JP2014081913A - アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム - Google Patents

アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2014081913A
JP2014081913A JP2013057958A JP2013057958A JP2014081913A JP 2014081913 A JP2014081913 A JP 2014081913A JP 2013057958 A JP2013057958 A JP 2013057958A JP 2013057958 A JP2013057958 A JP 2013057958A JP 2014081913 A JP2014081913 A JP 2014081913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
analysis
reaction time
question
questionnaire
answer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013057958A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ogawa
隆 小川
Tomoko Kobori
智子 小堀
Yasuhisa Matsuba
靖寿 松葉
Hayato Oki
隼 沖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2013057958A priority Critical patent/JP2014081913A/ja
Publication of JP2014081913A publication Critical patent/JP2014081913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】回答者の感性等を調査する設問において、回答を反応時間とともに収集して分析に利用し、回答者の心理状態を推察しやすいように提示することが可能なアンケート分析装置等を提供する。
【解決手段】アンケート分析装置1は、設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間を計測し、回答及び反応時間を対応付けて入力データとして記憶する。分析処理では、アンケート分析装置1は、記憶部12に記憶されている複数の回答者から得られた入力データに基づいて回答を集計して設問結果を得るとともに、反応時間に関する所定の分析指標を求め、分析結果として、少なくとも反応時間に関する所定の分析指標をグラフ等の形式で出力する。これにより、回答における反応時間に表象される回答者の心理状態を推察しやすい形式で出力できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回答者の感性等を調査するアンケートの分析に好適なアンケート分析装置等に関する。
従来より、マーケティング調査において消費者の意志や感性を取得しようとする際はアンケートやインタビューを行うことが多い。そして、意志や感性といった主観的な判断を分析する場合には、一対比較法と呼ばれる分析手法を用いることが知られている。一対比較法とは、いくつかの対象を1対1で組合せ、それを回答者の主観的な判断で比較し、好き/嫌いといった心理的な量を尺度化して示し、その結果を総合して全体の順位を設問結果として決定する分析方法である。一対比較法の詳細は、非特許文献1等に記載されている。
上述のアンケートやインタビューでは、「言葉」によって意見を集めるが、これは消費者が正直に答えてくれることが前提となっている。消費者が正直に答えてくれた場合であっても、回答者が質問者の意図を汲んできれいな答えを出してしまったり、社会的に体裁の良い答えに偏ってしまったりすることもある。よって、設問に対する結果からだけでは回答者の心理を正しく読み取ることは難しい。
ところで、心理学の分野では、回答者が質問に回答するまでの時間(以下、反応時間という)を計測して、言葉で表象されない様々な心理状態や認知プロセスを推定する実験が行われている。
「一対比較法のモデル」君山由良著、データ分析研究所出版
しかしながら、上述の反応時間を用いた心理状態等の推定は、実験的に行われるものであった。そのため、反応時間をどのように計測するか、計測したデータをどのように分析するか、また、どのような形式で結果を出力するかといった具体的な手法は確立されていない。また、このような計測や分析をおこなうための処理装置について開発が進んでいない。特に、回答者の心理状態を推測するために、計測した反応時間からどのような統計量を演算すればよいのか、具体的な演算方法や指標については特に提案されていなかった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、回答者の感性等を調査する設問において、回答を反応時間とともに収集して分析に利用し、回答者の心理状態を推察しやすいように提示することが可能なアンケート分析装置等を提供することである。
前述した課題を解決するため第1の発明は、アンケートの設問を表示する表示手段と、前記設問に対する回答を入力する入力手段と、前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測手段と、前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析手段と、前記分析手段による分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力手段と、を備えることを特徴とするアンケート分析装置である。
第1の発明によれば、設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間を計測し、前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶しておき、前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求め、分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する。
これにより、設問に対する回答を反応時間とともに収集することが可能となる。また、その分析においては回答への反応時間について所定の分析指標を算出し、これを分析結果として出力するため、回答に至るまでの反応時間に表象される回答者の心理状態を数値化して提示できる。質問者は回答者の心理を推察しやすくなる。
また、前記表示手段に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡手段を更に備え、前記分析手段は、更に、前記視線追跡手段により計測された視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
これにより、回答の反応時間に加え、回答者の視線の移動や注視点等に着目して回答者の心理を数値化して表すことが可能となる。質問者は、より具体的に回答者の心理状態を推察できるようになる。
また、前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測手段を更に備え、前記分析手段は、更に、前記生理指標計測手段により計測された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標または感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像手段を更に備え、前記分析手段は、更に、前記撮像手段により撮像された回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
これにより、回答の反応時間に加え、回答者の生理指標や表情等に着目して回答者の心理を数値化して表すことが可能となる。質問者は、より具体的に回答者の心理状態を推察できるようになる。
また、設問結果軸及び反応時間軸を有する座標空間に、前記分析手段により求められた前記設問結果及び前記反応時間に関する所定の分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第1のグラフ描画手段を更に備え、前記出力手段は、前記分析結果として前記第1のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することが望ましい。
また、少なくとも反応時間軸及び視線追跡軸を座標軸に含む2次元以上の座標空間に、前記分析手段により求められた前記反応時間に関する所定の分析指標及び前記視線に関する分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第2のグラフ描画手段を更に備え、前記出力手段は、前記分析結果として前記第2のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することが望ましい。
また、少なくとも反応時間軸及び生理指標/感情軸を座標軸に含む2次元以上の座標空間に、前記分析手段により求められた前記反応時間に関する所定の分析指標及び前記生理指標または感情に関する分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第3のグラフ描画手段を更に備え、
前記出力手段は、前記分析結果として前記第3のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することが望ましい。
これにより、分析指標をグラフの形式で出力するため、質問者はその数値の大きさを直感的に把握しやすくなる。
また、前記反応時間に関する分析指標は、統計総合反応時間、統計選択反応時間、統計非選択反応時間、及び統計特定対象反応時間のうち少なくともいずれか1つ以上を含むことが望ましい。
また、前記視線に関する所定の分析指標は、注視時間、往復数、対象注視時間、注視点数、選択開始時−反応時間差、選択開始時−反応時視線距離、反応時の視線位置、対象内注視点数、統計瞳孔径、非対象領域注視時間、瞬き回数、及び初回注視のうち少なくともいずれか1つ以上を含むことが望ましい。
このような各種分析指標を演算することにより、回答者の心理状態を様々な側面から推察できるようになる。
第2の発明は、サーバとクライアント端末とがネットワークを介して通信接続されたアンケート分析システムであって、前記サーバは、前記クライアント端末からの要求に応じてアンケートの設問ページを送信し、前記クライアント端末から設問に対する回答と前記設問ページを表示した時点から前記回答を入力する時点までの回答の反応時間とを受信する通信手段と、前記通信手段により受信した前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析手段と、前記分析手段による分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力手段と、を備え、前記クライアント端末は、前記サーバに対して、前記設問ページの取得を要求するとともに、前記サーバから送信された設問ページを受信して表示する設問ページ表示手段と、前記設問ページに対して回答を入力する入力手段と、前記設問ページを表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測手段と、前記回答及び前記回答の反応時間を前記サーバに送信する結果送信手段と、を備えることを特徴とするアンケート分析システムである。
また、前記クライアント端末は、前記表示手段に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記視線追跡データを前記サーバに送信し、前記サーバの前記分析手段は、更に、前記視線追跡手段により計測された視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記クライアント端末は、前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記生理指標データを前記サーバに送信し、前記サーバの前記分析手段は、更に、前記生理指標計測手段により計測された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記クライアント端末は、前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記回答者の顔画像データを前記サーバに送信し、前記サーバの前記分析手段は、更に、前記撮像手段により撮像された回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
第2の発明のアンケート分析システムによれば、第1の発明のアンケート分析装置における入力データを、ネットワークを介して広範に収集することが可能となる。これにより、第1の発明における効果に加え、アンケートにより得られる分析結果の信頼性を高めることができるようになる。
第3の発明は、コンピュータを用いてアンケートの分析を行うアンケート分析方法であって、アンケートの設問を表示部に表示する表示ステップと、前記設問に対する回答を入力する入力ステップと、前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測ステップと、前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶部に記憶する記憶ステップと、前記記憶部に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析ステップと、前記分析ステップによる分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力ステップと、を含むことを特徴とするアンケート分析方法である。
また、前記表示部に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とすることが望ましい。
また、前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記生理指標データに基づいて生理指標に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
第3の発明によれば、設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間を計測し、前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶しておき、前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求め、分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する。
これにより、設問に対する回答を反応時間とともに収集することが可能となる。また、その分析においては回答への反応時間について所定の分析指標を算出し、これを分析結果として出力するため、回答に至るまでの反応時間に表象される回答者の心理状態を数値化して提示できる。質問者は回答者の心理を推察しやすくなる。
第4の発明は、コンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、アンケートの設問を表示部に表示する表示ステップと、前記設問に対する回答を入力する入力ステップと、前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測ステップと、前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶部に記憶する記憶ステップと、前記記憶部に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析ステップと、前記分析ステップによる分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力ステップと、を含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、前記表示部に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記生理指標データに基づいて生理指標に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
また、前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像ステップを更に含み、前記分析ステップでは、更に、前記回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することが望ましい。
第4の発明により、コンピュータを第1の発明のアンケート分析装置として機能させることが可能となる。
本発明によれば、回答者の感性等を調査する設問において、回答を反応時間とともに収集して分析に利用し、回答者の心理状態を推察しやすいように提示することが可能なアンケート分析装置等を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係るアンケート分析装置1の内部構成図 アンケート分析装置1が実行する第1のアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート 設問表示画面(設問提示画面21、設問ページ22,23)の例 アンケート分析装置1に入力される入力データ3の例 アンケート分析装置1が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート 第1の実施の形態において生成される分析グラフ4の例 第1の実施の形態において生成される分析グラフ4aの例 本発明の第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10の全体構成図 アンケート分析装置10(回答者端末1a)が実行する第2のアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート 視線追跡装置5により計測される視線追跡データ33の例 アンケート分析装置10(回答者端末1a)が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート 第2の実施の形態において生成される分析グラフ4bの例 本発明の第3の実施の形態に係るアンケート分析システム100の全体構成図 アンケート分析システム100においてサーバ102及クライアント端末101が実行する処理の手順を示すシーケンス図 本発明の第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aの全体構成図 アンケート分析装置10a(回答者端末1a)が実行するアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート アンケート分析装置10a(回答者端末1a)が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート 第4の実施の形態において生成される分析グラフ4cの例 第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aを利用したアンケート分析システム200の全体構成図 本発明の第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bの全体構成図 アンケート分析装置10b(回答者端末1a)が実行するアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート アンケート分析装置10b(回答者端末1a)が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート 第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bを利用したアンケート分析システム300の全体構成図
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図7を参照して本発明の第1の実施の形態に係るアンケート分析装置1について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るアンケート分析装置1の内部構成を示すブロック図である。図1に示すように、アンケート分析装置1は、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17、計時部18等がバス19を介して接続されて構成される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。
CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス19を介して接続された各部を駆動制御する。ROMは、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
また、制御部11(CPU)は、記憶部12に格納されている処理プログラムを呼び出して実行する。本実施の形態において制御部11が実行するアンケート回答処理(図2参照)、分析処理(図5参照)については後述する。
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部11が実行するプログラムや、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティング・システム)等が格納されている。これらのプログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行される。また、記憶部12には、アンケートの設問データ(設問表示用のページデータや設問に使用する画像データ)等が予め記憶される。また、設問に対する回答データや反応時間データが記憶される。
メディア入出力部13は、例えば、HD(ハードディスク)ドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、メモリカードドライブ、PDドライブ、CDドライブ、DVDドライブ、MOドライブ等のメディア入出力装置であり、データの入出力を行う。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークとの通信を媒介する通信インターフェイスであり、通信制御を行う。
入力部15は、例えば、マウス等のポインティング・デバイス、キーボード、テンキー等の入力装置であり、入力されたデータを制御部11へ出力する。
表示部16は、例えば液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路(ビデオアダプタ等)で構成され、制御部11の制御により入力された表示情報をディスプレイ装置上に表示させる。なお、表示部16と入力部15とが一体的に形成されたタッチパネル式の表示・入力部としてもよい。
周辺機器I/F(インターフェイス)部17は、アンケート分析装置1に周辺機器を接続するためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してアンケート分析装置1は周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成される。
計時部18は、例えばコンピュータに実装されるリアルタイムクロック等を利用して、ストップウォッチ機能を実現するものである。計時部18は、後述するアンケート回答処理において、回答への反応時間を計測し、計測した反応時間データを制御部11に出力する。
バス19は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
アンケート分析装置1は、パーソナルコンピュータ等を利用して構成することが好適であるが、上述の内部構成を有する各種電子機器を利用してもよい。例えば、PDA(Perspnal Digital Assistants)、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機、テレビ等を利用することも可能である。
次に、図2〜図7を参照して、アンケート分析装置1の動作を説明する。
まず、図2〜図4を参照してアンケート分析装置1が実行するアンケート回答処理について説明する。図2は、アンケート回答処理の流れを説明するフローチャートであり、図3は設問表示画面(設問ページ)の具体例を示す図であり、図4は、入力データ3の一例である。
アンケート分析装置1の制御部11は、図2に示すアンケート回答処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
なお、以下の設問例は、一対比較法により設問結果を得るべく、調査対象とする商品を1対1で比較するものとする。
一対比較法とは、いくつかの対象を1対1で組合せ、それを回答者の主観的な判断で比較し、その結果を総合して全体の順位を設問結果として決定する分析方法である。一対比較法により設問結果を得る手順は、まず試合の総当たり戦のようなクロス表を作成し、妥当性を有すると判断された組合せや条件についてデータ分析を行う。データ分析では、回答者全体の回答データから選択肢が選択された割合(選択率)を求め、選択率から標準正規分布の逆関数を求め、平均を求めることにより尺度値(順位のスコア)を得る(サーストンの一対比較法)。得られた尺度値を一本の数直線上に配置させると、提示課題同士の関係性と順位を設問結果として得ることができる。なお、この一対比較法は公知の手法であり、上述のサーストン型の他、シェッフェ型、ブラッドレイ・テリー型、恒常和法型等、様々な手法がある。本発明では、アンケートの目的や回答の方法に応じていずれの手法を用いてもよい(参考文献;「一対比較法のモデル」君山由良著、データ分析研究所出版、特開2002−56147等)。
まず、制御部11は記憶部12に記憶されている設問データを取得し、表示部16に表示する。また、制御部11は反応時間の計測を開始する(ステップS101)。反応時間とは、表示部16に設問ページを表示した時点から入力部15に対して回答が入力される時点までの時間である。2つの選択肢から1つを選択する方式の設問では、選択肢を表示した設問ページを表示部16に表示した時点から回答が入力される時点までの時間を反応時間とする。
まず、図3(a)に示すような設問提示画面21が表示される。設問提示画面21には、例えば「嫌いだと思うのは?」のような設問内容が表示される。次に、図3(b)に示すように最初の設問ページ22が表示される。最初の設問ページ22には商品「A」の商品画像と商品「B」の商品画像とが選択肢として表示されるものとする。選択肢に対する選択操作は、例えば、商品画像上へのマウスによるクリックやタッチパネル式の表示画面であればタッチ操作のように簡単な操作とすることが望ましい。これは、直感による選択動作を妨げないようにするためである。図3(b)に示す設問ページ22が表示されると同時に、計時部18は反応時間の計測を開始する。
設問ページ22に表示されたいずれかの商品画像に対して入力部15から選択指示が入力されると、制御部11は選択された方の商品の識別情報と選択されなかった方の商品の識別情報とを共に回答データ31として取得する。また、制御部11は計時部18による反応時間の計測を終了し、取得した計時データを反応時間データ32として収集する(ステップS102;図4参照)。反応時間データ32は、最初の設問ページ22に対する回答データ31に対応付けられて、入力データ3として記憶部12に記憶される(ステップS103)。
次に制御部11は、次の設問ページがあるか否かを判定し、次の設問ページがある場合(ステップS104;Yes)は、ステップS101へ戻り、次の設問ページ23を表示部16に表示する。また、計時部18は反応時間の計時を開始する。図3(b)に示すように、次の設問ページ23には商品「C」と商品「A」とが選択肢として表示されるものとする。
次の設問ページ23に表示されたいずれかの商品画像に対して入力部15から選択指示が入力されると、制御部11は、選択された方の商品の識別情報と選択されなかった方の商品の識別情報とを共に回答データ31として取得する。また、制御部11は反応時間データ32の計測を終了する。収集した反応時間データ32は、次の設問ページ23に対する回答データ31と対応付けられて、入力データ3として保持される。
以上のように、制御部11は選択肢の表示、反応時間の計時、及び回答の入力を繰り返し行い、次の設問ページがなくなると(ステップS104;No)、アンケート回答処理を終了する。
ステップS101〜ステップS104の処理により、制御部11は、例えば図4に示すような入力データ3を得る。入力データ3には、各設問ページの識別番号(図4の「設問No.」)に対して、回答データ31と反応時間データ32とが対応付けて保持される。回答データ31は、選択された方の商品識別情報と選択されなかった方の商品識別情報とを含む。
具体的には、「No.1」の設問ページに対する入力データとして、選択された方「商品A」、選択されなかった方「商品B」という回答データ31と、その回答データ31に対する反応時間「1234」ミリ秒が得られる。また、「No.2」の設問ページに対する入力データとしては、選択された方「商品C」、選択されなかった方「商品A」という回答データ31と、その回答データ31に対する反応時間「1001」ミリ秒が得られる。同様に、各設問ページについて、回答データ31と反応時間データ32とが収集される。
アンケート分析装置1は、上述のアンケート回答処理を複数の回答者に対して行う。そして複数の回答者によるアンケートの回答結果(入力データ3)を記憶部12に蓄積して記憶する。
次に、アンケート分析装置1が実行する分析処理について、図5〜図7を参照して説明する。図5は、分析処理の流れを説明するフローチャートであり、図6は、分析処理の結果、生成される分析グラフ4の例であり、図7は、別の形式の分析グラフ4aの例である。
アンケート分析装置1の制御部11は、図5に示す分析処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図5に示すように、分析処理において制御部11は、記憶部12から複数の回答者による入力データ3(回答データ31及び反応時間データ32)を取得し(ステップS201)、取得した入力データ3に基づいて回答の集計を行う(ステップS202)。
回答の集計は、例えば、上述した一対比較法を用いる。回答集計の結果、各対象物に対する尺度値を設問結果として得る。図3の設問例では、対象物に対する好き嫌いを調査しているため、その尺度値はいわば「嫌い度」または「好き度」を示す数値となる。
次に、制御部11は反応時間データ32に基づいて、反応時間に関する分析指標を算出する。反応時間に関する分析指標としては、以下の(a)〜(d)等がある。
(a)統計総合反応時間
対象物が選択されたか否かに関わらない反応時間の統計量(平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等)。例えば、対象物を「商品A」としたとき、「商品A」とそれ以外の商品を比較する設問で「商品A」が選ばれたか否かに関わらず、反応時間の統計量を計算する方式。
ある商品Xについての統計総合反応時間のスコアは、商品Xが出題された全ての設問の反応時間の統計量(例えば平均値)となる。
具体的には、図4に示す入力データ3を用いて統計総合反応時間を求めると、
商品Aのスコア=(1234+1001+756)÷3=997
商品Bのスコア=(1234+2045+3012)÷3=2097
となる。
(b)統計選択反応時間
対象物が選択されたときの反応時間の統計量。
ある商品Xについての統計選択反応時間のスコアは、商品Xが「選択された」設問の反応時間の統計量(例えば平均値)となる。
具体的には、図4に示す入力データ3を用いて統計選択反応時間を求めると、
商品Aのスコア=(1234+756)÷2=995
商品Bのスコア=(3012)÷1=3012
となる。
(c)統計非選択反応時間
対象物が選択されなかったときの反応時間の統計量。
ある商品Xについての統計非選択反応時間のスコアは、商品Xが「選択されなかった」設問の反応時間の統計量(例えば平均値)となる。
具体的には、図4に示す入力データ3を用いて統計非選択反応時間を求めると、
商品Aのスコア=(1001)÷1=1001
商品Bのスコア=(1234+2045)÷2=1639.5
となる。
(d)統計特定対象反応時間
特定物と対象物の反応時間。
例えば、特定物を「商品X」に定めたとき、対象物(商品C)と特定物(商品X)とを比較する設問の反応時間。
ある商品Xについての統計特定対象反応時間のスコアは、商品Cと商品Xの設問の反応時間となる。
具体的には、図4に示す入力データ3を用いて、対象物Cとして統計非選択反応時間を求めると、
商品Aのスコア=1001
商品Bのスコア=2045
となる。
ステップS202の処理により設問結果を求め、ステップS203の処理により反応時間に関する分析指標を求めると、次に制御部11は分析結果として少なくとも反応時間に関する分析指標を分析結果として出力する。
分析結果の出力形式は、例えば、図6に示すように、設問結果と反応時間に関する所定の分析指標とを関連付けた分析グラフ4とする。制御部11は、設問結果と反応時間に関する所定の分析指標とに基づいて分析グラフ4を描画し、表示部16に表示するとともに記憶部12に記憶する(ステップS204、ステップS205)。
図6は、分析グラフ4の一例である。図6の分析グラフ4は、横軸を設問結果軸41、縦軸を反応時間軸42とし、設問結果を示す数値及び反応時間の分析指標を示す数値に該当する座標位置にマークを描画したものである。図6の例では、反応時間の分析指標として、統計選択反応時間(平均値により求めたもの)と統計非選択反応時間(平均値により求めたもの)とを併記している。図中、白マークは統計非選択反応時間、黒マークは統計選択反応時間のスコアを表している。なお、図6の例では、商品画像を分析グラフ4内に表示しているが、これは各マークが何に対する値なのかを明示するためのものである。必ずしも商品画像とする必要はなく、マーク近傍に商品名等をテキスト表示するようにしてもよい。設問結果軸41は、右へ行くほど「飲みたい」という回答者の気持ちの度合いを表している。反応時間軸42は、上へ行くほど速く(短時間)、下へ行くほど遅い(長時間)ものとする。
図6に示す分析グラフ4を見ると、設問結果軸41方向での商品画像位置から、商品A、商品B、商品C、商品D、商品Eの順番に好かれていることが分かる。また、反応時間軸42上のマーク位置から、商品Aについての統計選択反応時間は、やや短時間、統計非選択反応時間はやや長時間であることが分かる。つまり、商品Aを選択するときの判断はやや素早いが、選択しないときの判断は少し遅くなるという傾向が見られる。また、商品の中で最も好感度の低かった商品Eについては統計選択反応時間、統計非選択反応時間はどちらも短時間(ほぼ即決)であることが分かる。つまり商品Bは、選択する・しないに関わらず素早く判断されるが、他の商品と比較して好まれてはいないという傾向をつかむことができる。
図7は、ステップS204のグラフ描画処理により得られる別の分析グラフ(分析グラフ4a)の例を示す図である。図7の分析グラフ4aは、縦軸を反応時間軸42とする座標空間に、ある商品(商品Aと商品B)について求めた各反応時間の分析指標が示されたものである。横軸には特に意味はなく、各分析指標が見やすくなるように、横方向に分散させてマークを配置したものである。いずれの反応時間の分析指標についても、商品Aの方が商品Bよりも短時間となる傾向が見られる。
分析結果は、図6や図7に示すようなグラフの形式のみならず、数値リスト等の形式で表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態のアンケート分析装置1は、アンケートの設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間を計測し、設問に対する回答31に対応付けて反応時間32を入力データ3として記憶部12に記憶する。また、分析処理では、複数の回答者から得られた入力データ3に基づいて回答を集計して設問結果を得る。また、反応時間に関する所定の分析指標を求める。そして分析結果として少なくとも反応時間に関する所定の分析指標をグラフの形式等で出力する。
本第1の実施の形態のアンケート分析装置により、回答者の感性等を調査するアンケートの回答を反応時間とともに収集することが可能となる。またその分析においては回答への反応時間について各種の分析指標を求め、これらを分析結果として出力することができるため、アンケート調査の分析を支援できる。回答における反応時間は、回答に至る回答者の心情等を含む可能性があるため、より具体的に回答(設問の結果)を分析することができるようになる。
また、回答や反応時間をグラフに描画し、出力するようにすれば、結果を視覚的に認識しやすくなり、好適である。
なお、分析結果をどのような形式で生成し、表示するかを操作者が選択できるようにしてもよい。例えば、グラフの座標軸を何を表すものにするか、各座標軸の分析指標として(a)〜(d)のどの分析指標を用いるか等を操作者が選択可能としてもよい。また出力形式を選択するための操作画面を提示し、操作画面において選択された形式で分析グラフを生成するようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、図8〜図12を参照して本発明の第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10について説明する。
第1の実施の形態と異なる点は、設問に対する回答中に回答者の視線追跡データを計測し、視線追跡データに基づく分析を更に行う点である。
図8は、第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10の全体構成図である。
図8に示すように、第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10は、回答者端末1aと視線追跡装置5とを備えて構成される。視線追跡装置5は、回答者端末1aの周辺機器I/F部17にケーブル等を介して接続されるか、無線等によって通信接続される。
回答者端末1aは、第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同様に、設問の表示、回答の入力、反応時間の計測、取得した回答及び反応時間に基づく分析処理を行う装置である。回答者端末1aは、図7の例では一例としてタブレット型のコンピュータを図示しているが、回答者端末1aの形態はこれに限定されない。第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同様に、図1の内部構成を有する各種電子機器を利用可能である。回答者端末1aの内部構成は第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同一であるため、重複する説明を省略し、同一の各部は同一の符号を付して以下の説明をする。
視線追跡装置5は、回答者の視点を捉えるシーンカメラ、視線追跡(アイトラッキング)を行うセンサ、視線追跡データを記憶する記憶部、外部機器と通信接続するためのインターフェイス、視線追跡装置5の各部を制御する制御部等を備えて構成される。視線追跡装置5は、回答者端末1aの表示部16に対する回答者の視点位置、視点の移動、瞳孔径等を計測する。以下の説明では、視線追跡装置5により得られる計測データを視線追跡データと呼ぶ。視線追跡データは、視線追跡装置5内の記憶部に記憶され、回答者端末1aに順次または一括で送信される。回答者端末1aの制御部11は、回答者端末1a側の処理(設問の表示や回答の入力等)と、視線追跡装置5における計測開始や計測終了のタイミングとが連動するよう制御する。なお、視線追跡装置5の仕様によっては、必ずしも回答者端末1a側の処理と同期できない場合もある。この場合は、アンケートの間、視線追跡装置5は絶えず視線を計測しつつ時刻情報を計測し、また回答者端末1aにおいてもアンケートの表示時刻や回答入力時刻等の時刻情報を計測する。そして、データ分析時点で視線追跡装置5側の時刻と、回答者端末1a側の時刻とを突き合わせるようにしてもよい。
次に、図9〜図12を参照して、第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10の動作を説明する。図9は第2の実施の形態に係るアンケート分析装置10が実行するアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート、図10は視線追跡装置5により計測される視線追跡データ33の例、図11はアンケート分析装置10(回答者端末1a)が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート、図12は第2の実施の形態において生成される分析グラフ4bの例である。
アンケート分析装置10の回答者端末1aの制御部11は、図9に示すアンケート回答処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
なお、アンケート回答処理の前処理として、視線追跡装置5のキャリブレーションが行われているものとする。キャリブレーションでは、例えば回答者が視線追跡装置5を装着した状態で、回答者端末1aの表示部16と視線追跡装置5のカメラとの位置関係や視野範囲を調整したり、センサにより感知する視線位置、移動量等を調整したりする。
図9に示すアンケート回答処理において、制御部11は、まず第1の実施の形態と同様に、記憶部12に記憶されている設問データを取得し、表示部16に表示する。また、制御部11は反応時間の計測を開始する。
また制御部11は、表示部16に設問ページを表示するのと同じタイミングで視線追跡装置5に視線追跡開始指示を出力し、視線追跡データの計測を開始させる(ステップS301)。設問ページ等は第1の実施の形態の設問表示画面(図3参照)と同様である。
視線追跡装置5は、回答者端末1aから視線追跡開始指示を受信すると、視線追跡データの計測を開始する。すなわち開始時刻(00:00:00)からの経過時間を計時しつつ、視点座標を計測する。また、必要に応じて瞳孔径を計測する。
図10に示すように、視線計測開始時点から所定時間刻みで計測された視点座標、及び瞳孔径が視線追跡データ33として順次格納される。例えば、視線計測開始時点からの経過時間「00(分):00(秒):00(ミリ秒)」では視点座標は(10,15)にあり、瞳孔径は4.8mmとなっている。また、経過時間「00(分):00(秒):02(ミリ秒)」では視点座標は(8,13)にあり、瞳孔径は5.0mmとなっている。また、経過時間「00(分):00(秒):05(ミリ秒)」では視点座標は(5,10)にあり、瞳孔径は4.8mmとなっている。
例えば図3(b)に示すような設問ページ22が表示された時点から、回答の入力が行われる時点までの視線追跡データ33を視線追跡装置5により計測し、回答者端末1aの記憶部12に保持する。回答の入力と反応時間の計時については、第1の実施の形態と同様である。取得した反応時間データは、最初の設問ページ22に対する回答データ31に対応付けられて、入力データ3として保持される(ステップS302、ステップS303)。
制御部11は次の設問ページがあるか否かを判定し、次の設問ページがある場合(ステップS304;Yes)は、ステップS301へ戻り、次の設問ページ23(図3(b)参照)を表示部16に表示する。次の設問ページ23に対しても同様に回答の入力、反応時間の計測、視線追跡データの計測を行い、入力データ3(回答データ、反応時間データ)及び視線追跡データ33を得る。
以上のように、制御部11は選択肢の表示、反応時間の計時、視線追跡データの計測、及び回答の入力、回答や計測データ(反応時間、視線追跡データ)の記憶を繰り返し行い、次に表示する設問ページがなくなると(ステップS304;No)、アンケート回答処理を終了する。
アンケート分析装置10は、上述のアンケート回答処理を複数の回答者に対して行う。そして複数の回答者によるアンケートの回答結果(入力データ3及び視線追跡データ33)を記憶部12に蓄積して記憶する。
その後、アンケート分析装置1の制御部11は、図11に示す分析処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図11に示す分析処理において、制御部11は記憶部12から複数の回答者による入力データ3(回答データ31、反応時間データ32、視線追跡データ33)を取得し(ステップS401)、取得した入力データ3に基づいて回答の集計を行う(ステップS402)。回答の集計方法は、第1の実施の形態と同様に、例えば一対比較法を用いて各対象物に対する尺度値を設問結果として得る。
また制御部11は、反応時間データ32に基づいて上述の(a)〜(d)等の反応時間に関する分析指標を算出する(ステップS403)。
更に制御部11は、視線追跡データ33に基づいて視線に関する分析指標を算出する(ステップS404)。視線に関する分析指標としては、以下の(A)〜(M)等がある。なお、以下の説明において、注視点とは視線追跡データ33を計測した際、視線が一定時間以上とどまっていた点のことをいう。また、反応時間の集計と同様に、以下の各分析指標について、総合/選択時/非選択時/特定の区別をつけて算出する。
(A)注視時間(比率)
対象物に視線が向けられている時間(の割合)を算出する。
判断に際し、どちらの対象物に意識が向いていたかを表しており、設問を判断するために重要な情報を持つ対象物とその割合が分かる可能性が考えられる。
(B)往復数
対象物間を移動する回数を算出する。
対象物間の比較点・相違点の検索にかかる負担の指標になる可能性が考えられる。
(C)対象注視時間(注視点)
注視点毎にその注視時間を算出する。
知覚に時間がかかる情報の量や、新奇性の高い情報の量等の指標になる可能性がある。
(D)対象注視時間(対象)
対象画像毎にその注視時間の合計を算出する。
(E)注視点数
その対象物内の注視点数を算出する。
判断を下すために収集しなければならない情報の量の指標になる可能性が考えられる。
(F)選択開始時−反応時間差
その対象物に視線が向けられてから、実際に反応(選択)した時間差を算出する。
対象物が意識上に形成しているイメージの強さ・明確さの指標になる可能性が考えられる。
(G)選択開始時−反応時視線距離
選択開始時の視線位置と、反応(選択)した時の視線位置の距離を算出する。
視覚的顕著性と判断を下したポイントの近さを表す可能性が考えられる。
(H)反応時の視線位置
反応した時の視線の位置を算出する。
対象物の組み合わせによるが、判断箇所の違いを判断する指標になる可能性が考えられる。
(I)対象内注視点数
選択された対象物内の注視点数を算出する。
判断を下すために収集しなければならない情報の量の指標になる可能性が考えられる。
(J)統計瞳孔径
対象物を見ているときの瞳孔径の統計量(平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等)を算出する。
対象物に対する興味、関心、集中等の指標になる可能性が考えられる。
(K)非対象領域注視時間
対象物画像以外の部分を見ている時間の合計を算出する。
対象物全体、設問、またはタスク全体に対する興味、集中の指標になる可能性が考えられる。
(L)瞬き回数
選択中の瞬きの回数を算出する。
対象物全体、設問、またはタスク全体に対する興味、集中の指標になる可能性が考えられる。
(M)初回注視
選択開始時に最初に視線が向けられたかどうかを調べる。
視覚的顕著性の高さの指標になると考えられる。
以上の視線に関する分析指標は、全て算出してもよいし、調査の趣旨に沿って必要なものだけを選択的に算出するようにしてもよい。いずれの分析指標を算出するか選択するために選択画面等を提示し、操作者に選択させるようにしてもよい。
ステップS402〜ステップS404の処理により、設問結果を求め、反応時間に関する分析指標及び視線に関する分析指標を算出すると、次に制御部11は、少なくとも反応時間に関する分析指標と視線に関する分析指標とを関連付けた形式で出力する。
具体的には、例えば、図12に示すような分析結果を示す3次元の分析グラフ4bを描画し(ステップS405)、表示部16に表示するとともに記憶部12に記憶する(ステップS406)。
図12は、商品Aついての分析グラフ4bの一例である。図12の分析グラフ4bはX軸(横軸)を設問結果軸45、Y軸(奥行軸)を反応時間軸46、Z軸(上下軸)を視線追跡軸47とする3次元座標空間に描かれる。制御部11は、この3次元座標空間内の、商品Aについての設問結果、反応時間の分析指標、及び視線に関する分析指標に対応する点にマークを配置する。また、商品Aの画像や商品名等を点の近傍に表示する。設問結果軸45は、例えば、右へ行くほど「好き」という回答者の気持ちの度合いを表し、反応時間軸46は奥へ行くほど反応が速く(短時間)、手前へ行くほど遅い(長時間)ものとする。また、視線追跡軸47は上へ行くほどスコアが大きく、下へ行くほどスコアが小さいものとする。
例えば、図12に示す分析グラフ4bが、反応時間の分析指標として「統計選択反応時間(平均値により求めたもの)」、視線に関する分析指標として「対象注視時間(対象)」を示すものとすると、商品Aは、おおむね好かれており、選択されるときはやや素早く選択され、対象物の画像の注視時間が多いということが分かる。この結果から回答者の心理状態を推察できる可能性がある。
なお、図12の例では、3次元座標空間内には商品Aについての結果のみが示されているが、同一の3次元座標空間内に複数の商品についての結果が示されるようにしてもよい。また、分析結果は、グラフの形式のみならず、数値リスト等の形式で表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態のアンケート分析装置10は、アンケートの設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間及び視線追跡データを計測し、設問に対する回答に対応付けて反応時間を入力データ3として記憶部12に記憶する。また、設問に対する視線追跡データ33を記憶部12に記憶する。そして分析処理では、複数の回答者から得られた入力データ3に基づいて回答を集計して設問結果を得る。また、反応時間に関する分析指標や視線に関する分析指標を求める。そして、分析結果として、少なくとも反応時間に関する分析指標と視線に関する分析指標とを関連付けて、グラフの形式で出力する。
本第2の実施の形態のアンケート分析装置により、回答の反応時間に加え、視線の移動や注視点等に着目して回答者の心理を読み取ることが可能となり、より具体的に回答(設問の結果)を分析することができるようになる。
[第3の実施の形態]
次に、図13〜図14を参照して本発明の第3の実施の形態に係るアンケート分析システム100について説明する。
第1の実施の形態や第2の実施の形態では、アンケート分析装置1(10)はスタンドアロン型とし、設問の表示、回答入力、集計、反応時間等の計測、視線追跡、分析、及び結果出力等の処理をローカルに行うものであった。しかし、図13に示すように、webを利用し、ネットワーク103に接続された複数のクライアント端末101側で設問の表示、回答入力、反応時間の計測等の処理を行い、ネットワーク103を介して接続されたサーバ102で、各クライアント端末101における入力データ(回答、反応時間や視線追跡データ等の計測データ)を収集して蓄積し、集計、分析、及び結果出力等の処理を行うものとしてもよい。
図13は、第3の実施の形態に係るアンケート分析システム100の全体構成図であり、図14は、アンケート分析システム100においてサーバ102及クライアント端末101が実行する処理の手順を示すシーケンス図である。
図13に示すように、第3の実施の形態のアンケート分析システム100は、1つまたは複数のクライアント端末101がネットワーク103を介してサーバ102と通信接続される。クライアント端末101には、第2の実施の形態で説明した視線追跡装置5が接続されていてもよい。
クライアント端末101は、第1または第2の実施の形態のアンケート分析装置1(10)における設問の表示、回答の入力、反応時間の計測、及び視線追跡データの計測に関する機能を担うコンピュータである。また、サーバ102に対して設問ページの取得を要求してサーバ102から送信される設問ページを受信したり、設問に対する回答や計測データ(反応時間及び視線追跡データ)を送信したりする通信機能を有する。
サーバ102は、第1の実施の形態のアンケート分析装置1または第2の実施の形態の回答者端末1aにおける入力データの記憶、回答の集計、反応時間や視線に関する分析指標の分析、グラフ描画、結果出力等に関する機能を担うコンピュータである。また、サーバ102は、クライアント端末101からの要求に応じて設問ページを送信したり、設問に対する回答や計測データ(反応時間及び視線追跡データ)を受信したりする通信機能を有する。
クライアント端末101及びサーバ102の内部構成は第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同様であるため、重複する説明を省略する。
図14を参照して、第3の実施の形態に係るアンケート分析システム100の動作を説明する。
なお、アンケート分析システム100において実行される処理のうち、入力データに基づく分析処理(回答の集計、計測データの分析(分析指標の算出)、グラフ描画、結果出力)は、第1または第2の実施の形態においてアンケート分析装置1(回答者端末1a)が行う分析処理(図5または図11)と同様である。
以下、第1または第2の実施の形態と異なる処理として、クライアント端末101とサーバ102との間で行われる設問ページの送受信や、回答や計測データ等の結果送信に関する処理について説明する。
図14に示すように、まずクライアント端末101においてアンケートを開始する指示が入力されると(設問開始要求;ステップS501)、クライアント端末101の制御部はサーバ102に対して設問ページの取得要求を送信する(HTML要求;ステップS502)。設問ページは、例えばHTML(HyperText Markup Language)等の文書データであり、サーバ102の記憶部に格納されている。サーバ102の制御部は、要求に応じてサーバ102の記憶部から設問ページを取得し、要求元のクライアント端末101に送信する(HTML応答;ステップS503)。
クライアント端末101の制御部は、受信した設問ページに記述されている画像データの取得要求をサーバ102に送信する(画像データ要求;ステップS504)。画像データはサーバ102の記憶部に格納されている。サーバ102の制御部は、要求に応じてサーバ102の記憶部から画像データを取得し、要求元のクライアント端末101に送信する(画像データ応答;ステップS505)。
なお、設問が複数ページにわたる場合は、設問ページ及び画像データを一括してサーバ102からクライアント端末101へ送信するものとする。
クライアント端末101は、受信した設問ページ及び画像を表示部に表示する。またクライアント端末101は反応時間の計測を開始する。また、必要に応じて視線追跡装置5による視線追跡データの計測を開始する(ステップS506)。
設問ページに対する回答の入力の仕方、反応時間の計測、視線追跡データの計測については、第1及び第2の実施の形態と同様である。
クライアント端末101は、受信したすべての設問ページについて回答の入力(反応時間、及び視線追跡データの計測)が完了すると(ステップS507)、計測結果をサーバ102に送信する(ステップS508)。計測結果としてサーバ102に送信するデータは、図4に示す入力データ3(回答データ31と反応時間データ32とが対応付けられたデータ)や図10に示す視線追跡データ33である。
クライアント端末101から回答データ31、反応時間データ32、及び視線追跡データ33を受信すると(ステップS509)、受信した計測結果をサーバ102の所定の記憶領域に保存する(ステップS510)。例えば、サーバ102は結果受信CGI(Common Gateway Interface)を起動し、受信した計測結果をサーバ102の所定の記憶領域に保存する。なお、ステップS509、S510におけるサーバ102側での結果受信及び保存の動作は、上述したようなCGIを利用するものに限定するものではない。サーバ102側でデータを受け取って保存できるものであれば、どのような仕組みを利用してもよい。サーバ102は結果の保存が成功したか失敗したか等を示す応答をクライアント端末101に送信する(ステップS511)。
サーバ102と各クライアント端末101との間で以上の処理が繰り返され、サーバ102の記憶部に複数の回答者による回答データ31、反応時間データ32、及び視線追跡データ33が蓄積される。
分析処理では、サーバ102は、記憶部に蓄積された複数の回答者による回答データ31、反応時間データ32、及び視線追跡データ33に基づいて、回答の集計、反応時間に関する分析指標の算出、視線に関する分析指標の算出を行う。また、サーバ102の制御部は分析結果を出力する。例えば図6に示す分析グラフ4や図7に示す分析グラフ4a、図12に示す分析グラフ4bを生成し、記憶部に保存するとともに表示部に表示する。
以上説明したように、第3の実施の形態に示すアンケート分析システム100では、webを利用して多数のクライアント端末101から回答データや計測データ(反応時間データ、視線追跡データ)を取得し、取得したデータに基づいて分析処理を実行する。このため、第1及び第2の実施の形態の効果に加え、より多くの回答者から広範に回答等を得ることが可能となり、アンケート結果の信頼性をより高めることが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、図15〜図19を参照して本発明の第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aについて説明する。
第4の実施の形態のアンケート分析装置10aは、設問に対する回答の反応時間を計測し、分析に使用するとともに、回答中に回答者の生理指標データを計測し、生理指標データに基づいて回答者の心理状態や感情等の分析を更に行う。
図15は、第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aの全体構成図である。
図15に示すように、第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aは、回答者端末1aと生理指標計測装置6とを備える。
回答者端末1aは、第1〜第3の実施の形態と同様に、設問の表示、回答の入力、反応時間の計測、取得した回答の集計、及び分析処理を行う装置である。回答者端末1aの内部構成は第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同一であるため、重複する説明を省略し、同一の各部は同一の符号を付して以下の説明をする。なお、回答者端末1aは、図15の例では一例としてタブレット型のコンピュータを図示しているが、回答者端末1aの形態はこれに限定されない。第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同様に、図1の内部構成を有する各種電子機器を利用可能である。
また、第4の実施の形態において回答者端末1aは、生理指標計測装置6から入力された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する分析指標を算出する処理を含む分析処理を実行する。また、回答者端末1aは、生理指標/感情軸を有する分析グラフ4cを描画する。生理指標または感情に関する分析指標の算出、及び分析グラフ4cの描画については後述する。
生理指標計測装置6は、回答者の生理指標データを計測する装置である。生理心理学においては、視覚系(眼球運動や瞬目活動;いわゆる視線)の他に、中枢神経系(脳波(自発脳波、事象関連電位)、脳血流)、自律神経・呼吸系(心拍、血行力学的反応、呼吸、皮膚電気活動、体温調節系)、運動系(骨格筋反応)、免疫・内分泌系(血液、唾液)等が生理指標として研究されている。
本実施の形態では、自律神経系・呼吸系の生理指標をアンケート調査の分析に用いる例を説明する。
なお、自律神経系、呼吸系の生理指標をアンケートの分析に利用する利点としては、他の系と比較して計測が簡便であるという点や、自律神経・呼吸系の生理指標は、感情や情動といった心理状態と密接に関係している点等が挙げられる。自律神経系・呼吸系の生理指標とは、具体的には、心拍数、心拍変動、血圧、心拍出量、血液容積脈、呼吸数、一回換気量、皮膚コンダクタンス反応、皮膚電位反応、核心温度、皮膚温等である。
自律神経系、呼吸系の生理指標を計測する生理指標計測装置6としては、例えば、心拍計測装置、脈波・コロトロフ音記録器、皮膚電位計等がある。
心拍計測装置は、回答者の心電情報を計測する装置である。心電情報とは、心拍数や心電図等のデータである。
脈波・コロトロフ音記録器は、血圧値、脈拍数、循環機能の指標であるKSG(コロトロフ音図)等を計測する装置である。
皮膚電位計とは、皮膚電気活動(EDA;Electro Dermal
Activity)を測定する装置である。EDAとは発汗現象と深い関わりがあり、精神活動状態を示すパラメータとして利用されるものである。皮膚電位計によりEDAの指標として、皮膚電位(skin potential activitiy;SPA)、皮膚コンダクタンス(skin
conductance activity;SCA)等を計測可能である。皮膚電位活動(SPA)は、覚醒度に関する指標である皮膚電位水準(skin potential level;SPL)や皮膚電位反射(skin
potential reflex;SPR)等を含む。
生理指標計測装置6には、上述の心拍計測装置、脈波・コロトロフ音記録器、皮膚電位計等のうちいずれか1種類の装置を使用してもよいし、複数種類の装置を組み合わせて使用してもよい。生理指標計測装置6は、回答者端末1aの周辺機器I/F部17にケーブル等を介して接続されるか、無線等によって通信接続される。
生理指標計測装置6により計測された生理指標データは、生理指標計測装置6内の記憶部に記憶され、回答者端末1aに順次または一括で送信される。回答者端末1aの制御部11は、回答者端末1a側の処理(設問の表示や回答の入力等)と、生理指標計測装置6における計測開始や計測終了のタイミングとが連動するよう制御する。なお、生理指標計測装置6の仕様によっては、必ずしも回答者端末1a側の処理と同期できない場合もある。この場合は、アンケートの間、生理指標計測装置6aは絶えず回答者の生理指標を計測しつつ時刻情報を計測し、また回答者端末1aにおいてもアンケートの表示時刻や回答入力時刻等の時刻情報を計測する。そして、データ分析時点で生理指標計測装置6側の時刻と、回答者端末1a側の時刻とを突き合わせるようにしてもよい。
次に、図16〜図18を参照して、第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aの動作を説明する。図16は第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10aが実行するアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート、図17はアンケート分析装置10a(回答者端末1a)が実行する分析処理の流れを説明するフローチャート、図18は第4の実施の形態において生成される分析グラフ4cの例である。
アンケート分析装置10aの回答者端末1aの制御部11は、図16に示すアンケート回答処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図16に示すアンケート回答処理において、制御部11は、まず第1の実施の形態と同様に、記憶部12に記憶されている設問データを取得し、表示部16に表示する。また、制御部11は反応時間の計測を開始する。
制御部11は、表示部16に設問ページを表示するのと同じタイミングで生理指標計測装置6に計測開始指示を出力し、生理指標データの計測を開始させる(ステップS601)。設問ページ等は第1の実施の形態の設問表示画面(図3参照)と同様である。
生理指標計測装置6は、回答者端末1aから計測開始指示を受信すると、生理指標データの計測を開始する。例えば、心拍計測装置を用いる場合は、回答者の心拍数や心電図データ等を計測する。計測された生理指標データは、回答者端末1aの記憶部12に設問と対応付けて保持される。回答の入力と反応時間の計時については、第1の実施の形態と同様である。取得した反応時間データは、最初の設問ページ22(図3(b)参照)に対する回答データ31に対応付けられて、入力データとして保持される(ステップS602、ステップS603)。
制御部11は次の設問ページがあるか否かを判定し、次の設問ページがある場合(ステップS604;Yes)は、ステップS601へ戻り、次の設問ページ23(図3(c)参照)を表示部16に表示する。次の設問ページ23に対しても同様に回答の入力、反応時間の計測、生理指標データの計測を行い、入力データ3(回答データ、反応時間データ)及び生理指標データ33を得る。
以上のように、制御部11は選択肢の表示、反応時間の計時、生理指標データの計測、及び回答の入力、回答や計測データ(反応時間、生理指標データ)の記憶を繰り返し行い、次に表示する設問ページがなくなると(ステップS604;No)、アンケート回答処理を終了する。
アンケート分析装置10aは、上述のアンケート回答処理を複数の回答者に対して行う。そして複数の回答者によるアンケートの回答結果(入力データ3及び生理指標データ)を記憶部12に蓄積して記憶する。
その後、アンケート分析装置10a(回答者端末1a)の制御部11は、図17に示す分析処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図17に示す分析処理において、制御部11は記憶部12から複数の回答者による入力データ(回答データ、反応時間データ、生理指標データ)を取得し(ステップS701)、取得した入力データに基づいて回答の集計を行う(ステップS702)。回答の集計方法は、第1の実施の形態と同様に、例えば一対比較法を用いて各対象物に対する尺度値を設問結果として得る。
また制御部11は、反応時間データに基づいて上述の(a)〜(d)等の反応時間に関する分析指標を算出する(ステップS703)。(a)は統計総合反応時間、(b)は統計選択反応時間、(c)は統計非選択反応時間、(d)は統計特定対象反応時間である。
更に制御部11は、生理指標計測装置6により計測された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する分析指標を算出する(ステップS704)。生理指標または感情に関する分析指標としては、以下の(N)〜(S)等がある。
(N)ストレス/リラックス状態
ストレス/リラックス状態とは、対象物選択時のストレス状態またはリラックス状態を示す分析指標である。ストレス/リラックス状態の算出方法は周知の方法を用いればよい。例えば、特開2009−66017号公報には、指尖の血管の容積変化である指尖容積脈波を測定するための脈波センサと、脈波センサに接続されたコンピュータ端末とを利用し、ユーザの脈波についてカオス解析を行うことによりストレス評価値を演算し、基準となるストレス評価値と比較することにより、ユーザの心身の状態を診断する手法について記載されている。また、特開平9−70399号公報には、被検者の心拍数を計測し、所定心拍数毎にその間の所要時間を測定して、所要時間の増加率を順次算出し、増加率と判定基準値との比較でリラックス度を「小」、「中」、「大」のように多段階に簡易に判定する装置について記載されている。また、心拍R−R間隔の測定値を高速フーリエ変換して、ある特定の周波数帯域のパワー値と全体のパワー値とからリラックス度の判定指標を得る手法(特開平1−131648号公報)や、心拍R−R間隔の分散を算出して指標とする手法(特開平3−272745号公報)、心拍信号に加えて呼吸信号を検出し、両方またはいずれか一方の信号の分散を算出して判定指標とする手法(特開平5−42129号公報)等も提案されている。
回答者が設問に回答している間のストレス/リラックス状態を定量的な分析指標で求め、アンケートの結果と結び付けて示すことにより、対象物選択時のストレス度合(ストレス低=「わーい、どっちにしよう」/ストレス高=「えー、こんなの選べないよ」)等の心理状態を分析できる可能性が考えられる。
(O)快/不快
「快/不快」とは、対象物選択時の快状態または不快状態を示す分析指標である。快/不快状態の算出方法は周知の方法を用いればよい。例えば、特開2006−149470号公報には、脈波や心拍等の生体信号を基に心拍変動の傾きの時系列波形を求め、これを周波数解析し、筋疲労信号のピーク値が含まれるVLF周波数帯域又は入眠予兆信号のピーク値が含まれるULF周波数帯域に属する周波数成分を抽出して、それらのスペクトルを両対数表示させ、スペクトルの周波数に対する傾きを算出し、快適度を判定する手法について記載されている。VLF(verylow-frequency)周波数帯域とは、0.0033〜0.04Hzの周波数帯であり、この周波数帯域に含まれる心拍変動の周波数成分には、疲労時に現れる信号(疲労信号)が多く含まれている。ULF(ultralow-frequency)周波数帯域とは、0.0033Hz以下の周波数帯であり、この周波数帯域に含まれる心拍変動の周波数成分には、入眠予兆時に現れる信号(入眠予兆信号)が多く含まれている。その傾きが1/f、1/f又は1/fのいずれに近いかにより快適度として定量化するものである。また、特開2000−116614号公報には、手袋に皮膚温計測用の温度センサと、皮膚インピーダンス計測用電極と、脈波計測用のLED及びフォトトランジスタを配備し、脈波検出回路、温度検出回路、皮膚インピーダンス検出回路を介して、それぞれ脈波、皮膚温度、皮膚インピーダンスを計測制御CPUに取り込み、皮膚温度、皮膚インピーダンス、及び脈拍の変化から快適性を総合的に評価する装置について記載されている。また、皮膚温度、皮膚インピーダンス、脈拍の安静時と比べた変化比率と微分値の変化から快適性を評価する手法等が開示されている。
回答者が設問に回答している間の快/不快状態を定量的に求めて、アンケートの結果と結び付けて示すことにより、対象物選択時の快適さや不快さとの関連を分析できる可能性が考えられる。
(P)覚醒度
「覚醒度」とは、対象物選択時の回答者の眠けや覚醒度を示す分析指標である。覚醒度の算出方法は周知の方法を用いればよい。例えば、国際公開WO2010/140273には、被験者の心拍信号から心拍間隔を算出し、算出した心拍間隔に対して周波数毎のスペクトル密度を算出し、極大点密度と、極大点周波数と、極大点周波数の前後にある周波数に対応するスペクトル密度と該極大点密度との差を示す大小差分関係とを組み合わせて所定のタイミングごとに抽出し、その組み合わせより前のタイミングにて抽出した極大点周波数と極大点密度と大小差分関係と比較することにより定まる判定基準に基づいて覚醒度を判定する手法について記載されている。また、例えば、心拍信号の覚醒時におけるピーク周波数を基準とし、ピーク周波数よりも被験者の心拍信号の周波数が低いか否かによって被験者の眠気度合いを評価する手法(特開2004−350773号公報)や、脈波信号の低周波部分および高周波部分の強度や低周波部分と高周波部分との比によって被験者の覚醒度を評価する手法(特開平8−299443号公報)も知られている。
回答者が設問に回答している間の覚醒度を求め、アンケートの結果と結び付けて示すことにより、回答中の眠けや覚醒度を把握したり、回答の信憑性を分析できる可能性が考えられる。
(Q)感情状態(基本感情)
「感情状態」とは、対象物選択時の回答者の感情状態を示す分析指標であり、例えば、各種感情の度合いをスコア(ポイント)や割合等で示したものである。「基本感情」とは、文化等によって異ならず、生物学的基盤をもって普遍的に表現されると考えられる感情である。研究者によってその詳細、及び定義は異なるが、例えば、感情と表情に関する先駆的な研究を行った心理学者であるPaul Ekmanは「恐れ、怒り、悲しみ、嫌悪、喜び、驚き」の6種類を基本感情として定義している。ただし、これらの感情に限定されず、その他の感情状態を含むものとしてもよい。
感情状態の算出方法は周知の方法を用いればよい。例えば、特開2002−112969号公報には、心電図、血圧センサ、皮膚温度センサ、皮膚抵抗を測定する皮膚抵抗センサ、呼吸率を測定する呼吸センサ等を用いて、心拍や血圧、皮膚温度及び皮膚抵抗等に対応するアナログの生体信号を検出し、これらの生体信号をデジタル信号処理し、各種の生体パラメータを求め、生体パラメータに基づいて身体及び感情状態(「喜び」、「悲しみ」、「怒り」、「退屈」、「ストレス」等)を認識及び表現する手法について記載されている。上述の生体パラメータとしては、例えば、LF、HF、LF/HF、RR、HR、RSA、SKT、SCL、N−SCR、SCRM、SCL、N−SCR等が挙げられている。
LF、HFとは、心拍変動に基づいて算出されるパラメータである。HFは心拍変動を高速フーリエ変換した結果の高周波範囲に属するパワースペクトルを積分した値(高周波値HF)であり、LFは低周波範囲に属するパワースペクトルを積分した値(低周波値LF)である。LF/HFは、低周波値LFを高周波値HFで除算した値である。RRとは心電図のポジティブピーク(R波)とポジティブピーク(R波)との時間間隔である。またHRとは、単位時間あたりの心臓の搏動回数である。また、RSA(resporatory sinus arrhythmia)とは、心電図から算出される生体パラメータであり、R波とR波との間隔のなかの、最大間隔から最小間隔を引いた結果を最小間隔で除算した値、すなわち((最大間隔−最小間隔)/最小間隔)で示される呼吸性の変動成分である。また、SKT(skin temperature)とは、皮膚温度についての生体パラメータであり、皮膚温度平均値である。SCL、N−SCR、SCRM、SCLは皮膚抵抗度についての生体パラメータである。SCL(皮膚伝導レベル)は皮膚抵抗逆数値の平均、N−SCR(皮膚伝導応答数)は皮膚抵抗値の逆数を表したグラフから求められた負の傾きのゼロ交差点の数、SCRM(皮膚伝導応答量)は、正の傾きのゼロ交差点(positive slope zero crossing)の数から負の傾きのゼロ交差点(negative
slope zero crossing)までの高さ値の和の逆数である。
回答者が設問に回答している間の感情を分析し、アンケートの結果と結び付けて示すことにより、選択対象物に対する感情的洞察を得られる可能性が考えられる。
(R)自律神経活性度
「自律神経活性度」とは、生理指標から求められる自律神経指標であり、自律神経活性度(交感神経活動の活性度、副交感神経活動の活性度)等を含む。交感神経系はストレスの多い状況でより活動し、逆に副交感神経はストレスの少ない状況でより活動することが知られている。
自律神経活性度は、生理指標計測装置6により計測された心拍変動をフーリエ解析し、最大エントロピー法等の公知の手法を用いて周波数成分のパワースペクトル解析を行うことにより算出できる。副交感神経活動の活性度はHF、交換神経活動の活性度はLF/HFで求められる。LFは中間周波数成分(例えば、0.05〜0.20Hz)のパワースペクトルの合計値であり、HFは高周波成分;例えば、0.20〜0.35Hz)のパワースペクトルの合計値である。なお、この段落でいうところのHF、LFは上述の特開2002−112969号公報に記載されるHF、LFと必ずしも一致しなくてもよい。また、LFやHFの各周波数範囲は諸説あるため、上記の数値範囲に限定するものではない。
回答者が設問に回答している間の自律神経活性度を分析し、アンケートの結果と結び付けて示すことにより、選択対象物に対する自律神経活性度から見た距離を把握することが可能となり、対象物の組み合わせのクラスタリングによる新たな分析ができる可能性が考えられる。
(S)生理指標値
「生理指標値」とは、心拍数、血圧等の生理指標計測装置6が計測した生理指標そのものの値である。回答者が設問に回答している間の生理指標値をそのままアンケートの結果と結び付けて示すことにより、選択対象物に対する生理的距離を把握することが可能となり、対象物の組み合わせのクラスタリングによる新たな分析ができる可能性が考えられる。
以上の分析指標は、全て算出してもよいし、調査の趣旨に沿って必要なものだけを選択的に算出するようにしてもよい。いずれの分析指標を算出するか選択するために選択画面等を提示し、操作者に選択させるようにしてもよい。
ステップS702〜ステップS704の処理により、設問結果を求め、反応時間に関する分析指標及び生理指標または感情に関する分析指標を算出すると、次に制御部11は、少なくとも反応時間に関する分析指標と生理指標または感情に関する分析指標とを関連付けた形式で出力する。
具体的には、例えば、図18に示すような分析結果を示す3次元の分析グラフ4cを描画し(ステップS705)、表示部16に表示するとともに記憶部12に記憶する(ステップS706)。
図18は、商品Aついての分析グラフ4cの一例である。図18の分析グラフ4cはX軸(横軸)を設問結果軸45、Y軸(奥行軸)を反応時間軸46、Z軸(上下軸)を生理指標/感情軸48とする3次元座標空間に描かれる。制御部11は、この3次元座標空間内の、商品Aについての設問結果、反応時間の分析指標、及び生理指標または感情に関する分析指標(上述の(N)〜(S))に対応する点にマークを配置する。また、商品Aの画像や商品名等を点の近傍に表示する。設問結果軸45は、例えば、右へ行くほど「好き」という回答者の気持ちの度合いを表し、反応時間軸46は奥へ行くほど反応が速く(短時間)、手前へ行くほど遅い(長時間)ものとする。また、生理指標/感情軸48は上へ行くほどスコアが大きく、下へ行くほどスコアが小さいものとする。
図18に示す分析グラフ4cのように、生理指標/感情軸48を追加することにより、設問に対する判断時の感情状態やストレス状態等を推測することができるようになる。例えば、好きな方を選ぶという課題において、その反応時間が長いとき、感情軸48に示す「嫌悪」または「ストレス度」が高い状態であれば、課題として示される選択肢のどちらも好きでないという状態で迷っている可能性が考えられる。また、逆に感情軸48が「喜び」を示す場合、これが高い状態であれば、課題として示される選択肢のどちらも好きで迷っている可能性が考えられる。これらの分析のクラスタリング(遠いものと近いものの区別)をグラフで表現することでわかりやすく示すことが可能となる。また、上述の各分析指標(N)〜(S)を同時に集計して多次元化して分析してもよい。この場合は、製品属性のクラスタリングができる可能性が考えられる。
なお、図18の例では、3次元座標空間内には商品Aについての結果のみが示されているが、同一の3次元座標空間内に複数の商品についての結果が示されるようにしてもよい。また、分析結果は、グラフの形式のみならず、数値リスト等の形式で表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態のアンケート分析装置10aは、アンケートの設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間及び生理指標データを計測し、設問に対する回答に対応付けて反応時間を入力データ3として記憶部12に記憶する。また、回答者の回答中の生理指標データを記憶部12に記憶する。そして分析処理では、複数の回答者から得られた入力データ3に基づいて回答を集計して設問結果を得る。また、反応時間に関する分析指標や生理指標または感情に関する分析指標を求める。そして、分析結果として、少なくとも反応時間に関する分析指標と生理指標または感情に関する分析指標とを関連付けて、グラフの形式で出力する。
本第4の実施の形態のアンケート分析装置10aにより、回答の反応時間に加え、回答中の回答者の自律神経系、呼吸系の生理指標から回答者の心理を読み取ることが可能となり、より具体的に回答(設問の結果)を分析できるようになる。
なお、上述のアンケート分析装置10aはスタンドアロン型とし、設問の表示、回答入力、集計、反応時間等の計測、生理指標の計測、分析、及び結果出力等の処理をローカルに行うものであった。しかし、図19に示すアンケート分析システム200のように、webを利用し、ネットワーク103に接続された複数のクライアント端末101側で設問の表示、回答入力、反応時間の計測、生理指標の計測等の処理を行い、ネットワーク103を介して接続されたサーバ102で、各クライアント端末101における入力データ(回答、反応時間や生理指標等の計測データ)を収集して蓄積し、集計、分析、及び結果出力等の処理を行うものとしてもよい。
図19に示すアンケート分析システム200の処理手順は、第3の実施の形態のアンケート分析システム100と同様である。ただし、視線追跡データに代えて、生理指標計測データをクライアント端末101からサーバ102へ送るものとする。また、サーバ102は、複数のクライアント端末101から送信された回答データ、反応時間データ、及び生理指標計測データを記憶部に蓄積する。分析処理では、サーバ102は、記憶部に蓄積したデータに基づいて回答の集計、反応時間に関する分析指標の算出、生理指標または感情に関する分析指標の算出を行う。また、サーバ102の制御部は分析結果を図18に示すような分析グラフ4cの形式で出力する。
webを利用することにより、より多くの回答者から広範に回答を得ることが可能となり、アンケート結果の信頼性をより高めることが可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、図20〜図23を参照して本発明の第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bについて説明する。
第5の実施の形態のアンケート分析装置10bは、設問に対する回答の反応時間を計測し、分析に使用するとともに、回答中に回答者の顔画像をカメラ7(撮像手段)により撮像し、撮像された顔画像データに基づいて感情の分析を更に行う。
図20は、第4の実施の形態に係るアンケート分析装置10bの全体構成図である。
図20に示すように、第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bは、回答者端末1aとカメラ7(撮像手段)とを備える。カメラ7は、回答者端末1aの周辺機器I/F部17にケーブルや無線等のインターフェースを通して通信接続されてもよいし、回答者端末1aに一体的に搭載されていてもよい。
回答者端末1aは、第1〜第4の実施の形態と同様に、設問の表示、回答の入力、反応時間の計測、取得した回答の集計、及び分析処理を行う装置である。回答者端末1aの内部構成は第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同一であるため、重複する説明を省略し、同一の各部は同一の符号を付して以下の説明をする。なお、回答者端末1aは、図20の例では一例としてタブレット型のコンピュータを図示しているが、回答者端末1aの形態はこれに限定されない。第1の実施の形態のアンケート分析装置1と同様に、図1の内部構成を有する各種電子機器を利用可能である。
カメラ7は、回答者の顔画像を設問毎に撮影する装置である。カメラ7は静止画を撮影するカメラとしてもよいし、動画を撮影するビデオカメラとしてもよい。回答者端末1a側に搭載される感情分析アルゴリズムに応じて入力画像を静止画としてもよいし、動画としてもよい。カメラ7により撮影された顔画像データは回答者端末1aに入力される。回答者端末1aは、カメラ7から入力された顔画像データを、設問と対応付けて記憶部12に記憶する。
第5の実施の形態において回答者端末1aは、カメラ7から入力された顔画像データに基づいて回答者の表情を分析し、感情を示す分析指標を求める感情分析機能を有する。感情分析機能は、例えばアプリケーションプログラムの形態で回答者端末1aの記憶部12や制御部11のROMに保持される。また、回答者端末1aは、生理指標/感情軸を有する分析グラフ4cを描画する(図18参照)。
顔画像データに基づいて感情を分析し、その分析指標を出力する技術は周知の技術を利用すればよい。例えば、特開2012−155631号公報には、顔画像から複数の顔部位を検出し、口領域処理範囲の画素分布に基づいて右口角および左口角を含む口領域を決定し、口領域の縦横比率、口領域の面積および口領域における右口角の位置および左口角の位置に応じたポイントを付与することで被験者の表情を判定する技術について開示されている。上述のポイントは、恐怖度、笑い度、嫌悪度、悲しみ度、冷笑度、通常度等である。また、特開2009−098901号公報には、動画像から人物の顔画像を検出し、顔画像領域から鼻の先端、口角の位置を特徴点として抽出し、鼻の先端を基準とした時の、口角の左右の位置との角度を計測して特徴量とし、角度の時間変化を求め、前記時間変化から平衡状態からの立ち上がり状態、最大角度情報、平衡状態への立ち下がり状態の3状態に分割することで、笑い状態の開始から終了までの連続的な変化を捕らえられることで笑い状態を検出する技術について開示されている。また、3Dモデルフィッティング技術と、蓄積された顔画像データを礎とする統計的識別手法に基づいて、入力された顔画像から喜び/驚き/恐怖/嫌悪/怒り/悲しみ/無表情といった表情を推定し、各感情の度合を数値化して出力する技術が提案されている(http://www.omron.co.jp/press/2012/10/e1023.html)。
次に、図21〜図22を参照して、第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bの動作を説明する。図21は第5の実施の形態に係るアンケート分析装置10bが実行するアンケート回答処理の流れを説明するフローチャート、図22はアンケート分析装置10bの回答者端末1aが実行する分析処理の流れを説明するフローチャートである。
アンケート分析装置10bの回答者端末1aの制御部11は、図21に示すアンケート回答処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図21に示すアンケート回答処理において、制御部11は、まず第1の実施の形態と同様に、記憶部12に記憶されている設問データを取得し、表示部16に表示する。また、制御部11は反応時間の計測を開始する。
また制御部11は、表示部16に設問ページを表示するのと同じタイミングでカメラ7に撮影指示を出力し、回答者の顔画像の撮影を開始させる(ステップS801)。設問ページ等は第1の実施の形態の設問表示画面(図3参照)と同様である。
カメラ7は、回答者端末1aから撮影指示を受信すると、顔画像の撮像を開始する。本実施の形態では、回答者の顔の動画像を撮影するものとする。撮影された顔画像データは、回答者端末1aの記憶部12に設問毎に保持される。また、回答が入力されると、回答者端末1bは、カメラ7に対して撮影停止指示を送る。カメラ7は撮影終了指示に従って撮影を停止する。
回答の入力と反応時間の計時については、第1の実施の形態と同様である。取得した反応時間データは、最初の設問ページに対する回答データ31に対応付けられて、入力データ3として保持される(ステップS802、ステップS803)。
制御部11は次の設問ページがあるか否かを判定し、次の設問ページがある場合(ステップS804;Yes)は、ステップS801へ戻り、次の設問ページ23を表示部16に表示する。次の設問ページに対しても同様に回答の入力、反応時間の計測、顔画像の撮影を行い、入力データ(回答データ、反応時間データ)及び顔画像データを得る。
以上のように、制御部11は選択肢の表示、反応時間の計時、顔画像の撮影、及び回答の入力、回答、反応時間、及び顔画像データの記憶を繰り返し行い、次に表示する設問ページがなくなると(ステップS804;No)、アンケート回答処理を終了する。
アンケート分析装置10bは、上述のアンケート回答処理を複数の回答者に対して行う。そして複数の回答者によるアンケートの回答結果(入力データ3及び顔画像データ)を記憶部12に蓄積して記憶する。
その後、アンケート分析装置10b(回答者端末1a)の制御部11は、図22に示す分析処理プログラムを記憶部12から読み込み、以下の手順に従って処理を実行する。
図22に示す分析処理において、制御部11は記憶部12から複数の回答者による入力データ(回答データ、反応時間データ、顔画像データ)を取得し(ステップS901)、取得した入力データに基づいて回答の集計を行う(ステップS902)。回答の集計方法は、第1の実施の形態と同様に、例えば一対比較法を用いて各対象物に対する尺度値を設問結果として得る。
また制御部11は、反応時間データ32に基づいて上述の(a)統計総合反応時間、(b)統計選択反応時間、(c)統計非選択反応時間、(d)統計特定対象反応時間等の反応時間に関する分析指標を算出する(ステップS903)。
更に制御部11は、顔画像データに基づいて感情に関する分析指標を算出する(ステップS904)。感情に関する分析指標とは、例えば、基本感情(恐れ、怒り、悲しみ、嫌悪、喜び、驚き等)やその他の感情の割合を数値化したものである。
なお、感情の分析指標は、上述の基本感情やその他の感情をすべて数値化してもよいし、調査の趣旨に沿って必要なものだけを選択的に算出するようにしてもよい。いずれの分析指標を算出するか選択するために選択画面等を提示し、操作者に選択させるようにしてもよい。
ステップS902〜ステップS904の処理により、設問結果を求め、反応時間に関する分析指標及び感情に関する分析指標を算出すると、次に制御部11は、少なくとも反応時間に関する分析指標と感情に関する分析指標とを関連付けた形式で出力する。
具体的には、例えば、図18に示すような分析結果を示す3次元の分析グラフ4cを描画し(ステップS905)、表示部16に表示するとともに記憶部12に記憶する(ステップS906)。
第5の実施の形態では、図18の分析グラフ4cにおいて、X軸(横軸)を設問結果軸45、Y軸(奥行軸)を反応時間軸46、Z軸(上下軸)を感情軸48とする。制御部11は、この3次元座標空間内の、商品Aについての設問結果、反応時間の分析指標、及び感情に関する分析指標に対応する点にマークを配置する。また、商品Aの画像や商品名等を点の近傍に表示する。設問結果軸45は、例えば、右へ行くほど「好き」という回答者の気持ちの度合いを表し、反応時間軸46は奥へ行くほど反応が速く(短時間)、手前へ行くほど遅い(長時間)ものとする。また、感情軸48は上へ行くほどスコア(ポイントや割合)が大きく、下へ行くほどスコアが小さいものとする。
感情軸48を追加することにより、設問に対する判断時の感情状態を推測することができるようになる。例えば、好きな方を選ぶという課題において、その反応時間が長いとき、感情軸48に示す「嫌悪」の割合が大きい状態であれば、課題として示される選択肢のどちらも好きでないという状態で迷っている可能性が考えられる。また、逆に感情軸48が「喜び」を示す場合、これが高い状態であれば、課題として示される選択肢のどちらも好きで迷っている可能性が考えられる。これらの分析のクラスタリング(遠いものと近いものの区別)をグラフで表現することでわかりやすく示すことが可能となる。また、上述の基本感情すべてについて数値化し、多次元化して分析してもよい。この場合は、製品属性のクラスタリングができる可能性が考えられる。
以上説明したように、本発明の第5の実施の形態のアンケート分析装置10bは、アンケートの設問を表示した時点から回答が入力される時点までの反応時間を計測するとともに、回答者の顔画像を撮像し、設問に対する回答に対応付けて反応時間及び顔画像データを入力データとして記憶部12に記憶する。そして分析処理では、複数の回答者から得られた入力データに基づいて回答を集計して設問結果を得る。また、反応時間に関する分析指標を求め、顔画像を推定して感情に関する分析指標を求める。そして、分析結果として、少なくとも反応時間に関する分析指標と感情に関する分析指標とを関連付けて、グラフの形式で出力する。
本第5の実施の形態のアンケート分析装置10bにより、回答の反応時間に加え、回答中の回答者の表情から回答者の心理を読み取ることが可能となり、回答者の心理状態と併せて回答(設問の結果)を分析できるようになる。
なお、上述のアンケート分析装置10bはスタンドアロン型とし、設問の表示、回答入力、集計、反応時間等の計測、顔画像の撮影、分析、及び結果出力等の処理をローカルに行うものであった。しかし、図23に示すアンケート分析システム300のように、webを利用し、ネットワーク103に接続された複数のクライアント端末101側で設問の表示、回答入力、反応時間の計測、顔画像の撮影等の処理を行い、ネットワーク103を介して接続されたサーバ102で、各クライアント端末101における入力データ(回答、反応時間、顔画像データ)を収集して蓄積し、集計、分析、及び結果出力等の処理を行うものとしてもよい。
図23に示すアンケート分析システム300の処理手順は、第3の実施の形態のアンケート分析システム100と同様である。ただし、視線追跡データに代えて、顔画像データをクライアント端末101で撮影し、サーバ102へ送るものとする。また、サーバ102は、複数のクライアント端末101から送信された回答データ、反応時間データ、及び顔画像データを記憶部に蓄積する。分析処理では、サーバ102は、記憶部に蓄積したデータに基づいて回答の集計、反応時間に関する分析指標の算出、感情に関する分析指標の算出を行う。また、サーバ102の制御部は分析結果を図18に示すような分析グラフ4cの形式で出力する。
webを利用してサーバにてデータの分析を行うことにより、より多くの回答者から広範に回答を得ることが可能となる。アンケート結果の信頼性をより高めることが可能となる。
なお、上述の第1〜第5の実施形態では、アンケートの集計方法として一対比較法を用いる例を示したが、本発明は一対比較法に限定するものでなく、その他のアンケート集計方法を利用するものにも適用可能である。例えば、多くの選択肢の中から少数(例えば、2つまたは3つ等)を選択するような回答を得るアンケート等に対しても適用できる。その他、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、10,10a,10b・・・・アンケート分析装置
1a・・・・・・回答者端末
21・・・・・・設問提示画面
22,23・・・設問ページ
3・・・・・・・入力データ
31・・・・・・回答データ
32・・・・・・反応時間データ
33・・・・・・視線追跡データ
4,4a,4b,4c・・・分析グラフ
41,45・・・・・・設問結果軸
42,46・・・・・・反応時間軸
47・・・・・・視線追跡軸
48・・・・・・生理指標/感情軸
5・・・・・・・視線追跡装置
100,200,300・・・・・アンケート分析システム
101・・・・・クライアント端末
102・・・・・サーバ
103・・・・・ネットワーク

Claims (21)

  1. アンケートの設問を表示する表示手段と、
    前記設問に対する回答を入力する入力手段と、
    前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測手段と、
    前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析手段と、
    前記分析手段による分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とするアンケート分析装置。
  2. 前記表示手段に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡手段を更に備え、
    前記分析手段は、更に、前記視線追跡手段により計測された視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項1に記載のアンケート分析装置。
  3. 前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測手段を更に備え、
    前記分析手段は、更に、前記生理指標計測手段により計測された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標または感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項1に記載のアンケート分析装置。
  4. 前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像手段を更に備え、
    前記分析手段は、更に、前記撮像手段により撮像された回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項1に記載のアンケート分析装置。
  5. 設問結果軸及び反応時間軸を有する座標空間に、前記分析手段により求められた前記設問結果及び前記反応時間に関する所定の分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第1のグラフ描画手段を更に備え、
    前記出力手段は、前記分析結果として前記第1のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンケート分析装置。
  6. 少なくとも反応時間軸及び視線追跡軸を座標軸に含む2次元以上の座標空間に、前記分析手段により求められた前記反応時間に関する所定の分析指標及び前記視線に関する分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第2のグラフ描画手段を更に備え、
    前記出力手段は、前記分析結果として前記第2のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することを特徴とする請求項2に記載のアンケート分析装置。
  7. 少なくとも反応時間軸及び生理指標/感情軸を座標軸に含む2次元以上の座標空間に、前記分析手段により求められた前記反応時間に関する所定の分析指標及び前記生理指標または感情に関する分析指標に対応する点を示した分析グラフを描画する第3のグラフ描画手段を更に備え、
    前記出力手段は、前記分析結果として前記第3のグラフ描画手段により描画された分析グラフを出力することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアンケート分析装置。
  8. 前記反応時間に関する分析指標は、統計総合反応時間、統計選択反応時間、統計非選択反応時間、及び統計特定対象反応時間のうち少なくともいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のアンケート分析装置。
  9. 前記視線に関する所定の分析指標は、注視時間、往復数、対象注視時間、注視点数、選択開始時−反応時間差、選択開始時−反応時視線距離、反応時の視線位置、対象内注視点数、統計瞳孔径、非対象領域注視時間、瞬き回数、及び初回注視のうち少なくともいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項2または請求項6に記載のアンケート分析装置。
  10. サーバとクライアント端末とがネットワークを介して通信接続されたアンケート分析システムであって、
    前記サーバは、
    前記クライアント端末からの要求に応じてアンケートの設問ページを送信し、前記クライアント端末から設問に対する回答と、前記設問ページを表示した時点から前記回答を入力する時点までの回答の反応時間とを受信する通信手段と、
    前記通信手段により受信した前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている複数の回答者から得られた入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析手段と、
    前記分析手段による分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力手段と、を備え、
    前記クライアント端末は、
    前記サーバに対して、前記設問ページの取得を要求するとともに、前記サーバから送信された設問ページを受信して表示する設問ページ表示手段と、
    前記設問ページに対して回答を入力する入力手段と、
    前記設問ページを表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測手段と、
    前記回答及び前記回答の反応時間を前記サーバに送信する結果送信手段と、を備える
    ことを特徴とするアンケート分析システム。
  11. 前記クライアント端末は、
    前記表示手段に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記視線追跡データを前記サーバに送信し、
    前記サーバの前記分析手段は、更に、前記視線追跡手段により計測された視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項10に記載のアンケート分析システム。
  12. 前記クライアント端末は、
    前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記生理指標データを前記サーバに送信し、
    前記サーバの前記分析手段は、更に、前記生理指標計測手段により計測された生理指標データに基づいて生理指標または感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項10に記載のアンケート分析システム。
  13. 前記クライアント端末は、
    前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像手段を更に備え、前記結果送信手段は、前記回答及び前記回答の反応時間とともに前記回答者の顔画像データを前記サーバに送信し、
    前記サーバの前記分析手段は、更に、前記撮像手段により撮像された回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力手段は、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項10に記載のアンケート分析システム。
  14. コンピュータを用いてアンケートの分析を行うアンケート分析方法であって、
    アンケートの設問を表示部に表示する表示ステップと、
    前記設問に対する回答を入力する入力ステップと、
    前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測ステップと、
    前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶部に記憶する記憶ステップと、
    前記記憶部に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析ステップと、
    前記分析ステップによる分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力ステップと、
    を含むことを特徴とするアンケート分析方法。
  15. 前記表示部に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項14に記載のアンケート分析方法。
  16. 前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記生理指標データに基づいて生理指標に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項14に記載のアンケート分析方法。
  17. 前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項14に記載のアンケート分析方法。
  18. コンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、
    アンケートの設問を表示部に表示する表示ステップと、
    前記設問に対する回答を入力する入力ステップと、
    前記設問を表示した時点から前記回答が入力される時点までの反応時間を計測する反応時間計測ステップと、
    前記回答及び前記反応時間を対応付けて入力データとして記憶部に記憶する記憶ステップと、
    前記記憶部に記憶されている複数の回答者から得られた前記入力データに基づいて前記回答を集計して設問結果を得るとともに、前記反応時間に関する所定の分析指標を求める分析ステップと、
    前記分析ステップによる分析結果として、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標を所定の形式で出力する出力ステップと、
    を含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 前記表示部に対する回答者の視線追跡データを計測する視線追跡ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記視線追跡データに基づいて視線に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記視線に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  20. 前記設問に対する回答中に回答者の生理指標データを計測する生理指標計測ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記生理指標データに基づいて生理指標に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記生理指標に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  21. 前記設問に対する回答中に回答者の顔を撮像する撮像ステップを更に含み、
    前記分析ステップでは、更に、前記回答者の顔画像に基づいて感情に関する所定の分析指標を求め、
    前記出力ステップでは、更に、少なくとも前記反応時間に関する所定の分析指標と前記感情に関する所定の分析指標とを関連付けた形式で出力することを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
JP2013057958A 2012-09-27 2013-03-21 アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム Pending JP2014081913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013057958A JP2014081913A (ja) 2012-09-27 2013-03-21 アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012214774 2012-09-27
JP2012214774 2012-09-27
JP2013057958A JP2014081913A (ja) 2012-09-27 2013-03-21 アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014081913A true JP2014081913A (ja) 2014-05-08

Family

ID=50786014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013057958A Pending JP2014081913A (ja) 2012-09-27 2013-03-21 アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014081913A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016024577A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 株式会社Nttドコモ ユーザ挙動記録装置、ユーザ挙動記録方法、プログラム
JP2017146733A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 株式会社リコー 抽出支援システム、抽出支援サーバ、抽出支援プログラム及び抽出支援方法
KR20180008246A (ko) * 2016-07-14 2018-01-24 카페24 주식회사 드레스 코드 평가 방법, 장치 및 시스템, 드레스 코드 추천 방법 및 시스템
JP2018084949A (ja) * 2016-11-24 2018-05-31 株式会社シールーン マーケティングリサーチシステム
KR20220005945A (ko) * 2020-07-07 2022-01-14 주식회사 유엑스팩토리 얼굴 표정에 관한 데이터 세트를 생성하기 위한 방법, 시스템 및 비일시성의 컴퓨터 판독 가능 기록 매체
US11521220B2 (en) 2019-06-05 2022-12-06 International Business Machines Corporation Generating classification and regression tree from IoT data
JP2023071478A (ja) * 2021-11-11 2023-05-23 国立大学法人東北大学 指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラム
JP7440020B2 (ja) 2019-01-31 2024-02-28 株式会社センシング 情報処理方法、端末装置、情報処理装置、及び情報処理システム
CN117649157A (zh) * 2024-01-30 2024-03-05 中国人民解放军空军军医大学 基于视线追踪的仪表判别能力评估方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001350877A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Sharp Corp 質問回答装置
WO2007135796A1 (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Visual Interactive Sensitivity Research Institute Co., Ltd. コンテンツに対する利用者応答を評価する制御装置
JP2008059119A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Fuji Xerox Co Ltd 心理特性評価装置
WO2010123770A2 (en) * 2009-04-19 2010-10-28 Innerscope Research, Llc Method and system for measuring user experience for interactive activities
JP2011108142A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Nec Corp プロファイリング装置、プロファイリング方法およびプログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001350877A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Sharp Corp 質問回答装置
WO2007135796A1 (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Visual Interactive Sensitivity Research Institute Co., Ltd. コンテンツに対する利用者応答を評価する制御装置
JP2008059119A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Fuji Xerox Co Ltd 心理特性評価装置
WO2010123770A2 (en) * 2009-04-19 2010-10-28 Innerscope Research, Llc Method and system for measuring user experience for interactive activities
JP2012524458A (ja) * 2009-04-19 2012-10-11 インナースコープ リサーチ, インコーポレイテッド 対話的活動に関するユーザ体験を測定するための方法及びシステム
JP2011108142A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Nec Corp プロファイリング装置、プロファイリング方法およびプログラム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016024577A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 株式会社Nttドコモ ユーザ挙動記録装置、ユーザ挙動記録方法、プログラム
JP2017146733A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 株式会社リコー 抽出支援システム、抽出支援サーバ、抽出支援プログラム及び抽出支援方法
KR20180008246A (ko) * 2016-07-14 2018-01-24 카페24 주식회사 드레스 코드 평가 방법, 장치 및 시스템, 드레스 코드 추천 방법 및 시스템
KR101916864B1 (ko) * 2016-07-14 2018-11-08 카페24 주식회사 드레스 코드 평가 방법, 장치 및 시스템
JP2018084949A (ja) * 2016-11-24 2018-05-31 株式会社シールーン マーケティングリサーチシステム
JP7440020B2 (ja) 2019-01-31 2024-02-28 株式会社センシング 情報処理方法、端末装置、情報処理装置、及び情報処理システム
US11521220B2 (en) 2019-06-05 2022-12-06 International Business Machines Corporation Generating classification and regression tree from IoT data
KR20220005945A (ko) * 2020-07-07 2022-01-14 주식회사 유엑스팩토리 얼굴 표정에 관한 데이터 세트를 생성하기 위한 방법, 시스템 및 비일시성의 컴퓨터 판독 가능 기록 매체
KR102548970B1 (ko) 2020-07-07 2023-06-28 주식회사 유엑스팩토리 얼굴 표정에 관한 데이터 세트를 생성하기 위한 방법, 시스템 및 비일시성의 컴퓨터 판독 가능 기록 매체
JP2023071478A (ja) * 2021-11-11 2023-05-23 国立大学法人東北大学 指標化システム、指標化方法、及び指標化プログラム
CN117649157A (zh) * 2024-01-30 2024-03-05 中国人民解放军空军军医大学 基于视线追踪的仪表判别能力评估方法
CN117649157B (zh) * 2024-01-30 2024-03-29 中国人民解放军空军军医大学 基于视线追踪的仪表判别能力评估方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014081913A (ja) アンケート分析装置、アンケート分析システム、アンケート分析方法、及びプログラム
US20220222687A1 (en) Systems and Methods for Assessing the Marketability of a Product
KR101535432B1 (ko) 콘텐츠 평가 시스템 및 이를 이용한 콘텐츠 평가 방법
JP6404239B2 (ja) 認知機能評価装置、認知機能評価装置の作動方法、システム及びプログラム
US20080255949A1 (en) Method and System for Measuring Non-Verbal and Pre-Conscious Responses to External Stimuli
US20120083675A1 (en) Measuring affective data for web-enabled applications
US11083398B2 (en) Methods and systems for determining mental load
US11013424B2 (en) Heart rate monitoring device, system, and method for increasing performance improvement efficiency
Ding et al. An exploratory study using electroencephalography (EEG) to measure the smartphone user experience in the short term
Bergstrom et al. Physiological response measurements
Arapakis et al. Interest as a proxy of engagement in news reading: Spectral and entropy analyses of EEG activity patterns
US20130262182A1 (en) Predicting purchase intent based on affect
Sinha et al. Physiological sensing based stress analysis during assessment
Chen et al. Multiscale entropy-based analysis and processing of EEG signal during watching 3DTV
Herbig et al. Investigating multi-modal measures for cognitive load detection in e-learning
Lin et al. Using multiple data sources to get closer insights into user cost and task performance
Tamulis et al. Affective computing for ehealth using low-cost remote internet of things-based emg platform
JP6089861B2 (ja) 語彙判断課題分析装置、語彙判断課題分析システム、語彙判断課題分析方法、及びプログラム
Foglia et al. Towards relating physiological signals to usability metrics: a case study with a web avatar
Aurup et al. Pair-wise preference comparisons using alpha-peak frequencies
JP2014197373A (ja) インターネットアンケートシステム、コンピュータプログラム
Khushaba et al. A neuroscientific approach to choice modeling: Electroencephalogram (EEG) and user preferences
JP6207944B2 (ja) 嗜好性評価方法、嗜好性評価装置、及び嗜好性評価プログラム
Gargano et al. The dynamics of emotions: a preliminary study on continuously annotated arousal signals
Masters et al. Physiological Sensor Fusion for Real-Time Pilot Workload Prediction in a Helicopter Simulator

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170530