JP7081326B2 - 電池パック及び排水装置 - Google Patents

電池パック及び排水装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7081326B2
JP7081326B2 JP2018116746A JP2018116746A JP7081326B2 JP 7081326 B2 JP7081326 B2 JP 7081326B2 JP 2018116746 A JP2018116746 A JP 2018116746A JP 2018116746 A JP2018116746 A JP 2018116746A JP 7081326 B2 JP7081326 B2 JP 7081326B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drainage
outlet
accommodation
floating
case body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018116746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019220342A (ja
Inventor
萌香 松島
好則 一志
剛史 脇阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2018116746A priority Critical patent/JP7081326B2/ja
Publication of JP2019220342A publication Critical patent/JP2019220342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7081326B2 publication Critical patent/JP7081326B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Description

この明細書における開示は、電池パック及び排水装置に関する。
複数の電池をケース体に収容した電池パックとして、特許文献1には、熱交換によってケース体の内部の空気を冷却する熱交換部がケース体の内部に設けられた電池パックが開示されている。この電池パックにおいては、排水通路を形成する排水ダクトがケース体から下方に向けて延びており、熱交換部による空気の冷却に伴って発生した凝縮水が排水通路を通じてケース体から排出される。
特開2015-222701号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、外部からゴミや虫、水等の異物が排水通路を通ってケース体の内部に進入することが懸念される。特に、電池パックを搭載した車両が冠水路を走行した場合など、大量の水が排水通路を逆流してケース体に進入した場合、ケース体に進入した水が電池の高電圧部位に接触するなどして電池パックに異常が発生するということが懸念される。
本開示の主な目的は、複数の電池を収容したケース体から排水通路を通じて水を排出でき、しかも、外部から虫や大量の水が排水通路を通じてケース体の内部に進入することを抑制できる電池パック及び排水装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、1つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された第1の態様は、
複数の電池(11)をケース体(12)に収容した電池パック(10)であって、
ケース体の内部に設けられ、ケース体の内部の空気から吸熱して空気を冷却する冷却部(35b)と、
ケース体に設けられ、冷却部による空気の冷却に伴って発生した凝縮水をケース体から排出する排水装置(60,60A,60B)と、
を備え、
排水装置は、
ケース体から下方に向けて延びたハウジング(61)と、
ハウジングの内部に収容された弁体(71)と、
を有しており、
ハウジングは、
ケース体から下方に向けて延び、凝縮水をケース体から下方に排出する排水通路(62)と、
排水通路の少なくとも一部により形成され、弁体を収容した収容室(63)と、
を有しており、
ハウジングの内面には、
収容室に凝縮水を流入させる収容入口(66a)が形成された天井面(66)と、
収容室から凝縮水を流出させる収容出口(67a)が形成された底面(67)と、
が含まれており、
弁体は、
自重で底面に着座して収容出口を閉鎖する出口閉状態(P1)と、
収容室に溜まった凝縮水に浮くことで底面から離座して収容出口を開放する出口開状態(P2)と、
収容出口から収容室に逆流してきた水に浮くことで天井面に着座して収容入口を閉鎖する入口閉状態(P2a)と、
に移行可能である、電池パックである。
第1の態様によれば、排水通路の収容室に設けられた弁体が出口閉状態に移行可能であるため、外部からゴミや虫、水等の異物が排水通路を通ってケース体の内部に進入するということを抑制できる。その一方で、弁体は、収容室に溜まった凝縮水に浮いた場合に出口開状態に移行するため、ケース体の内部にて生じた凝縮水を排水通路から外部に排出することができる。また、大量の水が収容出口から逆流して収容室に流れ込んできた場合には、弁体が出口開状態のうち入口閉状態に移行するため、大量の水が収容入口から逆流してケース体の内部に流れ込むということを抑制できる。
以上により、複数の電池を収容したケース体から排水通路を通じて水を排出でき、しかも、外部から虫や大量の水が排水通路を通じてケース体の内部に進入することを抑制できる。
第2の態様は、
複数の電池(11)を有する電池パック(10)のケース体(12)に取り付けられた状態でケース体の内部から水を排出する排水装置(60,60A,60B)であって、
ケース体から下方に向けて延びたハウジング(61)と、
ハウジングの内部に収容された弁体(71)と、
を備え、
ハウジングは、
ケース体から下方に向けて延び、ケース体の内部から水を下方に排出する排水通路(62)と、
排水通路の少なくとも一部により形成され、弁体を収容した収容室(63)と、
を有しており、
ハウジングの内面には、
収容室に水を流入させる収容入口(66a)が形成された天井面(66)と、
収容室から水を流出させる収容出口(67a)が形成された底面(67)と、
が含まれており、
弁体は、
自重で底面に着座して収容出口を閉鎖する出口閉状態(P1)と、
収容室に溜まった水に浮くことで底面から離座して収容出口を開放する出口開状態(P2)と、
収容出口から収容室に逆流してきた水に浮くことで天井面に着座して収容入口を閉鎖する入口閉状態(P2a)と、
に移行可能である、排水装置である。
第2の態様によれば、上記第1の態様と同様の効果を奏することができる。
第1実施形態における冷却システムの構成を示す図。 軸方向での電池パックの縦断面図。 図2のIII-III線断面図。 浮き部が出口閉状態にある場合の軸方向での排水装置の縦断面図。 図4のV-V線断面図。 図4のVI-VI線断面図。 浮き部が出口開状態にある場合の軸方向での排水装置の縦断面図。 浮き部が出口開状態のうち入口閉状態にある場合の軸方向での排水装置の縦断面図。 第2実施形態における軸方向での電池パックの縦断面図。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1に示す電池パック10は、ハイブリッド自動車等の車両に搭載されている。この車両には、走行駆動源としてモータ及び内燃機関の両方が搭載されており、電池パック10はモータに電力を供給する。電池パック10は、電力を蓄える電池セル11と、電池セル11を収容したパックケース12とを有している。電池セル11は、ニッケル水素二次電池や、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池等の二次電池である。電池パック10は電池セル11を複数有しており、これら電池セル11は互いに電気的に接続されている。電池パック10においては、複数の電池セル11を有する組電池がパックケース12の内部に複数設置されている。なお、電池セル11が電池に相当し、パックケース12がケース体に相当する。
車両には、冷凍サイクルを用いて空気の温度を調整する冷却システム20が搭載されている。冷却システム20は、車室内の空調として冷房を行うことや、パックケース12内の空気を冷やして電池パック10の冷却を行うことが可能になっている。冷却システム20は、車室内の空気を冷やす車室用回路21と、パックケース12内の空気を冷やすパック用回路22と、これら車室用回路21及びパック用回路22の両方に接続された共通回路23とを有している。なお、冷却システム20を冷却回路と称することもできる。
冷却システム20は、コンプレッサ31、コンデンサ32、電磁弁33a,33b、エキスパンションバルブ34a,34b、エバポレータ35a,35bを有している。
コンプレッサ31は、冷媒を圧縮することで冷媒の圧力及び温度を上昇させる電動式の圧縮機である。コンデンサ32は、冷媒の熱を放出することで冷媒を凝縮する凝縮器である。エバポレータ35a,35bは、液相の冷媒を膨張させることで蒸発させる蒸発器である。冷媒は、コンプレッサ31において気相から液相に相変化し、エバポレータ35aにおいて液相から気相に相変化する。エバポレータ35a,35bは、熱交換によって周囲の空気を冷却する冷却用の熱交換部であり、コンデンサ32は、エバポレータ35a,35bで吸熱した冷媒の熱を周囲の空気との熱交換によって外部に放出する放熱用の熱交換部である。
電磁弁33a,33bは、コンデンサ32とエバポレータ35a,35bとの間に設けられた高圧の遮断弁であり、エバポレータ35a,35bへの冷媒の供給を停止することが可能になっている。エキスパンションバルブ34a,34bは、電磁弁33a,33bとエバポレータ35a,35bとの間に設けられ、エバポレータ35a,35bに流れ込む冷媒を膨張させる膨張弁である。
また、冷却システム20は、レシーバ36及び圧力センサ37を有している。レシーバ36は、コンデンサ32に対して設けられ、コンデンサ32からエバポレータ35a,35bに供給される冷媒を一時的に貯留することが可能になっている。圧力センサ37は、コンデンサ32からエバポレータ35a,35bに供給される冷媒の圧力を検出する。
車室用回路21は、車室用電磁弁33a、車室用エキスパンションバルブ34a、及び車室用エバポレータ35aを含んで構成されている。パック用回路22は、パック用電磁弁33b、パック用エキスパンションバルブ34b、及びパック用エバポレータ35bを含んで構成されている。車室用回路21とパック用回路22とは、共通回路23に対して並列に接続されている。この構成では、電磁弁33a,33bの開閉動作により、コンデンサ32からの冷媒の供給先として車室用エバポレータ35a及びパック用エバポレータ35bの少なくとも一方が選択される。車室用エバポレータ35aは、周囲の空気から吸熱してその空気を冷却することが可能である。
電池パック10のパックケース12には、パック用回路22のうち、パック用エキスパンションバルブ34b及びパック用エバポレータ35bが設置されている。この場合、電池パック10がパック用エキスパンションバルブ34b及びパック用エバポレータ35bを有していることになる。電池パック10は、パックケース12に設置されたパック用送風部38bを有している。パック用送風部38bは、電動式のモータ及びファンを有しており、パックケース12の内部において空気を循環させることが可能になっている。パック用送風部38bが駆動している場合、パック用エバポレータ35bにて冷却された空気により電池セル11が冷却されやすくなる。パック用エバポレータ35bは、パックケース12の内部の空気から吸熱してその空気を冷却することが可能であり、冷却部に相当する。
車両には、車室の空調を行う空調装置が搭載されており、この空調装置は、車室用回路21のうち車室用エキスパンションバルブ34a及び車室用エバポレータ35aを含んで構成された空調ユニット40を有している。空調ユニット40は、例えばHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)であり、車両に搭載されたインストルメントパネルの内部に設けられている。空調ユニット40は、車室用エキスパンションバルブ34aや車室用エバポレータ35aを収容するユニットケース41と、このユニットケース41に設置された車室用送風部38aと、車室用エバポレータ35aの温度を検出する温度センサ39とを有している。車室用送風部38aは、パック用送風部38bと同様に電動式のモータ及びファンを有しており、車室用エバポレータ35aにより冷却された空気を冷風として車室内に送り出すことが可能になっている。
車載の空調装置は、車室内の暖房を行う暖房回路50を有している。暖房回路50は、エンジン冷却水により冷媒を加熱するヒータコア51や、ヒータコア51により加熱される冷媒を更に加熱するヒータ部、暖房回路50において冷媒を循環させる循環ポンプを有している。暖房回路50のうちヒータコア51は空調ユニット40のユニットケース41内に設置されている。
図2、図3に示すように、電池パック10のパックケース12は、上下に薄い扁平状の箱体であり、平面視で矩形状になっている。パックケース12は内部空間12aを有しており、この内部空間12aは閉じられた閉空間になっている。パックケース12は、内部空間12aにおいて床面42aを形成する床部42と、床部42よりも上方に設けられた天井部43と、床部42から天井部43まで延びた壁部44とを有している。内部空間12aは、床部42、天井部43及び壁部44により囲まれた空間になっている。パックケース12においては、電池セル11、パック用エバポレータ35b及びパック用送風部38bが床面42aに設置されている。
パックケース12においては、パック用回路22による空気の冷却によりパック用エバポレータ35b等に凝縮水が発生することがある。そこで、電池パック10は、パックケース12から凝縮水等の水を外部に排出する排水装置60を有している。排水装置60は、パックケース12に取り付けられている。なお、水でなくて液体がパックケース12内に存在すれば、その液体は排水装置60により外部に排出される。
排水装置60は、パックケース12の床部42から下方に向けて延びた円筒状の排水管61と、排水管61の内部に設けられた浮き部71とを有している。排水装置60においては、排水管61の内部空間により排水通路62が形成されている。パックケース12の内部空間12aは、排水通路62だけを通じて車室外空間等の外部空間に連通されている。排水通路62においては、その上端が上流端部であり、下端が下流端部である。
排水管61は、樹脂材料等により形成された配管やドレンホースであり、ハウジングに相当する。床部42には取り付け孔47が設けられており、排水管61は取り付け孔47に挿入された状態で床部42に対して固定されている。例えば、排水管61が取り付け孔47にねじ込まれており、排水管61の雄ねじ部が取り付け孔47の雌ねじ部に羅着した状態になっていることで排水管61が床部42に取り付けられている。なお、排水管61は床部42にねじ等の固定具により固定されていてもよい。
排水通路62は、パックケース12の内部空間12aに通じており、床面42aから下方に向けて延びている。排水通路62は、全体として円柱状の空間になっている。排水通路62について、その上流端部を排水入口62aと称し、下流端部を排水出口62bと称すると、排水入口62aはパックケース12の床面42aに形成されている。排水通路62の中心線CLは上下方向に直線状に延びており、排水管61の中心線に一致している。本実施形態では、排水通路62の中心線CLが延びる方向を軸方向Xと称し、この軸方向Xに直交する方向を径方向Yと称する。なお、軸方向Xは並び方向に相当し、鉛直方向に延びている。径方向Yは直交方向に相当し、水平方向に延びている。
内部空間12aについては、電池セル11が設置された領域を電池領域S1と称し、パック用エバポレータ35bやパック用送風部38bが設置された領域を熱交換領域S2と称する。この場合、電池領域S1と熱交換領域S2とは横並びに配置されており、内部空間12aを2分割している。電池領域S1が第1領域に相当し、熱交換領域S2が第2領域に相当する。
床面42aは、電池領域S1の床面である電池側床面42bと、熱交換領域S2の床面である熱交換側床面42cとを有している。電池側床面42bは電池領域S1の下側に設けられており、熱交換側床面42cは熱交換領域S2の下側に設けられている。これら床面42b,42cは、横並びに配置されており、床面42aを2分割している。なお、電池側床面42bを第1床面と称し、熱交換側床面42cを第2床面と称することもできる。
床面42aにおいて、電池側床面42bと熱交換側床面42cとの境界部には、床面42aから上方に突出した床突部45が設けられている。床突部45は、電池領域S1と熱交換領域S2との境界部に沿って上方に向けて延びており、互いに対向する一対の壁部44にかけ渡されている。床部42からの床突部45の突出寸法は、例えば天井部43と床部42との離間距離の1/2より小さくなっている。床突部45は、床面42aに水が付着している場合に、床部42において電池側床面42b及び熱交換側床面42cのうち一方から他方に水が流れ込むことを規制する部位であり、床規制部に相当する。
床面42aは、電池セル11やパック用エバポレータ35b、パック用送風部38bを支持する支持面42dと、パックケース12内に存在する水を排水入口62aに案内する案内面42eとを有している。支持面42d及び案内面42eは、いずれも電池側床面42b及び熱交換側床面42cのそれぞれに含まれている。案内面42eは、支持面42dに対して傾斜していることで水勾配を有しており、支持面42dや壁部44、床突部45との境界部から排水入口62aに向けて斜め下方に延びている。案内面42eにおいては、排水入口62aとの境界部分や排水管61の上端面との境界部分が下端になっている。
排水装置60は、電池領域S1及び熱交換領域S2のそれぞれに対して設けられている。この場合、電池領域S1及び熱交換領域S2のそれぞれにおいて排水入口62aが案内面42eに設けられている。本実施形態では、電池領域S1に対して設けられたものを第1排水装置60Aと称し、熱交換領域S2に対して設けられたものを第2排水装置60Bと称する。
図4に示すように、排水通路62は、浮き部71を収容した収容室63と、収容室63から上流側に向けて延びた上流通路部64と、収容室63から下流側に向けて延びた下流通路部65とを有している。収容室63、上流通路部64及び下流通路部65は、いずれも上下方向に延びており、中心線CLに一致した中心線をそれぞれ有している。上流通路部64は排水入口62aと収容室63とにかけ渡されており、下流通路部65は収容室63と排水出口62bとにかけ渡されている。
収容室63は、上流通路部64及び下流通路部65に比べて太くなっている。具体的には、収容室63において最も太い部分の内径R1が、上流通路部64の内径R2及び下流通路部65の内径R3に比べて大きくなっている。また、軸方向Xにおいて収容室63の長さ寸法L1は、上流通路部64の長さ寸法L2及び下流通路部65の長さ寸法L3のいずれよりも大きくなっている。上流通路部64の長さ寸法L2は下流通路部65の長さ寸法L3より大きくなっている。なお、内径R2は上流通路部64の通路径に相当し、内径R3は下流通路部65の通路径に相当する。
電池パック10においては、収容室63及び上流通路部64の内径R1,R2が複数の排水管61で同じになっているが、下流通路部65の内径R3は複数の排水管61で異なっている。また、収容室63及び下流通路部65の長さ寸法L1,L3が複数の排水管61で同じになっているが、上流通路部64の長さ寸法L2は複数の排水管61で異なっている。
本実施形態では、図2に示すように、第1排水装置60Aの排水管61の方が、第2排水装置60Bの排水管61に比べて、下流通路部65の内径R3が小さく且つ上流通路部64の長さ寸法L2が大きくなっている。第1排水装置60Aにおいては、上流通路部64と下流通路部65とが同じ太さになっており、上流通路部64の内径R2と下流通路部65の内径R3とが同じになっている。一方、第2排水装置60Bにおいては、下流通路部65が上流通路部64に比べて細くなっており、下流通路部65の内径R3が上流通路部64の内径R2に比べて小さくなっている。
図4において、上述したように、収容室63が通路部64,65に比べて太くなっていることに起因して、排水管61の内面には、収容室63の上側にある天井面66と、収容室63の下側にある底面67と、収容室63の側方にある内壁面68とが含まれている。天井面66には、上流通路部64から水が流入する収容入口66aが形成されており、底面67には、下流通路部65に水を排出する収容出口67aが形成されている。収容入口66aは上流通路部64の下流端部であり、収容出口67aは下流通路部65の上流端部である。
内壁面68は、軸方向Xにおいて天井面66の外周縁と床面42aの外周縁とにかけ渡されている。天井面66、底面67及び内壁面68は、いずれも中心線CLの周りを周方向に延びた円環状になっている。天井面66は、収容入口66aから径方向外側に向けて斜め下方に真っ直ぐに延びている。この場合、天井面66の内径は下流側に向けて徐々に大きくなっている。床面42aは、内壁面68の下流端部から径方向内側に向けて斜め下方に真っ直ぐに延びている。この場合、床面42aの内径は下流側に向けて徐々に小さくなっている。なお、天井面66や床面42aは、上方や下方に向けて膨らんだり凹んだりした湾曲面になっていてもよい。
浮き部71は、気体を含んだ発泡樹脂等の樹脂材料により円柱状に形成されており、浮力を有している。浮き部71は、収容入口66a及び収容出口67aのそれぞれを開閉することが可能な開閉体であり、弁体に相当する。浮き部71は、その中心線が排水管61の中心線CLに一致するように収容室63に設置されており、軸方向Xに移動可能になっている。
浮き部71は、軸方向Xに移動することで、収容出口67aを閉鎖した出口閉状態P1(図4参照)と、収容出口67aを開放した出口開状態P2(図7、図8参照)とに移行可能になっている。浮き部71は、収容室63に水が溜まっていない場合、又は収容室63に溜まっている水の量がその水で浮き部71が浮かないほどに少ない場合に、自重で底面67に着座し且つ収容出口67aを閉鎖しており、出口閉状態P1にある。一方、収容室63に溜まっている水の量がその水で浮き部71が浮くほどに多い場合、浮き部71は、自身の浮力で底面67から離座することで収容出口67aを開放し、出口開状態P2に移行する。
出口開状態P2には、浮き部71が収容入口66aを閉鎖した入口閉状態P2a(図8参照)が含まれる。例えば、車両が冠水路を走行した場合など、大量の水が排水出口62bから逆流して収容室63に流れ込んだ場合、浮き部71は、収容室63での水面の上昇に伴って天井面66に着座することで収容入口66aを閉鎖し、入口閉状態P2aに移行する。なお、浮き部71が収容室63の底面67から離座した状態としては、収容入口66aから収容室63に流入してきた凝縮水に浮き部71が浮いた状態と、収容出口67aから収容室63に逆流してきた外部の水に浮き部71が浮いた状態とが挙げられる。これら状態のうち、凝縮水に浮き部71が浮いた状態を出口開状態P2と呼び、外部の水に浮き部71が浮いた状態を出口開状態P2とは呼ばないとすれば、入口閉状態P2aは出口開状態P2には含まれない。すなわち、下流通路部65が水で満たされているか否かの観点では、入口閉状態P2aと出口開状態P2とは、互いに異なる状態ということになる。
浮き部71は、浮き本体72と、浮き本体72から下方に向けて延びた下方延出部73とを有している。浮き本体72は、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合に天井面66に着座する天井側シール面72aと、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に底面67に着座する底側シール面72bとを有している。天井側シール面72aは浮き本体72の上端面であり、底側シール面72bは浮き本体72の下端面である。特に、天井側シール面72aは、浮き部71の上端面になっている。また、浮き本体72は、天井側シール面72aと底側シール面72bとにかけ渡された外壁面72cを有している。
天井側シール面72a、底側シール面72b及び外壁面72cは、いずれも中心線CLの周りを周方向に延びた円環状になっている。天井側シール面72aは、外壁面72cの上端部から径方向内側に向けて斜め上方に真っ直ぐに延びており、テーパ面になっている。この場合、天井側シール面72aの内径は上流側に向けて徐々に小さくなっている。底側シール面72bは、外壁面72cの下端部から径方向内側に向けて下方に真っ直ぐに延びており、テーパ面になっている。この場合、底側シール面72bの内径は下流側に向けて徐々に小さくなっている。天井側シール面72a及び底側シール面72bは、天井面66や底面67に接触するシート面になっている。なお、天井側シール面72aや底側シール面72bは、上方や下方に向けて膨らんだり凹んだりした湾曲面になっていてもよい。
浮き部71は、上流通路部64よりも太く上流通路部64を通過できない構成になっている。これは、浮き部71において天井側シール面72aの下流端部の外径R4が上流通路部64の内径R2より大きいためである。その一方で、天井側シール面72aの上流端部の外径R5は上流通路部64の内径R2より小さくなっている。この構成では、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合に、天井側シール面72aの上流端部が上流通路部64に入り込んだ状態になり、浮き部71が排水管61に対して径方向に軸ずれしにくくなっている。この場合、天井側シール面72aと天井面66とが接触したシール部分は、周方向に環状に延びている。
図4、図5に示すように、浮き部71は、下流通路部65よりも太く下流通路部65を通過できない構成になっている。これは、浮き部71において底側シール面72bの上流端部の外径R6が下流通路部65の内径R3より大きいためである。その一方で、底側シール面72bの下流端部の外径R7は下流通路部65の内径R3より小さくなっている。この構成では、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に、底側シール面72bの下流端部が下流通路部65に入り込んだ状態になり、浮き部71が排水管61に対して径方向に軸ずれしにくくなっている。この場合、底側シール面72bと底面67とが接触したシール部分は、周方向に環状に延びている。底側シール面72bの下流端部の外径R7は、天井側シール面72aの上流端部の外径R5より大きくなっている。
下方延出部73は、底側シール面72bの下流端部から下方に向けて延びた円柱状の部位になっている。下方延出部73の外径は、底側シール面72bの下流端部の外径R7と同じになっている。軸方向Xにおいて下方延出部73の長さ寸法L4は、浮き本体72からの下方延出部73の延出寸法であり、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に下方延出部73の下端面が排水通路62よりも下方に突出しない程度の大きさになっている。また、下方延出部73の長さ寸法L4は、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合でも浮き部71の下端部が下流通路部65の内部に残る程度の大きさになっている(図4、図8参照)。本実施形態では、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に、下方延出部73の下端面と排水管61の下端面とが軸方向Xにおいて同じ位置にある。
図4、図6に示すように、排水装置60は、浮き部71の移動方向を案内する移動案内部80を有している。移動案内部80は、浮き部71が排水管61に対して相対的に径方向Yに位置ずれすることを規制しており、ずれ規制部に相当する。
移動案内部80は、軸方向Xに延びたガイド棒81と、排水管61に固定され且つガイド棒81を支持する支持アーム82とを有している。ガイド棒81は、円柱状に形成されており、上流通路部64と収容室63との境界部を軸方向Xに跨いだ状態で設けられている。ガイド棒81の上端部は、上流通路部64において排水入口62a及び収容入口66aのうち収容入口66a寄りの位置に配置されている。また、ガイド棒81の下端部は、収容室63において収容入口66a及び収容出口67aのうち収容出口67a寄りの位置に配置されている。ガイド棒81の中心線は排水管61の中心線CLに一致している。
支持アーム82は、浮き部71が入口閉状態P2aに移行した場合にその浮き部71に接触しない高さ位置に設けられている。支持アーム82は、径方向Yに延びた状態で上流通路部64の内壁面とガイド棒81の外壁面とにかけ渡されており、上流通路部64にガイド棒81を固定している。支持アーム82は、周方向に所定間隔で複数並べられている。なお、支持アーム82が支持部に相当する。
浮き部71には、天井側シール面72aから下方に向けて軸方向Xに延びた受け穴74が設けられている。受け穴74の内径は天井側シール面72aの上流端部の外径R5と同じになっており、受け穴74の中心線は排水管61の中心線CLに一致している。受け穴74の内径はガイド棒81と同じ又はそれより若干大きくなっている。浮き部71は、受け穴74の内壁面をガイド棒81の外壁面に摺動させながら軸方向Xに移動する。この場合、受け穴74の内壁面がガイド棒81の外壁面に接触することで、浮き部71が径方向Yに位置ずれすることが規制される。
排水装置60の製造方法について簡単に説明する。互いに組み付けることで排水管61を形成できる複数の部材を樹脂成型等により製造する。ここでは、凹部を有する一対の部材を製造する。そして、一方の部材に移動案内部80を取り付け、この部材の凹部の内部に浮き部71が入り込んだ状態になるようにこの浮き部71を移動案内部80に装着する。その後、一対の部材の各凹部の内部に浮き部71が収容されるようにこれら部材を組み付けることで、各凹部により排水通路62を形成し且つ一対の部材により排水管61を形成する。このようにして排水装置60を製造した後、排水管61を取り付け孔47にねじ込むことで排水装置60をパックケース12に取り付ける。
ここまで説明した本実施形態によれば、図4に示すように、排水通路62において収容室63に収容された浮き部71が自重で出口閉状態P1に移行可能になっている。この場合、電池パック10において、排水通路62によりパックケース12の内部空間12aと外部空間とが連通されていても、外部からゴミや虫、水等の異物が排水通路62を通ってパックケース12の内部に進入するということを規制できる。
パック用回路22による空気の冷却に伴って凝縮水が発生した場合など、パックケース12に水が存在する場合、この水は床面42aの排水出口62bから排水通路62に流れ込む。パックケース12から排水通路62に流れ込んで収容室63に溜まった水が少量である場合、浮き部71は収容室63にて水に浮かずに出口閉状態P1にて保持される。図7に示すように、収容室63に溜まった水Waが浮力で浮き部71を浮かせるほどに多くなった場合、浮き部71が出口開状態P2に移行して収容出口67aが開放される。この場合、収容室63に溜まっていた水Waが、浮き部71の底側シール面72bと排水通路62の底面67との間を通って収容出口67aから外部に排出される。このようにして、パックケース12の内部から水が除去されるため、電池セル11やパック用エバポレータ35b、パック用送風部38bが水に浸るということを回避できる。特に、電池セル11の高電圧部位に水が接触することが回避されるため、電気的なショートなど異常が電池セル11にて発生することを抑制できる。
車両が冠水路を走行した場合など、排水装置60やパックケース12が外部の水に浸かった場合には、排水通路62の排水出口62bから逆流してきた水に浮き部71が浮くことが想定される。この場合、浮き部71が出口開状態P2に移行し、逆流してきた水が収容出口67aから収容室63に流れ込むことで収容室63での水位が上がっていき、それに伴って浮き部71が上方に移動する。浮き部71は、出口開状態P2にある場合に水に浮遊した状態になっている。そして、図8に示すように、収容室63に溜まった水Wbに浮くことで浮き部71が入口閉状態P2aに移行した場合、水Wbが収容入口66aを通ってパックケース12の内部に流れ込むことを浮き部71により規制できる。
この場合、収容入口66aが浮き部71により塞がれ、且つ収容出口67aが水Wbにより塞がれていることで、収容室63の内部に残った空気の逃げ場がなくなり、外部の水位が更に上昇しても収容室63内の水Wbの水位は上昇しにくくなっている。このように、収容室63においては、天井面66と天井側シール面72aとが接触したシール部分に水Wbが到達することができない。このため、水Wbが収容入口66aを通ってパックケース12の内部に流れ込むことを浮き部71により確実に抑制できる。
本実施形態によれば、パックケース12に複数の排水装置60が取り付けられている。この構成では、1つの排水装置60において、蜘蛛の巣等の異物により排水通路62が閉塞した場合や、排水管61に対する固着等により浮き部71が出口閉状態P1に固定された場合でも、他の排水装置60によりパックケース12から水を外部に排出できる。このため、パックケース12から外部への排水を実行可能な排水装置60を少なくとも1つ確実に確保できるという可能性を高めることができる。
このように、パックケース12に排水装置60が複数取り付けられた構成では、パックケース12に排水装置60が1つだけ取り付けられた構成に比べて、外部から大量の水が排水通路62を逆流してパックケース12に進入する可能性の上昇が懸念される。これに対して、本実施形態によれば、複数の排水装置60の各排水通路62に浮き部71が設けられている。この構成では、これら排水装置60のそれぞれについて、外部からの大量の水が排水通路62を逆流してパックケース12に進入する可能性を浮き部71により個別に低減できる。このため、パックケース12に排水装置60が複数取り付けられていても、外部から大量の水がパックケース12に進入する可能性をパックケース12全体として低減できる。
特に、生息する蜘蛛の種類や大きさが異なる複数の地域において、下流通路部65について蜘蛛の巣で閉塞しやすい太さが異なる場合、複数の排水装置60の全てについて下流通路部65が蜘蛛の巣で閉塞するという可能性を低減できる。このため、下流通路部65が蜘蛛の巣で閉塞していない排水装置60を少なくとも1つ確実に確保できるという可能性を高めることができる。
本実施形態によれば、排水装置60が電池領域S1に対して取り付けられている。この構成では、パックケース12において、熱交換領域S2にて発生した凝縮水が電池領域S1に流れ込んだとしても、その凝縮水が電池領域S1から排出されるため、凝縮水により電池セル11に異常が発生するということを抑制できる。しかも、排水装置60においては、外部から大量の水が排水通路62を通って電池領域S1に流れ込むということが浮き部71により規制されるため、大量の水により電池セル11の異常が発生するということを抑制できる。
本実施形態によれば、電池領域S1に対して第1排水装置60Aが設けられ、熱交換領域S2に対して第2排水装置60Bが設けられている。この構成では、熱交換領域S2にて凝縮水が発生した場合に、排水通路62の閉塞等により第2排水装置60Bでは凝縮水を外部に排出できない状況だとしても、熱交換領域S2から電池領域S1に流れ込んだ凝縮水については第1排水装置60Aから排出できる。このため、熱交換領域S2から電池領域S1に流れ込んだ凝縮水に電池セル11が浸かるという可能性を低減できる。しかも、排水装置60A,60Bのそれぞれにおいて、外部から大量の水が排水通路62を通ってパックケース12の内部に流れ込むということが浮き部71により規制される。このため、電池セル11、パック用エバポレータ35b及びパック用送風部38bのそれぞれについて、外部からの大量の水により異常が発生するということを抑制できる。
パックケース12においては、電池領域S1と熱交換領域S2とを仕切る床突部45が床面42aに設けられている。このため、仮に、熱交換領域S2においてパック用エバポレータ35bにより発生した凝縮水が電池領域S1に進入することを床突部45により規制できる。このため、凝縮水が電池セル11に接触すること自体を抑制できる。
本実施形態によれば、浮き部71が収容出口67aを通って下方に向けて延びた下方延出部73を有している。この構成では、下流通路部65に下方延出部73が存在するため、排水出口62bから進入してきた外部の水が、下流通路部65において下方延出部73に浮力を付与することになる。このように、浮き部71は浮き本体72に加えて下方延出部73でも浮力を受けることができるため、浮き部71が下方延出部73を有していない構成に比べて、浮き部71が入口閉状態P2aに移行するタイミングを早めることができる。このため、外部からの大量の水が排水通路62を通ってパックケース12内に進入するということをより確実に抑制できる。
また、この構成では、蜘蛛等の虫が排水出口62bから下流通路部65に進入したとしても、その虫は、下流通路部65の内壁面と下方延出部73の外壁面との隙間に入り込みにくくなっている。このように、虫が下流通路部65に滞在しにくい狭い空間を下方延出部73によりつくり出すことで、蜘蛛の巣など虫の進入が原因で下流通路部65が閉塞するということを抑制できる。
本実施形態によれば、浮き部71は、出口閉状態P1にある場合はもちろんのこと入口閉状態P2aにある場合でも排水出口62bに対して下方に向けて延びている。この構成では、浮き部71の長さ寸法が極力大きくなっているため、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に下流通路部65において下方延出部73が存在する領域を極力大きくできる。この場合、虫が排水出口62bから下流通路部65に進入したとしても、その虫は排水出口62bを通ってすぐに下方延出部73に到達することになる。このため、虫が下流通路部65に進入すること自体を下方延出部73により抑制できる。
本実施形態によれば、排水装置60は、浮き部71が径方向Yに位置ずれすることを規制した状態で浮き部71の移動を軸方向Xに案内する移動案内部80を有している。この構成では、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に、浮き部71が排水通路62に対して相対的に径方向Yに位置ずれして底側シール面72bと底面67とのシール性が低下するということが生じにくくなっている。このため、底面67の収容出口67aから異物が収容室63に進入するということを浮き部71により確実に抑制できる。また、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合に、浮き部71が排水通路62に対して相対的に径方向Yに位置ずれして天井側シール面72aと天井面66とのシール性が低下するということが生じにくくなっている。このため、外部から大量の水が天井面66の収容入口66aを逆流してパックケース12に進入するということを浮き部71により確実に抑制できる。
また、浮き部71の下方延出部73が下流通路部65に配置されているため、浮き部71が径方向Yに位置ずれすることを下方延出部73の外壁面が下流通路部65の内壁面に接触することで抑制できる。したがって、浮き部71による収容入口66aや収容出口67aのシール性が低下することを下方延出部73により抑制できる。
本実施形態によれば、軸方向Xへの浮き部71の移動がガイド棒81により案内され、このガイド棒81を支持する支持アーム82が排水通路62において天井面66に対して上流側に設けられている。この構成では、支持アーム82を下流通路部65に設ける必要がないため、支持アーム82に異物が引っ掛かって下流通路部65が閉塞しやすくなるということを回避できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、パックケース12に取り付けられた全ての排水装置60が浮き部71を有していたが、第2実施形態では、浮き部71を有する排水装置60に加えて、浮き部71を有していない排水装置60がパックケース12に取り付けられている。第2実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。
図9に示すように、電池領域S1に対して設けられた第1排水装置60Aが浮き部71を有している一方で、熱交換領域S2に対して設けられた第2排水装置60Bが浮き部71を有していない。第2排水装置60Bは、第1排水装置60Aに収容室63を有しており、浮き部71が収容室63に設置されていない。
本実施形態によれば、第2排水装置60Bが浮き部71を有していないため、浮き部71の分だけ第2排水装置60Bの製造コストを低減することができる。この構成では、外部から大量の水が第2排水装置60Bの排水通路62を逆流してパックケース12に流れ込むことが懸念される。これに対して、パックケース12の床面42aには、電池領域S1と熱交換領域S2とを仕切る床突部45が設けられている。この構成では、仮に外部から大量の水が排水通路62を通じてパックケース12の内部に流れ込んだとしても、この水が熱交換領域S2から電池領域S1に進入することが床突部45により規制される。このため、外部からの水で電池セル11に異常が発生するということを抑制できる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
変形例1として、上記各実施形態では、第1排水装置60Aの方が第2排水装置60Bに比べて下流通路部65が細くなっていたが、第2排水装置60Bの方が第1排水装置60Aに比べて下流通路部65が細くなっていてもよい。すなわち、排水装置60がパックケース12に複数取り付けられた電池パック10では、少なくとも1つの排水装置60における下流通路部65の太さが他の排水装置60における下流通路部65の太さとは異なっていてもよい。これにより、全ての排水装置60について下流通路部65が異物により閉塞するということを回避しやすくなる。
変形例2として、パックケース12に取り付けられた複数の排水装置60で、排水管61において上流通路部64や下流通路部65の形状や大きさに加えて又は代えて、収容室63などの形状や大きさが異なっていてもよい。また、複数の排水装置60で浮き部71の形状や大きさが異なっていてもよい。
変形例3として、複数の排水装置60で、排水管61や排水通路62の形状や大きさが共通化されていてもよい。この構成では、排水管61が汎用性を有しているため、形状及び大きさを共通化した複数の排水管61を用いて複数の排水装置60を製造することができる。
変形例4として、電池領域S1や熱交換領域S2に対して排水装置60が複数設けられていてもよい。例えば、電池領域S1及び熱交換領域S2のそれぞれに対して排水装置60が複数ずつ設けられた構成とする。また、パックケース12には排水装置60が1つだけ取り付けられていてもよい。
変形例5として、下方延出部73は、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に、排水出口62bに達していなくてもよく、排水出口62bを通過して排水管61から下方に突出していてもよい。また、下方延出部73は、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合に、収容出口67aに達しておらずに収容室63に収容されていてもよい。さらに、浮き部71は、下方延出部73を有していなくてもよい。
変形例6として、排水管61は、円筒状でなくても角筒状等の筒状であればよい。また、排水通路62や浮き部71、ガイド棒81は、円柱状でなくても角柱状の柱状であればよい。
変形例7として、移動案内部80において、支持アーム82は、ガイド棒81に対する浮き部71の移動を阻害しない状態であれば、収容室63や下流通路部65に設けられていればよい。
変形例8として、径方向Yへの浮き部71の位置ずれがガイド棒81により規制される構成であれば、浮き部71の内壁面がガイド棒81の外壁面に摺動しないほどに、浮き部71の内壁面がガイド棒81の外壁面から離間していてもよい。この構成でも、浮き部71が出口閉状態P1にある場合に、径方向Yへの浮き部71の位置ずれが、浮き部71の底側シール面72bと底面67とのシール性が確保される範囲内に規制されていればよい。同様に、浮き部71が入口閉状態P2aにある場合に、径方向Yへの浮き部71の位置ずれが、浮き部71の天井側シール面72aと天井面66とのシール性が確保される範囲内に規制されていればよい。
変形例9として、移動案内部80がガイド棒81及び支持アーム82を有していなくても、浮き部71は、移動案内部80に係合した状態で軸方向Xに移動する構成であればよい。この構成では、移動案内部80が浮き部71に係合していることで、軸方向Xへの浮き部71の位置ずれが規制される。また、浮き部71の内壁面が移動案内部80の外壁面に摺動するのではなく、浮き部71の外壁面が移動案内部80の内壁面に摺動してもよい。
変形例10として、床突部45は、電池領域S1と熱交換領域S2との境界部に沿って所定間隔で複数並べられていてもよい。また、床突部45は、天井部43と床部42とにかけ渡されていてもよい。さらに、パックケース12は床突部45を有していなくてもよい。
変形例11として、パックケース12は上方や側方に開放されていてもよい。この構成では、パックケース12の天井部43や壁部44に形成された開口部から水が内部空間12aに進入したとしても、この水は排水通路62を通じて外部に排出される。
変形例12として、冷却システム20において車室用回路21とパック用回路22とは共通回路23に対して直列に接続されていてもよい。
変形例13として、電池パック10及び排水装置60は、電池セル11に充電された電力により駆動されるモータを走行駆動源として有する電気自動車や、走行用モータへの電力供給源として燃料電池を有する燃料電池自動車に搭載されていてもよい。
10…電池パック、11…電池としての電池セル、12…ケース体としてのパックケース、12a…内部空間、35b…冷却部としてのパック用エバポレータ、42a…床面、45…床規制部としての床突部、60…排水装置、60A…第1排水装置、60B…第2排水装置、61…ハウジングとしての排水管、62…排水通路、63…収容室、65…下流通路部、66…天井面、66a…流入口としての収容入口、67…底面、67a…収容出口としての収容出口、71…弁体としての浮き部、73…下方延出部、80…移動案内部、81…ガイド棒、82…支持部としての支持アーム、P1…出口閉状態、P2…出口開状態、P2a…入口閉状態、R3…通路径としての内径、S1…第1領域としての電池領域、S2…第2領域としての熱交換領域、X…並び方向としての軸方向、Y…直交方向としての径方向。

Claims (12)

  1. 複数の電池(11)をケース体(12)に収容した電池パック(10)であって、
    前記ケース体の内部に設けられ、前記ケース体の内部の空気から吸熱して前記空気を冷却する冷却部(35b)と、
    前記ケース体に設けられ、前記冷却部による前記空気の冷却に伴って発生した凝縮水を前記ケース体から排出する排水装置(60,60A,60B)と、
    を備え、
    前記排水装置は、
    前記ケース体から下方に向けて延びたハウジング(61)と、
    前記ハウジングの内部に収容された弁体(71)と、
    を有しており、
    前記ハウジングは、
    前記ケース体から下方に向けて延び、前記凝縮水を前記ケース体から下方に排出する排水通路(62)と、
    前記排水通路の少なくとも一部により形成され、前記弁体を収容した収容室(63)と、
    を有しており、
    前記ハウジングの内面には、
    前記収容室に前記凝縮水を流入させる収容入口(66a)が形成された天井面(66)と、
    前記収容室から前記凝縮水を流出させる収容出口(67a)が形成された底面(67)と、
    が含まれており、
    前記弁体は、
    自重で前記底面に着座して前記収容出口を閉鎖する出口閉状態(P1)と、
    前記収容室に溜まった前記凝縮水に浮くことで前記底面から離座して前記収容出口を開放する出口開状態(P2)と、
    前記収容出口から前記収容室に逆流してきた水に浮くことで前記天井面に着座して前記収容入口を閉鎖する入口閉状態(P2a)と、
    に移行可能である、電池パック。
  2. 前記ケース体には、前記排水装置が複数取り付けられており、
    複数の前記排水装置においては、それぞれの前記排水通路が前記ケース体から下方に向けて個別に延びている、請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記排水通路は、前記収容室から下流側に向けて延びた下流通路部(65)を有しており、
    複数の前記排水装置の少なくとも1つの前記排水装置は、前記下流通路部の通路径(R3)が他の前記排水装置とは異なっている、請求項2に記載の電池パック。
  4. 前記ケース体の内部空間(12a)には、前記電池が設置された第1領域(S1)と、前記冷却部が設置された第2領域(S2)とが含まれており、
    前記排水通路は、前記第1領域の床面(42b)から下方に向けて延びている、請求項1~3のいずれか1つに記載の電池パック。
  5. 前記排水装置として、
    前記第1領域の前記床面から延びた前記排水通路を有する第1排水装置(60A)と、
    前記第2領域の床面(42c)から延びた前記排水通路を有する第2排水装置(60B)と、
    を備えている、請求項4に記載の電池パック。
  6. 前記第1排水装置は前記弁体を有しており、前記第2排水装置は前記弁体を有していない、請求項5に記載の電池パック。
  7. 前記第1領域の前記床面及び前記第2領域の床面(42c)のうち一方から他方に水が流れ込むことを規制する床規制部(45)が、これら床面の境界部に設けられている、請求項4~6のいずれか1つに記載の電池パック。
  8. 前記弁体は、
    前記弁体が前記出口閉状態にある場合に前記収容出口に対して下方に向けて延びた下方延出部(73)を有している、請求項1~7のいずれか1つに記載の電池パック。
  9. 前記下方延出部は、前記弁体が前記出口閉状態及び前記入口閉状態のいずれにある場合でも前記収容出口に対して下方に向けて延びている、請求項8に記載の電池パック。
  10. 前記排水装置は、
    前記ハウジングに対して固定され、前記弁体が前記収容入口と前記収容出口とが並ぶ並び方向(X)に直交する直交方向(Y)に位置ずれすることを規制した状態で、前記弁体が前記出口閉状態及び前記出口開状態の一方から他方に移行する場合に前記弁体の移動を前記並び方向に案内する移動案内部(80)と、
    を有している、請求項1~9のいずれか1つに記載の電池パック。
  11. 前記移動案内部は、
    前記並び方向に延びたガイド棒(81)と、
    前記排水通路において前記天井面に対して上流側に設けられ、前記ハウジングに固定され且つ前記ガイド棒を支持する支持部(82)と、
    を有しており、
    前記弁体は、前記ガイド棒の外壁面に摺動しながら前記並び方向に移動する、請求項10に記載の電池パック。
  12. 複数の電池(11)を有する電池パック(10)のケース体(12)に取り付けられた状態で前記ケース体の内部から水を排出する排水装置(60,60A,60B)であって、
    前記ケース体から下方に向けて延びたハウジング(61)と、
    前記ハウジングの内部に収容された弁体(71)と、
    を備え、
    前記ハウジングは、
    前記ケース体から下方に向けて延び、前記ケース体の内部から水を下方に排出する排水通路(62)と、
    前記排水通路の少なくとも一部により形成され、前記弁体を収容した収容室(63)と、
    を有しており、
    前記ハウジングの内面には、
    前記収容室に水を流入させる収容入口(66a)が形成された天井面(66)と、
    前記収容室から水を流出させる収容出口(67a)が形成された底面(67)と、
    が含まれており、
    前記弁体は、
    自重で前記底面に着座して前記収容出口を閉鎖する出口閉状態(P1)と、
    前記収容室に溜まった水に浮くことで前記底面から離座して前記収容出口を開放する出口開状態(P2)と、
    前記収容出口から前記収容室に逆流してきた水に浮くことで前記天井面に着座して前記収容入口を閉鎖する入口閉状態(P2a)と、
    に移行可能である、排水装置。
JP2018116746A 2018-06-20 2018-06-20 電池パック及び排水装置 Active JP7081326B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018116746A JP7081326B2 (ja) 2018-06-20 2018-06-20 電池パック及び排水装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018116746A JP7081326B2 (ja) 2018-06-20 2018-06-20 電池パック及び排水装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019220342A JP2019220342A (ja) 2019-12-26
JP7081326B2 true JP7081326B2 (ja) 2022-06-07

Family

ID=69096796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018116746A Active JP7081326B2 (ja) 2018-06-20 2018-06-20 電池パック及び排水装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7081326B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102086577B1 (ko) * 2019-11-18 2020-03-09 주식회사 티엠씨 이종 합성수지로 성형된 튜브 및 이 튜브를 이용한 안전 손잡이

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173447A (ja) 2010-02-23 2011-09-08 Mitsubishi Motors Corp 車両用バッテリユニットの排水構造
JP2011198713A (ja) 2010-03-23 2011-10-06 Mitsubishi Motors Corp 車載用電池パック
JP2015222701A (ja) 2014-05-23 2015-12-10 株式会社デンソー 電池パック

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173447A (ja) 2010-02-23 2011-09-08 Mitsubishi Motors Corp 車両用バッテリユニットの排水構造
JP2011198713A (ja) 2010-03-23 2011-10-06 Mitsubishi Motors Corp 車載用電池パック
JP2014080189A (ja) 2010-03-23 2014-05-08 Mitsubishi Motors Corp 車載用電池パック
JP2015222701A (ja) 2014-05-23 2015-12-10 株式会社デンソー 電池パック

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019220342A (ja) 2019-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10978756B2 (en) Battery pack
JP6155907B2 (ja) 車両用熱管理システム
JP5434662B2 (ja) 車両用バッテリユニットの排水構造
JP2009302054A (ja) 自動車用バッテリの温度制御モジュール
CN101334251A (zh) 废热收集设备
JP7081326B2 (ja) 電池パック及び排水装置
KR20130004107A (ko) 차량용 공조장치
WO2014027514A1 (ja) 熱交換器
WO2018047538A1 (ja) 機器温調システム
EP2623893A1 (en) Heat storage device and air conditioner comprising the heat storage device
JP2019035572A (ja) 機器温調装置
KR20090036322A (ko) 유입 공간 내 자연 대류 흐름을 형성하는 외기 도입 그릴
KR101995582B1 (ko) 전기자동차 배터리 냉각용 열교환기
KR20130022107A (ko) 자동차용 배터리 냉각장치
JP7070200B2 (ja) 保温装置
JP5792052B2 (ja) バッテリー温調ユニット
JP3198941U (ja) バッテリ温度調整装置
JP2016207594A (ja) バッテリ温度調整装置
KR20100057336A (ko) 축냉 열교환기
US20150040603A1 (en) Assembly Including A Heat Exchanger And A Mounting On Which Said Exchanger Is Mounted
CN117514921A (zh) 空调及压缩机
CN218493674U (zh) 膨胀水箱及混合动力车辆
JP2016215802A (ja) 車両用空調装置
JP7146865B2 (ja) 車両の機器冷却システム
KR20170041674A (ko) 자동차 공조장치용 증발기 코어와 히터 코어의 일체형 모듈

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220509

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7081326

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151