えることができる。
また、以上のいずれかの態様の太陽熱発電設備において、前記蒸気発生器は、太陽熱を受ける受熱器を有してもよい。
また、以上のいずれかの態様の太陽熱発電設備において、作動媒体を圧縮して圧縮媒体を生成する圧縮機と、太陽光を受けて前記圧縮媒体を加熱する受熱器と、前記受熱器で加熱された前記圧縮媒体で駆動するタービンと、前記タービンから排気された前記作動媒体で蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、を、さらに備えてもよい。この場合、前記蒸気発生器は、前記受熱器と前記排熱回収ボイラとを有する。
前記排熱回収ボイラを備える、いずれかの態様の太陽熱発電設備において、前記タービンから排気された前記作動媒体で、前記圧縮機からの前記圧縮媒体を加熱し、加熱した前記圧縮媒体を前記受熱器に送る媒体予熱器を、さらに備えてもよい。
本態様では、日照量が少ない場合でも、タービンに送られる作動媒体の温度を高めることができ、タービンの駆動量を高めることができる。
前記排熱回収ボイラを備える、いずれかの態様の太陽熱発電設備において、前記排熱回収ボイラから排気された前記作動媒体を前記圧縮機に戻す媒体循環ラインを、さらに備えてもよい。
本態様では、圧縮機が排熱回収ボイラから排気された作動媒体を吸い込むので、圧縮機が吸い込む作動媒体の温度が、圧縮機が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも高くなる。さらに、本態様では、圧縮機が排熱回収ボイラから排気された作動媒体を吸い込むので、圧縮機が吸い込む作動媒体の圧力が、圧縮機が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも高くなる。よって、本態様では、圧縮機が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも、高温且つ高圧の作動媒体をタービンに供給することができる。このため、本態様では、圧縮機が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも、ガスタービン出力を高めることができる。
前記受熱器を備える、いずれかの態様の太陽熱発電設備において、太陽光を反射する反射鏡と、前記反射鏡で反射した太陽光が前記受熱器に向うよう前記反射鏡の向きを変える鏡駆動機と、を有するヘリオスタットを、さらに備えてもよい。
以上のいずれかの態様の太陽熱発電設備において、蒸気の熱を蓄える蓄熱体を有する主蒸気蓄熱器と、前記主蒸気ラインから分岐して、前記蒸気発生器からの蒸気を前記主蒸気蓄熱器に導く蓄熱用主蒸気ライン67xと、をさらに備えてもよい。この場合、前記主蒸気蓄熱器は、前記補助主蒸気ライン中に設けられ、前記最高温蓄熱器に接続されている。
本態様では、複数の蓄熱器の蓄熱体からの熱を放熱して、水を加熱して蒸気を発生させた後、主蒸気蓄熱器の蓄熱体で、この蒸気をさらに加熱することができる。このため、蒸気タービンに送る蒸気の温度を高めることができ、蒸気タービンの出力を高めることができる。
本発明の一態様によれば、太陽光が出ていないときでも、蒸気タービンに送る蒸気を発生させることができる上に、この蒸気の温度を安定させることができる。
本発明に係る一実施形態における太陽熱発電設備の全体系統図である。 本発明に係る一実施形態における太陽熱発電設備の排熱回収ボイラ及び蒸気タービン周りの系統図である。 本発明に係る一実施形態における太陽熱発電設備で、ガスタービンが起動した後であって蒸気タービンが起動する前の状態を示す説明図である。 本発明に係る一実施形態における太陽熱発電設備で、排熱回収ボイラからの蒸気で蒸気タービンが駆動し、且つ複数の蓄熱器が蓄熱しているときの状態を示す説明図である。 本発明に係る一実施形態における太陽熱発電設備で、複数の蓄熱器で蓄熱された熱で蒸気を発生させ、この蒸気のみで蒸気タービンが駆動しているときの状態を示す説明図である。 本発明に係る一実施形態の変形例における太陽熱発電設備の排熱回収ボイラ及び蒸気タービン周りの系統図である。
以下、本発明に係る太陽熱発電設備の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の太陽熱発電設備は、図1に示すように、圧縮機11と、媒体予熱器19と、受熱器(蒸気発生器の一部)18と、タービン14と、ガスタービン発電機20と、排熱回収ボイラ(蒸気発生器の一部)25と、蒸気タービン30と、複数の蓄熱器40と、蒸気タービン発電機50と、復水器55と、給水ポンプ56と、複数のヘリオスタット57と、制御装置90と、を備える。
圧縮機11は、作動媒体を圧縮して圧縮媒体を生成する。この圧縮機11は、GT軸線Agtを中心として回転する圧縮機ロータ12と、この圧縮機ロータ12を覆う圧縮機ケーシング13と、を有する。
本実施形態の作動媒体は、この空気よりも蒸発温度が低い低沸点媒体である。低沸点媒体としては、例えば、COや有機ランキンサイクルに使用される媒体等がある。有機ランキンサイクルに使用される媒体としては、例えば、以下の物質がある。
・トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、パーフルオロデカリン等の有機ハロゲン化合物
・ブタン、プロパン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等のアルカン
・シクロペンタン、シクロヘキサン等の環状アルカン
・チオフェン、ケトン、芳香族化合物
・R134a、R245fa等の冷媒、
・以上を組み合わせたもの
受熱器18は、ヘリオスタット57からの太陽光Rを受けて圧縮媒体を加熱する。
タービン14は、受熱器18で加熱された圧縮媒体で駆動する。このタービン14は、GT軸線Agtを中心として回転するタービンロータ15と、このタービンロータ15を覆うタービンケーシング16と、を有する。
ガスタービン10は、以上で説明した圧縮機11と、受熱器18と、タービン14と、を有して構成される。タービンロータ15と圧縮機ロータ12とは、機械的に直結され一体回転し、ガスタービンロータ17を構成する。
ガスタービン発電機20は、発電機ロータ21と、この発電機ロータ21を覆う発電機ケーシング22と、を有する。発電機ロータ21は、ガスタービンロータ17に機械的に連結されている。
媒体予熱器19は、タービン14から排気された作動媒体である排気媒体で、圧縮機11からの圧縮媒体を加熱する。前述の受熱器18は、この媒体予熱器19で加熱された圧縮媒体をさらに加熱してタービン14に送る。
ヘリオスタット57は、太陽光Rを反射する反射鏡57aと、反射鏡57aを支持する支持脚57bと、反射鏡57aを目的の方向に向ける鏡駆動機57cと、を有する。
排熱回収ボイラ25は、媒体予熱器19から排気された排気媒体で水を加熱して、この水を蒸気にする。
蒸気タービン30は、排熱回収ボイラ25からの蒸気で駆動する。この蒸気タービン30は、ST軸線Astを中心として回転する蒸気タービンロータ31と、この蒸気タービンロータ31を覆う蒸気タービンケーシング34と、を有する。
蒸気タービン発電機50は、発電機ロータ51と、この発電機ロータ51を覆う発電機ケーシング52と、を有する。発電機ロータ51は、蒸気タービンロータ31に機械的に連結されている。
復水器55は、蒸気タービンケーシング34の蒸気出口34oに接続されている。この復水器55は、蒸気タービン30から排気された蒸気を冷却して、この蒸気を水に戻す。給水ポンプ56は、復水器55内の水を排熱回収ボイラ25に送る。
本実施形態の太陽熱発電設備は、さらに、圧縮媒体ライン60、媒体排気ライン61、媒体循環ライン62、給水ライン63、補助給水ライン64、主蒸気ライン65、補助主蒸気ライン66、抽気ライン67、蒸気回収ライン68、及び連結ライン69を備える。
圧縮媒体ライン60は、圧縮機ケーシング13の媒体出口13oとタービンケーシング16の媒体入口16iとを接続する。媒体予熱器19及び受熱器18は、この圧縮媒体ライン60に設けられ、前述したように、この圧縮媒体ライン60を流れる圧縮媒体を加熱する。なお、受熱器18は、圧縮媒体ライン60中で、媒体予熱器19よりもタービン14側に設けられている。
媒体排気ライン61は、タービンケーシング16の媒体出口16oと排熱回収ボイラ25の媒体入口26iとを接続する。媒体予熱器19は、この媒体排気ライン61中に設けられ、前述したように、この媒体排気ライン61を流れる排気媒体により圧縮媒体を加熱する。
媒体循環ライン62は、排熱回収ボイラ25の媒体出口26oと、圧縮機ケーシング13の媒体入口13iとを接続する。
主蒸気ライン65は、排熱回収ボイラ25の蒸気出口29oと、蒸気タービンケーシング34の蒸気入口34iとを接続する。給水ライン63は、復水器55と排熱回収ボイラ25の給水入口27iとを接続する。給水ポンプ56は、この給水ライン63に設けられている。
複数の抽気ライン67は、蒸気タービンケーシング34に接続され、蒸気タービンケーシング34内の蒸気を抽気する。蓄熱器40は、複数の抽気ライン67毎に設けられている。蒸気回収ライン68は、複数の蓄熱器40に接続され、複数の蓄熱器40を通過した蒸気を排熱回収ボイラ25に戻す。
補助給水ライン64は、給水ライン63中で給水ポンプ56よりも排熱回収ボイラ25側の位置から分岐し、複数の蓄熱器40のうちの一の蓄熱器40dに接続している。給水ライン63中で、補助給水ライン64の分岐位置よりも排熱回収ボイラ25側の位置には、第一給水切替弁71が設けられている。また、補助給水ライン64には、第二給水切替弁72が設けられている。
連結ライン69は、補助給水ライン64からの水が複数の蓄熱器40に順次流れるよう、複数の蓄熱器40を直列接続する。
補助主蒸気ライン66は、連結ライン69により直列接続されている複数の蓄熱器40のうち、補助給水ライン64に接続されている一の蓄熱器40dから最も離れている他の蓄熱器40aと、主蒸気ライン65とを接続する。主蒸気ライン65中で、補助主蒸気ライン66との接続位置よりも排熱回収ボイラ25側の位置には、第一蒸気切替弁73が設けられている。また、補助主蒸気ライン66には、第二蒸気切替弁74が設けられている。主蒸気ライン65中で、補助主蒸気ライン66との接続位置よりも蒸気タービン30側の位置には、主蒸気調節弁75が設けられている。
図2に示すように、排熱回収ボイラ25は、タービン14からの排気媒体が内部を流れるボイラケーシング26と、このボイラケーシング26内に配置されている節炭器27及び過熱器29と、ボイラケーシング26内に一部が配置されている蒸発器28と、を有する。排熱回収ボイラ25の媒体入口26i及び媒体出口26oは、このボイラケーシング26に形成されている。節炭器27、蒸発器28、及び過熱器29は、媒体入口26iから媒体出口26oに向かって、この順序でボイラケーシング26に配置されている。節炭器27には、給水ライン63が接続されている。よって、排熱回収ボイラ25の給水入口27iは、この節炭器27の端の部分である。節炭器27は、給水ライン63からの水を排気媒体で加熱する。蒸発器28は、節炭器27で加熱された水を排気媒体でさらに加熱して蒸気にする。この蒸発器28は、水と蒸気とを分離する蒸気ドラム28dを有する。過熱器29は、蒸発器28からの蒸気を排気媒体で過熱する。この過熱器29には、主蒸気ライン65が接続されている。よって、排熱回収ボイラ25の蒸気出口29oは、この過熱器29の端の部分である。
蒸気タービンロータ31は、ST軸線Astを中心に回転するロータ軸部32と、このロータ軸部32に設けられている複数の動翼列33と、を有する。複数の動翼列33は、ST軸線Astが延びる軸線方向Daに並んでいる。複数の動翼列33は、いずれも、複数の動翼を有する。複数の動翼は、ST軸線Astに対する周方向に並んでいる。蒸気タービン30は、蒸気タービンケーシング34に固定されている複数の静翼列35を有する。複数の静翼列35のそれぞれは、複数の動翼列33のうちのいずれか一の動翼列33の軸線上流側Dauに配置されている。なお、軸線上流側Dauとは、軸線方向Daで蒸気タービンケーシング34の蒸気出口34oに対する蒸気入口34i側のことである。また、軸線下流側Dadとは、軸線方向Daで蒸気タービンケーシング34の蒸気入口34iに対する蒸気出口34o側のこと、つまり軸線上流側Dauとは反対側のことである。一の動翼列33と、この一の動翼列33の軸線上流側Dauに隣接する一の静翼列35とで、段を構成する。この蒸気タービン30は、複数の段を有する。なお、以下では、複数の段のうち、最も軸線上流側Dauの段を第一段とし、この第一段の軸線下流側Dadに隣接する段を第二段とする。以下、同様に、第二段の軸線下流側Dadに隣接する段を第三段とし、第三段の軸線下流側Dadに隣接する段を第四段とし、第四段の軸線下流側Dadに隣接する段を第五段とする。
本実施形態の太陽熱発電設備は、複数の抽気ライン67として、第一抽気ライン67a、第二抽気ライン67b、第三抽気ライン67c、及び第四抽気ライン67dを有する。各抽気ライン67は、蒸気タービンケーシング34のうちで、軸線方向Daで互いに異なる位置に接続されている。具体的に、第一抽気ライン67aは、蒸気タービンケーシング34中、軸線方向Daで、第一段の動翼列33と第二段の静翼列35との間の位置に接続されている。第二抽気ライン67bは、蒸気タービンケーシング34中、軸線方向Daで、第二段の動翼列33と第三段の静翼列35との間の位置に接続されている。第三抽気ライン67cは、蒸気タービンケーシング34中、軸線方向Daで、第三段の動翼列33と第四段の静翼列35との間の位置に接続されている。第四抽気ライン67dは、蒸気タービンケーシング34中、軸線方向Daで、第四段の動翼列33と第五段の静翼列35との間の位置に接続されている。
複数の蓄熱器40は、それぞれ、蓄熱ケース41と、蓄熱ケース41内に配置されている蓄熱体46と、を有する。蓄熱体46は、複数の固体蓄熱材47で構成される。固体蓄熱材47は、例えば、コンクリート製又はセラミックス製のぺブルである。蓄熱ケース41には、抽気蒸気入口42、抽気蒸気出口43、加熱対象入口44、加熱対象出口45が形成されている。
本実施形態の太陽熱発電設備は、複数の蓄熱器40として、第一蓄熱器40a、第二蓄熱器40b、第三蓄熱器40c、及び第四蓄熱器40dを有する。第一蓄熱器40aの抽気蒸気入口42には、第一抽気ライン67aに接続されている。第二蓄熱器40bの抽気蒸気入口42には、第二抽気ライン67bに接続されている。第三蓄熱器40cの抽気蒸気入口42には、第三抽気ライン67cに接続されている。第四蓄熱器40dの抽気蒸気入口42には、第四抽気ライン67dに接続されている。
蒸気回収ライン68は、第一蓄熱器40aの抽気蒸気出口43に接続されている第一回収ライン68a、第二蓄熱器40bの抽気蒸気出口43に接続されている第二回収ライン68b、第三蓄熱器40cの抽気蒸気出口43に接続されている第三回収ライン68c、第四蓄熱器40dの抽気蒸気出口43に接続されている第四回収ライン68d、及び主回収ライン68mを有する。主回収ライン68mは、第一回収ライン68a、第二回収ライン68b、第三回収ライン68c及び第四回収ライン68dに接続されていると共に、給水ライン63に接続されている。具体的に、主回収ライン68mは、給水ライン63中で、第一給水切替弁71よりも排熱回収ボイラ25側の位置に接続されている。
なお、主回収ライン68mは、復水器55に接続してもよい。以上のように、蒸気回収ラインを給水ライン63又は復水器55に接続する場合、主回収ライン68mを設けず、第一回収ライン68a、第二回収ライン68b、第三回収ライン68c及び第四回収ライン68dのそれぞれを、給水ライン63又は復水器55に直接接続してもよい。また、第一回収ライン68a、第二回収ライン68b、第三回収ライン68c、第四回収ライン68dを流れる蒸気のうちで、いずれかの蒸気の圧力が蒸気ドラム28d内の圧力より高い場合には、蒸気ドラム28d内の圧力より高い蒸気が流れる回収ラインを蒸気ドラム28dに接続してもよい。
前述した、複数の蓄熱器40のうちの一の蓄熱器40dは、第四蓄熱器40dである。よって、補助給水ライン64は、この第四蓄熱器40dの加熱対象入口44に接続されている。また、前述した、複数の蓄熱器40のうちの他の蓄熱器40aは、第一蓄熱器40aである。よって、補助主蒸気ライン66は、この第一蓄熱器40aの加熱対象出口45に接続されている。
連結ライン69は、第一蓄熱器40aの加熱対象入口44と第二蓄熱器40bの加熱対象出口45とを接続する第一連結ライン69aと、第二蓄熱器40bの加熱対象入口44と第三蓄熱器40cの加熱対象出口45とを接続する第二連結ライン69bと、第三蓄熱器40cの加熱対象入口44と第四蓄熱器40dの加熱対象出口45とを接続する第三連結ライン69cと、を有する。
第一抽気ライン67aには、第一抽気弁76aが設けられている。第二抽気ライン67bには、第二抽気弁76bが設けられている。第三抽気ライン67cには、第三抽気弁76cが設けられている。第四抽気ライン67dには、第四抽気弁76dが設けられている。第一回収ライン68aには、第一蓄熱体温度計83a及び第一回収弁77aが設けられている。第二回収ライン68bには、第二蓄熱体温度計83b及び第二回収弁77bが設けられている。第三回収ライン68cには、第三蓄熱体温度計83c及び第三回収弁77cが設けられている。第四回収ライン68dには、第四蓄熱体温度計83d及び第四回収弁77dが設けられている。各蓄熱体温度計83a,83b,83c,83dは、蓄熱器40a,40b,40c,40dから流出した抽気蒸気の温度を検知することで、蓄熱器40a,40b,40c,40d内の蓄熱体46の温度を間接的に検知する。
第一連結ライン69aには、第一仕切弁78aが設けられている。第二連結ライン69bには、第二仕切弁78bが設けられている。第三連結ライン69cには、第三仕切弁78cが設けられている。
主蒸気ライン65中で、補助主蒸気ライン66との接続位置よりも蒸気タービン30側の位置には、主蒸気圧力計81及び主蒸気温度計82が設けられている。
制御装置90は、以上で説明した圧力計や温度計等の検知器からの信号に基づき、以上で説明した各弁の開閉を制御する。
次に、以上で説明した太陽熱発電設備の動作について説明する。まず、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届いている場合について説明する。
圧縮機11は、作動媒体を吸い込み、この作動媒体を圧縮して圧縮媒体を生成する。この圧縮媒体は、圧縮媒体ライン60を介して、受熱器18に流入する。複数のヘリオスタット57の鏡駆動機57cは、反射鏡57aで反射した太陽光Rが受熱器18に向うよう、反射鏡57aの向きを調節する。この結果、ヘリオスタット57の反射鏡57aで反射された太陽光Rは、受熱器18に照射される。受熱器18内を流れる圧縮媒体は、受熱器18が受けた太陽光Rの熱により加熱される。
受熱器18で加熱された圧縮媒体は、圧縮媒体ライン60を経て、タービンケーシング16内に流入する。タービンロータ15は、この圧縮媒体により回転する。圧縮機ロータ12は、タービンロータ15に直結されているため、このタービンロータ15の回転と一体回転する。ガスタービン発電機20は、ガスタービンロータ17の回転で発電する。
タービンケーシング16から排気された高温の作動媒体は、排気媒体として、媒体排気ライン61を介して、排熱回収ボイラ25のボイラケーシング26内に流入する。媒体排気ライン61に設けられている媒体予熱器19では、媒体排気ライン61からの排気媒体と、圧縮媒体ライン60からの圧縮媒体とが熱交換され、圧縮媒体が加熱される。媒体予熱器19で加熱された圧縮媒体は、前述したように、圧縮媒体ライン60を介して、受熱器18に流入し、この受熱器18でさらに加熱される。
排熱回収ボイラ25の節炭器27には、給水ライン63から水が供給される。節炭器27では、排気媒体と水とが熱交換され、水が加熱される。節炭器27で加熱された水は、排熱回収ボイラ25の蒸発器28に流入する。蒸発器28では、節炭器27からの水と排気媒体とが熱交換され、水が加熱されて蒸気になる。この蒸気は、排熱回収ボイラ25の過熱器29に流入する。過熱器29では、この蒸気と排気媒体とが熱交換され、蒸気が過熱される。
排熱回収ボイラ25の過熱器29で過熱された蒸気は、主蒸気ライン65を経て、蒸気タービンケーシング34内に流入する。蒸気タービンロータ31は、この蒸気により回転する。蒸気タービン発電機50は、この蒸気タービンロータ31の回転で発電する。
蒸気タービンケーシング34から排気された蒸気は、復水器55に流入し、この復水器55で冷却されて、水になる。この水は、給水ライン63を介して、排熱回収ボイラ25の節炭器27に流入する。
排熱回収ボイラ25のボイラケーシング26から流出した作動媒体は、媒体循環ライン62を介して、再び、圧縮機11内に流入する。
タービンロータ15が回転し始めた後であって、蒸気タービン30が起動し始める前、図3に示すように、第二給水切替弁72、第二蒸気切替弁74、主蒸気調節弁75、第一抽気弁76a、第二抽気弁76b、第三抽気弁76c、第四抽気弁76d、第一回収弁77a、第二回収弁77b、第三回収弁77c、第四回収弁77d、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、及び第三仕切弁78cは、閉じている。一方、第一給水切替弁71、及び第一蒸気切替弁73は、開いている。
タービンロータ15が回転し始めた後、排熱回収ボイラ25内に高温の排気媒体が流れ始める。排熱回収ボイラ25内に高温の排気媒体が流れ始めてから、蒸気タービン30の駆動に必要な条件の蒸気が発生するまでに、一定の時間を要する。このため、タービンロータ15が回転し始めた後であって、蒸気タービン30が起動し始める前では、前述したように、主蒸気調節弁75が閉じられている。
主蒸気圧力計81で検知された蒸気の圧力が予め定められた起動時圧力より高くなり、且つ主蒸気温度計82で検知された蒸気の温度が予め定められた起動時温度より高くなると、この蒸気は、蒸気タービン30の起動における起動時状態量条件を満たしたとして、制御装置90は、主蒸気調節弁75に開指示を送る。この結果、主蒸気調節弁75が開き、前述したように、排熱回収ボイラ25からの蒸気が蒸気タービン30に流入し、蒸気タービンロータ31が回転する。
その後、ガスタービン10が継続して駆動していると、排熱回収ボイラ25からの蒸気の温度及び圧力が次第に高まる。主蒸気圧力計81で検知された蒸気の圧力が予め定められた蓄熱時圧力以上になり、且つ主蒸気温度計82で検知された蒸気の温度が予め定められた蓄熱時温度以上になると、この蒸気は、蓄熱時状態量条件を満たしたとして、制御装置90は、図4に示すように、第一抽気弁76a、第二抽気弁76b、第三抽気弁76c、第四抽気弁76d、第一回収弁77a、第二回収弁77b、第三回収弁77c、及び第四回収弁77dに開指示を送り、第一抽気弁76a、第二抽気弁76b、第三抽気弁76c、第四抽気弁76d、第一回収弁77a、第二回収弁77b、第三回収弁77c、及び第四回収弁77dを開ける。なお、蓄熱時圧力は、前述の起動時圧力以上の圧力である。また、蓄熱時温度は、前述の起動時温度以上の温度である。また、本実施形態で、主蒸気圧力計81と主蒸気温度計82とは、主蒸気の状態量を検知する状態量検知器を構成する。
第一抽気弁76a及び第一回収弁77aが開くと、蒸気タービン30の第一段を通過した蒸気が蒸気タービン30から抽気され、第一抽気ライン67aを介して、抽気蒸気が第一蓄熱器40aの蓄熱ケース41内に流入する。蓄熱ケース41内に流入した抽気蒸気は、複数の固体蓄熱材47と熱交換し、複数の固体蓄熱材47を加熱する。すなわち、複数の固体蓄熱材47は、蓄熱される。第一蓄熱器40aの蓄熱ケース41内に流入した蒸気は、複数の固体蓄熱材47との熱交換により冷却された後、第一回収ライン68a及び主回収ライン68mを経て、排熱回収ボイラ25の蒸気ドラム28dに流入する。
蒸気タービン30の第二段以降の各段を通過した蒸気は、以上と同様に、蒸気タービン30から抽気され、各段に対応する抽気ライン67を介して、この抽気ライン67に接続されている蓄熱ケース41内に流入する。抽気蒸気は、この蓄熱ケース41内の複数の固体蓄熱材47を加熱する一方で、冷却される。蓄熱ケース41内で冷却された抽気蒸気は、この蓄熱ケース41に対応する回収ライン68a,68b,68c,68d及び主回収ライン68m、さらに給水ライン63を経て、排熱回収ボイラ25に流入する。
第一蓄熱体温度計83aで検知された温度が予め定めた蓄熱完了温度以上になると、制御装置90は、第一蓄熱器40aの蓄熱が完了したとして、第一抽気弁76a及び第一回収弁77aに対して閉指示を送る。この結果、蒸気タービン30の第一段を通過した蒸気は、第一抽気ライン67aを介して、第一蓄熱器40a内に流入しなくなる。その後、主蒸気温度計82で検知される蒸気の温度が前述の蓄熱時温度より高い状態で、第一蓄熱体温度計83aで検知される温度が蓄熱完了温度よりも低い蓄熱開始温度以下になると、制御装置90は、第一抽気弁76a及び第一回収弁77aに対して、開指示を送り、第一蓄熱器40aに蓄熱動作をさせる。
蒸気タービン30の第二段以降の各段に対応した蓄熱温度計で検知された温度が予め定めた蓄熱完了温度以上になると、制御装置90は、各段に対応した抽気弁及び回収弁に対して閉指示を送る。この結果、蒸気タービン30の各段を通過した蒸気は、各抽気ライン67を介して、各蓄熱器40内に流入しなくなる。その後、主蒸気温度計82で検知される蒸気の温度が前述の蓄熱時温度より高い状態で、各蓄熱体温度計83a,83b,83c,84dで検知される温度が蓄熱完了温度よりも低い蓄熱開始温度以下になると、制御装置90は、各段に対応した抽気弁及び回収弁に対して、開指示を送り、各段に対応した蓄熱器40に蓄熱動作をさせる。
なお、第一蓄熱体温度計83aで検知される温度に関して予め定められている蓄熱完了温度である第一蓄熱完了温度、第二蓄熱体温度計83bで検知される温度に関して予め定められている蓄熱完了温度である第二蓄熱完了温度、第三蓄熱体温度計83cで検知される温度に関して予め定められている蓄熱完了温度である第三蓄熱完了温度、第四蓄熱体温度計83dで検知される温度に関して予め定められている蓄熱完了温度である第四蓄熱完了温度は、第一、第二、第三、第四の順で低くなっている。
また、第一蓄熱体温度計83aで検知される温度に関して予め定められている蓄熱開始温度である第一蓄熱開始温度、第二蓄熱体温度計83bで検知される温度に関して予め定められている蓄熱開始温度である第二蓄熱開始温度、第三蓄熱体温度計83cで検知される温度に関して予め定められている蓄熱開始温度である第三蓄熱開始温度、第四蓄熱体温度計83dで検知される温度に関して予め定められている蓄熱開始温度である第四蓄熱開始温度は、第一、第二、第三、第四の順で低くなっている。
本実施形態で、各蓄熱器40の蓄熱体46が蓄熱されるときに、蒸気タービン30に流入する蒸気の温度範囲は、前述の蓄熱時温度以上の一定の範囲内である。蒸気タービン30から各抽気ライン67を経て抽気される抽気蒸気の温度は、抽気蒸気の抽気位置が軸線下流側Dadになるに従い低くなる。しかしながら、蒸気タービン30から各抽気ライン67を経て抽気される抽気蒸気の温度範囲は、抽気ライン67毎に一定の範囲内である。このため、各抽気ライン67に接続されている蓄熱器40の蓄熱体46の蓄熱後における温度範囲も、蓄熱器40毎に一定の範囲内になる。なお、第一蓄熱器40aの蓄熱体46の蓄熱後における温度は、第二蓄熱器40bの蓄熱体46の蓄熱後における温度より高い。第二蓄熱器40bの蓄熱体46の蓄熱後における温度は、第三蓄熱器40cの蓄熱体46の蓄熱後における温度より高い。第三蓄熱器40cの蓄熱体46の蓄熱後における温度は、第四蓄熱器40dの蓄熱体46の蓄熱後における温度より高い。よって、第一蓄熱器40aは、最高温度蓄熱器(一の蓄熱器)である。また、第四蓄熱器40dは、最低温度蓄熱器(他の蓄熱器)である。
次に、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった場合について説明する。なお、ここでは、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなる前に、全ての蓄熱器40の蓄熱が完了しており、第一抽気弁76a、第二抽気弁76b、第三抽気弁76c、第四抽気弁76d、第一回収弁77a、第二回収弁77b、第三回収弁77c、及び第四回収弁77dが閉じているものとする。
太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなると、ガスタービン10が停止すると共に、排熱回収ボイラ25からの蒸気の圧力及び温度が次第に低下する。このため、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなると、ガスタービン発電機20は発電しなくなる。
太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなって、主蒸気圧力計81で検知された蒸気の圧力が予め定められた放熱時圧力より低くなり、且つ主蒸気温度計82で検知された蒸気の温度が予め定められた放熱時温度より低くなると、この蒸気は、放熱条件を満たしたとして、制御装置90は、図5に示すように、第二給水切替弁72、第二蒸気切替弁74、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、及び第三仕切弁78cに開指示を与える。
この結果、第二給水切替弁72、第二蒸気切替弁74、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、及び第三仕切弁78cが開き、給水ポンプ56からの水の一部が補助給水ライン64を介して、第四蓄熱器40dの蓄熱ケース41内に流入する。蓄熱ケース41内に流入した水は、蓄熱ケース41内の複数の固体蓄熱材47との熱交換で加熱される。
第四蓄熱器40dで加熱された水は、第三連結ライン69cを介して、第三蓄熱器40cの蓄熱ケース41内に流入する。蓄熱ケース41内に流入した水は、蓄熱ケース41内の複数の固体蓄熱材47との熱交換でさらに加熱される。
第三蓄熱器40cで加熱された水は、第二連結ライン69bを介して、第二蓄熱器40bの蓄熱ケース41内に流入する。蓄熱ケース41内に流入した水は、蓄熱ケース41内の複数の固体蓄熱材47との熱交換でさらに加熱され、場合によっては蒸気になる。
第二蓄熱器40bで加熱された水、又は第二蓄熱器40bで発生した蒸気は、第一連結ライン69aを介して、第一蓄熱器40aの蓄熱ケース41内に流入する。蓄熱ケース41内に流入した水又は蒸気は、蓄熱ケース41内の複数の固体蓄熱材47との熱交換で加熱され、過熱蒸気になる。過熱蒸気は、補助主蒸気ライン66及び主蒸気ライン65を介して、蒸気タービンケーシング34内に流入する。蒸気タービンロータ31は、この蒸気により回転する。蒸気タービン発電機50は、この蒸気タービンロータ31の回転で発電する。
制御装置90は、第二給水切替弁72、第二蒸気切替弁74、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、及び第三仕切弁78cに開指示を与えた後、所定時間を経過する等の条件を満たすと、第一給水切替弁71及び第一蒸気切替弁73に閉指示を送る。この結果、第一給水切替弁71及び第一蒸気切替弁73が閉じ、給水ポンプ56からの水は、専ら、補助給水ライン64を介して、第四蓄熱器40dの蓄熱ケース41内に流入し始め、排熱回収ボイラ25には流入しなくなる。また、排熱回収ボイラ25からの蒸気の圧力が低下しても、補助主蒸気ライン66からの蒸気は、専ら蒸気タービン30に流入し、排熱回収ボイラ25に流入しなくなる。
第一蓄熱体温度計83aで検知される温度が予め定めた放熱終了温度以下になると、制御装置90は、主蒸気調節弁75、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、第三仕切弁78c、第二蒸気切替弁74、及び第二給水切替弁72に閉指示を送ると共に、給水ポンプ56に停止指示を送る。この結果、主蒸気調節弁75、第一仕切弁78a、第二仕切弁78b、第三仕切弁78c、第二蒸気切替弁74、及び第二給水切替弁72は、閉じ、給水ポンプ56は、停止する。また、蒸気タービンケーシング34に蒸気が流入しなくなるので、蒸気タービン30も停止する。このため、蒸気タービン発電機50による発電が終了する。
以上のように、本実施形態では、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった後も、蒸気タービン発電機50で継続的に発電を行うことができる。
また、本実施形態では、複数の蓄熱器40毎に温度が異なる蓄熱体46で水を順次加熱して蒸気を発生させるので、一つの蓄熱器で水を加熱して蒸気を発生させる場合よりも、効率的に蓄熱体に蓄えられた熱を利用することができる。
また、本実施形態では、前述したように、各抽気ライン67に接続されている蓄熱器40の蓄熱体46の蓄熱後における温度範囲は、蓄熱器40毎に一定の範囲内である。このため、複数の蓄熱器40の蓄熱体46からの熱を放熱して、水を加熱して蒸気タービン30に送る蒸気を発生させた場合、この蒸気の温度範囲が一定の範囲内に収まる。よって、例えば、以上で説明したように、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった後、蒸気タービン30を継続駆動させる場合でも、蒸気タービン30を安定運転することができる。
本実施形態では、圧縮機11が排熱回収ボイラ25から排気された作動媒体を吸い込むので、圧縮機11が吸い込む作動媒体の温度が、圧縮機11が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも高くなる。さらに、本実施形態では、圧縮機11が排熱回収ボイラ25から排気された作動媒体を吸い込むので、圧縮機11が吸い込む作動媒体の圧力が、圧縮機11が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも高くなる。
よって、本実施形態では、圧縮機11が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも、高温且つ高圧の作動媒体をタービン14に供給することができる。このため、本実施形態では、圧縮機11が作動媒体として外気を吸い込む場合よりも、ガスタービン10出力を高めることができる。
また、本実施形態では、作動媒体として、空気よりも蒸発温度が低い低沸点媒体を用いている。このため、作動媒体のタービン出口温度が、作動媒体として空気を用いている場合と同じでも、媒体循環ライン62内の圧力を調節することで、作動媒体の相が気相になっている温度域を広くすることができる。よって、気相の作動媒体からエネルギーを得るにあたり、本実施形態では、作動媒体として空気を用いる場合よりも、エネルギー落差を大きくすることができる。このため、本実施形態では、この観点からも、作動媒体として空気を用いる場合よりも、ガスタービン出力を高めることができる。
なお、本実施形態の作動媒体は、低沸点媒体でなく空気であってもよい。但し、本実施形態において、作動媒体として空気を用いた場合、作動媒体として低沸点媒体を用いることによるメリットを得ることができなくなる。
また、以上では、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった後、蒸気タービン30を継続駆動させる場合について説明した。しかしながら、太陽熱発電設備が設置されている領域に太陽光が届かなくなった後、蒸気タービン30を一端停止させ、その後、電力需要が高まったときに、複数の蓄熱器40の蓄熱体46からの熱を放熱して蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービン30を駆動するようにしてもよい。
「変形例」
以上の実施形態の太陽熱発電設備は、媒体予熱器19を備える。しかしながら、太陽熱発電設備は、この媒体予熱器19を備えていなくてもよい。
以上の実施形態で、複数の抽気ライン67での抽気は、同時に開始される。しかしながら、複数の抽気ライン67での抽気は、同時に開始されなくてもよい。例えば、第四抽気ライン67dによる抽気を最初に行い、この第四抽気ライン67dから抽気蒸気で第四蓄熱器40dの蓄熱体46の蓄熱が完了してから、第三抽気ライン67cよる抽気を行い、その後、順次、第二抽気ライン67bによる抽気、第一抽気ライン67aによる抽気を行ってもよい。
以上の実施形態の蓄熱器40の数は、四つである。しかしながら、蓄熱器40は、二つでも、三つで3も、五つ以上であってもよい。この場合も、抽気ライン67の数は、蓄熱器40の数に一致する。
以上の実施形態の太陽熱発電設備は、ガスタービン10の駆動で発電するガスタービン発電機20と、蒸気タービン30の駆動で発電する蒸気タービン発電機50とを備える。しかしながら、太陽熱発電設備は、ガスタービン10の駆動及び蒸気タービン30の駆動で発電する一の発電機のみを備えてもよい。この場合、ガスタービン10が駆動し蒸気タービン30が駆動していないとできも、一の発電機で発電できるようにするため、蒸気タービンロータ31と発電機ロータとの間には、クラッチが設けられる。また、この場合、蒸気タービン30が駆動しガスタービン10が駆動していないとできも、一の発電機で発電できるようにするため、ガスタービンロータ17と発電機ロータとの間には、クラッチが設けられる。
以上の実施形態の第一蓄熱器40aは、専ら蓄熱器としての機能のみを有する。しかしながら、この第一蓄熱器40aに受熱器としての機能を持たせ、複数のヘリオスタット57のうちの一部のヘリオスタット57からの太陽光を第一蓄熱器40aに向かわせ、第一蓄熱器40aの複数の固体蓄熱材47を太陽熱により加熱してもよい。すなわち、第一蓄熱器40aの複数の固体蓄熱材47を、抽気蒸気で加熱しつつも、太陽熱によりさらに加熱してもよい。この変形例では、排熱回収ボイラ25が蒸気を発生しなくなった後、以上の実施形態よりも高温の蒸気を蒸気タービン30に供給することができる。
以上の実施形態では、蒸気タービン30から抽気した蒸気の熱で蓄熱する蓄熱器40のみを有する。しかしながら、図6に示すように、以上の実施形態の太陽熱発電設備に、主蒸気ライン65を流れる主蒸気の熱で蓄熱する主蒸気蓄熱器40xを追加してもよい。この場合、排熱回収ボイラ25からの蒸気を主蒸気蓄熱器40xに導く蓄熱用主蒸気ライン67xと、主蒸気蓄熱器40xを通過した蒸気を回収するための蓄熱用主蒸気回収ライン68xをさらに備える。
主蒸気蓄熱器40xは、以上の実施形態の蓄熱器40と同様、蓄熱ケース41と、蓄熱ケース41内に配置されている蓄熱体とを有する。この蓄熱体は、複数の固体蓄熱材47で構成される。蓄熱ケース41には、蒸気入口42、蒸気出口43、加熱対象入口44、加熱対象出口45が形成されている。主蒸気蓄熱器40xは、補助主蒸気ライン66中であって、第二蒸気切替弁74よりも第一蓄熱器40a側の位置に設けられている。主蒸気蓄熱器40xの加熱対象入口44及び加熱対象出口45は、いずれも、補助主蒸気ライン66に設けられている。この補助主蒸気ライン66中で、主蒸気蓄熱器40xの加熱対象入口44と第一蓄熱器40aとの間には、仕切弁78xが設けられている。蓄熱用主蒸気ライン67xは、主蒸気ライン65から分岐して、主蒸気蓄熱器40xの蒸気入口42に接続されている。この蓄熱用主蒸気ライン67xには、蓄熱用主蒸気弁76xが設けられている。蓄熱用主蒸気回収ライン68xの第一端は、主蒸気蓄熱器40xの蒸気出口43に接続され、蓄熱用主蒸気回収ライン68xの第二端は、主回収ライン68mに接続されている。蓄熱用主蒸気回収ライン68xには、主蒸気蓄熱体温度計83x及び蓄熱用主蒸気回収弁77xが設けられている。主蒸気蓄熱体温度計83xは、主蒸気蓄熱器40xから流出した蒸気の温度を検知することで、主蒸気蓄熱器40x内の蓄熱体の温度を間接的に検知する。
蓄熱用主蒸気弁76xは、第一蓄熱器40aに対する第一抽気弁76aに対応する。このため、蓄熱用主蒸気弁76xは、制御装置90により第一抽気弁76aと基本的に同様に制御される。仕切弁78xは、第一蓄熱器40aに対する第一仕切弁78aに対応する。このため、仕切弁78xは、制御装置90により第一仕切弁78aと基本的に同様に制御される。蓄熱用主蒸気回収弁77xは、第一蓄熱器40aに対する第一回収弁77aに対応する。このため、蓄熱用主蒸気回収弁77xは、制御装置90により第一回収弁77aと基本的に同様に制御される。よって、蓄熱用主蒸気弁76x及び蓄熱用主蒸気回収弁は、制御装置90により、第一抽気弁76a及び第一回収弁77aと同様、主蒸気圧力計81及び主蒸気温度計82で検知された主蒸気の状態量と、主蒸気蓄熱体温度計83xで検知された蓄熱体の温度に応じて、開閉制御される。
この変形例でも、排熱回収ボイラ25が蒸気を発生しなくなった後、以上の実施形態よりも高温の蒸気を蒸気タービン30に供給することができる。
以上の実施形態の蓄熱体46は、複数の固体蓄熱材47である。しかしながら、蓄熱体46は、蓄熱液であっても、潜熱蓄熱材であってもよい。なお、潜熱蓄熱材とは、自身の温度に応じて相変化を伴う蓄熱材のことである。この潜熱蓄熱材は、蓄熱された状態では液体である。一方、この蓄熱材は、放熱した状態では固体である。このような潜熱蓄熱材としては、例えば、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウムの混合物から成る溶融塩等がある。
以上の実施形態で、太陽熱を利用して蒸気を発生させる蒸気発生器は、太陽光を受けた受熱器18と、この受熱器18で加熱された作動媒体であって、ガスタービン10から排気された作動媒体(排気媒体)の熱を利用して蒸気を発生させる排熱回収ボイラ25と、を有する。しなしながら、太陽熱発電設備は、太陽熱を利用して蒸気を発生させる蒸気発生器は、受熱器を有し、排熱回収ボイラを有さなくてもよい。この場合、太陽熱発電設備は、ガスタービン10を備えず、受熱器で水を加熱して、この水を蒸気にして、この蒸気を蒸気タービンに導く。
10:ガスタービン
11:圧縮機
12:圧縮機ロータ
13:圧縮機ケーシング
13i:媒体入口
13o:媒体出口
14:タービン
15:タービンロータ
16:タービンケーシング
16i:媒体入口
16o:媒体出口
17:ガスタービンロータ
18:受熱器(蒸気発生器の一部)
19:媒体予熱器
20:ガスタービン発電機
21:発電機ロータ
22:発電機ケーシング
25:排熱回収ボイラ(蒸気発生器の一部)
26:ボイラケーシング
26i:媒体入口
26o:媒体出口
27:節炭器
27i:給水入口
28:蒸発器
28d:蒸気ドラム
29:過熱器
29o:蒸気出口
30:蒸気タービン
31:蒸気タービンロータ
32:ロータ軸部
33:動翼列
34:蒸気タービンケーシング
34i:蒸気入口
34o:蒸気出口
35:静翼列
40:蓄熱器
41:蓄熱ケース
42:抽気蒸気入口
43:抽気蒸気出口
44:加熱対象入口
45:加熱対象出口
46:蓄熱体
47:固体蓄熱材
40a:第一蓄熱器(他の蓄熱器、最高温蓄熱器)
40b:第二蓄熱器
40c:第三蓄熱器
40d:第四蓄熱器(一の蓄熱器、最低温蓄熱器)
40x:主蒸気蓄熱器40x
50:蒸気タービン発電機
51:発電機ロータ
52:発電機ケーシング
55:復水器
56:給水ポンプ
57:ヘリオスタット
57a:反射鏡
57b:支持脚
57c:鏡駆動機
60:圧縮媒体ライン
61:媒体排気ライン
62:媒体循環ライン
63:給水ライン
64:補助給水ライン
65:主蒸気ライン
66:補助主蒸気ライン
67:抽気ライン
67a:第一抽気ライン(最高温抽気ライン)
67b:第二抽気ライン
67c:第三抽気ライン
67d:第四抽気ライン(最低温抽気ライン)
67x:蓄熱用主蒸気ライン67x
68:蒸気回収ライン
68a:第一回収ライン
68b:第二回収ライン
68c:第三回収ライン
68d:第四回収ライン
68x:蓄熱用主蒸気回収ライン
68m:主回収ライン
69:連結ライン
69a:第一連結ライン
69b:第二連結ライン
69c:第三連結ライン
71:第一給水切替弁
72:第二給水切替弁
73:第一蒸気切替弁
74:第二蒸気切替弁
75:主蒸気調節弁
76a:第一抽気弁
76b:第二抽気弁
76c:第三抽気弁
76d:第四抽気弁
76x:蓄熱用主蒸気弁
77a:第一回収弁
77b:第二回収弁
77c:第三回収弁
77d:第四回収弁
77x:蓄熱用主蒸気回収弁
78a:第一仕切弁
78b:第二仕切弁
78c:第三仕切弁
78x:仕切弁
81:主蒸気圧力計(状態量検知器)
82:主蒸気温度計(状態量検知器)
83a:第一蓄熱体温度計
83b:第二蓄熱体温度計
83c:第三蓄熱体温度計
83d:第四蓄熱体温度計
83x:主蒸気蓄熱体温度計
90:制御装置
Agt:GT軸線
Ast:ST軸線
Da:軸線方向
Dau:軸線上流側
Dad:軸線下流側
R:太陽光

Claims (10)

  1. 太陽熱を利用して蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    蒸気で駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気発生器からの蒸気を前記蒸気タービンに導く主蒸気ラインと、
    前記蒸気タービンの駆動で発電する発電機と、
    前記蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、
    前記復水器と前記蒸気発生器とを接続する給水ラインと、
    前記蒸気タービンから蒸気を抽気する複数の抽気ラインと、
    複数の前記抽気ライン毎に設けられ、蒸気の熱を蓄える蓄熱体を有する蓄熱器と、
    前記給水ラインから分岐し、複数の前記蓄熱器のうちの一の蓄熱器に接続している補助給水ラインと、
    前記補助給水ラインからの水が複数の前記蓄熱器に順次流れるよう、複数の前記蓄熱器を直列接続する連結ラインと、
    複数の前記蓄熱器のうちで、前記一の蓄熱器を除く他の蓄熱器と前記主蒸気ラインとを接続する補助主蒸気ラインと、
    を備え、
    前記蒸気タービンは、軸線を中心として回転する蒸気タービンロータと、前記蒸気タービンロータを覆う蒸気タービンケーシングと、を有し、
    複数の前記抽気ラインは、前記蒸気タービンケーシングのうちで、前記軸線が延びる軸線方向で互いに異なる位置に接続され、前記蒸気タービンケーシング内で互いに異なる温度の蒸気を抽気し、
    前記一の蓄熱器は、複数の前記抽気ラインのうちで、最も低温の蒸気が流れる最低温抽気ラインに接続されている最低温蓄熱器であり、
    前記他の蓄熱器は、複数の前記抽気ラインのうちで、最も高温の蒸気が流れる最高温抽気ラインに接続されている最高温蓄熱器である、
    太陽熱発電設備。
  2. 請求項1に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記蓄熱器毎の前記蓄熱体の温度を検知する温度計と、
    複数の前記蓄熱器毎の前記抽気ラインに設けられている抽気弁と、
    を備え、
    複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、当該抽気弁に対応する前記蓄熱器の前記蓄熱体の温度に応じて、当該抽気弁が設けられている前記抽気ラインを流れる蒸気の流量を調節する、
    太陽熱発電設備。
  3. 請求項2に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、当該抽気弁に対応する前記蓄熱器の前記蓄熱体の温度が予め定められた温度以上になると、閉になる、
    太陽熱発電設備。
  4. 請求項2又は3に記載の太陽熱発電設備において、
    前記主蒸気ラインを流れる蒸気の状態量を検知する状態量検知器を備え、
    複数の前記蓄熱器毎の前記抽気弁のそれぞれは、前記状態量検知器で検知された蒸気の状態量に応じて、当該抽気弁が設けられている前記抽気ラインを流れる蒸気の流量を調節する、
    太陽熱発電設備。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記蓄熱器は、それぞれ、蓄熱ケースと、前記蓄熱ケース内に配置され、前記蓄熱体としての複数の固体蓄熱材と、を有する、
    太陽熱発電設備。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽熱発電設備において、
    前記蒸気発生器は、太陽光を受ける受熱器を有する、
    太陽熱発電設備。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽熱発電設備において、
    作動媒体を圧縮して圧縮媒体を生成する圧縮機と、
    太陽光を受けて前記圧縮媒体を加熱する受熱器と、
    前記受熱器で加熱された前記圧縮媒体で駆動するタービンと、
    前記タービンから排気された前記作動媒体で蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、
    を、さらに備え、
    前記蒸気発生器は、前記受熱器と前記排熱回収ボイラとを有する、
    太陽熱発電設備。
  8. 請求項7に記載の太陽熱発電設備において、
    前記タービンから排気された前記作動媒体で、前記圧縮機からの前記圧縮媒体を加熱し、加熱した前記圧縮媒体を前記受熱器に送る媒体予熱器を、さらに備える、
    太陽熱発電設備。
  9. 請求項7又は8に記載の太陽熱発電設備において、
    前記排熱回収ボイラから排気された前記作動媒体を前記圧縮機に戻す媒体循環ラインを、さらに備える、
    太陽熱発電設備。
  10. 請求項6又は7に記載の太陽熱発電設備において、
    太陽光を反射する反射鏡と、前記反射鏡で反射した太陽光が前記受熱器に向うよう前記反射鏡の向きを変える鏡駆動機と、を有するヘリオスタットを、さらに備える、
    太陽熱発電設備。
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