実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に従う光無線通信システム1について説明する図である。
図1に示されるように、光無線通信システム1は、例えば移動体10(一例としてヘリコプター)と、基地局100との間での光無線通信によりデータの送受信を実行するシステムである。なお、移動体10は、有人飛行機に限られずドローン等の無人飛行機(UAV:Unmanned Aerial Vehicles/UAS:Unmanned Aircraft Systems)であってもよい。なお、本例においては、光や光同等の特性を有している高い周波数帯域の電波(以下、光ビームとも称する)を利用した光無線通信について説明する。
実施形態1に従う光無線通信システム1は、光ビームを用いた光無線通信により移動体10に搭載されたカメラにより撮影された画像データを基地局100に送信する。
実施形態に従う光無線通信システム1は、例えば情報処理装置を用いて構成される。
図2は、実施形態1に従う移動体10の移動を説明する図である。
図2を参照して、移動体10は、複数の地点に移動しつつ、当該地点の位置情報をそれぞれ取得する。移動体10は、各位置情報とともに画像データを基地局100に送信する。
図3は、実施形態1に従う移動体10から画像データとともに送信する位置情報について説明する図である。
図3に示されるように、移動体10は、所定期間経過後の推定移動位置を予測する。移動体10は、現在位置とともに、予測した推定移動位置を含む推定位置情報を基地局100に送信する。移動体10の推定移動位置は、一例として移動体10の現在位置、移動方向および速度等に基づいて所定期間経過後の推定移動位置を算出する。本例においては、現在時刻から2秒経過毎の10秒後までの推定移動位置が算出される。
基地局100は、推定位置情報に基づいて移動体10の現在の位置を把握するとともに、将来の移動位置を予測することが可能である。
実施形態1においては、移動体10と基地局100との間の伝送経路が確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第1再接続処理を実行する。
具体的には、移動体10は、推定位置情報を用いて移動するとともに、基地局100は、推定位置情報を用いて移動体10の位置を予測して、再接続処理を実行することにより伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送径路の再確立が容易になる。
図4は、実施形態1に従う移動体10と基地局100との別の再接続方式について説明する図である。
図4を参照して、移動体10と基地局100との間の伝送経路が第1再接続処理により再確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第2再接続処理を実行する。具体的には、移動体10および基地局100との間の光無線通信の光ビームの半値角を調整する。
図5は、実施形態1に従う光ビームの半値角の調整について説明する図である。
図5(A)を参照して、光ビームの半値角が小さい場合が示されている。この場合、伝送径路が確立されるためには送信円内に受信側が含まれる必要がある。指向性が高い一方で、高画質動画データ等の大容量データの送受信が可能である。
図5(B)を参照して、光ビームの半値角が大きい場合が示されている。この場合、伝送径路が確立されるためには送信円内に受診側が含まれる可能性がある。
光ビームの半値角が大きい場合には、指向性が低くビームの伝送性能は落ちる。一方で、小容量データの距離を維持したデータ伝送が可能である。
実施形態1においては、通常の光無線通信の場合には、光ビームの半値角を小さくする。これにより、高画質動画データ等の大容量データの送受信が可能である。
そして、移動体10と基地局100との間の伝送経路が第1再接続処理により再確立しない場合には、第2再接続処理において、光ビームの半値角を大きくする。後述するが送信データから本体データを省いたデータを送信データとすることによりデータ容量を小容量として、伝送可能な距離を縮めることなく広範囲にデータを送信することが可能であり、移動体10と基地局100との間の伝送経路の再接続処理を実行することにより伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送径路の再確立が容易になる。
図6は、実施形態1に従う移動体10と基地局100とのさらに別の再接続方式について説明する図である。
図6に示されるように、移動体10と基地局100との間の伝送経路が第2再接続処理により再確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第3再接続処理を実行する。
具体的には、移動体10は、過去に通信が確立した位置に移動する。過去に移動体10と基地局100との間で通信が確立していた位置に移動体10が戻る時刻と基地局が送受信方向を移動体10に指向させる時刻とを同期させることにより、伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送経路の再確立が容易になる。
図7は、実施形態1に従う光無線通信システム1の機能ブロックについて説明する図である。
図7には、移動体10と基地局100との機能ブロックが示されている。
移動体10は、メモリ2と、GNSS(Global Navigation Satellite System)3と、カメラ4と、光無線通信部5と、移動制御部8と、位置推定部11と、制御部9とを含む。
光無線通信部5は、光ビームを介して基地局100との間でデータの送受信を実行する。
光無線通信部5は、方向調整機構6と、半値角調整機構7とを含む。
方向調整機構6は、光ビームを照射および受光するための方向を調整する。
半値角調整機構7は、光ビームの半値角を調整する。
メモリ2は、各種データおよびプログラムを格納する。
GNSS3は、GPS衛星から発せられるGPS信号を受信することにより移動体10の現在位置を取得する。なお、本例においては、GNSS3を用いて移動体10の現在位置を取得する場合について説明するが、特にこれに限られず、例えば撮影した画像のマッピング処理による位置と高度の把握等、他の方式により移動体10の現在位置を取得するようにしても良い。
カメラ4は、実空間の撮影画像を画像データとして取得する。本例においては、取得した画像データを基地局100に送信データとして送信する。
移動制御部8は、移動体10の移動を制御する。移動制御部8は、移動体10の移動方向および速度を制御することにより目的地点に移動することが可能である。
位置推定部11は、移動体10の現在位置、移動方向および速度等に基づいて所定期間経過後の推定移動位置を算出する。本例においては、現在時刻から2秒経過毎の10秒後までの推定移動位置を算出する。なお、位置推定部11は、種々の方式を採用することが可能であり、現在位置から推定移動位置を算出する場合に限られず、過去の数秒前に遡った位置を用いて所定期間経過後の推定移動位置を算出することも可能である。
制御部9は、移動体10全体を制御する。
基地局100は、メモリ102と、光無線通信部106と、制御部112とを含む。
光無線通信部106は、光ビームを介して移動体10との間でデータの送受信を実行する。
光無線通信部106は、方向調整機構108と、半値角調整機構110とを含む。
方向調整機構108は、光ビームを照射および受光するための送受信方向を調整する。
半値角調整機構110は、光ビームの照射の半値角を調整する。
メモリ102は、各種データおよびプログラムを格納する。
制御部112は、基地局100全体を制御する。
図8は、実施形態1に従う第1送信データについて説明する図である。
図8(A)に示されるように、第1送信データは、送信データを識別する送信IDと、推定位置情報と、本体情報とで構成される。
送信IDは、データを送信する毎に発行される。
推定位置情報は、移動体10の現在位置および所定期間経過後の推定移動位置を示す情報である。
本体情報は、カメラ4で撮像された画像データである。なお、本例においては、本体情報は、カメラ4で撮像された画像データについて説明するが、特に当該画像データに限られず他のデータを本体情報として送信するようにしてもよい。
図8(B)に示されるように、本例においては、推定位置情報は、現在時刻から2秒経過毎の10秒後までの推定移動位置が含まれる。具体的には、推定位置情報は、現在時刻に対する位置P0と、2秒後の位置P1と、4秒後の位置P2と、6秒後の位置P3と、8秒後の位置P4と、10秒後の位置P5とを含む。なお、本例においては2秒毎の推定移動位置が含まれる場合について説明するが、特にこれに限られず1秒毎でもよく、任意の時間毎の推定移動位置を含めることが可能である。また、本例においては所定期間経過後として10秒を一例として説明するが、これに限られず任意の時間に設定することが可能である。
図9は、実施形態1に従う第2送信データについて説明する図である。
図9を参照して、第2送信データは、伝送経路が遮断された場合に通信を確立する際に送信するデータである。
本例においては、第2送信データは、送信IDと、推定位置情報とを含む。すなわち、第2送信データは、本体情報である画像データを含まない。
実施形態1においては、第2再接続処理において光ビームの半値角を調整して第2送信データを送信する。送信するデータ量を縮小することにより半値角を広げて伝送距離を縮めることなく広範囲にデータを送信することが可能となり、伝送径路の再確立を容易にすることが可能となる。
図10は、実施形態1に従う移動体10と基地局100との間のデータの送受信について説明する概念図である。
図10を参照して、移動体10と基地局100との間のデータの授受が実行される。
本例においては、移動体10から第1送信データが基地局100に送信される。基地局100は、第1送信データを受信した場合に確認データを移動体10に送信する。
本例においては、2秒毎に送信ID「001」、「002」、「003」の3つの第1送信データが移動体10からの光ビームにより基地局100に送信される場合が示されている。また、光無線通信であるため基地局100は、移動体10からの第1送信データを受信した場合に、基地局100から移動体10に対して当該第1送信データを受信したことを示す確認データACKをほぼ遅延なく送信する。
移動体10の光無線通信部5の方向調整機構6は、GNSS3で取得した現在の位置情報と予め取得している基地局100の位置情報とに基づいて光無線通信のための光ビームの送受信方向を調整する。
基地局100の光無線通信部106の方向調整機構108は、第1送信データに含まれている推定位置情報の現在時刻に対する位置情報に基づいて移動体10の位置を特定して、確認データACKを送信するための光ビームの送信方向を調整する。
また、基地局100の光無線通信部106の方向調整機構108は、第1送信データに含まれている推定位置情報に基づいて移動体10の位置を予測して光無線通信のための光ビームの受信方向を調整する。
図11は、実施形態1に従う移動体10の送信ログを説明する図である。
図11を参照して、移動体10の送信ログはメモリ2に格納されているものとする。
本例においては、送信ログとして、通信経路が確立されているか否かを示す確立フラグを格納する。
具体的には、送信ログとして、移動体10から送信ID「001」、「002」、「003」の送信データが送信された場合が示されている。
また、移動体10は、確認データACKを受信した場合に当該送信データに関連付けられて確立フラグをオンに設定する。
また、後述するが、移動体10は、所定回数毎にマーク付きの送信データを送信する。本例においては、送信ID「003」の送信データがマーク付きの送信データである。
移動体10は、当該送信データに対して確認データACKを受信した場合に、マーク付きの送信データの確立フラグをオンに設定する。
実施形態においては、移動体10から基地局100に対して光ビームによる第1送信データが適切に送信された場合には、基地局100からほぼ遅延なく光ビームによる確認データACKが移動体10に送信される。
したがって、移動体10から基地局100に光ビームによる第1送信データが適切に送信された場合には、移動体10は、基地局100からの確認データACKを確実に受信するものとする。
一方で、移動体10と基地局100との間に遮蔽物(ビル、木、その他の構造物)が存在した場合には、遮蔽物により移動体10から基地局100への光ビームによる光無線通信の通信経路が遮断される。
実施形態1においては、光無線通信の通信経路が遮断された場合には、移動体10および基地局100相互に通信を再確立するための再接続処理を実行する。
移動体10の光無線通信部5は、第1送信データの送信後に、基地局100からの確認データACKを受信したか否かを判断する。
移動体10の光無線通信部5は、基地局100からの確認データACKを受信したと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。その場合には、第1送信データを送信する通常の通信処理を継続する。
移動体10の光無線通信部5は、基地局100からの確認データACKを受信しないと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。その場合には、光無線通信部5は、制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて光無線通信の通信経路を再確立する再接続処理を実行する。
基地局100の光無線通信部106は、移動体10からの第1送信データを周期的に受信するか否かを判断する。具体的には、本例においては2秒毎に移動体10から第1送信データが送信されるものとする。
基地局100の光無線通信部106は、移動体10から第1送信データを周期的(2秒毎)に受信するか否かを判断する。光無線通信部106は、移動体10から周期的(2秒毎)に第1送信データを受信したと判断した場合には光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。その場合には、確認データを送信する通常の通信処理を継続する。
基地局100の光無線通信部106は、移動体10から第1送信データを周期的(2秒毎)に受信しないと判断した場合には光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。光無線通信部106は、制御部112に通知する。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて光無線通信の通信径路を再確立するための再接続処理を実行する。
例えば、図10において、移動体10の光無線通信部5は、時刻「10:00:00」に第1送信データ(ID001)を送信する。この場合、基地局100の光無線通信部106は、確認データACKを送信する。これにより、移動体10の光無線通信部5は、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。
次に、移動体10の光無線通信部5は、時刻「10:00:02」に第1送信データ(ID002)を送信する。一方、当該時刻において、移動体10と基地局100との間に遮蔽物が存在するものとする。
基地局100の光無線通信部106は、時刻「10:00:02」に第1送信データを受信しない。基地局100の光無線通信部106は、確認データACKを送信しない。
移動体10の光無線通信部5は、基地局100からの確認データACKを受信しないため光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。移動体10の光無線通信部5は、通信径路が確立されていない旨を制御部9に通知する。
基地局100の光無線通信部106は、時刻「10:00:02」に第1送信データを受信しない。これにより、基地局100の光無線通信部106は、通信経路が確立されていないと判断する。基地局100の光無線通信部106は、通信経路が確立されていない旨を制御部112に通知する。
したがって、移動体10の光無線通信部5および基地局100の光無線通信部106は、ほぼ同時刻(時刻「10:00:02」)に通信経路が確立されていないと判断することが可能である。
移動体10の制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部9は、移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示する。制御部9は、通信径路が確立されていた1つ前の第1送信データ(ID001)に基づいて移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示する。
移動制御部8は、第1送信データ(ID001)に含まれる推定位置情報に基づいて移動体10が移動するように制御する。移動制御部8は、時刻「10:00:04」に対応する位置C0、時刻「10:00:06」に対応する位置D0、時刻「10:00:08」に対応する位置E0、時刻「10:00:10」に対応するF0に順次移動するように移動体10の移動を制御する。
また、制御部9は、光無線通信部5に指示して、時刻「10:00:04」、「10:00:06」、「10:00:08」、「10:00:10」に第1送信データを基地局100に送信する。
基地局100の制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて光無線通信部106に対して通信経路が再確立されるように指示する。
具体的には、光無線通信部106の方向調整機構108は、通信経路が確立されていた1つ前の送信データ(ID001)に含まれる推定位置情報に基づいて当該時刻に対応する位置に移動体10がいると推定して、光無線通信のための光ビームの受信方向を調整する。
当該期間の間に移動体10と基地局100との間に遮蔽物が存在しない場合には、容易に光無線通信の通信経路を再確立することが可能となる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1送信データの送受信を再開する。
移動体10および基地局100において、光無線通信の通信経路が遮断された場合に、移動体10および基地局100の双方が送信データに含まれる推定位置情報を用いることにより相互の位置を特定することが容易である。
また、移動体10および基地局100において、光無線通信の通信経路が遮断された場合に、送信データに含まれる同一の推定位置情報が用いられるため精度の高い推定位置を特定することが可能であり、通信経路の再確立の容易性を高めることが可能である。
一方で、移動体10と基地局100との間の遮蔽物が継続的に存在する場合には、移動体10と基地局100との間の通信経路が継続的に遮断される可能性がある。
実施形態1においては、通信経路が継続的に遮断された場合には、制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第2再接続処理を実行する。
具体的には、10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第2再接続処理を実行する。
実施形態1においては、移動体10の制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には第2再接続処理を実行する。
移動体10の制御部9は、第2送信データを送信するとともに半値角を調整するように光無線通信部5に指示する。
第2送信データは、送信IDと、推定位置情報とを含む。本体情報である画像データは含まれない。
移動体10の光無線通信部5の半値角調整機構7は、光ビームの半値角を調整する。
光無線通信部5は、光ビームの半値角を調整して広範囲に第2送信データを送信する。
基地局100の制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第2再接続処理を実行する。
基地局100の制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて光無線通信部106の光ビームの半値角を調整する。
光無線通信部106の半値角調整機構110は、光ビームの半値角を広げて広範囲にデータを受信可能にする。
当該処理により、移動体10と基地局100との間に遮蔽物が継続的に存在する場合に、移動体10の位置の特定が難しくなる場合であってもデータ量を縮小して、データの送受信の範囲を変更することにより、光無線通信の通信経路の再確立を容易にすることが可能となる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1送信データの送受信を再開する。
実施形態1においては、移動体10と基地局100との間の遮蔽物がさらに継続的に存在する場合には、移動体10の制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第3再接続処理を実行する。
具体的には、10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第3再接続処理を実行する。なお、第3再接続処理への移行までの時間は、移動体10および基地局100で共通の時間であり、あらかじめ任意の時間に設定することが可能である。
実施形態1においては、移動体10の制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には第3再接続処理を実行する。
移動体10の制御部9は、メモリ2に保存されている送信ログから、通信経路が確立されていた所定のマークが付与された直近の(最後の)第1送信データに基づいて移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示するとともに、移動体10および基地局100との間で同期させて時間の経過を共有するタイマーの初期化を行い、時刻の計数(カウント)を開始する。なお、一連のタイマー初期化の方法は、第3再接続処理を開始した時点のGPS時刻の交換やプログラム的な処理で行う等、種々の方式を採用することが可能である。
移動制御部8は、通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた直近の(最後の)第1送信データの記録された時点での現在時刻に対応する位置に移動体10が移動するように制御する。すなわち、移動体10は、移動体10および基地局100との間で予め設定共有されているタイマー初期化あるいは第3再接続処理の起点から定められた時間が経過した時刻に、以前に通信が確立されていた直近の(最後の)所定の地点に戻る。なお、時間的、物理的な誤差を考慮して所定の地点に戻った場合に当該地点で、予め設定し、移動体10および基地局100で共有した所定期間留まるようにしても良い。
移動体10の制御部9は、以前に通信が確立されていた所定の地点において第2送信データを送信するように光無線通信部5に指示する。
同様に、基地局100の制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第3再接続処理を実行する。
基地局100の制御部112は、メモリ102に保存されている受信ログから、通信経路が確立されていた所定のマークが付与された最後の第1送信データに基づいて移動体10の最初の移動先を予測し、光ビームの送受信方向を制御するように方向調整機構108に指示するとともに、移動体10および基地局100で同期させて時間の経過を共有するタイマーの初期化を行い、時刻の計数を開始する。
基地局100の制御部112は、移動体10から送信された第2送信データの受信ができた場合は、基地局100は移動体10への確認データの送信を行う。一方で、基地局100の制御部112は、予め設定された時間を過ぎても移動体10から送信された第2送信データの受信ができない場合、メモリ102に保存されている受信ログから、1マーク分、過去に遡った第1送信データに基づいて移動体10の次の移動先を予測し、光ビームの送受信方向を制御するように方向調整機構108に指示する。
移動体10において、予め設定された時間を過ぎても基地局100からの確認データを受信できない場合には、移動体10の制御部9は、メモリ2に保存されている送信ログから、1マーク分、過去に遡った第1送信データに基づいて次の移動先を予測し、移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示する。
当該処理により移動体10は、通信が確立されていた所定の地点に戻ることにより光無線通信の通信経路の再確立を容易にすることが可能となる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1送信データの送受信を再開する。
また、前回の移動ルートは適切でない可能性があるため移動ルートを変更して、通常の通信方式により第1送信データの送受信を実行することが可能となる。
なお、以前に通信が確立されていた所定の地点に戻った場合であっても通信が確立されない場合には、さらに1つ前の所定のマークが付与されていた第1送信データに基づいて移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示するようにしてもよい。また、基地局100の送受信方向を制御するように方向調整機構108に、マークが尽きる(あるいはあらかじめ設定された回数または時間)まで指示するようにしても良い。
(送信処理フロー)
図12は、実施形態1に従う移動体10の送信データの送信処理について説明するフロー図である。
図12を参照して、移動体10は、第1送信モード処理を実行する(ステップS0)。
第1送信モード処理の詳細については後述する。
次に、移動体10は、送信データに対する確認データを基地局100から受信したか否かを判断する(ステップS2)。具体的には、光無線通信部5は、基地局100から確認データACKを受信したか否かを判断する。
次に、移動体10は、送信データに対する確認データを基地局100から受信した場合(ステップS2においてYES)には、送信ログの確立フラグをオンに設定する(ステップS4)。光無線通信部5は、確認データACKを受信した場合には、送信ログの対応する送信IDの確立フラグをオンに設定する。また、光無線通信部5は、マーク付き送信データの確認データACKを受信した場合には、送信ログの対応する送信IDの確立フラグをオン(マーク付)に設定する。
次に、移動体10は、通信が終了したか否かを判断する(ステップS6)。
ステップS6において、移動体10は、通信が終了したと判断した場合(ステップS6においてYES)には処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS6において、移動体10は、通信が終了していないと判断した場合(ステップS6においてNO)には、ステップS0に戻り、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS2において、移動体10は、確認データを受信しないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、第1再接続処理を実行する(ステップS8)。光無線通信部5は、確認データACKを受信しないと判断した場合には、当該旨を制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
次に、移動体10は、第1再接続処理により再接続できた場合にはステップS4に戻る。一方、移動体10は、第1再接続処理により再接続ができない場合には、次に、第2再接続処理を実行する(ステップS9)。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第2再接続処理を実行する。
次に、移動体10は、第2再接続処理により再接続できた場合にはステップS4に戻る。一方、移動体10は、第2再接続処理により再接続ができない場合には、次に、第3再接続処理を実行する(ステップS10)。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第3再接続処理を実行する。
次に、移動体10は、第3再接続処理により再接続できた場合にはステップS4に戻る。一方、移動体10は、第3再接続処理により再接続ができない場合には、処理を終了する(エンド)。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて処理を終了する。
図13は、実施形態1に従う第1送信モード処理について説明するサブフロー図である。
図13を参照して、移動体10は、送信IDを取得する(ステップS11)。送信処理毎に送信IDが発行される。制御部9は、発行された送信IDを取得する。
本体情報を取得する(ステップS12)。具体的には、制御部9は、カメラ4からの本体情報である画像データを取得する。
次に、移動体10は、推定位置情報を取得する(ステップS14)。具体的には、制御部9は、位置推定部11からの推定位置情報を取得する。推定位置情報は、現在位置とともに、10秒後までの予測した推定移動位置を含む。
次に、移動体10は、所定送信回数毎にマークを付加する(ステップS15)。制御部9は、所定送信回数毎に識別可能なマークを付加する。
次に、移動体10は、第1送信データを生成する(ステップS16)。制御部9は、図8で説明したように送信データを識別する送信IDと、推定位置情報と、本体情報とを含む第1送信データを生成する。制御部9は、生成した第1送信データを光無線通信部5に出力する。
次に、移動体10は、送信方向を設定する(ステップS18)。光無線通信部5の方向調整機構6は、第1送信データの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と予め取得している基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。
次に、移動体10は、第1送信データを設定した送信方向に対して送信する(ステップS20)。光無線通信部5は、第1送信データを設定された送信方向に対して送信する。
そして、移動体10は、第1送信モード処理を終了する(リターン)。
図14は、実施形態1に従う第1再接続処理について説明するサブフロー図である。
図14を参照して、移動体10は、通信ログを確認する(ステップS30)。具体的には、制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてメモリ2に格納されている通信ログ(送信ログ)を確認する。
次に、移動体10は、直近の確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する(ステップS32)。具体的には、制御部9は、送信ログに含まれている直近の確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、送信データは、メモリ2に格納されており、制御部9は、送信ログの送信IDに基づいて送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
次に、移動体10は、推定位置情報に基づいて移動体制御を実行する(ステップS34)。制御部9は、取得した推定位置情報に基づいて移動体10が移動するように移動制御部8に指示する。
次に、移動体10は、第1送信モード処理を実行する(ステップS36)。制御部9は、図13で説明した第1送信モード処理を実行する。第1送信モード処理の詳細については上述したのでその詳細な説明については繰り返さない。
次に、移動体10は、第1送信データに対する確認データを基地局100から受信したか否かを判断する(ステップS38)。移動体10の光無線通信部5は、確認データACKを受信したか否かを判断する。
次に、移動体10は、第1送信データに対する確認データを基地局100から受信したと判断した場合(ステップS38においてYES)には、図12のステップS4に戻る。
光無線通信部5は、送信データの確認データACKを受信した場合には、送信ログの対応する送信IDの確立フラグをオンに設定し、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS38において、移動体10は、送信データに対する確認データを基地局から受信しないと判断した場合(ステップS38においてNO)には、次にN回第1送信データの送信が失敗したか否かを判断する(ステップS39)。
光無線通信部5は、確認データACKを受信しないと判断した場合には、当該旨を制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてN回(一例として5回)送信が失敗したか否かを判断する。
ステップS40において、移動体10は、N回第1送信データの送信が失敗したと判断した場合(ステップS39においてYES)には、第1再接続処理を終了(リターン)し、第2再接続処理を実行する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてN回(一例として5回)送信が失敗したと判断した場合には第2再接続処理を実行する。
一方、ステップS39において、移動体10は、N回第1送信データの送信が失敗していないと判断した場合(ステップS39においてNO)には、ステップS34に戻り上記処理を繰り返す。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてN回(一例として5回)送信が失敗していないと判断した場合にはステップS34に戻り、上記処理を繰り返す。
本例においては、N回として一例として5回を例に挙げたが当該回数は一例であり、他の回数にすることも当然可能である。また、回数に限られず例えば通信経路が遮断されてから所定期間(一例として10秒)を基準に判断するようにしてもよい。
図15は、実施形態1に従う第2再接続処理について説明するフロー図である。
図15を参照して、第2再接続処理において、移動体10は、光ビームの半値角を調整する(ステップS40)。制御部9は、光ビームの半値角を調整するように光無線通信部5に指示する。光無線通信部5の半値角調整機構7は、制御部9からの指示に従って光ビームの半値角を調整する。
次に、移動体10は、第2送信データを送信する第2送信モード処理を実行する(ステップS42)。第2送信モード処理の詳細については後述する。
次に、移動体10は、第2送信データに対する確認データを基地局100から受信したか否かを判断する(ステップS44)。移動体10の光無線通信部5は、確認データACKを受信したか否かを判断する。
次に、ステップS44において、移動体10は、第2送信データに対する確認データを基地局100から受信したと判断した場合(ステップS44においてYES)には、図12のステップS4に戻る。光無線通信部5は、送信データの確認データACKを受信した場合には、送信ログの対応する送信IDの確立フラグをオンに設定し、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS44において、移動体10は、第2送信データに対する確認データを基地局から受信しないと判断した場合(ステップS44においてNO)には、次にM回第2送信データの送信が失敗したか否かを判断する(ステップS46)。
光無線通信部5は、確認データACKを受信しないと判断した場合には、当該旨を制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてM回(一例として300回)送信が失敗したか否かを判断する。
ステップS46において、移動体10は、M回第2送信データの送信が失敗したと判断した場合(ステップS46においてYES)には、第2再接続処理を終了(リターン)し、次に、第3再接続処理を実行する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてM回(一例として300回)送信が失敗したと判断した場合には第3再接続処理を実行する。
一方、ステップS46において、移動体10は、M回第2送信データの送信が失敗していないと判断した場合(ステップS46においてNO)には、ステップS42に戻り上記処理を繰り返す。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてM回(一例として300回)送信が失敗していないと判断した場合にはステップS42に戻り、上記処理を繰り返す。
本例においては、M回として一例として300回を例に挙げたが当該回数は一例であり、他の回数にすることも当然可能である。また、回数に限られず例えば通信経路が遮断されてから所定期間(一例として10分)を基準に判断するようにしてもよい。
図16は、実施形態1に従う第2送信モード処理について説明するサブフロー図である。
図16を参照して、移動体10は、送信IDを取得する(ステップS51)。送信処理毎に送信IDが発行される。制御部9は、発行された送信IDを取得する。
移動体10は、推定位置情報を取得する(ステップS52)。具体的には、制御部9は、位置推定部11からの推定位置情報を取得する。推定位置情報は、現在位置とともに、10秒後までの予測した推定移動位置を含む。
次に、移動体10は、第2送信データを生成する(ステップS54)。制御部9は、図9で説明したように送信データを識別する送信IDと、推定位置情報とを含む第2送信データを生成する。制御部9は、生成した第2送信データを光無線通信部5に出力する。
次に、移動体10は、送信方向を設定する(ステップS56)。光無線通信部5の方向調整機構6は、第1送信データの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と予め取得している基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。
次に、移動体10は、第2送信データを設定した送信方向に対して送信する(ステップS58)。光無線通信部5は、第2送信データを設定された送信方向に対して送信する。
そして、移動体10は、第2送信モード処理を終了する(リターン)。
図17は、実施形態1に従う第3再接続処理について説明するフロー図である。
図17を参照して、移動体10は、通信ログを確認する(ステップS60)。具体的には、制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいてメモリ2に格納されている通信ログ(送信ログ)を確認する。
次に、移動体10は、直近のマーク付きの確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する(ステップS61)。具体的には、制御部9は、送信ログに含まれている直近のマーク付きの確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、送信データは、メモリ2に格納されており、制御部9は、送信ログの送信IDに基づいて送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
次に、移動体10は、推定位置情報に基づいて移動体制御を実行する(ステップS62)。制御部9は、取得した推定位置情報に含まれる記録された時点での現在位置に移動体10が移動するように移動制御部8に指示する。
次に、移動体10は、基地局100と同期利用を行うタイマーのリセットとスタートを制御部9に指示するとともに、予め設定された時間経過した時刻に前項で取得した位置に留まるよう移動制御部8に指示する。ここで、必要に応じてあらかじめ定められた時間その位置に滞留することも可能である。
次に、移動体10は、予め基地局100との間で共通で設定した時間、第2送信データを送信する第2送信モード処理を実行する(ステップS62)。制御部9は、図16で説明した第2送信モード処理を実行する。第2送信モード処理の詳細については上述したのでその詳細な説明については繰り返さない。
次に、移動体10は、第2送信データに対する確認データを基地局100から受信したか否かを判断する(ステップS64)。移動体10の光無線通信部5は、確認データACKを受信したか否かを判断する。
次に、ステップS64において、移動体10は、第2送信データに対する確認データを基地局100から受信したと判断した場合(ステップS64においてYES)には、図12のステップS4に戻る。光無線通信部5は、送信データの確認データACKを受信した場合には、送信ログの対応する送信IDの確立フラグをオンに設定し、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS64において、移動体10は、予め基地局100との間で共通で設定した時間、第2送信データに対する確認データを基地局から受信しないと判断した場合(ステップS64においてNO)には、1つ前の確立フラグがオンのマーク付き送信データの推定位置情報を取得する(ステップS66)。具体的には、制御部9は、送信ログに含まれている1つ前のマーク付きの確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、送信データは、メモリ2に格納されており、制御部9は、送信ログの送信IDに基づいて送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
そして、ステップS63に戻り上記処理を繰り返す。
(受信処理フロー)
図18は、実施形態1に従う基地局100の受信ログを説明する図である。
図18を参照して、受信ログについて説明する。
基地局100の受信ログはメモリ102に格納されているものとする。
本例においては、受信ログとして、通信経路が確立されているか否かを示す確立フラグを格納する。
具体的には、受信ログとして、移動体10からの送信ID「001」、「002」、「003」の送信データを受信した場合が示されている。
また、基地局100は、送信IDに対応する送信データを受信した場合に当該送信データに関連付けられて確立フラグをオンに設定する。
また、上述したように、所定回数毎にマーク付きの送信データが送信される。本例においては、送信ID「003」の送信データがマーク付きの送信データである。
基地局100は、当該送信データを受信した場合に、マーク付きの送信データの確立フラグをオンに設定する。
図19は、実施形態1に従う移動体10の送信データの受信処理について説明するフロー図である。
図19を参照して、基地局100は、第1送信データを受信したか否かを判断する(ステップS70)。具体的には、光無線通信部106は、移動体10から第1送信データを受信したか否かを判断する。
ステップS70において、基地局100は、第1送信データを受信したと判断した場合(ステップS70においてYES)には、確立フラグをオンする(ステップS72)。光無線通信部106は、第1送信データを受信した場合には、受信ログの対応する送信IDの確立フラグをオンに設定する。また、光無線通信部106は、マーク付き送信データを受信した場合には、受信ログの対応する送信IDの確立フラグをオン(マーク付)に設定する。
次に、基地局100は、送信方向を設定する(ステップS74)。光無線通信部106の方向調整機構108は、確認データACKの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。移動体10の現在位置は、第1送信データの推定位置情報に含まれる現在位置を用いることが可能である。
次に、基地局100は、確認データを送信する(ステップS76)。光無線通信部106は、確認データACKを設定された送信方向に対して送信する。
次に、基地局100は、通信を終了するか否かを判断する(ステップS78)。
ステップS78において、基地局100は、通信を終了すると判断した場合(ステップS78においてYES)には、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS78において、基地局100は、通信を終了しないと判断した場合(ステップS78においてNO)には、ステップS70に戻り、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS70において、第1送信データを受信しないと判断した場合(ステップS70においてNO)には、通信ログを確認する(ステップS80)。光無線通信部106は、第1送信データを受信しないと判断した場合には、当該旨を制御部112に通知する。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて基地局側における第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてメモリ2に格納されている通信ログ(受信ログ)を確認する。
次に、基地局100は、直近の確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する(ステップS82)。具体的には、制御部112は、受信ログに含まれている直近の確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、受信した送信データは、メモリ2に格納されており、制御部112は、受信ログの送信IDに基づいて受信した送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
次に、基地局100は、推定位置情報に基づいて受信方向を調整する(ステップS84)。制御部112は、推定位置情報に基づいて方向調整機構108に対して受信方向を調整するように指示する。
次に、基地局100は、第1送信データを受信したか否かを判断する(ステップS86)。具体的には、光無線通信部106は、移動体10から第1送信データを受信したか否かを判断する。
次に、ステップS86において、基地局100は、第1送信データを受信したと判断した場合(ステップS86においてYES)には、ステップS74に進む。光無線通信部106の方向調整機構108は、確認データACKの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。そして、光無線通信部106は、確認データACKを設定された送信方向に対して送信する。
一方、ステップS86において、基地局100は、第1送信データを受信しないと判断した場合(ステップS86においてNO)には、N回第1送信データの受信が失敗したか否かを判断する(ステップS88)。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてN回(一例として5回)受信が失敗したか否かを判断する。
ステップS88において、基地局100は、N回第1送信データの受信が失敗していないと判断した場合(ステップS88においてNO)には、ステップS84に戻り、上記処理を繰り返す。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてN回(一例として5回)受信が失敗していないと判断した場合にはステップS84に戻り、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS88において、基地局100は、N回第1送信データの受信が失敗したと判断した場合(ステップS88においてYES)には、半値角を調整する(ステップS90)。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてN回(一例として5回)送信が失敗したと判断した場合には基地局側における第2再接続処理を実行する。
具体的には、制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて光ビームの半値角を調整するように光無線通信部106に指示する。光無線通信部106の半値角調整機構110は、制御部112からの指示に従って光ビームの半値角を調整する。
次に、基地局100は、第2送信データを受信したか否かを判断する(ステップS92)。具体的には、光無線通信部106は、移動体10から第2送信データを受信したか否かを判断する。
次に、ステップS92において、基地局100は、第2送信データを受信したと判断した場合(ステップS92においてYES)には、ステップS74に進む。光無線通信部106の方向調整機構108は、確認データACKの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。そして、光無線通信部106は、確認データACKを設定された送信方向に対して送信する。
一方、ステップS92において、基地局100は、第2送信データを受信しないと判断した場合(ステップS92においてNO)には、M回第2送信データの受信が失敗したか否かを判断する(ステップS94)。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてM回(一例として300回)受信が失敗したか否かを判断する。
ステップS94において、基地局100は、M回第2送信データの受信が失敗していないと判断した場合(ステップS94においてNO)には、ステップS92に戻り、上記処理を繰り返す。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてM回(一例として200回)受信が失敗していないと判断した場合にはステップS92に戻り、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS94において、基地局100は、M回第2送信データの受信が失敗したと判断した場合(ステップS94においてYES)には、通信ログを確認する(ステップS96)。制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてM回(一例として200回)送信が失敗したと判断した場合には基地局側における第3再接続処理を実行する。
具体的には、制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいてメモリ2に格納されている通信ログ(受信ログ)を確認する。
次に、基地局100は、直近のマーク付き確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する(ステップS98)。具体的には、制御部112は、受信ログに含まれている直近のマーク付き確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、受信した送信データは、メモリ2に格納されており、制御部112は、受信ログの送信IDに基づいて受信した送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
次に、基地局100は、推定位置情報に基づいて受信方向を調整する(ステップS100)。制御部112は、推定位置情報(現在時刻に対する位置)に基づいて方向調整機構108に対して受信方向を調整するように指示する。また、基地局100は、移動体10と同期利用を行うタイマーのリセットとスタートを制御部112に指示するとともに、あらかじめ設定された時間経過した時刻に前項で取得した位置にビームアンテナが指向するに方向調整機構108に指示する。ここで、必要に応じてあらかじめ定められた時間その方向を維持することも可能である。
次に、基地局100は、第2送信データを受信したか否かを判断する(ステップS102)。具体的には、光無線通信部106は、移動体10から第2送信データを受信したか否かを判断する。また、基地局100は、あらかじめ移動体10と共通で設定した時間、移動体10から送信される第2送信データの受信を待ち、受信できた場合は制御部112に確認データの送信を指示する。
次に、ステップS102において、基地局100は、第2送信データを受信したと判断した場合(ステップS102においてYES)には、ステップS74に進む。光無線通信部106の方向調整機構108は、確認データACKの送信方向を設定する。具体的には、移動体10の現在位置と基地局100の位置情報とに基づいて送信方向を設定する。そして、光無線通信部106は、確認データACKを設定された送信方向に対して送信する。
一方、ステップS102において、基地局100は、第2送信データを受信しないと判断した場合(ステップS102においてNO)には、1つ前のマーク付き確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する(ステップS104)。具体的には、制御部112は、受信ログに含まれている1つ前のマーク付き確立フラグがオンの送信データの推定位置情報を取得する。なお、受信した送信データは、メモリ2に格納されており、制御部112は、受信ログの送信IDに基づいて受信した送信データに含まれる推定位置情報を取得する。
そして、ステップS100に戻り、基地局100は、推定位置情報(現在時刻に対する位置)に基づいて受信方向を調整する。
基地局100は、第2送信データを受信するまで当該処理を繰り返す。この場合、移動体10は、光ビームの半値角調整による第2再接続処理および基地局100と移動体10との間でのタイマーの共有とそのタイマーを利用した同期制御による第3再接続処理を実行する。なお、一連のタイマーの初期化の方法は、第3再接続処理を介した時点のGPS時刻の交換やプログラム的な処理で行う等、任意の方式を用いることが可能である。
なお、第2送信データの受信が無い状況が長期間続いた場合には、処理を終了するようにしてもよい。
具体的には、制御部112は、光無線通信部106からの通知に基づいて長期間受信が失敗したか否かを判断し、長期間受信が失敗している場合には通信処理を終了してもよい。
当該処理により、飛行体等の移動体における光無線通信の通信経路が確立されなくなった場合に再確立を容易にすることが可能である。
(実施形態2)
実施形態2においては、移動体間の光無線通信について説明する。移動体間の光無線通信についても上記の再接続処理による伝送径路の再確立が容易になる。
図20は、実施形態2に従う光無線通信システム1#について説明する図である。
図20を参照して、光無線通信システム1#は、例えば移動体10A(一例としてヘリコプター)と、移動体10B(一例としてヘリコプター)との間で光ビームを用いた光無線通信によりデータの送受信を実行するシステムである。なお、移動体10Aおよび10Bは、有人飛行機に限られずドローン等の無人飛行機(UAV:Unmanned Aerial Vehicles/UAS:Unmanned Aircraft Systems)であってもよいし、一方が有人飛行機で、他方が無人飛行機であってもよい。
実施形態2に従う光無線通信システム1#は、光ビームを用いた光無線通信により移動体10Aに搭載されたカメラにより撮影された画像データを別の移動体10Bに送信する。
実施形態に従う光無線通信システム1#は、例えば情報処理装置を用いて構成される。なお、ネットワークを介して複数の装置として実現することも可能である。例えば、クラウドコンピューティングにより実現されるものとし、ネットワーク(インターネット)を介して接続された1台のサーバ、あるいは複数のサーバが協働して動作することで実現されても良い。
実施形態2においては、移動体10Aと移動体10Bとの間の伝送経路が確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第1再接続処理を実行する。
具体的には、移動体10Aおよび10Bは、実施形態1で説明したのと同様に推定位置情報を用いて移動するとともに、推定位置情報を用いて移動体10Aおよび10Bの位置を予測して、再接続処理を実行することにより伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送径路の再確立が容易になる。
図21は、実施形態2に従う移動体10Aと移動体10Bとの別の通信方式について説明する図である。
図21に示されるように、移動体10Aと移動体10Bとの間の伝送経路が第1再接続処理により伝送経路が確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第2再接続処理を実行する。具体的には、実施形態1で説明したのと同様に移動体10Aおよび移動体10Bとの間の光無線通信の光ビームの半値角を調整する。
移動体10Aと移動体10Bとの間の伝送経路が第1再接続処理により再確立しない場合には、第2再接続処理において、光ビームの半値角を大きくする。広範囲にデータを送受信することが可能であり、移動体10Aと移動体10Bとの間の伝送経路の再接続処理を実行することにより伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送径路の再確立が容易になる。
移動体10Aと移動体10Bとの間の伝送経路が第2再接続処理により再確立しない場合には、伝送経路の再確立のために第3再接続処理を実行する。なお、第3再接続処理への移行までの時間は、移動体10Aおよび移動体10Bそれぞれにおいて第2再接続処理により伝送の再確立ができないと判断した時点を起点(以下、第3再接続処理の起点、という)として移動体10Aおよび移動体10Bで共通の時間であり、あらかじめ任意の時間に設定することが可能である。
具体的には、移動体10Aおよび移動体10Bは、実施形態1で説明したように過去に通信が確立した位置に第3再接続処理の起点からの時刻を同期させて移動するようにしてもよい。具体的には、確立フラグがオンのマーク付きの第1および第2通信データを用いて当該過去に通信が確立していた時点でのそれぞれの現在位置に移動するようにしてもよい。
移動体10Aおよび移動体10Bは、時刻を同期させながら直近の確立フラグがオンのマーク付きの第1および第2通信データの送信および受信位置(以下、同期送受信位置とも称する)に戻り、再接続処理を実行するようにしてもよい。また、当該位置で所定期間留まるようにしてもよい。また、1つ前の同期送受信位置に戻る当該処理を繰り返すことで、伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送経路の再確立が容易になる。
図22は、実施形態2に従う光無線通信システム1#の機能ブロックについて説明する図である。
図22には、移動体10Aと移動体10Bとの機能ブロックが示されている。
移動体10Aおよび移動体10Bの機能ブロックの構成は同一である。
移動体10Aは、メモリ2と、GNSS(Global Navigation Satellite System)3と、カメラ4と、光無線通信部5と、移動制御部8と、位置推定部11と、制御部9とを含む。
光無線通信部5は、光ビームを介して移動体10Aとの間でデータの送受信を実行する。
光無線通信部5は、方向調整機構6と、半値角調整機構7とを含む。
方向調整機構6は、光ビームを照射および受光するための方向を調整する。
半値角調整機構7は、光ビームの半値角を調整する。
メモリ2は、各種データおよびプログラムを格納する。
GNSS3は、GPS衛星から発せられるGPS信号を受信することにより移動体10Aの現在位置を取得する。なお、本例においては、GNSSを用いて移動体10Aの現在位置を取得する場合について説明するが、特にこれに限られず他の方式により移動体10Aの現在位置を取得するようにしても良い。
カメラ4は、実空間の撮影画像を画像データとして取得する。本例においては、取得した画像データを送信データに含めて送信する。
移動制御部8は、移動体10Aの移動を制御する。移動制御部8は、移動体10Aの移動方向および速度を制御することにより目的地点に移動することが可能である。
位置推定部11は、現在位置、移動方向および速度等に基づいて所定期間経過後の推定移動位置を算出する。本例においては、現在時刻から2秒経過毎の14秒後までの推定移動位置を算出する。
制御部9は、移動体10A全体を制御する。
移動体10Bは、メモリ12と、GNSS(Global Navigation Satellite System)13と、カメラ14と、光無線通信部15と、移動制御部18と、位置推定部21と、制御部19とを含む。
光無線通信部15は、方向調整機構16と、半値角調整機構17とを含む。
移動体10Bの各機能ブロックは、移動体10Aの各機能ブロックと同一であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
図23は、実施形態2に従う移動体10Aと移動体10Bとの間のデータの送受信について説明する概念図である。
図23を参照して、移動体10Aと移動体10Bとの間のデータの授受が実行される。
本例においては、移動体10Aは、移動体10Bに第1通信データを送信する。
移動体10Bは、移動体10Aに第2通信データを送信する。
通常時において、第1および第2通信データは、実施形態1で説明した第1送信データを含む。すなわち、第1および第2通信データは、移動体10Aおよび10Bそれぞれの送信IDと、推定位置情報と、本体情報とを含む。
移動体10Aは、移動体10Bからの第2通信データを受信した場合に第1確認データを移動体10Bに送信する。
移動体10Bは、移動体10Aからの第1通信データを受信した場合に第2確認データを移動体10Aに送信する。
本例においては、移動体10Aは、移動体10Bに対して4秒毎に第1通信データを送信する。具体的には、送信ID「001」、「002」、「003」の3つの第1送信データが移動体10Aからの光ビームにより移動体10Bに送信される場合が示されている。また、光無線通信であるため移動体10Bは、移動体10Aからの第1通信データを受信した場合に、移動体10Bから移動体10Aに対して当該第1通信データを受信したことを示す第2確認データACK2をほぼ遅延なく送信する。
本例においては、移動体10Bは、移動体10Aに対して4秒毎に第2通信データを送信する。具体的には、送信ID「101」、「102」、「103」の3つの第1送信データが移動体10Bからの光ビームにより移動体10Aに送信される場合が示されている。また、光無線通信であるため移動体10Aは、移動体10Bからの第2通信データを受信した場合に、移動体10Aから移動体10Bに対して当該第2通信データを受信したことを示す第1確認データACK1をほぼ遅延なく送信する。
移動体10Aの光無線通信部5の方向調整機構6は、GNSS3で取得した現在の位置情報と移動体10Bの位置情報とに基づいて光無線通信のための光ビームの送受信方向を調整する。
移動体10Bの光無線通信部15の方向調整機構16は、GNSS13で取得した現在の位置情報と移動体10Aの位置情報とに基づいて光無線通信のための光ビームの送受信方向を調整する。
具体的には、移動体10Aの光無線通信部5の方向調整機構6は、移動体10Bから送信された第2通信データに含まれている推定位置情報に基づいて移動体10Bの位置を予測して、GNSS3で取得した現在の位置情報と当該予測された移動体10Bの位置情報とに基づいて光無線通信のための光ビームの送信方向を調整する。
移動体10Aの光無線通信部5の方向調整機構6は、移動体10Bから送信された第2通信データに含まれている推定位置情報に基づいて移動体10Bの位置を予測して、当該予測された位置からの移動体10Bからの光無線通信のための光ビームの受光方向を調整する。
同様に、移動体10Bの光無線通信部15の方向調整機構16は、移動体10Aから送信された第1通信データに含まれている推定位置情報に基づいて移動体10Aの位置を予測して、GNSS13で取得した現在の位置情報と当該予測された移動体10Aの位置情報とに基づいて光無線通信のための光ビームの送信方向を調整する。
移動体10Bの光無線通信部15の方向調整機構16は、移動体10Aから送信された第1通信データに含まれている推定位置情報に基づいて移動体10Aの位置を予測して、当該予測された位置からの移動体10Aからの光無線通信のための光ビームの受光方向を調整する。
移動体10Aのメモリ2には、実施形態1で説明した送信ログおよび受信ログが格納されている。同様に、移動体10Bのメモリ12には、実施形態1で説明した送信ログおよび受信ログが格納されている。
本例においては、送信ログおよび受信ログとして、通信経路が確立されているか否かを示す確立フラグを格納する。
移動体10Aは、第2確認データACK2を受信した場合に送信ログに関して、当該第1通信データの送信に関連付けられて確立フラグをオンにする。
移動体10Aは、第2通信データを受信した場合に受信ログに関して、当該第2通信データの受信に関連付けられて確立フラグをオンにする。
移動体10Bは、第1確認データACK1を受信した場合に送信ログに関して、当該第2通信データの送信に関連付けられて確立フラグをオンにする。
移動体10Bは、第1通信データを受信した場合に受信ログに関して、当該第1通信データの受信に関連付けられて確立フラグをオンにする。
移動体10Aおよび10Bは、それぞれ所定回数毎にマーク付きの第1および第2通信データを送信する。
移動体10Aおよび10Bは、送信ログに関して、当該送信データに対して第1確認データACK1および第2確認データACK2を受信した場合に、マーク付きの第1および第2通信データの確立フラグをオンに設定する。
移動体10Aおよび10Bは、受信ログに関して、当該第1および第2通信データを受信した場合に、マーク付きの第1および第2通信データの確立フラグをオンに設定する。
実施形態2においては、移動体10Aから移動体10Bに対して光ビームによる第1通信データが適切に送信された場合には、移動体10Bからほぼ遅延なく光ビームによる第2確認データACK2が移動体10Aに送信される。
また、移動体10Bから移動体10Aに対して光ビームによる第2通信データが適切に送信された場合には、移動体10Aからほぼ遅延なく光ビームによる第1確認データACK1が移動体10Bに送信される。
したがって、移動体10Aと移動体10Bとの間で光ビームによる第1通信データが適切に送信された場合には、移動体10Aは、移動体10Bからの第2確認データACK2を確実に受信するものとする。また、移動体10Bと移動体10Aとの間で光ビームによる第2通信データが適切に送信された場合には、移動体10Bは、移動体10Aからの第1確認データACK1を確実に受信するものとする。
一方で、移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物(ビル、木、その他の構造物)が存在した場合には、遮蔽物により移動体10Aと移動体10Bとの間の光ビームによる光無線通信の通信経路が遮断される。
実施形態2においては、光無線通信の通信経路が遮断された場合には、移動体10Aと移動体10Bとの間で相互に通信を再確立するための再接続処理を実行する。
移動体10Aの光無線通信部5は、第1通信データの送信後に、移動体10Bからの第2確認データACK2を受信したか否かを判断する。
移動体10Aの光無線通信部5は、移動体10Bからの第2確認データACK2を受信したと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。その場合には、次の第1通信データを送信する通常の通信処理を継続する。
同様に、移動体10Bの光無線通信部15は、第2通信データの送信後に、移動体10Aからの第1確認データACK1を受信したか否かを判断する。
移動体10Bの光無線通信部15は、移動体10Aからの第1確認データACK1を受信したと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。その場合には、次の第2通信データを送信する通常の通信処理を継続する。
一方で、移動体10Aの光無線通信部5は、移動体10Bからの第2確認データACK2を受信しないと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。その場合には、光無線通信部5は、制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて光無線通信の通信経路を再確立する再接続処理を実行する。
また、移動体10Aの光無線通信部5は、移動体10Bから周期的(4秒毎)に送信される第2通信データを受信しないと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。その場合には、光無線通信部5は、制御部9に通知する。制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて光無線通信の通信経路を再確立する再接続処理を実行する。
同様に、移動体10Bの光無線通信部15は、移動体10Aからの第1確認データACK1を受信しないと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。その場合には、光無線通信部15は、制御部19に通知する。制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて光無線通信の通信経路を再確立する再接続処理を実行する。
また、移動体10Bの光無線通信部15は、移動体10Aから周期的(4秒毎)に送信される第1通信データを受信しないと判断した場合には、光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。その場合には、光無線通信部15は、制御部19に通知する。制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて光無線通信の通信経路を再確立する再接続処理を実行する。
移動体10Aおよび10Bは、移動体10Aおよび10Bの一方から他方に対して周期的に第1および第2通信データを送信する。本例においては4秒毎に移動体10Aは、第1通信データを移動体10Bに送信する。また、4秒毎に移動体10Bは、移動体10Aに第2通信データを送信する。
したがって、移動体10Aおよび10Bは、第1および第2通信データを4秒毎に受信するか否かを判断する。
(1:移動体10Aからの第1通信データが移動体10Bで受信されない場合)
例えば、図23において、移動体10Aの光無線通信部5は、時刻「10:00:00」に第1通信データ(ID001)を移動体10Bに送信し移動体10Bで正常に受信したとする。この場合、移動体10Bの光無線通信部15は、第2確認データACK2を送信する。これにより、移動体10Aの光無線通信部5は、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。
移動体10Bの光無線通信部15は、時刻「10:00:02」に第2通信データ(ID101)を移動体10Aに送信し移動体10Aで正常に受信したとする。この場合、移動体10Aの光無線通信部5は、第1確認データACK1を送信する。これにより、移動体10Bの光無線通信部15は、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。
次に、移動体10Aの光無線通信部5は、時刻「10:00:04」に第1通信データ(ID002)を送信する。
一方、当該時刻において、移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物が存在するものとする。
移動体10Bの光無線通信部15は、時刻「10:00:04」に第1通信データを受信しない。移動体10Bの光無線通信部15は、第2確認データACK2を送信しない。
移動体10Aの光無線通信部5は、移動体10Bからの第2確認データACK2を受信しないため光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。移動体10Aの光無線通信部5は、通信径路が確立されていない旨を制御部9に通知する。
移動体10Bの光無線通信部15は、時刻「10:00:04」に第1通信データを受信しない。これにより、移動体10Bの光無線通信部15は、通信経路が確立されていないと判断する。移動体10Bの光無線通信部15は、通信経路が確立されていない旨を制御部19に通知する。
したがって、移動体10Aの光無線通信部5および移動体10Bの光無線通信部15は、ほぼ同時刻(時刻「10:00:04」)に通信経路が確立されていないと判断することが可能である。
移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部9は、移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示する。制御部9は、直前に通信径路が確立されていた1つ前の第1通信データ(ID001)に基づいて移動体10Aの移動を制御するように移動制御部8に指示する。
移動制御部8は、第1通信データ(ID001)に含まれる推定位置情報に基づいて移動体10が移動するように制御する。移動制御部8は、時刻「10:00:06」に対応する位置D0、時刻「10:00:08」に対応する位置E0、時刻「10:00:10」に対応する位置F0、時刻「10:00:12」に対応する位置G0、時刻「10:00:14」に対応する位置H0に順次移動するように移動体10Aの移動を制御する。
また、制御部9は、光無線通信部5に指示して、時刻「10:00:08」、「10:00:12」に次の第1通信データを移動体10Bに送信する。
また、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部19は、移動体10Bの移動を制御するように移動制御部18に指示する。制御部19は、直前に通信径路が確立されていた1つ前の第2通信データ(ID101)に基づいて移動体10Bの移動を制御するように移動制御部18に指示する。
移動制御部18は、第1通信データ(ID101)に含まれる推定位置情報に基づいて移動体10Bが移動するように制御する。移動制御部18は、時刻「10:00:06」に対応する位置XC0、時刻「10:00:08」に対応する位置XD0、時刻「10:00:10」に対応する位置XE0、時刻「10:00:12」に対応する位置XF0、時刻「10:00:14」に対応する位置XG0、時刻「10:00:16」に対応する位置XH0に順次移動するように移動体10Bの移動を制御する。
また、制御部19は、光無線通信部15に指示して、時刻「10:00:06」、「10:00:10」、「10:00:14」に第2通信データを移動体10Aに送信する。
具体的には、光無線通信部15の方向調整機構16は、直前に通信経路が確立されていた1つ前の第1通信データ(ID001)に含まれる推定位置情報に基づいて当該時刻に対応する位置に移動体10Aがいると推定して、光無線通信のための光ビームの受信方向を調整する。
例えば、移動体10Bは、時刻「10:00:06」に第1通信データ(ID001)に含まれる推定位置情報(D0)に移動体10Aがいるものと推定し、第2通信データを送信する。
当該期間の間に移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物が存在しない場合には、容易に光無線通信の通信経路を再確立することが可能となる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1および第2通信データの送受信を再開する。
移動体10Aおよび移動体10Bとの間で光無線通信の通信経路が遮断された場合に、移動体10Aおよび移動体10Bの双方が送信データに含まれる推定位置情報を用いることにより相互の位置を特定することが容易である。
また、移動体10Aおよび移動体10Bとの間において、光無線通信の通信経路が遮断された場合に、送信データに含まれる同一の推定位置情報が用いられるため精度の高い推定位置を特定することが可能であり、通信経路の再確立の容易性を高めることが可能である。
上記においては、移動体10Aから移動体10Bへの第1通信データが遮蔽物により送信されない場合について説明したが、反対に移動体10Bから移動体10Aへの第2通信データが遮蔽物により送信されない場合についても同様である。
(2:移動体10Bからの第2通信データが移動体10Aで受信されない場合)
例えば、図23において、移動体10Aの光無線通信部5は、時刻「10:00:04」に第1通信データ(ID002)を移動体10Bに送信し移動体10Bで正常に受信したとする。この場合、移動体10Bの光無線通信部15は、第2確認データACK2を送信する。これにより、移動体10Aの光無線通信部5は、光無線通信の通信経路が確立されていると判断する。
次に、移動体10Bの光無線通信部15は、時刻「10:00:06」に第2通信データ(ID102)を送信する。
一方、当該時刻において、移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物が存在するものとする。
移動体10Aの光無線通信部5は、時刻「10:00:06」に第2通信データを受信しない。移動体10Aの光無線通信部5は、第1確認データACK1を送信しない。
移動体10Bの光無線通信部15は、移動体10Aからの第1確認データACK1を受信しないため光無線通信の通信経路が確立されていないと判断する。移動体10Bの光無線通信部15は、通信径路が確立されていない旨を制御部19に通知する。
移動体10Aの光無線通信部5は、時刻「10:00:06」に第2通信データを受信しない。これにより、移動体10Aの光無線通信部5は、通信経路が確立されていないと判断する。移動体10Aの光無線通信部5は、通信経路が確立されていない旨を制御部9に通知する。
したがって、移動体10Aの光無線通信部5および移動体10Bの光無線通信部15は、ほぼ同時刻(時刻「10:00:06」)に通信経路が確立されていないと判断することが可能である。
移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部9は、移動体10の移動を制御するように移動制御部8に指示する。制御部9は、直前に通信径路が確立されていた1つ前の第1通信データ(ID002)に基づいて移動体10Aの移動を制御するように移動制御部8に指示する。
移動制御部8は、第1通信データ(ID002)に含まれる推定位置情報に基づいて移動体10Aが移動するように制御する。移動制御部8は、時刻「10:00:08」に対応する位置E1、時刻「10:00:10」に対応する位置F1、時刻「10:00:12」に対応するG1、時刻「10:00:14」に対応する位置H1、時刻「10:00:16」に対応する位置I1、時刻「10:00:18」に対応する位置J1に順次移動するように移動体10Aの移動を制御する。
また、制御部9は、光無線通信部5に指示して、時刻「10:00:08」、「10:00:12」、「10:00:16」に第1通信データを移動体10Bに送信する。
また、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて第1再接続処理を実行する。
具体的には、制御部19は、移動体10Bの移動を制御するように移動制御部18に指示する。制御部19は、直前に通信径路が確立されていた1つ前の第2通信データ(ID101)に基づいて移動体10Bの移動を制御するように移動制御部18に指示する。
移動制御部18は、第2通信データ(ID101)に含まれる推定位置情報に基づいて移動体10Bが移動するように制御する。移動制御部18は、時刻「10:00:08」に対応する位置XD0、時刻「10:00:10」に対応する位置XE0、時刻「10:00:12」に対応する位置XF0、時刻「10:00:14」に対応する位置XG0、時刻「10:00:16」に対応する位置XH0に順次移動するように移動体10Bの移動を制御する。
また、制御部19は、光無線通信部15に指示して、「10:00:10」、「10:00:14」に第2通信データを移動体10Aに送信する。
具体的には、光無線通信部5の方向調整機構6は、通信経路が確立されていた1つ前の第2通信データ(ID101)に含まれる推定位置情報に基づいて当該時刻に対応する位置に移動体10Bがいると推定して、光無線通信のための光ビームの受信方向を調整する。
例えば、移動体10Aは、時刻「10:00:08」に第2通信データ(ID101)に含まれる推定位置情報(位置XD0)に移動体10Aがいるものと推定し、第1通信データを送信する。
当該期間の間に移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物が存在しない場合には、容易に光無線通信の通信経路を再確立することが可能となる。
一方で、移動体10Aと移動体10Bとの間の遮蔽物が継続的に存在する場合には、移動体10Aと移動体10Bとの間の通信経路が継続的に遮断される可能性がある。
実施形態2においては、通信経路が継続的に遮断された場合には、移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第2再接続処理を実行する。また、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて第2再接続処理を実行する。
具体的には、移動体10Aと移動体10Bとの間の遮蔽物が継続的に存在する場合に、10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第2再接続処理を実行する。
実施形態2においては、移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には第2再接続処理を実行する。
移動体10Aの制御部9は、別の第1通信データを送信するとともに半値角を調整するように光無線通信部5に指示する。
別の第1通信データは、実施形態1で説明した第2送信データを含む。すなわち、別の第1通信データは、送信IDと、推定位置情報とを含み、本体情報である画像データは含まれない。
実施形態2においては、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて10秒間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第2再接続処理を実行する。
移動体10Bの制御部19は、別の第2通信データを送信するとともに半値角を調整するように光無線通信部15に指示する。
別の第2通信データは、実施形態1で説明した第2送信データを含む。すなわち、別の第2通信データは、送信IDと、推定位置情報とを含み、本体情報である画像データは含まれない。
移動体10Aの光無線通信部5の半値角調整機構7は、光ビームの半値角を調整する。
光無線通信部5は、光ビームの半値角を調整して広範囲に別の第1通信データおよび別の第2通信データの送受信を可能にする。
移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて光無線通信部15の光ビームの半値角を調整する。
光無線通信部15の半値角調整機構17は、光ビームの半値角を広げて広範囲に別の第1通信データおよび別の第2通信データの送受信を可能にする。
当該処理により、移動体10Aと移動体10Bとの間に遮蔽物が継続的に存在する場合に、移動体10Aおよび10Bの位置の特定が難しくなる場合であっても別の第1および第2通信データに変更してデータ量を縮小し、データの送受信の範囲を変更することにより、光無線通信の通信経路の再確立を容易にすることが可能となる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1および第2通信データの送受信を再開する。
実施形態2においては、移動体10Aと移動体10Bとの間の遮蔽物がさらに継続的に存在する場合には、移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて第3再接続処理を実行する。また、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて第3接続処理を実行する。
具体的には、移動体10Aと移動体10Bとの間の遮蔽物が継続的に存在する場合に、10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には、第3再接続処理を実行する。
実施形態2においては、移動体10Aの制御部9は、光無線通信部5からの通知に基づいて10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には第3再接続処理を実行する。
移動体10Aの制御部9は、通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第1および第2通信データに基づいて移動体10Aの移動を制御するように移動制御部8に指示するとともに、移動体10Aおよび移動体10Bで同期させて時間の経過を共有するタイマーの初期化を行い、時間の計数を開始する。
例えば、移動体10Aの移動制御部8は、直近に通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第1通信データの記録された時点での現在時刻に対応する位置に移動体10Aが移動するように制御する。すなわち、移動体10Aは、移動体10Aおよび移動体10Bの間であらかじめ設定共有されているタイマー初期化あるいは第3再接続処理の起点から定められた時間が経過した時刻に、以前に通信が確立されていた所定の地点にそれぞれが戻る。なお、時間的、物理的な誤差を考慮して所定の地点に戻った場合に当該地点で、あらかじめ設定し移動体10Aおよび移動体Bで共有した所定期間留まるようにしても良い。
移動体10Aの制御部9は、以前に通信が確立されていた所定の地点において別の第1通信データを送信するように光無線通信部5に指示する。
また、移動体10Bの制御部19は、光無線通信部15からの通知に基づいて10分間継続的に光無線通信の通信経路が遮断されている場合には第3再接続処理を実行する。
移動体10Bの制御部19は、通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第1および第2通信データに基づいて移動体10Bの移動を制御するように移動制御部18に指示するとともに、移動体10Bおよび移動体10Aで同期させて時間の経過を共有するタイマーの初期化を行い、時間の計数を開始する。
例えば、移動体10Bの移動制御部18は、直近に通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第1通信データの記録された時点での現在時刻に対応する位置に移動体10Bが移動するように制御する。すなわち、移動体10Bは、移動体10Bおよび移動体10Aの間であらかじめ設定共有されているタイマー初期化あるいは第3再接続処理の起点から定められた時間が経過した時刻に、以前に通信が確立されていた所定の地点にそれぞれが戻る。なお、時間的、物理的な誤差を考慮して所定の地点に戻った場合に当該地点で、あらかじめ設定し移動体10Aおよび移動体Bで共有した所定期間留まるようにしても良い。
移動体10Bの制御部19は、以前に通信が確立されていた所定の地点において別の第2通信データを送信するように光無線通信部15に指示する。
当該処理により移動体10Aおよび10Bは、通信が確立されていた所定の地点に戻ることにより光無線通信の通信経路の再確立を容易にすることが可能となる。
なお、これに限られず、移動体10Aの移動制御部8は、直近に通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第2通信データの受信位置に移動体10Aが移動するように制御し、移動体10Bの移動制御部18は、直近に通信経路が確立されていた所定のマークが付与されていた第2通信データの送信位置に移動体10Bが移動するように制御するようにしてもよい。すなわち、移動体10Aは、以前に通信が確立されていた所定の地点に戻る。
また、移動体10Aおよび移動体10Bは、時刻を同期させながら直近の確立フラグがオンのマーク付きの第1および第2通信データの送信および受信位置(以下、同期送受信位置、という)に戻り、再接続処理を実行するようにしてもよい。また、当該位置で所定期間留まるようにしてもよい。当該処理を1つ前の同期送受信位置に戻ることにより繰り返すことで、伝送経路の維持が困難となった場合でも伝送経路の再確立が容易になる。
光無線通信の通信経路が再確立された場合には、通常の通信方式により第1および第2通信データの送受信を再開する。
また、前回の移動ルートは適切でない可能性があるため移動ルートを変更して、通常の通信方式により第1および第2通信データの送受信を実行することが可能となる。
なお、以前に通信が確立されていた所定の地点に戻った場合であっても通信が確立されない場合には、さらに1つ前の所定のマークが付与されていた第1および第2通信データに基づいて移動体10Aおよび10Bの移動を制御するように移動制御部8および18に指示するようにしても良い。
なお、本例においては、移動体10Aおよび10Bは、相互に画像データを含む第1および第2通信データを送受信する場合について説明したが、特にこれに限られず一方からは画像データを含む第1通信データを送信し、他方からは画像データを含まない第2通信データを送信するようにしても良い。
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CDROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。また、記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パーソナルコンピュータ等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。