JP7091018B2 - 断層画像取得装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は断層画像取得装置及び方法に関し、特に、高分解能の断層画像を効率よく取得できる断層画像取得装置および方法に関する。
近年、低コヒーレンス光による干渉を利用した断層画像撮影装置(Optical Coherence Tomography: 以下、OCTと記載)が、眼科用検査機器として実用化されている。さらに、補償光学系(Adaptive Optics:以下、AOと記載)を搭載し、高分解能に網膜の微細構造を描出するAO-OCTが研究開発されている(非特許文献1)。
人の眼球の光学系(角膜、水晶体、硝子体)は不均一であり、眼底を撮影する際に、眼底を撮影する光の光波面に収差が生じるため、高分解能に眼底の網膜を撮影することは一般に困難である。AO-OCTでは、波面センサーを用いて光波面の収差を計測し、波面補正デバイスを用いて光波面の収差を打ち消すため、高分解能な眼底画像を取得することが可能となる。
眼球を透過する光波面が受ける収差は瞳への入射角に依存し、入射角に対して収差が概一定とみなせる角度は数度以内(網膜上の長さで1mm以下に相当)であると言われている。波面補正デバイスによる収差補正は、撮影光の瞳位置への入射角に応じて高速に切り替えることが困難であるため、AOを用いたOCTの撮影画角は数度以内に限られ、従来のOCTの画角(10mm以上)と比較して撮影画角が狭い範囲に限られてしまう。また、画角が狭く、眼底の特徴的な構造(血管の分岐や視神経乳頭など)を同時に撮影できないため、AOを用いて撮影した高分解能の断層画像のみでは眼底の撮影位置を同定することが難しい場合があった。
さらに、AO-OCTでは、従来のOCTより開口数(Numerical Aperture:以下、NAと記載)を高くする必要があり、焦点深度が浅くなる。このため、異なるフォーカス位置ごとに撮影したストライプ状の複数の画像を合成した従来のOCT(特許文献1、2)に対し、フォーカス位置のステップをより細かく設定する必要がある。
特開2010‐169503 特開2012‐213449
上述の通りAO-OCTは画角が狭く、焦点深度も浅いため、網膜面内、奥行き方向を含む広い範囲の血管構造や視細胞の形態分布を調べるには時間や手間がかかり、患者にとっての負担が大きくなる課題があった。また、撮影した高分解能の断層画像の撮影位置を同定することが難しいという課題があった。
従って、網膜の血管構造の描出と解剖学的構造・病変の描出が可能な撮影を効率的に行うことが可能な撮影装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑み、高分解能の断層画像の取得位置の指定を、低分解能の断層画像を利用することにより、簡単に行うことができる断層画像取得装置を提供することを目的とする。
更に、本発明は、高分解能の断層画像の取得位置を分かりやすく表示する断層画像取得装置を提供することを目的とする。
本発明に係る断層画像取得装置は、光源からの光を測定光と参照光に分割する分割手段と、前記測定光と前記参照光との光路長差を調整する制御手段と、前記測定光のフォーカス位置を調整するフォーカス手段と、表示手段に表示された被検眼の眼底画像上でのユーザの操作に応じて、低分解能の断層画像を取得する第1の位置を指定する第1の指定手段と、前記第1の位置に対応する前記被検眼の位置を前記測定光で走査することにより得られる前記被検眼からの戻り光と前記参照光とから、低分解能の断層画像を取得する第1の取得手段と、前記表示手段に表示された前記低分解能の断層画像上でのユーザの操作に応じて、高分解能の断層画像を取得する第2の位置を指定する第2の指定手段と、前記第1の位置と前記第2の位置に基づいて、高分解能の断層画像を取得する第2の取得手段とを有し、前記フォーカス手段は、前記低分解能の断層画像を取得したときの光路長差の情報と前記低分解能の断層画像の高反射層に基づいて、前記高分解能の断層画像を取得する際のフォーカス位置を調整する。
本発明によれば、高分解能の断層画像の取得位置の指定を、低分解能の断層画像を利用することにより、簡単に行うことができる。
また、本発明によれば、高分解能の断層画像の取得位置を分かりやすく表示することができる。
本発明の一実施形態による眼科撮影装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態における光学系の構成図である。 OCT画像の生成処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態における表示制御部による表示形態の概略説明図である。 本発明の一実施形態における撮影動作のフローチャートである。 断層画像のセグメンテーションの一例を示す図である。 本発明の一実施例における撮影順序と撮影枚数の説明のための図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
[眼科撮影装置の全体構成]
図1は本発明の一実施形態による断層画像取得装置としての眼科撮影装置の概略構成図である。
図1において、眼科撮影装置は、光学系100、制御部300、画像生成部400、及び、表示制御部500により構成されている。制御部300により制御される光学系100は、被検眼118に対して測定光を照射し、被検眼118からの戻り光を検出する。画像生成部400は、戻り光に応じた電気信号を光学系100から受け、処理して断層画像TOCTを生成し、表示制御部500に出力する。表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、入力された画像を表示する。また、生成された画像は記憶部600に被検眼118を特定する情報と共に記憶される。
図1に示す眼科撮影装置は、特定の機能を持つハードウェアに接続されたPC(パーソナルコンピュータ)によって実現することができる。例えば、光学系100をハードウェアで実現し、制御部300、画像生成部400および表示制御部500を前記ハードウェアに接続されたPCに搭載可能なソフトウェアモジュールで実現することができる。以下の実施形態においてはPCの演算処理装置CPUが当該ソフトウェアモジュールを実行することで機能を実現するが、本発明はこのような方法に限定されるものではない。画像生成部400は、例えばASIC等の専用のハードウェアで実現しても良いし、表示制御部500はCPUとは異なるGPU等の専用プロセッサによっても良い。また光学系100とPCとの接続はネットワークを介した構成によっても本発明の主旨を変更することなく実現が可能である。
次に、各部の詳細な構成について説明を行う。
<光学系100の構成>
以下、図2を用いて光学系100の構成について説明する。光学系100の主要な構成要素は、光源101、AO及び測定部140、参照光学系150、受光光学系160、前眼部観察部170、固視灯光学系180、SLO部190からなる。なお、特に記載が無い場合は制御部300に制御の下に各部は動作する。
光源101は、低コヒーレンス光源であり、例えば、中心波長840nm、波長幅100nmのSuper Luminescent Diode(以下、SLD)光源が用いられる。本実施形態においてはSLD光源を用いたが、その他にチタンサファイアレーザー等を用いても良い。
光源101から出射された光は、シングルモードファイバ(以下、SMファイバー)102-1を介して、ビームスプリッター103に導かれ、測定光と参照光に分岐される。本実施形態では、ビームスプリッター103はファイバカプラにより構成されている。ビームスプリッター103の分岐比は、90(参照光):10(測定光)である。
分岐された測定光はSMファイバー102-4を介してAO及び測定部140に導かれ、コリメータ105-1によって平行光とされ、ビーム径可変部141に入射する。
ビーム径可変部141は、測定光のビーム径を変更し、被検眼118の眼底Erを照射するNAを変えるユニットである。本実施形態では、複数のレンズが調整可能な位置に挿脱可能に構成されている。ビーム径可変部141は、制御部300と通信可能に構成されており、制御部300からの指示により、ビーム径を変更することが可能である。このことにより、通常のOCTと同様の分解能で撮影するOCTモードと、高い分解能で撮影するAO-OCTモードを切り替えることが可能となる。OCTモードでは、ビーム径を狭く、低いNAで撮影を行い、AO-OCTモードではビーム径を広く、高いNAで撮影を行う。OCTモードでは、被検眼118の瞳上で2mm以下となるようにビーム径を設定し、AO-OCTモードでは6mm以上のビーム径となるようにビーム径可変部141を動作させるのが望ましい。ただし、被検眼118の瞳孔が6mm以上に開かなかったり、白内障の疾患などにより被検眼118の入射瞳が狭かったりする場合のため、2mmから6mmの間のビーム径でAO-OCTを撮影できるような撮影モードを有していても良い。なお、本実施形態では、OCTモードではビーム径1mm(眼底上のスポット径20μm)、AO-OCTモードではビーム径6mm(眼底上のスポット径3.5μm)とする。
次に、測定光は光分割部107を透過し、リレー光学素子130-1~130-6で波面補正デバイス104、スキャン光学系108、被検眼118に導光される。本実施形態では、リレー光学素子はレンズで構成されている。リレー光学素子130-1~130-6は、波面補正デバイス104、スキャン光学系108および被検眼118の入射瞳が略位相共役となるように調整されている。
スキャン光学系108はx-y2次元のスキャンができるものとし、単一のミラーで2次元スキャンするスキャナーであっても、複数のスキャナーから構成されるものであっても良い。本実施形態では、y(垂直)方向、x(水平)方向いずれもガルバノスキャナーからなる。また、スキャン光学系108は、制御部300の指示に基づき、撮影位置を変更(ステアリング)することも可能である。
リレー光学素子130-5および130-6は測定光の眼底Erへのフォーカス位置を調整する機能を持つ。リレー光学素子130-6はステージ109上に固定されており、光軸方向に動くことで、フォーカス位置の調整をすることができる。なお、本実施形態ではレンズを動かしてフォーカス位置を調整しているが、レンズを固定し、光路長を調整する機構を有するBadal Optometerを使用しても良い。
なお、リレー光学素子130-1~130-6は、レンズ表面の反射光が迷光となることを防ぐため、ミラー等を使用する構成でも良い。
スキャン光学系108とステージ109は制御部300によって制御され、被検眼118の眼底Erの所望の範囲で測定光をスキャンすることができる。測定光は、ステージ109上に乗ったフォーカスレンズ116の光軸方向への移動により、被検眼118に入射し、眼底Erの所望の深さ位置にフォーカスされる。
眼底Erを照射した測定光は、反射・散乱して戻り光となり、リレー光学素子130-1~130-6を逆順にたどり、光分割部107に戻る。戻り光は光分割部107により一部が分割され、リレー光学素子130-7、130-8およびアパーチャ132を介し、波面センサー106に導光される。リレー光学素子130-7、130-8は、波面補正デバイス104、スキャン光学系108および被検眼118の入射瞳と略位相共役となるように調整されている。アパーチャ132は、迷光が波面センサー106に入るのを防ぐために挿入されている。また、光分割部107の分岐比は、被検眼117への入射光量、AO及び測定部140の光の利用効率(スループット)、波面センサー106の感度、受光光学系160のスループットで決まり、本実施形態では90(透過):10(反射)である。
光分割部107を透過した測定光の戻り光は、ビーム径可変部141、コリメータ105-1、SMファイバー102-4を介し、ビームスプリッター103に入射する。
一方、ビームスプリッター103で分岐された参照光は、SMファイバー102-3を介して出射され、コリメータ151によって平行光とされる。参照光は、分散補償ガラス152を介し、ミラー153で反射される。ミラー153はステージ154上に配置されており、被検者の眼軸長の相違等に対応して光軸方向に駆動し、コヒーレンスゲート位置(測定光と参照光の光路長差)を調整するように制御部300で制御される。なお、本実施形態では参照光の光路長を変更しているが、測定光の光路と参照光の光路との光路長差を変更できれば良い。
ミラー153で反射された参照光は、光路を逆順にたどり、分散補償ガラス152、コリメータ151、SMファイバー102-3を介し、ビームスプリッター103に入射する。ビームスプリッター103では、測定光の戻り光と参照光が合波されて干渉光となり、受光光学系160に入射する。
受光光学系160に入射した干渉光は、コリメータ161、グレーティング162、結像レンズ163を介し、ディテクター164に入射する。干渉光はグレーティング162によりスペクトルに分解され、ディテクター164上で干渉光のスペクトル成分ごとに受光され、信号SOCTに変換されて画像生成部400に入力される。
<AO動作>
AO-OCTモードにおけるAOの動作を以下に説明する。
本実施形態では、波面センサー106としてシャックハルトマンセンサーを用いる。シャックハルトマンセンサーは、マイクロレンズアレイにより入射された光(本実施形態では測定光の戻り光の分割された光)を分割し、それぞれの分割された測定光を2次元センサー上に集光する。2次元センサーの信号を画像化すると、集光点が並んだ画像となり、これをハルトマン像と呼ぶ。波面センサー106は制御部300と接続されており、制御部300でハルトマン像を読み込み、各集光点ごとの基準点からの移動量に基づいて測定光の戻り光の収差(被検眼で発生した収差)を求める。
制御部300は、求められた収差に基づき波面補正デバイス104への入力信号(収差を打ち消すための駆動信号)を計算し、収差が低減されるように波面補正デバイス104を駆動する。波面センサー106によるハルトマン像の取得と、制御部300での収差の計算、および波面補正デバイス104の駆動の一連の動作は繰り返し行われ、測定光の戻り光の収差が低減されるように常に動き続ける。また、制御部300が波面補正デバイス104への入力信号には、例えば眼底Erへのフォーカスを変更するための凹面形状(デフォーカス)など、測定光の戻り光の光波面を所望の形状に変形させるための信号を重畳させたものであっても良い。
<前眼部観察>
被検眼118は前眼部照明光源172からの照明光で照射され、前眼部観察部170で被検眼118の前眼部が撮影される。本実施形態では、前眼部照明光源172として中心波長740nmのLEDを用いる。前眼部照明光源172の照明光は、ダイクロイックミラー120-1、120-2でそれぞれ反射され、前眼部観察部170に入射する。前眼部観察部170は結像レンズ171と2次元撮影デバイス172で構成され、被検眼118の前眼部が写るように調整されている。2次元撮影デバイス172からの信号は制御部300を介して表示制御部500に入力され、表示デバイスに表示される。被検眼118の光軸に沿う方向の位置合わせを容易にするため、前眼部観察部170にスプリットプリズムを導入しても良い。
ユーザーはOCT撮影を開始する前に前眼部照明光源172を点灯し、得られた前眼部画像を用いて被検眼118の位置合わせを行う。また、必要に応じてOCTの撮影を中断し、前眼部照明光源172を点灯し、被検眼118の位置を確認しても良い。位置合わせが完了したら、前眼部照明光源172を消灯し、前眼部観察部170での撮影を完了する。
<固視灯光学系>
固視灯光学系180は、光学素子181と発光型の有機ELディスプレイモジュール182からなる。ディスプレイモジュール182としては、他に液晶、LEDアレイ等を用いることができる。
制御部300からの指示によりディスプレイモジュール182に点灯表示されたパターンは、光学素子181、ダイクロイックミラー120-3、120-2、120-1を介し、適切な倍率で眼底Erに投影される。パターンの点灯位置を変更することで、被検眼118の固視を誘導し、眼底Erの所望の位置が撮影できるように調整することができる。パターンとして、クロス、円形、四角形等を用いることができ、被検眼118が最も容易に知覚できるパターンを用いることが望ましい。また、パターンの大きさを変更したり、色フィルターを挿入したりして、被検眼118の知覚が容易となるように調整しても良い。
光学素子181は制御部300からの指示により眼底Erへのフォーカスを調整することが可能である。光学素子181をステージ183上に載せ、AO及び測定部140のステージ109と連動して動かす。
<SLO部>
SLO部190は、眼底Erの広い範囲(画角40度×40度程度)の画像を撮影する。SLOユニット191は、光源、2次元のスキャナー、ディテクター等から構成され、1秒間に15枚程度のSLO画像を取得する。SLOユニット191で取得されたSLO信号SSLOは、画像生成部400でSLO画像MSLOに変換された後、表示制御部500に入力され、表示制御部500に含まれる表示デバイス上に表示される。
取得されたSLO画像は、疾患部位等の撮影位置の確認や、不図示のキーボードやマウス等の入力デバイスによる撮影位置の指定に用いることができる。
<トラッキング>
光学系100は、被検眼118の固視微動等による撮影位置のずれを検出し、リアルタイムに撮影位置を調整するトラッキングを行う。以下に、その手順を説明する。
SLOユニット191で取得した眼底ErのSLO画像の1枚をリファレンス画像として選択し、記憶部600に記憶する。リファレンス画像は、信号対雑音比(以下、S/N比)が高く、画像の歪みが少ないものが望ましく、複数のSLO画像の平均化画像を用いても良い。
SLOユニット191で撮影を開始すると、取得されたSLO画像は制御部300に送られ、リファレンス画像との相関値の計算結果に基づいて位置ずれの量が求められる。相関値の計算は、リファレンス画像とSLO画像の相対的に画素をずらしながら相関値を計算しても良いし、フーリエ変換を利用したPhase Only Correlation(POC)法を用いても良い。また、高速で計算するため、FPGAユニットを用いたり、GPUユニットを用いたりしても良い。
計算により求められた位置ずれの量に基づき、制御部300がスキャン光学系108に位置ずれを打ち消すための指示を送り、x方向のガルバノスキャナーおよびy方向のガルバノスキャナーが駆動され、眼底Erの撮影位置が調整される。
眼底Erの広い領域が写るSLO画像に基づくトラッキングであるため、撮影位置が大きくずれた場合でも位置ずれの量を求めることができ、フレームアウトせず安定して同じ位置を撮影することが可能である。
<制御部300>
次に、制御部300について説明する。前述したように、本実施形態において制御部300は、CPUがソフトウェアモジュールを実行することによりその機能を実現し、光学系100の各部を制御すると共に本発明による眼科撮影装置全体の動作を制御する。また、制御部300は眼科撮影装置を操作するユーザーの入力も受け付けるものとする。具体的には、制御部300には被検眼を特定する患者ID等の情報、撮影に必要なパラメータ、眼底をスキャンするパターンの選択等を不図示のキーボードやマウス等のデバイスから入力する。これに基づいて、制御部300は各部を制御すると共に得られた信号、画像等のデータを記憶部600に記憶する機能を有する。
<画像生成部400>
画像生成部400は、光学系100から出力された信号に対して様々な処理を行うことで、被検眼に関する画像を生成・出力する。
OCT画像の生成では、図3に示す通り、ステップS301で波長に対する信号SOCTを波数にマッピングし直し、ステップS302で直流成分を除去したのち、ステップS302でフーリエ変換をすることでOCT画像TOCTを取得する。また、複数のOCT画像の位置合わせや平均化、および複数の異なる眼底位置で撮影された画像を合成し3次元のOCT画像VOCTを生成する処理等が行われる。
SLO画像の生成では、信号SSLOをスキャナーの信号に同期させて2次元のデータに変換し、SLO画像MSLOに変換する処理等が行われる。
<表示制御部500>
次に、表示制御部500について説明する。前述したように表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、画像生成部400から入力した画像を表示する。図4は表示制御部500によって表示される画面の構成を示したものである。なお、図4において示される画面とは別に、制御部300によって入力される患者ID等の被検眼の特定情報の入力画面が必要であるが、これは公知の構成によることができ、本発明の中心的部分ではないため説明は省略する。
図4において、表示デバイス401には、画像表示領域402と被検眼情報の表示領域403で構成される画面が表示される。被検眼情報表示領域403には、患者ID、氏名、年齢等の情報が表示される。画像表示領域402は、画像の表示領域404、405、406、407、408と、ユーザーが操作可能なユーザーインタフェースであるボタン420、421、422、スライダー412、431,432、およびプルダウンメニュー413が配置されている。
各表示領域に表示される画像とユーザーインタフェースの機能は、後述する撮影動作のフローにおいて説明する。
[撮影動作]
次に、本発明の実施形態による眼科撮影装置の動作を図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
<ステップS501>(SLO、OCT動作開始)
SLOユニット191の光源、スキャナユニット等の動作を開始し、被検眼118の眼底Erに光を2次元照射する。SLO画像のプレビューが画像表示領域404に表示され、眼底Erの撮影位置や画質を確認できる。
また、光源101、スキャン光学系108の動作を開始する。また、波面補正デバイス104は反射面がフラットになるよう初期化を行う。OCT画像のプレビューが画像表示領域405に表示される。
<ステップS502>(リファレンスSLO画像取得)
眼底Erの所望の撮影位置が取得されるよう、SLOユニット191、固視灯光学系180を調整する。固視灯光学系180の点灯位置を固定し、SLOユニット191のステアリングにより所望の撮影位置を撮影する。
次に、SLOのフォーカス位置の調整を行う。フォーカス位置の調整は自動または手動で行うことができ、ユーザーがどちらかを選択することができる。自動のフォーカス位置の調整では、制御部300がSLOフォーカス位置を駆動により移動させ、SLO画像の自乗平均平方根(root mean square、以下、rms)値が最大となるフォーカス位置に調整される。
フォーカス調整完了後に取得されるSLO画像をリファレンスSLO画像とし、rms値とともに記憶部600に記憶される。また、手動のフォーカス位置の調整では、スライダー431によりユーザーが指示する値に基づき、制御部300がSLOのフォーカス位置を移動するように駆動する。予め設定された時間にユーザーからの入力が無いと判断された後に取得されるSLO画像をリファレンスSLO画像とし、rms値とともに記憶部600に記憶される。なお、既に記憶部600にリファレンス画像が記憶されている場合、新たに取得されたrms値と記憶されているrms値を比較し、rms値の高い値のリファレンスSLO画像がrms値とともに記憶部600に記憶される。
OCTのフォーカスはSLOのフォーカスと連動しており、制御部300はSLOのフォーカス位置の調整に合わせて、ステージ109を移動駆動する。
<ステップS503>(トラッキング開始)
ステップS502で取得されたリファレンスSLO画像を基準画像として、トラッキングを開始する。
<ステップS504>(OCT撮影位置(x、y)指定)
画像表示領域404にはOCTの撮影位置を示す矩形のマーク410が重畳して表示されており、ユーザーはマウス等の入力デバイスによりマーク410を移動させることで撮影位置(矩形領域)を指定する。制御部300はマーク410の位置に基づいてスキャン光学系を駆動し、マーク410で指定される撮影範囲内でプレスキャンを行う。プレスキャンは1回の2次元スキャンで取得されるOCT画像の枚数を減らして動作させるものであり、本実施形態では、撮影範囲の中央のOCT画像を取得し、表示領域405にプレビュー表示する。また、制御部300はOCT画像の輝度値に基づきステージ154を駆動し、眼底Erの網膜の断層が画像内に収まるようにコヒーレントゲート位置を調整する。
なお、本実施形態では単一のOCT画像をプレビュー表示したが、複数のOCT画像がプレビューされるように構成されても良い。例えば、マーク410で指定される撮影範囲の外周や、中心のクロスのOCT画像を表示することで、フォーカスやコヒーレントゲート調整が適切かどうかを判断することができる。また、ユーザーがスライダー432を操作し、コヒーレントゲートを手動で微調整することも可能である。
<ステップS505>(OCT画像取得)
ユーザーがボタン420を押下することにより、3次元OCTデータの取得を開始する。マーク410で指定される撮影範囲を、予め設定された画素分解能、速度、取得回数等のパラメータに基づきデータを取得する。
<ステップS506>(セグメンテーション実行)
ステップS505で取得されたデータは画像生成部400に送られて画像化され、表示領域405に表示される。また、セグメンテーション(部位情報取得)が行われ、セグメンテーションラインの重畳を表示/非表示で切り替えることができる。
ここで、網膜のセグメンテーションについて具体的に説明する。
画像生成部400は、OCT画像から抜き出した処理の対象とする断層画像に対して、メディアンフィルタとSobelフィルターをそれぞれ適用して画像を作成する(以下、それぞれメディアン画像、Sobel画像という)。次に、作成したメディアン画像とSobel画像から、Aスキャン毎にプロファイルを作成する。メディアン画像では輝度値のプロファイル、Sobel画像では勾配のプロファイルとなる。そして、Sobel画像から作成したプロファイル内のピークを検出する。検出したピークの前後やピーク間に対応するメディアン画像のプロファイルを参照することで、網膜層の各領域の境界を抽出する。
セグメンテーション結果について図6を用いて説明する。図6は輝度平均化した断層画像であり、セグメンテーションラインが実線で重畳されていることを示している。セグメンテーションは、本実施形態では6層を検出している。6層の内訳は、(1)神経線維層(NFL)、(2)神経節細胞層(GCL)+内網状層(IPL)を合わせた層、(3)内顆粒層(INL)+外網状層(OPL)を合わせた層、(4)外顆粒層(ONL)+外境界膜(ELM)を合わせた層、(5)Ellipsoid Zone(EZ)+Interdigitation Zone(IZ)+網膜色素上皮(RPE)を合わせた層、(6)脈絡膜(Choroid)である。
なお、本実施形態で説明したセグメンテーションは一例であり、ダイクストラ法を利用したセグメンテーションなど、その他の方法を用いても良い。また、検出する層の数は任意に選ぶことができる。
<ステップS507>(AO-OCT撮影位置の指定)
表示領域405の画像に重畳された破線411-1、411-2は、3次元OCT画像のx、y方向に沿うように描画され、スライダー412-1、412-2によりそれぞれの位置が調整可能である。スライダー412で指示される値が更新されると、破線411に対応する位置での断層画像が表示領域406(水平方向H:411-2に対応する)、407(垂直方向V:411-1に対応する)に自動で描画される。ユーザーは、AO-OCTの撮影位置が含まれるようにスライダー412を用いて調整する。また、プルダウンメニュー413からセグメンテーションにより分離された層を単独または複数の組み合わせで選択することができ、非選択の層を透明または半透明にする等、所望の網膜の層を強調して表示し、撮影位置の調整が容易になるように構成されている。
なお、AO-OCTの撮影位置が容易に指定できるよう、断層画像を描画する範囲を破線411-1、411-2の交差する位置から1mm程度に狭めても良い。また、破線411-1、411-2を網膜の湾曲に沿って投影し、断層画像の位置がより容易に指定できるように構成されても良い。さらに、破線411-1、411-2はマウス等の入力装置で任意の方向を指定できるように構成されてもよく、補間等により3次元OCT画像から生成した断層画像を表示領域に表示し、疾患部位等を容易に指定できるよう構成されていても良い。
AO-OCTの撮影位置指定は、表示領域406または表示領域407に重畳して表示される矩形のマーク413をユーザーが動かすことで行われる。このマーク413は、ユーザーにより操作されたマウスカーソルが入った表示領域(406又は407の何れか一方)に、破線411-1と411-2が交差した位置に応じて表示される。また、ユーザーはOCTモードとAO-OCTモードを切り替えるボタン421を押下することで、AO-OCTモードに移行する。
AO-OCTモードに移行すると、制御部300がビーム径可変部141を駆動してビーム径を変更し、AOの動作を開始する。制御部300は予め設定されたスキャン振幅、スキャン速度等のパラメータに基づき、AO-OCTモードのプレビュー撮影を行う。本実施形態では、マーク413で指定される領域の中央の撮影位置を撮影し、表示領域408にAO-OCT画像をプレビュー表示する。ここで、AO-OCT画像の生成について説明する。通常のOCT画像と同様に干渉光に応じた信号をFFT変換することによりAキャンの断層画像を求める。設定されたフォーカス位置に基づいて、OCT画像における深さ位置を設定する。Aスキャンの断層画像の、設定した深さ位置に対応する位置を中心として、断層画像の網膜深さ方向における高分解能領域の幅に相当する幅(画像の高さ方向の幅)のOCT画像を高分解能な断層画像として抜き出す。この処理を画像の横幅に相当するAスキャン分繰り返すことによりAO-OCT画像を生成する。
マーク413が指定する撮影範囲に基づいて、固視灯光学系180の点灯位置とステアリングによる撮影位置の移動距離(以下、ステアリング量と記載)を計算し、制御部300が自動で撮影位置の調整を行う。なお、本実施形態では、固視灯の点灯位置は破線411-1と411-2との交点に応じて設定される。また、AO-OCT撮影時のフォーカス位置は、OCT撮影時のコヒーレンスゲート位置(画像の上端)と網膜の高反射層(視神経線維層、IS/OS、RPE等の少なくとも1つ)に基づいて、マーク413の位置が両者の間における相対位置から得られる位置にフォーカス位置を設定するものとする。また、高反射層を基準とし、波面補正デバイス104に予め設定されているデフォーカスを重畳させてフォーカス位置の調整を行うこともできる。基準を決めるため、撮影開始後にスルーフォーカス撮影(奥行き方向に連続的に行う撮影)を行っても良い。また、高反射層にフォーカスが合うステージ109の設定値と波面補正デバイス104のデフォーカスを予め記憶部600に記憶し、記憶された値に基づいて制御部300を動作させる構成でも良い。
固視の誘導がうまくいかない等、自動では所望の撮影位置に移動できなかった場合には、手動で固視灯の点灯位置やステアリング量の調整を行うことが可能である。撮影位置の調整等に伴い、被検眼118のアライメントがずれた場合には、アライメントの再調整を促す構成を有していても良い。
固視灯光学系180の点灯位置とステアリング量を記憶部600に記憶し、同じ位置を再撮影する際、記憶された点灯位置とステアリング量に基づいて制御部300を動作させる。また、撮影位置の指定と自動で調整される撮影位置のずれを補正するため、手動で調整した点灯位置やステアリング量に基づき、点灯位置とステアリング量を調整する構成を有していても良い。
固視灯光学系180の点灯位置が変更された場合、リファレンスSLO画像が基準の位置からずれるため、トラッキングをいったん中断する。
マーク413が指定する撮影の範囲(矩形領域の大きさ)はユーザーが任意に設定できるが、AOを用いた撮影では画角が限られるため、広い範囲を撮影する場合、眼底の領域を分割してデータ取得する必要が生じる。このため、ユーザーが指定できるマーク413の大きさは、x、y方向および深さ方向それぞれに対して異なる上限値を設ける。ユーザーが上限値を超える値の指定を試みた場合には、自動的にマーク413の大きさを上限値に設定したり、エラーの発生を知らせるプロンプト画面を表示したりする。
<ステップS508>(AO-OCT撮影開始)
ユーザーは、ボタン422を押下してAO-OCT撮影を開始する。ステップS507でAO-OCTモードに移行していない場合、制御部300がビーム径可変部141を駆動してビーム径を変更し、AOの動作を開始する。
まず、マーク413の指定する撮影範囲に基づき、制御部300がスキャン光学系108のスキャン振幅、スキャン速度等のパラメータ、および撮影枚数と撮影順序を決定する。
撮影範囲が単一のAO-OCT画像の最大幅を上回る場合には、隣り合う撮影位置でのAO-OCT画像同士が重なり合うように撮影領域を分割する。また、深さ方向は浅い焦点深度(理論上20μm程度)を考慮し、50μmから100μm程度の領域に分割して撮影する。理論値に対して大きめの領域に設定しているのは、焦点深度の範囲外でもフォーカスの変化は緩やかなためである。ただし、撮影時間の短縮のため、100μm以上の領域に分割することも可能である。
ステップS507でトラッキングが中断されている場合や、固視灯光学系180の点灯位置を複数回変更して撮影を行う場合には、AO-OCTの撮影開始前にリファレンスSLO画像を取得し、トラッキングを開始する。
本実施形態によるAO-OCTモードでの撮影順序を、図7を参照しながら説明する。
図7において、OCT画像701に重畳して実線で示される領域(例えば、領域702)は、収差が略一定とみなせる撮影範囲であり、固視灯光学系180の点灯位置、ステアリング量、フォーカス位置を変更することなく撮影可能な領域を示している。
図7(a)は、ユーザーの指定する撮影範囲が狭い場合である。領域703がマーク413を内包するように固視誘導、ステアリングおよびフォーカス位置を調整することで、一度の撮影でAO-OCT画像が取得できる。
図7(b)(c)は、ユーザーの指定する撮影範囲が広く、一度の撮影では指定範囲全域を内包できない場合である。特に、網膜面内方向および奥行き方向いずれにも移動させて撮影する必要がある。この場合、補正する収差の変化分を少なくするため、フォーカス位置の調整を優先し、深さ方向に連続して撮影するよう撮影順序を決定する。また、アライメントのずれが生じにくくなるため、撮影を効率的に行うことが可能である。
図7(b)は、マーク413で指定される範囲を4分割して撮影する例である。領域703-1を撮影したのち、フォーカス位置を移動させ領域703-2の撮影を行う。次に、ステアリングを行い、領域703-3の撮影を行い、最後にフォーカス位置を移動させ領域704-4の撮影を行う。
図7(c)は、マーク413の中央の領域704-1を最初に撮影したのち、領域704-2~704-5を撮影する。領域704-1は、貼りあわせ画像作成のリファレンス画像として使用する。貼りあわせ画像の作成は、後述のステップS514において説明する。
<ステップS509>(固視誘導・ステアリング)
ステップS508で決定された撮影順序に基づき、制御部300が固視灯光学系180とスキャン光学系108を動作させる。
<ステップS510、ステップS511>(フォーカス位置の調整)
ステップS510で、制御部300の指示に基づいて、ステージ109を駆動し、所望の網膜層にフォーカス位置が合うように調整を行う。波面補正デバイス104にデフォーカスを重畳させてフォーカス位置の調整を行うこともできる。また、コヒーレンスゲートを移動させ、所望の網膜層の信号のS/N比が高くなるように調整を行うこともできる。この際、コヒーレンスゲートでの折り返し像が所望の撮影位置で折り重ならないように調整を行う。さらに、ユーザーがスライダー432でコヒーレンスゲート位置の微調整を行うことも可能である。
さらに奥行き方向の撮影を行う必要があるかをステップS511で判断し、必要な場合にはS510に戻って再度フォーカス位置の調整を行い、不要な場合にはS512に移る。
<ステップS512>(撮影位置(x、y)の移動)
領域を分割して撮影を行ったり、撮影に失敗し再度撮影を行ったりするために、撮影位置(x、y)を移動させる必要があるかどうかを判断し、必要な場合にはS509に戻って固視誘導、ステアリングの調整を行い、不要な場合にはS513に移る。
<ステップS513>(撮影完了の判断)
撮影が完了したかどうかを判断し、完了した場合にはS514に移り、撮影を継続する場合にはS502に移る。
<ステップS514>(画像の合成)
複数枚のOCT画像を取得した場合、それぞれのコントラストやS/N比の高い領域を合成し、表示領域408に表示する。
図7(b)で取得される4枚のOCT画像は、それぞれ領域703-1~703-4の領域を切り出し、貼りあわせ画像を作成する。ステップS508で設定した画像の重なりあう領域同士で位置合わせにより、貼り合わせを行う。また、重なり合いが小さい場合等には、低分解能のOCT画像701をリファレンス画像として、AO-OCT画像の分解能を落とした画像と位置合わせを行い、大まかな貼り合わせ位置を求めても良い。貼り合わせ画像は、マーク413で指定される撮影範囲に概略一致するようにトリミングを行い、表示領域408に表示される。
図7(c)で取得されるOCT画像に関しては、領域704-1をリファレンス画像として領域704-2~704-5を貼り合わせする。撮影範囲の概略中央の位置でリファレンス画像を取得することにより、重なり合いの領域が大きくなり、貼り合せの精度を向上させることが可能である。
以上説明したように本実施例によれば、低分解能の断層画像で高分解能の断層画像の取得位置の指定ができるので、血管構造や病変の抽出が効率的に行える。更に、高分解能の断層画像の位置指定が容易にできることにより、患者にとっての負担軽減になる。
[実施例2]
上述の実施例1では、高分解能の断層画像を撮影する場合の手順について説明した。本実施例では、断層画像取得装置として、眼科撮影装置が取得した高分解能の断層画像の撮影位置をユーザーに提示する場合の処理について説明する。
まず、実施例1で示したように取得した複数の高分解能の断層画像が、撮影された位置情報と共に記憶部600に記憶されている。
ユーザーの指示に基づき、制御部300は、記憶部600から読み出した複数の高分解能の断層画像を、表示デバイスに一覧表示する。そして、選択された高分解能の断層画像を、図4の表示領域408に表示する。それと共に、選択された高分解能の断層画像と対応付けて記憶部600に記憶されている低分解能の断層画像と位置情報を読み出し、位置情報に基づいて、表示領域406,407にそれぞれ低分解能の断層画像を表示する。そして、表示領域406,407に表示された低分解能の断層画像上に、高分解能の断層画像の対応する位置を示す矩形のマーク413を表示する。更に、表示領域405に表示する、複数の低分解能の断層画像から生成した眼底の平面画像である眼底画像上に、表示領域406,407に表示された低分解能の断層画像の対応する位置を示す破線411-1、411-2を表示する。なお、眼底の平面画像は必ずしも2次元の画像である必要はなく、眼底の平面(表面)が確認できる3次元的画像(例えば、図4の表示領域405に表示されている画像)であっても良い。
以上説明したように本実施例によれば、高分解能の断層画像の取得位置を分かりやすく表示することができる。
[その他の実施例]
前述した実施例において、撮影データは被検眼118に対して広帯域光源を用いたスペクトラルドメイン方式のOCTによって得たが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば波長掃引型のOCTを用いても良い。
なお、上述した実施形態では、被検体が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被検体に本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は眼科撮影装置以外の、例えば内視鏡等の医療機器としての態様を有する。従って、本発明は眼科撮影装置に例示される画像取得装置として把握され、被検眼は被検体の一態様として把握されることが好ましい。
また、本発明は、以下のように装置を構成することによっても達成できる。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(又は記憶媒体)をシステム或いは装置に供給することとしてもよい。また、該記録媒体の態様だけでなく、コンピュータの読み取り可能な記録媒体としてもよい。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、該記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、該実施形態は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

Claims (11)

  1. 光源からの光を測定光と参照光に分割する分割手段と、
    前記測定光と前記参照光との光路長差を調整する制御手段と、
    前記測定光のフォーカス位置を調整するフォーカス手段と、
    表示手段に表示された被検眼の眼底画像上でのユーザの操作に応じて、低分解能の断層画像を取得する第1の位置を指定する第1の指定手段と、
    前記第1の位置に対応する前記被検眼の位置を前記測定光で走査することにより得られる前記被検眼からの戻り光と前記参照光とから、低分解能の断層画像を取得する第1の取得手段と、
    前記表示手段に表示された前記低分解能の断層画像上でのユーザの操作に応じて、高分解能の断層画像を取得する第2の位置を指定する第2の指定手段と、
    前記第1の位置と前記第2の位置に基づいて、高分解能の断層画像を取得する第2の取得手段とを有し、
    前記フォーカス手段は、前記低分解能の断層画像を取得したときの光路長差の情報と前記低分解能の断層画像の高反射層に基づいて、前記高分解能の断層画像を取得する際のフォーカス位置を調整することを特徴とする断層画像取得装置。
  2. 前記被検眼の眼底画像は、複数の低分解能の断層画像を光軸方向に投影することにより生成された画像であることを特徴とする請求項1に記載の断層画像取得装置。
  3. 前記測定光を前記被検眼に照射することによる戻り光の収差を補正する補正手段を更に有し、
    前記第2の位置は、矩形領域として指定され、
    指定された矩形領域の範囲が、前記補正手段による補正できる収差が略一定とみなせる撮影範囲を超える場合は、前記第2の取得手段は、前記矩形領域を複数に分割した領域ごとに高分解能の断層画像を取得することを特徴とする請求項に記載の断層画像取得装置。
  4. 前記取得した複数の高分解能の断層画像を貼り合わせて、一の断層画像を生成する貼り合わせ手段を更に有することを特徴とする請求項に記載の断層画像取得装置。
  5. 前記取得した複数の高分解能の断層画像からリファレンス画像を選択して位置合わせする位置合わせ手段を更に有し、
    前記貼り合わせ手段は、位置合わせされた前記複数の高分解能の断層画像を貼り合わせることを特徴とする請求項に記載の断層画像取得装置。
  6. 前記複数に分割した領域が、垂直方向と水平方向にそれぞれ複数ある場合、前記第2の取得手段は、垂直方向の領域の取得を優先することを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の断層画像取得装置。
  7. 前記測定光のビーム径を変更する変更手段を更に有し、
    前記第1の取得手段と前記第2の取得手段は、前記測定光のビーム径が異なり、前記第2の取得手段のビーム径が大きいことを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の断層画像取得装置。
  8. 前記表示手段は、前記高分解能の断層画像を表示する第1の表示領域と、前記低分解能の断層画像を表示する第2の表示領域と、前記眼底画像を表示する第3の表示領域とを有する表示手段と、
    前記第1の表示領域に表示される前記高分解能の断層画像の対応する位置を、前記第2の表示領域に表示された前記低分解能の断層画像と前記第3の表示領域に表示された前記眼底画像にそれぞれ表示する制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の断層画像取得装置。
  9. 前記眼底画像は、複数の低分解能の断層画像を光軸方向に投影することにより生成された眼底の平面画像であることを特徴とする請求項に記載の断層画像取得装置。
  10. 光源からの光を測定光と参照光に分割する分割手段と、前記測定光と前記参照光との光路長差を調整する調整手段と、前記測定光のフォーカス位置を調整するフォーカス手段とを有する断層画像取得装置の制御方法であって、
    表示手段に表示された被検眼の眼底画像上でのユーザの操作に応じて、低分解能の断層画像を取得する第1の位置を指定する第1の指定ステップと、
    前記第1の位置に対応する前記被検眼の位置を前記測定光で走査することにより得られる前記被検眼からの戻り光と前記参照光とから、低分解能の断層画像を取得する第1の取得ステップと、
    前記表示手段に表示された前記低分解能の断層画像上でのユーザの操作に応じて、高分解能の断層画像を取得する第2の位置を指定する第2の指定ステップと、
    前記第1の位置と前記第2の位置に基づいて、高分解能の断層画像を取得する第2の取得ステップとを有し、
    前記フォーカス手段により前記低分解能の断層画像を取得したときの光路長差の情報と前記低分解能の断層画像の高反射層に基づいて、前記高分解能の断層画像を取得する際のフォーカス位置を調整することを特徴とする断層画像取得装置の制御方法。
  11. 前記表示手段の第1の表示領域に前記高分解能の断層画像を表示し、前記表示手段の第2の表示領域に前記低分解能の断層画像を表示し、前記表示手段の第3の表示領域に前記眼底画像を表示する表示ステップと、
    前記第1の表示領域に表示される前記高分解能の断層画像の対応する位置を、前記第2の表示領域に表示された前記低分解能の断層画像と前記第3の表示領域に表示された前記眼底画像にそれぞれ表示する制御ステップとを更に有することを特徴とする請求項10に記載の断層画像取得装置の制御方法。
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