JP7064573B2 - ハードコートフィルム、および耐擦傷層付きハードコートフィルム - Google Patents
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Description
ガラスのように硬く、透明なプラスチックフィルムがあれば、軽くて割れないメリットがあると考えられるため、様々な提案がされている。例えば、透明樹脂フィルムの表面に有機樹脂と金属酸化物粒子からなるハードコート層を塗布することで、透明性、表面硬度、耐擦傷性に優れるフィルムが提案されている(特許文献1)。
例えば、特許文献2には、基材フィルム上に、多官能(メタ)アクリレートの硬化物とシリカ微粒子とを含有する第一ハードコート層と、多官能(メタ)アクリレートモノマーの硬化物を含有する第二ハードコート層を設けることで、硬度、耐擦傷性、耐久折り畳み性能がある程度優れたタッチパネル用ハードコートフィルムが提案されている。
本発明の課題は、硬度が高く、繰り返し折り曲げ耐性に優れるハードコートフィルム、および耐擦傷性に優れる耐擦傷層付きハードコートフィルムを提供することにある。
<1>
支持体の少なくとも一方の面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、
上記ハードコート層が、マトリクス成分と、平均一次粒子径が3~100nmの無機微粒子とを含み、
上記無機微粒子の、上記ハードコート層中の含有率が56体積%以上90体積%以下であり、
上記ハードコート層の、上記支持体側とは反対側の面から、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、上記ハードコート層の厚みに対して10%押込んだときの押込み弾性率をE 10 、上記ハードコート層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率をE 2 としたとき、下記式(1)、(2)、(3)を満たし、
上記支持体が、トリアセチルセルロースフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエステルイミドフィルム、およびポリエチレンテレフタレートフィルムから選択される、ハードコートフィルム。
E 10 -E 2 ≧2GPa …(1)
E 10 ≧8GPa …(2)
E 2 ≦8GPa …(3)
<2>
上記マトリクス成分の押込み弾性率をE M としたとき、E M ≦1.5GPaである、<1>に記載のハードコートフィルム。
<3>
上記マトリクス成分が、マトリクス形成用組成物の硬化物であり、
上記マトリクス形成用組成物中の重合性官能基当量eが250以上である、<1>または<2>に記載のハードコートフィルム。
ただし、マトリクス形成用組成物中の重合性官能基当量eは、下記式(4)から求める。
式中、マトリクス形成用組成物中に含まれる成分1、成分2、…、成分nについて、各成分の質量比率をそれぞれR 1 、R 2 、…R n 、各成分の分子量をそれぞれM 1 、M 2 、…、M n 、各成分の1分子中の重合性官能基数をそれぞれC 1 、C 2 、…、C n と表す。
上記無機微粒子が、1分子内に2つ以上の重合性官能基を有するシランカップリング剤で修飾された粒子である、<1>から<3>のいずれかに記載のハードコートフィルム。
<5>
<1>から<4>のいずれかに記載のハードコートフィルムの、上記ハードコート層の上記支持体側とは反対側の面に耐擦傷層を有する、耐擦傷層付きハードコートフィルム。
本発明は、上記<1>~<5>に係るものであるが、本明細書には参考のためその他の事項についても記載した。
[1]
支持体の少なくとも一方の面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、
上記ハードコート層が、マトリクス成分と、平均一次粒子径が3~100nmの無機微粒子とを含み、
上記無機微粒子の、上記ハードコート層中の含有率が50体積%以上90体積%以下であり、
上記ハードコート層の、上記支持体側とは反対側の面から、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、上記ハードコート層の厚みに対して10%押込んだときの押込み弾性率をE10、上記ハードコート層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率をE2としたとき、下記式(1)、(2)、(3)を満たすことを特徴とする、ハードコートフィルム。
E10-E2≧2GPa …(1)
E10≧8GPa …(2)
E2≦8GPa …(3)
[2]
上記マトリクス成分の押込み弾性率をEMとしたとき、EM≦1.5GPaである、[1]に記載のハードコートフィルム。
[3]
上記マトリクス成分が、マトリクス形成用組成物の硬化物であり、
上記マトリクス形成用組成物中の重合性官能基当量が250以上である、[1]または[2]のハードコートフィルム。
[4]
上記無機微粒子が、1分子内に2つ以上の重合性官能基を有するシランカップリング剤で修飾された粒子である、[1]から[3]のいずれかのハードコートフィルム。
[5]
上記支持体が、トリアセチルセルロースフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエステルイミドフィルム、およびポリエチレンテレフタレートフィルムから選択される、[1]から[4]のハードコートフィルム。
[6]
[1]から[5]のハードコートフィルムの、上記ハードコート層の上記支持体側とは反対側の面に耐擦傷層を有する、耐擦傷層付きハードコートフィルム。
本発明のハードコートフィルムは、
支持体の少なくとも一方の面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、
上記ハードコート層が、マトリクス成分と、平均一次粒子径が3~100nmの無機微粒子とを含み、
上記無機微粒子の、上記ハードコート層中の含有率が50体積%以上90体積%以下であり、
上記ハードコート層の、上記支持体側とは反対側の面から、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、上記ハードコート層の厚みに対して10%押込んだときの押込み弾性率をE10、上記ハードコート層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率をE2としたとき、下記式(1)、(2)、(3)を満たす、ハードコートフィルムである。
E10-E2≧2GPa …(1)
E10≧8GPa …(2)
E2≦8GPa …(3)
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層の、支持体側とは反対側の面から、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、以下に示す押込み弾性率を有する。押込み弾性率の詳細な測定方法については後述する。
ハードコート層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率E2は、8GPa以下であり、7.5GPa以下であることが好ましく、7GPa以下であることがより好ましい。E2をこの範囲にすることで、繰り返しの折り曲げ耐性に優れたハードコートフィルムが得られる。
E2の下限については特に限定されないが、例えば、1MPa(0.001GPa)以上であってもよい。
また、ハードコート層の厚みに対して10%押込んだときの押込み弾性率E10は、8GPa以上であり、9GPa以上であることが好ましい。E10をこの範囲にすることで、硬度が高いハードコートフィルムが得られる。
E10の上限については特に限定されないが、例えば、80Gpa以下であってもよい。
また、E10-E2は2GPa以上であり、2.5GPa以上であることが好ましい。
ハードコートフィルムの繰り返しの折り曲げ耐性は、ハードコート層を内側とし、折り曲げ曲率半径1.0mmで折り曲げたとき、ハードコートフィルムに割れまたは破断が生じるまでの回数が50万回以上であることが好ましく、80万回以上であることがより好ましく、100万回以上であることがさらに好ましい。折り曲げ試験の詳細な測定方法については後述する。
ハードコートフィルムの硬度は、日本工業規格(JIS) K5600-5-4(1999)に従って測定した鉛筆硬度が、5H以上であることが好ましく、6H以上であることがより好ましく、8H以上であることが更に好ましい。
本発明のハードコートフィルムの支持体について説明する。
ポリマー樹脂としては、光学的な透明性、機械的強度、熱安定性などに優れるポリマーが好ましい。
支持体は、上記のポリマー樹脂を更に柔軟化する素材を含有しても良い。柔軟化素材とは、破断折り曲げ回数を向上させる化合物を指し、柔軟化素材としては、ゴム質弾性体、脆性改良剤、可塑剤、スライドリングポリマー等を用いることが出来る。
柔軟化素材として具体的には、特開2016-167043号公報における段落番号[0051]~[0114]に記載の柔軟化素材を好適に用いることができる。
支持体には、用途に応じた種々の添加剤(例えば、紫外線吸収剤、マット剤、酸化防止剤、剥離促進剤、レターデーション(光学異方性)調節剤、など)を添加できる。それらは固体でもよく油状物でもよい。すなわち、その融点又は沸点において特に限定されるものではない。また添加剤を添加する時期は支持体を作製する工程において何れの時点で添加しても良く、素材調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。更にまた、各素材の添加量は機能が発現する限りにおいて特に限定されない。
その他の添加剤としては、特開2016-167043号公報における段落番号[0117]~[0122]に記載の添加剤を好適に用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物、ベンゾオキサジン化合物を挙げることができる。ここでベンゾトリアゾール化合物とは、ベンゾトリアゾール環を有する化合物であり、具体例としては、例えば特開2013-111835号公報段落0033に記載されている各種ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を挙げることができる。トリアジン化合物とは、トリアジン環を有する化合物であり、具体例としては、例えば特開2013-111835号公報段落0033に記載されている各種トリアジン系紫外線吸収剤を挙げることができる。ベンゾオキサジン化合物としては、例えば特開2014-209162号公報段落0031に記載されているものを用いることができる。支持体中の紫外線吸収剤の含有量は、例えば支持体に含まれる樹脂100質量部に対して0.1~10質量部程度であるが、特に限定されるものではない。また、紫外線吸収剤については、特開2013-111835号公報段落0032も参照できる。なお、本発明においては、耐熱性が高く揮散性の低い紫外線吸収剤が好ましい。かかる紫外線吸収剤としては、例えば、UVSORB 101(富士フイルムファインケミカルズ株式会社製)、TINUVIN 360、TINUVIN 460、TINUVIN 1577(BASF社製)、LA-F70、LA-31、LA-46(ADEKA社製)などが挙げられる。
支持体の厚みは、100μm以下であることがより好ましく、80μm以下であることが更に好ましく、50μm以下が最も好ましい。支持体の厚みが薄くなれば、折れ曲げ時の表面と裏面の曲率差が小さくなり、クラック等が発生し難くなり、複数回の折れ曲げでも、支持体の破断が生じなくなる。一方、支持体取り扱いの容易さの観点から支持体の厚みは3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、15μm以上が最も好ましい。
支持体は、熱可塑性のポリマー樹脂を熱溶融して製膜しても良いし、ポリマーを均一に溶解した溶液から溶液製膜(ソルベントキャスト法)によって製膜しても良い。熱溶融製膜の場合は、上述の柔軟化素材及び種々の添加剤を、熱溶融時に加えることができる。一方、支持体を溶液製膜法で作製する場合は、ポリマー溶液(以下、ドープともいう)には、各調製工程において上述の柔軟化素材及び種々の添加剤を加えることができる。またその添加する時期はドープ作製工程において何れでも添加しても良いが、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。
本発明のハードコートフィルムのハードコート層について説明する。ハードコート層は、マトリクス成分及び無機微粒子を含有する。
マトリクス成分は、繰り返しの折り曲げ耐性の観点から、押込み弾性率EMが0.001GPa以上1.5GPa以下であることが好ましく、0.01GPa以上1.0GPa以下であることがより好ましく、0.1GPa以上0.5GPa以下であることが更に好ましい。ここで、マトリクス成分の押込み弾性率EMとは、マトリクス成分からなる層(マトリクス層)に対し、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、マトリクス層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率である。後述するように、マトリクス成分がマトリクス形成用組成物の硬化物である場合は、マトリクス形成用組成物を硬化してなる層に対し、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、マトリクス層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率である。
式中、マトリクス形成用組成物中に含まれる成分1、成分2、…、成分nについて、各成分の質量比率をそれぞれR1、R2、…Rn、各成分の重量平均分子量(低分子化合物の場合は分子量)をそれぞれM1、M2、…、Mn、各成分の1分子中の重合性官能基数をそれぞれC1、C2、…、Cnと表す。
本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、特段の断りがない限り、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の分子量として計測することができる。このとき、GPC装置はHLC-8220(東ソー(株)製)を用い、カラムはG3000HXL+G2000HXLを用い、23℃で流量は1mL/minで、屈折率(RI)で検出することとする。溶離液としては、THF(テトラヒドロフラン)、クロロホルム、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)、m-クレゾール/クロロホルム(湘南和光純薬(株)製)から選定することができ、溶解するものであればTHFを用いることとする。
マトリクス形成用組成物は、少なくとも重合性官能基を有する化合物を含む。重合性官能基を有する化合物としては、各種モノマー、オリゴマーやポリマーを用いる事ができ、重合性官能基(重合性基)としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2,2-ビス{4-(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2-2-ビス{4-(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;等を挙げることができる。
更には、エポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類も、光重合性モノマーとして、好ましく用いられる。
重合性官能基を有する化合物についての重合性官能基当量は、重合性官能基を有する化合物の分子量又は重量平均分子量Mを重合性官能基を有する化合物の1分子中の重合性官能基の数Cで除した値(M/C)である。
マトリクス形成用組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3-ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。光重合開始剤の具体例、及び好ましい態様、市販品などは、特開2009-098658号公報の段落[0133]~[0151]に記載されており、本発明においても同様に好適に用いることができる。
「最新UV硬化技術」{(株)技術情報協会}(1991年)、p.159、及び、「紫外線硬化システム」加藤清視著(平成元年、総合技術センター発行)、p.65~148にも種々の例が記載されており本発明に有用である。
マトリクス形成用組成物中の重合開始剤の含有率は、マトリクス形成用組成物中の全固形分に対して、0.5~8質量%が好ましく、1~5質量%がより好ましい。
マトリクス形成用組成物は、上記以外の成分を含有していてもよく、たとえば、分散剤、レベリング剤、防汚剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を含有していてもよい。
本発明のハードコートフィルムのハードコート層は、無機微粒子を含有する。
ハードコート層に無機微粒子を添加することで硬度を高くすることができる。無機微粒子としては例えば、シリカ粒子、二酸化チタン粒子、ジルコニア粒子、酸化アルミニウム粒子、ダイヤモンドパウダー、サファイア粒子、炭化ホウ素粒子、炭化ケイ素粒子、五酸化アンチモン粒子などが挙げられる。中でも修飾のしやすさの観点から、シリカ粒子、ジルコニア粒子が好ましい。
ハードコートフィルム中の無機微粒子の平均一次粒径は、ハードコートフィルムを薄片化して得られた薄片試料の断面を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて適切な倍率(40万倍程度)で観察し、一次粒子100個のそれぞれの直径を測長してその体積を算出し、累積の50%粒径を平均一次粒径とすることで求める。粒子が球形でない場合には、長径と短径の平均値をその一次粒子の直径とみなす。薄片試料は、断面切削装置ウルトラミクロトームを用いたミクロトーム法や、集束イオンビーム(FIB)装置を用いた薄片加工法などにより作成できる。粉体粒子または粒子分散液中の粒子を測定する場合は、粉体粒子または粒子分散液を上記同様TEMで観察して、平均一次粒径を算出する。
ハードコート層の膜厚は特に限定されないが、1~50μmであることが好ましく、5~30μmであることがより好ましく、10~20μmであることが更に好ましい。
ハードコート層の厚みは、ハードコートフィルムの断面を光学顕微鏡で観察して算出する。断面試料は、断面切削装置ウルトラミクロトームを用いたミクロトーム法や、集束イオンビーム(FIB)装置を用いた断面加工法などにより作成できる。
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層以外の層を有してもよい。例えば、基材とハードコート層との間に密着性を向上させるための易接着層を有する態様、帯電防止性を付与するための帯電防止層を有する態様や、ハードコート層の上に、防汚性を付与するための防汚層や耐擦傷性を付与するための耐擦傷層を有する態様が好ましく挙げられ、これらを複数備えていても良い。
例えば、ハードコートフィルムのハードコート層の支持体とは反対側の最表面に、更に耐擦傷層を設けることも好ましく、これにより耐擦傷性を向上することができる。
本発明における式(1)~(3)を満たすハードコート層を有するハードコートフィルムは、前述したマトリクス形成用組成物と無機微粒子とを含むハードコート層形成用組成物(塗布液)を調製し、ハードコート層形成用組成物を支持体上に塗布して、光又は熱により硬化させてハードコート層を形成することにより製造することが好ましい。また、本発明の耐擦傷層付きハードコートフィルムは、本発明のハードコートフィルムのハードコート層上に、後述の1分子中の重合性官能基数が3つ以上の化合物を含有する耐擦傷層形成用組成物(塗布液)を塗布し、光又は熱により硬化させて耐擦傷層を形成することにより製造することが好ましい。
耐擦傷層としては、1分子中の重合性官能基数が3つ以上の化合物の硬化物を耐擦傷層の全質量に対して80質量%以上含有する層であることが好ましい。
1分子中の重合性官能基数が3つ以上の化合物の硬化物の含有率は、耐擦傷層の全質量に対して85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
耐擦傷層は、上記以外の成分を含有していてもよく、たとえば、無機粒子、レベリング剤、防汚剤、帯電防止剤、表面改質剤、重合開始剤等を含有していてもよい。
耐擦傷層は、1000g/cm2の荷重をかけたスチールウールで表面を擦る耐擦傷試験において、目視で観察できる傷が生じるまでの擦り回数が100往復以上であることが好ましく、1000往復以上であることがより好ましく、10000往復以上であることが更に好ましい。
(ポリイミド粉末の製造)
攪拌器、窒素注入装置、滴下漏斗、温度調節器及び冷却器を取り付けた1Lの反応器に、窒素気流下、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)832gを加えた後、反応器の温度を25℃にした。ここに、ビストリフルオロメチルベンジジン(TFDB)64.046g(0.2mol)を加えて溶解した。得られた溶液を25℃に維持しながら、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)31.09g(0.07mol)とビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)8.83g(0.03mol)を投入し、一定時間撹拌して反応させた。その後、塩化テレフタロイル(TPC)20.302g(0.1mol)を添加して、固形分濃度13質量%のポリアミック酸溶液を得た。次いで、このポリアミック酸溶液にピリジン25.6g、無水酢酸33.1gを投入して30分撹拌し、さらに70℃で1時間撹拌した後、常温に冷却した。ここにメタノール20Lを加え、沈澱した固形分を濾過して粉砕した。その後、100℃下、真空で6時間乾燥させて、111gのポリイミド粉末を得た。
100gのポリイミド粉末を670gのN,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶かして13質量%の溶液を得た。得られた溶液をステンレス板に流延し、130℃の熱風で30分乾燥させた。その後フィルムをステンレス板から剥離して、フレームにピンで固定し、フィルムが固定されたフレームを真空オーブンに入れ、100℃から300℃まで加熱温度を徐々に上げながら2時間加熱し、その後、徐々に冷却した。冷却後のフィルムをフレームから分離した後、最終熱処理工程として、さらに300℃で30分間熱処理して、ポリイミドフィルムからなる、厚み30μmの基材S-1を得た。
(シランカップリング剤C-1の合成)
還流冷却器、温度計を付けたフラスコに信越化学工業製KBE-9007 13.6gとペンタエリスリトールトリアクリレート16.4gとジラウリン酸ジブチル錫0.1g、トルエン70.0gを添加し、室温で12時間撹拌した。撹拌後、メチルハイドロキノン500ppm(parts per million)を加え、減圧留去を行い、構造式(1)で表わされるシランカップリング剤C-1を得た。
還流冷却器、温度計を付けたフラスコに信越化学工業製KBE-9007 9.1gとジペンタエリスリトールペンタアクリレート 20.9g ジラウリン酸ジブチル錫0.1g、トルエン70.0gを添加し、室温で12時間撹拌した。撹拌後減圧留去を行い、構造式(2)で表わされるシランカップリング剤C-2を得た。
(シリカ粒子P-1の作製)
撹拌機、滴下装置および温度計を備えた容量200Lの反応器に、純水89.46kgと、28質量%アンモニア水0.10kgとを仕込み、撹拌しながら液温を90℃に調節した。反応器中の液温を90℃に保持しながら、滴下装置からテトラメトキシシラン10.44kgを102分間かけて滴下し、滴下終了後、さらに120分間、液温を上記温度に保持しながら撹拌することにより、テトラメトキシシランの加水分解および縮合を行った。得られたコロイド溶液をロータリーエバポレーターにより13.3kPaの減圧下において38.8kgまで濃縮し、SiO2濃度10.0質量%のシリカ粒子P-1を得た。シリカ粒子P-1の平均一次粒径は5nmであった。
テトラメトキシシランを114分かけて滴下した以外はシリカ粒子P-1と同様の方法で、シリカ粒子P-2を得た。シリカ粒子P-2の平均一次粒径は15nmであった。
テトラメトキシシランを156分かけて滴下した以外はシリカ粒子P-1と同様の方法で、シリカ粒子P-3を得た。シリカ粒子P-3の平均一次粒径は50nmであった。
テトラメトキシシランを240分かけて滴下した以外はシリカ粒子P-1と同様の方法で、シリカ粒子P-4を得た。シリカ粒子P-4の平均一次粒径は120nmであった。
テトラメトキシシランを216分間かけて滴下した以外はシリカ粒子P-1と同様の方法で、シリカ粒子P-13を得た。シリカ粒子P-13の平均一次粒径は100nmであった。
300gのシリカ粒子P-1を、撹拌機を備えた内容積1Lのガラス製反応器に仕込んだ。これに、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM-503)6.75gを、メチルアルコール20gに溶解させた溶液を滴下して混合した。その後、混合撹拌しながら95℃で約2時間加熱処理を行った。冷却後、1-メトキシ-2-プロパノール100gを加え、副生したメタノールを減圧留去した。さらに1-メトキシ-2-プロパノール300gを数回に分けて加え、固形分が60質量%となるように共沸により水を減圧留去し、シリカ粒子P-5を得た。なお、固形分は、150℃で30分間加熱を行い、前後の重量変化から算出した。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-2に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを2.25gに変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-6を得た。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-3に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.68gに変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-7を得た。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-4に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.28gに変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-8を得た。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-13に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.34gに変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-14を得た。
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(6.75g)をシランカップリング剤C-1(13.7g)に変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-9を得た。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-2に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(6.75g)をシランカップリング剤C-1(4.6g)に変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-10を得た。
シリカ粒子P-1をシリカ粒子P-2に、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(6.75g)をシランカップリング剤C-2(6.6g)に変更した以外はシリカ粒子P-5と同様の方法で、シリカ粒子P-11を得た。
シリカ粒子P-2(300g)に対して1-メトキシ-2-プロパノール(100g)を加え、副生したメタノールを減圧留去した。さらに1-メトキシ-2-プロパノール(300g)を数回に分けて加え、固形分が60質量%となるように共沸により水を減圧留去し、シリカ粒子P-12を得た。
(ハードコート層形成用塗布液の調製)
下記表1及び表2に記載の組成(質量%)で各成分を混合してハードコート層形成用塗布液HC-1~HC-20を調製した。なお、シリカ粒子の組成は、固形分60質量%の分散液としての値である。
A-200:ポリエチレングリコール#200ジアクリレート(新中村化学工業(株)製)
A-1000:ポリエチレングリコール#1000ジアクリレート(新中村化学工業(株)製)
DPCA-120:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名KAYARAD DPCA-120(日本化薬(株)製)
DPCA-60:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名KAYARAD DPCA-60(日本化薬(株)製)
DPCA-20:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名KAYARAD DPCA-20(日本化薬(株)製)
DPHA:ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(日本化薬(株)製)
DCP-A:ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、商品名ライトアクリレート DCP-A(共栄化学(株)製)
UA-33H:ウレタンアクリレート(新中村化学工業(株)製)
A-DPH-6E:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのエチレンオキサイド付加物(新中村化学工業(株)製)
イルガキュア184:光重合開始剤(BASF製)
基材S-1上に、ハードコート層形成用塗布液HC-1を、硬化後の厚みが17μmとなるようにグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が100ppm以下の雰囲気になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、ハードコートフィルムAを作製した。
塗布液HC-1の代わりに塗布液HC-2~20を使用した以外は、ハードコートフィルムAと同様にしてハードコートフィルムB~Tを作製した。
作製したハードコートフィルムを、以下の方法によって評価した。
各ハードコートフィルムのハードコート層表面に対し、HM2000型硬度計(フィッシャーインスツルメンツ社製、ダイヤモンド製Knoop圧子)を用い、最大押込み深さが0.34μm(ハードコート層の厚みに対して2%)および1.7μm(同10%)になるように最大荷重を調整し、押し込み速度10秒、クリープ5秒の条件で押込み試験を行い、各押込み深さでの押込み弾性率を求めた。
ハードコートフィルム表面をスクレーパーでそぎ取り、ハードコート層を10g以上回収して質量を測定した。回収したハードコート層を大気雰囲気下において600℃で3時間加熱し、マトリクス成分を燃焼させて無機微粒子を回収し、質量を測定した。マトリクス成分の比重を1.2、シリカ粒子の比重を2.2とし、ハードコート層中の無機微粒子体積比率を求めた。
JIS K 5600-5-4(1999)に準拠して測定した。
ハードコートフィルムから幅15mm、長さ150mmの試料フィルムを切り出し、温度25℃、相対湿度65%の状態に1時間以上静置させた。その後、耐折度試験機((株)井元製作所製、IMC-0755型、折り曲げ曲率半径1.0mm)を用いて、ハードコート層側が曲げ内側になるようにして繰り返しの耐屈曲性試験を行った。試料フィルムに割れまたは破断が生じるまでの回数により、以下の基準で評価した。
A:100万回以上
B:80万回以上、100万回未満
C:50万回以上、80万回未満
D:10万回以上、50万回未満
E:10万回未満
それぞれのハードコート層形成用塗布液に対して、シリカ粒子を添加せずに調製したマトリクス層形成用組成物を作製し、ハードコート層と同様の方法により基材S-1上にマトリクス層を形成した。マトリクス層の厚みは17μmになるように塗布量を調整した。マトリクス層表面に対し、最大押込み深さが0.34μm(マトリクス層の厚みに対して2%)になるように最大荷重を調整した以外はハードコートフィルムA~Tと同様の押込み試験を行い、マトリクス成分の押込み弾性率EMを測定した。評価結果を下記表3及び表4に示す。
(ハードコートフィルムA-2の作製)
基材S-1上に、硬化後の厚みが17μmとなるようにハードコート層形成用塗布液HC-1をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.5%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら20W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照射量20mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、ハードコートフィルムA-2を作製した。
下記表5に記載の組成(質量%)で各成分を混合して耐擦傷層形成用塗布液SC-1、SC-2を調製した。
RS-90:表面改質剤、商品名 メガファック RS-90(DIC(株)製)
ハードコートフィルムA-2のハードコート層上に、耐擦傷層形成用塗布液SC-1をグラビアコーターを用いて、硬化後の厚みが0.1μmになるように塗布し、100℃で乾燥した。その後、80℃のホットプレート上において、酸素濃度が100ppm以下の雰囲気になるよう窒素パージしながら160mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照射量1200mJ/cm2の紫外線を塗膜側から照射して硬化させて、耐擦傷層付きハードコートフィルムUを作成した。
耐擦傷層形成用塗布液をSC-2に変更し、硬化後の厚みを1.0μmとした以外は耐擦傷層付きハードコートフィルムUと同様にして、耐擦傷層付きハードコートフィルムVを作成した。
作製した耐擦傷層付きハードコートフィルムを、以下の方法によって評価した。
耐擦傷層付きハードコートフィルムの耐擦傷層の表面を、ラビングテスターを用いて、以下の条件で擦りテストを行うことで、耐擦傷性の指標とした。
評価環境条件:25℃、相対湿度60%
こすり材:スチールウール(日本スチールウール(株)製、グレードNo.0000)
試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)に巻いて、バンド固定
移動距離(片道):13cm、
こすり速度:13cm/秒、
荷重:1000g/cm2
先端部接触面積:1cm×1cm、
こすり回数:100往復、10000往復
こすり終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、反射光で目視観察して、こすり部分の傷を評価した。
A :非常に注意深く見ても、全く傷が見えない。
B :注意深く見ると弱い傷が見えるが、問題にならない
C :一目見ただけで分かる傷があり、非常に目立つ
本出願は、2018年3月9日出願の日本特許出願(特願2018-43373)、及び2018年9月28日出願の日本特許出願(特願2018-185805)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (5)
- 支持体の少なくとも一方の面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、
前記ハードコート層が、マトリクス成分と、平均一次粒子径が3~100nmの無機微粒子とを含み、
前記無機微粒子の、前記ハードコート層中の含有率が56体積%以上90体積%以下であり、
前記ハードコート層の、前記支持体側とは反対側の面から、ダイヤモンド製knoop圧子を用いて垂直に荷重を加える押込み試験において、前記ハードコート層の厚みに対して10%押込んだときの押込み弾性率をE10、前記ハードコート層の厚みに対して2%押込んだときの押込み弾性率をE2としたとき、下記式(1)、(2)、(3)を満たし、
前記支持体が、トリアセチルセルロースフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエステルイミドフィルム、およびポリエチレンテレフタレートフィルムから選択される、ハードコートフィルム。
E10-E2≧2GPa …(1)
E10≧8GPa …(2)
E2≦8GPa …(3) - 前記マトリクス成分の押込み弾性率をEMとしたとき、EM≦1.5GPaである、請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記無機微粒子が、1分子内に2つ以上の重合性官能基を有するシランカップリング剤で修飾された粒子である、請求項1から3のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載のハードコートフィルムの、前記ハードコート層の前記支持体側とは反対側の面に耐擦傷層を有する、耐擦傷層付きハードコートフィルム。
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