JP7063530B1 - 注入制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の注入ポンプで地山の同一の注入孔に注入材を注入する際に、注入材の注入に要する時間を大幅に短縮することができる。【解決手段】地山100の同一の注入孔101に注入材を注入する複数のポンプユニット2の注入ポンプ23と、注入ポンプ23に対応して設けられた流量検出部27と、各々の注入ポンプ23に対応する流量検出部27の継続的な検出流量に基づき各々の注入ポンプ23の積算注入量を算出し、注入材の注入動作の途中で、注入材の積算注入量が予定注入量超である注入ポンプ23の注入量を増加させると共に、注入材の積算注入量が予定注入量未満である注入ポンプ23の注入量を減少させ、全てのポンプユニット2の注入ポンプ23の注入終了時刻が近づくように注入ポンプ23の注入動作を制御する分配制御装置1を備える注入制御システム。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば長尺先受け工法(AGF工法)や鏡補強工のようなトンネル補助工法等において、地山に注入する注入材の注入を制御する注入制御システムに関する。
従来、トンネル補助工法では、長尺先受け工法(AGF工法)や、鏡補強工等のための注入材を吐出する吐出孔を有する鋼管を切羽前方地山に向かって打設し、注入孔を形成するように打設した鋼管の内部から周辺地山に注入材を注入することが行われている。この注入材の注入時には、施工断面毎に複数の注入孔のそれぞれに対して、必要且つ十分な注入材を注入したかどうかを確認するようにして注入が行われる。尚、特許文献1には、複数の注入孔のそれぞれに対して必要且つ十分な注入材を注入したかどうかを確認して施工を行うシステムが開示されている。
特許第6997139号公報
ところで、長尺先受け工法や鏡補強工のようなトンネル補助工法では、注入材を吐出する吐出孔を有する鋼管を切羽前方地山に向かって打設し、注入孔を形成するように打設した鋼管の内部から周辺地山に注入材を注入する際に、長さと注入材を注入する先端部の位置が異なる複数の注入管を鋼管内部に設置し、複数の注入管のそれぞれに注入材の薬液を送り、注入孔の長さ方向における位置が異なる複数箇所から注入材を吐出させ、満遍なく且つ素早く注入材を鋼管内部及び周辺地山に注入することが行われている。
しかしながら、長尺先受け工法や鏡補強工では、注入材を注入する地山領域が長尺に亘ることから、地山性状によって注入材の注入が滞ってしまう領域があったり、或いは注入ポンプの運転許容圧力を超えて注入ポンプの注入材を注入する流速が低下してしまう等で、注入材の注入が捗らない領域が出て来る。そのため、例えば注入材を注入する先端部の位置が異なる4本の注入管を注入孔の鋼管内部に設置し、4個の注入ポンプにそれぞれの注入管を接続し、各注入ポンプ毎に10kgずつ、合計で40kgの注入材を注入する場合、各注入ポンプ毎に10kgずつの初期設定のままで最後まで注入材を注入すると、最初に注入を終えたポンプは最も遅い注入ポンプが注入材の注入を完了するまで長時間待つことが必要となり、注入材の注入に要する時間に無駄が生ずるという問題がある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、複数の注入ポンプで地山の同一の注入孔に注入材を注入する際に、注入材の注入に要する時間を大幅に短縮することができる注入制御システムを提供することを目的とする。
本発明の注入制御システムは、地山の同一の注入孔に注入材を注入する複数の注入ポンプと、前記注入ポンプの各々に対応して設けられた流量検出部と、各々の前記注入ポンプに対応する前記流量検出部の継続的な検出流量に基づき各々の前記注入ポンプの積算注入量を算出し、注入材の注入動作の途中で、注入材の積算注入量が予定注入量超である前記注入ポンプの注入量を増加させると共に、注入材の積算注入量が予定注入量未満である前記注入ポンプの注入量を減少させ、全ての前記注入ポンプの注入終了時刻が近づくように前記注入ポンプの注入動作を制御する分配制御装置とを備えることを特徴とする。
これによれば、複数の注入ポンプで地山の同一の注入孔に注入材を注入する際に、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻をできる限り揃え、注入材の注入動作時間の全体に亘って複数の注入ポンプの全部を極力稼働して注入材の注入を行うことができる。従って、注入材の注入に要する時間を大幅に短縮することができる。また、注入材の注入動作時間中に、停止状態の注入ポンプが発生することを最大限抑制し、複数の注入ポンプを効率的に使用することができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置に、前記同一の注入孔に注入する注入材の総目標注入量に対して各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量が初期設定で記憶され、前記分配制御装置が、前記初期設定の個別目標注入量に応じて各々の前記注入ポンプの注入材の注入動作を制御し、注入材の注入動作の途中で、前記総目標注入量に対して各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定条件を用いて再設定して記憶し、前記再設定の個別目標注入量に応じて各々の前記注入ポンプの注入材の注入動作を制御することを特徴とする。
これによれば、同一の注入孔に注入する注入材の総目標注入量を基準にして、注入動作の途中で、再設定条件を用いて各々の注入ポンプの個別目標注入量を再設定して注入動作を制御することにより、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻をより一層近い時刻に正確に揃えることができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、前記同一の注入孔への注入材の注入完了前に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を判定条件充足に応じて複数回実行することを特徴とする。
これによれば、各々の注入ポンプの個別目標注入量を再設定する処理を判定条件充足に応じて複数回実行することにより、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻を同一時刻とするなど非常に近い時刻に正確に揃えることができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を停止することを特徴とする。
これによれば、各々の注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定し、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作を設定停止時間以上持続させることができ、注入時間短縮の観点から、注入ポンプの注入動作が一旦停止するか緩慢になってしまう個別目標注入量の再設定処理の実行頻度を妥当な回数に制限し、全体として同一の注入孔への注入材の注入時間を短縮することができる。
本発明の注入制御システムは、各々の前記注入ポンプが、二液混合硬化タイプの注入材の第1液と第2液を合流管に向かって吐出すると共に、前記第1液と前記第2液を所定比率で吐出するように注入動作を制御されることを特徴とする。
これによれば、注入材の注入動作時間の全体に亘って複数の注入ポンプの全部を極力稼働して注入材の注入を行うことができるので、二液混合硬化タイプの注入材を用いる場合に、注入終了時刻の差異によって先に運転停止した注入ポンプが発生し、この運転停止して待っている注入ポンプの合流管近傍に残った第1液と第2液が運転停止中に硬化して目詰まりすることを防止することができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、前記個別目標注入量と前記積算注入量との差を各々の前記注入ポンプの注入残量として算出し、算出した注入残量が最大の前記注入ポンプの注入残量と、注入残量が最小の前記注入ポンプの注入残量との注入残量差を算出し、前記注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超であるか否かを判定し、前記注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超である場合に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする。
これによれば、個別目標注入量の再設定処理の際に注入ポンプが注入動作を一旦停止するか緩慢になる頻度を妥当な範囲に抑えつつ、注入ポンプの注入残量を基準に、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻をできる限り揃えられる適切なタイミングで個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作の制御を行うことができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、前記同一の注入孔に注入材を注入する全ての前記注入ポンプの合計注入残量を算出し、注入材の前記合計注入残量が別の設定分配閾値以上若しくは別の設定分配閾値超であるか否かを判定し、前記合計注入残量が別の設定分配閾値以上若しくは別の設定分配閾値超である場合に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする。
これによれば、個別目標注入量の再設定処理の際に注入ポンプが注入動作を一旦停止するか緩慢になる頻度を妥当な範囲に抑えつつ、複数の注入ポンプの合計注入残量を基準に、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻をできる限り揃えられる適切なタイミングで個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作の制御を行うことができる。また、複数の注入ポンプの合計注入残量を基準とすることにより、注入ポンプの注入残量が少なくなっている状態でも個別目標注入量を再設定することができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、積算注入量が最大の前記注入ポンプの積算注入量と、積算注入量が最小の前記注入ポンプの積算注入量との積算注入量差を算出し、前記積算注入量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超であるか否かを判定し、前記積算注入量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超である場合に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする。
これによれば、個別目標注入量の再設定処理の際に注入ポンプが注入動作を一旦停止するか緩慢になる頻度を妥当な範囲に抑えつつ、注入ポンプの積算注入量を基準に、各々の注入ポンプの注入材の注入終了時刻をできる限り揃えられる適切なタイミングで個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作の制御を行うことができる。
本発明の注入制御システムは、前記分配制御装置が、設定時間を経過する毎に各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする。
これによれば、個別目標注入量の再設定処理の際に注入ポンプが注入動作を一旦停止するか緩慢になる頻度を妥当な範囲に抑えつつ、所定のタイミングで個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作の制御を行うことができる。また、個別目標注入量を再設定するタイミングを抽出する判定処理、演算処理を行わずに、個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプの注入動作の制御を行うことができる。
本発明の注入制御システムによれば、複数の注入ポンプで地山の同一の注入孔に注入材を注入する際に、注入材の注入に要する時間を大幅に短縮することができる。
本発明による実施形態の注入制御システムの全体構成を示すブロック図。 実施形態の注入制御システムにおけるポンプユニットの説明図。 実施形態の注入制御システムを用いて注入材が注入される地山の注入孔及びその周辺の例を示す断面説明図。 個別目標注入量を再設定する再設定条件の例を示す図。 実施形態の注入制御システムによる注入制御処理を示すフローチャート。 初期設定の個別目標注入量と再設定の個別目標注入量の例を説明する説明図。
〔実施形態の注入制御システム〕
本発明による実施形態の注入制御システムは、図1及び図2に示すように、分配制御装置1と、注入ポンプ23を有し且つ分配制御装置1と電気的に接続されている複数のポンプユニット2と、各ポンプユニット2に二液混合硬化タイプの注入材の第1液を供給する第1液タンク3と、各ポンプユニット2に二液混合硬化タイプの注入材の第2液を供給する第2液タンク4を備える。図示例では、4個のポンプユニット2が分配制御装置1に接続されており、4個のポンプユニット2は、いずれも地山100の同一の注入孔101に注入材を注入するようになっている(図3参照)。
分配制御装置1は、MPU、CPU等の制御部11と、HDD、SSD、ROM、RAM等で構成される記憶部12と、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力部13と、ディスプレイ、プリンター等の出力部14と、制御部11が時刻を認識するための内蔵タイマー15と、分配制御装置1を無線或いは有線の通信回線に接続する通信部16を備える。図示例の分配制御装置1は、通信部16、通信回線を介して、通信部22を有するポンプユニット2に接続されているが、分配制御装置1と各々のポンプユニット2をケーブル等で直接電気的に接続する構成とすることも可能である。
分配制御装置1の記憶部12には、各ポンプユニット2の注入材の注入動作の制御を含む所定の制御処理を制御部11に実行させる制御プログラムを格納する制御プログラム格納部121と、目標注入量を格納する目標注入量格納部122と、設定された設定分配閾値を格納する分配閾値格納部123と、個別目標注入量を再設定するための再設定条件を格納する再設定条件格納部124と、設定停止時間を格納する設定停止時間格納部125と、注入材の注入圧の目標圧力を格納する目標圧力格納部126が設けられ、更に、各ポンプユニット2の注入材の注入動作の制御を含む所定の制御処理に必要とされる所定データを格納する記憶領域が設けられる。
目標注入量格納部122には、同一の注入孔101に注入する注入材の総目標注入量と、総目標注入量に対して各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量が記憶され、総目標注入量と各注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量は初期設定されて格納されている。初期設定される個別目標注入量は各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の性能が同一の場合には同一量とすると好適であるが、ポンプユニット2毎に注入ポンプ23の性能に相違がある場合には、各ポンプユニット2の注入ポンプ23の性能に応じて、全てのポンプユニット2の注入材の注入終了時刻が同一或いはできる限り近くなるように、ポンプユニット2毎の注入ポンプ23に対する個別目標注入量を異なる量にして初期設定するとよい。
更に、目標注入量格納部122には、注入材の注入動作の途中で、同一の注入孔101に注入材を注入する全ての注入ポンプ23の注入終了時刻が近づくようにして再設定された、総目標注入量に対して各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量が記憶される。制御部11により、同一の注入孔101への注入材の注入完了前に、各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を複数回実行される場合、再設定の個別目標注入量は書き換えるように更新して記憶してもよく、又、再設定の個別目標注入量と再設定時刻を時系列的に記憶し、制御部11が後の再設定時刻の再設定の個別目標注入量を注入制御に使用すると共に、時系列的に複数記憶された再設定の個別目標注入量を注入材注入の経過分析に使用してもよい。
分配閾値格納部123は、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の実行の要否を判定する基準となる設定分配閾値を格納する。本例では、算出時における注入残量が最大のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量と、注入残量が最小のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量との注入残量差と対比する基準となる第1の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)と、同一の注入孔101への注入材の注入終了間際に全てのポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量の合計注入残量と対比する基準となる第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)と、第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)による個別目標注入量の再設定処理の後に、算出時における注入残量が最大のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量と、注入残量が最小のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量との注入残量差と対比する基準となる第3の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)とが分配閾値格納部123に格納されている。
第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)による個別目標注入量の再設定の要否の判定は、同一の注入孔101への注入材の注入終了近くに行われるため、第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)は、例えば同一の注入孔101に注入する注入材の総目標注入量に対する2~3割程度の量に設定され、具体例として総目標注入量:40kgに対して第2の設定分配閾値:5kgのように設定される。また、第3の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)による個別目標注入量の再設定の要否の判定は、注入材の注入終了間際に行われる第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)による個別目標注入量の再設定処理後の合計注入残量の少ないタイミングで行われるため、第3の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)には第1の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)よりも小さい量が設定され、例えば第1の設定分配閾値:7kg、第3の設定分配閾値:2kgのように設定される。
再設定条件格納部124は、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理が必要と判定された際に、個別目標注入量の再設定の仕方となる再設定条件を格納する。再設定条件には、同一の注入孔101に注入材を注入する全てのポンプユニット2の注入ポンプ23の注入終了時刻が近づくように、注入材の積算注入量が予定注入量超であるポンプユニット2の注入ポンプ23の注入量を増加させ、注入材の積算注入量が予定注入量未満であるポンプユニット2の注入ポンプ23の注入量を減少させることができる適宜の条件を設定することが可能である。
再設定条件格納部124に格納される、個別目標注入量を再設定する再設定条件の好適な例を図4に示す。図4の例では、同一の注入孔101に注入材を注入する全てのポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量の平均注入残量よりも、注入残量が多いポンプユニット2の注入ポンプ23の場合、再設定後の個別目標注入量=再設定前の個別目標注入量-(注入残量-平均注入残量)の再設定条件により、制御部11が再設定後の個別目標注入量を算出し、目標注入量格納部122に格納する。また、同一の注入孔101に注入材を注入する全てのポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量の平均注入残量よりも、注入残量が少ないポンプユニット2の注入ポンプ23の場合、再設定後の個別目標注入量=再設定前の個別目標注入量+(平均注入残量-注入残量)の再設定条件により、制御部11が再設定後の個別目標注入量を算出し、目標注入量格納部122に格納する。また、注入残量が平均注入残量と同一であるポンプユニット2の注入ポンプ23の場合、再設定後の個別目標注入量がそのまま再設定後の個別目標注入量とされる。
設定停止時間格納部125は、各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から、各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再度、再設定する処理を停止する時間である設定停止時間を格納する。制御部11は、同一の注入孔101に注入材を注入する各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、各々の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再度、再設定する処理を停止する。本例では、第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)による個別目標注入量の再設定処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、個別目標注入量を再度、再設定する処理を停止するようになっている。
それぞれのポンプユニット2は、CPU、CPUの制御プログラムを格納するROM、RAM等で構成され、分配制御装置1から送信される注入制御指令に応じて注入ポンプ23の駆動制御を実行する駆動制御部21と、ポンプユニット2或いは駆動制御部21を無線或いは有線の通信回線に接続する通信部22と、注入材を移送して注入する注入ポンプ23と、図示省略する内蔵タイマーを備える。注入ポンプ23は、分配制御装置1から受信する制御指令に基づき、駆動制御部21によって注入動作を直接駆動制御される。
本例における注入ポンプ23は、ポンプユニット2に供給される二液混合硬化タイプの注入材の第1液を貯留している第1液タンク3から第1液を吸い上げて第1液移送路24aに吐出する注入ポンプ23aと、二液混合硬化タイプの注入材の第2液を貯留している第2液タンク4から第2液を吸い上げて第2液移送路24bに吐出する注入ポンプ23bとから構成され、直接的にはそれぞれ駆動制御部21によって駆動制御される。二液混合硬化タイプの注入材の第1液と第2液は、注入材の種類に応じて所定比率で吐出されるようにして、分配制御装置1或いは駆動制御部21で注入ポンプ23a、23bの注入動作が制御され、例えばウレタン系注入材では第1液:第2液=1:2(容積比率)、シリカレジン系注入材では第1液:第2液=1:1(容積比率)となるように、注入ポンプ23a、23bから吐出される第1液と第2液の吐出流量が調整される。
第1液移送路24aと第2液移送路24bには、それぞれ電磁バルブ25と、圧力計で構成される圧力検出部26と、流量計で構成される流量検出部27が設けられていると共に、ポンプユニット2から導出された第1液移送路24aと第2液移送路24bの先端部付近には手動操作されるボールバルブ5が設けられ、第1液移送路24aの先端部と第2液移送路24bの先端部は第1液と第2液を合流させる合流管6に接続されている。注入ポンプ23a、23bは、第1液と第2液を合流管に向かって吐出するように、分配制御装置1或いは駆動制御部21で注入動作を制御される。注入材を構成する第1液と第2液の混合液を吐出する合流管6の吐出側には注入材の注入管7が接続されている。
注入ポンプ23の各々に対応して設けられている電磁バルブ25と、圧力検出部26と、流量検出部27はそれぞれ駆動制御部21に電気的に接続されている。第1液移送路24aの電磁バルブ25と、第2液移送路24bの電磁バルブ25は、駆動制御部21の駆動制御によって開閉され、第1液移送路24aへの第1液の流入・移送と流入停止、第2液移送路24bへの第2液の流入・移送と流入停止が実行される。圧力検出部26と、流量検出部27は、注入ポンプ23aの第1液の吐出圧力と吐出流量、注入ポンプ23bの第2液の吐出圧力と吐出流量を検出し、検出された第1液の吐出圧力と吐出流量と、検出された第2液の吐出圧力と吐出流量は、それぞれ駆動制御部21に取り込まれ、通信部22を介して分配制御装置1に送信される。
本実施形態の注入制御システムは、例えば図3に示す地山100の注入孔101に注入材を注入する場合に用いられる。図示例では、地山100のトンネル鏡面に吹付コンクリート102が形成されていると共に、注入材の吐出孔が周壁に形成されている補強管81が地山100に打設されて注入孔101が形成されている。注入孔101の口元には口元コーキング82が設けられ、口元コーキング82の内側には管内コーキング83が設けられている。
管内コーキング83には、隙間を貫通するようにして注入管7が挿入され、注入管7は管内コーキング83で支持されている。更に、補強管81の口元より奥側の位置にはスペーサ84が内装されており、より孔奥側まで導入される注入管7がスペーサ84の孔部に貫通するようにして挿入され、注入管7がスペーサ84で支持されている。図示例では、同一の注入孔101及び補強管81に挿入されている4本の注入管7のうち、1本の注入管7が管内コーキング83だけで支持され、3本の注入管7が管内コーキング83とスペーサ84で支持されている。
各注入管7には、後端部に設けられている合流管6を介して第1液と第2液の混合液で構成される注入材が供給される。各注入管7は、その先端部のスタティックミキサー71で第1液と第2液の混合を促進して補強管81の内部に注入材を吐出する。各々の注入管7のスタティックミキサー71は、同一の注入孔101の深さ方向で異なる位置に配置され、地山100の深さ方向の異なる地山領域R1、R2、R3、R4に対応配置されている各スタティックミキサー71から注入材が補強管81の内部に吐出され、補強管81の吐出孔を介して注入孔101の周囲の地山100の地山領域R1、R2、R3、R4に注入材が浸透するようになっている。
本実施形態の注入制御システムを用いて地山100の注入孔101に注入材を注入する際には、図3に示すように、ポンプユニット2から第1液と第2液の混合液で構成される注入材が供給される注入管7のそれぞれを同一の注入孔101に挿入して配置する。図示例では、それぞれポンプユニット2に対応している4本の注入管7が同一の注入孔101或いは補強管81に挿入されている。各ポンプユニット2は、同一の分配制御装置1に接続されている。
そして、図5に示すように、分配制御装置1の制御部11は、同一の注入孔101に注入する注入材の総目標注入量に対して各々の注入ポンプ23が注入を担う初期設定の個別目標注入量を読み出し、初期設定の個別目標注入量に応じて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入材の注入動作を制御する(S1)。本例では、分配制御装置1の制御部11は、初期設定の個別目標注入量と、初期設定の個別目標注入量に対応して注入ポンプ23a、23bの注入動作を制御する制御指令を各々のポンプユニット2に送信し、各ポンプユニット2の駆動制御部21がこの制御指令に応じて注入ポンプ23a、23bの注入動作を駆動制御する。駆動制御部21は、初期設定の個別目標注入量を所定時間で達成できるように想定注入圧、第1液と第2液で構成される注入材の想定吐出流量を調整して注入動作を制御する。
注入動作の開始後、分配制御装置1の制御部11は、ポンプユニット2の駆動制御部21を介して、各々の注入ポンプ23a、23bに対応する流量検出部27の検出流量を所定周期など継続的に取得し、各々の注入ポンプ23の積算注入量を算出、換言すれば各ポンプユニット2における注入ポンプ23aの積算注入量と注入ポンプ23bの積算注入量との合計積算注入量を算出する。そして、注入材の注入動作の途中で、注入材の積算注入量が予定注入量超であるポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入量を増加させると共に、注入材の積算注入量が予定注入量未満であるポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入量を減少させ、全てのポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入終了時刻が近づくようにポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入動作を制御する。
本例では、分配制御装置1の制御部11は、初期設定の個別目標注入量と算出した積算注入量との差を各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量として算出、換言すれば初期設定の個別目標注入量と算出した注入ポンプ23a、23bの合計積算注入量との差を各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入残量として算出し、算出した注入残量が最大のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入残量と、注入残量が最小のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入残量との注入残量差を算出する(S2)。尚、個別目標注入量が既に再設定されている場合には初期設定の個別目標注入量に代えて再設定された個別目標注入量を用いて注入残量を算出する。
更に、分配制御装置1の制御部11は、注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超であるか否かを判定し(S3)、注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超である場合に、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行し(S4)、再設定した個別目標注入量を目標注入量格納部122に格納すると共に、再設定の個別目標注入量に応じて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入材の注入動作を制御する(S5)。このS3~S5の処理は、同一の注入孔101に注入材を注入する全てのポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの合計注入残量が、上記第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)に到達するまで繰り返し実行する。
この判定処理の設定分配閾値には、上記第1の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)が用いられ、又、個別目標注入量を再設定する処理は、例えば図4の例のような再設定条件を用いて実行する。また、本例における再設定の個別目標注入量に対応する各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入材の注入動作の制御は、分配制御装置1の制御部11が、再設定の個別目標注入量と、再設定の個別目標注入量に対応して注入ポンプ23a、23bの注入動作を制御する制御指令を各々のポンプユニット2に送信し、各ポンプユニット2の駆動制御部21がこの制御指令に応じて注入ポンプ23a、23bの注入動作を駆動制御して実行する。駆動制御部21は、再設定の個別目標注入量を所定時間で達成できるように目標圧力等の想定注入圧、第1液と第2液で構成される注入材の想定吐出流量を調整して注入動作を制御する。
また、分配制御装置1の制御部11は、同一の注入孔101に注入材を注入する全てのポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの合計注入残量を算出し、上記第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)を用いて、注入材の合計注入残量が別の設定分配閾値である第2の設定分配閾値以上若しくは第2の設定分配閾値超であるか否かを判定し(S6)、合計注入残量が第2の設定分配閾値以上若しくは第2の設定分配閾値超である場合に、各々のポンプユニット2の注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行し(S7)、再設定した個別目標注入量を目標注入量格納部122に格納すると共に、再設定の個別目標注入量に応じて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入材の注入動作を制御する(S8)。S7、S8の処理は上記S4、S5の処理と同様に実行する。
このように、本実施形態における分配制御装置1は、地山100の同一の注入孔101への注入材の注入完了前に、各々のポンプユニット2の注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を、S3の判定条件やS4の判定条件の充足に応じて複数回実行する。
また、分配制御装置1は、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を停止する構成を有し、本例では、分配制御装置1の制御部11が、第2の設定分配閾値(合計注入残量の設定分配閾値)の判定条件充足に応じて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を停止するようになっている(S9)。
更に、分配制御装置1の制御部11は、設定停止時間の経過後に、第1の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)よりも小さい第3の設定分配閾値(注入残量差の設定分配閾値)を用い、注入残量差が第3の設定分配閾値以上若しくは第3の設定分配閾値超であるか否かを判定し(S10)、注入残量差が第3の設定分配閾値以上若しくは第3の設定分配閾値超である場合に、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行し(S11)、再設定した個別目標注入量を目標注入量格納部122に格納すると共に、再設定の個別目標注入量に応じて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23a、23bの注入材の注入動作を制御する(S12)。S11、S12の処理は上記S4、S5の処理と同様に実行する。
本実施形態の注入制御システムによれば、複数のポンプユニット2の注入ポンプ23で地山100の同一の注入孔101に注入材を注入する際に、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入材の注入終了時刻をできる限り揃え、注入材の注入動作時間の全体に亘って複数の注入ポンプ23の全部を極力稼働して注入材の注入を行うことができる。従って、注入材の注入に要する時間を大幅に短縮することができる。また、注入材の注入動作時間中に、停止状態の注入ポンプ23が発生することを最大限抑制し、複数の注入ポンプ23を効率的に使用することができる。
また、地山100の同一の注入孔101に注入する注入材の総目標注入量を基準にして、注入動作の途中で、再設定条件を用いて各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の個別目標注入量を再設定して注入動作を制御することにより、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入材の注入終了時刻をより一層近い時刻に正確に揃えることができる。また、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の個別目標注入量を再設定する処理を判定条件充足に応じて複数回実行することにより、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入材の注入終了時刻を同一時刻とするなど非常に近い時刻に正確に揃えることができる。
また、再設定処理を停止する設定停止時間を設けることにより、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定し、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプ23の注入動作を設定停止時間以上持続させることができ、注入時間短縮の観点から、注入ポンプ23の注入動作が一旦停止するか緩慢になってしまう個別目標注入量の再設定処理の実行頻度を妥当な回数に制限し、全体として同一の注入孔101への注入材の注入時間を短縮することができる。
また、注入材の注入動作時間の全体に亘って複数のポンプユニット2の注入ポンプ23の全部を極力稼働して注入材の注入を行うことができるので、二液混合硬化タイプの注入材を用いる場合に、注入終了時刻の差異によって先に運転停止した注入ポンプ23が発生し、この運転停止して待っている注入ポンプ23の合流管6の近傍に残った第1液と第2液が運転停止中に硬化して目詰まりすることを防止することができる。
また、第1、第2、第3の設定分配閾値を用い、これらの設定分配閾値による判定条件充足に応じて個別目標注入量の再設定処理を実行することにより、個別目標注入量の再設定処理の際に注入ポンプ23が注入動作を一旦停止するか緩慢になる頻度を妥当な範囲に抑えつつ、各ポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量や複数のポンプユニット2の注入ポンプ23の合計注入残量を基準に、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23の注入材の注入終了時刻をできる限り揃えられる適切なタイミングで個別目標注入量の再設定処理、再設定した個別目標注入量に基づく注入ポンプ23の注入動作の制御を行うことができる。また、第2の設定分配閾値で複数のポンプユニット2の注入ポンプ23の合計注入残量を基準とすることにより、ポンプユニット2の注入ポンプ23の注入残量が少なくなっている状態でも個別目標注入量を再設定することができる。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記内容や変形例も含まれる。
例えば変形例の注入制御システムとして、注入残量差の設定分配閾値に代えて積算注入量差の設定分配閾値を用い、分配制御装置1が、積算注入量が最大のポンプユニット2の注入ポンプ23の積算注入量と、積算注入量が最小のポンプユニット2の注入ポンプ23の積算注入量との積算注入量差を算出し、積算注入量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超であるか否かを判定し、積算注入量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超である場合に、各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行する構成としてもよい。
また、別の変形例の注入制御システムとして、判定条件が充足されたか否かの判定処理を実行せずに、或いは判定条件が充足されたか否かの判定処理の実行と併せて、分配制御装置1が、設定時間を経過する毎に各々のポンプユニット2の注入ポンプ23が注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行する構成としてもよい。
また、分配制御装置1に接続されて地山100の同一の注入孔101に注入材を注入するポンプユニット2及びポンプユニット2に内装される注入ポンプ23(或いは注入ポンプ23aと注入ポンプ23bの組み合わせセット)の数は、2個以上の複数個であれば適用可能な範囲で適宜である。また、本発明の注入制御システムにおける注入材には、二液混合硬化タイプの注入材以外の注入材を用いることも可能である。
本発明は、例えば長尺先受け工法(AGF工法)や鏡補強工のようなトンネル補助工法や、斜面等の地盤の補強において、地山に注入材を注入する際に利用することができる。
1…分配制御装置 11…制御部 12…記憶部 121…制御プログラム格納部 122…目標注入量格納部 123…分配閾値格納部 124…再設定条件格納部 125…設定停止時間格納部 126…目標圧力格納部 13…入力部 14…出力部 15…内蔵タイマー 16…通信部 2…ポンプユニット 21…駆動制御部 22…通信部 23、23a、23b…注入ポンプ 24a…第1液移送路 24b…第2液移送路 25…電磁バルブ 26…圧力検出部 27…流量検出部 3…第1液タンク 4…第2液タンク 5…ボールバルブ 6…合流管 7…注入管 71…スタティックミキサー 81…補強管 82…口元コーキング 83…管内コーキング 84…スペーサ 100…地山 101…注入孔 102…吹付コンクリート R1、R2、R3、R4…地山領域

Claims (7)

  1. 地山の同一の注入孔に注入材を注入する複数の注入ポンプと、
    前記注入ポンプの各々に対応して設けられた流量検出部と、
    各々の前記注入ポンプに対応する前記流量検出部の継続的な検出流量に基づき各々の前記注入ポンプの積算注入量を算出し、注入材の注入動作の途中で、注入材の積算注入量が予定注入量超である前記注入ポンプの注入量を増加させると共に、注入材の積算注入量が予定注入量未満である前記注入ポンプの注入量を減少させ、全ての前記注入ポンプの注入終了時刻が近づくように前記注入ポンプの注入動作を制御する分配制御装置とを備えることを特徴とする注入制御システム。
  2. 前記分配制御装置に、前記同一の注入孔に注入する注入材の総目標注入量に対して各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量が初期設定で記憶され、
    前記分配制御装置が、前記初期設定の個別目標注入量に応じて各々の前記注入ポンプの注入材の注入動作を制御し、注入材の注入動作の途中で、前記総目標注入量に対して各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定条件を用いて再設定して記憶し、前記再設定の個別目標注入量に応じて各々の前記注入ポンプの注入材の注入動作を制御することを特徴とする請求項1記載の注入制御システム。
  3. 前記分配制御装置が、前記同一の注入孔への注入材の注入完了前に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を判定条件充足に応じて複数回実行することを特徴とする請求項2記載の注入制御システム。
  4. 前記分配制御装置が、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理の完了時刻から設定停止時間を経過するまで、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を停止することを特徴とする請求項3記載の注入制御システム。
  5. 各々の前記注入ポンプが、二液混合硬化タイプの注入材の第1液と第2液を合流管に向かって吐出すると共に、前記第1液と前記第2液を所定比率で吐出するように注入動作を制御されることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の注入制御システム。
  6. 前記分配制御装置が、
    前記個別目標注入量と前記積算注入量との差を各々の前記注入ポンプの注入残量として算出し、
    算出した注入残量が最大の前記注入ポンプの注入残量と、注入残量が最小の前記注入ポンプの注入残量との注入残量差を算出し、
    前記注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超であるか否かを判定し、
    前記注入残量差が設定分配閾値以上若しくは設定分配閾値超である場合に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の注入制御システム。
  7. 前記分配制御装置が、
    前記同一の注入孔に注入材を注入する全ての前記注入ポンプの合計注入残量を算出し、
    注入材の前記合計注入残量が別の設定分配閾値以上若しくは別の設定分配閾値超であるか否かを判定し、
    前記合計注入残量が別の設定分配閾値以上若しくは別の設定分配閾値超である場合に、各々の前記注入ポンプが注入を担う個別目標注入量を再設定する処理を実行することを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の注入制御システム。
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