JP7088867B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、ソレノイドコイルへの通電処理によって開弁する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用される内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃料噴射弁は、弁体の変位が規制部材によって規制されるタイミングにおいて、弁体の跳ね返りが生じ得ることが知られている。そして規制されるタイミングの近傍であるバウンス領域において燃料の噴射が終了する場合には、燃料噴射の制御性が低下する。
そこで、たとえば下記特許文献1には、燃料噴射弁に対する噴射パルス信号の終了タイミングを、予め定められた領域を避けて設定する制御装置が記載されている。
特開2016-14323号公報
ところで、バウンス領域は、燃料噴射弁の個体差や経年変化によってばらつく。そのため、燃料噴射弁のソレノイドコイルへの電圧印加時間について、燃料噴射がバウンス領域近傍で終了することとなる噴射不可領域を予め設定する場合、個体差や経年変化を加味して噴射不可領域を広く設定せざるを得ないため、噴射可能領域が狭くなる。
上記課題を解決すべく、内燃機関の制御装置は、ソレノイドコイルへの通電処理によって開弁する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用され、前記ソレノイドコイルへの電圧印加時間が、前記燃料噴射弁のノズルニードルの変位が規制部材によって規制され始めるタイミングとなる時間以上であって該時間よりも所定の長さだけ長い時間以下である噴射不可領域となることを避けて前記燃料噴射弁を操作する操作処理と、前記ソレノイドコイルへの電圧印加処理の停止後における前記ソレノイドコイルの誘起電圧の時間変化の変曲点に基づき、前記燃料噴射弁の開弁時間を検出する開弁時間検出処理と、前記ソレノイドコイルへの電圧印加時間を変化させた際の前記開弁時間検出処理によって検出される前記開弁時間の変化に基づき、前記噴射不可領域を学習する学習処理と、を実行する。
ソレノイドコイルへの電圧印加時間に対して開弁時間は単調強増加する傾向があるものの、ノズルニードルの変位が規制部材によって規制される電圧印加時間の最小値の前後においては、電圧印加時間に対して開弁時間が単調強減少する傾向がある。また、ノズルニードルの変位が規制部材によって規制されることによって跳ね返りが生じる現象が収まり、ノズルニードルがフルリフト状態で固定されることとなる電圧印加時間の最小値の前後においては、ソレノイドコイルへの電圧印加時間に対する開弁時間の増加量が特に大きくなる傾向がある。上記構成では、こうした点に鑑み、電圧印加時間を変化させた際の開弁時間の変化に基づき、噴射不可領域を学習する。これにより、噴射不可領域を予め設定する場合と比較すると、マージンを極力小さくすることができることから、噴射可能領域を極力大きくすることができる。
第1の実施形態にかかる制御装置および燃料噴射弁を示す図。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図。 電圧印加時間と噴射量や開弁時間との関係を示す図。 (a)および(b)は、本実施形態および比較例における噴射不可領域を示すタイムチャート。 同実施形態の効果を示す図。 第2の実施形態にかかる燃料噴射処理を例示する図。 第3の実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図。 同実施形態の効果を示す図。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁10には、中空構造のボディ12内にノズルニードル14が収容されている。ノズルニードル14は、ノズルニードル14と一体的に変位して且つ磁性体からなる可動子16を介して、スプリング18によって閉弁方向に弾性力を及ぼされている。ボディ12内において、可動子16よりも先端側には、空隙ASが設けられており、この空隙ASが、図示しない高圧デリバリパイプから燃料が供給される燃料室となっている。また、燃料噴射弁10は、ソレノイドコイル20を備えている。そして、燃料噴射弁10は、ソレノイドコイル20による電磁力が可動子16に作用しない場合には閉弁状態に維持される。一方、燃料噴射弁10は、ソレノイドコイル20による電磁力が可動子16に作用することにより、可動子16が開弁方向に変位するのに伴ってノズルニードル14も開弁方向に変位し、開弁する。すなわち、空隙ASと噴射孔Cとが連通状態となる。なお、図1においては、可動子16が規制部材22に接触している状態を例示している。可動子16が規制部材22に接触している状態において、ノズルニードル14のリフト量が最大な状態(フルリフト状態)となる。
制御装置30は、バッテリ42の電圧を昇圧する昇圧回路40を備えている。昇圧回路40による昇圧電圧は、スイッチング素子SW1を介してソレノイドコイル20の第1端子T1に印加される。第1端子T1には、ダイオードD1およびスイッチング素子SW2を介してバッテリ42の電圧を印加可能となっている。また、第1端子T1には、ダイオードD2のカソードが接続されており、ダイオードD2のアノードは接地されている。
ソレノイドコイル20の第2端子T2は、スイッチング素子SW3およびシャント抵抗Rを介して接地されている。本実施形態では、ソレノイドコイル20の第2端子T2の電位がA/D変換器60によってデジタルデータに変換される。なお、ソレノイドコイル20の第2端子T2は、ダイオードD3のアノードに接続されており、ダイオードD3のカソードは、昇圧回路40の出力端子に接続されている。
制御装置30は、さらに、マイクロコンピュータ(マイコン50)を備えている。マイコン50は、CPU52、ROM54、および、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ56、および周辺回路58を備えており、それらがローカルネットワーク59を介して通信可能となっている。周辺回路58は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路や、電源回路、リセット回路等を含む。制御装置30による制御量の制御は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することにより実現される。
CPU52は、内燃機関の充填効率に応じて1燃焼サイクル内で要求される噴射量である要求噴射量の燃料を噴射すべく、燃料噴射弁10を操作する。詳しくは、CPU52はまず、スイッチング素子SW3をオン操作した状態で、スイッチング素子SW1をオン操作することによって、昇圧回路40の昇圧電圧をソレノイドコイル20の第1端子T1に印加する。これにより、ソレノイドコイル20に流れる電流を急激に所定のピーク電流に立ち上げ、ピーク電流となることにより、CPU52は、スイッチング素子SW1をオフ操作する。そして、CPU52は、ソレノイドコイル20に流れる電流がピーク電流よりも小さい保持電流となるように、スイッチング素子SW2をオン・オフ操作する。そして、CPU52は、スイッチング素子SW1をオン状態に切り替えてからの経過時間が、要求噴射量に応じた電圧印加時間となることにより、スイッチング素子SW3をオフ操作する。
ただし、CPU52は、電圧印加時間がソレノイドコイル20への電圧の印加開始から可動子16が規制部材22に接触するタイミングよりも短い場合、電圧印加時間の上限を、電圧の印加停止後に可動子16が規制部材22に接触することなくノズルニードル14が閉弁する期間の最長時間とする。また、CPU52は、電圧印加期間がソレノイドコイル20への電圧の印加開始から可動子16が規制部材22に接触するタイミングよりも長い場合、電圧印加期間の下限を、電圧の印加開始から可動子16が規制部材22に接触するタイミングまでの時間よりも所定時間長い時間とする。すなわち、本実施形態では、実際の電圧印加時間が、上記電圧印加時間の上限および下限によって定まる噴射不可領域内に入ることを回避する。これは、ノズルニードル14が規制部材22に接触すると、ノズルニードル14がその衝撃で跳ね返る現象が生じることに起因して、電圧印加時間が、電圧の印加開始から可動子16が規制部材22に接触するタイミングまでの時間に近い場合、燃料噴射量の制御精度が顕著に低下しやすいためである。
本実施形態では、上記噴射不可期間を図2に示す処理によって、学習する。詳しくは、本実施形態では、噴射不可期間の終点をデフォルト値とし、始点を学習値する。
図2は、噴射不可期間の始点であるバウンス下限時間の学習処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
図2に示す一連の処理において、CPU52は、まずバウンス下限時間の学習が未完了であるか否かを判定する(S10)。なお、本実施形態では、内燃機関の始動時に、学習の完了の有無の履歴が初期化されることとする。そのため、内燃機関の始動後、未だ学習がなされていない場合には、未完了と判定される。
CPU52は、未完了と判定する場合(S10:YES)、電圧印加時間Tに初期値Tmin0を代入する(S12)。初期値Tmin0は、燃料噴射弁10の個体差や経年変化にかかわらず、ノズルニードル14が規制部材22に接触することなく閉弁すると想定される値に設定されている。次にCPU52は、電圧印加時間Tにわたって電圧を印加する(S14)。すなわち、CPU52は、スイッチング素子SW1をオン状態に切り替えるタイミングからスイッチング素子SW3をオフ状態に切り替えるタイミングまでの時間を、電圧印加時間Tとする。
そしてCPU52は、電圧印加時間Tが経過した後、燃料噴射弁10が開弁していた時間である開弁時間X2を検出する(S16)。これは、電圧印加処理の停止後にソレノイドコイル20に生じる誘起電圧の時間変化の変曲点によって燃料噴射弁10の閉弁タイミングを検出することによって、実現される。詳しくは、スイッチング素子SW3をオフ操作すると、ソレノイドコイル20の誘起電圧によって、ダイオードD2、第1端子T1、第2端子T2、ダイオードD3、および昇圧回路40の閉ループ回路に電流が流れ、ソレノイドコイル20に流れる電流が急激に減少する。その後、たとえばスイッチング素子SW3をオン操作すると、ダイオードD2、第1端子T1、第2端子T2、スイッチング素子SW3、およびシャント抵抗Rの閉ループ回路に電流が流れ、その際の電流の流れや、第2端子T2の電位には、誘起電圧の時間変化の変曲点が反映される。CPU52は、A/D変換器60の出力する第2端子T2の電位に基づき、上記変曲点となるタイミングである、燃料噴射弁10の閉弁タイミングを検出することによって開弁時間X2を検出する。変曲点となるタイミングの検出は、具体的には、たとえば第2端子T2の電位についての2つの異なるカットオフ周波数を有するローパスフィルタ処理値同士の差に基づき行うことができる。なお、ここでの開弁時間の検出において、開弁開始タイミングは、噴射孔Cが空隙ASと連通状態となったタイミングを高精度に検知する必要はなく、たとえば、スイッチング素子SW1がオン操作されたタイミングとしてもよい。
次に、CPU52は、開弁時間X2から、前回の開弁時間の検出値である開弁時間X1を減算した値を所定量ΔTにて除算した値が閾値Refよりも小さいか否かを判定する(S18)。ここで、S10の処理において最初に肯定判定された際には、開弁時間X1は存在しないことから初期値「0」とされている。その場合、CPU52は、閾値Ref以上と判定することとなり(S18:YES)、電圧印加時間Tに所定量ΔTを加算した値によって、電圧印加時間Tを更新するとともに、開弁時間X1に開弁時間X2を代入し(S20)、S14の処理に戻る。
これに対しCPU52は、S18の処理において、閾値Refよりも小さいと判定する場合、バウンス下限時間に電圧印加時間Tを代入する(S22)。すなわち、S20の処理を実行する都度、電圧印加時間Tは長くなることから、可動子16が規制部材22に接触しない限り、S20の処理の実行前に対して後には開弁時間X2が長くなる。ただし、可動子16が規制部材22に接触すると、可動子16が衝撃で跳ね返されてノズルニードル14に対して閉弁方向に力が及ぼされることから、開弁時間X2がかえって短くなる。
図3に、電圧印加時間Tおよび噴射量の関係と、電圧印加時間Tおよび開弁時間の関係とを示す。図3に示すように、電圧印加時間Tが、可動子16が規制部材22に接触しない電圧印加時間の最大値「T1」となるまでは、電圧印加時間Tが長い場合に短い場合よりも噴射量が大きくなり、開弁時間が長くなるものの、電圧印加時間Tが最大値「T1」を超えると、噴射量や開弁時間が一旦減少する。
S18の処理は、電圧印加時間Tが所定量ΔTだけ異なる2つの場合で、可動子16が規制部材22に接触するかしないかの2つの場合に分かれるときの電圧印加時間Tをとらえる処理である。そのときの電圧印加時間Tは、噴射不可領域に入る下限値であると考えられる。
図2に戻り、CPU52は、S22の処理が完了する場合や、S10の処理において否定判定する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
CPU52は、各気筒について、電圧印加時間Tの変化に対する開弁時間の変化に基づき、個別に噴射不可領域の始点を、バウンス下限時間として学習する。これにより、たとえば、内燃機関が4気筒であり、各気筒の燃料噴射弁10を、「燃料噴射弁A」、「燃料噴射弁B」、「燃料噴射弁C」、「燃料噴射弁D」とすると、図4(a)に示すように、各気筒毎に、噴射不可領域が異なる。図4(a)に示す例では、「燃料噴射弁A」に限って、要求噴射量の燃料を噴射するための電圧印加時間Tが噴射不可領域に入っている。
これに対し図4(b)に示す比較例では、「燃料噴射弁A」、「燃料噴射弁B」、「燃料噴射弁C」、「燃料噴射弁D」の全ての噴射不可領域を包含して且つ経年変化をも考慮して単一の噴射不可領域を予め定めている。そのため、図4(b)に示す例では、「燃料噴射弁A」、「燃料噴射弁B」、「燃料噴射弁C」、「燃料噴射弁D」のいずれにおいても、要求噴射量の燃料を噴射するための電圧印加時間Tが噴射不可領域に入っている。
そのため、比較例では、図5にパターン1として示すように、「燃料噴射弁A」、「燃料噴射弁B」、「燃料噴射弁C」、「燃料噴射弁D」の全てにおいて、電圧印加時間Tを噴射不可領域の終点よりも長くなるように延長することによって、噴射量が過剰となるおそれがある。また、比較例では、パターン2として示すように、「燃料噴射弁A」、「燃料噴射弁B」、「燃料噴射弁C」、「燃料噴射弁D」の全てにおいて、電圧印加時間Tを噴射不可領域の始点(バウンス下限時間)よりも短くなるように短縮することによって、噴射量が過小となるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、「燃料噴射弁A」に限って電圧印加時間Tをバウンス下限時間よりも短くなるように短縮することによって、要求噴射量に対する実際の噴射量のずれを比較例と比べて小さくすることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、噴射不可領域に起因して要求噴射量の燃料の噴射ができない燃料噴射弁10がある場合、他の燃料噴射弁10の噴射量をあえて要求噴射量からずらして、全気筒の噴射量の合計を、(要求噴射量)×(気筒数)に近づける。
図6に、本実施形態にかかる噴射量の調整手法を例示する。図6に示す例は、図4(a)に示した例に対応している。すなわち、「燃料噴射弁A」に限って、要求噴射量の燃料を噴射するための電圧印加時間Tが噴射不可領域に入っている例に対応している。その場合、「燃料噴射弁A」に限って電圧印加時間Tをバウンス下限時間よりも短くなるように短縮するのみならず、噴射不可領域が最も短い「燃料噴射弁B」の噴射量を要求噴射量に対して増量することによって、全気筒の噴射量の合計を、(要求噴射量)×(気筒数)に近づける。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、噴射不可領域の終点についても学習する。
図7に、噴射不可期間の終点であるバウンス上限時間の学習処理の手順を示す。図7に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、図7において、図2に示した処理に対応する処理については、便宜上、同一のステップ番号を付与する。
図7に示す一連の処理において、CPU52は、まずバウンス上限時間の学習が未完了であるか否かを判定する(S10a)。なお、本実施形態では、内燃機関の始動時に、学習の完了の有無の履歴が初期化されることとする。そのため、内燃機関の始動後、未だ学習がなされていない場合には、未完了と判定される。
CPU52は、未完了と判定する場合(S10a:YES)、電圧印加時間Tに初期値Tmax0を代入する(S12a)。初期値Tmax0は、燃料噴射弁10の個体差や経年変化にかかわらず、可動子16が規制部材22に接触して跳ね返る現象が収束し、可動子16が規制部材22に接触した状態で固定される状態が生じると想定される値に設定されている。次にCPU52は、S14,S16の処理を実行し、前回の開弁時間の検出値である開弁時間X1から開弁時間X2を減算した値を所定量ΔTにて除算した値が閾値Refよりも小さいか否かを判定する(S18a)。ここで、S10aの処理において最初に肯定判定された際には、開弁時間X1は存在しないことからCPU52は、否定判定することとし、電圧印加時間Tから所定量ΔTを減算した値によって、電圧印加時間Tを更新するとともに、開弁時間X1に開弁時間X2を代入し(S20a)、S14の処理に戻る。
これに対しCPU52は、閾値Refよりも小さいと判定する場合(S18a:YES)、バウンス上限時間に電圧印加時間Tを代入する(S22a)。すなわち、S20aの処理を実行する都度、電圧印加時間Tは短くなることから、S20aの処理の実行前に対して後には開弁時間X2が短くなる。特に、可動子16が規制部材22に接触して跳ね返る現象が収束し、可動子16が規制部材22に接触した状態で固定されるための電圧印加時間Tの最小値に実際の電圧印加時間Tが満たなくなると、開弁時間X1に対する開弁時間X2の減少量が顕著となる。S18aの処理は、電圧印加時間Tが所定量ΔTだけ異なる2つの場合で、可動子16が規制部材22に接触して跳ね返る現象が収束し、可動子16が規制部材22に接触した状態で固定されるための電圧印加時間Tの最小値に満たなくなるか否かの2つの場合に分かれるときの電圧印加時間Tをとらえる処理である。そのときの電圧印加時間Tは、噴射不可領域に入る上限値であると考えられる。
CPU52は、S22aの処理が完了する場合や、S10aの処理において否定判定する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
図8に、本実施形態の噴射不可領域を例示する。図8に示すように、本実施形態によれば、噴射不可領域の始点のみならず終点をも学習することにより、噴射不可領域を極力小さくすることができる。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。操作処理は、図5の処理に対応する。開弁時間検出処理は、S16の処理に対応し、学習処理は、S18,S22の処理や、S18a,S22aの処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図7の処理において、電圧印加時間Tを所定量ΔTずつ増加させた際に、今回の開弁時間X2から前回の開弁時間X1を減算した値を所定量ΔTで除算した値が、閾値よりも大きい場合に、「T-ΔT」をバウンス上限値としてもよい。
・S22の処理によって算出されるバウンス下限時間の指数移動平均処理値を最終的なバウンス下限時間としたり、S22aの処理によって算出されるバウンス上限時間の指数移動平均処理値を最終的なバウンス上限時間としたりしてもよい。これは、たとえば、指数移動平均処理値を不揮発性メモリ56に記憶しておき、S22の処理や、S22aの処理によって新たに算出された値と記憶されている値とを用いてバウンス下限時間やバウンス上限時間を更新することによって実現できる。
10…燃料噴射弁、12…ボディ、14…ノズルニードル、16…可動子、18…スプリング、20…ソレノイドコイル、22…規制部材、30…制御装置、40…昇圧回路、42…バッテリ、50…マイコン、52…CPU、54…ROM、56…不揮発性メモリ、58…周辺回路、59…ローカルネットワーク、60…A/D変換器。

Claims (1)

  1. ソレノイドコイルへの通電処理によって開弁する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用され、
    前記ソレノイドコイルへの電圧印加時間が、前記燃料噴射弁のノズルニードルの変位が規制部材によって規制され始めるタイミングとなる時間以上であって該時間よりも所定の長さだけ長い時間以下である噴射不可領域となることを避けて前記燃料噴射弁を操作する操作処理と、
    前記ソレノイドコイルへの電圧印加処理の停止後における前記ソレノイドコイルの誘起電圧の時間変化の変曲点に基づき、前記燃料噴射弁の開弁時間を検出する開弁時間検出処理と、
    前記ソレノイドコイルへの電圧印加時間を変化させた際の前記開弁時間検出処理によって検出される前記開弁時間の変化に基づき、前記噴射不可領域を学習する学習処理と、を実行する内燃機関の制御装置。
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