JP7064827B2 - 光学用スチレン系樹脂組成物、成形品および導光体 - Google Patents
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Description
このような用途の中には、始めに組み込まれた部材を交換することなく使用することも想定され、樹脂材料を長期に渡り、劣化、変色せずに使用できることが求められる。光学用途にはアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が広く用いられているが、近年光源のLED化が進み、光源に含まれる紫外線が少なくなり、紫外線による劣化、変色のため敬遠されていたスチレン系樹脂の利用もされてきている。例えば特許文献1には、導光板にスチレン系樹脂が使用されることが記載されている。
光源のLED化が進む中でも、長期間劣化、変色することなく使用できる材料は求められる。一例として、照明器具において、内蔵される光源の光以外にも、照明器具自体は自身以外から発せられた光にも曝される。代表的なものは太陽光であり、紫外線を含んでいるため樹脂部材を劣化、変色させる要因となる。また、内蔵される光源の光強度が強くなると、劣化、変色を促進させる要因となる。
光学用途の中には、高温環境の下で使用される部材もあり、これらの部材には、高い耐熱性が要求される。高耐熱性の材料として、ポリカーボネートが知られているが、スチレン系樹脂においても、特定の成分を共重合することで耐熱性を高めた特殊なスチレン系樹脂が知られている(特許文献2)。
しかしながら、スチレン系樹脂を高温環境の下で、光学部材として適用するにあたり、これまでのスチレン系樹脂では、劣化、変色に対して十分な性能を有するものではないものもあった。
が提供される。
好ましくは、光路長115mmにおける初期の分光透過率は、78%以上である。
好ましくは、キセノン耐光試験前の黄色度初期YIが3.0以下である。
好ましくは、100℃耐熱試験前後(1000時間)の黄色度の変化量ΔYI(heat)が3以下である。
好ましくは、前記C6以上のアルコールは、C8~C20のアルコールから選ばれる少なくとも1種である。
好ましくは、前記C6以上のアルコールは、1-オクタノールまたは2-エチルヘキサノールから選ばれる少なくとも1種である。
好ましくは、前記エーテル化合物は下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルである、
好ましくは、前記エーテル化合物は下記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルである、
好ましくは、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記エーテル化合物の含有量は、0.001~5質量%である。
好ましくは、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対するC6以上のアルコールの含有量は、0.001~5質量%である。
好ましくは、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記フェノール系酸化防止剤の含有量が、0.001~1質量%である。
好ましくは、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記リン系酸化防止剤の含有量が、0.001~1質量%である。
好ましくは、前記スチレン-(メタ)アクリル酸共重合樹脂中の前記スチレン系単量体単位および前記(メタ)アクリル酸単量体単位の合計含有量100質量%に対し、前記スチレン系単量体単位の含有量は70~99質量%であり、前記(メタ)アクリル酸系単量体単の含有量は30~1質量%である。
好ましくは、紫外線吸収剤およびアミン系光安定剤の少なくとも一方を含む。
好ましくは、上記スチレン系樹脂組成物からなる成形品である。
好ましくは、上記成形品からなる導光体である。
スチレン系樹脂組成物は、(A)スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂、エーテル化合物および/またはC6以上のアルコール(B)、フェノール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤(C)を少なくとも含む。また、スチレン系樹脂組成物は、本発明の特徴を損ねない範囲で、これらの成分に加えてその他の各種添加剤を含んでもよい。
本発明のスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂は、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体を共重合して得ることができる。
(メタ)アクリル酸系単量体は、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸モノマーであり、好ましくはメタクリル酸である。
50ppm以下の重合禁止剤を含むスチレン系単量体を使用することが好ましく、より好ましくは30ppmであり、より好ましくは20ppm以下であり、より好ましくは15ppm以下である。
500ppm以下の重合禁止剤を含む(メタ)アクリル酸系単量体を使用することが好ましく、より好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下である。
これらの禁止剤は多く含まれる程、色相が黄色みを帯びる傾向となる他、得られた成形品の透明性を損なうなど、本願で目的とする光学特性を損なうことがある。
重量平均分子量(Mw)及びZ平均分子量(Mz)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件で測定した。
GPC機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC-101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED-B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
分子量は単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、エーテル化合物および/またはC6以上のアルコールを必須成分として含有する。透明性が向上するからである。好ましくは、エーテル化合物およびC6以上のアルコールを併用する。
また、スチレン系樹脂組成物100質量%に対するC6以上のアルコールの含有量は、好ましくは0.001~5質量%であり、より好ましくは0.005~1質量%であり、さらに好ましくは0.01~0.1質量%である。
エーテル化合物および/またはC6以上のアルコールを上記含有量で添加した場合、透明性が向上するからである。スチレン系樹脂組成物100質量%に対するエーテル化合物およびC6以上のアルコールの含有量は、それぞれ、具体的には例えば、0.001、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
HPLC機種:日本ウォーターズ株式会社製 allianceシステム2695セパレーションモジュール
検出器:示差屈折計(RI)
カラム:東ソー株式会社製 TSKgel ODS-120T 4.6mm(ID)×15cm(L)
移動相:メタノール/水=80/20(体積比)にリン酸0.2質量%添加
流量:1.0ml/分
カラムオーブン温度:40℃
検出器温度:30℃
GC装置:島津 GC-14A
検出器:FID型検出器
カラム : ジーエルサイエンス社製3mm(ID)×2m(L)
充填剤 : PEG-20M、UniportB 25%、60/80mesh
カラム温度 : 175℃
キャリアガス : 窒素
本発明のスチレン系樹脂組成物は、上記量の添加剤Bに加えて、リン系酸化防止剤および/またはフェノール系酸化防止剤を必須成分として含有する。耐光性が向上し、黄変による色相変化を抑制でき、さらに透明性の低下を低減できるからである。好ましくは、リン系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤を併用する。
また、スチレン系樹脂組成物100質量%に対するフェノール系酸化防止剤の含有量は、好ましくは0.001~1質量%であり、より好ましくは0.01~1質量%であり、さらに好ましくは0.05~0.8質量%である。
リン系酸化防止剤および/またはフェノール系酸化防止剤を上記含有量で添加した場合、耐光性が向上し、黄変による色相変化を抑制でき、さらに透明性の低下を低減できるからである。スチレン系樹脂組成物100質量%に対するリン系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤の含有量は、それぞれ、具体的には例えば、0.001、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
(C-1)トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト
(C-2)2,2'-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチル-1-フェニルオキシ)(2-エチルヘキシルオキシ)ホスホラス
(C-3)ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
(C-4)3,9-ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン
(C-5)オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(C-6)3,9-ビス[2-〔3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
(C-7)エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート〕
(C-8)ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
スチレン系樹脂組成物には、本発明の無色透明性を損なわない範囲でミネラルオイルを含有しても良い。また、ステアリン酸、エチレンビスステアリルアミド等の内部潤滑剤や、イオウ系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系安定剤(アミン系光安定剤)、帯電防止剤、外部潤滑剤等の添加剤が含まれていても良い。また、外部潤滑剤としては、エチレンビスステアリルアミドが好適であり、含有量としては樹脂組成物中に30~200ppmであることが好ましい。
また、スチレン系樹脂組成物100質量%に対するアミン系光安定剤の含有量は、好ましくは0.001~1質量%であり、より好ましくは0.01~1質量%であり、さらに好ましくは0.05~0.8質量%である。
紫外線吸収剤および/またはアミン系光安定剤を上記含有量で添加した場合、耐光性が向上し、黄変による色相変化を抑制でき、さらに透明性の低下を低減できるからである。スチレン系樹脂組成物100質量%に対する紫外線吸収剤およびアミン系光安定剤の含有量は、それぞれ、具体的には例えば、0.001、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、初期T差(115mm)は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、さらに好ましくは4以上である。なお、「初期T差(115mm)」とは下記の式に基づいて算出される。
初期T差(115mm)=(添加剤Bおよび/または添加剤Cありの例での「初期T(115mm)」)-(添加剤Bなし且つ添加剤Cなしの例での「初期T(115mm)」)
また、キセノン耐光試験前後(500時間)の黄色度の変化量ΔYI(Xe)は、10.0以下であり、好ましくは8.0以下であり、より好ましくは7.0以下である。
また、100℃耐熱試験前後(1000時間)の黄色度の変化量ΔYI(heat)は、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.5以下である、さらに好ましくは2.0以下である。
また、板状に限らず、レンズ状、ブロック状、板状、フィルム状、繊維状、棒状、中空状、また、湾曲させたりらせん状にしたりなど様々な形に造形されたものでも同様に適用できる。本願では、これらを総称として導光体という。これらの導光体の中には、樹脂や無機化合物などの粒子に代表される、光拡散剤を含んでも良い。
完全混合型撹拌槽である第1反応器と第2反応器及び静的混合器付プラグフロー型反応器である第3反応器を直列に接続して重合工程を構成し、表1-1~表1-3に示す条件によりスチレン系樹脂の製造を実施した。各反応器の容量は、第1反応器を39リットル、第2反応器を39リットル、第3反応器を16リットルとした。表1に記載の原料組成にて、原料溶液を作成し、第1反応器に原料溶液を表1に記載の流量にて連続的に供給した。重合開始剤は、第1反応器の入口で表1-1~表1-3に記載の添加濃度(原料スチレン及びメタクリル酸の合計量に対する質量基準の濃度)となるように原料溶液に添加し、均一混合した。表1-1~表1-3に記載の重合開始剤は次の通り
重合開始剤-1 :1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日油株式会社製パーヘキサCを使用した。)
なお、第3反応器では、流れの方向に沿って温度勾配をつけ、中間部分、出口部分で表1-1~表1-3の温度となるよう調整した。
続いて、第3反応器より連続的に取り出した重合体を含む溶液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、表1-1~表1-3に記載の樹脂温度となるよう予熱器の温度を調整し、表1-1~表1-3に記載の圧力に調整することで、未反応スチレン及びエチルベンゼン、アルコールの一部を分離した後、多孔ダイよりストランド状に押し出しして、コールドカット方式にて、ストランドを冷却および切断しペレット化した。
使用した添加剤Bは次の通りである。
B-1:1-オクタノール
B-2:2-エチルヘキサノール
B-3:エマルゲン109P
なお、15ppmのTBCが含まれるスチレン、および250ppmのMEHQが含まれるメタクリル酸を使用した。
表2に示す含有量にて、スチレン系樹脂PS-1-0~PS-5-1と、添加剤C、添加剤Dおよび添加剤Eをスクリュー径40mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混錬してペレットを得た。表2において示すペレットに含まれる添加剤C、添加剤Dおよび添加剤Eは次の通りである。
C-1:トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト(BASFジャパン株式会社製 Irgafos 168)
C-5:オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASFジャパン株式会社製 Irganox 1076)
C-9:6-〔3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ〕-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン(住友化学株式会社製 スミライザーGP)
D-1:2-(2H-ベンゾトリアゾール―2―イル)-p-クレゾール(BASFジャパン株式会社製 チヌビンP)
E-1:ビス(2,2,6,6―テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(城北化学工業株式会社製 JF-90)
(試験片の作製)
得られたペレットを用いて、シリンダー温度250℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、127×127×2mm厚みの板状成形品を成形した。この板状成形品からメガロテクニカ株式会社製ゲート加工機GCPB-500を用いて115×85×2mm厚みに切削、研磨し、端面に鏡面を有する板状成形品を得た。
以下に示す全光線透過率やYIなどの光学測定の数値は、光路長2mmの測定値、光路長115mmの測定値である。光路長2mmとは、上記研磨後の板状成形品を用いて、測定器の光が通過する距離が2mmとなる様に試験片を設置して測定する事であり、光路長115mmとは、同様に115mmとなる様に試験片を設置して測定する事を示す。
(光路長2mmにおけるYIの測定)
研磨後の板状成形品について、日本分光株式会社製の紫外線可視分光光度計V-670を用いて、大きさ20×1.6mm、広がり角度0°の入射光において、波長350nm~800nmの分光透過率を測定し、C光源における、視野2°でのYI値をJIS K7105に倣い算出した。
(光路長2mmにおける透過率の測定)
研磨後の板状成形品について、日本電色工業株式会社製濁度計NDH5000を用いて、全光線透過率を測定した。
(光路長115mmにおける透過率の測定)
研磨後の板状成形品について、日本分光株式会社製の紫外線可視分光光度計V-670を用いて、波長350nm~800nmの分光透過率を測定した。ここで、表2に示す分光透過率とは、波長380nm~780nmの平均透過率を表す。
得られた板状成形品を用いて、上記の方法で初期の光学評価を実施した。光路長2mmにおけるYIを「初期YI」とし、光路長2mmにおける全光線透過率を「初期T(2mm)」とした。また、光路長115mmにおける透過率を「初期T(115mm)」とした。
(初期T差(115mm)の算出)
また、下記式に基づいて「初期T差(115mm)」を算出した。
初期T差(115mm)=(添加剤Bおよび/または添加剤Cありの例での「初期T(115mm)」)-(添加剤Bなし且つ添加剤Cなしの例での「初期T(115mm)」)
(キセノン(Xe)耐光試験手順)
成形、切削研磨により得られた板状成形品に対して、アトラス社製ウエザオメータCi4000を用いて、キセノン耐光試験を行った。条件は、ブラックパネル温度55℃、340nmにおける放射照度0.3W/m2とした。
(光学測定)
キセノン耐光試験後の板状成形品について、上記の方法で測定を実施した。光路長2mmにおけるYIを「YI(Xe)」とした。また、光路長115mmにおける透過率を「T(Xe)(115mm)」とした。
キセノン耐光試験前後(500時間)の黄色度の変化量「変化量ΔYI(Xe)」は、光路長2mmにおける初期YIとキセノン耐光試験後YI(Xe)の差を下記式に基づいて算出した。
変化量ΔYI(Xe)=(YI(Xe))-(初期YI)
(耐熱試験手順)
成形、切削研磨により得られた板状成形品を、100℃(乾燥)の環境下に1000時間曝露した。
(光学測定)
耐熱試験後の板状成形品について、上記の方法で測定を実施した。光路長2mmにおけるYIを「YI(heat)」とした。
100℃耐熱試験前後(1000時間)の黄色度の変化量「変化量ΔYI(heat)」は、初期YIとキセノン耐光試験後YI(heat)の差を下記式に基づいて算出した。
変化量ΔYI(heat)=(YI(heat))-(初期YI)
Claims (12)
- (A)スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂、(B)エーテル化合物を含み、(C)フェノール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤を含むスチレン系樹脂組成物であって、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂の含有量が80質量%以上であり、光路長2mmにおける初期の全光線透過率が85%以上であり、キセノン耐光試験前後(500時間)の黄色度の変化量ΔYI(Xe)が10以下であり、
前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記エーテル化合物の含有量は、0.001~0.3質量%であり、
前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記リン系酸化防止剤の含有量が、0.001~1質量%である、スチレン系樹脂組成物。 - (A)スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂、(B)エーテル化合物およびC6以上のアルコールを含み、(C)フェノール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤を含むスチレン系樹脂組成物であって、前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合樹脂の含有量が80質量%以上であり、光路長2mmにおける初期の全光線透過率が85%以上であり、キセノン耐光試験前後(500時間)の黄色度の変化量ΔYI(Xe)が10以下であり、
前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記エーテル化合物の含有量は、0.001~0.2質量%であり、
前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記C6以上のアルコールの含有量は、0.001~0.1質量%であり、
前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記リン系酸化防止剤の含有量が、0.001~1質量%である、スチレン系樹脂組成物。 - 光路長115mmにおける初期の分光透過率は、78%以上である、請求項1又は請求項2に記載のスチレン系樹脂組成物。
- キセノン耐光試験前の黄色度初期YIが3.0以下である、請求項1~請求項3の何れか1項に記載のスチレン系樹脂組成物。
- 100℃耐熱試験前後(1000時間)の黄色度の変化量ΔYI(heat)が3以下である、請求項1~請求項4の何れかに記載のスチレン系樹脂組成物。
- 前記スチレン系樹脂組成物100質量%に対する前記フェノール系酸化防止剤の含有量が、0.001~1質量%である、請求項1~請求項7の何れかに記載のスチレン系樹脂組成物。
- 前記スチレン-(メタ)アクリル酸共重合樹脂中の前記スチレン系単量体単位および前記(メタ)アクリル酸単量体単位の合計含有量100質量%に対し、前記スチレン系単量体単位の含有量は70~99質量%であり、前記(メタ)アクリル酸系単量体単の含有量は30~1質量%である、請求項1~請求項8の何れかに記載のスチレン系樹脂組成物。
- 紫外線吸収剤およびアミン系光安定剤の少なくとも一方を含む、請求項1~請求項9の何れかに記載のスチレン系樹脂組成物。
- 請求項1~請求項10の何れか1項に記載のスチレン系樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項11に記載の成形品からなる導光体。
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