JP7079559B2 - 脱水機 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥を脱水するための脱水機に関するものである。更に詳しくは、汚泥に凝集剤を添加する凝集剤添加部を備えた脱水機に関するものである。
下水処理場等で発生した汚泥を脱水するための装置として、無端軌道で走行するろ布ベルトの上面で汚泥を重力ろ過するろ過部を備えた濃縮装置が知られている。また、汚泥の濃縮効率を高めるために、ろ布ベルト上に投入された汚泥に対して無機凝集剤を添加する構成も知られている。
例えば、特許文献1に記載の濃縮装置では、ろ布ベルトの両端部近傍にそれぞれ添加ノズルを設け、搬送される汚泥に対して無機凝集剤を添加する構成が記載されている。更に、この濃縮装置には、汚泥の搬送方向と直行する方向に延びるスクリューが設置されており、ろ布ベルトの中央部に汚泥を移送する。そして、ろ布ベルトの両端部近傍に添加された無機凝集剤は、このスクリューにより、汚泥と共にろ布ベルトの中央部に向かって押し込まれながら移動し、汚泥と混練される。
特開2014-136201号公報
特許文献1に記載された濃縮装置では、ろ布ベルトの両端近傍から添加された凝集剤は、スクリューにより汚泥中に均等に分配される。しかし、スクリュー等の移動機構を設けると、装置が複雑化することや、スクリューの動力に多大な電力が必要である等の問題がある。
そこで、本発明では、簡易的に凝集剤を分配し、濃縮部に投入された汚泥の広範囲にわたって凝集剤を添加することを目的とする。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、越流堰を備えた凝集剤添加部を用いることにより、簡易的に凝集剤を分配することができ、濃縮部に投入された汚泥の広範囲にわたって凝集剤を添加できることを見出して本発明を完成した。
具体的には、以下の脱水機である。
上記課題を解決するための本願発明の脱水機は、汚泥を濃縮する濃縮部と、前記濃縮部に前記汚泥を投入する投入部と、前記投入部の後段に設置され、凝集剤を含む薬液を添加する凝集剤添加部と、を備え、前記凝集剤添加部は、前記薬液を分配する越流堰を備えたことを特徴とする。
この脱水機によれば、凝集剤を含む薬液が越流堰を越流することにより、凝集剤を越流堰の幅方向に均等に分配することができ、分配された凝集剤の薬液は、汚泥の広範囲にわたって添加することができる。
また、本発明の越流堰を備えた凝集剤添加部は、越流堰の上流側に薬液のプールが形成されるため、薬液の添加量が少量であっても凝集剤添加部の内部で薬液が乾燥するという恐れがなく、安定的に凝集剤を分配することができるという効果がある。
更に本願発明は、越流堰には、複数の越流部が形成されているという特徴を有する。
汚泥に添加する薬液の量が少量である場合には、幅長の大きい越流部では、幅長あたりの薬液の越流量が極めて小さくなるため、越流部の範囲における均等分配が困難となる恐れがある。
上記特徴によれば、複数の越流部を形成して各越流部の幅長を小さくすることにより、越流部の幅長あたりの越流量を高め、越流部における均等分配を確実に実現することができる。
更に本願発明は、越流堰の下流側の表面に、越流部から越流した薬液が流下するための水路が形成されているという特徴を有する。
越流部から越流した薬液は、越流堰の表面を流下する際に、越流堰の表面との濡れによって表面上を拡散するため、越流堰の表面上を均等に流下しない恐れがある。
上記特徴によれば、越流堰の下流側の表面に形成された水路により越流堰の表面上における薬液の拡散が制限されるため、越流部から越流した薬液は、越流堰の下流側の表面上を均等に流下することができる。
更に本願発明は、越流堰の底部に、越流部から越流した薬液を垂れ落とすための凸部が形成されているという特徴を有する。
越流部から越流した薬液は、越流堰の底部から垂れ落ちる際に、越流堰の幅方向へ拡散して、越流堰の底部から均等に滴下されない恐れがある。
上記特徴によれば、越流堰の底部に設けられた凸部から薬液が垂れ落ちるため、越流堰の幅方向への拡散が制限され、越流堰の底部において薬液を均等に滴下することができる。
更に本願発明は、濃縮部が、濾材の上面で汚泥を搬送しながら重力濾過するベルト濃縮部であり、凝集剤添加部が、汚泥の搬送方向に移動可能であるという特徴を有する。
濾材の上面で汚泥を搬送しながら重力濾過するベルト濃縮部では、搬送中に濾過が進行するため、搬送方向下流に向かって汚泥中の水分量が徐々に減少している。
一方、汚泥の上部から添加された凝集剤は、汚泥の濾過中に水分と共に下方へ流れ、汚泥中に浸透する。よって、凝集剤を添加する際に、汚泥中の水分量が多すぎると、凝集剤が濾液と共に汚泥から流れ出てしまい、また、汚泥中の水分が少なすぎると、凝集剤が汚泥中に浸透しにくいという問題が生じる。そのため、ベルト濃縮部で搬送される汚泥に凝集剤を添加するタイミングは、濾過の効率に大きな影響を与える。
上記特徴によれば、凝集剤添加部を汚泥の搬送方向に移動可能とすることができるため、最適な条件となるように凝集剤を添加するタイミングを変更することができる。
更に本願発明は、凝集剤添加部の後段に、汚泥を混練するための棒体を備えているという特徴を有する。
この特徴によれば、凝集剤が添加された汚泥が棒体で混練されるため、凝集剤の効果をより高めることができる。
更に本願発明は、凝集剤は、無機凝集剤であるという特徴を有する。
無機凝集剤は、汚泥と完全混合しなくても一定の凝集効果を示すことから、ベルト濃縮部等の濾材の上から汚泥に添加することができる。そのため、この特徴によれば、濾材上の汚泥の広い範囲に分配して滴下することができるという本発明の効果がより発揮される。
本願発明によると、越流堰を備えた簡易的な凝集剤添加部を用いて、濃縮部に投入された汚泥の広範囲にわたって凝集剤を添加することができる。
本発明の第1の実施態様の脱水機の構造を示す概略説明図である(側面図)。 本発明の第1の実施態様の脱水機の構造を示す概略説明図である(平面図)。 本発明の第1の実施態様の凝集剤添加部を構成する各部品の構造を示す概略説明図である。(図3A)本発明の第1の実施態様の越流堰の構造を示す正面図である。(図3B)本発明の第1の実施態様の凝集剤受槽と凝集剤供給管の構造を示す正面図である。(図3C)本発明の第1の実施態様の越流堰、凝集剤受槽、凝集剤供給管を組み立てた際の構造を示す側面図である。 本発明の越流堰に形成された越流部の形状の例を示す概略説明図である。 本発明の越流堰の下流側の表面に形成された水路の形状の例を示す概略説明図である。 本発明の越流堰の底部に形成された凸部の形状の例を示す概略説明図である。
本願発明の脱水機は、汚泥を濃縮する濃縮部と、濃縮部に汚泥を投入する投入部と、凝集剤を含む薬液を添加する凝集剤添加部を備えた脱水機であり、凝集剤添加部が、投入部の後段に設置されている。また、凝集剤添加部には、越流堰を備えており、薬液が越流堰を越流することにより越流堰の幅方向に分配され、濃縮部に投入された汚泥の広範囲に凝集剤を添加することができる。
本願発明の汚泥は、液体中に粒子状の固体が分散した分散液又は泥状物であればどのようなものでもよい。例えば、下水処理場や排水処理場等で発生する汚泥、製紙工場の製紙スラッジ、食品工場やメッキ工場等の工場廃水、顔料廃水等が挙げられる。また、凝集剤を用いる濃縮処理であれば、食品や医薬品の精製等に利用してもよい。
本願発明の濃縮部は、汚泥中に含まれる粒子状の固体と液体を分離して、固体を濃縮する構成であれば、どのような分離手段を用いてもよい。例えば、濾材を用いた濾過分離や、重力沈降を用いた沈降分離、遠心力を用いた遠心分離等が挙げられる。
通常、濾過分離では、濃縮部である濾材に投入された汚泥は、すぐに水分量が低下するため、汚泥の投入後に凝集剤を添加しても凝集剤が汚泥中に拡散しにくい。そのため、汚泥の広範囲にわたって凝集剤を添加することができるという本願発明の効果がより発揮される。
また、濾材の上面で汚泥を搬送しながら重力濾過するベルト濃縮部では、濾材上に汚泥を投入後、濾材上の汚泥を強く撹拌することが困難である。そのため、ベルト濃縮部では、ベルト濃縮部の幅方向全体にわたって均等に凝集剤を添加することが求められる。本願発明の凝集剤添加部は、ベルト濃縮部の幅方向全体にわたって凝集剤を添加することができるため、ベルト濃縮部を備えた脱水機において特に有用である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る脱水機の実施態様を詳細に説明する。なお、以下の実施態様では、脱水機としてベルト濾過装置の例を示すが、これに限定されるものではない。
[第1実施態様]
図1、2は、本発明の第1の実施態様の脱水機1の構造を示す概略説明図である。
第1の実施態様の脱水機1は、複数の支持ローラ3に支持されたベルト状の濾材2、濾材2の上面に汚泥Sを投入する投入部4、投入部4の後段に設置され、凝集剤Gを添加する凝集剤添加部5、凝集剤添加部5の後段に設置され、凝集剤Gが添加された汚泥Sを混練する棒体6を備えている。
以下に各構成について詳細に説明する。
〔ベルト状の濾材〕
ベルト状の濾材2は、ベルト状の濾材が複数の支持ローラ3に支持されている。支持ローラは回転可能であり、濾材2が走行するように構成されている。汚泥Sは、濾材2の上に供給されると、濾材2が走行している間に濾液が落下し、濃縮された固体が残渣として濾材2上に残り移送される。
ベルト状の濾材は、略水平方向に走行するベルト状の濾過装置であればよく、例えば、ベルト状の濾布のほか、複数のパンチングプレートの無端コンベアや、複数のワイヤ又は金属プレートが隙間を空けて形成された無端コンベア等としてもよい。ベルト状の濾布は、軽量で取り扱いやすく、また、もう一つの無端ベルトと協働してベルトプレス脱水機等にも利用できる。
また、濾布の材質は、特に限定されないが、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、綿、ステンレス等の金属メッシュが挙げられる。
〔投入部〕
投入部4は、濾材2の搬送方向前方に向けて開口するコ字状の汚泥受槽4bと、汚泥受槽4b内に汚泥Sを供給する汚泥供給管4aにより構成される。汚泥受槽4bは、搬送方向に向かって上昇するように傾斜した濾材2の上に設置され、汚泥Sが溜まるプール部を形成する。
なお、投入部4の構成は、濾材2の上に汚泥Sが供給されれば、どのような構成でもよいが、濾材2の幅方向に均等に投入するという観点から、プール部を形成する投入部が好ましい。
〔凝集剤添加部〕
凝集剤添加部は、投入部4の後段の上部に設置されており、濾材2に投入された汚泥Sに凝集剤Gの薬液を滴下するための構成である。更に、本発明の凝集剤添加部5は、凝集剤Gの薬液を広範囲に分配するための越流堰7を備えている。
図3には、第1の実施態様の凝集剤添加部5の詳細な構造について図示している。図3に示すように、凝集剤添加部5は、前面が開口した矩形容器からなる凝集剤受槽8、板状の越流堰7、凝集剤受槽8内に凝集剤Gを供給する凝集剤供給管9により構成されている。
図3Cに図示されるように、凝集剤受槽8には、前面開口部の下方部を閉塞するように越流堰7が固定され、内部に一定量の凝集剤Gの薬液を溜めることができる容器を構成する。なお、固定手段としては、例えば、ボルト等の固定部材を用いればよい。
また、凝集剤供給管9は、凝集剤受槽8の天板を貫通するように設置されており、凝集剤受槽8と越流堰7により形成された容器内に凝集剤Gの薬液を供給する。
凝集剤供給管9より供給された薬液は、凝集剤受槽8の内部に溜められ、薬液の水位が越流堰7の高さを超えると、越流堰7を越流して凝集剤添加部5から垂れ落ちる。このように、薬液は、越流堰7の幅方向に広く分配されるため、汚泥Sの広範囲にわたって凝集剤Gを添加することができる。また、凝集剤受槽8の内部に一定量の薬液が溜められるため、薬液の添加量が少量であっても内部で乾燥するということもない。
なお、越流堰7と凝集剤受槽8は別体として構成されているが、上記の凝集剤添加部5の作用を鑑みれば、越流堰7と凝集剤受槽8は、一体型であってもよい。別体とすれば、越流堰7の越流部7aの位置や形状を変更する際に、越流堰7のみを取り換えることにより変更することが可能である。なお、越流部7aの詳細については、後述する。
また、越流堰7と凝集剤受槽8の形状は、内部に一定量の薬液を溜めることができればどのような形状でもよい。第1の実施態様のように、矩形容器のほか、円筒容器等であってもよい。
更には、第1の実施態様のように凝集剤受槽8の前面のみに越流堰7を固定する構成に限定されず、凝集剤受槽8の全周囲に越流堰7を設けてもよい。
図2に示すように、第1の実施態様の凝集剤添加部5は、汚泥受槽4bの開口と同等の幅長を有し、ベルト状の濾材2の進行方向と垂直方向に向けて配置されている。これにより、汚泥受槽4bの開口から搬送される汚泥Sの幅の全体にわたって設置されている。
凝集剤添加部5の幅長、配置等は、特に限定されないが、汚泥S全体に凝集剤Gの薬液を滴下するために、汚泥Sの全幅にわたって設置することが好ましい。
更に、ベルト状の濾材2の進行方向と垂直方向に向けて配置することが好ましい。汚泥Sの全幅にわたって設置する際に、凝集剤添加部5を濾材2の進行方向と垂直方向に配置することにより、凝集剤添加部5の幅長を最小にすることができる。そのため、凝集剤添加部5内に溜められる薬剤の量が低減され、凝集剤Gの使用量を減らすことができる。
また、図1に図示するように、凝集剤添加部5は、汚泥の搬送方向に移動可能に設置されている。凝集剤添加部5を汚泥の搬送方向に移動可能に設置する手段としては、例えば、モーター等の可動装置により移動可能な構成とすればよい。この他、凝集剤添加部5を設置するための設置部を汚泥の搬送方向に複数用意し、設置部を選択することにより移動可能な構成としてもよい。これにより、汚泥Sの搬送方向に対して凝集剤Gを添加する位置を調整することができる。
モーター等の可動装置を利用する場合には、連続的に移動させることができるため、凝集剤添加部5の設置位置を微調整することができる。また、移動が簡単に行えるため、設置位置の条件設定を簡便に行うことできる。
一方、複数の設置部を用意した場合には、モーター等を使用しないため、簡素な構成とすることができる。また、動力を必要としないため、消費電力を低減することができる。
〔越流堰〕
図3Aには、第1の実施態様の越流堰7の構造を示す正面図が図示されている。図3Aに示すように、越流堰7には、越流堰7の上端に形成された三角形状の切り欠き部からなる越流部7a、越流部7aから垂下するように形成された水路7b、水路7bの位置において底部から突設された三角形状の凸部7cが形成されている。
越流部7aとは、越流堰7において薬液が越流する部分を示している。越流部7aは、略水平の上端面を有する板状部材のように、1つの越流部で構成しても、第1の実施態様のように、越流堰7の上端に複数の切り欠き部を形成して、複数の越流部で構成してもよい。但し、薬液の添加量が少ない場合には、略水平の上端面を有する板状部材では、越流部7aの幅長あたりの越流量が極めて小さくなるため、越流部7aの範囲内において均等分配することができない恐れがある。そのため、複数の越流部を設けて、越流部7aの幅長あたりの越流量を大きくすることが好ましい。
なお、複数に分割された越流部7aの形状は、特に限定されず、第1の実施態様の越流部7aのように三角形状の他、例えば、図4に示すように、矩形状、円弧状等であってもよい。第1の実施態様のように、下に角部を設けた三角形状の越流部7aは、越流部7aの幅長を最小とすることができるため、薬液を均等分配するという効果に特に優れている。
また、図4A、図4Bに示すように、越流堰7の上端に設けられた複数の切り欠き部や、図4C、図4Dに示すように、越流堰7に設けられた複数の越流孔により形成してもよい。加工が容易であるという観点から、複数の越流部7aは、複数の切り欠き部により形成することが好ましい。
なお、第1の実施態様の越流堰7は、板状の部材により形成されているが、幅方向に広く分配できるものであれば、どのような形状でもよく、例えば、角柱、円柱のような構造物を横倒して凝集剤受槽8の前面開口部に固定してもよい。
但し、越流堰7の厚みが大きくなると越流部7a上で薬液が乾燥する恐れがあるため、板状の部材を用いることが好ましい。
越流部7aにおいて水平面の厚みは、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることが更に好ましい。越流部7aの水平面の厚みが大きくなると、薬液の表面張力が働くため円滑な越流が行われず、ひいては均等分配を阻害する恐れがある。
越流部7aの水平面の厚みを調整する手段としては、越流堰7自体の厚みを調整する手段や、越流部7aの厚み方向に傾斜面を形成する手段等が挙げられる。越流堰7の強度を勘案すれば、越流部7aの厚み方向に傾斜面を形成することが好ましい。
特に好ましい構成としては、越流部7aの厚み方向に傾斜面を形成して、越流部7aをエッジ状とする構成である。これにより、越流部7aの水平面の厚みが最小となり、円滑な越流を実現することができる。
水路7bとは、越流堰7の下流側の表面に形成された薬液が流下するための構成である。越流部7aから越流した薬液は、越流堰7の下流側の表面を流下する際に、越流堰7の表面との濡れによって表面上を拡散するため、越流堰7の表面上を均等に流下しない恐れがある。水路7bは、越流堰7の下流側の表面に形成された溝等により構成されており、薬液の拡散を防止することができる。
水路7bは、薬液が拡散しないように越流堰7の底部まで薬液を案内できれば、どのような構成でもよい。具体例としては、例えば、図5A、図5Bに示すように、越流堰7の表面に形成された凹部や、図5Cに示すように、越流堰7の表面に突設した2本の水路壁や、図5Dに示すように、越流堰7の表面に被覆した撥水性膜10により形成すればよい。
水路7bの方向は、特に限定されず、図3Aに示すように越流部7aから垂直方向に形成しても、傾斜して形成してもよい。より確実に流路7b内を流下させるという観点から、垂直方向に形成することが好ましい。
凸部7cとは、越流堰7の底部に設けられ、越流部から越流した薬液を垂れ落とすための構成である。越流部7aから越流した薬液は、越流堰7の底部から垂れ落ちる際に、越流堰7の幅方向へと拡散するため、越流堰7の底部において薬液が均等に滴下されない恐れがある。
越流堰7の底部に形成された凸部7cに薬液が流下すると、越流堰7の幅方向への拡散が凸部7cの下端の幅の長さに制限されるため、越流堰7の底部において薬液をより均等に滴下することができる。
凸部7cの形状は、特に限定されず、例えば、図6に示すように、三角形状、矩形状、円弧状等でもよい。凸部7cの下端の幅が狭いほど拡散を制限することができるため、図3Aに示すような三角形状であることが好ましい。
また、越流堰7の下流側表面及び底部をすべて撥水性材料で形成してもよい。この構成によれば、越流部7aを越流した薬液は、越流堰7の下流側表面及び底部との濡れによる拡散がないため、水滴となって素早く垂直に流下することができる。そのため、水路7b、凸部7cを形成しなくてもよい。
越流堰7の下流側表面及び底部をすべて撥水性材料とするには、越流堰7の下流側表面及び底部に撥水性膜を被覆しても、越流堰7を撥水性材料で形成してもよい。
ここで、撥水性材料とは、水との接触角が90°以上の材料であり、好ましくは、110°以上、更に好ましくは、150°以上である。例えば、フッ素樹脂や油脂等の疎水性材料を用いればよい。また、表面に微細突起を形成して撥水性を付与してもよい。
〔凝集剤〕
本発明の凝集剤Gは、汚泥中の粒子を凝集する作用を有するものであれば、どのような物質でもよい。例えば、カチオン系、ノニオン系、アニオン系、両生系の凝集剤が挙げられ、処理条件に応じて適宜選択される。凝集剤は、単独で使用しても、二種以上を併用して使用してもよい。二種以上用いる場合には、混合して使用しても、複数の凝集剤添加部5を併設して、異なる凝集剤を順に作用させて使用してもよい。
カチオン系凝集剤としては、例えば、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、ポリシリカ鉄、ポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤、ポリアミノアルキルメタクリレート、ポリエチレンイミン、ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム、キトサン、尿素-ホルマリン樹脂等の高分子凝集剤が挙げられる。
ノニオン系凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
アニオン系凝集剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分解物、部分スルホメチル化ポリアクリルアミド、ポリ(2-アクリルアミド)-2-メチルプロパン硫酸塩等が挙げられる。
両性系凝集剤としては、例えば、アクリルアミドとアミノアルキルメタクリレートとアクリル酸ナトリウムの共重合体等が挙げられる。
濾材2の上面で前記汚泥を搬送しながら重力濾過するベルト濃縮部に適用する場合には、無機凝集剤を使用することが好ましい。無機凝集剤は、汚泥と混合しなくても一定の凝集効果を示すことから、ベルト濃縮部等の濾材2の上から汚泥に添加することができる。そのため、濾材上の汚泥の広範囲に凝集剤を滴下することができるという本発明の効果がより発揮される。
凝集剤Gは、溶媒に溶解又は分散させて薬液として使用される。溶媒としては、水やエタノール等の親水性溶媒を使用することができる。
〔棒体〕
棒体6は、凝集剤添加部5の後段に立設された棒状の部材であり、凝集剤Gが添加された汚泥Sを混練するための構成である。棒体6の本数は、特に限定されないが、混練性を勘案すると、汚泥Sの幅方向又は搬送方向に複数設置することが好ましい。
棒体6の形状は、汚泥Sが混練されればどのような形状でもよい。例えば、円柱状、角柱状、平板状等が挙げられる。また、棒体6の底部には、湾曲部又は屈曲部を設けてもよい。
棒体6を設けることにより、凝集剤添加部5から滴下した凝集剤Gは、汚泥Sと共に混練されるため、汚泥Sの内部まで均等に分散することができる。
本発明の脱水機は、汚泥の脱水処理に好適に利用することができる。例えば、下水処理場や排水処理場等の水処理場、食品工場、メッキ工場、製紙工場、浚渫作業現場、建設作業現場等で発生する種々の汚泥の脱水処理に利用することができる。
また、凝集剤を利用して固体と液体を分離する脱水処理であれば、どのような処理に利用してもよく、例えば、食品や医薬品の精製等に利用することもできる。
本発明の脱水機に使用される凝集剤添加部は、凝集剤を添加するための凝集剤添加装置として単独で利用することもできる。
1 脱水機、2 濾材、3 支持ローラ、4 投入部、4a 汚泥供給管、4b 汚泥受槽、5 凝集剤添加部、6 棒体、7 越流堰、7a 越流部、7b 水路、7c 凸部、8 凝集剤受槽、9 凝集剤供給管、10 撥水性膜、S 汚泥、G 凝集剤

Claims (5)

  1. 汚泥を濃縮する濃縮部と、
    前記濃縮部に前記汚泥を投入する投入部と、
    前記投入部の後段に設置され、凝集剤を含む薬液を添加する凝集剤添加部と、を備えた脱水機において、
    前記凝集剤添加部は、前記薬液を分配する越流堰を備え、
    前記越流堰は、複数の越流部が形成され、
    前記越流堰の底部に、前記越流部から越流した前記薬液を垂れ落とすための凸部が形成され
    前記凸部は、越流堰の幅方向に複数形成されていることを特徴とする脱水機。
  2. 前記濃縮部は、濾材の上面で前記汚泥を搬送しながら重力濾過するベルト濃縮部であり、
    前記凝集剤添加部は、汚泥の搬送方向に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の脱水機。
  3. 前記凝集剤添加部の後段に、前記汚泥を混練するための棒体を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱水機。
  4. 前記凝集剤は、無機凝集剤であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の脱水機。
  5. 前記越流堰の表面に、前記越流部から越流した前記薬液が流下するための水路が、越流堰の幅方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の脱水機。
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