JP7082800B2 - マイクロコジェネ発電装置 - Google Patents
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Description
この膨大な量の廃熱を有効に活用することは省エネになるとともに、温室効果ガスの排出削減に寄与する。
しかし、例えば、一般廃棄物処理量が1トン/日以下の小規模焼却設備や火床面積が1m2以下の小型焼却炉などでは、間欠的な焼却処理が行われるため、熱源の温度変動幅が大きく、熱の安定確保ができないことから、所望の発電量を定常的に供給することが困難である。
しかし、当該装置における発電出力は、焼却炉(熱源)の規模と燃焼量、そこからの回収熱量、すなわち熱交換機の性能、配管系の圧力損失および熱損失、そしてタービンの性能によって大きく左右されることから、熱不足や負荷変動に対して発電装置が追従できずに、電力供給が瞬時に遮断される事象を回避できない。
しかし、昇圧機を必要とすることや蓄電・放電の変換効率等を考慮すると、設備投資の負担が大きく、小規模発電では経済性を確保、維持できないという問題がある。
バイナリー発電機の特徴は、スクリュー式のタービンを使用することで熱源変動に対して高い応答性で追従できること、主要構成機器(タービン、蒸発器、凝縮器、ポンプ)を、制御機器とともにパッケージングされていること等を特徴とし、温泉蒸気など100℃前後で大量の廃熱が安定的に確保できる条件下において効果を発揮する。
しかし、複数の作動媒体を用いて廃熱の回収を効率的に行ったとしても、その方法に適応した発電装置は、未だ発明されていない。
作動媒体によってタービンを回転させることで発電する発電装置において、
1の回転軸(シャフト)上に複数のタービンが設けられ、
複数のタービンのそれぞれが収まる複数のタービン室を有し、
飽和温度が異なる複数の作動媒体が、互いに混ざり合うことなく、それぞれのタービン室に供給されることで、
複数のタービンによる回転動力を得られる
ことを特徴とする。
本発明は、1の回転軸上に設けられた複数のタービンを、それぞれ独立の空間に収めることで、そのそれぞれの空間に供給される飽和温度(沸点)が異なる複数(種)の作動媒体のそれぞれによって回転させ、回転動力を得ることを特徴としている。
タービンが独立して収められる空間(タービン室)は、それぞれが離れた距離にあってもいいし、例えば壁で隔てて隣接させてもいい。
それぞれのタービンを回転させる作動媒体を、互いに混ぜ合わせることなく、それぞれのタービン室に供給することで、それぞれのタービンを回転させ、同じ回転軸から回転動力を得る。
作動媒体によってタービンを回転させることで発電する発電装置において、
1の回転軸(シャフト)上に複数のタービンが設けられ、
複数のタービンのそれぞれが収まる、1の回転軸(シャフト)上に設けられた隔壁によって区切られた複数のタービン室を有し、
飽和温度が異なる複数の作動媒体が、互いに混ざり合うことなく、それぞれのタービン室に供給されることで、
複数のタービンによる回転動力を得られる
ことを特徴とする。
前記の発電装置と、
2以上の熱交換器を有する燃焼装置とからなり、
燃焼装置の熱交換器のそれぞれに、複数の作動媒体を、互いに混ぜ合わせることなく、1種ずつ循環させ、
その作動媒体を、互いに混ぜ合わせることなく、1種ずつ発電装置内の各タービン室に供給することで、
複数のタービンによる回転動力を得られる
ことを特徴とする。
前記の発電装置と、
熱交換器を有する2以上の燃焼装置とからなり、
それぞれの燃焼装置内の熱交換器に、複数の作動媒体を、互いに混ぜ合わせることなく、1種ずつ循環させ、
その作動媒体を、互いに混ぜ合わせることなく、1種ずつ発電装置内の各タービン室に供給することで、
複数のタービンによる回転動力を得られる
ことを特徴とする。
前記の発電装置において、
1または全部の作動媒体の供給量を増やすことで、タービンの回転動力を増大させる
ことを特徴とする。
つまり、タービンの回転動力が不足し、または、電力の需要が増加したときには、タービンの回転動力を補う必要があるが、これを熱的に制御しようとするものである。
前記の発電装置において、
作動媒体が循環する熱交換器の数を増やすことで、タービンの回転動力を増大させる
ことを特徴とする。
つまり、タービンの回転動力が不足し、または、電力の需要が増加したときには、タービンの回転動力を補う必要があるが、これを熱的に制御しようとするものである。
前記の発電装置において、
回転軸(シャフト)の両端に、
磁場強度をコイル電圧によって制御する励磁式の発電機を備えている
ことを特徴とする。
つまり、タービンの回転動力が不足し、または、電力の需要が増加したときには、タービンの回転動力を補う必要があるが、これを電磁的に制御しようとするものである。
また、燃焼設備だけでなく、稼働温度を60℃以下に保持する必要がある半導体電子機器の廃熱を回収して気化させた作動媒体を、タービンの駆動力として発電利用する形態も想定され、小規模廃熱の有効活用に資する技術として寄与できる。
発電装置は、タービン室内に隔壁7を有しており、隔壁7によって2つに仕切られたタービン室5、6のそれぞれにタービン11、12が収められている。
飽和温度または圧力が異なる複数の作動媒体1、2は、互いに混ざり合うことなく、別経路の配管を通って、入口3、4からタービン室(5、6)内に流入し、タービン11、12を回転させ、出口13、14からタービン室(5、6)外に流出する。
コイル電圧16a、16bによって磁場強度を変えることで、それぞれの発電機からの出力また回転数を制御できる。
そして、その回転動力は、回転軸(シャフト)9を介して2台の発電機15a、15bに伝えられ、負荷抵抗18a、18bに電力を供給することができ、必要に応じて蓄電池17a、17bを備えることもできる。
燃焼装置26内を流れる作動媒体が本願発電装置内に流入するよう構成されている。
熱交換した作動媒体1、2は、互いに混ざり合うことなくタービン室5、6から凝縮器27に送られ、作動媒体1L、2Lとして、ポンプ28によって再び系内を循環する。
図2の実施例とは、熱源の装置が複数ある点が異なる。
つまり、図2の実施例は、1つの熱源(燃焼装置26)の複数個所から廃熱を回収しているのに対し、図3の実施例は、2つの熱源(燃焼装置25、26)のそれぞれから廃熱を回収する。
熱交換した作動媒体1、2は、互いに混ざり合うことなくタービン室5、6から凝縮器27に送られ、作動媒体1L、2Lとして、ポンプ28によって再び系内を循環する。
つまり、負荷抵抗18が増加(系統1の需要電力が増加)することでタービン(例えば、作動媒体1が流入する入口3側)の回転動力が不足しても、その不足分を補うように、燃焼装置26の廃熱を回収して蒸気になった作動媒体2Vが回転動力を補完する。
さらに、負荷抵抗18の需要量に応じて励磁電圧16bを強弱させて回転トルクを制御する。
作動媒体1V、2Vの駆動力により回転数3000rpmで稼働していたタービン及び発電機が、熱源である燃焼装置26の熱不足により作動媒体2Vの蒸気流量が低下したため、タービンの回転数が急激に低下したが、このまま回転数が低下することを回避するため、作動媒体1Vの蒸気流量を増加させた。
そうすると、40秒を経過した辺りから、回転数が2500rpmから徐々に上昇して、200秒経過以後は回転数が3000rpmにまで復帰している。
負荷変動率30%に対して、出力制御を行うことで、回転数を2900~3000rpmの変動幅で回転数を維持することができている。
1L 作動媒体1の液体
1V 作動媒体Aの蒸気
2 作動媒体2
2L 作動媒体2の液体
2V 作動媒体2の蒸気
3 作動媒体1が流入する入口
4 作動媒体2が流入する入口
5 タービン室1
6 タービン室2
7 内部隔壁
8 軸受け
9 回転軸(タービンのシャフト)
11 タービン1
12 タービン2
13 作動媒体1が流出する出口
14 作動媒体2が流出する出口
15a、15b 発電機
16a、16b コイル電圧または励磁電圧
17a、17b 蓄電池
18a、18b 負荷抵抗
25 燃焼装置またはボイラ
25a 熱交換器
26 燃焼装置または焼却炉
26a 燃焼室の廃熱回収用熱交換器
26b 煙突の内部熱交換器
27 凝縮器
28 ポンプ
Claims (5)
- 作動媒体によってタービンを回転させることで発電する発電装置が、
1つの回転軸(シャフト)上に設けられた2つのタービンと、
前記タービンのそれぞれが収められる、前記回転軸(シャフト)上に設けられた隔壁によって区切られた2つのタービン室と、
前記タービンのそれぞれに接続される発電機と、
2つ以上の熱交換器を有する焼却炉と、
からなり、
飽和温度が異なる複数の作動媒体が、互いに混ざり合うことなく、前記タービン室に供給され、タービン室と熱交換器との間で、1種ずつ循環することで、
タービンに接続された発電機が、それぞれのタービンによる回転動力を得て発電するとともに、
一方のタービンの回転動力の不足分を、同一の回転軸(シャフト)に接続された他方のタービンが補完して、両方のタービンの回転数を定常状態に保持し、
焼却炉の廃熱または排熱を利用して電気と熱の同時供給を行うコージェネレーションシステムに利用する
ことを特徴とする発電装置。
- 作動媒体によってタービンを回転させることで発電する発電装置が、
1つの回転軸(シャフト)上に設けられた2つのタービンと、
前記タービンのそれぞれが収められる、前記回転軸(シャフト)上に設けられた隔壁によって区切られた2つのタービン室と、
前記タービンのそれぞれに接続される発電機と、
熱交換器を有する2つ以上の焼却炉と、
からなり、
飽和温度が異なる複数の作動媒体が、互いに混ざり合うことなく、前記タービン室に供給され、タービン室と熱交換器との間で、1種ずつ循環することで、
タービンに接続された発電機が、それぞれのタービンによる回転動力を得て発電するとともに、
一方のタービンの回転動力の不足分を、同一の回転軸(シャフト)に接続された他方のタービンが補完して、両方のタービンの回転数を定常状態に保持し、
焼却炉の廃熱または排熱を利用して電気と熱の同時供給を行うコージェネレーションシステムに利用する
ことを特徴とする発電装置。
- 請求項1または2に記載の発電装置において、
1または全部の作動媒体の供給量を増やすことで、タービンの回転動力を増大させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の発電装置。
- 請求項1または2に記載の発電装置において、
作動媒体が循環する熱交換器の数を増やすことで、タービンの回転動力を増大させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の発電装置。
- 前記の発電機が、
磁場強度をコイル電圧によって制御する励磁式の発電機である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の発電装置。
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JP2018097540A JP7082800B2 (ja) | 2018-05-22 | 2018-05-22 | マイクロコジェネ発電装置 |
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JP2018097540A JP7082800B2 (ja) | 2018-05-22 | 2018-05-22 | マイクロコジェネ発電装置 |
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JP2019203404A JP2019203404A (ja) | 2019-11-28 |
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