JP7094831B2 - 人工シーグラスの製造方法及びその製造方法で得られる人工シーグラス - Google Patents
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Description
[1]リサイクルを目的としたガラスから構成されるガラスカレットを物理的に研磨する、予備研磨工程と、前記予備研磨工程で得られた予備研磨済カレットを、水の存在下で物理的に研磨する水介在研磨工程とを含む、人工シーグラスの製造方法。
[2]前記予備研磨工程及び前記水介在研磨工程は、回転装置によって実施される、[1]に記載の製造方法。
[3]前記水介在研磨工程に用いる水のpHは、5.8以上である、[1]乃至[2]のいずれかに記載の製造方法。
[4]前記人工シーグラスは、ソーダ石灰ガラスである、[1]乃至[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記水介在研磨工程は、フッ酸を用いずに実施する、[1]乃至[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]前記水介在研磨工程において、予備研磨済カレットと、水との重量割合(予備研磨済カレット:水)は、3:1~1:3の範囲内である、[1]乃至[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7][1]乃至[6]のいずれか一項に記載の製造方法により得られる人工シーグラス。
前記予備研磨工程及び前記水介在研磨工程を、回転装置によって実施する場合は、効率良くカレットを研磨することができる。
水介在研磨工程に用いる水のpHが5.8以上の場合は、水に酸性成分を使用しないため、耐酸性のある特殊な装置を使わずに人工シーグラスを製造することができる。
前記人工シーグラスがソーダ石灰ガラスである場合は、原材料に自然材料を使用しおり、耐水性が良好であるため、得られる人工シーグラスを海辺に配置しても、環境負荷を与えることがない。また、不要になった人工シーグラスは、資源ゴミに捨てることができるため、再度カレットにすれば、ガラスびん等のガラス製品に生まれ変わることができる。
前記水介在研磨工程からフッ酸の使用を排除することにより、人体に極めて危険なフッ酸を本工程から除外することができる。
前記水介在研磨工程において、予備研磨済カレットと、水との重量割合(予備研磨済カレット:水)は、3:1~1:3の範囲内であれば、効率的に人工シーグラスを製造することができる。
本明細書において、天然シーグラスとは、ガラス片が波に揉まれ、角の取れた石のような形状の小片となり、全体がすりガラスのような風合いを表したガラス片のことである。それに対し、人工シーグラスとは、天然シーグラスと同じような形状であるが、ガラスびん等のカレットから人工的に作られるガラス片のことである。
本発明で得られる人工シーグラスは、角が取れた、石のような形状で、大きさは限定されるものではないが、最大の直径が0.5cm~10cmが好ましく、1cm~8cmがより好ましく、2cm~6cmがさらに好ましい。
本明細書において、カレット又はガラスカレットとは、ガラス製品を破砕した小片のことである。カレットの原料には、リサイクルを目的として回収されたガラスびんや製造時に製品に至らなかったガラスびんなどを用いることができる。
本発明の人工シーグラスの製造方法は、カレットを物理的に研磨する、予備研磨工程と、前記予備研磨工程で得られた予備研磨済カレットを、水の存在下で物理的に研磨する水介在研磨工程とを含む。
本明細書において、予備研磨工程とは、水やその他の液体を用いずにカレットを物理的に研磨する工程であり、後述する水介在研磨工程よりも通常、前に行う工程である。
なお、所定の大きさよりも小さいガラス片(例えば、直径850μm以下のガラス粉)は、予備研磨工程は、水やその他の溶液を使わないため、そのような溶液と混合されていない。したがって、ガラス粉自体も、別の用途に利用することができる。
次に、水介在研磨工程について説明する。本明細書において、水介在研磨工程は、通常、前記予備研磨工程で得られた予備研磨済カレットを、水の存在下で物理的に研磨する工程である。
予備研磨工程及び/又は水介在破砕工程に用いることができる回転装置の例を、図1を用いて説明する。
(1)カレットに、水と生地流しカレット(熔解したガラスを直接水に入れることで生成されるガラスの小片)とを混ぜて、研磨する。
(2)カレットに、水と超硬プレート(小片の金属性プレート)とを混ぜて、研磨する。
(3)カレットに、水と砂利とを混ぜて、研磨する。
等についても検討したが、(1)はカレットの研磨速度が低く、効率的でない。(2)はカレットが削れすぎてしまい、人工シーグラスには不向きである。また、(3)は、砂利との分離が難しい。したがって、上記製造方法は、本発明の製造方法ほど、人工シーグラスの製造に適していると言えない。
カレット研磨回転装置に、5~15cm程度の大きさのカレット(ソーダ石灰ガラス)23.4kgを投入し、回転装置を室温下、100rpmで8時間回転させ予備研磨工程を実施した。次に、850μmのふるいにより、直径850μm以下のガラス粉を取り除いた後、直径850μmを超える予備研磨済カレットと、上水(水道水)20リットルを予備研磨工程で用いた同一の回転装置に投入し、回転装置を室温下100rpmで8時間回転させ、水介在研磨工程を実施した。回転後、不要なサイズのガラスを取り除くことで、3~6cm程度の大きさの人工シーグラスが14.75kg得られた。
実施例1で用いたカレット研磨回転装置に、5~15cm程度の大きさのカレット(ソーダ石灰ガラス)を23.4kg投入し、室温下、100rpmで17時間回転させた。回転後、不要なサイズのガラスを取り除くことで、3~6cm程度の大きさの人工シーグラスが19.26kg得られた。実施例1と比較して、表面にガラス粉が多く付着し、得られたガラス片の角はなめらかになっておらず、研磨に要する時間が長かった。
実施例1で用いたカレット研磨回転装置に、5~15cm程度の大きさのカレット(ソーダ石灰ガラス)23.4kgと、上水(水道水)20リットルとを投入し、室温下100rpmで17時間回転させた。回転後、3~6cm程度の大きさの人工シーグラスが13.5kg得られた。しかし、小さなガラス粉が大量に水に含まれてしまい、事実上、小さなガラス粉を分離することは不可能であった。
Claims (4)
- 直径850μm以下のガラス粉と、人工シーグラスとを製造する製造方法であって、
円筒容器を回転させることによりガラスを研磨する研磨装置を用いて、リサイクルを目的としたガラスから構成されるガラスカレットを物理的に研磨する、予備研磨工程と、
前記予備研磨工程後のガラスカレットから、直径850μm以下のガラス粉を分離することにより、前記ガラス粉を取得する工程と、
前記予備研磨工程で用いた研磨装置と同一の研磨装置を用いて、前記ガラス粉を取り除いた予備研磨済カレットを、水の存在下で物理的に研磨する水介在研磨工程とを含み、
前記予備研磨工程は、ガラスカレットのみで実施し、
前記水介在研磨工程は、予備研磨済カレット及び水のみで実施する、製造方法。 - 前記水介在研磨工程に用いる水のpHは、5.8以上である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記人工シーグラスは、ソーダ石灰ガラスである、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記水介在研磨工程において、予備研磨済カレットと、水との重量割合(予備研磨済カレット:水)は、3:1~1:3の範囲内である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製造方法。
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