JP7072306B1 - 指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラム - Google Patents

指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】回答者の「思い」を正確に回答で得られる指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラムを提供する。【解決手段】回答者のアンケートの回答を入力する入力手段を備え、前記アンケートは、前記回答者に範囲を有する回答を許容して構成されており、前記アンケートの前記範囲を有する回答を、前記範囲内に含まれる情報を用いて解析する解析部を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、回答者の主観を最大限に反映する指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラムに関する。
医療現場において、健康の評価は通常、主にセンサを用いた客観的な測定情報を組み合わせて患者(回答者)に提供されている。しかしながら、健康評価に含まれる個々の客観情報を単に患者に提示するだけでは、回答者の行動変容につなげるのは難しい。特に、高齢の患者は、長年培われた、価値観、習慣があり、行動変容を促すのは難しいのが現状である。個々の客観情報とは別に、患者本人の主観情報を正確に得ることができれば、価値観や病識、自己洞察力、その他困難であった潜在特性の定量的測定・評価が可能となる。患者が受け入れやすく、行動変容につながりやすい助言やサポートを行うことができ、患者の主体的な「健康・生きがいづくり」を、効果的にサポートすることが実現できる。
しかしながら、回答者の潜在的特性を推定することは、回答者の「思い」を測ることが不可欠であるが、既存の測定法では情報量が制限されることから測定誤差が生じやすく、信頼性が低くなる傾向がある。一般的に、回答者の潜在的特性は、アンケートを用いたSD法(semantic differential scale method)などの手法で評価項目間の相関性や印象の強さを図ることで、評価対象同士の違いや類似性・特徴を分析することで行われる。
回答者の主観的な「思い」を回答する従来のアンケートの代表的な方法としては、「思い」の程度を連続量としてスケール上で回答する方法(視覚アナログ尺度(Visual analogue scale: VAS))や、思いの程度をカテゴリー化した選択肢から最も近いものを一つ回答する方法(リッカート尺度やYes/No型回答)がよく使われている(例えば、非特許文献1)。
また、アンケートに自由記載欄を設けて、回答者本人の思いを記載させる手法もよく使われている。
また、非特許文献2には、回答者のあいまいな「思い」を、反映するために、評価者がFuzzy理論に基づき、回答者の種々の尺度図を用いた評定から、評価者が心理尺度値を与えて尺度図上に回答する手法について記載されている。
水島 豊 ら著、「Geriatric Depression Scale (GDS)」、日本臨牀、2003年、61巻、増刊号9、pp.159-162 寺下 裕美 ら著、「作業者の感情評価へのFuzzy評定法の導入」、日本ファジイ学会誌、1998年、Vol.10、No.2、pp.366-374
非特許文献1のような、従来法の視覚アナログ尺度、リッカート尺度やYes/No型回答では、いずれも回答者自身の考えに最も近い特定の1点を回答として固定している。主観的な回答者の「思い」は、多くの場合、ある範囲内で「ゆらぎ」をもって変動していることが普通である。このため、従来法のように特定の1点を回答とする方式では回答者の「ゆらぎ」を考慮していないため、以下の混乱が生じる可能性がある。
(1)同じ回答が得られていても、その回答値の強固さ(「思い」のゆらぎの程度)に違いがあるかどうかわからない。
(2)経時的な回答をする際に、回答値の変動が普段のゆらぎの範囲内に収まる変化(有意な「思い」の変化なし)なのか、揺らぎの範囲におさまらない変化(有意な「思い」の変化)が起きたのかの区別がつかない。
(3)回答者によっては、最も近い特定の1点では「思い」のゆらぎから回答に悩む場合があり、その「思い」をどのように回答してよいのかわからず、また、評価者も、そのような回答者の回答をどこに振り分けるべきかわからなくなる。
また、自由記載形式は、回答者の「思い」を知ることができるが、評価者が自由記載の全てに目を通した上で評価しなければならず、評価者の負担が重い上に、記載内容に対して、評価者の主観が入りやすい問題がある。
非特許文献2に開示された、評価者がFuzzy理論に基づき尺度図上に範囲を与えた回答とすることで回答者のあいまいな心情を求める手法は、おおよその回答者の「思い」を把握できるが、評定に評価者の主観が入る上に、尺度図上に尺度を与える範囲の求め方によっては、評価者の負担が大きい。
本発明は、従来のアンケートでは得ることが難しかった回答者の「思い」を正確に、且つ、簡単に取得し、反映することができる指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る指標化システムは、回答者のアンケートの回答を入力する入力手段を備え、前記アンケートは、前記回答者に範囲を有する回答を許容して構成されており、前記アンケートの前記範囲を有する回答を、前記範囲内に含まれる情報を用いて解析し、前記範囲の広さから、回答の揺らぎ範囲を求める解析部を備える。
本発明に係る指標化方法は、収集した回答者のアンケートの回答を、コンピュータが解析する、指標化システムを用いた指標化方法であって、前記回答者が前記コンピュータに入力した前記アンケート範囲を有する回答を、前記コンピュータが、前記範囲内に含まれる情報を用いて解析し、前記範囲の広さから、回答の揺らぎ範囲を求めるステップ、を有する。本発明に係る指標化プログラムは、本発明に係る指標化システムをコンピュータに実行させるためプログラムである。
本発明に係る指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラムによれば、回答者、評価者の負担が少なく、精度のよい回答者の「思い」を正確に反映し分析を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態の指標化システムのハードウェア構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態の指標化システムの、管理者端末の構成を示す図である。 図3は、本発明の実施形態の指標化システムのアンケート入力画面及び新VAS方式欄の1例を示す図である。 図4は、本発明の実施形態の指標化システムにより得られた結果を経年的に表示する1例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態の指標化システムにより得られた結果を主観情報と客観情報と比較して示す図である。 図6は、本発明の実施形態の指標化システムのプログラム処理及び指導の流れを示す。 図7は、第2、第3の実施形態での新VAS方式欄の回答の1例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[アンケート分析装置]
図1は、指標化システム100のハードウェア構成の一例を示すシステム構成図である。指標化システム100は、ユーザ端末100A、管理者端末110、評価者端末100Bとからなる。
ユーザ端末100Aは、指標化システムを利用するユーザ(回答者、被験者、患者。)が操作するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、およびスマートフォン端末などである。ユーザ端末100Aは、アンケートなどを表示する表示部101A、アンケートの回答を入力する入力部102A及び不図示の通信部を備える。表示部101Aと入力部102Aとは、タッチパネルのように表示部と入力部が一体になっているものが好適である。
また、アンケートなどを紙などの媒体で行う場合、ユーザ端末100Aは、アンケート結果を入力する評価者、協力者の端末としてもよい。なお、本実施形態のシステムでは入力において、タッチパネルなどの手入力の端末を用いたものを例に説明を進めるが、入力は手入力に限られず、音声で入力や、アンケートを読み込み内蔵機能により自動入力するもの全て含むものとする。
また、表示部101Aは、在宅医療、遠隔医療のために、評価者端末100Bからの画像を表示する、あるいはスピーカーと接続して、音声を出力する機能を有してもよい。また、表示部101Aはプリント機能を接続することにより、紙媒体として出力してもよい。
入力部102Aは、カメラやマイクなどと接続し、評価者端末100Bに画像や、音声を送信する機能を有するようにしてもよい。アンケートなどを紙などの媒体で行う場合、アンケートを自動的に読み込むように特別に設計された入力部であってもよい。
管理者端末110は、指標化システム100を構成可能に設計された端末である。ユーザ端末100A、評価者端末100Bから送信された認証情報に基づき認証を行う。具体的には、Webサーバ機能を備えた、パーソナルコンピュータ計算機端末であり、ネットワーク通信機能を備え、クラウドやLAN(ローカルエリアネットワーク)を介してデータ通信が可能なものである。
また、アンケートなどを紙などの媒体で行う場合、管理者端末110に直接、回答者の回答を読み込む機能を備えてもよい。
評価者端末100Bは、アンケート結果を用いて、評価、判断する評価者(医師(ユーザのかかりつけの医者、アドバイザーを含む。))が操作するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、およびスマートフォン端末などである。評価者端末100Bは表示部101Bと入力部102B及び不図示の通信部を含む。なお、評価者端末100Bと、管理者端末101は一体であってもよい。表示部101Bは、在宅医療、遠隔医療のために、ユーザ端末100Aからの画像を表示する、あるいはスピーカーと接続して、音声を出力する機能を有してもよいし、入力部102Bは、カメラやマイクなどと接続し、ユーザ端末100Aに画像や、音声を送信する機能を有するようにしてもよい。また、入力部102Bは、アンケートに紙媒体など用いた場合、アンケート結果を自動的に読み込むように特別に設計されていてもよい。その場合、ユーザ端末100Aはなくてもよい。
<ハードウェア構成例>
図2は、管理者端末110をパーソナルコンピュータとした際のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、管理者端末110は、システムバス111を介して制御部112、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部113、解析部114、入力制御部115及び通信I/F制御部116が接続される。
制御部112は、CPU(Central Processing Unit)等であり、システムバス111に接続される各デバイスや解析部を統括的に制御する。なお、管理者端末110は具体的なハードウェア構成を指定しないクラウドサービス(Amazon Web Servicesなど)や仮想化環境(Docker)で代替することも可能である。
記憶部113は、制御部112の主メモリ、ワークエリア等として機能する。制御部112は、入力された情報を記憶する他、指標化システム100の処理の実行に際して必要なプログラム等を管理者端末110の記憶装置113に保存し、プログラムを実行することで各種動作を実現する。
また、記憶部113は、制御部112が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、本データ先指定方法を実現するためのコンピュータ読み取り実行可能なプログラムおよび必要な各種データ(データテーブルを含む)を保持している。
解析部114は、入力された情報を指標化システム100のプログラムに基づき解析する。解析部114は、制御部112がその機能を兼ねてもよい。
入力制御部115は、キーボード或いはマウス等の入力手段からの入力を制御する。また、アンケートが紙媒体などの場合は、アンケート結果を自動的に入力できるように特別に設計された機器を含む。
通信I/F制御部116は、通信回線と接続してデータの送受信の制御を行う。管理者端末110の場合、通信I/F制御部116は、LANを介するデータの送受信を制御と、インターネット等の公衆回線を介するデータの送受信の制御も行うものである。
管理者端末110は、通信I/F制御部116を介して、ユーザ端末100A、評価者端末100Bとの間で通信を行う。通信は、無線、有線どちらであってもよい。
[アンケート入力方法]
図3を参照しながら、本発明の、指標化システム100におけるアンケート入力画面10及びその入力の1例について説明する。ここでは、主に、医療現場で使用される場合を例に記載するが、そのようなものに限られず、アンケートなど、複数の回答者から回答を得るものであれば、どのような分野でも使用できる。
図3は、ユーザ端末100Aの表示部101Aに表示されるアンケート入力画面10の例である。アンケート入力画面10は、質問番号欄20、質問文欄21、回答形式欄22からなる。
質問番号欄20には、質問数に合わせ、質問番号が表示されている。質問文欄21には、質問の内容が記載されている。この質問文は、心理学者の指導の元作成されるものであってもよい。この例では、視覚・聴覚・気分等の心身的な機能に関する自覚に関するもの(ここでは12問)、次にそれぞれの機能に対する生活への影響に関するもの(ここでは12問)、最後にそれぞれの機能についての負担感について(ここでは12問)尋ねる形にしている。また、質問文は、回答が、質問に対して回答者が「思う」か、「思わない」かの二者択一で回答させるものにする。二者択一の内容は「思う」、「思わない」に限らず、「はい」、「いいえ」等などであってもよい。回答選択肢が多い質問をすると、回答者の迷いの元になり、一方で、少なすぎると、信頼性が低下し誤差が大きくなる。本発明では、質問を、二者択一で回答できるものにすることで、回答者、特に、回答者が高齢者などの場合、迷うことなく回答ができるようにしつつ、本発明の提案する新VAS方式で信頼性、誤差を補うものである。
次に、回答形式欄22には、回答形式が表示される。ここでは、n択回答方式欄23と、本発明で新たに提案する回答形式である、新VAS方式欄24とからなる。
n択回答方式欄23は、従来の方式による回答と、本発明が提案する新VAS方式欄24の回答方式の回答の特徴を比べるものであり、そのような比較検討を行わない場合には不要である。ここでは、n択回答方式欄23は、1例として、Yes,Noの2択回答方式で示すが、n=4,5の程度や頻度を表す単極性尺度又は双極性尺度としたものでもよい。なお、回答者が高齢者の場合あまりに選択肢が多いと回答が億劫になるので、Yes,Noの2択回答方式にするのが好ましい。
次に、本発明で新たに提案する回答形式である、新VAS方式欄24について説明する。
新VAS方式欄24には、1例として、図3のVAS方式回答欄30に示されるスケール形状の回答領域31が表示される。新VAS方式回答欄30は、アンケート入力画面10にそのまま表示される形式でもよく、新VAS方式欄24の所定の箇所をクリックするなど所定の操作で新VAS方式回答欄30が別画面として表示されるものであってもよい。高齢者など細かい字が読みづらい、あるいは、所定の箇所の指定操作をしづらい回答者のために、別画面で、拡大して表示するのが好ましい。
スケール形状の回答領域31は、1例として、質問に対して、左側が「全く思わない」、右側が「強く思う」という形式であり、回答領域31の左側に「全く思わない」、右側に「強く思う」と明示してもよいし、全ての質問を「思う」、「思わない」とした上で回答者に、左側が「全く思わない」、右側が「強く思う」形式であることを説明して用いてもよい。回答領域31には、目安となる、段階レベル線32を入れてもよい。また、両端のみに「全く思わない」「強く思う」と記すだけではなく、例えば左側から順に「全く思わない」、「少し思う」、「中程度思う」、「強く思う」と記してもよい。段階レベル線32にもそのように注釈を表示してもよい。
また、ここでは、左側を「全く思わない」、右側を「強く思う」としたが、これに限らず、左側を「いいえ」、右側を「はい」など等、二択形式の回答に準じた内容にしてもよい。また、右側を「全く思わない」、左側を「強く思う」などにしてもよい。ただし、回答者が誤解しないように、2択のうちのポジティブ側、ネガティブ側は全ての質問に対し、どちらかの統一するようにした方がよい。
回答者は、回答領域31に入力手段101Aを用いて回答を入力する。ここでは、入力手段101Aとして、タッチパネルを用いた場合を例に説明する。
リッカート尺度などの一般的なアンケートでは、回答者は、決まったレベルや、数値しか選ぶことができないが、本発明の提案の回答方式では、回答者の該当する範囲を、指でなぞることで、図3に示す回答50の形式で、範囲を持つ形で回答させることができる。
例えば、図3の質問13で、『(最近、)視覚の(見る)状態が、自分の生活に支障をきたしている、と思いますか。』という質問があったとする。回答する回答者の回答として、なんとなくそう思うこともある場合を想定する。回答者のなんとなくという「思い」には、あいまいな範囲があり、うまく回答できない場合がある。従来の方式として、回答方式が2択回答方式であった場合、大抵は、Noを回答するが、回答者の本当の想いを知ることはできない。仮に選択肢が複数あったとしても、迷っていた範囲を得ることはできない。そのようなとき、本発明の提案する回答方式では、回答者に、その「思い」の範囲を図3に示す回答50の形式として範囲を持った回答で示すことができる。例では、なんとなくそう思うこともある回答者が、普通に思うほどではないが少し思うよりは、「思い」が強い場合の回答例を示す。
また、図3の質問20についての回答のように、非常に迷いがある場合は、広い範囲を持つ形で回答させてもよい。当然、回答者に迷いが少ない場合、1点のみで回答させてもよい。
このように回答者に「思い」の範囲の回答を許容することで、回答者の偽らざる心の内面を回答に反映させることができる。また、回答者の範囲を持った回答によって、回答者の傾向(例えば、決断力がある、優柔不断)を明らかにすることもできる。
上記では、タッチパネル方式で説明したが、指で正確な場所を指定するのが難しい場合がある。そのようなことを防ぐために、スケール形状の回答領域31の左側を0とし、右側を100と任意の数値に設定して、数字で、範囲を入力できるようにしてもよい。
また、タッチパネルなどの機器で説明したが、紙媒体などの手段を用いてもよい。その場合、回答者には、その範囲の場所を筆記具で塗ってもらえばよい。
[アンケート解析方法]
本発明の新VAS方式欄24で得られた回答者の回答を解析する手法を示す。
回答者の回答は管理者端末110で収集され、処理用プログラムにより解析部114で解析される。
解析部114では、アンケートで収集された回答が解析される。
本発明の新VAS方式欄24での回答は、回答50に示されるように範囲を持ったものであり、従来の手法とは異なる形で解析される。
解析手法は評価者の目的に応じて定める。以下に、代表的な解析手法を記載する。
・範囲内中央評点法
回答50は、範囲を持っているものの、「思い」の中心は、中央位置である場合が多い。そのため、回答50の上限値及び下限値を求め、その中点の値を回答者の回答として決定し、回答者の当該質問に対する全ポイント(例えば、1)を付与する手法である。この手法では、ブログラムが非常に簡単で、従来通りの手法でアンケートの結果を解析できる利点がある。一方で、回答者の「思い」の揺らぐ範囲の中で、最も強い(ないし最も頻度の多い)考えが範囲の中心にあることを前提にしており、この前提から外れる条件下では回答値が不正確になるリスクがある。また、「思い」の揺らぎの範囲を選ぶことはできても回答者が自身の回答したい特定の範囲を意識的に選ぶことが難しい場合もあり、回答しにくさを感じさせ有効回答率が下がるリスクもあることは留意する必要がある。この手法は、簡易的に回答者の「思い」を収集する目的の場合に有効な手法である。
・範囲内均等評点法
回答者の回答50の範囲を正確に生かすために、全範囲の回答にポイントを与えるのが好ましい。そのため、この手法では、回答50の上限値及び下限値を求めたうえで、回答者の質問1つあたりの回答ポイントを所定の値に設定する。その所定の値を回答の範囲全体で均等なポイントとして割り振る手法である。ここでは、回答ポイントを1にした場合、回答領域31の左側を0とし、右側を100としたとき、回答50の上限値が45、下限値36であったとき、を例に説明する。この場合、36から45の各点に対し、回答ポイントを範囲で割った値である、0.1のポイントを割り当てる。つまり、回答された範囲のすべてを回答者の回答として尊重し、決定する手法である。この手法は、プログラムもそれほど複雑ではなく、回答者の「思い」を正確に反映することができる手法である。また、複数の回答者からのデータを収集した場合に、集計することも容易で、複数の回答者の「思い」を集計値に範囲を持った形で、正確に反映することができる。
一方、欠点として、それほど回答者の「思い」が強くない箇所も、強いものとして処理されてしまう可能性も考慮する必要がある。
・範囲内推測評点法
回答50は、範囲を持っているものの、「思い」の中心は、中央位置であり、両側に行くにしたがって、「思い」は薄い場合が多い。範囲均等法は、簡易的に回答者の「思い」を反映できるが、回答者の「思い」の強弱を反映しているとは言えない。この「思い」を反映させる手法が、範囲内推測評点法である。
この手法は、回答50の上限値及び下限値を求めたうえで、回答者の質問1つあたりの回答ポイントを所定の値に設定するまでは範囲均等法と同じである。次に、上限値及び下限値から、中点を求めた上で、中点が最大値となり、上限値、下限値で最小値となる関数を考え、当該関数を用いて、回答50の範囲に全体でポイントが1になるようにポイントを割り付ける手法である。関数は、中点が最大値となればどのようなものでもよく、アンケートに応じて適宜選択すればよい。この手法では、範囲を持つ回答をした回答者の「思い」を実際に近い形で正確に反映することができる一方、プログラム、集計がやや複雑になる欠点がある。また、回答者の「思い」の強い中心が中央位置であり、端に行くにしたがって「思い」が弱いという前提に立っており、回答者の正確な「思い」分布ではない可能性も考慮する必要がある。
上記では、範囲内中央評点法、範囲内均等評点法、範囲内推測評点法を例として挙げたが、これに限られるものではない。評価者は、アンケートの目的に応じて、解析手法を選択し、回答者の「思い」を当該目的において最も反映する形で解析すればよい。
解析部114は回答者の回答の範囲から、回答者の揺らぎ範囲を求めてもよい。ゆらぎ範囲は、単に、回答者の指定した範囲の広さを反映してもよい。また、経時的にアンケートを行っている場合は、回答者のこれまでの指定範囲の広さの傾向に応じて(例えば、範囲の広さの平均値を求める等)揺らぎ範囲を求めてもよい。
また、経時的にアンケートを行っていると、回答者が、特定の質問に対し、揺らぎの範囲が広く、それ以外の質問に対し、揺らぎの範囲が狭い等の回答者、個々の傾向を取得することができる。
この経時的な複数回の結果から得られる、特徴的な揺らぎの範囲(毎回、他の質問では、回答の範囲は狭いにもかかわらず、特定の質問のみ、広い範囲の回答をする等)を有する特定の質問は、回答者が潜在的に気にしているものであることが多い。解析部114で、経時的な所定の範囲の揺らぎの範囲を有する質問を抽出する処理を行わせることで、得られた結果から、回答者に適切なアドバイスを行うことができる。
[解析結果の判定と補正]
回答者のアンケート情報は、範囲を持っているため、前回との比較において範囲の違いを比較することで、回答者の回答値の変動が普段のゆらぎの範囲内に収まる変化(有意な変化なし)なのか、揺らぎの範囲におさまらない変化(有意な思いの変化)が起きているのかを検討することができる。具体的には、回答者の回答の範囲内に、前回の回答範囲がどの程度含まれるかを検討する。回答の範囲内には、求めた揺らぎの範囲を反映させてもよい。前回と、今回の結果の一致率が所定の範囲内である場合は、特に有意な変化なしと判定する。一致率が所定の範囲内でない場合、また、回答者の回答の範囲が前回と大きく異なる場合は、有意な変化ありと判定する。
判定に際し、解析されたデータは、補正されてもよい。
回答者の範囲を持った回答によって得られる回答者の傾向(決断力がある場合、又は、優柔不断である場合)や揺らぎの範囲から、解析データの回答者の質問に対する回答ポイントの割り付け等を補正してもよい。
経時的にアンケートを得ている場合は、当該回答者の過去のアンケートの結果と比較し補正をおこなってもよい。具体的には、回答者の回答の範囲の幅を用いて、回答者のゆらぎの度合いを決定し、補正を行ってもよい。前回の回答での範囲と比較して、回答者の回答の範囲の幅が広い場合は、ゆらぎが大きいとして、誤差範囲値を定めて補正し、補正値に基づいて、判定を行ってもよい。このように、回答者に幅を持つ回答を許容することで、回答者の「思い」に有意な変化が生じているか、いないかを正確にとらえることができる。
[アンケート結果の利用]
解析部114で解析された結果は、種々の目的で使用される。単に、全ての回答を集計して、評価者端末100Bの表示部101Bに表示し、評価者によって、傾向を分析させてもよい。また、回答者端末100Aの表示部101Aに、回答者個人の結果と共に、前回との比較や、全体の傾向との比較などを表示させてもよい。
本発明の指標化システム100でのアンケート結果の利用の1例として、回答者個人の、アンケートで得た主観情報と、各種センサで取得した客観情報と比較することで、回答者である患者に提示し、生活改善を促す指導を行う例を示す。
ここでは、指標化システム100のアンケートで得た回答者情報(主観情報)と、アンケートの質問に対応するセンサにより取得したセンサ情報(客観情報)との比較を行い示すものである。
センサは回答者の生体情報を取得する生体センサや、回答者の活動を測定する活動量センサ、行動を測定する行動センサなど、回答者の質問に対応する情報が得られれば、どのようなセンサであってもよい。
図4に、1例を示す。この例では、横軸を経年とし、縦軸を、機能情報とし、当該機能情報のうち、該当する質問で得た主観データ(実線)とセンサで得た客観データ(破線)とを経年毎に回答者端末100Aの表示部101Aに表示する。ここには、回答者の回答の範囲の幅から求めた、ゆらぎ範囲を表示してもよい。主観データ、客観データは、得られたデータそのものを表示してもよいし、得られたデータを種々の用途、例えば、医学的な見地等から加工したものであってもよい。
本発明の指標化システム100では、回答者の「思い」を、有意の変動が生じているかいないかを正確に反映するため、客観データと比較することで、有意な変動の原因を判定することができる。例えば、主観データの優位な変動が、客観データと一致した場合、回答者の体調の変化によるものであると判定できる。一方、主観データに有意な変動があるにも関わらず、客観データに変化が無い場合は、回答者自身による、行動変容の意識の高まりであると判断できる。また、主観データに特に変動はないものの、客観データが大きく変動している場合は、回答者の「思い」と実際の体調に解離があるとして、それに合わせた指導を行うことができ、未然に、大きな疾患、事故を抑制することができる。
本発明の指標化システム100では、回答者のゆらぎ範囲も表示することで、正確な判定ができる。また、ゆらぎ範囲の大きさの変化から、回答者が潜在的にあいまいながらも感じていること、不安なども推測することができる。
なお、表示形態はこの形態に限らず、例えば、図5に示すように、横軸を客観情報、縦軸を主観情報として、単に、主観と客観のずれを表示し、回答者にどのような状態であるか、指導を行えばよいかを一目であきらかにできる形にしてもよい。
例えば、質問で得た主観データが良いにもかかわらず、センサ等で得た客観データが悪い場合は、回答者の自身の体調の認識と、実際の体調に大きな乖離があり、回答者に思っている以上に体調がよくないことを伝え、生活改善を促す。或いは、質問で得た主観データが悪いにもかかわらず、センサ等で得た客観データが良い場合は、回答者が何かしら大きな不安を抱えている場合があり、それに基づいたケアを行うなどである。
また、回答者の前回の位置と、今回の位置を表示して、回答者の変化を明らかにしてもよい。本発明の指標化システム100では、回答者のゆらぎ範囲も表示することで、回答者の実際の変化であるのか、誤差の範囲の変化であるのかも判断できる。
<一実施形態に係る指標化システム100の動作例>
図6は、一実施形態に係る指標化システム100の動作例を示すシーケンス図である。図6に例示するように、管理者端末110の通信I/F制御部116は、回答者の操作によるユーザ端末100Aの入力部102Aからの開始要求(ステップ1)に応じて、ユーザ端末100Aにアンケート入力画面10を送信する(ステップ2)。
管理者端末110からの送信信号を受信したユーザ端末100Aの表示部101Aには、アンケート入力画面10が表示される。
回答者はアンケート入力画面10の質問番号欄20の質問文欄21の内容に沿って、回答形式欄22の新VAS方式欄24に回答を入力する。
回答者は、新VAS方式欄24に回答者の「思い」に基づき、回答を入力する。「思い」にあいまいな範囲がある場合は、上限値、下限値を有する範囲の回答を入力部102Aにより入力する(ステップ3)。
回答者は、全てのアンケート入力画面10の質問番号欄20に回答を済ませると、入力部102Aの操作により、回答結果を管理者端末110に送信する(ステップ4)。
管理者端末110は、通信I/F制御部116を介して、ユーザ端末100Aからの通信を受信し、記憶部113にデータを格納する。
管理者端末110は、入力手段115の操作等により、記憶部113に格納された回答者のデータを読み出し、解析部114で、所定のプログラムにより解析する(ステップ5)。
解析部114で解析されたデータは、解析データとして通信I/F制御部116を介して、評価者端末100Bに送信される(ステップ6)。
評価者端末100Bで受信した解析データは、評価者端末100Bの表示部101Bに表示される。評価者は、表示部101Bに表示された解析結果を確認し、場合によっては入力部102Bで、修正や、指導コメントなどを入力(ステップ7)して、評価指導データとして、回答者端末100Aに送信する(ステップ8)。なお、回答者端末100Aの送信に代え、回答者に口頭で説明してもよい。
回答者は回答者端末100Aで受信した、評価指導データを表示部101Aに表示し、回答者で内容を確認し、場合によっては、評価者の指導を受ける。
なお、紙媒体などで、取得したアンケートでは、ステップ1~3は不要で、評価者は、回答者にアンケートを配布し、回答者が記入したアンケートを回収し、ユーザ端末100Aの入力部102Aから入力、又は、読み込ませ、ステップ4以降を行ってもよい。また、入力は、ユーザ端末100Aに限らず、評価者端末100Bの入力部102Bで入力、又は、読み込ませ、管理者端末110に送信し、ステップ5以降のステップに沿って処理させてもよい。また、管理者端末110に直接入力、又は、読み込ませてもよい。
[第2実施例]
本発明の提案の回答方式では単に回答者の思う範囲を示す回答だけ示すものに限られない。
回答者の回答は幅を持っていた場合、回答者の「思い」の中心は、中央値であるとは限らない。回答者自身に、どこに「思い」の中心があるのか回答させることができればより回答の精度が高まる。
第2実施例の回答例を図7のVAS方式回答欄30Aに示す。
この例では、回答者の「思い」の強さを表せるように、VAS方式回答欄30Aに、回答者の回答の「思い」の分布を色の強弱で示す形での回答を許容している。
回答者が「思う」範囲があるうちに、その範囲の中でも、回答者自身が一部の箇所が一番該当していると感じる場合がある。
その場合、VAS方式回答欄30Aに示すように、「思い」が弱い箇所は、入力部102Aで、薄い色を指定して、その範囲を指でなぞるように薄い回答51の範囲を指定して(「第一の回答」ともいう)入力する。そして、「思い」が特に強い箇所は、入力部102Aで、濃い色を指定して、指でなぞるように濃い回答52の範囲を指定して(「第二の回答」ともいう)入力する。ここでは、タッチパネルなどで、異なる色を指でなぞる場合について述べたが、入力部102Aで同じ色を用いて2回なぞると、濃い色で回答できるようにしてもよい。また、色の違い、濃淡は2色に限らず、3以上の複数の複数の異なる形式を用いてもよい。これにより、回答者の「思い」の強さを正確に把握することができる。
[第2実施例の解析手法]
濃淡などで表したアンケート結果は1例として、以下のように、解析部114で解析される。
まず、色の薄い範囲のうち、最大値と最小値を求める。次に、色の濃い範囲の最大値と最小値を求める。回答者の回答ポイントを1にした場合、それぞれの範囲に色の濃淡に応じてポイントを分散する。例えば、薄い回答範囲が最大値52、最小値18、濃い回答範囲が最大値50、最小値36であったとする。この場合、薄い回答のみの範囲は、0.02ポイントを均等に割り付け、濃い回答の範囲には、0.04ポイントを割り付け、全体でポイントが1になるようにして解析する。つまり、濃い回答に、重みをつけることにより回答者の「思い」を正確に反映させる。解析部114の処理は、ポイントの均等な割り付けに限らず、色の違い等により、重み付けができれば、どのような解析手法でも採用することができる。
[第2実施例の変形例]
回答者自身に、どこに「思い」の中心があるのか回答させる手法は、回答者による、色の強弱などの違いに限らず、別の手法を用いてもよい。具体的な手法として、ユーザ端末100Aに画像取得手段や、赤外線照射手段等と組み合わせたアイトラッキング等の視線検出手段を設け、回答者の視線を検出する。回答者の視線の滞留時間を算出し、滞留時間の長い場所を検出する。回答者の回答の最小値と最大値の間で、回答者の滞留時間の長い場所がないかを調べて、そこを最も「思い」の強い場所とする。解析手法では、最も「思い」の強い場所とした位置を中心にして、ポイントの重み付けをする。この手法は、回答者の見ていた場所を無意識に得ることができるため、回答者に負担が少ない。また、回答者が回答する際に、回答者の「思い」を理性等から意図的に変更しようとすることを防ぐことができる。なお、回答者の回答の最小値と最大値の間に、回答者の滞留時間の長い場所が無い場合は、評価者端末100Bの表示部101Bに情報として表示し、その回答が正確でない可能性があることを知らせるようにしてもよい。
同じように回答者に無意識に、「思い」の中心があるのか回答させる具体的な手法として、ユーザ端末100Aの入力部102Aに圧力センサ等の入力圧力検知手段を設け、回答者の指等の入力圧力を調べるようにしてもよい。回答者の入力圧力の強い場所と、弱い場所の分布を調べ、最も、入力圧力の強い場所を最も「思い」の強い場所とする。解析手法としては、最も「思い」の強い場所とした位置を中心にして、ポイントの重み付けをする。入力圧力の分布に応じて、ポイントを割り振ってもよい。この手法は、視線検出手段を用いた場合に対して、必ず、入力範囲に、入力圧力の分布が得られる特徴がある。
回答者の回答の「思い」の中心を得る手法は、上記に限らず、回答者から、意識的、無意識的どちらであっても構わず、回答者の「思い」が得られるのであれば、上記手段に限られるものではない。
[第3実施例]
本発明の提案の回答方式では単に回答者の思う範囲を1箇所のみ示す回答だけ示すものに限られない。
回答者によっては、普段は、全く思うことはないが、日によっては、強く思うなど、気分の変動の激しい回答者も存在する。その場合、これまでの、回答では、正確に回答者の「思い」を取得するのは困難で、また、有意な変動であるのか否かの判定もままならなかった。また、同じ質問に連日、複数回答えてもらうことで回答者の「思い」の変動や強い点を推測することは理論的には可能ではあるものの、回答者の負担が大きく、回答者が回答するのが億劫になるため、実際にはアンケート1回の回答のみになることが多い。だが、1回の回答では、個人の特性を推定するのは難しい。本発明の提案の回答方式では、回答に、幅を許容することができるが、その回答範囲は、1箇所の範囲とする必要もない。回答範囲は、離間した、複数の回答範囲を許容してもよい。それによって、回答者に、気分の変動があるかも回答させることができる。
第3実施例の回答例を図7のVAS方式回答欄30Bに示す。
この回答者は、アンケートの質問に対して、普段は全く思うこともないが、日によって強く思う場合がある場合、図7に示すように離間した、複数の回答範囲とする形で、偽りのない回答を回答できる。また、第2実施例と組み合わせて、「思い」の強い箇所を回答者が明示できる形にしてもよい。
この回答に対する解析手法は、実施例1に記載したように、回答者のポイントを均等に割り付ける形で解析することができる。
また、「思い」に重みがあれば、実施例2に記載した手法を用いて、「思い」を取得、解析することができる。
[作用及び効果]
以上のように、本発明の提案する、回答方式は、回答者の「思い」を思いの範囲がある形式での回答を許容する形であるので、回答者の「思い」の自由度を高めつつ、且つ、正確に回答者の「思い」を把握することができる。
また、回答者の回答に重み付けを与える回答を許容することで、回答者の「思い」の強さを正確に把握、推測することができる。また、センサを用いて、無意識の「思い」の強さを得ることで、回答者の真の思いを把握、推測することができる。
また、経時的な解析を行う際に、これまで、回答値の変動が普段のゆらぎの範囲内におさまる変化(有意な変化なし)なのか、揺らぎの範囲におさまらない変化(有意な思いの変化)が起きたのかの区別ができない場合があったが、回答者の回答の範囲を有することで、正確な判断、推察ができる。また、回答者の回答の範囲の広さによって、回答者の回答時の心理状態も推察できる。また、ゆらぎをもつ回答者の回答及びゆらぎの範囲から、回答者の特性も推察することができる。
また、回答者の回答がゆらぎを正確に反映するため、アンケートの主観データと、センサなどの客観データとを比較することで、回答者に即した生活指導などを行うことができる。
以上のように、本発明の提案する回答方式は、回答者の「思い」を思いの範囲がある形式での回答を許容する簡単な構成でありながら、非常に精度の高いこれまでのアンケートに無い効果を奏することができるものである。
[その他]
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。
上記実施形態では、「思い」の程度の強さを精度よく回答者に回答させ、正確に反映し分析を行うことができる手法について主に述べたが、それに限らない。
他の例として、回答者の「思い」の頻度を本実施形態のアンケートを用いて取得することができる。
「思い」の頻度とは、例えば、回答者に、現在、どの程度飲酒を行っているのかという数量的な質問に対する回答である。
現在の手法では、1日あたり、どの程度飲酒を行っているかを質問すると、数値で答えるのが一般的であるが、1日あたりを昨日とするのか、この1週間の平均なのか、1か月の傾向なのかで、回答者の回答が異なるという問題があった。
しかし、本実施形態のアンケートは、数量においても、範囲を有する回答を許容しているので回答者の行動の数量を正確に把握することができる。例えば、通常の日は、2本飲むが、宴会等あった時には、10本飲むような場合、これまでの回答では、2本、或いは、3本などと回答することが考えられるが、本実施形態のアンケートでは、2本の箇所を高頻度であることを示す濃い色(第3の回答)で回答しつつ、10本の箇所も低頻度であることを示す薄い色(第4の回答)等で異なる形態で回答を許容することにより、正確に、回答者の傾向を把握することができる。これにより、普段は普通の飲酒であるが、時折、健康に悪い飲酒をしている回答者を正確に把握することができる。
このように、「思い」の頻度を回答させる場合にも、本実施形態のアンケートは正確に把握できる。また、頻度を濃い、薄い等で分けることで、特殊な頻度のケースがどの程度あるのかを正確に把握することができる。
「思い」の頻度の回答欄は、頻度として想定される数値バーで形成してもよい。
また、解析データを評価者が評価検討する場合について説明したが、評価検討するのは、評価者に限られず、人工知能(AI(Artificial Intelligence))などによる機械学習により、機械により自動的に判断させてもよい。本実施形態は、いくつかの具体的な分析手法を挙げたが、分析手法は、これらの例に限らず、種々の統計的な解析技術を用いることができることは言うまでもない。また、解析データの重み付けについて、簡単な説明のため、同じ値を与える手法等で説明したが、重み付けは、評価者や、AIが機械学習により判断した適切な値にして解析することができる。また、本発明の提案する回答欄は、スケール上での範囲での説明を行ったが、スケールである必要はなく、回答者の「思い」の範囲を正確に回答できるものであれば、どのような形式を用いることも可能である。
また、好適な例として、患者の指導を例に説明したが、このようなものに限られるものではない。アンケートにおいて、「思い」のゆらぎはどの場合でも起こり得ることである。官能評価などのアンケートや、市場における調査等に、従来アンケートが用いられてきた分野であれば、本発明の提案する回答方式は適用可能である。
10 アンケート入力画面
20 質問番号欄
21 質問文欄
22 回答形式欄
23 n択回答方式欄
24 新VAS方式欄
30 新VAS方式回答欄
30A 新VAS方式回答欄
30B 新VAS方式回答欄
31 回答領域
32 段階レベル線
50 回答
51 回答
52 思いの強い回答
100 指標化システム
100A ユーザ端末
100B 評価者端末
101A ユーザ端末表示部
101B 評価者端末表示部
102A ユーザ端末入力部
102B 評価者端末入力部
110 管理者端末
111 システムバス
112 制御部
113 記憶部
114 解析部
115 入力制御部
116 通信I/F制御部


Claims (16)

  1. 回答者のアンケートの回答を入力する入力手段を備え、
    前記アンケートは、前記回答者に範囲を有する回答を許容して構成されており、
    前記アンケートの前記範囲を有する回答を、前記範囲内に含まれる情報を用いて解析し、前記範囲の広さから、回答の揺らぎ範囲を求める解析部を備える、
    指標化システム。
  2. 前記アンケートはスケール形状であり、前記回答者は、前記スケール形状内の該当する範囲を指定して前記アンケートに回答する
    請求項1に記載の指標化システム。
  3. 前記解析部は、前記範囲の上限値、下限値を求め、前記範囲の中央値に前記回答者の回答ポイントを与える、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  4. 前記解析部は、前記範囲の上限値、下限値を求め、前記範囲に均等な前記回答者の回答ポイントを与える、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  5. 前記解析部は、前記範囲の上限値、下限値を求め、前記範囲の中央に最大値となる関数を設定して、前記関数に応じた前記回答者の回答ポイントを与える、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  6. 前記解析部は、前記アンケートの前記回答者の経時的な複数の回答から得られた前記揺らぎ範囲から、前記アンケートの特徴的な前記揺らぎ範囲を有する質問を抽出する
    請求項1~5のいずれか1項に記載の指標化システム。
  7. 前記解析部は、前記揺らぎ範囲を用いて、解析結果の補正を行う
    請求項1~6のいずれか1項に記載の指標化システム。
  8. 前記アンケートは、前記回答者に範囲を有する第1の回答及び前記第1の回答内に範囲を有する第2の回答を許容して構成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  9. 前記解析部は、前記第1の回答と、前記第2の回答で異なる前記回答者の回答ポイントを与える、
    請求項8に記載の指標化システム。
  10. 前記回答者の視線を検出する視線検出手段を設け、
    前記視線検出手段は、前記回答者の視線の滞留時間を算出し、滞留時間の長い場所を求め、
    前記解析部は、前記回答者の前記範囲を有する回答内で前記回答者の前記滞留時間の長い場所を中心にして、ポイントの重み付けをする、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  11. 前記回答者の入力圧力を検知する入力圧力検知手段を設け、
    前記入力圧力検知手段は、前記回答者の前記入力圧力の分布を調べ、
    前記解析部は、前記入力圧力の分布に応じて、ポイントの重み付けをする、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  12. 前記アンケートは、前記回答者に離間する複数の範囲を有する回答を許容して構成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の指標化システム。
  13. 前記アンケートは、前記回答者に範囲を有する数量の回答を許容して構成されており、前記数量の頻度に応じて、異なる回答を許容する
    請求項1~12のいずれか1項に記載の指標化システム。
  14. 前記アンケートの質問に対応する前記回答者の情報を取得するセンサを備え、
    前記回答者の回答を解析した主観情報と、前記センサで取得した客観情報とを比較して表示する表示部を更に備える、
    請求項1~13のいずれか1項に記載の指標化システム。
  15. 収集した回答者のアンケートの回答を、コンピュータが解析する、指標化システムを用いた指標化方法であって、
    前記回答者が前記コンピュータに入力した前記アンケートの範囲を有する回答を、前記コンピュータが、前記範囲内に含まれる情報を用いて解析し、前記範囲の広さから、回答の揺らぎ範囲を求めるステップ、を有する
    指標化方法。
  16. 請求項1~14のいずれか1項に記載の指標化システムをコンピュータに実行させるための指標化プログラム。
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