JP7077676B2 - 処理割当装置及び処理割当プログラム - Google Patents
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Description
処理の種類又は必要とする処理量によっては、処理装置の処理能力が不足する場合がある。この場合、処理割当装置は、他の処理装置において余剰となっている処理能力を割り当てることを行う。
しかし、余剰となっている処理能力が同程度である処理装置が複数ある場合が起こり得る。通信によっては、いずれの処理装置を選択するかによって、対象としている処理の終了予定時刻に間に合わない場合が生じる。
本発明は、通信回線を介して接続されている複数の処理装置に処理を割り当てる処理割当装置において、ある処理装置について処理量が不足する場合であって、余剰となっている処理量が同じ又はその処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数あるときに、通信遅延を抑制する可能性が高い処理装置に、処理を割り当てることができる処理割当装置及び処理割当プログラムを提供することを目的としている。
請求項1の発明は、通信回線を介して接続されている複数の処理装置の負荷を監視する監視手段と、前記監視手段の監視によって、第1の処理装置について処理量が不足する場合は、第2の処理装置に該第1の処理装置における処理を割り当てる割当手段を有し、前記割当手段は、余剰となっている処理量が同じ又は該処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数ある場合は、該処理装置における過去の通信に関する統計に基づいて、前記第2の処理装置となる処理装置に処理を割り当てる、処理割当装置である。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係、ログイン等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
なお、処理装置180は、計算ユニット、計算資源、コンピュータ等ともいわれる。
処理割当装置100は、通信回線190に接続している処理装置180が有する情報処理能力の余力部分を他の処理装置180に対して提供する際に、処理部(プログラム)、データ(処理対象)を他の処理装置180へ転送し、処理結果を回収する必要がある。かかる場合において、処理割当装置100は、転送及び回収に要する遅延(LATENCY)を低減するものである。
「通信回線190」として、専用回線、公衆回線を含む。そして、特に、公衆回線である場合は、時間帯(季節、月、月初、月末、週、日時等を含む)によって、通信時間が左右されることになる。したがって、同じ余剰処理量を有している処理装置が複数ある場合、通信遅延が生じにくい処理装置に割り当てた方が確実に処理を終了させることができる。
通信回線190は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。
「余剰となっている処理量が同じ」である場合の他に「余剰となっている処理量の差分が予め定められた範囲内である」である場合を含む。したがって、余剰となっている処理量が少しだけ異なる複数の処理装置も対象となる。
「過去の通信に関する統計」とは、対象とする時間帯における通信量と通信に要した時間から定められる値の統計としてもよい。「過去の通信に関する統計」の値として、具体的には、後述する遅延計数を用いるようにしてもよい。
また、ここでの「通信量」として、制御装置から処理装置へのデータの送信量を用い、「通信に要した時間」として、そのデータの通信に要した時間を用いるようにしてもよい。「制御装置から処理装置へのデータ」とは、処理を行うにあたって必要なデータである。なお、制御装置内に、処理割当装置100が含まれていてもよい。「データの通信に要した時間」は、通信開始の時刻とデータの受信完了時刻との差分である。
また、ここでの「通信量」として、処理装置から制御装置へのデータの送信量を用い、「通信に要した時間」として、そのデータの通信に要した時間を用いるようにしてもよい。「処理装置から制御装置へのデータ」とは、処理装置における処理結果である。
また、処理については終了時刻が定められており、その終了時刻までに終了しない場合を、処理量の不足としてもよい。そして、複数の処理装置180は、同じ計算能力を有しているものとしてもよい。なお、「同じ計算能力を有している処理装置180」として、同一の処理能力(同一のCPU、同容量のメモリ、同容量のハードディスク等の二次記憶装置等)を有しているコンピュータの他に、対象としている処理を行うのに、同じ処理時間で終了させ得るものであればよい。
その場合、処理量の不足又は余剰は、処理種類に応じた必要処理量と処理装置180における処理量を用いて定められるようにしてもよい。この場合、「複数の処理装置180は、同じ計算能力を有している」ので、処理種類に応じた必要処理量と処理装置180における処理量を用いて、処理量の不足又は余剰を算出することができる。
また、例えば、「複数の処理装置180は、同じ計算能力を有している」場合は、同一の計算能力を有する複数の計算ユニット(処理装置180)と各計算ユニットを接続するネットワークにおいて、各計算ユニットの計算負荷監視とアロケーションを制御することができるロードアロケーションシステムとしての機能を処理割当装置100は有することになる。
負荷記録モジュール125は、負荷管理モジュール110、負荷DB135、制御モジュール140と接続されている。負荷記録モジュール125は、負荷管理モジュール110による監視結果(負荷情報)を負荷DB135に記憶させ、制御モジュール140に渡す。
遅延記録モジュール130は、遅延管理モジュール120、制御モジュール140、遅延DB145と接続されている。遅延記録モジュール130は、遅延管理モジュール120による管理結果(遅延情報)を遅延DB145に記憶させ、制御モジュール140に渡す。
負荷DB135は、負荷記録モジュール125、遅延DB145と接続されている。負荷DB135は、負荷記録モジュール125の制御にしたがって、負荷情報を記憶する。
遅延DB145は、遅延記録モジュール130、負荷DB135と接続されている。遅延DB145は、遅延管理モジュール120の制御にしたがって、遅延情報を記憶する。
なお、実装上、負荷DB135、遅延DB145は、一体のデータベースとして構成してもよい。
処理割当装置100は、処理装置180Xと接続されており、また、通信回線190を介して、処理装置A180A、処理装置B180B、処理装置C180C、処理装置D180D等と接続されている。つまり、処理割当装置100は、2以上の処理装置180と通信回線190で接続される。各処理装置180は同等な性能とする。また、複数の処理装置180を近接に設置してもよい(例えば、処理装置C180C、処理装置D180D)。この場合、処理装置C180Cと処理装置D180Dとの間の通信時間は、他の処理装置180(例えば、処理装置A180A等)との通信時間よりも短くなる可能性が大きい。つまり、前述した第1の処理装置として処理装置C180Cが該当した場合、処理装置A180A、処理装置B180B、処理装置D180Dにおいて余剰処理量が同じである場合、第2の処理装置として処理装置D180Dが選択されることになる可能性が高い。
なお、設置した各処理装置180は、別個のものとして扱う。また、処理割当装置100は、処理装置180Xの機能を有していてもよい。そして、不足した処理量を補う処理装置180(処理装置180X以外の処理装置180)がない場合、処理装置180Xがその不足した処理量を補う処理装置180(第2の処理装置)となってもよい。また、処理割当装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
処理割当装置100は、通信回線190を介して、処理装置180a、処理装置180b、処理装置180c等と接続されている。処理装置180b、処理装置180c等も、処理装置180aと同等のモジュール構成である。
処理装置180aは、処理管理モジュール310、実行資源340を有している。
通信モジュール315は、制御モジュール320と接続されている。通信モジュール315は、処理割当装置100又は他の処理装置180との通信を行う。
制御モジュール320は、通信モジュール315、配置モジュール325、監視モジュール330、回収モジュール335と接続されている。制御モジュール320は、処理管理モジュール310内の通信モジュール315、配置モジュール325、監視モジュール330、回収モジュール335を制御する。
監視モジュール330は、制御モジュール320、実行資源340と接続されている。監視モジュール330は、実行資源340の処理状況(つまり、負荷)を監視する。監視結果を制御モジュール320、通信モジュール315、通信回線190を介して処理割当装置100に送信する。
回収モジュール335は、制御モジュール320、実行資源340と接続されている。回収モジュール335は、実行資源340による処理結果(データ)を、制御モジュール320、通信モジュール315、通信回線190を介して、処理割当装置100又は他の処理装置180に送信する。いわゆるリトリーバー(retriever)としての機能を有する。
実行資源340は、処理管理モジュール310の配置モジュール325、監視モジュール330、回収モジュール335と接続されている。実行資源340は、処理を行う実体であって、計算ユニット、コンピュータ等である。
ステップS402では、負荷管理モジュール110が、タスクリストを作成する。ステップS402の詳細な処理については、図5の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS404では、負荷管理モジュール110が、時刻-負荷マップを作成する。ステップS404の詳細な処理については、図8の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS406では、遅延管理モジュール120が、時刻-遅延マップを作成する。ステップS406の詳細な処理については、図12の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS410では、負荷管理モジュール110が、タスクがあるか否かを判断し、ある場合はステップS412へ進み、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS499)。
ステップS412では、割当モジュール115が、タスク割当を行う。ステップS412の詳細な処理については、図14の例に示すフローチャートを用いて後述する。
1つの処理装置180に割り当てられる処理内容をタスクとする。
各処理装置180にはオーナー(使用者)が設定され、各オーナーは基本的には自分が必要とする処理を自分の処理装置180で実行する。
各タスクの、納期、オーナー、処理内容、処理量をリスト化して、タスクリスト600を生成する。
各タスクに、処理装置180における必要処理量(計算機リソースの見込み使用量)を事前に定める。各タスクに必要な処理量は、必要処理量と処理量の積算で見積もることができる。
ステップS504では、タスク毎に必要処理量を算出する。必要処理量を、例えば、必要な処理能力(処理負荷)テーブル700を用いて算出する。図7は、必要な処理能力(処理負荷)テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。必要な処理能力(処理負荷)テーブル700は、処理内容ID欄705、必要処理量欄710を有している。処理内容ID欄705は、本実施の形態において、処理内容を一意に識別するための情報(処理内容ID:IDentification、プログラムIDであってもよい)を記憶している。必要処理量欄710は、その処理内容で必要となる単位あたりの処理量を記憶している。
例えば、タスクの処理内容ID:「0x01」であり、処理量:「100」である場合は、必要な処理能力(処理負荷)テーブル700から必要処理量:「0.5」であることから、そのタスクにおける必要処理量は、0.5×100=50と算出できる。
ステップS802では、処理予定テーブル900から次の処理を取得する。図9は、処理予定テーブル900のデータ構造例を示す説明図である。処理予定テーブル900は、処理時間t1、t2、t3において、処理装置毎に予定される処理内容とデータ量を管理するテーブルである。つまり、単位時間(この例では、t1からt2まで、t2からt3まで)あたりの処理の状態を管理するものである。処理予定テーブル900は、処理装置ID欄905、開始時刻欄910、終了時刻欄915、処理内容ID欄920、処理量欄925、余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄930を有している。処理装置ID欄905は、本実施の形態において、処理装置を一意に識別するための情報(処理装置ID)を記憶している。ここでは、処理装置IDとしてオーナーを記憶している。開始時刻欄910は、その処理の開始時刻を記憶している。終了時刻欄915は、その処理の終了時刻を記憶している。処理内容ID欄920は、処理内容IDを記憶している。処理量欄925は、処理量を記憶している。余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄930は、余剰処理量(正)、不足処理量(負)を記憶している。なお、余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄930は、ステップS802の段階では、空欄である。ステップS806によって算出され、ステップS808で余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄930に記憶される。
ステップS806では、余剰/不足処理量を計算する。
処理予定テーブル900の余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄930内の値は、処理予定テーブル900の上から順に、以下のように算出する。
0.9=1.0-(0.2×0.5)
1.0=1.0-(0.0×0.0)
0=1.0-(1.0×1.0)
1.0=1.0-(0.0×0.0)
-0.5=1.0-(1.0×1.5)
-0.5=1.0-(1.0×1.5)
1.0=1.0-(0.0×0.0)
-1.0=1.0-(0.5×3.0)
ここで、図9の例に示した処理予定テーブル900の状態を、図10の例を用いて説明する。
図10は、時刻と各処理装置180における負荷の関係例を示した説明図である。
時刻t1からt2までの間(以下、「時刻t1-t2」と記す)では、処理装置D180Dは余剰処理量:1.0、処理装置A180Aは余剰処理量:0.9、処理装置B180Bは余剰処理量:0(つまり、過不足ないことを示している)、処理装置C180Cは不足処理量:-0.5であることを示している。この時刻t1-t2では、処理装置C180Cは処理量が不足しており、処理装置A180A、処理装置D180Dは処理量に余裕があることを示している。
時刻t2-t3では、処理装置A180Aは余剰処理量:1.0、処理装置B180Bは余剰処理量:1.0、処理装置C180Cは不足処理量:-0.5、処理装置D180Dは不足処理量:-0.5であることを示している。この時刻t2-t3では、処理装置C180C、処理装置D180Dは処理量が不足しており、処理装置A180A、処理装置B180Bは処理量に余裕があることを示している。
ステップS812では、負荷DB135へ余剰/不測処理量の偏差値を記録する。例えば、時刻-負荷マップテーブル1100を生成し、記憶させる。図11は、時刻-負荷マップテーブル1100のデータ構造例を示す説明図である。時刻-負荷マップテーブル1100は、処理装置ID欄1105、開始時刻欄1110、終了時刻欄1115、処理内容ID欄1120、処理量欄1125、余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄1130、余剰処理量の偏差値欄1135、不足処理量の偏差値欄1140を有している。時刻-負荷マップテーブル1100は、処理予定テーブル900に余剰処理量の偏差値欄1135、不足処理量の偏差値欄1140を付加したものである。処理装置ID欄1105は、処理装置IDを記憶している。開始時刻欄1110は、開始時刻を記憶している。終了時刻欄1115は、終了時刻を記憶している。処理内容ID欄1120は、処理内容IDを記憶している。処理量欄1125は、処理量を記憶している。余剰処理量(正)、不足処理量(負)欄1130は、余剰処理量(正)、不足処理量(負)を記憶している。余剰処理量の偏差値欄1135は、余剰処理量の偏差値を記憶している。不足処理量の偏差値欄1140は、不足処理量の偏差値を記憶している。
ステップS1202では、事前に定めた時間間隔で、時刻昇順で次の処理を取得する。
ステップS1204では、処理が有るか否かを判断し、有る場合はステップS1206へ進み、それ以外の場合はステップS1210へ進む。
処理割当装置100からのデータ送信量Q1、開始時刻Ts1と、処理装置180におけるそのデータ通信の受信完了時刻Ts2、及び、処理装置180での処理結果のデータ量Q2、送信開始時刻Tr1と処理装置180でのその処理結果の受信完了時刻Tr2を、負荷DB135へ記録する。
そして、負荷DB135に記録された時刻情報をもとにして、次に示す式(1)を用いて割当性能(割当率):Rd(Kbyte/sec)を算出し、式(2)を用いて回収性能(回収率):Rr(Kbyte/sec)を算出する。
算出した平均値、標準偏差、及び偏差値を、遅延DB145に格納する。
レイテンシは時間変動幅を有するため常に更新が必要であり、数値的に厳密な比較よりむしろ、レイテンシ大、中、小の様に分類して保持することが適当である。ゆえに、割当性能及び回収性能の標準偏差をσとするとき、任意時間におけるRd又はRrをxとして、遅延係数を式(3)のように分類する。
そして、時間-遅延マップテーブル1300を生成する。図13は、時間-遅延マップテーブル1300のデータ構造例を示す説明図である。時間-遅延マップテーブル1300は、処理装置ID欄1305、月日欄1310、時刻欄1315、遅延係数欄1320を有している。処理装置ID欄1305は、処理装置IDを記憶している。月日欄1310は、月日を記憶している。時刻欄1315は、時刻を記憶している。遅延係数欄1320は、遅延係数を記憶している。例えば、時間-遅延マップテーブル1300の1行目は、10月1日の時刻t1-t2では、遅延係数aであること(遅延しにくいこと)を示している。時間-遅延マップテーブル1300の3行目は、10月1日の時刻t3-t4では、遅延係数cであること(遅延しやすいこと)を示している。
ステップS1210では、処理予定毎の処理量について平均値、偏差値、標準偏差を計算し、遅延係数を割り当てる。
ステップS1212では、遅延DB145へ余剰/不測処理量の偏差値、遅延係数を記録する。
ステップS1402では、タスクリスト600から次の処理を取得する。図6に示すタスクリスト600では、時刻10:11に開始する処理を取得する。この場合、オーナーAの処理装置A、オーナーBの処理装置、オーナーDの処理装置Dが該当する。
ステップS1404では、タスクが有るか否かを判断し、有る場合はステップS1406へ進み、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS1499)。
ステップS1406では、不足処理量が有るか否かを判断し、有る場合はステップS1408へ進み、それ以外の場合はステップS1402へ戻る。
ステップS1410では、候補が有るか否かを判断し、有る場合はステップS1412へ進み、それ以外の場合はステップS1418へ進む。
ステップS1412では、複数の候補が有るか否かを判断し、有る場合はステップS1416へ進み、それ以外の場合はステップS1414へ進む。
ステップS1416では、遅延係数最小の候補に割り当てる。
ステップS1418では、処理割当装置100の処理装置180Xへ割り当てる。
時刻t1-t2では、処理装置B180Bは余剰処理量:0.5、処理装置D180Dは余剰処理量:0.5であることを示している。
時刻t1-t3では、処理装置A180Aは不足処理量:-1.0であることを示している。
時刻t2-t4では、処理装置C180Cは余剰処理量:1.0、処理装置D180Dは余剰処理量:1.0、処理装置B180Bは余剰処理量:0であることを示している。
図18(a)は、タスクリスト・割り当てテーブル1800のデータ構造例を示す説明図である。タスクリスト・割り当てテーブル1800は、開始時刻欄1805、納期欄1810、オーナー欄1815、処理内容欄1820、処理量欄1825、割り当て欄1830を有している。開始時刻欄1805は、開始時刻を記憶している。納期欄1810は、納期を記憶している。オーナー欄1815は、オーナー(処理装置A180A)を記憶している。処理内容欄1820は、処理内容を記憶している。処理量欄1825は、処理量を記憶している。割り当て欄1830は、割り当てを記憶している割り当てテーブル1850へのポインタを記憶している。つまり、処理装置A180Aの不足処理量を補う処理装置180に関する情報を参照している。
なお、図19に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図19に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに図19に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
102…納期
104…必要な処理
106…必要なデータ量
110…負荷管理モジュール
115…割当モジュール
120…遅延管理モジュール
125…負荷記録モジュール
130…遅延記録モジュール
135…負荷DB
140…制御モジュール
145…遅延DB
180…処理装置
190…通信回線
310…処理管理モジュール
315…通信モジュール
320…制御モジュール
325…配置モジュール
330…監視モジュール
335…回収モジュール
340…実行資源
Claims (10)
- 通信回線を介して接続されている複数の処理装置の負荷を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視によって、第1の処理装置について処理量が不足する場合は、第2の処理装置に該第1の処理装置における処理を割り当てる割当手段
を有し、
前記割当手段は、余剰となっている処理量が同じ又は該処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数ある場合は、該処理装置における過去の通信に関する統計に基づいて、前記第2の処理装置となる処理装置に処理を割り当て、
前記統計として、処理割当装置からのデータ送信量、通信開始時刻、受信完了時刻から求められる割当性能の標準偏差によって分類された遅延の程度を示す遅延係数を用いる、
処理割当装置。 - 前記割当手段は、過去の予め定められた時間帯に応じた負荷の変動に基づいて、いずれかの処理装置に処理の割り当てを行う、
請求項1に記載の処理割当装置。 - 前記処理は終了時刻が定められており、該終了時刻までに終了しない場合を、処理量の不足とし、
前記複数の処理装置は、同じ計算能力を有している、
請求項1に記載の処理割当装置。 - 前記処理量の不足又は余剰は、処理種類に応じた必要処理量と前記処理装置における処理量を用いて定められる、
請求項3に記載の処理割当装置。 - 通信回線を介して接続されている複数の処理装置の負荷を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視によって、第1の処理装置について処理量が不足する場合は、第2の処理装置に該第1の処理装置における処理を割り当てる割当手段
を有し、
前記割当手段は、余剰となっている処理量が同じ又は該処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数ある場合は、該処理装置における過去の通信に関する統計に基づいて、前記第2の処理装置となる処理装置に処理を割り当て、
前記統計として、処理装置での処理結果のデータ量、通信開始時刻、受信完了時刻から求められる回収性能の標準偏差によって分類された遅延の程度を示す遅延係数を用いる、
処理割当装置。 - 前記割当手段は、過去の予め定められた時間帯に応じた負荷の変動に基づいて、いずれかの処理装置に処理の割り当てを行う、
請求項5に記載の処理割当装置。 - 前記処理は終了時刻が定められており、該終了時刻までに終了しない場合を、処理量の不足とし、
前記複数の処理装置は、同じ計算能力を有している、
請求項5に記載の処理割当装置。 - 前記処理量の不足又は余剰は、処理種類に応じた必要処理量と前記処理装置における処理量を用いて定められる、
請求項7に記載の処理割当装置。 - コンピュータを、
通信回線を介して接続されている複数の処理装置の負荷を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視によって、第1の処理装置について処理量が不足する場合は、第2の処理装置に該第1の処理装置における処理を割り当てる割当手段
として機能させ、
前記割当手段は、余剰となっている処理量が同じ又は該処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数ある場合は、該処理装置における過去の通信に関する係数に基づいて、前記第2の処理装置となる処理装置に処理を割り当て、
前記統計として、処理割当装置からのデータ送信量、通信開始時刻、受信完了時刻から求められる割当性能の標準偏差によって分類された遅延の程度を示す遅延係数を用いる、
処理割当プログラム。 - コンピュータを、
通信回線を介して接続されている複数の処理装置の負荷を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視によって、第1の処理装置について処理量が不足する場合は、第2の処理装置に該第1の処理装置における処理を割り当てる割当手段
として機能させ、
前記割当手段は、余剰となっている処理量が同じ又は該処理量の差分が予め定められた範囲内である処理装置が複数ある場合は、該処理装置における過去の通信に関する係数に基づいて、前記第2の処理装置となる処理装置に処理を割り当て、
前記統計として、処理装置での処理結果のデータ量、通信開始時刻、受信完了時刻から求められる回収性能の標準偏差によって分類された遅延の程度を示す遅延係数を用いる、
処理割当プログラム。
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