JP7084052B2 - 圧閉度処理装置、圧閉度制御装置、及び圧閉度制御システム - Google Patents
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Description
このローラーポンプの基本原理は、弾力性を有するチューブを、回転するローラーで連続的にしごき(圧閉し)、チューブ内部の流体を送り出すことである。
ローラーポンプは、ポンプチューブの一部が常にローラーにより圧閉されており、チューブ内部の流体が高圧側から低圧側に逆流せず、拍動ポンプのような弁機構を必要としないことに特徴を有する。
ポンプのローラーの一回転当たりの吐出量は、ローラーにしごかれるポンプチューブの容積により規定される。つまり、ローラーポンプは、ローラーの回転数に正比例した流量の流体を吐出する。
圧閉度は、ローラーがポンプ周壁に対してポンプ用チューブを圧迫する度合である(後記非特許文献6参照)。
(A)ポンプチューブの遠位部に装着した点滴ラインの滴下の速度を観測し、毎分5~10滴等の規定の滴下となるように、体外循環のローラーとポンプチューブの圧閉度を、手動でオクルージョン調節ノブを操作して設定する(日本産業規格「JIS T1603」による圧閉度設定法)。
(B)送血回路に1m水柱圧をかけたときの回路液面の降下速度を観測し、液面が毎分1cm等の規定速度で降下するように、体外循環のローラーとポンプチューブの圧閉度を、手動でオクルージョン調節ノブを操作して設定する。
心臓外科手術後の合併症の発症は患者さんの命に直結する最重要問題の一つであり、例えば、最も重症である解離性大動脈瘤破裂後の救命のための緊急手術では、未だ18%前後の術後腎不全の発症があることが、最新の日本心臓外科学会データベースから判明している(非特許文献5)。
体外循環装置用のローラーポンプに用いられる可撓性のチューブの圧閉度に関する処理を行う圧閉度処理装置であって、
押圧部と、円弧状の面を備えた固定ガイド部と、撮像部と、圧閉度特定部とを有し、
前記押圧部は、前記固定ガイド部と前記押圧部の間に配置されたチューブを押圧し、
前記圧閉度特定部は、前記固定ガイド部と前記押圧部の間に配置された前記チューブにおいて、前記押圧部により押圧されたチューブの変形部分を、前記撮像部により撮像して得られた画像に基づいて、前記チューブの変形部分の形状を算出し、前記変形部分の形状に基づいて圧閉度を特定することを特徴とする。
前記ローラーポンプの圧閉度を調整可能な圧閉度調整駆動部と、
前記圧閉度特定部により特定された圧閉度と、目標値との差に基づいて、前記圧閉度調整駆動部を駆動制御する圧閉度調整部とを有することを特徴とする。
又、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法等を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
人工心肺装置は、例えば、送血ポンプ、ベントポンプ、人工肺装置、貯血槽、血液フィルタ、気泡センサーなどを有する。ローラーポンプは、送血ポンプ、ベントポンプ、術野の出血を吸引するポンプ等として用いられる。
ローラー22は、回転軸21に対して所定距離だけ離れた位置を回転するように構成されている。ローラーポンプ20は、1つ又は2つ以上の複数個のローラー22を有する。本実施形態では、2つのローラー22がローラーポンプ20に設けられている。
なお、圧閉度を調整する機構は、固定ガイド部25の円弧状の面25a(内側面)の位置をずらすことにより、円弧状の面25a(内側面)と回転軸21の間の距離を長短調整可能な構造であってもよい。
圧閉度調整機構27は上述した実施形態に限られるものではなく、チューブの圧閉度を調整することができる機構であればよい。
本実施形態では、撮像部12は、カラー画像(RGB画像)を生成することができる。
また、撮像部12は、光源121から出射され、チューブ24やチューブ24内の流体を通った光を受光してもよい。
光源121は、例えば、白色光LED、赤色LED、緑色LED、又は青色LED等の所定の波長の光を出射する光源であってもよいし、ハロゲンランプ等であってもよいし、濃淡のある基線を投射してもよい。本実施形態では、光源121として白色LEDを採用した。
また、必要に応じて特定の波長の光を透過しそれ以外の波長を低減するフィルタを、光源121又は撮像部12に設けてもよい。
なお、撮像部12で受光する光のレベルが、圧閉度の特定や制御を行うのに充分なレベルであれば、光源121を設けなくともよい。
図1に示す例では、制御部11は、圧閉度特定部111、診断部112、圧閉度調整部113等を有する。
また、圧閉度特定部111は、ローラー22(押圧部)により押圧されたチューブ24の変形部分及びチューブ24内に充填されている流体を、撮像部12により撮像して得られた画像の赤色度又は濃淡に基づいて、圧閉度を特定する処理を行ってもよい。
なお、診断部112は、上記圧閉度及び圧閉度の経時変化の値と、さらに、第1流量検出部161からの流量を示す信号、第2流量検出部162からの流量を示す信号、第1内圧検出部171からのチューブ24の流入側の内圧を示す信号、第2内圧検出部172からのチューブ24の流出側の内圧を示す信号、圧力検出部18からのローラー22の圧力を示す信号のいずれか一つ以上に基づいて、チューブ24又はローラーポンプ20の物性特性や劣化などを診断してもよい。
例えば具体的には、圧閉度調整部113は、圧閉度特定部111により特定された圧閉度が目標値を中心とする所定範囲内となるように、圧閉度調整駆動部15を駆動制御する。
ローラーポンプ20やチューブ24の物理特性は、製品ごとに異なるものであり、また、ポンプ稼働により、経時変化するものであるが、圧閉度調整部113は、圧閉度特定部111により特定されたローラーポンプ20のチューブ24の圧閉度と、目標値との差が小さくなるように駆動制御を行うことで、容易に最適な圧閉度となるように制御することができる。
また、圧閉度調整部113はローラーポンプ稼働中に常時連続して、圧閉度を調整してもよいし、所定時間(1分~10分等)毎に圧閉度を調整してもよいし、チューブをローラーポンプにセットしたタイミングで、圧閉度を調整してもよい。
この圧閉度の調整のタイミングは、この実施形態に限られるものではなく、圧閉度制御装置や圧閉度制御システムの使用環境に応じて適宜規定されてもよい。
例えば、不完全圧閉状態の場合、透光性のチューブ24の押圧部分(変形部分)を撮像部12が撮像すると、図2(b)に示すように、チューブ24は全体的に濃い濃淡画像を取得する。
例えば、最適な圧閉状態の場合、透光性のチューブ24の押圧部分(変形部分)を撮像部12が撮像すると、図2(c)に示すように、チューブ24は局所領域(押圧部分)が淡い画像を取得する。
この制御部11の圧閉度特定部111は、チューブ24の押圧された部分である変形部分を、撮像部12で撮像して得られた画像に基づいて、画像の濃淡や変形部分の形状から、圧閉度を特定する処理を行う。
また、制御部11の圧閉度調整部113は、圧閉度特定部111により特定された圧閉度と、設定された目標値との差に基づいて、圧閉度調整駆動部15を駆動制御する。
また、制御部11の診断部112は、圧閉度特定部111により特定された圧閉度を記憶部14に記憶し、記憶部14に記憶されている圧閉度及び圧閉度の経時変化の値に基づいて、チューブ24又はローラーポンプ20を診断してもよい。
図3(a)に示した例では、ローラー22によりチューブ24を過度に押圧した状態(過度圧閉)であり、溶血の虞がある。図3(b)に示した例では、ローラー22により押圧された部分が、最適な圧閉となっており、溶血が生じない。
図3(c)に示した例では、圧閉が不完全であり、流量が小さい、流体の逆流の発生、溶血が生じる虞がある。
検出手段としての撮像部12は、例えば、図4(b)に示すように、ローラーポンプの透光性を有する固定ガイド部25の外壁(円弧状の面25aに対して反対側の部分)に配置されていてもよい。この撮像部12は、チューブ24やチューブ内の流体から、透光性の固定ガイド部25を透過した光を撮影する。図5に示す画像は、赤色の流体が充填されたチューブの押圧された部分を撮影して得られた画像であり、チューブ内流路の形状に応じた濃淡が示されている。
なお、光源が必要な場合には、適宜所定の位置に光源を設けてもよい。
また、制御部11は、例えば、操作表示部13からの信号に基づいて、圧閉度の制御を停止させるための操作ボタンや制御停止スイッチ、タッチパネル操作等が行われたか否かを検出し、制御停止操作が行われていない場合にステップST1の処理に進み、制御停止操作が行われたと判断した場合に、圧閉度に関する制御を停止する処理を行ってもよい。
制御部11は、ロードセル181からの信号によりローラー部22Aの圧力を検知することができる。
チューブ24の両端部には、第1オーバーフロータンク31と、第2オーバーフロータンク32が接続され、チューブ24内に赤色の流体として、模擬血液粉末(赤色102号 京都科学製)を含有した水を充填した。第1オーバーフロータンク31の下流側には輸液セットとして、点滴筒160が設けられており、点滴筒160には、第1流量検出部161としての滴下センサー(発光部161a及び受光部161b)が設けられており、滴下数を検出することにより、制御部11は流量を取得することができる。
なお、予め図10(b)に示すように、透明の液体が充填されたチューブの変形部分(押圧された部分)を撮像して得られたRGBの画像を取得しておく。
緑色成分を抽出する処理を行う理由は、赤色濃淡のコントラストを上げて画像の解像度を高めるためである。詳細には、緑色は赤色(ヘモグロビン等)の吸光度が青色よりも高く、赤色濃淡のコントラストが良く映るため、緑色成分を抽出する。同様に、制御部11は、図10(b)に示した画像から、緑色成分を抽出し、図10(d)に示す、グレースケールの画像(濃淡画像)を生成する。
赤色(ヘモグロビン)の波長は660nm~940nm付近であるが、白色LEDは光のスペクトルが広く、幅広い赤色成分が検出できるため、本実施形態では、光源として白色LEDを採用している。
なお、撮像部とチューブの間に緑色の光のみを透過する光学フィルタを配置し、その光学フィルタ介して撮像部12によりチューブ24の押圧される部分を撮像してもよい。
詳細には、予めキャリブレーションとして、図11(a)に示すように、2枚のスライドガラスを準備し、そのスライドガラス間の隙間を、一方の端部で0μm、他方の端部で200μmとなるように調整し、その隙間に模擬血液溶液を封入し、赤色の濃淡に対する液体の厚み(Depth)を計測しておく。
計測の結果、画像における、赤色の濃度(Concentration)と、赤色の濃淡に対する液体の厚み(Depth)は、図11(b)に示す線形の関係が得られた。制御部11は、この濃度と厚み(撮像方向の長さ)の関係を、記憶部14に記憶する。
制御部11は、記憶部14に記憶されている、この濃度と厚み(撮像方向の長さ)の関係に基づいて、図10(e)に示す濃淡画像に、深度変換処理を施し、例えば図12に示すように、立体的に3次元表現された画像(3D画像)を生成する。
図12では、横軸がチューブの短軸方向の長さを示し、縦軸がチューブ内の間隙(詳細には、チューブ内の流路の撮像方向の長さ(間隙))を示している。
つまり、制御部11は、この結果に基づいて、チューブの内部を流れる流体の流量で決まるチューブ内の流路の最も狭い部分の短軸断面積を圧閉度とする。
第1流量検出部や第2流量検出部の流量の計量により、チューブ内を流体が規定流量(ある程度の幅を有する範囲)で流れている場合に適正圧閉度であり、規定流量未満の場合に過度圧閉度であり、規定流量を超える場合に不完全圧閉度である。
例えば、図14(a)に示すように、検出手段(撮像部)としてX線CT装置12C(マイクロフォーカスCT装置等)を採用してもよい。
図14に示す例では、圧閉度処理装置は、X線CT装置12Cを有する。
図14(a)、図14(b)に示すように、このX線CT装置12Cにより、ローラー22と固定ガイド部25の間に配置されたチューブ24が押圧された変形部分を撮像し、3次元画像再構成処理により、チューブ24の変形した形状を高精度に特定することができる。
詳細には、図15(a)はチューブの押圧部分のX線CT画像の一例を示す図である。
図15(b)は図15(a)に示した押圧されたチューブ内の短軸方向の断面画像の一例を示す図である。チューブを過度に圧閉した場合のチューブの断面画像の一例を示す図である。
図15(c)は図15(a)に示した押圧されたチューブ内の垂直長軸方向の断面画像の一例を示す図である。
図15(d)は図15(a)に示した押圧されたチューブ内の水平長軸方向の断面画像の一例を示す図である。
ローラーポンプに用いられるチューブは、内径、肉厚、コンプライアンス等が製品や製造ロットなどにより異なるが、圧閉度処理装置によれば、ローラーポンプ稼働時の圧閉されたチューブの断面形状やチューブ内の流路の断面積を定量的に算出することができる。
また、制御部11は、チューブの断面形状やチューブ内の流路の断面積に基づいて、圧閉度、せん断速度、せん断応力等を算出することができる。
本願発明者は、繰返し圧力負荷後のチューブの特性の変化を、圧閉度処理装置により測定した。
詳細には、本願発明者は、コンプライアンスCが5.82μL/mmHgのチューブと、コンプライアンスCが4.63μL/mmHgのチューブを準備し、繰返し圧力負荷後のチューブの内部を流れる流体の流量を、図7に示す圧閉度処理装置により測定した。繰返し圧力負荷の回数は、2、64、4096回とした。
詳細には、図17(a)は赤色流体が充填された透光性チューブのローラー部(押圧部)により押圧された部分を撮像して得られた画像である。この画像は、チューブ内の流路、詳細には、チューブの押圧された部分の狭小流路の形状が明確に示している。
詳細には、図18(a)に示すように、明暗パターンPTと撮像部12(検出手段)の間に、チューブ24、押圧部(ローラー22、ローラー部22A)、固定ガイド部25等を配置する。
明暗パターンPTを、透光性のチューブ24を介し撮像部12(検出手段)により撮像する。
この明暗パターンPT(PT1~PT4)は、物体表面に印刷されていてもよいし、投影装置により物体表面(スクリーン等)に投影されてもよいし、液晶表示装置や有機ELディスプレイ等の表示装置で表示されていてもよい。
図17(d)は背景に明暗パターンを配置した状態で、赤色流体が充填された透光性チューブのローラー部(押圧部)により押圧された部分を撮像して得られた画像である。
撮像部により得られた画像から、図20(a)、図20(b)に示すように、チューブ及びチューブ内の流体を透過した部分(領域AR:例えば図20に示す略3角形領域)の明暗パターン(濃淡のある基線等)のひずみの変化量を、画像処理により算出する。領域ARとしては、ローラー部がレースウェイ(固定ガイド部材)に対して微小量だけ移動した場合に、チューブを透過した明暗パターンのひずみの変化(特徴点の変位等)が顕著に現れる領域、例えば、ローラー部(押圧部)とレースウェイ(固定ガイド部材)の間の狭小領域よりも、所定距離だけ長軸方向(チューブの長手方向)に離れた領域(ローラー部により押圧されている範囲における)とすることが好ましい。
画像の特徴点Pは、明暗パターンに基づいて画像処理により自動的に特定してもよいし、明暗パターンの明部と暗部のエッジ部分に基づいて特徴点Pを特定してもよいし、明部と暗部の各領域の中央部分等を特徴点Pとしてもよい。
特徴点Pの変位量は、ある一つの特徴点の変位量であってもよいし、領域AR内の複数の特徴点Pの変位量の平均値等であってもよい。
画像処理を行い、図21に示すように、ローラー部の変位と、明暗パターンの特徴点Pの変位量の相関関係が得られる。詳細には、図21に示す例では、ローラー部の変位が大きいほど、明暗パターンの特徴点Pの変位量が大きくなっている。
押圧部(ローラー22、リニアアクチュエーター等)は、固定ガイド部25と押圧部の間に配置されたチューブ24を押圧する。圧閉度特定部111は、固定ガイド部25と押圧部(ローラー22、リニアアクチュエーター等)の間に配置されたチューブ24において、押圧部により押圧されたチューブ24の変形部分を、撮像部12により撮像して得られた画像に基づいて、チューブ24の変形部分の形状を算出し、その変形部分の形状に基づいて圧閉度を特定する処理を行う。
すなわち、簡単な構造で、体外循環装置に用いられるローラーポンプの圧閉度を高精度に特定することができる圧閉度処理装置(圧閉度診断装置)を提供することができる。
すなわち、撮像部12により得られた画像の赤色の濃淡に基づいて、容易にチューブ24の圧閉度を特定可能な圧閉度処理装置を提供することができる。
すなわち、チューブ24の変形部分内の狭小流路の立体形状に基づいて、高精度に圧閉度を特定することが可能な圧閉度処理装置を提供することができる。
すなわち、チューブ24の変形部分内の狭小流路の撮像方向に沿った長さに基づいて、高精度に圧閉度を特定する処理を行うことが可能な圧閉度処理装置を提供することができる。
すなわち、簡単な構成で、検出手段としての撮像部12が、チューブ24の押圧された変形部分を撮像することができる、圧閉度処理装置を提供することができる。
また、撮像部12は、例えば、固定ガイド部25の当接面(チューブ24が当接する面)に設けられていてもよいし、チューブ24と撮像部12の間に固定ガイド部が位置するように撮像部12を配置し、撮像部12からチューブを撮像できるように、固定ガイド部25に透光部を設けてもよい。
すなわち、押圧されたチューブの変形部分の形状を、X線CT装置、又は超音波画像処理装置により高精度に検出することができ、その形状に基づいて高精度に圧閉度を特定可能な圧閉度処理装置を提供することができる。
また、詳細には、ローラーポンプの稼働時に、圧閉度を複数回連続して検知し、又は所定間隔で複数回圧閉度を検知し、記憶部に順次圧閉度を記憶し、圧閉度の変化の値に基づいて、チューブの劣化を定量的に診断、評価することができる。
すなわち、簡単な構成で、ローラーポンプ20やチューブ24の劣化等を圧閉度及び圧閉度の経時変化の値から診断可能な圧閉度処理装置(圧閉度診断装置)を提供することができる。
すなわち、簡単な構成で、ローラーポンプのチューブの圧閉度を、目標値(最適な圧閉度)になるように調整することができる圧閉度制御装置を提供することができる。
すなわち、簡単な構成でローラーポンプ20の圧閉度を最適に調整可能な圧閉度制御装置を提供することができる。
すなわち、簡単な構成でローラーポンプ20の圧閉度を最適に調整可能な圧閉度制御システムを提供することができる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
12…撮像部(検出手段)
14…記憶部
15…圧閉度調整駆動部
18…圧力検出部
20…ローラーポンプ(チューブを備えたポンプ)
21…回転軸
22…ローラー(押圧部)
23…駆動モーター(駆動部)
24…チューブ
25…固定ガイド部(レースウェイ等)
26…筐体
27…圧閉度調整機構
100…圧閉度処理装置
111…圧閉度特定部
112…診断部
113…圧閉度調整部
121…光源(LED等)
161…第1流量検出部
162…第2流量検出部
171…第1内圧検出部
172…第2内圧検出部
Claims (10)
- 体外循環装置用のローラーポンプに用いられる可撓性のチューブの圧閉度に関する処理を行う圧閉度処理装置であって、
押圧部と、円弧状の面を備えた固定ガイド部と、撮像部と、圧閉度特定部とを有し、
前記押圧部は、前記固定ガイド部と前記押圧部の間に配置されたチューブを押圧し、
前記圧閉度特定部は、前記固定ガイド部と前記押圧部の間に配置された前記チューブにおいて、前記押圧部により押圧されたチューブの変形部分を、前記撮像部により撮像して得られた画像に基づいて、前記チューブの変形部分の形状を算出し、前記変形部分の形状に基づいて圧閉度を特定する
ことを特徴とする圧閉度処理装置。 - 前記押圧部は、赤色又は透明の流体を充填した透光性の前記チューブを押圧し、
前記圧閉度特定部は、前記押圧部により押圧された前記チューブの変形部分及び前記チューブ内に充填されている前記流体を、前記撮像部により撮像して得られた画像の赤色度又は濃淡に基づいて、あるいは明暗パターンを前記チューブを介して前記撮像部により撮像して得られた画像の明暗パターンの変化量に基づいて、前記圧閉度を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧閉度処理装置。 - 前記圧閉度特定部は、前記撮像部により撮像して得られた画像の赤色度又は濃淡に基づいて、あるいは明暗パターンを前記チューブを介して前記撮像部により撮像して得られた画像の明暗パターンの変化量に基づいて、前記押圧部により押圧された前記チューブの変形部分内の狭小流路の立体形状を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の圧閉度処理装置。 - 前記圧閉度特定部は、前記撮像部により撮像して得られた画像の赤色度又は濃淡に基づいて、あるいは明暗パターンを前記チューブを介して前記撮像部により撮像して得られた画像の明暗パターンの変化量に基づいて、前記押圧部により押圧された前記チューブの変形部分内の狭小流路の撮像方向に沿った長さを算出し、当該長さに基づいて、前記圧閉度を特定する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の圧閉度処理装置。 - 前記撮像部は、前記固定ガイド部において前記チューブを撮像可能な位置に配置されている、又は透光性の前記固定ガイド部を介して前記チューブを撮像可能な位置に配置されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の圧閉度処理装置。 - 前記撮像部は、X線CT装置、又は超音波プローブを備えた超音波画像処理装置であり、
前記圧閉度特定部は、前記X線CT装置、又は前記超音波画像処理装置により前記チューブを撮像して得られた画像に基づいて、圧閉度を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧閉度処理装置。 - 前記圧閉度特定部により特定された圧閉度を記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶されている圧閉度及び圧閉度の経時変化の値に基づいて、前記チューブ又はローラーポンプを診断する診断部を有する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の圧閉度処理装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の圧閉度処理装置を備え、体外循環装置用のローラーポンプの圧閉度を制御する圧閉度制御装置であって、
前記ローラーポンプの圧閉度を調整可能な圧閉度調整駆動部と、
前記圧閉度特定部により特定された圧閉度と、目標値との差に基づいて、前記圧閉度調整駆動部を駆動制御する圧閉度調整部とを有する
ことを特徴とする圧閉度制御装置。 - 回転軸を中心に回転自在な押圧部としてのローラーと、円弧状の面を備えた固定ガイド部と、前記ローラーと前記固定ガイド部の間に配置された可撓性のチューブとを備えた体外循環装置用のローラーポンプの圧閉度を制御する圧閉度制御装置であって、
前記固定ガイド部に設けられ、赤色又は透明の流体を充填した透光性の前記チューブを撮像する撮像部と、
前記ローラーにより押圧された前記チューブの変形部分及び前記チューブ内に充填されている前記流体を、前記撮像部により撮像して得られた画像の赤色度又は濃淡に基づいて、あるいは明暗パターンを前記チューブを介して前記撮像部により撮像して得られた画像の明暗パターンの変化量に基づいて、圧閉度を特定する圧閉度特定部と、
前記ローラーポンプのチューブの圧閉度を調整可能な圧閉度調整駆動部と、
前記圧閉度特定部により特定された圧閉度と、目標値との差に基づいて、前記圧閉度調整駆動部を駆動制御する圧閉度調整部とを有する
ことを特徴とする圧閉度制御装置。 - 請求項8又は9に記載の圧閉度制御装置と、体外循環装置用のローラーポンプとを有することを特徴とする圧閉度制御システム。
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