JP7076335B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、容器に関する。
内容物を収容する容器本体と、容器本体の口部に弱化部を介して一体的に形成され、容器本体を密封する栓体と、口部及び栓体を囲繞する有頂筒状のオーバーキャップと、を備える容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような容器では、弱化部を破断して栓体を容器本体から分離することによって、容器本体を開栓している。
特開2010-029598号公報
しかしながら、上記従来の容器においても、開栓時に容器本体から分離した栓体を処分する手間があった。
そこで、本発明は、利便性を向上させた容器を提供することを提案する。
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の容器は、内容物を収容する容器本体と、前記容器本体の口部に弱化部を介して一体的に形成され、前記容器本体を密封する栓体と、前記容器本体の前記口部に取り外し可能に装着された中栓体と、前記容器本体内の内容物を注出する注出孔が形成され、前記中栓体に、前記容器本体の容器軸方向に移動可能に配設された注出部材と、を備え、前記中栓体が、前記注出部材の前記中栓体に対する前記容器軸方向の移動に伴って前記注出部材の注出孔を開閉する栓部を備え、前記中栓体及び前記注出部材の一方には、前記栓体を保持可能であり、前記容器軸方向に延在する保持凹部が形成されており、前記保持凹部が、前記容器軸方向に沿う前記容器本体側に開口し、かつこの逆向きに閉塞する非貫通孔であることを特徴とする。
この発明では、中栓体または注出部材の保持凹部に栓体を保持させた状態で栓体を容器本体から分離させ、分離した栓体を保持凹部が保持するので、分離した栓体を処分する手間がなくなり、容器の利便性が向上する。
また、保持凹部が容器軸方向に延在しているので、例えば成形金型を用いて保持凹部が形成された中栓体または注出部材を射出成形する際に、型抜き方向が複数になるなど金型構造が複雑になることなく保持凹部が形成された中栓体または注出部材を製造することができる。
さらに、保持凹部に保持されている栓体を外部から視認しにくくなっているため、保持凹部を設けても容器の外観が損なわれることを抑制できる。
また、本発明の容器では、前記中栓体が、前記口部及び前記栓体を囲繞し、前記容器本体の肩部に前記容器軸方向に近接または当接する外筒部を有し、前記保持凹部が、前記外筒部の内側に形成されてもよい。
この発明では、保持凹部に保持された栓体が保持凹部から離脱しても、離脱した栓体が容器本体の肩部と中栓体の外筒部とによって囲まれた空間から逸脱することを抑制できる。
この発明にかかる容器によれば、保持凹部が容器本体から分離した栓体を保持するので、栓体を処分する手間を排除して容器の利便性が向上する。また、保持凹部が容器軸方向に延在しているので、保持凹部が形成された中栓体または注出部材の製造が複雑化することを抑制できる。
本発明の第1実施形態にかかる容器を示す軸方向断面図である。 図1の容器本体及び栓体を示す上面図である。 図1の中栓体を示す下面図である。 図1の容器の使用方法を示す軸方向断面図である。 同じく、図1の容器の使用方法を示す軸方向断面図である。 同じく、図1の容器の使用方法を示す軸方向断面図である。 同じく、図1の容器の使用方法を示す軸方向断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる容器を示す軸方向断面図である。 図8の塗布具を示す上面図である。 図8の容器の使用方法を示す軸方向断面図である。
以下、本発明による容器の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態にかかる容器1は、図1に示すように、内容物を収容するチューブ状の容器本体2と、容器本体2の円筒状の口部3に弱化部4を介して一体的に形成された有頂円筒状の栓体5と、容器本体2の口部3に装着された塗布具6と、容器本体2の口部3及び塗布具6を囲繞する有頂円筒状のオーバーキャップ7と、を備える。
これら容器本体2の口部3、栓体5及びオーバーキャップ7は、それらの中心軸線が共通軸上に位置する状態で配設されている。以下、この中心軸線を容器軸Oと称し、図1に示すように、容器軸Oに沿って容器本体2の底部から口部3に向かう方向を上方、その逆方向を下方とする。また、容器軸Oから見た平面視で容器軸Oに交差する方向を径方向、容器軸O回りに周回する方向を周方向とする。
容器本体2は、図1及び図2に示すように、下端開口部が径方向に挟み込まれて閉塞された楕円筒状の胴部11と、胴部11の上端開口縁から径方向内側に向けて連設された平面視楕円状の肩部12と、肩部12の開口縁から上方に向けて連設された円筒状の口部3と、を備える。これら胴部11、肩部12及び口部3は、容器軸Oと同軸に配設されている。容器本体2内に収容される内容物は、例えば粘性を有するジェル状の内容物であるが、内容物は、これに限定されない。
胴部11は、横断面視で楕円状とされている。
口部3は、肩部12の上端開口縁に連設された円筒状の下側筒部13と、下側筒部13の上端開口縁から径方向内側に向けて連設された多段筒状の上側筒部14と、を有する。
下側筒部13の外周面には、塗布具6が螺着される二条ネジである第1ネジ部13Aが形成されている。
上側筒部14は、下側筒部13の上端縁から径方向内側に向けて連設された円環状の第1内鍔部14Aと、第1内鍔部14Aの内周縁から上方に向けて連設された第1円筒状部14Bと、第1円筒状部14Bの上端縁から径方向内側に向けて連設された円環状の第2内鍔部14Cと、第2内鍔部14Cの内周縁から上方に向けて連設された第2円筒状部14Dと、を有する。
栓体5は、上側筒部14の上端開口縁に弱化部4を介して容器本体2と一体的に形成されている。栓体5は、平面視で円形状の頂板部21と、頂板部21の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の側筒部22と、を有する。側筒部22は、容器軸Oと同軸に配設されている。
頂板部21の上面には、平面視で十字状をなす第1係止突部21Aが上方に向けて突設されている。
側筒部22の下端縁は、弱化部4を介して口部3の上端縁に連設されている。弱化部4は、口部3を径方向外側から薄肉とすることによって形成されている。
塗布具6は、容器本体2の口部3に装着された中栓体31と、中栓体31に取り付けられた有頂円筒状の塗布体(注出部材)32と、を備える。この塗布体32は、容器軸Oと同軸に配設されている。
中栓体31は、図1及び図3に示すように、平面視で円環状の底板部41と、底板部41の外周縁から上下方向に延在する円筒状の外筒部42と、外筒部42よりも径方向内側において底板部41から下方に延設された円筒状の装着筒部43と、底板部41の内周縁から上方に延設された円筒状の案内筒部44と、案内筒部44の径方向内側に配設された円柱状の栓部45と、を備える。これら外筒部42、装着筒部43、案内筒部44及び栓部45は、容器軸Oと同軸に配設されている。
底板部41の内周縁には、下方に向けて延在し、口部3の第1円筒状部14Bに外嵌される円筒状の嵌合筒部41Aが形成されている。
外筒部42のうち底板部41よりも上側の部分は、容器軸Oに沿って上下方向に延在している。また、外筒部42のうち底板部41よりも下側の部分は、下方に向かうにしたがって径方向外側に向かうように傾斜する円錐台筒状の傾斜筒部46と、傾斜筒部46の下端から下方に向けて連設された円筒状の取付筒部47と、を有する。
取付筒部47の下端縁は、肩部12に当接または近接している。また、取付筒部47の下側部分の内径及び外径は、取付筒部47の上側部分の内径及び外径よりも拡径されており、取付筒部47の下側部分の外周面は、肩部12の外周縁よりも径方向内側に位置している。さらに、取付筒部47の下側部分における外周面には、複数の滑止突部47A(図6参照)が周方向に複数形成されている。
装着筒部43の内周面には、口部3の第1ネジ部13Aと螺合する第2ネジ部43Aが形成されている。また、装着筒部43と取付筒部47との間には、保持筒部48が設けられている。
保持筒部48の外径は、栓体5の外径よりも若干小径とされており、栓体5が締め代嵌合されるような寸法とされている。なお、保持筒部48は、内側に栓体5がアンダーカット嵌合されるように形成されてもよい。そして、保持筒部48の周方向の一部は、装着筒部43及び取付筒部47に連なっている。また、保持筒部48の上端部には、保持筒部48の中心軸に向けて突出し、この中心軸回りに第1係止突部21Aと係止する第2係止突部48Aが保持筒部48の中心軸回りに間隔をあけて複数(本実施形態では4つ)形成されている。第2係止突部48Aは、平面視で十字状をなす第1係止突部21Aに対応する平面視で十字状をなす孔部を画成する。
この保持筒部48によって、下方に開口して上端が閉塞された非貫通孔である保持凹部49が画成されている。
案内筒部44の上下方向の中間部分における外周面には、上下方向に延在し、径方向内側に向けて窪む第1案内凹部44Aが形成されている。また、案内筒部44の上端部の外径は、この上端部よりも下側の部分における外径よりも小径とされている。そして、案内筒部44の第1案内凹部44Aの上端部における外周面には、径方向外側に向けて突出する第1規制突部44Bが形成されている。
さらに、案内筒部44の内周面には、上下方向に延在し、上端から案内筒部44の上下方向の中間部分に至る回止溝部44Cが周方向に間隔をあけて複数形成されている。また、案内筒部44の内周面のうち回止溝部44Cよりも下側の部分は、径方向内側に向けて若干突出しており、この下側の部分には、栓部45の下端部に接続される接続部50が周方向に間隔をあけて複数形成されている。
栓部45の下端部の外径は、この下端部よりも上側の部分の外径よりも大径とされており、栓部45の下端部には、下方に開口する中央凹部45Aが形成されている。栓部45の上端部は、外筒部42及び案内筒部44の上端よりも上方に突出している。また、栓部45は、栓体5よりも上方に位置しており、案内筒部44の下側部分及び接続部50と共に栓体5を径方向及び上方から囲んでいる。
塗布体32は、図1に示すように、平面視で円形状の頂壁部61と、頂壁部61の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の周筒部62と、周筒部62よりも径方向内側において頂壁部61から下方に向けて延設された円筒状の被案内筒部63と、被案内筒部63よりも径方向内側において頂壁部61から下方に向けて延設された円筒状の内筒部64と、を有する。これら周筒部62、被案内筒部63及び内筒部64は、容器軸Oと同軸に配設されている。
頂壁部61は、中央部が上方に向けて凸となるように、径方向外側に向かうにしたがって下方に向かうように例えば曲面状に傾斜している。また、頂壁部61の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔である注出孔61Aが形成されており、頂壁部61には、注出孔61Aに隣接し、上方に向けて突出する平面視で円環状の注出突部61Bが形成されている。また、注出孔61Aには、栓部45の上端部が嵌め込まれている。さらに、頂壁部61の上面には、内容物を塗り広げるための複数の塗布突部61Cが上方に向けて突設されている。
周筒部62は、外筒部42よりも径方向外側に配設されており、周筒部62の内周面には、上下方向に延在し、外筒部42の上端部における外周面に近接または摺接する補強リブ部62Aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
被案内筒部63は、径方向で外筒部42と案内筒部44との間に配設されており、被案内筒部63の下側部分における内周面には、径方向外側に向けて窪み、第1規制突部44Bを上下方向に移動可能とする第2案内凹部63Aが形成されている。そして、被案内筒部63の第2案内凹部63Aの下端部における内周面には、径方向内側に向けて突出し、第1規制突部44Bに対して下方から係止可能な第2規制突部63Bが形成されている。第2規制突部63Bは、第1案内凹部44A内を上下方向に移動可能である。
内筒部64は、案内筒部44と栓部45との間に配設されている。内筒部64の外周面には、上下方向に延在し、回止溝部44Cに収容される回止リブ部64Aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。これにより、回止リブ部64Aは、回止溝部44Cと周方向で係止し、塗布体32が中栓体31に対して容器軸O回りに回転することを規制する。また、内筒部64の下端部は、案内筒部44の下側部分の内周面と栓部45の下端部の外周面との間に嵌め込まれており、接続部50に当接または近接している。
オーバーキャップ7は、平面視で円環状の天壁部71と、天壁部71の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の側壁部72と、を有する。
天壁部71の中央部の下面には、下方に向けて突出する平面視で円形状の当接突部71Aが形成されている。当接突部71Aの外径は、注出突部61Bの外径と同等であり、当接突部71Aの下面は、注出突部61Bの上端縁に当接している。
側壁部72の下端部は、取付筒部47の上側部分に外嵌されている。また、側壁部72の下端部は、取付筒部47の下側部分の上端面に当接または近接している。
次に、以上のような構成の容器1の使用方法を説明する。
まず、塗布具6を容器本体2から取り外して栓体5を露出させる。ここで、塗布具6は、オーバーキャップ7を塗布具6から取り外した後に容器本体2から取り外されてもよく、オーバーキャップ7と一体的に容器本体2から取り外されてもよい。
栓体5を露出させた後、図4に示すように、栓体5を中栓体31の保持筒部48内に下方から差し込む。栓体5を差し込むと、栓体5の第1係止突部21Aが保持筒部48の第2係止突部48Aと周方向で係止される。また、栓体5は、保持筒部48内に嵌合される。そのため、栓体5が保持筒部48から離脱することが抑制される。
栓体5を保持筒部48内に差し込んだ後、図5に示すように、容器本体2を中栓体31に対して相対的に保持筒部48の中心軸回りに回転させる。これにより、栓体5と容器本体2の口部3とを接続している弱化部4が破断され、容器本体2が開封される。容器本体2から分離された栓体5は、保持筒部48内で保持される。容器本体2を開封した後、塗布具6を容器本体2の口部3に螺着する。
塗布具6を容器本体2に装着すると、保持凹部49の上端部が傾斜筒部46によって閉塞されており、非貫通孔となっているので、保持凹部49によって保持されている栓体5が容器1の外部から視認されにくくなっている。また、中栓体31における外筒部42の取付筒部47が保持凹部49を径方向外側から囲繞しており、かつ、取付筒部47の下端縁が肩部12に当接または近接しているので、容器本体2の開封後に容器1に加わった衝撃などによって保持凹部49内に保持されている栓体5が保持凹部49から離脱した場合であっても、栓体5が容器1の外側へ転がり出ることが抑制されている。
塗布具6を容器本体2の口部3に螺着した後、図6に示すように、塗布体32を中栓体31に対して上方に引き上げる。塗布体32の中栓体31に対する上昇は、被案内筒部63の第2規制突部63Bが案内筒部44の第1規制突部44Bに下方から係止することによって規制される。そして、栓部45の上端部は、頂壁部61の注出孔61Aから離脱し、注出孔61Aを開放する。また、内筒部64の下端部は、案内筒部44の下側部分の内周面と栓部45の下端部の外周面との間の空間よりも上方に移動する。これにより、容器本体2の口部3の上端開口部から塗布体32の頂壁部61の注出孔61Aに至る流路が開放される。
この状態で容器本体2を圧搾などすると、容器本体2内の内容物は、口部3の上端開口部から案内筒部44の下側部分、接続部50及び栓部45によって画成される空間内に流入する。そして、内容物は、周方向で隣り合う接続部50間の隙間を通って、案内筒部44の内周面または内筒部64の内周面と栓部45の外周面との間の空間に流入する。さらに、内容物は、注出孔61Aから外部に注出される。注出孔61Aから注出された内容物は、頂壁部61の上面を塗布対象に当てることにより、塗布対象に塗り広げられる。
内容物の塗布を終了した後、図7に示すように、オーバーキャップ7を塗布具6に装着する。オーバーキャップ7を装着させていくと、天壁部71の当接突部71Aは、注出突部61Bに当接し、塗布体32を中栓体31に対して押し下げる。これにより、栓部45の上端部は、注出孔61Aに挿入されて注出孔61Aを閉塞する。また、内筒部64の下端部は、案内筒部44の下側部分の内周面と栓部45の下端部の外周面との間に嵌め込まれる。これにより、容器本体2内から注出孔61Aに至る流路が閉塞される。もちろん、塗布体32を中栓体31に対して押し下げた後にオーバーキャップ7を装着してもよい。オーバーキャップ7を塗布具6に装着すると、天壁部71の当接突部71Aは、頂壁部61の注出突部61Bに当接または近接する。
以上のようにして、容器1を使用する。
以上、本実施形態にかかる容器1によれば、分離後の栓体5が中栓体31の保持筒部48内に保持されるので、栓体5を処分する手間を排除して容器1の利便性を向上させることができる。また、保持凹部49が上下方向に延在しているので、中栓体31の製造を複雑化させることなく保持凹部49を形成することができる。
さらに、保持凹部49が上端を閉塞した非貫通孔であり、保持凹部49に保持されている栓体5を外部から視認しにくくなっているので、栓体5が視認されることによって容器1の外観が損なわれることを抑制できる。
その上、保持凹部49に保持されている栓体5が衝撃などによって保持凹部49から離脱しても、下端縁が肩部12に当接または近接している外筒部42によって、離脱した栓体5が容器1の外側に転がり出ることを抑制できる。
また、保持筒部48を用いて栓体5を容器本体2から分離しており、栓体5を手で分離できるような寸法とする必要がないので、栓体5を小型化することができる。そのため、案内筒部44の下側部分、接続部50及び栓部45によって画成される栓体5の収容空間を小さくすることができ、容器本体2の開栓後の保管時などにこの空間に残存する内容物の量を削減することができる。
次に、本発明による容器の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した実施形態と同様であり、上述した実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、以下の図面において上記図面と同一構成要素に同一符号を付し、この説明を省略する。
本実施形態にかかる容器100の塗布具101は、図8及び図9に示すように、中栓体102及び塗布体103を備える。
中栓体102は、平面視で円環状の底板部104と、底板部104の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の外筒部105と、外筒部105よりも径方向内側において底板部104から上方に延設された円筒状の第1ネジ筒部106と、第1ネジ筒部106よりも径方向内側において底板部104から下方に延設された円筒状の装着筒部107と、底板部104の内周縁から上方に延設された円筒状の案内筒部108と、を備える。これら外筒部105、第1ネジ筒部106、装着筒部107及び案内筒部108は、容器軸Oと同軸に配設されている。
外筒部105は、第1実施形態にかかる外筒部42の取付筒部47と同様に構成されている。
第1ネジ筒部106の外周面には、第1昇降ネジ部106Aが形成されている。
装着筒部107と外筒部105との間には、保持筒部109が設けられている。
保持筒部109の周方向の一部は、外筒部105及び装着筒部107に連なっている。また、保持筒部109には、第2係止突部109Aが形成されている。この保持筒部109によって下方に開口して上端が底板部104によって閉塞された非貫通孔である保持凹部110が画成されている。
案内筒部108は、底板部104の内周縁に連なる円筒状の大径筒部111と、大径筒部111の上端に連設された円錐台筒状の移行筒部112と、移行筒部112の上端に連設された円筒状の小径筒部113と、小径筒部113に周方向に間隔をあけて複数配設された接続部114を介して接続された円柱状の栓部115と、を有する。これら大径筒部111、移行筒部112、小径筒部113及び栓部115は、容器軸Oと同軸に配設されている。
大径筒部111の外周面には、上下方向の全長にわたって延在し、径方向外側に向けて突出する一対の第1回転規制リブ部111Aが形成されている。第1回転規制リブ部111Aは、容器軸Oを径方向に挟む両側に配設されている。また、大径筒部111の内周面には、上下方向に延在し、移行筒部112の内周面に至る強化リブ部111Bが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
小径筒部113の上端外周縁には、上方に向けて突出する案内突部113Aが形成されている。
塗布体103は、平面視で円形状の頂壁部121と、頂壁部121の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の周筒部122と、周筒部122のよりも径方向内側において頂壁部121から下方に向けて延設された円筒状の被案内筒部123と、被案内筒部123よりも径方向内側において頂壁部121から下方に向けて延設された円筒状の内筒部124と、を有する。これら周筒部122、被案内筒部123及び内筒部124は、容器軸Oと同軸に配設されている。
頂壁部121には、第1実施形態にかかる頂壁部61のような注出突部61Bが形成されていない。頂壁部121の注出孔121Aには、栓部115の上端部が嵌め込まれている。また、頂壁部121には、注出孔121Aの開放方向へ中栓体102に対して塗布体103を容器軸O回りに回転させる方向を示す表示121Bが形成されている。
周筒部122は、頂壁部121の外周縁に連設された円筒状の垂下筒部125と、垂下筒部125の下端縁に連設された第2ネジ筒部126と、を有する。
垂下筒部125の下端縁は、第1ネジ筒部106の上端縁に当接または近接している。
第2ネジ筒部126の内径及び外径は、垂下筒部125の内径及び外径よりも大径とされており、第2ネジ筒部126は、第1ネジ筒部106の径方向外側に配設されている。第2ネジ筒部126の内周面には、第1昇降ネジ部106Aと螺合する第2昇降ネジ部126Aが形成されている。また、第2ネジ筒部126の外周面には、複数の第2滑止突部126B(図10参照)が周方向に複数形成されている。
被案内筒部123は、第1ネジ筒部106と案内筒部108の大径筒部111との間に配設されており、被案内筒部123の内周面には、上下方向の全長にわたって延在し、径方向内側に向けて突出する一対の第2回転規制リブ部123Aが形成されている。第2回転規制リブ部123Aは、容器軸Oを径方向に挟む両側に配設されており、第1回転規制リブ部111Aと周方向で係止可能となっている。
内筒部124は、案内筒部108の小径筒部113に昇降可能に外嵌されている。
なお、本実施形態にかかる容器100のオーバーキャップ130の天壁部131には、当接突部71Aが形成されていない。また、本実施形態にかかる容器本体2における上側筒部14の第1内鍔部14Aは、径方向内側に向かうにしたがって上方に向かうように傾斜しており、第2内鍔部14Cの径方向内側部分も、径方向内側に向かうにしたがって上方に向かうように傾斜している。
次に、以上のような構成の容器100の使用方法は、容器本体2から栓体5を分離させる点に関して、上述した第1実施形態にかかる容器1の使用方法と同様である。
栓体5を容器本体2から分離させて塗布具101を容器本体2の口部3に螺着した後、図10に示すように、塗布体103を中栓体102に対して容器軸O回りに回転させる。中栓体102の第1昇降ネジ部106Aと塗布体103の第2昇降ネジ部126Aとが螺合しているので、塗布体103は、中栓体102に対して上昇する。塗布体103の中栓体102に対する上昇は、第1回転規制リブ部111Aに対して第2回転規制リブ部123Aが周方向で当接することによって規制される。そして、栓部115の上端部は、頂壁部121の注出孔121Aから離脱し、注出孔121Aを開放する。なお、内筒部124は、小径筒部113の案内突部113Aに外嵌されたままである。これにより、容器本体2の口部3の上端開口部から塗布体103の頂壁部121の注出孔121Aに至る流路が開放される。
その後、上述した第1実施形態にかかる容器1と同様に、容器本体2内の内容物を注出孔121Aから外部に注出し、塗布対象に塗り広げる。そして、内容物の塗布を終了した後、塗布体103を中栓体102に対して先程とは逆方向に容器軸O回りに回転させ、注出孔121Aを閉塞した後、オーバーキャップ7を塗布具6に装着する。
以上のようにして、容器100を使用する。
本実施形態にかかる容器100においても、上述した第1実施形態にかかる容器1と同様の効果を奏する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
注出部材は、頂壁部が塗布対象に内容物を塗り広げるように形成された塗布体として構成されているが、中栓体に対して注出部材が昇降することによって注出孔を開閉するものであれば、塗布体に限らず、他の構成であってもよい。
中栓体は、容器本体の口部に螺着されているが、栓体を容器本体から分離するために少なくとも一度は取り外し可能となっていれば、他の構成によって口部に装着されていてもよい。
中栓体の外筒部は、保持凹部を径方向外側から覆っており、下端縁が容器本体の肩部に当接または近接しているが、外筒部が保持凹部を径方向外側から覆っていなくてもよく、また、外筒部の下端縁が容器本体の肩部に当接または近接していなくてもよい。
保持凹部は、外筒部と装着筒部との間に形成されているが、容器軸方向に延在していれば、栓体の寸法に応じて、装着筒部と嵌合筒部との間など、他の個所に形成されてもよい。また、保持凹部は、中栓体に限らず、塗布体に設けられてもよく、双方に設けられていてもよい。さらに、保持凹部は、複数形成されていてもよい。ここで、保持凹部を複数形成する場合には、保持凹部を容器軸回りに等間隔に形成することが好ましい。これにより、保持凹部が形成された中栓体または注出部材の成形性(樹脂の流れや成形バランス)を向上させることができる。
栓体は、有頂円筒状のような中空の構造に限らず、円柱状など中実の構造であってもよい。
また、栓体は、保持筒部内に差し込んだ後に容器本体を中栓体に対して回転させることによって容器本体から分離させているが、中栓体との間の相対的な動作によって容器本体から分離されればよく、例えば保持筒部内に差し込んだ後に容器本体を中栓体に対して引っ張ることによって容器本体から分離されてもよい。
さらに、栓体は、中栓体に対して下方から差し込まれているが、保持凹部が貫通孔など上方へ開口した凹部である場合には、上方から差し込まれてもよい。
容器本体は、チューブ状容器に限らず、他の形状の容器であってもよい。
容器は、オーバーキャップを備えていなくてもよい。
各構成部材の説明において、「円筒状」、「楕円状」などと記載しているが、三角形状や矩形状などの他の多角形状など、適宜他の形状であってもよい。
この発明によれば、利便性を向上させた容器に関して、産業上の利用可能性が認められる。
1,100 容器、2 容器本体、3 口部、4 弱化部、5 栓体、12 肩部、31,102 中栓体、32,103 塗布体(注出部材)、42,105 外筒部、45,115 栓部、49,110 保持凹部、61A,121A 注出孔

Claims (2)

  1. 内容物を収容する容器本体と、
    前記容器本体の口部に弱化部を介して一体的に形成され、前記容器本体を密封する栓体と、
    前記容器本体の前記口部に取り外し可能に装着された中栓体と、
    前記容器本体内の内容物を注出する注出孔が形成され、前記中栓体に、前記容器本体の容器軸方向に移動可能に配設された注出部材と、
    を備え、
    前記中栓体が、前記注出部材の前記中栓体に対する前記容器軸方向の移動に伴って前記注出部材の注出孔を開閉する栓部を備え、
    前記中栓体及び前記注出部材の一方には、前記栓体を保持可能であり、前記容器軸方向に延在する保持凹部が形成されており、
    前記保持凹部が、前記容器軸方向に沿う前記容器本体側に開口し、かつこの逆向きに閉塞する非貫通孔であることを特徴とする容器。
  2. 前記中栓体が、前記口部及び前記栓体を囲繞し、前記容器本体の肩部に前記容器軸方向に近接または当接する外筒部を有し、
    前記保持凹部が、前記外筒部の内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
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