JP7075823B2 - アスファルト組成物 - Google Patents
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Description
このアスファルト舗装は、骨材をアスファルトで結合したアスファルト混合物によって路面が形成されているので、舗装道路は良好な硬度や耐久性を有している。
しかしながら、アスファルト舗装が経年劣化し、わだち掘れや、疲労ひび割れが発生するという問題があった。
特許文献2には、再生加熱アスファルト混合物に耐流動性を損ねることなく十分な疲労抵抗性を付与することを目的として、アスファルト舗装廃材を破砕もしくは解砕してなる再生骨材混合物にセルロース等の微細繊維状物を配合してなる再生加熱アスファルト混合物が開示されている。
特許文献3には、透水性、音吸収性が優れた道路舗装材を提供することを目的として、骨材、アスファルト及びRBセラミックス微粒子及び/又はCRBセラミックス微粒子を含む道路舗装材が開示されており、さらに、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、セルロース繊維等の有機繊維や、炭素繊維、ガラス繊維等の無機繊維の1種以上を含む道路舗装材が開示されている。
すなわち、本発明は、次の[1]及び[2]を提供する。
[1]アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、
該セルロース繊維の平均繊維径が1nm以上3000nm以下であり、
該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である、アスファルト組成物。
[2]アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、
該セルロース繊維が、炭化水素基がエステル結合を介して結合してなるセルロース繊維であり、該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である、アスファルト組成物。
本発明のアスファルト組成物の第1態様は、アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、該セルロース繊維の平均繊維径が1nm以上3000nm以下であり、該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である、アスファルト組成物である。
本発明のアスファルト組成物の第2態様は、アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、該セルロース繊維が、炭化水素基がエステル結合を介して結合してなるセルロース繊維であり、該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である、アスファルト組成物である。
本発明のアスファルト組成物によれば、アスファルト舗装のわだち掘れ及び疲労ひび割れを抑制することができる。その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
第1の態様の場合、平均繊維径が1nm以上3000nm以下のセルロース繊維を用いることで、アスファルト組成物中でのセルロース繊維の分散性が向上したためであると考えられる。
第2の態様の場合、疎水性の炭化水素基をエステル結合により導入することで、セルロースの結晶性の低下により、セルロース繊維同士の凝集が抑制され、結果として、アスファルト組成物中でのセルロース繊維の分散性が向上したためであると考えられる。
G*/sinδの値が大きいほど、塑性流動抵抗性が大きいことから、該アスファルト組成物により、耐わだち掘れ性に優れるアスファルト舗装が提供できると評価される。
G*sinδの値が小さいほど、疲労ひび割れ抵抗性が大きいことから、該アスファルト組成物により、耐疲労ひび割れ性に優れるアスファルト舗装が提供できると評価される。
なお、以下の説明において、アスファルト組成物の粘弾性が向上するとは、G*/sinδの値が大きくなると共に、G*sinδが小さくなることを意味する。
本発明のアスファルト組成物は、アスファルトを含有する。
本発明で用いられるアスファルトとしては、種々のアスファルトが使用できる。例えば、舗装用石油アスファルトであるストレートアスファルトの他、改質アスファルトが挙げられる。
ストレートアスファルトとは、原油を常圧蒸留装置、減圧蒸留装置等にかけて得られる残留瀝青物質のことである。
改質アスファルトとしては、ブローンアスファルト;熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂等の高分子材料で改質されたポリマー改質アスファルト(以下、単に「ポリマー改質アスファルト」ともいう)等が挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体(SIS)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン/エチルアクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、極性基とポリオレフィン鎖とを有するポリマー等が挙げられる。
本発明において、アスファルトは、好ましくはストレートアスファルト及びポリマー改質アスファルトから選択され、より好ましくはポリマー改質アスファルト、更に好ましくは極性基とポリオレフィン鎖とを有するポリマーを含有するポリマー改質アスファルトである。
極性基としては、有機イソシアネート基、(無水)カルボン酸基、カルボン酸ハライド基、アミノ基、水酸基、エポキシ基等が挙げられる。これらの中でも、セルロース繊維との親和性を高める観点から、好ましくは(無水)カルボン酸基、エポキシ基であり、より好ましくは(無水)カルボン酸基である。なお、(無水)カルボン酸基とは、無水カルボン酸基と、カルボン酸基(カルボキシ基)の総称である。具体的には、無水マレイン酸、マレイン酸、グリシジル(メタ)アクリレートに由来する極性基が例示される。
極性基とポリオレフィン鎖とを有するポリマーの市販品としては、住友化学株式会社製「ボンドファースト 7M」(エチレンと、グリシジルメタクリレートとの共重合体)、日本ポリエチレン株式会社製「レクスパール ETシリーズ」(エチレンと、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルと、無水マレイン酸との共重合体)、日油株式会社製「モディパー A4000シリーズ」(主鎖がエチレンとメタクリル酸グリシジルとの共重合体であるグラフトコポリマー)、三洋化成工業株式会社製「ユーメックス」(無水マレイン酸変性ポリプロピレン)、アルケマ社製「オレヴァック」(無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン)、アルケマ社製「ロタダー」(エチレンと、アクリル酸エステルと、グリシジルメタクリレートとの共重合体)、アルケマ社製「ボンダイン」(エチレンと、アクリル酸エステルと、無水マレイン酸との共重合体)、化薬アクゾ株式会社製「カヤブリッド」(無水マレイン酸変性ポリプロピレン)、三井・デュポン・ポリケミカル株式会社製「ニュクレル」(エチレンとメタクリル酸との共重合体)、ダウケミカル社製「プリマコール」(エチレンとアクリル酸との共重合体)等が挙げられる。
無水マレイン酸変性ポリオレフィン、好ましくは無水マレイン酸変性ポリエチレン及び無水マレイン酸変性ポリプロピレンの重量平均分子量は、セルロース繊維とアスファルトとの親和性を高め、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは1,000以上、より好ましくは5,000以上、更に好ましくは10,000以上、より更に好ましくは30,000以上であり、そして、好ましくは1000,000以下、より好ましくは500,000以下、更に好ましくは300,000以下、より更に好ましくは100,000以下である。
無水マレイン酸変性ポリオレフィン、好ましくは無水マレイン酸変性ポリエチレン及び無水マレイン酸変性ポリプロピレンの酸価は、セルロース繊維とアスファルトとの親和性を高め、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは2mgKOH/g以上、更に好ましくは3mgKOH/g以上、より更に好ましくは5mgKOH/g以上、より更に好ましくは10mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは200mgKOH/g以下、より好ましくは100mgKOH/g以下、更に好ましくは60mgKOH/g以下、より更に好ましくは30mgKOH/g以下である。
本発明のアスファルト組成物はセルロース繊維を含有する。
本明細書において、結晶性セルロースとは結晶化指数が50%を超えるセルロースをいい、非晶性セルロースとは結晶化指数が50%以下であるセルロースをいう。なお、結晶化指数は、セルロースI型(天然セルロースの結晶形)の結晶化指数を意味し、セルロースの物理的性質、及び化学的性質とも関係し、その値が大きいほど硬度、密度等は増すが、伸びや柔軟性、化学反応性は低下する。
セルロースI型結晶化指数は、X線結晶回折法による回折強度値からSegal法により算出され、下記式(I)により定義される。
セルロース結晶化指数(%)=[(I22.6-I18.5)/I22.6]×100 (I)
式(I)中、I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。
なお、式(I)で定義されたセルロースI型結晶化指数では、計算上マイナスの値になる場合があるが、マイナスの値の場合は、セルロースI型結晶化指数は0%とする。
また、本発明では、結晶化指数が異なるセルロース繊維を2種以上組み合わせて用いてもよいが、その場合のセルロースの結晶化指数とは、用いられるセルロースの加重平均により求められる結晶化指数を意味する。
本発明で用いられるセルロース繊維は、セルロース含有原料を後述する方法で処理することにより得ることができる。
セルロース含有原料に特に制限はないが、環境負荷低減の観点から、天然セルロースが好ましい。例えば、木本系(針葉樹・広葉樹)、草本系(イネ科、アオイ科、マメ科の植物原料、ヤシ科の植物の非木質原料)、パルプ類(綿の種子の周囲の繊維から得られるコットンリンターパルプ等)、紙類(新聞紙、段ボール、雑誌、上質紙等)が挙げられる。これらの中でも、入手性及びコストの観点から、木本系、草本系、紙類が好ましく、新聞紙、段ボール、雑誌、上質紙等の紙類(古紙)を再生した再生パルプや再生紙を使用することもできる。
これらのセルロース含有原料の形態に特に限定はなく、繊維状、粉末状、フレーク状、チップ状、シート状等各種形態のものが使用でき、これらの混合物であってもよい。
セルロース含有原料としては、市販の結晶性セルロースも使用できる。市販の結晶性セルロースとしては、例えば、日本製紙ケミカル株式会社製の「KCフロック」、旭化成ケミカルズ株式会社製の「セオラス」、Fletcher Challenge 社製の「Machenzie」等が挙げられる。市販のパルプのセルロースI型結晶化指数は、通常80%以上であり、市販の結晶性セルロースのセルロースI型結晶化指数は、通常60%以上である。
セルロース含有原料は、取扱い性等の観点から、化学処理、機械処理等の前処理を予め行なうことができる。
セルロース含有原料から非晶性セルロースを得ようとする場合、上記のセルロース含有原料を、必要に応じて、裁断、乾燥、粉砕処理することにより、効率的にセルロースを非晶化し、非晶性セルロースを得ることができる。
本発明の第1態様のアスファルト組成物は、平均繊維径が1nm以上3000nm以下であるセルロース繊維を含有する。
平均繊維径が1nm以上3000nm以下のセルロース繊維としては、イオン性基を有するセルロース繊維(以下、「イオン化セルロース繊維(A)」ともいう)、及び炭素数1以上30以下の炭化水素基を有するセルロース繊維(ただし、イオン化セルロース繊維(A)を除く。以下、「炭化水素基を有するセルロース繊維(B)」ともいう)から選ばれる1種以上が好ましい。
イオン化セルロース繊維(A)は、微細繊維径による分散性に加えて、イオン性基同士の反発による、セルロース繊維同士の凝集性が低下するため、アスファルト組成物中での分散性がより向上し、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性に優れると考えられる。
また、炭化水素基を有するセルロース繊維(B)は、微細繊維径による分散性に加えて、炭化水素基とアスファルトとの親和性が高いため、アスファルト組成物中での分散性がより向上し、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性に優れると考えられる。
本発明の第1態様のアスファルト組成物に用いられるセルロース繊維の平均繊維径は、入手性の観点から、1nm以上であり、好ましくは2nm以上、より好ましくは2.5nm以上であり、そして、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下、更に好ましくは200nm以下、より更に好ましくは100nm以下、より更に好ましくは50nm以下、より更に好ましくは20nm以下である。
セルロース繊維の平均繊維径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また、原料となるセルロース繊維の平均繊維長も特に限定されないが、入手性及びコストの観点から、好ましくは1,000μm以上、より好ましくは1,500μm以上であり、そして、好ましくは5,000μm以下、より好ましくは3,000μm以下である。
イオン化セルロース繊維(A)は、セルロース含有原料中のセルロース繊維(以下、「原料セルロース繊維」ともいう)にイオン性基を導入して改質したセルロース繊維である。
イオン化セルロース繊維(A)は、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性の観点から、イオン性基の結合量は、好ましくは0.1mmol/g以上、より好ましくは0.4mmol/g以上、更に好ましくは0.6mmol/g以上であり、そして、結晶構造を維持する観点から、好ましくは3.0mmol/g以下、より好ましくは2.0mmol/g以下、更に好ましくは1.8mmol/g以下である。イオン性基の結合量とは、イオン性基含有セルロース繊維を構成するセルロース繊維中のイオン性基の総量を意味する。
イオン性基としては、アニオン性基及びカチオン性基が挙げられるが、セルロース繊維への導入効率の観点から、アニオン性基が好ましい。即ち、イオン化セルロース繊維(A)としては、アニオン性基含有セルロース繊維が好ましい。
アニオン性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、好ましくはカルボキシ基である。なお、イオン性基がアニオン性基である場合、アニオン性基の対となるイオン(カウンターイオン)は、好ましくはプロトンである。
アニオン性基(カルボキシ基)の結合量(mmol/g)及び導入率(%)は、実施例に記載の方法により測定される。
イオン化セルロース繊維(A)の水酸基の含有量は、公知の方法(例えば、滴定、IR測定等)により測定することで算出することができる。
原料セルロース繊維にアニオン性基を導入する場合は、例えば、原料セルロース繊維に酸化処理又はアニオン性基の付加処理を施すことにより行うことができる。
セルロース繊維にカルボキシ基を導入する方法としては、例えば(i)セルロース繊維の水酸基を酸化してカルボキシ基に変換する方法、(ii)セルロース繊維の水酸基にカルボキシ基を有する化合物、カルボキシ基を有する化合物の酸無水物及びそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種を反応させる方法等が挙げられる。
セルロース繊維にカチオン性基を導入する場合は、原料セルロース繊維にアルカリの存在下においてカチオン化剤で処理することで行うことができる。
上述の方法でセルロース繊維にイオン性基を導入することによって、原料セルロース繊維がイオン改質され、イオン性基を有するセルロース繊維(A)を得ることができる。
イオン化セルロース繊維(A)の平均繊維径は、前述のとおり、1nm以上3000nm以下である。
炭素数1以上30以下の炭化水素基を有するセルロース繊維(B)は、アスファルト組成物中の分散性を向上させる観点から、炭素数1以上30以下の炭化水素基がエーテル結合を介して結合してなるセルロース繊維(以下、「エーテル化セルロース繊維」ともいう)がより好ましい。
エーテル化セルロース繊維は、セルロースが有する水酸基から水素原子を除去した酸素原子に炭化水素基が直接に又は連結基を介してエーテル結合した改質セルロース繊維である。エーテル化セルロース繊維としては、製造の容易性及び耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、セルロースが有する水酸基から水素原子を除去した酸素原子に炭化水素基が連結基を介してエーテル結合した改質セルロース繊維が好ましい。
ここで、炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、フェニル基等の芳香族炭化水素基、又はシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基が挙げられ、好ましくは脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基である。
炭化水素基の炭素数は、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上、より更に好ましくは6以上であり、そして、好ましくは30以下、より好ましくは25以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは18以下である。
エーテル化セルロース繊維の好適な態様1としては、下記一般式(1)で表される置換基及び下記一般式(2)で表される置換基から選ばれる1種以上の置換基がエーテル結合を介してセルロース繊維に結合しており、セルロースI型結晶構造を有するものが挙げられる。
下記一般式(1)では、R1の炭化水素基が、-CH2-CH(OH)-の連結基を介して、セルロースの水酸基から水素原子を除去した酸素原子に結合しており、下記一般式(2)では、R1の炭化水素基が、-CH2-CH(OH)-CH2-(OA)n-O-の連結基を介して、セルロースの水酸基から水素原子を除去した酸素原子に結合している。
-CH2-CH(OH)-R1 (1)
-CH2-CH(OH)-CH2-(OA)n-O-R1 (2)
式(1)、(2)中、R1はそれぞれ独立して、炭素数1以上30以下のアルキルを示すが、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、該炭素数は、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは6以上であり、そして、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である。
式(2)におけるnは0以上50以下の数であるが、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、そして、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下である。
式(2)におけるAは炭素数1以上6以下の2価の飽和炭化水素基を示すが、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは2以上であり、そして、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
エーテル化セルロース繊維のより好適な態様2としては、下記一般式(1)及び(2)から選ばれる1種以上の置換基、並びに下記一般式(3)で表される置換基が、それぞれ独立して、エーテル結合を介してセルロース繊維に結合しており、セルロースI型結晶構造を有するものが挙げられる。
-CH2-CH(OH)-R1 (1)
-CH2-CH(OH)-CH2-(OA)n-O-R1 (2)
-CH2-CH(OH)-R2 (3)
式(1)及び(2)中、R1、n、Aは前記と同義であり、式(3)におけるR2はメチル基又はエチル基を示す。
エーテル化セルロース繊維において、セルロースの無水グルコースユニット1モルに対する前記式(1)及び(2)で表される置換基の導入率は、前記態様1及び2において、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、好ましくは0.0001モル以上、より好ましくは0.0005モル以上、更に好ましくは0.0007モル以上であり、そして、好ましくは1.5モル以下、より好ましくは1.0モル以下、更に好ましくは0.6モル以下である。ここで、式(1)で表される置換基と式(2)で表される置換基のいずれもが導入されている場合は合計した導入モル率を意味する。
また、セルロースの無水グルコースユニット1モルに対する前記式(3)で表される置換基の導入率は、上記と同様の観点から、好ましくは0.01モル以上、より好ましくは0.02モル以上、更に好ましくは0.04モル以上であり、そして、好ましくは1.5モル以下、より好ましくは1.0モル以下、更に好ましくは0.8モル以下である。
該置換基導入率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
エーテル化セルロース繊維の平均繊維径は、前述のとおり、1nm以上3000nm以下である。
好適態様1のエーテル化セルロース繊維の製造方法としては、原料セルロース繊維に対し、塩基存在下、特定の酸化アルキレン化合物やアルキルハライドを反応させる方法が挙げられる。
好適態様2のエーテル化セルロース繊維を製造方法としては、塩基存在下、態様1のエーテル化セルロース繊維と、式(3)で表される置換基をエーテル結合を介して結合させることができる化合物とを反応させる方法が挙げられる。
塩基に特に制限はなく、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アミン、4級アンモニウム塩、アルコキシド等が挙げられる。
塩基の量は、原料セルロース繊維の無水グルコースユニットに対して、エーテル化反応を効率的に進行させる観点から、好ましくは0.01等量以上、より好ましくは0.05等量以上、更に好ましくは0.1等量以上であり、そして、好ましくは10等量以下、より好ましくは8等量以下、更に好ましくは5等量以下である。
前記化合物の量は、得られるセルロース繊維における前記式(3)で表される置換基の所望の導入率により決めることができるが、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、原料セルロース繊維の無水グルコースユニットに対して、好ましくは0.02等量以上であり、好ましくは5.0等量以下である。
前記化合物と原料セルロース繊維とのエーテル化反応は、溶媒の存在下で、両者を混合することにより行うことができる。
反応温度は、特に制限はないが、反応性を向上させる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは60℃以上であり、熱分解を抑制する観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、更に好ましくは100℃以下である。
こうして、エーテル化セルロース繊維を得ることができる。
本発明の第2態様のアスファルト組成物においては、セルロース繊維として炭化水素基がエステル結合を介して結合してなるセルロース繊維(以下、「エステル化セルロース繊維」ともいう)が用いられる。
炭化水素基とエステル構造とを有することで、結晶性が低下し易くなり、セルロース繊維の凝集性が低下するため、アスファルト組成物中で、分散し易くなると考えられる。
エステル化セルロース繊維は、結晶性を低下させ、セルロース繊維同士の凝集を抑制し、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、セルロースが有する水酸基から水素原子を除去した酸素原子に炭化水素基が直接にエステル結合を介して結合した改質セルロース繊維であることが好ましい。
エステル化セルロース繊維のセルロースの結晶化指数は、セルロース繊維同士の凝集を抑制する観点から、好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下、更に好ましくは40%以下である。
結晶化指数が50%以下のエステル化セルロース繊維を得る方法としては、粉砕処理等を行った後、エステル化反応を行う方法が挙げられる。粉砕処理機としては、媒体式粉砕機が好ましく、容器駆動式粉砕機がより好ましい。容器駆動式粉砕機としては、転動ミル、振動ミル、遊星ミル、遠心流動ミル等が挙げられるが、粉砕効率等の観点から、振動ミルが好ましい。
エステル化セルロース繊維の平均繊維径は特に限定されないが、取扱い性及びコストの観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは100nm以上、より更に好ましくは1μm以上、より更に好ましくは3μm以上、より更に好ましくは7μm以上であり、そして、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。
エステル化セルロース繊維を得るための原料となるセルロース繊維の平均繊維径は特に限定されないが、取扱い性及びコストの観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは7μm以上であり、そして、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。
セルロース繊維の平均繊維径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また、原料となるセルロース繊維の平均繊維長も特に限定されないが、入手性及びコストの観点から、好ましくは1,000μm以上、より好ましくは1,500μm以上であり、そして、好ましくは5,000μm以下、より好ましくは3,000μm以下である。
エステル化セルロース繊維は、炭素数1~30のカルボン酸とセルロースの水酸基とをエステル化すればよく、好ましくは鎖状酸無水物や、環状多塩基酸無水物をセルロース繊維へ付加することにより得ることができる。
鎖状酸無水物としては無水酢酸等が挙げられ、環状多塩基酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の炭素数4~10の環状カルボン酸無水物等が挙げられる。環状多塩基酸無水物は、アルキル基、アルケニル基等の炭化水素基を有していてもよい。
エステル化セルロース繊維の中では、製造の容易性の観点から、好ましくは炭素数1以上12以下、より好ましくは炭素数1以上8以下、更に好ましくは炭素数1以上3以下の炭化水素基を有するアシル化セルロース繊維が好ましく、アセチル化セルロース繊維がより好ましい。
アセチル化セルロース繊維は、セルロースを構成する糖鎖の水酸基をアセチル基で修飾した改質セルロース繊維である。
アセチル化セルロース繊維は、原料セルロース繊維を温度150℃で1時間以上3時間以下蒸解した後、無水酢酸、炭酸カリウムを添加して反応させることにより得ることができる。
アセチル化反応によって得られるアセチル化セルロース繊維の糖鎖水酸基におけるアセチル化度(アセチル基置換度)は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.15以上であり、そして、2.5以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下である。
上記で得られたイオン化セルロース繊維、エーテル化セルロース繊維、エステル化セルロース繊維は、生成反応後に、公知の微細化処理を行って微細化してもよい。例えば、有機溶媒中で高圧ホモジナイザー等を用いた処理を行なうことで微細化することができる。また、あらかじめ微細化処理された原料セルロース繊維を用いて前記した置換基の導入反応を行って微細エーテル化セルロース繊維を得ることもできるが、耐わだち掘れ性、耐疲労ひび割れ性を向上させる観点から、前記置換基導入の反応後に、公知の微細化処理を行って微細化することが好ましい。
また、得られたセルロース繊維は、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、及び極性基とポリレオフィン鎖とを有するポリマー、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレン等から選択される1種以上で表面疎水化処理することが好ましい。
本発明の第1態様のアスファルト組成物は、アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、該セルロース繊維の平均繊維径が1nm以上3000nm以下であり、該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である。
また、本発明の第2態様のアスファルト組成物は、アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、該セルロース繊維が、炭化水素基がエステル結合を介して結合してなるセルロース繊維であり、該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である。
以下、アスファルト組成物の共通事項について記載する。
なお、アスファルトがポリマー改質アスファルトである場合、アスファルトの質量は、ストレートアスファルト及び改質剤を含めたアスファルト全体としての質量を意味する。
同様に、セルロース繊維が、表面疎水化処理されたセルロースである場合、セルロース繊維の質量は、セルロース本体と、表面疎水化剤とを含むセルロース繊維全体としての質量を意味する。
具体的には、炭酸カルシウム、鉱物質粉末、ガラス繊維等の充填剤や補強剤、鉱物質の骨材、ベンガラ、二酸化チタン等の顔料、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等のワックス類、アゾジカルボンアミド等の発泡剤、アタクチックポリプロピレン、エチレン-エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系又は低分子量のビニル芳香族系熱可塑性樹脂、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、エチレン-プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプレン-イソブチレンゴム、ポリペンテナマーゴム、スチレン-ブタジエン系ブロック共重合体、スチレン-イソプレン系ブロック共重合体、水素化スチレン-ブタジエン系ブロック共重合体、水素化スチレン-イソプレン系ブロック共重合体等の合成ゴムが挙げられる。
これらの合計添加量は、アスファルト組成物全体に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。
本発明のアスファルト組成物は、アスファルトを加熱溶融し、セルロース繊維及び必要に応じて他の添加剤を添加し、通常用いられている混合機にて、各成分が均一に分散するまで撹拌混合することにより得ることができる。
通常用いられる混合機としては、ホモミキサー、ディゾルバー、パドルミキサー、リボンミキサー、スクリューミキサー、プラネタリーミキサー、真空逆流ミキサー、ロールミル、二軸押出機等が挙げられる。
上記アスファルトとセルロース繊維との混合温度は、アスファルト中にセルロース繊維を均一に分散させる観点から、好ましくは100℃以上、より好ましくは130℃以上、更に好ましくは160℃以上、より更に好ましくは170℃以上であり、そして、好ましくは230℃以下、より好ましくは210℃以下、更に好ましくは200℃以下、より更に好ましくは190℃以下である。
また、アスファルトとセルロース繊維との混合時間は、効率的にアスファルト中にセルロース繊維を均一に分散させる観点から、好ましくは0.1時間以上、より好ましくは0.5時間以上、更に好ましくは1.0時間以上、より更に好ましくは1.5時間以上であり、そして、好ましくは10時間以下、より好ましくは7時間以下、更に好ましくは5時間以下、より更に好ましくは3時間以下である。
なお、アスファルトに対するセルロース繊維の好ましい配合量は、上述したとおりである。
本発明に用いられるセルロース繊維は、アスファルト用添加剤としてアスファルトと混合して使用することができる。
本発明のアスファルト組成物は、バインダ組成物であり、該アスファルト組成物に、骨材を添加して、アスファルト混合物とした後に、舗装に使用される。すなわち、本発明のアスファルト組成物は、舗装用として好適であり、特に道路舗装用として好適である。
骨材としては、例えば、砕石、玉石、砂利、砂、再生骨材、セラミックス等を任意に選択して用いることができる。
骨材としては、粒径2.36mm以上の粗骨材、粒径2.36mm未満の細骨材のいずれも使用することができる。粗骨材としては、例えば、粒径範囲2.36mm以上4.75mm未満の7号砕石、粒径範囲4.75mm以上13.2mm未満の6号砕石、粒径範囲13.2mm以上19mm未満の5号砕石、粒径範囲19mm以上31.5mm未満の4号砕石が挙げられる。
細骨材は、好ましくは粒径0.075mm以上2.36mm未満の細骨材である。
細骨材としては、例えば、川砂、丘砂、山砂、海砂、砕砂、細砂、スクリーニングス、砕石ダスト、シリカサンド、人工砂、ガラスカレット、鋳物砂、再生骨材破砕砂が挙げられる。
上記の粒径はJIS 5001-1995に規定される値である。
これらの中でも、粗骨材と細骨材との組み合わせが好ましい。
フィラーの平均粒径は、乾燥強度向上の観点から、好ましくは0.001mm以上であり、そして、好ましくは0.05mm以下、より好ましくは0.03mm以下、更に好ましくは0.02mm以下である。フィラーの平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定することができる。ここで、平均粒径とは、体積累積50%の平均粒径を意味する。
フィラーとしては、砂、フライアッシュ、炭酸カルシウム、消石灰等が挙げられる。このうち、乾燥強度向上の観点から、炭酸カルシウムが好ましい。
骨材の含有量は、アスファルト組成物100質量部に対して、好ましくは1,000質量部以上、より好ましくは1,200質量部以上、更に好ましくは1,500質量部以上であり、そして、好ましくは3,000質量部以下、より好ましくは2,500質量部以下、更に好ましくは2,000質量部以下である。
なお、従来の骨材とアスファルトを含むアスファルト混合物におけるアスファルトの配合割合については、通常、社団法人日本道路協会発行の「舗装設計施工指針」に記載されている「アスファルト組成物の配合設計」から求められる最適アスファルト量に準じて決定してもよい。
本発明においては、上記の最適アスファルト量が、アスファルト及びセルロース繊維の合計量に相当する。従って、通常、前記最適アスファルト量を、アスファルト及びセルロース繊維の合計配合量とすることが好ましい。
但し、「舗装設計施工指針」に記載の方法に限定する必要はなく、他の方法によって決定してもよい。
特に、本発明のアスファルト組成物は、セルロース繊維がアスファルト組成物中に均一に分散しやすい性質を有するため、加熱アスファルト混合物として使用すると、その特徴を有効に発揮することができる。
混合温度は、アスファルトを軟化させる観点から、好ましくは140℃以上であり、そして、好ましくは190℃以下、より好ましくは180℃以下である。
また、混合時間は、好ましくは30秒以上、より好ましくは1分以上、更に好ましくは2分以上、より更に好ましくは5分以上であり、時間の上限は、特に限定されないが例えば約30分程度である。
アスファルト混合物のより具体的な製造方法としては、従来のプラントミックス(プレミックス)法で、骨材とアスファルト組成物を混合する工程に於いて、アスファルト組成物に、セルロース繊維を添加しておくことが好ましい。また、アスファルト混合物の製造にあたり、骨材と、アスファルトと、セルロース繊維とを混合してもよい。
本発明のアスファルト組成物は、道路舗装用として好適であり、上述したように、アスファルト組成物に骨材を添加したアスファルト混合物が、道路舗装に使用される。
道路舗装方法は、好ましくは、前記アスファルト混合物を道路等に施工し、アスファルト舗装材層を形成する工程を有する。
なお、道路舗装方法において、アスファルト混合物は、通常のアスファルト混合物と同様の施工機械編成で、同様の方法によって締固め施工すればよい。加熱アスファルト混合物として使用する場合のアスファルト混合物の締固め温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、更に好ましくは130℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。
なお、各種物性については、以下の方法により、測定及び評価を行った。
(1)水分量の測定
パルプ、粉末状セルロースの水分量は、赤外線水分計(株式会社島津製作所製「MOC-120H」)を用いて測定した。測定1回あたり試料5gを用い、試料を平らにならして温度120℃にて測定を行い、30秒間の質量変化率が0.05%以下となる点を測定の終点とした。測定された水分量をセルロースに対する質量%に換算し、各水分量とした。
粉末状セルロースのX線回折強度を、X線回折装置(株式会社リガク製「MiniFlexII」)を用いて以下の条件で測定し、前記計算式(1)に基づいてセルロースのI型の結晶化指数を算出した。
測定条件は、X線源:Cu/Kα-radiation,管電圧:30kV,管電流:15mA,測定範囲:回折角2θ=5~35°、X線のスキャンスピードは40°/minで測定した。測定用サンプルは面積320mm2×厚さ1mmのペレットを圧縮し作製した。
(a)平均繊維径が1μmを超える場合
走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、商品名:VE-9800)を用いて、1サンプルあたり3箇所の撮影を行った。観察倍率は200倍とした。SEM像より繊維5本の繊維径を測定し、数平均(3×5)の繊維径を求め、平均繊維径とした。
(b)平均繊維径が1000nm以下の場合
セルロース繊維に水又はエタノールを加えて、その含有量が0.0001%の分散液を調製し、該分散液をマイカ(雲母)上に滴下して乾燥したものを観察試料として、原子間力顕微鏡(AFM、Nanoscope III Tapping mode AFM、Digital instrument社製、プローブはナノセンサーズ社製Point Probe(NCH) を使用)を用いて、該観察試料中のセルロース繊維の繊維高さを測定した。その際、該セルロース繊維が確認できる顕微鏡画像において、微細セルロース繊維又は微細セルロース繊維複合体を100本抽出し、それらの繊維高さの数平均から平均繊維径を算出した。
(3-2)粉砕処理セルロースのメジアン径の測定
粉砕処理セルロースについて、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製、型番:LS13 320)を用いて乾式で平均粒径(体積基準のメジアン径)を測定した。
乾燥させたセルロース繊維を赤外吸収分光(IR)装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、商品名:Nicolet 6700)を用いATR法にて測定し、次式により、イオン結合によるカルボキシ基の平均結合量及び導入率を算出した。
カルボキシ基の結合量(mmol/g)=[セルロース繊維のカルボキシ基含有量(mmol/g)]×[(セルロース繊維の1720cm-1のピーク強度-修飾基導入後のセルロース繊維の1720cm-1のピーク強度)/セルロース繊維の1720cm-1のピーク強度]
カルボキシ基の導入率(%)=100×(カルボキシ基の結合量(mmol/g))/(導入前のセルロース繊維中のカルボキシ基含有量(mmol/g))
なお、「1720cm-1のピーク強度」は、カルボニル基に由来するピーク強度である。カルボキシ基以外のアニオン性基の場合はピーク強度の値を適宜変更し、修飾基の平均結合量及び導入率を算出すればよい。
エーテル化セルロース繊維中の置換基導入率は、Zeisel法〔Analytical Chemistry, Vol.51, No.13, 2172 (1979)、「第十五改正日本薬局方(ヒドロキシプロピルセルロースの分析方法の項)」参照〕に準じて算出した。
算出手順は以下のとおりである。
(i)200mLメスフラスコにn-オクタデカン0.1gを加え、ヘキサンにて標線までメスアップを行い、内標溶液を調製した。
(ii)精製、乾燥したセルロース繊維100mg、アジピン酸100mgを10mLバイアル瓶に精秤し、ヨウ化水素酸2mLを加えて密栓した。バイアル瓶中の混合物を、スターラーチップにより攪拌しながら、160℃のブロックヒーターにて1時間加熱した。その後、バイアルに内標溶液3mL、ジエチルエーテル3mLを順次注入し、室温で1分間攪拌した。
(iii)バイアル瓶中の2相に分離した混合物の上層(ジエチルエーテル層)をガスクロマトグラフィー(株式会社島津製作所製、商品名:GC2010Plus)を用いて、以下の条件で分析した。
カラム:Agilent Technologies社製、DB-5(12m、0.2mm×0.33μm)
カラム温度:100℃→10℃/min→280℃(10min Hold)
インジェクター温度:300℃、検出器温度:300℃、打ち込み量:1μL
使用したエーテル化試薬の検出量からエーテル化セルロース繊維中の置換基導入率〔疎水エーテル基の含有量(%)〕を算出し、下記式を用いてモル置換度(MS)(無水グルコースユニット1モルに対する置換基モル量)を算出した。
モル置換度(MS)=(W1/Mw)/((100-W1)/162.14)
W1:エーテル化セルロース繊維中の疎水エーテル基の含有量(質量%)
Mw:導入したエーテル化試薬の分子量(g/mol)
粘弾性測定は、レオメーターMCR301(Anton Paar社製)を用いて行った。測定条件はプレート直径25mm、周波数1.6Hz、せん断ひずみ1.0%で測定した。具体的には、試験厚(ギャップ)を1mmに設定し、100℃から0℃まで4℃/minで冷却しながら、60℃及び0℃におけるG*(複素弾性率)、sinδを得た。
針葉樹の漂白クラフトパルプ繊維(Fletcher Challenge 社製、商品名:Machenzie、CSF650ml、繊維状、平均繊維径24μm、セルロース含有量90%、結晶化指数は78%、水分含有量5%、以後「NBKP」と略称する。)100gを9900gのイオン交換水で十分に撹拌した後、該パルプ繊維100gに対し、TEMPO(ALDRICH社製、Free radical、98%)1.6g、臭化ナトリウム10g、次亜塩素酸ナトリウム28.4gをこの順で添加した。自動滴定装置(東亜ディーケーケー株式会社製、商品名:AUT-701)でpHスタット滴定を用い、0.5M水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10.5に保持し、反応を20℃で120分間行い、水酸化ナトリウム水溶液の滴下を停止して酸化パルプを得た。得られた酸化パルプをイオン交換水で十分に洗浄し、次いで脱水処理を行い、固形分34.6%の酸化パルプを得た。
その後、酸化パルプ1.04gとイオン交換水34.8gを混合し、高圧ホモジナイザーを用いて150MPaで酸化パルプの微細化処理を10回行い、イオン性基としてカルボキシ基を含有した、Na塩型の微細セルロース繊維の分散液(固形分1.0%)を得た。この微細セルロース繊維のカルボキシ基含有量は1.1mmol/g、平均繊維長は578nm、平均繊維径は2.9nm、結晶化指数は60%であった。
上記で得られたイオン化セルロース繊維分散液(固形分濃度1.0%)の2000gを、メカニカルスターラーにて室温下(25℃)、30分間攪拌した。続いてこれに1M塩酸水溶液を245g投入し、室温下、1時間攪拌して反応させた。反応終了後、イオン交換水でろ過、洗浄を行い、塩酸及び生成した塩を除去した。その後、アセトン、トルエンの順に溶媒置換し、トルエン中にイオン化セルロース繊維が膨潤した状態の微細セルロース繊維分散液(固形分濃度4%)を得た。
(1)ステアリルグリシジルエーテル(置換基を有する化合物)の製造
100L反応槽に、ステアリルアルコール(花王株式会社製、商品名:カルコール8098)10kg、テトラブチルアンモニウムブロマイド(広栄化学工業株式会社製)0.36kg、エピクロルヒドリン(ダウケミカル社製)7.5kg、ヘキサン10kgを投入し、窒素雰囲気下で混合した。混合液を50℃に保持しながら48%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学株式会社製)12kgを30分かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で4時間熟成した後、水13kgで8回水洗を繰り返し、塩及びアルカリの除去を行った。その後、槽内温度を90℃に昇温して上層からヘキサンを留去し、減圧下(6.6kPa)、さらに水蒸気を吹き込んで低沸点化合物を除去した。脱水後、槽内温度250℃、槽内圧力1.3kPaで減圧蒸留することによって、白色のステアリルグリシジルエーテル8.6kgを得た。
(2)絶乾した漂白クラフトパルプ繊維「NBKP」1.5gに、6.4%の水酸化ナトリウム水溶液3.0g(水酸化ナトリウム顆粒及びイオン交換水により調製、NaOH0.26等量/無水グルコースユニット1等量(AGU:セルロース原料がすべて無水グルコースユニットで構成されていると仮定し算出した。以下同様である。)、及びメチルイソブチルケトン4.0gを添加し、均一に混合した後、酸化プロピレン0.32g(富士フイルム和光純薬株式会社製、0.6等量/AGU)を添加し、密閉した後に50℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、1種類の置換基を有する改質セルロース繊維を得た。
次に、得られた改質セルロース繊維1.0gにアセトニトリル6.0g及びN,N-ジメチル-4-アミノピリジン1.2g(富士フイルム和光純薬株式会社製、1.6等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、前記(1)で得られたステアリルグリシジルエーテル20.7g(6等量/AGU)を添加し、密閉した後に70℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、ジメチルホルミアミド及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、2種類の置換基を有する改質セルロース繊維を得た。
得られた改質セルロース繊維の3-オクタデトキシエチレンオキシド-2-ヒドロキシ-プロピル基〔式(2)〕の導入率は0.30、2-ヒドロキシ-プロピル基〔式(3)〕の導入率は0.03、平均繊維径は24nm、結晶化指数は58%であった。
(1)非晶化セルロースの製造
(i)裁断処理
セルロース含有原料として、シート状木材パルプ(Tembec社製、商品名:BioflocHV+、セルロース含有量92%、結晶化指数:82%、水分含有量:8.5%)を、裁断機を用いて約3mm×1.5mm×1mmのチップ状に裁断した。
(ii)乾燥処理
前記(i)により得られたチップ状パルプを、2軸横型撹拌乾燥機(株式会社奈良機械製作所製、商品名:2軸パドルドライヤー、NPD-3W(1/2))を用いて、連続処理にてパルプを乾燥した。乾燥機の加熱媒体は150℃のスチームを用い、パルプの供給速度は45kg/h、大気圧下での処理とした。乾燥後のパルプの水分は0.3%であった。
(iii)セルロース非晶化処理
前記(ii)により得られた乾燥パルプを、連続式振動ミル(ユーラステクノ株式会社製、商品名:バイブロミル、YAMT-200、第1及び第2粉砕室の容量:112L、ステンレス製)を用いて粗粉砕した。第1及び第2粉砕室には、直径30mm、長さ1,300mmのステンレス製の丸棒状の粉砕媒体(ロッド)を80本ずつ収容した。連続式振動ミルを振動数16.7Hz、振幅13.4mmの条件下、乾燥パルプを20.0kg/hで供給した。
(iv)セルロース小粒径化処理
前記(iii)により得られた非晶化セルロースを、高速回転式微粉砕機(株式会社ダルトン製、商品名:アトマイザーAIIW-5型)を用いて小粒径化した。目開き1.0mmのスクリーンを装着し、ローター周速度を8,000r/min、50m/sで駆動すると共に、原料供給部から非晶化セルロースを非晶化処理と同じ供給速度で供給し、排出口から非晶化セルロースを回収した。得られた非晶化セルロースの水分量は2.5量%、結晶化指数は0%、メジアン径は62μmであった。
上記(1)で得られた非晶化セルロース20部に、酢酸36部、トルエン324部、無水酢酸120部、濃硫酸3部を順次加え、50℃で1時間攪拌して反応混合物を得た。この反応混合物を15℃まで冷却し、得られた固形物に水300部添加した後ろ別し、分離した。この固形物を4,000部のセルロースアセテートに800部の2-プロパノール、1600部の水で、再度400部の2-プロパノールで順次洗浄し、室温200Torrで室温無臭となるまで乾燥して生成物を得た。
得られた改質セルロース繊維の平均繊維径は33μmであったが、結晶構造が変化していたため、結晶化指数は測定できなかった。
予め180℃に加熱したストレートアスファルト100部に無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成工業株式会社製、商品名:ユーメックス1001、酸価:26mgKOH/g、重量平均分子量:45,000)1部を添加し、ホモミキサー(プライミクス株式会社製、商品名:T.K.ロボミックス、T.K.ホモミキサー仕様)で回転数8000r/minの条件下、5分間撹拌し、ポリマー改質アスファルトを得た。
予め180℃に加熱したストレートアスファルト100部に対し、製造例1で得られたアニオン性基含有改質セルロース繊維のトルエン分散液を固形分濃度で0.3部になるよう添加し、ホモミキサーで回転数8,000r/min、内温180℃の条件下、2時間撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
予め180℃に加熱したストレートアスファルト100部に対し、製造例2で得られたエーテル化セルロース繊維0.3部を添加し、実施例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
予め180℃に加熱したストレートアスファルト100部に対し、製造例2で得られたエーテル化セルロース繊維3部を添加し、製造例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
製造例4で得られたポリマー改質アスファルト100部に対し、製造例2で得られたエーテル化セルロース繊維0.3部を添加し、実施例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
予め180℃に加熱したストレートアスファルト100部に対し、製造例3で得られたアセチル化セルロース繊維0.3部を添加し、製造例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
セルロース繊維を添加しなかった以外は実施例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
製造例4で得られたポリマー改質アスファルト100部に対し、改質していない結晶性セルロース繊維(日本製紙株式会社製、商品名:KCフロックW-50GK、セルロース含有量:89%、結晶化指数:62%、平均繊維径:33μm、水分含有量:8%)0.3部を添加し、実施例1と同じ条件で撹拌混合してアスファルト組成物を得た。
G*/sinδの値が大きいほど、塑性流動抵抗性が大きいことから、該アスファルト組成物により、耐わだち掘れ性に優れるアスファルト舗装が提供できると評価される。
また、G*sinδの値が小さいほど、疲労ひび割れ抵抗性が大きいことから、該アスファルト組成物により、耐疲労ひび割れ性に優れるアスファルト舗装が提供できると評価される。
Claims (4)
- アスファルトにセルロース繊維を配合してなるアスファルト組成物であって、
該セルロース繊維の平均繊維径が1nm以上3000nm以下であり、
該セルロース繊維が、炭素数1以上30以下の炭化水素基を有するセルロース繊維であり、
炭素数1以上30以下の炭化水素基を有するセルロース繊維が、下記一般式(1)及び(2)から選ばれる1種以上の置換基が、セルロースの有する水酸基から水素原子を除去した酸素原子に結合してなるセルロース繊維であり、
該セルロース繊維の配合量が、アスファルト100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下である、アスファルト組成物。
-CH2-CH(OH)-R1 (1)
-CH2-CH(OH)-CH2-(OA)n-O-R1 (2)
〔式(1)及び(2)中、R1はそれぞれ独立して炭素数1以上30以下のアルキル基を示し、式(2)におけるAは炭素数1以上6以下の2価の飽和炭化水素基であり、nは0以上50以下の数を示す。〕 - アスファルトが、ストレートアスファルト及びポリマー改質アスファルトから選ばれる1種以上である、請求項1に記載のアスファルト組成物。
- アスファルトが、無水マレイン酸変性ポリオレフィンを含有するポリマー改質アスファルトである、請求項1又は2に記載のアスファルト組成物。
- 道路舗装用である、請求項1~3のいずれかに記載のアスファルト組成物。
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