以下に添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。
図1を用いて、本発明の実施形態に係る電子機器の一例について説明する。図1は、本発明の電子機器の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子機器は、例えば、無線機100である。具体的には、無線機100は、複数の操作キーからなる操作部140と、各種の情報を表示する表示部150とを備える。以下では、本実施形態に係る電子機器は、無線機100であるものとして説明するが、これは例示であり、本発明を限定するものではない。本発明の実施形態の電子機器は、パソコン、スマートフォン、タブレット、携帯電話、スマートウォッチ、ウェアラブルコンピュータなどの端末装置であってもよい。また、ゲーム機などのコントローラ、マウス、キーボード、リモコンなどの入力装置であってもよい。
図2を用いて、無線機100の具体的な構成について説明する。図2は、無線機100の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、無線機100は、制御部110と、ROM(Read Only Memory)120と、RAM(Random Access Memory)130と、操作部140と、表示部150と、音声出力部160と、音声入力部170と、RF(Radio Frequency)回路部180とを備える。
制御部110は、無線機100を構成する各部を制御する。具体的には、制御部110は、ROM120に記憶されているプログラムを展開して実行することによって無線機100を構成する各部を制御する。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む電子的な回路などで実現することができる。制御部110は、処理部111と、ストレージ管理部112と、タイマ管理部113と、操作検出部114と、表示出力制御部115と、音声出力制御部116と、音声入力制御部117と、無線制御部118とを備える。
ROM120は、制御部110が無線機100を構成する各部を制御するためのプログラムを記憶している。ROM120は、例えば、フラッシュメモリなどの記憶装置で構成することができる。なお、無線機100は、ROM120に加えて、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)などの図示しない記憶装置を備えていてもよい。この場合、記憶装置に無線機100を構成する各部を制御するためのプログラムが格納されていてもよい。
RAM130は、プラグラムやデータなどを一時的に格納するための内部バッファである。RAM130は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)およびSRAM(Static Random Access Memory)などの半導体メモリで構成することができる。
操作部140は、無線機100に対するユーザからの指示を受け付ける複数の入力部を有する。ユーザからの指示には、無線機100に特定の機能を実行させるための指示が含まれる。具体的には後述するが、無線機100の場合、操作部140は、例えば、入力部が複数の物理的な操作キーから構成されたキーパッドである。以下では、本実施形態の操作部140は、物理的な操作キーから構成されているものとして説明する。なお、操作部140は物理的な操作キーに限定されず、タッチパネル、またはその他の入力部であってもよい。
表示部150は、無線機100に関する各種の情報を表示する。表示部150は、例えば、操作部140の複数の入力部に割り当てられた機能に関する機能ガイド情報を表示する。このような、表示部150は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。なお、表示部150は、これらに限定されるものではない。
音声出力部160は、ユーザに対して音声を出力する。音声出力部160は、例えば、ユーザに対して無線機100が受信した音声信号を出力する。音声出力部160は、例えば、操作部140の複数の入力部に割り当てられた機能に関する機能ガイド情報を音声として出力する。音声出力部160は、例えば、スピーカで構成することができる。
音声入力部170は、無線機100に対して発せられた音声を受け付ける。音声入力部170は、例えば、マイクロフォンで構成することができる。
RF回路部180は、無線機100が受信した音声信号のうち、ユーザによって指定された周波数帯域の音声信号を抽出する。RF回路部180は、音声入力部170に入力された音声の音声信号に対して変調を施して音声信号を出力する。
次に、図3を用いて、本実施形態に係る無線機100の制御部110について具体的に説明する。図3は、本実施形態に係る無線機100の制御部110の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御部110は、処理部111と、ストレージ管理部112と、タイマ管理部113と、操作検出部114と、表示出力制御部115と、音声出力制御部116と、音声入力制御部117と、無線制御部118とを備える。
処理部111は、ストレージ管理部112と、タイマ管理部113と、操作検出部114と、表示出力制御部115と、音声出力制御部116と、音声入力制御部117と、無線制御部118とを制御する。例えば、処理部111は、タイマ管理部113と、操作検出部114からの出力結果に基づいて、各操作キーに割り当てられている機能を実行する。例えば、処理部111は、2つの操作キーが押下された場合に、ガイド対象となるいずれか一方の操作キーに割り当てられている機能に関する機能ガイド情報を生成する。なお、機能ガイド情報とは、機能の名称や、機能の説明情報や、機能のヘルプ情報など、機能に関する情報である。すなわち、処理部111は、ガイド対象となる操作キーに対応する機能に関する情報を生成する。そして、処理部111は、生成した機能ガイド情報をユーザに対して通知する。
ストレージ管理部112は、例えば、操作キーに割り当てることのできる機能をテキストおよび音声と記憶している。ストレージ管理部112は、例えば、操作キーと、その操作キーに割り当てられている機能とを対応付けて記憶している。
タイマ管理部113は、例えば、操作キーの押下が単押し(相対的に短い時間の押下)であるか長押し(相対的に長い時間の押下)であるかを判定するための時間を設定したタイマを起動する。タイマ管理部113は、例えば、操作キーに割り当てられている機能をガイドするための機能ガイドモードの終了タイマを起動する。タイマ管理部113は、例えば、処理部111の制御に従って、ユーザによって操作部140の操作キーを押下された時間を測定する。タイマ管理部113は、測定した操作部140の操作キーが押下されていた時間に関する情報を、処理部111に出力する。
操作検出部114は、操作部140に対するユーザの入力操作を検出する。操作検出部114は、操作部140に対するユーザの入力操作からの解除操作を検出する。具体的には、操作検出部114は、ユーザによって押下された操作キーや、押下された状態からリリースされた操作キーを検出する。操作検出部114は、検出した操作キーに関する情報を処理部111に出力する。
表示出力制御部115は、処理部111の制御に従って、無線機100に関する各種の情報を表示部150に表示する。例えば、表示出力制御部115は、処理部111の制御に従って、ガイド対象の操作キーに割り当てられている機能(操作キーに対応する機能)に関する機能ガイド情報を表示部150に表示する。
音声出力制御部116は、処理部111の制御に従って、音声出力部160から音声を出力する。例えば、音声出力制御部116は、処理部111の制御に従って、ガイド対象の操作キーに割り当てられている機能(操作キーに対応する機能)に関する機能ガイド情報を、音声として音声出力部160から出力する。
音声入力制御部117は、音声入力部170に入力された音声を取得する。音声入力制御部117は、取得した音声を音声信号として処理部111に入力する。
無線制御部118は、処理部111の制御に従って、無線機100が受信した音声信号のうち、ユーザによって指定された周波数帯域の音声信号をRF回路部180によって抽出する。無線制御部118は、処理部111の制御に従って、音声入力部170に入力された音声の音声信号に対して、RF回路部180によって変調を施し音声信号を出力する。
次に、図4と、図5とを用いて、本実施形態に係る無線機100の操作部140に予め割り当てられている機能を実行させる方法について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る無線機100の操作部140の一例を示す図である。図5は、本発明の実施形態に係る無線機100の操作部140に割り当てる機能の設定画面の一例を示す図である。
図4に示すように、操作部140は、例えば、キーパッドであり、Upキーと、Downキーと、Leftキーと、Rightキーと、Menuキーと、Backキーと、Functionキーと、Homeキーと、「0」~「9」キーと、「*」キーと、「#」キーとを有する。なお、図4に図示の操作部140に含まれる操作キーと、操作キーの配置とは例示であり、本発明を限定するものではない。
操作部140の各操作キーには、それぞれ、無線機100が実行する特定の機能が割り当てられている。言い換えれば、ユーザが各操作キーを押下することによって、無線機100は、押下された操作キーに割り当てられている機能を実行する。また、操作部140の各操作キーには、例えば、単押しで動作する機能と、長押しで動作する機能とのように、複数の動作を実行させる機能を割り当てることができる。この場合、長押しと判定される時間は、予め定められている時間か、ユーザが任意に設定することができる時間であってもよい。具体的には、ユーザは、例えば、無線機100の機能を設定するためのPC(Personal Computer)用のアプリを用いて、操作部140の各操作キーに割り当てる機能や、長押しと判定する時間などを設定する。なお、ユーザが無線機100を直接的に操作することによって、操作部140の各操作キーに割り当てる機能や、長押しと判定する時間などを設定してもよい。また、単押しと長押しの他に、操作検出部114が多重押し(一定時間内の複数回の押下)などの操作を検出するようにし、それに対応する機能を設定してもよい。
図5は、操作部140の各操作キーに機能を割り当てるための設定画面の一例である。図5に示す第1機能と、第2機能とは、操作キーを単押しした場合に実行される単押し機能を意味している。無線機100には、1つの操作キーに対して、単押しした場合に実行される単押し機能を複数(例えば、2つ)設定可能であり、第1機能と、第2機能とのどちらの機能が実行されるかについては、ユーザが任意に切り替えることができる。例えば、「Function」キーなどを用いた所定の操作により、ユーザは、第1機能と、第2機能とのどちらの機能が実行されるかを指定できる。各操作キーには、第1機能と、第2機能との2つの機能が割り当てられている必要はなく、少なくも1つの機能が割り当てられていればよい。長押し機能は、操作キーを長押しした場合に実行される機能を意味している。待ち時間は、操作キーを押下して長押しと判定されるまでの時間を意味している。例えば、「1」キーの場合で説明すると、単押しの場合には「Autodial」または「Direct Channnel 1」が実行され、1.0秒以上押下され続けた場合には「Zeroize」が実行される。本図に示す例では、待ち時間が全て「1.0秒」になっているが、この値に限らず、キーごとに任意の待ち時間を設定することができる。各操作キーには、長押し機能が割り当てられていなくてもよい。すなわち、単押し機能と、長押し機能との少なくとも一方が割り当てられていればよい。
通常、ユーザは、操作部140の各操作キーに割り当てられた機能を実行するために、所望の機能が割り当てられている1つの操作キーのみを押下する。ここで、単押し機能は、操作キーを押下し、押下した操作キーをリリースするタイミングで実行される。また、長押し機能は、予め長押しと判定される時間だけ操作キーを押し続けた場合に実行される。
具体的には後述するが、本実施形態は、任意の操作キーが押下された状態で、所定時間の間に他の操作キーが押下された場合に、先に押下された操作キーまたは後に押下された操作キーに割り当てられている機能をガイドすることができる。図5に示した例で説明すると、本実施形態は、例えば、「1」キーが押下されてから1.0秒以内(1.0秒未満の時間)に、「1」キーが押下されている状態で「3」キーが押下された場合に、「1」キーまたは「3」キーに割り当てられている機能をユーザにガイドすることができる。すなわち、操作キーに割り当てられている機能をガイドするために、先の操作キーが押下されてから、他の操作キーを押下するまでの時間の上限は、先に押した操作キーが長押しと判定されるまでの時間である。
図6と、図7とを用いて、操作部140の操作キーに割り当てられている機能をガイドする方法の一例について説明する。図6と、図7とは、操作部140の操作キーに割り当てられている機能をガイドする機能ガイドモードの画面の一例である。
図6は、「1」キーを押下した後に、「3」キーが押下された場合に、「1」キーに割り当てられている機能をガイドする表示画面の一例を示している。すなわち、図6は、2つの操作キーが押下された場合に、先に押された操作キーに割り当てられている機能をガイドする表示画面である。図6に示すように、表示画面10には、操作キー名称11と、第1機能12と、第2機能13と、長押し機能14とが含まれている。これにより、ユーザは、「1」キーに割り当てられている第1機能12が「Autodial」であり、第2機能13が「Direct Channel 1」であり、長押し機能14が「Zeroize」であることを確認することができる。本図の例においては、機能ガイド情報として機能の名称を表示しているが、これに限らず、機能の詳細な説明やヘルプ情報などを表示してもよい。なお、2つの操作キーが押下された場合に、後に押された操作キーに割り当てられている操作キーの機能をガイドするようにしてもよい。
図7は、「1」キーを押下した後に、「3」キーが押下された場合に、「3」キーに割り当てられている機能をガイドする表示画面の一例を示している。すなわち、図7は、2つの操作キーが押下された場合に、後に押された操作キーに割り当てられている機能をガイドする表示画面である。図7に示すように、表示画面20には、操作キー名称21と、第1機能22と、第2機能23と、長押し機能24とが含まれている。これにより、ユーザは、「3」キーに割り当てられている第1機能22が「Eject SD Card」であり、第2機能23が「Bluetooth(登録商標)」であり、長押し機能24が「GPS Position Display」であることを確認することができる。
具体的には後述するが、本実施形態において、先に押された操作キーと、後に押された操作キーのうち、どちらの操作キーの機能をガイドするかについては、ユーザが任意に設定することができる。この場合、ユーザは、例えば、どちらの操作キーの機能をガイドさせるかについての情報を設定情報としてROM120に記憶すればよい。
また、機能ガイドモードにおいて表示された機能が、ユーザの所望する機能であった場合、制御部110がその機能を実行するようにしてもよい。例えば、「1」キーと、「3」キーとが押下された状態で、機能がガイドされた「3」キーの機能が所望の機能であった場合、「1」キーがリリースされ、かつ所定時間の間「3」キーを押下され続けた場合に、「3」キーの機能が実行されるようにすればよい。すなわち、制御部110は、機能ガイドを実行後に、押下された2つのキーのうちの一方のキーがリリースされたことを検知すると、押下状態のキーに対応付けられた機能を実行する。このような制御を行うことにより、ユーザはキーを改めて押し直すことなく、より少ない操作で所望の機能を実行することができるので、ユーザの利便性が高くなる。
また、2つの操作キーが押下され場合に、連続的に操作キーに割り当てられている機能をガイドすることができる。例えば、図7に示す表示画面20が表示された状態で、「1」キーをリリースし、かつ「3」キーが押下された状態で他の操作キーを押下することによって、他の操作キーに割り当てられている機能をガイドすることができる。
図8を用いて、操作部140の操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドする方法の一例について説明する。図8は、操作部140の操作キーに割り当てられている機能をガイドする画面の一例である。
図8は、表示画面20が表示された状態で「1」キーをリリースし、かつ「3」キーが押下された状態で「#」キーが押下された場合に、「#」キーに割り当てられている機能をガイドする表示画面の一例を示している。すなわち、本実施形態は、操作部140の各操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドすることができる。図8に示すように、表示画面30には、操作キー名称31と、第1機能32と、第2機能33と、長押し機能34とが含まれている。これにより、ユーザは、「#」キーに割り当てられている第1機能32が「Individual」であり、第2機能33が「Front Panel Programming」であり、長押し機能34が「Stack」であることを確認することができる。
図8を用いて、2つの操作キーが押下され、後に押下された操作キーをガイド対象とした場合に、操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドする方法について説明したが、これは例示であり、本発明を限定するものではない。本実施形態は、先に押下した操作キーをガイド対象とする場合であっても、操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドすることができる。例えば、本実施形態では、先に押下された操作キーをガイド対象とする場合、「1」キーが押下された状態で、「3」キーが押下されると、「1」キーに割り当てられている機能がガイドされる。そして、本実施形態では、「3」キーが押下された状態で、「1」キーがリリースされ、所定時間の間に他の任意の操作キーが押下されることで、「3」キーに割り当てられている機能がガイドされる。これを繰り返すことによって、本実施形態は、各操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドすることができる。このため、ユーザはより少ない操作回数で、複数のキーそれぞれの機能を確認することができるので、ユーザの利便性が高まる。
また、本実施形態では、操作キーに割り当てられている機能をガイドするために押下する入力部が、操作部140に含まれる操作キーのみの場合について説明したが、これは例示であり、本発明を限定するものではない。本実施形態において、操作キーに割り当てられている機能をガイドするために押下する入力部は、無線機100が備える入力部であれば、操作部140以外の入力部であってもよい。例えば、操作キーに割り当てられている機能をガイドするために押下する入力部は、Push to talkを実行するための送信ボタンや、電源ボタンであってもよい。
ここで、図9~図12を用いて、操作部140の各操作キーに割り当てられている機能のガイドに関する設定方法を説明する。図9~図12は、機能ガイドに関する設定画面の一例を示す図である。
図9は、2つの操作キーが押下された場合に、先に押下した操作キーをガイド対象とする「先押しガイド」にするか、または後から押下した操作キーをガイド対象とする「後押しガイド」にするかを選択する画面の一例である。ユーザは、例えば、表示画面40に含まれるラジオボタンを選択することで、「先押しガイド41」または「後押しガイド42」を任意に切り替えることができる。図9では、「先押しガイド41」が選択された状態を示している。また、図9に示す表示画面40で、「先押しガイド41」および「後押しガイド42」のいずれも選択されなかった場合には、予め定めたデフォルト値が用いられる。なお、デフォルト値は、「先押しガイド41」および「後押しガイド42」のどちらであってもよい。
図10は、先に押下する操作キーが押されてから、後に押下する操作キーが押されるまでの時間差の上限を設定するための画面の一例である。ユーザは、表示画面50において時間を設定することで、先に押下する操作キーが押されてから、後に押下する操作キーが押されるまでの時間差の上限を設定することができる。図10に示す表示画面50では、先に押下する操作キーが押されてから、後に押下する操作キーが押されるまでの時間差51が1.0秒に設定されている。この場合、任意の操作キーが押下されてから、1.0秒以内に他の操作キーが押下された場合、先に押下された操作キーと、後に押下された操作キーのいずれかの機能がガイドされる。ここで、時間差51が設定されない場合には、PC用のアプリを用いて設定された、長押しと判定される時間が時間差51として設定される。すなわち、表示画面50上で設定できる時間の上限は、各操作キーが長押しと判定される時間である。また、無線機100に直接的に設定した場合、無線機100に設定された値が優先的に使用されるようにしてもよい。
図11は、操作キーに割り当てられている機能をガイドする方法を設定するための画面の一例である。図11に示す表示画面60には、音声出力61と、画面表示62と、音声出力・画面表示63が含まれている。表示画面60において、ユーザが音声出力61を選択すると、操作キーに割り当てられている機能が音声でガイドされる。表示画面60において、ユーザが画面表示62を選択すると、操作キーに割り当てられている機能が画面に表示される。表示画面60において、ユーザが音声出力・画面表示63を選択すると、操作キーに割り当てられている機能が音声でガイドされるとともに、画面に表示される。図11に示す例では、音声出力・画面表示63が選択されている。ユーザは、音声出力61と、画面表示62と、音声出力・画面表示63とを任意に選択することができる。
図12は、操作キーに割り当てられている機能のガイドを終了させる条件を設定するための画面の一例である。図12に示す表示画面70には、操作キーリリース71と、音声ガイド終了72と、タイマ満了73とが含まれている。表示画面70において、ユーザが操作キーリリース71を選択すると、ガイド対象となる操作キーをリリースしたときに、機能ガイドは終了する。表示画面70において、ユーザが音声ガイド終了72を選択すると、音声によるガイドが終了した時に、ガイドは終了する。ユーザが音声出力・画面表示63を選択している場合、音声によるガイドが終了した時に、表示画面70も機能ガイドモードから通常の画面(通常モード)に変更される。表示画面70において、ユーザがタイマ満了73を選択すると、ガイドが始まってから予め定められた時間が経過すると、ガイドが終了する。図12に示す例では、操作キーリリース71と、タイマ満了73との2つの条件が選択されている。ユーザは、表示画面70において、操作キーリリース71と、音声ガイド終了72と、タイマ満了73とのうち、少なくとも1つの条件を選択することができる。
次に、図13を参照して、無線機100の制御部110の処理の流れの一例について説明する。図13は、無線機100の制御部110が操作キーの単押しに対応する機能、操作キーの長押しに対応する機能、および操作キーに割り当てられている機能をガイドする機能のうち、いずれを実行するかを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、制御部110は、操作部140の第1操作キーが押下されたか否かを判定する。第1操作キーが押下されたことを検出すると(ステップS101の「Yes」)、ステップS102に進む。一方、制御部110は、ステップS101において、第1操作キーの押下が検出されない場合(ステップS101の「No」)、ステップS101の処理を繰り返す。ステップS102において、制御部110は、操作キーの長押しを判定するためのタイマを起動する。ここで、操作キーの長押しを判定するためのタイマの時間としては、図5に示したように、例えば、「1.0秒」とすることができる。そして、制御部110は、ステップS103に進む。なお、以下において、長押しと判定される時間と、先に押下する操作キーが押されてから、後に押下する操作キーが押されるまでの時間差の上限とが同じであるものとして説明するがこれに限定されるものではない。
制御部110は、ステップS103において、操作キーの長押しを判定するためのタイマの時間の経過前に、操作部140の第2操作キーが押下されたか否かを検出する。
制御部110は、操作部140の第2操作キーが押下されたことを検出すると(ステップS103の「Yes」)、ステップS104に進み、操作キーの長押しを判定するためのタイマを停止する(ステップS104)。そして、制御部110は、ステップS105に進む。
ステップS105において、制御部110は、無線機100を機能ガイドモードに遷移させる。つまり、制御部110は、「機能ガイドモード開始処理」を実行する。なお、「機能ガイドモード開始処理」は、「機能ガイド提示処理」あるいは「機能ガイド実行処理」とも称される。ここでは、ユーザが「先押しガイド」に設定している場合には第1操作キーがガイド対象の操作キーとなり、「後押しガイド」に設定している場合には第2操作キーがガイド対象の操作キーとなる。機能ガイドモード開始処理の詳細については後述する。ステップS105からはステップS111に進む。
ステップS111において、制御部110は、「機能ガイドモード終了処理」を実行する。この処理の詳細についても後述する。「機能ガイドモード終了処理」は「機能ガイド終了処理」とも称される。そして、制御部110は、図13の処理を終了する。
一方、制御部110は、ステップS103において、第2操作キーが押下されたことを検出しなかった場合(ステップS103の「No」)、ステップS106に進む。
制御部110は、ステップS106において、操作キーの長押しを判定するためのタイマの時間の経過前に、第1操作キーがリリースされたか否かを検出する。
制御部110は、第1操作キーがリリースされたことを検出した場合(ステップS106の「Yes」)、ステップS107に進み、操作キーの長押しを判定するためのタイマを停止する(ステップS107)。そして、制御部110は、ステップS108に進む。
制御部110は、第1操作キーに割り当てられた単押し機能を実行する(ステップS108)。そして、制御部110は、図13の処理を終了する。
一方、制御部110は、ステップS106において、第1操作キーがリリースされたことを検出しなかった場合(ステップS106の「No」)、ステップS109に進み、操作キーの長押しを判定するためのタイマが満了したか否かを判定する。
制御部110は、タイマが満了していた場合(ステップS109の「Yes」)、ステップS110に進み、第1操作キーに割り当てられた長押し機能を実行する(ステップS110)。そして、制御部110は、図13の処理を終了する。一方、制御部110は、タイマが満了していない場合(ステップS109の「No」)、ステップS103に戻り処理を繰り返す。
次に、本実施形態に係る無線機100の機能ガイドモード開始処理について説明する。図14は、ステップS105において制御部110が実行する機能ガイドモード開始処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS201において、制御部110は、機能ガイドモードを開始することができるか否かを判定する。具体的には、制御部110は、操作キーの機能をガイドすることよりも優先度の高いタスクが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて、機能ガイドモードを開始することができるか否かを判定する。例えば、無線機100が外部から音声信号を受信している場合などには、操作キーの機能をガイドすることよりも優先度が高い無線機100の本来の処理を実行しているので、制御部110は、機能ガイドモードを開始することができないと判定する。
制御部110は、機能ガイドモードを開始することができると判定した場合には(ステップS201の「Yes」)、ステップS202に進み、機能ガイドモードを開始する(ステップS202)。そして、制御部110は、ステップS203に進む。
制御部110は、機能ガイドモードへの遷移の成功を通知する(ステップS203)。具体的には、制御部110は、機能ガイドモードへの遷移の成功を示す報知音を音声出力部160から鳴らす。ユーザは、操作キーの機能のガイド表示に先立って報知音を聞くことで、自身の操作に対する無線機100のレスポンスを早く知ることができる。これにより、無線機100を操作する際のストレスを軽減させ、操作性を向上させることができる。なお、ステップS203の処理は、必ずしも必要ではなく、状況に応じては省略してもよい。そして、制御部110は、ステップS204に進む。
制御部110は、操作キーの機能をガイドする方法として、画面表示62または音声出力・画面表示63が選択されている場合には、機能ガイド画面を表示部150に表示する(ステップS204)。具体的には、制御部110は、図6に図示の表示画面10または図7に図示の表示画面20を、表示部150に出力する。ユーザは、表示部150を視認することによって、操作キーに割り当てられている機能を容易に把握することができる。そして、制御部110は、ステップS205に進む。なお、ガイド方法として音声出力61が選択されている場合には、ステップS204を実行せずにステップS205に進む。
制御部110は、操作キーの機能をガイドする方法として、音声出力61または音声出力・画面表示63が設定されている場合、機能ガイドモードの終了タイマを起動する(ステップS205)。そして、制御部110は、ステップS206に進む。
制御部110は、操作キーの機能を示す機能ガイド音声を音声出力部160から出力する(ステップS206)。具体的には、制御部110は、ストレージ管理部112に音声として記憶されている操作キーの機能を再生することによって、音声出力部160から音声を出力する。また、制御部110は、音声合成機能を有していてもよい。この場合、制御部110は、音声合成機能によって、ストレージ管理部112にテキストとして記憶されている操作キーの機能を読み上げてもよい。なお、ガイド方法として画面表示62が選択されている場合には、ステップS205およびS206を実行しない。
一方、制御部110は、ステップS201において、機能ガイドモードを開始することができないと判定された場合には(ステップS201の「No」)、ステップS207に進み、機能ガイドモードへの遷移の失敗を通知する(ステップS207)。具体的には、制御部110は、機能ガイドモードへの遷移の失敗を示す報知音を音声出力部160から鳴らす。この時、ステップS207で鳴らす報知音は、ステップS203で鳴らす報知音とは、異なることが好ましい。これにより、ユーザは、報知音を聞くことで、機能ガイドモードへの遷移が失敗したことを、容易に把握することができる。これにより、本実施形態は、無線機100を操作する際のストレスを軽減させ、操作性を向上させることができる。なお、ステップS207の処理は、必ずしも必要ではなく、状況に応じては省略してもよい。
なお上述したように、図14に図示したフローチャートにおいて、ステップS204と、ステップS206を両方とも実行することは必ずしも必要ではなく、ユーザが選択したガイド方法に従って、少なくとも一方を実行すればよい。
本実施形態において、ガイドされた機能がユーザの所望する機能であった場合、制御部110は、その機能を実行してもよい。
ガイドされた機能を実行する場合、制御部110は、ステップS105において、図15に示すフローチャートの処理を実行する。図15は、無線機100の制御部110による、機能ガイドモード開始処理、およびガイドされた機能を実行する処理(機能実行処理)の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS301において、制御部110は、対象となる操作キーの機能ガイド提示処理(機能ガイドモード開始処理)を実行する。ここでは、図14で説明したように、制御部110は、音声出力や、画面表示によって、対象となる操作キーの機能ガイドを実行する。そして、制御部110は、ステップS302に進む。
制御部110は、ステップS302において、ガイドされた機能がユーザの所望する機能であるか否かを判定する。制御部110は、対象となる操作キーの機能がガイドされている状態で、ユーザの特定の動作を検出した場合に、ガイドされた機能がユーザの所望する機能であると判定する。特定の動作としては、例えば、押下されている2つの操作キーのうち、機能ガイドの対象となっていない方の操作キーのみがリリースされ、その後、機能ガイドの対象となっている操作キーが所定時間押下され続けることが挙げられる。なお、特定の動作はこれに限定されず、ユーザが任意に設定することができる。
制御部110は、ガイドした機能がユーザの所望する機能であると判定した場合(ステップS302の「Yes」)、ステップS303に進み、機能ガイド提示を終了する。つまり、機能ガイドに関する画面表示や音声出力を終了し、通常モードに戻る。ステップS303からはステップS305に進む。
ステップS305において、制御部110は、ガイドされた機能を実行する。すなわち、機能ガイドの対象となっていない方の操作キーがリリースされた後、機能ガイドの対象となっている操作キーの押下が所定時間継続された場合に、機能ガイドの対象となっている操作キーに対応する機能(ガイドされた機能)を実行する。そして、制御部110は、図15の処理を終了する。
一方、制御部110は、ガイドした機能がユーザの所望する機能ではないと判定した場合(ステップS302の「No」)、ステップS304に進み、機能ガイドを継続する(ステップS304)。そして、制御部110は、図15の処理を終了する。なお、図15の処理を実行する場合は、ステップS303において既に機能ガイドの提示を終了しているため、ステップS111の機能ガイドモード終了処理を省略する。
次に、図16を用いて、本実施形態に係る無線機100の機能ガイドモード終了処理について詳しく説明する。無線機100の制御部110は、ステップS111において、図16のフローチャートに示す処理を実行する。
まず、ステップS401において、制御部110は、機能ガイドモードを終了する条件として「操作キーリリース71」が選択されている場合、第1操作キーおよび第2操作キーの両方がリリースされているか否かを判定する。
制御部110は、第1操作キーおよび第2操作キーの両方がリリースされていると判定した場合(ステップS401の「Yes」)、ステップS402に進み、音声出力部160から出力されている機能ガイド音声を停止する(ステップS402)。そして、制御部110は、ステップS403に進む。
制御部110は、表示部150に表示されている機能ガイド画面の表示を消去する(ステップS403)。すなわち、機能ガイドモードの画面から通常モードの画面に変更する。そして、制御部110は、ステップS404に進む。
制御部110は、機能ガイドモードの終了タイマを停止する(ステップS404)。そして、制御部110は、ステップS405に進む。
制御部110は、機能ガイドモードを終了する(ステップS405)。そして、制御部110は、図16の処理を終了する。
一方、制御部110は、ステップS401において、機能ガイドモードを終了する条件として「操作キーリリース71」が選択されていない場合や、第1操作キーおよび第2操作キーの両方がリリースされていないと判定した場合(ステップS401の「No」)、ステップS406に進む。
制御部110は、ステップS406において、機能ガイドモードを終了する条件として「音声ガイド終了72」が選択されている場合、音声ガイドが終了した否かを判定する。
制御部110は、音声ガイドが終了したと判定した場合(ステップS406の「Yes」)、ステップS403に進み上記の処理を実行する。
一方、制御部110は、機能ガイドモードを終了する条件として「音声ガイド終了72」が選択されていない場合や、音声ガイドが終了したと判定されない場合(ステップS406の「No」)、ステップS407に進む。
制御部110は、ステップS407において、機能ガイドモードを終了する条件として「タイマ満了73」が選択されている場合、機能ガイドモードの終了タイマが満了したか否かを判定する。
制御部110は、タイマの満了を検出した場合(ステップS407の「Yes」)、ステップS408に進み、表示部150に表示されている機能ガイド画面の表示を消去する(ステップS408)。そして、制御部110は、ステップS409に進む。
制御部110は、機能ガイドモードを終了する(ステップS409)。そして、制御部110は、図16の処理を終了する。
一方、制御部110は、機能ガイドモードを終了する条件として「タイマ満了73」が選択されていないや、タイマの満了が検出されない場合(ステップS407の「No」)、ステップS410に進む。
制御部110は、機能ガイドモードを終了する条件として「操作キーリリース71」、「音声ガイド終了72」、および「タイマ満了73」以外のその他の終了要因の有無を判定する。
制御部110は、その他の終了要因が有ると判定すると(ステップS410の「Yes」)、ステップS408に進み、上記の処理を実行する。ここで、その他の終了要因とは、例えば、機能ガイドモードを実行している間に、無線機100が音声信号を受信した場合などである。このような場合に機能ガイドモードを終了させることで、制御部110は、機能をガイドするよりも優先度の高い重要な処理を優先的に実行することができる。
一方、制御部110は、その他の終了要因がないと判定すると(ステップS410の「No」)、ステップS401に進み、上記の処理を繰り返す。
次に、図17を用いて、操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドする処理について説明する。操作キーに割り当てられている機能を連続的にガイドする場合、無線機100の制御部110は、ステップS105において、図14のフローチャートに示す処理を実行後に、図17のフローチャートに示す処理を実行する。なお本図は、ガイド対象として「後押しガイド42」が選択されている場合の処理を示している。
まず、制御部110は、第1操作キーまたは第2操作キーがリリースされたか否かを判定する。制御部110は、第1操作キーまたは第2操作キーがリリースされたと判定した場合(ステップS501の「Yes」)、ステップS502に進み、第3操作キーが押下されたか否かを判定する。一方、制御部110は、第1操作キーまたは第2操作キーがリリースされたと判定しない場合(ステップS501の「No」)、ステップS501に進み、処理を繰り返す。
制御部110は、ステップS502において、第3操作キーが押下されたと判定した場合(ステップS502の「Yes」)、ステップS503に進み、機能ガイドの対象キーを第3操作キーに変更する(ステップS503)。ここで、第3操作キーは、典型的には第1操作キーおよび第2操作キーとは異なる操作キーであるが、ステップS501でリリースされたと判定された操作キーであってもよい。そして、制御部110は、ステップS504に進む。
一方、制御部110は、ステップS502において、第3操作キーが押下されたと判定しない場合(ステップS502の「No」)、ステップS502の処理を繰り返す。
制御部110は、表示部150に表示された機能ガイド画面の表示を第3操作キーに割り当てられた機能が表示された画面に更新する(ステップS504)。そして、制御部110は、ステップS505に進む。
制御部110は、機能ガイドモードの終了タイマを更新する(ステップS505)。そして、制御部110は、ステップS506に進む。
制御部110は、第3操作キーの機能ガイド音声を音声出力部160から出力する(ステップS506)。制御部110は、図17の処理を繰り返すことで、各操作キーの機能を連続的にガイドすることができる。そして、制御部110は、図17の処理を終了する。図17のフローチャートは、「後押しガイド42」が選択されている場合の処理を示しているが、「先押しガイド41」が選択されている場合であっても同様に、連続ガイド処理を行うことができる。具体的には、ステップS501において第1操作キーおよび第2操作キーのうちリリースされなかった方の操作キーを、ステップS503において機能ガイドの対象キーにすればよい。
上述のとおり、本実施形態では、ユーザは、簡単な操作で各操作キーに割り当てられている機能を確認することができる。これにより、本実施形態は、ユーザが所望の機能が割り当てられた操作キーを容易に見つけることができるので、無線機100の操作性を向上させることができる。
本実施形態は、機能ガイド情報をユーザに提示(画面表示もしくは音声出力)するための特別な入力部(操作キー)を必要としないので、操作キーの数や配置に制限のある小型の装置にも適用できる。また、ユーザは、情報を得たい操作キーと、その他の任意のキーを対象に操作すればよいので、ユーザの手や指のポジションが限定されることが少なく、ユーザに負担が少ない。例えば、ユーザが第1操作キーに対応する機能を確認したい場合、第1操作キーの近いに配置されている操作キーなど、第1操作キーと同時に押下し易い任意のキーを第2操作キーとして、ユーザの好みで選択できるため、使い勝手がよい。また、機能ガイドを提示するための操作キーをあらかじめ登録しておく必要がなく、ユーザはその時々の状況に応じて、第1操作キー以外の任意のキーを第2操作キーとして選択できるため、ユーザの負担が少ない。例えば、ユーザが「右手の人差し指が痛い」と感じている場合には、その他の指で押し易いキーを用いて、機能ガイド情報を提示させることができる。
なお、本実施形態では、操作キーに任意の機能を割り当てることのできる電子機器を例にして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、操作キーに対応する機能が固定的である電子機器においても本発明を適用できる。