JP7088039B2 - シフトバイワイヤシステム及びシフトバイワイヤ電子制御装置 - Google Patents

シフトバイワイヤシステム及びシフトバイワイヤ電子制御装置 Download PDF

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本発明は、シフトバイワイヤシステム及びシフトバイワイヤ電子制御装置に関する。
運転者がシフト操作を行うことにより、車両のパーキング機構又は自動変速機の前後進切替機構を切替えるシフトバイワイヤ(以下、SBW(Shift By Wire)と称する)システムが知られている。SBWシステムでは、例えばアクチュエータのモータを駆動して自動変速機のシフト切替機構部を駆動し、シフトレンジを切替える(例えば特許文献1参照)。
特許第5862613号公報
SBWシステムは、シフトレンジの切替え完了を確認するために、実際のレンジ位置である実レンジ位置を検出するポジション検出部としてポジションセンサIC(Integrated Circuit)を備える構成となっている。この構成では、ポジションセンサICは、シフトレンジの切替えに応じて実レンジ位置を検出すると、その検出した実レンジ位置をPWM(Pulse Width Modulation)通信によりSBW電子制御装置(以下、SBWECU(Electronic Control Unit)と称する)に送信する。
即ち、ポジションセンサICは、例えば「Pレンジ」、「中間レンジ」、「notPレンジ(以下、NPレンジ)」のレンジ位置を検出すると、SBWECUに送信するPWM信号のデューティ比を、その検出した実レンジ位置に応じて切替える。SBWECUは、ポジションセンサICから送信されたPWM信号を受信すると、その受信されたPWM信号のデューティ比を判定して実レンジ位置を特定する。SBWECUは、例えばポジションセンサICから受信されたPWM信号のデューティ比が比較的低い所定値であると判定すると、実レンジ位置が「Pレンジ」であると特定し、中程度の所定値であると判定すると、実レンジ位置が「中間レンジ」であると特定し、比較的高い所定値であると判定すると、実レンジ位置が「NPレンジ」であると特定する。
ポジションセンサICは、自己診断機能を有しており、IC自身で異常を特定可能であるが、PWM通信の1周期(例えば1ms)が短いことから、従来では、自己診断機能による異常の特定時には、SBWECUに送信するPWM信号のデューティ比を0%又は100%に切替えていた。しかしながら、ポジションセンサICが自己診断機能による異常の特定時にデューティ比を0%又は100%に切替える構成では、SBWECUにおいて、ポジションセンサICの異常と、データ通信線等のハードウェア故障に起因する端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着とを区別することができない問題があった。このような事情から、ポジションセンサICの異常を適切に検知する構成が望まれている。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポジション検出部の異常を適切に検知することができるシフトバイワイヤシステム及びシフトバイワイヤ電子制御装置を提供することにある。
請求項1に記載したシフトバイワイヤシステムによれば、シフトレンジの切替えに応じて実レンジ位置を検出し、その検出した実レンジ位置に応じたデューティ比のPWM信号を送信するポジション検出部(3)と、ポジション検出部から送信されたPWM信号を受信するシフトバイワイヤ電子制御装置(2)と、を備える。ポジション検出部は、自己診断機能を有し、自己診断機能により異常を特定すると、送信するPWM信号のデューティ比のパターンを、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに切替え後に、その検出した異常の区分を示す異常区分パターンに切替える。シフトバイワイヤ電子制御装置は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当しないと判定すると、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定し、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定すると、ポジション検出部の異常の区分を特定する。
ポジション検出部において、自己診断機能により異常を特定すると、送信するPWM信号のデューティ比のパターンを、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに切替え後に、その検出した異常の区分を示す異常区分パターンに切替えるようにした。シフトバイワイヤ電子制御装置において、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定すると、ポジション検出部の異常の区分を特定するようにした。自己診断機能による異常の特定時にPWM信号のデューティ比を0%又は100%に切替えることなく、ポジション検出部の異常を特定するので、端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着と区別した上で、ポションセンサICの異常を適切に検知することができる。
請求項に記載したシフトバイワイヤ電子制御装置によれば、異常パターン判定部(17c)は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに該当するか否かを判定する。実レンジ位置特定部(17d)は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当しないと異常パターン判定部により判定されると、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定する。異常データ特定部(17f)は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると異常パターン判定部により判定されると、ポジション検出部の異常を特定する。異常パターン判定部は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが、異常の区分を示す異常区分パターンに該当するか否かを判定し、異常データ特定部は、ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常区分パターンに該当すると異常パターン判定部により判定されると、ポジション検出部の異常の区分を特定する。請求項1に記載したシフトバイワイヤシステムと同様に、端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着と区別した上で、ポジション検出部の異常を適切に検知することができる。

第1実施形態を示す機能ブロック図 実レンジ位置に対応するデューティ比を示す図 実レンジ位置を特定する態様を模式的に示す図 PWM信号のパターンの説明を示す図 PWM信号の異常パターンの説明を示す図 実レンジ位置判定処理を示すフローチャート(その1) 実レンジ位置判定処理を示すフローチャート(その2) 実レンジ位置判定処理を示すフローチャート(その3) 第1異常パターン判定処理を示すフローチャート 異常データ読出処理を示すフローチャート 第2実施形態を示し、PWM信号の異常パターン及び異常区分パターンの説明を示す図 実レンジ位置判定処理を示すフローチャート(その4) 実レンジ位置判定処理を示すフローチャート(その5) 第2異常パターン判定処理を示すフローチャート 異常区分パターン判定処理を示すフローチャート
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1から図10を参照して説明する。図1に示すように、SBWシステム1は、SBWECU2と、後述するシフト切替機構部に配置されているポジションセンサIC3(ポジション検出部)とを有する。シフトスイッチ4は、「Pレンジ」、「Rレンジ」、「Nレンジ」及び「Dレンジ」に対応するスイッチ4a~4dを有する。シフトスイッチ4は、スイッチ4a~4dのうち何れかに対するユーザのシフト操作を受付けると、その受付けたシフト操作を示すシフト情報をシフタECU5に送信する。シフタECU5は、SBWECU2の上位に位置し、詳しくは後述するようにSBWECU2からレンジ情報及び異常情報を受信する。
シフタECU5は、シフトスイッチ4から送信されたシフト情報を受信すると、その受信されたシフト情報を判定し、その判定結果に応じた切替指示をSBWECU2に送信する。シフタECU5は、シフトスイッチ4から受信されたシフト情報が「Pレンジ」であると判定すると、切替指示を「Pレンジ」としてSBWECU2に送信する。シフタECU5は、シフトスイッチ4から受信されたシフト情報が「Rレンジ」、「Nレンジ」、「Dレンジ」のうち何れかであると判定すると、切替指示を「NPレンジ」としてSBWECU2に送信する。
又、シフタECU5は、このようにして切替指示をSBWECU2に送信した後では、SBWECU2からのレンジ情報の受信を待機し、SBWECU2から送信されたレンジ情報を受信すると、その受信されたレンジ情報を判定し、シフトスイッチ4から受信しておいたシフト情報の判定結果に応じたシフト位置表示指示をインジケータ6に送信する。シフタECU5は、SBWECU2から受信されたレンジ情報が「Pレンジ」であると判定すると、シフト位置表示指示を「Pレンジ」としてインジケータ6に送信する。シフタECU5は、SBWECU2から受信されたレンジ情報が「NPレンジ」であると判定すると、シフト位置表示指示を「Rレンジ」、「Nレンジ」、「Dレンジ」のうち何れかとしてインジケータ6に送信する。
インジケータ6は、例えば運転席前方のメータパネルに配置されており、シフタECU5から送信されたシフト位置表示指示を受信すると、その受信されたシフト位置表示指示に応じた表示を行う。インジケータ6は、シフタECU5から「Pレンジ」のシフト位置表示指示を受信すると、シフト位置が「Pレンジ」である旨を示す表示を行う。同様に、インジケータ6は、シフタECU5から「Nレンジ」、「Rレンジ」、「Dレンジ」のうち何れかのシフト位置表示指示を受信すると、シフト位置が「Pレンジ」、「Rレンジ」、「Dレンジ」のうち何れかである旨を示す表示を行う。又、インジケータ6は、シフタECU5から後述する警告表示指示を受信すると、警告表示を行う。
シフト切替機構部7は、アクチュエータ8と、エンコーダ9と、減速機10と、パーキング機構部11とを有する。アクチュエータ8は、SR(Switched Reluctance)モータから構成されるモータを有し、SBWECU2から通電されると、モータを駆動させる。エンコーダ9は、モータのロータと一体的に回転する磁石と、磁石から発生する磁束の変化によりロータの回転角度を検知するホールIC等を有する。エンコーダ9は、ロータの回転角度を検知すると、その検知結果を示すパルス信号をSBWECU2に送信する。
減速機10は、モータで発生した駆動力を減速してパーキング機構部11に伝達する。パーキング機構部11は、シャフト、ディテントプレート12(図3参照)及びスプリング等を有する。シャフトは、アクチュエータ8により回転駆動される。ディテントプレート12は、シャフトと一体的に構成されており、シャフトと一体的にアクチュエータ8により回転駆動される。ディテントプレート12は、その回転方向において一方の端部側に設けられている第1凹部13(図3参照)と、その回転方向において他方の端部側に設けられている第2凹部14(図3参照)と、第1凹部13と第2凹部14との間に位置する凸部15(図3参照)とを有する。これら第1凹部13、第2凹部14、凸部15は、それぞれ実レンジ位置に対応する。具体的には、第1凹部13は「Pレンジ」に対応し、第2凹部14は「NPレンジ」に対応し、凸部15は「中間レンジ」に対応する。
パーキング機構部11では、シャフトと一体的にディテントプレート12に回転力が加わると、スプリングに設けられているディテントローラ16(図3参照)が凸部15を経由して第1凹部13と第2凹部14との間を移動する。即ち、ディテントローラ16が第1凹部13にあるときにディテントプレート12に正方向への回転力が加わると、ディテントローラ16が第1凹部13から凸部15を乗り越えて第2凹部14に移動する。又、ディテントローラ16が第2凹部14にあるときにディテントプレート12に逆方向への回転力が加わると、ディテントローラ16が第2凹部14から凸部15を乗り越えて第1凹部13に移動する。パーキング機構部11は、ディテントローラ16が第1凹部13又は第2凹部14に停止中のときに切替停止状態となり、ディテントローラ16が第1凹部13と第2凹部14との間を移動中のときに切替状態となる。
上記したポジションセンサIC3は、例えば一対の電極で構成され、一方の電極がシャフトに設けられ、他方の電極がシャフトの外周側に対向して設けられ、シャフトに設けられている電極がそれぞれ異なる抵抗値を有している。ポジションセンサIC3は、シャフトに設けられている電極と、シャフトの外周側に設けられている電極とが導通しているときの抵抗値からシャフトの回転角度を検出し、実レンジ位置が「Pレンジ」、「中間レンジ」、「NPレンジ」の何れであるかを検出する。ポジションセンサIC3は、実レンジ位置を検出すると、SBWECU2に送信するPWM信号のデューティ比を、その検出した実レンジ位置に応じて切替える。
具体的には、図2に示すように、ポジションセンサIC3は、実レンジ位置が「Pレンジ」であると検出すると、デューティ比を比較的低い所定値(T1/T0)に切替え、実レンジ位置が「中間レンジ」であると検出すると、デューティ比を中程度の所定値(T2/T0)に切替え、実レンジ位置が「NPレンジ」であると検出すると、デューティ比を比較的高い所定値(T3/T0)に切替える。即ち、1周期(T0)内のオン時間の長さは、実レンジ位置が「Pレンジ」、「中間レンジ」、「NPレンジ」の順で長くなっている(T1<T2<T3)。尚、1周期の長さは例えば1msである。
この場合、上記したようにディテントローラ16が凸部15を経由して第1凹部13と第2凹部14との間を移動するので、図3に示すように、例えば「Pレンジ」から「NPレンジ」への切替時には、デューティ比は、比較的低い所定値から中程度の所定値を経由して比較的高い所定値に切替わる。これとは反対に、「NPレンジ」から「Pレンジ」への切替時には、デューティ比は、比較的高い所定値から中程度の所定値を経由して比較的低い所定値に切替わる。
SBWECU2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/O(Input/Output)等を含むマイクロコンピュータで構成される制御部17を有する。制御部17は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、切替指示判定部17a、通電制御部17b、異常パターン判定部17c、実レンジ位置特定部17d、レンジ情報通知部17e、異常データ特定部17f、異常情報通知部17g、異常データ記憶制御部17h、異常データ送信部17iをソフトウェア的に実現し、SBWECU2の動作を制御する。これら各部17a~17iは、ソフトウェア的に限らず、ハードウェア的により実現されても良いし、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現されても良い。又、制御部17は、上記した各部17a~17iに加え、各種データを記憶可能なデータ記憶部17jを有する。データ記憶部17jは、例えば不揮発性のメモリ装置等から構成されている。
切替指示判定部17aは、上記した切替指示がシフタECU5から受信されると、その受信された切替指示を判定し、「Pレンジ」及び「NPレンジ」のうち何れの切替指示であるかを判定する。
通電制御部17bは、切替指示が切替指示判定部17aにより判定されると、その判定結果にしたがってアクチュエータ8を通電し、アクチュエータ8のモータを駆動させる。通電制御部17bは、「NPレンジ」への切替指示が切替指示判定部17aにより判定されると、ディテントローラ16が第2凹部14に位置するようにアクチュエータ8を通電し、アクチュエータ8のモータを駆動させる。即ち、通電制御部17bは、ディテントローラ16が第1凹部13にあるときに「NPレンジ」への切替指示が切替指示判定部17aにより判定されると、ディテントプレート12に正方向への回転力を与え、ディテントローラ16を第1凹部13から凸部15を乗り越えさせて第2凹部14に移動させる。又、通電制御部17bは、「Pレンジ」への切替指示が切替指示判定部17aにより判定されると、ディテントローラ16が第1凹部13に位置するようにアクチュエータ8を通電し、アクチュエータ8のモータを駆動させる。即ち、通電制御部17bは、ディテントローラ16が第2凹部14にあるときに「Pレンジ」への切替指示が切替指示判定部17aにより判定されると、ディテントプレート12に逆方向への回転力を与え、ディテントローラ16を第2凹部14から凸部15を乗り越えさせて第1凹部13に移動させる。
上記した構成において、ポジションセンサIC3は、パーキング機構部11の構造上から実レンジ位置が「Pレンジ」と「NPレンジ」との間で切替わる際には必ず「中間レンジ」を経由する。そのため、ポジションセンサIC3は、正常時では、図4に示すように、「Pレンジ」のデューティ比から「中間レンジ」のデューティ比を経由して「NPレンジ」のデューティ比に変化するパターン、「NPレンジ」のデューティ比から「中間レンジ」のデューティ比を経由して「Pレンジ」のデューティ比に変化するパターンの2通りのパターンを送信する。
一方、ポジションセンサIC3は、自己診断機能を有しており、IC自身で異常を特定可能である。前述したように、ポジションセンサIC3が異常を特定したときにPWM信号のデューティ比を0%又は100%に切替える構成では、自己診断機能によるIC自身の異常と、データ通信線等のハードウェア故障に起因する端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着とを区別することができない。この点に関し、本実施形態では、ポジションセンサIC3は、自己診断機能により異常を特定すると、PWM信号のデューティ比のパターンを異常パターンに切替えるようにした。
具体的に説明すると、ポジションセンサIC3は、自己診断機能により異常を特定すると、図5に示すように、「Pレンジ」のデューティ比から「中間レンジ」のデューティ比を経由せずに「NPレンジ」のデューティ比に直接変化し、「NPレンジ」のデューティ比から「中間レンジ」のデューティ比を経由せずに「Pレンジ」のデューティ比に直接変化するパターンの繰り返しを異常パターンとして送信する。この異常パターンは、上記したパーキング機構部11の構造上から実レンジ位置が「Pレンジ」と「NPレンジ」との間で切替わる際には必ず「中間レンジ」を経由するので、正常なシフトレンジの切替えでは発生し得ないパターンである。
異常パターン判定部17cは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当するか否かを判定する。この場合、異常パターン判定部17cは、異常判定カウンタをカウントアップし、異常判定カウンタが閾値(例えば「3」)に達することでポジションセンサIC3の異常を示す異常データを特定する。即ち、異常パターン判定部17cは、PWM信号のデューティ比が比較的低い所定値から高い値に直接切替わるパターン、又は比較的高い所定値から低い所定値に直接切替わるパターンを連続して閾値回数判定すると、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定する。
実レンジ位置特定部17dは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当しないと異常パターン判定部17cにより判定されると、上記した図3に示したように、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比により実レンジ位置を特定する。この場合、実レンジ位置特定部17dは、実レンジ判定カウンタをカウントアップし、実レンジ判定カウンタが閾値(図3の例示では「3」)に達することで実レンジ位置を特定する。即ち、実レンジ位置特定部17dは、デューティ比として比較的低い所定値を連続して閾値回数判定すると、実レンジ位置が「Pレンジ」であると特定する。同様に、実レンジ位置特定部17dは、デューティ比として中程度の所定値を連続して閾値回数判定すると、実レンジ位置が「中間レンジ」であると特定し、デューティ比として比較的高い所定値を連続して閾値回数判定すると、実レンジ位置が「NPレンジ」であると特定する。
レンジ情報通知部17eは、実レンジ位置が実レンジ位置特定部17dにより特定されると、その特定された実レンジ位置を示すレンジ情報をシフタECU5に送信する。即ち、レンジ情報通知部17eは、実レンジ位置が「Pレンジ」であると特定されると、レンジ情報を「Pレンジ」としてシフタECU5に送信し、実レンジ位置が「NPレンジ」であると特定されると、レンジ情報を「NPレンジ」としてシフタECU5に送信する。尚、レンジ情報通知部17eは、実レンジ位置が「中間レンジ」であると特定されると、レンジ情報をシフタECU5に送信しない。
異常データ特定部17fは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると異常パターン判定部17cにより判定されると、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データを特定する。又、異常データ特定部17fは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比が0%又は100%であると、データ通信線等のハードウェア故障に起因する端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着を示す異常データを特定する。
異常情報通知部17gは、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データが異常データ特定部17fにより特定されると、ポジションセンサIC3の異常を示す異常情報をシフタECU5に送信する。シフタECU5は、SBWECU2から送信された異常情報を受信すると、上記した警告表示指示をインジケータ6に送信する。即ち、シフタECU5から警告表示指示がインジケータ6に送信され、インジケータ6が警告表示を行うことで、ポジションセンサIC3の異常をユーザが認識することができる。
異常データ記憶制御部17hは、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データが異常データ特定部17fにより特定されると、その異常データをデータ記憶部17jに記憶する。又、異常データ記憶制御部17hは、データ通信線等のハードウェア故障に起因する端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着を示す異常データが異常データ特定部17fにより特定された場合にも、その異常データをデータ記憶部17jに記憶する。
異常データ送信部17iは、サービスツール18が車載ネットワークを介してSBWECU2に接続されている状態で、サービスツール18から送信された異常データ読出要求が受信されると、データ記憶部17jに記憶されている異常データを読出し、その読出した異常データを車載ネットワークを介してサービスツール18に送信する。車載ネットワークは、例えばCAN(Controller Area Network)(登録商標)等である。
次に、上記した構成の作用について図6から図10を参照して説明する。ここでは、SBWECU2において、制御部17が行う実レンジ位置判定処理、異常データ読出処理について説明する。尚、制御部17は、未受信カウンタ、実レンジ判定カウンタ、異常判定カウンタを有し、カウント機能を有する。
(1)実レンジ位置判定処理
制御部17は、実レンジ位置判定処理を開始すると、ポジションセンサIC3からPWM信号を受信したか否かを判定する(S1)。制御部17は、PWM信号を受信していないと判定すると(S1:NO)、未受信カウンタが閾値以上であるか否かを判定する(S2)。未受信カウンタは、PWM信号を受信していない回数をカウントするカウンタである。制御部17は、未受信カウンタが閾値以上でないと判定すると(S2:NO)、未受信カウンタをインクリメントする(S3)。制御部17は、レンジ情報又は異常情報をシフタECU5に送信し(S4)、実レンジ位置判定処理を終了する。即ち、制御部17は、SBWECU2とシフタECU5とを接続する車載ネットワークが例えばCANであれば、レンジ情報又は異常情報をCANの送信周期に追従して送信し、例えば実レンジ位置が「Pレンジ」であれば、レンジ情報を「Pレンジ」としてシフタECU5に送信し続け、正常である旨を示す正常情報をシフタECU5に送信し続ける。
制御部17は、未受信カウンタが閾値以上であると判定すると(S2:YES)、端子電圧がハイレベルであるか否かを判定する(S5)。制御部17は、端子電圧がハイレベルであると判定すると(S5:YES)、端子電圧のハイレベル固着の異常を特定し(S6)、その特定したハイレベル固着の異常を示す異常データをデータ記憶部17jに記憶する(S8)。制御部17は、端子電圧がハイレベルでないと判定すると(S5:NO)、端子電圧のローレベル固着の異常を特定し(S7)、その特定したローレベル固着の異常を示す異常データをデータ記憶部17jに記憶する(S8)。制御部17は、レンジ情報又は異常情報をシフタECU5に送信し(S4)、実レンジ位置判定処理を終了する。
一方、制御部17は、PWM信号を受信したと判定すると(S1:YES)、未受信カウンタをクリアし(S9)、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定したか否かを判定する(S10)。
制御部17は、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定していないと判定すると(S10:NO)、今回受信したデューティ比が前回受信したデューティ比と同じであるか否かを判定する(S11)。制御部17は、今回受信したデューティ比が前回受信したデューティ比と同じであると判定すると(S11:YES)、異常判定カウンタをクリアし(S12)、実レンジ判定カウンタが閾値以上であるか否かを判定する(S13)。異常判定カウンタは、自己診断機能による異常を特定するためのカウンタである。実レンジ判定カウンタは、実レンジ位置を特定するためのカウンタである。
制御部17は、実レンジ判定カウンタが閾値以上でないと判定すると(S13:NO)、実レンジ判定カウンタをインクリメントする(S14)。一方、制御部17は、実レンジ判定カウンタが閾値以上であると判定すると(S13:YES)、その受信したデューティ比に対応する実レンジ位置を特定する(S15)。即ち、制御部17は、実レンジ位置として「Pレンジ」、「中間レンジ」、「NPレンジ」の何れかを特定する。制御部17は、レンジ情報又は異常情報をシフタECU5に送信し(S4)、実レンジ位置判定処理を終了する。
制御部17は、今回受信したデューティ比が前回受信したデューティ比と同じでないと判定すると(S11:NO)、第1異常パターン判定処理に移行する(S16)。制御部17は、第1異常パターン判定処理を開始すると、前回受信したデューティ比が「Pレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「NPレンジ」であるか否かを判定する(S21)。制御部17は、前回受信したデューティ比が「Pレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「NPレンジ」でないと判定すると(S21:NO)、第1異常パターン判定処理を終了し、実レンジ位置判定処理に復帰する。
制御部17は、前回受信したデューティ比が「Pレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「NPレンジ」であると判定すると(S21:YES)、異常判定カウンタが閾値(例えば「3」)以上であるか否かを判定する(S22)。
制御部17は、異常判定カウンタが閾値以上でないと判定すると(S22:NO)、異常判定カウンタをインクリメントし(S23)、第1異常パターン判定処理を終了し、実レンジ位置判定処理に復帰する。制御部17は、異常判定カウンタが閾値以上であると判定すると(S22:YES)、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定し(S24)、その特定したポジションセンサIC3の異常を示す異常データをデータ記憶部17jに記憶し(S25)、第1異常パターン判定処理を終了し、実レンジ位置判定処理に復帰する。
即ち、制御部17は、第1異常パターン判定処理を行うことで、「Pレンジ」のデューティ比から「NPレンジ」のデューティ比への切替えが閾値回数連続したと判定すると、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定する。尚、本実施形態では、「Pレンジ」のデューティ比から「NPレンジ」のデューティ比への切替えを判定する構成を例示したが、「NPレンジ」のデューティ比から「Pレンジ」のデューティ比への切替えを判定する構成でも良い。具体的には、制御部17は、上記したステップS21に代えて、前回受信したデューティ比が「NPレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「Pレンジ」であるか否かを判定し、前回受信したデューティ比が「NPレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「Pレンジ」であると判定すると、異常判定カウンタが閾値(例えば「3」)以上であるか否かを判定しても良い。
制御部17は、実レンジ位置判定処理に復帰すると、実レンジ判定カウンタをクリアする(S17)。制御部17は、レンジ情報又は異常情報をシフタECU5に送信し(S4)、実レンジ位置判定処理を終了する。
制御部17は、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定したと判定すると(S10:YES)、レンジ情報又は異常情報をシフタECU5に送信し(S4)、実レンジ位置判定処理を終了する。
(2)異常データ読出処理
制御部17は、異常データ読出処理を開始すると、サービスツール18から異常データ読出要求を受信したか否かを判定する(S31)。制御部17は、異常データ読出要求を受信していないと判定すると(S31:NO)、異常データ読出処理を終了する。制御部17は、異常データ読出要求を受信したと判定すると(S31:YES)、端子電圧のローレベル固着を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されているか否かを判定する(S32)。制御部17は、端子電圧のローレベル固着を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されていると判定すると(S32:YES)、その異常データを読出してサービスツール18に送信する(S33)。
制御部17は、端子電圧のハイレベル固着を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されているか否かを判定する(S34)。制御部17は、端子電圧のハイレベル固着を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されていると判定すると(S34:YES)、その異常データを読出してサービスツール18に送信する(S35)。
制御部17は、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されているか否かを判定する(S36)。制御部17は、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データがデータ記憶部17jに記憶されていると判定すると(S36:YES)、その異常データを読出してサービスツール18に送信し(S37)、異常データ読出処理を終了する。
サービスツール18は、SBWECU2から受信された端子電圧のローレベル固着を示す異常データ、端子電圧のハイレベル固着を示す異常データ、ポジションセンサIC3の異常を示す異常データを区別して提示する。これにより、サービスツール18を扱う作業者は、端子電圧のローレベル固着、端子電圧のハイレベル固着、ポジションセンサIC3の異常を区別して把握可能となる。
以上に説明したように第1実施形態によれば、以下に示す作用効果を得ることができる。ポジションセンサIC3において、自己診断機能により異常を特定すると、送信するPWM信号のデューティ比のパターンを、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに切替えるようにした。SBWECU2において、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定すると、ポジションセンサIC3の異常を特定するようにした。自己診断機能による異常の特定時にPWM信号のデューティ比を0%又は100%に切替えることなく、ポジションセンサIC3の異常を特定するので、端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着と区別した上で、ポションセンサIC3の異常を適切に検知することができる。
即ち、実レンジ位置が「Pレンジ」と「NPレンジ」との間で切替わる際には必ず「中間レンジ」を経由することに着眼し、ポジションセンサIC3において、自己診断機能により異常を特定した際に、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンを送信することで、端子電圧のローレベル固着やハイレベル固着と区別した上で、ポションセンサIC3の異常を適切に検知することができる。
又、SBWECU2において、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンを異常判定カウンタにより閾値回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが閾値回数連続して異常パターンであると判定することで、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定するようにした。ノイズや瞬断等による偶発的な誤判定を未然に回避することができる。
又、SBWECU2において、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比を実レンジ判定カウンタにより閾値回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比が閾値回数連続して正常なデューティ比であると判定することで、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定するようにした。この場合も、ノイズや瞬断等による偶発的な誤判定を未然に回避することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図11から図15を参照して説明する。尚、第1実施形態と同じ部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。第2実施形態では、ポジションセンサIC3の異常の区分を特定する。異常の区分とは、IC内での異常の発生個所、異常の程度の軽重等の区分である。ポジションセンサIC3は、異常を特定すると、PWM信号のデューティ比のパターンを異常パターンに切替え、その後、PWM信号のデューティ比のパターンを、異常の区分を示す異常区分パターンに切替える。
具体的に説明すると、ポジションセンサIC3は、自己診断機能により異常を特定すると、図11に示すように、第1実施形態で説明した異常パターンを送信した後に、「Pレンジ」、「中間レンジ」、「NPレンジ」のデューティ比の組み合わせによるパターンを異常区分パターンとして送信する。図11の例示では、「中間レンジ」、「中間レンジ」、「中間レンジ」、「Pレンジ」、「Pレンジ」、「Pレンジ」の順序を第1異常区分パターンとし、「中間レンジ」、「中間レンジ」、「中間レンジ」、「NPレンジ」、「NPレンジ」、「NPレンジ」の順序を第2異常区分パターンとし、「中間レンジ」、「中間レンジ」、「Pレンジ」、「Pレンジ」、「NPレンジ」、「NPレンジ」の順序を第3異常区分パターンとしている。
SBWECU2において、異常パターン判定部17cは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定した後に、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが何れの異常区分パターンに該当するか否かを判定する。
異常データ特定部17fは、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常区分パターンに該当すると異常パターン判定部17cにより判定されると、ポジションセンサIC3の異常区分を示す異常区分データを特定する。異常情報通知部17gは、ポジションセンサIC3の異常区分を示す異常区分データが異常データ特定部17fにより特定されると、ポジションセンサIC3の異常区分を示す異常区分情報をシフタECU5に送信する。異常データ記憶制御部17hは、ポジションセンサIC3の異常区分を示す異常区分データが異常データ特定部17fにより特定されると、その異常区分データをデータ記憶部17jに記憶する。
次に、上記した構成の作用について図12から図15を参照して説明する。
この場合、制御部17は、実レンジ位置判定処理において、PWM信号を受信したと判定すると(S1:YES)、未受信カウンタをクリアし(S9)、異常区分通知モードをオンしているか否かを判定する(S41)。制御部17は、異常区分通知モードをオンしていないと判定すると(S41:NO)、第1実施形態で説明したS11以降の処理を行う。
制御部17は、今回受信したデューティ比が前回受信したデューティ比と同じでないと判定すると(S11:NO)、第2異常パターン判定処理に移行する(S42)。制御部17は、第2異常パターン判定処理を開始し、前回受信したデューティ比が「Pレンジ」且つ今回受信したデューティ比が「NPレンジ」であると判定し(S21:YES)、異常判定カウンタが閾値以上であると判定すると(S22:YES)、異常区分通知モードをオンし(S43)、第2異常パターン判定処理を終了し、実レンジ位置判定処理に復帰する。
即ち、制御部17は、第2異常パターン判定処理を行うことで、「Pレンジ」のデューティ比から「NPレンジ」のデューティ比への切替えが閾値回数連続したと判定すると、ポジションセンサIC3の自己診断機能による異常を特定し、異常区分通知モードをオンする。尚、この場合も、「NPレンジ」のデューティ比から「Pレンジ」のデューティ比への切替えを判定する構成でも良い。
制御部17は、実レンジ位置判定処理に復帰し、異常区分通知モードをオンしていると判定すると(S41:YES)、異常区分パターン判定処理に移行する(S44)。制御部17は、異常区分パターン判定処理を開始すると、過去に受信したデューティ比を数回分遡って判定することで異常区分パターンを特定し(S51)、その特定結果にしたがって異常の区分を特定する(S52)。制御部17は、その特定した異常の区分を示す異常データをデータ記憶部17jに記憶し(S53)、異常区分パターン判定処理を終了し、実レンジ位置判定処理に復帰する。
即ち、制御部17は、上記した第1異常区分パターンを特定すると、第1異常区分に属する異常であると特定し、第2異常区分パターンを特定すると、第2異常区分に属する異常であると特定し、第3異常区分パターンを特定すると、第3異常区分に属する異常であると特定し、その特定した異常の区分を示す異常データをデータ記憶部17jに記憶する。これ以降、制御部17は、異常データ読出処理を開始し、サービスツール18から異常データ読出要求を受信したと判定すると、その異常の区分を示す異常データを読出してサービスツール18に送信する。サービスツール18は、SBWECU2から受信された異常の区分を提示する。これにより、サービスツール18を扱う作業者は、端子電圧のローレベル固着、端子電圧のハイレベル固着、ポジションセンサIC3の異常を区別して把握可能となることに加え、その異常の区分として発生個所や程度の軽重等をも把握可能となる。尚、異常の区分をインジケータ6に表示しても良く、その場合、サービスツール18に提示する情報よりも簡易な情報をインジケータ6に表示しても良い。
以上に説明したように第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。又、ポジションセンサIC3において、自己診断機能により異常を特定すると、送信するPWM信号のデューティ比のパターンを異常パターンに切替え後に、その検知した異常の区分を示す異常区分パターンに切替えるようにした。SBWECU2において、ポジションセンサIC3から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常区分パターンに該当すると判定すると、ポジションセンサIC3の異常の区分を特定するようにした。ポションセンサIC3の異常を適切に検知することに加え、その異常の区分も適切に検知することができ、異常の区分毎に適切な処置を実施することもできる。
(その他の実施形態)
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、更には、それらに一要素のみ、それ以上、或いはそれ以下を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
本実施形態では、ポジションセンサICにおいて、切替停止状態で「Pレンジ」及び「NPレンジ」の2つのレンジ位置を検出する構成を例示したが、例えば切替停止状態で「Pレンジ」、「Rレンジ」、「Nレンジ」及び「Dレンジ」の4つのレンジ位置を検出する構成に適用しても良い。又、例えば「D2レンジ」、「Sレンジ」及び「Lレンジ」等も含め、切替停止状態で4つ以上のレンジ位置を検出する構成に適用しても良い。
本実施形態では、ポジション検出部としてポジションセンサICを例示したが、IC化されたセンサに限らず、IC化されていないセンサでも良い。又、ポジション検出部は、例えば接点、磁気、光等を利用し、実レンジ位置を検出可能であれば任意の構成であれば良い。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。或いは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によりプロセッサを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。若しくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路により構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されても良い。又、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていても良い。
図面中、1はSBWシステム、2はSBWECU、3はポジションセンサIC(ポジション検出部)、17cは異常パターン判定部、17dは実レンジ位置特定部、17fは異常データ特定部である。

Claims (6)

  1. シフトレンジの切替えに応じて実レンジ位置を検出し、その検出した実レンジ位置に応じたデューティ比のPWM信号を送信するポジション検出部(3)と、
    前記ポジション検出部から送信されたPWM信号を受信するシフトバイワイヤ電子制御装置(2)と、を備え、
    前記ポジション検出部は、自己診断機能を有し、自己診断機能により異常を特定すると、送信するPWM信号のデューティ比のパターンを、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに切替え後に、その検出した異常の区分を示す異常区分パターンに切替え
    前記シフトバイワイヤ電子制御装置は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当しないと判定すると、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定し、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定すると、前記ポジション検出部の異常の区分を特定するシフトバイワイヤシステム。
  2. 記シフトバイワイヤ電子制御装置は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンを複数回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが複数回数連続して異常パターンであると判定することで、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定する請求項1に記載したシフトバイワイヤシステム。
  3. 前記シフトバイワイヤ電子制御装置は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比を複数回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比が複数回数連続して正常なデューティ比であると判定することで、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定する請求項1又は2に記載したシフトバイワイヤシステム。
  4. ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが、シフトレンジの切替えにより発生し得ない異常パターンに該当するか否かを判定する異常パターン判定部(17c)と、
    前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが前記異常パターンに該当しないと前記異常パターン判定部により判定されると、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定する実レンジ位置特定部(17d)と、
    前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが前記異常パターンに該当すると前記異常パターン判定部により判定されると、前記ポジション検出部の異常を特定する異常データ特定部(17f)と、を備え、
    前記異常パターン判定部は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが、異常の区分を示す異常区分パターンに該当するか否かを判定し、
    前記異常データ特定部は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが前記異常区分パターンに該当すると前記異常パターン判定部により判定されると、前記ポジション検出部の異常の区分を特定するシフトバイワイヤ電子制御装置
  5. 前記異常パターン判定部は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比のパターンを複数回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが複数回数連続して異常パターンであると判定することで、その受信されたPWM信号のデューティ比のパターンが異常パターンに該当すると判定する請求項4に記載したシフトバイワイヤ電子制御装置。
  6. 前記実レンジ位置特定部は、前記ポジション検出部から受信されたPWM信号のデューティ比を複数回数判定し、その受信されたPWM信号のデューティ比が複数回数連続して正常なデューティ比であると判定することで、そのデューティ比に応じて実レンジ位置を特定する請求項4又は5に記載したシフトバイワイヤ電子制御装置。
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