JP7078930B2 - 絶縁型雷保護システム - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 電気学会研究会資料1頁~5頁「高耐圧ケーブル引下げ導線による建物内誘導磁界低減効果」及び7頁~11頁「高耐圧ケーブル引下げ導線による建物内誘導磁界低減効果(2)~ケーブル接続方法の検討~」(一般社団法人電気学会、2018年1月18日発行)に記載。 平成30年3月14日(水)~16日(金)の平成30年電気学会全国大会の講演論文集の112頁~113頁「高耐圧ケーブル引下げ導線による建物内誘導磁界低減効果」及び114頁~115頁「高耐圧ケーブル引下げ導線による建物内誘導磁界低減効果(2)~ケーブル接続方法の検討~」に記載の内容を文書で公開するとともにCD-ROM(発行日:平成30年3月5日)にて公開。
本発明は、建物構造体と絶縁した引下げ導線として高耐圧ケーブルを使用した絶縁型雷保護システムに関する。
近年の高度電子化社会では、データセンター、大規模なシミュレーション施設、手術室などを備える病院、研究施設などでは極めて静的な電磁環境が望まれている。このような建物に落雷すると、雷電流の影響によって建物内の電気・電子機器に過電圧が誘導され、機器の故障あるいは誤動作の原因となる。
建物に設けられる雷保護システムは、受雷部(避雷針、棟上げ導体)から接地極までに至る引下げ導線として建物構造体(建物等の鉄骨や鉄筋)を利用したもの、引下げ導線として建物構造体と絶縁したケーブルを利用したもの(絶縁型雷保護システム)がある。
絶縁型雷保護システムの引下げ導線として用いられるケーブルには、シース導体の無いケーブルと、シース導体を有するケーブルとがある。前者は、裸電線又は、心線と絶縁材とで構成される比較的単純な構造の被覆電線である。ここでは総称して電線と称する。後者は、心線に加えて雷電流の外部への影響を遮蔽する目的のシース導体を有する構造をしており、ここでは高耐圧ケーブルと称する。
高耐圧ケーブルを用いた絶縁型雷保護システムとして、建屋の屋上に避雷針を建屋に対して絶縁して敷設し、避雷針から接地極までの間は、単数又は複数のシールド付電力ケーブル又は電力用高周波同軸ケーブルから成る避雷ケーブルを接続し、予め建屋の内部に通した金属管路内に避雷ケーブルを通して建屋の上から下に引下げ、避雷針に雷が誘導された際、避雷ケーブルに流れる雷電流と逆向きの誘導電流が金属管路に流れることにより、雷撃電流による避雷ケーブルの外部磁場の発生を抑制させ、落雷時に特定パスを通して雷電流を地中に流すとともに建屋内部に誘導雷による電磁場を発生させないようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-28920号公報
しかし、特許文献1のものでは、建物内への誘導磁場の発生を抑制できるが、金属管路内にシールド付電力ケーブルなどを収容する構成であるので構造が複雑となる。また、金属管路とシールド付電力ケーブルとの間の絶縁耐力を確保する必要がある。すなわち、シールド付電力ケーブルに雷過電圧が加わると、金属管路の内面とシールド付電力ケーブルのシールド層との間に雷過電圧が加わるので、その間の絶縁耐力の確保が必要となる。
絶縁型雷保護システムの引下げ導線であるケーブルに加わる雷過電圧は、電線の場合は電線と建物構造体との間であり、高耐圧ケーブルの場合には、心線とシース導体との間及びシース導体と建物構造体との間である。従って、電線の場合は電線と建物構造体との間の電圧(電線・建物構造体間電圧)の抑制が重要となり、高耐圧ケーブルの場合は心線とシース導体との間の電圧(心線・シース導体間電圧)Vcsの抑制、シース導体と建物構造体との間の電圧(シース導体・建物構造体間電圧)Vseの抑制が重要となる。電線の場合の電線・建物構造体間電圧は、高耐圧ケーブルの場合のシース導体・建物構造体間電圧に相当するので、以下の説明では、電線・建物構造体間電圧をシース導体・建物構造体間電圧Vseに読み替えて説明する。なお、高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsの評価方法について、本出願人は、特願2016-246403により特許出願している。
ここで、絶縁型雷保護システムの課題は、建物内に生じる磁界(ピーク値及び振動)の抑制を図ること、及びケーブルの雷過電圧の抑制を図ることの2点である。そこで、所定の建物モデルを用意し、受雷部に所定の雷電流を印加して建物内に生じる磁界のピーク値及び振動を解析するとともに、ケーブルに印加される電圧を解析し、従来の雷保護システムの評価をした。
建物内に生じる磁界の振動・変動は建物内の電気・電子機器へ誘導電圧を生じさせる。この誘導電圧が電気・電子機器の耐量を超えれば、その機器は故障あるいは誤動作する。そのため、落雷時においても建物内の電気・電子機器を安定的に動作させるためには、磁界の振動を抑制させることが重要である。
図8は評価対象とした従来の雷保護システムの概略構成図であり、図8(a)は受雷部11から接地極までに至る引下げ導線として建物構造体12を利用したもの、図8(b)は絶縁型雷保護システムの引下げ導線として電線13を用い地上側で建物構造体12と接続し接地したもの、図8(c)は絶縁型雷保護システムの引下げ導線として高耐圧ケーブル14を用い地上側で高耐圧ケーブル14の心線-シース導体-建物構造体を短絡して接地し、屋上側(受雷部側)でシース導体-建物構造体を開放したもの{高耐圧ケーブル(シース開放)}、図8(d)は絶縁型雷保護システムの引下げ導線として高耐圧ケーブル14を用い地上側で高耐圧ケーブル14の心線-シース導体-建物構造体を短絡して接地し、屋上側(受雷部側)でシース導体と建物構造体とを短絡したもの{高耐圧ケーブル(シース短絡)}を示している。なお、高耐圧ケーブルは本出願人の特許出願(特願2016-246403)により評価したものを採用した。
図9は、雷保護システムを有した建物モデルの解析箇所の説明図であり、図9(a)は立体的に示した建物の磁界及び電圧の解析箇所の説明図、図9(b)は建物の磁界の解析箇所の説明図、図9(c)は平面的に示した建物の磁界及び電圧の解析箇所の説明図である。図9では、建物は4階であり、建物構造体12の上部の受雷部11から高耐圧ケーブル14(又は電線13)が設けられている場合(絶縁型雷保護システムの場合)を示している。図9(a)において、黒丸のU11~U42は磁界の解析箇所である。U11、U12は建物1階フロアの2箇所、U21、U22は建物2階フロアの2箇所、U31、U32は建物3階フロアの2箇所、U41、U42は建物4階フロアの2箇所を示している。図9(b)において、磁界の解析箇所Ui1、i2(i:1~4)は、4階の建物の各階フロア(i:1~4)を4分割した直方体のうち対角線上の位置にある2つの直方体Si1、Si2の中心位置である。
図9(a)、図9(c)において、矢印のE11~E14、W21~W44、WS1~WS4は引下げ導線{高耐圧ケーブル14(又は電線13)}に加わる雷電圧の解析箇所である。図9(a)のI11は高耐圧ケーブル14又は電線13を流れる電流の解析箇所である。矢印のE11~E14は建物1階の4隅、W21~W24は建物2階の4隅、W31~34は建物3階の4隅、W41~W44は建物4階の4隅、WS1~WS4は建物4階の4隅の天井部(input part)である。
図10は、図8に示した従来の雷保護システム(a)~(d)における磁界のピーク値の解析結果のグラフである。図10から分かるように、どの階でも建物構造体12を引下げ導線とした雷保護システム(a)の磁界のピーク値が大きい。また、高耐圧ケーブル(シース短絡)の雷保護システム(d)も建物4階フロアの磁界解析箇所U42以外では磁界のピーク値が大きい。一方、引下げ導線として電線13を用い地上側で建物構造体12と接続し接地した雷保護システム(b)、高耐圧ケーブル(シース開放)の雷保護システム(c)の磁界のピーク値は、雷保護システム(a)、(d)より小さい。
図11は、図8に示した雷保護システム(a)~(d)の磁界波形のグラフであり、図11(a)は引下げ導線が建物構造体である雷保護システム(a)の磁界波形のグラフ、図11(b)は引下げ導線が電線である雷保護システム(b)の磁界波形のグラフ、図11(c)は高耐圧ケーブル(シース開放)の雷保護システム(c)の磁界波形のグラフ、図11(d)は高耐圧ケーブル(シース短絡)の雷保護システム(d)の磁界波形のグラフである。これらの波形は、図9の建物モデルでの磁界の解析箇所U11における磁界である。雷保護システム(a)の磁界に対して、雷保護システム(b)、(c)の磁界は、磁界のピーク値を抑制できているが、磁界の振動が継続している。雷保護システム(d)では、振動を抑制できているが、ピーク値は雷保護システム(b)(c)には及ばない。
次に、図12は図8に示した従来の雷保護システム(c)、(d)における高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsの解析結果のグラフである。図12から分かるように、高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsは、雷保護システム(c)、(d)のいずれの場合も、建物の階庄が上階になるほど高くなる傾向にある。建物4階の4隅の天井部(input part)の雷電圧の解析箇所WS1において、高耐圧ケーブル(シース短絡)の雷保護システム(d)の高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsが最大となっているが100[kV]は越えていない。従って、心線・シース導体間電圧Vcsは問題はない。
図13は、図8に示した従来の雷保護システム(b)、(c)、(d)における電線又は高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseの解析結果のグラフである。なお、雷保護システム(b)の引下げ導線は電線であるので、前述したように、図8中の雷保護システム(b)のグラフにおけるシース導体・建物構造体間電圧Vseは電線・建物構造体間電圧を示している。
図13から分かるように、高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseは、雷保護システム(b)、(c)の場合は、建物の階庄が上階になるほど高くなる傾向にあるが、高耐圧ケーブル(シース短絡)の雷保護システム(d)の場合は、いずれの階庄においても極めて小さい。建物4階の4隅の天井部(input part)の雷電圧の解析箇所WS1において、引下げ導線として電線13を用い地上側で建物構造体12と接続し接地した雷保護システム(b)のシース導体・建物構造体間電圧(電線・建物構造体間電圧)Vseが最大となっているが500[kV]程度である。
表1に図8に示した従来の雷保護システム(a)~(d)の評価結果を示す。表1では、雷保護システム(a)~(d)について、建物内に生じる磁界(ピーク値及び振動)、引下げ導線であるケーブルに印加される雷過電圧、評価・コメントを記載している。表1中の○印は評価結果が「良」、×印は評価結果が「不可」、△印は「良」と「不可」との中間の評価、-印は評価対象外を示している。
Figure 0007078930000001
雷保護システム(a)は、図10及び図11(a)から分かるように、建物内に生じる磁界のピーク値が大きいので「不可」である。雷保護システム(b)は、図10及び図11(b)から分かるように、建物内に生じる磁界のピーク値は小さいが図11(b)から分かるように磁界は振動している。また、図13から分かるように、建物の階庄が上階になるほどシース導体・建物構造体間電圧Vseが大きくなる。従って、評価として、磁界の振動の影響と雷過電圧が大きいことが課題として残る。
建物内の電気・電子機器への誘導電圧は、磁界の振動・変動により生じる。その大きさは、磁界の変動の竣度(単位時間当たりの変動の大きさ)に比例する。そのため、磁界が継続的に変動すればその間、電気・電子機器には誘導電圧が生じる。さらに、磁界が振動すれば、磁界の増減に応じて誘導電圧の極性が反転することから、電気・電子機器はより過酷な状況に置かれることになる。
雷保護システム(c)は、雷保護システム(b)の場合と同様に、図10及び図11(c)から分かるように、建物内に生じる磁界のピーク値は小さいが、図11(c)から分かるように磁界は振動している。また、図13から分かるように、建物の階庄が上階になるほどシース導体・建物構造体間電圧Vseが大きくなる。一般に、シース導体は高耐圧ケーブルの保護を目的としていることから高い耐電圧は有しないので、シース導体・建物構造体間電圧Vseを小さくするには、高耐圧ケーブルと建物構造体との間の離隔距離を大きくする必要がある。従って、評価として、磁界の振動の影響が懸念され雷過電圧が大きいことが課題である。
雷保護システム(d)は、図13から分かるように、シース導体・建物構造体間電圧Vseは小さいが、図10及び図11(d)から分かるように、建物内に生じる磁界のピーク値の抑制効果は低下する。従って、評価として、「不可」である。
このように建物内に生じる磁界を抑制するために高耐圧ケーブルを用いて絶縁型雷保護システムを構築させる要望はあっても、建物内に生じる磁界が振動してしまい、建物に静的な電磁環境を提供することができない。また、それと同時に落雷時に高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseを抑制することも求められる。すなわち、高耐圧ケーブルを用いた絶縁型雷保護システムの場合、建物内に生じる磁界(ピーク値及び振動)の抑制と高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseの抑制とは相反する関係にある。
本発明の目的は、落雷時に建物内部に生じる磁界のピーク値及び振動を抑制でき、高耐圧ケーブルのシース導体と建物構造体との間の電圧を低減できる絶縁型雷保護システムを提供することである。
請求項1の発明に係る絶縁型雷保護システムは、建物構造体と絶縁した引下げ導線として高耐圧ケーブルを使用した絶縁型雷保護システムにおいて、前記建物構造体の屋上側における前記高耐圧ケーブルのシース導体と前記建物構造体との間を屋上側抵抗を介して接続し、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間を短絡して建物構造体とともに共通接地したことを特徴とする。
請求項2の発明に係る絶縁型雷保護システムは、請求項1の発明において、前記屋上側抵抗は、前記建物構造体の屋上側における前記高耐圧ケーブルのシース導体と前記建物構造体との間のマッチング抵抗であることを特徴とする。
請求項3の発明に係る絶縁型雷保護システムは、請求項1の発明において、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間を短絡することに代えて、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間に地上側抵抗を接続し建物構造体とともに共通接地したことを特徴とする。
請求項4の発明に係る絶縁型雷保護システムは、請求項3の発明において、前記地上側抵抗は、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間のマッチング抵抗であることを特徴とする。
本発明によれば、落雷時にも建物内に電磁誘導による磁界の侵入が少なく、磁界の振動の抑制を図れる絶縁型雷保護システムを構築できる。さらに、高耐圧ケーブルのシース導体と建物構造体との間の電圧を抑制できる。
本発明の実施形態に係る絶縁型雷保護システムの構成図。 本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムの概略構成図。 本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムにおける磁界のピーク値の解析結果のグラフ。 本発明の実施形態の実施例1に係る絶縁型雷保護システムにおける磁界及び電流の解析結果のグラフ。 本発明の実施形態の実施例2に係る絶縁型雷保護システムにおける磁界及び電流の解析結果のグラフ。 本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムにおける高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsの解析結果のグラフ。 本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムにおける高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseの解析結果のグラフ。 従来の雷保護システムの概略構成図。 雷保護システムを有した建物モデルの解析箇所の説明図。 従来の雷保護システムにおける磁界のピーク値の解析結果のグラフ 従来の雷保護システムにおける磁界の解析結果のグラフ。 従来の雷保護システムにおける高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsの解析結果のグラフ。 従来の雷保護システムにおける電線又は高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseの解析結果のグラフ。
以下、本発明に至った経緯を説明する。発明者らは、高耐圧ケーブルを用いた引下げ導線の場合に、建物内に生じる磁界(ピーク値及び振動)を低減するとともに高耐圧ケーブルのシース導体と建物構造体との間の雷過電圧の低減を同時に満たすことを検討した。
実験および解析を行い、落雷時に建物内に発生する磁界、電流、高耐圧ケーブルの電圧を分析し検討することによって、建物の内部磁界やシース導体と建物構造体間の雷過電圧は、雷電流の反射による振動波形が大きく影響していることを見出した。
そこで、屋上側(受雷部側)でシース導体と建物構造体との間を屋上側抵抗を介して接続することにより、建物内に生じる磁界(ピーク値および振動)の低減と、高耐圧ケーブルに加わる電圧の低減とを同時に満たすことを見出した。この屋上側抵抗は、高耐圧ケーブルのシース導体と建物構造体との間のマッチング抵抗とすることで、シース導体での雷電流の反射を抑制でき、建物内に生じる磁界の振動を抑制できることを見出した。
図1は本発明の実施形態に係る絶縁型雷保護システムの構成図であり、図1(a)は実施例1の構成図、図1(b)は実施例2の構成図である。
図1(a)に示す実施例1において、絶縁型雷保護システムの引下げ導線として高耐圧ケーブル14を用い、屋上側(受雷部側)でシース導体15と建物構造体12との間を屋上側抵抗Rsiを介して接続している。また、地上側で高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15と建物構造体12とを短絡(地上側抵抗を介さず接続)して建物構造体12とともに共通接地している。
屋上側のシース導体15と建物構造体12との間に挿入する屋上側抵抗Rsiは、屋上側での反射を抑制するものであり、これにより、シース導体15の電位が安定する。この屋上側抵抗Rsiは、例えば、建物構造体12の屋上側における高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間のマッチング抵抗とする。そこで、屋上側抵抗Rsiの値を選定するにあたって、高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間の特性インピーダンスを検討する。高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間の特性インピーダンスは、下記の(1)式で示される大地上の単相架空線(ケーブル)の特性インピーダンスZ0を参考として算出する。
Z0=60・ln(2h/r) …(1)
h:ケーブル中心から建物構造体表面までの距離
r:ケーブルの半径
いま、建物構造体12とシース導体15との距離hが250mm、シース導体15の外径(半径)rが20mmであるとすると、(1)式から高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間の特性インピーダンスの値は193.1[Ω]と求められる。この値に基づき、本発明の実施形態の実施例1では屋上側抵抗Rsiの値は200[Ω]に設定する。
次に、図1(b)に示す実施例2は、図1(a)に示した実施例1に対し、建物構造体12の地上側における高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間に地上側抵抗Rsgを接続し建物構造体12とともに共通接地したものである。
地上側の心線16とシース導体15との間に挿入する地上側抵抗Rsgは、地上側でのシース導体15と建物構造体12との間での反射を抑制するともに、地上側での心線16とシース導体15との間のインピーダンス整合を図るものである。
この地上側抵抗Rsgは、例えば、建物構造体12の地上側における高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間のマッチング抵抗とする。そこで、地上側抵抗Rsgの値を選定するにあたって、高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間の特性インピーダンスを検討する。高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間の特性インピーダンスは下記の(2)式で示される。
Z0=60・ln(R/r)/√εr …(2)
R:シース導体の外径(半径)
r:心線の外径(半径)
εr:心線-シース導体間の絶縁体の比誘電率(εr=3)
いま、シース導体の外径(半径)Rが20.25mm、心線16の外径(半径)rが12.25mmであるとすると、(2)式から高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間の特性インピーダンスの値は、17.4[Ω]と求められる。この値に基づき、本発明の実施形態の実施例2では地上側抵抗Rsgは18[Ω]に設定する。
次に、本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムについて説明する。図2は、本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムの概略構成図である。図2(A)は図8(c)に示した従来例cの絶縁型雷保護システム(A)、図2(B)は図8(d)に示した従来例dの絶縁型雷保護システム(B)、図2(C)は本発明の実施形態に対する比較例の絶縁型雷保護システム(C)、図2(D)は図1(b)に示した本発明の実施形態の実施例2に係わる絶縁型雷保護システム(D)、図2(E)は図1(a)に示した本発明の実施形態の実施例1に係わる絶縁型雷保護システム(E)である。
絶縁型雷保護システム(A)は、屋上側(受雷部側)で高耐圧ケーブル14のシース導体-建物構造体を開放し地上側で心線16とシース導体15との間を短絡して建物構造体12とともに共通接地したもの、絶縁型雷保護システム(B)は、絶縁型雷保護システム(A)に対し屋上側(受雷部側)で高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12とを短絡したもの、絶縁型雷保護システム(C)は、絶縁型雷保護システム(B)に対し地上側で高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間に地上側抵抗Rsgを接続して建物構造体12とともに共通接地したもの、絶縁型雷保護システム(D)は、屋上側(受雷部側)でシース導体15と建物構造体12との間を屋上側抵抗Rsiを介して接続し地上側で高耐圧ケーブル14の心線16とシース導体15との間に地上側抵抗Rsgを接続して建物構造体12とともに共通接地したもの、絶縁型雷保護システム(E)は、絶縁型雷保護システム(D)に対し、地上側で地上側抵抗Rsgを除去し心線16とシース導体15と建物構造体12とを短絡して建物構造体12とともに共通接地したものである。
図3は、図2に示した本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システム(A)~(E)における磁界のピーク値の解析結果のグラフである。図3では、絶縁型雷保護システム(D)、(E)の屋上側抵抗Rsiは200[Ω]、絶縁型雷保護システム(C)、(D)の地上側抵抗Rsgは18[Ω]とした場合を示している。図3の縦軸は磁界のピーク値、横軸は図9に示した建物モデルの磁界の解析箇所U11~U42である。
図3から分かるように、どの階でも高耐圧ケーブル14のシース導体15を屋上側で建物構造体12に短絡接続した絶縁型雷保護システム(B)、(C)の磁界のピーク値が大きい。屋上側(受雷部側)でシース導体15と建物構造体12との間を屋上側抵抗Rsiを介して接続した絶縁型雷保護システム(D)、(E)では磁界のピーク値が小さい。
次に、図4は本発明の実施形態の実施例1に係る絶縁型雷保護システム(E)における磁界と電流の解析結果のグラフであり、図4(a)は磁界の時間的変化を示すグラフ、図4(b)は引下げ導線である高耐圧ケーブル14の心線16及びシース導体15を流れる電流のグラフである。なお、図4では磁界の解析箇所は建物1階のU11の場合を示している。
図4(a)において、Exは建物1階の磁界の解析箇所U11でのx軸方向の磁界、Eyはy軸方向の磁界、Ezはz軸方向の磁界の時間的変化を示している。Etは、x軸方向の磁界Ex、y軸方向の磁界Ey、z軸方向の磁界Ezの合成磁界{Et=(Ex2+Ey2+Ez2 )1/2}である。受雷してから1[μs]までは磁界は振動しているが、それ以降は磁界の振動は収まっている。
図4(b)において、Icは高耐圧ケーブル14の心線16を流れる電流、Isは高耐圧ケーブル14のシース導体15を流れる電流、Itは心線電流Icとシース導体電流Isとの合成電流(It=Ic+Is)である。図4(b)の心線電流Ic、シース導体電流Is、合成電流Itは、図9の建物モデルにおける電流の解析箇所I11の電流である。心線電流Ic及びシース導体電流Isはそれぞれ大きく振動しているが、合成電流Itはほとんど振動していない。磁界の振動は電流の振動が原因となって生じるものであることから、合成電流Itが振動していないので、図4(a)から分かるように磁界の振動も受雷してから1[μs]以降は収まっている。
図5は本発明の実施形態の実施例2に係る絶縁型雷保護システム(D)における磁界と電流の解析結果のグラフであり、図5(a)は磁界の時間的変化を示すグラフ、図5(b)は引下げ導線である高耐圧ケーブル14の心線16及びシース導体15を流れる電流のグラフである。なお、図5では磁界の解析箇所は建物1階のU11の場合を示している。
図5(a)において、図4(a)の場合と同様に、Exは建物1階の磁界の解析箇所U11でのx軸方向の磁界、Eyはy軸方向の磁界、Ezはz軸方向の磁界の時間的変化を示している。Etは、x軸方向の磁界Ex、y軸方向の磁界Ey、z軸方向の磁界Ezの合成磁界{Et=(Ex2+Ey2+Ez2 )1/2}である。受雷してから1[μs]までは磁界は振動しているが、それ以降は磁界の振動は収まっている。
図5(b)において、Icは高耐圧ケーブル14の心線16を流れる電流、Isは高耐圧ケーブル14のシース導体15を流れる電流、Itは心線電流Icとシース導体電流Isとの合成電流(It=Ic+Is)である。
受雷してから1[μs]の間は、心線電流Ic、シース導体電流Is、合成電流Itはそれぞれ大きく振動しているが、1[μs]以降は、心線電流Ic、シース導体電流Is、合成電流Itの振動は収まっている。磁界の振動は電流の振動が原因となって生じるものであることから、心線電流Ic、シース導体電流Is、合成電流Itのいずれもが受雷してから1[μs]以降は振動は収束しているので磁界の振動もない。
次に、図6は本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムにおける高耐圧ケーブルの心線・シース導体間電圧Vcsの解析結果のグラフである。絶縁型雷保護システム(A)~(E)のどの絶縁型雷保護システムであっても心線・シース導体間電圧Vcsを所定値(例えば200kV)以下に抑制できる。特に、心線・シース導体間電圧Vcsが大きい絶縁型雷保護システム(C)であっても、どの階(建物1階の接地箇所、建物4階の天井部を含む)でも心線・シース導体間電圧Vcsは所定値以下とすることができる。
図7は、本発明の実施形態で評価対象とした絶縁型雷保護システムにおける高耐圧ケーブルのシース導体・建物構造体間電圧Vseの解析結果のグラフである。図7から分かるように、建物1階の接地箇所では絶縁型雷保護システム(A)~(E)のシース導体・建物構造体間電圧Vseはいずれも小さい。建物2階以上では、屋上側(受雷部側)でシース導体-建物構造体を開放した絶縁型雷保護システム(A)のシース導体・建物構造体間電圧Vseが大きく、屋上側でシース導体15を建物構造体12に短絡接続した絶縁型雷保護システム(B)、(C)のシース導体・建物構造体間電圧Vseが小さい。また、屋上側(受雷部側)でシース導体15と建物構造体12との間を屋上側抵抗Rsiを介して接続した絶縁型雷保護システム(D)、(E)では、シース導体・建物構造体間電圧Vseは絶縁型雷保護システム(A)より小さく、絶縁型雷保護システム(B)、(C)より大きい。
図7から分かるように、シース導体・建物構造体間電圧Vseだけで判断すれば、絶縁型雷保護システム(B)、(C)が優れているが、図3から分かるように、絶縁型雷保護システム(B)、(C)は建物内部磁界が大きく好適な形態とはならない。
以上のことから、引下げ導線として高耐圧ケーブル14を用いた場合には、建物内に生じる磁界(ピーク値及び振動)を低減するとともに高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間の電圧の低減を同時に満たすには、屋上側(受雷部側)でシース導体15と建物構造体12との間を屋上側抵抗Rsiを介して接続すること好ましいこととの結論に至った。
屋上側抵抗Rsiは、高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間のマッチング抵抗とすることで、シース導体15での雷電流の反射を抑制でき、シース導体15上での電流の振動を抑制して建物内に生じる磁界の振動を抑制する。
屋上側抵抗Rsiによって、磁界の振動を抑制できるのは、シース導体15上での電流の振動を抑制できるためである。また、高耐圧ケーブル14のシース導体15と建物構造体12との間の電圧Vseを抑制できるのは、シース導体15が心線16と建物構造体12との間に位置しており静電結合によってシース導体15の電位が決まることから、原理的に裸導線に比べて必ず低い耐電圧に抑制できるためである。
さらに、屋上側抵抗Rsiに加えて、大地側で心線16とシース導体15との間に地上側抵抗Rsgを入れても同様の効果が維持される。この場合、心線電流Icとシース導体電流Isの振動はほとんどなくなる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…受雷部、12…建物構造体、13…電線、14…高耐圧ケーブル、15…シース導体、16…心線

Claims (4)

  1. 建物構造体と絶縁した引下げ導線として高耐圧ケーブルを使用した絶縁型雷保護システムにおいて、
    前記建物構造体の屋上側における前記高耐圧ケーブルのシース導体と前記建物構造体との間を屋上側抵抗を介して接続し、
    前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間を短絡して建物構造体とともに共通接地したことを特徴とする絶縁型雷保護システム。
  2. 前記屋上側抵抗は、前記建物構造体の屋上側における前記高耐圧ケーブルのシース導体と前記建物構造体との間のマッチング抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁型雷保護システム。
  3. 前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間を短絡することに代えて、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間に地上側抵抗を接続し建物構造体とともに共通接地したことを特徴とする請求項1に記載の絶縁型雷保護システム。
  4. 前記地上側抵抗は、前記建物構造体の地上側における前記高耐圧ケーブルの心線とシース導体との間のマッチング抵抗であることを特徴とする請求項3に記載の絶縁型雷保護システム。
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