JP7069724B2 - 評価装置、画像計測装置、評価方法及び評価プログラム - Google Patents
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Description
(ハードウェア構成)
図1は、第1の実施の形態の評価装置のハードウェア構成図である。この図1に示すように、評価装置は、CPU1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、HDD(Hard Disk Drive)4、入出力インタフェース(入出力I/F)5及び通信部6を有している。CPU1~通信部6は、バスライン7を介して相互に通信可能となるように接続されている。
図2は、CPU1が、粒子特性算出プログラムを実行することで実現される各機能の機能ブロック図である。この図2に示すように、CPU1は、粒子特性算出プログラムを実行することで、解像度制御部21、光源制御部22、記憶制御部23、撮像制御部24、計測画像生成部25、粒子領域抽出部26(第1の検出部の一例)、粒子特性検出部27及び平均値算出部28の各機能を実現する。また、CPU1は、粒子特性算出プログラムを実行することで、回帰直線検出部29、変動分検出部30、計測エラー判定部31(判定部の一例)、通知制御部32、及び、演算方向制御部33の各機能を実現する。回帰直線検出部29及び変動分検出部30は、第2の検出部の一例である。
ここで、図3に、光輝材が含まれた塗料が塗布された光輝材含有塗膜を含む計測サンプル40の塗装面の断面図を示す。光輝材含有塗膜は、アルミニウムフレーク、パール粉、マイカ粉等の光輝材を含む塗料の塗膜である。光輝材を含む塗料は、車両のフレームの塗装等に用いられる。光輝材含有塗膜は、内部に存在する光輝材43が入射光を反射し、見る角度によって塗装面の見え方が変化する。
図4に、計測サンプル40の撮像形態を示す。粒子感の評価を行う場合、光源10から計測サンプルに照射した光の反射光を撮像部11で撮像(以下、計測という)した計測画像に基づいて、計測サンプル40の粒子感を評価する。この場合、粒子の輝きを計測しやすい角度で計測を行うことが望ましい。計測角度が正反射方向に近いほうが粒子の輝きを計測しやすい。このため、図4に示すように、光源10の正反射方向から例えば15°傾けた角度で計測すると、光源10の写り込みを防止でき、かつ粒子の輝きをよく計測できる。
図5に、計測サンプル40をモノクロのカメラ装置である撮像部11で計測した計測画像の一例を示す。この計測画像は、縦×横が512画素×512画素のサイズで、1画素あたり約20μmに、解像度を制御して計測している。図5において、白点は光を反射している粒子を示しており、黒、灰、白の順に輝度が高い領域となる。
ここで、計測画像を用いた粒子特性の評価では、粒子領域を正しく抽出することが重要となる。図7は、傾いた状態の計測サンプル40が計測されている様子を示す図である。この図7に示すように、傾いた状態の計測サンプル40を計測した場合、得られる計測画像は、例えば図8に示すように上部の輝度に対して下部の輝度が低い等のように、輝度が偏った計測画像となる。
すなわち、図10は、傾きが生じていない計測サンプル40を計測することで得られた計測画像(正常計測画像)の部分的な輝度値を示すラインプロファイルである。また、図10に示す点線は、平均輝度値である閾値である。この平均輝度値を閾値としてラインプロファイルを区切ることにより、粒子の輝度が高い領域と粒子の輝度が低い領域とに、正常計測画像を分離することができる。
このようなことから、第1の実施の形態の評価装置は、計測画像の輝度値分布における、一定方向の平均輝度値の変動分に基づいて、計測エラーを検出して通知する。図12は、計測エラーの通知動作の流れを示すフローチャートである。評価装置のCPU1は、HDD4等の記憶部に記憶されている粒子特性算出プログラムに基づいて、図2に示した各機能を実行する。
この例では、撮像部11の撮像方向に対する、計測サンプル40の計測面の傾きにより、粒子特性の正確な評価が困難な場合に計測画像のエラー判定を行うこととしたが、計測サンプル40の計測面が曲面である場合も同様である。
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態の評価装置は、計測画像の所定ラインの心理物理量(例えば、輝度値)に対して、例えば平均値等の閾値をフィッティングする。そして、フィッティングした閾値の両端部の差分が所定以上であった場合に、計測画像を得た計測サンプルの計測エラーと判定し、粒子特性の評価動作を停止すると共に、計測エラーの発生を示す通知動作を行う。
次に、第2の実施の形態の評価装置の説明をする。第2の実施の形態の評価装置は、計測画像から所定以上の線キズが検出された場合に、計測エラーの通知を行う例である。なお、上述の第1の実施の形態と以下に説明する第2の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異のみ説明を行い、重複説明は省略する。
図17は、第2の実施の形態の評価装置のCPU1が、HDD4等の記憶部に記憶されている粒子特性算出プログラムを実行することで実現される各機能の機能ブロック図である。この図17において、第1の実施の形態の説明で用いた図2と同じ動作を示す箇所には同じ符号を付している。図17からわかるように、第2の実施の形態の評価装置の場合、粒子領域抽出部26により計測画像から抽出された粒子領域に基づいて、キズに相当する領域の面積を算出する粒子面積算出部51を有している。
光輝材の配合量が少ない塗膜、又は、粒子の輝きが弱い塗膜は、キズ領域の面積が粒子領域の面積に比べて大きく。また、キズ領域の輝度値が、粒子領域の輝度値よりも遥かに高い。このため、キズが粒子特性の評価に大きく影響する。第2の実施の形態の評価装置は、このようなキズの影響を回避することができるため、計測画像の粒子特性を不正確に評価する不都合を防止できる他、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第3の実施の形態の評価装置の説明をする。この第3の実施の形態の評価装置は、計測画像に対して、計測サンプル40の傾きに応じた輝度値の補正処理を施したうえで、粒子領域の抽出処理を行うことで、粒子特性の正確な評価を可能とした例である。なお、上述の各実施の形態と第3の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異の説明のみ行い、重複説明は省略する。
図20は、第3の実施の形態の評価装置のCPU1が、HDD4等の記憶部に記憶されている粒子特性算出プログラムを実行することで実現される各機能の機能ブロック図である。この図20に示すように、第3の実施の形態の評価装置の場合、近時直線検出部61、補正係数算出部62及び補正部63を有している。
このような第3の実施の形態の評価装置における計測画像の補正動作の流れは、図21のフローチャートのようになる。このフローチャートのステップS21において、計測画像生成部25で生成された輝度画像である計測画像が取得されると、ステップS22において、近似直線検出部61が、計測画像内の輝度値を一定方向に平均化する。また、近似直線検出部61は、ステップS23において、平均化した輝度値の近似直線(Y=ax+b)を検出する。さらに、ステップS23では、平均値算出部28が、計測画像の全画素(又は所定範囲の画素)の平均輝度値(C)を算出する。
以上の説明から明らかなように、第3の実施の形態の評価装置は、計測サンプル40の傾き又は曲率による輝度変動を補正した計測画像を生成し、この補正した計測画像に基づいて粒子領域を抽出する。これにより、正確に抽出した粒子領域に基づいて、粒子特性の正確な評価を行うことができる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第4の実施の形態の評価装置を説明する。上述の第2の実施の形態の場合、キズに相当する領域の面積が所定面積以上であった場合に、計測画像の計測エラーと判断する例であった。これに対して、第4の実施の形態の評価装置は、計測画像中のキズに相当する領域を除外することで、キズに影響されることなく、粒子特性の正確な評価を可能とした例である。
図23は、第4の実施の形態の評価装置のCPU1が、HDD4等の記憶部に記憶されている粒子特性算出プログラムを実行することで実現される各機能の機能ブロック図である。この図23に示すように、第4の実施の形態の評価装置の場合、評価エラー判定部31が、キズに相当する領域の位置情報を粒子領域抽出部26に通知することで、キズに相当する領域を除外した計測画像を形成する。そして、このキズに相当する領域を除外した計測画像に基づいて、再度、粒子領域を抽出する。これにより、キズに相当する輝度値を除外して、光輝材43の輝度値に相当する粒子領域で粒子特性を評価可能とすることができる。このため、粒子特性の評価の正確性を向上させることができる。
図24は、キズに相当する輝度値の除去及び粒子領域の抽出動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップS1では、計測画像生成部25で生成された輝度画像である計測画像が取得される。この計測画像は、計測画像生成部25から、直接的に粒子領域抽出部26に供給され、又は、第3の実施の形態で説明したように、補正部63により、計測サンプル40の傾き又は曲率等に対応する輝度値の補正処理が施されたうえで、粒子領域抽出部26に供給される。
これにより、粒子特性検出部27において、キズを除外した計測画像に基づいて粒子特性を評価でき、キズに影響されない粒子特性の正確な評価を可能とすることができる。
最後に、上述の各実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。
4 HDD
9 表示部
10 光源
11 撮像部
25 計測画像生成部
26 粒子領域抽出部
27 粒子特性検出部
28 平均値算出部
29 回帰直線検出部
30 変動分検出部
31 計測エラー判定部
32 通知制御部
51 粒子面積算出部
61 近似直線検出部
62 補正係数算出部
63 補正部
Claims (7)
- 計測物の計測面の輝度値に基づいて、前記計測面の特性評価を行う評価装置であって、
前記計測面の撮像画像に基づいて、前記計測面の輝度値を検出する第1の検出部と、
前記撮像画像における所定分離間した位置の輝度値差を検出する第2の検出部と、
前記第2の検出部は、
前記撮像画像の水平方向のライン上の輝度値の平均値のラインを、前記水平方向のライン上の輝度値に対してフィッティング処理するフィッティング処理部と、
前記フィッティング処理されたラインの両端部に相当する各輝度値の差、又は、前記フィッティング処理されたラインの両端部近傍の輝度値の差を、前記所定分離間した位置の輝度値差として検出する変動分検出部を、さらに備え、
前記所定分離間した位置の輝度値差が所定以上の差分であった場合に、エラー判定を行う判定部と
を有することを特徴とする評価装置。 - 前記判定部により、前記エラー判定が行われた際に、所定の通知動作を行うように通知部を制御する通知制御部を、さらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の評価装置。 - 前記計測面が曲率を有する場合、
前記フィッティング処理部は、曲面の水平方向のライン上の輝度値に対して、曲面に対応する閾値のフィッティング処理を行い、
前記変動分検出部は、前記曲面にフィッティング処理された前記ラインの輝度値の最大値及び最小値の差を検出し、
前記判定部は、前記水平方向のラインの輝度値の最大値及び最小値の差が所定以上の差分であった場合に、エラー判定を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の評価装置。 - 計測物の計測面の撮像画像を撮像する撮像部と、
前記撮像画像に基づいて、前記計測面の輝度値を検出する第1の検出部と、
前記第1の検出部で検出された前記輝度値を、前記計測面の評価値として出力する評価部と、
前記撮像画像における所定分離間した位置の輝度値差を検出する第2の検出部と、
前記第2の検出部は、
前記撮像画像の水平方向のライン上の輝度値の平均値のラインを、前記水平方向のライン上の輝度値に対してフィッティング処理するフィッティング処理部と、
前記フィッティング処理されたラインの両端部に相当する各輝度値の差、又は、前記フィッティング処理されたラインの両端部近傍の輝度値の差を、前記所定分離間した位置の輝度値差として検出する変動分検出部を、さらに備え、
前記所定分離間した位置の輝度値差が所定以上の差分であった場合に、エラー判定を行う判定部と
を有する画像計測装置。 - 計測物の計測面の輝度値に基づいて、前記計測面の特性評価を行う評価方法であって、
第1の検出部が、前記計測面の撮像画像に基づいて、前記計測面の輝度値を検出する第1の検出ステップと、
第2の検出部が、前記撮像画像における所定分離間した位置の輝度値差を検出する第2の検出ステップと、
前記第2の検出ステップは、
フィッティング処理部が、前記撮像画像の水平方向のライン上の輝度値の平均値のラインを、前記水平方向のライン上の輝度値に対してフィッティング処理するフィッティングステップと、
変動検出部が、前記フィッティング処理されたラインの両端部に相当する各輝度値の差、又は、前記フィッティング処理されたラインの両端部近傍の輝度値の差を、前記所定分離間した位置の輝度値差として検出する変動分検出ステップと、をさらに有し、
判定部が、前記所定分離間した位置の輝度値差が所定以上の差分であった場合に、エラー判定を行う判定ステップと
を有することを特徴とする評価方法。 - コンピュータを、
計測物の計測面の撮像画像に基づいて、前記計測面の輝度値を検出する第1の検出部と、
第1の検出部で検出された前記輝度値を、前記計測面の評価値として出力する評価値出力部と、
前記撮像画像における所定分離間した位置の輝度値差を検出する第2の検出部と、
前記第2の検出部は、
前記撮像画像の水平方向のライン上の輝度値の平均値のラインを、前記水平方向のライン上の輝度値に対してフィッティング処理するフィッティング処理部と、
前記フィッティング処理されたラインの両端部に相当する各輝度値の差、又は、前記フィッティング処理されたラインの両端部近傍の輝度値の差を、前記所定分離間した位置の輝度値差として検出する変動分検出部を、さらに機能させ、
前記所定分離間した位置の輝度値差が所定以上の差分であった場合に、エラー判定を行う判定部として機能させること
を特徴とする評価プログラム。 - 前記コンピュータを、
前記判定部により、前記エラー判定が行われた際に、所定の通知動作を行うように通知部を制御する通知制御部として、さらに機能させること
を特徴とする請求項6に記載の評価プログラム。
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