JP7073978B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置の給紙制御に関し、特にその自動紙種判別機能に関する。
給紙機構は、プリンター、コピー機、ファクシミリ、スキャナー、フィニッシャー等、シートを処理対象とする機械へシートを自動的に給送する機構であり、一般に、トレイ、給紙ローラー、および分離部材を含む。トレイは、その上にシートの束を積載可能な板状部材または台である。給紙ローラーは分離部材と共に、トレイの先端の上方でニップを形成している。給紙ローラーは、トレイ上のシートの先端に接触して回転することにより、そのシートをニップから送り出す。分離部材はパッドまたはローラーであり、ニップを通過するシートの裏面に摩擦力を作用させることで次のシートの連れ送り(重送)を阻む。
近年、印刷、複写等の画像形成技術の向上に伴って画像表現も多様化し、それらに適したシートの種類(以下、「紙種」という。)も豊富に揃えられている。たとえば、写真に適した紙種としては、光沢フィルム、印画紙、および光沢紙があり、文書に適した紙種としては、マット紙、上質紙、および普通紙がある。さらに、封筒等の厚紙、および梱包用等の薄紙も印刷対象とされる場合がある。
紙種の間では一般に、坪量、摩擦係数、または熱的特性が異なるので、プリンター、コピー機等の画像形成装置では、搬送中のシートの反り(カール)、定着時のトナーの剥がれ等、印刷品質を損ないかねない現象の防止に必要な、搬送速度、定着温度等の印刷条件が異なる。したがって、特にプロダクションプリンター(PP)等の産業用機種は印刷対象の紙種に合わせて印刷条件を細かく変更して最適化しなければならない。また、紙種の多様化に伴い、印刷物が2以上の紙種を含む場合が一般的になりつつある。この場合、ページごとの紙種の切り換え、およびそれに伴う印刷条件の変更をユーザーに手動で設定させることは画像形成装置の操作性の向上を妨げるので好ましくない。
画像形成装置の操作性を向上させるには、これらの装置にシートの紙種を自動的に判別させる機能、すなわち自動紙種判別機能を搭載することが望ましい。この機能は一般にシートの坪量(厚み)、光沢を自動的に測定し、これらの測定値から紙種を自動的に判別する。たとえば、特許文献1にはシートの光透過率から坪量、光沢を割り出す技術が開示され、特許文献2にはシートの光反射率から紙種を判別する技術が開示されている。
特開2017-083781号公報 特開2003-137457号公報
近年、画像形成装置の小型化により、オフィス・家庭(SOHO)にも画像形成装置の普及が進んでいる。これに伴い、SOHO用機種に対する高画質化、高機能化の要求が高まり、自動紙種判別機能の搭載も検討されている。しかし、これには次の課題がある。
自動紙種判別は、多くの場合、特許文献1、2に記載された光学式のように、束から分離された単一のシートを対象とする。通常は、トレイから最初の1枚目が給紙されるタイミングで紙種が判別される。これにより、1枚目の給紙から出力までに要する時間は2枚目以降よりも長い。さらに、1枚目の紙種に合わせて2枚目以降の搬送速度、印刷エンジンの処理速度、および転写電流等の印刷条件が最適化されるので、1枚目と2枚目との出力間には印刷条件の最適化処理に伴う待ち時間が生じる。これらの結果として、印刷枚数が一定でも、自動紙種判別を行わない場合よりも最終ページの出力に遅れが生じる。
PP等の産業用機種はほとんどの場合、1つのジョブ処理で出力される印刷物の枚数が多いので、自動紙種判別に伴う出力の遅れが問題にはならない。これに対し、SOHO用機種は通常、1つのジョブ処理で出力される印刷物が高々数枚であるので、自動紙種判別に伴う出力の遅れが目立つ。この遅れを極力抑える目的で、画像形成装置は通常、給紙元のトレイを、積載されたシートの紙種が未確定のものから優先的に選択する。これにより各トレイとそれに積載された紙種との間の対応の確定が急がれ、処理されたジョブが増すにつれ、自動紙種判別に伴う出力の遅れの危険性が急速に低減するように図られている。
この危険性を更に確実に避ける工夫としては、たとえば次の技術が知られている。ある技術は、ジョブが紙種の指定を含む場合、その紙種を積載したことがすでに確定しているトレイから直ちに給紙し、未確定のトレイしか見つからなければ紙種判別を行う。別の技術は、ジョブが紙種の指定を含んでいない場合にも、積載された紙種がすでに確定しているトレイを優先的に選択して、未確定のトレイの選択とそれに伴う紙種判別の実行とを避ける。
しかし、これらの工夫にもかかわらず、自動紙種判別機能に伴う印刷の遅れには、次の問題が指摘されている。複合機(multi-function peripheral:MFP)等の画像形成装置は、たとえばオフィスに設置されたもののように、多人数にシェアされるものが一般に多い。したがって、最終ページの出力までの待ち時間に対する許容度はユーザーごとに異なる。すなわち、印刷を急いでいるユーザーは、ジョブ処理の要求後、可能な限り早くシートの出力が完了することを望む一方、特に急いでいないユーザーは、出力の完了時期に意を払っていないことが多い。このようなユーザー間での印刷の緊急性の有無の違いにかからわず、画像形成装置が一律に上記の工夫を利用すれば、印刷を急いでいるユーザーから受け付けたジョブ処理に対し、積載された紙種が未確定のトレイを給紙元として選択する危険性は避けられない。すなわち、このユーザーには、画像形成装置の生産性が低いとみなされかねないので好ましくない。
本発明の目的は上記の課題を解決することであり、特に、ジョブ処理の依頼主が印刷を急いでいるか否かに応じて給紙元を、積載された紙種が確定済みと未確定とのトレイ間で選択することにより、紙種判別に伴う印刷の遅れをユーザーに感じさせない画像形成装置を提供することにある。
本発明の1つの観点における画像形成装置は、シートへの印刷を含むジョブを処理する画像形成装置であって、外部からジョブの処理要求を受け付ける操作部と、複数の給紙口を備え、これら複数の給紙口のうちの1つからシートを取り込む給紙部と、複数の給紙口のそれぞれからシートが取り込まれる際にそのシートの紙種を判別する判別部と、ジョブの内容に応じてシートへの印刷を制御し、判別部によって判別されたシートの紙種を記憶すると共に、ジョブを処理する際に複数の給紙口の中から1つを選択して給紙部に指定する制御部とを備えている。制御部は、複数の給紙口の中に、その給紙口から取り込まれるシートの紙種が未確定の給紙口が含まれる場合、新たなジョブの処理制御を開始する際にそのジョブが含むシートへの印刷の緊急性の有無を判定し、緊急性が有る場合には、シートの紙種が確定済みの給紙口の中から1つを選択して給紙部に指定し、緊急性が無い場合には、シートの紙種が未確定の給紙口の中から1つを選択して給紙部に指定し、指定された給紙口から給紙部が取り込むシートの紙種を判別部に判別させてその紙種を記憶する。
操作部は、操作部を操作するユーザーを検知する人感センサーを含んでいてもよい。操作部は、ユーザーの操作に応じてジョブの処理要求を受け付け、制御部は、そのジョブの処理要求を操作部が受け付けた時点から所定時間が経過する前に人感センサーがユーザーを検知しなくなった場合、そのジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
操作部は、外部機器からジョブの処理要求を受信するインターフェースを含んでいてもよい。制御部は、操作部から外部機器までの距離を推定し、その距離が閾値以上である場合、そのジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
操作部は、あるジョブの処理期間中でも別のジョブの処理の割り込み要求を受け付けてもよい。制御部は、処理中のジョブの優先度よりも別のジョブの優先度が低い場合、別のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
操作部は、外部ネットワークを通してファクシミリでデータを受信するファックス部を含んでいていもよい。
制御部は、操作部がユーザーに操作されている間に、ファックス部がファクシミリでデータを受信した場合、そのデータの宛先の識別情報と操作部の操作者の識別情報とを照合し、両者が異なる場合、そのデータの受信に関するレポートの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
操作部は、外部機器からジョブの処理要求を受信し、外部の撮像装置から撮像データを受信するインターフェースを含んでいてもよい。制御部は、外部機器の操作者の姿を撮像データから検出し、そのジョブの処理要求を操作部が受け付けた時点から所定時間が経過しても操作者の姿を撮像データから検出し続ける場合、そのジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
操作部は、外部サーバーからジョブの処理要求を受信するインターフェースを含んでいてもよい。制御部は、外部サーバーの管理する各ジョブの含むシートへの印刷の優先度に基づいて、その印刷の緊急性の有無を判定してもよい。
操作部は、ユーザーの操作に応じてジョブの処理要求を受け付けてもよい。制御部は、そのジョブの処理要求を操作部が受け付けた時点から所定時間が経過しても操作部がユーザーに操作され続けている場合、そのジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定してもよい。
本発明の観点による画像形成装置は上記のとおり、シートの紙種が未確定の給紙口を含む場合、新たなジョブの処理制御を開始する際に、そのジョブが含むシートへの印刷の緊急性の有無を制御部が判定する。緊急性が有る場合、制御部は、シートの紙種が確定済みの給紙口の中から1つを選択して給紙部に指定する。緊急性が無い場合、制御部は、シートの紙種が未確定の給紙口の中から1つを選択して給紙部に指定し、指定された給紙口から給紙部が取り込むシートの紙種を判別部に判別させて、その紙種を記憶する。こうしてこの画像形成装置は、ジョブ処理の依頼主が印刷を急いでいるか否かに応じて給紙元を、積載された紙種が確定済みと未確定とのトレイ間で選択する。これにより、紙種判別に伴う印刷の遅れをユーザーに感じさせないことができる。
(a)は、本発明の実施形態による画像形成装置であるMFPの外観を示す斜視図である。(b)は、プリンターの内部構造を模式的に示す正面図である。 (a)は、図1の(b)の破線部で囲まれた給紙口近傍の拡大図である。(b)は、反射率と透過率との組み合わせに紙種を対応づける表(紙種別光学特性表)の一例である。 MFPの電子制御系統の構成を示すブロック図である。 (a)は、印刷条件の含む主なパラメーターの設定値を紙種別に示す表である。(b)は、MDFが備えたトレイを示す模式図と、それぞれに収容された紙種を示す表とである。 MFPによる自動紙種判別のフローチャートである。 印刷の緊急性判定のフローチャートである。 (a)は、傍にいるユーザーを監視するMFPの斜視図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。 (a)は、傍にいるユーザーに操作されるMFPの斜視図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。 (a)は、MFPと、それへ印刷の指示を送信した端末との間の位置関係を示す模式図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。 (a)は、MFPと同じネットワークへ接続された端末と防犯カメラとを示す模式図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。 (a)は、ユーザー操作を受けている最中に外部ネットワークを通してファックス(FAX)を受信したMFPを示す模式図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。 (a)は、ネットワークを通してプリントサーバーに接続されたMFPを示す模式図である。(b)は、このMFPの主制御部が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置の外観]
図1の(a)は、本発明の実施形態による画像形成装置の外観を示す斜視図である。この画像形成装置はMFP100であり、スキャナー、コピー機、プリンター、およびファクシミリの機能を併せ持つ。MFP100の筐体の上面には自動原稿搬送装置(auto document feeder:ADF)110が開閉可能に装着されている。ADF110の直下に位置する筐体の上部にはスキャナー120が内蔵され、この筐体の下部にはプリンター130が内蔵されている。プリンター130の本体には給紙カセット131が引き出し可能に収納されている。
MFP100は胴内排紙型である。すなわち、スキャナー120とプリンター130との隙間DSPには排紙トレイ44が設置され、その横の排紙口(図は示していない。)から排紙されたシートが排紙トレイ44の上に積載される。隙間DSPの横に位置する筐体の前面部分には操作パネル140が取り付けられている。操作パネル140の前面にはタッチパネルが埋め込まれ、その周囲に各種の機械的な押しボタンが配置されている。
[プリンターの構造]
図1の(b)は、プリンター130の内部構造を模式的に示す正面図である。この図にはプリンター130の要素が、あたかも筐体の前面を透かして見えているように描かれている。プリンター130は電子写真式のカラープリンターであり、給送部10、作像部20、定着部30、および排紙部40を含む。これらの機能部10-40は協働してプリンター130の筐体内でシートを搬送しながら、画像データに基づいてそのシートに画像を形成する。
給送部10は、MFP100に搭載された給紙機構であり、搬送ローラー群12P、12F、12R、13、15F、15Rを利用して、給紙カセット131内のトレイ11または手差しトレイ16に積載されたシートの束SHTからシートを1枚ずつ分離して作像部20へ給送する。給紙カセット131はいわゆるユニバーサルタイプであり、多種多様なシートを収容可能である。収容可能なシートの材質には紙と樹脂とが含まれ、紙種には普通紙、上質紙、カラー用紙、および塗工紙が含まれる。さらに細かくは、たとえばメーカー等の違いに起因して、同じ普通紙でも坪量に有意な差があれば紙種が異なるとみなされ、同じ写真用紙でも光反射率に有意な差があれば紙種が異なるとみなされる。シートサイズは縦横共に連続的に変更可能であり、その範囲にはJIS規格の定める標準サイズ、たとえばA3-A7、B4-B7の他、名刺、しおり、チケット、葉書、封筒、写真(L版)が含まれる。シートの姿勢は縦置きと横置きとのいずれにも設定可能である。
作像部20はたとえば中間転写方式のタンデム型印刷エンジンを含み、給送部10から送られたシートSH2の上にトナー像を形成する。具体的には、まず4つの作像ユニット21Y、21M、21C、21Kが各自、感光体ドラム25Y、25M、25C、25Kの表面を帯電させ、光走査部26から照射される4本のレーザー光のうち異なる1本で露光する。各レーザー光は、たとえば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のうち異なる1色の画像データで変調されている。こうして、感光体ドラム25Y-25Kの帯電部分には静電潜像が1つずつ作成される。次に、作像ユニット21Y-21Kが各自の静電潜像を、Y、M、C、Kのうち異なる1色のトナーで現像する。感光体ドラム25Y-25Kの表面に現れた4つの単色トナー像は1次転写ローラー22Y、22M、22C、22Kと感光体ドラム25Y-25Kとの間の電界によって感光体ドラム25Y-25Kの表面から順番に中間転写ベルト23の表面上の同じ位置へ重ねて転写される。こうして、その位置に1つの多色トナー像が構成される。この多色トナー像は、中間転写ベルト23の駆動ローラー23Rと2次転写ローラー24との間のニップを通過する際、両ローラー23R、24の間の電界により、同じニップへ同時に通紙されたシートSH2の表面へ転写される。このシートSH2は2次転写ローラー24から剥がされた後、定着部30へ送り出される。
定着部30は、作像部20から送り出されたシートSH2の上にトナー像を熱定着させる。具体的には、このシートSH2が定着ローラー31と加圧ローラー32との間のニップへ通紙される間、このシートSH2の表面へ定着ローラー31が内蔵のヒーターの熱を加え、加圧ローラー32が圧力を加える。定着ローラー31からの熱と加圧ローラー32からの圧力とにより、このシートSH2の表面上にトナー像が定着する。その後、定着部30はこのシートSH2を上部から送り出す。
排紙部40は、定着部30から送り出されたシートSH3を排紙ローラー43で排紙口42から排出して排紙トレイ44に載せる。
[給紙口の構造]
図2の(a)は、図1の(b)の破線部200で囲まれた給紙口近傍の拡大図である。給紙口200は、MFP100内におけるシートの搬送路の始端を成す構造であり、給紙カセット131内のトレイ11と手差しトレイ16とのそれぞれに1つずつ設けられ(図1の(b)参照。)、特に給紙機構を備えている。給紙機構は、シートの束SHTから最上位のシートSH1を分離して給紙口200へ繰り出す機構であり、分離板201、ピックアップローラー12P、給紙ローラー12F、および捌きローラー12Rを含む。
分離板201は、給紙口200と給紙カセット131内のトレイ11との間に設置された板状部材であり、トレイ11から給紙口200へシートSH1を送り出すべき方向、すなわち「給紙方向」に対して傾斜している。
ピクアップローラー12Pは、トレイ11に積載されたシートの束SHTの上方に配置された搬送ローラーであり、シートの幅方向(図2の(a)では紙面の法線方向)に平行な軸のまわりに回転可能であり、かつ上下方向に昇降可能である。ピクアップローラー12Pは、シートの束SHTの上面を下方へ押しながら回転することにより、その束SHTから各シートSH1、SH2、SH3を上から順に分離して、給紙方向へ繰り出す。
給紙ローラー12Fは、トレイ11の先端の上方、またはそこよりも給紙方向において下流に配置された搬送ローラーであり、シートの幅方向に平行な軸のまわりに回転可能である。給紙ローラー12Fは、ピクアップローラー12Pが束SHTから繰り出したシートSH1の上面に接触して回転することにより、そのシートSH1を搬送路へ送り出す。
捌きローラー12Rは、給紙ローラー12Fの下に配置されてそれとニップNPを形成しているローラーであり、シートの幅方向に平行な軸のまわりに回転可能である。捌きローラー12Rは、ピクアップローラー12Pが束SHTから繰り出したシートSH1の下面に接触して給紙ローラー12Fとは反対方向に回転する。これにより捌きローラー12Rは、そのシートSH1の下に次のシートSH2が重なって前進してきた場合にその搬送路への進入を阻止する。
給紙口200は更に、たとえば給紙ローラー12Fと捌きローラー12RとのニップNPに対して給紙方向における下流側に、発光素子210、第1受光素子211、および第2受光素子212を含む。これらの素子210-212は光学センサーを構成し、1枚のシートSH1がニップNPから送り出される際にその紙種の判別に利用される。
発光素子210は、たとえば半導体レーザーまたはLEDであり、ニップNPよりも下流の搬送路の上面に埋め込まれ、搬送路に赤外線等の光を照射する。この照射領域にシートSH1が進入すると、発光素子210の照射光の一部はそのシートSH1の上面で反射され、別の一部はそのシートSH1を透過する。
第1受光素子211と第2受光素子212とはいずれもフォトダイオード等の光量センサーである。第1受光素子211は、ニップNPよりも下流の搬送路の上面のうち、たとえば発光素子210よりも下流に埋め込まれ、発光素子210からの照射光のうち、ニップNPを通過したシートSH1の上面で反射された光量を検出する。第2受光素子212は、ニップNPよりも下流の搬送路の下面に埋め込まれ、発光素子210からの照射光のうち、ニップNPを通過したシートSH1を透過した光量を検出する。
[光学センサー素子自動紙種判別]
第1受光素子211によって検出された反射光量からは、ニップNPを通過したシートSH1の光反射率が計算され、第2受光素子212によって検出された透過光量からは同じシートSH1の光透過率が計算される。光反射率と光透過率との組み合わせは紙種に固有的であり、たとえば、光沢フィルム、印画紙、および光沢紙は反射率が比較的高く、マット紙、上質紙、および普通紙は透過率が比較的高い。一方、封筒等の厚紙は反射率、透過率が共に比較的低い。このような傾向を利用して、反射率と透過率との実測値の組み合わせからシートSH1の紙種が判別される。
図2の(b)は、反射率と透過率との組み合わせに紙種を対応づける表(以下、「紙種別光学特性表」と呼ぶ。)の一例である。この表は紙種別に1枚あたりの反射率と透過率とを示す。たとえばこの表は、反射率が0~10%であるとき、透過率が30~40%であればその紙種は上質紙であることを示し、40~50%であれば塗工紙MLであることを示し、60~80%であれば普通紙であることを示す。一方、透過率が0~30%であれば、「第2受光素子212が検出した光はシートの印字領域を透過している」ことを示し、80~100%であれば、「その光はシートから逸れて透過していない」または「トレイ11にシートが収容されていない」ことを示す。反射率が他の値である場合もこの表は同様に、反射率と透過率との組み合わせを特定の紙種に対応付けている。
[画像形成装置の電子制御系統]
図3は、MFP100の電子制御系統の構成を示すブロック図である。この制御系統では、ADF110、スキャナー120、およびプリンター130に加え、操作部50と主制御部60とが、バス90を通して互いに通信可能に接続されている。
-プリンター-
プリンター130の機能部10-40はそれぞれ、専用のアクチュエーター10A-40A、制御回路10C-40C、および駆動回路10D-40Dを含む。これらは、図1の(b)が示す各機能部10-40の近傍に配置されている。アクチュエーター10A-40Aには、搬送ローラー12P、12F、12R、13、15F、15R、感光体ドラム25Y-25K等、多様な可動部材に対する駆動源であるステッピングモーター、直流ブラシレス(BLDC)モーター、またはソレノイドが含まれる。制御回路10C-40Cは、マイクロプロセッサ(MPU/CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプログラム可能な集積回路(FPGA)等の電子回路であり、同じ機能部10-40に属するアクチュエーターを制御する。具体的には、制御回路10C-40Cは、主制御部60から指示されるパラメーターの設定値と、制御対象のアクチュエーター10A-40Aからフィードバックされるパラメーターの実測値とに基づいて、そのアクチュエーター10A-40Aに対する駆動電圧等の目標量を決定し、駆動回路10D-40Dに指示する。主制御部60から設定値が指示されるパラメーターには、たとえば、シートのサイズ、紙種、搬送速度等、ジョブ処理に関するパラメーターが含まれる。アクチュエーターから実測値がフィードバックされるパラメーターには、回転数、トルク、電流量等、アクチュエーターの動作状態を表すパラメーターが含まれる。駆動回路10D-40Dはたとえばスイッチング電源であり、パワートランジスタ(FET)等のスイッチング素子を利用してアクチュエーター10A-40Aに対して駆動電圧または駆動電流を印加し、その値を制御回路10C-40Cから指示された目標値に維持する。
制御回路10C-40Cは更に、多種多様なセンサーを利用してプリンター130の機能部10-40の動作状態とシートの搬送状態とを監視し、いずれかから不具合を検出した場合にはその不具合を主制御部60へ通知する。これらのセンサーには、シートの搬送路に沿って分布する通紙センサー、感光体ドラム25Y-25K、定着ローラー31等の可動部材の位置または姿勢を検知するための位置センサー、アクチュエーター10A-40Aまたは駆動回路10D-40Dの過熱を検知するための温度センサー、プリンター130の筐体内へ押し込まれた給紙カセット11を検出するカセットセンサー、給紙カセット11における紙切れを検知するためのセンサー、作像ユニット21Y-21Kにおけるトナー不足を検知するためのセンサー等が含まれる。給送部10は更に上記の光学センサー210-212を含む。
-操作部-
操作部50はユーザー操作または外部機器との通信を通してジョブの処理要求と印刷対象の画像データとを受け付け、これらの情報を主制御部60へ伝える。操作部50は操作パネル51と外部インタフェース(I/F)52とを含む。操作パネル51は、図1の(a)が示すように、押しボタン、タッチパネル、およびディスプレイを含む。操作パネル51は、操作画面、各種パラメーターの入力画面等のグラフィックユーザーインタフェース(GUI)画面をディスプレイに表示する。操作パネル51はまた、ユーザーが押下した押しボタンを識別し、またはユーザーが触れたタッチパネル上の位置を検出し、その識別または検出に関する情報を操作情報として主制御部60へ伝える。特に、印刷ジョブの入力画面がディスプレイに表示されている場合、操作パネル51は、シートのサイズ、紙種、姿勢(縦置きと横置きとの別)、部数、カラー/モノクロの別、画質等の印刷条件をユーザーから受け付けて、これらの条件を示す項目を操作情報に組み込む。外部I/F52はUSBポートまたはメモリーカードスロットを含み、それらを通してUSBメモリーまたはハードディスクドライブ(HDD)等の外付けの記憶装置から直に印刷対象の画像データを取り込む。外部I/F52はまた外部ネットワークに有線または無線で接続され、そのネットワーク上の他の電子機器から印刷対象の画像データを受信する。
-主制御部-
主制御部60は、MFP100の内部に設置された1枚の印刷回路基板に実装された集積回路であり、CPU61、RAM62、およびROM63を含む。CPU61は1つのMPUで構成され、各種ファームウェアを実行することによりMFP100の他の要素50、110、120、130に対する制御主体としての多様な機能を実現する。CPU61はたとえば、操作部50に操作画面等のGUI画面を表示させてユーザーの入力操作を受け付けさせる。この入力操作に応じてCPU61は、稼動モード、待機(低電力)モード、スリープモード等、MFP100の動作モードを決定し、その動作モードに応じた処理を各要素110、120、130に指示する。CPU61は特に、操作部50からの操作情報が示すシートの紙種に応じてシートの搬送速度の目標値を選択し、この目標値をプリンター130の機能部10-40に指示する。RAM62は、DRAM、SRAM等の揮発性半導体メモリー装置であり、CPU61にファームウェアを実行する際の作業領域を提供すると共に、操作部50が受け付けた印刷対象の画像データを保存する。ROM63は、書き込み不可の不揮発性記憶装置と書き換え可能な不揮発性記憶装置との組み合わせで構成されている。前者はファームウェアを格納し、後者は、EEPROM、フラッシュメモリー、SSD等の半導体メモリー装置、またはHDDを含み、CPU61に環境変数等の保存領域を提供する。
主制御部60はまた、給送部10からは給紙カセット131と手差しトレイ16とに収容されたシートに関する情報を、ADF110からは給紙トレイに収容された原稿に関する情報をそれぞれ受け付ける。これらの情報は、シートまたは原稿のサイズ、姿勢(縦置きと横置きとの別)、および紙種を示す。これらの情報はたとえばRAM62に、トレイとの間の対応表231(以下、「紙種―トレイ対応表」と呼ぶ。)として保存される。この対応表231に基づいて主制御部60は、スキャナー120には、原稿の画像を取り込む際に設定すべき撮像条件を指定し、プリンター130には、画像を印刷する際に選択すべきトレイ、設定すべきパラメーターの値等の印刷条件を指定する。
図4の(a)は、印刷条件の含む主なパラメーターの設定値を紙種別に示す表である。この表はたとえば、予めROM63に記憶され、使用時にRAM62へ転送される。この表を参照するに、定着温度、転写電流、および分離電圧の最適値が紙種ごとに異なる。「定着温度」は、定着ローラー31と加圧ローラー32との間のニップにシートSH2が通紙される間、定着ローラー31に維持させるべき表面温度の値を表す。「転写電流」は、中間転写ベルト23と2次転写ローラー24との間のニップにシートSH2が通紙される間、そのシートSH2を通して両者23、24の間に流れる電流量を表す。「分離電圧」は、中間転写ベルト23と2次転写ローラー24との間のニップを通過したシートSH2が2次転写ローラー24から剥がれるように、そのシートSH2に対して印加される電圧の値を表す。
図4の(b)は、MDF100が備えたトレイCS1-CS4を示す模式図と、それぞれに収容された紙種を示す表とである。MDF100に印刷対象の紙種を自動的に変更させる場合、異なるトレイには予め異なる紙種が積載される。たとえば、最上段のトレイCS1には普通紙が積載され、2段目のトレイCS2には塗工紙が積載され、3段目のトレイCS3にはカラー用紙が積載され、最下段のトレイCS4には上質紙が積載される。図4の(b)の示す表は、いずれのトレイにいずれの紙種が積載されているかを示し、RAM62に保存された紙種―トレイ対応表231の一部に相当する。
[主制御部による自動紙種判別]
主制御部60はCPU61に特定のファームウェアを実行させ、判別部301として機能させる。判別部301は、MDF100の備えたトレイCS1-CS4のそれぞれからシートが取り込まれる際、給送部10の光学センサー210-212を次のように利用してシートの紙種を判別する。図2の(a)が示すように、給紙ローラー12Fによって給紙口200へ1枚のシートSH1が繰り出される際、判別部301は、発光素子210に光を照射させると共に、第1受光素子211に反射光量を測定させ、第2受光素子212に透過光量を測定させる。これらの測定値から判別部301はシートSH1の反射率と透過率とを算出し、これらの値の組み合わせに対応する紙種を、RAM62に保存された紙種別光学特性表(図2の(b)参照。)」から検索する。この紙種がシートSH1の紙種とみなされる。
以上の処理がトレイごとに行われることにより、紙種―トレイ対応表231がRAM62に自動的に形成される。この対応表231はたとえば次のように利用される。操作部50がユーザーから、たとえばADF110を用いた複写ジョブを受け付けたとき、主制御部60はまずADF110に原稿の画像データをRAM62へ転送させる。主制御部60は次に、ADF110からの情報が示す原稿のサイズ、姿勢、紙種に基づいて各要素に設定すべきパラメータの値を指定する。特に、原稿と同じ紙種のシートが積載されたトレイが紙種―トレイ対応表231から検索され、このトレイとそれからのシートの給送タイミングとが給送部10に指定される。主制御部60は更に、作像部20には原稿の画像データを提供すると共に、図4の(a)の表から原稿の紙種に対応する転写電流と分離電圧とを読み出して指定し、定着部30には図4の(a)の表から原稿の紙種に対応する定着温度を読み出して指定する。これにより、原稿と同じ紙種のシートに画像が複写される。
図5は、自動紙種判別のフローチャートである。この処理は、シートの新たな束がトレイに積載された後、最初の1枚SH1がその束から繰り出される際に開始される。
ステップS111では、主制御部60は光学センサー210-212を利用して最初のシートSH1の光反射率と光透過率とを計測する。具体的には、主制御部60は、まずピックアップローラー12Pの起動に合わせて発光素子210に光照射を開始させる。最初のシートSH1の先端が給紙ローラー12Fと捌きローラー12RとのニップNPを越えて発光素子210の照射領域まで到達すると、受光素子211、212が光量を検出し始める。両素子211、212による光量の検出値から、主制御部60は最初のシートSH1の光反射率と光透過率とを算定する。その後、処理はステップS112へ進む。
ステップS112では、主制御部60は紙種別光学特性表(図2の(b)参照。)から最初のシートSH1の光反射率と光透過率との組み合わせに対応する紙種を検索する。この紙種が最初のシートの紙種TYPに同定される。その後、処理はステップS113へ進む。
ステップS113では、主制御部60は最初のシートの紙種TYPを給紙元のトレイの識別情報に対応付けて、紙種―トレイ対応表231の1項目として記憶する。その後、処理はステップS114へ進む。
ステップS114では、主制御部60は、最初のシートの紙種TYPに基づいて印刷条件の含むパラメータの値を設定する。特に、図4の(a)の表から最初のシートの紙種TYPに対応する転写電流と分離電圧とを読み出して作像部20に指定し、定着温度を読み出して定着部30に指定する。その後、処理は終了する。こうして、最初のシートの紙種TYPに合わせて2枚目以降の搬送速度、印刷エンジンの処理速度、および転写電流等の印刷条件が最適化される。
[印刷の緊急性に応じた自動紙種判別のタイミング制御]
自動紙種判別に上記の光学センサー210-212が利用される場合、束から分離された単一のシートSH1が対象とされるので、自動紙種判別が行われるとページ出力の遅れが避けられない。この遅れがMFP100の生産性に与える影響を極力抑える目的で、主制御部60は以下の処理を行う。紙種が未確定のトレイをMFP100が含む場合、新たなジョブの処理時にそのトレイを給紙元に選択して紙種を判別すべきか否かを、そのジョブが含むシートへの印刷の緊急性の有無に応じて判定する。「印刷の緊急性」とは、ジョブの処理要求を入力してから、そのジョブが要求する最終ページの出力までの待ち時間の短縮の必要性を意味する。
図6は、印刷の緊急性の判定のフローチャートである。この処理は、新たなジョブの処理要求を操作部50が受け付ける度に開始される。
ステップS101では、主制御部60は操作部50からの操作情報に基づいて、新たなジョブが紙種の指定を含むか否かを確認する。紙種の指定を含んでいない場合、処理はステップS102へ進み、含む場合には処理はステップS105へ進む。
ステップS102では、新たなジョブが紙種の指定を含んでいないので、主制御部60は、そのジョブの含むシートへの印刷に緊急性が有るか無いかを判定する。この判定の詳細については後述する。この緊急性が無い場合、処理はステップS103へ進み、有る場合には処理がステップS107へ進む。
ステップS103では、新たなジョブの含むシートへの印刷に緊急性が無いので、主制御部60は、MFP100の備えたトレイ11、16のうち、紙種が未確定のトレイが有るか無いかを判定する。有る場合には処理はステップS104へ進み、無い場合には処理がステップS108へ進む。
ステップS104では、MFP100には紙種が未確定のトレイが有るので、主制御部60はその中の1つを給紙元に選択する。その後、処理はステップS109へ進む。
ステップS105では、新たなジョブが紙種の指定を含むので、主制御部60は、指定されたその紙種が積載されたトレイが有るか確認する。そのトレイが有れば処理はステップS106へ進み、無い場合には処理がステップS102へ進む。
ステップS106では、新たなジョブの指定する紙種が積載されたトレイが有るので、主制御部60はその中の1つを給紙元に選択する。その後、処理はステップS109へ進む。
ステップS107では、新たなジョブの含むシートへの印刷に緊急性が有るので、主制御部60は、MFP100の備えたトレイ11、16のうち、紙種の確定したトレイが有るか確認する。有る場合には処理はステップS108へ進み、無い場合には処理がステップS104へ進む。
ステップS108では、MFP100には紙種が確定したトレイが有るので、主制御部60はその中の1つを給紙元に選択する。その後、処理はステップS109へ進む。
ステップS109では、給紙元のトレイが選択されているので、主制御部60はそのトレイを給送部10に指定する。その後、処理は終了する。
[印刷の緊急性の有無判定]
「印刷の緊急性」とは、印刷を含むジョブ処理を要求したユーザーが感じている、その要求の入力から印刷物の出力までの待ち時間に対する短縮の必要性をいう。MFP100は、たとえばオフィスに設置された場合、多人数にシェアされることが一般的である。これら複数のユーザー間では一般に、上記の待ち時間に対する許容度が異なる。MFP100は、ユーザーの行動パターン、要求された印刷条件の特徴等、「ジョブ処理の依頼主が待ち時間の短縮を望んでいる」、すなわち「ユーザーが印刷を急いでいる」と客観的に見なせる状況を監視する。その結果に基づいて、MFP100は印刷の緊急性の有無を判定し、その緊急性が有るとみなせる場合、MFP100は、積載されたシートの紙種が未確定のトレイに対する自動紙種判別を避ける。これにより、「印刷を急いでいる」と見なせるユーザーから要求されたジョブ処理については、MFP100は可能な限り早く印刷物の出力を完了させる。
印刷の緊急性を推測可能な状況としては、たとえば以下に列挙する6種類が想定可能であり、これらに合わせて、印刷の緊急性の判定方法には6種類があり得る。
印刷を急いでいるユーザーに共通する行動パターンとしては、たとえば次の3種類が考えられる:1.MFP100の傍に長く留まる(図7の(a)参照)。2.操作をしていないのにMFPの傍に居続ける(図8の(a)参照)。3.MFP100の近くに位置する端末からMFP100へ印刷の指示を送信する(図9の(a)参照)。
印刷を特に急いでいないユーザーに共通する行動パターンとしては、たとえば次が考えられる:4.机から立とうとしない(図10の(a)参照)。
要求された印刷物のうち、直ちに印刷した方が便利であるとみなされるものとしては、たとえば次がある:5.ファックス(FAX)の受信レポート(図11の(a)参照)。
ジョブに処理の優先度が設定されている場合、優先度が閾値より高い場合、印刷に緊急性が有るとみなされるものとしては、たとえば次がある:6.プリントサーバーに登録されたジョブに関する優先度情報(図12の(a)参照)。
―MFP100の近傍におけるユーザーの行動:I―
図7の(a)は、傍にいるユーザーを監視するMFP100の斜視図である。操作パネル140は人感センサー、たとえばカメラ701を内蔵しており、その撮影範囲(図が破線で囲む範囲)の静止画像を定期的に(たとえば数秒間隔で)、または動画像を主制御部60へ送信し続ける。主制御部60は、送られた画像から人物像を検出し、たとえば時間的に連続して検出される人物像をジョブの処理要求を入力したユーザーの像として選択する。ジョブの処理要求を操作部50が受け付けた時点から所定時間、たとえば1分が経過する前にカメラ701の画像に選択された人物像が検出されなくなった場合、主制御部60は、ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。
図7の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS211では、主制御部60は、ジョブ処理が要求された時点からの経過時間を表す変数ΔTを“0”に初期化する。その後、処理はステップS212へ進む。
ステップS212では、主制御部60は人感センサーの出力から、その監視範囲にユーザーが検知されるか否かを判断する。具体的には、たとえば人感センサーがカメラ701の場合、それが撮像した画像を解析して人物像を検出し、同じ人物像が捉えられているか否かを判断する。ユーザーが検知された場合、処理はステップS213へ進み、検知されない場合、処理はステップS214へ進む。
ステップS213では、人感センサーにユーザーが検知されているので、主制御部60は変数ΔTに“1”を加算する:ΔT=ΔT+1。その後、処理はステップS212へ戻る。
ステップS214では、人感センサーにユーザーが検知されていないので、ユーザーがMFP100の傍を離れた可能性が高い。したがって、主制御部60は、変数ΔTが閾値Tth未満であるか否かを確認する。変数ΔTが閾値Tth未満であれば処理はステップS215へ進み、以上であれば処理はステップS216へ進む。
ステップS215では、変数ΔTが閾値Tth未満である:ΔT<Tth。これは、ユーザーが印刷物の出力を待たずにMFP100の傍から立ち去った可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS216では、変数ΔTが閾値Tth以上である:ΔT≧Tth。これは、ユーザーが印刷物の出力を待ちかねてMFP100の傍から離れられない可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が有ると判定する。その後、処理は終了する。
―MFP100の近傍におけるユーザーの行動:II―
図8の(a)は、傍にいるユーザーに操作されるMFP100の斜視図である。操作パネル140が、タッチパネル、押しボタン等を通してユーザー操作を受けている間、主制御部60はジョブ処理の制御と並行して、操作部50から操作情報が連続して送られる時間を計測する。この時間が所定時間、たとえば1分を超える場合、ユーザーは、印刷物の出力を待ちかねてMFP100の傍から離れないのではない可能性が高い。したがって、主制御部60は、ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。
図8の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS221では、主制御部60は、ジョブ処理が要求された時点からの経過時間を表す変数ΔTを“0”に初期化する。その後、処理はステップS222へ進む。
ステップS222では、主制御部60は、変数ΔTが閾値Tthを超えているか否かを確認する。変数ΔTが閾値Tthを超えていれば処理はステップS223へ進み、閾値Tth以下であれば処理はステップS224へ進む。
ステップS223では、変数ΔTが閾値Tthを超えている:ΔT>Tth。これは、ユーザーが印刷物の出力に構わずMFP100の操作に忙しい可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS224では、変数ΔTがまだ閾値Tthを超えていない:ΔT≦Tth。したがって、主制御部60は、ユーザー操作が連続しているか否か、具体的にはたとえば操作部50からの操作情報が連続しているか否かを判断する。連続している場合、処理はステップS225へ進み、連続していない場合、処理はステップS226へ進む。
ステップS225では、ユーザー操作が連続しているので、主制御部60は変数ΔTに“1”を加算する:ΔT=ΔT+1。その後、処理はステップS222へ戻る。
ステップS226では、ユーザー操作が閾値Tthよりも短時間で途絶えている。これは、ユーザーが印刷物の出力を待っている可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が有ると判定する。その後処理は終了する。
―MFP100と端末との間の距離:III―
図9の(a)は、MFP100と、それへ印刷の指示を送信した端末901との間の位置関係を示す模式図である。端末901は、たとえばMFP100と同じネットワークに接続されているパーソナルコンピューター(PC)等の電子機器である。この端末901からのジョブ処理要求INTを示す操作情報を操作部50から受けたとき、主制御部60は、その端末901からMFP100までの距離LNGを測定する。この距離LNGはたとえば、処理要求INTが示す端末901の識別情報と、予め登録されたネットワーク上の電子機器の位置情報とから、または処理要求INTが示す端末901による送信時刻と処理要求INTに応じた操作情報が示す操作部50による受信時刻との間の差から、計算される。この距離LNGが閾値Lthを超える場合、ユーザーは、印刷物を早期に回収する意志がない可能性が高い。したがって、主制御部60は、ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。閾値Lthを主制御部60は、ジョブ処理の含む印刷に必要な時間に応じて変更する。たとえば、必要な印刷時間が30秒未満であれば閾値Lthは3mに設定され、30秒以上60秒未満であれば10mに設定され、60秒以上であれば15mに設定される。
図9の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS231では、主制御部60は、ジョブ処理を要求した端末901からMFP100までの距離LNGを取得する。その後、処理はステップS232へ進む。
ステップS232では、主制御部60は、距離LNGに対する閾値Lthを、ジョブ処理の含む印刷に必要な時間に応じて設定する。その後、処理はステップS233へ進む。
ステップS233では、主制御部60は、距離LNGが閾値Lthを超えているか否かを確認する。距離LNGが閾値Lthを超えていれば処理はステップS234へ進み、閾値Lth以下であれば処理はステップS235へ進む。
ステップS234では、距離LNGが閾値Lthを超えているので、ユーザーは、印刷物を早期に回収する意志がない可能性が高い。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS235では、距離LNGが閾値Lth以下であるので、ユーザーは、印刷物を早期に回収する意志がある可能性が高い。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が有ると判定する。その後処理は終了する。
―端末を操作するユーザーの行動:IV―
図10の(a)は、MFP100と同じネットワークへ接続された端末A01と防犯カメラA02とを示す模式図である。端末A01はたとえばPC等の電子機器であり、防犯カメラA02はたとえばオフィスのうち、端末A01が設置された領域を撮影している。端末A01からのジョブ処理要求INTを示す操作情報を操作部50から受けたとき、主制御部60は、防犯カメラA02からオフィスの映像を取得し、その映像から端末A01とそれを操作するユーザーとを検出する。端末A01からMFP100が処理要求INTを受けた時点からの経過時間が閾値、たとえば1分を超えても、防犯カメラA02に端末A01を操作するユーザーが映り続ける場合、このユーザーはMFP100まで印刷物を早期に回収する意志がない可能性が高い。したがって、主制御部60は、ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。
図10の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS241では、主制御部60は、ジョブ処理が要求された時点からの経過時間を表す変数ΔTを“0”に初期化する。その後、処理はステップS242へ進む。
ステップS242では、主制御部60は、変数ΔTが閾値Tthを超えているか否かを確認する。変数ΔTが閾値Tthを超えていれば処理はステップS243へ進み、閾値Tth以下であれば処理はステップS244へ進む。
ステップS243では、変数ΔTが閾値Tthを超えている:ΔT>Tth。これは、ユーザーが印刷物の出力に構わず、端末A01の操作に忙しい可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS244では、変数ΔTがまだ閾値Tthを超えていない:ΔT≦Tth。したがって、主制御部60は、防犯カメラA02にユーザーがまだ映っているか否かを判断する。映っている場合、処理はステップS245へ進み、映っていない場合、処理はステップS246へ進む。
ステップS245では、防犯カメラA02にユーザーがまだ映っているので、主制御部60は変数ΔTに“1”を加算する:ΔT=ΔT+1。その後、処理はステップS242へ戻る。
ステップS246では、防犯カメラA02の映像からユーザー操作が閾値Tthよりも短時間で消えている。これは、出力された印刷物を取りにユーザーがMFP100へ移動中である可能性が高いことを意味する。したがって、主制御部60は、処理中のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が有ると判定する。その後処理は終了する。
―直ちに印刷した方が便利な印刷物:V―
図11の(a)は、ユーザー操作を受けている最中に外部ネットワークを通してFAXを受信したMFP100を示す模式図である。FAXは、電話回線を通したG3またはG4に準拠のものであっても、インターネット経由のものであってもよい。FAXの受信に応じて主制御部60はそのFAXに関する受信レポートの印刷を、ジョブ処理の中に割り込ませる。その一方で主制御部60は、そのFAXの宛先情報○○○を、MFP100を操作中のユーザーの識別情報△△△と照合する。このユーザーの識別情報△△△は、このユーザーがMFP100の操作を開始する際にログイン画面を通してMFP100へ入力したものである。両者が一致しなければ(○○○≠△△△)、MFP100を操作中のユーザーはそのFAXにもそれに関する受信レポートにも関心を持たない可能性が高い。したがって、主制御部60は、受信レポートの印刷に緊急性が無いと判定する。
図11の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS251では、主制御部60は、操作部50が受信したFAXから宛先情報を取得する。その後、処理はステップS252へ進む。
ステップS252では、主制御部60は、宛先情報○○○が、MFP100を操作中のユーザーの識別情報△△△と一致するか否かを確認する。両者が一致しなければ処理はステップS253へ進み、一致すれば処理はステップS254へ進む。
ステップS253は、宛先情報○○○がユーザーの識別情報△△△と一致しないので、ユーザーはFAXにもそれに関する受信レポートにも関心を持たない可能性が高い。したがって、主制御部60は、受信レポートの印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS254では、宛先情報○○○がユーザーの識別情報△△△と一致するので、ユーザーはそのFAXに関する受信レポートに関心を示す可能性が高い。したがって、主制御部60は、受信レポートの印刷に緊急性が有ると判定する。その後処理は終了する。
―ジョブに設定されている処理の優先度:VI―
図12の(a)は、ネットワークを通してプリントサーバーB01に接続されたMFP100を示す模式図である。プリントサーバーB01は、同じネットワーク上のPC等の各端末から送信される印刷要求とその対象である画像データとを一括管理し、MFP100を含む同じネットワーク上の画像形成装置に画像データの印刷タスクを振り分ける。これらの印刷タスクの間には一般に処理の優先度が設定されている。この優先度が高いほど印刷に緊急性が有る可能性が高い。したがって、主制御部60は、処理の優先度に応じて印刷の緊急性の有無を判定する。
図12の(b)は、MFP100の主制御部60が行う印刷の緊急性の判定、すなわちステップS102でのサブルーチンのフローチャートである。
ステップS261では、主制御部60は、プリントサーバーB01から印刷タスクと処理の優先度との間の対応表B02を取得する。その後、処理はステップS262へ進む。
ステップS262では、主制御部60は、取得した対応表B02から判定対象の印刷に割り当てられた処理の優先度を検索し、その優先度が閾値よりも高いか否かを確認する。閾値以下であれば処理はステップS263へ進み、閾値よりも高ければ処理はステップS264へ進む。
ステップS263では、処理の優先度が閾値以下であるので、印刷の要求主はその印刷を特に急いでいない可能性が高い。したがって、主制御部60は、その印刷に緊急性が無いと判定する。その後、処理は終了する。
ステップS264では、処理の優先度が閾値よりも高いので、印刷の要求主はその印刷を急いでいる可能性が高い。したがって、主制御部60は、その印刷に緊急性が有ると判定する。その後処理は終了する。
[実施形態の利点]
本発明の実施形態によるMFP100は上記のとおり、シートの紙種が未確定のトレイ11、16を含む場合、新たなジョブの処理制御を開始する際に、そのジョブが含むシートへの印刷の緊急性の有無を主制御部60が判定する。緊急性が有る場合、主制御部60は、トレイ11、16の中からシートの紙種が確定済みのものを1つ選択して給送部10に指定する。緊急性が無い場合、主制御部60は、トレイ11、16の中からシートの紙種が未確定のものを1つ選択して給送部10に指定し、指定された給紙口から給送部10が取り込むシートの紙種を判別部301に判別させて、その紙種を記憶する。こうしてMFP100は、ジョブ処理の依頼主が印刷を急いでいるか否かに応じて給紙元を、積載された紙種が確定済みと未確定とのトレイ間で選択する。これにより、紙種判別に伴う印刷の遅れをユーザーに感じさせないことができる。
[変形例]
(A)図1の示す画像形成装置100はMFPである。本発明の実施形態による給紙機構はその他に、プリンター、コピー機、ファクシミリ機等の単機能の画像形成装置、スキャナー等の画像読取装置が備えたADF、フィニッシャー、自動区分け機等のシート搬送装置のいずれにおいても利用可能である。
(B)図7の(a)が示す操作パネル140に搭載の人感センサーは、カメラ701である。その他に、人感センサーは、赤外線、超音波を用いた方式であってもよい。
(C)図7の(a)が示す操作パネル140は、タッチパネル51にGUI画面を表示させることにより、双方向対話式ユーザーインターフェース(UI)として機能する。その他に、操作パネル140は音声認識・音声合成機能を備え、音声で双方向対話式UIを実現してもよい。
(D)図9の(a)は、MFP100へ印刷を指示した端末901からMFP100までの距離LNGを測定し、測定値が閾値Lthを超えるか否かで印刷の緊急性の有無を判定する。このとき、閾値Lthを主制御部60は、印刷に必要な時間に応じて変更する。その他に、閾値Lthは一定であっても良いし、印刷時間に代えて、またはそれに加えて、印刷枚数、カラー・モノクロの別、紙種等の他の印刷条件に応じて変更されてもよい。
(E)上記の6種類の状況から印刷の緊急性を推測する他に、MFP100はその緊急性をユーザーに直に質問しても良い。すなわち、ユーザーからジョブの処理要求を受けた場合、それに応じてMFP100は、操作パネル140またはユーザーの端末のディスプレイに「印刷を急ぐか否かを選択するGUI画面」を表示させて、ユーザーに入力を促しても良い。
本発明は給紙機構に関し、上記のとおり画像形成装置に、「ユーザーが印刷を急いでいる」と客観的に見なせる状況の有無から印刷の緊急性の有無を判定させ、その緊急性が有るとみなせる場合、積載されたシートの紙種が未確定のトレイに対する自動紙種判別を回避させる。このように、本発明は明らかに産業上利用可能である。
100 MFP
130 プリンター
11 トレイ
12P ピックアップローラー
12F 給紙ローラー
12R 捌きローラー
NP ニップ
200 給紙口
201 分離板
210 発光素子
211 第1受光素子
212 第2受光素子
SH1-SH3 シート

Claims (8)

  1. シートへの印刷を含むジョブを処理する画像形成装置であって、
    外部からジョブの処理要求を受け付ける操作部と、
    複数の給紙口を備え、前記複数の給紙口のうちの1つからシートを取り込む給紙部と、
    前記複数の給紙口のそれぞれからシートが取り込まれる際に当該シートの紙種を判別する判別部と、
    ジョブの内容に応じてシートへの印刷を制御し、前記判別部によって判別されたシートの紙種を記憶すると共に、ジョブを処理する際に前記複数の給紙口の中から1つを選択して前記給紙部に指定する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記複数の給紙口の中に、当該給紙口から取り込まれるシートの紙種が未確定の給紙口が含まれる場合、新たなジョブの処理制御を開始する際に、当該ジョブが含むシートへの印刷の緊急性の有無を判定し、当該緊急性が有る場合には、シートの紙種が確定済みの給紙口の中から1つを選択して前記給紙部に指定し、当該緊急性が無い場合には、シートの紙種が未確定の給紙口の中から1つを選択して前記給紙部に指定し、指定された給紙口から前記給紙部が取り込むシートの紙種を前記判別部に判別させて当該紙種を記憶する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記操作部は、
    前記操作部を操作するユーザーを検知する人感センサー
    を含み、
    前記操作部は、前記ユーザーの操作に応じてジョブの処理要求を受け付け、
    前記制御部は、当該ジョブの処理要求を前記操作部が受け付けた時点から所定時間が経過する前に前記人感センサーが前記ユーザーを検知しなくなった場合、当該ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記操作部は、
    外部機器からジョブの処理要求を受信するインターフェース
    を含み、
    前記制御部は、前記操作部から前記外部機器までの距離を推定し、当該距離が閾値以上である場合、当該ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記操作部は、あるジョブの処理期間中でも別のジョブの処理の割り込み要求を受け付け、
    前記制御部は、処理中のジョブの優先度よりも前記別のジョブの優先度が低い場合、前記別のジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかにに記載の画像形成装置。
  5. 前記操作部は、
    外部ネットワークを通してファクシミリでデータを受信するファックス部
    を含み、
    前記制御部は、前記操作部がユーザーに操作されている間に、前記ファックス部がファクシミリでデータを受信した場合、当該データの宛先の識別情報と前記操作部の操作者の識別情報とを照合し、両者が異なる場合、当該データの受信に関するレポートの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記操作部は、
    外部機器からジョブの処理要求を受信し、外部の撮像装置から撮像データを受信するインターフェース
    を含み、
    前記制御部は、前記外部機器の操作者の姿を前記撮像データから検出し、当該ジョブの処理要求を前記操作部が受け付けた時点から所定時間が経過しても前記操作者の姿を前記撮像データから検出し続ける場合、当該ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかにに記載の画像形成装置。
  7. 前記操作部は、
    外部サーバーからジョブの処理要求を受信するインターフェース
    を含み、
    前記制御部は、前記外部サーバーの管理する各ジョブの含むシートへの印刷の優先度に基づいて、当該印刷の緊急性の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかにに記載の画像形成装置。
  8. 前記操作部は、ユーザーの操作に応じてジョブの処理要求を受け付け、
    前記制御部は、当該ジョブの処理要求を前記操作部が受け付けた時点から所定時間が経過しても前記操作部が前記ユーザーに操作され続けている場合、当該ジョブが含むシートへの印刷に緊急性が無いと判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の画像形成装置。
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