JP7076946B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体吐出装置に関する。
被記録媒体に液体を吐出して記録を行う液体吐出装置は、高精細な記録を高速度で行うことが望まれている。この要求に応えるため、液体吐出装置に搭載される液体吐出ヘッドは多数の吐出口を備えており、各々の吐出口に対応するエネルギー発生素子(例えば圧電素子)を高速度で駆動することが望まれる。液体吐出ヘッドの吐出機構として、吐出口に連通する圧力室を圧電素子によって膨張および収縮させることにより液体を吐出させるものが広く用いられている。このような液体吐出ヘッドでは、圧電素子に印加する駆動電力の波形(駆動波形)により、吐出する液体の体積や速度が変化するため、圧電素子を精度良く駆動することが重要である。さらに、高品質の記録を行うためには、複数の吐出口の製造時のばらつきに起因する液体吐出量のばらつき等を補正することが望まれている。
そこで、特許文献1には、吐出口の製造時のばらつきに対応して、吐出口毎に異なる駆動波形を用いてエネルギー発生素子を駆動することが開示されている。
特開2010-42511号公報
特許文献1に開示されている方法では、複数の駆動波形データをドライバーICに記憶させておき、各々の吐出口に対応するエネルギー発生素子を、ドライバーICに記憶されている複数の駆動波形データの中から選択した駆動波形データに基づいて駆動する。このドライバーICは、各吐出口に対応するエネルギー発生素子に駆動波形を出力するアナログ回路であるアンプとD/A変換回路等を備えている。さらに、ドライバーICは、複数の駆動波形データを記憶するメモリーと、各吐出口のエネルギー発生素子毎に好ましい駆動波形データを選択するデータセレクタ等の多数のデジタル回路を備えている。
一般に、エネルギー発生素子として圧電素子を用いて液体を吐出する液体吐出ヘッドでは、30V程度の高電圧で静電容量が大きい圧電素子を駆動する必要がある。そのため高耐圧用の半導体プロセスでデジタル回路を製造する必要がある。しかし、高耐圧用の半導体プロセスではデジタル回路の微細化は困難であり、デジタル回路の回路規模を大きくせざるを得ないため、ドライバーICのチップサイズが大きくなり、著しく高価なものとなるという課題がある。特に、このようなドライバーICにおいて使用可能な駆動波形データの数を多くするためには、メモリーの容量を大きくする必要があるとともに、各吐出口に対応して設けられるデータセレクタ等も大規模なものにする必要がある。したがって、特許文献1に開示されている方法では、実用上、駆動波形データの種類をあまり多くすることができないという課題がある。その結果、多数の吐出口を備えた液体吐出ヘッドでは、吐出量のばらつきを十分に補正することは困難である。
本発明の目的は、液体吐出ヘッドに内蔵または接続されたドライバーICの大型化を抑制しつつ、吐出口毎の特性のばらつきを補正することができる液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、複数の吐出口およびエネルギー発生素子を備えた液体吐出ヘッドと、複数の液体吐出用の駆動波形データを格納する駆動波形データ保存部と、吐出口ごとに、複数の液体吐出用の駆動波形データのうち、該当する吐出口に対応するエネルギー発生素子への供給に対応した液体吐出用の駆動波形データをそれぞれ定めたテーブルを格納するテーブル格納手段と、吐出口の各々に関して、テーブルに基づいて、複数の液体吐出用の駆動波形データのうちの対応した液体吐出用の駆動波形データのみを記憶するメモリーと、を含み、メモリーは、吐出口ごとに設けられるとともに、液体吐出ヘッドに内蔵または接続されたドライバーICに設けられており、メモリーには、ドライバーICに設けられたシフトレジスタ及びラッチをこの順に経由した、テーブルに基づくデータをもとに選択された駆動波形データが記憶され、液体吐出装置の装置本体のヘッド制御部は、記録データをドライバーICに送る手段を有し、ドライバーICは、記録データに従って吐出口ごとに設けられたメモリーから送られる、メモリーに記憶された対応した液体吐出用の駆動波形データをD/A変換するD/A変換回路を吐出口ごとに有することを特徴とする。
本発明によると、液体吐出ヘッドに内蔵または接続されたドライバーICの大型化を抑制しつつ、吐出口毎の特性のばらつきを補正することができる。
本発明の液体吐出装置の基本構造を模式的に示す概略図である。 本発明の実施形態1の液体吐出装置の駆動回路の要部を示すブロック図である。 本発明の実施形態1の液体吐出動作のフローチャートである。 本発明の実施形態2の液体吐出装置の駆動回路の要部を示すブロック図である。 本発明の実施形態3の液体吐出装置の駆動回路の要部を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態1]
図1に本発明の液体吐出装置の一例であるインクジェット記録装置を示す。このインクジェット記録装置の基本構造を説明する。インクジェット記録装置は、被記録媒体(例えば記録紙1)を搬送する搬送手段である紙送りローラー2と、記録紙1の搬送経路に沿って位置するプラテン3と、プラテン3に対向する位置にある4組の液体吐出ヘッド4を有している。4組の液体吐出ヘッド4はシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの液体インクをそれぞれ吐出して被記録媒体に記録を行うものである。
図2に、本発明の実施形態1のインクジェット記録装置の、本発明に関連する駆動回路を示す。駆動回路は、主に、各液体吐出ヘッド4に内蔵されているドライバーIC40と、ドライバーIC40に接続されているヘッド制御部5と、記録装置本体の制御部内に設けられ、ヘッド制御部5に接続されている記録制御部6を含む。ただし、ドライバーIC40は、各液体吐出ヘッド4に内蔵されずに接続されている構成であってもよい。この駆動回路によると、記録制御部6から送られてくる記録信号等に基づいてヘッド制御部5がドライバーIC40に駆動用のデータを送り、ドライバーIC40が液体吐出用のエネルギー発生素子4a(図1)を駆動して、液体吐出を制御する。
記録装置本体の記録制御部6に接続されているヘッド制御部5は、多数(例えば100種類程度)の駆動波形データを保存する駆動波形データ保存部51を有している。また、ヘッド制御部5は、記録データを整列させる記録データ制御分配部52と、吐出制御信号を生成する吐出制御部53も有している。本実施形態の液体吐出ヘッド4は、ヘッド制御部5に接続されているROM41と複数のドライバーIC40を有している。個々のドライバーIC40は、ヘッド制御部5に接続されている駆動波形データ受信制御部401と、複数(本実施形態では64個)の駆動部408を有している。各駆動部408は、記録データを受け取るシフトレジスタ402と、ラッチ403と、駆動波形データを記憶するメモリー405と、メモリー405への書き込みを制御する書込制御部404と、D/A変換回路406と、アンプ407とをそれぞれ含んでいる。駆動部408は個々の吐出口4bおよびエネルギー発生素子4aに対応して設けられており、本実施形態では1つのドライバーIC40に64個の駆動部408が含まれており、各駆動部408が1つの吐出口4bおよびエネルギー発生素子4aに対応する。従って、1つのドライバーIC40によって64個の吐出口4bに対応するエネルギー発生素子4aを駆動することができる。そして、図2に示すように複数のドライバーIC40が設けられることによって、64個を超える数の吐出口4bを有する液体吐出ヘッド4に対応している。
次に、このような構成を有する液体吐出ヘッドによる記録動作について説明する。記録動作を行う際には、紙送りローラー2によって記録紙1を図1の矢印の方向へ送る。そして、プラテン3上で、4組の液体吐出ヘッド4からシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの液体インクを記録紙1に吐出して記録を行う。
液体吐出ヘッド4による液体吐出について、図3のフローチャートを参照して説明する。液体吐出に先立って、予め液体吐出ヘッド4の吐出口4b毎の特性のばらつきを測定し、各吐出口4bに対応するエネルギー発生素子4aに印加する駆動波形を決定するための駆動波形決定テーブルを用意しておく。このテーブルは、吐出口4bごとに、複数の液体吐出用の駆動波形データのうち、該当する吐出口4bに対応するエネルギー発生素子4aへの供給に対応した液体吐出用の駆動波形データをそれぞれ定めたものである。本実施形態では、駆動波形決定テーブルを、液体吐出ヘッド4内のテーブル格納手段であるROM41に保存しておく(S1)。この駆動波形決定テーブルには、各駆動波形データを示す番号(識別記号)が記録されるが、駆動波形データ自体は保存されない。インクジェット記録装置を起動すると、ROM41に保存されている駆動波形決定テーブルがヘッド制御部5に読みとられて保存される。一方、ヘッド制御部5の駆動波形データ保存部51には多数(例えば100種類程度)の駆動波形データが保存されており、ヘッド制御部5はその駆動波形データを順次ドライバーIC40に送る。それと同期して、ROM41内の駆動波形決定テーブルに基づいて、各吐出口4bに対応した駆動波形データを送る時は1、それ以外の駆動波形データを送るときは0であるシリアルデータを生成してドライバーIC40に送る。
ドライバーIC40に送られた駆動波形データは、駆動波形データ受信制御部401を介して、各吐出口4bに対応する駆動部408に送られる。前述した駆動波形決定テーブルに基づくシリアルデータは、ドライバーIC40のシフトレジスタ402に送られ、ラッチ403で記録される。シフトレジスタ402及びラッチ403は、1つの吐出口あたり1ビットである。ラッチ403のビットが1の時に、書込制御部404はメモリー405に駆動波形データを記憶させ(S2)、ラッチ403のビットが0の時には、書込制御部404はメモリー405に駆動波形データを記憶させない。
記録を行う時(S3)には、記録制御部6からヘッド制御部5に記録信号を送る。ヘッド制御部5は、記録データ制御分配部52で記録データを整列してドライバーIC40に送る(S4)。記録データは、ドライバーIC40の各駆動部408において、シフトレジスタ402に送られラッチ403で記録される。記録装置本体の動作に同期して吐出制御部53で生成される吐出制御信号により、メモリー405内の駆動波形データが読み出される。読み出された駆動波形データは、D/A変換回路406によりデジタル-アナログ変換され、アンプ407で増幅されて、各吐出口4bに対応するエネルギー発生素子(例えば圧電素子や発熱素子)4aに供給される(S5)。このように駆動波形データが供給されることによって駆動されたエネルギー発生素子4aが液体にエネルギー(例えば圧力や熱)を印加して、吐出口4bから外部に向けて液滴を吐出する。この時、供給された記録データに応じた駆動波形データをメモリー405から読み出してエネルギー発生素子4aを駆動しているため、記録データに対応した液滴を各吐出口4bから吐出させることができる。シリアルデータに基づいて、メモリー405には、吐出口4bに対応した駆動波形データのみが記憶されているので、その都度駆動波形データの選択を行わなくても対応した駆動波形データによってエネルギー発生素子4aが駆動される。その後、記録が終了したら(S6)、記録装置をシャットダウンする(S7)。
本実施形態では、ドライバーIC40の、各吐出口4bに対応して用いられるシフトレジスタ402は1ビットのみに過ぎず、メモリー405とD/A変換回路406の間には特別な論理回路等を必要としない。従って、簡単なデジタル回路によって本実施形態に係る液体吐出を実施することができる。
ドライバーIC40の出力部分と、それに対応するエネルギー発生素子との間は、多数の配線で結ぶ必要があり、しかも電流の大きいアナログ信号であるので、短くすることが好ましい。そこで、ドライバーIC40を、フレキシブルケーブル等によって、ヘッドチップ(吐出口4bおよびエネルギー発生素子4aを含む液体吐出ヘッド4の本体部分)に接続してもよく、またヘッドチップに直接搭載してもよい。ヘッドチップがSiの基板を含む構成である場合には、ヘッドチップのSi基板にドライバーIC40を作り込むことも可能である。
本実施形態では、1つのドライバーIC40が、64個の吐出口4bに対応するエネルギー発生素子を駆動する。液体吐出ヘッド4がより多くの吐出口4bを備えている場合には、図2に示すようにドライバーIC40を複数個設ける。その場合、ヘッド制御部5は駆動波形データ等を夫々のドライバーIC40に並列に送ればよく、駆動波形決定テーブルに基づくシリアルデータは、夫々のドライバーIC40が駆動するエネルギー発生素子4aに対応したものを送る。ただし、吐出口4bの数がさほど多くない場合は、複数のドライバーIC40のシフトレジスタ402を直列につなぐ構成にしてもよい。
[実施形態2]
図4に本発明の他の実施形態の駆動回路を示す。前述した実施形態1と異なる点は、主に、液体吐出ヘッド4がROM41を有していないことと、シフトレジスタ402及びラッチ403が、1つの吐出口4bに対して2ビットになっていることである。これらの相違点に伴って若干の構成の変更がある。
本実施形態では、液体吐出ヘッド4にROM41を備えていないため、各吐出口4bに対応するエネルギー発生素子4aに印加する駆動波形を決定する駆動波形決定テーブルは、記録装置本体又はヘッド制御部5に記憶しておけばよい。また、記録装置本体に画像読取用のスキャナーを設けておき、テストパターンを印刷してスキャナーで読み取り、その読み取り結果に応じて個々の吐出口4bの特性を判定して駆動波形決定テーブルを生成してもよい。そのようにすることで、ROM41が不要であるとともに、液体吐出ヘッド4を長期間使用して劣化したこと等に起因する吐出量の変化にも対応することが可能である。
本実施形態では、シフトレジスタ402及びラッチ403を、1つの吐出口に対して2ビットにすることで、1つの吐出口4bのエネルギー発生素子4aに対して4種類の駆動波形を用いることができる。それにより、例えば、大液滴、中液滴、小液滴の3段階の液滴を使い分けて、階調性に優れた高画質の画像を記録することが可能である。また、インクジェット記録装置においては、画像の余白部分に対向する位置である等の理由から吐出しない状態が続いた吐出口4bが、吐出不能になるという問題がある。それに対して、吐出しない程度の振幅の駆動波形(メニスカス振動用の駆動波形データ)をエネルギー発生素子4aに印加して吐出口4bのメニスカス部分に駆動を与えることで、吐出不能になる可能性を大幅に低減することができる。本実施形態では、シフトレジスタ402及びラッチ403を1つの吐出口に対して2ビットにすることによって、吐出不能状態を防止または解消するためのメニスカス振動用の駆動波形データを用意しておくことが容易にできる。すなわち、本実施形態では、ヘッド制御部5に、大液滴吐出、中液滴吐出、小液滴吐出に対応した夫々の駆動波形データ(液体吐出用の駆動波形データ)と、メニスカス振動用の駆動波形データとを用意しておき、選択的にドライバーIC40に送ることができる。ドライバーIC40の、1つの吐出口4bに対応するメモリー405には、前述した4種類の駆動波形データを記憶しておく。記録時には、吐出口あたり2ビットの記録データにより、メモリー405に記憶された液体吐出用の駆動波形データのうちから指定された駆動波形データを読み出してD/A変換回路406に送り、アンプ407で増幅して、エネルギー発生素子に供給する。こうして液体吐出用の駆動波形データが供給されて駆動されたエネルギー発生素子がエネルギーを発生して、吐出口4bから外部に向けて液滴を吐出する。
本実施形態では、吐出量が異なる(前述した例では3段階)の液滴吐出を使い分けることによって階調性に優れた画像を形成することができ、また、吐出不能時にメニスカス部分を振動させて不吐出状態を防止または解消できる等の優れた機能を実現している。
[実施形態3]
図5に本発明のさらに他の実施形態を示す。本実施形態は、液体吐出ヘッド4にROM41が設けられていない点は実施形態2と同様であり、シフトレジスタ402及びラッチ403が1つの吐出口4bに対して1ビットである点は実施形態1と同様である。
本実施形態では、液体吐出用の駆動波形データとは別に、不吐出状態を防止または解消するためのメニスカス振動用の駆動波形データを出力するための回路が設けられている。すなわち、シフトレジスタ402及びラッチ403が、吐出口4bの数より1つ多く設けられており、それに対応してメニスカス振動用メモリー415及びメニスカス振動用D/A変換回路416が設けられている。そして、ヘッド制御部5の駆動波形データ保存部51には、メニスカス振動用の駆動波形データと、液体吐出用の駆動波形データとメニスカス振動用の駆動波形データとの差に相当する多数の駆動波形データ(駆動波形差データ)を記憶させておく。本実施形態のテーブル格納手段には、吐出口4bごとに複数の駆動波形差データのうち、該当する吐出口4bに対応するエネルギー発生素子4aへの供給に対応した駆動波形差データをそれぞれ定めたテーブルを格納しておく。液体吐出(記録)や不吐出の防止または解消を行う場合には、テーブル格納手段に格納されたテーブルに基づいて、駆動波形データ保存部51から、これらの駆動波形データのいずれかを選択的に読み出し、ドライバーIC40に送る。すなわち、液体吐出は行なわず不吐出状態の防止や解消を行う場合には、駆動波形データ保存部51からメニスカス振動用の駆動波形データを読み出してメニスカス振動用メモリー415に記憶する。そしてこの駆動波形データを、メニスカス振動用D/A変換回路416でD/A変換し、アンプ407で増幅してエネルギー発生素子4aに供給して駆動する。それにより、吐出口4bのメニスカス部分の液体を振動させて固化を抑制し、不吐出状態を防止または解消する。
一方、液体を吐出して記録を行う場合には、駆動波形データ保存部51から駆動波形差データを読み出してメモリー405に記憶する。記録動作の開始時には、対応した駆動波形差データを読み出してD/A変換回路406でD/A変換し、アンプ407においてメニスカス振動用D/A変換回路416の出力とD/A変換回路406の出力とを加算する。この加算によって、液体吐出用の駆動波形データを得て、増幅した上でエネルギー発生素子4aに供給して駆動する。それによって吐出口4bから液体を吐出して記録を行う。
このように、本実施形態では、液体吐出する時には、駆動波形差データにメニスカス振動用の駆動波形データが加算されることにより、液体吐出用の駆動波形データが得られ、アンプで増幅した上でエネルギー発生素子4aに供給される。それに対し、液体吐出を行わない時には、メニスカス振動用の駆動波形データのみがアンプ407で増幅された上でエネルギー発生素子4aに供給される。
駆動波形データ保存部51に記憶させておいた多数の駆動波形差データから、シリアルデータに従って対応した駆動波形差データをメモリー405に記憶させることにより、各吐出口4bに対応した駆動波形でエネルギー発生素子を駆動できる。一方、不吐出状態の防止または解消のための振動時には、吐出口4b毎に駆動波形を変えることはない。このメニスカス部分の振動は記録品質(画像品質)に大きな影響を与えることはないので、吐出口4b毎に最適化する必要は無い。
本実施形態においてメモリー405に記憶される駆動波形差データは、液体吐出用の駆動波形データから、メニスカス振動用の駆動波形データを引いた波形のデータであるので、アンプ407においてメニスカス振動用の駆動波形データと加算される。従って、記録動作時にメニスカス振動用D/A変換回路416の出力を止めることはなく、メニスカスの振動は停止しない。ただし、記録動作と記録動作の間の期間等においては、記録データとして「すべて0」のデータを生成してメニスカス振動制御のビットを操作すれば、任意にメニスカスの振動を停止することもできる。
本実施形態では、アンプ407において2つの駆動波形データを加算して液体吐出用の駆動波形を得ているが、加算の比率は1対1である必要は無い。すなわち、予め決められた一定の比率で2つの駆動波形データを加算して液体吐出用の駆動波形を合成することができる。2つの駆動波形データを加算以外の方法で合成してもよいが、電気回路的には加算が最も簡単である。メモリー405に記憶される駆動波形データは、液体吐出用の駆動波形データ自体であってもよく、その場合には、液体吐出用の駆動波形データと、メニスカス振動用の駆動波形データとは完全に独立して用いられる。さらに他の形態として、ドライバーIC40がメニスカス振動用波形メモリー415及びメニスカス振動用D/A変換回路416等を有しておらず、例えばヘッド制御部5に、メニスカス振動用波形を発生する手段を設けることなども可能である。また、メニスカス振動用の駆動波形データのみをメニスカス振動用波形メモリー415に記憶しておき、液体吐出用の駆動波形データや駆動波形差データを記憶しない構成にすることも可能である。
以上説明したように、本発明によれば、液体吐出ヘッド4のドライバーIC40を小型かつ低コストで実現しつつ、吐出口4bの製造のばらつき等に起因する吐出量のばらつきを補正することが可能である。したがって、多数の吐出口4bを用いて高精度の液体吐出を行う液体吐出装置を実現することができる。すなわち、本発明によれば、多数の吐出口4bの各々において異なる駆動波形でエネルギー発生素子4aを駆動することができ、それにより、全ての吐出口4bから比較的均質な液体吐出が可能である。しかも、液体吐出ヘッド4の外部のヘッド制御部5からドライバーIC40に送る駆動波形データのうち、各吐出口4bに対応した駆動部408のメモリー405に記憶するのは、実際に使用する駆動波形データのみである。そのため、多数の駆動波形データを用いながらも、メモリー405の容量をさほど大きくする必要はない。液体吐出ヘッド4の外部のヘッド制御部5には多数の駆動波形データを予め用意しておくためのメモリー等が必要であるが、制御部自体は純粋なデジタル回路で構成できるので低コストで容易に製造可能である。そして、液体吐出ヘッド4のドライバーIC40には大容量のメモリーが不要であるので、構造の複雑さや大型化を抑えることができる。また、本発明によれば、各吐出口4bに対応した駆動部408のメモリー405には対応した駆動波形データのみしか記憶されていないので、駆動波形データを選択することは必要ない。メモリー405に記憶された駆動波形データをそのままD/A変換回路406に転送してエネルギー発生素子4aの駆動に用いればよい。従って、各吐出口4bに対応してデータセレクタ等の回路を備える必要がなく、ドライバーIC40の回路規模を小さくすることが可能となり、チップサイズを小型化し低コスト化することが可能となる。一般に、液体吐出ヘッド4が移動可能であり、ドライバーIC40が液体吐出ヘッドに内蔵されているか、または液体吐出ヘッド4に接続されたフレキシブルケーブルに取り付けられて、液体吐出ヘッド4とともに移動する構成の液体吐出装置が存在する。このような構成の液体吐出装置において、本発明によるドライバーIC40の小型化および構成の簡略化は非常に有効である。
以上の説明では、画像を形成する記録用途についてのみ説明したが、本発明の液体吐出装置は、記録装置に限られず、例えば液晶ディスプレイ用カラーフィルターの製造装置や導電性インクを用いて電気配線を形成する装置等の様々な装置に適用できる。
4 液体吐出ヘッド
4a エネルギー発生素子
4b 吐出口
40 ドライバーIC
51 駆動波形データ保存部
405 メモリー

Claims (5)

  1. 複数の吐出口およびエネルギー発生素子を備えた液体吐出ヘッドと、複数の液体吐出用の駆動波形データを格納する駆動波形データ保存部と、前記吐出口ごとに、複数の前記液体吐出用の駆動波形データのうち、該当する前記吐出口に対応する前記エネルギー発生素子への供給に対応した液体吐出用の駆動波形データをそれぞれ定めたテーブルを格納するテーブル格納手段と、前記吐出口の各々に関して、前記テーブルに基づいて、複数の前記液体吐出用の駆動波形データのうちの前記対応した液体吐出用の駆動波形データのみを記憶するメモリーと、を含み、
    前記メモリーは、前記吐出口ごとに設けられるとともに、前記液体吐出ヘッドに内蔵または接続されたドライバーICに設けられており、
    前記メモリーには、前記ドライバーICに設けられたシフトレジスタ及びラッチをこの順に経由した、前記テーブルに基づくデータをもとに選択された駆動波形データが記憶され、
    前記液体吐出装置の装置本体のヘッド制御部は、記録データを前記ドライバーICに送る手段を有し、
    前記ドライバーICは、前記記録データに従って前記吐出口ごとに設けられた前記メモリーから送られる、前記メモリーに記憶された前記対応した液体吐出用の駆動波形データをD/A変換するD/A変換回路を前記吐出口ごとに有することを特徴とする、液体吐出装置。
  2. 前記駆動波形データ保存部は前記ヘッド制御部に設けられており、前記ヘッド制御部の前記駆動波形データ保存部から、前記ドライバーICの前記メモリーに、前記吐出口の各々に関して前記対応した液体吐出用の駆動波形データのみを記憶させる、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体吐出ヘッドは移動可能であり、前記ドライバーICは、前記液体吐出ヘッドに内蔵されるか、または前記液体吐出ヘッドに接続されたフレキシブルケーブルに取り付けられて、前記液体吐出ヘッドとともに移動可能である、請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記ドライバーICは、前記駆動波形データ保存部から複数の前記液体吐出用の駆動波形データが送られる駆動波形データ受信制御部を有し、前記駆動波形データ受信制御部を介して、前記吐出口ごとに設けられた前記メモリーに前記対応した液体吐出用の駆動波形データのみが記憶される、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記メモリーに記憶された前記対応した液体吐出用の駆動波形データがそのまま前記D/A変換回路に転送される、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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