JP7072128B1 - 検査窓の開閉機構及びトンネル覆工用型枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口が広く作業性が高いと共に比較的小さな力で容易に開閉可能な検査窓の開閉機構及びこれを備えるトンネル覆工用型枠を提供すること。【解決手段】本発明のトンネル覆工用型枠1は、面材本体11と検査窓12と第1軸受13と第2軸受14とを有する型枠面材10と、第1遮蔽板21と第1ヒンジ部22と第1杆部材23と第1弾性体24とを有する第1遮蔽材20と、第2遮蔽板31と第2ヒンジ部32と第2杆部材33と第2弾性体34とを有する第2遮蔽材30とを備え、第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31を検査窓12内に嵌合した状態において、第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31の外面が面材本体11の外面と面一の型枠面を構成することを特徴とする。本発明のトンネル覆工用型枠Aは、トンネル内を移動可能な基台A1と、基台A1上に架設した型枠体A2であって検査窓の開閉機構1を有する型枠体A2と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1B

Description

本発明は、検査窓の開閉機構及びトンネル覆工用型枠に関し、特に、開口が広く作業性が高いと共に、比較的小さな力で容易に開閉可能な検査窓の開閉機構及びこれを備えるトンネル覆工用型枠に関する。
山岳トンネル工事では、吹付けコンクリート面の内面に覆工コンクリートを成型するため、基台上にトンネル断面に対応した略半筒状の型枠体を架設してなる、移動式のトンネル覆工用型枠が用いられる。
トンネル覆工用型枠には、覆工コンクリート打設用及び打設状況の点検用に、型枠体を貫通する複数の検査窓が設けられる。
従来技術では、例えば鋼製の型枠体を、幅500mm×高さ450mmの矩形にレーザー切断して検査窓を設け、検査窓の近傍にヒンジ式の遮蔽板を設ける。遮蔽板は、型枠からレーザーで切り出した鋼板(嵌合面部)の背面にコンクリート漏れ止めのための封止部を設け、これを型枠体の内面に軸支して、下方から上方へ閉鎖可能(下開き)に固定する。検査窓切開時のレーザー切断の切断代は1mm未満であるため、切り出した嵌合面部は検査窓内に隙間なく嵌り込み、型枠体の表面は嵌合面部を含めて面一な型枠面を構成する。
コンクリートの打設時、作業員は遮蔽板を開放し、検査窓を通じて型枠体外側の打設空間に身を乗り出し、コンクリート圧送管から打設空間内にコンクリートを圧送する。
近年では、狭隘な打設空間内における作業性を向上させるため、より面積の広い検査窓が求められている。
特開2013-194384号公報 特開2020-94458号公報
従来技術には以下のような問題点がある。
<1>従来サイズ(幅500mm)の遮蔽板でも40kg以上の重量があるところ、これを例えば幅900mm程度に広げると、遮蔽板を持ち上げるのに大きな力が必要となり開閉が困難となる。また、工程ごとに多数の遮蔽板を順次開閉する必要があるため、作業員にとって大きな肉体的負担となる。
<2>遮蔽板の重量が大きいため、繰り返しの開閉に伴いヒンジや取り付け部に負担がかかり、遮蔽板の閉鎖不良を起こすおそれがある。遮蔽板が閉鎖不良になると、型枠体の表面が面一にならず、覆工コンクリートの硬化後、覆工コンクリートの内面に遮蔽板の形状の凹みや、検査窓と遮蔽板の隙間の跡が残る「目違い」が生じ、覆工コンクリートの品質に悪影響を与えるおそれがある。
<3>遮蔽板が上下回動式であるため、コンクリート圧送管の引き入れ時、ノズル先端に付いた生コンクリートが、検査窓の内側や遮蔽板の表面やヒンジに垂れて頻繁に付着する。このコンクリートは、直ちに拭き取らないと硬化し、検査窓と遮蔽板の間やヒンジの間に噛みこまれて部材を変形させ、遮蔽板の閉鎖不良を起こす。また、垂れたコンクリートを、硬化する前に迅速に拭き取る作業を検査窓ごとに行う必要があるため、作業員の作業負担が大きい。
本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決するための、検査窓の開閉機構及びトンネル覆工用型枠を提供することにある。
本発明の検査窓の開閉機構は、略半筒状の型枠体の少なくとも一部を構成する面材本体と、面材本体を内外に貫通する矩形の検査窓と、面材本体の内面において検査窓の幅方向両側に設けた第1軸受及び第2軸受と、を有する、型枠面材と、第1遮蔽板と、第1遮蔽板の内面に設けた第1ヒンジ部と、基端を第1軸受に軸支し先端を第1ヒンジ部に軸支した第1杆部材と、第1遮蔽板の内面と第1杆部材の先端の間に介挿した第1弾性体と、を有する、第1遮蔽材と、第2遮蔽板と、第2遮蔽板の内面に設けた第2ヒンジ部と、基端を第2軸受に軸支し先端を第2ヒンジ部に軸支した第2杆部材と、第2遮蔽板の内面と第2杆部材の先端の間に介挿した第2弾性体と、を有する、第2遮蔽材と、を備え、第1軸受、第2軸受、第1ヒンジ部、及び第2ヒンジ部は、面材本体の周方向に沿った方向を軸として相互に軸並行であり、第1遮蔽板及び第2遮蔽板を検査窓内に嵌合した状態において、第1遮蔽板及び第2遮蔽板の外面が、面材本体の外面と面一の型枠面を構成することを特徴とする。
本発明の検査窓の開閉機構は、第1弾性体及び第2弾性体が、圧縮ばねであってもよい。
本発明の検査窓の開閉機構は、第1遮蔽板及び第2遮蔽板がそれぞれ、面材本体における検査窓の切り抜き部分に相当する外形の嵌合面部と、嵌合面部を検査窓内に嵌合した状態において、嵌合面部と検査窓の境界の少なくとも一部を内面側から封止する封止部と、を備えていてもよい。
本発明の検査窓の開閉機構は、第1遮蔽板及び第2遮蔽板を検査窓内に嵌合した状態において、第1遮蔽板の封止部の側面が、第2遮蔽板の封止部の側面と接面していてもよい。
本発明の検査窓の開閉機構は、第1遮蔽板及び第2遮蔽板を検査窓内に嵌合した状態において、型枠面材の内面に固定して、第1遮蔽板及び第2遮蔽板の内面を押さえる、複数の連結キーを有していてもよい。
本発明のトンネル覆工用型枠は、トンネル内を移動可能な基台と、基台上に架設した型枠体であって検査窓の開閉機構を有する型枠体と、を備えることを特徴とする。
本発明のトンネル覆工用型枠は、以上の構成を備えるため、次の効果のうち少なくとも一つを備える。
<1>2枚の遮蔽材を両側へ開閉する観音開き構造であるため、検査窓を幅広に設計することができる。このため、コンクリートの打設に係る作業性が高い。また、型枠体内において検査窓の周辺が高さ方向に広く開放されるので、作業の安全性が高い。
<2>遮蔽材1枚当たりの重量が軽いため、広い面積の検査窓を比較的小さな力で容易に開閉することができる。このため、遮蔽材の開閉に係る作業員の肉体的負担が軽い。
<3>遮蔽材1枚当たりの重量が軽いため、ヒンジや取り付け部への負担が小い。このため、遮蔽材の閉鎖不良が生じにくく「目違い」等の覆工コンクリートへの悪影響の発生を防止することができる。
<4>検査窓をトンネル周方向ではなく、観音開きで展開する構造であるため、特に型枠体側面の検査窓において、コンクリートの圧送管から垂れる生コンクリートが検査窓の開閉機構に付着しにくい。このため、遮蔽板の閉鎖不良が生じにいと共に、コンクリートの拭き取り作業を頻繁に行う必要がない。
本発明に係る検査窓の開閉機構の説明図(1)。 本発明に係る検査窓の開閉機構の説明図(2)。 型枠面材の説明図。 第1遮蔽材の説明図。 第2遮蔽材の説明図。 検査窓の開閉の説明図(1)。 検査窓の開閉の説明図(2)。 検査窓の開閉の説明図(3)。 従来技術の説明図。 本発明に係るトンネル覆工用型枠の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の検査窓の開閉機構及びトンネル覆工用型枠について詳細に説明する。
[検査窓の開閉機構]
<1>全体の構成(図1A、図1B)
本発明の検査窓の開閉機構1は、トンネル覆工用型枠Aにおいて、コンクリート打設状況を確認するための検査窓12を開閉するための機構である。ここで、検査窓12とは、トンネル覆工用型枠Aの外側にコンクリート圧送管を突出して覆工コンクリートを打設したり、覆工コンクリートの打設状況を確認するために使用する開口である。
検査窓の開閉機構1は、トンネル覆工用型枠Aにおける、略半筒状の型枠体A2に設けられ、型枠面材10と、第1遮蔽材20と、第2遮蔽材30と、を少なくとも備える。なお、図面上における第1遮蔽材20と第2遮蔽材30の位置は例示に過ぎず、実施にあたっては第1遮蔽材20と第2遮蔽材30を左右入れ替えることができる。
第1遮蔽材20と第2遮蔽材30は、それぞれ型枠面材10の第1軸受13と第2軸受14に回動可能に軸支し、検査窓12に対し両側から観音開き状に開閉する。これによって、検査窓12を大面積としても第1遮蔽材20及び第2遮蔽材30の開閉に大きな力が必要なく、作業員の肉体的負担が軽い。
また、検査窓12が両側への観音開き構造であり、型枠体A2内において検査窓12の周辺が高さ方向に広く開放されるため、コンクリートの打設に係る作業性が高い。
本例では、第1遮蔽材20と第2遮蔽材30を閉じた状態において、第1遮蔽材20と第2遮蔽材30を水平方向に連通して固定する連結ピン40を設ける。
<2>型枠面材(図2)
型枠面材10は、型枠体A2の少なくとも一部を構成する部材である。
型枠面材10は、面材本体11と、検査窓12と、第1軸受13と、第2軸受14と、を少なくとも備える。
面材本体11は、外周に円滑な型枠面を有する。
本例では、面材本体11として、SS400の鋼製型枠を採用する。但し面材本体11の素材はこれに限らず、ステンレス製、FRP製等であってもよい。
検査窓12は、矩形を呈し、面材本体11を内外に貫通する。
検査窓12の位置と数は、トンネル覆工用型枠Aの設計に応じて適宜設定する。
本例では、検査窓12の上下を挟むように、面材本体11の内側にリブ15を付設し、リブ15上に型枠面材10の周方向に沿う方向に連通する固定孔16を設ける。
覆工コンクリートの打設時には、検査窓12を第1遮蔽材20及び第2遮蔽材30で塞ぎ、固定孔16内に連結キー17を挿入することで、連結キー17で第1遮蔽材20及び第2遮蔽材30の背面を押さえて、第1遮蔽材20及び第2遮蔽材30が開くのを防ぐことができる。
第1軸受13及び第2軸受14は、面材本体11の内面において検査窓12の両側に設置する。
第1軸受13及び第2軸受14の回動軸は、型枠体A2の周方向に沿う。ここで「周方向に沿う」とは、回動軸は直線、周方向は曲線であるところ、回動軸の傾きの方向が型枠体A2の周方向に近似することを意味する。
<3>第1遮蔽材(図3)
第1遮蔽材20は、検査窓12の片面を閉鎖する部材である。
第1遮蔽材20は、第1遮蔽板21と、第1遮蔽板21の内面に設けた第1ヒンジ部22と、第1軸受13及び第1ヒンジ部22に軸支した第1杆部材23と、第1遮蔽板21の内面と第1杆部材23の先端の間に介挿した第1弾性体24と、を少なくとも備える。
第1杆部材23は長尺状を呈し、基端を型枠面材10の第1軸受13に軸支し、先端を第1ヒンジ部22に軸支する。第1ヒンジ部22の軸は、第1軸受13と軸並行である。
本例では、第1杆部材23に開閉操作用の第1把手25を設ける。なお、第1把手25は、第1遮蔽板21に直接設けてもよい。
<3.1>第1遮蔽板
第1遮蔽板21は、検査窓12を遮蔽する面状体である。
第1遮蔽板21は、検査窓12内に嵌合可能な外形の嵌合面部21aと、嵌合面部21aの内側に付設した封止部21bと、を備える。
嵌合面部21aは、面材本体11における検査窓12の切り抜き部分に相当する外形を有する。ただし、必ずしも実際に面材本体11を切り抜いた残材から構成する必要はない。
嵌合面部21aの外面は、面材本体11の外周面と同じ曲率の平滑面である。
封止部21bは、第1遮蔽板21の正面視において、嵌合面部21aより外側に張り出して、嵌合面部21aを検査窓12内に嵌合した状態において、嵌合面部21aと検査窓12の境界を内面側から封止する。
本例では、第1遮蔽板21と第2遮蔽板31を検査窓12内に嵌合した状態において、第1遮蔽板21の封止部21bの側面が、第2遮蔽板31の封止部31bの側面と接面する。これによって、第1遮蔽板21と第2遮蔽板31の隙間から、型枠体A2の外側に打設したコンクリートのモルタル分が染み出すのを防ぐことができる。
<3.2>第1弾性体
第1弾性体24は、第1遮蔽板21を第1ヒンジ部22の軸周りに回動するように付勢する部材である。
本例では、第1弾性体24として金属製の圧縮ばねを採用し、第1杆部材23上において第1ヒンジ部22より先端側に付設する。
第1杆部材23と第1遮蔽板21の間に第1弾性体24を介挿することで、第1遮蔽板21を、第1ヒンジ部22の軸周りに回動するように押圧付勢する。
なお、第1弾性体24は圧縮ばねに限らず、第1遮蔽板21を第1ヒンジ部22周りに回動させるように直接付勢するトーションばねであってもよい。あるいは、第1杆部材23の先端側に付設した他の圧縮弾性体や、第1杆部材23の基端側に付設した引張ばね等であってもよい。
<4>第2遮蔽材(図4)
第2遮蔽材30は、検査窓12の片面を閉鎖する部材である。
第2遮蔽材30は、第2遮蔽板31と、第2遮蔽板31の内面に設けた第2ヒンジ部32と、第2軸受14及び第2ヒンジ部32に軸支した第2杆部材33と、第2遮蔽板31の内面と第2杆部材33の先端の間に介挿した第2弾性体34と、を少なくとも備える。
第2杆部材33は長尺状を呈し、基端を型枠面材10の第2軸受14に軸支し、先端を第2ヒンジ部32に軸支する。第2ヒンジ部32の軸は、第2軸受14と軸並行である。
本例では、第2杆部材33に開閉操作用の第2把手35を設ける。なお、第2把手35は、第2遮蔽板31に直接設けてもよい。
第2遮蔽材30のその他の構造は概ね第1遮蔽材20と同様であるため、詳細は省略する。
<5>検査窓の閉鎖
本発明の検査窓の開閉機構1によれば、検査窓12を次の手順で閉鎖する。
<5.1>検査窓が開いた状態(図5A)
検査窓12が開いた状態、すなわち第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31が、検査窓12から離れた状態では、第1弾性体24が第1遮蔽板21を押圧して外側に付勢する。
ここで、第1弾性体24は、第1杆部材23上において第1ヒンジ部22より先端側に付設されているため、第1遮蔽板21は、第1ヒンジ部22を中心に、図における反時計回り方向へ回動するように付勢される。
同様に、第2弾性体34が第2遮蔽板31を押圧して外側に付勢するため、第2遮蔽板31は、第2ヒンジ部32を中心に、図における時計回り方向へ回動するように付勢される。
<5.2>第1遮蔽板と第2遮蔽板の突き合わせ(図5B)
第1遮蔽板21を第1軸受13周りに、第2遮蔽板31を第2軸受14周りに、それぞれ検査窓12方向へ回動すると、第1遮蔽板21の封止部21bの側面が第2遮蔽板31の封止部31bの側面と接触し、第1遮蔽板21と第2遮蔽板31が同期して検査窓12の方向に進む。
この際、第1遮蔽板21は、まず封止部21bにおける第1軸受13から遠位の遠位端が、近位の近位端より先に検査窓12内に達する。これは、第1弾性体24によって、遠位端の方が近位端より前方に押し出されているからである。
同様に第2遮蔽板31も、まず第2弾性体34に前方に押し出されている遠位端が近位端より先に検査窓12内に達する。
こうして、第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31は、検査窓12に対して各近位端側が前方に突起した、平面視略への字形状で検査窓12内に入り込む。
なお、仮に第1弾性体24及び第2弾性体34が存在せず、近位端の方が遠位端より前方に出ている場合、各封止部21b、31bの近位端が遠位端より先に検査窓12の内側に接触する。この場合、第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31をそれ以上押し込んでも、嵌合面部21a、31a又は封止部21b、31bの遠位端が互いに干渉してしまい、嵌合面部21a、31aを検査窓12内に嵌め込むことができない。
<5.3>嵌合面部の嵌め込み(図5C)
第1遮蔽板21と第2遮蔽板31を部分的に検査窓12内に差し入れた状態から、第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31を更に検査窓12側に押し込むと、遠位端を支点に各嵌合面部21a、31aが近位端方向に回動し、嵌合面部21a、31aが検査窓12内に面一に嵌り込む。
また、本例では、嵌合面部21a、31aと検査窓12の境界が、封止部21b、31bによって内面側から封止されるため、隙間からのモルタル分の滲出が防止される。
検査窓12の閉鎖後は、連結キー17を固定孔16内に差し込んで第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31の背面を押さえると共に、第1遮蔽板21の第1連結孔26と第2遮蔽板31の第2連結孔36に連結ピン40を連通して、両者を固定する。
以上の通り、本発明の検査窓の開閉機構1は、ダブルヒンジ機構と第1弾性体24及び第2弾性体34の組み合わせによって、作業員が第1遮蔽板21と第2遮蔽板31を両手で押し込むだけの簡易な操作で、容易に検査窓12を閉鎖することができる。また、特に型枠体A2の側面の検査窓12において、重量のある第1遮蔽板21及び第2遮蔽板31を小さな力で閉鎖することができる。
なお、検査窓12を開放するには、全ての連結キー17を固定孔16から抜き、第1連結孔26及び第2連結孔36から連結ピン40を抜くと共に、第1把手25及び第2把手35を掴んで、第1遮蔽板21と第2遮蔽板31を手前に引き開けるだけでよい。
<6>従来技術の限界(図6)
仮に、従来技術の遮蔽板を横向きにして検査窓の両側に設け、観音開きの構造とする場合、遮蔽板を軸支するヒンジは型枠材の内側に設けざるを得ないのに対し、遮蔽板は型枠材の表面に嵌合するため、両遮蔽板の開閉に伴う軌道が互いに干渉し、そのままでは遮蔽板を開閉できない。このため、両遮蔽板におけるヒンジから遠位の縁を斜めに削り取って、切削部を設ける必要が生じる。
然るに、1基のコンクリート覆工用型枠には検査窓が60カ所以上(すなわち遮蔽板が120枚以上)存在し、またその厚みは8~10mm程度あるため、全ての遮蔽板を1つずつグラインダーで削り取る作業には非常な労力と時間がかかる。
また、検査窓の外側にコンクリートを打設する際、遮蔽板の遠位の縁にそれぞれ切削部があるため、2枚の遮蔽板の間に断面三角形状の隙間が生じる。このため、型枠体の外側に打設したコンクリートのモルタル分がこの隙間から型枠体の内側に染み出すことで、検査窓付近のコンクリートのモルタル分が不足してジャンカが生じ、覆工コンクリートの品質を低下させるおそれがある。
<7>トンネル覆工用型枠(図7)
トンネル覆工用型枠Aは、トンネル内を少なくともトンネル延長方向に移動可能な基台A1と、基台A1上に昇降自在に架設した型枠体A2と、を少なくとも備える。
基台A1は、概ね門形に組んだ複数の鋼材をトンネル延長方向に連結してなる枠状体である。
基台A1内には、コンクリートを打設するためのコンクリート配管などの圧送手段(不図示)を備える。
基台A1の下部には移動用の車輪を備える。
基台A1と型枠体A2の間には、覆工コンクリートの打設時に型枠体A2を展開する展開装置を備える。
型枠体A2には、本発明の検査窓の開閉機構1を備える。
1 検査窓の開閉機構
10 型枠面材
11 面材本体
12 検査窓
13 第1軸受
14 第2軸受
15 リブ
16 固定孔
17 連結キー
20 第1遮蔽材
21 第1遮蔽板
21a 嵌合面部
21b 封止部
22 第1ヒンジ部
23 第1杆部材
24 第1弾性体
25 第1把手
26 第1連結孔
30 第2遮蔽材
31 第2遮蔽板
31a 嵌合面部
31b 封止部
32 第2ヒンジ部
33 第2杆部材
34 第2弾性体
35 第2把手
36 第2連結孔
40 連結ピン
A トンネル覆工用型枠
A1 基台
A2 型枠体

Claims (6)

  1. トンネル覆工用型枠の検査窓の開閉機構であって、
    略半筒状の型枠体の少なくとも一部を構成する面材本体と、前記面材本体を内外に貫通する矩形の検査窓と、前記面材本体の内面において前記検査窓の幅方向両側に設けた第1軸受及び第2軸受と、を有する、型枠面材と、
    第1遮蔽板と、前記第1遮蔽板の内面に設けた第1ヒンジ部と、基端を前記第1軸受に軸支し先端を前記第1ヒンジ部に軸支した第1杆部材と、前記第1遮蔽板の内面と前記第1杆部材の先端の間に介挿した第1弾性体と、を有する、第1遮蔽材と、
    第2遮蔽板と、前記第2遮蔽板の内面に設けた第2ヒンジ部と、基端を前記第2軸受に軸支し先端を前記第2ヒンジ部に軸支した第2杆部材と、前記第2遮蔽板の内面と前記第2杆部材の先端の間に介挿した第2弾性体と、を有する、第2遮蔽材と、を備え、
    前記第1軸受、前記第2軸受、前記第1ヒンジ部、及び前記第2ヒンジ部は、前記面材本体の周方向に沿った方向を軸として相互に軸並行であり、
    前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板を前記検査窓内に嵌合した状態において、前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板の外面が、前記面材本体の外面と面一の型枠面を構成することを特徴とする、
    検査窓の開閉機構。
  2. 前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、圧縮ばねであることを特徴とする、請求項1に記載の検査窓の開閉機構。
  3. 前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板がそれぞれ、前記面材本体における前記検査窓の切り抜き部分に相当する外形の嵌合面部と、前記嵌合面部を前記検査窓内に嵌合した状態において、前記嵌合面部と前記検査窓の境界の少なくとも一部を内面側から封止する封止部と、を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の検査窓の開閉機構。
  4. 前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板を前記検査窓内に嵌合した状態において、前記第1遮蔽板の封止部の側面が、前記第2遮蔽板の封止部の側面と接面することを特徴とする、請求項3に記載の検査窓の開閉機構。
  5. 前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板を前記検査窓内に嵌合した状態において、前記型枠面材の内面に固定して、前記第1遮蔽板及び前記第2遮蔽板の内面を押さえる、複数の連結キーを有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の検査窓の開閉機構。
  6. トンネル工事において覆工コンクリートを成型するためのトンネル覆工用型枠であって、
    トンネル内を移動可能な基台と、
    前記基台上に架設した型枠体であって請求項1乃至5のいずれか一項に記載の検査窓の開閉機構を有する型枠体と、を備えることを特徴とする、
    トンネル覆工用型枠。
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