本発明における靴底(1)の修理に於いて、靴底(1)の欠損部(16)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップとを含むことを特徴とする靴底の修理方法になり、更に接着剤と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は板状のゴム成形品(3a)を用意するステップと、欠損部(16)又は凹部に土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、接着接合するステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になり、接着接合した靴底(1)と、弾性体との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させるステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
欠損した靴底(1)の修理においては、欠損部(16)がある靴底(1)の形状に対応する形状の弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を使用して、本発明の実施の形態を実施例に基づき詳細に説明をする。靴底踵部の靴底(1)の欠損部(16)はそれぞれ歩き方や靴の使用期間によって異なる為、ここでは、傾斜状の最大厚み部のサイズが異なる(長谷川商事株式会社製 「YGKコーナー」3ミリ、6ミリ、8ミリ、10ミリ、12ミリ 旧JIS K6301準拠、JA型、硬度85~90 合成ゴム スチレンブタジエンゴム)傾斜状のゴム板を使用する。通常硬度40~95、好ましくは硬度54~95の中から靴底踵部の靴底(1)の材質に合わせて補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。また、他社製の同等の傾斜状のゴム板から製造する場合も上記同様になる。更に顧客の履く靴、求めるニーズも多様化になり、滑り止め、クッション性、耐摩耗性などが求められる。滑り止めを重視するとゴム硬度が柔らかい材質が求められ、紳士ビジネスシューズでは耐摩耗性を重視する材質が好まれ、ゴム硬度が硬い例えばウレタンなどの材質からなる弾性体により製造する例も挙げられる。また、靴底の修理方法にてあらかじめ用意する弾性体からなる補強用のゴム成形品の材質、ゴム硬度は顧客の履く靴のニーズにより変化対応が可能になり上記記載の限りではない。
以下に顧客の靴底踵部の歩行による欠損部(16)に簡易補強を行なう靴底の修理方法を記す。靴底(1)の欠損部(16)に対応する上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を選択する為、直径サイズの異なる直径サイズ見本にて測定し直径サイズ又は長径(88)サイズを選択する。補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は、顧客の靴底踵部の端部曲線に対応したサイズになり、平面の形状は、図101(a)で示すように、靴底踵端部の端部曲線の外縁形状に適合又は近い形状の半円状又は半楕円状の辺と、直状の辺を有し、直径、長径(88)又は短径20ミリから90ミリ以内になり、1から10ミリ単位で拡大する2から10種類の直径、長径(88)又は短径サイズに分類される。また、上記直径サイズ見本を使用しない場合、定規(1b)、スケールなどの測定器具にて測定し、2から10種類(20ミリから90ミリ)に分類された直径サイズ見本から対応サイズを選択する。磨り減った靴底(1)の欠損部(16)に対応する補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は、それぞれ傾斜の厚みサイズが異なる2~10種類の傾斜の異なるサイズに分類される。一例として厚み3ミリ、厚み6ミリ、厚み8ミリ、厚み10ミリ、厚み12ミリに分類される。そして補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を靴底(1)の欠損部(16)に合わせながら測定して欠損部(16)に対応する傾斜の厚みサイズが異なる補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を選択する。また、上記の様に合わせながら測定して選択しない場合、定規(1b)、スケールなど2つの測定器具Aおよび測定器具Bを利用して、1つの測定器具Aを靴底(1)のつま先から踵に向けて水平に置き、もう一つの測定器具Bを測定器具Aに対して垂直に靴の踵後方側面に当て靴底(1)の欠損部(16)を測定して、欠損部(16)に対応した傾斜の厚みサイズが異なる補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を選択する。この場合は選択した補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を欠損部(16)の靴底(1)に現物合わせをする必要がある。また上記記載の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は、図101(a)で示すように、中心線から線対称の補強用のゴム成形品(86)になる。以下に補強用のゴム成形品(86)を記す。靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部(16)に接着接合する靴底端部の補強用のゴム成形品(86)であって、傾斜状又は板状の弾性体からなり靴底(1)との接着位置を示す印があることと、靴底(1)との重合面になる接着面は平面形状又は靴底(1)に対応し弓状であることと、傾斜状又は板状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は15ミリ以内であることと、補強用のゴム成形品(86)の平面の形状は、靴底踵部の端部の外縁の弧形状に適合又は近い形状の半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺を有することと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)は、直状又は曲状の辺を有する正面から背面の半円状又は楕円状の辺に向けて緩やかな傾斜部を備えた傾斜状の形状であることと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は、背面の半円状又は楕円状の中央部になり、更に半円状又は楕円状の辺の両端から中央に向けて緩やかに高くなり、板厚が厚くなる半円状又は楕円状の辺の中心が最大厚み部になることを特徴とする靴底踵部の補強用のゴム成形品になる。また、下記0052段落まで示す靴底の修理方法では、あらかじめ準備した中心線から線対称の補強用のゴム成形品(86)である補強用の傾斜状のゴム成形品(3)で修理を行ったが、下記0053段落以降は家庭用の鋏で容易にできる靴底の修理方法になる。
準備作業として靴底(1)の欠損部(16)の水分、ゴミ、汚れを布、ペーパータオルなどで拭き取り作業を行なう。また革の靴底(23)以外の合成ゴムやその他ゴム素材からなる新品の靴底(1)に油膜が付着している場合もあり、一例としてエタノール、除光液、ペイント薄め液(シンナー)、を靴底(1)の一部分で試し拭きをした後、補強又は修理をおこなう靴底面(61)の汚れ又は油分を拭き取る。更に新品の靴底(1)にはサンドペーパーで塗布面を少し研磨すると尚良い。一例として硬化した瞬間接着剤を落とす場合、有機溶剤のアセトンも有効になる。除光液にこのアセトンが含まれているが、アセトンの含有量により落ち具合も変わる。アセトン又は他の溶剤を使用する場合は少量をウエスなどで靴底(1)に塗布し確認してから作業を行なうのが好ましい。また補強用の傾斜状のゴム成形品(3)にて靴底踵部の靴底(1)の修理が完成した時に、修理箇所が靴底面(61)に対し同等又は靴底の端部に向かって高くなるような位置に接着接合が出来るようにするのが好ましい。例外として欠損部が大きい場合など、接着接合する補強用の傾斜状のゴム成形品(3)により上記位置に接着接合するのが難しい場合もあるが、なるべく接着接合後の靴底との段差が小さくなるような位置に接着接合するのが好ましい。図1に示すように靴底踵部の靴底(1)の靴底面(61)から欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキによる印(1a)を付ける。
図2に示すように、熱伝導板であるアルミホイル(2)又はステンレス板を踵の外周より2~3ミリ程、内側に当接し布粘着テープ(2a)で貼付する。
ここで使用する布粘着テープ(2a)は凹凸形状(13)がある靴底面(61)に対して、食いつき性の良い天然ゴムを主成分とするポリエチレン、布、天然ゴム系粘着剤、剥離剤からなり引張強度(N/25ミリ)94、粘着力(N/25ミリ)(株式会社MonotaRO「布テープ」)を使用又はマスキングテープ(19)で貼付する。貼付する靴底(1)の表面の状態にもよるが、布粘着テープ(2a)や下記記載の微粘着テープは安価な利点があり、マスキングテープ(19)は剥すことを前提としている為、剥した後の粘着剤の糊残りが少ない利点がある。貼付する際は使用するテープを少量、試し貼りを行い剥した後の靴底(1)の表面を確認してから作業するのが好ましい。市販されているアルミホイル(2)の多くの厚みは、11マイクロメートル、もしくは12マイクロメートルが多く販売されている。また表面がシリコーン樹脂加工されているアルミホイル(2)もあり、12マイクロメートルのシリコーン樹脂加工アルミホイル(2)(旭化成ホームプロダクツ株式会社製「シリコーン樹脂加工アルミホイル」)の方が、表面がシリコーン樹脂加工されている為、熱硬化型靴底補修剤(4)の熱硬化後、剥がれ易い利点がある。また厚みが0.3ミリのステンレス板も熱伝導板として繰り返し使用可能な為、靴修理店などでは使い易い。
図3に示すように、欠損部(16)に対応した形状の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を、アルミホイル(2)の上に当接して上記アルミホイル(2)からはみ出ないように布粘着テープ(2a)で貼付する。
靴底補修剤を短時間で硬化させる為にはペースト状のウレタン樹脂系、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー及び/又はポリイソシアネート化合物と潜在性硬化剤とを主成分とする一液型熱硬化性組生物からなるサンスター技研株式会社製「くつ底補修材」などの熱硬化型靴底補修剤(4)が好ましく用いられる。上記熱硬化型靴底補修剤(4)の使用時は付着すると取れ難いので、作業台を新聞紙などで養生し、ディスポ手袋(4a)を着用するのが好ましい。ここでは手にピッタリフィットし手の平にエンボス加工がされて、滑りにくい厚さ0.12ミリの材質ニトリルゴムのディスポ手袋(4a)(株式会社MonotaRO「ニトリルゴム手袋 薄手 粉なし」)を着用する。図4に示すように、靴底踵部の靴底(1)と欠損部(16)の境目のマジックインキによる印(1a)上に上記熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。またその際、上記マジックインキによる印(1a)上の靴底(1)の両端1cm位は塗布しない方が、後の作業が容易になる。
図5に示すように、アルミホイル(2)を靴底踵部の靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に介在させる。熱硬化型靴底補修剤(4)を補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の接着面をアルミホイル(2)に当てて欠損部(16)がある靴底部分を覆うアルミホイル(2)で熱硬化型靴底補修剤(4)に蓋をするように重ね手で押さえる(5)。
図6に示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の不足分をアルミホイル(2)よりはみ出ないように足す。
図7に示すように、靴底(1)のマジックインキによる印(1a)付近の靴底平面部分と補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の平面部分が重なる個所は、手で圧着し隙間をなくして固定しながら家庭用ドライヤー(6)の熱風で外周から徐々に熱硬化させる。熱風を当てる時は耐熱、防炎の手袋(30)一例として革の手袋などの着用が好ましい。ここで使用する家庭用ドライヤー(6)は、アタッチメントを外すと至近距離で熱風を送ることが可能な(パナソニック株式会社 「くるくるドライヤー騒音抑制タイプ」)家庭用ドライヤー(6)を使用する。また、上記家庭用ドライヤー(6)には、温風がDRY、SETの2つの強弱切替えスイッチがある。通常市販されている家庭用ドライヤー(6)は温度が100℃位の為、なるべく至近距離で上記家庭用ドライヤー(6)を当てて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。しかし風量を強くして至近距離で上記家庭用ドライヤー(6)を当てると、上記熱硬化型靴底補修剤(4)が熱硬化前に風圧により変形するが、上記家庭用ドライヤー(6)は風量を調節できる為、上記熱硬化型靴底補修剤(4)を弱風の熱硬化により風圧による変形もなく塗布、肉盛りした状態で熱硬化する為、使い易い。本文記載の家庭用ドライヤー(6)は(パナソニック株式会社 「くるくるドライヤー騒音抑制タイプ」)を示す。
図8に示すように、靴底踵部の靴底(1)の外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を捲り、アルミホイル(2)が靴底(1)に布粘着テープ(2a)で貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から家庭用ドライヤー(6)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。その後、十分な熱硬化を終えると熱硬化した上記熱硬化型靴底補修剤(21)が上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)と接着可能な修理の為の土台(7)になる。
図9に示すように、靴底踵部の靴底(1)に布粘着テープ(2a)で貼付した補強用の傾斜状のゴム成形品(3)及びアルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。そして、上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は熱硬化型靴底補修剤(4)が硬化した土台(7)を含めた欠損部(16)に接着させる為、上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の接着面と靴底に土台(7)を形成した靴底(1)にサンドペーパー(29)処理を施した後、欠損部(16)に土台(7)を形成した靴底(1)と、上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布して接着接合させる(8)。家庭で本発明における靴底踵部の靴底(1)の修理をする場合は、位置を整える時間が多少あるゼリー状の化学反応型接着剤もしくは低粘度のシアノアクリレートを主成分とした接着剤(発売元、コニシ株式会社、製造元、東亜合成株式会社「アロンアルファEXTRA」)を用いて接着する。
図10に示すように、上記土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に残存する欠損部(16)の隙間部には、先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布又は注入後、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整える。
図11に示すように、家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。
図12に示すように、シリンジ(10)で熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する場合、一度に3ミリ以上塗布すると硬化時間が掛かる為、少しずつ塗布して家庭用ドライヤー(6)の熱風にて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。また上記熱硬化型靴底補修剤(4)が補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の側面からはみ出ないように塗布する。
図13に示すように、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の側面や靴底側面に付着した熱硬化型靴底補修剤(4)を例えばティッシュペーパー(11)又はペーパータオル及びウエスなどで拭き取った後、家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化させる。
図14に示すように、仕上げの熱硬化前は、下塗りが均一でなければならない。その為、足りない個所は熱硬化型靴底補修剤(4)をシリンジ(10)にて塗布後、熱硬化前に爪楊枝(9)など先の細い物で均等に整える。
図15に示すように、仕上げ前の均一な下塗りを終えた後、家庭用ドライヤー(6)の熱風で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。なお仕上げの塗布前には、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)と靴に手で圧力を加え上記熱硬化型靴底補修剤(4)の硬化具合を確認する。この際、硬化不十分の場合、上記熱硬化型靴底補修剤(4)がペースト状として靴底踵部の靴底(1)と上記補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の隙間から出てくる場合がある。そのため仕上げの塗布前には、十分に家庭用ドライヤー(6)の熱風で熱硬化させる必要がある。
図16に示すように、最後の仕上げは、靴底踵部の靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部の始まりから、シリンジ(10)にて隙間を埋めるように熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。シリンジ(10)による上記熱硬化型靴底補修剤(4)の塗布時は、片手で靴本体を持ち最適な位置で塗布する。
図17に示すように、シリンジ(10)による仕上げの熱硬化型靴底補修剤(4)の塗布は、片手で靴本体を持ち最適な位置で一定の圧力、速さで行い補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の外周ラインと靴底外周ラインに付着させながら均等に肉盛りする。
図18に示すように、家庭用ドライヤー(6)の熱風で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて靴底の修理の完成(12)になる。
他の実施例1としては、図19(a)に示すように、靴底(1)に凹凸形状(13)を有するハイキングシューズの補強を行なう靴底の修理になる。0053段落記載から0057段落記載にて使用する、凹凸形状(13)の靴底(1)に対応した形状の補強用の板状のゴム成形品(3a)になり、図101(a)で示すように、中心線から線対称の補強用のゴム成形品(86)になる。まだ新しい靴底(1)の凹凸形状(13)の靴底(1)にこれから摩耗による欠損予測部(65)に靴底(1)の凹凸形状(13)に対応した形状の補強部を形成する。
靴底(1)の凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、硬化させて補強部を形成する。また接着可能な修理の為の土台(7)を形成し傾斜状又は板状からなる弾性体の補強用のゴム成形品を接着接合する。以下に靴底の修理方法を記す。
靴底(1)の欠損部(16)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップとを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。また、更に接着剤と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は板状のゴム成形品(3a)を用意するステップと、欠損部(16)又は凹部に土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、接着接合するステップを含むことを特徴とする 靴底の修理方法になる。
図19(b)に示すように、凹凸形状(13)のこれから摩耗による欠損予測部(65)に補強部を形成する印を付ける。図20(a)に示すように、凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部又は凹部の靴底(1)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。靴底面(61)となる凸形状の凸部の靴底面(61)に合わせて凹形状の凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底面(61)に対応した補強部を形成する。
図20(b)に示すように、上記凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部又は凹部の靴底(1)に塗布又は注入した熱硬化型靴底補修剤(4)をドライヤー(6、14)の熱風にて硬化させて少しずつ熱硬化させた熱硬化型靴底補修剤(21)の上に更に熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね塗布又は注入する。図21(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)による最後の下地を塗布し、靴底面(61)となる凸形状部と同じ位より少し盛り上がる高さにした状態を示す写真になる。
図21(b)に示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(17)を当接し、更にアルミホイル(17)の上に弾性体である板状のゴム(22)を重ね、靴底端部が反り返る凹凸形状(13)の靴底(1)に密着させるように板状のゴム(22)の平面で押さえるステップになる。ここで使用するアルミホイル(17)は、(三菱アルミニウム株式会社製 三菱アルミ二ウム 厚手 「アルミ二ウムはく」 寸法30cm×長さ5m×厚さ17マイクロメートル)になる。市販されているアルミホイルの多くの厚みは、11マイクロメートル、もしくは12マイクロメートルが販売されているが、この「アルミ二ウムはく」は、厚さ17マイクロメートルになり厚みがる為、使い易い。図22(a)に示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を押さえた後、工業用ドライヤー(14)の熱風をアルミホイル(17)に当ててアルミホイル(17)から熱を放出させて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。ここでは、温度風量可変タイプの工業用ドライヤー(14)で温度、風量を無段階にコントロール可能な(白光株式会社製「HAKKO FV-310」)工業用ドライヤー(14)を使用する。吹き出し口から最高530℃まで出るが、一例として245℃のツマミ設定でアルミホイル(2)と工業用ドライヤー(14)の吹き出し口から2cm位距離を置き熱硬化させる。家庭用ドライヤー(6)に比べ温度が高い為、硬化時間が早い。上記245℃の設定で吹き出し口から2cm位の距離に於いて、上記12マイクロメートルのアルミホイル(2)又は熱硬化型靴底補修剤(4)に直接、工業用ドライヤー(14)の熱風を当てた場合、塗布量、塗布面積にもよるが、熱硬化型靴底補修剤(4)の表層面は数秒から10秒前後で熱硬化する為、熱風を当てた後、アルミホイル(2)をそっと捲りながら確認する。もしくは温度調節を弱める。又は吹き出し口からの距離を離す。綺麗にアルミホイル(2)を捲れたら熱硬化型靴底補修剤(4)の表層面以外の硬化具合を確認しながら工業用ドライヤー(14)の熱風で再度、吹き出し口からの距離を取り、熱風を加減しながら熱硬化させる。また、この工業用ドライヤー(14)を使用する場合、この工業用ドライヤー(14)の特徴や取扱説明書を理解し、靴修理店などで頻繁にこの作業を行う熟練者による使用が好ましい。
図22(b)に示すように、熱伝導板であるアルミホイル(17)を靴底(1)から剥離する。凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部又は凹部に塗布された熱硬化型靴底補修剤(4)が、熱硬化され接着可能な修理の為の土台(7)又は凹凸形状(13)の靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成する。図23(a)に示すように、ここでは「トーヨーリバックソール」の厚み2.5ミリを使用し、板状の弾性体からなる補強用の板状のゴム成形品(3a)を下記0166段落記載で示す、図98(b)、図98(d)、図98(e)、図98(f)と同様にゴム板に作図、鋏にて切断し、補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造する。補強用の板状のゴム板(35)にてゴム成形品(3a)を製造する修理方法は下記0068段落、0069段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法と同様になり下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。また今回のハイキングシューズは靴底外周に凹凸形状(13)があり、靴底端部が反り返る形状で作図が難しい為、他の靴底踵部の端部曲線が近い形状の靴底踵部の靴を代用してゴム成形品(3a)を製造する一例になる。また今回のハイキングシューズのように靴底端部が反り返る形状になり、そのまま反り返る形状面を維持しながら接着可能な補強の為の土台(7)又は靴底(1)の凹凸形状(13)に対応した形状の補強部を形成する場合は、接着するゴム板は、比較的柔らかい厚み4ミリ以下の板状のゴム板の使用が容易になり、今回使用するゴム板は「トーヨーリバックソール」の厚み2.5ミリを使用する。図23(a)で示すように、凹凸形状(13)の凹部に形成した土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の板状のゴム成形品(3a)との表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し接着接合する。塗布前は土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の板状のゴム成形品(3a)の表面をサンドペーパーにて研磨すると尚良い。図23(b)で示すように、L型クランプ(42)にて補強用の板状のゴム成形品(3a)と靴底(1)を固定する。図23(c)に示すように、靴底端部が反り返る靴底(1)に補強用の板状のゴム成形品(3a)を接着接合した完成写真になる。また一例として、補強用の板状のゴム成形品(3a)を接着接合後、土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤーの熱風を当てて熱硬化させるステップを含む靴底の修理方法も一例として挙げられる。
図24(a)、図24(b)、図25(a)、図25(b)、図25(c)で示すように、図19(a)と同じ靴の反対の足になり、上記0053段落記載~0057段落記載の靴底の修理方法と同様になる。しかしながら接着接合するゴム成形品は弾性体からなる補強用の傾斜状のゴム成形品(3)になることと、熱硬化型靴底補修剤(4)による修理の為の接着可能な土台(7)又は靴底(1)の凹凸形状(13)に対応した形状の補強部にアルミホイル(17)と板状のゴム(22)にて重ね押えたが、今回は図25(a)にて凹凸形状(13)の二点鎖線の楕円で囲む付近にて示す、靴底踵部面(63)の凹凸形状(13)の靴底面(61)に対応した靴底面(61)に図24(b)で示すように、板状で平滑面の板(20)にてアルミホイル(17)の上から塗布又は注入した熱硬化型靴底補修剤(4)を押さえ、靴底端部の反り返る形状に図25(a)で示す靴底踵部面(63)の凹凸形状(13)の靴底面(61)が延長するように補強部を形成し、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を接着接合する靴底の修理方法になる。上記0054段落の靴底の修理方法に追加される修理方法を下記に記す。
上記接着接合した靴底(1)と、弾性体との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させるステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。また補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を凹凸形状(13)の欠損予測部(65)に接着接合した靴底(1)に土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、ドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させる方法の違いもあるが、弾性体からなる補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は、下記0166段落記載で示す、図98(b)、図98(d)、図98(e)、図98(f)と同様にゴム板に作図、鋏にて切断し、補強用の傾斜状のゴム板(34)から補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。
補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する靴底の修理方法は、下記0068段落、0069段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法となり上記0057段落記載と同様に製造する。更に下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。使用する傾斜状のゴム板(34)は上記0033段落記載の「YGKコーナー」の最大厚み部が3ミリの傾斜状のゴム板(34)を使用し補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。また、上記0053段落記載~0057段落記載の靴底の修理方法では、靴底踵部の端部形状に向けて反り返る形状をそのまま維持して凹凸形状(13)の靴底(1)に接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の凹凸形状(13)に対応した形状の補強部を形成し補強用の板状のゴム成形品(3a)にて補強修理を行ったが、今回は図24(a)で示すように、欠損予測部(65)である靴底端部形状に向けて反り返る凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、ドライヤー(6、14)の熱風で熱硬化させて硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の上に積み重ね熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、反り返る手前の平面からなる図25(a)で示す凹凸形状(13)の靴底踵部面(63)に延長する接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成する。図24(b)で示すように塗布した熱硬化型靴底補修剤(4)の上にアルミホイル(17)を当接し、アルミホイル(17)の上から図25(a)で示す靴底(1)の長手方向である爪先方向の靴底踵部の靴底面(61)が反り返る手前の凹凸形状(13)の靴底踵部面(63)に対応し、図24(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(17)を当接し、密着させるように表面が平滑面の板(20)にてアルミホイル(17)の上から重ね押さえた状態を示す写真になる。凹凸形状(13)の靴底踵部面(63)に対応した平面形状の板(20)にてアルミホイル(17)の上から熱硬化型靴底補修剤(4)を押さえ熱伝導板であるアルミホイル(17)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて、温められたアルミホイル(17)から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、図25(a)で示すように、上記接着可能な修理の為の土台(7)又は補強部を形成する。欠損予測部(65)である靴底端部形状に向けて反り返る凹凸形状(13)の高低差のある凹凸部又は凹部の靴底形状に、熱硬化型靴底補修剤(4)による土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布しL型クランプ(42)にて押さえ固定する。塗布前は土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の表面をサンドペーパーにて研磨すると尚良い。次に接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、図25(b)、図25(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させる靴底の修理方法により熱硬化型靴底補修剤(4)と補強用の傾斜状のゴム成形品(3)による凹凸形状(13)への補強の完成になる。図25(a)の図にて示す靴底踵部の靴底面(61)が反り返る手前の凹凸形状(13)の靴底踵部面(63)に対応した平面形状の板(20)にてアルミホイル(17)の下の熱硬化型靴底補修剤(4)を押さえて形成させた為、図25(c)で示すように、靴底踵部の靴底面(61)に対し違和感が無く、略水平に補強用の傾斜状のゴム成形品(3)が接着接合されている。また上記図24(a)で示す熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ねる方法は図126(b)と図127(a)と同様の方法になりその都度、アルミホイル(2、17、18)と靴底面(61)と同等の面を有する板状で平滑面からなる平面形状の板(20)や板状のゴム板(22)などで押さえ形成する図126(a)、図126(b)、図127(a)、図127(b)、図127(c)、図128(a)で示す場合や、アルミホイル(2、17、18)を使用せず積み重ねる方法もある。
他の実施例としては、靴底(1)の欠損部(16)又は靴底(1)に形成された凹凸形状(13)の凹部及び靴底面(61)より低い凹凸部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、図26(a)で示す靴底(1)の靴前左足の凹凸形状(13)の欠損部(16)は、靴修理店などでは靴前底の裏張りゴムソール又は革ソールの補強修理を行う個所であって、凹凸形状(13)の欠損部(16)は、図26(a)、図26(b)の二点鎖線で囲む付近の円にて示した靴底(1)の靴前左足の長手方向の中心部分になる。修理方法としては、靴底(1)の円模様になっている凹凸形状(13)の欠損部(16)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、靴底(1)の補強又は修繕になる。従来技術では、欠損部(16)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布しヘラで均した後、ドライヤー又は熱湯にて硬化させる方法になる。しかしながらヘラで熱硬化型靴底補修剤(4)を靴底面(61)と同等に均し滑らかな面にするのは容易ではない。そこで靴底(1)の靴前左足の欠損部(16)に対応する大きさの板状の弾性体であるゴム板(22)又は靴底(1)の靴前左足の欠損部(16)に対応した大きさであって、靴前底の靴底面(61)と同等の面を有する固形物と欠損部(16)を覆う熱伝導板であるアルミホイル(2、17、18)を用意して靴前底の靴底面(61)の形状に対応した形状の補強部を形成する靴底の修理方法になる。以下に靴底の修理方法を記す。
靴底(1)の欠損部(16)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップとを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
図26(a)で示すように、上記0035段落記載と同様に、準備作業として靴前底の欠損部(16)の水分、ゴミ、汚れを布、ペーパータオルなどで拭き取り作業を行なった後、欠損部(16)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図26(b)で示すように、定規(74)にて周辺の靴底面(61)より欠損部(16)が摩耗により低い状態を確認する。図27(a)で示すように熱硬化型靴底補修剤(4)を靴前底の欠損部(16)に塗布する。靴底補修剤容器から沢山出過ぎるようであれば、シリンジ(10)に移し替えて塗布又は注入し、靴底面(61)と同等になるようにヘラや爪楊枝(9)などで塗布した熱硬化型靴底補修剤(4)を均す。
図27(b)で示すように、熱伝導板であるアルミホイル(18)を靴前底の欠損部(16)に塗布後の熱硬化型靴底補修剤(4)に当接し、覆い被せる。次にアルミホイル(18)の上から固形物である板状で平滑面の板(20)を靴前底の欠損部(16)に重ね、押さえる。また靴前底の靴底面(61)が使用により爪先部分に向けて反り返る湾曲部もある為、シューズキーパーなどで靴の形状を整えて行うか、図26(b)で示す靴前底面の欠損部(16)に定規(74)を当てた平面形状部に板状で平滑面の板(20)をアルミホイル(18)の上から密着させて重ね、均しながら押さえ熱硬化型靴底補修剤(4)が硬化後、凹凸形状(13)が出ないようにする。一例として使用した板状で平滑面の板(20)の板厚は7.5ミリになり家庭で修繕を行う場合は板状で平滑面の板(20)のように平滑面を有する固形物が好ましい。後の図51(a)にて熱硬化型靴底補修剤(4)が爪先部分の靴底面(61)と同等な面になるようにテーブルの側面にて当てて押さえる方法も一例としてある。図27(b)で示すアルミホイル(18)の上に板状で平滑面の板(20)を当てて押さえるが、一例としてアルミホイル(18)を当接した靴底(1)をテーブルの平面に当てて熱硬化型靴底補修剤(4)が靴底面(61)と同等な面になるように靴底(1)をテーブルの平面に押さえる方法もある。また、熱伝導板であるアルミホイル(18)は、上記0036段落記載のアルミホイル(2)と異なり、表面加工が施されていない一般的な表面に模様が無いアルミホイル(18)になる。ここでは(三菱アルミニウム株式会社製 三菱アルミニウム 三菱ホイル 「アルミ二ウムはく」厚さ11マイクロメートル 幅25cm 長さ8m)を使用する。上記0036段落記載のアルミホイル(2)は、熱硬化型靴底補修剤(4)が硬化後、剥離する際、剥がれやすいが硬化された熱硬化型靴底補修剤(4)の仕上がり面に模様が出る為、今回はアルミホイル(18)を使用する。それから靴底(1)にアルミホイル(18)を固定する為の粘着テープも上記0036段落にて記載されているが、耐熱性があり粘着力もある養生用のマスキングテープ(19)(株式会社MonotaRO「男前モノタロウ」粘着剤・アクリル系、耐熱温度120度、主な用途・一般塗装用、車両塗装用、引張強度(N/10ミリ)32.4、粘着力(N/10ミリ)1.8)も好ましい。
図28(a)で示すように、工業用ドライヤー(14)の熱風をアルミホイル(18)に当てて温められたアルミホイル(18)から放出される熱で、熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる状態を示す写真になる。またアルミホイル(18)に工業用ドライヤー(14)の熱風を当てるステップは上記0056段落記載の図22(a)と同様になる。
図28(b)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が靴底面(61)に対応した補強部の形成になり、熱伝導板であるアルミホイル(18)を剥離するステップを終えると欠損部(16)の修繕が完成になる。仕上がり面に凹凸が殆どない為、この熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が土台(7)となり、この熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の土台(7)の上に靴前底の裏張りゴムソール又は革ソールの補強を行うことも可能になる。図41(a)、図53(b)も靴前底の裏張りになる。
図29(a)で示すように、靴前底右足の欠損部(16)は靴底(1)の靴前左足と同様に二点鎖線で囲む付近の個所が摩耗した欠損部(16)になる。図29(b)、図30(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を欠損部(16)に塗布し、熱伝導板であるアルミホイル(18)を当接し覆い被せる。上記0059段落記載~0061段落記載の靴底の修理方法と同様になる。
図30(b)で示すように、熱伝導板であるアルミホイル(18)の上に靴前底の欠損部(16)に対応する形状で靴前底の靴底面(61)の欠損部(16)に対応した平滑面を有する弾性体である板状のゴム板(22)を使用する。靴修理店では、各種厚みが様々なゴム板が取り揃えており、ここでは厚さ8ミリのゴム板を使用して熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(18)を当接し、アルミホイル(18)の上に、板状のゴム(22)の平面で重ね、押さえて熱硬化型靴底補修剤(4)が靴前底の靴底面(61)と同等な面になるようにする。図26(a)で示す反対の足になり、同じ使用頻度で靴前底の靴底面(61)が爪先部分に向けて反り返る湾曲部もあり図26(b)の定規(74)を当てて示す靴前底の靴底面(61)の欠損部(16)の直線部の平面と直線部から湾曲部の曲面があり、ゴム板(22)でアルミホイル(18)の上から靴前底の靴底面(61)の欠損部(16)の直線部の平面と直線部から湾曲部の曲面に密着するように重ね、押さえる。
図31(a)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が、靴底面(61)に対応した補強部の形成になる。上記0063段落記載と同様になり熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が土台(7)となり、この熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の土台(7)の上に靴前底の裏張りゴムソール又は革ソールの補強を行うことも可能になる。
図31(b)で示すように、熱伝導板であるアルミホイル(18)を靴前底から剥離するステップを終え両足の欠損部(16)の修繕が完成になる。それぞれアルミホイル(18)の上から当接し、押さえる工程の板状で平滑面の板(20)と、板状のゴム(22)が異なるが、熱硬化後の熱硬化型靴底補修剤(21)の表面に凹凸形状(13)もほぼなく仕上がりに相違はない。この熱硬化型靴底補修剤(21)の土台(7)の上にどちらも更に裏張りのゴムソール(ハーフソール)又は革ソールの補強を行うことも可能になる。上記0063段落記載の図41(a)、図53(b)も靴前底の裏張りになる。
他の実施例3としては、図32(a)、図32(b)で示すように、革素材の靴前底が摩耗し爪先の欠損部(24)と中央部に穴の開いた欠損部(16)がある状態の修繕を行う靴底の修理方法になる。その修理方法は、靴底(1)の欠損部(16)又はこれから摩耗による欠損予測部(65)の靴底(1)に、補強用のゴム成形品を接着接合し、弾性体のゴム板から補強用のゴム成形品を製造する靴底の修理方法であって、ゴム板は靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の靴底(1)の形状に対応した形状のゴム板で厚み15ミリまでの補強用の板状のゴム板(35)又は最大厚み部が20ミリまでの補強用の傾斜状のゴム板(34)と、接着剤と、家庭又は靴修理店にある鋏と、を用意する第一ステップと、板状又は傾斜状のゴム板(35、34)から靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の靴底(1)の形状に対応した形状のゴム成形品を製造する第二ステップと、ゴム成形品を製造する第二ステップは、板状又は傾斜状のゴム板(35、34)に、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底(1)をのせて、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底側面外周に沿って筆記具にて線を引き、ゴム成形品の外形線を前記ゴム板に作図する第一工程と、ゴム板に作図したゴム成形品の外形線を残すように、鋏にて外形線の内側を切断する第二工程と、を含み第三ステップとして、製造したゴム成形品と靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の少なくとも一方に接着剤を塗布することと、ゴム成形品は靴底側面外周と同等又は靴底側面外周から略はみ出ない位置に接着接合することを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。
この靴前底の摩耗具合の症状は靴修理店では、時々ある修理になり上記0059段落~0067段落記載と同様の靴底の修理方法又は欠損部(16)を修繕後、ゴムソール又は革ソールの補強を行うゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法と下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。靴底爪先が歩行による摩耗し欠損した爪先の欠損部(24)の修理には、欠損部(24)に熱硬化型靴底補修剤(4)にて接着可能な修理の為の土台(7)又は靴前底の形状に対応した形状の補強部を形成し、更に補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は補強用の板状のゴム成形品(3a)と熱硬化型靴底補修剤(4)にて修理を行う。
図33(b)で示すように、補強用の板状のゴム板(35)から裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(26)と補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造する修理方法を下記に記す。
上記0068段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法の第二ステップの第二工程に於いて、ゴム板に作図したゴム成形品の外形線の切断時における切断方向は、右手に鋏を持つ場合は、左手はなるべく作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、右手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を時計回りに、左手に鋏を持つ場合は、右手はなるべく作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、左手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を反時計回りに切断することと、切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、上側刃体と下側刃体を上下に小刻みに動かして切断することを含むことを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。更に上記0068段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法に於いて、補強用のゴム成形品を接着接合する靴底(1)に、既に摩耗による欠損部(16、24)がある場合、上記0068段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法の第二ステップと第三ステップの間又は第二ステップと第三ステップの間と第三ステップの後に実行し、上記0033段落記載のいずれかの靴底の修理方法を含むことを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。
また図33(b)で示すように、革の靴底(23)の靴前底の全体を補強する弾性体である補強用の板状の裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(26)(Vibram社製 厚み1.8ミリ ゴム硬度A83)と爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)と補強用の板状の裏張り部分補強ゴム成形品(28)(共に同じVibram社製 厚み1.8ミリ ゴム硬度A83)を一例として用意したが、板状の補強ゴムを靴底形状に整える作業において、家庭では靴前底の全体を補強する裏張りより部分補強の方が容易な作業になる。また、紳士ビジネスシューズや婦人靴に於いて、靴が新品の時に靴底の地面と接触する靴底部分にあらかじめ滑り止め防止や補強の為に、靴前底の裏張り、踵の保護補強などを行なう。それぞれ靴底形状、又は目的に応じた板状のゴム板を選択し、家庭では、鋏にて切断が容易な厚みになる1ミリ、1.8ミリ又は4ミリ位までの補強用の板状のゴム板(35)を靴底形状に補強用の板状のゴム成形品(3a)として靴底(1)に接着接合させる修理又は補強が一例として挙げられる。修理店では使用する鋏が異なる為、最大厚み部が15~20ミリのゴム板も鋏にて切断可能になる。
補強用の板状のゴム成形品(3a)は板状の材料であるゴム板の上にこれから補強する箇所を含む靴底(1)をのせて、靴を手でゴム板に押さえながら修理を行う靴底(1)の外周を靴底(1)に沿わせて線を引きゴム板にゴム成形品の外形線を作図する。ここでは筆記具の黒ボールペン又は白ボールペン(三菱鉛筆株式会社製 ユニボールシグノ 0.7ミリ UM120AC)を使用する。次に補強用の板状のゴム板(35)から補強用の板状のゴム成形品(3a)を切り抜く。切り抜く方法は、鋏にてゴム成形品の外形線を残すように外形線の内側を切断する。切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、上側刃体と下側刃体を上下に小刻みに動かして切断する方法になる。下記0115段落記載の図66(a)、66(b)、66(c)、67(a)、で示す写真図と同様になる。ここでは家庭でも容易に靴修理が行えるように入手し易い鋏(株式会社カインズ 「ステンレスハサミ 小」刃、ステンレス、全長195cm刃渡り105cm)を使用する。3ミリ以上の厚いゴム板又は硬い硬度のゴム板には靴修理店などで使用するリペア鋏などがより好ましい。また外形線を残しながら右手に鋏を持つ場合はゴム成形品の外形線を時計回りに、左手に鋏を持つ場合はゴム成形品の外形線を反時計回りにゴム板を切断し補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造する。反対の回りも出来るがボールペンの印を常に視界に入れ確認しながらの切断がやり難い為、形状を整えながらの切断が容易ではない。一例として鋏を持つ反対の手で切創手袋(41)を着用して補強用の板状のゴム板(35)をつかむのが好ましい。ここでは(株式会社MonotaRO 「耐切創すべり止め付き手袋」ニトリルコーティング)を使用する。またゴム成形品の外形線を残す事で作図した靴底(1)と同等又は靴底(1)よりもやや小さめにカットすることになり、カット後の補強用の板状のゴム成形品(3a)を靴底(1)に接着接合した時、靴底(1)から補強用の板状のゴム成形品(3a)が殆どはみ出ることはない。また板状の裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(26)も補強用の板状のゴム成形品(3a)と同様に補強用の板状のゴム板(35)から靴底(1)の外周に沿わせてボールペンで線を引いた後、鋏でカットする。その後接着剤を塗布し、板状の裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(26)を靴底(1)に接着接合後の場合も作図した外形線を残す事で作図した靴底(1)と同等又は靴底(1)よりもやや小さめの切断の為、靴側面のコバ面にゴムが殆どはみ出さず接着接合が可能になる。
図33(a)、図33(b)で示すように、裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(26)を接着する場合は革の靴底(23)の外周をサンドペーパー(29)に当て木を行い平面形状にならす。靴底爪先修理は靴修理店などでは、傾斜ゴムにて補強を行うことが多いが、靴前底に穴の開いた欠損部(16)に1.8ミリの板状の裏張り部分補強ゴム成形品(28)を接着接合する為、欠損部(16)に対応する形状の同じ厚みの板状の弾性体からなる爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を使用する。
図34(a)で示すように、靴前底の欠損部(16)に熱硬化型靴底補修剤(4)をシリンジ(10)にて塗布又は注入する。シリンジ(10)が無い場合、靴底補修剤容器から直接塗布する。
図34(b)で示すように、塗布した熱硬化型靴底補修剤(4)の上に欠損部(16)を覆う熱伝導板であるアルミホイル(18)を当接する。図35(a)、図35(b)、図36(a)は図27(b)、図28(a)、図28(b)と同様になり上記0059段落~0063段落記載の靴底の修理方法と同様になる。熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が欠損部(16)より不足した場合は再度塗布を行い又は多い場合はサンドペーパー(29)で研磨調整した後に板状の裏張り部分補強ゴム成形品(28)の接着接合を行う。
図36(b)、図32(a)で示すように、靴底爪先の欠損部(24)の修理になる。修理方法を以下に記す。
靴底(1)の欠損部(16、24)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップとを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
靴底爪先の欠損部(24)と靴前底の境目又は塗布位置にマジックインキによる印(1a)を付ける。図1と同様となり、準備作業も含め上記0035段落、0036段落記載と同様になる。図37(a)で示すように、欠損部(24)を覆う熱伝導板であるアルミホイル(2)を靴前底に当接し欠損部(24)に対応する大きさの板状の弾性体からなる爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を、アルミホイル(2)の上に当接して上記アルミホイル(2)を布粘着テープ(2a)又はマスキングテープ(19)で貼付する。爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)は靴前底の爪先形状に沿って作図した為、上記靴前底に貼付する際は靴前底の形状に合わせて貼付する。図37(b)で示すように、靴底(1)の爪先の欠損部(24)の位置になるマジックインキの印(1a)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入する。図38(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上にアルミホイル(2)を当接し、更にアルミホイル(2)の上に爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)の接着面を重ね、押さえる。更に熱硬化型靴底補修剤(4)及びアルミホイル(2)にドライヤーの熱風を当てて、温められたアルミホイル(2)から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図38(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(21)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴前底の靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成し、アルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。また、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布するステップに於いては、手にフィットするニトリルゴムのディスポ手袋(4a)が使い易いが、工業用のドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風を当てるステップに於いて、熱風を当てる時は耐熱、防炎の手袋(30)一例として革の手袋などの着用が好ましい。図38(a)で示すように、手で圧着し隙間をなくして固定しながら工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を捲り、アルミホイル(2)が靴前底に布粘着テープ(2a)又はマスキングテープ(19)で貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。上記0036段落では、図2に示すように、アルミホイル(2)又はステンレス板を踵の外周より2~3ミリ程、内側に当接して靴底(1)に対応した大きさの補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を接着接合しているが、今回の修理に於いて、爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)は靴底爪先部分の外形に沿って製造したゴム成形品の為、接着接合も靴底外周側面から出ずに靴底面(61)の形状と略同等に爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を接着接合することになる。また、靴底(1)の外周修理にて熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する場合、アルミホイル(2)よりゴム成形品がはみ出ないような位置に布粘着テープ(2a)又はマスキングテープ(19)で貼付するのが好ましい。また図38(b)で示すように熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が靴前底の形状ラインよりはみ出てしまった場合は、爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を接着接合する前にサンドペーパー(29)にて、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の形状を整える。
図39(a)で示すように、爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)を靴前底に接着接合する靴底の修理方法になり以下に記す。上記0073段落記載の靴底の修理方法に更に接着剤と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は板状のゴム成形品(3a)を用意するステップと、欠損部(16)又は凹部に土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、接着接合するステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
靴前底の欠損部(24)に土台(7)を形成した靴底(1)と補強用の板状のゴム成形品(3a)の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し接着接合する。塗布前は土台形成部の靴底(1)と、補強用の板状のゴム成形品(3a)の表面をサンドペーパーにて研磨すると尚良い。板状の裏張り部分補強ゴム(28)も同様になる。また接着剤(セメダイン株式会社製「SUPERXG(スーパーエックス・ゴールド)」化学反応型接着剤、透明、変形シリコーン樹脂85%、合成樹脂15%)を薄く塗布し、付属のヘラにて均し接着接合する。接着接合後はL型クランプ、その他クランプやクリップなどで靴底(1)と板状の補強用の板状のゴム成形品(3a)と板状の裏張り部分補強ゴム(28)を圧着させて固定する。
図39(b)で示すように、靴底(1)及び爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)から硬化した熱硬化型靴底補修剤(4)がはみ出た部分はサンドペーパー(29)で靴底側面形状を整え、図40(a)、図40(b)、図40(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)による仕上げの靴底の修理方法が、上記0074段落記載の靴底の修理方法に追加され以下に記す。
接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させるステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。靴前底の欠損部(24)の爪先部分に接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体である爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に熱硬化型靴底補修剤(4)をシリンジ(10)にて塗布又は注入する。上記0044段落~0052段落記載の靴底の修理方法と同様になる。
図40(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)に工業用のドライヤー(14)の熱風を当てて熱硬化させる。図41(a)で示すように、爪先部分の補強用の板状のゴム成形品(3a)と板状の裏張り部分補強ゴム成形品(28)を接着接合し靴底の修理の完成になる。図41(b)で示すように、靴のアッパー部を靴クリームなどで磨き、コバを塗装して完成になる。また、コバの塗装の前に硬化した熱硬化型靴底補修剤(4)をサンドペーパー(29)にてコバ面と同様の面に均してからコバを塗装し、更に靴クリーム又はワックスで仕上げる一例も挙げられる。
それから上記0073段落から0075段落記載の靴底の修理方法、上記0068段落、0069段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法、下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。補強用の板状のゴム成形品(3a)にて修理を行う。靴底(1)の欠損部(16)又は補強を行う個所に対応したゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法は他にも応用が可能になる。上記0069段落記載の板状のゴム板は、厚さ1.8ミリだが、厚さ2.5ミリの板状の補強ゴム(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65)なども鋏で切断が可能になる。ゴム硬度や使用する鋏にもよるが厚さ2.5~3ミリ前後位までの板状のゴム板であれば鋏でカットできる為、家庭でも様々な靴底(1)に対応した補強又は修理が可能になる。
図42(a)、図42(b)、図42(c)、図42(d)で示すように、婦人靴の靴底爪先の欠損部(24)と靴底踵部分の欠損部(16)になる。かなり履きこんで靴のアッパーの革が足に馴染み歩き易い為、欠損が激しいが靴修理店では時々ある修理になる。婦人靴に似たような爪先部分の形状の靴が多々あり、靴を側面から見た時に爪先部分の形状が靴底ソールよりアッパー部分が出ている靴に同様の修理が適応できる。図64bで示す写真の婦人靴も同類の形状の一部になる。熱硬化型靴底補修剤(4)が黒色の為、今回修理する黒色の靴が修理後の違和感が殆どない。図42(a)~図53(c)で示す、婦人靴の靴底爪先の欠損部(24)と靴底踵部分の欠損部(16)の修理方法は以下に記載の靴底の修理方法になる。
靴底(1)の欠損部(16、24)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16、24)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップとを含むことを特徴とする靴底の修理方法になり、更に接着剤と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は板状のゴム成形品(3a)を用意するステップと、欠損部(16)又は凹部に土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、接着接合するステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になり、接着接合した靴底(1)と、弾性体との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させるステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
図43(a)で示すように、靴底(1)のこれから板状の板厚1ミリの裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)と踵の補強ゴム成形品(31)を接着接合する位置を白ボールペンで印を付けた写真になる。区別する為に裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)と踵の補強ゴム成形品(31)としたが、両方共に補強用の板状のゴム成形品(3a)になる。板厚1ミリの裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)は、爪先部分を反り返るように接着させる為、接着が容易な1ミリの板状の補強ゴム(Vibram 1ミリ、ゴム硬度A74)を使用する。この1ミリの板状の補強ゴムは、靴が新品の時に、靴前底の地面と接触する靴底部分にあらかじめ滑り止めや補強を目的に接着接合することが多い。また踵の補強ゴム成形品(31)には厚さ2.5ミリの板状の補強ゴム(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65)を使用する。トーヨーリバックソールは、表面がスタッドレスタイヤのような形状になり滑り止めとしてあらかじめ新品の靴の接着接合にも適している。板厚1ミリの裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)と踵の補強ゴム成形品(31)を共に上記0068段落、0069段落記載の補強用の板状のゴム板(35)からゴム成形品を製造する靴底の修理方法と下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品になり、補強用の板状のゴム板(35)にゴム成形品(31)、(32)の外形線を作図し、補強用の板状のゴム板(35)に作図したゴム成形品(31)、(32)の外形線を鋏にてゴム成形品(31)、(32)の外形線を残すように外形線の内側を切断しゴム成形品(31)、(32)を製造する。またゴム成形品(31)、(32)を接着接合する靴底形状をサンドペーパー(29)に当て木を行い平面形状にならす。
図43(b)で示すように、定規(74)を当てて靴底踵部の欠損部(16)と靴底(1)の境目又は塗布位置にマジックインキによる印(1a)を付ける。図36(b)と同様になり上記0073段落と同様になる。図43(c)で示すように、欠損部(16)を覆うアルミホイル(2)を靴底(1)に当接し欠損部(16)に対応する形状の板状の弾性体からなる踵の補強ゴム成形品(31)を、アルミホイル(2)の上に当接して布粘着テープ(2a)又はマスキングテープ(19)で貼付する。図44(a)、図44(b)、図45(a)は、上記0073段落記載と同様になる。図44(a)で示すように、靴底踵部の靴底(1)と欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキによる印(1a)上に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入する。図44(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更にアルミホイル(2)の上に弾性体である踵の補強ゴム成形品(31)の接着面を重ね、押さえる。図45(a)で示すように、アルミホイル(2)を一度捲り不足分の熱硬化型靴底補修剤(4)を再度、塗布又は注入する。それから再度、図44(b)と同様に補強ゴム成形品(31)の接着面を重ね、押さえる。熱硬化型靴底補修剤(4)及びアルミホイル(2)に家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を当てるステップと、温められたアルミホイル(2)から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。また、マジックインキによる印(1a)付近の靴底平面部分と踵の補強ゴム成形品(31)の平面部分が重なる個所は、手で圧着し隙間をなくして固定しながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、踵の補強ゴム成形品(31)を捲り、アルミホイル(2)が靴底(1)に布粘着テープ(2a)で貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。図45(b)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップになる。
図45(b)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状(1)の補強部になるが、踵の補強ゴム成形品(31)を接着接合する前に土台(7)が靴底(1)からはみ出た個所は、サンドペーパー(29)で研磨調整を行う。
図46(a)で示すように、熱伝導板であるアルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。靴底(1)より一部はみ出した土台(7)をサンドペーパー(29)にて研磨を終えて形状を整えた後、踵の補強ゴム成形品(31)を接着剤(ノーテープ工業株式会社 9360NT 合成ゴム系接着剤、更に下処理剤の塗布も有効)にて接着接合する。上記0074段落記載にて使用した接着剤(セメダイン株式会社製「SUPERXG(スーパーエックス・ゴールド)」もあるが、どちらも好ましい。それから靴底踵部の欠損部(16)に土台(7)を形成した靴底(1)と、踵の補強ゴム成形品(31)との表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布する。塗布前は靴底(1)に土台(7)を形成した靴底(1)と、踵の補強ゴム成形品(31)の表面をサンドペーパーにて研磨すると尚良い。また靴修理店で使用する接着剤を使用の場合は、接着する靴底(1)の材質に合わせた下処理剤の使用も尚良い。塗布後に接着接合した接着方法は上記0074段落記載と同様になる。図46(b)、図47(a)で示すように、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である踵の補強ゴム成形品(31)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布又は注入後、仕上げ前の下塗りを行い家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を当てて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。
図47(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を当てて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記0073段落~0076段落記載と同様の靴底の修理方法になる。
図48(a)で示すように、裏張り補強ゴム成形品(32)を接着接合する部分にサンドペーパー(29)にて靴底表面に下処理を終えた靴前底の裏張り(ハーフソール)部分に図48(b)で示すように、靴底爪先の欠損部(24)を覆うアルミホイル(2)を靴前底(1)に当接し欠損部(16)に対応する形状の板状の弾性体からなる裏張り補強ゴム成形品(32)の接着面を、アルミホイル(2)の上に当接して上記アルミホイル(2)からはみ出ないように布粘着テープ(2a)又はマスキングテープ(19)で貼付する。図49(a)で示すように、靴底爪先の欠損部(16)に対応した大きさであって、靴底爪先の欠損部(24)を覆うアルミホイル(2)を靴底爪先の欠損部(24)に当接した部分的なアルミホイル(2)の大きさの一例になる。
図49(b)で示すように、靴底爪先の欠損部(24)と靴底(1)の境目付近にマジックインキによる印(1a)を付ける。靴底ソールの欠損により既に靴のアッパー部分が摩耗している為、歩行時に靴底アッパー部分が摩耗しないように靴底アッパー部分の修繕をする靴底の修理方法になる。
図50(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を靴底爪先の欠損部(24)に塗布又は注入する。図50(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更にアルミホイル(2)の上に弾性体である板状の裏張り補強ゴム成形品(32)の接着面を重ね、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及びアルミホイル(2)に家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を当てるステップと、温められたアルミホイル(2)から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板であるアルミホイル(2)を靴底(1)から剥離するステップと、を含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
図50(b)で示すように、アルミホイル(2)を靴底(1)と、裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)との間に介在させ、熱硬化型靴底補修剤(4)を裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)で蓋をするように手で押さえる(5)。図51(a)で示すように、靴底(1)と同等の面を有する固形物であるテーブルの側面(30a)の平面形状に裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)の爪先部を当てて反り返した形状を保ちながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を熱硬化型靴底補修剤(4)に当てて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、アルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。図51(b)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による接着可能な修理の為の土台(7)又は靴本体のアッパー部を保護する為の靴前底の靴底(1)に対応した補強部の形成になる。
図52(a)で示すように、靴底爪先の欠損部(24)に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による土台(7)を形成した靴底(1)と、裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)との表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、ヘラにて均し接着接合する。塗布前は土台(7)を形成した靴底(1)と、裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)の表面をサンドペーパー(29)にて研磨すると尚良い。接着接合した靴底(1)と、弾性体である補強用の板状の裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に熱硬化型靴底補修剤(4)をシリンジ(10)にて塗布又は注入する。仕上げの熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記0073~0076段落と同様の靴底の修理方法になる。
図52(b)で示すように、仕上げの靴クリームで靴のアッパーを磨く。
図53(a)、図53(b)、図53(c)で示すように、踵の補強ゴム成形品(31)と板厚1ミリの裏張り補強ゴム成形品(ハーフソール)(32)を靴底(1)の欠損部(16、24)に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による土台(7)を形成した靴底(1)に接着接合した靴底の修理の完成になる。
図54(a)、図54(b)で示すように、紳士ビジネスシューズの靴底(33)になり歩行により地面と接触する靴底踵部の靴底部分が磨り減った状態を示す。靴底踵部の靴底(1)から約7~10ミリ位の一枚ゴム板が圧着しているように外周に線の印が引いてある。靴修理店に於いては靴底上面のゴム板7~10ミリ位の交換修理を行う紳士ビジネスシューズとしては需要がある修理になり、修理方法は以下に記載の靴底の修理方法になる。更に下準備は上記0035段落記載と同様になる。靴底(1)の欠損部(16)又は、靴底(1)にあらかじめ形成された凹凸形状(13)の凹部に補強又は修繕を行う靴底の修理方法であって、熱硬化型靴底補修剤(4)と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する板状又は傾斜状の弾性体又は靴底(1)に対応する大きさで靴底(1)の形状と同じ形状の面を有する固形物と、靴底(1)を覆う熱伝導板と、を用意するステップと、靴底(1)の欠損部(16)又は凹部に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)に熱伝導板を当接し、更に熱伝導板の上に弾性体又は固形物を重ね又は当てて、押さえるステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)及び熱伝導板にドライヤー(6、14)の熱風を当てるステップと、温められた熱伝導板から放出される熱で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ、熱硬化型靴底補修剤(4)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成するステップと、熱伝導板を靴底(1)から剥離するステップと、を含むことを特徴とする靴底の修理方法になり、それから更に接着剤と、補強又は修繕を行う靴底(1)の形状に対応する弾性体の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は板状のゴム成形品(3a)を用意するステップと、欠損部(16)又は凹部に土台(7)を形成した靴底(1)と弾性体の表面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布し、接着接合するステップを含み、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体との間に残存する欠損部(16)又は凹部の隙間部に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入するステップと、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化させるステップを含むことを特徴とする靴底の修理方法になる。
また、上記0068段落、0069段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法と同様になる。靴底(1)の欠損部(16)又はこれから摩耗による欠損予測部(65)の靴底(1)に、補強用のゴム成形品を接着接合し、弾性体のゴム板から補強用のゴム成形品を製造する靴底の修理方法であって、ゴム板は靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の靴底(1)の形状に対応した形状のゴム板で厚み15ミリまでの補強用の板状のゴム板(35)又は最大厚み部が20ミリまでの補強用の傾斜状のゴム板(34)と、接着剤と、家庭又は靴修理店にある鋏と、を用意する第一ステップと、板状又は傾斜状のゴム板(35、34)から靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の靴底(1)の形状に対応した形状のゴム成形品を製造する第二ステップと、ゴム成形品を製造する第二ステップは、板状又は傾斜状のゴム板(35、34)に、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底(1)をのせて、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底側面外周に沿って筆記具にて線を引き、ゴム成形品の外形線を前記ゴム板に作図する第一工程と、ゴム板に作図したゴム成形品の外形線を残すように、鋏にて外形線の内側を切断する第二工程と、を含み第三ステップとして、製造したゴム成形品と靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の少なくとも一方に接着剤を塗布することと、ゴム成形品は靴底側面外周と同等又は靴底側面外周から略はみ出ない位置に接着接合することを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。更にゴム成形品を製造する第二ステップの第二工程に於いて、ゴム板に作図したゴム成形品の外形線の切断時における切断方向は、右手に鋏を持つ場合は、左手はなるべく作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、右手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を時計回りに、左手に鋏を持つ場合は、右手はなるべく作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、左手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を反時計回りに切断することと、切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、上側刃体と下側刃体を上下に小刻みに動かして切断することを含むことを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。更に上記補強用のゴム成形品を接着接合する靴底(1)に、既に摩耗による欠損部(16)がある場合、上記第二ステップと上記第三ステップの間又は上記第二ステップと上記第三ステップの間と上記第三ステップの後に実行し、上記0033段落記載のいずれかの靴底の修理方法を含むことを特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。
図54(c)で示すように、靴底踵部の地面と接触する靴底部分が歩行により摩耗した欠損部(16)に、踵の補強ゴム成形品(3,3a)にて補強を行なうが、両足が左右対称となるように接着位置に印を付ける。欠損状態が人により様々な為、左右対称でなくてもよい。
図55(a)、図55(b)で示すように、それぞれどちらのゴム板でも修理が出来る為、あえて違う補強ゴム成形品を接着接合する。下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品になる。図55(a)で示す右足の靴底踵(36)に接着する補強ゴムは、上記0033段落記載の3ミリの補強用の傾斜状のゴム板(34)になる「YGKコーナー」を使用する。3ミリ位までなら家庭用の鋏で切断が可能の為この傾斜板を使用する。靴修理店に於いては、靴修理の資材として材質、厚みの異なる傾斜状のゴム板も様々あり、修理を行う靴底(1)の材質に近い材質、又は靴底(1)に対応した傾斜状のゴム板(34)を選択し修理を行う。靴修理店で使用する鋏ではゴムの種類、材質にもよるが、補強用の傾斜状のゴム板(34)の最大厚さ部分が20ミリまでの厚みも切断可能になる。図55(b)で示す左足の靴底踵(37)に接着する補強用の板状のゴム板(35)は、こちらは上記0069段落記載のVibram社製の厚み1.8ミリの補強用の板状のゴム板(35)を使用する。図55(c)にて示すように、マスキングテープ(19)にて接着位置を固定する。家庭に於いて修理する場合、図54(a)、図54(b)、図54(c)で示す靴底面(61)から7ミリ~10ミリ位の摩耗による欠損状態である場合は、靴底面(61)の段差が比較的少なくゴムの硬さがある「YGKコーナー」の3ミリを一例として使用する。難点は少しゴムが硬い為、家庭用の鋏でも3ミリ部分は切り難く鋏の切断面をペーパーにて整える作業がある。また多用途に使用可能な厚み1.8ミリのゴム板「Vibram社製」、厚み2.5ミリのゴム板「トーヨーリバックソール」、厚み約3ミリのゴム板「PS2.5ピラミッド・半張りシート」、厚み3又は4ミリのゴム板「新クレープ板」(販売元 清屋商店)、厚み2.6又は3ミリのゴム板「合成板」(販売元 清屋商店)などは家庭用の鋏にて容易に切断可能になる。全て弾性体であるゴム板になり、ゴム硬度が柔らかくなるほど、家庭用鋏でも容易に切断が可能になる。また他にも靴底補修材として板状又は傾斜状のゴム板が多数あるのでこの限りではない。
図56(a)で示すように、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は補強用の板状のゴム成形品(3a)(合わせて以下、0094段落記載までゴム成形品と記す。)の製造ステップは、第一工程として、補強用の傾斜状のゴム板(34)又は補強用の板状のゴム板(35)(合わせて以下、094段落記載までゴム板と記す。)に靴底(1)の欠損部(16)又はこれから補強する箇所を含む靴底(1)をのせて靴底(1)の欠損部(16)又はこれから補強する箇所を含む靴底(1)の靴底側面外周に沿って筆記具の白のボールペン(40)にて線を引きゴム板にゴム成形品の外形線を作図し、欠損部(16)はボールペンを靴底側面に当てて靴底側面の延長線上になるように線を引きゴム成形品の外形線を作図する。図56(b)で示すようにそれぞれのゴム板に白のボールペン(40)にてゴム成形品の外形線を作図した写真になる。
図56(c)で示すように、ゴム成形品の製造ステップの第二工程として、鋏にてゴム成形品の外形線を残すように外形線の内側を切断する。また右手に鋏を持つ場合は、左手はなるべくゴム板に作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、右手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を時計回りに、左手に鋏を持つ場合は、右手はなるべくゴム板に作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、左手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を反時計回りに切断することと、切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、上側刃体と下側刃体を上下に小刻みに動かして切断し、補強用のゴム成形品を製造する。上記0068段落記載、0069段落記載と同様になる。それぞれのゴム板から補強用の板状のゴム成形品(3a)と傾斜状のゴム板から補強用の傾斜状のゴム成形品(3)として使用する。また、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は鋏による切断によりゴムの切断面に段差又は毛羽立ちが生じた場合、サンドペーパーで整える。5ミリ以上の傾斜ゴムは家庭用の一般的な鋏で切断するのは容易ではない。
図57(a)で示すように、欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(1a)又はボールペン(40)にて印を付ける。靴底欠損部(16)を覆う大きさで、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は補強用の板状のゴム成形品(3a)と同等もしくは大きい熱伝導板であるアルミホイル(2)を靴底欠損部(16)に当てて、その上に重ねるように補強用の傾斜状のゴム成形品(3)、補強用の板状のゴム成形品(3a)を当接する。ここではマスキングテープ(19)を使用し靴底(1)に固定したが、上記0080段落~0083段落記載の靴底の修理方法と同様になる。
図57(b)で示すように、欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(1a)又はボールペン(40)の印に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入する。上記0080段落記載と同様になる。
熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更に熱伝導板であるアルミホイル(2)の上に弾性体である補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の接着面又は補強用の板状のゴム成形品(3a)の接着面を重ね、押さえる。また図57(c)で示すように、不足分を足す。上記0080段落記載と同様になる。
図58(a)で示すように、熱風を当てる時は耐熱、防炎の手袋(30)一例として革の手袋などの着用が好ましい。手で蓋をするように熱硬化型靴底補修剤(4)をアルミホイル(2)の上から補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は補強用の板状のゴム成形品(3a)をアルミホイル(2)に当てて蓋をするように手で圧着し隙間をなくして固定しながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、補強用の板状のゴム成形品(3a)を捲り、アルミホイル(2)の上から工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。上記0080段落~0081段落記載と同様になる。
図58(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)が熱硬化して補強用の傾斜状のゴム成形品(3)又は補強用の板状のゴム成形品(3a)との接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)に対応した形状の補強部を形成し、アルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。上記0080段落~0082段落記載と同様になる。
図58(c)で示すように、靴底(1)の欠損部(16)に熱硬化した靴底補修剤(21)にて土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の接着面又は補強用の板状のゴム成形品(3a)の接着面との少なくとも一方に接着剤を塗布し接着接合する。ここでは(販売元、株式会社カインズ、製造元セメダイン株式会社、品名「セメダイン3000GOLD JELLY」種類、化学反応型接着剤、成分、シアノアクリレート(85%)その他の成分(15%)合成樹脂、無機物、3g)を使用する。3gの容量だが十分に両足分は塗布可能になる。上記0082段落記載と同様になるが、上記0043段落記載の接着剤のシアノアクリレートを主成分とした接着剤と同類になる。
図59(a)で示すように、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に熱硬化型靴底補修剤(4)を先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布又は注入後、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整える。上記0082段落記載と同様になる。
図59(b)で示すように、家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記0083段落と同様になる。
図59(c)で示すように、補強用の板状のゴム板(35)、補強用の傾斜状のゴム板(34)からそれぞれ鋏で補強用の板状のゴム成形品(3a)及び補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造し、欠損部(16)に接着接合する靴底の修理方法による修理の完成になる。
図60(a)、図60(b)で示すように、靴底(1)の摩耗部の欠損箇所が大きく最大摩耗高さ(57)12ミリ位摩耗した靴底の修理になる。上記0090段落記載~0103段落記載の靴底の修理方法、ゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法、ゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図60(c)で示すように、2本の線の印があり、補強用の板状のゴム板(35)を接着接合する印の線と欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(ボールペン)(40)による印になる。図61(a)で示すように、接着する板状の踵の補強ゴム成形品には厚さ2.5ミリの補強用の板状のゴム板(35)(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 厚み2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65)を使用し、板状のゴム板(35)から板状の補強用のゴム成形品(3a)を製造する。ゴム板の厚さが2.5ミリの為、靴底(1)との若干の段差が出来るが、市販されている新品の靴にあらかじめ接着する補強ゴムの厚みが4ミリ~6ミリ位が多い為、左程違和感はない。上記0091段落~0094段落と同様になる。
図61(b)で示すように、欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(ボールペン)(40)による印に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入する。上記0095段落記載と0096段落記載と同様になる。図61(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更に熱伝導板であるアルミホイル(2)の上に弾性体である補強用の板状のゴム成形品(3a)の接着面を重ね、押さえ更に補強用の板状のゴム成形品(3a)の平面を靴底面(61)と同等の面を有する平面の作業台の上に置いたカッターマットに当てて押さえる。アルミホイル(2)の上に当てるゴム板のゴム硬度が比較的柔らかく欠損部(16)も大きい為、このように靴底面(61)と同等の面を有する固形物の平面の作業台などに当てて、板状の補強用のゴム成形品(3a)が平面形状を維持したまま押さえ、隙間をなくして固定した状態で家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、板状の補強用のゴム成形品(3a)を捲り、アルミホイル(2)が靴底(1)に貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。手で押さえながら固定ではないが上記0097段落~0098段落記載と同様になる。また、板状の補強用のゴム成形品(3a)が平面形状を維持したまま押さえ隙間をなくして固定した状態を保つ一例として、靴底踵部底面の全面が同一の平面形状であれば、使用した同じ厚みの補強用の板状のゴム板(35)の切れ端を靴底踵部底面の前方に置き靴底踵部全面の高さを揃えて、手で押さえ隙間をなくして固定した状態にする方法も挙げられる。
図61(d)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が板状の補強用のゴム成形品(3a)と接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成し、アルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。上記0099段落記載と同様になる。図62(a)で示すように、靴底(1)の欠損部(16)に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)により土台(7)を形成した靴底(1)と、板状の補強用のゴム成形品(3a)との接着面の少なくとも一方に接着剤を塗布し靴底(1)と接着接合する。それからL型クランプ(42)にて板状の補強用のゴム成形品(3a)に、一例として靴底面積より大きく両面が平面の薄板(43)を当てて押え、靴と固定する。それからL型クランプ(42)にて固定はしていないが上記0099段落~0100段落記載と同様になる。
図62(b)で示すように、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に熱硬化型靴底補修剤(4)を、先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により少しずつ奥まで塗布又は注入後、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整え工業用ドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図62(c)で示すように、図62(b)と同様に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の上に積み重ね塗布し、家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図63(a)で示すように、シリンジ(10)にて熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね最後の仕上げの塗布又は注入を行う。図63(b)で示すように、家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記0101段落記載~0103段落記載と同様になる。
図63(b)で示すように、靴底の修理の完成になるが、シリンジ(10)にて熱硬化型靴底補修剤(4)の塗布を行い熱硬化させた形状がそのまま靴底側面に表れるが、靴修理店では修理又は補強のゴム板を接着接合後、靴底側面からはみ出したゴム板を機械にて研磨調整後に靴底側面の形状に合わせて靴底側面の凹凸形状(13)を整える。この靴底の修理方法に於いては、時間に余裕があり細部までこだわる場合は、サンドペーパー(29)に当て木を行い平面形状にて熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)を研磨して靴底側面と同様の形状にならしコバを塗装し固形のワックス又は靴クリームにて磨く一例も挙げられる。熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が、靴底踵側面に対し膨らんだ状態の凸形状部に合わせて#80~#240位のサンドペーパーにて研磨する。シリンジ(10)にて塗布又は注入を行う為、靴底踵側面に対し熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による凹凸形状部が比較的少ないが、欠損部(16)が大きくなり塗布面積が大きくなると靴底踵側面に対し凹凸形状部が出来易い。対策としては一度に沢山の塗布を行わず、積み重ね塗布を行い一度に熱硬化させる量を加減する。また靴修理店での修理に近づけるには熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による凹形状部よりも凸形状部の方がサンドペーパーによる研磨調整も比較的容易な為、最後の仕上げの塗布を調整しながら塗布を行う。図63(c)、図63(d)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の跡が多少残るがお好みで研磨調整を終える。
図64(a)、図64(b)で示すように、婦人靴を側面から見た時に爪先部分の形状で靴底ソールよりアッパー部が出ている靴の靴底修理方法になり、アッパー部の革の保護及び靴底爪先部分のソールが、既に摩耗により欠損している欠損部(24)の補強も兼ねて欠損部(24)又はアッパー部の革に対応した大きさの補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を接着接合する靴底の修理方法になる。下準備は上記0035段落記載と同様になる。更に上記0078段落記載の婦人靴と形状が似た部分がある靴になり、あまり履いていない靴だが図64(b)の円の二点鎖線中央に本体アッパー部の革に傷(38)が出来ている。また靴底(1)が薄い婦人靴など新品時に滑り止めとして、上記0079段落にて示す1ミリ又は1.8ミリの板状の補強ゴムを補強する修理が多いが、靴底面(61)の保護補強又は滑り止め防止としては有効だが、上記形状の靴の歩行時による爪先部分の本体アッパー部の革の保護はデザイン重視の為、容易ではない。紳士ビジネスシューズの形状は本体アッパー部の革より靴底(ソール)が側面から見た時に出ている為、このような爪先部分の本体アッパー部の革の傷は少ないが、靴底爪先部分は図36(b)で示すように摩耗により欠損するのであらかじめ地面と接触する靴底部分に保護補強として図64(d)で示す弾性体である傾斜板の補強ゴムを使用して靴底側面に沿って接着する方法も一例として挙げられる。
図65(a)、図65(b)で示すように、補強用の傾斜状のゴム板(34)を靴底爪先部分に当てて靴底側面外周に沿って筆記具の白ボールペン(40)にて線を引き補強用の傾斜状のゴム板(34)に補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の外形線を作図する。上記0093段落、0094段落記載の図56(a)、図56(b)、図56(c)と同様になる。鋏にてゴム成形品の外形線を残すように外形線の内側を切断する。図54(c)ではゴム成形品の接着位置の線を印付けしているが、図65(a)では爪先部分が靴底形状より大きめに外形線を印付ける。切断後の形状をサンドペーパーにて整え、側面から見た本体アッパー部の革と調整して接着の位置決めを行う為、接着位置を印付けた線とゴム成形品の外形線にずれが生じる可能性があるので、靴底(1)には接着位置を示す印付けはしない。今回使用する補強用の傾斜状のゴム板(34)のつま先補修材(39)は靴底(1)もベージュの為、近い色の傾斜ゴムの使用になる(販売元 清屋商店 「スタートースト」ゴム硬度A90 弾性体 ベージュ色 つま先補修材(39))。この補強用の傾斜状のゴム板(34)は最大厚み部が4ミリになり、つま先補修材(39)は上記「YGKコーナー」と同様に他の板状のゴム板より硬い為、平面形状の靴底(1)に接着接合するのが好ましく、4ミリ付近は更に硬い為、鋏で容易に切断できる個所で切り抜き、また接着する婦人靴の靴底面(61)も緩やかに湾曲している為、容易に接着接合が出来るように厚みが薄い箇所でやや小さめに補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。靴底の修理方法にて使用する家庭用の鋏で切断可能な補強用の傾斜状のゴム板(34)は、上記「YGKコーナー」(略直角三角形の直角を挟む二辺で隣辺約30ミリ、対辺(厚み)3ミリ、傾斜角度が約5.7度)と上記「スタートースト」(略直角三角形の直角を挟む二辺で隣辺約40ミリ、対辺(厚み)4ミリ、傾斜角度が約5.7度)になる。靴底踵部の欠損による修理方法で補強用の傾斜状のゴム成形品(3)として使用する「YGKコーナー」と比較すると材料費としては割高になるが「スタートースト」を補強用の傾斜状のゴム成形品(3)として使用する一例も挙げられる。
図65(c)、図65(d)、図66(a)、図66(b)、図66(c)、図67(a)、図67(b)、図67(c)で示すように、上記0068段落、0069段落記載の補強用の板状のゴム板(35)から補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造するゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法及び下記0113段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。
図65(b)で示す補強用の傾斜状のゴム成形品(3)及び図67(a)で示すゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品は、靴底(1)の欠損部(16)又はこれから摩耗による欠損予測部(65)の靴底(1)に補強用のゴム成形品を接着接合し、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)に対応した大きさの弾性体である厚み15ミリまでの補強用の板状のゴム板(35)又は最大厚み部が20ミリまでの補強用の傾斜状のゴム板(34)から靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)に対応したゴム成形品を製造する第一ステップと、ゴム成形品を製造する第一ステップは、板状又は傾斜状のゴム板に靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底(1)をのせて、靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)を含む靴底側面外周に沿って筆記具にて線を引きゴム板にゴム成形品の外形線を作図する第一工程と、家庭用又は靴修理店にある鋏にてゴム成形品の外形線を残すように外形線の内側を切断する第二工程と、を含み第二ステップとして、製造したゴム成形品と靴底(1)の欠損部(16)又は欠損予測部(65)の少なくとも一方に接着剤を塗布することと、ゴム成形品は、靴底側面外周と同等又は靴底側面外周から略はみ出ない位置に接着接合することと、第一ステップの第二工程に於いて、ゴム板に作図したゴム成形品の外形線の切断時における切断方向は、右手に鋏を持つ場合は、左手はなるべくゴム板に作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、右手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を時計回りに、左手に鋏を持つ場合は、右手はなるべくゴム板に作図したゴム成形品以外のゴム板をつかみ、左手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を反時計回りに切断することと、切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、上側刃体と下側刃体を上下に小刻みに動かして切断することを含めた靴底(1)にゴム成形品を接着接合する靴底の修理方法にて使用する事を特徴とするゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品になる。
図65(d)で示すように、新品の靴ではなく少し履いた靴の為、補強用の板状のゴム成形品(3a)との接着面となる靴底の凹凸形状(13)を軽くサンドペーパーにて研磨して平面形状に均す。踵端部が摩耗により欠損部(16)があると熱硬化型靴底補修剤(4)による補強の修理が必要とされるが、特に大きな欠損部(16)も無く、新品時の靴底面(61)を維持している為、補強用の板状のゴム板(35)による補強が可能になる。図66(b)で示すように、補強用の板状のゴム板(35)を靴底踵部のあごの直線部分とゴム板の直線部分を合わせマスキングテープにて固定する。ここでは補強用の板状のゴム板(35)(販売元 株式会社マモル PS2.5ピラミッド・半張りシート・アメ色、厚さ約3ミリ)を使用する。図65(c)、図65(d)で示すように、靴の踵部分が低い婦人靴になる。また、既存の靴底踵のゴムは茶系の薄い色の為、茶系もしくはベージュ系の色のゴム板を使用する。
図66(a)、図66(b)、図66(c)、図67(a)で示すように、補強用の板状のゴム板(35)に、これから補強する箇所を含む靴底(1)をのせて靴底(1)の側面外周に沿って筆記具である白ボールペン(40)にて靴底側面外周に沿って線を引き補強用の板状のゴム板(35)に補強用の板状のゴム成形品(3a)の外形線を作図する。そして鋏にて補強用の板状のゴム成形品(3a)の外形線を残すように外形線の内側を切断する。外形線の切断時における切断方向は、右手に鋏を持つ場合は、左手はなるべく補強用の板状のゴム板(35)に作図した補強用の板状のゴム成形品(3a)以外のゴム板をつかみ、右手の鋏にて補強用の板状のゴム成形品(3a)の外形線の内側を時計回りに、左手に鋏を持つ場合は、右手はなるべく補強用の板状のゴム板(35)に作図した補強用の板状のゴム成形品(3a)以外の補強用の板状のゴム板(35)をつかみ、左手の鋏にてゴム成形品の外形線の内側を反時計回りに切断することと、切断時はゴム成形品の外形線が視界に入ることと、外形線の曲線部の切断時は、鋏刃体の長手方向における上側刃体と下側刃体とのせん断力が作用する方向に対して、前記上側刃体と前記下側刃体を上下に小刻みに動かして切断する。上記0068段落、0069段落記載と同様のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法になる。
図67(b)で示すように、補強用の板状のゴム成形品(3a)に接着剤を塗布し靴底(1)と接着接合する。ここでは、(販売元、株式会社カインズ、製造元セメダイン株式会社、品名「セメダイン3000GOLD JELLY」種類、化学反応型接着剤、成分、シアノアクリレート(85%)その他の成分(15%)合成樹脂、無機物、3g)を使用する。図67(c)で示すように、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)に上記同様の接着剤を塗布し、靴底爪先部分と接着接合しC型クランプにて固定する。図68(a)で示すように家庭にあるペットボトルなどを錘にして補強用の板状のゴム成形品(3a)を押さえ固定する方法も一例として挙げられる。使用する接着剤も様々で、上記(セメダイン株式会社製「SUPERXG(スーパーエックス・ゴールド)」化学反応型接着剤、透明、変形シリコーン樹脂85%、合成樹脂15%)や同類の接着剤は量販店や、通信販売でも入手が容易になり、用途により接着剤を使い分けるが、シアノアクリレートを主成分とした瞬間接着剤系と変形シリコーン樹脂系の接着剤の靴修理におけるそれぞれの利点は、シアノアクリレートを主成分とした瞬間接着剤は、接着が早く一液で使い易い。また、変形シリコーン樹脂を主成分とした接着剤は弾性に優れ凹凸面形状に、より有効になる。それぞれ剥す時、又は剥がれた時の接着面の下処理が容易な方は、変形シリコーン樹脂を主成分とした接着剤になるが、面積の小さいゴム成形品を接着する場合、靴底(1)の接着面の凹凸形状(13)などにもよるが、シアノアクリレートを主成分とした瞬間接着剤系を少量接着が剥がれ難い。更に一例としてシアノアクリレート系の瞬間接着剤を使用の際、ポリエチレン素材のディスポ手袋「元祖サクラメン手袋」(株式会社製 精宏)を使用すると塗布作業中に誤ってくっつくことがないが、ポリエチレン素材のディスポ手袋を使用の際は、使用の一例として輪ゴムか何かで手首を止め、手や指先が密着した状態の使用方法が挙げられる。
図68(b)、図68(c)、図68(d)、で示すように、靴底踵部の補強用の板状のゴム成形品(3a)及び靴底爪先部の補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を使用したゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理の完成になる。図69(a)で示すように、靴を側面から見て補強用の傾斜状のゴム成形品(3)が、靴本体のアッパー部分の爪先部分より少し出たところで接着接合され、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)による補強により歩行によるアッパー部分の爪先部が保護された状態になる。
図69(b)、図69(c)で示すように、踵部分が低い新品の婦人靴の靴底踵部に滑り止め又は補強を兼ねて補強用の板状のゴム成形品(3a)を接着接合する靴の修理方法になる。上記0079段落にて使用した補強用の板状のゴム板(35)と同様になり補強用の板状のゴム成形品(3a)には厚さ2.5ミリ(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65)の補強用の板状のゴム板(35)を使用する。トーヨーリバックソールは、表面がスタッドレスタイヤのような形状になり滑り止めとしてあらかじめ新品の靴の接着接合にも適している。靴底の修理方法は上記0112段落~0117段落と同様のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法とゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品になる。
図70(a)、図70(b)で示すように、スニーカーの靴底踵部の歩行による欠損部(16)を靴底の修理方法により補強を行う。図70(b)で示す線の印は補強用の板状のゴム板(35)の接着位置を示し、図70(c)のようにマスキングテープ(19)で補強用の板状のゴム板(35)を固定する。上記0105段落記載の図61(a)と同様になり上記0104段落記載にて記す上記0090段落記載の靴底の修理方法とゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法とゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。更に下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図70(c)、図70(d)で示すように、マスキングテープ(19)で補強用の板状のゴム板(35)を固定し、靴底(1)の欠損部(16)に対応した大きさの弾性体である補強用の板状のゴム板(35)から補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造する。ここでは、弾性体からなる厚さ2.5ミリの板状の補強ゴム(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65 弾性体)を使用し補強用の板状のゴム板(35)から補強用の板状のゴム成形品(3a)を製造する。上記0105段落記載と同様になる。
図71(a)で示すように、補強用の板状のゴム成形品(3a)と同等もしくは大きくなり靴底(1)の欠損部(16)を覆うアルミホイル(2)を靴底(1)の欠損部(16)に当ててその上に重ねるように補強用の板状のゴム成形品(3a)を当てる。
図71(b)で示すように、今回はスニーカーの靴底踵端部に向け反り返る靴底形状に合わせる補強になる。本来、熱硬化型靴底補修剤(4)の塗布部分は靴底踵側面の最大摩耗部までの湾曲した摩耗部の始まり部分であるが、摩耗範囲が広く尚且つ厚さ2.5ミリの弾性があるゴム板を補強材として使用する為、欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(1a)による印付けをせずに、やや靴底端部に近づけて塗布する。上記0106段落記載と同様になる。
図71(c)、図71(d)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更にアルミホイル(2)の上に弾性体である補強用の板状のゴム成形品(3a)の接着面を重ね、押さえ革の手袋で押さえたまま、手で圧着し隙間をなくして固定しながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、板状の補強用のゴム成形品(3a)を捲り、アルミホイル(2)が靴底(1)に貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。図72(b)で示すように、反対側の靴底(1)にも熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。上記0106段落記載と同様になる。
図72(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)が硬化して板状の補強用のゴム成形品(3a)と接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)に対応した形状の補強部を形成しアルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。また図72(a)で示す熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の土台(7)に凹凸部分が出来てしまった場合や不足部分がある場合は、図72(c)の二点鎖線で示すように、再度、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の上に積み重ねるように熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布してアルミホイル(2)を補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に介在させ、熱硬化型靴底補修剤(4)を補強用の板状のゴム成形品(3a)で蓋をするように手で押さえ熱硬化型靴底補修剤(4)の形状を整えアルミホイル(2)の上から熱硬化させて凹凸形状(13)を平面形状に整えた状態を示す写真になる。上記0107段落記載と同様になる。
図73(a)で示すように、靴底(1)の欠損部(16)に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の土台(7)を形成した靴底(1)と、板状の補強用のゴム成形品(3a)との接着面の少なくとも一方に接着剤を塗布し、靴底(1)と接着接合する。それからL型クランプ(42)にて板状の補強用のゴム成形品(3a)に平面の薄板(43)を当てて押え、靴と固定する。上記0107段落記載と同様になる。更に固定したL型クランプを外し、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用の板状のゴム成形品(3a)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に、先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布又は注入後、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整え、家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化させて、仕上げの熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風を当てて熱硬化させる。上記0108段落記載と同様になる。
図73(b)、図73(c)で示すように、板状の補強用のゴム成形品(3a)を製造しスニーカーの靴底踵部の靴底(1)の欠損部(16)に、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)により接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成し、靴底(1)に板状の補強用のゴム成形品(3a)を接着接合した靴底の修理の完成になる。
図74(a)で示すように、紳士靴の靴底踵部の摩耗による欠損部(16)の修理になる。図60(a)、図60(b)で示す靴の右足になる。修理方法は、上記0104段落記載の靴底の修理方法とゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法とゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品と同様になる。更に下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図74(b)で示すように、2本の線の印があり、補強用の傾斜状のゴム板(34)を接着接合する印の線と欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(1a)又はボールペン(40)による印になる。図74(c)で示すように、接着する傾斜状の踵の補強ゴム成形品(3a)には最大傾斜の厚さ4ミリの補強用の傾斜状のゴム板(34)(販売元、清屋商店、スタートースト 最大厚み部が4ミリ、ゴム硬度A90 弾性体)を使用し補強用の傾斜状のゴム板(34)から補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。本来は爪先部分の補修材として使用されるが、今回は靴底踵の修理に使用する。上記0105段落と同様になる。
図75(a)で示すように、補強用の傾斜状のゴム板(34)に靴底(1)の欠損部(16)を含む靴底(1)をのせて靴底側面外周に沿って筆記具の白のボールペン(40)にて線を引き補強用の傾斜状のゴム板(34)に補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の外形線を作図し、欠損部(16)はボールペン(40)を靴底側面に当てて靴底側面の延長線上になるように線を引き補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の外形線を作図する。上記0105段落記載と同様になり上記0093段落~0094段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法の製造ステップから補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を製造する。更には0068段落、0069段落記載のゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法と同様になる。
図75(b)で示すように、欠損部(16)の境目又は塗布位置にマジックインキ(1a)又はボールペン(40)による印に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。上記0106段落記載と同様になる。図75(c)で示すように、アルミホイル(17)を靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に介在させ、熱硬化型靴底補修剤(4)を補強用の傾斜状のゴム成形品(3)で蓋をするように手で押さえ隙間をなくして固定した状態で家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を捲り、アルミホイル(17)が靴底(1)に貼付されている状態で、アルミホイル(17)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(17)から熱を放出させて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。上記0106段落記載では2.5ミリの板状のゴム板を使用しテーブルの平面形状に補強用の板状のゴム成形品(3a)の全面を押さえ固定した状態で熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させたが、今回はそのまま補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を含む靴底面(61)を平面形状のテーブルなどに全面が当たっていることを確認しながら押さえ固定した状態で家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。手で押さえて固定しながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させることも出来るが、今回のように欠損部(16)も大きい為、平面形状のテーブルや板などで押さえながら熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させるのも一例として挙げられる。
図76(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)が熱硬化して補強用の傾斜状のゴム成形品(3)と接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成し、アルミホイル(17)を靴底(1)から剥離する。上記0107段落記載と同様になる。図76(b)で示すように、靴底(1)の欠損部(16)に土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との接着面の少なくとも一方に接着剤を塗布し靴底(1)と接着接合する。接着接合は、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の直線部と、ボールペンにて引いた線とを合わせ、靴底端部曲線と、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)の曲線とを合わせ固定した状態でL型クランプ(42)にて補強用の傾斜状のゴム成形品(3)に平面の薄板(43)を当てて押さえ靴と固定する。上記0107段落記載と同様になる。
図76(c)で示すように、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用の傾斜状のゴム成形品(3)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に、先の細い爪楊枝(9)及び先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布後、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整え工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図77(a)で示すように、図76(c)と同様に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の上に熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね塗布し、工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記0108段落記載と同様になる。
図77(b)で示すように、工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図77(c)で示すように、上記0109段落記載の図63(c)、図63(d)と同様になりサンドペーパーにて硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)を研磨して靴底側面と同様の形状に均しコバを塗装し、固形のワックスにて磨いた状態になる。図77(d)で示すように、靴底踵部の靴底(1)に補強用の傾斜状のゴム成形品(3)を接着接合し靴底側面から目視した状態を示す完成写真になる。
図78、図82(a)、図82(b)、図82(c)、図83(a)、図83(b)、図83(c)、図84(a)、図84(b)、図85(a)、図85(b)、図86(a)、図86(b)、図87(a)、図87(b)、図88(a)、図88(b)で示すように、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の測定方法により靴底踵部のこれから摩耗する欠損予測部(65)を位置測定ゲージ(48)の測定により位置決めを行い、成形型(84)又は型枠(67)にて靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部(16)に硬化した靴底補修剤(82)により補強部を形成する靴底の修理方法になり、更に凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(46)を硬化形成する成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。以下に成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法と靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法を0133段落~0139段落まで記す。図89(a)、図89(b)、図89(c)、図89(d)、図90(a)、図90(b)、図90(c)、図90(d)も上記同様にスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)の硬化形成はないが、上記同様に靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の測定方法、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)、成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法及び靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法にて補強の修理を行う。靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の詳細は下記0141段落、0142段落にて記す。
靴底(1)の欠損部(16)又は靴底(1)の地面と接触する靴底部分に、靴底補修剤を成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法であって、靴底(1)の形状に対応した成形型(84)又は型枠(67)と、直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)を用意する第一ステップと、型枠(67)は、鉄、銅、ステンレス又は陶磁器を含むいずれかの材質からなる型枠(67)又は弾性体の型枠(67)からなることと、成形型(84)は、粘着材を単層又は複数層にて成形型(84)を製作することと、を含む第二ステップと、靴底(1)に成形型(84)又は型枠(67)を貼付する第三ステップと、型枠(67)又は成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤を塗布又は注入する第四ステップと、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均すステップと、均すステップは、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)は、板状、シート状、フィルム状、厚紙状又は棒状のいずれかの形状からなるヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す第五ステップと、均した靴底補修剤が靴底(1)に板状又は傾斜状の補強部を硬化形成する第六ステップと、成形型(84)又は型枠(67)を靴底(1)から剥離する第七ステップを含むことを特徴とする成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。
更に、靴底補修剤(44)として熱硬化型靴底補修剤(4)を使用する場合は、ドライヤー(6、14)を用意することと、成形型(84)又は型枠(67)は、ドライヤー(6、14)の熱風温度に耐え得る材質からなる耐熱性の成形型(84)又は型枠(67)であることと、成形型(84)の粘着材は、マスキングテープ(19)を使用することと、上記0133段落記載の第六ステップの補強部の硬化形成は、熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて、熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて板状又は傾斜状の補強部を硬化形成することを特徴とする上記0133段落記載の靴底の修理方法を含む成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。
凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(46、76)を成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法であって、研磨材(45)を用意することと、上記0133段落記載の第五ステップと第六ステップの間に実行し、第五ステップの均した塗布面を基準面とするA工程と、研磨材(45)を基準面の表面に付着させるB工程と、基準面の表面に研磨材(45)が不定形に付着し、埋め込まれた状態になるC工程と、を含み上記0133段落記載の第六ステップに於いて硬化形成は、靴底補修剤(4、44)の表面が研磨剤(45)により凹凸面形状のポイント部(46、76)を形成するD工程を含むことを特徴とする上記0133段落記載又は上記0134段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。
また、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法を以下に記す。
既に履いて靴底踵端部が摩耗した状態の靴底(1)の最大摩耗部の位置又は、これから摩耗による欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置を測定する靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法であって、靴底踵部の靴底(1)に対し、長手方向に靴底踵部の面積が略左右対称となる中心線の基本軸(55)を設け、下記0141段落、下記0142段落記載のいずれかに記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)を使用した測定方法であることと、位置測定ゲージ(48)による測定は、位置測定ゲージ(48)の長手方向を、靴底(1)の長手方向の靴底踵部に当てて、位置測定ゲージ(48)に表示された基準中心線(49)を基準として左右対称となる多数の直線の目盛りにて、位置測定ゲージ(48)表示の基準中心線(49)の印を靴底踵部の靴底(1)の面積が略左右対称となる位置に合わせる第一ステップと、基線と基準中心線(49)の交点(51)を中心として曲率が異なる多数記半円線(53)から靴底踵部の外縁と、より近い半円線(53)と、を重ね合わせた状態を基本軸(55)とする第二ステップと、基本軸(55)の状態にて半円線(53)の分度器機能の角度の目盛りの線になる最大摩耗部の位置と交点(51)を結ぶ線と、靴底踵端部が摩耗した状態の靴底踵端部の靴底側面(58)の最大摩耗高さ(57)の部位の位置から靴底面(61)に直交する垂線(56)の交点(62)、又は最大摩耗高さ(57)の部位の位置と、を重ね合わせた角度の目盛りの数値を測定する第三ステップと、第三ステップで測定し記角度の数値が、基本軸(55)を設けた測定による角度の数値となり、靴底踵端部が摩耗した状態の靴底(1)の最大摩耗部の位置又は欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置として測定することを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法になる。
また、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法を以下に記す。
靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部を上記0136段落記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法にて測定し、欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵部に成形型(84)又は型枠(67)にて、靴底補修剤を板状又は傾斜状の補強部に硬化形成する靴底(1)の修理方法であって、靴底補修剤と、靴底踵部の欠損予測部(65)又は欠損部(16)の形状に対応した大きさの型枠(67)又は粘着フィルム、粘着シート又は粘着テープのうちいずれかの粘着材にて単層又は複数層に製作した成形型(84)と、型枠(67)は、鉄、銅、ステンレス又は陶磁器を含むいずれかの材質からなる型枠(67)又は弾性体の型枠(67)からなることと、最大摩耗部の位置の角度の数値と、欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置の角度を測定する位置測定ゲージ(48)と、を用意することと、最大摩耗部の位置の角度の数値が未測定の場合、既に摩耗又は欠損した靴底踵部の最大摩耗部の位置の角度を位置測定ゲージ(48)にて測定する第一ステップと、欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵部に測定した角度の数値を欠損予測部(65)又は欠損部(16)の最大摩耗部の位置として印を付ける第二ステップと、成形型(84)又は型枠(67)には補強部の中心となる印があることと、中心となる印と、最大摩耗部の位置の印と、を合わせて位置決めを行い靴底(1)に成形型(84)又は型枠(67)を貼付する第四ステップと、成形型(84)又は型枠(67)の補強部を硬化形成する靴底面(61)に靴底補修剤を塗布し、塗布面を均す第五ステップと、靴底補修剤を硬化させ補強部を記硬化形成する第六ステップと、成形型(84)又は型枠(67)を靴底(1)から剥離するステップと、を含むことを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法になる。
また更に、靴底補修剤として熱硬化型靴底補修剤(4)を使用する場合は、ドライヤーを用意することと、成形型(84)又は型枠(67)はドライヤー(6、14)の熱風温度に耐え得る材質からなることと、成形型(84)は粘着材であるマスキングテープ(19)にて成形型(84)を製作することと、上記第六ステップに於いて熱硬化型靴底補修剤(4)にドライヤー(6、14)の熱風を当てて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて板状又は傾斜状の補強部を硬化形成することを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法になる。
また更に、型枠(67)の一例として、靴底(1)の欠損部(16)又は靴底(1)の地面と接触する靴底部分に靴底補修剤を型枠(67)にて板状又は傾斜状の補強部を硬化形成し型抜きする型枠(67)であって、型枠(67)は弾性体からなり靴底踵部又は、靴前底の靴底面の形状に対応した形状であることと、靴底踵部又は、靴前底の靴底面(61)にて当てて貼付又は固定して使用する型枠(67)であることと、最大厚み部が15ミリ以内であることと、靴底補修剤として熱硬化型靴底補修剤(4)を使用する場合はドライヤーの熱風温度に耐え得る材質の弾性体からなる型枠(67)になることを特徴とする靴底補修剤を硬化形成する型枠(67)になる。
図82(a)で示すように靴(60)の模式図になる。図82(b)で示すように、摩耗による欠損部(16)がある靴底踵部の長手方向に靴底踵部が左右対称となる中心線を靴底踵部の靴底面(61)に印となる線を引く。図82(c)で示すように、これから摩耗による欠損予測部(65)の靴底踵部の長手方向に靴底踵部が左右対称となる中心線(47)を靴底踵部の靴底面(61)に印となる線を引く。図82(b)と同様になる。図82(c)で示す靴底踵部の長手方向に垂直となるように定規にてA又はBで示す1箇所又は2か所測定し、中心となる交点から中心線(47)を引く。図83(b)、図83(c)で示すように、上記0136段落にて記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法によりあらかじめ摩耗している別の靴底(1)にて測定した最大摩耗部の位置を示す角度の数値を、これから摩耗する靴底(1)に最大摩耗部の位置を示す印(66)として水性のボールペン(40)などで最低限分かるように靴底側面又は靴底面(61)に印す。また測定には2つの定規を利用して1つの定規Aを位置測定ゲージ(48)として靴底踵部の靴底面(61)に対して水平に置き、定規Aに対して垂直に靴の踵後方側面(58)の靴底踵部の欠損部(16)における最大摩耗高さ(57)にもう一つの定規Bを当てる。最大摩耗高さ(57)から靴底面(61)に水平に置いた定規Aに向けて垂直に交わる交点(62)の角度を測定する。更に一例として、位置測定ゲージ(48)を靴底面(61)に手で押さえ又はテープなどで固定し位置測定ゲージ(48)の分度器機能の表示部分を、欠損部(16)に付けた印に押さえ当てて角度が表示された線と、印とを合わせ角度を測定する一例もある。
また、測定の一例として図82(b)、図82(c)で示す靴底踵部が左右対称となる中心線(47)を引かなくても測定は可能になる。それから靴底面(61)の新品時の形状より目視にて摩耗している靴底踵部端部の欠損部(16)を確認し、欠損部(16)を含む靴底踵部の端部を斜めから欠損部(16)の欠損具合の形状を目視し、靴底踵部の靴底側面(58)から欠損部(16)となる最大摩耗高さ(57)の位置を測定し、ボールペン(40)などで靴底踵部の靴底側面(58)の最大摩耗部の高さ(57)の位置を最大摩耗部の位置を示す印(66)として靴底踵部面の端部曲線の最端に印を付ける。更に位置測定ゲージ(48)にて上記付けた印を測定する。靴底面(61)に水平に位置測定ゲージ(48)を当接し、欠損部(16)が靴底面(61)より大きく凹部になる場合や、測定が難しい場合は、位置測定ゲージ(48)を靴底面(61)に手で押さえ又はテープなどで固定し位置測定ゲージ(48)の分度器機能の表示部分を、欠損部(16)に付けた印に押さえ当てて角度の表示の線と、印とを合わせ角度を測定する一例もある。
更に位置測定ゲージ(48)の素材は、靴底に当接した時に靴底が見えやすい様に透明素材が好ましく透明素材の一例としてアクリル、PET樹脂などの素材でフィルム、シート、薄板などに印刷されたものを使用する。一例として図83(a)では厚み0.5ミリの透明素材のPET樹脂に手書きで表示したものを使用したが、印刷されたものがより好ましい。
図81で示すように、異形の靴底面(61)に半円線(53)から表示された部分も含め碁盤目(64)が表示され位置測定ゲージ(48)を当接した状態を示し、図82(b)、図82(c)で示すような靴底踵部の両幅ラインが平行の靴底形状や、左右対称となる形状部分があると、靴の種類を問わず位置測定ゲージ(48)にて測定が可能になるが、例外として靴底(1)が使用により変形した靴底(1)、位置測定ゲージ(48)に表示された半円線(53)の両端からの延長線(50)又は半円線(53)に重ね合わせられない靴底(1)で、靴底踵部の端部曲線又は両幅ラインが湾曲して反り返る形状の靴底(1)又は、凹凸形状(13)を有する靴底(1)などが例外として挙げられる。また図81で示すように、一例として靴が新品の状態で靴底踵部の端部曲線も異形の曲線になり、靴底踵部の両幅ラインも左右対称部分が無い実線で示す靴底面(61)もまれにある。この靴底(1)の場合、図81の位置測定ゲージ(48)の碁盤目(64)を基に、基準中心線(49)から左右対称の濃い灰色からなる碁盤目(64)を抽出する。図79(b)で示す図は、図81の位置測定ゲージ(48)の分度器機能を示す半円線(53)の両端からの延長線(50)を含めた色で表示した左右対称となる図81の位置測定ゲージ(48)の一部分からなる基本図形になり、上記基本図形から適合する最大の左右対称となる図形を異形の靴底(1)に当接した図81の位置測定ゲージ(48)から最大の左右対称の碁盤目(64)を抽出する。図81で示す靴底踵部の外縁形状の端部曲線に適合する半円線(53)が分かり難いので濃い灰色で半円線(53)からの円(53a)を二点鎖線にて表示する。基準中心線(49)から左右対称となる図79(b)で示す基本図形の曲率が異なる半円線(53)から適合又はより近い半円線(53)と、靴底(1)の外縁形状の最端部の端部曲線とを合わせ分度器機能を示す角度の線(52)にて欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置を示す印(66)を測定し、ボールペン(40)などで印を付ける。角度を示す目盛りの線(52)は、15度単位の等間隔で均等に配列されているが、1度~5度単位の表示が好ましい。碁盤目(64)は5ミリ角で表示されているが、線の色を変えて1cm角など、表示は様々変更可能である。図78、図79(a)、図80で示す角度を表す度数の数字(54)も表示されると好ましい。また、このような異形の靴底(1)に対応した図81の位置測定ゲージ(48)になると、測定個所も細かくなる為、表示される線もミリ単位の表示が多くなるが、表示された目盛りの線が増加する程、測定の精度が高くなるが視認により解り難くなる為、線、点線、破線などの目盛り、線の太さ、色彩による表示などの区別又は色彩の濃淡による表示の区別など図79(a)、図80で示す位置測定ゲージ(48)も一例として挙げられる。位置測定ゲージ(48)の使用の一例として、販売する靴底踵部のゴム成形品のパッケージなどに印刷され、購入した顧客が靴底踵部のゴム成形品の接着位置の位置決めを参考に使用する販売方法もある。また、この測定方法によれば上記例外を除き靴の種類を問わず測定できるが、遊び心を持って測定することが好ましい。
また、一例として、あらかじめ測定した最大摩耗部の位置の角度の数値にて電子機器により靴底踵部の底面画像による色彩、靴底面形状又は靴底外縁における画像認識によりオブジェクトの領域抽出又は輪郭抽出を行い、靴底踵部の欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置を抽出する方法や、歩行により接着接合した靴底踵部のゴム成形品の摩耗による状況による最大摩耗部の位置の確認及び経過状況の測定や、歩行により靴底の摩耗具合の変化を測定する。既に摩耗による欠損部(16)がある靴底踵部の底面画像を画像認識により色彩又は形状による平面形状における最大摩耗部の位置を抽出又は立体図、複数の画像から最大摩耗部の位置を抽出する方法なども考えられる。更に一例として電子機器により3次元の立体形状認識により靴底の摩耗による欠損部(16)の3次元形状の抽出により欠損部(16)に適合するゴム成形品、補強パーツの選択、又は欠損部(16)を3次元形状の製造による補強部品の修理や、最大摩耗部の位置の測定などの方法も挙げられる。
図78、図79(a)、図80で示すように、靴底踵部の摩耗による最大摩耗部の位置又は、これから摩耗による欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置を測定する靴底踵部の位置測定ゲージ(48)であって、板状、シート状又はフィルム状のいずれかの形状からなる透明素材であることと、靴底踵部の形状に基づいた形状であって、分度器機能を備えることと、長手方向と短手方向を有するゲージであることと、長手方向に基準中心線(49)を設け、基準中心線(49)を基準として左右対称となる多数の直線の目盛りが表示されていることと、基準中心線(49)から直交する直線が分度器機能の基線となることと、基線と前記基準中心線(49)の交点(51)を中心として曲率が異なる多数の半円線(53)が等間隔に表示されていることと、分度器機能は、最大摩耗部の位置と交点(51)を結ぶ線と、交点(51)と基線を結ぶ線と、の交差する線の角度を測定する分度器機能であることを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)になる。
更に、靴底(1)の長手方向に靴底踵部の面積が略左右対称となる中心線の基本軸(55)を設けた測定方法にて使用する位置測定ゲージ(48)であって、位置測定ゲージ(48)による測定方法は、位置測定ゲージ(48)の長手方向を、靴底(1)の前記長手方向の靴底踵部に当てて、位置測定ゲージ(48)に表示された基準中心線(49)を基準として左右対称となる多数の直線の目盛りにて、位置測定ゲージ(48)表示の基準中心線(49)の印を靴底踵部の靴底(1)の面積が略左右対称となる位置に合わせる第一ステップと、基線と基準中心線(49)の交点(51)を中心として曲率が異なる多数の半円線(53)から靴底踵部の外縁と、より近い半円線(53)と、を重ね合わせた状態を基本軸(55)とする第二ステップと、基本軸(55)の状態にて半円線(53)の分度器機能の角度の目盛りの線になる最大摩耗部の位置と交点(51)を結ぶ線と、靴底踵端部が摩耗した状態の靴底踵端部の靴底側面(58)の最大摩耗高さ(57)の部位の位置から靴底面(61)に直交する垂線(56)の交点(62)、又は最大摩耗高さ(57)の部位の位置と、を重ね合わせた角度の目盛りの数値を測定する第三ステップと、第三ステップで測定した角度の数値が、基本軸(55)を設けた測定による角度の数値となり、靴底踵端部が摩耗した状態の靴底(1)の最大摩耗部の位置又は欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置として測定することを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)になる。
図78で示すように、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)は分度器機能を備え5ミリ単位で直線の目盛りが等間隔に表示されているが、1ミリ単位の表示も一例として挙げられる。図80で示すように、図78の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)に基準中心線(49)から垂直であって縦横に等間隔となる碁盤目(64)状の線を表示し、半円線(53)が示す半円形状にも同様に基準中心線(49)及び分度器となる基線から垂直な縦横に等間隔となる碁盤目(64)状を表示する一例になる。上記縦横に等間隔となる碁盤目(64)状の線の太さを細く表示し、点線や破線、線の色彩などを用いて表示した一例になる。更に点線、破線などの目盛り、線の太さ、色彩による表示などの区別又は色彩の濃淡の変更は可能になる。また、図79(a)で示すように位置測定ゲージ(48)の基準中心線(49)から垂直であって縦横に等間隔となる碁盤目(64)状の線を表示することも一例として挙げられる。更に線の色彩又は透明素材の位置測定ゲージ(48)に図79(a)で示すように彩色を施す一例になり、分度器機能を備えた半円線(53)と、靴底踵部の外縁形状の端部曲線と、を重ね合わせ適合又はより近い靴底踵部の外縁形状の端部曲線を合わせる。更に曲率が異なる半円線(53)により接着接合する補強用のゴム成形品の大きさも判断が可能になる一例も挙げられる。また、半円線(53)の両端からの延長線(50)に基準中心線(49)を基準として等間隔に平行となる多数の長手方向に直線の目盛りが表示されている。
図84(b)で示すように、靴底(1)に靴底踵部の左右対称となる中心線(47)と角度の線(69)を引いたが、図85(a)で示す型枠(67)の位置決めを行うには好ましくは上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引いた方が良いが、上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引かずに、図84(b)で示す、最大摩耗部の位置を示す印(66)と、型枠(67)の中心線の端とを合わせ、型枠(67)を靴底(1)に貼付する一例もある。図83(b)で示すように、靴底踵部の靴底(1)に当接した位置測定ゲージ(48)をひっくり返し、最大摩耗部の位置を示す印(66)を角度の目盛りから靴底側面に文房具のボールペン(40)や鉛筆などで印を付けた状態を示す写真図になる。図83(a)で示す写真図の場合、位置測定ゲージ(48)を一部手で押さえ位置測定ゲージ(48)を固定したまま靴底(1)の欠損予測部(65)の位置を示す角度の目盛りから最大摩耗部の位置を示す印(66)と、位置測定ゲージ(48)の基準中心線(49)から直交する分度器機能の基線の交点(51)の印を付けることも可能になる。図83(b)で示す写真図も図83(a)で示す写真図と同じ状態の写真になり、撮影の角度が違うが必ずしも靴底形状に位置測定ゲージ(48)に表示された線が適合するわけではない為、位置測定ゲージ(48)表示の線と、より近い線とを合わせることになる。また、ビジネスシューズは黒色が多い為、位置測定ゲージ(48)の線の色は特に定めがない。例えば線の色が白色で表記されると黒色のビジネスシューズを測定するには視認により分かり易い。ビジネスシューズ以外にスニーカーやウォーキングシューズなど様々な靴底踵部の靴底面(61)に対応できるように、位置測定ゲージ(48)表示の形や、色彩、線のパターンなど変更が可能になる。図83(a)で示すように、実際に試験的に透明素材からなるサンデーPET0.5~3ミリの厚みの板から0.5ミリの透明の板(アクリサンデー株式会社 サンデーPET 材質 PET樹脂)にて製作した位置測定ゲージ(48)になるが、素材、厚みは変更可能である。また一例として修理店などでの修理の提供では、透明素材からなる透明の板状の定規として位置測定ゲージ(48)が使用される事や、他の用途としては、板状の定規又は、補強用のゴム成形品(86)を包装するパッケージ資材又は接着剤、紙やすりなども含むパッケージ資材として透明素材又は半透明のシート状やフィルム状の素材にて包装資材に板状の定規の代用として位置測定ゲージ(48)の印字、図形部分を印刷された包装資材を利用する方法も一例として挙げられる。
図84(a)で示すように、最大摩耗部の位置を示す印(66)を文房具のボールペン(40)や鉛筆などで印を付けた状態を示す写真図になる。図84(b)で示すように、靴底踵部の外縁形状の端部曲線を位置測定ゲージ(48)の分度器機能を備えた基線と前基準中心線(49)の交点(51)を中心として曲率が異なる多数の等間隔に表示された半円線(53)から適合又は、より近い靴底踵部の外縁形状の端部曲線を重ね合わせ、重ね合わせた状態を保ちながら、位置測定ゲージ(48)の基準中心線(49)の印を靴底踵部の靴底の面積が略左右対称となる位置に合わせ、基本軸(55)を設けた状態で、位置測定ゲージ(48)の基準中心線(49)から直交する分度器機能の基線の交点(51)となる位置の靴底面(61)に印を付ける。位置測定ゲージ(48)により測定した靴底面(61)の最大摩耗部の位置を示す印(66)と、上記交点(51)となる印とを、文房具のボールペン(40)や鉛筆などを使用し線にて繋げた状態を示す線になり最大摩耗部の位置を示す角度の線(69)とする。
図85(a)で示すように、靴底踵部の欠損予測部(65)の位置に靴底補修剤(44)を型抜きする型枠(67)に表示された中心の線(70)と、上記靴底面(61)に設けた最大摩耗部の位置を示す角度の線(69)と、を合わせ靴底(1)に型枠(67)を固定する。また型枠(67)による靴底補修剤(44)が硬化後に靴底(1)より外にはみ出ないような位置に型枠(67)を固定する。また靴底外側の形状より1ミリ~5ミリ位靴底内側に入った位置に靴底補修剤(44)による補強部の形成が好ましい。上記位置に補強部の形成が出来るように靴底面(61)の最大摩耗部の位置を示す印(66)に更に1ミリ~5ミリの位置を示す印も一例として挙げられる。上記印を確認しながら型枠(67)を靴底面(61)にマスキングテープ(19)などで貼付し固定する。
図85(b)で示すように、靴底踵部の靴底面(61)に固定された型枠(67)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入する。塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均すステップと、均すステップは、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)は、板状、シート状、フィルム状、厚紙状又は棒状のいずれかの形状からなるヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。上記補強部を均す進行方向の補強部の幅は、補強部の靴底面(61)になる平面上の図形が様々になり、ヘラ又はヘラと同等品(81)にて均した時に、余分な靴底補修剤(44)又は熱硬化型靴底補修剤(4)がヘラ又はヘラと同等品(81)の両端又はヘラの上から均した型枠(67)又は成形型(84)の補強部を形成する凹部にはみ出ないようにする。直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて凹部の補強部を均す方法は、ヘラ又はヘラと同等品(81)の直線部を型枠(67)又は成形型(84)に当てながら補強部を形成する凹部の外側から進行し、ヘラ又はヘラと同等品(81)の直線部を、型枠(67)又は成形型(84)に略当てた状態を保ちながら凹部の補強部に進入し、凹部の補強部から凹部の補強部が無い部分まで進行するまでの間、凹部の補強部上を均すヘラ又はヘラと同等品(81)の凹部の補強部に接する部分の直線部は、凹部の補強部に接する部分の凹部の補強部の外縁の2点を結ぶ直線より長いことが特徴になる。一例として小さい塗布面には棒状の爪楊枝(9)の直線部の利用や、箸の直線部の利用が可能になる。更に塗布面の大きさにより、塗布面の大きさに対応した直線部と平面部を有する板状、シート状、フィルム状のヘラと同等品(81)の固形物になり、ヘラと同等品(81)の固形物は、包装資材、手軽に入手し易い文具類、工作資材などを利用する方法もある。一例としてここでは使用するヘラと同等品(81)は、厚さ0.5ミリの板状の透明の板になる。ここでは、(アクリサンデー株式会社 サンデーPET 材質 PET樹脂)をカッターナイフで切断し使用する。厚みは0.5~3ミリまであるが、ここでは、0.5ミリを使用する。更に一例として(セメダイン株式会社製 シューズドクターN ポリウレタン系クツ補修剤)のパッケージとして使用された厚紙状の包装資材を長方形にカッターナイフにて切り抜き直線部と平面部を利用して塗布面を均す一例も挙げられる。今回は透明素材のPET樹脂からなる板を使用したが、成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底(1)の修理方法に於いて使用する板状、シート状、フィルム状、厚紙状又は棒状のヘラと同等品(81)の固形物は、厚み、素材、色彩は変更可能である。これから以下の段落で記載された成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法にて使用する塗布面を均すステップと、塗布面を均すヘラ又はヘラと同等品(81)は上記記載と同様になる。
また今回は型枠(67)が板状の弾性体であるエラストマーの材質になるが、靴底補修剤(44)を熱硬化型靴底補修剤(4)にした場合の型枠(67)は耐熱素材であることが好ましい。また通常の靴底補修剤(44)は既定の硬化時間、気温、湿度が必要になり今回塗布したペースト状の靴底補修剤(44)の(セメダイン株式会社製 シューズドクターN ポリウレタン系クツ補修剤)の場合、気温23℃、湿度50%肉盛り厚2ミリで24時間、静置することを使用方法としている。今回塗布した板状のエラストマーの型枠(67)は(株式会社大創産業 「捺印マット」ミニ2枚入り 厚さ約2.5ミリ)になり室温20℃前後で24時間静置したものになる。靴底補修剤(44)を型枠(67)の靴底面(61)に研磨材(45)を付着させた補強部(71)になるが、靴底面(61)に研磨材(45)を付着させるまでのステップは、熱硬化型靴底補修剤(4)も同様になる。図85(b)で示すように、型枠(67)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。このままの状態で24時間上記の条件下で静置すると硬化する。硬化後は靴底(1)に固定された型枠(67)を靴底踵部の靴底(1)から剥離すると、靴底補修剤(44)による靴底踵部の型枠(67)による線対称の形状からなる板状の補強部の硬化形成になる。またここでは厚みが3ミリの板状のエラストマーの型枠(67)を使用したが、熱硬化型靴底補修剤(4)の使用の場合は、型枠(67)はドライヤー(6、14)の熱風にも耐え得る耐熱性のある素材が好ましく熱硬化型靴底補修剤(4)の使用による形成は、ドライヤー(6、14)の熱風による熱硬化の方法になり硬化時間がより速い。図92(b)で示すように、型枠(67)を再利用する為、靴底補修剤(44)が付着しても直ぐに剥がれるように表面と切り抜きの切断面にハンドクリームを塗布する。一例として家庭にある身近なハンドクリームを塗布したが、型枠(67)の表面に簡易的な膜を作る為の物であってハンドクリームに限らない。
成形型(84)又は型枠(67)の靴底補修剤(44)が靴底面(61)に板状又は傾斜状の補強部を硬化形成することと、靴底補修剤(44)を成形する粘着材である粘着フィルム、粘着シート、粘着テープのうちいずれか1つの粘着材にて単層又は複数層に製作した成形型(84)は、粘着材である粘着フィルム、粘着シート、粘着テープの厚みにて靴底補修剤(44)が硬化形成後の靴底面(61)から突出する高さを調整し、板状の成形型(84)及び型枠(67)の厚みは20ミリまでとする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法になる。図86(a)で示すように、靴底補修剤(44)を均した状態を示す。また靴底補修剤(44)の塗布面の厚みが2~3ミリ以上になる場合は、2~3ミリを塗布後、硬化させて更に靴底補修剤(44)を積み重ね塗布を繰り返す方法も一例として挙げられる。
図86(b)で示すように、研磨材(45)(株式会社MonotaRO ブラスト研磨材 GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当 硬度5.5(新モース)500~550HV(ピッカーズ硬度)比重2.55)を靴底補修剤(44)に上から振掛けるように付着させる。ここではガラスが球体となるガラスビーズを使用する。更に粒度も様々あり、粒度120、粒度240で試したが粒度が荒くなるほど硬化後のザラザラした感じはあるが、株式会社MonotaRO製のガラスビーズでは、粒度320相当が好ましい。その他ガラス素材からなる材料での使用はこの限りではない。この付着させた状態のまま上記条件下にて24時間静置する。また、研磨材(45)の使用時の安全対策は、新聞紙や大きめのペーパータオルなどの上で作業を行い、ニトリル手袋など手にフィットする手袋を着用し、保護具として粉塵マスク、保護メガネの着用が望ましい。靴底補修剤(44)に研磨材(45)を振掛け後、他の作業をする場合、研磨材(45)が付着したディスポ手袋(4a)は零れ落ちないように破棄するのが望ましい。その他段落にて使用する研磨材(44)の扱いも同様になる。
図87(a)で示すように、型枠(67)や靴底補修剤(44)の上に余分に付着した研磨材(45)を静かに新聞紙や、大きめのペーパータオル又はごみ袋の中で静かに払落し、靴底面(61)に固定した型枠(67)を剥離する。上記0148段落記載の研磨材(45)の使用時の安全対策と同様になる。また型枠(67)を靴底(1)から剥離後、ニトリル手袋を着用したまま靴底(1)を軽く水洗いすると水性ボールペンで線を引いた印もなくなる。その他段落にて使用する研磨材(45)の扱いも同様になる。図87(a)で示すように、欠損予測部(65)にスリップ防止の補強部(71)を示す。靴底踵部の摩耗による欠損予測部(65)にペースト状の靴底補修剤(44)にて型抜きする型枠(67)の使用による線対称の形状からなる板状の補強部の硬化形成になる。また尚且つ凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理の完成になる。図87(b)は図87(a)を靴底踵端部の側面から斜めに目視した拡大写真図になる。
図88(a)、図88(b)で示すように、図87(b)で示す補強部の表面の一部を更に約250倍率の拡大写真になる。図88(b)で示すように、図87(b)で示す写真のA-A線断面図の一部分になり補強部の表面部分の一部を特徴とした約250倍率の拡大写真になる。靴底面(61)に塗布した靴底補修剤(44)の基準面となる表面に研磨材(45)を付着させて靴底補修剤(44)に研磨材(45)が不定形に埋め込まれた状態であって、低段部と突起した状態の研磨材(45)の球体が凹凸面形状を形成し、靴底補修剤(44)の基準面となる表面が滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)になる状態を示す写真図になる。表面を指で触ると少しザラザラした感触になる。上記0148段落記載のブラスト研磨材(45) GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当を使用した補強部になる。
図89(d)で示すように、靴底踵部の靴底面(61)に粘着材である養生用のマスキングテープ(19)にて熱硬化型靴底補修剤(4)の成形型(84)を製作し靴底(1)に板状の補強部を硬化形成し、成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。上記0135段落記載の凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法はないが、上記0133段落記載、0134段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。図83(a)で示す位置測定ゲージ(48)を使用する上記0133段落記載~0147段落記載の図86(a)で示す成形型(84)に靴底補修剤(44)を均した状態までと同じ靴底の修理方法になり、使用する靴底補修剤(44)が、熱硬化型靴底補修剤(4)となり、型抜きする成形型(84)が耐熱性のある養生用のマスキングテープ(19)にて製作した成形型(84)になる。図89(a)で示すように、カッターマットに板状の補強部になる厚み分のマスキングテープ(19)を積み重ね、靴底踵部の端部曲線を外側形状に沿って線を引き作図する。ここで使用するマスキングテープ(19)(株式会社MonotaRO マスキングテープ 18m テープ厚さ0.083ミリ 黄色 和紙 接着剤アクリル系 耐熱温度120℃ 主な用途 一般塗装 車両用塗装 粘着力(N/10mm)1.8 引張強度(N/10mm)32.4)を使用する。テープ幅は6ミリ~60ミリまであるが、60ミリ幅を使用する。また、下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図89(a)で示すように、マスキングテープ(19)に作図した靴底踵部の端部曲線に中心となる中心線を引き、その中心線に補強部の中心が形成できるように成形型(84)を作図する。写真図で示すようにお菓子の型枠(83)のハート型、小を利用して作図する一例になる。使用するお菓子の型枠(83)は(株式会社大創産業 「かわいい抜型 4個組 ハート型(大、中、小)丸型」になる。
図89(b)で示すように、靴底踵部の靴底面(61)の長手方向に靴底踵部が左右対称となる中心線(47)を引く。図82(c)で示す図と同様に、靴底踵部の長手方向に垂直となるように定規にてA又はBで示す1箇所又は2か所測定し中心となる交点から中心線(47)を引く。
図89(c)で示すように、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)を靴底踵部の靴底面(61)に当接する。上記0138段落記載と0144段落記載の位置測定ゲージ(48)による測定と同様になる。あらかじめ摩耗している別の靴底(1)にて測定した最大摩耗部の位置を示す角度の数値をこれから摩耗する靴底(1)に、図90(d)で示す最大摩耗部の位置を示す印(66)を靴底(1)又は靴底側面に印付ける。
図89(d)で示すように、靴底踵部の欠損予測部(65)の位置にマスキングテープ(19)にて形成した成形型(84)の中心線と、最大摩耗部の位置を示す角度の線(69)と、を合わせて貼付し固定する。図89(b)で示す中心線(47)を引き、位置測定ゲージ(48)を靴底(1)に当てて測定するが中心線(47)を引かなくても測定は可能になる。図89(d)で示すように、靴底(1)に靴底踵部の左右対称となる中心線(47)と角度の線(69)を引いたが、図89(d)で示す成形型(84)の位置決めを行うには好ましくは上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引いた方が良いが、上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引かずに、図90(d)で示す、最大摩耗部の位置を示す印(66)と、成形型(84)の中心線の端とを合わせ、成形型(84)を靴底(1)に貼付する一例もある。
図90(a)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品にて塗布面を均す。ここで使用するヘラ又はヘラと同等品(81)は、サンスター技研株式会社製「くつ底補修材」の箱型のパッケージとして使用された厚紙状の包装資材を鋏や、カッターナイフで展開し、2つの大きな長方形と一つの折り目を利用して山折りに折り重ね直線部と平面部を利用して板状の厚紙にて塗布面を均す一例も挙げられる。
図90(b)で示すように、塗布した補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)の板状の薄板にて塗布面を均し終えた状態になる。その後ドライヤー(6、14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。
図90(c)で示すように、靴底踵部の摩耗による欠損予測部(65)にマスキングテープ(19)の成形型(84)にて熱硬化型靴底補修剤(4)による塗布面を工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化させる。図90(d)で示すように、靴底(1)に貼付し、固定していたマスキングテープ(19)の成形型(84)を靴底(1)から剥離して熱硬化型靴底補修剤(85)による靴底踵部の摩耗による欠損予測部(65)に線対称の形状からなる板状の補強部を硬化形成し完成になる。
図91(a)、図91(b)、図91(c)、図91(d)、図92(a)、図92(b)、図92(c)、図92(d)、図92(e)、図93(a)、図93(b)、図93(c)、図93(d)、図94(a)、図94(b)、図94(c)、図94(d)、図95(a)、図95(b)、図95(c)、図95(d)で示すように、上記0133段落記載~0139段落記載と同様になり、使用する靴底踵部の位置測定ゲージ(48)、更に靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の測定方法により靴底踵部のこれから摩耗する欠損予測部(65)を位置測定ゲージ(48)の測定により位置決めを行い、成形型(84)又は型枠(67)にて欠損予測部(65)に補強部を形成する靴底踵部の位置測定ゲージ(48)と成形型(84)又は型枠(67)を使用する靴底の修理方法になり、更に凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を熱硬化型靴底補修剤(4)に付着させて硬化形成する成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図91(a)、図91(b)、図91(c)で示すように、これから摩耗する靴底(1)に位置測定ゲージ(48)を当接し、あらかじめ摩耗している別の靴底(1)にて測定した最大摩耗部の位置を示す角度の数値をこれから摩耗する靴底(1)に最大摩耗部の位置を示す印(66)を靴底(1)に付ける。図82(c)で示す中心線(47)を引き、位置測定ゲージ(48)を靴底(1)に当てて測定するが中心線(47)を引かなくても測定は可能になる。図91(c)で示すように、靴底(1)に靴底踵部の左右対称となる中心線(47)と角度の線(69)を引いたが、図91(d)で示す型枠(67)の位置決めを行うには好ましくは上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引いた方が良いが、上記中心線(47)と角度の線(69)を靴底(1)に引かずに、図91(b)で示す、最大摩耗部の位置を示す印(66)と、型枠(67)の中心線の端とを合わせ、型枠(67)を靴底(1)に貼付する一例もある。図92(a)で示すように、型枠(67)を靴底(1)に位置決めを行うが、形成する補強部が靴底(1)から出ないように図91(c)で示す角度の線(69)又は最大摩耗部の位置を示す印(66)の靴底端部から2~3ミリ程内側に印を付け、この印に合わせて型枠(67)の中心線(70)にて図92(a)で示す位置決めを行うのが好ましい。更にマスキングテープ(19)にて型枠(67)を靴底(1)に貼付し固定する。図91(d)で示す型枠(67)は、上記記載の厚さ2.5ミリ(販売元、株式会社マモル、トーヨーリバックソール 2.5ミリ、ゴム硬度A60~A65 弾性体)の補強用の板状のゴム板(35)を使用し、厚み約2.5ミリの板状の補強部を型抜きする型枠(67)を製作する。一例として半楕円の形に形成したが、好みの形に形成した物を使用する。型枠(67)の製作はカッターマットの上でカッターナイフにて数回に分けて切り抜くとゴムが柔らかい為、綺麗な切断面で切り抜くことが可能になる。靴底(1)に型枠(67)を貼付する際は型枠(67)の裏面に数カ所、両面テープを貼付すると好ましい。図92(b)で示すように、ハンドクリームを塗布し馴染ませる。型枠(67)を再利用する為、熱硬化型靴底補修剤(4)が付着しても直ぐに剥がれるように表面と切り抜きの切断面にハンドクリームを塗布する。一例として家庭にある身近なハンドクリームを塗布したが、型枠(67)の表面に簡易的な膜を作る為の物であってハンドクリームに限らない。図92(c)で示すように、型枠(67)の凹部の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図92(d)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を爪楊枝(9)などで全体に広げ均す。図92(a)の型枠(67)の靴底面(61)で示すように、補強部を形成する靴底(1)が凹凸形状(13)からなる靴底面(61)になり、熱硬化型靴底補修剤(4)による家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化させて補強部を形成するが、靴底面(61)の凹凸形状(13)の凹部のわずかな部分に熱硬化しないまま熱硬化型靴底補修剤(4)がペースト状として残る場合がある。図92(e)で示すように、定規(74)の上部の黒部分が「トーヨーリバックソール」の裏面になり、定規(74)の下部の黒部分がトーヨーリバックソールの表部分になる。この「トーヨーリバックソール」にて上記同条件の型枠(67)を表面、裏面それぞれに設置し、上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)にて補強部を形成した事例では、図93(a)で示すように家庭用ドライヤー(6)をDRYのスイッチ位置にて吹き出し口から塗布面まで約1.5cmの距離で熱風を当てて「トーヨーリバックソール」の表面、裏面それぞれ3分30秒以上温めた結果、熱硬化型靴底補修剤(4)による補強部が硬化形成された。実際に図92(a)で示す凹凸形状(13)がある靴底面(61)に補強部を形成した場合、上記家庭用ドライヤー(6)にて上記同条件で行ったところ6分以上温めた結果、靴底面(61)の凹凸形状(13)の凹部も含め熱硬化型靴底補修剤(4)による補強部が硬化形成された。図92(a)で示す凹凸形状(13)がある靴底面(61)の場合、上記家庭用ドライヤー(6)にて上記同条件による熱硬化を数回に分けて行う方法もあり、2回に分けて行う事例を記す。熱硬化を1回にする場合は、塗布作業を一部省略する方法になる。
図93(a)で示すように、家庭用ドライヤー(6)をDRYのスイッチ位置にて吹き出し口から塗布面まで約1.5cmの距離で2分30秒以上温めた結果、図93(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)が熱硬化した。塗布量にもよるが型枠(67)の凹部の補強部を形成する補強部の大きさは図101(a)で示す楕円形の長径(88)約50ミリ、全長(89)、約20ミリになる。図93(c)で示すように、1回目の熱硬化を終えた熱硬化型靴底補修剤(21)になり型枠(67)から外れ、この時に硬化形成された補強部が全て硬化されているか確認し、指や手で補強部を押さえ、熱硬化された熱硬化型靴底補修剤(21)の隙間からペースト状の熱硬化型靴底補修剤(4)が出てこないか確認する。好ましくは硬化形成された補強部の外周を家庭用ドライヤー(6)にて再度熱風を当てて硬化不十分個所が無いようにする。図93(d)で示すように、2回目の熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図94(a)で示すように、爪楊枝(9)などで全体に広げ均す。図94(b)で示すように、型枠(67)の凹部の補強部を形成する靴底面(61)に型枠面から少し膨らむ程度の塗布量で熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。
図94(c)で示すように、型枠(67)の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。ここで使用する透明の板は、一例として厚さ0.5ミリの透明の板になる。図94(d)、図95(a)で示すように、型枠(67)の補強部を形成する塗布面を均した状態になる。塗布面を均した状態から図95(b)で示すように、研磨材(45)(株式会社MonotaRO ブラスト研磨材 GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当 硬度5.5(新モース)500~550HV(ピッカーズ硬度)比重2.55)を熱硬化型靴底補修剤(4)に上から振掛けるように付着させる。図95(c)で示すように、研磨材(45)を約5~30分間付着させた後に、熱硬化型靴底補修剤(4)に不定形に埋め込まれ付着した研磨材(45)以外を静かに除去した状態で研磨材(45)を付着させた状態の硬化前の熱硬化型靴底補修剤(75)になる。図95(d)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。上記と同条件で行うと2分30秒以上温めた結果、成形型(84)の熱硬化型靴底補修剤(76)が靴底面(61)に線対称の形状からなる板状の補強部を硬化形成する。
図96(a)で示すように、靴底(1)から型枠(67)を剥離する。補強部の真下に見えるのが両面テープになる。図96(b)で示すように型枠(67)を曲げると付着して硬化した熱硬化型靴底補修剤(4)が剥がれ易い。図96(c)、図96(d)で示すように、硬化形成した補強部に型枠(67)も柔らかい材質の弾性体からなる板状のゴムでスムーズにはまる。図97(a)、図97(b)、図97(c)で示すように、板状のスリップ防止の凹凸面形状のポイント部(76)となる補強部の完成になる。今後歩いてポイント部(76)が部分的に摩耗した場合などの部分的な修繕にも上記と同様の修理方法により有効になる。更にスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)が無い場合の補強部も、図95(a)の状態で上記同様に家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させると板状の補強部が硬化形成される。
図98(a)、図98(b)、図98(c)、図98(d)、図98(e)、図98(f)、図99(a)、図99(b)、図99(c)、図99(d)、図99(e)、図99(f)、図100(a)、図100(b)、図100(c)、図100(d)、図100(e)、図100(f)、で示すように、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の測定方法により靴底踵部のこれから摩耗する欠損予測部(65)を位置測定ゲージ(48)の測定により位置決めを行い、下記0165段落記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法により修理を行うが、靴底の修理方法、ゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法、ゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)にて使用する補強用のゴム成形品をそれぞれ用いて修理を行う。靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法は上記0136段落記載、0138段落記載、0139段落記載と同様になり、靴底の修理方法、ゴム板からゴム成形品を製造する靴底の修理方法は、上記0090段落記載~0103段落記載と同様になり、ゴム板からゴム成形品を製造する補強用のゴム成形品は、上記0113段落記載と同様になり、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)にて使用する補強用のゴム成形品は、下記0169段落記載~0173段落記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)にて使用する補強用のゴム成形品になる。更に下準備は上記0035段落記載と同様になる。
以下に靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法を記す。中心線から線対称の形状からなる補強用のゴム成形品(86)にて補強を行う靴底の修理方法になる。補強用のゴム成形品(86)は、ゴム成形品を製造する場合と、既製品の補強用のゴム成形品(86)にて補強をする場合のどちらでもよい。靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)に補強用のゴム成形品(86)を接着接合する位置測定ゲージ(48)にて補強修理を行う場合は、補強用のゴム成形品(86)に左右対称となる中心を示す印(90)を設けるのが好ましい。中心を示す印が接着位置を示す印になる。また、一例として既製品の補強用のゴム成形品(86)を使用し中心の印が無い場合は定規などで測定して接着位置を示す印をボールペンなどで付ける。靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法の詳細は、靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部(16)を上記0141段落、上記0142段落記載のいずれかに記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による測定方法にて測定し、欠損予測部(65)又は欠損部(16)に補強用のゴム成形品(86)を接着接合する靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法であって、靴底踵部の欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵部の形状に対応した形状の弾性体の板状又は傾斜状からなる補強用のゴム成形品(86)と、接着剤と、最大摩耗部の位置の角度の数値と、欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置の角度を測定する位置測定ゲージ(48)と、を用意することと、最大摩耗部の位置の角度の数値が未測定の場合、既に摩耗又は欠損した靴底踵部の最大摩耗部の位置の角度を測定する第一ステップと、欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵端部に測定した角度の数値を欠損予測部(65)又は欠損部の最大摩耗部の位置として印を付ける第二ステップと、欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵端部と、補強用のゴム成形品(86)との少なくとも一方に接着剤を塗布し、これから摩耗による欠損予測部(65)又は欠損部(16)の靴底踵端部に、補強用のゴム成形品(86)の接着位置を示す印と、最大摩耗部の位置の印と、を合わせて補強用のゴム成形品(86)を靴底踵端部に接着接合する第三ステップを含むことを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法になる。
また更に、補強用のゴム成形品(86)を接着接合する靴底踵部に既に摩耗による欠損部(16)がある場合、上記第二ステップと上記第三ステップの間又は上記第二ステップと上記第三ステップの間と上記第三ステップの後に実行し、上記0033段落記載のいずれかの靴底の修理方法を含むことを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法になる。
また更に、補強用のゴム成形品(86)の平面の形状は、靴底踵部の端部の外縁の弧形状に適合又は近い形状を有し、弧形状に対応した半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺を有する形状であることと、平面の短手方向の正面から背面の半円状又は楕円状に向けて緩やかな傾斜部を備えた傾斜状又は板状の弾性体であることと、靴底面(61)との重合面になる接着面は平面形状又は靴底面(61)の形状に対応した弓状であることと、傾斜状の弾性体は半円状又は楕円状の辺の両端から中央に向けて緩やかに高くなり板厚が厚くなることと、接着位置を示す印があることと、傾斜状又は板状記弾性体の最大厚み部は15ミリ以内であることを特徴とする靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法になる。
図98(a)で示すように、紳士靴の既に履いて靴底踵部端部が少し摩耗している靴底踵部に最大摩耗部の位置を示す印(66)を付ける。靴底踵部を側面から見た時に図82(a)で示すように、最大摩耗高さ(57)の位置から最大摩耗部の位置を示す印(66)を靴底(1)に設けて位置測定ゲージ(48)を靴底(1)に当接し、上記印の角度を測定する。位置測定ゲージ(48)による測定方法は、上記0136段落記載、0138段落記載、0139段落記載と同様になる。靴底の中心線(47)をこの時点でまだ引いていないが測定は可能になる。補強用のゴム成形品を製造するのに靴底(1)に中心線(47)を引いて行なうが、測定前に中心線を引いてもどちらも良い。図98(b)で示すように、靴底端部曲線の先端形状から2~3cm位の箇所に中心線との垂線を引き、中心線から線対称の形状からなる図101(a)、図101(b)、図102(a)、図102(b)、図103(a)、図103(b)で示す補強用のゴム成形品(86)を製造する。今回は靴のサイズが大きい為3cmの所に垂線を引く(以下、下記0168段落まで補強用の傾斜状のゴム板(34)から製造する為、補強用の傾斜状のゴム成形品(3)になるが補強用のゴム成形品(86)と記す。)図98(c)で示すように、上記図82(a)で示す最大摩耗高さ(57)の位置から最大摩耗部の位置を示す印(66)になる。水溶性のボールペン(40)の印の為、最後の仕上げでは下準備にて使用した溶剤又は水洗いにてボールペンのインクを落とす。図98(d)で示すように、弾性体からなる補強用の傾斜状のゴム板(34)を左右対称となるように垂線に合わせる。ここでは、傾斜の最大厚み部が4ミリの傾斜ゴムになる「スタートースト」を使用し補強用のゴム成形品(86)を製造する。その他の傾斜ゴムの一例として「YGKコーナー」の傾斜の最大厚み部が3ミリの傾斜ゴム、又は板状のゴムになるが「トーヨーリバックソール」の厚み2.5ミリなどが家庭用の鋏でも容易に切断可能となり補強用のゴム成形品(86)になる。好ましくは傾斜状のゴム板から製造する中心線から線対称の形状からなる補強用のゴム成形品(86)の最大に板厚がある外縁部分の中心を示す印と、欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置(66)と、を合わせた修理になる。図98(e)で示すように、上記0129段落記載の図75(a)と同様になり、補強用の傾斜状のゴム板(34)に靴底(1)の欠損部(16)を含む靴底(1)をのせて靴底(1)の欠損部(16)の靴底側面外周に沿って筆記具の白のボールペン(40)にて線を引き傾斜状のゴム板(34)に補強用のゴム成形品(86)の外形線を作図し、欠損部(16)はボールペン(40)を靴底側面に当てて靴底側面の延長線上になるように線を引き補強用のゴム成形品(86)の外形線を上記0129段落記載と同様に作図する。図98(f)で示すように、鋏にて補強用のゴム成形品(86)の外形線を残すように外形線の内側を切断する。中心線から線対称の形状からなる補強用のゴム成形品(86)になる。補強用の傾斜状のゴム板(34)からの製造方法は、上記0093段落、0094段落記載と同様になる。
図99(a)で示すように、補強用のゴム成形品(86)と同等もしくは大きくなり靴底(1)の欠損部(16)を覆うアルミホイル(2)を靴底(1)の欠損部(16)に当ててその上に重ねるように補強用のゴム成形品(86)を当てる。図99(b)のL型差金で示すように靴底踵部側面から靴底面(61)に直角に当ててL型差金の内側空白部分が摩耗部になる状態を示す。製作した補強用のゴム成形品(86)が図101(a)で示すように、半楕円形の長径(88)から立ち上がる中心線(87)が全長(89)になり、今回製作した補強用のゴム成形品(86)の全長(89)が3cmになり、図99(b)で示すように、靴底(1)と欠損部(16)の境目に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布するのは難しい為、靴底(1)の欠損部(16)の境目より図99(c)で示す靴底端部の最大摩耗位置に近い個所で、尚且つ図99(d)で示すように、手で押さえても靴底面(61)よりはみ出ない位置に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。靴底(1)の材質により摩耗による欠損状況も変化し、必ずしも欠損部(16)と靴底面(61)との境目に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布するわけではなく、靴底(1)に接着接合する補強用のゴム成形品(86)に対応した位置に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図99(d)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)の上に熱伝導板であるアルミホイル(2)を当接し、更にアルミホイル(2)の上に弾性体である補強用のゴム成形品(86)の接着面を重ね、押さえ耐熱、防炎の手袋(30)で押さえたまま、手で圧着し隙間をなくして固定しながら家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風で靴底外周から十分に熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させて内側の硬化不十分箇所は、補強用のゴム成形品(86)を捲り、アルミホイル(2)が靴底(1)に貼付されている状態で、アルミホイル(2)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用のドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(2)から熱を放出させて上記熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。靴底の修理方法にて使用する上記0041段落記載の家庭用ドライヤー(6)又は上記0056段落記載の工業用のドライヤー(14)のどちらの使用でも良い。図99(e)、図99(f)で示すように、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が補強用のゴム成形品(86)と接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成し、アルミホイル(2)を靴底(1)から剥離する。また熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)に凹凸部分が出来てしまった場合や不足部分がある場合は、図99(e)、図99(f)の二点鎖線の円で示す凹形状部に埋めるように少量、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布し、再度アルミホイル(2)を補強用のゴム成形品(86)との間に介在させ、熱硬化型靴底補修剤(4)を補強用のゴム成形品(86)で蓋をするように手で押さえ熱硬化型靴底補修剤(4)の形状を整えアルミホイル(2)の上から熱硬化させて凹形状部を平面形状に整えた状態を示す写真になる。上記0124段落と同様になる。
図100(a)で示すように、靴底(1)を側面から目視した状態になるが熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が略平面形状になり補強用のゴム成形品(86)と接着可能な修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成する。図100(b)で示すように、靴底(1)の土台(7)を形成した靴底(1)と、補強用のゴム成形品(86)との接着面の少なくとも一方に接着剤を塗布し靴底(1)と接着接合する。補強用のゴム成形品(86)との接着面及び靴底(1)の土台(7)を形成した靴底(1)にサンドペーパーにて下処理後の塗布がより好ましく適量接着剤を塗布する。(販売元、株式会社カインズ、製造元セメダイン株式会社、品名「セメダイン3000GOLD JELLY」種類、化学反応型接着剤、成分、シアノアクリレート(85%)その他の成分(15%)合成樹脂、無機物、3g)を使用する。図100(b)で示すような塗布量の場合、位置決め後、直ぐに硬化する為、L型クランプにて固定する必要がないが手で押さえて固定するか平面形状部に補強用のゴム成形品(86)の全面が接地するように押さえる。完成後に歩行により補強用のゴム成形品(86)が摩耗し補強用のゴム成形品(86)を新品と交換する場合、接着剤を適度な量にて接着している方が剥がれ易く下準備が容易になる。図100(c)、図100(d)で示すように、最大摩耗部の位置を示す印(66)と、補強用のゴム成形品(86)の中心を示す印(90)と、を合わせて接着接合する。図100(d)で示すように、接着接合した土台(7)を形成した靴底(1)と、弾性体である補強用のゴム成形品(86)との間に残存する欠損部(16)の隙間部に、先の細い爪楊枝(9)又は先の細い好ましくは内口径1ミリ以上3ミリ以下のシリンジ(10)により熱硬化型靴底補修剤(4)を少しずつ奥まで塗布後、図100(e)で示すように、熱硬化前の熱硬化型靴底補修剤(4)を均等に整え工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図100(f)で示すように、完成になる(15)。完成後に歩行により補強用のゴム成形品(86)が摩耗し補強用のゴム成形品(86)を新品と交換する場合、図98(a)で位置測定ゲージ(48)にて測定した角度の数値の位置を靴底(1)に印を設け補強用のゴム成形品(86)の中心を示す印(90)とを合わせて接着接合する。また、同類の紳士靴を購入の際に位置測定ゲージ(48)にて測定した角度を参考に補強用のゴム成形品(86)を靴底踵部が摩耗する前に接着接合する一例もある。更に補強ゴムが接着接合していた新品の靴底(1)に、補強用のゴム成形品(86)を新品に交換する場合、摩耗した補強用のゴム成形品(86)を剥し靴底表面に付着した接着剤をなるべく靴底(1)と同等の平面にサンドペーパーにて均す。上記0035段落記載と同様に有機溶剤のアセトンを使用して硬化した瞬間接着剤を落とす一例も挙げられる。
図101(a)で示すように、靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部(16)に接着接合する靴底端部の補強用のゴム成形品(86)であって、傾斜状又は板状の弾性体からなり靴底(1)との接着位置を示す印があることと、靴底(1)との重合面になる接着面は平面形状又は靴底(1)に対応し弓状であることと、傾斜状又は板状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は15ミリ以内であることと、補強用のゴム成形品(86)の平面の形状は、靴底踵部の端部の外縁の弧形状に適合又は近い形状の半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺を有することと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)は、直状又は曲状の辺を有する正面から背面の半円状又は楕円状の辺に向けて緩やかな傾斜部を備えた傾斜状の形状であることと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は、背面の半円状又は楕円状の中央部になり、更に半円状又は楕円状の辺の両端から中央に向けて緩やかに高くなり、板厚が厚くなる半円状又は楕円状の辺の中心が最大厚み部になることを特徴とする靴底踵部の補強用のゴム成形品になる。図101(a)で示す補強用のゴム成形品(86)の半円状又は楕円状の辺の延長線になる破線部分と直状又は曲状の辺の延長線となる破線部分の交わる部分が、弧状の形状からなる図101(a)で示す補強用のゴム成形品(86)になる。図103(a)、図103(b)、図103(c)、図103(d)、図103(e)、図103(f)で示す補強用のゴム成形品(86)の右側面図及び左側面図になる。補強用のゴム成形品(86)の平面図の符号(88)は外側形状の曲線である楕円又は円の一部を延長した線を示す破線の両端の直径、長径又は短径を示し、(89)は補強用のゴム成形品(86)の全長を表す。平面図に於いて中心を示す中心線(87)は、補強用のゴム成形品(86)の短手方向の線対称な図形となる中心線になり、靴底内側接着部分の直線部の中心から弧を描く半楕円又は半円の最大摩耗部の位置となる中心までの垂線になる。図101(b)で示すように、靴底(1)との接着接合後に地面との接地面となる底面図になる。
図102(a)で示すように、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の正面図になり外側形状は両端から中央に向けて緩やかに高く弧を描いた形状になる。図102(b)で示すように、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の背面図になり正面図と同様に外側形状は両端から中央に向けて緩やかに高く弧を描いた形状になり中心部が靴底踵部の最大摩耗部の位置になるように靴底(1)に接着接合する。図102(c)、図102(d)で示すように、板状の補強用のゴム成形品(86)の正面図及び背面図になる。またそれぞれの中央に中心を示す印が設けられる一例もある。
図103(a)、図103(b)で示すように、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の右側面図及び左側面図になる。図103(c)、図103(d)で示すように、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の右側面図及び左側面図になり、靴底(1)との重合面が緩やかな弧を描く曲線の弓状になり、スニーカーやウォーキングシューズなどの靴底面(61)に対応した形状になる。図103(e)、図103(f)で示すように、板状の補強用のゴム成形品(86)の右側面図及び左側面図になる。側面図にて最大厚み部となる高さは15ミリになる。
図104(a)、図104(b)、図104(c)、図104(d)で示すように、図101(b)の底面図と同様になり靴底(1)と接着接合後に地面と接触する靴底部分になる補強用のゴム成形品(86)の中心に印を設け接着位置を示す印の例になる。本来は図101(a)で示す中心線(87)が平面、底面、背面、正面のいずれか1箇所以上に表示されると最大摩耗部を示す位置の印(66)が確認できて、上記最大摩耗部を示す位置の印(66)と、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)で測定し、靴底(1)に表示を行った欠損予測部(65)の角度の線(69)又は角度の位置を示す印と、を合わせて靴底(1)に補強用のゴム成形品(86)を接着接合するが、デザインとして最大摩耗部を示す位置の印(66)を表示する際に補強用のゴム成形品(86)の平面、底面、背面、正面の短手方向にいずれか1箇所以上に線対称となる中心線の一部又は線の全てを、印、線、文字、模様にて代用し欠損予測部(65)の最大摩耗部の位置を示す印、又は最大摩耗部の位置を示す印の延長線上が最大摩耗部の位置を示す。更に補強用のゴム成形品(86)に表示された最大摩耗部の位置を示す印が、補強用のゴム成形品(86)を靴底(1)に接着する為の位置決めを行う接着位置を示す印になる。更に接着位置を示す印を、補強用のゴム成形品(86)の短手方向の弧形状に対応した半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺の端部に向けて延長線を引くと補強用のゴム成形品(86)が線対称の補強用のゴム成形品(86)になる。また、好ましくは補強用のゴム成形品(86)の靴底(1)との接着接合後に地面との接地面となる底面又は背面に接着位置を示す印があるとよい。また補強用の傾斜状のゴム成形品(3)は図101(a)で示す平面において中心線(87)は直径、長径又は短径に近づく程ゴムの厚みが薄くなり、反対に直径、長径又は短径から全長(89)が離れる曲線の部分になる程、ゴムの厚みが厚くなり、外側形状の曲線である楕円又は円の一部の両端から中心にかけてゴムの厚みが厚くなる為、外側形状の曲線である楕円又は円の一部の中心が一番ゴムの厚みが厚い部分になり、その部分を最大摩耗部の位置に合わせる。
図104(a)補強用のゴム成形品(86)の中心を示す最大摩耗部の位置を示す印を三角の印(90)にて設けた図になる。
図104(b)、図104(c)補強用のゴム成形品(86)の中心を示す最大摩耗部の位置を示す印をMADE IN JAPANの文字のIとAにより中心を示す印(91)にて設けた図になる。
図104(d)補強用のゴム成形品(86)の中心を示す最大摩耗部の位置を示す印を和柄のデザインで中心を示す模様にて印(92)を設けた図の一例になるが、和柄の模様は数多くありこの図104(d)の限りではないが、和柄の模様の一部分を利用して中心を示す印を設ける例になる。
また、一例(1)として補強用のゴム成形品(86)は黒色からなるが、赤色、黄赤色、金色、銀色、銅色、黄色、黄緑色、緑色、青緑色、青色、紫青色、紫色、赤紫色、白色、桃色、灰色、茶色又は透明色、の色彩から選択した補強用のゴム成形品(86)又は、上記色彩から選択し混色した色彩からなる補強用のゴム成形品(86)も挙げられる。更に上記挙げられた色彩の補強用のゴム成形品(86)と、上記0165段落記載の靴底踵部の位置測定ゲージ(48)による靴底の修理方法にて使用される位置測定ゲージ(48)と、を同一の包装にて販売する販売品も挙げられる。またその販売品の一例として上記選択、又は混色した色彩の補強用のゴム成形品(86)の包装資材やパッケージなどに位置測定ゲージ(48)が印刷された販売品も挙げられる。上記包装資材は、靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)を包装する包装資材に靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)の位置決めを参考にする上記0141段落記載又は上記0142段落記載のいずれかに該当する図柄が印刷された靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)を包装する包装資材であって、包装資材は透明素材の包装資材であることと、靴底踵部の位置測定ゲージ(48)の図柄は、新品の靴底(1)又は既に摩耗している靴底(1)に対応した大きさの図柄であることを特徴とする靴底踵部の補強用のゴム成形品を包装する包装資材になる。
また、色彩の補強用のゴム成形品(86)は1足分となる2個は同色になり、色彩の補強用のゴム成形品(86)を1足分~12足分を1組にして、2組~12組からなる1つのセットとして販売する方法も挙げられる。セットは顧客のニーズに対応して例えば同色の組のセット又は、複数の色彩の組のセットになる。試験的に試す顧客にも対応する為にセット以外にも1足分からの販売品の一例も挙げられる。
更に一例(2)として、図54(b)で示すように、紳士ビジネスシューズの靴底踵部の端部における摩耗又は欠損は、左右の足が異なることが多い。よって補強用のゴム成形品(86)を販売する時に、あらかじめ重心となる利き足に弾性体からなる傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部に1ミリ~5ミリまで、好ましくは1ミリ~2ミリまで厚い最大厚み部に厚みの差があり、厚みの差がある1足分の2個を1組とする補強用のゴム成形品(86)を販売する一例も挙げられる。販売品は上記と同様になり、色彩の補強用のゴム成形品(86)は1足分となる2個は同色になり、色彩の補強用のゴム成形品(86)で厚みの差がある2個を1足分とし、更に1足分~12足分を1組にして、2組~12組からなる1つのセットとして販売する方法も挙げられる。上記と同様にセットは顧客のニーズに対応して例えば同色の色彩の組のセット又は、複数の色彩の組のセットになる。試験的に試す顧客にも対応する為にセット以外にも1足分からの販売品の一例も挙げられる。また傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部とは、靴底踵部の端部の外縁の弧形状に対応した半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺を有する形状の、平面の直状又は曲状の辺を有する正面から背面の半円状又は楕円状に向けて緩やかな傾斜部を備えた傾斜状の背面の半円状又は楕円状の中央部になり、更に半円状又は楕円状の辺の両端から中央に向けて緩やかに高くなり板厚が厚くなる半円状又は楕円状の辺の中心が最大厚み部になる。
更に一例(3)として、蓄光塗料に含まれた蓄光顔料を上記補強用のゴム成形品(86)を製造する際に混合し蓄光塗料により夜間に補強用のゴム成形品(86)が発光する一例も挙げられ、夜間の歩行中に後ろの人、自転車、バイク又は自動車に発光が確認され安全性に優れる。
更に一例(4)として、補強用のゴム成形品(86)を摩耗による交換時期の表示機能を備えた、色彩が異なる複数の積層形成された交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)になる。交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)は色彩が異なる二層又は三層に積層され、色彩が異なる二層構造で圧着された補強用のゴム成形品(86)の場合、一例として、表層部の黒が摩耗し白部分が出現すると、補強用のゴム成形品(86)が富士山の雪化粧のようにも見え交換時期の目安にもなる。三層構造も同様に、色彩の異なる三層により段階を設けた交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)の端部が使用により摩耗し靴底(1)との重合面の層が靴底に出現することで、交換時期の目安機能を設け、視認により交換修理時期が判断できる為、補強用のゴム成形品(86)の交換修理により靴本体まで摩耗することがない。一層目が摩耗すると二層目が出現し表面に表示され視認により交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)の交換修理時期の目安となる。色彩の異なる積層にて視覚による摩耗の変化をより容易に判断する為に、積層するゴムの間に薄いシート状もしくはフィルムなどで積層する事も考えられるが、製造原価や顧客のニーズに対応しながら変化も必要になる。
図131(a)、図131(b)、図131(c)、図131(d)、図131(e)、図131(f)図131(g)で示すように、色彩が異なる二層構造又は三層構造の交換目安機能付き靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)の右側面図になる。二層構造にも種類があり、例えば二層構造からなる場合、図131(a)、図131(d)、図131(f)で示すように、靴底(1)との重合面の層が板状の形状の弾性体になり、地面との接地面の層が傾斜状の形状の弾性体が積層形成する組み合わせの交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)や、反対に図131(b)、図131(e)で示すように、靴底(1)との重合面の層が傾斜状の形状の弾性体になり、地面との接地面の層が板状の形状の弾性体が積層形成する組み合わせの交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)や、図131(g)で示すように、色彩の異なる略二等分された傾斜状の形状の層が積層形成する交換目安機能付き補強用のゴム成形品(86)や、図131(c)で示すように、三層構造の一例になり、それぞれ色彩が異なり靴底(1)との重合面の層と地面との接地面の層が板状の形状の弾性体になり、靴底(1)との重合面の層と地面との接地面の層の間に介在する形状の層が傾斜状の形状の弾性体になる組み合わせの補強用のゴム成形品(86)になる。
図101(a)、図101(b)、図102(a)、図102(b)、図102(c)、図102(d)、図103(a)、図103(b)、図103(c)、図103(d)、図103(e)、図103(f)で示すように、位置測定ゲージ(48)を使用した補強にて修理を行う補強用のゴム成形品について以下に記す。
靴底踵部のこれから摩耗による欠損予測部(65)又は既に靴底踵部が摩耗し、更に摩耗による欠損部(16)に接着接合する靴底端部の補強用のゴム成形品(86)であって、傾斜状又は板状の弾性体からなり靴底(1)との接着位置を示す印があることと、靴底(1)との重合面になる接着面は平面形状又は靴底(1)に対応し弓状であることと、傾斜状又は板状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は15ミリ以内であることと、補強用のゴム成形品(86)の平面の形状は、靴底踵部の端部の外縁の弧形状に適合又は近い形状の半円状又は半楕円状の辺と、直状又は曲状の辺を有することと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)は、直状又は曲状の辺を有する正面から背面の半円状又は楕円状の辺に向けて緩やかな傾斜部を備えた傾斜状の形状であることと、傾斜状の補強用のゴム成形品(86)の最大厚み部は、背面の半円状又は楕円状の中央部になり、更に半円状又は楕円状の辺の両端から中央に向けて緩やかに高くなり、板厚が厚くなる半円状又は楕円状の辺の中心が最大厚み部になることを特徴とする靴底踵部の補強用のゴム成形品になる。上記0172段落記載の補強用のゴム成形品(86)及び位置測定ゲージ(48)を使用した補強にて修理を行う補強用のゴム成形品になる交換目安機能付き靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)について以下に記す。
交換目安機能を設けた靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)は、色彩が異なる形状の層が積層する積層形成の傾斜状の弾性体であって、靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)の端部が、使用により摩耗し靴底(1)との重合面の層が靴底表面に出現することによる交換時期の目安機能を設け視認により交換修理時期が判断できることと、積層形成は、靴底(1)との重合面になる層の形状の弾性体と地面との接地面になる層の形状の弾性体が積層形成する補強用のゴム成形品(86)、又は、靴底(1)との重合面になる層の形状の弾性体と地面との接地面の層の形状の弾性体との間に介在する層の形状の弾性体が積層形成する補強用のゴム成形品(1)になることと、積層の組み合わせは、靴底(1)との重合面になる層が板状の形状の弾性体になり地面との接地面になる層が傾斜状の形状の弾性体になる組み合わせと、靴底との前記重合面になる層が傾斜状の形状の弾性体になり地面との接地面になる層が板状の形状の弾性体になる組み合わせと、靴底との重合面になる層が傾斜状の形状の弾性体になり地面との接地面になる層が傾斜状の形状の弾性体になる組み合わせと、又は、靴底(1)との重合面になる層が板状の形状の弾性体と、地面との接地面になる層が板状の形状の弾性体と、の間に介在する層が傾斜状の形状の弾性体になる組み合わせと、のいずれかの組み合わせからなる補強用のゴム成形品であることを特徴とする交換目安機能付き靴底踵部の補強用のゴム成形品(86)になる。
図105(a)、図105(b)で示すように、靴底(1)の靴前底の靴底面(61)と靴底踵部の靴底面(61)に粘着材である養生用のテープ(68)にて靴底補修剤(44)の成形型(84)を形成し、靴底(1)に板状の補強部を硬化形成する成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になり上記0133段落記載~0135段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。更に下準備は上記0035段落記載と同様になる。上記0151段落記載~上記0158段落記載のマスキングテープ(19)を使用して熱硬化型靴底補修剤(4)を硬化形成し、靴底踵部の欠損予測部(65)を位置測定ゲージ(48)にて測定した靴底の修理方法と同様になるが、位置測定ゲージ(48)にて測定せずに、靴底補修剤(44)を養生用のテープ(68)にて形成する方法になる。また靴前底は、粘着材である養生用のテープ(68)にて靴底補修剤(44)の成形型(84)を形成し、上記0148記載の研磨材(45)を靴底補修剤(44)に付着させスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理方法になる。ここで使用する粘着材である粘着テープは(株式会社MonotaRO 養生テープ微粘着 テープ幅50ミリ テープ長さ25m テープ厚さ0.15ミリ 緑色 基材ポリエチレンクロス 接着剤アクリル系 粘着力(N/10mm)1.11~1.97 引張強度(N/10mm)22 主な用途 養生)を使用する。図105(a)のカッターマットの直線部と、靴前底の靴底面(61)のAで示す略直線部と、を合わす写真図になるが、図105(a)のAで示す略直線の略平面形状の靴前底の靴底面(61)に成形型(84)による補強部を形成するのが好ましい。図105(b)で示すように、粘着テープを10枚重ね張りし、お菓子の型枠(83)の(株式会社大創産業「かわいい抜型ハート形、小」)で成形型(84)を製作し靴底踵部の靴底面(61)の靴底端部曲線より1ミリ~5ミリ内側に板状の補強部が硬化形成できるように成形型(84)を貼付した一例になる。位置測定ゲージ(48)を使用しない為、正確な位置を特定しないが摩耗して欠損部(16)のある靴底(1)と比較してハート形の緩やかな弓状部又は直線部を最大に摩耗する付近の位置として貼付する一例になる。
図105(c)で示すように、カッターマットに厚み0.15ミリの養生用のテープ(68)を10枚重ね張りし板状の硬化形に型抜きする成形型(84)を製作する。上記0115段落記載の図66(a)と同様に靴底側面外周に沿って筆記具であるボールペン(40)にて線を引き、ゴム板にゴム成形品の外形線を作図する。図106(a)で示すように、作図した外形線より3ミリ内側に3カ所ボールペン(40)にて印を付ける。
図106(b)で示すように、上記3カ所付けた印のうち2か所を靴底側面外周に沿って筆記具であるボールペン(40)で作図し、略靴底外周より3ミリ内側の靴底外周を作図する。
図106(c)で示すように、作図した3ミリ内側の靴底外周の靴底端部曲線から図形が略線対称になるように中心線を引き、3cm爪先方向の位置に中心線より垂直な直線を引き3ミリ内側の半楕円形をカッターナイフで切り抜き、靴底踵部の靴底外縁より硬化した靴底補修剤(44)がはみ出ないように成形型(84)の凹部の端より3ミリ程内側に貼付できるように中心線(70)を合わせながら成形型(84)を貼付する。
図106(d)で示すように、養生用のテープ(68)で製作した成形型(84)の靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布する。図107(a)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。ここで使用する透明の板は、一例として厚さ0.5ミリの透明の板になる。
図107(b)で示すように、硬化した靴底補修剤(82)になり室温25℃前後で24時間静置しペースト状の靴底補修剤(82)による補強部を硬化形成する。ペースト状の靴底補修剤(44)を靴底踵部の靴底面(61)に板状の硬化形に型抜きする養生用のテープ(68)で製作した成形型(84)を靴底(1)から剥離する。靴底踵部の欠損予測部(65)の靴底面(61)にペースト状の靴底補修剤(44)にて靴底面(61)に板状の補強部が硬化形成された成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。
図107(c)で示すように、平面形状が終わる部分位まで靴前底の長手方向の中心になるようにボールペン(40)にて線(27)を引く。靴前底の図105(a)で示す側面から見た直線部が略平面形状になり、略平面形状の靴前底の靴底面(61)に養生用のテープ(68)にて靴底補修剤(44)の成形型(84)を形成し靴底(1)に補強部を硬化形成する。靴前底に研磨材(45)を靴底補修剤(44)に付着させスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理方法になる。
図108(a)で示すように、養生用のテープ(68)で製作した成形型(84)を靴前底の靴底面(61)に貼付する。成形型(84)は、厚み0.15ミリの養生用のテープ(68)をカッターマットに10枚積み重ね1.5ミリの板状の硬化形にペースト状の靴底補修剤(44)を型抜きする成形型(84)になり、形状はお菓子の型枠(83)の(株式会社大創産業「かわいい抜型ハート形、中」)を使用しハート形にする。ハート形の線対称になる中心位置を靴前底の上記中心線に合わせ成形型(84)を貼付する。また養生用のテープ(68)は50ミリ幅になり一例として互い違いに積み重ねる。
図108(b)で示すように、成形型(84)の靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布する。図108(c)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。ここで使用する透明の板は、一例として厚さ0.5ミリの透明の板になる。図109(a)で示すように、塗布面を均した状態になりこのままの状態で24時間一定の条件下で静置すると硬化する。硬化後は靴底(1)に固定された成形型(84)を靴底踵部の靴底(1)から剥離すると、靴底補修剤(44)による靴底踵部の成形型(84)による補強部の完成になる。
図109(a)で示すように、塗布面を均した状態から図109(b)で示すように、研磨材(45)(株式会社MonotaRO ブラスト研磨材 GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当 硬度5.5(新モース)500~550HV(ピッカーズ硬度)比重2.55)を靴底補修剤(44)に上から振掛けるように付着させる。研磨材(45)が不定形に靴底補修剤(44)に埋め込まれた状態のまま上記条件下にて24時間静置する。上記0148段落の図86(b)と同様になる。
図109(c)で示すように、靴底面(61)に固定した養生用のテープ(68)で製作した成形型(84)を剥離した状態になり、靴底補修剤(44)が硬化した凹凸面形状のポイント部(46)を示す。靴前底にペースト状の靴底補修剤(44)にて型抜きする養生用のテープ(68)で製作した成形型(84)により板状の補強部の硬化形成になる。また尚且つ凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理方法の完成になる。
図110(a)、図110(b)で示すように、靴前底の靴底面(61)と靴底踵部の靴底面(61)に粘着材である養生用の耐熱マスキングテープ(19)にて熱硬化型靴底補修剤(4)の成形型(84)を製作し、靴底(1)に板状の補強部を硬化形成する。成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。上記0133段落記載~0135段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。下準備は上記0035段落記載と同様になる。ここで使用する粘着剤である養生用の耐熱マスキングテープ(19)は(トラスコ中山株式会社製 耐熱用マスキングテープ テープ幅9~72ミリ テープ長さ50m 使用温度範囲150度60分 テープ厚さ0.155ミリ 黄色 基材クレープ紙 粘着剤天然ゴム系 粘着力(N/10mm)3.33 引張強度(N/10mm)34.23 )60ミリ幅を使用する。図110(a)、図110(b)で示すように、カッターマットに厚み0.155ミリの耐熱マスキングテープ(19)を10枚重ね張りし板状の補強部を硬化形成する成形型(84)を製作する。上記0175段落記載と同様になる。
また、一例として粘着材である養生用の耐熱マスキングテープ(19)又は養生用のテープ(68)にて成形型を製作の際に、カッターマットに1ミリから10ミリ程度、間隔を置きながら積み重ね傾斜状の成形型を製作する方法も挙げられるが、耐熱マスキングテープ(19)又は養生用のテープ(68)による成形型は、板状に積み重ね製作し板状の補強部を硬化形成する成形型(84)が好ましい。
図110(b)で示すように、靴底踵部の靴底外縁より硬化した熱硬化型靴底補修剤(4)がはみ出ないように成形型(84)の凹部の端より3ミリ程内側に貼付できるように中心線(70)を合わせながら成形型(84)を貼付する。上記0176段落記載と同様になる。
図110(c)、図111(a)で示すように、耐熱マスキングテープ(19)の成形型(84)以外の靴底(1)も耐熱マスキングテープ(19)にて養生する。また、上記0174段落記載と同様に靴前底の靴底面(61)の平面形状が終わる部分位まで靴前底の長手方向に中心になるようにボールペン(40)にて線を引き耐熱マスキングテープ(19)で製作したお菓子の型枠(83)(株式会社大創産業「かわいい抜型ハート形、中」)を使用しハート形の成形型(84)を製作する。更にハート形の成形型(84)の中心線を靴前底の中心線に合わせて貼付する。
図111(b)、図111(c)で示すように、耐熱マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)の靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図111(c)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。ここで使用する透明の板は、厚さ0.5ミリの透明の板になり塗布した成形型(84)の塗布面の幅より長い直線部及び平面部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)の透明の板になる。上記0177段落記載と同様になる。
図112(a)で示すように、工業用のドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図112(b)で示すように、靴底面(61)に板状の補強部に型抜きする養生用のテープ(68)の耐熱マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)を靴底(1)から剥離して、耐熱マスキングテープの成形型(84)により熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の板状の補強部(85)になる。靴底踵部の欠損予測部(65)の靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)にて靴底面(61)に板状の補強部が硬化形成された成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。上記0133段落記載~0135段落記載と同様になるが、図112(a)はスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)の形成がない為、上記0135段落記載は含まない。しかしながら図113(c)で示すように、スリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法は上記0135段落記載を含む靴底の修理方法になる。図112(b)で示すように、靴前底に貼付した耐熱マスキングテープの成形型(84)の周辺の靴底も十分に養生する。また、補強部にスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を形成した場合など、研磨材(45)は熱硬化型靴底補修剤(4)の表層面に付着され硬化する為、歩いて部分的に補強部の表面が摩耗し欠損するが、同じマスキングテープ(19)の枚数で同一の成形型(84)を製作し、上記0035段落記載と同様に靴底面(61)の下処理を行い靴底(1)に製作した成形型(84)を貼付して現状の補強部に積み重ね上記同様の靴底の修理方法にて補強し復元する一例もある。スリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を形成しない場合も同様になる。上記0180段落記載の図108(a)と同様に、市販されているハート形のお菓子の型をそのまま養生用のテープ(68)又はマスキングテープ(19)にて外形線に沿ってなぞり使用する一例になるが、靴修理店では靴前底の滑り止め予防や補強の為にゴム製の靴底補修材を接着接合する場所でもあるので、ハート形に関わらずお好みの形で成形型(84)を製作し靴前底の保護補強として活用する方法も挙げられる。
図112(c)、図113(a)で示すように、成形型(84)の靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図113(a)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。ここで使用する透明の板は、一例として厚さ0.5ミリの透明の板になる。図113(b)で示すように、塗布面を均した状態になる。
図113(b)で示すように、塗布面を均した状態から図113(c)で示すように、研磨材(45)(株式会社MonotaRO ブラスト研磨材 GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当 硬度5.5(新モース)500~550HV(ピッカーズ硬度)比重2.55)を熱硬化型靴底補修剤(4)に上から振掛けるように付着させる。使用には上記0182段落記載の図109(b)と同様になる。
図114(a)で示すように、研磨材(45)を約5~30分間付着させた後に、熱硬化型靴底補修剤(4)に不定形に埋め込まれ付着した研磨材(45)以外を静かに除去した状態で研磨材(45)を付着させた硬化前の熱硬化型靴底補修剤(75)になる。図114(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を工業用のドライヤー(14)の熱風にて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図114(c)で示すように、同条件にて家庭用ドライヤー(6)をDRYのスイッチ位置にて吹き出し口から塗布面まで約1.5cmの距離で熱風を5分以上当てた結果、靴底の凹凸形状(13)の凹部に付着した熱硬化型靴底補修剤(4)も含め熱硬化した。板状のスリップ防止の凹凸面形状のポイント部(76)となる補強部が硬化形成され、板状の補強部の凹凸面形状部を含めずに板状部分の厚みを測定すると約1.2ミリの厚みになる。
図114(d)で示すように、靴底面(61)に固定した耐熱マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)を剥離した状態になる。靴前底にペースト状の熱硬化型靴底補修剤(4)にて型抜きする養生用の耐熱マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)による板状の補強部の硬化形成になる。また尚且つ凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を形成する靴底の修理の完成になる。上記0183段落記載と同様になり、図109(c)と同じ靴で反対の足になる。
図115(a)で示すように、傾斜状の型枠(67)の斜視図になり、短手方向の正面から背面に向けて傾斜状の半楕円形の補強部を形成する型枠(67)の一例になる。一例としてセメダイン株式会社製のペースト状の靴底補修剤(44)はシリコンゴム、フッ素樹脂、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレンの素材には使用できない為、上記素材の型枠(67)を使用すると、型枠(67)から形成された補強部のみ靴底(1)から剥離できる。また熱硬化型靴底補修剤(4)も使用可能になると、耐熱性のある鉄、銅、ステンレスなどの金属を含む素材又は陶磁器の型枠(67)又は弾性体であるゴム素材からなる型枠(67)が一例としてあげられる。靴底(1)の踵部に対応した大きさになる。図115(a)、図115(b)、図115(c)で示すように、斜視図、平面図、右側面図になり図115(c)の破線部が補強部を形成する部分になる。一例として傾斜状のゴム板であれば靴資材として流通している為、図91(d)と同様になる。傾斜状のゴム板から傾斜状の補強部を形成する型枠(67)を製作し、熱硬化型靴底補修剤(4)をドライヤー(6、14)の熱風で熱硬化する場合、塗布量によっては硬化不十分の箇所も出てくる可能性もある為、数回に分けて熱硬化させて積み重ねながら補強部を硬化形成する方法も一例として挙げられる。傾斜状のゴム板による成形型(84)の場合、上記0161段落記載のハンドクリームを使用した方法により型枠(67)の再利用が可能になる。更に靴底補修剤を硬化形成する型枠(67)は、靴底(1)の欠損部(16)又は靴底(1)の地面と接触する靴底部分に靴底補修剤(44)を型枠にて板状又は傾斜状の補強部を硬化形成し型抜きする型枠(67)であって、型枠(67)は弾性体の型枠(67)であることと、型枠(67)は靴底(1)の形状に対応した形状であることと、靴底(1)にて当てて固定して使用する型枠(67)であることと、最大厚み部が15ミリであることと、靴底補修剤(44)として熱硬化型靴底補修剤(4)を使用する場合はドライヤー(6、14)の熱風温度に耐え得る材質からなる型枠(67)になることを特徴とする靴底補修剤を硬化形成する型枠(67)になる。
図116(a)で示すように、スニーカーになり靴前底に研磨材(45)を靴底補修剤(44)に上から振掛けるように付着させ、スリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理方法になる。上記0174段落記載~0183段落記載の図109(c)の左足に靴前底のハート型の凹凸面形状のポイント部(46)と同様になる。図116(b)で示すように、靴前底の靴底面(61)の略直線部を定規(74)で確認し、略平面形状の靴前底面に養生用のテープ(68)にて靴底補修剤(44)の成形型(84)を製作し、靴前底の靴底面(61)に補強部を硬化形成する。上記0174段落記載の図105(a)で示す通学靴の靴前底の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法と同様になる。下準備は上記0035段落記載と同様になる。
図116(c)で示すように、平面形状が終わる部分位まで靴前底の長手方向に中心になるようにボールペン(40)にて線(27)を引く。白の靴底(1)に白い線を引いた為、見にくいが、二点鎖線で囲む部分に中心線があり、丸点線で囲む部分に左右の足に同一の位置に成形型(84)を貼付できるように印を付ける。図121(a)で示すように、粘着テープをカッターマットに10枚重ね張りし、お菓子の型枠(83)の(株式会社大創産業「かわいい抜型ハート形、中」)でハート形の成形型(84)を製作し、上記0174段落記載の養生テープ(68)と同じ物で写真左側の右足の中心線と印に合わせて貼付する。また写真右側の左足は上記0151段落記載の養生用のマスキングテープ(19)と同様になり、右足と同様にカッターマットに15~20枚重ね張りし両足高さを揃えて成形型(84)を製作する。上記0184段落記載の(トラスコ中山株式会社製 「耐熱用マスキングテープ」)のどちらでも良い。また既に履いた靴になる為シューズキーパーなどで靴の形状を整えてなるべく靴前底の靴底面(61)の平面形状部に成形型(84)を貼付する。更に靴底(1)に養生する部分はなるべく広い範囲を養生する方が良い。
図117(b)で示すように、成形型(84)の靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入する。使用するペースト状の靴底補修剤(44)は上記0147段落記載(セメダイン株式会社製 シューズドクターN ポリウレタン系クツ補修剤)の白色になる。上記他の靴底補修剤(44)、熱硬化型靴底補修剤(4)は黒色になるが、今回使用するスニーカーの靴底(1)の色に合わせて白色を使用する。図117(c)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に靴底補修剤(44)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。上記0181段落記載と同様になる。
図118(a)で示すように、均した状態から図118(b)で示すように、研磨材(45)を靴底補修剤(44)に上から振掛けるように付着させる。研磨材(45)が不定形に靴底補修剤(44)に埋め込まれた状態のまま上記条件下にて24時間静置する。上記0182段落と同様になる。
図118(c)で示すように、靴底面(61)に固定した養生用のテープ(68)、マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)を剥離した状態になり靴底補修剤(44)が硬化した凹凸面形状のポイント部(46)を示す。靴前底に白色のペースト状の靴底補修剤(44)にて型抜きする養生用のテープ(68)、マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)による板状の補強部の硬化形成になる。また尚且つ凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(46)を形成する靴底の修理の完成になる。上記0036段落にて記載したが、上記養生用のテープ(68)、マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)において、貼付する靴底(1)の表面の状態にもよるが、養生用のテープ(68)の微粘着テープは安価な利点があり、マスキングテープ(19)は剥すことを前提としている為、剥した後の粘着剤の糊残りが少ない利点がある。貼付する際は使用するテープを少量、試し貼りを行い剥した後の靴底(1)の表面を確認してから作業するのが好ましい。
図119(a)、図119(b)、図119(c)、図119(d)、図119(e)、図119(f)、図120(a)、図120(b)、図120(c)、図120(d)、図120(e)、図120(f)、図120(g)で示すように、靴前底の地面と接触する部分に成形型(84)又は型枠(67)にて補強部を形成する靴底の修理方法になり、更に凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(46)を靴底補修剤(44)に付着させて硬化形成する成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。上記0133段落記載~上記0135段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法と同様になる。図119(a)で示すように、カッターマットの上で板状の弾性体であるエラストマーの材質の板(株式会社大創産業 「捺印マット」長方形 厚み約2.5ミリ)にお菓子の型枠(83)(株式会社大創産業「かわいい抜型ハート形、中」)を使用して補強部を形成し型抜きする型枠(67)を製作する。お菓子の型枠(83)を外側形状に沿ってボールペン(40)などで線を引き作図し、カッターナイフなどで切り抜き製作する。使用する板状のエラストマーが柔らかい為、容易にカッターナイフで切り抜くことが可能になる。図119(b)で示すように、靴前底の靴底面(61)の図105(a)で示す略直線部の平面形状部に製作した型枠(67)を靴前底の靴底面(61)に線を引いた中心線にハート形の中心を合わせて、マスキングテープ(19)で固定する。更に型枠(67)を再利用する為、靴底補修剤(44)が付着しても直ぐに剥がれるように表面とハート形の切り抜きの切断面にハンドクリームを塗布する。一例として家庭にある身近なハンドクリームを塗布したが、型枠(67)の表面に簡易的な膜を作る為の物であってハンドクリームに限らない。上記0160段落記載と同様になる。図119(c)、図119(d)で示すように、型枠(67)の補強部を形成する靴底面(61)にペースト状の「靴底補修剤(44)(セメダイン株式会社製 シューズドクターN ポリウレタン系クツ補修剤)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。図119(e)で示すように、塗布面を均した状態になりこのまま以下条件下で(気温23℃ 湿度50% 肉盛り厚2ミリの場合)24時間静置すると、ハート形の板状に硬化した補強部の靴底補修剤(82)が形成される。図119(f)で示すように、研磨材(45)(株式会社MonotaRO ブラスト研磨材 GBタイプ ガラスビーズ 粒度320相当 硬度5.5(新モース)500~550HV(ピッカーズ硬度)比重2.55)を靴底補修剤(44)に上から振掛けるように付着させる。この付着させた状態のまま上記条件下にて24時間静置する。また、研磨材(45)の使用時の安全対策は、新聞紙や、大きめのペーパータオルなどの上で作業を行いニトリル手袋など手にフィットする手袋を着用し、保護具として粉塵マスク、保護メガネの着用が望ましい。靴底補修剤(44)に研磨材(44)を振掛け後、他の作業をする場合、研磨材(45)が付着したディスポ手袋(4a)は零れ落ちないように破棄するのが望ましい。その他段落にて使用する研磨材(44)の扱いも同様になる。
図120(a)で示すように、室温約27℃で24時間静置させた状態になり、余分な研磨材(45)を靴底(1)から払落し靴底(1)から型枠(67)を剥離する。図120(b)で示すように、硬化形成した補強部に柔らかい材質からなる弾性体のエラストマーの型枠(67)で、スムーズにはまる。上記0163段落記載の図96(c)、図96(d)と同様になるが、板状のゴムより更に柔らかい材質のエラストマーの型枠(67)になる。図120(c)、図120(d)で示すように、板状のスリップ防止の凹凸面形状のポイント部(46)となる補強部の完成になる。今後歩いてポイント部(46)が部分的に摩耗した場合などの部分的な修繕にも上記と同様の修理方法により有効になる。図120(e)、図120(f)、図120(g)で示すように、図119(a)、図119(b)、図119(c)、図119(d)、図119(e)、図119(f)、図120(a)、図120(b)、図120(c)、図120(d)と同様の手順にて、白色のスニーカーに上記0211段落記載のペースト状の靴底補修剤(44)(セメダイン株式会社製 シューズドクターN ポリウレタン系クツ補修剤)の白色を使用して上記0199段落記載と同様に研磨材(45)を付着させて板状のスリップ防止の凹凸面形状のポイント部(46)となる補強部の完成になる。
図121(a)、図121(b)で示すように、レインブーツ(72)の靴底(73)に研磨材(45)による凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を形成する。上記0133段落記載~0135段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。写真のレインブーツ(72)は既に履いて摩耗部があるが、新品の靴底(73)にも対応可能である。既に履いた靴底(73)だと摩耗して靴底形状が欠損している為、地面との接触部分がより明確になり補強部を形成する位置が容易に判断できる。また、例えばスノーシューズ、ウォーキングシューズ、スニーカーなど様々な靴に対応可能である。凹凸形状(13)からなる靴底形状には図126(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ねながら基準となる靴底面(61)まで熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)による補強部の土台(7)を形成する方法になる。また、靴底補修剤(44)の場合は硬化に時間が掛かるが、同様に基準となる靴底面(61)まで硬化した靴底補修剤(4)の上に積み重ね形成し様々な靴底(73)に対応可能である。また、雪国では冬期間、歩道以外に病院など建物の入り口、階段などで路面凍結箇所があるが、上記他段落記載も含め路面凍結箇所ではない建物の中ではポイント部(46、76)を形成した靴以外の履物に履き替えるのが好ましい。
図121(c)で示すように、カッターマットに養生用のマスキングテープ(19)を重ね張りする。ここで使用するマスキングテープ(19)(株式会社MonotaRO マスキングテープ 18m テープ厚さ0.083ミリ 黄色 和紙 接着剤アクリル系 耐熱温度120℃ 主な用途 一般塗装 車両用塗装 粘着力(N/10mm)1.8 引張強度(N/10mm)32.4)を使用する。テープ幅は6ミリ~60ミリまであるが、36ミリ又は60ミリを使用する。それから基準面である靴底面(61)から突出する高さの調整にマスキングテープ(19)を重ねる枚数を決める。次にマスキングテープ(19)にポイント部(76)となる補強部を文房具のボールペン(40)などで作図して定規(74)を使用しカッターナイフで切り抜き成形型(84)を製作する。ここで使用する定規(74)は図1の定規(1b)とは違い(シンワ測定株式会社製 「直尺ステン 30cm」 赤数字入JIS)になる。また、既に摩耗による欠損部(16)に補強として欠損箇所のみを修理する場合は、欠損部(16)をマスキングテープ(19)で基準面となる靴底面(61)まで囲い熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させ補強部を形成する成形型(84)にする。
図122(a)で示すように、靴底(73)にマスキングテープ(19)で製作した成形型(84)を靴底面(61)に貼付する。靴底面(61)に貼付する前に靴底面(61)の汚れを十分に拭き取る。更に上記0035段落記載と同様になる。
図122(b)で示すように、成形型(84)の靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。図122(c)で示すように、成形型(84)の補強部を形成する靴底面(61)に熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。板状の平面形状を備えた薄板又は直線部を備えた線状又は棒状の爪楊枝(9)や割りばしで塗布面を均す。
図123(a)で示すように、均した熱硬化型靴底補修剤(4)の表面に上から振掛けるように研磨材(45)を付着させる。
図123(b)で示すように、研磨材(45)を付着させ、不定形に熱硬化型靴底補修剤(4)に埋め込まれた状態のまま余分な研磨材(45)を靴底(73)から静かに除去した状態で、研磨材(45)を付着させ硬化前の熱硬化型靴底補修剤(75)になる。
図124(a)で示すように、工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風を当てて研磨材(45)を熱硬化型靴底補修剤(4)の表面に付着又は埋め込んだ状態のまま熱硬化型靴底補修剤(75)を硬化させる。熱硬化型靴底補修剤(4)を使用してスリップ防止となる凹凸面形状のポイント部(76)を形成する場合は、耐熱温度が120℃まであるマスキングテープを使用するが、工業用ドライヤー(14)の熱風で温めると直ぐに高温になる為注意が必要になる。
図124(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)が熱硬化後、成形型(84)のマスキングテープ(19)を靴底(73)から剥離する。マスキングテープ(19)で製作した成形型(84)による板状の凹凸面形状のポイント部(76)の硬化形成になる。また、凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を形成する靴底の修理方法で使用するペースト状の熱硬化型靴底補修剤(4)(サンスター技研株式会社製)は硬化が速い利点があり、もう一つのペースト状の靴底補修剤(44)(セメダイン株式会社製)を使用した場合、研磨材(45)であるガラスビーズの球体への付着が良い利点がある。
図125(a)で示すように、ハイキングシューズ(77)に熱硬化型靴底補修剤(4)によるスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状(13)のポイント部(76)を形成する。上記0133段落記載~0135段落記載の成形型(84)又は型枠(67)にて補強を行う靴底の修理方法になる。更に靴底(1)の凹凸面形状のポイント部(76)を形成する為に、形成するポイント部(76)の位置周辺の靴底形状の凸部形状と水平になるように凹部形状に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)を積み重ね、ゴム成形品を接着接合する修理の為の土台(7)ではないが、ポイント部(76)を形成する修理の為の土台(7)又は補強部の形成になり、その靴底の修理方法は、上記0059段落記載~0067段落記載の靴底の修理方法と同様になる。
図125(b)で示すように、靴底(1)が深い凹凸形状(13)からなり凸部と凹部が高低差のある形状の靴底(1)になる。
図130(a)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)によるスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を靴底(1)に5か所形成する為に、形成するポイント部(76)の位置周辺の靴底形状の凸部形状と略水平になるように靴底(1)の凹凸形状(13)の凹部に熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)からなる土台(7)の補強部を硬化形成する。以下上記補強部を形成する過程になる。図125(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を靴底(1)の凹凸形状(13)の凹部に少量塗布する。使用する家庭用ドライヤー(6)又は工業用ドライヤー(14)の熱風にて容易に熱硬化する量を塗布する。
図126(a)で示すように、上記塗布した熱硬化型靴底補修剤(4)を家庭用ドライヤー(6)又は工業用ドライヤー(14)の熱風にて熱硬化させ、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)の上に更に積み重ねるように熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する。まだあまり履いていないハイキングシューズ(77)の為、摩耗による欠損部(16)が無くポイント部(76)を形成する周辺の凸部と略水平になるように定規(74)にて確認し、略水平位置までは熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させないように積み重ねる。
図126(b)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね塗布した状態を示し周辺の凸部形状より少し高い位置まで塗布する。
図127(a)で示すように、熱伝導板であるアルミホイル(18)を熱硬化型靴底補修剤(4)の上に当接し更にその上に周辺の靴底面(61)の凸部形状に対応した大きさの平面形状からなる板状の板(20)を当接し、熱硬化型靴底補修剤(4)をアルミホイル(18)の上から周辺の靴底面(61)の凸部形状と水平になるように平滑面の板(20)の平面で押さえ周辺の凸部形状と略水平の靴底面(61)になるように整える。
図127(b)で示すように、アルミホイル(18)をマスキングテープ(19)で固定した状態でアルミホイル(18)の上から家庭用ドライヤー(6)又は工業用ドライヤー(14)の熱風にてアルミホイル(18)から熱を放出させて熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。図127(c)で示すように熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が、ポイント部(76)を形成する修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部の形成になる。
図128(a)で示すように、アルミホイル(18)を剥離して硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)がスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を形成する修理の為の土台(7)となり、周辺の凸部形状の靴底面(61)と略水平になる。熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)によるポイント部(76)を形成する修理の為の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部の形成になる。
図128(b)で示すように、残り4か所も上記0209段落~0216段落記載と同様に凹凸面形状のポイント部(76)となる補強部の土台(7)又は靴底(1)の形状に対応した形状の補強部を形成する。
図129(a)、で示すように、靴底(1)の凹凸形状(13)の凹部に形成した凹凸面形状のポイント部(76)を形成する修理の為の土台(7)の上に熱硬化型靴底補修剤(4)と研磨材(45)による凹凸面形状のポイント部(76)を型抜きする型枠(80)を当接する。ここでは、角座金(80)(富田螺子株式会社販売 「大型角座金」 内径10.5×外形28×厚み1.5 材質ステンレス 3SQWL10)を使用する。図133(b)で示すようにマスキングテープ(19)で固定した型枠(80)の凹部の凹凸面形状のポイント部(76)を形成する土台(7)の表面に、熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布又は注入し、塗布又は注入した補強部を形成する塗布面を均し、塗布面の均し方は、補強部を均す進行方向の補強部の幅より長い直線部及び平面部、又は直線部を有するヘラ又はヘラと同等品(81)にて塗布面を均す。板状の平面形状を備えた薄板又は直線部を備えた線状又は棒状の爪楊枝や割りばしで塗布面を均す。型枠(80)の熱硬化型靴底補修剤(4)を塗布する土台(7)の表面は、靴底(1)の凹凸形状(13)の凸部と略水平な靴底面(61)になる。
図129(c)で示すように、熱硬化型靴底補修剤(4)を均した型枠(80)の熱硬化型靴底補修剤(4)の表面に研磨材(45)を上から振掛けるように付着させる。図127(a)と同様となり上記0205段落記載と同様になる。
図129(d)で示すように、研磨材(45)を付着させ不定形に熱硬化型靴底補修剤(75)に埋め込まれた状態のまま余分な研磨材(45)を約5~30分間付着させた後に、靴底(1)から静かに除去した状態で、工業用ドライヤー(14)又は家庭用ドライヤー(6)の熱風を当てて研磨材(45)を熱硬化型靴底補修剤(75)の表面に付着又は埋め込まれた状態のまま熱硬化型靴底補修剤(4)を熱硬化させる。
図130(a)で示すように、靴底面(61)となる土台(7)に固定した型枠(80)を靴底(1)から剥離して熱硬化型靴底補修剤(4)が硬化した凹凸面形状のポイント部(76)の完成になる。同様に残り4カ所も熱硬化型靴底補修剤(4)を積み重ね、熱硬化した熱硬化型靴底補修剤(21)が型枠(80)による板状の補強部の硬化形成になる。また尚且つ凍結した路面に於いて滑り難くするスリップ防止となる滑らかでない凹凸面形状のポイント部(76)を形成する靴底の修理の完成になる。
図130(b)で示すように、完成した凹凸面形状のポイント部(76)と凹凸面形状のポイント部(76)の上に定規(74)を当てて周辺の凸面形状部の靴底面(61)と比較すると隙間が出来る。型抜きを行う型枠(80)の角座金の略厚み分が、土台(7)の上に形成された凹凸面形状のポイント部になり歩行の際は、地面との接触が他の凸面形状部の靴底面(61)より多くなる為、凍結した路面に於いては有効に機能する。