JP7075658B2 - 収縮評価方法およびコンクリート試験体 - Google Patents

収縮評価方法およびコンクリート試験体 Download PDF

Info

Publication number
JP7075658B2
JP7075658B2 JP2018137770A JP2018137770A JP7075658B2 JP 7075658 B2 JP7075658 B2 JP 7075658B2 JP 2018137770 A JP2018137770 A JP 2018137770A JP 2018137770 A JP2018137770 A JP 2018137770A JP 7075658 B2 JP7075658 B2 JP 7075658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
concrete
fiber sensor
shrinkage
strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018137770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020016464A (ja
Inventor
博幸 早野
真弥 城出
昂雄 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2018137770A priority Critical patent/JP7075658B2/ja
Publication of JP2020016464A publication Critical patent/JP2020016464A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7075658B2 publication Critical patent/JP7075658B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮ひずみを測定する技術に関する。
RC(Reinforced-Concrete)造やSRC(Steel Reinforced Concrete)造などのコンクリート構造物において、ひび割れが発生した場合、ひびから内部に劣化因子が浸入しやすくなり、コンクリート構造物の構造性能を大きく低下させると共に、かぶりコンクリートの剥落につながり、第三者被害を発生させることになる。従って、ひび割れ発生を予見することは、構造物の維持管理に極めて有用である。コンクリートのひび割れは、自己収縮、乾燥収縮、鉄筋腐食、温度応力や外力によるものが存在する。
このようなコンクリートのひび割れを検知する方法として、特許文献1では、コンクリート構造物中の鉄筋や表面にひずみゲージを貼り付け、ひび割れを検知している。
また、特許文献2では、計測対象となる構造物に、螺旋状に整形した光ファイバセンサを取り付け、この光ファイバセンサの光伝搬特性の変化を電気光学的測定装置により測定する。これにより、構造物に変位が生じた場合、構造物を破壊せずに変位を計測することを可能としている。
また、特許文献3では、コンクリート構造物の内部において、スペーサ部材に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、このテープ部材に沿って巻回される光ファイバとを用いる。これにより、コンクリート部材のせん断ひび割れを検出することを可能としている。
また、コンクリートの「収縮ひび割れ」の原因は、コンクリートの自己収縮と乾燥収縮である。コンクリート試験体を用いてコンクリートの収縮を測定する一般的な方法は、コンクリート内部に埋め込み型ゲージを設置する方法や、コンクリート試験体にゲージプラグを埋め込んだり後から接着したりする方法や、所定の材齢で測定する「JIS A 1129」のコンタクトゲージ法や、ダイヤルゲージ法などがある。
特許第4975420号明細書 特開2000-097647号公報 特許第4008623号公報
しかしながら、コンクリート試験体を用いてコンクリートの収縮を測定しようとする場合、埋め込み型ゲージは、直径が1cm以上となるため、コンクリート断面(例えば、φ10cm、または10cm×10cm)に対する割合が大きくなってしまうと共に、ブリーディングの影響により、埋め込み型ゲージの下側に欠陥が生じてしまう。また、型枠に埋め込み型ゲージを事前に固定しなければならない。「JIS A 1129」による方法では、連続的な測定はできず、実構造物に適用したとしても、表面の収縮ひずみしか測定することができない。
コンクリート構造物の収縮ひずみを測定しようとする場合、断面が大きくなるため、測定範囲も広くなる。また、コンクリート構造物の内部と外部とで湿度が異なることから、湿度勾配が生じ、深さ方向で収縮ひずみが異なる。このように、広範囲の測定や、深さ方向の測定を連続的に実施するためには、埋め込み型ゲージを用いる手法では、測定箇所ごとに埋め込み型ゲージを入れて、それらの複数の接続ケーブルを実構造物から取り出す必要がある。その結果、配線の数が増加して煩雑になると共に、ケーブル長が大きくなると測定値に悪影響を及ぼしてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバセンサを用いて、コンクリート構造物の収縮ひずみを測定する方法および光ファイバセンサを用いて、コンクリート試験体の収縮を評価する収縮評価方法およびコンクリート試験体を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮を評価する収縮評価方法であって、光ファイバが設置される高さまでコンクリートを打設する工程と、鉛直方向に対して直交する方向に光ファイバセンサを敷設する工程と、前記光ファイバセンサが設けられたコンクリート上に、さらにコンクリートを打設する工程と、前記光ファイバセンサ内を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリートのひずみを測定する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、光ファイバセンサを用いるので、水平方向の収縮ひずみの分布を連続的に測定することが可能となる。また、光ファイバセンサは極めて細いため、構造物に対する強度特性に及ぼす影響が小さくなる。さらに、光ファイバセンサはある程度の高温にも耐え得るため、コンクリートの内部温度が高くなっても、ひずみの測定が可能となる。また、光ファイバセンサを用いるので、JIS規格に定められているコンクリート試験体(φ10cm×20cm、または10cm×10cm×40cm)だけでなく、さらに小さいφ5cm×10cm等のモルタル試験体の収縮を測定することも可能となる。また、この手順によれば、光ファイバセンサの破損を回避することが可能となる。
(2)また、本発明の収縮評価方法は、型枠に挿通孔を設ける工程と、前記挿通孔の高さまでコンクリートを打設する工程と、前記挿通孔に光ファイバセンサを挿通することで、鉛直方向に対して直交する方向に光ファイバセンサを敷設する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
この構成により、光ファイバセンサを適切な位置に敷設することができると共に、光ファイバセンサの破損を回避することが可能となる。
(3)また、本発明の収縮評価方法は、光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮を評価する収縮評価方法であって、前記光ファイバセンサが鉛直方向に起立した状態で、コンクリートを打設する工程と、前記光ファイバセンサ内を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリートのひずみを測定する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
このように、光ファイバセンサを用いるので、鉛直方向の収縮ひずみの分布を連続的に測定することが可能となる。また、光ファイバセンサは極めて細いため、構造物に対する強度特性に及ぼす影響が小さくなる。さらに、光ファイバセンサはある程度の高温にも耐え得るため、コンクリートの内部温度が高くなっても、ひずみの測定が可能となる。また、光ファイバセンサを用いるので、JIS規格に定められているコンクリート試験体(φ10cm×20cm、または10cm×10cm×40cm)だけでなく、さらに小さいφ5cm×10cm等のモルタル試験体の収縮を測定することも可能となる。また、この手順によれば、光ファイバセンサの破損を回避することが可能となる。
(4)また、本発明の収縮評価方法は、中空の円筒内に光ファイバセンサを挿通する工程と、前記光ファイバセンサが挿通された円筒が鉛直方向に起立した状態で、コンクリートを打設する工程と、前記円筒を除去する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
この構成により、光ファイバセンサを適切な位置に敷設することができると共に、光ファイバセンサの破損を回避することが可能となる。
(5)また、本発明の収縮評価方法は、上記(1)から(4)のいずれかにおいて、温度計を設置する工程と、前記測定したコンクリートのひずみから温度変化によるひずみを除去する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
このように、コンクリートに温度計を埋設し、測定したコンクリートのひずみから温度変化によるひずみを除去するので、特定の温度におけるひずみを予め測定しておく必要がなくなり、汎用性が高くなる。
(6)また、本発明のコンクリート試験体は、コンクリートの収縮を評価するために用いられるコンクリート試験体であって、打設されたコンクリートと、前記コンクリート内部に鉛直方向または鉛直方向に対して直交する方向の少なくとも一方に敷設された光ファイバセンサと、を備えることを特徴とする。
このように、光ファイバセンサを用いるので、JIS規格に定められているコンクリート試験体(φ10cm×20cm、または10cm×10cm×40cm)だけでなく、さらに小さいφ5cm×10cm等のモルタル試験体の収縮を測定することも可能となる。
本発明によれば、光ファイバセンサを用いるので、水平方向の収縮ひずみの分布を連続的に測定することが可能となる。また、光ファイバセンサは極めて細いため、構造物に対する強度特性に及ぼす影響が小さくなる。さらに、光ファイバセンサはある程度の高温にも耐え得るため、コンクリートの内部温度が高くなっても、ひずみの測定が可能となる。また、光ファイバセンサを用いるので、JIS規格に定められているコンクリート試験体(φ10cm×20cm、または10cm×10cm×40cm)だけでなく、さらに小さいφ5cm×10cm等のモルタル試験体の収縮を測定することも可能となる。また、この手順によれば、光ファイバセンサの破損を回避することが可能となる。
本実施形態に係るひび割れ検知方法において、光ファイバセンサを設置する方法を示す図である。 本実施形態に係るひび割れ検知方法において、光ファイバセンサを設置する方法を示す図である。 光ファイバセンサをコンクリート構造物に埋設する例を示す図である。 矩形のコンクリート14に光ファイバセンサ16を設けた例を示す図である。 本実施例に係るコンクリート試験体の使用材料を示す表である。 本実施例に係るコンクリートの配合を示す表である。 本実施例に係るコンクリート試験体の概要を示す図である。 熱電対内蔵埋め込み型ひずみ計で測定した温度から、温度ひずみを補正した後の収縮ひずみの測定結果を示す図である。
本発明の収縮評価方法は、光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮を評価する収縮評価方法であって、光ファイバが設置される高さまでコンクリートを打設する工程と、鉛直方向に対して直交する方向に光ファイバセンサを敷設する工程と、前記光ファイバセンサが設けられたコンクリート上に、さらにコンクリートを打設する工程と、前記光ファイバセンサ内を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリートのひずみを測定する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
これにより、本発明者らは、水平方向の収縮ひずみの分布を連続的に測定することを可能とした。以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態では、コンクリートに光ファイバセンサを埋設することにより、コンクリートの収縮ひずみを測定する。この光ファイバセンサのひずみには、温度影響により生じるひずみも含まれるため、光ファイバセンサのひずみから、温度影響により生じたひずみを除去したひずみが、収縮ひずみとなる。光ファイバセンサは、1本の細いケーブルに複数のセンサを設置することができるため、実構造物で使用する場合、1本の光ファイバセンサで複数の部位の測定を連続的に行なうことが可能となる。
図1は、本実施形態に係る収縮評価方法において、光ファイバセンサを設置する方法を示す図である。ここでは、光ファイバセンサを水平方向(鉛直方向と直交する方向)に設置する場合を示す。図1に示すように、型枠10に、予め光ファイバ挿通孔12を設けておく。そして、挿通孔12の高さまでコンクリート14aを打設する(a)。次に、挿通孔12に光ファイバセンサ16を通して、コンクリート14a上に設ける(b)。ここで、光ファイバセンサ16と同じ高さに熱電対などの温度計13を設ける。次に、バイブレータAやハンマBなどを用いて振動を与え、光ファイバセンサ16が見えなくなる程度にコンクリート14aに沈ませる(c)。次に、光ファイバセンサ16上に、さらにコンクリート14bを打設する(d)。このような工程を経ることによって、コンクリートの打設の際に、光ファイバセンサが損傷することを回避することができる。
なお、面積の広い構造物においては、光ファイバセンサを水平方向に設置して、挿通孔を設けずにコンクリートの外にケーブルを排出しても良い。
本実施形態では、光ファイバセンサとして、FBGセンサを用いる。光ファイバセンサは、センサ部(FBG部)を、1本の光ファイバケーブルに複数設置することによって、1本の極細いケーブルを外部に引き出すだけでコンクリートの収縮ひずみの分布を連続的に測定可能となる。広範囲の連続的なモニタリングにより、離散的な値が生じたり、ある部位と他の部位との間に大きなひずみの乖離が生じたりしていることが分かると、ひび割れの発生を検知することも可能となる。また、光ファイバセンサは極めて細いため、構造物に対する強度特性に及ぼす影響が小さくなる。さらに、光ファイバセンサはある程度の高温にも耐え得るため、コンクリートの内部温度が高くなっても、ひずみの測定が可能となる。
なお、コンクリートとの付着を良くすることを目的として、光ファイバセンサに接着剤で凹凸を作ったり(とくに両端部)、予め硬化体で光ファイバセンサを被覆して養生しておいたりしても良い。また、光ファイバセンサそのものの表面を異形にしたものを用いても良い。
図2Aは、本実施形態に係る収縮評価方法において、光ファイバセンサを設置する方法を示す図である。ここでは、光ファイバセンサを鉛直方向に設置する場合を示す。図2Aに示すように、直径が10mm~50mm程度の中空の円筒体18を用いる。円筒体18は、溝部19によって、円筒体18aと18bとに二分割されるように構成されている。円筒体18の高さは、設置場所に応じて適宜定めるものとする。円筒体18が小さい場合は、光ファイバセンサ16のセンサ部が円筒体18の中心付近に位置するように、円筒体18に光ファイバセンサ16を挿通し、光ファイバセンサ16が挿通された円筒体18が鉛直方向に起立した状態でコンクリートを打設する。その後、コンクリートが柔らかいうちに、円筒体18を半分に割るように離しながら抜き取ることによって、光ファイバセンサ16をコンクリート内部に鉛直方向(垂直方向)に埋め込むことができる。また、円筒体18が長く太い場合、例えば、直径が20mm以上となる円筒体18を用いる場合や、深さ方向が大きい場合や、実構造物に設置する場合などでは、光ファイバセンサ16のセンサ部が円筒体18の中心付近に位置するように、円筒体18に光ファイバセンサ16を挿通し、円筒体18の中にコンクリートをゆっくりと打設し、コンクリートが柔らかいうちに、円筒体18を抜き取るようにしても良い。なお、図2Aに示すように、温度計13を円筒体18の内部に入れることも可能である。
なお、円筒体を用いることに限らず、光ファイバセンサを底部に接着したり、重石をつるした状態でコンクリートを打設したりすることで、光ファイバセンサを鉛直方向に設置しても良い。
温度計は、熱電対を用いても良いし、コンクリート内部の温度を測定できれば、熱電対に限らない。光ファイバセンサのひずみには、温度影響により生じるひずみも含まれるため、光ファイバセンサのひずみから、温度影響により生じたひずみを除去したひずみが、収縮ひずみとなる。したがって、温度計は光ファイバセンサ16の近傍に設置すると良い。温度計として第2の光ファイバセンサは、コンクリート構造物内の温度変化によるひずみを測定する光ファイバセンサとしても良い。第2の光ファイバセンサは、コンクリート構造物内の温度変化によるひずみを測定する光ファイバセンサであるため、保護チューブ等でコンクリートと切り離し、拘束のない状態で埋設される。なお、温度計は必須ではなく、温度が一定である試験室や恒温槽の内部で収縮評価を行なう場合は、温度計は不要となる。
図2Bは、光ファイバセンサをコンクリート構造物に埋設する例を示す図である。ここでは、鉛直方向に光ファイバセンサ20aを設け、深さの異なる位置に、水平方向に光ファイバセンサ20b、20cをそれぞれ設けた例を示している。収縮評価方法として、光ファイバセンサ20a、20b、20cをコンクリート構造物に埋設する場合は、埋設する光ファイバセンサ20aは、1本(1つのセンサ部22(以下、FGB部22またはひずみ検知部22ともいう))でも、複数本でも良い。また、FBG部22は、1本の光ファイバセンサ20aに1つであっても良いし、複数備えていても良い。コンクリート107の表面と内部では、乾湿状態、温度、拘束状態が異なるので収縮ひずみも異なってくる。図2Bに示すように、表層部から異なる深さに、異なる方向から、短い間隔で光ファイバセンサ20a、20b、20cを設置することで、構造物の状態をより詳細に把握することができる。好ましくは、コンクリートの表面部や表面部から1~4cmの深さ、またはコンクリート部材の中間の深さなどにも光ファイバセンサを埋設すると良い。
上述したように、第2の光ファイバセンサ23は、コンクリート構造物内の温度変化によるひずみを測定する光ファイバセンサであるため、保護チューブ26等でコンクリート107と切り離し、拘束のない状態で埋設される。また、第2の光ファイバセンサ23を埋設する深さは、光ファイバセンサ20cの近傍であり、同じ深さとする。第2の光ファイバセンサ23は、温度検知部24において、温度変化により生じるひずみを測定するためのものであり、コンクリート構造物内の温度の測定およびその測定した温度から温度変化により生じるひずみを測定できれば良い。そのため、温度計としては、熱電対を用いても良く、光ファイバセンサに限らない。
図2Cは、矩形のコンクリート14に光ファイバセンサ16を設けた例を示す図である。矩形のコンクリート14は、点線27で示すように、ひび割れは、矩形のコンクリート14の隣り合う辺を斜めに切るように発生することが多い。このため、図2Cに示すように、光ファイバセンサ16を各辺に沿うように一周させることで、ひずみを検出する確率を高めることが可能である。また、一点鎖線28で示すように、矩形のコンクリート14の対角線上に2本の光ファイバセンサを設けても良い。この配置によってもひずみを検出する確率を高めることが可能である。
[実施例]
(1)実験の概要
次に、光ファイバセンサを用いて、コンクリート試験体の収縮を評価する方法について説明する。図3は、本実施例に係るコンクリート試験体の使用材料を示す表である。この表のうち、記号Cは、普通ポルトランドセメントであり、密度(表乾)が3.16(g/m)である。また、記号Sは、掛川市産の山砂であり、密度(表乾)が2.58(g/m)である。また、記号Gは、桜川市産の砕石であり、密度(表乾)が2.65(g/m)である。
図4は、本実施例に係るコンクリートの配合を示す表である。この表に示すように、「s/a」は「細骨材率(%)」であり、「W」は「水道水(kg/m)」であり、「C」は「単位セメント量(kg/m)」であり、「S」は「単位細骨材量(kg/m)」であり、「G」は「単位粗骨材量(kg/m)」である。
図5は、本実施例に係るコンクリート試験体の概要を示す図である。本実施例に係るコンクリート14の空気量は2%、スランプフローは67cmであった。100mm×100mm×400mmの中心に、熱電対内蔵埋め込み型ひずみ計20(KM-100BT:東京測器製)を設置し、併せてその近傍に光ファイバセンサ16(FBGセンサ)を設置した。本実施例では、上述した「光ファイバセンサを水平方向(鉛直方向と直交する方向)に設置する場合」の方法を採用した。
コンクリート14を打設した後、材齢13日までは封緘養生し、材齢がそれ以降は、「温度が20℃、湿度が60%」で乾燥状態とした。すなわち、材齢13日までは自己収縮ひずみが生じ得る状態であり、材齢がそれ以降は乾燥ひずみが生じ得る状態である。
(2)実験結果
図6は、熱電対内蔵埋め込み型ひずみ計で測定した温度から、温度ひずみを補正した後の収縮ひずみの測定結果を示す図である。図6に示すように、コンクリート打設直後、一時的にひずみが急増するが、それ以降、材齢が13日までは安定した様子を示す。その後、材齢が13日を超えてからはひずみが次第に大きくなっていく。図6に示すように、埋め込み型ひずみ計および光ファイバセンサ(FBGセンサ)の測定結果は、ほぼ同一となり、光ファイバセンサによって、コンクリートの自己収縮および乾燥収縮によるひずみを測定できることが判明した。
10 型枠
12 光ファイバ挿通孔
13 温度計
14 コンクリート
14a コンクリート
14b コンクリート
16、20a、20b、20c、23 光ファイバセンサ
18 円筒体
18a 円筒体
18b 円筒体
19 溝部
22 FBG部
24 温度検知部
26 保護チューブ
A バイブレータ
B ハンマ

Claims (4)

  1. 光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮を評価する収縮評価方法であって、
    型枠に挿通孔を設ける工程と、
    光ファイバが設置される高さである前記挿通孔の高さまでコンクリートを打設する工程と、
    前記挿通孔に光ファイバセンサを挿通することで、鉛直方向に対して直交する方向に光ファイバセンサを敷設する工程と、
    前記光ファイバセンサが設けられたコンクリート上に、さらにコンクリートを打設する工程と、
    前記光ファイバセンサ内を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリートのひずみを測定する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする収縮評価方法。
  2. 光ファイバセンサを用いて、コンクリートの収縮を評価する収縮評価方法であって、
    中空の円筒内に光ファイバセンサを挿通する工程と、
    前記光ファイバセンサが挿通された円筒が鉛直方向に起立した状態で、コンクリートを打設する工程と、
    前記円筒を除去する工程と、
    前記光ファイバセンサ内を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリートのひずみを測定する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする収縮評価方法。
  3. 前記コンクリートに振動を与え、前記光ファイバセンサを前記コンクリートに沈ませる工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の収縮評価方法。
  4. 温度計を設置する工程と、
    前記測定したコンクリートのひずみから温度変化によるひずみを除去する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の収縮評価方法。
JP2018137770A 2018-07-23 2018-07-23 収縮評価方法およびコンクリート試験体 Active JP7075658B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018137770A JP7075658B2 (ja) 2018-07-23 2018-07-23 収縮評価方法およびコンクリート試験体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018137770A JP7075658B2 (ja) 2018-07-23 2018-07-23 収縮評価方法およびコンクリート試験体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020016464A JP2020016464A (ja) 2020-01-30
JP7075658B2 true JP7075658B2 (ja) 2022-05-26

Family

ID=69581381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018137770A Active JP7075658B2 (ja) 2018-07-23 2018-07-23 収縮評価方法およびコンクリート試験体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7075658B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7407088B2 (ja) * 2020-08-20 2023-12-28 鹿島建設株式会社 コンクリート堤体の変位測定方法及び構築方法
JP7369107B2 (ja) * 2020-09-01 2023-10-25 鹿島建設株式会社 コンクリート構造物のひずみ量計測方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270078A (ja) 2002-03-14 2003-09-25 Japan Gas Association 岩盤内高圧気体貯蔵施設の健全性検証装置、及び健全性検証方法
JP2006220981A (ja) 2005-02-10 2006-08-24 Ohbayashi Corp 光透過性部材の製造方法
JP2009063357A (ja) 2007-09-05 2009-03-26 Fujikura Ltd 光ファイバセンサケーブル
JP2011141229A (ja) 2010-01-08 2011-07-21 Shimizu Corp 光ファイバセンサの敷設方法
JP2013104701A (ja) 2011-11-11 2013-05-30 Japan Atomic Energy Agency 光ファイバセンサとこれを用いた測定方法、および光ファイバセンサを備えたコンクリート構造物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270078A (ja) 2002-03-14 2003-09-25 Japan Gas Association 岩盤内高圧気体貯蔵施設の健全性検証装置、及び健全性検証方法
JP2006220981A (ja) 2005-02-10 2006-08-24 Ohbayashi Corp 光透過性部材の製造方法
JP2009063357A (ja) 2007-09-05 2009-03-26 Fujikura Ltd 光ファイバセンサケーブル
JP2011141229A (ja) 2010-01-08 2011-07-21 Shimizu Corp 光ファイバセンサの敷設方法
JP2013104701A (ja) 2011-11-11 2013-05-30 Japan Atomic Energy Agency 光ファイバセンサとこれを用いた測定方法、および光ファイバセンサを備えたコンクリート構造物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020016464A (ja) 2020-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7216464B2 (ja) 応力モニタリングセンサおよび応力モニタリング方法
JP6649142B2 (ja) 腐食検出方法および腐食センサ
Askouni et al. Experimental investigation of bond between glass textile reinforced mortar overlays and masonry: The effect of bond length
JP6574331B2 (ja) 腐食センサおよび腐食検出方法
JP7075658B2 (ja) 収縮評価方法およびコンクリート試験体
Bui et al. Out-of-plane behaviour of hollow concrete block masonry walls unstrengthened and strengthened with CFRP composite
KR100805184B1 (ko) 터널 굴착시 발파진동에 따른 콘크리트 라이닝 품질평가방법
JP2020519798A (ja) トンネル用プレキャストセグメントならびにそのようなプレキャストセグメントを作製および監視する方法
Biswal et al. Measurement of existing prestressing force in concrete structures through an embedded vibrating beam strain gauge
Saidi et al. Iterative analytical modelling of the global behaviour of textile-reinforced cementitious matrix composites subjected to tensile loading
JP6934413B2 (ja) 応力モニタリングセンサおよび応力モニタリング方法
Slowik et al. Capillary pressure monitoring in plastic concrete for controlling early-age shrinkage cracking
CN108802188B (zh) 基于套筒表面激振的灌浆饱满度检测方法及系统
JP7079055B2 (ja) 凍害によるコンクリートの劣化を検知する光ファイバセンサの設置方法およびコンクリート構造物の劣化検知方法
JP2017211266A (ja) 地盤・岩盤歪み計測装置及び地盤・岩盤歪み計測方法
Matveenko et al. On application of distributed FOS embedded into material for the mechanical state monitoring of civil structures
Grzymski et al. Practical use of distributed fibre optic sensors in research on FRCM composites
RU127912U1 (ru) Датчик веса автотранспортного средства
JP4012956B2 (ja) 健全性評価用の光ファイバを埋設した構造物の検証方法
JP7378365B2 (ja) 構造物管理方法及び構造物管理装置
Benboudjema et al. Experimental analysis of drying shrinkage cracking in coating mortars by digital image correlation
JP6506113B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の補修方法
EP3951066B1 (en) A method of testing a structure, an assembly for testing a structure, and use of an assembly for testing a structure
JP2016205832A (ja) 推定方法
JP7075961B2 (ja) コンクリート構造物の内部応力または温度の計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7075658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150