JP7094717B2 - 圧入工法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧入工法に関する。
従来、逆打ち工法の際に上階の壁部や柱部と下階の壁部や柱部とを接合する作業(いわゆる「打継作業」)が行われる。この作業を行う場合には、上階の壁部等のコンクリートの下に、下階の壁部等のコンクリートを打設することになるが、養生期間中の沈降によって上下階のコンクリートの相互間に隙間が生じてしまう。そこで、この隙間を埋めるために、従来では、下階のコンクリート打設前に上階のコンクリートに発泡スチロール製の筒状体等を予め取り付けておき、下階のコンクリートが固化した後に筒状体を掻き出し、且つ残存する筒状体を溶剤で溶かすことで孔を形成し、当該形成した孔からモルタルを注入していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-199867号公報
しかしながら、上述した従来の方法では、筒状体を掻き出したり、溶剤で溶かす等の除去作業に手間を要すると共に、この溶剤によって他の部材(例えば、コンクリートの継ぎ目に設けた止水板等)が溶けることで水漏れを発生させるおそれがあった。よって、上階のコンクリートの如き先打ちコンクリートと下階のコンクリートの如き後打ちコンクリートとを接合する作業の効率化を図る観点からは、改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとを接合する作業の効率化を図ることが可能となる圧入工法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の圧入工法は、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの間に硬化性材料を圧入して前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートとを接合する圧入工法であって、前記先打ちコンクリートを形成する先打ち工程と、前記先打ち工程において形成された先打ちコンクリートの表面のうち前記後打ちコンクリートの打設領域と対向する設置面に、メッシュ管を設置するメッシュ管設置工程と、前記後打ちコンクリートの打設領域に前記後打ちコンクリートを打設する後打ち工程と、前記後打ち工程の後に、前記メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入する圧入工程と、を含み、前記メッシュ管設置工程において、メッシュカバーと前記先打ちコンクリートの設置面との間に前記メッシュ管が位置するように、前記メッシュカバーを前記先打ちコンクリートの設置面に取り付けることにより、前記メッシュ管を前記先打ちコンクリートの設置面に取り付け、前記メッシュカバーを、長尺なメッシュ状の凹状体であって、当該メッシュカバー内に前記メッシュ管の略全体が収容可能な凹状体にて形成し、前記圧入工程において、圧入された前記硬化性材料が前記メッシュ管の外部に漏れることを防止する第1漏止部と、前記第1漏止部よりも外側に設けられる第2漏止部であり、圧入された前記硬化性材料が前記メッシュ管の外部に漏れることを防止する第2漏止部とを用いて、前記メッシュ管の内部に前記硬化性材料を圧入する。
請求項2に記載の圧入工法は、請求項1に記載の圧入工法において、前記メッシュ管設置工程において、前記メッシュカバーに前記メッシュ管が収容された状態で、前記メッシュカバーの一部を前記先打ちコンクリートの設置面に対して接着性材料によって接続する。
請求項3に記載の圧入工法は、請求項1又は2に記載の圧入工法において、前記後打ち工程の前に、前記メッシュ管の内部にスペーサを設置するスペーサ設置工程を含み、前記圧入工程において、前記スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、前記メッシュ管の内部に前記硬化性材料を圧入する。
請求項4に記載の圧入工法は、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧入工法において、前記メッシュ管はステンレス製である。
請求項1に記載の圧入工法によれば、後打ち工程の後に、メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入する圧入工程を含むので、メッシュ管を埋め殺した状態で硬化性材料を圧入することができる。よって、従来技術(後打ちコンクリートの打設前に、先打ちコンクリートに発泡スチロール製の筒状体を取り付ける技術)に比べて、メッシュ管を除去する手間を省略できるため、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとを接合する作業の効率化を図ることが可能となる。
また、メッシュ管設置工程において、メッシュカバーと先打ちコンクリートの設置面との間にメッシュ管が位置するように、メッシュカバーを先打ちコンクリートの設置面に取り付けることにより、メッシュ管を先打ちコンクリートの設置面に取り付けるので、メッシュカバーを設けない場合に比べて、後打ちコンクリートを打設する際に、メッシュ管が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、且つ当該コンクリートによってメッシュ管が目詰まりすることを防止できることから、メッシュ管の使用性を維持することが可能となる。
請求項3に記載の圧入工法によれば、圧入工程において、スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入するので、メッシュ管にスペーサを設置しない場合に比べて、後打ちコンクリートを打設する際にメッシュ管が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、メッシュ管の使用性を一層維持することができる。
請求項4に記載の圧入工法によれば、メッシュ管はステンレス製であるので、メッシュ管の耐食性を向上させることができ、メッシュ管の使用性を維持することができる。
実施の形態に係る建物を側方から簡略的に示す概要図である(一部断面図で示し、且つ一部図示省略する)。 図1の領域A周辺の拡大図である。 図2のB-B矢視断面図である。 圧入補助部を示す図である。 圧入工法の先打ち工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 圧入工法のメッシュ管設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 圧入工法の後打ち工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 圧入工法の圧入工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 図8の打継部の先端部周辺を示す図である。 打継部の変形例を示す横断面図である。 打継部の変形例を示す横断面図である。 打継部の変形例を示す横断面図である。 打継部の変形例を示す横断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る圧入方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの間に硬化性材料を圧入して先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとを接合する圧入工法に関する。ここで、「先打ちコンクリート」とは、建物の構成するコンクリート部材のうち、後打ちコンクリートよりも先に打設されたコンクリートを意味し、例えば、後打ちコンクリートよりも上階、下階、又は同階の壁部、柱部、床部等を含む概念である。また、「後打ちコンクリート」とは、建物の構成するコンクリート部材のうち、先打ちコンクリートよりも後に打設されたコンクリートを意味し、例えば、先打ちコンクリートよりも上階、下階、又は同階の壁部、柱部、床部等を含む概念である。また、「建物」は、1つ以上の数の階層を有する建物を意味し、例えば、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念であるが、実施の形態では、地下階を含む複数の階層を有するオフィスビルとして説明する。また、「硬化性材料」とは、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとを接合するための材料を意味し、例えば、グラウト(無収縮モルタル)や収縮性を有するモルタル等を含む概念であるが、実施の形態では、グラウトとして説明する。また、「圧入」とは、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの相互間に圧力を加えて硬化性材料を注入することを意味する。なお、実施の形態では、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの相互間に押し込まれて硬化した硬化性材料を「打継部」として説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成-設置場所)
最初に、実施の形態に係る建物が設置される設置場所について説明する。図1は、実施の形態に係る建物を側方から簡略的に示す概要図である。以下の説明では、図1のX方向を建物の左右方向(-X方向を建物の左方向、+X方向を建物の右方向)、後述する図3のY方向を建物の前後方向(+Y方向を建物の前方向、-Y方向を建物の後方向)、図1のZ方向を建物の上下方向(+Z方向を建物の上方向、-Z方向を建物の下方向)と称する。
図1に示すように、建物1は、所定の敷地内に形成された掘削部2に設置されている。掘削部2は、建物1のうち後述する地下躯体10b全体を収容可能な空間部であり、図1に示すように、最下部に設けられた底部2aであって建物1が載置される底部2aと、底部2aの外縁部から上方に向けて立設された複数の側壁部2bとを備えている。また、図1に示すように、複数の側壁部2bの各々の内側側面には、山留壁部2cが設けられている。
(構成-建物)
次に、実施の形態に係る建物1の構成について説明する。建物1は、施工中の鉄筋コンクリート造の建物であり、図1に示すように、地上躯体10a(図1の仮想線で示す部分)と、地下躯体10b(図1の実線で示す部分)とを備えている。なお、地上躯体10aの構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。また、地上躯体10aは、地下躯体10bと略同時に施工されてもよく、あるいは、地下躯体10bの施工後に施工されてもよい。
(構成-建物-地下躯体)
地下躯体10bは、建物1における地下側の躯体であり、地表面3よりも下方に位置し、床部11a~11d、柱部12a~12c、及び複数の壁部13を備えている。なお、床部11a~11dを特に区別する必要のないときは、単に「床部11」と総称すると共に、柱部12a~12cを特に区別する必要のないときは、単に「柱部12」と総称する。
床部11a~11dは、地下躯体10bを構成する床であり、相互に間隔を隔てて上下方向に向けて並設されており、具体的には、図1に示すように、上方から下方に向けて床部11a~11dの順に並設されている。
柱部12a~12cは、床部11a~11dを支持する柱であり、床部11a~11d同士の相互間(すなわち、地下躯体10bの各階層の空間)に設けられている。具体的には、図1に示すように、柱部12aは床部11aと床部11bとの相互間に複数配置され、柱部12bは床部11bと床部11cとの相互間に複数配置され、柱部12cは床部11cと床部11dとの相互間に複数配置されている。
複数の壁部13は、床部11同士の相互間を仕切るための壁であり、床部11同士の相互間に設けられており、具体的には、図1に示すように、柱部12bは床部11bと床部11cとの相互間の四周全体を略囲繞するように設けられている。
また、この地下躯体10bの具体的な形成方法については任意であるが、実施の形態では、公知の逆打ち工法を用いて以下の通り形成している。すなわち、まず、公知の山留形成方法(例えばSMW工法や既設壁を利用する工法等)を用いて、掘削部2の四周全体を囲繞するように山留壁部2cを形成する。次に、地盤における掘削部2に対応する部分に複数の杭体(図示省略)及び構真柱14(例えばH鋼等の鋼製柱等)を打ち込む。そして、地盤における掘削部2に対応する部分の土壌を順次取り除くと共に、床部11a~11d、柱部12a~12c、及び複数の壁部13を、構真柱14に支持させながら上方から下方に向けて順次構築する。この構築方法については、例えば、まず、地盤における床部11bに対応する深さまでの土壌を取り除いて支持用床部(いわゆる、捨てコンクリート)を構築し、次いで支持用床部上で床部11a及び柱部12aを構築し、その後支持用床部を壊す。そして、このような作業を繰り返すことにより、床部11b~11d、柱部12b~12c、及び複数の壁部13を順次構築していく。なお、複数の壁部13については、床部11bを構築するタイミングで各壁部13の上側部分(以下、「上側壁部13a」と称する)を構築し、床部11cを構築するタイミングで各壁部13の下側部分(以下、「下側壁部13b」と称する)を構築する。このような形成方法により、地下躯体10bの施工中に地上躯体10aを構真柱14に支持させることができるので、地下躯体10bを施工しながら地上躯体10aも施工することが可能となる。なお、上述した「上側壁部13a」及び「下側壁部13b」は、特許請求の範囲における「先打ちコンクリート」及び「後打ちコンクリート」に対応する。
(構成-打継部)
次に、実施の形態に係る打継部の構成について説明する。図2は、図1の領域A周辺の拡大図である。図3は、図2のB-B矢視断面図である。図1に示すように、複数の壁部13の各々と上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間には、打継部20がそれぞれ設けられている。これら打継部20の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、複数の壁部13のうち、図1の右側に位置する壁部13c(図2の壁部13c。以下、「右側壁部13c」と称する。)に対応する打継部20の構成のみについて説明する。
打継部20は、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとを接合するためのものであり、硬化性材料20aにて形成されており、図2、図3に示すように、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間の略全体にわたって充填されている。
(構成-打継部-その他の構成)
図2に戻り、また、打継部20の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、図2、図3に示すように、この打継部20の内部に圧入補助部21が設けられている。
(構成-打継部-その他の構成-圧入補助部)
図2に戻り、圧入補助部21は、後述する圧入工程において、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に硬化性材料20aを圧入することを補助するための圧入補助手段である。図4は、圧入補助部21を示す図である。図2、図3に示すように、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に複数設けられており、図4に示すように、メッシュ管22及びメッシュカバー23を備えている。
(構成-打継部-その他の構成-圧入補助部-メッシュ管)
図3に戻り、メッシュ管22は、硬化性材料20aを右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に拡散するための管である。このメッシュ管22は、長尺なメッシュ状の管状体にて形成されており、図3に示すように、メッシュ管22の長手方向が左右方向に略沿うように設けられている。
また、メッシュ管22の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、メッシュ管22の断面形状については、図4に示すように、円環状に設定されている。また、メッシュ管22の外径Dについては、図4に示すように、打継部20の前後方向の長さ(又は上下方向の長さ)よりも短く設定されており、例えば、19mm程度に設定されている。また、メッシュ管22の左右方向の長さについては、図3に示すように、打継部20の左右方向の長さよりも短く設定されている。また、メッシュ管22の目数及び線径については、メッシュ管22に注入された硬化性材料20aが外部に流出可能な数及び長さに設定されており、例えば、目数=20メッシュ程度、線径=0.22mm程度に設定されている。
また、メッシュ管22の材質については任意であるが、耐食性に優れた材質が好ましく、実施の形態では、ステンレス鋼材等を用いて構成されている。これにより、メッシュ管22の耐食性を向上させることができ、メッシュ管22の使用性を維持することができる。
(構成-打継部-その他の構成-圧入補助部-メッシュカバー)
メッシュカバー23は、メッシュ管22を保護するための保護手段であり、且つメッシュ管22を右側壁部13cの上側壁部13aに取り付けるための取付手段である。このメッシュカバー23は、長尺なメッシュ状の凹状体にて形成されており、メッシュカバー23の凹部分にメッシュ管22が収容されるように、メッシュカバー23の長手方向が左右方向に略沿うように設けられている。
また、メッシュカバー23の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、メッシュカバー23の断面形状については、略U字形状に設定されている。具体的には、図4に示すように、メッシュカバー23が、下方に位置する第1側片23aと、第1側片23aの前端部から上方に向けて張り出された第2側片23bと、第1側片23aの後端部から上方に向けて張り出された第3側片23cと、第2側片23bの上端部から前方に向けて張り出された第4側片23dと、第3側片23cの上端部から後方に向けて張り出された第5側片23eとを備えている。また、メッシュカバー23の前後方向の長さについては、図4に示すように、メッシュ管22の前後方向の長さよりも長く設定されており、例えば、第1側片23aの前後方向の長さW1=20mm、第4側片23dの前後方向の長さW2=10mm、第5側片23eの前後方向の長さW3=10mmに設定されている。また、メッシュカバー23の上下方向の長さHについては、図4に示すように、メッシュ管22の外径Dよりも長く設定されており、例えば、30mm程度に設定されている。また、メッシュカバー23の左右方向の長さについては、図3に示すように、メッシュ管22の左右方向の長さと略同一に設定されている。また、メッシュカバー23の目数及び線径については、メッシュ管22がコンクリートの圧力に耐え、且つ右側壁部13cのコンクリートを打設する際にメッシュ管22が目詰まりすることを防止することが可能な数及び長さに設定されており、例えば、目数=40メッシュ程度、線径=0.25mm程度に設定されている。
また、メッシュカバー23の材質については任意であるが、耐食性に優れた材質が好ましく、実施の形態では、ステンレス鋼材等を用いて構成されている。これにより、メッシュカバー23の耐食性を向上させることができ、メッシュカバー23の使用性を維持することができる。
(圧入工法)
次に、実施の形態に係る圧入工法について説明する。図5は、後述する圧入工法の先打ち工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図6は、後述する圧入工法のメッシュ管設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図7は、後述する圧入工法の後打ち工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図8は、後述する圧入工法の圧入工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図9は、図8の打継部20の先端部周辺を示す図である。図5から図9に示すように、実施の形態に係る圧入工法は、配筋工程、先打ち工程、メッシュ管設置工程、スペーサ設置工程、後打ち工程、圧入工程、及び仕上げ工程を含んでいる。
このうち、「配筋工程」は、壁部13の上側壁部13a及び下側壁部13bの配筋を行う工程である。「先打ち工程」は、壁部13の上側壁部13aを形成する工程である。また、「メッシュ管設置工程」は、先打ち工程において形成された上側壁部13aの表面のうち壁部13の下側壁部13bのコンクリートを打設する打設領域と対向する設置面に、メッシュ管22を設置する工程である。また、「スペーサ設置工程」は、後打ち工程の前に、メッシュ管22の内部に後述するスペーサを設置する工程である。また、「後打ち工程」は、壁部13の下側壁部13bの打設領域に当該下側壁部13bのコンクリートを打設する工程である。また、「圧入工程」は、後打ち工程の後に、メッシュ管22の内部に硬化性材料20aを圧入する工程である。また、「仕上げ工程」は、圧入工程において圧入された硬化性材料20aが硬化することで形成された打継部20の仕上げを行う工程である。以下では、複数の壁部13の各々の上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に位置する打継部20のうち、図2の右側壁部13cに対応する打継部20を施工する場合における各工程の詳細について順に説明する。
(圧入工法-配筋工程)
まず、配筋工程について説明する。配筋工程においては、右側壁部13cの上側壁部13a及び下側壁部13bを構成する鉄筋13dが配置され、具体的には、掘削部2内における上側壁部13a及び下側壁部13bの打設領域に配置される。
(圧入工法-先打ち工程)
次に、先打ち工程について説明する。先打ち工程においては、図5に示すように、右側壁部13cの上側壁部13aが形成される。この上側壁部13aの形成方法については任意であるが、例えば、まず、配筋工程において配置された上側壁部13aの鉄筋13dを囲繞するように型枠(図示省略)を設ける。そして、この鉄筋13dを覆うようにコンクリートを型枠内に打設し、当該打設したコンクリートが基準の強度まで固化することにより、上側壁部13aを形成する。
(圧入工法-メッシュ管設置工程)
次に、メッシュ管設置工程について説明する。メッシュ管設置工程においては、図6に示すように、先打ち工程において形成された右側壁部13cの上側壁部13aの表面のうち右側壁部13cの下側壁部13bの打設領域と対向する設置面に、メッシュ管22が設置される。このメッシュ管22の設置方法については任意であるが、実施の形態では、以下の通りとなる。
すなわち、まず、メッシュ管22を設置する前に、右側壁部13cの上側壁部13aの設置面の状態を確認し、当該状態が異常状態である場合には対応作業を実施する。この対応作業の具体的な内容については任意であるが、例えば、上側壁部13aの設置面に異物が付着している場合に当該異物を除去することや、上側壁部13aの設置面に不陸がある場合にモルタル等を用いて不陸を調整すること等が該当する。
次に、メッシュカバー23と右側壁部13cの上側壁部13aの設置面との間にメッシュ管22が位置するように、メッシュカバー23を設置面に取り付けることにより、メッシュ管22を上側壁部13aの設置面に取り付ける。具体的には、メッシュカバー23の凹部分にメッシュ管22が収容されるように取り付ける。これにより、圧入補助部21を形成することができるので、メッシュカバー23を設けない場合に比べて、右側壁部13cの下側壁部13bのコンクリートを打設する際に、メッシュ管22が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、且つ当該コンクリートによってメッシュ管22が目詰まりすることを防止できることから、メッシュ管22の使用性を維持することが可能となる。
また、このメッシュ管22を、接着性材料を用いて右側壁部13cの上側壁部13aの設置面に対して設置する。具体的には、メッシュカバー23にメッシュ管22が収容された状態で、メッシュカバー23の第4側片23d及び第5側片23eを上側壁部13aに対して接着性材料によって接続する。ここで、「接着性材料」とは、メッシュ管22又はメッシュカバー23を上側壁部13aに対して接続可能な材料であり、例えば、無収縮モルタルパッド、急結セメント、瞬間接着剤等を含む概念である。これにより、固定具(一例として、コンクリート釘等)を用いて、メッシュカバー23を上側壁部13aに対して設置する場合に比べて、メッシュカバー23を上側壁部13aに対して強固に固定しながら、この設置作業を迅速に行うことが可能となる。
また、図3に示すように、上記形成された圧入補助部21を、相互に間隔を隔てて前後方向に略沿って複数並設する。この間隔については、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間において硬化性材料20aを隙間なく充填可能な長さに設定されることが望ましく、実施の形態では、上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間の大きさ、メッシュ管22の大きさ、硬化性材料20aの種類に応じて異なり得るので、実験結果等に基づいて設定されている。一例として、上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間の左右方向の長さ=500mmである場合には、600mm程度に設定されている。これにより、上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間において隙間なく硬化性材料20aを充填することができ、打継部20を正確に形成することが可能となる。
(圧入工法-スペーサ設置工程)
次に、スペーサ設置工程について説明する。スペーサ設置工程においては、メッシュ管設置工程の後であり、且つ後打ち工程の前に、複数のメッシュ管22の各々の内部にスペーサ(図示省略)がそれぞれ設置される。
ここで、スペーサは、右側壁部13cの下側壁部13bのコンクリートを打設する際に、メッシュ管22が圧縮変形することを抑制するための部材であり、例えば長尺な鋼製の棒状体にて形成されている。また、このスペーサの具体的な形状及び大きさについては任意であるが、例えば、スペーサの断面形状については、円環状(又は円形状)に設定されている。また、スペーサの外径については、メッシュ管22の外径Dと略同一に設定されている。また、スペーサの左右方向の長さについては、メッシュ管22の左右方向の長さと略同一に設定されている。
このようなスペーサ設置工程により、メッシュ管22にスペーサを設置しない場合に比べて、右側壁部13cの下側壁部13bのコンクリートを打設する際にメッシュ管22が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、メッシュ管22の使用性を一層維持することができる。
(圧入工法-後打ち工程)
次に、後打ち工程について説明する。後打ち工程においては、図7に示すように、右側壁部13cの下側壁部13bの打設領域に当該下側壁部13bのコンクリートが打設される。この下側壁部13bの打設方法については任意であるが、例えば、まず、配筋工程において配置された下側壁部13bの鉄筋13dを囲繞するように型枠(図示省略)を設ける。次に、この鉄筋13dを覆うようにコンクリートを型枠内に打設し、当該打設したコンクリートが基準の強度まで固化することにより、下側壁部13bを形成する。そして、下側壁部13b及びメッシュ管22の状態を確認し、当該状態が異常状態である場合には対応作業を実施する。この対応作業の具体的な内容については任意であるが、例えば、下側壁部13bの上面の一部が打継部20側に突出していたり、下側壁部13bの上面に異物が付着している場合には、当該突出部分や当該異物を除去すること等が該当する。
(圧入工法-圧入工程)
次に、圧入工程について説明する。圧入工程においては、図8、図9に示すように、後打ち工程の後に、メッシュ管22の内部に硬化性材料20aが圧入される。この硬化性材料20aの圧入方法については任意であるが、実施の形態では、以下の通りとなる。
すなわち、まず、硬化性材料20aを圧入する前に準備作業を実施する。この準備作業の実施方法については任意であるが、例えば、まず、図9に示すように、スペーサ設置工程において設置されたスペーサを複数のメッシュ管22からそれぞれ取り外した後に、パイプ24を複数のメッシュ管22の各々に挿入する(具体的には、図9に示すように、パイプ24の一部が外部に露出するように挿入する)。このパイプ24は、硬化性材料20aをメッシュ管22に注入するための管であり、図9に示すように、パイプ24の外径がメッシュ管22の内径よりも小さく、且つパイプ24の左右方向の長さがメッシュ管22の左右方向の長さよりも短くなるように形成されている。次に、図9に示すように、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間の端部のうち外側端部(図9では、当該相互間の左端部)に第1漏止部25を設ける。この第1漏止部25は、注入された硬化性材料20aが外部に漏れることを防止する手段であると共に、パイプ24を固定する固定手段であり、例えば、透水性を有する公知の漏れ止め材(一例としてモルタル等)を用いて構成されている。次いで、パイプ24にコック(図示省略)を取り付けた後に、パイプ24を介してメッシュ管22に水を注入することで、第1漏止部25から漏水することを確認する。次に、図9に示すように、第1漏止部25よりも外側に第2漏止部26を設ける。この第2漏止部26は、注入された硬化性材料20aが外部に漏れることを防止する手段であり、例えば、止水性を有する公知の漏れ止め材(一例として急結セメント等)を用いて構成されている。続いて、図示しない公知の吸引ポンプ等を用いて、パイプ24及びメッシュ管22を介して右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に存在する水(残留水)を抜き取る。
次に、図示しない公知の注入ポンプを用いて、硬化性材料20aをパイプ24及びメッシュ管22を介して右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとの相互間に注入すると共に、注入された硬化性材料20aの圧力が所定の圧力(例えば、8kg/cm~10kg/cm程度)に達するように圧力調整を行う。具体的には、図3に示すように、複数のメッシュ管22が前後方向に向けて並設されている場合には、最前方側に位置するメッシュ管22から最後方側に位置するに向けて(又はその逆方向に向けて)順次注入した後に、再度最前方側に位置するメッシュ管22から最後方側に位置するに向けて(又はその逆方向に向けて)順次注入することで圧力調整を行う。この場合におけるメッシュ管22のコックの開閉状態については任意であるが、例えば、硬化性材料20aの注入中には、硬化性材料20aが注入されているメッシュ管22のコックを開放すると共に、硬化性材料20aが注入されていないメッシュ管22のコックを閉鎖し、硬化性材料20aの注入が終了すると、すべてのメッシュ管22のコックを閉鎖する。なお、この圧力調整が行われた後に注入された硬化性材料20aに圧力低下が起きている場合には、この圧力低下が止まるまで硬化性材料20aの注入を継続させてもよい。
(圧入工法-仕上げ工程)
図2に戻り、次に、仕上げ工程について説明する。仕上げ工程においては、図2に示すように、圧入工程において圧入された硬化性材料20aが硬化することで形成された打継部20の仕上げ処理が行われる。この仕上げ処理の具体的な方法については任意であるが、例えば、まず、圧入工程において圧入された硬化性材料20aが硬化した後に、複数のメッシュ管22に取り付けられたコック及びパイプ24を除去する。次に、打継部20の部分のうち、コック及びパイプ24の除去によって形成された孔部(図示省略)の補修を行い、具体的には、上記孔部に硬化性材料20a(又は漏れ止め材)によって当該孔部を埋める(いわゆる「口詰」を行う)。その後、打継部20及びその近傍部分の表面を整えるための表面処理を行う。
以上のような圧入方法により、メッシュ管22を埋め殺した状態で硬化性材料20aを圧入することができる。よって、従来技術(後打ちコンクリートの打設前に、先打ちコンクリートに発泡スチロール製の筒状体を取り付ける技術)に比べて、メッシュ管22を除去する手間を省略できるため、右側壁部13cの上側壁部13aと下側壁部13bとを接合する作業の効率化を図ることが可能となる。
(効果)
このように実施の形態によれば、後打ち工程の後に、メッシュ管22の内部に硬化性材料20aを圧入する圧入工程を含むので、メッシュ管22を埋め殺した状態で硬化性材料20aを圧入することができる。よって、従来技術(後打ちコンクリートの打設前に、先打ちコンクリートに発泡スチロール製の筒状体を取り付ける技術)に比べて、メッシュ管22を除去する手間を省略できるため、壁部13の上側壁部13aと下側壁部13bとを接合する作業の効率化を図ることが可能となる。
また、メッシュ管設置工程において、メッシュカバー23と壁部13の上側壁部13aの設置面との間にメッシュ管22が位置するように、メッシュカバー23を上側壁部13aの設置面に取り付けることにより、メッシュ管22を上側壁部13aの設置面に取り付けるので、メッシュカバー23を設けない場合に比べて、壁部13の下側壁部13bのコンクリートを打設する際に、メッシュ管22が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、且つ当該コンクリートによってメッシュ管22が目詰まりすることを防止できることから、メッシュ管22の使用性を維持することが可能となる。
また、圧入工程において、スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、メッシュ管22の内部に硬化性材料20aを圧入するので、メッシュ管22にスペーサを設置しない場合に比べて、壁部13の下側壁部13bのコンクリートを打設する際にメッシュ管22が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、メッシュ管22の使用性を一層維持することができる。
また、メッシュ管22はステンレス製であるので、メッシュ管22の耐食性を向上させることができ、メッシュ管22の使用性を維持することができる。
また、メッシュ管設置工程において、接着性材料を用いて、メッシュ管22を壁部13の上側壁部13aの設置面に対して設置するので、固定具(一例として、コンクリート釘等)を用いて、メッシュカバー23を上側壁部13aに対して設置する場合に比べて、メッシュカバー23を上側壁部13aに対して強固に固定しながら、この設置作業を迅速に行うことが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(先打ちコンクリート、後打ちコンクリートについて)
上記実施の形態では、先打ちコンクリートが後打ちコンクリートと同階の上側壁部13aであり、後打ちコンクリートが先打ちコンクリートと同階の下側壁部13bであると説明したが、これに限らない。図10から図13は、打継部20の変形例を示す横断面図である。例えば、先打ちコンクリートが後打ちコンクリートよりも上階の柱部12であり、後打ちコンクリートが先打ちコンクリートよりも下階の柱部12であってもよい。この場合において、圧入補助部21の設置方法については任意であるが、例えば、図10から図13に示すように、上階及び下階の柱部12の種類に応じて異なるように設置してもよい。
一例として、図10に示すように、上階及び下階の柱部12=H鋼30を含むH鋼柱である場合には、柱部12の左端部から右方に向けて張り出された圧入補助部21を、相互に間隔を隔てて前後方向に向けて複数並設する。また、上階の柱部12の右端部から左方に向けて張り出された圧入補助部21を、相互に間隔を隔てて前後方向に向けて複数並設する。この場合には、例えば、圧入補助部21の長手方向の長さが、上階の柱部12の左右方向の半分の長さよりも短く設定されてもよい。
また、図11に示すように、上階及び下階の柱部12=鉄筋コンクリート柱(いわゆる「RC柱」)である場合には、上階の柱部12の左端部から右方に向けて張り出された圧入補助部21を、相互に間隔を隔てて前後方向に向けて複数並設する。この場合には、例えば、圧入補助部21の長手方向の長さが、上階の柱部12の左右方向の長さよりも若干短く設定されてもよい。
また、図12に示すように、上階及び下階の柱部12=ボックス鋼31を含むボックス鋼柱である場合には、上階の柱部12の左端部から右方に向けて張り出された圧入補助部21を、ボックス鋼31よりも外側に位置するように相互に間隔を隔てて前後方向に向けて複数並設する。また、上階の柱部12の右端部から左方に向けて張り出された圧入補助部21を、ボックス鋼31よりも外側に位置するように相互に間隔を隔てて前後方向に向けて複数並設する。この場合には、例えば、圧入補助部21の長手方向の長さが、上階の柱部12の左右方向の半分の長さよりも短く設定されてもよい。
また、図13に示すように、上階及び下階の柱部12=交差状の一対のH鋼32を含むクロス型H鋼柱である場合には、圧入補助部21を、上階の柱部12の各角部から2つのH鋼32の交差点に向けて張り出すように設ける。この場合には、例えば、圧入補助部21の長手方向の長さが、上階の柱部12の左右方向の半分の長さ程度に設定されてもよい。
(壁部について)
上記実施の形態では、右側壁部13cの下側壁部13bの上面が平坦状であると説明したが、これに限らない。例えば、打継部20の止水性を向上させる観点から、下側壁部13bの上面がV字状であってもよい。この場合には、後打ち工程において、下側壁部13bの上面がV字状になるように当該下側壁部13bのコンクリートを打設する。
(圧入補助部について)
上記実施の形態では、圧入補助部21が、メッシュカバー23を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、メッシュカバー23を省略してもよい。この場合には、メッシュ管設置工程において、接着性材料を用いて、メッシュ管22を右側壁部13cの上側壁部13aの設置面に対して直接的に設置する。
また、上記実施の形態では、圧入補助部21が、接着性材料を用いて設置面に対して設置されていると説明したが、これに限らず、例えば、固定具(一例として、コンクリート釘等)を用いて設置面に対して設置されてもよい。
(圧入方法について)
上記実施の形態では、圧入方法は、スペーサ設置工程及び仕上げ工程を含むと説明したが、これに限らず、例えば、スペーサ設置工程及び仕上げ工程を省略してもよい。
(配筋工程について)
上記実施の形態では、配筋工程において、先打ち工程の前に、右側壁部13cの下側壁部13bを構成する鉄筋13dを配置すると説明したが、これに限らず、例えば、先打ち工程の後に、当該鉄筋13dを配置してもよい。
(付記)
付記1に記載の圧入工法は、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの間に硬化性材料を圧入して前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートとを接合する圧入工法であって、前記先打ちコンクリートを形成する先打ち工程と、前記先打ち工程において形成された先打ちコンクリートの表面のうち前記後打ちコンクリートの打設領域と対向する設置面に、メッシュ管を設置するメッシュ管設置工程と、前記後打ちコンクリートの打設領域に前記後打ちコンクリートを打設する後打ち工程と、前記後打ち工程の後に、前記メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入する圧入工程と、を含む。
付記2に記載の圧入工法は、付記1に記載の圧入工法において、前記メッシュ管設置工程において、メッシュカバーと前記先打ちコンクリートの設置面との間に前記メッシュ管が位置するように、前記メッシュカバーを前記先打ちコンクリートの設置面に取り付けることにより、前記メッシュ管を前記先打ちコンクリートの設置面に取り付ける。
付記3に記載の圧入工法は、付記1又は2に記載の圧入工法において、前記後打ち工程の前に、前記メッシュ管の内部にスペーサを設置するスペーサ設置工程を含み、前記圧入工程において、前記スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、前記メッシュ管の内部に前記硬化性材料を圧入する。
付記4に記載の圧入工法は、付記1から3のいずれか一項に記載の圧入工法において、前記メッシュ管はステンレス製である。
付記5に記載の圧入工法は、付記1から4のいずれか一項に記載の圧入工法において、前記メッシュ管設置工程において、接着性材料を用いて、前記メッシュ管を前記先打ちコンクリートの設置面に対して設置する。
(付記の効果)
付記1に記載の圧入工法によれば、後打ち工程の後に、メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入する圧入工程を含むので、メッシュ管を埋め殺した状態で硬化性材料を圧入することができる。よって、従来技術(後打ちコンクリートの打設前に、先打ちコンクリートに発泡スチロール製の筒状体を取り付ける技術)に比べて、メッシュ管を除去する手間を省略できるため、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとを接合する作業の効率化を図ることが可能となる。
付記2に記載の圧入工法によれば、メッシュ管設置工程において、メッシュカバーと先打ちコンクリートの設置面との間にメッシュ管が位置するように、メッシュカバーを先打ちコンクリートの設置面に取り付けることにより、メッシュ管を先打ちコンクリートの設置面に取り付けるので、メッシュカバーを設けない場合に比べて、後打ちコンクリートを打設する際に、メッシュ管が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、且つ当該コンクリートによってメッシュ管が目詰まりすることを防止できることから、メッシュ管の使用性を維持することが可能となる。
付記3に記載の圧入工法によれば、圧入工程において、スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入するので、メッシュ管にスペーサを設置しない場合に比べて、後打ちコンクリートを打設する際にメッシュ管が当該コンクリートの圧力に耐えることができ、メッシュ管の使用性を一層維持することができる。
付記4に記載の圧入工法によれば、メッシュ管はステンレス製であるので、メッシュ管の耐食性を向上させることができ、メッシュ管の使用性を維持することができる。
付記5に記載の圧入工法によれば、メッシュ管設置工程において、接着性材料を用いて、メッシュ管を先打ちコンクリートの設置面に対して設置するので、固定具(一例として、コンクリート釘等)を用いて、メッシュカバーを先打ちコンクリートの設置面に対して設置する場合に比べて、メッシュ管を先打ちコンクリートの設置面に対して強固に固定しながら、この設置作業を迅速に行うことが可能となる。
1 建物
2 掘削部
2a 底部
2b 側壁部
2c 山留壁部
3 地表面
10a 地上躯体
10b 地下躯体
11、11a~11d 床部
12、12a~12c 柱部
13 壁部
13a 上側壁部
13b 下側壁部
13c 右側壁部
13d 鉄筋
14 構真柱
20 打継部
20a 硬化性材料
21 圧入補助部
22 メッシュ管
23 メッシュカバー
23a 第1側片
23b 第2側片
23c 第3側片
23d 第4側片
23e 第5側片
24 パイプ
25 第1漏止部
26 第2漏止部
30 H鋼
31 ボックス鋼
32 H鋼
D メッシュ管の外径
H メッシュカバーの上下方向の長さ
W1 第1側片の前後方向の長さ
W2 第4側片の前後方向の長さ
W3 第5側片の前後方向の長さ

Claims (4)

  1. 先打ちコンクリートと後打ちコンクリートとの間に硬化性材料を圧入して前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートとを接合する圧入工法であって、
    前記先打ちコンクリートを形成する先打ち工程と、
    前記先打ち工程において形成された先打ちコンクリートの表面のうち前記後打ちコンクリートの打設領域と対向する設置面に、メッシュ管を設置するメッシュ管設置工程と、
    前記後打ちコンクリートの打設領域に前記後打ちコンクリートを打設する後打ち工程と、
    前記後打ち工程の後に、前記メッシュ管の内部に硬化性材料を圧入する圧入工程と、を含み、
    前記メッシュ管設置工程において、メッシュカバーと前記先打ちコンクリートの設置面との間に前記メッシュ管が位置するように、前記メッシュカバーを前記先打ちコンクリートの設置面に取り付けることにより、前記メッシュ管を前記先打ちコンクリートの設置面に取り付け、
    前記メッシュカバーを、長尺なメッシュ状の凹状体であって、当該メッシュカバー内に前記メッシュ管の略全体が収容可能な凹状体にて形成し、
    前記圧入工程において、圧入された前記硬化性材料が前記メッシュ管の外部に漏れることを防止する第1漏止部と、前記第1漏止部よりも外側に設けられる第2漏止部であり、圧入された前記硬化性材料が前記メッシュ管の外部に漏れることを防止する第2漏止部とを用いて、前記メッシュ管の内部に前記硬化性材料を圧入する、
    圧入工法。
  2. 前記メッシュ管設置工程において、前記メッシュカバーに前記メッシュ管が収容された状態で、前記メッシュカバーの一部を前記先打ちコンクリートの設置面に対して接着性材料によって接続する、
    請求項1に記載の圧入工法。
  3. 前記後打ち工程の前に、前記メッシュ管の内部にスペーサを設置するスペーサ設置工程を含み、
    前記圧入工程において、前記スペーサ設置工程において設置したスペーサを取り外してから、前記メッシュ管の内部に前記硬化性材料を圧入する、
    請求項1又は2に記載の圧入工法。
  4. 前記メッシュ管はステンレス製である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の圧入工法。
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