JP7077638B2 - 可変オイルポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、可変オイルポンプに関する。
従来、ポンプハウジングと、オイルポンプロータからのオイルの吐出量を調整する調整用部材とを備えた可変オイルポンプが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ポンプハウジングと、オイルポンプロータと、ポンプハウジングに収容される調整用部材とを備える可変オイルポンプが開示されている。ポンプハウジングと調整用部材とには、それぞれ、互いに係合するピンと長孔状のガイド孔とが設けられている。
オイルポンプロータは、ドライブロータと、ドライブロータを囲むように配置される環状のドリブンロータとを含んでいる。オイルポンプロータは、ドライブロータとドリブンロータとの間の容積室を介して、オイルを吸込ポートから吐出ポートに圧送するように構成されている。
可変オイルポンプは、油圧により調整用部材をドライブロータを中心として変位(回動)させることにより、ドライブロータの回転中心に対するドリブンロータの回転中心を移動させて、オイルの吐出量を増減させるポンプ容量の制御を行うように構成されている。調整用部材が変位(回動)する際に、調整用部材のガイド孔は、ポンプハウジングのピンに沿って、所定方向に移動される。なお、ガイド孔は、調整用部材とポンプハウジングとの接触面(摺動面)により略密閉されている。
特開2015-232293号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された可変オイルポンプでは、調整用部材とポンプハウジングとの接触面(摺動面)を介して、ガイド孔にオイルが浸入して貯留されるため、調整用部材が変位する際に、ガイド孔に貯留されたオイルがガイド孔とピンとの相対移動を妨げて、調整用部材の変位の抵抗となるという不都合がある。その結果、ポンプ容量の制御の応答性が低下するという問題点がある。特に、低温時には、オイルの粘性が高くなるため、調整用部材の変位の抵抗が極めて大きくなる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ガイド孔に貯留されたオイルに起因するポンプ容量の制御の応答性の低下を抑制することが可能な可変オイルポンプを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における可変オイルポンプは、ポンプハウジングと、ポンプハウジングに収容されるとともに回転駆動されるオイルポンプロータと、ポンプハウジングに収容され、外周側からオイルポンプロータを回転可能に保持した状態で、変位することによってオイルポンプロータからのオイルの吐出量を調整する調整用部材と、調整用部材に設けられたガイド孔と、ポンプハウジングに設けられ、ガイド孔に係合するピンとを含み、ガイド孔とピンとを互いに係合させることによってポンプハウジングに対する調整用部材の相対的な変位をガイドするガイド部と、ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路と、を備え、排出通路は、ガイド孔とオイルの吸込ポートとを連通するように設けられた溝部を含む
この発明の第1の局面による可変オイルポンプでは、上記のように、ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路を設ける。これにより、排出通路を介して、ガイド孔に貯留されたオイルの量を減らすことができる。さらに、オイルを、排出通路を介してガイド孔の外へ容易に排出することができる。その結果、ガイド孔に貯留されたオイルに起因するポンプ容量の制御の応答性の低下を抑制することができる。なお、オイルが低温であったとしても、排出通路を介してオイルをガイド孔の外へ排出することができる。
また、簡易な構成である溝部により、オイルをガイド孔の外に排出することができる。また、オイルを排出するための構成を容易に形成することができる。
上記第1の局面による可変オイルポンプにおいて、好ましくは、ポンプハウジングは、調整用部材を挟み込むように収容するハウジング本体およびカバーを含み、溝部は、ハウジング本体およびカバーの少なくとも一方に設けられている。
このように構成すれば、ハウジング本体およびカバーの少なくとも一方に設けられた溝部を介して、オイルをガイド孔の外の吸込ポートに排出することができる。
上記排出通路が溝部を含む可変オイルポンプにおいて、好ましくは、溝部は、調整用部材に設けられている。
このように構成すれば、調整用部材に設けられる溝部を介して、オイルをガイド孔の外の吸込ポートに排出することができる。また、ガイド孔が設けられる調整用部材に、直接、溝部を設けることにより、ガイド孔が変位(移動)したとしても、溝部をガイド孔に対して常に同じ位置関係に置くことができるので、安定して溝部を介してガイド孔からオイルを排出することができる。
この発明の第2の局面による可変オイルポンプポンプハウジングと、ポンプハウジングに収容されるとともに回転駆動されるオイルポンプロータと、ポンプハウジングに収容され、外周側からオイルポンプロータを回転可能に保持した状態で、変位することによってオイルポンプロータからのオイルの吐出量を調整する調整用部材と、調整用部材に設けられたガイド孔と、ポンプハウジングに設けられ、ガイド孔に係合するピンとを含み、ガイド孔とピンとを互いに係合させることによってポンプハウジングに対する調整用部材の相対的な変位をガイドするガイド部と、ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路と、を備え、排出通路は、ガイド孔とポンプハウジングの外部とを連通するようにポンプハウジングに設けられた貫通孔を含む。
この発明の第2の局面による可変オイルポンプでは、上記のように、ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路を設ける。これにより、排出通路を介して、ガイド孔に貯留されたオイルの量を減らすことができる。さらに、オイルを、排出通路を介してガイド孔の外へ容易に排出することができる。その結果、ガイド孔に貯留されたオイルに起因するポンプ容量の制御の応答性の低下を抑制することができる。なお、オイルが低温であったとしても、排出通路を介してオイルをガイド孔の外へ排出することができる。
また、オイルを排出するための構成を容易に形成することができる。
なお、上記一の局面による可変オイルポンプにおいて、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記溝部がハウジング本体またはカバーに設けられる可変オイルポンプにおいて、溝部は、ハウジング本体またはカバーのピンに対応する位置まで延びている。
このように構成すれば、ガイド孔が設けられた調整用部材がピンに対して移動したとしても、調整用部材により溝部が塞がれるのを抑制することができる。
(付記項2)
また、上記排出経路が貫通孔を含む可変オイルポンプにおいて、貫通孔は、ポンプハウジングに設けられ、ピンに対するガイド孔の移動方向に並ぶように、ピンの両側に配置されている。
このように構成すれば、ピンの一方側の貫通孔が調整用部材により塞がれたとしても、他方側の貫通孔を開口させておくことができるので、ピンの両側に配置される貫通孔のいずれか一方から確実にオイルを排出することができる。
(付記項3)
また、上記一の局面による可変オイルポンプにおいて、排出通路の通路幅は、ピンの直径よりも小さい。
このように構成すれば、排出通路の通路幅をピンの直径以上である場合と比較して、ガイド孔の内部空間とガイド孔の外部とをより確実に仕切ることができるので、ガイド孔の内部空間とガイド孔の外部との間に、より確実に圧力差を発生させることができる。
(付記項4)
また、上記一の局面による可変オイルポンプにおいて、ガイド部は、第1ガイド部と、第1ガイド部よりも吐出ポート側に配置される第2ガイド部とを含み、排出通路は、少なくとも、第2ガイド部のガイド孔に貯留されたオイルを、圧力差を利用して排出するように構成されている。
このように構成すれば、オイルが貯留されやすい吐出ポート側のガイド孔から少なくともオイルを確実に排出することができる。
本発明の第1(第2、第3、第4)実施形態による可変オイルポンプが搭載されたエンジンを示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による可変オイルポンプを示した分解斜視図である。 本発明の第1実施形態による可変オイルポンプの溝部が設けられたカバーを示した正面図である。 図3のα-α線に沿った断面図である。 図3のβ-β線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による可変オイルポンプの内部構造を示した正面図である。 本発明の第1実施形態による可変オイルポンプの制御状態(初期位置)を示した模式図である。 本発明の第1実施形態による可変オイルポンプの容量制御状態を示した模式図である。 本発明の第2実施形態による可変オイルポンプの溝部が設けられたボデーを示した斜視図である。 本発明の第3実施形態による可変オイルポンプの溝部が設けられた調整リングを示した斜視図である。 本発明の第4実施形態による可変オイルポンプの溝部および貫通孔が設けられたカバーを示した正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1~図8を参照して、本発明の第1実施形態による可変オイルポンプ100の構成について説明する。
(可変オイルポンプの全体構成)
本発明の一実施形態による可変オイルポンプ100は、図1に示すように、エンジン90を備えた自動車(図示せず)に搭載されている。可変オイルポンプ100は、オイルパン91内のオイル(エンジンオイル)1を汲み上げて複数のピストン92、クランク軸93およびバルブ機構94などの可動部(摺動部)に供給(圧送)する機能を有する。
また、可変オイルポンプ100は、図2に示すように、ボデー10(ハウジング本体およびポンプハウジングの一例)と、オイルポンプロータ20と、調整リング30(調整用部材の一例)と、カバー19(ポンプハウジングの一例)とを備えている。
カバー19は、ボデー10にX2方向側からX1方向に被せられている。ボデー10およびカバー19は、調整リング30を挟み込むようにして内側に収容している。オイルポンプロータ20は、ボデー10内に回転可能に設けられている。オイルポンプロータ20は、外歯車のインナロータ21および内歯車のアウタロータ22を含んでいる。調整リング30は、オイルポンプロータ20を外周側から回転可能に保持している。コイルばね60は、調整リング30を初期位置P1側(図7に示すインナロータ21を中心として時計回り方向)に付勢している。調整リング30は、後述する容量可変機構により、コイルばね60の付勢力に抗して、インナロータ21を中心として回動するように構成されている。調整リング30の回動の詳細については後述する。
ここで、図6に示すように、インナロータ21の回転中心は、アウタロータ22の回転中心に対して一定量だけ偏心している。インナロータ21がR1方向(時計回り方向)に回転されると、アウタロータ22は、同じ方向に若干の遅れをもって回転される。回転の際、インナロータ21とアウタロータ22との距離の短いところでは、インナロータ21の外歯21aとアウタロータ22の内歯22aとが噛み合う。これに対して、距離の遠い方ではインナロータ21の外歯21aが1枚だけ少ないために、アウタロータ22との間にしだいに容積室Vが形成される。また、容積室VがR1方向への回転移動とともに拡大したり縮小したりすることによって、オイルポンプロータ20にポンプ機能が生み出される。
なお、インナロータ21の外歯21aは、一般的なトロコイドポンプにおけるインナロータの外歯と比較して、歯幅が細められかつ歯丈が半径方向外側に引き延ばされた歯形を有している。また、アウタロータ22の内歯22aは、外歯21aの歯形に合わせて噛み合い可能に形成されている。これにより、オイルポンプロータ20に形成される容積室Vの容積がより多く確保されるように構成されている。
また、図1に示すように、可変オイルポンプ100は、クランクケース95内部のクランク軸93に対して斜め下方(Z2側)に配置されている。ここで、エンジン90は、クランクケース95を含むエンジンブロック90aのX2方向側の側端面に縦長状のチェーンカバー96が締結されており、チェーンカバー96の下端部の領域(Z2方向側)がクランクケース95におけるオイルパン91の側端面に締結されている。そして、クランク軸93は、チェーンカバー96の貫通孔に嵌め込まれたオイルシール(図示せず)を介してX2側の端部が外部(X2方向側)に露出しており、この部分にクランクプーリ97が取り付けられている。
可変オイルポンプ100は、チェーンカバー96の内側に配置されている。クランク軸93と入力軸55側のスプロケット98とには、タイミングチェーン99が掛けられている。クランク軸93の駆動力がオイルポンプ駆動用のタイミングチェーン99およびスプロケット98を介して入力軸55に伝達され、インナロータ21に圧入された入力軸55によりオイルポンプロータ20が回転される。
(可変オイルポンプの詳細な構成)
ボデー10は、図2に示すように、アルミニウム合金からなる凹状(深皿状)の鋳物であって、ボデー10の外縁部を取り囲む環状の壁部11と、壁部11を繋ぐ底部12とを有している。すなわち、壁部11は、底部12の外縁部からX2方向に突出する側壁部分である。ボデー10は、壁部11と底部12とによって凹状となった収容凹部12c(環状の壁部11の内側空間)にオイルポンプロータ20、調整リング30およびコイルばね60(図6参照)が所定の位置関係を有して収容された状態で、カバー19が取り付けられるように構成されている。
ボデー10には、オイル1(図1参照)を吸い込む吸込ポート13と、オイル1(図1参照)を吐出する吐出ポート14とが設けられている。
吸込ポート13には、配管3(図7参照)の下流側の一端が接続される開口部13aが設けられている。配管3の上流側の他端には、オイルパン91内のオイル1を汲み上げ可能なようにオイル1に浸された状態で配置されるオイルストレーナ2が設けられている。配管3の内側には、オイルパン91から吸込ポート13に繋がる油路13b(オイル1の経路)が設けられている。吸込ポート13は、容積室Vに吸込ポート13内のオイル1が流入するように、平面視で(X方向から見て)、容積室Vの一部と重なり、容積室Vと連通するように設けられている。吸込ポート13の下流側の部分13c(概して、容積室Vと重なる部分)は、吸入範囲に対応して底部12を窪ませて浅溝状に形成されている。
吐出ポート14は、吐出範囲に対応して底部12を窪ませて浅溝状に形成されるとともに、ボデー10の内部の油路14aを介して吐出油路4(図7参照)に接続されている。吐出ポート14は、吐出ポート14に容積室V内のオイル1が流入するように、平面視で(X方向から見て)、容積室Vの一部と重なり、容積室Vと連通するように設けられている。
ボデー10の底部12には、X2方向に凸となる段差部121および122が設けられている。段差部121および122は、それぞれ、X方向に直交する方向に延びるボデー側摺動面121aおよび122aを有している。ボデー側摺動面121aおよび122aは、同一平面上に位置している(X方向における位置が同じである)。
ボデー側摺動面121aおよび122aは、それぞれ、調整リング30の一方側表面(X1方向側表面)であるリング側摺動面130aに当接している。ボデー側摺動面121aおよび122aは、それぞれ、調整リング30がボデー10に対して回動する際に、リング側摺動面130aに対して摺動するように構成されている。
段差部121および122(ボデー側摺動面121aおよび122a)には、それぞれ、X2方向に突出する円柱状のピン15および16が設けられている。また、ピン15および16は、後述する調整リング30の後述するガイド孔38および39にそれぞれ係合するように構成されている。この点については、後ほど詳細に説明する。
ボデー10の壁部11は、X2方向側の端部にカバー19に当接するボデー側当接面11bを有している。
カバー19は、ボデー側当接面11bにカバー側当接面(X1方向側の端面)を当接させた状態で、図2におけるX2方向側から、ボデー10に対して締結部材(図示せず)により取り付けられている。
図3に示すように、カバー19は、ボデー10とともに、吐出ポート14を形成するX2方向に窪む凹部191を有している。また、カバー19は、ボデー10とともに、吸込ポート13を形成するX2方向に窪む凹部192を有している。
カバー19は、カバー側当接面に連続し、X方向に直交する方向に延びるカバー側摺動面193を有している。また、カバー19の凹部192には、X1方向に凸となる段差部194が設けられている。段差部194は、X方向に直交する方向に延びるカバー側摺動面194aを有している。カバー側摺動面193および194aは、同一平面上に位置している(X方向における位置が同じである)。
カバー側摺動面193および194aは、それぞれ、調整リング30の他方側表面(X2方向側表面)であるリング側摺動面130b(図2参照)に当接している。カバー側摺動面193および194は、それぞれ、調整リング30(図2参照)がカバー19に対して回動する際に、リング側摺動面130bに対して摺動するように構成されている。
カバー19のカバー側摺動面193および194aには、それぞれ、ピン15および16と嵌合するX2方向に窪んだ嵌合溝部193aおよび194bが設けられている。
図2に示すように、ボデー10のボデー側摺動面121aと、カバー19のカバー側摺動面193(図3参照)と、ガイド孔38とは、ピン15を内側に配置する略密閉された内部空間S1を形成している。可変オイルポンプ100は、ボデー10およびカバー19に対して調整リング30が回動する際に、ボデー側摺動面121aとリング側摺動面130aとの間、および、カバー側摺動面193とリング側摺動面130bとの間から、僅かずつではあるが、内部空間S1(ガイド孔38)にオイル1が浸入して貯留される。
ボデー10のボデー側摺動面122aと、カバー19のカバー側摺動面194a(図3参照)と、ガイド孔39とは、ピン16を内側に配置する略密閉された内部空間S2を形成している。可変オイルポンプ100は、ボデー10およびカバー19に対して調整リング30が回動する際に、ボデー側摺動面122aとリング側摺動面130aとの間、および、カバー側摺動面194aとリング側摺動面130bとの間から、僅かずつではあるが、内部空間S2(ガイド孔39)にオイル1が浸入して貯留される。
内部空間S1およびS2(ガイド孔38および39)にそれぞれ貯留されたオイル1は、調整リング30が回動する際に、調整リング30とピン15および16とが相対移動する抵抗になる。
(内部空間S1およびS2からオイルを排出する構成)
次に、図3~図5を参照して、内部空間S1およびS2(ガイド孔38および39)からオイルを排出するための構成について説明する。
図3に示すように、カバー19には、溝部M1(排出通路の一例)およびM2(排出通路の一例)が設けられている。溝部M1およびM2は、それぞれ、ガイド孔38および39(内部空間S1およびS2)(図2参照)に貯留されたオイル1を、圧力差を利用して排出するように構成されている。
詳細には、図3および図4に示すように、カバー19のカバー側摺動面194aには、X方向に直交する方向に延びる溝部M2が設けられている。溝部M2は、ガイド孔39(内部空間S2)(図2参照)と吸込ポート13とを連通している。溝部M2は、カバー19のピン16に対応する位置である嵌合溝部194bまで一端が延びている。溝部M2の通路幅d1は、ピン16の直径d2よりも小さい。カバー19の溝部M2は、調整リング30のリング側摺動面130b(図2参照)によりX1方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔39(内部空間S2)と吸込ポート13と連通するオイル1の排出路を形成している。溝部M2は、直線状に延びており、図5に示すように、縦断面が半円形状を有している。ここで、吸込ポート13内は、通常、オイル1を吸い込むために、低圧に保たれている。したがって、ガイド孔39(内部空間S2)と吸込ポート13とを、溝部M2により連通することにより、ガイド孔39(内部空間S2)に対して負圧側となる吸込ポート13に、ガイド孔39からオイルが排出される。
また、図3に示すように、カバー19のカバー側摺動面193には、X方向に直交する方向に延びる溝部M1が設けられている。溝部M1は、溝部M2よりも吐出ポート14側に配置されている。溝部M1は、ガイド孔38(内部空間S1)(図2参照)と吸込ポート13とを連通している。溝部M1は、カバー19のピン15に対応する位置である嵌合溝部193aまで一端が延びている。溝部M1の通路幅は、ピン15の直径よりも小さい。カバー19の溝部M1は、調整リング30のリング側摺動面130bによりX1方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔38(内部空間S1)と吸込ポート13と連通するオイル1の排出路を形成している。溝部M1は、直線状に延びており、縦断面が半円形状を有している。ここで、上記の通り、吸込ポート13内は、通常、オイル1を吸い込むために、低い圧力に保たれている。したがって、ガイド孔38(内部空間S1)と吸込ポート13とを、溝部M1により連通することにより、ガイド孔38(内部空間S1)に対して負圧側となる吸込ポート13に、ガイド孔38からオイルが排出される。
(容量可変機構の構成)
次に、図1、図2および図6を参照して、オイルの吐出量を増減させるポンプ容量の制御を行う容量可変機構の構成について説明する。
可変オイルポンプ100は、オイルポンプロータ20の1回転毎に吐出されるオイル1の吐出量(ポンプ容量)を変更するための容量可変機構を備えている。この容量可変機構は、ボデー10の収容凹部12c内に形成される油圧室Uの油圧(制御油圧)によって調整リング30を変位(回動)させる機構である。調整リング30を変位(回動)によって、インナロータ21およびアウタロータ22の吸込ポート13および吐出ポート14に対する相対的な位置が変化し、ポンプ容量が変更されるように構成されている。
調整リング30は、図2に示すように、本体部31と、張出部32および33と、操作部34と、突起部35とを含んでいる。
張出部32および33、操作部34および突起部35は、本体部31に一体的に形成されている。そして、本体部31の内周面31aに対して外周面20aが滑らかに接触(摺動)するようにオイルポンプロータ20が配置されている。
本体部31は、円環状に形成されており、外周面20aの側からオイルポンプロータ20(アウタロータ22)を回転自在に保持する役割を有する。張出部32および33は、本体部31の外側面31bが外方向(回転半径外方向)に張り出すように形成されている。また、張出部32には厚み方向(X方向)に貫通するとともに、緩やかなカーブを描く長孔状のガイド孔38が形成されている。また、張出部33には厚み方向に貫通するとともに、緩やかなカーブを描く長孔状のガイド孔39が形成されている。
ガイド孔38および39は、インナロータ21の半径方向において、インナロータ21から略等しい距離だけ離間している。ガイド孔38および39は、インナロータ21の周方向において、互いに所定角度(たとえば、約120度)だけずれた位置に配置されている。ガイド孔38は、ガイド孔39よりも吐出ポート14側に配置されている。
操作部34は、外側面31bから突出するように形成され、本体部31を回動させる際に外力(油圧室Uの油圧またはコイルばね60の付勢力)が付与される部分である。また、操作部34には、先端が凹状に窪まされたベーン保持部34aにベーン41が板ばね61を介して保持されている。また、突起部35は、外側面31bから突出するように形成され、先端が凹状に窪まされたベーン保持部35aにベーン42が板ばね61を介して保持されている。なお、ベーン41および42は、調整リング30の厚み(X方向の寸法)と同程度の長さを有しており、耐摩耗性に優れた樹脂材料などによって構成されている。
コイルばね60は、図6に示すように、調整リング30がボデー10に収容された状態で、壁部11の内側面11aと操作部34との対向領域に嵌め込まれている。また、操作部34は、コイルばね60の伸長力によってA1方向に付勢されている。すなわち、操作部34に作用するコイルばね60の押圧力によって、調整リング30は、入力軸55のまわりを図1の時計回りに回動(変位)するように付勢されている。これにより、操作部34に油圧が作用しない状態では、コイルばね60が最も伸びた状態で調整リング30が変位(回動)を開始する初期位置P1に保持されるように構成されている。
また、調整リング30がボデー10に収容された状態では、壁部11の内側面11aと、ベーン41および42と、ベーン41からベーン42までの間の調整リング30の外側面31b(操作部34の外側面の部分も含む)とによって囲まれた領域に油圧室Uが形成されるように構成されている。
また、調整リング30がボデー10に収容された状態では、ピン15がガイド孔38に摺動可能に挿入されて係合するとともに、ピン16がガイド孔39に摺動可能に挿入されて係合するように構成されている。
ピン15とガイド孔38との係合およびピン16とガイド孔39との係合によって、ボデー10に対する調整リング30の相対的な変位(回動)をガイド(案内)するガイド部51(第2ガイド部の一例)および52(第1ガイド部の一例)が構成されている。換言すると、ガイド部51および52によって、調整リング30の回動する方向は、ガイド孔38および39の延びる方向(ガイド孔38および39の断面の長手方向)に規制されるように構成されている。
図1および図6に示すように、エンジン90には可変オイルポンプ100が有する容量可変機構を機能させるための油圧制御装置5が吐出油路4に設けられている。具体的には、可変オイルポンプ100と油圧制御装置5とは、吐出油路4から分岐する油路6aにより接続されている。また、油圧制御装置5と、ボデー10内の油圧室Uとが、油路6bを介して接続されている。そして、可変オイルポンプ100の駆動中に、エンジン90に搭載されたECU(図示せず)からの制御信号に基づいて油圧制御装置5が動作されることによって、吐出油路4からオイルフィルタ7(図1参照)を経てエンジン90(オイルギャラリ)に向けて送出されるオイル1の一部が、油路6aを介して油圧制御装置5に引き込まれた後、油路6bを介して油圧室Uに供給されるように構成されている。
(容量可変制御の説明)
次に、図7および図8を参照して、可変オイルポンプ100によるオイル1の吐出量の容量可変制御について説明する。
まず、図7に示すように、エンジン90の始動とともに回転される入力軸55によりオイルポンプロータ20がR1方向に駆動される。この際、油圧制御装置5は作動しておらず、調整リング30は、コイルばね60の付勢力によってA1方向に最も回動された初期位置P1に保持される。なお、初期位置P1では、ガイド孔38(39)の内側面38a(39a)とピン15(16)の外面とがピン15(16)の延びる方向に沿って接触している。また、初期位置P1においては、インナロータ21の外歯21aとアウタロータ22の内歯22aとの間でオイル1の減圧を行う負圧作用領域に吸込ポート13が対向するとともに、インナロータ21の外歯21aとアウタロータ22の内歯22aとの間でオイル1の圧縮を行う正圧作用領域に吐出ポート14が対向するようになる。したがって、オイルパン91内のオイル1が吸込ポート13からオイルポンプロータ20に吸い込まれるとともに吐出ポート14から油路14aを介して吐出油路4に吐出される。
次に、図8に示すように、エンジン90の回転数や負荷に応じてECU(図示せず)からの制御信号に基づいて油圧制御装置5が動作される。すなわち、吸込ポート13からのオイル1が油路6aを介して油圧制御装置5に引き込まれた後、油路6bを介して油圧室Uに供給されるようになる。そして、油圧室Uに供給されたオイル1の油圧が調整リング30の操作部34に作用することによって、調整リング30がコイルばね60の付勢力に抗してA2方向に回動され始める。
なお、調整リング30のA2方向への回動とともに、オイルポンプロータ20におけるアウタロータ22は、内歯22aがインナロータ21の外歯21aに噛み合ったままインナロータ21の回転中心に対して所定の偏心量を保ったままA2方向へ公転される。これにより、正圧作用領域と負圧作用領域とがインナロータ21の回転中心まわりで移動されるので、負圧作用領域から吸込ポート13に作用する負圧が低下するとともに、正圧作用領域から吐出ポート14に作用する正圧も低下する。この結果、オイルポンプロータ20からのオイル1の吐出量(エンジン90への供給量)が減少される。
また、ECUにより油圧制御装置5が詳細に動作制御されることによって、油圧室Uに供給されるオイル1の油圧(操作部34をA2方向へ付勢する付勢力)が調整される。これにより、操作部34に対する油圧室Uの油圧とコイルばね60の付勢力(操作部34をA1方向へ付勢する付勢力)とのバランス関係に応じて、調整リング30の回動位置が詳細に調整される。また、調整リング30の回動位置が調整されることによって、可変オイルポンプ100によるオイル1の吐出量が詳細に制御される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、ガイド孔38(39)に貯留されたオイルを排出する溝部M1(M2)を設ける。これにより、溝部M1(M2)を介して、ガイド孔38(39)に貯留されたオイルの量を減らすことができる。さらに、オイルを、溝部M1(M2)を介してガイド孔38(39)の外へ容易に排出することができる。その結果、ガイド孔38(39)に貯留されたオイルに起因するポンプ容量の制御の応答性の低下を抑制することができる。なお、オイルが低温であったとしても、溝部M1(M2)を介してオイルをガイド孔38(39)の外へ排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溝部M1(M2)は、ガイド孔38(39)と、オイルの吸込ポート13とを連通するように設けられている。これにより、オイルを吸い込むために低圧(負圧)に保たれる吸込ポート13により、ガイド孔38(39)と吸込ポート13との間に圧力差を確実に発生させることができるので、ガイド孔38(39)から効果的にオイルを排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ガイド孔38(39)とオイルの吸込ポート13とを連通する溝部M1(M2)を設ける。これにより、簡易な構成である溝部M1(M2)により、オイルをガイド孔38(39)の外に排出することができる。また、オイルを排出するための構成を容易に形成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溝部M1、M2は、カバー19に設けられている。これにより、カバー19に設けられた溝部M1(M2)を介して、オイルをガイド孔38(39)の外の吸込ポート13に排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溝部M1(M2)は、カバー19のピン15(16)に対応する位置まで延びている。これにより、ガイド孔38(39)が設けられた調整リング30がピン15(16)に対して移動したとしても、調整リング30により溝部M1(M2)が塞がれるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溝部M1(M2)の通路幅は、ピン15(16)の直径よりも小さい。これにより、溝部M1(M2)の通路幅をピンの直径以上である場合と比較して、ガイド孔38(39)の内部空間とガイド孔38(39)の外部とをより確実に仕切ることができるので、ガイド孔38(39)の内部空間とガイド孔38(39)の外部との間に、より確実に圧力差を発生させることができる。
[第2実施形態]
次に、図1および図9を参照して、第2実施形態による可変オイルポンプ200の構成について説明する。この第2実施形態では、カバー19にガイド孔38および39に貯留されたオイル1を排出するための構成(溝部M1およびM2)を設けた上記第1実施形態の構成と異なり、ボデー210(ポンプハウジングの一例)にガイド孔38および39に貯留されたオイル1を排出するための構成(溝部M201(排出通路の一例)およびM202(排出通路の一例))を設ける例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
図9に示すように、可変オイルポンプ200(図1参照)は、溝部M201およびM202が設けられたボデー210を備えている。
詳細には、ボデー210のボデー側摺動面121aには、溝部M201が設けられている。溝部M201は、ガイド孔38(内部空間S1)(図2参照)と吸込ポート13とを連通している。溝部M201は、ボデー210のピン15が設けられる位置まで一端が延びている。溝部M201の通路幅は、ピン15の直径よりも小さい。ボデー210の溝部M201は、調整リング30のリング側摺動面130a(図2参照)によりX2方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔38(内部空間S1)と吸込ポート13と連通する半円形状のオイル1の排出経路を形成している。溝部M201は、ガイド孔38(内部空間S1)に貯留されたオイルを、圧力差を利用して排出する機能を有している。
また、ボデー210のボデー側摺動面122aには、溝部M202が設けられている。溝部M202は、ガイド孔39(内部空間S2)(図2参照)と吸込ポート13とを連通している。溝部M202は、ボデー210のピン16が設けられる位置まで一端が延びている。溝部M202の通路幅は、ピン16の直径よりも小さい。ボデー210の溝部M202は、調整リング30のリング側摺動面130a(図2参照)によりX2方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔39(内部空間S2)と吸込ポート13と連通する半円形状のオイル1の排出経路を形成している。溝部M202は、ガイド孔39(内部空間S2)に貯留されたオイルを、圧力差を利用して排出する機能を有している。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、ボデー10およびカバー19は、調整リング30を挟み込むように設けられ、溝部M201、M202は、ボデー10に設けられている。これにより、ボデー10に設けられた溝部M201、M202を介して、オイルをガイド孔38、39の外の吸込ポート13に排出することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図1および図10を参照して、第3実施形態による可変オイルポンプ300の構成について説明する。この第3実施形態では、カバー19にガイド孔38および39に貯留されたオイル1を排出するための構成(溝部M1およびM2)を設けた上記第1実施形態の構成と異なり、調整リング330(調整用部材の一例)にガイド孔38および39に貯留されたオイル1を排出するための構成(溝部M301(排出通路の一例)およびM302(排出通路の一例))を設ける例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
図10に示すように、可変オイルポンプ300(図1参照)は、溝部M301およびM302が設けられた調整リング330を備えている。
詳細には、調整リング330のリング側摺動面130bには、溝部M301が設けられている。溝部M301は、ガイド孔38(内部空間S1)と吸込ポート13(図2参照)とを連通している。溝部M301の通路幅は、ピン15の直径よりも小さい。調整リング330の溝部M301は、カバー19のカバー側摺動面193によりX2方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔38(内部空間S1)と吸込ポート13と連通する半円形状のオイル1の排出経路を形成している。溝部M301は、ガイド孔38(内部空間S1)に貯留されたオイルを、圧力差を利用して排出する機能を有している。
また、調整リング330のリング側摺動面130bには、溝部M302が設けられている。溝部M302は、ガイド孔39(内部空間S2)と吸込ポート13(図2参照)とを連通している。溝部M302の通路幅は、ピン16の直径よりも小さい。調整リング330の溝部M302、カバー19のカバー側摺動面194aによりX2方向側の開口部分が塞がれることによって、ガイド孔39(内部空間S2)と吸込ポート13と連通する半円形状のオイル1の排出経路を形成している。溝部M302は、ガイド孔39(内部空間S2)に貯留されたオイルを、圧力差を利用して排出する機能を有している。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、溝部M301、M302は、調整リング330に設けられている。これにより、調整リング330に設けられる溝部M301(M302)を介して、オイルをガイド孔38(39)の外の吸込ポート13に排出することができる。また、ガイド孔38(39)が設けられる調整リング330に、直接、溝部M301(M302)を設けることにより、ガイド孔38(39)が変位(移動)したとしても、溝部M301(M302)をガイド孔38(39)に対して常に同じ位置関係に置くことができるので、安定して溝部M301(M302)を介してガイド孔38(39)からオイルを排出することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
次に、図1および図11を参照して、第4実施形態による可変オイルポンプ400の構成について説明する。この第4実施形態では、ガイド孔38に貯留されたオイル1を排出するために溝部M1を設けた上記第1実施形態の構成と異なり、ガイド孔38に貯留されたオイル1を排出するために貫通孔M401(排出通路の一例)を設ける例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
図11に示すように、可変オイルポンプ400(図1参照)は、貫通孔M401が設けられたカバー419(ポンプハウジングの一例)を備えている。貫通孔M401は、カバー419の厚み方向(X方向)に延びており、円形状を有している。貫通孔M401は、ピン15に対するガイド孔38の移動方向に沿って、ピン15(嵌合溝部193a)の両側にそれぞれ1つずつ配置されている。貫通孔M401は、ガイド孔38(内部空間S1)と外部(可変オイルポンプ400の外)とを連通している。
貫通孔M401は、ガイド孔38(内部空間S1)に貯留されたオイル1を、圧力差を利用して外部(可変オイルポンプ400の外)に排出する。ガイド孔38(内部空間S1)には、ピン15に対してガイド孔38が移動することにより、ガイド孔38(内部空間S1)内の気体が圧縮されて、ガイド孔38内が外部に対して高圧となる。このため、オイルを排出するためのガイド孔38と外部(可変オイルポンプ400の外)との圧力差が生じる。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、貫通孔M401は、ガイド孔38と、カバー19の外部とを連通するように設けられている。これにより、ピン15に対してガイド孔38が移動する際に生じるガイド孔38からカバー19の外部に向かうオイルの流れによる圧力差により、ガイド孔38からオイルを排出することができる。
また、第4実施形態では、上記のように、ガイド孔38とカバー19の外部とを連通するようにカバー19に貫通孔M401を設ける。これにより、オイルを排出するための構成を容易に形成することができる。
また、第4実施形態では、上記のように、貫通孔M401は、カバー19に設けられ、ピン15に対するガイド孔38の移動方向に並ぶように、ピン15の両側に配置されている。これにより、ピン15の一方側の貫通孔M401が調整リング30により塞がれたとしても、他方側の貫通孔M401を開口させておくことができるので、ピン15の両側に配置される貫通孔M401のいずれか一方から確実にオイルを排出することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、第1~第4実施形態では、カバー、ボデーおよび調整リングのいずれか1つにオイルを排出する排出経路を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、カバー、ボデーおよび調整リングのいずれか2つ、または、すべてにオイルを排出する排出経路を設けてもよい。
また、第1~第4実施形態では、排出経路により、2つのガイド孔の両方から貯留されたオイルを排出するように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、排出経路により、2つのガイド孔のうち、いずれか一方のみから貯留されたオイルを排出するように構成してもよい。
また、上記第1~第4実施形態では、排出経路を直線状に延びるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、排出経路が湾曲していてもよい。
また、上記第1~第4実施形態では、排出経路を、縦断面が半円形状となるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、排出経路を、縦断面が矩形状などの半円形状以外の形状となるように形成してもよい。
また、上記第3実施形態では、調整リングにオイルを排出する溝部を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、調整リングにオイルを排出する貫通孔を設けてもよい。
また、上記第3実施形態では、調整リングのカバー側の摺動面にオイルを排出する溝部を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、調整リングのボデー側の摺動面にオイルを排出する溝部を設けてもよい。
また、上記第4実施形態では、可変オイルポンプの外部に連通する貫通孔をカバーに設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、可変オイルポンプの外部に連通する貫通孔をボデーに設けてもよい。
また、上記第1~第4実施形態では、エンジンを備えた自動車にオイルポンプを搭載した例を示したが、本発明はこれに限られない。車両以外の設備機器に搭載された内燃機関用の可変オイルポンプに対して本発明を適用してもよい。また、内燃機関としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンおよびガスエンジンなどが適用可能である。
1 オイル
10、210 ボデー(ポンプハウジング、ハウジング本体)
13 吸込ポート
14 吐出ポート
15、16 ピン
19、419 カバー(ポンプハウジング)
20 オイルポンプロータ
30、330 調整リング(調整用部材)
38、39 ガイド孔
51 ガイド部(第2ガイド部)
52 ガイド部(第1ガイド部)
100、200、300、400 可変オイルポンプ
M1、M2、M201、M202、M301、M302 溝部(排出通路)
M401 貫通孔(排出通路)

Claims (4)

  1. ポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに収容されるとともに回転駆動されるオイルポンプロータと、
    前記ポンプハウジングに収容され、外周側から前記オイルポンプロータを回転可能に保持した状態で、変位することによって前記オイルポンプロータからのオイルの吐出量を調整する調整用部材と、
    前記調整用部材に設けられたガイド孔と、前記ポンプハウジングに設けられ、前記ガイド孔に係合するピンとを含み、前記ガイド孔と前記ピンとを互いに係合させることによって前記ポンプハウジングに対する前記調整用部材の相対的な変位をガイドするガイド部と、
    前記ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路と、を備え
    前記排出通路は、前記ガイド孔とオイルの吸込ポートとを連通するように設けられた溝部を含む、可変オイルポンプ。
  2. 前記ポンプハウジングは、前記調整用部材を挟み込むように収容するハウジング本体およびカバーを含み、
    前記溝部は、前記ハウジング本体および前記カバーの少なくとも一方に設けられている、請求項に記載の可変オイルポンプ。
  3. 前記溝部は、前記調整用部材に設けられている、請求項またはに記載の可変オイルポンプ。
  4. ポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに収容されるとともに回転駆動されるオイルポンプロータと、
    前記ポンプハウジングに収容され、外周側から前記オイルポンプロータを回転可能に保持した状態で、変位することによって前記オイルポンプロータからのオイルの吐出量を調整する調整用部材と、
    前記調整用部材に設けられたガイド孔と、前記ポンプハウジングに設けられ、前記ガイド孔に係合するピンとを含み、前記ガイド孔と前記ピンとを互いに係合させることによって前記ポンプハウジングに対する前記調整用部材の相対的な変位をガイドするガイド部と、
    前記ガイド孔に貯留されたオイルを排出する排出通路と、を備え、
    前記排出通路は、前記ガイド孔と前記ポンプハウジングの外部とを連通するように前記ポンプハウジングに設けられた貫通孔を含む、可変オイルポンプ。
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