JP7095253B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP7095253B2
JP7095253B2 JP2017196749A JP2017196749A JP7095253B2 JP 7095253 B2 JP7095253 B2 JP 7095253B2 JP 2017196749 A JP2017196749 A JP 2017196749A JP 2017196749 A JP2017196749 A JP 2017196749A JP 7095253 B2 JP7095253 B2 JP 7095253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
injection
suction
nozzle row
air volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017196749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019069553A (ja
Inventor
脩平 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2017196749A priority Critical patent/JP7095253B2/ja
Publication of JP2019069553A publication Critical patent/JP2019069553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7095253B2 publication Critical patent/JP7095253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、ノズルからインクを吐出して被記録媒体に印刷を行うインクジェットプリンタに関する。
特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、記録用紙を搬送方向(X方向)に搬送する搬送ユニットと、搬送方向と直交する方向(Y方向)に沿って延びる複数のノズル列を有する4つのラインヘッドとを備える。4つのラインヘッドは、搬送方向に並んでいる。そして、印刷に際しては、搬送ユニットにより記録用紙が搬送され、4つのラインヘッドからインクが吐出される。
特開2017-2096号公報
ここで、配列した複数のノズルからインクを吐出させると、インクの吐出に伴う気流(吐出流)が発生する。この吐出流より、ラインヘッドと記録用紙との間の空間のうち、ノズル近傍の領域では、気圧が負となって周囲から空気が流れ込む。記録用紙近傍の領域では、気圧が正となって空気が周囲に流れ出る。このとき、Y方向において、端のノズルから吐出されたインクに対して、主に、ノズル近傍ではY方向外側から空気が流れ込み、記録用紙近傍ではY方向外側に空気が流れ出る。この空気の流れによって、インクの記録用紙上での着弾位置がY方向にずれる。
本願の発明者も、特許文献1のように、複数のノズル列を有するインクジェットプリンタにおいて、上述した空気の流れによって、インクの着弾位置がノズルの配列方向にずれるという知見を得た。さらに、ノズルの配列方向について、ずれの方向と大きさが、ノズル列間で異なるという知見を得た。このような現象は、白スジや色むらを顕在化する。
そして、本願の発明者は、その要因の1つとして、記録用紙の搬送に伴う気流(搬送流)の影響があることを見出した。ノズル列のすぐ上流側において、搬送に伴う気流の風量は、ノズル列ごとに異なる。搬送に伴う気流の風量は、各ノズル列から吐出されるインクとこれに伴う吐出流に衝突し、その毎に低下する。そのため、下流側のノズル列ほど、搬送に伴う気流から受ける影響は、弱くなる。
本発明の目的は、複数のノズルからインクを吐出させたとき、着弾位置がノズルの配列方向にずれるが、正規の位置からのずれの方向と大きさについて、ノズル列間で揃えることが可能なインクジェットプリンタを提供することである。
第1の発明に係るインクジェットプリンタは、第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ3以上のノズル列と、
被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、前記風量調整装置は、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、前記噴射装置は、前記第2方向において、第1ノズル列と、前記第1ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第1噴射部と、前記第2方向において、前記第1ノズル列よりも下流側の第2ノズル列と、前記第2ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第2噴射部と、を有し、前記第2噴射部から噴射される空気の風量が、前記第1噴射部から噴射される空気の風量よりも大きい
本発明では、噴射装置による空気の噴射、及び、吸引装置による空気の吸引のうち少なくとも一方によって、第2方向に関して、各ノズル列の上流側における風量が、ノズル列間でばらつくのを抑えることができる。これにより、ノズル列間で、第1方向における着弾位置ずれの方向及び着弾位置ずれの大きさが揃うので、白筋や色むらの顕在化を防止することができる。
本発明では、第1噴射部と、第1噴射部よりも下流側に配置された第2噴射部とを設け、第2噴射部から噴射される空気の風量を、第1噴射部から噴射される空気の風量よりも大きいとする。これにより、下流側のノズル列ほど、その上流側で風量が大きく補填され、第2方向に沿った気流は、各ノズル列の上流側での風量について、ノズル列間のばらつきが抑えられる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第の発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記噴射装置の動作を制御する制御装置、をさらに備え、前記制御装置は、印刷時のデューティが高いときほど、前記第1噴射部から噴射される空気の風量と、前記第2噴射部から噴射される空気の風量との差を大きくするように、前記噴射装置を制御する。
印刷時のデューティが高いほど、飛翔するインク及びその周りの吐出流が搬送流に対する障壁となり、第2方向に流れる空気の風量は、大きく低下する。ノズル列の上流側での風量は、ノズル列間の差が大きくなる。そこで、本発明では、印刷時のデューティが高いときほど、第1噴射部から噴射される空気の風量と第2噴射部から噴射される空気の風量との差を大きくする。これにより、印刷時のデューティに応じて、第2方向のノズル列の上流側での風量について、ノズル列間のばらつきを適切に抑えることができる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ3以上のノズル列と、
被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、前記風量調整装置は、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、前記噴射部から噴射される空気が、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向に前記ノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、前記噴射部から前記第2方向の下流側に離れ、前記噴射装置は、前記噴射部として、前記第2方向において、第1ノズル列と、前記第1ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第1噴射部と、前記第2方向において、前記第1ノズル列よりも下流側の第2ノズル列と、前記第2ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第2噴射部と、を有し、前記第2噴射部は、前記第1噴射部よりも、噴射される空気が、前記第3方向に前記ノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、前記噴射部から前記第2方向の下流側に離れる
各噴射部から噴射される空気が、第1方向及び第2方向と直交する第3方向にノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、噴射部から第2方向の下流側に離れる。噴射される空気には、第2方向に沿う気流成分が含まれるので、被記録媒体の搬送に伴う気流に対する風量の補填効果が高くなる。その分、各噴射部から噴射される空気の風量は小さくて済み、噴射装置を小型化できる。
本発明では、第2噴射部は、第1噴射部よりも、噴射される空気が、第3方向にノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、噴射部から第2方向の下流側に離れる。これにより、第2噴射部は、第1噴射部よりも、噴射される空気の第2方向に沿う気流成分の割合が大きくなり、被記録媒体の搬送に伴う気流に対する補填効果が高くなる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、前記風量調整装置は、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、前記噴射部から噴射される空気の風量は、前記第2方向における前記ノズル列近傍での風量を、前記噴射部の下流側に位置する前記ノズル列の上流側と、最も上流側に位置する前記ノズル列の上流側とで同じにするのに必要な風量よりも小さい。
本発明では、噴射部から噴射する空気の風量を、第2方向におけるノズル列近傍での風量について、噴射部の下流側に位置するノズル列の上流側と、最も上流側のノズル列の上流側とで同じにするのに必要な風量よりも小さいとする。これにより、噴射部から噴射する空気の風量を極力小さくして、噴射部から噴射される空気によって気流の乱れが生じてしまうのを防止することができる。
第5の発明に係るインクジェットプリンタは、第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、前記風量調整装置は、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置を備え、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引によって、前記風量のばらつきを調整し、前記吸引装置は、前記吸引部として、前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列の上流側に配置された第1吸引部、を有している。
第2方向に流れる気流の風量は、最も上流側のノズル列の上流側が、一番大きい。そこで、本発明では、この位置に第1吸引部を設ける。これにより、この位置では、風量が低下する。その結果、最も上流側のノズル列と2列目以降のノズル列とで、ノズル列の上流側での風量について、ノズル列間の差を効果的に抑えることができる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第の発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記吸引装置は、前記吸引部として、前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列とは別の前記ノズル列の上流側に配置された第2吸引部、をさらに備え、前記第2吸引部により吸引される空気の風量が、前記第1吸引部により吸引される空気の風量よりも小さい。
吸引装置により吸引される空気の風量が大きいほど、第2方向に流れる気流に対する風量の削減効果が高い。そこで、本発明では、第1吸引部と第2吸引部とを設け、第2吸引部により吸引される空気の風量を、第1吸引部により吸引される空気の風量よりも小さいとする。これにより、最上流のノズル列よりも下流側に位置するノズル列の上流側での風量を、最も上流側のノズル列の上流側での風量ほどは低下させないようにして、ノズル列間で、第2方向に沿って流れる空気の風量がばらつくのをより効果的に抑えることができる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第の発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記吸引装置の動作を制御する制御装置、をさらに備え、前記制御装置は、印刷時のデューティが高いときほど、前記第1吸引部により吸引される空気の風量と、前記第2吸引部により吸引される空気の風量との差を大きくするように、前記吸引装置を制御する。
印刷時のデューティが高いほど、飛翔するインク及びその周りの吐出流が搬送流に対する障壁となり、第2方向に流れる空気の風量は、大きく低下する。ノズル列の上流側での風量について、ノズル列間の差が大きくなる。そこで、本発明では、印刷時のデューティが高いときほど、第1吸引部から吸引される空気の風量と、第2吸引部から吸引される空気の風量との差を大きくする。これにより、印刷時のデューティに応じて、第2方向の各ノズル列の上流側での風量について、ノズル列間のばらつきを適切に抑えることができる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第5~第7のいずれかの発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記吸引部に吸引される空気が、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向に前記被記録媒体側から前記ノズル列側に近づくほど、前記第2方向の上流側から前記吸引部に近づく。
吸引部に吸引される空気が、第1方向及び第2方向と直交する第3方向に被記録媒体側から前記ノズル列側に近づくほど、第2方向の上流側から吸引部に近づく。吸引される空気には、第2方向に沿う気流成分が含まれるので、被記録媒体の搬送に伴う気流に対する削減効果が高くなる。その分、各吸引部において吸引する空気の風量が少なくて済み、吸引装置を小型化できる。
の発明に係るインクジェットプリンタは、第の発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記吸引装置は、前記吸引部として、前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列とは別の前記ノズル列の上流側に配置された第2吸引部、をさらに備え、前記第2吸引部は、前記第1吸引部よりも、吸引される空気が、前記第3方向に前記被記録媒体側から前記ノズル列側に近づくほど、前記第2方向の上流側から前記吸引部に近づく。
本発明では、第2吸引部が、第1吸引部よりも、吸引される空気が、第3方向に被記録媒体側からノズル列側に近づくほど、第2方向の上流側から吸引部に近づく。これにより、第2吸引部において、第1吸引部よりも、吸引される空気の第2方向に沿う気流成分の割合が大きくなり、被記録媒体の搬送に伴う気流に対する削減効果が高くなる。
10の発明に係るインクジェットプリンタは、第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、
被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、前記風量調整装置の動作を制御する制御装置と、前記風量調整装置の動作を制御する制御装置と、を備え、前記風量調整装置は、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、前記制御装置は、印刷時のデューティが所定の閾値以上である場合にのみ、前記風量調整装置に前記風量のばらつきを調整させる。
印刷時のデューティがある程度小さくなると、着弾位置に対して、第2方向に沿った気流の影響も小さくなる。そこで、本発明では、印刷時のデューティが所定の閾値以上の場合にのみ、風量調整装置に風量のばらつきを調整させる。これにより、必要のないときには風量調整装置が駆動されず、省電力化が図られる。
本発明では、ノズル列間で、第1方向における着弾位置のずれの方向が揃い、着弾位置のずれの大きさも均一になって、白筋や色むらの顕在化を防止することができる。
第1実施形態に係るインクジェットプリンタの、上方から見たときの概略構成図である。 第1実施形態に係るインクジェットプリンタの、走査方向の左側から見たときの概略構成図である。 第1実施形態の、各噴射部から噴射される空気の風量の関係を示す図である。 第2実施形態に係るインクジェットプリンタの図2相当の図である。 第3実施形態に係るインクジェットプリンタの図2相当の図である。 第3実施形態の、各吸引部により吸引される空気の風量の関係を示す図である。 第4実施形態に係るインクジェットプリンタの図2相当の図である。 第5実施形態に係るインクジェットプリンタの図2相当の図である。 (a)は変形例1の印刷時のデューティと各噴射部から噴射する空気の風量との関係を示す図であり、(b)は変形例2の印刷時のデューティと各吸引部により吸引する空気の風量との関係を示す図であり、(c)は変形例3において印刷を行うときの処理の流れを示すフローチャートである。 変形例4の図1相当の図である。 変形例4のインクジェットプリンタにおける、搬送方向の下流側から見たキャリッジとインクジェットヘッドとプラテンとの位置関係を示す図であり、(a)はキャリッジを右側から左側に移動させているときの状態、(b)はキャリッジを左側から右側に移動させているときの状態を示している。 変形例4の、各噴射部から噴射される空気の風量の関係を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド2、プラテン3、及び、搬送ローラ4、5を備えている。また、インクジェットプリンタ1の動作は、制御装置20によって制御されている。
インクジェットヘッド2は、いわゆるカラーのラインヘッドである。インクジェットヘッド2は、その下面が吐出面2aであり、複数のノズル10が形成されている。複数のノズル10は、走査方向(本発明の「第1方向」)に並んでノズル列9を構成している。4つのノズル列9が、走査方向と直交する搬送方向(本発明の「第2方向」)に並んでいる。なお、図1に示すように、走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
また、吐出面2aには、複数の噴射口11a~11c(本発明の「噴射部」)も設けられている。搬送方向の上流側から1番目と2番目のノズル列9の間には、複数の噴射口11aが走査方向に配列して、1つの噴射口列が構成されている。同様に、上流側から2番目と3番目のノズル列9の間には、複数の噴射口11bが配列されている。上流側から3番目と4番目のノズル列9の間にも、複数の噴射口11cが配列されている。
複数の噴射口11a~11cは、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)などに接続されており、下方に空気を噴射する。このとき、空気の流れは、上下方向(本発明の「第3方向」)に対して、角度θ1の傾きを持つ。空気は、ヘッド側から記録用紙P側に近づくほど、搬送方向の下流側に達することになる。また、複数の噴射口11a~11cは、それぞれ、上流側に近接するノズル10に対して、位置的に1対1の関係がある。
なお、第1実施形態では、噴射口11aと噴射口11b、11cとの関係において、前者が本発明の「第1噴射部」に相当し、後者が本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、搬送方向の上流側から2番目のノズル列9が本発明の「第1ノズル列」に相当し、上流側から3、4番目のノズル列9が本発明の「第2ノズル列」に相当する。
一方、2つの噴射口11b、11cに注目した場合、噴射口11bが本発明の「第1噴射部」に相当し、噴射口11cが本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、搬送方向の上流側から3番目のノズル列9が本発明の「第1ノズル列」に相当し、上流側から4番目のノズル列9が本発明の「第2ノズル列」に相当する。
また、第1実施形態では、複数の噴射口11a~11c、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「噴射装置」及び「風量調整装置」に相当する。
プラテン3は、吐出面2aと対向し、走査方向に記録用紙P全体を下方から支持する。搬送ローラ4、5は、共にローラ対であり、インクジェットヘッド2及びプラテン3を搬送方向に挟む。搬送ローラ4、5は、回転して、記録用紙Pを搬送方向に搬送する。ここで、搬送ローラ4、5は、本発明の「相対移動装置」に相当する。
制御装置20は、記録用紙Pの搬送動作、インクの吐出動作、及び、空気の噴射動作等を制御する。制御装置20は、画像データが入力されると、搬送ローラ4、5に記録用紙Pを搬送させる。この搬送に同期して、ノズル10からインクが吐出され、噴射口から空気が噴射されることになる。
ここで、各噴射口11a~11cには、図3に示すように、印刷時に噴射される風量が設定されている。噴射時の風量は、それぞれ、F11、F12、F13(F11<F12<F13)である。各風量の調整は、噴射口11a~11cからポンプまでの流路抵抗で行われている。風量が小さければ、流路の流路抵抗は高い。
なお、風量の調整は、噴射口11a~11cからポンプまでの各流路にバルブを配置し、このバルブの開き具合で行ってもよい。このとき、制御装置20で各バルブを制御すれば、噴射口11a、11b、11cの風量を動的に調整できる。例えば、複数の枚葉紙を印刷する場合、枚葉紙1枚ごとに風量を切り替える。印刷対象がロール紙であれば、所定の印刷長さ毎に切り替えればよい。いずれも、切替毎の風量は、画像データに基づいて設定される。この場合、噴出口列ごとにバルブを設置してもよい。
ここで、インクが吐出されると、飛翔するインクの周囲に気流(以下、「吐出に伴う気流」とすることがある)が発生する。この飛翔するインクにより、ノズル10近傍から空気が持ち去られ、「吐出に伴う気流」となる。同時に、気圧が負となる。この負圧を解消するように、周囲から空気が流入する。記録用紙P近傍では、「吐出に伴う気流」が供給される。同時に、気圧が正となる。この正圧を解消するように、周囲に空気が流出する。
複数のノズル10が配列している場合、並びの中央部では、1つのノズル10の両側に、複数のノズルが並ぶ。一方、並びの端では、1つのノズル10の片側に、複数のノズル10が並ぶ。そのため、インクと周囲の空気との関わり方が、ノズルの配置位置に対応して異なる。
並びの中央部については、空気の流入と流出が、主に搬送方向両側で生じる。しかし、その勢力は釣り合っているので、インクの飛翔経路は、ほとんど変化しない。一方、並びの端については、空気の流入と流出が、走査方向の一方側でも生じる。そのため、インクの飛翔経路は、走査方向に曲げられることになる。
また、複数のノズル列9がある場合、ノズル列9間で着弾位置のずれ方(方向と大きさ)に差が生じる。要因の1つとして、記録用紙Pの搬送に伴う気流が挙げられる。印刷結果には、白筋や色むらが生じる。このような不具合は、ユーザに視認されやすい。
搬送に伴う気流は、記録用紙Pがノズル列9と対向する位置を通過する際、吐出されたインク及び吐出に伴う気流と衝突する。この衝突により、搬送に伴う気流は、風量が低下する。次のノズル列9と対向する位置までの間には、風量が増加するものの、ノズル列9同士の間隔は小さいので、風量は元に戻らない。搬送に伴う気流は、搬送方向の下流側ほど、ノズル列9の上流側での風量が小さくなる。
記録用紙Pの近傍では、吐出に伴う気流が及ぼす圧力に、搬送に伴う気流が及ぼす圧力が加わるが、その総和は、場所を下流に移す毎に小さくなる。ノズル列9の端については、走査方向外側への空気の流出量が、搬送方向の位置によって異なることにもなる。これが、ノズル列9間で着弾位置のずれ方が変わることの原因と考えられる。
そこで、第1実施形態では、噴射口11a~11cから空気を噴射して、搬送に伴う気流の風量を調整している。具体的には、搬送方向の下流側ほど、噴射する空気の風量を大きくする。これにより、搬送に伴う気流は、位置によらず風量が実効的に揃う。ノズル列9間で、インクの着弾位置ずれの方向が揃い、その大きさも揃う。
ただし、風量F11、F12、F13は、搬送方向において、2~4番目のノズル列9の上流側での風量E2、E3、E4を、最も上流側のノズル列9の上流側での風量E1と同じとするのに必要な風量よりも小さい。
風量に関するこのような制限は、風量F11~F13を大きくしすぎて、噴射される空気が、インクジェットヘッド2と記録用紙Pとの間の空間(特に、インクが吐出される吐出空間)で、気流の乱れを起こさないためである。この気流の乱れは、ノズル列9の中央側でも生じ、インクの着弾位置を乱す虞がある。なお、このような不具合が生じなければ、風量F11、F12、F13は、2~4番目のノズル列9の上流側での風量E2、E3、E4を、風量E1と同じとするのに必要な風量としてもよい。
また、第1実施形態では、噴射口11a~11cが、上下方向に対して、傾いて空気を噴射する。噴射される空気には、搬送方向に沿う気流成分が含まれる。そのため、空気の斜め噴射は、搬送に伴う気流に対して、風量の補填効果が高い。その分、噴射される空気の風量を小さくでき、吐出空間で、無用な気流の乱れを起こさない。さらに、ポンプ等を小型化できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。
図4に示すように、第2実施形態に係るインクジェットプリンタ50は、インクジェットヘッド51を備える。インクジェットヘッド51は、インクジェットヘッド2(第1実施形態のヘッド)において、複数の噴射口11a~11cをそれぞれ複数の噴射口52a~52cに置き換えたものである。
噴射口52a~52cは、それぞれ、噴射口11a~11cと同様の位置に配置されている。しかし、空気の吹き出し方向が、噴射口52a~52c毎に異なる。上下方向に対して、それぞれ、角度θ21、θ22、θ23(θ21<θ22<θ23)だけ傾いている。なお、噴射口52a~52cからは、同量の空気が噴射される。
この場合、傾斜角度が大きいほど、噴射される空気は、搬送方向の気流成分が多い。したがって、風量が同じでも、搬送方向下流側の噴射口ほど、搬送に伴う気流に対して、風量の補填効果は高い。搬送に伴う気流は下流側ほど風量を落とすが、噴射による空気が、位置に対応した減少分を補填する。これにより、ノズル列9間で、インクの着弾位置ずれの方向が揃い、その大きさも均一になる。
なお、第2実施形態では、噴射口52aと噴射口52b、52cとの関係において、前者が本発明の「第1噴射部」に相当し、後者が本発明の「第2噴射部」に相当する。また、噴射口52bと噴射口52cとの関係においては、前者が本発明の「第1噴射部」に相当し、後者が本発明の「第2噴射部」に相当する。また、複数の噴射口52a~52c、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「噴射装置」及び「風量調整装置」に相当する。
[第3実施形態]
次に、本発明の好適な第3実施形態について説明する。
図5に示すように、第3実施形態に係るインクジェットプリンタ100は、インクジェットヘッド101を備える。インクジェットヘッド101は、インクジェットヘッド2において、複数の噴射口11a~11cの代わりに、複数の吸引口102a~102dを設けたものである。
複数の吸引口102a、複数の吸引口102b、複数の吸引口102c及び複数の吸引口102dは、それぞれ、搬送方向の1番目、2番目、3番目及び4番目のノズル列9の上流側において、走査方向に配列されている。吸引口102a~102dは、ポンプ(不図示)などに接続されており、吐出面101a近傍の空気を吸引する。このとき、空気の流れは、上下方向に対して、角度θ3の傾きを持つ。空気は、記録用紙P側から吐出面101a側に近づくほど、搬送方向の下流側に達することになる。また、複数の吸引口102a~102dは、それぞれ、下流側に近接するノズル10に対して、位置的に1対1の関係がある。
なお、第3実施形態では、吸引口102aが、本発明の「第1吸引部」に相当し、吸引口102b~102dが本発明の「第2吸引部」に相当する。また、複数の吸引口102a~102d、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「吸引装置」及び「風量調整装置」に相当する。
そして、第3実施形態では、図6に示すように、吸引される風量が、吸引口102a~102d毎に設定されている。吸引時の風量は、それぞれ、F21、F22、F23、F2(F21>F22≧F23≧F24)である。各風量は、吸引口102a~102dからポンプまでの流路抵抗で調節されている。風量が小さければ、流路は高い流路抵抗を持つ。
なお、風量の調整は、吸引口102a~102dとポンプとを接続する流路にバルブを配置し、このバルブの開き具合を変更してもよい。このとき、制御装置20でバルブを制御すれば、第1実施形態と同様に、吸引口102a~102dの風量を動的に調整できる。風量の調整は、画像データに基づく。もちろん、噴出口列ごとにバルブを設置してもよい。
上述のように、搬送に伴う気流は、搬送方向の下流側ほど、ノズル列9の上流側の風量が小さくなる。ここでは、搬送に伴う気流の一部が、吸引口102a~102dから吸引される。吸引される風量は、最上流の吸引口102aが一番大きい。下流側に吸引口を移る毎に、それは小さくしてある。搬送に伴う気流は、各ノズル列9の上流側において、風量が揃えられている。これにより、吐出空間で気流が乱れにくくされる。さらに、インクの着弾位置について、各ノズル列9でのずれ方が揃う。
また、第3実施形態では、吸引口102a~102dが、上下方向に対して傾き、空気を吸引する。このとき、吸引口102a~102dから真上に空気が吸引される場合(θ3=0の場合)と比較して搬送に伴う気流の風量に対する削減効果が高い。その分、吸引される空気の風量は、小さくてよい。その結果、吐出空間で、無用な気流の乱れを起こさない。さらに、ポンプ等を小型化できる。
[第4実施形態]
次に、本発明の好適な第4実施形態について説明する。
図7に示すように、第4実施形態に係るインクジェットプリンタ150は、インクジェットヘッド151を備える。インクジェットヘッド151は、第3実施形態のインクジェットヘッド101において、吸引口102a~102dを吸引口152a~152dに置き換えたものである。
吸引口152a~152dは、それぞれ、第3実施形態と同様、対応するノズル列9の上流側に配置されている。しかし、空気を吸引する方向が、吸引口152a~152d毎に異なる。空気の向かう方向は、上下方向に対する傾きが、それぞれ、角度θ41、θ42、θ43、θ44(θ41>θ42≧θ43≧θ44)である。なお、吸引口152a~152dからは、同量の空気が吸引される。
この場合、上下方向に対する傾きが大きいほど、搬送に伴う気流に対して、風量の削減効果が高い。搬送に伴う気流は下流側ほど風量が小さくなっているが、風量の削減効果も下流側ほど下げてある。これにより、各ノズル列9で、インクの着弾位置ずれの方向が揃い、その大きさも揃う。
なお、第4実施形態では、吸引口152aが本発明の「第1吸引部」に相当し、吸引口152b~152dが本発明の「第2噴射部」に相当する。また、複数の吸引口152a~152d、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「吸引装置」及び「風量調整装置」に相当する。
[第5実施形態]
次に、本発明の好適な第5実施形態について説明する。
図8に示すように、第5実施形態に係るインクジェットプリンタ200は、インクジェットヘッド201を備える。インクジェットヘッド201は、インクジェットヘッド2に対して、第3実施形態の複数の吸引口102aを加えたものである。
第5実施形態では、第3実施形態と同様に、吸引口102aが、搬送方向最上流のノズル列9に対応して、配列されている。吸引口102aは、このノズル列9の上流側にあって、搬送に伴う気流の風量を削減する。また、第1実施形態と同様に、噴射口11a~11cが、上流から2~4番目のノズル列9に対応して、それぞれ配列されている。噴射口11a~11cは、それぞれ対応するノズル列9の上流側にあって、搬送に伴う気流の風量を補填する。
吸引口102aにより、吐出空間に流入する気流が少なくなる。吐出空間内では、気流の乱れが生じにくい。搬送に伴う気流は、搬送方向下流側にノズル列9を移る毎に、その上流側の風量が小さくなる。噴射口11a~11cは、この風量の減少を順次補うので、より効果的に、ノズル列9間で、インクの着弾位置のずれ方を均一にすることができる。
なお、第5実施形態では、噴射口11a~11cを合わせたものが、本発明の「噴射装置」に相当する。また、吸引口102aが本発明の「吸引装置」に相当する。また、複数噴射口11a~11cと吸引口102aとに加え、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「風量調整装置」に相当する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
例えば、噴射口から噴射する空気の風量や、吸引口により吸引する空気の風量を決定する際、デューティDを考慮すると良い。ここで、印刷時のデューティDとは、インクジェットヘッドの複数のノズルのうち、印刷時に同時にインクが吐出されるノズルの割合のことである。
例えば、複数のノズルが二次元配置されている場合、インクが着弾することで形成される印刷領域の単位面積当たりについて、インクを吐出することで当該領域の印刷に係わったノズルの数となる。複数のノズルが直線的に配列されている場合には、インクが着弾することで形成される印刷領域の単位長さ当たりについて、インクを吐出することで当該領域の印刷に係わったノズルの数である。なお、デューティDは、画像データに基づいて、予め求められる。
上述したように、搬送に伴う気流は、記録用紙Pがノズル列9の下方を通過する際吐出されたインクと衝突する。このとき、印刷時のデューティDが高いほど、搬送に伴う気流は、風量が低下する。ノズル列9の上流側での気流について、ノズル列9間での風量の差が大きくなる。
変形例1では、第1実施形態において、デューティDが増せば、制御装置20は、噴射される風量を増す。図9(a)に示すように、印刷時のデューティDがD1未満の場合、噴射口11a~11cから噴射される風量は、それぞれ、F31、F32、F33(F31<F32<F33)である。印刷時のデューティDがD1以上D2未満の場合、この噴射される風量は、それぞれ、F41(>F31)、F42(>F32)、F43(>F33)(F41<F42<F43)である。また、印刷時のデューティDがD2以上の場合、噴射される風量は、それぞれ、F51(>F41)、F52(>F42)、F53(>F43)(F51<F52<F53)とされる。
第1噴射部と第2噴射部との間については、印刷時のデューティDが高い場合ほど、制御装置20は、噴射される風量の差を大きくする。ここでは、デューティDが増せば、各噴射口11a~11c間での風量差が増す。具体的には、噴射口11bと噴射口11a間の風量差について、[F32-F31]<[F42-F41]<[F52-F51]の大小関係があり、噴射口11cと噴射口11b間の風量差についても、[F33-F32]<[F43-F42]<[F53-F52]の大小関係がある。
変形例1では、このように、印刷のデューティDが増すと、各噴射口11a~11cからの風量が増し、隣接の噴射口間での風量差も増す。印刷時のデューティDによらず、各ノズル列9の上流側について、搬送に伴う気流の風量を実効的に均一にできる。
変形例2では、第3実施形態において、デューティDが増せば、制御装置20は、吸引される風量を増す。図9(b)に示すように、印刷時のデューティDがD1未満の場合、吸引口102a、及び、吸引口102b~102dで吸引される風量は、それぞれ、F61、F62(F61>F62)である。印刷時のデューティDがD1以上D2未満の場合、この吸引される風量は、それぞれ、F71(>F61)、F72(>F62)(F71>F72)である。また、印刷時のデューティDがD2以上の場合、吸引される風量は、それぞれ、F81(>F71)、F82(>F72)(F81>F82)とされる。
第1吸引部と第2吸引部との間について、印刷時のデューティDが高い場合ほど、制御装置20は、吸引される風量の差を大きくする。具体的には、第1吸引部と第2吸引部間の風量差について、[F61-F62]<[F71-F72]<[F81-F82]の大小関係がある。
変形例2では、このように、印刷のデューティDが増すと、各吸引口102a~102dで吸引される風量が増し、第1吸引部と第2吸引部間での風量差も増す。そのため、印刷時のデューティDによらず、各ノズル列9の上流側について、搬送に伴う気流の風量を実効的に均一にできる。
なお、変形例2では、吸引口102b~102dにより吸引する空気の風量が同じであるとして説明したが、これには限られない。変形例2では、印刷時のデューティDが高い場合ほど、第1吸引部と第2吸引部との間の、吸引される風量の差が大きくなっていれば、吸引口102b~102d間で、吸引される風量が異なっていてもよい。例えば、第1実施形態で述べたように、各ノズル列9の上流側において、搬送に伴う気流の風量が、搬送方向下流側ほど小さくなる場合、吸引口102a~102dの順で吸引する風量を小さくしてよい。
また、印刷時のデューティDが低い場合には、搬送に伴う気流は、インクとの衝突があっても、風量の低下が少ないことがある。一般に、デューティDが高いと、ノズル列間で風量差が大きく、着弾位置ずれの差が増す。このとき、劣化した画質の顕在化が心配される。一方、デューティDが低ければ、ノズル列間で風量差が小さく、画質の劣化は目立たない。
そこで、変形例3では、制御装置20が、印刷時のデューティDから、気流制御の要否を判断する。具体的には、図9(c)のフローに沿って、処理の手順を説明する。印刷指令が入力されたときに、印刷時のデューティDと閾値D3の大小関係が判断される(S101)。デューティDが閾値D3以上の場合(S101:YES)、以上に説明したのと同様、空気の噴射動作あるいは空気の吸引動作とともに、印刷を行う(S102)。一方、デューティDが閾値D3未満の場合には(S101:NO)、風量の調整はせずに、印刷を行う(S103)。
これにより、ノズル列間での風量差がある程度大きい場合には、搬送に伴う気流に対して、風量調整が行われる。これにより、ノズル列間で風量差が小さくなり、着弾位置ずれの差も目立たなくなる。一方、ノズル列間での風量差が小さい場合、風量調整は行わない。これにより、噴射部や吸引部が無駄に駆動されず、省電力化が図られる。
また、噴射口11a~11cからの噴射について、第1実施形態では、噴射口間で風量を変えていた。さらに、この噴射には、第2実施形態と同様、上下方向に対する傾斜角を変えてもよい。同様にして、吸引口102a~102dからの吸引について、第3実施形態では、吸引口間で風量を変えていた。さらに、この吸引には、第4実施形態と同様、上下方向に対する傾斜角を変えてもよい。
また、第1、第2実施形態のように、噴射口間で、噴射する空気の風量や、噴射の上下方向に対する傾斜角度を変えることにも限定されない。全ての噴射口において、同じ風量の空気を同じ方向に噴射してもよい。
また、第1、第2実施形態では、全ての隣接するノズル列9の間に噴射口を配置したが、これには限られない。一部の隣接するノズル列9の間にのみ噴射口を配置してもよい。この場合には、全ての隣接するノズル列9の間に噴射口を配置する場合よりも、装置の構成や噴射口からの空気の噴射の制御等を簡単にすることができる。また、第3、第4実施形態では、各ノズル列9の上流側に吸引口を配置したが、これには限られない。吸引口は、少なくとも搬送方向の最上流のノズル列9の上流側に配置されていればよい。この場合には、全てのノズル列9の上流側に吸引口を配置する場合よりも、装置の構成や吸引口からの空気の吸引の制御等を簡単にすることができる。
また、第5実施形態では、インクジェットヘッド200に、第1実施形態と同様の噴射口11a~11cと、第3実施形態と同様の吸引口102aとを設ける例について説明したが、これには限られない。例えば、インクジェットヘッドに噴射口と吸引口の両方を設ける場合に、第1、第2実施形態の噴射口のうちの少なくとも一部と、第3、第4実施形態の吸引口のうちの少なくとも一部とを、第5実施形態と別の組み合わせで配置してもよい。
また、以上の例では、噴射口が、上下方向に対して傾いて空気を噴射したが、これには限られない。噴射口は、真下に空気を噴射してもよい。この場合でも、搬送に伴う気流に対して、風量の補填ができる。また、吸引口についても、上下方向に対して傾いて空気を吸引したが、これには限られない。吸引口は、真上に空気を吸引してもよい。この場合でも、搬送に伴う気流に対して、風量の削減ができる。
また、第5実施形態では、1つのインクジェットヘッドには、4つのノズル列9に加え、噴射口や吸引口が設けられていたが、噴射口や吸引口はノズル列9と別体に設けられていてもよい。例えば、複数のインクジェットヘッドが配置され、1つのインクジェットヘッドには、1つのノズル列9が形成されている。この場合、搬送方向において、隣接する2つのインクジェットヘッド間に、噴射口を有する噴射装置が配置されていてもよい。あるいは、搬送方向において、インクジェットヘッドの上流側に、吸引口を有する吸引装置が配置されていてもよい。
また、変形例4では、図10、図11(a)、(b)に示すように、インクジェットプリンタ250が、キャリッジ251、インクジェットヘッド252、プラテン253及び搬送ローラ254、255を備えている。
キャリッジ251は、走査方向に延びた2本のガイドレール261、262に支持されており、ガイドレール261、262に沿って走査方向に移動する。
インクジェットヘッド252は、キャリッジ251に搭載され、キャリッジ251とともに走査方向に移動する。すなわち、インクジェットヘッド252は、シリアルヘッドである。そして、インクジェットヘッド252を走査方向に移動させると、インクジェットヘッド252と記録用紙Pとが走査方向に相対移動する。この場合、キャリッジ251が、本発明の「相対移動装置」に相当する。
インクジェットヘッド252は、その下面が吐出面252aであり、複数のノズル265が形成されている。複数のノズル265は、搬送方向(本発明の「第1方向」)に並んでノズル列264を構成している。吐出面252aには、4つのノズル列264が、走査方向に並んでいる。各ノズル列264は、走査方向の右側から順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクに対応する。
また、インクジェットヘッド252には、複数の噴射口256a、256b、256cと、複数の噴射口257a、257b、257cとが設けられている。
4つのノズル列264の内、左側から1番目と2番目の間には、複数の噴射口256aが搬送方向に配列して、1つの噴射口列を構成している。同様に、左から2番目と3番目の間には、複数の噴射口256bが、1つの噴射口列を構成している。左側から3番目と4番目の間にも、複数の噴射口256cが、1つの噴射口列を構成している。
噴射口256a~256cは、共通のポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)などに接続されている。これらから噴射される空気は、下方に向かう(上下方向において吐出面252a側から記録用紙P側に向かう)ほど、走査方向の右側に対応する噴射口256a~256cから離れる。つまり、空気の噴射は、上下方向に対して、角度θ5だけ傾いている。
4つのノズル列264の内、左側から3番目と4番目の間には、複数の噴射口257aが搬送方向に配列して、1つの噴射口列を構成している。同様に、左から2番目と3番目の間には、複数の噴射口257bが、1つの噴射口列を構成している。左側から1番目と2番目の間にも、複数の噴射口257cが、1つの噴射口列を構成している。噴射口257a~257cは、それぞれ噴射口256a~256cの右側に配置され、共通のポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)などに接続されている。これらから噴射される空気は、下方に向かう(上下方向において吐出面252a側から記録用紙P側に向かう)ほど、走査方向の左側に対応する噴射口257a~257cから離れる。つまり、空気の噴射は、上下方向に対して、角度θ5だけ傾いている。
なお、変形例4では、噴射口256aと噴射口256b、256cとの関係において、前者が本発明の「第1噴射部」に相当し、後者が本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、左から2番目のノズル列264が本発明の「第1ノズル列」に相当し、左から3、4番目のノズル列264が、本発明の「第2ノズル列」に相当する。
また、2つの噴射口256b、256cに注目した場合、噴射口256bが本発明の「第1噴射部」に相当し、噴射口256cが本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、左から3番目のノズル列264が本発明の「第1ノズル列」に相当し、左から4番目のノズル列264が、本発明の「第2ノズル列」に相当する。
また、噴射口257aと噴射口257b、257cとの関係では、前者が本発明の「第1噴射部」に相当し、後者が本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、左から3番目のノズル列264が本発明の「第1ノズル列」に相当し、左から1、2番目のノズル列264が、本発明の「第2ノズル列」に相当する。
また、2つの噴射口11b、11cに注目した場合、噴射口257bが本発明の「第1噴射部」に相当し、噴射口257cが本発明の「第2噴射部」に相当する。これに対応して、左から2番目のノズル列264が本発明の「第1ノズル列」に相当し、左から1番目のノズル列264が、本発明の「第2ノズル列」に相当する。
また、変形例4では、複数の噴射口256a~256c、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたもの、及び、複数の噴射口257a~257c、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、それぞれ、本発明の「噴射装置」に相当する。また、複数の噴射口256a~256c、257a~257c、ポンプ(不図示)、フィルタ(不図示)等を合わせたものが、本発明の「風量調整装置」に相当する。
プラテン253及び搬送ローラ254、255は、構成及び機能が、第1実施形態と同様である。そして、印刷に際して、搬送ローラ254、255により、記録用紙Pを所定距離ずつ搬送方向に搬送させる。この搬送の毎に、キャリッジ251を走査方向に移動させつつ、複数のノズル265からインクを吐出させる。
このとき、図11(a)、図12に示すように、キャリッジ251を走査方向の右側から左側に移動させるときには、噴射口256a~256cから、空気を噴射させる。風量は、それぞれ、F91、F92、F93(F91>F92>F93)である。なお、このとき、噴射口257a~257cからは空気を噴射させない。
一方、図11(b)、図12に示すように、キャリッジ251を走査方向の左側から右側に移動させるときには、噴射口257a~257cから、空気を噴射させる。風量は、それぞれ、それぞれ、F91、F92、F93である。なお、このとき、噴射口256a~256cからは空気を噴射させない。
キャリッジ251を走査方向の右側から左側に移動させると、吐出面252a近傍では、走査方向の左側から右側に向かう方向(本発明の「第2方向」)の気流(以下、「左走査に伴う気流」とすることがある)が発生する。そして、左走査に伴う気流は、吐出されたインクと衝突して、風量が低下する。次のノズル列264と対向する位置までには、風量が増加するものの、ノズル列264同士の間隔は小さいので、風量は元に戻らない。左走査に伴う気流は、走査方向の右側ほど、ノズル列264の左側での風量が小さくなる。
一方、キャリッジ251を走査方向の左側から右側に移動させると、吐出面252a近傍にはこれと逆向き(本発明の「第2方向」)の気流(以下、「右走査に伴う気流」とすることがある)が発生する。そして、右走査に伴う気流も、左走査に伴う気流と同様、走査方向の左側のノズル列264ほど、その右側での風量が小さくなる。
これに対して、変形例4では、キャリッジ251を走査方向の右側から左側に移動させるときに、噴射口256a~256cから空気を噴射する。このとき、噴射口256a~256cのうち、右側(第2方向の下流側)の噴射口ほど、風量を大きくする。これにより、左走査に伴う気流は、ノズル列264の左側で風量が揃い、インクの着弾位置のずれ方も揃う。
また、キャリッジ251を走査方向の左側から右側に移動させるときに、噴射口257a~257cから空気を噴射する。このとき、噴射口257a~257cのうち、左側(第2方向の下流側)の噴射口ほど、風量を大きくする。これにより、右走査に伴う気流は、ノズル列264の右側で風量が揃い、インクの着弾位置のずれ方も揃う。
ならば、噴射口257a~257cは必要ない。同様に、インクジェットプリンタは、キャリッジ251が走査方向の左側から右側に移動するときにのみインクを吐出するならば、噴射口256a~256cは必要ない。
また、変形例4では、噴射口256a~256c間、及び、噴射口257a~257b間で、噴射する空気の風量を異ならせたが、上述のように、空気の噴射方向を、上下方向に対して、互いに異なる角度で傾けてもよいし、噴射する空気の風量との傾きの両方を異ならせてもよい。また、変形例4では、インクジェットヘッド252に噴射口を設ける例について説明したが、インクジェットヘッド252に吸引口を設けてもよいし、インクジェットヘッドに噴射口と吸引口の両方を設けてもよい。
また、以上の例では、噴射口や吸引口がノズル列を形成する複数のノズルに対して1対1に設けられていたが、これには限られない。例えば、噴射口や吸引口が、ノズル列9を形成する複数のノズルのうち、隣接する2以上のノズルにわたって延びたものであってもよい。
1 インクジェットプリンタ
4、5 搬送ローラ
9 ノズル列
10 ノズル
11a~11c 噴射部
50 インクジェットプリンタ
52a~52c 噴射部
100 インクジェットプリンタ
102a~102d 吸引部
150 インクジェットプリンタ
152a~152d 吸引部
200 インクジェットプリンタ
250 インクジェットプリンタ
254、255 搬送ローラ
256a~256c、257a~257c 噴射部
264 ノズル列
265 ノズル

Claims (10)

  1. 第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ3以上のノズル列と、
    被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、
    前記風量調整装置は、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、
    前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、
    前記噴射装置は、前記噴射部として、
    前記第2方向において、第1ノズル列と、前記第1ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第1噴射部と、
    前記第2方向において、前記第1ノズル列よりも下流側の第2ノズル列と、前記第2ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第2噴射部と、を有し、
    前記第2噴射部から噴射される空気の風量が、前記第1噴射部から噴射される空気の風量よりも大きいことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記噴射装置の動作を制御する制御装置、をさらに備え、
    前記制御装置は、印刷時のデューティが高いときほど、前記第1噴射部から噴射される空気の風量と、前記第2噴射部から噴射される空気の風量との差を大きくするように、前記噴射装置を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ3以上のノズル列と、
    被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、
    前記風量調整装置は、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、
    前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、
    前記噴射部から噴射される空気が、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向に前記ノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、前記噴射部から前記第2方向の下流側に離れ、
    前記噴射装置は、前記噴射部として、
    前記第2方向において、第1ノズル列と、前記第1ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第1噴射部と、
    前記第2方向において、前記第1ノズル列よりも下流側の第2ノズル列と、前記第2ノズル列の上流側に隣接する前記ノズル列との間に配置された第2噴射部と、を有し、
    前記第2噴射部は、前記第1噴射部よりも、噴射される空気が、前記第3方向に前記ノズル列側から被記録媒体側に近づくほど、前記噴射部から前記第2方向の下流側に離れることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、
    被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、
    前記風量調整装置は、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、
    前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、
    前記噴射部から噴射される空気の風量は、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍での風量を、前記噴射部の下流側に位置する前記ノズル列の上流側と、最も上流側に位置する前記ノズル列の上流側とで同じにするのに必要な風量よりも小さいことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、
    被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、を備え、
    前記風量調整装置は
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置を備え、
    記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引によって、前記風量のばらつきを調整し、
    前記吸引装置は、前記吸引部として、
    前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列の上流側に配置された第1吸引部、を有していることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 前記吸引装置は、前記吸引部として、
    前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列とは別の前記ノズル列の上流側に配置された第2吸引部、をさらに備え、
    前記第2吸引部により吸引される空気の風量が、前記第1吸引部により吸引される空気の風量よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記吸引装置の動作を制御する制御装置、をさらに備え、
    前記制御装置は、印刷時のデューティが高いときほど、前記第1吸引部により吸引される空気の風量と、前記第2吸引部により吸引される空気の風量との差を大きくするように、前記吸引装置を制御することを特徴とする請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記吸引部に吸引される空気が、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向に前記被記録媒体側から前記ノズル列側に近づくほど、前記第2方向の上流側から前記吸引部に近づくことを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記吸引装置は、前記吸引部として、
    前記第2方向において、最も上流側に位置する前記ノズル列とは別の前記ノズル列の上流側に配置された第2吸引部、をさらに備え、
    前記第2吸引部は、前記第1吸引部よりも、吸引される空気が、前記第3方向に前記被記録媒体側から前記ノズル列側に近づくほど、前記第2方向の上流側から前記吸引部に近づくことを特徴とする請求項8に記載のインクジェットプリンタ。
  10. 第1方向に配列する複数のノズルによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数のノズル列と、
    被記録媒体を前記複数のノズル列に対して前記第2方向に沿って相対的に移動させる相対移動装置と、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との相対移動によって生じる前記第2方向の気流に対して、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍同士での風量のばらつきを調整する風量調整装置と、
    前記風量調整装置の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記風量調整装置は、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向に隣接する2つの前記ノズル列に挟まれた空間に空気を噴射する噴射部を有する噴射装置、及び、
    被記録媒体と前記複数のノズル列との間の、前記第2方向における前記ノズル列の上流側近傍の空間から空気を吸引する吸引部を有する吸引装置、のうち少なくとも一方を備え、
    前記噴射装置による前記噴射部からの空気の噴射、及び、前記吸引装置による前記吸引部からの空気の吸引のうち少なくとも一方によって、前記風量のばらつきを調整し、
    前記制御装置は、印刷時のデューティが所定の閾値以上である場合にのみ、前記風量調整装置に前記風量のばらつきを調整させることを特徴とするインクジェットプリンタ。
JP2017196749A 2017-10-10 2017-10-10 インクジェットプリンタ Active JP7095253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196749A JP7095253B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 インクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196749A JP7095253B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 インクジェットプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019069553A JP2019069553A (ja) 2019-05-09
JP7095253B2 true JP7095253B2 (ja) 2022-07-05

Family

ID=66441503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196749A Active JP7095253B2 (ja) 2017-10-10 2017-10-10 インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7095253B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL2023478B1 (en) * 2019-07-11 2021-02-03 Xeikon Mfg Nv A contactless liquid application apparatus and method
US20220267108A1 (en) * 2019-07-11 2022-08-25 Xeikon Manufacturing N.V. A contactless liquid application apparatus and method

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007001240A (ja) 2005-06-27 2007-01-11 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2009137197A (ja) 2007-12-07 2009-06-25 Canon Inc インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2009274270A (ja) 2008-05-13 2009-11-26 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011016305A (ja) 2009-07-09 2011-01-27 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2012187750A (ja) 2011-03-09 2012-10-04 Seiko Epson Corp プリンター
JP2016159556A (ja) 2015-03-03 2016-09-05 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド、記録装置および記録方法
JP2017522204A (ja) 2014-06-27 2017-08-10 フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド 高高度インクジェット印刷

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007001240A (ja) 2005-06-27 2007-01-11 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2009137197A (ja) 2007-12-07 2009-06-25 Canon Inc インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2009274270A (ja) 2008-05-13 2009-11-26 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011016305A (ja) 2009-07-09 2011-01-27 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2012187750A (ja) 2011-03-09 2012-10-04 Seiko Epson Corp プリンター
JP2017522204A (ja) 2014-06-27 2017-08-10 フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド 高高度インクジェット印刷
JP2016159556A (ja) 2015-03-03 2016-09-05 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド、記録装置および記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019069553A (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5729916B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US8382276B2 (en) Inkjet recording apparatus
US8465117B2 (en) Fluid ejecting apparatus and fluid ejecting method
US20030197752A1 (en) Inkjet printing with air movement system
JP5480761B2 (ja) インクジェットプリンタ
US8491072B2 (en) Inkjet printing apparatus
US9114608B2 (en) Image formation apparatus
JP7095253B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2015030255A (ja) 記録装置及び制御方法
US9221252B2 (en) Controlling ink deposition during printing
US9656474B2 (en) Liquid ejection head and apparatus and method for printing
US8814307B2 (en) Image forming apparatus
US20120050398A1 (en) Inkjet printing apparatus
JP2014061624A (ja) 画像形成装置
JP2011025686A (ja) 記録装置及び記録方法
JP6622632B2 (ja) 画像記録装置
US10144217B2 (en) Recording apparatus, recording method, and liquid ejection head for recording an image by ejecting liquid droplets toward a recording medium while moving the liquid ejection head and the recording medium relative to each other
JP5936499B2 (ja) 画像形成装置
JP2016165886A (ja) 記録装置、記録方法、および液体吐出ヘッド
JP2018203425A (ja) 記録装置
JP2012171199A (ja) インクジェット記録装置、及び、そのインクジェット記録装置における記録制御方法
JP6101462B2 (ja) 画像形成装置
JP6656044B2 (ja) 画像記録装置
JP6362077B2 (ja) プリンタ
JP5695865B2 (ja) インクジェット印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201009

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7095253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150