JP7085459B2 - プレフィルドシリンジの気密性試験方法 - Google Patents

プレフィルドシリンジの気密性試験方法 Download PDF

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本発明は、予め薬液を充填した注射器、すなわちプレフィルドシリンジの欠陥を検出するための気密性試験方法に関する。
医療の現場での作業軽減と調剤時の事故を防ぐため、近年、調剤された薬液を予め充填した注射器(プレフィルドシリンジ)に対する需要が急増している。
上記プレフィルドシリンジの場合、薬液が事前に充填されているので、注射器の気密性が低いと、薬液の劣化、空気の混入等の不都合が生じる可能性がある。そのため、注射器の気密性が厳しく求められる。
特許文献1では、プレフィルドシリンジの外筒とガスケットとの間の密封性や、外筒の針装着部と密封キャップとの間の密封性を、電磁波を用いて確認している。
特開2013-252177号公報
特許文献1では、プレフィルドシリンジの選択された箇所のみの密封性を確認することができるが、薬液が収容された空間全体の気密性を確認することはできない。また、確認箇所が複数にわたると検査に手間がかかる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、外筒と、上記外筒に挿入されたプランジャと、上記プランジャの先端に設けられ上記外筒の内周に気密に接するガスケットとを備え、上記ガスケットと上記外筒の先端部との間の薬液収容空間に薬液が充填されているプレフィルドシリンジの気密性を試験する方法において、
気密性試験工程に先立つ準備工程において、上記プレフィルドシリンジの上記プランジャを、移動規制手段により上記外筒に対して移動不能にして所定位置に維持し、
上記気密性試験工程では、上記プレフィルドシリンジをワークカプセル内で密封してテスト圧を付与し、このワークカプセル内の圧力変化に基づいて、上記プレフィルドシリンジの漏れを検出することを特徴とする。
上記方法によれば、プレフィルドシリンジをワークカプセル内で密封してテスト圧の変化に基づき漏れを検出でき、薬液収容空間の気密性を1回の試験で確認することができ、検査作業の品質と効率を高めることができる。
また、気密性試験工程において、プランジャが外筒に対して移動不能であるので、テスト圧付与時に薬液収容空間の体積は変化せず、薬液収容空間に漏れがある場合にはこの漏れに対応してワークカプセル内の圧力変化を生じさせることができるので、確実に漏れを検出することができる。
一態様では、上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより上記薬液収容空間を広げて負圧にし、上記移動規制手段により、少なくとも上記プランジャが上記外筒に向かう方向に移動するのを禁じる。
上記一態様において好ましくは、上記移動規制手段は、上記外筒の基端に形成された鍔部と上記プランジャの基端に形成された押圧部との間に挿入される規制治具により構成され、上記規制治具は、上記鍔部と上記押圧部の互いに対向する面を係止する第1、第2の係止面を有する。
上記一態様では、薬液収容空間の負圧によりプランジャは外筒に向かう力を受けるので、規制治具はこの方向の移動を禁じれば足り、構成を簡略化することができる。
上記一態様において好ましくは、上記気密性試験工程におけるテスト圧が正圧である。
これによれば、テスト圧の正圧と薬液収容空間の負圧により、大きな圧力差で漏れを確実に生じさせることができ、高精度の漏れ検査を行なうことができる。
上記一態様において、上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には薬液が100%充填されており、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより、上記薬液収容空間に、薬液が充填されない負圧の非充填空間部を形成する。
薬液収容空間に薬液が100%充填されていても、プランジャを外筒から離す方向に移動させて負圧の非充填空間部を形成することにより、気密性試験が可能となる。
上記一態様において、上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより、上記薬液収容空間の上記非充填空間部を広げて負圧にする。
他の態様では、上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒に向かって移動させることにより上記薬液収容空間の上記非充填空間部を狭めて正圧にし、上記移動規制手段により、少なくとも上記プランジャが上記外筒から離れる方向に移動するのを禁じる。
上記他の態様では、上記移動規制手段は規制治具により構成され、この規制治具は、上記外筒の基端に形成された鍔部と上記プランジャの基端に形成された押圧部の互いに逆を向く面を係止する第1、第2の係止面を有する。
上記他の態様では、薬液収容空間の正圧によりプランジャは外筒から離れる方向の力を受けるので、規制治具はこの方向の移動を禁じれば足り、構成を簡略化することができる。
上記他の態様において好ましくは、上記気密性試験工程におけるテスト圧が負圧である。
テスト圧の負圧と薬液収容空間の正圧により、大きな圧力差で漏れを確実に生じさせることができ、高精度の漏れ検査を行なうことができる。
更に他の態様では、上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、上記準備工程において、上記プレフィルドシリンジの自然状態における上記プランジャの上記外筒に対する位置を、そのまま上記移動規制手段により維持し、上記移動規制手段は上記プランジャの移動を、上記外筒に向かう方向と離れる方向の両方向において禁じる。
本発明によれば、プレフィルドシリンジの気密性の検査を効率良くかつ高精度に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る気密性試験方法において、気密性試験工程前の準備工程を順に説明するプレフィルドシリンジの概略縦断面図であり、(A)はプレフィルドシリンジの自然状態、(B)はプレフィルドシリンジのプランジャを引いて薬液収容空間に負圧の非充填空間部を形成した状態、(C)は規制治具を用いてプランジャを位置固定した状態、をそれぞれ示す。 (A)、(B)は上記準備工程で用いられる規制治具の異なる例をそれぞれ示す横断面図である。 上記準備工程を終えたプレフィルドシリンジに対して気密性試験工程を実行するための気密性試験装置の回路構成図である。 本発明の他の実施形態に係る気密性試験方法において、気密性試験工程前の準備工程を順に説明するプレフィルドシリンジの概略縦断面図であり、(A)はプレフィルドシリンジの自然状態、(B)はプレフィルドシリンジのプランジャを押し込んで薬液収容空間の非充填空間部を正圧にした状態、(C)は規制治具を用いてプランジャを位置固定した状態、をそれぞれ示す。 本発明のさらに他の実施形態に係る気密性試験方法において、気密性試験工程前の準備工程を説明するプレフィルドシリンジの概略縦断面図である。 図5のプレフィルドシリンジの気密性試験工程で用いられる気密性試験装置の回路構成図である。
以下、本発明の一実施形態に係るプレフィルドシリンジの気密性試験方法について、図1~図3を参照しながら説明する。
最初に、本実施形態でテスト対象となるプレフィルドシリンジ10について、図1(A)を参照しながら説明する。なお、図1(A)は、概略的に示す縦断面図であり、理解を容易にするために各構成要素を誇張して示しており、実際の寸法、形状とは異なっている。
プレフィルドシリンジ10は、主構成要素として、外筒11と、プランジャ12と、ガスケット13と、を備えている。
外筒11の基端には径方向外側に張り出す環状の鍔部11aが形成されており、先端には針装着部11bが形成されている。
針装着部11bには針14が装着されており、この針14の先端は、針装着部11bに取り付けられたゴム製のキャップ15に差し込まれて、密封されている。
なお、プレフィルドシリンジ10が針を装着しないタイプ(医療現場で針を装着するタイプ)の場合には、針装着部11bに他の密封キャップが装着され、針装着部11bの開口を塞いでいる。
プランジャ12は、外筒11と同軸をなして外筒11に挿入されている。プランジャ12の基端には大径の押圧部12aが形成されており、その先端にはガスケット13が固定されている。
ガスケット13は、外筒11内周に気密に接合され軸方向に移動可能である。ガスケット12と外筒11の先端部との間の密閉された空間が、薬液収容空間16として提供されている。この薬液収容空間16に薬液17が充填されている。本実施形態では、薬液収容空間16に薬液17が100%満たされている。
<準備工程>
気密性試験工程の前に実行される準備工程について説明する。図1(B)に示すように、上記構成をなすプレフィルドシリンジ10のプランジャ12を引く(外筒11から離れる方向に移動させる)ことにより、薬液収容空間16に、薬剤17が充填されない負圧の非充填空間部16aが形成される。なお、図1(B)ではプランジャ12の移動量を誇張して示している。
次に、図1(C)に示すように、外筒11の鍔部11aと、プランジャ12の押圧部12aとの間に規制治具20(移動規制手段)を差し込む。この規制治具20は、図2(A)に示すように断面C字形をなしていてプランジャ12の横から挿入することができる。
規制治具20の軸方向両端面は、上記外筒11の鍔部11aとプランジャ12の押圧部12aの互いの対向面にそれぞれ係止される第1係止面21,第2係止面22として提供される。この規制治具20により、プランジャ12は、非充填空間16aの負圧により引き込まれて元の位置に戻るのを禁じられ、所定位置(押圧部12aが外筒11の鍔部11aから規制治具20の軸方向寸法だけ離れた位置)で維持される。
なお、この規制治具20の形態は種々採用可能であり、例えば図2(B)に示す規制治具25のように、断面半円弧形状の半割体25aの一端をヒンジ25bで連結し、他端をクランプ25cにより着脱可能に連結する構成であってもよい。
<気密性試験工程>
上記の準備工程で作製した規制治具20付きのプレフィルドシリンジ10を、気密性試験する。この気密性試験工程で用いられる装置50の一例を図3に示す。
この気密性試験装置50は公知のものであり、共通通路51と、この共通通路51の下流端にそれぞれ接続された分岐通路52aおよび分岐通路52bとを備えている。共通通路51の上流端にはテスト圧源53が接続されている。本実施形態のテスト圧は正圧である。共通通路51には三方弁54が設けられている。
分岐通路52a,52bには、開閉弁55a,55bがそれぞれ設けられている。
上記分岐通路52a,52bにおいて開閉弁55a,55bの下流側には差圧センサ56(圧力センサ)の2つのポートがそれぞれ接続されており、これにより分岐通路52a,52b間の差圧を検出することができる。
分岐通路52aの下流端にはワークカプセル57aが接続され、分岐通路2bの下流端にはマスタカプセル57bが接続されている。ワークカプセル57aは、テスト対象となる規制治具20付きプレフィルドシリンジ10を収容した状態で、密封できるようになっている。マスタカプセル57bは、ワークカプセル57aとほぼ同一容積を有する。
上記弁54,55a,55bは図示しないコントローラでシーケンス制御される。また、コントローラは、ワークカプセル57a,マスタカプセル57bの開閉、差圧センサ56での検出差圧に基づくテスト対象の良否判定(漏れの有無の判定)も行う。
気密性試験工程は次のようにして実行される。テスト対象となるプレフィルドシリンジ10をワークカプセル57a内に収容して、ワークカプセル57aとマスタカプセル57bを密閉した後、三方弁54をオンすることにより、テスト圧源53からのテスト圧が、分岐通路52a,52bを介してワークカプセル57aとマスタカプセル57bに供給される。次に、開閉弁55a,55bが閉じられ、その下流側の分岐通路52a,52bが互いに隔離される。
なお、正圧のテスト圧がワークカプセル57aに付与されても、上記規制治具20によりプランジャ12が外筒11に押し込まれるのを禁じられ、上記所定位置を維持される。
開閉弁55a,55bが閉じてから所定時間経過後の差圧センサ56の検出差圧を閾値と比較する。
プレフィルドシリンジ10において薬液収容空間16を囲む構成に微小の欠陥ある場合、例えば外筒11とガスケット13の接合不良、外筒11のピンホール、外筒11の針装着部11bを封止する構造の封止不良等がある場合、ワークカプセル57a内の加圧空気がプレフィルドシリンジ10の薬液収容空間16に入り込み(微小漏れが生じ)、ワークカプセル57a内の圧力がテスト圧から徐々に低下する。本実施形態のプレフィルドシリンジ10は自然状態では薬液収容空間16に薬液が100%満たされているが、前述した準備工程においてプランジャ12を引くことにより薬液収容空間16に負圧の非充填空間部16aが形成されているので、上記のような微小欠陥があれば、加圧空気は薬液収容空間16に入り込むことができるのである。
プランジャ12は規制治具20により所定位置に維持されているので、ワークカプセル57a内の実容積(ワークカプセル57aの体積からプレフィルドシリンジ10の体積を除去した容積)に変化はなく、上記のように微小漏れが生じた時には、この微小漏れに対応したワークカプセル57a内の圧力低下が確実に生じる。
他方、マスタ容器57bではテスト圧が維持されている。その結果、ワークカプセル57a内の圧力とマスタ容器57b内の圧力との間に差が生じる。この差圧(ワークカプセル57aの圧力変化)が差圧センサ56で検出される。検出差圧が第1閾値より大きい場合には、微小漏れ有りと判断され、検出差圧が第1閾値より小さい場合には、プレフィルドシリンジ10は微小漏れ無しの良品と判断される。
上記のように、薬液収容空間16を囲む構成に微小の欠陥があるか否かを、1回の気密性試験で確認することができる。また、プランジャ12が所定位置に維持され、漏れに対応したワークカプセル57aの圧力低下が生じるので、漏れ検査を高精度で行うことができる。
上記実施形態ではテスト圧を正圧にしたので、非充填空間16aの負圧との圧力差が大きく、漏れによる大きな圧力変化が生じさせることができ、より一層検査の精度を上げることができる。なお、原理的にはテスト圧は大気圧又は負圧(非充填空間16aと異なる負圧)でもよい。
上記実施形態では、薬液収容空間16に薬液が100%満たされたプレフィルドシリンジ10をテスト対象としたが、図4(A)に示すように、薬液収容空間16に薬液が100%満たされず、大気圧の非充填空間部16bが残るプレフィルドシリンジ10を、テスト対象とすることもできる。この場合、上記実施形態と同様にプランジャ12を引くと、非充填空間部16bの体積が増大して負圧になる。その後の規制治具20の装着、気密性試験工程は上記実施形態と同様であるから説明を省略する。
図4(A)に示すように、薬液収容空間16に大気圧の非充填空間部16bが残るプレフィルドシリンジ10をテスト対象とする場合、図4(B)に示すようにプランジャ12を押し込んでもよい(外筒11に向かって移動させてもよい)。これにより非充填空間部16bの体積が減少し正圧になる。この状態で、図4(C)に示すように、外筒11の鍔部11aとプランジャ12の押圧部12aとの間に規制治具30を装着する。この規制治具30は、プランジャ12が、非充填空間16aの正圧により外筒11から離れる方向に移動して元の位置に戻るのを禁じ、プランジャ12を所定位置で維持する。規制治具30は、規制治具20と同様にプランジャ12の側方から装着することができ、外筒11の鍔部11aの一方の面(押圧部12aとは反対側の面)に係止される第1係止面31と、プランジャ12の押圧部12aの一方の面(鍔部11aとは反対側の面)に係止される第2係止面32とを有している。
上記規制治具30付きのプレフィルドシリンジ10をテスト対象とする場合、気密性試験装置50のテスト圧は負圧にするのが好ましい。非充填空間部16bの正圧との圧力差が大きく、漏れによる大きな圧力変化が生じ、検出感度が高くなるからである。ただし、原理的にはテスト圧は大気圧又は正圧(非充填空間部16bと異なる正圧)でもよい。
図4(A)に示すように、薬液収容空間16に大気圧の非充填空間部16bが残るプレフィルドシリンジ10をテスト対象とする場合、上述した実施形態のようにプランジャ12を引いたり押したりせずに、自然状態に近い位置でプランジャ12を外筒11に対して固定してもよい。図5に示すように、この実施形態で使用される規制治具40は、外筒11の鍔部11aを把持する第1チャック部41とプランジャ12の押圧部12aを把持する第2チャック部42を有する。これにより、プランジャ12は軸方向のいずれの方向への移動も禁じられる。
上記規制治具40付きプレフィルドシリンジ10をテスト対象とする場合、図6に示す気密性試験装置50Aを用いることにより、大漏れ検出(大きな欠陥の検出)をも行うことができる。
図6の気密性試験装置50Aは、図3の気密性試験装置50に、次の構成を追加したものである。上記分岐通路52a,52bにおいて開閉弁55a,55bの下流側には補助通路52a’,52b’がそれぞれ接続されており、これら補助通路52a’,52b’には、開閉弁58a,58bと、同容積のタンク59a,59bがそれぞれ接続されている。
微小漏れ検出工程は、前述した実施形態と同様にして実行される。テスト圧が正圧であれば、プレフィルドシリンジ10に微小欠陥に起因してワークカプセル57a内の加圧空気が大気圧の非充填空間部16bに入り込み、微小漏れを検出できる。また、テスト圧が負圧であれば、プレフィルドシリンジ10に微小欠陥に起因して大気圧の非充填空間部16bの空気が負圧のワークカプセル57a内に漏れ出て、微小漏れを検出できる。
上記微小漏れ工程の次に、大漏れ検出工程が実行される。テスト圧が正圧の場合について説明すると、プレフィルドシリンジ10に大きな欠陥がある場合には、テスト圧供給と同時に、テスト圧の加圧空気が薬液収容空間16内に入る(大漏れする)。
大漏れ検出工程では、開閉弁58a,58bが開き、タンク59a,59bをそれぞれ分岐通路52a,分岐通路52bと連通させる。タンク59a,59bは大気圧であるため、ワークカプセル57a、マスタカプセル57b内のテスト圧がタンク59a,59bへと逃げて、分圧される。大漏れがあると薬液収容空間16内の加圧空気の分だけワーク側通路2aの圧力がマスタ側通路2bの圧力より高くなる。この差圧を差圧センサ56で第2閾値と比較し、第2閾値を超えている場合にはプレフィルドシリンジ10に大漏れ有りと判断する。
負圧の場合も同様であるので、説明を省略する。
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
本発明は、プレフィルドシリンジの気密性試験方法に適用できる。
10 プレフィルドシリンジ
11 外筒
11a 筒部
12 プランジャ
12a 押圧部
13 ガスケット
16 薬液収容空間
16a、16b 非充填空間部
17 薬液
20,25,30,40 規制治具(移動規制手段)
21,31 第1係止面
22,32 第2係止面
50,50A 気密性試験装置
53 テスト圧源
56 差圧センサ(圧力センサ)
57a ワークカプセル

Claims (10)

  1. 外筒と、上記外筒に挿入されたプランジャと、上記プランジャの先端に設けられ上記外筒の内周に気密に接するガスケットとを備え、上記ガスケットと上記外筒の先端部との間の薬液収容空間に薬液が充填されているプレフィルドシリンジの気密性を試験する方法において、
    気密性試験工程に先立つ準備工程において、上記プレフィルドシリンジの上記プランジャを、移動規制手段により上記外筒に対して移動不能にして所定位置に維持し、
    上記気密性試験工程では、上記プレフィルドシリンジをワークカプセル内で密封してテスト圧を付与し、このワークカプセル内の圧力変化に基づいて、上記プレフィルドシリンジの漏れを検出することを特徴とするプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  2. 上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより上記薬液収容空間を広げて負圧にし、上記移動規制手段により、少なくとも上記プランジャが上記外筒に向かう方向に移動するのを禁じることを特徴とする請求項1に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  3. 上記移動規制手段は、上記外筒の基端に形成された鍔部と上記プランジャの基端に形成された押圧部との間に挿入される規制治具により構成され、
    上記規制治具は、上記鍔部と上記押圧部の互いに対向する面を係止する第1、第2の係止面を有することを特徴とする請求項2に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  4. 上記気密性試験工程におけるテスト圧が正圧であることを特徴とする請求項2または3に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  5. 上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には薬液が100%充填されており、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより、上記薬液収容空間に、薬液が充填されない負圧の非充填空間部を形成することを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  6. 上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、
    上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒から離す方向に移動させることにより、上記薬液収容空間の上記非充填空間部を広げて負圧にすることを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  7. 上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、
    上記準備工程において、上記プランジャを上記外筒に向かって移動させることにより上記薬液収容空間の上記非充填空間部を狭めて正圧にし、上記移動規制手段により、少なくとも上記プランジャが上記外筒から離れる方向に移動するのを禁じることを特徴とする請求項1に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  8. 上記移動規制手段は規制治具により構成され、この規制治具は、上記外筒の基端に形成された鍔部と上記プランジャの基端に形成された押圧部の互いに逆を向く面を係止する第1、第2の係止面を有することを特徴とする請求項7に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  9. 上記気密性試験工程におけるテスト圧が負圧であることを特徴とする請求項7または8に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
  10. 上記プレフィルドシリンジの上記薬液収容空間には、薬液が充填されない非充填空間部が存在しており、
    上記準備工程において、上記プレフィルドシリンジの自然状態における上記プランジャの上記外筒に対する位置を、そのまま上記移動規制手段により維持し、
    上記移動規制手段は上記プランジャの移動を、上記外筒に向かう方向と離れる方向の両方向において禁じることを特徴とする請求項1に記載のプレフィルドシリンジの気密性試験方法。
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