JP7080774B2 - 梁の接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、木質材からなる2つの梁を、端面を対向させて接合する接合構造に係り、特に接合部で曲げモーメントとせん断力とに抵抗が可能となる梁の接合構造に関するものである。
木質材からなる梁の端部を他の構造部材、例えば柱や他の梁に接合する構造には、金物を用いるものが広く採用されている。例えば、特許文献1に記載されている構造では、柱等に接合金物を固定しておき、梁の端部を上記接合金物によって支持するものである。この構造では、梁の自重及び梁の上に作用する鉛直方向の荷重によって梁の端部にせん断力が作用し、接合金物がせん断力に抵抗するものとなっている。
また、特許文献2に記載されている接合構造では、梁の端部及びこの梁が接合される他の梁にスクリュー部材を鉛直方向にねじ込み、接合金物をこれらのスクリュー部材を介して木質材からなる梁に固定するものとしている。
特許文献1に記載されているように、接合金物をボルト等で木質材に固定する構造では、梁の端部に作用するせん断力が大きくなるとボルトの周辺で木質材に応力が集中する。このため木質材に局部的な変形が生じやすく、接合する双方の部材間の相対的な変位が生じることがある。これに対し、特許文献2に記載の構造では、接合金物から伝達されるせん断力をスクリュー部材によって分散して木質材に伝達することができ、木質材に応力が集中して作用するのが緩和される。このため、特許文献2に記載の接合構造は梁の端部に作用するせん断力が大きいときに好適に採用することができる。
一方、梁の端部で曲げモーメントの伝達が可能となるように他の部材と接合する構造が、例えば特許文献3に記載されている。
集会所や集合住宅等のやや大きな木造建築物では、部材寸法が大きな木質材が用いられることが多く、特に梁は高さが大きな部材が用いられることが多い。また、梁と柱との間で曲げモーメントの伝達が可能となったラーメン構造が採用されることがある。特許文献3に記載の構造では、接合する二つの構造部材にわたって複数の位置に引張力又は圧縮力の伝達が可能な結合部材を埋め込むものとなっている。これらの結合部材に作用する引張力又は圧縮力により、部材間で曲げモーメントが伝達される。
特開2001-271426号公報 特開2004-092149号公報 特許第6275798号公報
しかし、従来の梁の接合構造では、次のような解決が望まれる課題がある。
大型の木造建築物では、木質材からなる梁の支間長が長くなることが多く、連続して曲げモーメント及びせん断力に抵抗が可能な長尺の梁を製作することが必要となる。集成材によって梁を製作するとしても、工場で製作した梁の長さが大きくなると、建築物の構築現場まで搬送することが難しくなる。このため、複数の部材に分割して製作し、建築物の構築現場で曲げモーメント及びせん断力の伝達が可能となるように接続することになる。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の接合構造では、せん断力の伝達は可能となるが、大きな曲げモーメントは伝達されない。また、特許文献3に記載の接合構造では曲げモーメントは伝達されるがせん断力の伝達については考慮されていない。
特許文献1に記載されたせん断力の伝達機構は、特許文献3に記載の接合構造に併せて適用することは可能ではある。しかし、特許文献1の接合構造では接合金物をボルト等によって木質材からなる梁及び柱に取り付けており、接合する部材間で相対的なせん断変形が生じやすい。接合する双方の部材間でせん断変形が生じると、特許文献3に記載されているように曲げモーメントの伝達機構と併せて用いたときに、梁の軸線方向に埋め込んでいる結合部材に沿って、木質材からなる梁に割れが生じ易くなる。
一方、特許文献2に記載の接合構造では、接合金物からスクリュー部材を介してせん断力が木質材からなる梁に伝達され、接合する部材間の相対的なせん断変形は抑制される。しかし、鉛直方向に梁を貫通するスクリュー部材を用いた接合構造を特許文献3に記載されている接合構造に適用しようとすると、上記スクリュー部材が曲げモーメントを伝達するための結合部材と位置が干渉することになる。このため、双方の部材を梁の端部に組み込むことが難しくなる。また、梁の端部に多くの部材を組み込み、これらを介して曲げモーメント及びせん断力が伝達されると、梁の端部で木目に沿った方向の割れが生じ易くなる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つの梁の端面を対向させ、曲げモーメント及びせん断力が伝達されるように接合するとともに、梁の端部に割れが生じにくい梁の接合構造を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 木質材からなる第1の梁の端面と木質材からなる第2の梁の端面とを対向させて接合する梁の接合構造であって、 前記第1の梁の端面の上部及び下部から該第1の梁の軸線方向に設けられた第1の上部切削穴及び第1の下部切削穴にねじ込まれた第1の上部スクリュー部材及び第1の下部スクリュー部材と、 前記第2の梁の端面の上部及び下部から該第2の梁の軸線方向に設けられた第2の上部切削穴及び第2の下部切削穴にねじ込まれた第2の上部スクリュー部材及び第2の下部スクリュー部材と、 前記第1の梁の端部に上下方向に設けられた第1の縦方向切削穴にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材と、 第1の梁の端面から前記第1の縦方向スクリュー部材に向かって設けられた穴に挿通され、前記第1の縦方向スクリュー部材の側面に設けられたボルト孔にねじ込まれたボルトによって第1の梁の端面に固定された梁受け部材と、 前記第1の上部スクリュー部材と前記第2の上部スクリュー部材とを結合する上部連結部材と、 前記第1の下部スクリュー部材と前記第2の下部スクリュー部材とを結合する下部連結部材と、 前記梁受け部材と前記第2の梁の端部とを連結する梁受け連結部材と、を有し、 前記第1の縦方向切削穴は、前記第1の上部切削穴又は第1の下部切削穴の少なくとも一方と交叉して連通するように設けられ、 前記第1の縦方向スクリュー部材は、第1の梁の上面又は下面から前記第1の縦方向切削穴にねじ込まれ、該第1の縦方向スクリュー部材の全長が交叉する前記第1の上部切削穴又は第1の下部切削穴を通過する位置までねじ込まれている梁の接合構造を提供する。
この梁の接合構造では、第2の梁と接合する第1の梁の端部に、上面及び下面に沿った位置並びに端面に沿った位置の3方向にスクリュー部材をねじ込むことができる。これにより、上面及び下面に沿ってねじ込んだ第1の上部スクリュー部材及び第1の下部スクリュー部材が、曲げモーメントによって上面付近及び下面付近に発生する圧縮力及び引張力を第2の梁との間で伝達するものとなる。そして、せん断力は第1の縦方向スクリュー部材及び梁受け部材を介して双方の梁間で伝達される。
また、曲げモーメントを伝達するための第1の上部スクリュー部材及び第1の下部スクリュー部材と、せん断力を伝達するための第1の縦方向スクリュー部材とは、互いに干渉することなく、ねじ込むことが可能となり、曲げモーメントとせん断力との双方が梁間で伝達される接合構造を梁の架設現場で実現することが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の梁の接合構造において、 前記第1の上部スクリュー部材の上側又は前記第1の下部スクリュー部材の下側には、前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって、前記第1の上部スクリュー部材の上側又は前記第1の下部スクリュー部材の下側を先端が通過する位置まで横方向長ビスがねじ込まれ、 前記第1の梁の上面又は下面からは、前記第1の上部スクリュー部材又は前記第1の下部スクリュー部材の両側方を先端が上下方向に通過する位置まで縦方向長ビスがねじ込まれ、 前記第1の上部スクリュー部材又は前記第1の下部スクリュー部材の周囲の三方を囲うように前記横方向長ビス及び前記縦方向長ビスがねじ込まれているものとする。
この接合構造では、第1の上部スクリュー部材又は第1の下部スクリュー部材の周辺の三方を囲うようにねじ込まれた長ビスが引張力に抵抗する。これにより、第1の梁を構成する木質材に割れが生じるのを抑制するとともに割れが生じても大きく拡大するのを抑えることが可能となる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の梁の接合構造において、 前記第1の縦方向スクリュー部材と前記第1の梁の端面との間に、前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって、前記第1の縦方向スクリュー部材の側方を先端が通過する位置まで第2の横方向長ビスがねじ込まれているものとする。
第1の梁と第2の梁との接合部に曲げモーメントが作用したときに、梁受け部材を介して第1の縦方向スクリュー部材を端面に向かって引き出そうとする力が作用することがある。この接合構造では、第1の縦方向スクリュー部材と端面との間にねじ込まれた長ビスが木質材の割れを抑え、第1の梁の端部が破壊するのを抑制することが可能となる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の梁の接合構造において、 前記第1の縦方向スクリュー部材は、側面から軸線と直角方向に貫通孔が形成されており、 前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって少なくとも一ヶ所に形成されたピン孔にピンが挿入され、該ピンが前記第1の縦方向スクリュー部材に形成された前記貫通孔に挿通されているものとする。
この接合構造では、第1の梁と第2の梁との接合部に曲げモーメントが作用し、梁受け部材を介して第1の縦方向スクリュー部材を端面に向かって引き出そうとする力が作用したときに、第1の縦方向スクリュー部材を貫通するピンが第1の梁の木質材に圧接され、第1の縦方向スクリュー部材が端面側に変位するのが抑制される。これにより、第1の縦方向スクリュー部材と端面との間に割れが生じるのが抑制される。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の梁の接合構造において、 前記第2の梁には、前記第1の梁と接合する端面と上面との隅角部及び該端面と下面との隅角部に切り欠きが設けられ、 前記上部連結部材及び前記下部連結部材は、前記切り欠き内に配置されており、 該第2の梁の上部の前記切り欠き内から下部に設けられた前記切り欠きに向かって形成された第2の縦方向切削穴に第2の縦方向スクリュー部材がねじ込まれ、 前記梁受け連結部材は、前記第2の梁の一方の側面から他方の側面に向かって少なくとも一ヶ所に形成されたピン孔に挿入され、前記梁受け部材に形成された孔及び前記第2の縦方向スクリュー部材に設けられた貫通孔に挿通されたピンであるものとする。
この接合構造では、第2の梁の端部における上部と下部とに形成された切り欠きの間に第2の縦方向スクリュー部材をねじ込むことができる。したがって、第2の上部スクリュー部材及び第2の下部スクリュー部材並びに上部連結部材及び下部連結部材と干渉することなく、第2の梁の端部に第2の縦方向スクリュー部材をねじ込むことができる。そして、第2の梁の側面から挿入されるピンによって梁受け部材と第2の縦方向スクリュー部材とが連結され、梁受け部材を介して第1の梁と第2の梁との間でせん断力が有効に伝達される。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の梁の接合構造において、 前記第1の梁と前記第2の梁とには、互いに接合する端面と上面との隅角部及び該端面と下面との隅角部に切り欠きが設けられ、 前記第1の上部スクリュー部材及び前記第1の下部スクリュー部材と、前記第2の上部スクリュー部材及び前記第2の下部スクリュー部材とは、前記切り欠き内から前記第1の梁又は前記第2の梁の軸線方向にねじ込まれており、 前記第1の縦方向スクリュー部材は、前記第1の梁の前記切り欠きが設けられた範囲よりも端面から離れた位置にねじ込まれ、 前記第2の梁には、該第2の梁の前記切り欠きが設けられた範囲よりも端面から離れた位置に上下方向の第2の縦方向切削穴が形成され、 前記第2の縦方向切削穴は、前記第2の上部切削穴又は第2の下部切削穴の少なくとも一方と交叉して連通するように設けられ、 前記第2の縦方向切削穴には、第2の梁の上面又は下面から第2の縦方向スクリュー部材がねじ込まれ、該第2の縦方向スクリュー部材は、その全長が交叉する前記第2の上部切削穴又は第2の下部切削穴を通過する位置までねじ込まれており、 前記梁受け連結部材は、前記第2の梁の一方の側面から他方の側面に向かって形成されたピン孔に挿入され、前記梁受け部材に形成された孔及び前記第2の縦方向スクリュー部材に設けられた貫通孔に挿通されたピンであるものとする。
この接合構造では、第1の梁と第2の梁とに接合端面に関して対称に切り欠きを設け、対称となる位置にそれぞれ3つのスクリュー部材をねじ込むことができる。したがって、接合部分に作用する曲げモーメント及びせん断力に対して第1の梁と第2の梁とがほぼ同等の耐力を有する構造とすることができる。
以上説明したように、本発明の梁の接合構造では、接合された2つの梁の間で、曲げモーメント及びせん断力が伝達されるとともに、梁の端部に割れが生じにくい接合構造とすることができる。
本発明に係る梁の接合構造を適用して接合された梁の接合部を示す概略斜視図である。 図1に示す梁の接合部の構造であって本発明の一実施形態である接合構造の側面図である。 図2に示す梁の接合構造の断面図である。 図2に示す梁の接合構造によって接合される第1の梁の接合端部を示す分解斜視図である。 図2に示す梁の接合構造によって接合される第2の梁の接合端部を示す分解斜視図である。 図2に示す梁の接合構造で用いられるスクリュー部材の側面図及び端面図である。 図2に示す梁の接合構造で用いられる連結部材の上面図、正面図、底面図及び側面図である。 図2に示す梁の接合構造で用いられる連結部材の他の例を示す正面図、底面図並びに該連結部材の一部を構成する偏心座金の上面図、正面図及び底面図である。 図2に示す梁の接合構造で用いられる梁受け部材の上面図、正面図及び側面図である。 図2に示す梁の接合構造で接合された第1の梁の上部の端面図である。 図2に示す梁の接合構造の平断面図である。 図2に示す梁の接合構造で第1の梁と第2の梁とを接合するときの状態を示す概略斜視図である。 本発明の他の実施形態である梁の接合構造を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る梁の接合構造を適用して接合された梁の接合部を示す概略斜視図である。図2は本発明の一実施形態である接合構造の側面図であり、図3は断面図である。また、図4及び図5は、図2に示す梁の接合構造によって接合されるそれぞれの梁の接合端部を示す分解斜視図である。
この接合構造は、第1の梁1と第2の梁2とを双方の端面を対向させて接合するものであり、双方の梁間で曲げモーメントを伝達するための曲げ伝達機構と、せん断力を伝達するためのせん断力伝達機構とを有するものである。
上記曲げ伝達機構は、双方の梁の接合部における上縁付近と下縁付近とにそれぞれ設けられており、上側の曲げ伝達機構は、第1の梁1の端面の上部から軸線方向にねじ込まれる第1の上部スクリュー部材11と、第2の梁2の端部に、軸線方向にねじ込まれた第2の上部スクリュー部材21と、これらを連結する上部連結部材31とを有するものである。また、下側の曲げ伝達機構も同じ構成を有するものであり、第1の梁1にねじ込まれた第1の下部スクリュー部材12と、第2の梁2の端部にねじ込まれた第2の下部スクリュー部材22と、これらを連結する下部連結部材32とを備えるものである。
第2の梁2には、端面と上面との隅角部及び端面と下面との隅角部に矩形の切り欠き2a,2bが形成されており、上記第2の上部スクリュー部材21及び第2の下部スクリュー部材22は上記切り欠き2a,2b内から第2の梁2の軸線方向にねじ込まれている。
また、第1の梁1にねじ込まれた第1の上部スクリュー部材11及び第1の下部スクリュー部材12は、上記第2の上部スクリュー部材21及び第2の下部スクリュー部材22と対向するように位置が設定されている。
2つの連結部材31,32は、2つの切り欠き2a,2b内にそれぞれ配置され、上部連結部材31は、第1の上部スクリュー部材11と第2の上部スクリュー部材21とに、下部連結部材32は、第1の下部スクリュー部材12と第2の下部スクリュー部材22とにボルト33で結合されている。
上記第1の上部スクリュー部材11及び第1の下部スクリュー部材12は、第1の梁1の端面の上部及び下部から軸線方向に第1の上部切削穴13及び第1の下部切削穴14を形成しておき、これらの切削穴13,14にねじ込まれたものである。また、第2の上部スクリュー部材21及び第2の下部スクリュー部材22は、第2の梁2に設けられた切り欠き2a,2b内の鉛直面から軸線方向に切削された第2の上部切削穴23及び第2の下部切削穴24にねじ込まれたものである。
上記第1の上部スクリュー部材11、第2の上部スクリュー部材21、第1の下部スクリュー部材12及び第2の下部スクリュー部材22は、同じものが使用されており、図6(a)及び図6(b)に示すように、金属の棒状の部材41の周面にらせん状の張り出し部42を備えるものである。一方の端面からは軸線方向にボルト穴43が形成されており、連結部材を結合するためのボルト33をねじ込むことができるものとなっている。また、上記ボルト穴43が形成された端面には、木質材からなる梁にねじ込むときに、回転力を付与するための工具を係止することができる溝44が形成されている。
上記連結部材31,32は、図7に示すように金属からなる箱状の部材であり、梁の端面と対向させる2つの端板部51,52とこれらを連結する側板部53とを有するものである。側板部53は、2つの端板部51,52の間の空間を一方向に開放するように設けられており、その背面部は湾曲した円筒曲面で閉じた形状となっている。2つの端板部51,52には、それぞれ貫通孔51a,52aが形成されており、図4及び図5に示すように、上記貫通孔に挿通したボルト33をスクリュー部材に設けられたボルト穴43にねじ込むことによって第1の上部スクリュー部材11と第2の上部スクリュー部材21と、及び第1の下部スクリュー部材12と第2の下部スクリュー部材22とが結合されるものである。
連結部材は、図7に示すものに代えて図8に示すものを用いることもできる。この連結金物36は、一方の端板部54に設けられた貫通孔54aの径が図7に示す連結部材33より大きくなっている。この貫通孔54aには、箱状となった連結部材36の内側から円形のプレート状の偏心座金55が嵌め合わされ、端板部54に対して周方向に回転が可能に係止されている。この偏心座金55にはボルト33を挿通することができる長孔55aが形成されており、この長孔55aは、円形の偏心座金55の中心から半径方向に長軸を有するものである。したがって、長孔55aに挿通されたボルト33は、偏心座金55の回転と長孔55a内の長軸方向の移動によって位置を調整することが可能となっている。
上記せん断伝達機構は、第1の梁1の端部に鉛直方向にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材15と、第2の梁2の端部に鉛直方向にねじ込まれた第2の縦方向スクリュー部材25と、第1の梁1の端面に固定される梁受け部材である梁受け金物34とを備えている。
上記第1の縦方向スクリュー部材15と第2の縦方向スクリュー部材25とは、同じものが使用されており、図6(c)及び図6(d)に示すように金属の棒状の部材45の周面にらせん状の張り出し部46を備えるものである。これらの縦方向スクリュー部材15,25には、周面に軸線方向と直角となる方向のボルト孔47が所定間隔で複数形成されている。これらのボルト孔47は、内周面に雌ねじが形成され、梁受け金物34を第1の梁1に固定するためのボルト35をねじ込むことができるものである。また、上記ボルト孔47の他に、該縦方向スクリュー部材の軸線と直角方向であって上記ボルト孔47とも直角となる方向の貫通孔48が所定の間隔で複数形成されている。これらの貫通孔48は、第1の梁1又は第2の梁2に第1の縦方向スクリュー部材15又は第2の縦方向スクリュー部材25がねじ込まれたときに、これらの梁1,2の軸線と直角方向となるものである。そして、第1の梁1又は第2の梁2の一方の側面から他方の側面に貫通するピン16,26を挿通することができるものとなっている。
なお、第2の縦方向スクリュー部材25は、上記ボルト孔47が形成されていないものを使用することもできる。
第1の縦方向スクリュー部材15は、図4に示すように、第1の梁1の端部にあらかじめ第1の縦方向切削孔17を形成しておき、この第1の縦方向切削孔17にねじ込まれたものである。第1の縦方向切削孔17は鉛直方向に貫通するものであり、第1の梁1の断面の幅方向におけるほぼ中央に形成されている。そして、第1の梁1の幅方向のほぼ中央に設けられた第1の上部切削穴13及び第1の下部切削穴14と交叉し、互いに連通するものである。
第1の縦方向スクリュー部材15は、第1の梁1の上面又は下面から第1の縦方向切削穴17にねじ込まれ、全長が第1の上部切削穴13又は第1の下部切削穴14を通過する位置までねじ込まれている。したがって、第1の縦方向スクリュー部材15をねじ込んだ後には交叉する第1の上部切削穴13又は第1の下部切削穴14は第1の縦方向スクリュー部材15によって閉塞されることなく開放された状態となっている。したがって、その後に第1の上部スクリュー部材11及び第1の下部スクリュー部材12をねじ込むことができる。
第1の梁1にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材11は、周面に形成されたボルト孔47の軸線が第1の梁1の端面と直角となり、周面に形成された貫通孔48の軸線は第1の梁1の側面と直角となる位置に設定されている。
一方、第2の梁2の端部には、図5に示すように上部の切り欠き2a内の水平な面から下側の切り欠き2b内に貫通する第2の縦方向切削孔27が形成され、第2の縦方向スクリュー部材27がこの第2の縦方向切削孔27にねじ込まれている。この第2の縦方向スクリュー部材27は、周面に形成された貫通孔48の軸線が第2の梁2の側面と直角となるようにねじ込まれる。
上記梁受け金物34は、鋼板を加工した部材であり、図9に示すように第1の梁1の端面に当接される基板部61と、ほぼ矩形となった基板部61の両側縁から直角方向に張り出した2つの張出板部62とを有するものである。
基板部61には梁受け金物34を固定するためのボルト35を挿通する複数の孔61bが形成され、その周囲がプレス加工によって第1の梁に当接される側に突き出した凸部61aとなっている。この凸部61aは、第1の梁1の端面に形成された凹部1aに嵌め入れられるものであり、凸部61aが突き出した部分の裏側の凹状となって部分には、梁受け金物34を固定するためのボルト35の頭部が収容される。
張出板部62には、梁受け金物34と第2の梁2とを結合するためのピン26を挿通する複数の孔63が設けられている。
この梁受け金物34は、図4に示すように第1の縦方向スクリュー部材15に形成されたボルト孔47に先端部がねじ込まれるボルト35によって第1の梁1に固定されている。このボルト35は、基板部61に形成された孔61bに挿通され、第1の梁1に形成された穴1bから第1の縦方向スクリュー部材のボルト孔47にねじ込まれ、梁受け金物34を第1の梁の端面に締め付けるものである。
なお、本実施の形態では、図9に示す梁受け金物34を上下に2つを並べて使用している。
一方、第2の梁2には、図5に示すように端部の上側の切り欠きから下側の切り欠きまでの範囲で、ねじ込まれた第2の縦方向スクリュー部材25と両側面との間に、2つのスリット2cが形成されている。これらのスリット2cは、第2の梁2の側面と平行に形成され、双方の位置は上記梁受け金物34の2つの張出板部62の間隔と対応するものとなっている。また、第2の梁2の端部には、一方の側面から他方の側面に至る複数のピン孔2dが形成されている。これらのピン孔2dは、第2の梁2にねじ込まれた第2の縦方向スクリュー部材25の貫通孔48の位置に対応している。
上記梁受け金物34の張出板部62は、第2の梁2に形成されたスリット2c内に挿入され、第2の梁2の一方の側面から挿入された複数のピン26が、梁受け金物34の張出板部62に設けられた孔63及び第2の縦方向スクリュー部材25の貫通孔48に挿通される。これにより、第2の梁2は梁受け金物34を介して第1の梁1と接合される。
なお、上記ピン26は、本発明の梁受け連結部材に相当するものである。これらのピンの数は、接合部に作用するせん断力の大きさ等を考慮して適宜に定めることができるものであり、少なくとも一箇所に設けられる。また、これらのピンは第2の梁2の上面又は下面に近い位置に使用するのが望ましい。
上記曲げ伝達機構及びせん断伝達機構を接合する2つの梁の接合部に設けることにより、接合する2つの梁の端部には割れが生じやすくなるが、これを抑えるために長ビスが用いられる。図10及び図11は、第1の梁1にねじ込まれた長ビスの位置を示す図であって、図10は図2中に示すA-A線における矢視図であり、図11は図2中に示すB-B線における断面図である。
曲げ伝達機構を構成する第1及び第2の上部スクリュー部材並びに第1及び第2の下部スクリュー部材は、それぞれ梁の上面または下面付近で軸線方向に配置されるので、これらのスクリュー部材の周辺部に、梁の木目に沿った方向の割れが生じ易くなる。これを抑えるために第1の梁1には、図10に示すように、上面から下方に向けて第1の上部スクリュー部材11と両側面との間に縦方向長ビス18がねじ込まれている。これらの縦方向長ビス18は、先端が第1の上部スクリュー部材11の側方を通過し、第1の上部スクリュー部材11より下側となる位置まで到達するものである。また、第1の下部スクリュー部材12の両側方にも同様に第1の梁1の下面から上方に向けて縦方向長ビス18がねじ込まれ、先端が第1の下部スクリュー部材12より上方となる位置まで到達している。
さらに、図2及び図3に示すように、第2の梁2にも第2の上部スクリュー部材21の両側に第2の梁2の上面から下方に向けて縦方向長ビス28がねじ込まれている。また、第2の下部スクリュー部材22の両側にも第2の梁2の下面から上方に向けて縦方向長ビス18が第2の下部スクリュー部材22より上方に先端が到達するまでねじ込まれている。
一方、第1の梁1には、図10に示すように、該第1の梁1の上面付近に一方の側面から他方の側面に向かって第1の横方向長ビス19aがねじ込まれている。この第1の横方向長ビス19aは、図2に示すように第1の縦方向切削孔17と端面との間にねじ込まれ、先端が第1の縦方向スクリュー部材15の側方を通過して他方の側面近くにまで達している。第1の縦方向切削孔17が第1の上部切削穴13と交叉するように形成されていることにより、上面付近で縦方向の割れが生じ易くなるのを抑えるものである。
また、第1の横方向長ビス19aの下方には、図2及び図10に示すように第2の横方向長ビス19bがねじ込まれている。この第2の横方向長ビス19bは、図11に示すように第1の梁1にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材15と第1の梁1の端面との間にねじ込まれている。そして、第1の横方向長ビス19aと同様に、一方の側面から他方の側面に向かってねじ込まれ、先端が第1の縦方向スクリュー部材15の側方を通過する位置にまで達している。この第2の横方向長ビス19bは、第1の梁1の端部に曲げモーメントによる縦方向の割れが生じるのを抑制するものである。つまり、2つの梁1,2の接合部に曲げモーメントが作用することにともない、梁受け金物34から第1の縦方向スクリュー部材15を端面側に引き出そうとする力が作用し、この力による割れを防ごうとするものである。
上記第1の横方向長ビス19a及び第2の横方向長ビス19bは、図2に示すように第1の梁1の下部にも同様にねじ込まれており、第1の横方向長ビス19aが第1の梁1の下面と第1の下部スクリュー部材12との間、第2の横方向長ビス19bが第1の縦方向スクリュー部材15の下部と端面との間にねじ込まれている。
なお、本実施の形態では、第2の梁2には横方向の長ビスは設けられていない。これは、第2の梁では第2の上部切削穴23又は第2の下部切削穴24が第2の縦方向切削孔27と交叉しない点、及び第2の縦方向スクリュー部材25には、第2の梁2の側面から挿入された複数のピン26が貫通している点によって、縦方向の割れに対して第1の梁1より大きな抵抗力を備えていることを考慮したものである。ただし、必要に応じて第2の梁2にも横方向長ビスを使用することもできる。
また、第1の梁1及び第2の梁にねじ込まれる縦方向長ビス、横方向長ビスの本数及びねじ込む位置は、上記の実施形態に限定されるものではなく適宜に設定することができる。
さらに第1の梁1には、図4に示すように側面の上部及び下部に、一方の側面から他方の側面に向かって形成されたピン孔1dにピン16が挿入され、第1の縦方向スクリュー部材15に設けられた貫通孔48に挿通されている。このピン16は、2つの梁の接合部に作用する曲げモーメントによって第1の縦方向スクリュー部材15を端面側に引き出そうとする力が作用したときに、第1の縦方向スクリュー部材15の両側に張り出した部分が第1の梁1の木質材に当接され、第1の縦方向スクリュー部材15に作用する上記力に抵抗する。これにより、第1の梁の端部に縦方向の割れが生じるのを抑制する効果を有するものである。なお、上記ピン16を設ける本数、位置等は、2つの梁の接合部に作用する断面力等を考慮して任意に定めることができるものであるが、第1の梁1の上面に近い位置又は下面に近い位置に設けるのが望ましい。
上記梁の接合構造による2つの梁の接合は、次のように行うことができる。
まず、接合する第1の梁1及び第2の梁2の端部に加工を行う。第1の梁1には第1の上部切削穴13、第1の下部切削穴14及び第1の縦方向切削孔17を形成し、スクリュー部材のらせん状の張り出し部が嵌め入れられるらせん状の溝を切削する。そして、端面の凹部1a、凹部内から第1の縦方向切削孔17に通じる穴1b及び側面からピンを挿入するピン孔1dを形成する。
第1の縦方向スクリュー部材15は、上面からねじ込むときには第1の上部スクリュー部材11よりも先にねじ込むものとし、上面から全長が第1の上部切削穴13を通過する位置にまでねじ込む。第1の下部スクリュー部材12は、第1の縦方向スクリュー部材15をねじ込む前、又はねじ込んだ後にねじ込むことができる。また、下面から第1の縦方向スクリュー部材15をねじ込むときには、第1の下部スクリュー部材12をねじ込む前にねじ込むものとする。
その後、図4に示すように第1の梁1の端面には、先端が第1の縦方向スクリュー部材11のボルト孔47にねじ込まれるボルトによって梁受け金物34を固定する。また、第1の下部スクリュー部材12の端面に形成されたボルト穴43にねじ込まれるボルト33によって下部連結部材32を第1の梁1の端面の下部に固定する。
一方、第2の梁2は、図5に示すように端部の上部及び下部に切り欠き2a,2bを設けるとともに、2つのスリット2cを形成する。また、側面からピン26を挿入するピン孔2dを形成する。そして、第2の上部切削穴23、第2の下部切削穴24及び第2の縦方向切削穴27を形成し、第2の上部スクリュー部材21、第2の下部スクリュー部材22及び第2の縦方向スクリュー部材25をねじ込む。第2の上部スクリュー部材21には、端面に形成されたボルト穴43にねじ込まれるボルト33によって上部連結部材31を固定する。一方の側面から他方の側面に向けて穿孔されたピン孔2dには、最上部のピン孔のみにピンを挿入しておく。
上部連結部材31が固定された第2の梁2は、図11に示すように梁受け金物34及び下部連結部材32が固定された第1の梁1の上方に支持し、第1の梁1の端面の直上に第2の梁2の端面の位置を合わせて、第2の梁2を下降させる。第1の梁1に固定された梁受け金物34の張出板部62は第2の梁2に形成されたスリット2c内に収容され、第2の梁2の側面から最上部のピン孔2dに挿入されたピン26が張出板部の上部に設けられたピン受け部64に係止される。このピン26によって第2の梁2は第1の梁1と軸線を一致させた状態で仮支持される。その後、第2の梁2の側面から複数のピン26を挿入し、梁受け金物34と第2の梁2を連結するとともに、第2の上部スクリュー部材21に固定された上部連結部材31をボルト33によって第1の上部スクリュー部材11と結合する。また、第1の下部スクリュー部材12に固定された下部連結部材32はボルトによって第2の下部スクリュー部材22に結合して、2つの梁の接合を完了する。
このような梁の接合構造では、第1の梁1にねじ込まれた第1の上部スクリュー部材11から上部連結部材31を介して第2の梁2にねじ込まれた第2の上部スクリュー部材21に、双方の梁の軸線方向の引張力または圧縮力が伝達される。また、同様に第1の梁1にねじ込まれた第1の下部スクリュー部材12から下部連結部材32を介して第2の梁2にねじ込まれた第2の下部スクリュー部材22に、引張力または圧縮力が伝達される。これにより双方の梁間で曲げモーメントが伝達される。そして、第1の梁1にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材15から梁受け金物34を介して第2の梁2にねじ込まれた第2の縦方向スクリュー部材25にせん断力が伝達される。
また、第1の梁1の上面及び下面からねじ込まれた縦方向長ビス18,28及び第1の梁の側面からねじ込まれた横方向長ビス19a,19bによって第1の梁1及び第2の第2の梁の端部に割れが生じるのが抑制される。
図11は、本発明の他の実施形態である梁の接合構造を示す側面図である。
この接合構造では、図2及び図3に示す接合構造で用いられているものと同じ第1の上部スクリュー部材71、第1の下部スクリュー部材72、第2の上部スクリュー部材81、第2の下部スクリュー部材82、上部連結部材91及び下部連結部材92が用いられている。そして、第1の梁3にねじ込まれた第1の上部スクリュー部材71及び第1の下部スクリュー部材72から上部連結部材91及び下部連結部材92を介して第2の梁4にねじ込まれた第2の上部スクリュー部材81及び第2の下部スクリュー部材82に引張力又は圧縮力が伝達されるものとなっている。また、第1の梁3にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材73及び第2の梁4にねじ込まれた第2の縦方向スクリュー部材83も図2及び図3に示す接合構造と同じものが用いられており、梁受け金物93を介してせん断力を第1の梁3と第2の梁4との間で伝達するものとなっている。
一方、この接合構造では、第1の梁3と第2の梁4との双方に、上面と端面との隅角部及び下面と端面との隅角部に切り欠きが設けられている。第1の上部スクリュー部材71、第1の下部スクリュー部材72、第2の上部スクリュー部材81及び第2の下部スクリュー部材82は、いずれも切り欠き内の鉛直面から第1の梁3又は第2の梁4の軸線方向にねじ込まれている。したがって、第1の梁3と第2の梁4とが端面を突き合わせるように接合されたときに、上部連結部材91及び下部連結部材92は双方に設けられた切り欠き内にわたって配置されるものとなっている。
第1の梁3は、端部に上記切り欠きが設けられるのにともない、第1の縦方向切削孔76は、切り欠きの軸線方向の寸法より端面から離れた位置に形成される。この第1の縦方向切削孔76は、第1の上部切削穴74及び第1の下部切削穴75と交叉するものであり、第1の縦方向スクリュー部材73は第1の上部スクリュー部材71又は第1の下部スクリュー部材72に先行してねじ込まれるものとなっている。
また、第2の梁4も同様に第2の縦方向切削孔86は、切り欠きの軸線方向の寸法より端面から離れた位置に形成され、第2の上部切削穴84及び第2の下部切削穴85と交叉する。したがって、第2の縦方向スクリュー部材83は第2の上部スクリュー部材81又は第2の下部スクリュー部材82に先行してねじ込まれるものである。
梁受け金物93は、図2及び図3に示す接合構造と同様に第1の梁3に固定され、第2の梁4に結合されるものである。ただし、第1の縦方向スクリュー部材73及び第2の縦方向スクリュー部材83が端面より離れた位置にねじ込まれているのに対応して、梁受け金物93を固定するボルト94は図2に示す接合構造で用いられるものより長くなっており、梁受け金物93の張出板部の張り出し長も大きくなっている。
また、縦方向長ビス77,87は、図2及び図3に示す接合構造と同様に用いられ、横方向長ビス78,88は第1の梁3のみではなく第2の梁4でも用いられ、梁を構成する木質材の割れを抑制するものとなっている。
このような梁の接合構造でも、接合する双方の梁間で曲げモーメント及びせん断力が伝達されるとともに、双方の梁を構成する木質材の割れが有効に抑制される。
以上に説明した梁の接合構造は本発明の実施の形態であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で部材の寸法、形状、数等を適宜に変更して実施することができるものである。
1:第1の梁, 1a:凹部, 1b:梁受け金物を固定するボルトが挿入される穴, 1d:ピン孔, 2:第2の梁, 2a:上部の切り欠き, 2b:下部の切り欠き, 2c:スリット, 2d:ピン孔,3:第1の梁, 4:第2の梁,
11:第1の上部スクリュー部材, 12:第1の下部スクリュー部材, 13:第1の上部切削穴, 14:第1の下部切削穴, 15:第1の縦方向スクリュー部材, 16:ピン, 17:第1の縦方向切削孔, 18:縦方向長ビス, 19a:第1の横方向長ビス, 19b:第2の横方向長ビス,
21:第2の上部スクリュー部材, 22:第2の下部スクリュー部材, 23:第2の上部切削穴, 24:第2の下部切削穴, 25:第2の縦方向スクリュー部材, 26:ピン, 27:第2の縦方向切削孔, 28:縦方向長ビス,
31:上部連結部材, 32:下部連結部材, 33:ボルト, 34:梁受け金物, 35:ボルト, ,36:連結部材,
41:金属の棒状の部材, 42:らせん状の張り出し部, 43:ボルト穴, 44:溝, 45:金属の棒状の部材, 46:らせん状の張り出し部, 47:ボルト孔, 48:貫通孔, 49:溝,
51,52:連結部材の端板部, 51a,52a:端板部に設けられた貫通孔, 53:連結部材の側板部, 54:端板部, 54a:偏心座金が嵌め入れられる貫通孔, 55:偏心座金, 55a:長孔,
61:基板部, 61a:基板部に設けられた凸部, 61b:ボルトを挿通する孔, 62:張出板部, 63:ピンを挿通する孔, 64:ピン受け部,
71:第1の上部スクリュー部材, 72:第1の下部スクリュー部材, 73:第1の縦方向スクリュー部材, 74:第1の上部切削穴, 75:第1の下部切削穴, 76:,第1の縦方向切削穴 77:縦方向長ビス, 78:横方向長ビス,
81:第2の上部スクリュー部材, 82:第2の下部スクリュー部材, 83:第2の縦方向スクリュー部材, 84:第2の上部切削穴, 85:第2の下部切削穴, 86:,第2の縦方向切削穴, 87:縦方向長ビス, 88:横方向長ビス,
91:上部連結部材, 92:下部連結部材, 93:梁受け金物, 94:ボルト

Claims (6)

  1. 木質材からなる第1の梁の端面と木質材からなる第2の梁の端面とを対向させて接合する梁の接合構造であって、
    前記第1の梁の端面の上部及び下部から該第1の梁の軸線方向に設けられた第1の上部切削穴及び第1の下部切削穴にねじ込まれた第1の上部スクリュー部材及び第1の下部スクリュー部材と、
    前記第2の梁の端面の上部及び下部から該第2の梁の軸線方向に設けられた第2の上部切削穴及び第2の下部切削穴にねじ込まれた第2の上部スクリュー部材及び第2の下部スクリュー部材と、
    前記第1の梁の端部に上下方向に設けられた第1の縦方向切削穴にねじ込まれた第1の縦方向スクリュー部材と、
    第1の梁の端面から前記第1の縦方向スクリュー部材に向かって設けられた穴に挿通され、前記第1の縦方向スクリュー部材の側面に設けられたボルト孔にねじ込まれたボルトによって第1の梁の端面に固定された梁受け部材と、
    前記第1の上部スクリュー部材と前記第2の上部スクリュー部材とを結合する上部連結部材と、
    前記第1の下部スクリュー部材と前記第2の下部スクリュー部材とを結合する下部連結部材と、
    前記梁受け部材と前記第2の梁の端部とを連結する梁受け連結部材と、を有し、
    前記第1の縦方向切削穴は、前記第1の上部切削穴又は第1の下部切削穴の少なくとも一方と交叉して連通するように設けられ、
    前記第1の縦方向スクリュー部材は、第1の梁の上面又は下面から前記第1の縦方向切削穴にねじ込まれ、該第1の縦方向スクリュー部材の全長が交叉する前記第1の上部切削穴又は第1の下部切削穴を通過する位置までねじ込まれていることを特徴とする梁の接合構造。
  2. 前記第1の上部スクリュー部材の上側又は前記第1の下部スクリュー部材の下側には、前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって、前記第1の上部スクリュー部材の上側又は前記第1の下部スクリュー部材の下側を先端が通過する位置まで横方向長ビスがねじ込まれ、
    前記第1の梁の上面又は下面からは、前記第1の上部スクリュー部材又は前記第1の下部スクリュー部材の両側方を先端が上下方向に通過する位置まで縦方向長ビスがねじ込まれ、
    前記第1の上部スクリュー部材又は前記第1の下部スクリュー部材の周囲の三方を囲うように前記横方向長ビス及び前記縦方向長ビスがねじ込まれていることを特徴とする請求項1に記載の梁の接合構造。
  3. 前記第1の縦方向スクリュー部材と前記第1の梁の端面との間に、前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって、前記第1の縦方向スクリュー部材の側方を先端が通過する位置まで第2の横方向長ビスがねじ込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の梁の接合構造。
  4. 前記第1の縦方向スクリュー部材は、側面から軸線と直角方向に貫通孔が形成されており、
    前記第1の梁の一方の側面から他方の側面に向かって少なくとも一ヶ所に形成されたピン孔にピンが挿入され、該ピンが前記第1の縦方向スクリュー部材に形成された前記貫通孔に挿通されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の梁の接合構造。
  5. 前記第2の梁には、前記第1の梁と接合する端面と上面との隅角部及び該端面と下面との隅角部に切り欠きが設けられ、
    前記上部連結部材及び前記下部連結部材は、前記切り欠き内に配置されており、
    該第2の梁の上部の前記切り欠き内から下部に設けられた前記切り欠きに向かって形成された第2の縦方向切削穴に第2の縦方向スクリュー部材がねじ込まれ、
    前記梁受け連結部材は、前記第2の梁の一方の側面から他方の側面に向かって少なくとも一ヶ所に形成されたピン孔に挿入され、前記梁受け部材に形成された孔及び前記第2の縦方向スクリュー部材に設けられた貫通孔に挿通されたピンであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の梁の接合構造。
  6. 前記第1の梁と前記第2の梁とには、互いに接合する端面と上面との隅角部及び該端面と下面との隅角部に切り欠きが設けられ、
    前記第1の上部スクリュー部材及び前記第1の下部スクリュー部材と、前記第2の上部スクリュー部材及び前記第2の下部スクリュー部材とは、前記切り欠き内から前記第1の梁又は前記第2の梁の軸線方向にねじ込まれており、
    前記第1の縦方向スクリュー部材は、前記第1の梁の前記切り欠きが設けられた範囲よりも端面から離れた位置にねじ込まれ、
    前記第2の梁には、該第2の梁の前記切り欠きが設けられた範囲よりも端面から離れた位置に上下方向の第2の縦方向切削穴が形成され、
    前記第2の縦方向切削穴は、前記第2の上部切削穴又は第2の下部切削穴の少なくとも一方と交叉して連通するように設けられ、
    前記第2の縦方向切削穴には、第2の梁の上面又は下面から第2の縦方向スクリュー部材がねじ込まれ、該第2の縦方向スクリュー部材は、その全長が交叉する前記第2の上部切削穴又は第2の下部切削穴を通過する位置までねじ込まれており、
    前記梁受け連結部材は、前記第2の梁の一方の側面から他方の側面に向かって形成されたピン孔に挿入され、前記梁受け部材に形成された孔及び前記第2の縦方向スクリュー部材に設けられた貫通孔に挿通されたピンであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の梁の接合構造。
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