JP7071023B2 - 食鳥屠体ササミ筋入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食鳥屠体ササミ筋入装置に関するものである。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ胸腔に内勘合する嵌合部を有しササミ付き食鳥屠体上半部ガラを保持する保持部材と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りの第1所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入する一対の第1筋入機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して鎖骨近傍で且つ鎖骨よりもヤゲン寄りで且つ第1所定位置よりもヤゲン寄りの第2所定位置から頸椎側端部までササミに側方から筋入する一対の第2筋入機構とを備えることを特徴とする食鳥屠体ササミ筋入装置が特許文献1に開示されている。
特開2018-050515号公報
特許文献1の食鳥屠体ササミ筋入装置には、食鳥屠体を所定の方向へ移動させつつ筋入を行う際に、第1筋入機構と第2筋入機構の間で食鳥屠体を進行方向に対して180度回転させる機構が必要になり、装置が複雑になるという問題がある。
ササミには、竜骨から離隔する側の側縁部に、頸椎側端部から長手方向略中央部に亙って延在する小ササミと呼ばれる膨出部がある。ササミ付き食鳥屠体上半部ガラから取り出されたササミに小ササミが付着していると、ササミの商品価値が低下する。従って、ササミに小ササミを残さないようにササミに筋入する必要がある。
本発明は、食鳥屠体を所定の方向へ移動させつつササミに側方から筋入する食鳥屠体ササミ筋入装置であって、食鳥屠体を進行方向に対して180度回転させことなく脛骨側端部からヤゲン側端部まで筋入でき、且つ筋入されたササミに小ササミを残さない食鳥屠体ササミ筋入装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ胸腔に内勘合する嵌合部を有しササミ付き食鳥屠体上半部ガラを保持する保持部材と、前記保持部材をササミ付き食鳥屠体上半部ガラの竜骨の長手延在方向へ移動させる駆動機構と、鎖骨を進行方向前方へ差し向けて移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミ長手方向中央部で小ササミのヤゲン側端部もヤゲン寄りで且つ小ササミのヤゲン側端部近傍の所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフを有する一対の第1筋入機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向に関して第1筋入機構の前方に配設され、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミと小ササミとの間に進入しササミの頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフを有する一対の第2筋入機構とを備え、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時に、第1筋入機構と第2筋入機構のナイフは胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近し、第2筋入機構のナイフの前記傾斜の角度は略直角であり、第2筋入機構のナイフの刃の長さは小ササミの全長より大であることを特徴とする食鳥屠体ササミ筋入装置を提供する。
本発明に係る食鳥屠体ササミ筋入装置においては、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時に、第1筋入機構と第2筋入機構のナイフが胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近するので、ナイフを胸骨の傾斜に沿わせることができ、歩留り良くササミを胸骨から引き剥がすことができる。第1筋入機構のナイフは、小ササミのヤゲン側端部よりもヤゲン寄りで且つ小ササミのヤゲン側端部近傍の所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するので、第1筋入機構による筋入の際に、小ササミの一部が切り取られてササミ側に残る事態は発生しない。第2筋入機構のナイフは、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時の前記傾斜の角度が略直角なので、ササミの側縁部から膨出する小ササミとササミとの間に進入することができる。第2筋入機構のナイフの刃の長さは小ササミの全長より大なので、当該刃が小ササミとササミとの間に進入すると、小ササミ全体が一瞬でササミから押し切られて分離される。ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動に伴って、所定の時間を掛けて脛骨側端部からヤゲン側端部まで小ササミをササミから引き切って分離する場合に比べて、小ササミの一部がササミに取り残される危険性が少ない。
本発明により、食鳥屠体を所定の方向へ移動させつつササミに側方から筋入する食鳥屠体ササミ筋入装置であって、食鳥屠体を進行方向に対して180度回転させことなく脛骨側端部からヤゲン側端部まで筋入でき、且つ筋入されたササミに小ササミを残さない食鳥屠体ササミ筋入装置が提供される。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向に関して第2筋入機構の前方に配設され、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミと小ササミとの間に進入しササミの頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフと、ナイフ先端部から立ち上がり、ササミの脛骨側端部に当接し、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動に伴ってササミをヤゲン方向へ押圧してササミをササミ付き食鳥屠体上半部ガラから取り外す押圧板とを有する第3筋入機構を備え、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時に、第3筋入機構のナイフは胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近し、第3筋入機構のナイフの前記傾斜の角度は略直角である。
第3筋入機構を配設することにより、筋入したササミをササミ付き食鳥屠体上半部ガラから取り外すことができる。第3筋入機構のナイフは、胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近し、且つ前記傾斜の角度は略直角なので、第2筋入機構のナイフによって筋入された小ササミとササミとの間に支障無く進入することができる。
本発明の好ましい態様においては、第1筋入機構のナイフの刃は鉤形である。
第1筋入機構のナイフの刃は鉤形なので、ササミのヤゲン側端部と胸骨とを連結する腱に確実に係合して前記腱を確実に切断することができる。
本発明の好ましい態様においては、第1筋入機構のナイフの鉤形の刃は両刃である。
ササミのヤゲン側端部と胸骨とを連結する腱を確実に切断するために、第1筋入機構のナイフの鉤形の刃は対称断面の両刃とするのが望ましい。
本発明の好ましい態様においては、2筋入機構のナイフは切出小刀形状である。
第2筋入機構のナイフを切出小刀形状とすることにより、刃の長さを大きくすることができる。
本発明の好ましい態様においては、2筋入機構のナイフの先端部が、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する方向へ面外変形している。
ササミの頸椎側端部に近接して肩関節の膨出部がある。第2筋入機構のナイフがササミ付き食鳥屠体上半部ガラに側方から接近する際に、第2筋入機構のナイフの先端部が肩関節の膨出部と干渉しないように、第2筋入機構のナイフの先端部をササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する方向へ面外変形させるのが望ましい。
本発明の好ましい態様においては、2筋入機構のナイフの面外変形した先端部に切欠が形成されている。
一対のナイフ先端部の切欠でササミの脛骨側端部と胸骨とを繋ぐ腱を挟んで、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動に伴って、前記腱をササミから引き抜くことができる。
本発明の好ましい態様においては、第2筋入機構のナイフの刃はササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁は面取加工されている。
本発明の好ましい態様においては、第3筋入機構のナイフの刃はササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁は面取加工されている。
第2筋入機構及び第3筋入機構のナイフがササミと小ササミとの間に進入する際に、当該ナイフの刃のササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁が小ササミに当接する。前記ナイフの刃が小ササミに切り込むのを防止するために、第2筋入機構及び第3筋入機構のナイフの刃はササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する側の縁に形成した片刃とし、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁は面取加工するのが望ましい。
本発明の好ましい態様においては、ナイフはバネ鋼の薄板材で形成されている。
ナイフをバネ鋼の薄板材で形成して弾性を持たせることにより、ナイフを胸骨に沿って変形させてササミと胸骨の間に進入させることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、ナイフを前進後退させる駆動機構を備える。
ナイフを前進後退させることにより、ササミの所定部位に対してナイフを作動させることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、ナイフ駆動機構のナイフ前進後退方向位置を調整する前進後退方向位置調整機構を備える。
ナイフ駆動機構のナイフ前進後退方向位置を調整して、ナイフの前進位置を最適位置に調整することができる。
本発明の好ましい態様においては、ナイフの基部は駆動機構に固定され、ナイフの先端部は自由端である。
ナイフの基部を駆動機構に固定し、ナイフ先端部は自由端とすることにより、ナイフの弾性変形を促進し、ナイフを胸骨に沿わせることができる。
本発明の好ましい態様においては、ナイフは、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラを竜骨から胸腔方向に見た時に、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向後方側方から斜めに、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近後退する。
ササミからの反力が引張軸力と軸力に直角の法線力とに分散されてナイフに印加されるので、ナイフを真横から保持部材に接近させてササミに係合させ、ササミからナイフに印加される反力が法線力のみとなる場合や、ナイフをササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向前方側方から斜めに保持部材に接近させ、ササミからナイフに印加される反力が圧縮軸力と軸力に直角の法線力とに分散される場合に比べて、ナイフの曲げ変形やナイフ基部の駆動機構との接続部の変形等の発生が抑制され、ナイフの作動が安定する。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時の保持部材に対するナイフの角度である第1傾斜角度を調整する第1傾斜角度調整機構を備える。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、保持部材に対するナイフの第1傾斜角度を最適化して、ササミの歩留りを高めることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材に対するナイフの高さ位置を調整する高さ調整機構を備える。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの寸法に応じて、保持部材に対するナイフの高さ位置を最適化して、ササミの歩留りを高めることができる。
本発明の好ましい態様においては、食鳥屠体ササミ筋入装置は、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラを竜骨から胸腔方向に見た時の、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向とナイフの接近後退方向の成す角度である第2傾斜角度を調整する第2傾斜角度調整機構を備える。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動速度やナイフの刃の形状等に応じて、食鳥屠体上半部ガラの移動方向に対するナイフの傾斜角度を調整するのが望ましい。
本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置が備える保持部材と保持部材駆動機構の構造図である。(a)は側面図であり、(b)は(a)のb-b矢視図であり、(c)は(a)のc-c矢視図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の作動を示す図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置が備える筋入機構の構造図である。(a)は稼働時の図であり、(b)は退避時の図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置が備える第2筋入機構と第3筋入機構のナイフの斜視図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の作動を示す図である。(a)は側面図であり、(b)は(a)のb-b矢視図であり、(c)は(a)のc-c矢視図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の作動を示す図である。(a)は側面図であり、(b)は(a)のb-b矢視図であり、(c)は(a)のc-c矢視図である。 本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の作動を示す図である。(a)は側面図であり、(b)は(a)のb-b矢視図であり、(c)は(a)のc-c矢視図である。
図1に示すように、本発明の実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置は、保持部材1を備えている。保持部材1は、歯付き無端ベルトAに噛合して歯付き無端ベルトAから駆動力を受ける噛合部1aを備えている。無端ベルトAと図示しない無端ベルト駆動モータと噛合部1aとが保持部材駆動機構を形成している。
保持部材1は、噛合部1aに固定されると共にレールBに係合してレールBによって案内される台車部1bと、台車部1bに取り付けられてササミ100a付き食鳥屠体上半部ガラ100の胸腔に内勘合してササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を保持する嵌合部1cとを備えている。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100は、鎖骨100bを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して前方へ差し向け、ヤゲン100cを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して後方へ差し向け、竜骨100dを保持部材1から遠ざかる方向へ差し向けた状態で、胸腔100eを保持部材1の嵌合部1cに外嵌合させて、保持部材1によって保持されている。竜骨100dの長手延在方向と保持部材1の進行方向とは一致している。
ササミ100aは、竜骨100dと胸骨100fとに接続している。本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の前段階の装置によって、ササミ100aと竜骨100dとの接続部は予め竜骨100dに沿って筋入れされており、また鎖骨100bも中央部が切除され両側の基部100bのみが残存している。
ササミに100aには、竜骨100dから離隔する側の側縁部に、頸椎100g側端部から長手方向略中央部に亙って延在する小ササミ100hと呼ばれる膨出部がある。
食鳥屠体ササミ筋入装置は、図2に白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に整列して順次配設され、レールBを間に挟んで正対する、一対の第1筋入機構2と、一対の第2筋入機構3と、一対の第3筋入機構4とを備えている。保持部材1の進行方に関して、第2筋入機構3は第1筋入機構2の前方に配設され、第3筋入機構4は第2筋入機構3の前方に配設されている。
図2、3に示すように、第1筋入機構2は、バネ鋼の薄板材で形成されたナイフ2aを有している。ナイフ2aは鉤状の刃2aを有している。刃2aは両刃である。鉤状の刃2aが形成されたナイフ2aの先端部は自由端を形成しており、基部はエアシリンダー2bのピストン2bに固定されている。ナイフ2aは摺動可能に、エアシリンダー2bは揺動可能に、台座2cによって支持されている。エアシリンダー2bはナイフ駆動機構を形成している。
保持部材1を進行方前方から見た時に、ひいては保持部材1によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を頸椎100gからヤゲン100c方向に見た時に、ナイフ2aが胸腔100e側から竜骨100d側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近後退するように、即ち図3で見てナイフ2aが側方下方から所定の第1傾斜角度θで斜めに保持部材1に接近後退するように、台座2cは、保持部材1に対して傾斜して配設されている。
保持部材1からレールBに向かう方向に見た時に、ひいては保持部材1によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を竜骨100dから胸腔100e方向に見た時に、ナイフ2aがササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動方向後方側方から斜めに、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近後退するように、即ち図2で見てナイフ2aが白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向後方側方から所定の第2傾斜角度θで斜めに保持部材1に接近後退するように、台座2cは、保持部材1の進行方向に対して傾斜して配設されている。
図3に示すように、第1筋入機構2は、円弧穴と円弧穴に係合するボルト、ナットを用いて保持部材1に対するナイフ2aの第1傾斜角度θを調整する第1傾斜角度調整機構2dと、長穴と長穴に嵌合するボルト、ナットを用いて図3で見て保持部材1に対するナイフ2aの高さを調整する高さ調整機構2eと、第1傾斜角度調整機構2dと同様の円弧穴と円弧穴に係合するボルト、ナットを用いて保持部材1に対するナイフ2aの第2傾斜角度θを調整する第2傾斜角度調整機構2fと、長穴と長穴に嵌合するボルト、ナットを用いて台座2c、ひいてはナイフ駆動機構であるエアシリンダー2bのナイフ前進後退方向位置を調整する前進後退方向位置調整機構2gとを有している。
ナイフ2aは、図3(a)に示す、鉤状の刃2aが形成された先端部がササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の竜骨(胸骨稜)100dに接近した稼働位置と、図3(b)に示す、先端部がササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の竜骨100dから側方下方へ離隔した退避位置との間で往復動可能である。
図2に示すように、第2筋入機構3は、バネ鋼の薄板材で形成された切出小刀形状のナイフ3aを有している。ナイフ3aの刃3aの長さは小ササミ100hの全長より大である。ナイフ3aの刃3aはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する側の縁は面取加工されている。図4から分かるように、ナイフ3aの先端部3aが、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する方向へ面外変形している。面外変形した先端部3aに半円形の切欠3aが形成されている。保持部材1に対する第2筋入機構3のナイフ3aの第1傾斜角度は、第1筋入機構2のナイフ2aの保持部材1に対する第1傾斜角度よりも大きな値に、具体的には略直角に設定されている。上記を除き、第2筋入機構3の構造は、第1筋入機構2の構造と同様である。
図2に示すように、第3筋入機構4は、バネ鋼の薄板材で形成された切出小刀形状のナイフ4aを有している。ナイフ4aの刃4aはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する側の縁は面取加工されている。図4から分かるように、ナイフ4aの先端部が、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する方向へ略直角に立ち上がって、押圧板4aを形成している。第3筋入機構4のナイフ4aの保持部材1に対する第1傾斜角度は第2筋入機構のナイフ3aの保持部材1に対する第1傾斜角度と同様に略直角に設定されている。上記を除き、第3筋入機構4の構造は、第1筋入機構2の構造と同様である。
食鳥屠体ササミ筋入装置の作動を説明する。
前処理段階の胸肉剥がし工程からササミ取り工程へササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100が移動してきた時、図1、図2に示すように、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100は、鎖骨100bを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して前方へ差し向け、ヤゲン100cを白抜き矢印で示す保持部材1の進行方向に関して後方へ差し向け、竜骨100dを保持部材1から遠ざかる方向へ差し向けた状態で、胸腔100eを保持部材1の嵌合部1dに外嵌合させて、保持部材1によって保持されている。図1、2から分かるように、竜骨100dの長手延在方向と保持部材1の進行方向とは一致している。
前述の如く、本実施例に係る食鳥屠体ササミ筋入装置の前段階の装置によって、ササミ100aと竜骨100dとの接続部は予め竜骨100dに沿って筋入れされており、また鎖骨100bも中央部が切除され両側の基部100bのみが残存している。
図2左方部、図5(b)に示すように、白抜き矢印の方向へ移動する保持部材1が第1筋入機構2に対峙する所定位置に到達する。
図2左方部、図5(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置にあったナイフ2aが、図2左方部、図5(b)に於いて矢印(1)で示すように、図2左方部、図5(b)に於いて二点鎖線で示し、図5(c)に於いて黒塗太線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置へ向けて移動開始する。ナイフ2aは側方後方から斜めに且つ側方下方から斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する。鉤形の刃2aが形成されたナイフ2aの先端部が、ササミ100a長手方向中央部で小ササミ100hのヤゲン側端部よりもヤゲン100c寄りで且つ小ササミ100hのヤゲン側端部近傍の所定位置に対峙する胸骨100fに側方から当接し、バネ鋼の薄板で形成されたナイフ2aが面外方向へ弾性変形しつつ、図3、図5(c)に於いて竜骨100dから側縁部へ向けて下方へ傾斜し、図2左方部、図5(b)に於いて竜骨100dから側縁部へ向けて紙面後方へ傾斜した、胸骨100f表面に沿って、ササミ100aを胸骨100fから引き剥がしつつ竜骨100d方向へ移動する。
その結果、ナイフ2aは先端部が竜骨100dに接近した、図2左方部、図5(b)に於いて二点鎖線で示し、図5(c)に於いて黒塗太線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置に到達し、当該位置に所定時間保持される。ナイフ2aの退避位置から稼働位置への移動は高速で行われる。
保持部材1は図2左方部、図5に於いて白抜き矢印で示す方向へ移動しているので、ナイフ2aは胸骨100f表面に当接しつつ保持部材1ひいてはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に対して、図2左方部、図5(b)に於いて矢印(2)で示すように、ヤゲン100c方向へ相対移動し、ササミ100aを、ササミ100a長手方向中央部で小ササミ100hのヤゲン側端部よりもヤゲン100c寄りで且つ小ササミ100hのヤゲン側端部近傍の所定位置からヤゲン100c側端部まで胸骨100f表面から引き剥がして側方から筋入すると共に、ササミ100aのヤゲン側端部と胸骨100fとを繋ぐ腱を切断する。
保持部材1が第1筋入機構2に対峙する位置を通過すると、図2左方部、図5(b)に於いて二点鎖線で示し、図5(c)において黒塗太線で示し、又図3(a)に示す稼働位置に在ったナイフ2aは、矢印(3)で示すように、図2左方部、図5(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置へ向けて移動し、退避位置に到達後、当該位置に保持される。
図2中央部、図6(b)に示すように、保持部材1が第1筋入機構2よりも進行方向前方の第2筋入機構3に対峙する所定位置まで移動する。
図2中央部、図6(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置にあったナイフ3aが、図2中央部、図6(b)に於いて矢印(1)で示すように、図2中央部、図6(b)に於いて二点鎖線で示し、図6(c)に於いて黒塗太線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置へ向けて移動開始する。ナイフ3aは側方後方から斜めに且つ側方下方から斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する。ナイフ3aの長大な刃3aが小ササミ100hの全長に亙ってササミ100aと小ササミ100hの間に側方から進入し、小ササミ100hと鎖骨の基部100bとを胸骨100fへ押し付けつつ、竜骨100d方向へ移動し、小ササミ100h延在領域の胸骨100fに側方から当接し、バネ鋼の薄板で形成されたナイフ3aが面外方向へ弾性変形しつつ、刃3aが、図3、図6(c)に於いて竜骨100dから側縁部へ向けて下方へ傾斜し、図2中央部、図6(b)において竜骨100dから側縁部へ向けて紙面後方へ傾斜した、胸骨100f表面に沿って、ササミ100aを胸骨100fから引き剥がしつつ竜骨100d方向へ移動する。その結果、ナイフ3aは刃3aが竜骨100dに接近した、図2中央部、図6(b)に於いて二点鎖線で示し、図6(c)に於いて黒塗太線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置に到達し、当該位置に所定時間保持される。ナイフ3aの退避位置から稼働位置への移動は高速で行われ、小ササミ100h全体が一瞬でササミ100aから押し切られて分離される。鎖骨の基部100bはナイフ3aによりササミ100a方向ではなく胸骨100f方向へ押されるので、鎖骨の基部100bによりササミ100aが傷付く事態は発生しない。また、ナイフ3aが稼働位置に到達すると、一対の先端部3aに形成された一対の切欠3aが接近して、ササミ100aの脛骨側端部と胸骨100fとを接続する腱を間に挟む。
保持部材1は、図2中央部、図6(b)に於いて白抜き矢印で示す方向へ移動しているので、ナイフ3aは胸骨100f表面に当接しつつ保持部材1ひいてはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に対して、図2中央部、図6(b)に於いて矢印(2)で示すように、ヤゲン100c方向へ相対移動し、ササミ100aを、脛骨100g側端部からヤゲン100c側端部まで胸骨100f表面から引き剥がして側方から筋入する。第1筋入機構2のナイフ2aが既に筋入している部位については重複して2度目の筋入をすることになる。また、ササミ100aの脛骨側端部と胸骨100fとを接続する腱を間に挟んだ切欠3aがササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に対して、ヤゲン100c方向へ相対移動し、前記腱をササミ100aから引き抜く。
保持部材1が第2筋入機構3に対峙する位置を通過すると、図2中央部、図6(b)に於いて二点鎖線で示し、図6(c)に於いて黒塗太線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置に在ったナイフ3aは、矢印(3)で示すように、図2中央部、図6(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置へ向けて移動し、退避位置に到達後、当該位置に保持される。
図2右方部、図7(b)に示すように、保持部材1が第2筋入機構3よりも進行方向前方の第3筋入機構4に対峙する所定位置まで移動する。
図2右方部、図7(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置にあったナイフ4aが、図2右方部、図7(b)に於いて矢印(1)で示すように、図2右方部、図7(b)、(c)に於いて二点鎖線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置へ向けて移動開始する。ナイフ3aは側方後方から斜めに且つ側方下方から斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する。ナイフ4aの刃4aが、第2筋入機構のナイフ3aによって既に分離されたササミ100aと小ササミ100hの間に側方から進入し、竜骨100d方向へ移動し、小ササミ100h延在領域の胸骨100fに側方から当接し、バネ鋼の薄板で形成されたナイフ4aが面外方向へ弾性変形しつつ、刃4aが、図3、図7(c)に於いて竜骨100dから側縁部へ向けて下方へ傾斜し、図2右方部、図7(b)において竜骨100dから側縁部へ向けて紙面後方へ傾斜した、胸骨100f表面に沿って、竜骨100d方向へ移動する。その結果、ナイフ4aは刃4aが竜骨100dに接近した、図2右方部、図7(b)、(c)に於いて二点鎖線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置に到達し、当該位置に所定時間保持される。ナイフ3aの退避位置から稼働位置への移動は高速で行われる。
保持部材1は、図2右方部、図7(b)に於いて白抜き矢印で示す方向へ移動しているので、ナイフ4aは胸骨100f表面に当接しつつ保持部材1ひいてはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に対して、図2右方部、図7(b)に於いて矢印(2)で示すように、ヤゲン100c方向へ相対移動する。ナイフ4aがササミ100aを、脛骨100g側端部からヤゲン100c側端部まで、第1筋入機構と第2筋入機構とによる筋入れに重複して筋入れして、筋入の確実性を期すと共に、ナイフ4aの先端に形成された押圧板4aがササミ100aの脛骨側端部に当接し、ササミ100aをヤゲン100c方向へ押圧し、ササミ100aを食鳥屠体上半部ガラ100から取り出す。
保持部材1が第3筋入機構4に対峙する位置を通過すると、図2右方部、図7(b)、(c)に於いて二点鎖線で示し、又図3(a)に示す、稼働位置に在ったナイフ4aは、矢印(3)で示すように、図2右方部、図7(b)、(c)に於いて実線で示し、又図3(b)に示す、退避位置へ向けて移動し、退避位置に到達後、当該位置に保持される。
本実施例に係る食鳥屠体のササミ筋入装置においては、保持部材1によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を頸椎100gからヤゲン100c方向に見た時に、第1筋入機構~第3筋入機構3のナイフ2a、3a、4aが胸腔100e側から竜骨100d側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近するので、ナイフ2a、3a、4aを胸骨10fの傾斜に沿わせることができ、歩留り良くササミを胸骨から引き剥がすことができる。
第1筋入機構2のナイフ2aは、小ササミ100hのヤゲン側端部よりもヤゲン100c寄りで且つ小ササミ100hのヤゲン側端部近傍の所定位置からヤゲン側端部までササミ100aに側方から筋入するので、第1筋入機構2による筋入の際に、小ササミ100hの一部が切り取られてササミ100a側に残る事態は発生しない。
第2筋入機構及び第3筋入機構のナイフ3a、4aは、保持部材1によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を頸椎100gからヤゲン100c方向に見た時の前記傾斜の角度が略直角なので、ササミ100aの側縁部から膨出する小ササミ100hとササミ100aとの間に進入することができる。
第2筋入機構のナイフ3aの刃3aの長さは小ササミ100hの全長より大なので、当該刃が小ササミ100hとササミ100aとの間に進入すると、小ササミ100h全体が一瞬でササミ100aから押し切られて分離される。ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動に伴って、所定の時間を掛けて脛骨側端部からヤゲン側端部まで小ササミ100hをササミ100aから引き切って分離する場合に比べて、切断中に小ササミが暴れず、小ササミ100hの一部がササミ100aに取り残される危険性が少ない。
本実施例に係る食鳥屠体のササミ筋入装置は、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を所定の方向へ移動させつつササミ100aに側方から筋入する食鳥屠体ササミ筋入装置であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を進行方向に対して180度回転させことなく脛骨100g側端部からヤゲン100c側端部まで筋入でき、且つ筋入されたササミ100aに小ササミ100hを残さない。
第3筋入機構4を配設することにより、筋入れしたササミ100aを食鳥屠体上半部ガラ100から取り外すことができる。第3筋入機構のナイフ4aは、胸腔100e側から竜骨100d側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近し、且つ前記傾斜の角度は略直角なので、第2筋入機構のナイフ3aによって分離された小ササミ100hとササミ100aとの間に支障無く進入することができる。
第1筋入機構のナイフ2aの刃2aは鉤形なので、ササミ100aのヤゲン側端部と胸骨100fとを連結する腱に確実に係合して前記腱を確実に切断することができる。
ササミ100aのヤゲン側端部と胸骨100fとを連結する腱を確実に切断するために、第1筋入機構のナイフ2aの鉤形の刃2aは対称断面の両刃とし、刃2aの安定した作動を担保するのが望ましい。
第2筋入機構のナイフ3aを切出小刀形状とすることにより、刃3aの長さを大きくすることができる。
ササミ100aの頸椎側端部に近接して肩関節の膨出部がある。第2筋入機構のナイフ3aがササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に側方から接近する際に、第2筋入機構のナイフ3aの先端部3aが肩関節の膨出部と干渉しないように、第2筋入機構のナイフ3aの先端部3aをササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する方向へ面外変形させるのが望ましい。
ナイフ3aの面外変形した先端部3aに切欠3aを形成することにより、一対のナイフ先端部の切欠3aでササミ100aの脛骨側端部と胸骨とを繋ぐ腱を挟んで、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動に伴って、前記腱をササミ100aから引き抜くことができる。
第2筋入機構及び第3筋入機構のナイフ3a、4aがササミ100aと小ササミ100hとの間に進入する際に、当該ナイフの刃のササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する側の縁が小ササミ100hに当接する。前記ナイフの刃が小ササミ100hに切り込むのを防止するために、第2筋入機構及び第3筋入機構のナイフ3a、4aの刃3a、4aはササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100から離隔する側の縁に形成した片刃とし、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100に接近する側の縁は面取加工するのが望ましい。
ナイフ2a、3a、4aをバネ鋼の薄板材で形成して弾性を持たせることにより、ナイフ2a、3a、4aを胸骨100fに沿って変形させてササミ100aと胸骨100fの間に進入させることができる。
ナイフ駆動機構であるエアシリンダー2bを設けて、ナイフ2a、3a、4aを前進後退させることにより、ササミ100aの所定部位に対してナイフ2a、3a、4aを作動させることができる。
前進後退方向位置調整機構2gを設けることにより、ナイフ駆動機構であるエアシリンダー2bの、ナイフ前進後退方向位置を調整して、ナイフ2a、3a、4aの前進位置を最適位置に調整することができる。
ナイフ2a、3a、4aの基部を駆動機構に固定し、ナイフ先端部は自由端とすることにより、ナイフ2a、3a、4aの弾性変形を促進し、ナイフ2a、3a、4aを胸骨100fに沿わせることができる。
ナイフ2a、3a、4aを、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を竜骨100dから胸腔100e方向に見た時に、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動方向後方側方から斜めに、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近後退させると、ササミ100aからの反力が引張軸力と軸力に直角の法線力とに分散されてナイフ2a、3a、4aに印加されるので、ナイフ2a、3a、4aを真横から保持部材に接近させてササミ100aに係合させ、ササミからナイフに印加される反力が法線力のみとなる場合や、ナイフ2a、3a、4aをササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動方向前方側方から斜めに保持部材1に接近させ、ササミからナイフに印加される反力が圧縮軸力と軸力に直角の法線力とに分散される場合に比べて、ナイフ2a、3a、4aの曲げ変形やナイフ基部の駆動機構であるシリンダー2bとの接続部の変形等の発生が抑制され、ナイフ2a、3a、4aの作動が安定する。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を頸椎100gからヤゲン100c方向に見た時の保持部材1に対するナイフ2a、3a、4aの角度である第1傾斜角度を調整する第1傾斜角度調整機構2dを設けることにより、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の寸法に応じて、保持部材1に対するナイフ2a、3a、4aの第1傾斜角度を最適化して、ササミ100aの歩留りを高めることができる。
保持部材1に対するナイフ2a、3a、4aの高さ位置を調整する高さ調整機構2eを設けることにより、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の寸法に応じて、保持部材1に対するナイフ2a、3a、4aの高さ位置を最適化して、ササミ100aの歩留りを高めることができる。
ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100を竜骨100dから胸腔100e方向に見た時の、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動方向とナイフ2a、3a、4aの接近後退方向の成す角度である第2傾斜角度を調整する第2傾斜角度調整機構2fを設けることにより、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ100の移動速度やナイフ2a、3a、4aの刃の形状等に応じて、食鳥屠体上半部ガラ100の移動方向に対するナイフの傾斜角度を最適値に調整することができる。
本発明は、食鳥屠体のササミ筋入れ作業に広く利用可能である。
1 支持部材
1c 嵌合部
2 第1筋入機構
3 第2筋入機構
4 第3筋入機構
2a、3a、4a ナイフ
2a、3a、4a
3a 先端部
3a 切欠
4a 押圧板
100 ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ
100a ササミ
100b 鎖骨
100c ヤゲン
100d 竜骨
100e 胸腔
100f 胸骨
100g 頸椎
100h 小ササミ

Claims (17)

  1. ササミ付き食鳥屠体上半部ガラ胸腔に内勘合する嵌合部を有しササミ付き食鳥屠体上半部ガラを保持する保持部材と、前記保持部材をササミ付き食鳥屠体上半部ガラの竜骨の長手延在方向へ移動させる駆動機構と、鎖骨を進行方向前方へ差し向けて移動するササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミ長手方向中央部で小ササミのヤゲン側端部よりもヤゲン寄りで且つ小ササミのヤゲン側端部近傍の所定位置からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフを有する一対の第1筋入機構と、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向に関して第1筋入機構の前方に配設され、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミと小ササミとの間に進入しササミの頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフを有する一対の第2筋入機構とを備え、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時に、第1筋入機構と第2筋入機構のナイフは胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近し、第2筋入機構のナイフの前記傾斜の角度は略直角であり、第2筋入機構のナイフの刃の長さは小ササミの全長より大であることを特徴とする食鳥屠体ササミ筋入装置。
  2. ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向に関して第2筋入機構の前方に配設され、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに両側方から接近して、ササミと小ササミとの間に進入しササミの頸椎側端部からヤゲン側端部までササミに側方から筋入するナイフと、ナイフ先端部から立ち上がり、ササミの脛骨側端部に当接し、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動に伴ってササミをヤゲン方向へ押圧してササミをササミ付き食鳥屠体上半部ガラから取り外す押圧板とを有する第3筋入機構を備え、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時に、第3筋入機構のナイフは胸腔側から竜骨側へ向けて斜めにササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近し、第3筋入機構のナイフの前記傾斜の角度は略直角であることを特徴とする請求項1に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  3. 第1筋入機構のナイフは鉤形の刃を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  4. 第1筋入機構のナイフの鉤形の刃は両刃であることを特徴とする請求項3に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  5. 第2筋入機構のナイフは切出小刀形状であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  6. 第2筋入機構のナイフの先端部が、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する方向へ面外変形していることを特徴とする請求項5に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  7. 第2筋入機構のナイフの先端部に切欠きが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  8. 第2筋入機構のナイフの刃はササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁は面取加工されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  9. 第3筋入機構のナイフの刃はササミ付き食鳥屠体上半部ガラから離隔する側の縁に形成された片刃であり、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近する側の縁は面取加工されていることを特徴とする請求項2に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  10. ナイフはバネ鋼の薄板材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  11. ナイフを前進後退させる駆動機構を備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  12. ナイフ駆動機構のナイフ前進後退方向位置を調整する前進後退方向位置調整機構を備えることを特徴とする請求項11に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  13. ナイフの基部は駆動機構に固定され、ナイフの先端部は自由端であることを特徴とする請求項11又は12に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  14. ナイフは、保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを竜骨から胸腔方向に見た時に、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向後方側方から斜めに、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラに接近後退することを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  15. 保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを頸椎からヤゲン方向に見た時の保持部材に対するナイフの角度である第1傾斜角度を調整する第1傾斜角度調整機構を備えることを特徴とする請求項1至14何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  16. 保持部材に対するナイフと押圧板の高さ位置を調整する高さ調整機構を備えることを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
  17. 保持部材によって保持されたササミ付き食鳥屠体上半部ガラを竜骨から胸腔方向に見た時の、ササミ付き食鳥屠体上半部ガラの移動方向とナイフの接近後退方向の成す角度である第2傾斜角度を調整する第2傾斜角度調整機構を備えることを特徴とする請求項14に記載の食鳥屠体ササミ筋入装置。
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