JP7084695B2 - 試薬選択支援装置、方法、プログラムおよび記録媒体並びに試料測定装置 - Google Patents

試薬選択支援装置、方法、プログラムおよび記録媒体並びに試料測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、試薬選択支援装置、方法、プログラムおよび記録媒体並びに試料測定装置に関する。
フローサイトメトリーは、例えば下記特許文献1に開示されるように、蛍光免疫染色と組み合わせることにより、細胞表面や細胞内に存在する様々な抗原を検出することができ、細胞の解析には特に有用である。
フローサイトメトリーを用いて一度に多数種の抗原を検出する場合、検出対象の抗原数が増えると共に1試料あたりのアッセイ回数も増えるので、1回のアッセイで複数の抗原を検出できるマルチカラーフローサイトメトリーが有用である。マルチカラーフローサイトメトリーでは、検出対象の抗原を予め蛍光染色する必要がある。抗原の蛍光染色には、カクテル抗体試薬と呼ばれる検査試薬を用いる。カクテル抗体試薬には、使用頻度が高い複数の抗体が、交差反応性等が予め調製されたうえで組み合わされている。
しかし、1回のアッセイで多数種の抗原を検出するためには、検出対象の細胞種に合わせて抗原を選択することはもちろんのこと、検出抗体がその標的抗原以外で同時に検出される抗原と交差反応性を示すことがないこと等を予め知っておく必要がある。仮に交差反応性が認められる場合は、交差反応性が認められる抗原同士は別のアッセイにする等、免疫染色された細胞をフローサイトメータにアプライする以前に、抗体の特性の情報が必要となる。したがって、現在、マルチカラーフローサイトメトリーにおいて信頼性の高い結果を再現性良く得るためには、マルチカラーフローサイトメトリーを行う測定者が、フローサイトメトリーに使用される全ての抗体の種類や抗体の交差反応性を予め知っておく必要がある。さらに、使用するフローサイトメータに搭載されている光源の数、ダイクロイックミラーの数によっても使用できる蛍光色素の数が異なるためフローサイトメータに関する知識、及び蛍光色素に関する知識も測定者には要求される。このような背景から、現在のマルチカラーフローサイトメトリーは、高度な専門的な知識を有する測定者のみが行うことができる手法となっている。
一方で、フローサイトメトリーは、疾患の診断、疾患の病期の判定、及び治療方針の決定に大きく貢献している技術である。フローサイトメトリーの普及により、腫瘍細胞の細胞系統を正確に知ることができるようになり、以前は細胞の形態観察、酵素染色、及び免疫染色に基づいて行われていた造血器腫瘍の診断は、その多くが細胞表面マーカーのプロファイリングに基づく診断に移行した。疾患の診断を行う医師も、診断に用いる複数種の抗原を、フローサイトメトリーによる測定項目として、測定者に依頼する。
細胞系統を決定する場合、一般的に、例えばB細胞系腫瘍であるか否かを同定するだけでも、1検体当たり10から30種の表面マーカーを検出する必要がある。さらに、標的とする全ての表面マーカーを検出するためには、1検体につき、1アッセイあたり数種の検出抗体を使用したマルチカラーフローサイトメトリーを複数回行う必要がある。そのうえで、フローサイトメトリーの測定者は、医師または技師から依頼された測定項目に応じた適切な検出抗体の組み合わせであり、かつ検査時に手元に保有している検出抗体により可能な検出抗体の組み合わせを選択しなければならない。さらに、フローサイトメトリーに使用される細胞は、採取後24時間以内に測定に供されなければならないので、1検体当たりの測定を効率よく行うことが可能な検出抗体の組み合わせを検討する必要がある。このような状況において、検出抗体の蛍光染色に用いるカクテル抗体試薬を、手元に保有しているカクテル抗体試薬のストックの中から効率良く選択する必要がある。
このような現状から、現在、フローサイトメトリーは、検出抗体の特性に関する知識を持つ測定者が専任で行っており、医師または技師から依頼される測定項目に応じた、カクテル抗体試薬の選択も、このような専門的な知識を有する測定者が専任で行っているのが実情である。
特開2011-85587号公報
病院の検査の現場には「必要な時に、迅速に、いつでも安定した検査結果を提供する」というニーズが求められている。しかしながら、フローサイトメトリーを用いる検査については、フローサイトメトリーを行う測定者の専門性が高まるにつれ、上記したニーズから大きく逸脱し、フローサイトメトリーを用いる検査はますます複雑化しつつあるのが実情である。専任の測定者以外の者が、医師または技師から複数種の抗原の測定項目を受け取っても、測定項目に示されている複数種の抗原を検出するための、カクテル抗体試薬の組合せを効率的に選択することは極めて困難である。測定項目に含まれている複数種の抗原を、1種類ずつフローサイトメトリーにより検出することも考えられるが、上記したように、細胞は採取後24時間以内に測定に供されなければならないため、現実的ではない。病院の検査の現場では、医師から依頼される複数種の抗原の測定項目に応じた、カクテル抗体試薬の組み合わせを効率的に選択する手法が求められている。
また、特許文献1の方法は、フローサイトメータ等の機器のセットアップを簡略化することを目的とした方法ではあるものの、ある程度の専門的な知識を有する測定者を前提とした方法であり、初心者を対象としたユーザフレンドリーな方法ではない。特許文献1の方法は、そもそも病院の検査の現場に求められている上記したニーズを満足するものではない。
本発明の一態様は、試薬選択支援装置である。実施形態において、試薬選択支援装置(100)は、複数の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援装置(100)であって、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得部(15,16)と、取得部(15,16)により取得された測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するための複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定する処理部(10A,10B)と、処理部により決定された、複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬の情報を出力する出力部(17)と、を備える。これにより、専門的な知識を有する検査者でなくとも、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することが可能となる。
異なる抗体の組み合わせから構成される複数のカクテル抗体試薬の情報を記憶する記憶部(12,13)をさらに備え、処理部(15,16)は、記憶部(12,13)から読み出した複数のカクテル抗体試薬の情報と測定オーダーとに基づいて、複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定することが望ましい。これにより、予め記憶部に記憶した、複数のカクテル抗体試薬の情報に基づいて、専門的な知識を有する検査者でなくとも、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することが可能となる。
複数のカクテル抗体試薬のそれぞれは、異なる抗体の組み合わせから構成されることが望ましい。これにより、同時に測定することが可能な蛍光の種類を増加させることができ、測定回数および測定時間を短縮することが可能となる。
処理部(10A,10B)は、複数のアッセイの少なくとも1つにおいて、カクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬を決定し、出力部(17)は、カクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬の情報を出力することが望ましい。これにより、同時に測定することが可能な蛍光の種類を増加させることができ、測定回数および測定時間を短縮することが可能となる。
処理部(10A,10B)は、測定オーダーに基づいて、複数のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組み合わせとなる第1の候補と、第1の候補と異なるカクテル抗体試薬の組み合わせとなる第2の候補とを決定し、出力部(17)は、処理部(10A,10B)により決定された、第1の候補および第2の候補を出力することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
出力部(17)は、第1の候補および第2の候補を互いに区別可能に出力することが望ましい。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かをより確実に把握することが可能となる。
処理部(10A,10B)は、第1の候補および第2の候補のうちいずれかにおいて、使用するカクテル抗体試薬の指定の入力を受け付けると、処理部(10A,10B)は、第1の候補および第2の候補のそれぞれにおいて、指定に対応するカクテル抗体試薬の表示態様を変更することが望ましい。ユーザが、手元にストックしている抗体試薬の情報を試薬選択支援装置(100)に入力することにより、出力部(17)には、手元にストックしている抗体試薬の表示態様が変更して出力される。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かをより確実に把握することが可能となる。
処理部(10A,10B)は、カクテル抗体試薬を使用する数および/または測定回数の大小関係に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
処理部(10A,10B)は、カクテル抗体試薬を使用する数が同じ結果が複数存在する場合、カクテル抗体試薬を使用する数が同じ第1の候補および第2の候補のうち、測定回数の大小関係に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
処理部(10A,10B)は、カクテル抗体試薬内に含まれる複数の抗体と複数の抗原とが一致する程度に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
本発明の一態様は、試薬選択支援方法である。実施形態において、試薬選択支援方法は、複数の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援方法であって、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得するステップ(S1)と、取得した測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するための複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定するステップ(S2からS5)と、決定した複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬の情報を出力するステップ(S6)と、を含む。これにより、専門的な知識を有する検査者でなくとも、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することが可能となる。
異なる抗体の組み合わせから構成される複数のカクテル抗体試薬の情報を記憶部から読み出すステップをさらに含み、決定するステップは、読み出すステップにおいて記憶部から読み出した、複数のカクテル抗体試薬の情報と測定オーダーとに基づいて、複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定することが望ましい。これにより、予め記憶部に記憶した、複数のカクテル抗体試薬の情報に基づいて、専門的な知識を有する検査者でなくとも、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することが可能となる。
複数のカクテル抗体試薬のそれぞれは、異なる抗体の組み合わせから構成されることが望ましい。これにより、同時に測定することが可能な蛍光の種類を増加させることができ、測定回数および測定時間を短縮することが可能となる。
決定するステップは、複数のアッセイの少なくとも1つにおいて、カクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬を決定し、出力するステップは、カクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬の情報を出力することが望ましい。これにより、同時に測定することが可能な蛍光の種類を増加させることができ、測定回数および測定時間を短縮することが可能となる。
決定するステップは、測定オーダーに基づいて、複数のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組合せとなる第1の候補と、第1の候補と異なるカクテル抗体試薬の組合せとなる第2の候補とを決定し、出力するステップは、決定するステップにおいて決定した、第1の候補および第2の候補を出力することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
出力するステップは、第1の候補および第2の候補を互いに区別可能に出力することが望ましい。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かをより確実に把握することが可能となる。
第1の候補および第2の候補のうちいずれかにおいて、使用するカクテル抗体試薬の指定の入力を受け付けるステップと、第1の候補および第2の候補のそれぞれにおいて、指定に対応するカクテル抗体試薬の表示態様を変更するステップと、をさらに含むことが望ましい。ユーザが、手元にストックしている抗体試薬の情報を試薬選択支援装置(100)に入力することにより、出力部(17)には、手元にストックしている抗体試薬の表示態様が変更して出力される。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かをより確実に把握することが可能となる。
決定するステップは、カクテル抗体試薬を使用する数および/または測定回数の大小関係に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
決定するステップは、カクテル抗体試薬を使用する数が同じ結果が複数存在する場合、カクテル抗体試薬を使用する数が同じ第1の候補および第2の候補のうち、測定回数の大小関係に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
決定するステップは、カクテル抗体試薬内に含まれる複数の抗体と複数の抗原とが一致する程度に応じて、第1の候補および第2の候補を提示することが望ましい。これにより、ユーザは、手元にストックしている抗体試薬を用いて、効率的な検査を行うことが可能となる。
本発明の一態様は、コンピュータプログラムである。実施形態において、コンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得機能(S1)と、取得した測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するための複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定する決定機能(S2からS5)と、決定された複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬の情報を出力する出力機能(S6)と、を実現させるためのプログラム、である。
本発明の一態様は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な有体の記録媒体である。実施形態において、コンピュータ読み取り可能な非一時的な有体の記録媒体は、コンピュータに、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得機能(S1)と、取得した測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するための複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定する決定機能(S2からS5)と、決定された複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬の情報を出力する出力機能(S6)と、を実現させるためのプログラム、を記録したコンピュータ読み取り可能な非一時的な有体の記録媒体、である。
本発明の一態様は、試薬選択支援装置である。実施形態において、試薬選択支援装置(100)は、複数の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援装置であって、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得部(15,16)と、取得部(15,16)により取得された測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するためのアッセイに併用可能な複数の抗体試薬を決定する処理部(10)と、処理部(10)により決定された、アッセイに併用可能な複数の抗体試薬の情報を出力する出力部(17)と、を備える。
本発明の一態様は、試料測定装置である。実施形態において、試料測定装置(1000)は、複数の抗体を含むカクテル抗体試薬と測定対象の複数の抗原とが混合された試料(29)を測定する試料測定装置(1000)であって、試料(29)内の複数の抗原を検出するための複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬を決定する試薬選択支援装置(100)と、試薬選択支援装置(100)により決定された、複数のアッセイに使用する複数のカクテル抗体試薬がアッセイ毎に混合された試料(29)を吸引する吸引部(21)と、吸引部(21)により吸引された試料(29)を搬送する流体回路(22)と、流体回路(22)により搬送された試料(29)を測定する検出部(23)とを備える測定装置本体(200)と、を備える。
本発明によると、専門的な知識を有する検査者でなくとも、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することが可能となる。
試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 第1の実施形態に係る検査システムを説明するための模式図である。 フローサイトメータの光学系の一例を示す概略図である。 試薬選択支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る検査システムの機能を説明するためのブロック図である。 抗体試薬の組合せの候補を決定する手順を示すフローチャートである。 抗体試薬の組合せの候補を決定する手順を示すフローチャートである。 抗体試薬の組合せの候補を決定する手順を示すフローチャートである。 抗体試薬の組合せの候補を決定する手順を示すフローチャートである。 抗体試薬の組合せの候補を決定する手順を示すフローチャートである。 測定オーダーを満たす抗体試薬の組合せを把握する手順を示すフローチャートである。 試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 試薬選択支援装置の画面表示の一例である。 第2の実施形態に係る検査システムを説明するための模式図である。 第2の実施形態に係る検査システムの機能を説明するためのブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する説明を省略する。
<用語の定義>
以下の説明において、抗原とは、検出対象となる標的である。抗原は細胞に存在するものであり、細胞膜上、細胞膜中、細胞内のいずれに存在していてもよい。また、複数の抗原とは複数種の抗原を意味する。複数種の抗原は、それぞれ同一または異なる生体分子(タンパク質、糖鎖、脂質、糖タンパク質、糖脂質、リポタンパク質、および核酸等)であり、好ましくは異なる生体分子である。
カクテル抗体試薬とは、異なる又は同一の抗原に結合しうる複数種の抗体の混合物を含む試薬である。例えば、1つのカクテル抗体試薬には2から5種の抗体が含まれうる。ここで、1つのカクテル抗体試薬に含まれる各抗体は少なくとも1抗体が1抗原に結合する。また、カクテル抗体試薬に含まれる各抗体は2以上の抗体が1抗原に結合してもよい。1つのカクテル抗体試薬に含まれる抗体の数をカクテル数と呼ぶ。また、シングル抗体試薬とは、抗原に結合しうる1種類の抗体を含む試薬である。各抗体は、蛍光色素で標識されていてもよい。1つのカクテル抗体試薬に含まれる各抗体は異なる蛍光色素で標識されていることが好ましい。異なる蛍光色素とは、各蛍光色素の蛍光スペクトルのピーク波長が光学的に識別可能であることを意味する。また、シングル抗体試薬に含まれる抗体は、併用されるカクテル抗体試薬に含まれていない蛍光色素で標識されていることが好ましい。
カクテル抗体試薬およびシングル抗体試薬を包括して抗体試薬とよぶ。抗体試薬の情報は、抗体試薬中に含まれる抗体の種類、抗体が認識する抗原の種類、標識されている蛍光色素の種類等を含む。好ましくは、抗体試薬の情報は、カクテル抗体試薬の情報と、カクテル抗体試薬と併用可能なシングル抗体試薬の情報とを含む。
[発明の概要]
図1に、本発明に係る試薬選択支援装置100の画面表示の一例を示す。本発明に係る試薬選択支援装置100は、測定オーダーと抗体試薬の情報とに基づいて、測定オーダーに指定される抗原を検出するために使用する、抗体試薬の組合せの候補を自動的に決定し、結果を例えば図1に例示する態様で出力する。図1に「第一候補」および「第二候補」として例示するように、試薬選択支援装置100は、抗体試薬の組合せの候補を複数決定し、提示することができる。抗体試薬の組合せの候補を自動的に決定する方法は、図6から図10のフローチャートを参照して説明する。
図1の「第一候補」に示す例について詳細に述べると、例えば1行目に示す、CD3/CD4/CD8のカクテル抗体試薬と、CD25のシングル抗体試薬との組合せが、1回のアッセイにおいて使用する抗体試薬の組合せである。また、例えば2行目に示すアッセイでは、CD16/CD56/CD57のカクテル抗体試薬が、1回のアッセイにおいて使用する抗体試薬である。2行目に示すアッセイでは、シングル抗体試薬は使用していない。すなわち、「第一候補」に示す例では、7種類のアッセイを用いる合計7回の測定により、測定オーダーに指定される全ての抗原を検出することができる。一方で、「第二候補」に示す例では、8種類のアッセイを用いる合計8回の測定により、測定オーダーに指定される全ての抗原を検出することができる。
「第一候補」および「第二候補」に示される抗体試薬の組合せの候補のうち、実際にどちらの組合せの候補を使用するか否かの判断は、実際に手元にストックしている抗体試薬との対比により、対話形式で行うことができる。対話形式による、自動的に決定された抗体試薬の組合せの候補と、実際に手元にストックしている抗体試薬との対比方法は、図11のフローチャートおよび図12から図16の画面表示の一例を参照して説明する。
測定オーダーは、例えば医師または技師から指示される検査項目である。好ましくは、医師が、患者がある疾患に罹患しているか否かを判断するために必要な検査項目である。言い換えると測定オーダーはフローサイトメトリーにおいて測定対象となる1または複数の抗原の種類である。抗体試薬の情報は、試料を測定する測定装置本体200が使用することが可能な、カクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報である。これにより、試料測定装置1000のユーザは、測定オーダーや抗体試薬に関する専門的な知識を有していなくても、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを効率的に選択することができる。
<第1の実施形態>
[構成の概要]
図2に示す第1の実施形態に係る検査システムは、試料測定装置1000を備える。試料測定装置1000は、依頼者端末300と、ネットワーク99を通じて互いに接続されていてもよい。依頼者端末300を介してたとえば医師から指示される測定オーダーは、ネットワークを通じて試料測定装置1000に送信される。依頼者端末300は、例えばCPUおよびメモリを有する汎用コンピュータで構成されている。検査対象の検体(例えば血液)は、別途、試料測定装置1000のユーザに渡される。
試料測定装置1000は、試薬選択支援装置100と、試料を測定する測定装置本体200とを備える。
試薬選択支援装置100は、例えば汎用コンピュータで構成されており、後述するフローチャートに示す手順に基づいて、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを決定する。試料測定装置1000のユーザは、試薬選択支援装置100によって決定された抗体試薬の組合せに基づいて、測定対象の検体に抗体試薬を混合し試料29を調製し、測定のために測定装置本体200にセットする。
測定装置本体200は、吸引部21と、流体回路22と、検出部23とを備える。測定装置本体200は、試料容器28に収容された試料29を吸引部21によって吸引し、吸引した試料29を流体回路22によって流体搬送し、搬送した試料29を検出部23において測定する。
本実施形態では、測定装置本体200の制御は試薬選択支援装置100が兼任して行う。すなわち、検出部23によって検出された光学的情報は、試薬選択支援装置100へ送信され、試薬選択支援装置100が、検出部23から送信された光学的情報に基づいて、細胞の数や各抗原に対応する分析を行う。試薬選択支援装置100は、測定装置本体200の制御のための処理手順と、検出部23から送信された測定値の測定のための処理手順とを規定したコンピュータプログラムを、後述する記録部13に予め記録している。試薬選択支援装置100は、後述するCPU11によりコンピュータプログラムを実行することにより、測定装置本体200の制御を行う。
吸引部21は、例えば、試料等の吸引及び吐出が可能なノズルである。流体回路22は、流体の流路であり、流体は例えばシリンジポンプにより搬送される。試料測定装置1000は、例えば、フローサイトメータである。フローサイトメータは、フローサイトメトリー法により試料を光学的に測定する。フローサイトメータは、抗体試薬にカクテル抗体試薬を用いることにより、試料から放出される複数種類の蛍光を同時に測定することができ、測定時間を短縮することができる。
検出部23が備える蛍光検出用の受光素子(例えば、フォトマルチプライアチューブ)の数は、測定装置本体200が対応可能なカクテル抗体試薬のカクテル数に応じて決められている。例えば、測定装置本体200が、カクテル数が「3」のカクテル抗体試薬に対応可能であれば、測定装置本体200は、検出部23に合計4個の蛍光検出用の受光素子を備える。これにより、検出部23は、1回のアッセイあたり、カクテル抗体試薬による3色の蛍光と、シングル抗体試薬による1色の蛍光との合計4色の蛍光を同時に測定することができる。以下、図3を参照して、合計4色の蛍光を同時に測定するケースを一例として、フローサイトメータの光学系を説明する。
図3に、検出部23の一例として、フローサイトメータの光学系の一例を示す。フローサイトメータは、試料中の細胞を含有する細胞含有液を受け入れるセル27と、セル27を通過する粒子に光を照射する光源201、224と、細胞に由来する光の光学的情報を検出して電気信号に変換された検出信号を出力する受光素子200A~200Fとを備える。ここで、試料とは、フローサイトメータに吸引される細胞の浮遊液である。図3のフローサイトメータに関する以下の説明では、試料が血液と抗体試薬との混合物である場合を一例として説明する。
細胞は、所定の光を照射された際に1又は2以上の光を発することが好ましい。所定の光を照射された際に細胞から発せられる光を、細胞に由来する光と総称する。前記細胞に由来する光には散乱光及び発光などが含まれる。細胞に由来する光は、どのような波長の光であってもよいが、400nm~850nmの範囲にピーク波長を有する光であることが好ましい。より具体的には、前記細胞に由来する光は蛍光であることが好ましい。前記細胞に由来する光は、細胞に含まれる物質自体が発する光であってもよい。あるいは、前記細胞に由来する光は、細胞を蛍光色素などの発光物質で標識し、この発光物質が発する光を細胞に由来する光として検出してもよい。また、細胞に由来する光は、抗原毎にピーク波長が異なることが好ましい。第1の実施態様において、細胞に由来する蛍光は、検出試薬に含まれる各抗体に標識されている蛍光色素に由来する。
細胞含有液とは、試料からフローサイトメータ内に吸引された細胞浮遊液を含む液であり、必要に応じて希釈液を含む。光学的情報とは、細胞から発せられる1又は2以上の光波長スペクトルに含まれる情報である。光波長スペクトルにはその光波長スペクトルに含まれる個々の光波長、光波長領域、及びそのそれぞれの光波長、又は光波長領域の強さが含まれる。個々の光波長、及び波長領域は、後述する1または2以上の受光素子のいずれが受光したかによって特定することができる。また、それぞれの光波長、又は光波長領域の強さは、受光した前記受光素子が出力する電気信号によって特定することができる。
以下、細胞に由来する光が散乱光及び蛍光である場合を例として具体的に説明する。光源201から出射された光は、コリメートレンズ202、ダイクロイックミラー203、集光レンズ204を経てセル27に照射される。セル27を通過する細胞に由来する光の前方散乱光は、集光レンズ205により集光され、ビームストッパー206、ピンホール板207、バンドパスフィルタ208を経て受光素子200Aに入射する。
一方、セル27を通過する細胞に由来する光の側方散乱光及び側方蛍光は、集光レンズ209により集光される。側方散乱光は、ダイクロイックミラー210、211、212、ピンホール板203、バンドパスフィルタ214を経て受光素子200Bに入射する。波長が520nm以上、542nm以下の側方蛍光は、ダイクロイックミラー210、211を透過してダイクロイックミラー212で反射され、ピンホール板215、バンドパスフィルタ216を経て受光素子200Cに入射する。また、波長が570nm以上、620nm以下の側方蛍光は、ダイクロイックミラー210を透過してダイクロイックミラー211で反射され、ピンホール板217、バンドパスフィルタ218を経て受光素子200Dに入射する。さらに波長が670nm以上、800nm以下の側方蛍光は、ダイクロイックミラー210で反射され、ダイクロイックミラー219を透過してピンホール板220、バンドパスフィルタ221を経て受光素子200Eに入射する。
光源224から出射された光は、コリメートレンズ225、ダイクロイックミラー203、集光レンズ204を経てセル27に照射される。セル27を通過する細胞に由来する光の側方蛍光は、集光レンズ209により集光される。662.5nm以上、687.5nm以下の側方蛍光はダイクロイックミラー210で反射され、ダイクロイックミラー219で反射された後、ピンホール板222、バンドパスフィルタ223を経て受光素子200Fに入射する。
図3に示す一例では、光源201には488nmの波長のレーザダイオードを用い、光源224には642nmの波長のレーザダイオードを用いている。セル27にはシースフローセルを用いている。前方散乱光を受光する受光素子200Aにはフォトダイオードを用い、側方散乱光を受光する受光素子200Bにはアバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode、APD)を用いている。側方蛍光を受光する受光素子200C~200Fにはフォトマルチプライアチューブ(Photo Multiplier Tube、PMT)を用いている。
このように、図3に示すフローサイトメータでは、側方蛍光を受光する受光素子200C~200Fの数は4個である。したがって、この例に示すフローサイトメータは、蛍光検出用の4個の受光素子を備え、1回のアッセイあたり、カクテル抗体試薬による3色の蛍光と、シングル抗体試薬による1色の蛍光との合計4色の蛍光を同時に測定することができる。
各受光素子200A~200Fから出力されるそれぞれの検出信号は、増幅回路(図示せず)において増幅され、A/D変換器(図示せず)においてA/D変換されてデジタルデータ化される。デジタルデータ化された検出信号は、本実施形態では試薬選択支援装置100に送信され、細胞の分析が行われる。増幅回路は、例えばオペアンプ等から構成される既知の増幅回路である。
光源は、1つであっても2つ以上であってもよい。光源は、細胞に由来する光の波長領域に応じて選択される。光源が2以上である場合には、これらの光源は異なるピーク波長を有する光を発することが好ましい。
フォトダイオード、ダイクロイックミラー、及びバンドパスフィルタの数は、細胞に由来する光のピーク波長の数に応じて変更することができる。また、フォトダイオード、ダイクロイックミラー、及びバンドパスフィルタの種類も、細胞に由来する光のピーク波長、又は波長領域、及びその強さに応じて選択することができる。
試薬選択支援装置100は、検出部23が散乱光や蛍光を検出する際の検出感度に関する情報、検出された蛍光の組み合わせに応じた蛍光補正に関する情報、及び検出される細胞の分布領域を選択するためのゲーティングに関する情報を検出部23に送り、これらの情報に基づいて検出部23が抗原に応じて適切な光学的情報を取得できるように制御する。
[動作の概要]
第1の実施形態では、測定装置本体200が使用することが可能な抗体試薬の情報は、試薬選択支援装置100に予め記録されている。まず、例えば患者を診察する医師が、患者がある疾患(例えば、白血病)に罹患しているか否かを判断するために必要な測定オーダーを、依頼者端末300に入力する。依頼者端末300は、入力された測定オーダーを試薬選択支援装置100に送信する。試薬選択支援装置100は、取得した測定オーダーと、測定装置本体200が使用することが可能な、カクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報とに基づいて、測定オーダーに指定される抗原を検出するために使用する、抗体試薬の組合せの候補を決定し、結果を出力する。これにより、試料測定装置1000のユーザは、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することができる。
さらに、ユーザは、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を、試薬選択支援装置100に入力する。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かを、試薬選択支援装置100が決定した抗体試薬の組合せの候補の結果を参照しながら、後述する対話形式により、さらに確実に把握することができる。
その後、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が可能であると把握した、手元にストックしている抗体試薬の組合せに基づいて、組合せ毎にすなわちアッセイ毎に試料29に抗体試薬を混合し、測定のために測定装置本体200にセットする。測定装置本体200により、測定オーダーに指定された抗原が検出され、検査結果が依頼者端末300に送信される。
[ハードウェア構成]
図4に示す試薬選択支援装置100は、処理部10(10A,10B)と、入力部16と、出力部17とを備える。
処理部10は、後述するデータ処理を行うCPU(Central Processing Unit)11と、データ処理の作業領域に使用するメモリ12と、後述するプログラムおよび処理データを記録する記録部13と、各部の間でデータを伝送するバス14と、外部機器とのデータの入出力を行うインタフェース部15(以下、「I/F部」と記す)とを備えている。入力部16および出力部17は、処理部10に接続されている。例示的には、入力部16と出力部17とは一体化されて、タッチパネル式の入力表示装置として構成することができる。
また、処理部10は、以下の図6から図11で説明する各ステップの処理を行うために、本発明に係るプログラムを、例えば実行形式(例えばプログラミング言語からコンパイラにより変換されて生成される)で記録部13に予め記録しており、処理部10は、記録部13に記録したプログラムを使用して処理を行う。
以下の説明においては、特に断らない限り、処理部10が行う処理は、記録部13またはメモリ12に格納されたプログラムに基づいて、実際には処理部10のCPU11が行う処理を意味する。CPU11はメモリ12を作業領域として必要なデータ(処理途中の中間データ等)を一時記憶し、記録部13に演算結果等の長期保存するデータを適宜記録する。
[機能ブロック]
図5に示す第1の実施形態に係る試薬選択支援装置100の処理部10Aは、抗原情報取得部101と、候補試薬決定部102と、出力制御部103と、試薬指定受付部104とを備える。これらの機能ブロックは、本発明に係るプログラムを処理部10Aの記録部13またはメモリ12にインストールし、このプログラムをCPU11が実行することにより実現される。
第1の実施形態では、抗体試薬情報データベース401(以下、「抗体試薬情報DB401」と記す)は、処理部10Aの記録部13またはメモリ12に予め記録されている。抗体試薬情報DB401は、測定装置本体200が使用することが可能な、カクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報である。
依頼者端末300は、測定オーダーの入力を受け付ける入力部301と、測定オーダーを検出試薬選択支援装置100に送信するデータ送受信部302とを備える。
[抗体試薬の組合せの候補を決定する方法]
患者が白血病に罹患している疑いがある場合を一例として、試薬選択支援装置100が行う、抗体試薬の組合せの候補を決定する方法を説明する。
表1-1から表1-3(以下「表1」と総称する)に、第1の実施形態において使用する、抗体試薬情報DB401に記録されている抗体試薬の情報の一例を示す。
Figure 0007084695000001
Figure 0007084695000002
Figure 0007084695000003
表1に示す抗体試薬の情報は、カクテル抗体試薬の情報と、そのカクテル抗体試薬と併用可能なシングル抗体試薬の情報とを含んでいる。以下の説明では、カクテル抗体試薬のカクテル数を特定するために、変数Nを使用する。変数Nは自然数(ゼロ以外の正の整数)である。表1に示す例では、カクテル抗体試薬のカクテル数は「3」であり、変数Nの値は「3」である。なお、以下の説明では、カクテル数が「3」のカクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報に基づいて、抗体試薬の組合せの候補を決定しているが、カクテル抗体試薬のカクテル数はこれに制限されない。使用するカクテル抗体試薬のカクテル数は、測定装置本体200が1アッセイで対応可能なカクテル抗体試薬のカクテル数に応じて、適宜変更可能である。詳細は後述する<付記事項>欄を参照されたい。
また、以下の説明では、表1に示す抗体試薬の情報内または抗体試薬の候補内における、カクテル抗体試薬およびシングル抗体試薬を特定するために、変数xおよび変数yを使用する。変数xおよび変数yは自然数(ゼロ以外の正の整数)である。
以下の説明において、カクテル抗体試薬(x)は、x番目のカクテル抗体試薬を意味する。例えば、表1に示す抗体試薬の情報においてカクテル抗体試薬(2)は、CD117、CD34およびCD45の3個の抗体がひとまとめにされた、表1の「No.2」に示すカクテル抗体試薬である。シングル抗体試薬(y)は、y番目のシングル抗体試薬を意味する。例えば、表1に示す抗体試薬の情報において、カクテル抗体試薬(2)と併用可能なシングル抗体試薬(3)とは、表1の「No.2」に示すカクテル抗体試薬と併用可能な7つのシングル抗体試薬「CD56,HLA-DR,CD38,CD11b,CD33,CD7,CD34」のうち、3番目の「CD38」抗体である。
第1の実施形態において例示的に使用する、測定オーダーは次の通りである。
測定オーダー
「HLA-DR,CD38,CD10,CD11c,CD19,CD20,CD22,CD23,CD103,Igκ,Igλ,CD2,CD3,CD4,CD8,CD5,CD7,CD25,CD16,CD56」
試薬選択支援装置100の処理部10Aは、図6から図10のフローチャートに示す動作を行う。図5に示す各機能ブロックを用いて説明すると、ステップS1の処理は抗原情報取得部101が行う。ステップS1およびS6を除くステップS2からS5、ステップS11からS20、ステップS151からS158、およびステップS161からS170の処理は、候補試薬決定部102が行う。ステップS6の処理は出力制御部103が行う。
図6のフローチャートを参照する。ステップS1において、処理部10Aは、依頼者端末300から測定オーダーを取得する。測定オーダーは、例えばテキスト情報の形式でデータ送受信部302から送信される。
ステップS2において、処理部10Aは、変数xに初期値「1」を設定し、まず1番目のカクテル抗体試薬(1)を選択する。
ステップS3において、処理部10Aは、x番目のカクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体が、測定オーダー内に1つ以上存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、後述するステップS11の処理を行い、存在しない場合は、ステップS4の判定を行う。
すなわち、ステップS3からS5の繰り返しの処理を通じて、抗体試薬の組合せの候補を複数提示するために、処理部10Aは、まず1番目のカクテル抗体試薬(1)を選出し、この1番目のカクテル抗体試薬(1)が試薬候補であるか否かを判定する。試薬候補である場合には、処理部10Aは、引き続き図7を参照して説明するステップS11からS20の処理を行い、測定オーダーの抗原と一致する程度を決定する処理と、シングル抗体試薬との併用の可否を決定する処理とを行う。試薬候補ではない場合には、処理部10Aは、ステップS4からS5の処理を行い、その後同様に2番目のカクテル抗体試薬(2)について、ステップS3において試薬候補であるか否かを判定する。
具体的には、ステップS3からS5の繰り返しの処理を通じて、表1に示す18個のカクテル抗体試薬のうち、変数x=3,5,10~18で示される11個のカクテル抗体試薬が、ステップS11に示す、測定オーダーから最初に抜き取るカクテル抗体試薬となる。すなわち、ステップS3の処理は、ステップS11において、測定オーダーから最初に抜き取るカクテル抗体試薬(x)を決定する処理であるといえる。最初に測定オーダーから抜き取るカクテル抗体試薬が変化すると、次に測定オーダーから抜き取ろうとするカクテル抗体試薬の候補が制限されるので、抗体試薬の組合せの候補も変化する。これにより、最終的に抗体試薬の複数の候補が提示される。
ステップS4において、処理部10Aは、x+1番目のカクテル抗体試薬(x+1)が、抗体試薬情報DB401内に存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、ステップS5において変数xを「1」増加させた後、ステップS3の判定を行う。存在しない場合は、抗体試薬情報DB401内の全てのカクテル抗体試薬について判定処理が終了したので、処理部10AはステップS6の処理を行う。
ステップS6において、処理部10Aは、試薬候補として決定された抗体試薬の組合せの候補を表示する。決定された結果として処理部10Aが表示する、抗体試薬の組合せの候補の表示順は任意である。例えば、処理部10Aは、決定された抗体試薬の組合せの複数の候補を、使用する試薬数または測定回数の少ない順に表示することができる。または、処理部10Aは、決定された抗体試薬の組合せの複数の候補を、後述する評価点が高い順に表示することができる。
図7のフローチャートを参照する。図7に示すステップS11からS20の処理は、ステップS3において、x番目のカクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体が、測定オーダー内に1つ以上存在する場合に行う処理である。
ステップS11において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体を測定オーダーから抜いて、測定オーダーを更新する。測定オーダーから抜かれる抗体は、ステップS3において測定オーダー内に存在すると判定された、カクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体である。
ステップS12において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬(x)を新規の試薬候補に追加する。
ステップS13において、処理部10Aは、測定オーダーと一致した抗体の数を、新規の評価点に加算する。測定オーダーと一致した抗体の数は、ステップS3において測定オーダー内に存在すると判定された、カクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体の数である。
ステップS14において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬のカクテル数を表す変数Nに初期値「3」を設定する。
ステップS15において、処理部10Aはカクテル抗体試薬検索処理を行う。カクテル抗体試薬検索処理は、図8を参照して後述する。変数Nの値が「3」であれば、カクテル抗体試薬検索処理は、カクテル抗体試薬(x)が有する3つの抗体のうち、まず3つの抗体全てが測定オーダー内に含まれているか否かを決定する処理である。
ステップS16において、処理部10Aはシングル抗体試薬検索処理を行う。シングル抗体試薬検索処理は、カクテル抗体試薬(x)と併用可能なシングル抗体試薬を決定する処理である。シングル抗体試薬検索処理は、図9および図10を参照して後述する。
ステップS17において、処理部10Aは、測定オーダー内に抗体がまだ存在しているか否かを判定する。
存在している場合は、ステップS18において、処理部10Aは、ステップS12において追加した新規の試薬候補と、ステップS13において加算した新規の評価点とを記録し、ステップS4の判定を行う。
存在していない場合は、処理部10Aは、ステップS19において、変数Nの減算の可否を判断した後、ステップS20において変数Nを「1」減算する。その後、処理部10Aは、減算後の変数Nの値で、ステップS15のカクテル抗体試薬検索処理を行う。変数Nの値が「2」であれば、カクテル抗体試薬検索処理は、カクテル抗体試薬(x)が有する3つの抗体のうち、2つの抗体が測定オーダー内に含まれているか否かを決定する処理である。
図8のフローチャートを参照する。図8に示すステップS151からS158の処理は、カクテル抗体試薬検索処理である。
ステップS151において、処理部10Aは、変数xに初期値「1」を設定し、まず1番目のカクテル抗体試薬(1)を選択する。
ステップS152において、処理部10Aは、x番目のカクテル抗体試薬(x)について測定オーダー内を検索し、ステップS153において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体が、測定オーダー内にN個以上存在するか否かを判定する。N個以上存在する場合は、処理部10Aは、ステップS154の処理を行い、N個以上存在しない場合は、ステップS157の判定を行う。
ステップS154において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬(x)に含まれる抗体を測定オーダーから抜いて、測定オーダーを更新する。測定オーダーから抜かれる抗体は、ステップS153において測定オーダー内に存在すると判定された、カクテル抗体試薬(x)に含まれるN個の抗体である。
ステップS155において、処理部10Aは、カクテル抗体試薬(x)を試薬候補に追加する。
ステップS156において、処理部10Aは、値Nを評価点に加算する。ステップS156の終了後は、ステップS15の処理が再帰的に呼び出されて、処理部10AはステップS15の処理を引き続き行う。
ステップS157において、処理部10Aは、x+1番目のカクテル抗体試薬(x+1)が、抗体試薬情報DB401内に存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、ステップS158において変数xを「1」増加させた後、ステップS153の判定を行う。存在しない場合は、処理部10Aは、ステップS15のカクテル抗体試薬検索処理を終了する。ステップS15の終了時点において、試薬候補のカクテル抗体試薬と、現時点での残りの測定オーダーとがリストアップされる。処理部10Aは、ステップS15の処理を終了した後は、図7に示すステップS16の処理を行う。
図9および図10のフローチャートを参照する。図9および図10に示すステップS161からS170の処理は、シングル抗体試薬検索処理である。
ステップS161において、処理部10Aは、変数xおよび変数yにそれぞれ初期値「1」を設定する。変数xは、試薬候補の1番目のカクテル抗体試薬を示し、変数yは、カクテル抗体試薬(x)と併用可能な1番目のシングル抗体試薬を示す。
ステップS162において、処理部10Aは、y番目のシングル抗体試薬(y)について測定オーダー内を検索し、ステップS163において、処理部10Aは、シングル抗体試薬(y)に示される抗体が、測定オーダー内に存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、ステップS164の処理を行い、存在しない場合は、ステップS167の判定を行う。
ステップS164において、処理部10Aは、シングル抗体試薬(y)に示される抗体を測定オーダーから抜いて、測定オーダーを更新する。
ステップS165において、処理部10Aは、シングル抗体試薬(y)を試薬候補に追加する。
ステップS166において、処理部10Aは、値「1」を評価点に加算する。ステップS166の終了後は、ステップS16の処理が再帰的に呼び出されて、処理部10AはステップS16の処理を引き続き行う。
ステップS167において、処理部10Aは、x番目のカクテル抗体試薬(x)について、y+1番目のシングル抗体試薬(y+1)が、抗体試薬情報DB401内に存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、ステップS168において変数yを「1」増加させた後、ステップS163の判定を行う。存在しない場合は、処理部10Aは、ステップS169の判定を行う。
ステップS169において、処理部10Aは、x+1番目のカクテル抗体試薬が試薬候補内に存在するか否かを判定する。存在する場合は、処理部10Aは、ステップS170において変数xを「1」増加させた後、ステップS163の判定を行う。存在しない場合は、処理部10Aは、ステップS16のシングル抗体試薬検索処理を終了する。ステップS16の終了時点において、試薬候補のカクテル抗体試薬および試薬候補のシングル抗体試薬と、現時点での残りの測定オーダーとがリストアップされる。ステップS16の処理を終了した後は、処理部10Aは、図7に示すステップS17の判定を行う。
ステップS17の処理の後、ステップS18において記録された試薬候補および評価点は、ステップS6において、例えば図12に示すように、試薬選択支援装置の出力部17に出力される。図12に示す例では、処理部10Aは、評価点が1番高い試薬候補の組合せを、第1の候補として画面の左側に表示し、評価点が2番目に高い試薬候補の組合せを、第2の候補として画面の右側に表示している。
以上、試薬選択支援装置100のユーザは、試薬選択支援装置100によって決定された抗体試薬の組合せに基づいて、試料29に抗体試薬を混合し、測定のために測定装置本体200にセットすることができる。これにより、ユーザは、測定オーダーに応じた適切な抗体試薬の組み合わせを選択することができる。
[対話形式による抗体試薬の選択支援方法]
ユーザはさらに、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を、試薬選択支援装置100に入力することができる。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かを、決定された抗体試薬の組合せの候補を参照しながら、対話形式で把握することができる。以下、図11のフローチャートおよび図12から図16の画面表示例を参照して説明する。
試薬選択支援装置100の処理部10Aは、出力制御部103と、試薬指定受付部104とを備えている。試薬指定受付部104は、ユーザから入力部16を介して入力される試薬候補の指定を取得し、出力制御部103に送信する。出力制御部103は、試薬指定受付部104から受信した試薬候補の指定に基づいて、指定された試薬候補の、出力部17での表示態様を制御する。また、試薬指定受付部104は、入力された試薬候補の指定の回数を、使用する試薬数としてカウントし、画面に表示する。試薬候補の指定の回数とは、具体的には、チェックボックスをチェックした数に相当する。
試薬選択支援装置100の処理部10Aは、チェックボックスへの入力を検知し、入力を検知する度に、図11のフローチャートに示す動作を行う。図5に示す各機能ブロックを用いて説明すると、ステップS31およびS32の処理は試薬指定受付部104が行い、ステップS33およびS34の処理は出力制御部103が行う。
図12には、試薬選択支援装置100によって決定された抗体試薬の組合せが表示されている。ユーザは、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を確認し、図12に表示されている抗体試薬の組合せ中に、手元にストックしている抗体試薬が表示されていれば、対応する欄のチェックボックスをチェックする。
例えば、ユーザがCD25のシングル抗体試薬を持っている場合には、ユーザは、第1候補の抗体試薬の組合せ内の、CD25のシングル抗体試薬に対応するチェックボックス51をチェックする。ステップS31において、処理部10Aが、第1候補の抗体試薬の組合せについて試薬候補の指定を取得すると、ステップS32において、処理部10Aが、第2候補の抗体試薬の組合せについて、指定された同じ試薬候補が含まれているか否かを判断する。
第2候補にも第1候補と同じ指定された試薬候補が含まれている場合には、ステップS33において、処理部10Aが、図13に示すように、第2候補の抗体試薬候補についても、第1候補のチェックボックスのチェックに連動してチェックボックス52をチェックする。チェックボックス52は、第2候補の抗体試薬の組合せ内の、CD25のシングル抗体試薬に対応するチェックボックスである。第1候補と同じ指定された試薬候補が第2候補に含まれていない場合には、処理部10Aは処理を終了する。処理部10Aは、チェックボックスへの入力を検知すると、再びステップS31から処理を行う。
ステップS34において、処理部10Aは、チェックされたチェックボックス51,52の表示態様を変更する。変更後の表示態様は、例えばハッチング表示である。
以下、ユーザは、引き続き手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を確認し、図13に表示されている抗体試薬の組合せ中に、手元にストックしている抗体試薬が表示されていれば、対応する欄のチェックボックスをチェックする。
例えばCD3/CD4/CD8のカクテル抗体試薬を持っている場合には、ユーザは、第1候補の抗体試薬の組合せ内の、CD3/CD4/CD8のカクテル抗体試薬に対応するチェックボックス53をチェックする。このCD3/CD4/CD8のカクテル抗体試薬は、第2候補にも含まれている。よって、処理部10Aは、図14に示すように、第2候補の抗体試薬候補についても、連動してチェックボックス54をチェックする。チェックボックス54は、第2候補の抗体試薬の組合せ内の、CD3/CD4/CD8のカクテル抗体試薬に対応するチェックボックスである。チェックボックス53,54はハッチング表示される。
以下、同様に、第1候補の抗体試薬の組合せについて、ユーザは、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を確認し、試薬選択支援装置100に入力する。
図15に示す状態では、検出すべき測定オーダーが「CD38」の残り1つの状態である。
例えば、ユーザがCD38のシングル抗体試薬を持っている場合には、ユーザは、チェックボックス55をチェックすることができる。これにより、第1候補に示されている抗体試薬の組合せの全てがチェックされ、ハッチング表示される。第1候補に示されている全ての抗体試薬がハッチング表示されていることは、すなわち、ユーザが手元にストックしているカクテル抗体試薬およびシングル抗体試薬を用いて、測定オーダーを満たす測定が可能であることを意味する。その後ユーザは、第1候補に示されている抗体試薬の組合せに基づいて、測定装置本体200を用いて、測定オーダーに指定された抗体を検出することが可能となる。
一方で、ユーザがCD38のシングル抗体試薬を持っていない場合には、ユーザは、チェックボックス55をチェックすることができない。このような場合には、ユーザは、引き続き第2候補に示されている抗体試薬の組合せについて、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を確認する。例えば、ユーザが、CD2/CD7/CD3のカクテル抗体試薬を持っている場合には、ユーザは、第2候補の抗体試薬の組合せ内の、CD2/CD7/CD3のカクテル抗体試薬に対応するチェックボックス56をチェックする。
以下、同様に、第2候補の抗体試薬の組合せについて、ユーザは、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を確認し、試薬選択支援装置100に入力する。
引き続き図15に示す状態において、例えば、CD5のシングル抗体試薬と、CD38/CD56/CD19のカクテル抗体試薬とをユーザが持っている場合には、ユーザは、チェックボックス57,58をチェックすることができる。これにより、図16に示すように、第2候補に示されている抗体試薬の組合せの全てがチェックされ、ハッチング表示される。第2候補に示されている全ての抗体試薬がハッチング表示されていることは、すなわち、ユーザが手元にストックしているカクテル抗体試薬およびシングル抗体試薬を用いて、測定オーダーを満たす測定が可能であることを意味する。その後ユーザは、第2候補に示されている抗体試薬の組合せに基づいて、測定装置本体200を用いて、測定オーダーに指定された抗体を検出することが可能となる。
以上、試薬選択支援装置100のユーザはさらに、手元にストックしているカクテル抗体試薬の情報およびシングル抗体試薬の情報を、試薬選択支援装置100に入力することができる。これにより、ユーザは、測定オーダーを満たす測定が、手元にストックしている抗体試薬を用いて可能か否かを、決定された抗体試薬の組合せの候補を参照しながら、対話形式で把握することができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、測定装置本体200が使用することが可能な抗体試薬の情報は、試薬選択支援装置100に予め記録されている。第2の実施形態では、測定装置本体200が使用することが可能な抗体試薬の情報は、外部のサーバ400から取得する。外部のサーバ400は、例えばCPUおよびメモリを有する汎用コンピュータで構成されている。
図17に示す第2の実施形態に係る検査システムは、試料測定装置1000および依頼者端末300に加えて、サーバ400をさらに備える。サーバ400と試料測定装置1000と依頼者端末300とは、ネットワーク99を通じて互いに接続されている。
図18に示す第2の実施形態に係る試薬選択支援装置100の処理部10Bは、第1の実施形態に係る処理部10Aに加えて、試薬情報取得部105をさらに備える。すなわち、処理部10Bは、抗原情報取得部101と、候補試薬決定部102と、出力制御部103と、試薬指定受付部104と、試薬情報取得部105とを備える。これらの機能ブロックは、本発明に係るプログラムを処理部10Bの記録部13またはメモリ12にインストールし、このプログラムをCPU11が実行することにより実現される。
外部のサーバ400は、抗体試薬情報DB401を検出試薬選択支援装置100に送信するデータ送受信部402を備える。
図18に示す機能ブロックを用いて説明すると、第2の実施形態では、試薬情報取得部105が、外部のサーバ400から抗体試薬情報DB401を取得し、処理部10Bの記録部13またはメモリ12に記録する。外部のサーバ400に記録する抗体試薬情報DB401を最新の状態に更新することにより、検出試薬選択支援装置100も、常に最新の抗体試薬情報DB401に基づいて、抗体試薬の候補の組合せを決定することができる。抗体試薬の組合せの候補を決定する方法、および対話形式による抗体試薬の選択支援方法については、第2の実施形態は第1の実施形態と同じである。機能ブロックである試薬情報取得部105が行う処理は、実際には図4に示す処理部10Bが行う。
以上、第2の実施形態に係る検査システムによると、第1の実施形態に係る検査システムによる効果に加えてさらに、測定装置本体200が使用することが可能な抗体試薬の情報を、常に最新の状態に保つことができる。
<付記事項>
以上、本発明を特定の実施の形態によって説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記第1および第2の実施の形態では、処理部10A,10Bは一体の装置として実現されているが、処理部10A,10Bは一体の装置である必要はなく、CPU11、メモリ12、記録部13等が別所に配置され、これらがネットワークで接続されていてもよい。処理部10A,10Bと、入力部16と、出力部17とについても、一ヶ所に配置される必要は必ずしもなく、それぞれ別所に配置されて互いにネットワークで通信可能に接続されていてもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、抗原情報取得部101、候補試薬決定部102、出力制御部103、試薬指定受付部104および試薬情報取得部105の各機能ブロックは、単一のCPU11で実行されているが、これら各機能ブロックは単一のCPU11で実行される必要は必ずしもなく、複数のCPUで分散して処理されてもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、図6から図11で説明する各ステップの処理を行うためのプログラムを記録部13に予め記録しているが、プログラムは、CD-ROM等の、コンピュータ読み取り可能であって一時的でない有形の記録媒体(図示せず)から処理部10A,10Bにインストールしてもよいし、処理部10A,10Bをネットワーク99と接続し、ネットワーク99を介して例えば外部のサーバ400からプログラムをダウンロードしてインストールしてもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、入力部16と出力部17とは一体化されてタッチパネル式の表示装置として実現されているが、入力部16をキーボードまたはマウス等で構成し、出力部17を液晶ディスプレイ等で構成してもよい。または、出力部17をプリンター等で構成し、試薬選択支援装置100によって決定された抗体試薬の組合せの候補を印刷してもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、測定オーダーは、依頼者端末300からネットワーク99を通じて試薬選択支援装置100に送信されているが、測定オーダーは、試薬選択支援装置100に備えられた入力部16を通じて入力されてもよい。この場合、測定オーダーは、例えば電子メールや電話等の手段により、試薬選択支援装置100のユーザに伝達され、ユーザが、伝達された測定オーダーを、入力部16を通じて試薬選択支援装置100に入力する。
上記第1および第2の実施の形態では、測定装置本体200が、3色以上の蛍光色素を識別できる場合には、例えばカクテル数が「3」のカクテル抗体試薬を使用して1アッセイを行うことができ、試薬選択支援装置100は、カクテル数が「3」のカクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報に基づいて、抗体試薬の組合せの候補を決定することができる。カクテル抗体試薬のカクテル数は2以上であれば制限されない。例えば、測定装置本体200が、4色以上の蛍光色素を識別できる場合には、カクテル数が「4」のカクテル抗体試薬を使用して1アッセイを行うことができ、試薬選択支援装置100は、カクテル数が「4」のカクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報に基づいて、抗体試薬の組合せの候補を決定すればよい。この場合、測定装置本体200は、検出部23に合計5個の蛍光検出用の受光素子を備え、検出部23は、カクテル抗体試薬による4色の蛍光と、シングル抗体試薬による1色の蛍光との合計5色の蛍光を同時に測定する。また例えば、測定装置本体200が、2以上の蛍光色素を識別できる場合には、カクテル数が「2」のカクテル抗体試薬を使用して1アッセイを行うことができ、試薬選択支援装置100は、カクテル数が「2」のカクテル抗体試薬を含む抗体試薬の情報に基づいて、抗体試薬の組合せの候補を決定すればよい。この場合、測定装置本体200は、検出部23に合計3個の蛍光検出用の受光素子を備え、検出部23は、カクテル抗体試薬による2色の蛍光と、シングル抗体試薬による1色の蛍光との合計3色の蛍光を同時に測定する。
上記第1および第2の実施の形態では、手元にストックしている抗体試薬を表示する際の、チェックボックスへの入力後の表示態様はハッチング表示とされているが、表示態様はこれに限定されない。例えば、ハッチング表示に代えて白黒を反転させて表示させてもよく、チェックボックスの枠を例えば二重線で強調表示させてもよい。すなわち、表示態様の変更をユーザが視覚的に把握可能な態様であればよい。
本発明は、上記した第1および第2の実施の形態に加えて、以下に説明する第3の実施の形態を有する。第3の実施の形態について以下で言及する以外の詳細な説明は、第1および第2の実施の形態と同様である。
本発明のさらなる第3の実施の形態では、試薬選択支援装置100は、複数の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援装置であって、複数の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得部15,16と、取得部15,16により取得された測定オーダーに基づいて、複数の抗原を検出するためのアッセイに併用可能な複数の抗体試薬を決定する処理部10と、処理部10により決定された、アッセイに併用可能な複数の抗体試薬の情報を出力する出力部17と、を備える。
。複数の抗原の情報とは、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、10以上、15以上の抗原情報をいう。抗体試薬は、カクテル抗体試薬であるか、カクテル抗体試薬およびシングル抗体試薬の組合せであるか、または、異なるカクテル抗体試薬同士の組合せである。複数の抗体試薬を決定するとは、1アッセイにおいて使用する抗体試薬を2以上決定することをいう。併用可能であるとは、第1の抗体試薬と第2の抗体試薬を用いて1アッセイを行った場合、第1の抗体試薬に含まれる少なくとも1つの蛍光色素と第2の抗体試薬に含まれる少なくとも1の蛍光色素を識別して検出可能であることをいう。第1の抗体試薬は、カクテル抗体試薬であってもシングル抗体試薬であってもよい。第1の抗体試薬がカクテル抗体試薬である場合、第2の抗体試薬は、シングル抗体試薬またはカクテル抗体試薬のいずれかであることが好ましい。第2の抗体試薬がカクテル抗体試薬である場合、第1の抗体試薬は、シングル抗体試薬またはカクテル抗体試薬のいずれかであることが好ましい。第1の抗体試薬および第2の抗体試薬の両方がカクテル抗体試薬であってもよい。例えば、1アッセイで少なくとも4色の蛍光色素を使って検出する場合には、第1の抗体試薬を、カクテル数が「2」以上のカクテル抗体試薬とし、第2の抗体試薬を、カクテル数が「2」以上のカクテル抗体試薬とする1アッセイを行うことができる。また、第1の抗体試薬がシングル抗体試薬である場合には、第2の抗体試薬をカクテル数「3」のカクテル試薬としてもよい。また、第1の抗体試薬と第2の抗体試薬とを組み合わせても、4種の測定項目を1回でアッセイできない場合には、1アッセイ目に第1の抗体試薬と第2の抗体試薬とを併用して3種の測定項目をアッセイし、2アッセイ目に残りの測定項目をアッセイするように第3の抗体試薬を選択してもよい。第3の抗体試薬はカクテル抗体試薬であってもシングル抗体試薬であってもよい。
10,10A,10B 処理部
12 メモリ
13 記録部
14 バス
15 インタフェース部
16 入力部
17 出力部
21 吸引部
22 流体回路
23 検出部
27 シースフローセル
28 試料容器
29 試料
99 ネットワーク
100 試薬選択支援装置
101 抗原情報取得部
102 候補試薬決定部
103 出力制御部
104 試薬指定受付部
105 試薬情報取得部
200 測定装置本体
300 依頼者端末
301 入力部
302 データ送受信部
400 サーバ
401 抗体試薬情報データベース
402 データ送受信部
1000 試料測定装置

Claims (24)

  1. 検体に含まれる複数種の抗原を、抗原の組み合わせが互いに異なる複数回のアッセイにより、フローサイトメトリーを用いて検出するために、各アッセイに使用する複数種の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援装置であって、
    複数種の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記測定オーダーに基づいて、測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせを決定する処理部と、
    前記処理部により決定された、前記複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせの情報を出力する出力部と、
    を備える、
    試薬選択支援装置。
  2. 前記カクテル抗体試薬の情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記処理部は、前記記憶部から読み出した前記カクテル抗体試薬の情報と前記測定オーダーとに基づいて、前記複数回のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組み合わせを決定する、請求項1に記載の試薬選択支援装置。
  3. 前記カクテル抗体試薬は、異なる抗体の組み合わせから構成される、請求項2に記載の試薬選択支援装置。
  4. 前記処理部は、前記複数回のアッセイの少なくとも1つにおいて使用するカクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬を決定し、
    前記出力部は、決定された抗体試薬の情報を出力する、請求項1から3のいずれかに記載の試薬選択支援装置。
  5. 前記処理部は、前記測定オーダーに基づいて、前記測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組み合わせとなる第1の候補と、前記第1の候補と異なるカクテル抗体試薬の組み合わせとなる第2の候補とを決定し、
    前記出力部は、前記処理部により決定された、第1の候補および第2の候補を出力する、
    請求項1から4のいずれかに記載の試薬選択支援装置。
  6. 前記出力部は、前記第1の候補および前記第2の候補を互いに区別可能に出力する、請求項5に記載の試薬選択支援装置。
  7. 使用する前記カクテル抗体試薬の入力を受け付ける入力部をさらに備え、
    前記処理部は、前記第1の候補および前記第2の候補のうちいずれかにおいて、前記入力部を介して、使用する前記カクテル抗体試薬の指定の入力を受け付けると、
    前記処理部は、前記第1の候補および前記第2の候補のそれぞれにおいて、前記指定に対応する前記カクテル抗体試薬の表示態様を変更する、請求項5または6に記載の試薬選択支援装置。
  8. 前記処理部は、前記カクテル抗体試薬を使用する数および/または測定回数の大小関係に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項5から7のいずれかに記載の試薬選択支援装置。
  9. 前記処理部は、前記カクテル抗体試薬を使用する数について同じ結果が複数存在する場合、前記カクテル抗体試薬を使用する数が同じ前記第1の候補および前記第2の候補のうち、測定回数の大小関係に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項8に記載の試薬選択支援装置。
  10. 前記処理部は、前記カクテル抗体試薬内に含まれる複数種の抗体と前記複数種の抗原とが一致する程度に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項5から7のいずれかに記載の試薬選択支援装置。
  11. 検体に含まれる複数種の抗原を、抗原の組み合わせが互いに異なる複数回のアッセイにより、フローサイトメトリーを用いて検出するために、各アッセイに使用する複数種の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援する試薬選択支援方法であって、
    複数種の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得するステップと、
    取得した前記測定オーダーに基づいて、測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせを決定するステップと、
    決定した前記複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせの情報を出力するステップと、
    を含む、
    試薬選択支援方法。
  12. 前記カクテル抗体試薬の情報を記憶部から読み出すステップをさらに含み、
    前記決定するステップは、前記読み出すステップにおいて前記記憶部から読み出した、前記カクテル抗体試薬の情報と前記測定オーダーとに基づいて、前記複数回のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組み合わせを決定する、請求項11に記載の試薬選択支援方法。
  13. 前記カクテル抗体試薬は、異なる抗体の組み合わせから構成される、請求項12に記載の試薬選択支援方法。
  14. 前記決定するステップは、前記複数回のアッセイの少なくとも1つにおいて使用するカクテル抗体試薬と併用可能な抗体試薬を決定し、
    前記出力するステップは、決定された抗体試薬の情報を出力する、請求項11から13のいずれかに記載の試薬選択支援方法。
  15. 前記決定するステップは、前記測定オーダーに基づいて、前記測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組合せとなる第1の候補と、前記第1の候補と異なるカクテル抗体試薬の組合せとなる第2の候補とを決定し、
    前記出力するステップは、前記決定するステップにおいて決定した、第1の候補および第2の候補を出力する、
    請求項11から14のいずれかに記載の試薬選択支援方法。
  16. 前記出力するステップは、前記第1の候補および前記第2の候補を互いに区別可能に出力する、請求項15に記載の試薬選択支援方法。
  17. 前記第1の候補および前記第2の候補のうちいずれかにおいて、使用する前記カクテル抗体試薬の指定の入力を受け付けるステップと、
    前記第1の候補および前記第2の候補のそれぞれにおいて、前記指定に対応する前記カクテル抗体試薬の表示態様を変更するステップと、
    をさらに含む、請求項15または16に記載の試薬選択支援方法。
  18. 前記決定するステップは、前記カクテル抗体試薬を使用する数および/または測定回数の大小関係に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項15から17のいずれかに記載の試薬選択支援方法。
  19. 前記決定するステップは、前記カクテル抗体試薬を使用する数について同じ結果が複数存在する場合、前記カクテル抗体試薬を使用する数が同じ前記第1の候補および前記第2の候補のうち、測定回数の大小関係に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項18に記載の試薬選択支援方法。
  20. 前記決定するステップは、前記カクテル抗体試薬内に含まれる複数種の抗体と前記複数種の抗原とが一致する程度に応じて、前記第1の候補および前記第2の候補を提示する、請求項15から17のいずれかに記載の試薬選択支援方法。
  21. コンピュータに、
    複数種の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得機能と、
    取得した前記測定オーダーに基づいて、測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用するカクテル抗体試薬の組み合わせを決定する決定機能と、
    決定された前記複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせの情報を出力する出力機能と、
    を実現させるための、検体に含まれる複数種の抗原を、抗原の組み合わせが互いに異なる複数回のアッセイにより、フローサイトメトリーを用いて検出するために、各アッセイに使用する複数種の抗体を含むカクテル抗体試薬の選択を支援するプログラム。
  22. 請求項21に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な非一時的な有体の記録媒体。
  23. 検体に含まれる複数種の抗原を、抗原の組み合わせが互いに異なる複数回のアッセイにより、フローサイトメトリーを用いて検出するために、各アッセイに使用する複数種の抗体を含むカクテル抗体試薬と、シングル抗体試薬との組み合わせの選択を支援する試薬選択支援装置であって、
    複数種の抗原を測定対象とする測定オーダーを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記測定オーダーに基づいて、測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用するための前記カクテル抗体試薬と前記シングル抗体試薬との組み合わせを決定する処理部と、
    前記処理部により決定された、前記複数回のアッセイに使用するための前記カクテル抗体試薬と前記シングル抗体試薬との組み合わせの情報を出力する出力部と、
    を備える、
    試薬選択支援装置。
  24. 検体に含まれる複数種の抗原を、抗原の組み合わせが互いに異なる複数回のアッセイにより、フローサイトメトリーを用いて検出するために、各アッセイに使用する複数種の抗体を含むカクテル抗体試薬と測定対象の複数種の抗原とが混合された試料を測定する試料測定装置であって、
    前記試料内の測定対象である複数種の抗原を検出するために行われる複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせを決定する、請求項1から10のいずれかに記載の試薬選択支援装置と、
    前記試薬選択支援装置により決定された、前記複数回のアッセイに使用する前記カクテル抗体試薬の組み合わせが前記アッセイ毎に混合された前記試料を吸引する吸引部と、前記吸引部により吸引された前記試料を搬送する流体回路と、前記流体回路により搬送された前記試料を測定する検出部とを備える測定装置本体と、
    を備える、試料測定装置。
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