JP7083737B2 - パドルホイールの衝撃吸収構造及び水草刈取船 - Google Patents

パドルホイールの衝撃吸収構造及び水草刈取船 Download PDF

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Description

本発明は、パドルホイールの衝撃吸収構造及び水草刈取船に関する。
水草が繁茂した水面に浮かべ、フロートを備えた船体の船首に刈刃を有した開口部を備え、両舷側に設けられた一対のパドルホイールで推進しながら、刈り取った水草をコンベアで船体の後方に搬送し、貯蔵し、船体の後部から排出するような水草刈取船がある。このような水草刈取船は、水草が繁茂したり、水深が浅い湖沼や河川において作業したりすることが多いので、パドルホールによる推進が適している。
しかしながら、このような水草を刈り取って回収するような湖沼や河川は、繁茂した水草により水底が見えない。また、水が濁っている場合も多い。
このような場合、パドルホイールが水底の岩石や、異物に衝突すると、パドルのブレードが破損したり、パドルホイールの軸受けや、モータに衝撃を与え破損したりすることもある。
そこで、特許文献1に記載された水草刈取作業船の刈取装置では、湖沼または河川の底を検出するセンサーをコントローラを介して刈取部昇降装置に接続するか、または運転席のメーターとセンサーを連動連結して刈刃深さを容易に知ることができるようにした。
このようなセンサーを備えることで、刈刃が湖沼または河川の底にパドルホイールが突っ込む危険を未然に回避する水草刈取作業船が提案された。
特開平4-349813号公報
しかしながら、水中に水草が繁茂していた場合は、センサーをもってしても、水底の岩石などを検出することは困難である。そのような場合は、パドルホイールが、水中の異物に衝突してしまうことを回避できない。
本発明は、仮に、パドルホイールが水中の異物と干渉した場合であっても、その衝撃を吸収して、干渉の影響を抑制するパドルホイールの衝撃吸収構造及び水草刈取船を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のパドルホイールの衝撃吸収構造では、船舶の推進に用いるパドルホイールの衝撃吸収構造であって、駆動手段と、当該駆動手段の回転軸に駆動され、当該回転軸と同心の仮想円周上に等間隔に前記回転軸と平行に配置された複数のハブボルトを有するハブと当該ハブを駆動する駆動手段と、当該ハブに駆動されるパドルホイールのセンターディスクと、当該センターディスクから放射状に設けられたスポーク若しくはディスクからなる動力伝達部材と、当該動力伝達部材に先端に設けられ水面を掻くパドル部材と、当該パドル部材を挟むように設けられた一対のホイールとを備えるとともに、前記ハブと前記センターディスクの間に介在された円盤状の部材であって、前記ハブボルトが貫通される貫通孔と、前記ハブボルトに接するように配置され、前記ハブボルトと平行に前記駆動手段と反対側に突出する緩衝部とを有する衝撃緩衝部材とを備え、前記センターディスクは、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の孔を備え、前記ハブボルトにナットを螺合させることで、前記ハブと前記センターディスクとを前記衝撃緩衝部材を介在させて固定することを特徴とする。
前記緩衝部は、前記ハブボルトが配設された仮想円周上において、前記ハブボルトに隣接するように軸状に形成され、前記センターディスクは、前記ハブボルトが配設された仮想円周上に沿って、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の長孔を備えることが好ましい。
また、前記長孔は、前記緩衝部との間に、前記ハブボルトが配設された仮想円周上に沿って、間隙が設けられていることが好ましい。
前記緩衝部は、前記ハブボルトと同じ径の円柱形であることも好ましい。
また、前記緩衝部は、前記ハブボルトの周囲を囲むように、前記ハブボルトを貫通させる孔を備えた環状に形成され、前記センターディスクは、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の孔を備えることも好ましい。
前記駆動手段は、スプライン軸を有し、前記ハブは、スプライン軸と嵌合するスプライン穴を備え、前記ハブボルトが当該ハブに配設されていることも好ましい。
前記衝撃緩衝部材は、樹脂から形成されていることが好ましい。ここで、樹脂とは、合成樹脂、天然樹脂、ゴム等を広く含むが、ハブの素材より柔らかい素材でハブを傷つけないで、弾性で衝撃を吸収することができる素材が好ましく、例えば合成ゴムでは、配合や構造により最適な強度、弾性を調整しやすい点で好ましい。
そして、上記のパドルホイールの衝撃吸収構造を用いた水草刈取船によれば、本発明を好適に実施できる。
本発明のパドルホイールの衝撃吸収構造及び水草刈取船によれば、パドルホイールが水中の異物と干渉した場合であっても、その衝撃を吸収して、干渉の影響を抑制することができる。
実施形態の水草刈取船の斜視図。 実施形態の水草刈取船の平面図。 刈取ヘッドを下げ、搬出部を上げた実施形態の水草刈取船の左舷の側面図。 刈取ヘッドを上げ、搬出部を下げた実施形態の水草刈取船の左舷の側面図。 実施形態のパドルホイールを外側から見た斜視図。 実施形態のパドルホイールを船体側から見た斜視図。 実施形態のパドルホイールの分解斜視図。 実施形態のハブとパドルホイールの分解斜視図。 実施形態のハブに衝撃吸収部材を組みつけた側面図。 本実施形態の作用を説明する正面図。 別の実施形態の要部を示す分解斜視図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した水草刈取船の一実施形態を図1~図10にしたがって説明する。説明に当たり、水草刈取船1の作業時の進行方向を前として、右舷側を右として説明する。また、水草刈取船1が前進するときのパドルホイール10の回転方向を正回転とする。
<全体構成>
図1~3に示すように、水草刈取船1は、フロートとなる前後方向に長い概ね直方体の船体4と、船体4の船首41に配置された刈取ヘッド5を備える。船体4の中央部に配置され、刈取ヘッド5により刈り取られた水草を搬送し貯蔵する貯蔵部6を備える。船体4の船尾42には、貯蔵部6に貯蔵された刈り取られた水草を外部に搬送して搬出する搬出部7を備える。これらはコンベアで連続して水草を搬送可能に構成されている。
また、船体4の中央部には、貯蔵部6を左右に跨ぐように運転台8が設けられ、運転台8の後部には、エンジンや油圧ポンプ(不図示)が収容されている機械室9が設けられている。
また、船体4の上面45の右舷43(図2)と左舷44の中央部には、推進用のパドル部2が左右に突出するように配設されている。
<船体4>
船体4は、ステンレス製で、全体が、前後に長く、概ね扁平な直方体のフロートとして水面に浮遊可能に気密な構造となっている。
上面45は、前後に長い長方形の水平な平面となっている。図3に示すように船首41の前側下部は、斜め下向きの平面として形成されており、前方に移動時の水の抵抗を低くしている。前側上部は、刈取ヘッド5との干渉を防ぐために斜め上方に向けた平面となっている。船尾42の下部は、斜め下向きの平面として形成されており、後方に移動時の水の抵抗を低くしている。底面(図3~5参照)は、浅い湖沼でも作業ができ、地上に載置した場合でも安定するように水平面となっている。
右舷43(図2)及び左舷44は、いずれも垂直な平面として形成されている。
<刈取ヘッド>
刈取ヘッド5は、船体4に支持されるフレーム52と、このフレーム52に支持されるバケット53と、このバケット53の底面に配設される取込コンベア54とから構成される。
<フレーム>
フレーム52は、上方に直線状に延びる左右一対の後アーム52a/52aと、この後アーム52aと下端部近傍で分岐しておよそ50度程度前側に直線状に延びる左右一対の前アーム52b/52bを備える。左右の前アーム52bと後アーム52aの上端をそれぞれ連結する上アーム52cが設けられる。このように後アーム52aと前アーム52bと上アーム52cによりトラス構造となっている。
また、後アーム52a/52aの上端同士を左右水平に連結する後水平アーム52dと、前アーム52b/52bの上端同士を左右水平に連結する前水平アーム52eを備える。
船体4の上面45の前部の左右に支持部51/51が設けられ、後アーム52a/52aの下端がそれぞれ軸支され、フレーム52は、この支持部51/51を中心に揺動可能となっている。
また、船体4の上面45の船首41側端部の左右には、下支持部52g/52gが配設される。下支持部52g/52gには、ヘッドシリンダ52f/52fのそれぞれの下端が軸支され、ヘッドシリンダ52f/52fのそれぞれの上端は、後水平アーム52dの両端部の上支持部52i/52iに軸支されている。
このため、ヘッドシリンダ52f/52fが伸長すると、フレーム52は、前部が上昇するように変位し、ヘッドシリンダ52f/52fが収縮するとフレーム52は、前部が下降するように変位する。
<バケット>
バケット53は、水平な底面53aと、底面53aの左右両側に垂直に設けられた側壁53b/53bを備える。側壁53b/53bは、前部が概ね直角二等辺三角形の形状で、後部は底面53aに平行な前部より低い壁面が形成されている。この側壁53b/53bの前部の頂点近傍は、前水平アーム52eの両端に設けられた前支持部53c(図3)に支持されている。また、側壁53b/53bの後端部は、左右の後アーム52a/52aの中央部同士を架け渡す後支持部52hにより、底面53aの後支持部53d(図2)が載置されるようにして支持されている。したがって、バケット53は、フレーム52と一体に回動する。
<開口部と刈刃>
側壁53b/53bの前端には、連続するように開口側壁55aが設けられ、開口側壁55a/55aの前端は、側壁53b/53bの間隔より広く、船体4の幅と略同等の幅となっている。この開口側壁55a/55aの先端部と底面53aの先端部により開口部55が形成される。
この開口部55の周縁には、刈刃56が設けられる。刈刃56は、開口側壁55a/55a先端部の縦刈刃56a/56a(図1)と、底面53aの先端部の下刈刃56b(図1)とから構成される。
刈刃56は、2枚の刃体が相互に揺動するいわゆる周知のバリカン式刈取機を採用する。オペレータの操作により操作コラム82が操作されるとヘッドナイフモータ(不図示)が駆動されて刃体が往復動して、水草が切断される。
取込コンベア54は、バケット53の底面53aの内側に配設される。ステンレス製のメッシュ状のチェーンが無端状のコンベアベルトを形成し、一対の搬送ローラにより駆動され(不図示)、刈り取った水草を船体の中央部の運転台8の下の貯蔵部6に搬送する。
<貯蔵部>
貯蔵部6には、取込コンベア54と同様の構成の搬送コンベア60が配設されている。搬送コンベア60は、取込コンベア54により搬送された刈り取った水草をさらに後方に搬送する。この時、搬出部7が搬出の動作をしていないときには、搬送コンベア60により搬送された水草は、搬出部7との境界で搬送が停止され、この部分に水草が貯蔵されていく。
<搬出部>
搬出部7は、船尾42から後方に突出するように形成された樋状の構成で、底面70aと、この底面70aの両側に形成された垂直な側壁70b/70bを備える。側壁70b/70bの前側下端には、その一端部が船体4に設けられた支持部(不図示)に軸支される軸部73が設けられ、搬出部7は、後部が上方に揺動可能に支持される。
また、側壁70b/70bの外側の中央には、側壁70bの長手方向と直交する方向に上下に突出する棒状の支持部材74が取り付けられ、支持部材74の上端部に設けられた支持部75に搬出コンベアシリンダ72の一端が軸支され、船尾42の上面45の左右に設けられた支持部76に搬出コンベアシリンダ72の他端が軸支される。このため、搬出コンベアシリンダ72が伸長すると搬出部7の後端が上方に変位し、搬出コンベアシリンダ72が収縮すると搬出部7の後端が船体4の上面45と平行になるまで下方に変位する。
また、底面70aの上には、搬出コンベア71が配設される。搬出コンベア71は、基本的に取込コンベア54、搬送コンベア60と共通の構成で水草を搬送する。
<運転台>
運転台8は、貯蔵部6を左右に跨ぐように構成される。このため、搬送コンベア60が水草を搬送し、貯蔵することには差支えがない。運転台8の後部には、機械室9が設けられ、エンジンや油圧ポンプ(不図示)が収容される。機械室9の前方には、運転席81が設けられ、オペレータが着座する椅子が設けられるとともに、その前方には、油圧回路を制御する操作コラム82が操作可能に配置される。その前方には、安全のための安全柵83が配置されている。
<パドル部>
船体4の上面45の右舷43及び左舷44には、推進用のパドル部2/2が配設される。
パドルホイール10は、支持軸15を介して、船体4の上面45の右舷43及び左舷44の取付部16に、水平位置と垂直位置に回動可能に取り付けられている。支持軸15の幅方向外側上部と、取付部16の上部の間には、パドルシリンダ14が取り付けられている。このため、パドルシリンダ14が伸長すると支持軸15が水平に変位し、パドルホイール10は、水面に接触して、水草刈取船1を推進させることができる。一方、パドルシリンダ14が収縮すると支持軸15が垂直に跳ね上げられて、パドルホイール10が舷側に突出しない状態となる。
<パドルホイール>
図5は、パドルホイール10を外側から見た斜視図、図6は、パドルホイール10を船体4側から見た斜視図である。また、図7は、パドルホイール10の分解斜視図である。
図5、図6に示すように、パドルホイール10の中央部には、パドルモータ13により駆動される六角形の板状のセンターディスク10dが形成される。センターディスク10dには、ハブボルト13b(図8参照)が挿入される6つのボルト貫通孔11bが形成されている。
センターディスク10dの各辺に沿って、正回転と逆方向に直線状に延びる動力伝達部材であるスポーク10eが配置される。各スポーク10eの内側基端部は、隣接する他のスポーク10eと固定されている。そのため、6本のスポーク10eは一体となっている。
各スポーク10eの先端部が、回転軸と平行な連結部材10fの中央部分に固定されている。この連結部材10fの両端部は、外側の外ホイール10b、内側(船体側)の内ホイール10cの各頂点に固定されている。
水を掻く長方形の板状のパドル部材10aの外側の一辺は、連結部材10fに沿うように固定され、パドル部材10aの幅方向の中央部は、スポーク10eに固定されている。また、パドル部材10aの他の対向する2辺は、それぞれ外ホイール10b、内ホイール10cに密着されている。このため、パドルホイール10が正回転したときには、パドル部材10a、外ホイール10b、内ホイール10cに囲まれた空間に、水が貯留できる空間を有する。
<本実施形態の衝撃吸収構造>
図8は、実施形態のハブとパドルホイール10の分解斜視図、図9は、実施形態のハブに衝撃吸収部材を組みつけた側面図、図10は、本実施形態の作用を説明する正面図である。
<ハブ>
図9に示すように、駆動手段である油圧モータからなるパドルモータ13には、回転軸としてスプライン軸13dを有し、当該スプライン軸13dと嵌合するスプライン穴13eを備えたハブ13aが装着されている。ハブ13aは、円盤状に形成され、パドルモータ13のスプライン軸13dの回転中心を中心とした仮想円周C上に等間隔に配置された、スプライン軸13dと平行な6本のハブボルト13bを備える。
<ショックアブソーバ>
図8に示すように本実施形態の衝撃吸収部材であるショックアブソーバ11は、円盤状の円盤部11aと、ハブボルト13bが配設されている仮想円周C上にあり、ハブボルト13bを隙間なく貫通させるボルト貫通孔11bと、パドルモータ13とは反対側に突出するとともに、ハブボルト13bに隣接する緩衝部11cを備える。緩衝部11cは、ハブボルト13bと同じ径の円柱状に形成され、ハブボルト13bが配設されている仮想円周C上でハブボルト13bに隣接するように配置される。突出長さは、ほぼセンターディスク10dの厚みに等しい。
<パドルホイールとパドルモータとの結合構造>
パドルモータ13は、ショックアブソーバ11を介して、パドルホイール10のセンターディスク10dを装着する。
詳細には、図8に示すようにハブ13aのハブボルト13bが、ショックアブソーバ11のボルト貫通孔11bに挿入され、さらにパドルホイール10のセンターディスク10dのボルト挿入孔10gに挿入される。さらに、ハブボルト13bは、パドル固定プレート12を貫通して、その先端がホイールナット13cにより、螺合される。
図9に示すように、ホイールナット13cがハブボルト13bに螺合されることで、ハブ13aと、ショックアブソーバ11の円盤部11aと、センターディスク10dと、パドル固定プレート12が、一体に固定される。このとき、ショックアブソーバ11の緩衝部11cの先端部は、パドル固定プレート12に概ね当接する程度になっている。
<衝撃吸収構造>
図10は、ショックアブソーバ11の作用を説明する図である。上述のように、固定されたハブボルト13bと、ショックアブソーバ11の円盤部11aと、センターディスク10dと、パドル固定プレート12のうち、ハブボルト13bとショックアブソーバ11の円盤部11aと、パドル固定プレート12は、相互に回転方向におけるずれは生じることがない。
一方、センターディスク10dは、ハブボルト13bと緩衝部11cとを収容する固定用の孔であるボルト挿入孔10gを備え、ハブボルト13bにホイールナット13cを螺合させることで、ハブボルト13bとセンターディスク10dをショックアブソーバ11の緩衝部11cを介在させて固定する。
詳しくは、緩衝部11cは、センターディスク10dのハブボルト13bが配設された仮想円周C上において、ハブボルト13bに隣接するように軸状に形成される。センターディスク10dは、ハブボルト13bが配設された仮想円周C上に沿って、ハブボルト13bとショックアブソーバ11の緩衝部11cとを収容する固定用のボルト挿入孔10gを備える。
なお、長孔となるように形成されたボルト挿入孔10gは、緩衝部11cとの間に、ハブボルト13bが配設された仮想円周C上に沿って、間隙Gが設けられている。このため、センターディスク10dは、ハブボルト13bとショックアブソーバ11の円盤部11aと、パドル固定プレート12に対して、間隙Gの範囲で、ハブボルト13bが配設された仮想円周C上に沿って相対移動が可能となっている。さらに、間隙Gがなくなり緩衝部11cとボルト挿入孔10gとが当接したような場合には、緩衝部11cが弾性変形することで、センターディスク10dの動きを許容する。
一方、ハブボルト13bとボルト挿入孔10gは、パドルモータ13のスプライン軸13dの回転中心の半径方向には、間隙が設けられていないため、ハブボルト13bとセンターディスク10dは、仮想円周C上に沿った相対移動以外は規制されている。
<実施形態の作用>
以上のように構成された水草刈取船1のパドルホイール10の衝撃吸収構造の作用について説明する。
本実施形態の水草刈取船1においては、水中に水草が繁茂している場合には、水中の岩石などを検出することは困難であるが、そのような場合は、パドルホイールが、水中の異物に衝突してしまうことを回避できない。
この場合、仮に、パドルホイール10が水中の異物と干渉した場合であっても、その衝撃をショックアブソーバ11が吸収して、干渉の影響を抑制することができる。
すなわち、ショックアブソーバ11の緩衝部11cは、ハブボルト13bとセンターディスク10dのボルト挿入孔10gの間に介在して、瞬間的にパドルホイール10が外力で停止しても、パドルモータ13に与えるショックを吸収し、パドルモータ13のオイルシールなどに過度な圧力を与えて故障することを回避する。
<効果>
上記実施形態の水草刈取船によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の水草刈取船のパドルホイール10の衝撃吸収構造によれば、パドルホイール10が水底の岩石などに触れて瞬時に停止した場合でも、ショックアブソーバ11により衝撃を吸収することで、パドルモータ13などの衝撃を吸収して、故障することを回避できる。
(2)本実施形態の水草刈取船のパドルホイール10の衝撃吸収構造では、特にメンテナンスなどは不要であり、また、動力なども必要としない。
(3)本実施形態のショックアブソーバ11は、合成ゴム製としているが、水草刈取船1の大きさやパドルモータ13の出力などに応じて、成分を変更することでその硬度を調整することができる。
(第2実施形態)
<構成の特徴>
図11は、第2実施形態の要部を説明する分解斜視図である。
第2実施形態のパドルホイール10の衝撃吸収構造では、第1実施形態と緩衝部11cの形状と、これに対応するボルト挿入孔10gの形状が異なる点で構成が相違するのみで、他の構成は第1実施形態と共通するため、説明は省略する。
以下、相違点のみ説明する。
緩衝部11cは、ハブボルト13bの周囲を囲むように、ハブボルト13bを貫通させるボルト貫通孔11bを備えた環状に形成される。
センターディスク10dは、ハブボルト13bと緩衝部11cとを収容する固定用のボルト挿入孔10gを備えた。すなわち、緩衝部11cの径と同じ径の固定用のボルト挿入孔10gを備えた。
<効果>
ハブボルト13bは、円環状の緩衝部11cを介してセンターディスク10dのボルト挿入孔10gに挿入されているため、センターディスク10dに対して、緩衝部11cの弾性により、いずれの方向にも変位可能となっている。そのため、パドルホイール10の回転方向の衝撃を吸収するばかりか、パドルホイール10の半径方向の衝撃も吸収することができる。
<変更例等>
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ショックアブソーバ11の素材は、合成ゴムに限定されず、弾性を有する各種の合成樹脂や天然樹脂、天然ゴムを広く用いることができる。
○さらに、弾性体としてばねを用いてもよい。ばねは、板ばね、コイルスプリングなどが好適に使用でき、金属製のばねのみならず樹脂製のばねでもよい。
○各装備の駆動は、油圧回路に限定されるものではなく、内燃機関による駆動や、電気駆動でもよい。
○推進手段は、パドルホイール10だけではなく、スクリュー推進や風力推進、ウォータジェット推進などを併用するものでもよい。
○実施形態においては、船舶は好適な実施例として水草刈取船を例示したが、他の作業船や、観光船などにも好適に適用できる。
○実施形態では、一対の外輪船を例示したが、内輪船にも適用できる。
○なお、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるものでなく、当業者により本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、付加し、削除し、置換して変形して実施できることは言うまでもない。
1…水草刈取船、2…パドル部、4…船体、5…刈取ヘッド、6…貯蔵部、7…搬出部、8…運転台、9…機械室、10…パドルホイール、10a…パドル部材、10b…外ホイール、10c…内ホイール、10d…センターディスク、10e…スポーク(動力伝達部材)、10f…連結部材、10g…ボルト挿入孔、11…ショックアブソーバ(衝撃緩衝部材)、11a…円盤部、11b…ボルト貫通孔、11c…緩衝部、12…パドル固定プレート。13…パドルモータ(駆動手段)、13a…ハブ、13b…ハブボルト、13c…ホイールナット、13d…スプライン軸、13e…スプライン穴、14…パドルシリンダー、15…支持軸、16…取付部、41…船首、42…船尾、43…右舷、44…左舷、45…上面、51…支持部、52…フレーム、53…バケット、54…取込コンベア、55…開口部、55a…開口側壁、56…刈刃、60…搬送コンベア。

Claims (8)

  1. 船舶の推進に用いるパドルホイールの衝撃吸収構造であって、
    駆動手段と、
    当該駆動手段の回転軸に駆動され、当該回転軸と同心の仮想円周上に等間隔に前記回転軸と平行に配置された複数のハブボルトを有するハブと
    当該ハブに駆動されるパドルホイールのセンターディスクと、
    当該センターディスクから放射状に設けられたスポーク若しくはディスクからなる動力伝達部材と、
    当該動力伝達部材に先端に設けられ水面を掻くパドル部材と、
    当該パドル部材を挟むように設けられた一対のホイールと
    を備えるとともに、
    前記ハブと前記センターディスクの間に介在された円盤状の部材であって、
    前記ハブボルトが貫通される貫通孔と、
    前記ハブボルトに接するように配置され、前記ハブボルトと平行に前記駆動手段と反対側に突出する緩衝部と
    を有する衝撃緩衝部材とを備え、
    前記センターディスクは、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の孔を備え、前記ハブボルトにナットを螺合させることで、前記ハブと前記センターディスクとを前記衝撃緩衝部材を介在させて固定する
    ことを特徴とするパドルホイールの衝撃吸収構造。
  2. 前記緩衝部は、前記ハブボルトが配設された仮想円周上において、前記ハブボルトに隣接するように軸状に形成され、
    前記センターディスクは、前記ハブボルトが配設された仮想円周上に沿って、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の長孔を備えたことを特徴とする請求項1に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  3. 前記長孔は、前記緩衝部との間に、前記ハブボルトが配設された仮想円周上に沿って、間隙が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  4. 前記緩衝部は、前記ハブボルトと同じ径の円柱形であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  5. 前記緩衝部は、前記ハブボルトの周囲を囲むように、前記ハブボルトを貫通させる孔を備えた環状に形成され、
    前記センターディスクは、前記ハブボルトと前記緩衝部とを収容する固定用の孔を備えたことを特徴とする請求項1に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  6. 前記駆動手段は、スプライン軸を有し、前記ハブは、スプライン軸と嵌合するスプライン穴を備え、前記ハブボルトが当該ハブに配設されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  7. 前記衝撃緩衝部材は、樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のパドルホイールの衝撃吸収構造を備えた水草刈取船。
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