JP7069815B2 - 圧電駆動装置、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンター、プロジェクターおよび圧電駆動装置の駆動方法 - Google Patents

圧電駆動装置、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンター、プロジェクターおよび圧電駆動装置の駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧電駆動装置、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンター、プロジェクターおよび圧電駆動装置の駆動方法に関するものである。
従来から、特許文献1に記載された超音波駆動装置が知られている。特許文献1の超音波駆動装置は、基台と、基台に対してスライド可能なステージと、ステージの側面に設けられたアルミナセラミックスからなる摺接板と、摺接板と接触する接触部を有し基台に固定された超音波モーターと、を有する。このような超音波駆動装置では、超音波モーターを駆動することにより、ステージが基台に対してスライドする。
特開2007-166737号公報
しかしながら、このような超音波駆動装置では、しばらく駆動させずにいると、摺接板の表面(超音波モーターとの接触面)に埃、塵等の浮遊物や水分が付着してしまい、これに起因して、摺接板と超音波モーターとの間の摩擦係数が低下し、十分な駆動力が得られないという課題があった。
本発明の適用例に係る圧電駆動装置は、圧電アクチュエーターと、
前記圧電アクチュエーターと当接し、前記圧電アクチュエーターの駆動力が伝達される被駆動部材と、
前記圧電アクチュエーターを駆動する駆動回路と、を備える圧電駆動装置であって、
前記駆動回路は、通常駆動に先立って、前記圧電アクチュエーターと前記被駆動部材との間の摩擦力が所定範囲内となるように前記圧電アクチュエーターの準備駆動を行うことを特徴とする。
本発明の第1実施形態に係る圧電駆動装置を示す平面図である。 図1に示す圧電駆動装置の側面図である。 図1に示す圧電駆動装置が有する圧電モジュールの斜視図である。 図3に示す圧電モジュールが有する圧電アクチュエーターの平面図である。 図4に示す圧電アクチュエーターに印加する駆動電圧を示す図である。 図5に示す駆動電圧を印加したときの圧電アクチュエーターの駆動を示す図である。 図4に示す圧電アクチュエーターに印加する駆動電圧を示す図である。 図7に示す駆動電圧を印加したときの圧電アクチュエーターの駆動を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電駆動装置を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るロボットハンドを示す斜視図である。 制御回路による制御方法を説明するためのフローチャートである。 制御回路による制御方法を説明するためのフローチャートである。 制御回路による制御方法を説明するためのフローチャートである。 制御回路による制御方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るロボットを示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る電子部品搬送装置を示す斜視図である。 図16に示す電子部品搬送装置が有する電子部品保持部を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係るプリンターの全体構成を示す概略図である。 本発明の第7実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図である。
以下、本発明の圧電駆動装置の駆動方法、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクターを添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る圧電駆動装置の駆動方法について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電駆動装置を示す平面図である。図2は、図1に示す圧電駆動装置の側面図である。図3は、図1に示す圧電駆動装置が有する圧電モジュールの斜視図である。図4は、図3に示す圧電モジュールが有する圧電アクチュエーターの平面図である。図5は、図4に示す圧電アクチュエーターに印加する駆動電圧を示す図である。図6は、図5に示す駆動電圧を印加したときの圧電アクチュエーターの駆動を示す図である。図7は、図4に示す圧電アクチュエーターに印加する駆動電圧を示す図である。図8は、図7に示す駆動電圧を印加したときの圧電アクチュエーターの駆動を示す図である。
図1および図2に示す圧電駆動装置1は、ベース11と、ベース11に対してスライド可能なスライダー12と、スライダー12に設けられた被駆動部材13と、ベース11に固定され被駆動部材13に押し付けられた複数の圧電モジュール14と、圧電モジュール14の駆動を制御する制御回路19(駆動回路)と、を有する。このような圧電駆動装置1では、制御回路19によって各圧電モジュール14を駆動することにより、スライダー12がベース11に対して矢印で示す方向にスライドする。なお、圧電モジュール14の駆動が停止しているときは、圧電モジュール14が被駆動部材13に押し付けられた状態となるため、これらの間の摩擦力によってスライダー12がベース11に対して固定される。
制御回路19は、コンピューターは、制御を行うコンピューター部分と、圧電モジュール14を駆動する駆動回路とから構成され、例えば、プロセッサ(CPU)、メモリー、I/F(インターフェース)等を有している。そして、プロセッサが、メモリーに格納されている所定のプログラム(コード列)を実行することで、圧電駆動装置1の駆動を制御するようになっている。
各圧電モジュール14は、図3に示すように、複数の圧電アクチュエーター15が積層した積層体150と、積層体150を被駆動部材13に向けて付勢する付勢部16と、を有する。また、図4に示すように、各圧電アクチュエーター15は、振動部151と、振動部151を支持する支持部152と、振動部151と支持部152とを接続する一対の接続部153と、振動部151の先端部に設けられ、被駆動部材13に振動部151の駆動力を伝達する伝達部154と、を有する。
振動部151には5つの圧電素子151a、151b、151c、151d、151eが設けられている。圧電素子151cは、振動部151の幅方向の中央部において振動部151の長手方向に沿って配置されている。この圧電素子151cに対して振動部151の幅方向の一方側には圧電素子151a、151bが振動部151の長手方向に沿って配置され、他方側には圧電素子151d、151eが振動部151の長手方向に沿って配置されている。各圧電素子151a、151b、151c、151d、151eは、電圧の印加によって振動部151の長手方向に伸縮する。
例えば、図5に示す電圧V1を圧電素子151a、151eに印加し、電圧V2を圧電素子151cに印加し、電圧V3を圧電素子151b、151dに印加すると、振動部151がS字状に屈曲振動し、これに伴って、伝達部154が図6に示すように図中反時計回りに楕円運動する。反対に、図7中の電圧V1’を圧電素子151a、151eに印加し、電圧V2’を圧電素子151cに印加し、電圧V3’を圧電素子151b、151dに印加すると、振動部151がS字状に屈曲振動し、これに伴って、伝達部154が図8に示すように図中時計回りに楕円運動する。このような伝達部154の楕円運動が被駆動部材13に伝わることによりスライダー12がベース11に対してスライドする。
積層体150には付勢部16が取り付けられており、この付勢部16を介して積層体150がベース11に固定されている。付勢部16は、伝達部154を被駆動部材13に押し付ける(付勢する)機能を有し、図3に示すように、積層体150を挟持する一対の基板160を有する。一対の基板160は、それぞれ、基部161と、固定部162と、基部161と固定部162とを接続するばね部163と、を有する。そして、接着剤等を介して基部161に圧電アクチュエーター15の支持部152が固定されている。また、図2に示すように、固定部162は、ねじによってベース11に固定されている。
伝達部154および被駆動部材13の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、耐摩耗性に優れた材料が好ましい。このような耐摩耗性に優れた材料としては、例えば、アルミナ、ジルコニア等の各種セラミックスが挙げられる。特に、本実施形態では、伝達部154および被駆動部材13は、純度90%以上のアルミナから形成されている。伝達部154および被駆動部材13の構成材料としてセラミックスを用いることにより、伝達部154および被駆動部材13の耐摩耗性を十分に高くすることができると共に、伝達部154および被駆動部材13の間の摩擦係数を十分に高くすることができる。そのため、圧電モジュール14を駆動させた際には、より確実に、ベース11に対してスライダー12をスライドさせることができるし、圧電モジュール14の駆動を停止した際には、十分に強い力で、ベース11に対してスライダー12を固定することができる。
このような圧電駆動装置1は、制御回路19によって、通常駆動と準備駆動とを切り換えることができるようになっている。通常駆動とは、例えば、スライダー12に取り付けられた図示しない作業部(例えば、後述するロボットハンド2の指部23、24、後述するロボット3のアーム312~317等)に、所定作業(命令した作業)をさせるために行う圧電駆動装置1の駆動を言う。一方、準備駆動とは、前記作業部が所定作業をより確実に行うことができるように、所定作業を行う前に、圧電駆動装置1が所定の駆動特性を発揮できる状態とするために行う圧電駆動装置1の駆動、すなわち、所定作業を行わない空駆動を言う。
例えば、圧電駆動装置1が停止している時間が長く続くと(しばらく駆動させないでいると)、空気中にある塵、埃等の浮遊物や水分が伝達部154や被駆動部材13の表面に付着してしまい、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力が、浮遊物や水分が付着していない正常状態における摩擦力から低下する場合がある。伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力が正常状態から低下した状態(異常状態)では、正常状態と比べて、圧電駆動装置1の駆動を停止しているときのベース11に対するスライダー12の固定力が不十分となり、正常状態ではスライダー12とベース11との固定状態が維持されるような弱い力であっても、その力が加わることでスライダー12がベース11に対して不本意にスライドしてしまうことがある。また、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力が正常状態から低下した状態では、圧電駆動装置1を駆動させたときに、正常状態と比べて伝達部154と被駆動部材13との間でスリップが発生し易く、スライダー12の移動速度が低下することがある。反対に、浮遊物が伝達部154や被駆動部材13の表面に付着し、この浮遊物が伝達部154と被駆動部材13との間に噛んだような状態となると、被駆動部材13との間の摩擦力が正常状態における摩擦力から増加する場合がある。伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力が正常状態から増加した状態(異常状態)では摩擦力が強すぎてスライダー12が動き難くなり、圧電駆動装置1のスムーズな駆動が阻害されることがある。また、スライダー12の移動速度が増加することもある。このように、異常状態では正常状態において発揮できる駆動特性を発揮することができず、異常状態にある圧電駆動装置1で通常駆動を行ってしまうと、前記作業部に所定作業を実行させることができなかったり、所定作業にかかる時間が長くなってしまったりする。そのため、所定作業にエラーが生じ易くなる。
そこで、制御回路19は、圧電駆動装置1による通常駆動を行うのに先立って、圧電駆動装置1の状態を正常状態とするための準備駆動を行うようになっている。準備駆動を行うタイミングとしては、特に限定されない。例えば、電源が投入されたときには必ず準備駆動を行ってもよい。また、例えば、圧電駆動装置1を所定時間(例えば、1分以上)駆動していなかった場合や、サイクルタイム中で作業動作を行っていない期間が1分以上ある場合に圧電駆動装置1が「異常状態」にあると判断し、通常駆動に先立って準備駆動を行ってもよい。また、例えば、圧電駆動装置1を駆動させてみて、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力やスライダー12の移動速度を検出し、検出した摩擦力や移動速度が所定範囲(正常状態として認められる範囲)外であった場合に圧電駆動装置1が「異常状態」にあると判断し、通常駆動に先立って準備駆動を行ってもよい。なお、前述した摩擦力や移動速度は、通常駆動に先立って検出してもよいし、通常駆動中に(通常駆動を行いながら)検出してもよい。
制御回路19は、準備駆動として各圧電モジュール14を駆動してスライダー12をスライドさせる。具体的は、スライダー12を往復してスライドさせる(一方側と他方側とに交互にスライドさせる)。これにより、伝達部154と被駆動部材13とが擦れ、これらの表面に付着した空気中の浮遊物や水分が除去されて圧電駆動装置1が正常状態に復帰する。
制御回路19は、圧電駆動装置1が正常状態に復帰したら準備駆動を終了する。圧電駆動装置1が正常状態に復帰したかどうかの判断方法は、特に限定されない。例えば、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力やスライダー12の移動速度を検出し、検出した摩擦力や移動速度が所定範囲内(正常状態として認められる範囲内)となった場合に圧電駆動装置1が「正常状態」に復帰したと判断してもよい。また、準備駆動が所定時間以上連続して行われた場合やスライダー12のスライド回数(往復回数)が所定回以上連続して行われた場合に、圧電駆動装置1が「正常状態」に復帰したと判断してもよい。
ここで、準備駆動では、スライダー12を少なくとも1往復させることが好ましい。これにより、両方向から伝達部154と被駆動部材13とを擦り合わせることができるため、伝達部154や被駆動部材13の表面に付着した浮遊物や水分を効果的に除去することができる。また、準備駆動では、スライダー12(被駆動部材13)をその可動範囲の全域でスライドさせることが好ましい。これにより、スライダー12の可動範囲の全域において、伝達部154や被駆動部材13の表面に付着した浮遊物や水分を除去することができる。そのため、スライダー12の可動範囲の全域において正常状態に復帰させることができる。ただし、これに限定されず、例えば、通常駆動では可動範囲の一部でしかスライダー12をスライドさせないような場合には、その一部の範囲でスライダー12をスライドさせてもよい。これにより、通常駆動で用いられる範囲については正常状態に復帰させることができるため、圧電駆動装置1の通常駆動を問題なく行うことができるし、準備駆動にかかる時間を短縮することもできる。
制御回路19は、このような準備駆動を行って、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力を正常状態に復帰させた後、圧電駆動装置1の通常駆動を行う。これにより、圧電駆動装置1は、通常駆動において所望の駆動特性を発揮することができ、前記作業部は、命令された作業をより確実に実行することができる。
なお、圧電駆動装置1は、上述の構成に限定されない。例えば、上述した構成では、3つの圧電モジュール14を有しているが、圧電モジュール14の数としては、特に限定されず、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。また、各圧電モジュール14が積層された4つの圧電アクチュエーター15を有しているが、圧電アクチュエーター15の積層枚数としては、特に限定されず、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。また、各圧電アクチュエーター15の構成についても特に限定されず、例えば、圧電素子151cを省略してもよい。
以上、圧電駆動装置1について説明した。このような圧電駆動装置1は、前述したように、圧電アクチュエーター15と、圧電アクチュエーター15と当接し、圧電アクチュエーター15の駆動力が伝達される被駆動部材13と、圧電アクチュエーター15を駆動する制御回路19(駆動回路)と、を備える。そして、制御回路19は、通常駆動に先立って、圧電アクチュエーター15と被駆動部材13との間の摩擦力が所定範囲内となるように圧電アクチュエーター15の準備駆動を行う。このように、通常駆動に先立って準備駆動を行うことにより、通常駆動の際に、所定の駆動特性を発揮することができる。そのため、通常駆動をより確実に行うことができる。
また、前述したように、制御回路19は、圧電アクチュエーター15と被駆動部材13との間の摩擦力を検出し、検出した摩擦力が所定範囲外であった場合に準備駆動を行う。これにより、より確実に、通常駆動の際に、所定の駆動特性を発揮することができる。また、例えば、検出した摩擦力が所定範囲内であった場合に準備駆動を省略することができるため、通常駆動を行うまでの時間を短くすることができる。
また、前述したように、制御回路19は、通常駆動に先立って、被駆動部材13の移動速度が所定範囲内となるように圧電アクチュエーター15の準備駆動を行うことを特徴とする。このように、通常駆動に先立って準備駆動を行うことにより、通常駆動の際に、所定の駆動特性を発揮することができる。そのため、通常駆動をより確実に行うことができる。
また、前述したように、制御回路19は、被駆動部材13の移動速度を検出し、検出した移動速度が所定範囲外であった場合に準備駆動を行う。これにより、通常駆動の際に、より確実に所定の駆動特性を発揮することができる。また、例えば、検出した移動速度が所定範囲内であった場合に準備駆動を省略することができるため、通常駆動を行うまでの時間を短くすることができる。
また、前述したように、制御回路19は、圧電アクチュエーター15の駆動が停止している時間が所定時間を超えた場合に準備駆動を行う。これにより、通常駆動の際に、より確実に所定の駆動特性を発揮することができる。
また、前述したように、制御回路19は、準備駆動を被駆動部材13の可動範囲の全域において行う。これにより、被駆動部材13の可動範囲の全域において、伝達部154や被駆動部材13の表面に付着した浮遊物や水分を除去することができる。そのため、通常駆動の際に、より確実に所定の駆動特性を発揮することができる。
また、前述したように、被駆動部材13には、所定作業を行う作業部が接続され、制御回路19は、準備駆動では、前記作業部に前記所定作業をさせず、通常駆動では、作業部に前記所定作業をさせる。これにより、所定作業時に圧電駆動装置1が所定の駆動特性を発揮することができ、所定作業をより確実に行うことができる。
また、前述したように、被駆動部材13は、セラミックスを含んでいる。これにより、被駆動部材13の耐摩耗性を十分に高くすることができると共に、圧電アクチュエーター15と被駆動部材13との間の摩擦係数を十分に高くすることができる。そのため、圧電アクチュエーター15を駆動させた際には、より確実に、ベース11に対してスライダー12をスライドさせることができるし、圧電アクチュエーター15の駆動を停止した際には、十分に強い力で、ベース11に対してスライダー12を固定することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る圧電駆動装置の駆動方法について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る圧電駆動装置を示す平面図である。
図9に示す圧電駆動装置1Aは、ベース11と、ベース11に対して回転可能なローター17と、ローター17に設けられた環状の被駆動部材13と、ベース11に固定され被駆動部材13に押し付けられた複数の圧電モジュール14と、圧電モジュール14の駆動を制御する制御回路19と、を有する。このような圧電駆動装置1では、制御回路19によって各圧電モジュール14を駆動することにより、ローター17がベース11に対して回転軸Jまわりに回転する。なお、圧電モジュール14の駆動が停止しているときは、圧電モジュール14が被駆動部材13に押し付けられた状態となるため、これらの間の摩擦力によってローター17がベース11に対して固定される。
前述した第1実施形態の圧電駆動装置1が有するスライダー12に替えてローター17を配置していること以外、本実施形態の圧電駆動装置1Aは、前述した第1実施形態の圧電駆動装置1と同様である。したがって、圧電駆動装置1Aの詳細な説明(特に、制御回路19の説明)については省略する。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るロボットハンドについて説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係るロボットハンドを示す斜視図である。図11ないし図14は、それぞれ、制御回路による制御方法を説明するためのフローチャートである。
図10に示すロボットハンド2は、対象物Wを把持することのできるハンドであり、ベース20と、ベース20に対してスライド可能に支持された一対のスライダー21、22と、スライダー21、22に固定された指部23、24と、スライダー21、22に係合するピニオンギア26と、ピニオンギア26を回転駆動させる圧電駆動装置1Bと、圧電駆動装置1Bに接続されたエンコーダー(図示せず)と、指部23、24に加わる応力を検出する応力検出部27と、を有する。圧電駆動装置1Bとしては、例えば、前述した第2実施形態の圧電駆動装置1Aを用いることができる。
このようなロボットハンド2では、圧電駆動装置1Bの駆動によって指部23、24が接近・離間するように移動し、これら指部23、24で対象物Wを把持することができる。また、ロボットハンド2では、十分な把持力で対象物Wを把持できるように(圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮できるように)、必要に応じて、指部23、24で対象物Wを把持する前に圧電駆動装置1Bの準備駆動を行う。これにより、指部23、24で対象物Wをより確実に把持することができ、ロボットハンド2からの意図しない対象物Wの落下を効果的に抑制することができる。以下、ロボットハンド2について詳細に説明する。
スライダー21、22は、それぞれ、スライドガイド25を介してベース20に支持され、ベース20に対して同じ方向にスライド可能となっている。また、スライダー21のスライダー22と対向する面にはラックギア211が形成され、スライダー22のスライダー21と対向する面にはラックギア221が形成されている。さらに、スライダー21、22の間にはピニオンギア26が設けられており、このピニオンギア26がラックギア211、221と噛合している。そのため、圧電駆動装置1Bの駆動によってピニオンギア26が回転すると、スライダー21、22が互いに逆方向に移動し、それに伴って、指部23、24同士が接近・離間する。
ロボットハンド2に搭載された圧電駆動装置1Bは、前述した実施形態と同様に、制御回路19を有し、制御回路19によって通常駆動と準備駆動とを切り換えることができるようになっている。以下に、制御回路19による通常駆動と準備駆動との切り替え動作について説明する。
図11に示す例では、通常駆動と準備駆動との切り替えは、準備駆動を開始するステップS11と、準備運動の終了を判断するステップS12と、準備駆動を終了するステップS13と、通常駆動を行うステップS14と、を有する。具体的に説明すると、まず、制御回路19は、圧電駆動装置1Bの準備駆動を開始する(ステップS11)。次に、制御回路19は、準備駆動の駆動時間tが予め設定された時間t0よりも長いか否かを判断する(ステップS12)。t<t0である場合は、準備駆動が不十分で、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができないと判断し、そのまま準備駆動を継続する。一方、t≧t0である場合は、準備駆動が十分に行われ、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができると判断し、準備駆動を終了する(ステップS13)。そして、制御回路19は、準備駆動を終了した後、速やかに通常駆動を開始する(ステップS14)。このように、準備駆動の駆動時間tの長さに基づいて、準備駆動が十分であるか否かを判断する方法によれば、十分な準備駆動を行うことができ、通常駆動の際に圧電駆動装置1Bに所定の駆動特性を発揮させることができる。そのため、通常駆動をより確実に行うことができる。
また、図12に示す例では、通常駆動と準備駆動との切り替えは、準備駆動を開始するステップS21と、準備運動の終了を判断するステップS22と、準備駆動を終了するステップS23と、通常駆動を行うステップS24と、を有する。具体的に説明すると、制御回路19は、まず、圧電駆動装置1Bの準備駆動を開始し、ローター17を決められた回数(n回)往復回転させる(ステップS21)。次に、制御回路19は、指部23、24を閉じて、指部23、24同士を押し付け(ステップS221)、その際に応力検出部27に加わる力に基づいて、指部23、24による最大把持力Fmを検出する(ステップS222)。なお、この最大把持力Fmは、実質的に、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力に比例するため、最大把持力Fmを伝達部154と被駆動部材13との間の最大摩擦力として捉えることができる。また、最大把持力Fmは、指部23、24同士を押し付けるのではなく、指部23、24によってダミーの対象物を挟み込んで把持することにより検出してもよい。次に、制御回路19は、最大把持力Fmが予め設定された把持力Fm0±αの範囲内であるか否かを判断する(ステップS223)。Fm<Fm0-αまたはFm>Fm0+αである場合は、準備駆動が不十分で、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができないと判断し、そのまま準備駆動を継続する。一方、Fm0-α≦Fm≦Fm0+αである場合は、準備駆動が十分に行われ、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができると判断し、準備駆動を終了する(ステップS23)。そして、制御回路19は、準備駆動を終了した後、速やかに通常駆動を開始する(ステップS24)。このように、最大把持力Fmの大きさに基づいて、準備駆動が十分であるか否かを判断する方法によれば、十分な準備駆動を行うことができ、通常駆動の際に圧電駆動装置1Bに所定の駆動特性を発揮させることができる。そのため、通常駆動をより確実に行うことができる。
また、図13に示す例では、通常駆動と準備駆動との切り替えは、準備駆動を開始するステップS31と、準備運動の終了を判断するステップS32と、準備駆動を終了するステップS33と、通常駆動を行うステップS34と、を有する。具体的に説明すると、制御回路19は、まず、圧電駆動装置1Bの準備駆動を開始し、ローター17を所定時間回転させる(ステップS31)。次に、制御回路19は、図示しないエンコーダー等からローター17の回転角(移動距離)を検出し(ステップS321)、検出した回転角に基づいて、ローター17の回転速度G(移動速度)を検出する(ステップS322)。なお、ローター17の回転速度Gは、実質的に、伝達部154と被駆動部材13との間の摩擦力に比例する。次に、制御回路19は、回転速度Gが予め設定された回転速度G0±αの範囲内であるか否かを判断する(ステップS323)。G<G0-αまたはG>G0+αである場合は、準備駆動が不十分で、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができないと判断し、そのまま準備駆動を継続する。一方、G0-α≦G≦G0+αである場合は、準備駆動が十分に行われ、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができると判断し、準備駆動を終了する(ステップS33)。そして、制御回路19は、準備駆動を終了した後、速やかに通常駆動を開始する(ステップS34)。このように、回転速度Gに基づいて、準備駆動が十分であるか否かを判断する方法によれば、十分な準備駆動を行うことができ、通常駆動の際に圧電駆動装置1Bに所定の駆動特性を発揮させることができる。そのため、通常駆動をより確実に行うことができる。
また、図14に示す例では、通常駆動と準備駆動との切り替えは、通常駆動を開始するステップS41と、準備駆動の必要があるか否かを判断するステップS42と、準備駆動の必要がある場合に通常駆動を停止して準備駆動を開始するステップS43と、準備運動の終了を判断するステップS44と、準備駆動を終了するステップS45と、通常駆動を開始(再開)するステップS46と、を有する。具体的に説明すると、制御回路19は、まず、圧電駆動装置1Bの通常駆動を開始する(ステップS41)。なお、ここでは、通常駆動時に行う所定作業して、指部23、24によって対象物Wを把持する作業を行うこととなる。次に、指部23、24で対象物Wを把持する作業を行いながら、制御回路19は、指部23、24による把持力Fを応力検出部27に加わる力に基づいて検出する(ステップS421)。次に、制御回路19は、把持力Fが予め設定された把持力F0±αの範囲内であるか否かを判断する(ステップS422)。F0-α≦F≦F0+αである場合は、準備駆動の必要がないと判断し、そのまま通常駆動を継続する。一方、F<F0-αまたはF>F0+αである場合は、準備駆動が必要であると判断し、通常駆動を終了する(ステップS431)。次に、制御回路19は、圧電駆動装置1Bの準備駆動を開始し、ローター17を決められた回数(n回)往復回転させる(ステップS432)。次に、制御回路19は、指部23、24を閉じて、指部23、24同士を押し付け(ステップS441)、その際に応力検出部27に加わる力に基づいて、指部23、24による最大把持力Fmを検出する(ステップS442)。次に、制御回路19は、最大把持力Fmが予め設定された把持力Fm0±αの範囲内であるか否かを判断する(ステップS443)。Fm<Fm0-αまたはFm>Fm0+αである場合は、準備駆動が不十分で、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができないと判断し、そのまま準備駆動を継続する。一方、Fm0-α≦Fm≦Fm0+αである場合は、準備駆動が十分に行われ、圧電駆動装置1Bが所定の駆動特性を発揮することができると判断し、準備駆動を終了する(ステップS45)。そして、制御回路19は、準備駆動を終了した後、速やかに通常駆動を開始する(ステップS46)。このように、通常駆動を行い、その最中に圧電駆動装置1Bの状態(準備駆動が必要か否か)を判断することにより、無駄な準備駆動がなくなるため、ロボットハンド2の作業効率が向上する。
なお、準備駆動の時間を短縮するために、図11ないし図14に示すいずれの方法においても、準備駆動では圧電駆動装置1を最大速度(最大速度の90%以上)で駆動させることが好ましい。
以上、ロボットハンド2について説明した。このようなロボットハンド2は、圧電駆動装置1を含む。そのため、前述した圧電駆動装置1の効果を享受することができ、優れた信頼性を有するロボットハンド2が得られる。
なお、ロボットハンド2の構成は、上述の構成に限定されない。例えば、本実施形態では、2本の指部23、24を有しているが、指部の数としては、特に限定されず、例えば、3本以上であってもよい。また、本実施形態では、圧電駆動装置1Bとして、前述した第2実施形態の圧電駆動装置1Aを用いているが、これに限定されず、例えば、前述しただ第1実施形態の圧電駆動装置1を用いてもよい。また、別の構成の圧電駆動装置を用いてもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係るロボットについて説明する。
図15は、本発明の第4実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図15に示すロボット3は、精密機器やこれを構成する部品の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。ロボット3は、ロボット本体31と、ロボット本体31に装着されているロボットハンド2と、を有する。
ロボット本体31は、6軸ロボットであり、床や天井に固定されるベース311と、ベース311に回動自在に連結されたアーム312と、アーム312に回動自在に連結されたアーム313と、アーム313に回動自在に連結されたアーム314と、アーム314に回動自在に連結されたアーム315と、アーム315に回動自在に連結されたアーム316と、アーム316に回動自在に連結されたアーム317と、これらアーム312~317の駆動を制御する制御装置318と、を有する。また、アーム317にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にはロボット本体31に実行させる作業に応じたエンドエフェクターとして、ロボットハンド2が装着される。
また、ロボット本体31は、ベース311に対してアーム312を回動させるための圧電駆動装置1Cと、アーム312に対してアーム313を回動させるための圧電駆動装置1Cと、アーム313に対してアーム314を回動させるための圧電駆動装置1Cと、アーム314に対してアーム315を回動させるための圧電駆動装置1Cと、アーム315に対してアーム316を回動させるための圧電駆動装置1Cと、アーム316に対してアーム317を回動させるための圧電駆動装置1Cと、を有する。各圧電駆動装置1Cとしては、例えば、前述した第1、第2実施形態の圧電駆動装置1、1Aを用いることができる。そして、各圧電駆動装置1Cは、前述した圧電駆動装置1、1Aと同様に、通常駆動と準備駆動との切り替えが可能となっている。
なお、圧電駆動装置1Bの構成や通常駆動と準備駆動との切り替え方法については、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上、ロボット3について説明した。このようなロボット3は、圧電駆動装置1を含む。そのため、前述した圧電駆動装置1の効果を享受することができ、優れた信頼性を有するロボット3が得られる。
なお、ロボット3の構成としては、本実施形態の構成に限定されず、例えば、水平多関節ロボット(スカラロボット)や双腕ロボットであってもよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子部品搬送装置について説明する。
図16は、本発明の第5実施形態に係る電子部品搬送装置を示す斜視図である。図17は、図16に示す電子部品搬送装置が有する電子部品保持部を示す斜視図である。以下では、説明の便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。
図16に示す電子部品搬送装置4は、電子部品検査装置に適用されており、基台41と、基台41の側方に配置された支持台42と、を有する。また、基台41には、検査対象の電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される上流側ステージ411と、検査済みの電子部品Qが載置されてY軸方向に搬送される下流側ステージ412と、上流側ステージ411と下流側ステージ412との間に位置し、電子部品Qの電気的特性を検査する検査台413と、が設けられている。なお、電子部品Qの例として、例えば、半導体、半導体ウェハー、LCDやOLED等の表示デバイス、水晶デバイス、各種センサー、インクジェットヘッド、各種MEMSデバイス等などが挙げられる。
また、支持台42には、支持台42に対してY軸方向に移動可能なYステージ421が設けられており、Yステージ421には、Yステージ421に対してX軸方向に移動可能なXステージ422が設けられており、Xステージ422には、Xステージ422に対してZ軸方向に移動可能な電子部品保持部423が設けられている。
また、図17に示すように、電子部品保持部423は、X軸方向およびY軸方向に移動可能な微調整プレート4231と、微調整プレート4231に対してZ軸まわりに回動可能な回動部4232と、回動部4232に設けられ、電子部品Qを保持する保持部4233と、を有する。また、電子部品保持部423には、微調整プレート4231をX軸方向に移動させるための圧電駆動装置1xと、微調整プレート4231をY軸方向に移動させるための圧電駆動装置1yと、回動部4232をZ軸まわりに回動させるための圧電駆動装置1θと、が内蔵されている。なお、例えば、圧電駆動装置1x、1yとして、前述した第1実施形態の圧電駆動装置1を用いることができ、圧電駆動装置1θとして、前述した第2実施形態の圧電駆動装置1Aを用いることができる。
なお、圧電駆動装置1x、1y、1θの構成や通常駆動と準備駆動との切り替え方法については、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上、電子部品搬送装置4について説明した。このような電子部品搬送装置4は、圧電駆動装置1を含む。そのため、前述した圧電駆動装置1の効果を享受することができ、優れた信頼性を有する電子部品搬送装置4が得られる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係るプリンターについて説明する。
図18は、本発明の第6実施形態に係るプリンターの全体構成を示す概略図である。
図18に示すプリンター5は、装置本体51と、装置本体51の内部に設けられている印刷機構52、給紙機構53および制御部54と、を有する。また、装置本体51には、記録用紙Pを設置するトレイ511と、記録用紙Pを排出する排紙口512と、液晶ディスプレイ等の操作パネル513とが設けられている。
印刷機構52は、ヘッドユニット521と、圧電駆動装置1Dと、圧電駆動装置1Dの駆動力によりヘッドユニット521を往復動させる往復動機構523と、を有する。圧電駆動装置1Dとしては、例えば、前述した第1、第2実施形態の圧電駆動装置1、1Aを用いることができる。なお、圧電駆動装置1Dの構成や通常駆動と準備駆動との切り替え方法については、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
また、ヘッドユニット521は、インクジェット式記録ヘッドであるヘッド521aと、ヘッド521aにインクを供給するインクカートリッジ521bと、ヘッド521aおよびインクカートリッジ521bを搭載したキャリッジ521cと、を有する。往復動機構523は、キャリッジ521cを往復移動可能に支持しているキャリッジガイド軸523aと、圧電駆動装置1Dの駆動力によりキャリッジ521cをキャリッジガイド軸523a上で移動させるタイミングベルト523bと、を有する。
給紙機構53は、互いに圧接している従動ローラー531および駆動ローラー532と、駆動ローラー532を駆動する圧電駆動装置1Eと、を有する。なお、圧電駆動装置1Eとしては、例えば、前述した第1、第2実施形態の圧電駆動装置1、1Aを用いることができる。なお、圧電駆動装置1Eの構成や通常駆動と準備駆動との切り替え方法については、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
また、制御部54は、例えばパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから入力された印刷データに基づいて、印刷機構52や給紙機構53等を制御する。このようなプリンター5では、給紙機構53が記録用紙Pを一枚ずつヘッドユニット521の下部近傍へ間欠送りする。このとき、ヘッドユニット521が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれる。なお、本実施系形態では、圧電駆動装置1Cが給紙用の駆動ローラー532を駆動しているが、この他にも、例えば、キャリッジ521cを駆動してもよい。
以上、プリンター5について説明した。このようなプリンター5は、圧電駆動装置1を含む。そのため、前述した圧電駆動装置1の効果を享受することができ、優れた信頼性を有するプリンター5が得られる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係るプロジェクターについて説明する。
図19は、本発明の第7実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図である。
図19に示すプロジェクター6は、LCD方式のプロジェクターであり、光源61と、ミラー621、622、623と、ダイクロイックミラー631、632と、液晶表示素子64R、64G、64Bと、ダイクロイックプリズム65と、投射レンズ系66と、圧電駆動装置1Fと、を有する。
光源61としては、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。また、この光源61としては、白色光が出射するものが用いられる。そして、光源61から出射された光は、まず、ダイクロイックミラー631によって赤色光(R)とその他の光とに分離される。赤色光は、ミラー621で反射された後、液晶表示素子64Rに入射し、その他の光は、ダイクロイックミラー632によってさらに緑色光(G)と青色光(B)とに分離される。そして、緑色光は、液晶表示素子64Gに入射し、青色光は、ミラー622、623で反射された後、液晶表示素子64Bに入射する。
液晶表示素子64R、64G、64Bは、それぞれ、空間光変調器として用いられる。これらの液晶表示素子64R、64G、64Bは、それぞれR、G、Bの原色に対応する透過型の空間光変調器であり、例えば縦1080行、横1920列のマトリクス状に配列した画素を備えている。各画素では、入射光に対する透過光の光量が調整され、各液晶表示素子64R、64G、64Bにおいて全画素の光量分布が協調制御される。このような液晶表示素子64R、64G、64Bによってそれぞれ空間的に変調された光は、ダイクロイックプリズム65で合成され、ダイクロイックプリズム65からフルカラーの映像光LLが出射される。そして、出射された映像光LLは、投射レンズ系66によって拡大されて、例えばスクリーン等に投射される。圧電駆動装置1Fは、投射レンズ系66に含まれる少なくとも1つのレンズを光軸方向に移動させて焦点距離を変更することができる。
なお、圧電駆動装置1Fとしては、例えば、前述した第1、第2実施形態の圧電駆動装置1、1Aを用いることができる。圧電駆動装置1Fの構成や通常駆動と準備駆動との切り替え方法については、前述した実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上、プロジェクター6について説明した。このようなプロジェクター6は、圧電駆動装置1を含む。そのため、前述した圧電駆動装置1の効果を享受することができ、優れた信頼性を有するプロジェクター6が得られる。
以上、本発明の圧電駆動装置、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンター、プロジェクターおよび圧電駆動装置の駆動方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。また、前述した実施形態では、圧電駆動装置をロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよびプロジェクターに適用した構成について説明したが、圧電駆動装置は、これら以外の各種電子デバイスに適用することができる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1x、1y、1θ…圧電駆動装置、11…ベース、12…スライダー、13…被駆動部材、14…圧電モジュール、15…圧電アクチュエーター、150…積層体、151…振動部、151a、151b、151c、151d、151e…圧電素子、152…支持部、153…接続部、154…伝達部、16…付勢部、160…基板、161…基部、162…固定部、163…ばね部、17…ローター、19…制御回路、2…ロボットハンド、20…ベース、21、22…スライダー、211、221…ラックギア、23、24…指部、25…スライドガイド、26…ピニオンギア、27…応力検出部、3…ロボット、31…ロボット本体、311…ベース、312、313、314、315、316、317…アーム、318…制御装置、4…電子部品搬送装置、41…基台、411…上流側ステージ、412…下流側ステージ、413…検査台、42…支持台、421…Yステージ、422…Xステージ、423…電子部品保持部、4231…微調整プレート、4232…回動部、4233…保持部、5…プリンター、51…装置本体、511…トレイ、512…排紙口、513…操作パネル、52…印刷機構、521…ヘッドユニット、521a…ヘッド、521b…インクカートリッジ、521c…キャリッジ、523…往復動機構、523a…キャリッジガイド軸、523b…タイミングベルト、53…給紙機構、531…従動ローラー、532…駆動ローラー、54…制御部、6…プロジェクター、61…光源、621、622、623…ミラー、631、632…ダイクロイックミラー、64B、64G、64R…液晶表示素子、65…ダイクロイックプリズム、66…投射レンズ系、J…回転軸、LL…映像光、P…記録用紙、Q…電子部品、V1、V1’、V2、V2’、V3、V3’…電圧、W…対象物

Claims (14)

  1. 圧電アクチュエーターと、
    前記圧電アクチュエーターと当接し、前記圧電アクチュエーターの駆動力が伝達される被駆動部材と、
    前記圧電アクチュエーターを駆動する駆動回路と、を備える圧電駆動装置の駆動方法であって、
    前記駆動回路は、通常駆動に先立って、前記圧電アクチュエーターと前記被駆動部材との間の摩擦力が所定範囲内となるように前記圧電アクチュエーターの準備駆動を行い、
    前記駆動回路は、前記準備駆動では、前記被駆動部材を往復移動させることを特徴とする圧電駆動装置の駆動方法。
  2. 前記駆動回路は、前記圧電アクチュエーターと前記被駆動部材との間の摩擦力を検出し、検出した前記摩擦力が前記所定範囲外であった場合に前記準備駆動を行う請求項1に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  3. 圧電アクチュエーターと、
    前記圧電アクチュエーターと当接し、前記圧電アクチュエーターの駆動力が伝達される被駆動部材と、
    前記圧電アクチュエーターを駆動する駆動回路と、を備える圧電駆動装置の駆動方法であって、
    前記駆動回路は、通常駆動に先立って、前記被駆動部材の移動速度が所定範囲内となるように前記圧電アクチュエーターの準備駆動を行い、
    前記駆動回路は、前記準備駆動では、前記被駆動部材を往復移動させることを特徴とする圧電駆動装置の駆動方法。
  4. 前記駆動回路は、前記被駆動部材の移動速度を検出し、検出した移動速度が前記所定範囲外であった場合に前記準備駆動を行う請求項3に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  5. 前記駆動回路は、前記圧電アクチュエーターの駆動が停止している時間が所定時間を超えた場合に前記準備駆動を行う請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  6. 前記駆動回路は、前記準備駆動を前記被駆動部材の可動範囲の全域において行う請求項1ないし5のいずれか1項に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  7. 前記被駆動部材には、所定作業を行う作業部が接続され、
    前記駆動回路は、前記準備駆動では、前記作業部に前記所定作業をさせずに、前記所定作業とは異なる作業をさせ、前記通常駆動では、前記作業部に前記所定作業をさせる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  8. 前記被駆動部材は、セラミックスを含む請求項1ないし7のいずれか1項に記載の圧電駆動装置の駆動方法。
  9. 圧電アクチュエーターと、
    前記圧電アクチュエーターと当接し、前記圧電アクチュエーターの駆動力が伝達される被駆動部材と、
    前記圧電アクチュエーターを駆動する駆動回路と、を備える圧電駆動装置であって、
    前記駆動回路は、通常駆動に先立って、前記圧電アクチュエーターと前記被駆動部材との間の摩擦力が所定範囲内となるように前記圧電アクチュエーターの準備駆動を行い、
    前記駆動回路は、前記準備駆動では、前記被駆動部材を往復移動させることを特徴とする圧電駆動装置。
  10. 請求項9に記載の圧電駆動装置を含むことを特徴とするロボットハンド。
  11. 請求項9に記載の圧電駆動装置を含むことを特徴とするロボット。
  12. 請求項9に記載の圧電駆動装置を含むことを特徴とする電子部品搬送装置。
  13. 請求項9に記載の圧電駆動装置を含むことを特徴とするプリンター。
  14. 請求項9に記載の圧電駆動装置を含むことを特徴とするプロジェクター。
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